JPH08309680A - マニピュレータ制御システム - Google Patents

マニピュレータ制御システム

Info

Publication number
JPH08309680A
JPH08309680A JP17087796A JP17087796A JPH08309680A JP H08309680 A JPH08309680 A JP H08309680A JP 17087796 A JP17087796 A JP 17087796A JP 17087796 A JP17087796 A JP 17087796A JP H08309680 A JPH08309680 A JP H08309680A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
arm
coordinate
manipulator
slave arm
slave
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP17087796A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Dobashi
亮 土橋
Shinichi Takarada
真一 宝田
Taro Iwamoto
太郎 岩本
Yoshio Nakajima
吉男 中島
Ritsu Aoki
立 青木
Hiroshi Yamamoto
広志 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP17087796A priority Critical patent/JPH08309680A/ja
Publication of JPH08309680A publication Critical patent/JPH08309680A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manipulator (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】マスターアームの位置情報をスレーブアームの
指令位置を表わす位置情報に対応した第一一般化座標に
変換后行なわれていた追従動作の中断を指示する信号が
受信され、マスタアームと、画像装置によりコネクトさ
れたスレーブアームの位置関係が更新されると、第一一
般化座標はこの新たな位置関係に基づく第二一般化座標
に変換されて後両者間の追従動作が再開される。 【解決手段】画像装置の交替、マスタアームの移動可能
領域内の再設定、追従動作の大きさの比の変更に対応し
た行列演算によりマニピュレータの最適制御が実現され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はオペレータが操作するマ
ニピュレータに係り、特に人間にとって耐え難い環境お
よび宇宙空間内での作業を確実に行なうに好適なマニピ
ュレータの制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のマニピュレータは、複雑なマニピ
ュレータの動作を行なうのをオペレータの技倆に頼る傾
向があった。
【0003】例えば、マスタースレーブ形においては、
マスターアームとスレーブアームとが同一形状又は相似
形になっているため、マスターアームが人間の操作に不
適な構造であったり、オペレータ自身がマスターアーム
の操作の邪魔になってしまうほど大きかったり、また細
かい操作ができないことがあった。
【0004】また、遠隔操作においては、マニピュレー
タ自身がオペレータの視野を遮ぎり、オペレータは顔を
左右に動かしながら操作しなければならなかった。この
ため、インダストリアルTV(ITV)などの利用も行
なわれたが、1つの画像では充分な視野が得られず、ま
たテレビカメラを多数配置すると画像とマニピュレータ
との関係が変わり、オペレータが操作を誤まることがあ
った。
【0005】最近では、コンピュータ技術の急速な進歩
により、マニピュレータやロボットの制御に計算機を取
り入れ、高速化して来ている。その一例として、T.Ar
ai et ol.,“BILATERAL CONTROL FOR MANIPULATORS WIT
H DIFFERENT CONFIGURATORS”,1984,IECON
’84,第40頁〜第45頁に示されるように、形状
の異なるマスター腕とスレーブ腕との手先の運動を計算
機を用いた高速座標変換演算により1対1に対応させて
いるものがある。ヤコビ行列を用いた速度や力の変換も
同文献に示されている。
【0006】また特開昭61−252081号公報では
マスター腕とスレーブ腕との間に位置・姿勢のずれがあ
って共通の原点を持つように投影変換しても1対1の対
応関係がとれない場合でも座標系対応付装置によって対
応することのできる方式が示されている。
【0007】さらに、ITVにロボットのアニメーショ
ンを出映して、ロボットのティーチングをアニメーショ
ン上で行なわせ、ロボットを実際に動作させてティーチ
ングしたのと同じ結果を便利に得られる技術も発表され
ている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来技術は、
それぞれ個々の狭い技術分野にとどまり、マニピュレー
タを総合的な見地から検討して人間を含めた望ましいシ
ステム技術として完成していないといえる。
【0009】例えば、上述の高速座標変換演算技術の場
合では、マスタ腕とスレーブ腕とにおいて、それぞれの
基準座標と各腕手先の位置との2点を一致させているた
め各アームの運動の比率は一定となっている。
【0010】このため、スレーブ腕によって精密な作業
を実現する場合には、マスター腕をスレーブ腕に要求さ
れる動作と同様に細かな微小動作を行なわねばならず、
またこれと逆にスレーブ腕が大きな動作を必要とする場
合には、同様にマスタ腕を大きく動作しなければならな
い。
【0011】このように、スレーブアームの作業は、オ
ペレータに大きな負担をかけ、その技倆により作業の実
現性が決められることになる。
【0012】このような、オペレータの負担に加え、I
TVを見ながら操作するときには、画像を見てテレビカ
メラの方向を考えマスターアームを操作することになり
精神的な負担も大きくなる。
【0013】特開昭61−252081号公報は上記の
問題点の解決に有効な手段を提供している。この方法は
マスター腕とスレーブ腕とを独立の制御が可能にしてお
き後で座標系の対応付けを行なうやり方である。このた
め広範囲の対応付けができる反面予想外の対応付けによ
って危険を生じる恐れがある。またITVカメラに応じ
た対応付けはマスター腕とスレーブ腕とが独立に扱って
いるためカメラとマスタ腕、カメラとスレーブ腕を別々
にそれぞれ対応付けする必要が生じて操作が複雑で実用
的でない恐れがある。
【0014】本発明の目的は簡単な操作で安全にオペレ
ータの操作する操作腕の作業性を向上させることのでき
るマニピュレータ制御方法を提供することである。
【0015】本発明の別の目的はマニピュレータの操作
腕の操作性が簡単な操作で向上し、その結果安全にマニ
ピュレータ自体の操作性も向上するマスタスレーブ制御
方法を提供することである。
【0016】本発明の更に別の目的は画像入力装置のズ
ーム比を任意に変えたときに、マスタアームの手先の運
動とテレビモニタ上のスレーブアームの手先の映像の運
動との大きさの比率を常に一定に保持することのできる
マニピュレータ制御方法を提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的は、操作腕と、
該操作腕の動作に応じて作動するマニピュレータとを有
し前記操作腕と該マニピュレータとに1対1の対応をと
るための原点を設けて該操作腕の位置情報を一般化座標
に変換するステップ、該マニピュレータの原点を一般化
座標の原点に一致させ、該一般化座標を該マニピュレー
タの一般化座標となし該マニピュレータを作動させるた
めの各軸指令値に座標変換する第一座標変換ステップ、
該一般化座標を第2一般化座標に変換するための第二座
標変換ステップを含むことで達成される。
【0018】
【作用】オペレータが操作する操作腕は、人間が操作し
やすい形状と大きさを持っている。マニピュレータは必
要な作動空間を動作できる大きさを持ち、相手部品を取
扱うのに適した構造を持っている。オペレータは、最も
楽な姿勢をとり、テレビカメラはオペレータの視野を補
うに必要なだけの台数があり、多くの部品のそれぞれが
見やすくなるような方向に設置されている。テレビカメ
ラ上には光の状態によっては見にくい部分があるため、
アニメーションを利用して、実画像と重ね合わせをする
ことができるようになっている。
【0019】このようなシステムをオペレータが充分に
使いこなして作業するために、操作腕とマニピュレータ
及びアニメーションの動作比を自由に変えられるよう
に、操作腕が動作限界を越さないよう基点のシフトでき
るように、および方向の違うテレビカメラの画像に切換
えても混乱が生じないよう操作腕と画像表示装置の方向
が一致するように、第2の一般化座標変換を行なうもの
である。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。
【0021】まず、本発明の装置の一実施例を説明する
に先立って、本発明の動作原理を図5を用いて説明す
る。この図において、101はマスタ腕、102はスレ
ーブ腕で、この例ではスレーブ腕102はマスタ腕10
1と異なる構造に形成されている。いま、マスタ腕10
1の基準座標系を基部Qmを原点にとってM、この基準
座標系Mからマスタ腕101の手先までの座標変換マト
リクスをT5 m、スレーブ腕102の基準座標系を基部O
sを原点にとってS、この基準座標系Sからスレーブ腕
102の手先までの座標変換マトリクスをT6 Sとし、前
述した座標変換マトリクスT6 m,T6 s間でのスケール変
換マトリクスをKとする。このとき、OmとOsは一般化
座標の原点Ogに一致させて演算を行ない、T6 mとT6 s
とをKを介して一対一に対応づける。これによって一般
座標上でマスタ腕101の手先とスレーブ腕102の手
先は一致する。これを順を追って説明すると、マスタ腕
101を構成する各リンクのパラメータと各リンク連結
軸の位置とから前述したマスタ腕手先までの座標変換マ
トリクスT6 mを求めることができる。次にマスタ腕手先
までの座標変換マトリクスT6 mとスレーブ腕手先までの
座標変換マトリクスT6 sとの間での(スケール変換を含
んだ)座標変換演算は次の数1で表わされる。
【0022】
【数1】T6 s=K・T6 m ここでKは
【0023】
【数2】
【0024】とすると、d=e=f=0のときT6 sはT
6 mをマスタアーム101の基準座標系Mのx軸方向にa
倍、y軸方向にb倍、z軸方向にc倍にしたものとな
る。そして3軸方向に均等に拡大(又は縮少)する場合
にはa=b=cとすればよいことになる。そして、前述
した数1により得られた変換マトリクスT6 sに対し、ス
レーブアーム102のリンクパラメータを与え、スレー
ブアームの各軸の位置の目標値を逆座標変換演算により
求める。このようにして得られたスレーブアーム102
の各軸の目標値に対し、各軸ごとにサーボ制御すれば、
各アームの可動領域内では、アームの形状に係りなくマ
スタアーム101の運動を任意に拡大または縮少してス
レーブアーム102を操作することができる。
【0025】次に、a=b=c=1のとき、T6 sはT6 m
をマスタアーム1の基準座標系Mのx軸方向にd,y方
向にe,z方向にf平行移動したものとなる。そして、
前述した数1により得られた変換マトリクスT6 sに対
し、スレーブアーム102のリンクパラメータを与え、
スレーブアーム102の各軸の目標値逆変換演算により
求める。このようにして得られたスレーブアーム102
の各軸の目標値に対し、各軸ごとにサーボ制御すれば、
マスタアームの基準点に対するスレーブアームの基準点
を任意にずらして操作することができる。
【0026】次に本発明の装置の一実施例を図2により
説明する。
【0027】この図において、101はマスタアーム、
102はスレーブアームで、このスレーブアーム102
はマスタアーム101とは異なる形状に構成されてい
る。105は中央処理装置で、座標変換演算および両ア
ームの制御等を行う。
【0028】118は座標変換追加装置で、キーボード
からの入力に基づき数2のKを作り、中央処理装置10
1に数1に示す座標変換を追加する指示を与える。
【0029】104はマスタアーム101の入出力装置
で、マスタアーム101の各関節角度等を中央処理装置
105へ入力し、また中央処理装置105からマスタア
ーム101への指示値をサーボ増幅し、マスタアーム1
01の各関節のアクチュエータを駆動する働きをする。
106はスレーブアーム102の入出力装置で、スレー
ブアーム102の各関節角度等を中央処理装置105へ
入力し、また中央処理装置105からスレーブアーム1
02への指令値をサーボ増幅し、スレーブアーム102
の各関節のアクチュエータを駆動する働きをする。
【0030】107はジョイスティックで、中央処理装
置105内部の切換えにより、マスタアーム101の代
りにスレーブアーム102、及び後述するアニメーショ
ン画像に対する指令値を出す。108はジョイスティッ
ク107の入出力装置で、ジョイスティック107の傾
き角の信号等を中央処理装置105へ入力し、また、中
央処理装置105からジョイステック107への帰還信
号をサーボ増幅し、ジョイスティック107のアクチュ
エータを駆動する働きをもつ。
【0031】109は画像入力装置で、スレーブアーム
102の作業を種々の方向から監視する。110は画像
処理装置で、画像入力装置109で入力した画像にファ
ストフーリエトランスフォーム(FFT)等の演算を処
し、パターン同定等を行う。
【0032】111はアニメータシミュレータで、コン
ピュータグラフィックによるスレーブアームをリアルタ
イムで表示するアニメーション用計算機である。112
はグラフィックディスプレイで、アニメータシミュレー
タ111によるアニメーション画像を表示する他、アニ
メーション画像と画像入力装置109で入力した実画像
を重ねて表示することもでき、さらにモード切換等のメ
ニュー表示を始め、中央処理装置105及びアニメータ
シミュレータ111とのマンマシンインタフェースの対
話用出力にも用いる。113はテレビモニタで、画像入
力装置109の映像を表示する。117はキーボードで
スケール変換定数、基点シフト指示メニューの入力を始
め、中央処理装置105及びアニメータシミュレータ1
11とのマンマシンインタフェースの対話用入力に用い
る。
【0033】201は作業対象物で、スレーブアーム1
02は広い範囲において作業対象物201に対し作業を
行わねばならない。
【0034】次に本実施例の信号の流れの主なものを図
1を用いて説明する。なお、実際のものは、マスタアー
ム、スレーブアーム、ジョイスティック共に6自由度を
持つが、以下、簡単のため3自由度として説明を行う。
【0035】114A〜114Cはマスタアーム101
の各関節軸に設けた位置検出センサであり、この信号は
マスタアーム入出力装置104で処理し、中央処理装置
105へ入力する。115A〜115Cはスレーブアー
ム102の各関節軸に設けた位置検出センサであり、こ
の信号はスレーブアーム入出力装置106で処理し、中
央処理装置105へ入力する。以上の信号より、中央処
理装置105では一般化座標への座標変換演算を行い、
さらに座標変換追加装置118の指示に基づき、第2一
般化座標への座標変換を行うことにより、スレーブアー
ム102への指定値を決定する。この信号はスレーブア
ーム入出力装置106を経てスレーブアーム102の各
関節軸に設けたアクチュエータ116A〜116Cを駆
動する。又同時に、中央処理装置105からアニメータ
シミュレータ111へ信号を送り、グラフィックディス
プレイ112上にスレーブアームのアニメーション画像
を表示する。
【0036】次に、117A〜117Cはジョイスティ
ックの角度を検出する位置検出センサであり、この信号
はジョイスティック入出力装置108で処理し、中央処
理装置105へ入力する。中央処理装置105ではスレ
ーブアームへの指令を決定する際に、外部からの切換信
号に基づき、マスタアームとジョイスティックのいずれ
からの信号を参照するかを決定する。
【0037】また、画像入力装置109で入力した画像
は、画像処理装置110でFFT、パターン同定を行っ
た後、実画像をテレビモニタ113で表示すると同時に
アニメータシミュレータ111へ送り、必要に応じてグ
ラフィックディスプレイ112において、アニメーショ
ン画像に重ねて表示する。
【0038】次に、位置検出センサ114A〜114C
からの信号をマスタアーム入出力装置104で処理する
際の具体例を図3に示す。これはジョイスティック、ス
レーブアームのものに関しても同様である。図3におい
て位置検出センサ114A〜114Cとしては回転式パ
ルス発生器を用いている。この位置検出センサ114A
〜114Cからは90°位相のずれた1組のパルス信号
すなわちA相及びB相が回転角に応じて発生する。この
信号は方向判別回路301に入力されて回転角の方向判
別を行う。一方A相またはB相の信号がカウンタ302
に入力され、パルス数をカウントする。前記の方向判別
回路301より出力される方向信号303はカウンタ3
02に入力され、パルス数の増減の切換えを行う。した
がって、カウンタ302の値は回転角の増減に対応して
増減するので、カウンタ302の出力304を外部から
読み込むことによって回転角を検知することができる。
【0039】図4は中央処理装置105の具体的な構成
例を示す。この中にはデータの入出力制御及び加減算等
を行うプロセッサ401、三角関数表やマニピュレータ
のリンクパラメタなどのデータを格納するメモリ40
2、掛算器403及び割算器404がバス回路405で
接続されている。さらにこのバス回路405にはシリア
ルまたはパラレルのインタフェイス回路406A〜40
6Eが接続されている。インタフェイス回路406A〜
406Eには各アーム入出力装置およびアニメータシミ
ュレータ、座標変換追加装置が接続されている。プロセ
ッサ401はバス回路405を介してバス回路405に
接続されている全ての機器にアクセスし、データを処理
することができる。
【0040】次に上述した本発明の装置の一実施例の動
作を説明する。
【0041】マスタアーム101を動作させると、マス
タアーム101の各関節角は位置検出センサ114A〜
114Cにより検出される。この検出信号はマスタアー
ム入出力装置104を介して中央処理装置105に入力
される。中央処理装置105はマスタアーム101の手
先座標系MCのマスタアーム基準座標系Mに対する相対
位置関係を座標変換マトリクスT6 mとして記憶してお
り、一般化座標(第1)への座標変換演算を行う。ま
た、キーボード117からの入力に基づき座標変換追加
装置118はマスタアーム101の手先運動に対するス
レーブアーム102の手先の運動の寸法比率すなわちス
ケール変換定数、およびマスタアーム101の先端の位
置とスレーブアーム102の先端の位置の基準点のシフ
ト量を示すマトリクスKを記憶しており、中央処理装置
105に座標変換の追加を指示する。すると、中央処理
装置105はマスタアーム座標変換マトリクスT6 mに対
しKを作用させる演算を行い、スレーブアーム座標変換
マトリクスT6 sを得る。次に、スレーブアーム102の
手先座標系SCのスレーブアーム基準座標系Sに対する
相対位置がスレーブアーム座標変換マトリクスT6 sに一
致するようにしたときのスレーブアーム102の各関節
軸目標値を逆座標変換演算により求め、これをスレーブ
アーム入出力装置106に出力する。スレーブアーム入
出力装置106はアクチュエータ116A〜116Cを
駆動する。これにより、マスタアーム101の手先の運
動をスケール変換、基点シフトあるいは両方を行ってス
レーブアーム102の手先の運動に変化することができ
る。この結果、各アームの可動領域内では、アームの形
状に係りなく、マスタアーム101の運動を、任意に拡
大または縮少してスレーブアーム102に伝えることが
でき、マスタアーム101の操作に対してスレーブアー
ム102を細かく運動させたり、粗雑であるが大きく動
作を与えることができる。
【0042】また、キーボード117の入力により座標
変換追加装置118の指令で、中央処理装置105は、
スレーブアーム102を1時的にマスタアーム101か
ら切離して静止させておき、操作者はマスタアーム10
1のみを任意の位置まで動かす。この状態で、座標変換
追加装置118は、マスタアーム101とスレーブアー
ム102の位置のずれ量を数2のd,e,fの部分に記
憶し直して、再びキーボード117の入力によってマス
タアーム101とスレーブアーム102を連動するよう
にすることにより、マスタアーム101にもとづいたス
レーブアーム102の動作基準点を自由に設定し直すこ
とができ、常にマスタアーム101を操縦者にとって操
作し易い位置で動かすことができる。
【0043】一方、ジョイスティックの位置検出センサ
117A〜117Cからの信号は、ショイスティック入
出力装置108を経て中央処理装置105に入力する。
中央処理装置105はこの信号を時間的に積分し、ジョ
イスティック107の仮想的な手先座標系JCのジョイ
スティック基準座標系Jに対する相対位置関係を座標変
換マトリクスT6 jとして記憶する。そして、前述のT6 s
を求める際に、外部からの切換信号によりT6 mの代りに
6 jを用いることにより、ジョイスティック107を操
縦することによりスレーブアーム102を動かすことが
できる。
【0044】マスタアーム101はスレーブアーム10
2への位置指令を出し、ジョイスティックは速度指令と
してスレーブアーム102への指令を出すため、操作者
は状況に応じて使い易い方を選択することができる。
【0045】ジョイスティック107を用いた場合も、
スケール変換によってジョイスティックを倒した際のス
レーブアームの移動速度を自由に設定できる等の利点が
生じる。
【0046】さらに、第2一般化座標、すなわち数2の
KT6 mをスレーブアーム入出力装置106へ出力する代
りに、あるいは同時に、アニメータシミュレータ111
へ出力することにより、グラフィックディスプレイ11
2において、アニメーション画像として見ることができ
る。スレーブアーム102を動かさずにアニメーション
画像を表示することにより、スケール変換等の効果によ
る動きを確認できるので、危険な状況に陥いることがな
い。
【0047】さらに、地上から宇宙にあるスレーブアー
ムを操作するときには、通信の遅れ時間を利用し、実際
のスレーブアームより早く画像を見ることができ、マス
タアームの誤操作をチェックして修正することにも使用
できる。もし、実際のスレーブアームの動きを知りたい
ときには、アニメーション画像を通信の遅れ時間分だけ
おくらして表示すればよい。
【0048】また、スレーブアーム102を動かすのと
同時にアニメーションを表示した場合、アニメーション
は任意の方向から見た場合の表示ができるので、操作性
は向上する。
【0049】また、画像入力装置109により入力した
画像はテレビモニタ113で表示する他、グラフィック
ディスプレイ112のアニメーション画像に重ね表示す
ることができる。これにより、より現実的な画像情報が
得られると共に、実画像においては手前の物体の影にな
って死角となる部分もアニメーション画像では表示でき
るので、実画像とアニメーションがお互いの欠点を補い
合うことができる。
【0050】なお、この際座標変換追加装置118は第
2一般化座標への変換マトリックスKをアニメーション
画像が実画像にずれることなく重なるように決定する必
要がある。
【0051】さらに、図2に示したように、画像入力装
置109は複数あり、種々の方向からスレーブアームを
見ているため、操作者がテレビモニタ113を見ながら
操縦する際には、マスタアーム101との方向との対応
ずけを常に頭においておかねばならず、基点シフト等を
行ううえでも困難となる。従って、スレーブアーム座標
変換マトリクスT6 sを得る際に、i番目の画像入力装置
109に対してスレーブアーム102の方向を補正する
座標変換マトリクスをRiとすると、 T6 s=Ri・K・T6 m として、T6 sを得て画像装置に映ることにより、操作者
は方向の差を意識することなく、マスタアーム101を
操作することができる。(実際のスレーブの動きはK・
6 mで行なわれる。)Ri・Kは座標変換追加装置11
8により与える。
【0052】ここで、i番目の画像入力装置109の視
線の方向のロール角、ピッチ角、ヨー角をαi,βi,γ
iとすると、Riは次式で与えられる。
【0053】
【0054】ようような座標変換マトリックスRを導入
すると宇宙におけるスレーブアームの熱変形、慣性変形
に対応した信号をスレーブアームに与えることができ、
操作性が向上する。上記の目的の場合アーム変形による
先端の姿勢のロール角、ピッチ角、ヨー角をδ,ε,ζ
とし、ひずみによるx,y,z方向へのずれ位置をpq
rとすると
【0055】と表すことができる。
【0056】次に、本発明のもう一つの実施例を図5を
用いて説明する。この実施例はマスタアーム101の手
先の位置の微少変位に対し、スケール変換演算を行った
ものを、スレーブアーム102の手先の微少変位として
スレーブアーム102に伝えるようにしたものである。
そして、図1に示す実施例と同様にマスタアーム101
の基準座標系をM、基準座標系Mからマスタアーム10
1の手先までの座標変換マトリクスT6 m、スケール変換
演算等のための変換マトリクスをKとする。
【0057】またスレーブアーム102の基準座標変換
マトリクスをT6 sとすると、座標変換演算の手順は次の
ようになる。すなわち、マスタアーム101の各リンク
パラメタとその各関節軸の位置から座標変換マトリクス
6 mが求められる。またスレーブアーム102の各リン
クパラメタとその手先の位置を示す座標変換マトリクス
6 sが与えられれば、スレーブアーム102の各軸の目
標値が求められる。
【0058】今ある時点でマスタアーム101とスレー
ブアーム102の運動を同期させるものとすると、手先
の位置の微少変位dT6とマニピュレータ各軸の微少変
位dQとの間には次の関係がある。
【0059】
【数3】dT6=JdQ (J:ヤコビ行列) 今、マスタアーム101を微少運動MDさせたとき、そ
の各関節軸の変位の変化をdQmとし、マスタアーム1
01のヤコビ行列をJmとしたとき、マスタアーム10
1の手先の微少運動dT6 mは数4から得られる。
【0060】
【数4】dT6 m=Jm・dQm ここで、dT6 mをスケール変換してスレーブアーム10
2の手先の微少運動dT6 sを数5から得る。
【0061】
【数5】dT6 s=KdT6 m 次にスレーブアーム102の各関節軸の微少変位dQs
をスレーブアーム102のヤコビ行列Jsの逆行列
(Js)~1を解くことにより求める。すなわち、
【0062】
【数6】dQs=(Js)~1・dT6 s 数6で得られたスレーブアーム102各関節軸の微少変
位dQsをスレーブアーム102の各関節軸の位置に加
え、これをスレーブアーム102の各関節軸のサーボ制
御回路の目標値とする。
【0063】次に上述した原理にもとづいて本発明の制
御装置の他の実施例を図6を用いて説明する。なお、ジ
ョイスティック107、画像入力装置109、アニメー
タシミュレータ111等の取扱いについては、最初の例
に準じるので、ここではマスタアーム101とスレーブ
アーム102の関係のみについて説明する。
【0064】図6において図1と同符号のものは同一部
分または相当する部分である。601は差分回路、60
2は増分回路である。差分回路9はサンプリングタイム
におけるセンサ114A〜114Cのセンサ信号の変化
分を検出する。中央処理装置105は前述した数3〜数
6で示された計算を行い、スレーブアーム102の各関
節軸の変化分を求め、この変化分を増分回路602に出
力する。増分回路602はスレーブアーム102の各関
節軸毎に現在目標値に中央処理装置で求めた変化分を加
算し、スレーブアーム入出力装置106に入力する。ス
レーブアーム入出力装置106はスレーブアーム102
の各関節軸に設けたアクチュエータ116A〜116C
を駆動する。これにより、スレーブアーム102は駆動
されるが、その移動量は検出器115A〜115Cによ
って検出され、スレーブアーム入出力装置106にフィ
ードバックされる。その結果、マスタアーム101の手
先の運動をスケール変換してスレーブアームの手先に伝
達することができる。
【0065】上述した本発明の制御装置の他の実施例に
おける演算回路の演算処理動作を図7を用いて説明す
る。
【0066】最初に、初期位置でスタートすると、マス
タアーム1の各関節の初期値を読み込んでおく(70
2)。次にマスタアーム1とスレーブアームの関節角を
入力し(704)、前回のデータとの差から関節角の変
化量dQm706を求める。次にテーブルを参照して参
画関数を求め708、マスタアーム1のヤコビ行列Jm
を計算する710。三角角変化量dQmとヤコビ行列Jm
からマスタアーム1の手先変位dT6 mを求める712。
スケール変換定数Kは入力されたデータを用いて得る7
14。マスタアームの手先変位dT6 mにKを乗じてスレ
ーブアームの手先変位dT6 sを求める716。次にスレ
ーブアームのヤコビ逆行列(Js)~1を求める718。こ
のdT6sに(Js)~1を乗じることによりスレーブアーム
の各関節角変位dQsを求め720スレーブアームの関
節角QsとdQsの和をとって722スレーブアームの各
サーボ系に結果を出力する724。上記手続きを運転終
了まで繰返し実行する。
【0067】この実施例によれば、図1に示す実施例と
同様な効果が得られると共に、マスタアーム101とス
レーブアーム102の手先位置がどこにあっても同期ス
タートされることができ、かつ任意のスケール変換が可
能である。
【0068】図8は本発明の装置のさらに他の実施例を
示すもので、この図において、図1と同符号のものは同
一部分である。この実施例は、スレーブアーム102の
手先を撮影する画像入力装置109のズーム比の変化に
対応して、マスタアーム101の運動に対するスレーブ
アーム102の運動のスケール変換の定数を変えるよう
にしたものであり、画像入力装置109にそのズームレ
ンズの動きを検出するセンサ901を設け、このセンサ
情報を座標変換追加装置118に入力する。座標変換追
加装置118はこのセンサ情報と予め求めておいて補正
演算を行うことにより、スケール変換マトリクスKを決
定し、前述した実施例と同様に中央処理装置105に座
標変換の追加を指示し、中央処理装置105はスレーブ
アーム102の運動をマスタアーム101のそれに対し
てスケール変換動作させるための目標値を演算する。
【0069】図8において、113はテレビモニタであ
る。
【0070】
【発明の効果】本発明によれば、マニピュレータの操作
腕の操作性が向上し、その結果マニピュレータ自体の操
作性も向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるマニピュレータ制御シ
ステムのブロック図である。
【図2】同構成図である。
【図3】マスタアーム入出力装置104の具体的構成例
を示すブロック図である。
【図4】中央処理装置105の具体的構成例を示すブロ
ック図である。
【図5】本発明の動作原理を示す説明図である。
【図6】本発明の他の実施例によるマニピュレータ制御
システムのブロック図である。
【図7】演算処理動作を示すフローチャートである。
【図8】本発明の他の実施例によるマニピュレータ制御
システムのブロック図である。
【符号の説明】
101…マスタアーム、 102…スレーブアーム、 105…中央処理装置、 109…画像入力装置 110…画像処理装置、 112…グラフィックディスプレイ、 113…テレビモニタ、 118…座標変換追加装置、 201…作業対象物。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中島 吉男 茨城県土浦市神立町502番地株式会社日立 製作所機械研究所内 (72)発明者 青木 立 茨城県土浦市神立町502番地株式会社日立 製作所機械研究所内 (72)発明者 山本 広志 茨城県土浦市神立町502番地株式会社日立 製作所機械研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】操作腕と、該操作腕の動作に応じて作動す
    るマニピュレータとを有するマスタスレーブ装置におい
    て、マニピュレータを制御する方法は前記操作腕と該マ
    ニピュレータとに1対1の対応をとるための原点を設け
    て該操作腕の位置情報を一般化座標に変換するステッ
    プ、該マニピュレータの原点を一般化座標の原点に一致
    させ、該一般化座標を該マニピュレータの一般化座標と
    なし該マニピュレータを作動させるための各軸指令値に
    座標変換する第一座標変換ステップ、該一般化座標を第
    2一般化座標に変換するための第二座標変換ステップを
    含むマニピュレータ制御システム。
  2. 【請求項2】請求項1記載の方法において、前記第二座
    標変換ステップは、前記一般化座標を表示してアニメー
    ションを作動させるステップを有する。
  3. 【請求項3】請求項2記載の方法において、前記アニメ
    ーション作動ステップはアニメーションを画像入力装置
    でとらえた実画像と重さね合わせるステップを有する。
  4. 【請求項4】請求項1記載の方法において、前記第二変
    換ステップは2台以上の画像入力装置を切換えて画像表
    示装置に表示するため、それぞれの画像入力装置の設置
    方向に対応して該一般化座標を第2一般化座標変換に変
    換するステップを有する。
  5. 【請求項5】請求項1記載の方法において、画像入力装
    置のズーム比に応じて、該一般化座標を第2一般化座標
    変換に変換する。
  6. 【請求項6】請求項1記載の方法において、前記操作腕
    から出力される速度指令を時間的に積分して仮想的な位
    置情報とするステップを更に有する。
JP17087796A 1996-07-01 1996-07-01 マニピュレータ制御システム Pending JPH08309680A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17087796A JPH08309680A (ja) 1996-07-01 1996-07-01 マニピュレータ制御システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17087796A JPH08309680A (ja) 1996-07-01 1996-07-01 マニピュレータ制御システム

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63141712A Division JP2664205B2 (ja) 1988-06-10 1988-06-10 マニピュレータ制御システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08309680A true JPH08309680A (ja) 1996-11-26

Family

ID=15912976

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP17087796A Pending JPH08309680A (ja) 1996-07-01 1996-07-01 マニピュレータ制御システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08309680A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2092874A1 (en) 2008-02-21 2009-08-26 Olympus Medical Systems Corporation Manipulator operation system
JP2012171024A (ja) * 2011-02-17 2012-09-10 Japan Science & Technology Agency ロボットシステム
US9259283B2 (en) 2011-07-07 2016-02-16 Olympus Corporation Medical master slave manipulator system

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61252081A (ja) * 1985-04-30 1986-11-10 工業技術院長 マスタ・スレ−ブ・マニピユレ−タ

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61252081A (ja) * 1985-04-30 1986-11-10 工業技術院長 マスタ・スレ−ブ・マニピユレ−タ

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2092874A1 (en) 2008-02-21 2009-08-26 Olympus Medical Systems Corporation Manipulator operation system
US8308633B2 (en) 2008-02-21 2012-11-13 Olympus Medical Systems Corp. Manipulator operation system
JP2012171024A (ja) * 2011-02-17 2012-09-10 Japan Science & Technology Agency ロボットシステム
US9259283B2 (en) 2011-07-07 2016-02-16 Olympus Corporation Medical master slave manipulator system

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2664205B2 (ja) マニピュレータ制御システム
US4853874A (en) Master-slave manipulators with scaling
US4833624A (en) Functioning-distributed robot control system
JP6445092B2 (ja) ロボットの教示のための情報を表示するロボットシステム
JPH0811071A (ja) マニピュレータの制御装置
JP2685602B2 (ja) マスタースレーブマニピュレータシステム
JP2003181785A (ja) 遠隔操作装置
JPH01209505A (ja) 遠隔操作ロボットの教示装置
JPH08309680A (ja) マニピュレータ制御システム
JPH10264065A (ja) ロボットの遠隔操作支援装置
JP2645866B2 (ja) マニピュレータの制御方法および装置
JP3376029B2 (ja) ロボットの遠隔操作装置
JPH0442144B2 (ja)
JPH03213278A (ja) ロボットの遠隔操作支援方式
JP2656180B2 (ja) ツール先端位置調整方法
JPH06114766A (ja) マニピュレータの遠隔制御装置
JP2915478B2 (ja) マスタスレーブマニピュレータ
JPS6133878A (ja) マニプレ−タの制御装置
JP3240817B2 (ja) 速度指令による三次元座標入力方法
JPH08286726A (ja) ロボットの教示補正装置
JPH0428507B2 (ja)
JP7324935B2 (ja) ロボット制御システム、ロボット制御方法、およびロボット制御プログラム
JPH02205494A (ja) マニピュレータ画像追従方法及び装置並びに該装置を備えたマニピュレータ装置
JP2792842B2 (ja) ロボット作業教示方法および装置
JP2533594B2 (ja) マスタスレ―ブマニピユレ―タ