JP2507306Y2 - 薄肉管と継手の伸縮可能な接続機構 - Google Patents

薄肉管と継手の伸縮可能な接続機構

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JP2507306Y2
JP2507306Y2 JP1993030682U JP3068293U JP2507306Y2 JP 2507306 Y2 JP2507306 Y2 JP 2507306Y2 JP 1993030682 U JP1993030682 U JP 1993030682U JP 3068293 U JP3068293 U JP 3068293U JP 2507306 Y2 JP2507306 Y2 JP 2507306Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、例えば水道管等のよう
に地下に埋設される薄肉管と継手との伸縮可能な接続機
構に係り、特に、この両者の接続時における伸縮に伴っ
て薄肉管が継手本体から抜け出ることを防止すると共
に、シール性の改善或いは袋状締結体の弛み対策、並び
に補修時における弛め作業等の簡易化等を図るための技
術に関する。
【0002】
【従来の技術】近年においては、地下に埋設される水道
配管類に代表されるように各種の液体や特定の気体など
の流体を移送する配管類として、耐腐食性、耐熱性、耐
寒性、及び機械的強度に優れた材質の薄肉ステンレス鋼
管などの薄肉管が使用されるに至っているが、これらの
薄肉管は継手を介して接続されるのが通例であり、その
接続機構の一種として、薄肉管を継手に対して伸縮可能
となるように構成したものがある。
【0003】この伸縮可能な接続機構の従来例として、
例えば図7に示すものは、継手本体50の内孔51に、二本
の薄肉ステンレス鋼管52,52 の端部を対向させて挿通
し、それぞれの薄肉ステンレス鋼管52の端部外周に形成
された周溝53に、係止部材としてのロック体54を嵌め込
み、袋状ナット55の雌ねじ部55a と継手本体50の雄ねじ
部50a とを螺合させて締め付けることにより、前記ロッ
ク体54を薄肉ステンレス鋼管52の周溝53に強い押圧力で
係止させ、これにより薄肉ステンレス鋼管52の継手本体
50からの抜脱を阻止するものである。
【0004】そして、同図における符号(イ)で示す箇
所は、袋状ナット55を弛めた状態を示すものであるのに
対して、同図に符号(ロ)で示す箇所は、袋状ナット55
を締め付けた状態を示すものである。尚、前記ロック体
54は弾性体でなるパッキン56及び後部パッキン57により
保持されていると共に、このパッキン56に固着された挟
持リング58が、継手本体50と袋状ナット55との間に介設
されて締め付け固定されるようになっている。
【0005】この場合、上記の符号(ロ)で示す締め付
け状態においては、袋状ナット55の内孔に形成されたテ
ーパ面59の縮径している箇所に前記ロック体54が存在し
ているため、該テーパ面59からロック体54に対しては強
い押圧力が作用して薄肉ステンレス鋼管52の周溝53にロ
ック体54が確実に係止された状態となっているのに対し
て、上記の符号(イ)で示す弛め状態においては、前記
袋状ナット55のテーパ面59の拡径している箇所にロック
体54が存在しているため、前記テーパ面59からロック体
54に対しては強い押圧力が作用せず、従って薄肉ステン
レス鋼管52の周溝53にロック体54が確実に係止された状
態になっておらず、このためロック体54は前記周溝53か
ら容易に抜脱して薄肉ステンレス鋼管52が軸線方向に伸
縮移動できることになる。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
薄肉ステンレス鋼管52の周溝53に係止されるロック体54
がその全周に亘って押圧力を受けるリング状のものであ
る場合には、符号(イ)で示す弛め状態の下で薄肉ステ
ンレス鋼管52を軸線方向に移動可能とするには、そのリ
ング状のロック体54にある程度の可撓性を持たせておく
必要があり、このようにロック体54が可撓性を有してい
る場合には、符号 (ロ) で示す締め付け状態の下で薄肉
ステンレス鋼管52に作用する軸線方向の力によりロック
体54が撓んで周溝53から抜脱し、比較的容易に薄肉ステ
ンレス鋼管52が継手本体50から抜け出てしまうという問
題がある。
【0007】一方、上記のロック体54が例えば剛性の高
い複数の球状体であっても、これらの球状体54…54は周
方向に対して移動を確実に規制されていないので、各球
状体54…54がばらけてしまい、適切な抜脱防止作用を行
い得ないという問題が生じる。
【0008】また、図9に示すように、薄肉ステンレス
鋼管52に対して矢印方向に所定値以上の力が作用した場
合には、球状体54…54が周溝53から抜脱して薄肉ステン
レス鋼管52の外周面に軸線方向の直線溝52x …52x が刻
設されることになるが、この時に、後部パッキン57が球
状体54により押し潰されて、早期に劣化するという問題
がある。
【0009】この場合、上記のように薄肉ステンレス鋼
管52に所定値以上の力が作用する原因としては、例えば
この継手及び接続機構が地下に埋設されている場合に、
その上方をトラック等が走行してその重量が作用するこ
と等が挙げられる。
【0010】更に、この接続機構の継手本体50と袋状ナ
ット55との螺合部分には、単に雄ねじ部50a と雌ねじ部
55a とが形成されているのみであって、袋状ナット55の
締め付け方向への移動が適切に規制されないため、締め
付け反力による弛み防止効果を充分に得ることができな
いという問題がある。
【0011】加えて、この接続機構においては、ロック
体54の周辺に対して、継手本体50の雄ねじ部50a と袋状
ナット55の雌ねじ部55a との螺合部分からの流体侵入経
路を経て泥水等の流体が侵入して補修時に袋状ナット55
を弛めることが困難になると共に、袋状ナット55の端部
における小径内孔55b と薄肉ステンレス鋼管52の外周面
との間の隙間からの流体侵入経路を経ても流体が侵入す
ることになり、これに起因してロック体54の周辺に腐食
が生じるという問題をも有している。
【0012】本考案は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、薄肉ステンレス鋼管等の薄肉管と継手との接続
部における薄肉管の伸長時の抜け出し力を所定の大きさ
にすると共に、その接続部におけるシール性の改善を図
ることにより腐食の発生を未然に防止し、更には補修時
に袋状締結体を弛め易くすることを主たる技術的課題と
するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本考案に係る薄肉管と継
手の接続機構は、上記技術的課題を達成するため、以下
に示すように構成したことを特徴とする。
【0014】即ち、主たる特徴は、相互間で締め付け及
び緩め可能に螺合された継手本体及び袋状締結体と、該
継手本体及び袋状締結体のそれぞれの内孔に亘って挿通
される薄肉管と、該薄肉管の外周面に形成された周溝
と、該周溝に係脱可能とされた係止部材と、前記袋状締
結体の内孔に形成され且つ継手本体側が拡開するテーパ
面とを有し、配管応力により前記薄肉管が軸線方向に移
動して前記テーパ面と係止部材との接触位置が変化する
ことにより、前記テーパ面が係止部材を薄肉管の周溝に
押圧して該薄肉管の軸線方向移動を規制し、且つ所定値
以上の力の作用により前記薄肉管が軸線方向移動可能と
なるように構成した薄肉管と継手の伸縮可能な接続機構
において、継手本体に鍔を形成し、該継手本体と袋状締
結体との本締め状態が目視で管理可能となるように、前
記鍔の一方の端面とこれに対向する前記袋状締結体の一
方の端面とが両者を螺合締結させた時に密着するように
構成し、前記係止部材を、周溝周方向に沿って配設され
且つ前記継手本体と袋状締結体とが本締め状態になると
前記袋状締結体のテーパ面と薄肉管の周溝との間に挟持
される複数の剛性の高い球状体で構成すると共に、これ
らの球状体を所定間隔おきに支持する耐圧縮性材料であ
る支持リングを配設したものである。
【0015】この場合において、上記の複数の球状体に
代えて、剛性の高いコイル状体を周方向に沿って配設し
てもよい。
【0016】また、シール性の向上並びに弛み防止の向
上等を図るには、前記継手本体の鍔の一方の端面とこれ
に対向する前記袋状締結体の一方の端面との間から前記
両者の螺合部分を経て係止部材の周辺に至る流体侵入経
路をシールする第1パッキンを配設すると共に、前記袋
状締結体の他方の端面の内孔と薄肉管の外周面との間か
ら前記係止部材の周辺に至る流体侵入経路をシールする
第2パッキンを配設し、且つ前記継手本体の内孔と薄肉
管の外周面との間から前記係止部材の周辺に至る流体侵
入経路をシールする第3パッキンを配設したことを特徴
とす
【0017】
【作用】上記手段によると、袋状締結体の内孔に形成さ
れ且つ継手本体側が拡開するテーパ面が、締め付け時に
剛性の高い複数の球状体を薄肉管の周溝に対して強い押
圧力で押し付けることになるので、この締め付け時に薄
肉管が伸縮移動しようとした場合には、複数の球状体が
高い剛性を有しているので変形することはなく、従って
薄肉管の外周面には、停止状態にある前記球状体との相
対移動に起因する溝が刻設されるが、この溝は、薄肉管
も所要の剛性を有しているためにそれほど長寸法に刻設
されることはなく、且つ、所定の抜け出し阻止力を得る
ことができる。
【0018】この場合、薄肉管に所定値以上の引っ張り
応力が加わった時には、袋状締結体のテーパ面に沿って
球状体が該テーパ面の縮径側に移動して薄肉管に食い込
むことになるので、薄肉管に対する球状体による溝の刻
設は、継手本体及び袋状締結体から薄肉管が抜け出る手
前で停止することになり、従って薄肉管が伸長しても完
全に抜け出てしまうことはない。
【0019】そして、上記球状体が移動して袋状締結体
の内孔一端面に近接した場合には、これらの球状体が耐
圧縮性材料でなる支持リングにより支持されていること
から、この支持リングが前記袋状締結体の内孔一端面に
当接することになるが、この支持リングが押し潰される
ことはなく、早期劣化が防止されると共に、各球状体が
ばらけてしまうといった事態も生じなくなる。
【0020】また、上記複数の球状体に代えて、剛性の
高いコイル状体を使用した場合においても、コイル状体
の一巻き部分に付き一箇所で周溝に当接しており、従っ
てこのコイル状体の全巻き部に付いては複数箇所で所定
間隔おきに周溝に当接しており、而も、このコイル状体
が高剛性を有していることから、上述のように球状体を
使用した場合と同様にして、薄肉管の抜け出が防止され
る。
【0021】更に、前記継手本体に鍔を形成し、該鍔と
これに対向する袋状締結体の一方の端面とが密着するよ
うに構成されているので、袋状締結体を完全に締め付け
た際には、両者の螺合部分に引っ張り力つまり締め付け
反力が作用し、袋状締結体の弛みトルクが増大する。
【0022】そして、この両者の螺合部分をシールする
第1パッキンを配設すると共に、前記袋状締結体の他方
の端面の内孔と薄肉管の外周面との間から前記球状体ま
たはコイル状体の周辺に至る流体侵入経路をシールする
第2パッキンを配設し、且つ前記継手本体の内孔と薄肉
管の外周面との間から前記球状体またはコイル状体の周
辺に至る流体侵入経路をシールする第3パッキンを配設
するようにしておけば、内外方から球状体またはコイル
状体の周辺に至る全ての流体侵入経路がシールされるこ
とになり、この結果、その周辺箇所における腐食の発生
が防止されるばかりでなく、前記螺合部分に泥水等が侵
入することにより補修時に袋状締結体が弛まなくなると
いう不具合も回避される。
【0023】
【実施例】以下、本考案に係る薄肉管と継手の伸縮可能
な接続機構の実施例を図面に基づいて説明する。
【0024】図1は、継手本体1として直角状のエルボ
ーを使用したものであるが、本考案はこれに限定される
ものではなく、直線状の継手本体1にも同様に適用可能
であることは言うまでもない。
【0025】図1における符号(イ)で示す箇所は、弛
め状態を示すものであるのに対して、符号(ロ)で示す
箇所は、締め付け状態を示すものであり、継手本体1の
両端部にはそれぞれ、袋状締結体2,2が螺合されてお
り、このそれぞれの螺合部分の内周側に薄肉ステンレス
鋼管3,3の端部が嵌合保持されている。そして、継手
本体1のそれぞれの螺合部分の中央部寄りには鍔4,4
が突設されている。
【0026】詳細には、図2及び図3に示すように、薄
肉ステンレス鋼管3の端部外周には、縮径成型された周
溝5が形成されており、この周溝5に、ステンレス鋼で
なる球状体6が係脱可能に係合され、且つこの球状体6
は、樹脂でなる支持リング7により保持されている。更
に詳しくは(図4参照)、前記薄肉ステンレス鋼管3の
周溝5には、等角度間隔おきに複数の球状体6…6が係
合されており、これらの球状体6…6が支持リング7に
より所定位置に保持されているのである。この場合にお
いて、前記支持リング7を周方向において一箇所または
複数箇所で分割しておけば、複数の球状体6…6の整列
している径が自由に拡径もしくは縮径することになる。
【0027】また、図2及び図3に示すように、前記継
手本体1の内孔8及び袋状締結体2の内孔9には、前記
薄肉ステンレス鋼管3が嵌合されており、前記継手本体
1の端部には雄ねじ部10が形成されていると共に、前
記袋状締結体2の大径内孔には該雄ねじ部10に螺合す
る雌ねじ部11が形成されている。
【0028】更に、前記継手本体1における雄ねじ部1
0の中央部寄りには鍔4が突設されており、この鍔4の
端部に形成された鍔端面13と、前記袋状締結体2の雌
ねじ形成部14の端部に形成された締結体端面15とが
対向配置され、また前記継手本体1の雄ねじ形成部16
の端部に形成された継手端面17と、前記袋状締結体2
の雌ねじ部11(大径内孔)から内周側に至る段部に形
成された段部端面18とが対向配置されている。
【0029】そして、前記袋状締結体2における段部端
面18から小径内孔19に至る部分には、継手本体1側
が拡開する円錐状のテーパ面20が形成されており、図
2に示す締め付け状態の下では、このテーパ面20から
前記球状体6に強い押圧力が作用し、図3に示す弛め状
態の下では、このテーパ面20から球状体6に作用する
強い押圧力が解除されるようになっている。
【0030】また、前記継手本体1の鍔4に形成された
鍔端面13と、袋状締結体2に形成された継手端面17
の内周傾斜部との間には、Oリングでなる第1パッキン
21が介設されていると共に、前記袋状締結体2の小径
内孔19と、薄肉ステンレス鋼管3の外周面との間に
は、Oリングでなる第2パッキン22が介設され、且つ
継手本体1の内孔8の端部傾斜面24と、薄肉ステンレ
ス鋼管3の外周面との間には、肉厚の大きなゴム等でな
る第3パッキン23が介設されている。
【0031】そして、前記球状体6の支持リング7と第
3パッキン23との間には、軸線方向に移動可能に剛性
の高い挟持リング25が介設されており、この挟持リン
グ25は、図2に示す締め付け状態の下では、継手本体
1の継手端面17と袋状締結体2の段部端面18との間
に締め付け固定されるようになっている。
【0032】以上の構成によれば、図2に示す締め付け
状態にある時に、薄肉ステンレス鋼管3に対して図5に
示す矢印X方向の力つまり抜け出る方向の力が作用した
場合には、ステンレス鋼でなる球状体6を支持している
支持リング7が袋状締結体2のテーパ面20に沿って内
向き鍔部26に密接するまで移動し、薄肉ステンレス鋼
管3がテーパ面20の長さ以上に移動した場合には、該
薄肉ステンレス鋼管3の外周面に複数条の溝3x…3x
が刻設される。
【0033】この場合、前記支持リング7に圧縮応力が
作用しても、この支持リング7は耐圧縮性材料である樹
脂で構成されたものであるため、押し潰されてしまうこ
とはなく、耐久性の向上が図られると共に、この支持リ
ング7の存在により各球状体6がばらけてしまうことも
ない。
【0034】そして、前記薄肉ステンレス鋼管3に溝3
x…3xが刻設される場合には、球状体6が前記テーパ
面20の縮径側に移動することにより、深く食い込むこ
とになると共に、前記薄肉ステンレス鋼管3も所定の剛
性を有しているため、前記溝3x…3xの刻設寸法は短
尺なものとなり、従って、所定値以上のかなり大きなX
方向の力が作用しても、薄肉ステンレス鋼管3が継手本
体1及び袋状締結体2から完全に抜け出てしまうことは
ない。
【0035】また、前記第1パッキン21を介設したこ
とにより、継手本体1と袋状締結体2との螺合部分を経
て球状体6の周辺に至る流体侵入経路がシールされると
共に、第2パッキン22を介設したことにより、前記袋
状締結体2の小径内孔19と薄肉ステンレス鋼管3の外
周面との間から前記球状体6の周辺に至る流体侵入経路
がシールされ、更に第3パッキン23を介設したことに
より、継手本体1の内孔8と薄肉ステンレス鋼管3の外
周面との間から前記球状体6の周辺に至る流体侵入経路
がシールされることになる。従って、球状体6の周辺に
至る全ての流体侵入経路からの腐食性流体の侵入が阻止
され、この箇所の腐食が確実に防止されることになる。
【0036】加えて、前記第1パッキン21により継手
本体1と袋状締結体2との螺合部分10,11に泥水等
が侵入することが阻止され、補修時に、袋状締結体2を
容易に弛めることが可能になる。
【0037】更に、上記のように継手本体1に鍔4を形
成し、この鍔4に第1パッキン21を介して袋状締結体
2が当接するように構成したから、袋状締結体2が本締
め状態になったことを正確に目で確認できるようになる
と共に、継手本体1の雄ねじ部10と袋状締結体2の雌
ねじ部11との間に引っ張り力を作用させることができ
るため、袋状締結体2の弛みトルクを大きくすることが
可能になる。
【0038】また、第3パッキン23に加えて第1パッ
キン21を付加したことにより、この双方のパッキン2
3,21の弾性反力により、継手本体1と袋状締結体2
との螺合部分の摩擦力が増大し、両者の締め付け時にお
ける袋状締結体2の弛みが効果的に防止されることにな
る。
【0039】図6は、本考案の他の実施例を示すもの
で、既述の実施例における複数の球状体6…6に代え
て、剛性の高いコイルスプリング等のコイル状体30
を、薄肉ステンレス鋼管3の周溝5に係脱可能に係合さ
せたものである。尚、このコイル状体30を保持する支
持リングは、必要ならば既述の実施例と同様にして配設
すればよい。そして、これ以外の構成要件については、
既述の実施例と同様であるので、同一符号を付してその
説明を省略する。
【0040】従って、この他の実施例においても、締め
付け状態の下で薄肉ステンレス鋼管3に対して抜け方向
の力が作用した場合には、前記コイル状体30の内周側
における周溝5との複数の当接箇所から、既述の実施例
と同様にして、所定の短寸法の軸線方向に沿う複数条の
溝が薄肉ステンレス鋼管3の外周面に刻設されるだけで
済むことになり、薄肉ステンレス鋼管3が完全に抜け出
てしまうといった事態が防止される。
【0041】
【考案の効果】本考案に係る薄肉管と継手の伸縮可能な
接続機構は、上述の通り構成されているので、以下に示
す効果を奏する。
【0042】即ち、請求項1及び2に記載の考案によれ
ば、締め付け時に剛性の高い複数の球状体またはコイル
状体を薄肉管の周溝に対して強い押圧力で押し付けてお
り、このような状態の下で薄肉管が伸縮移動しようとし
ても、前記球状体またはコイル状体が高い剛性を有して
おり且つ薄肉管も所定の剛性を有しているために、薄肉
管の外周面には、球状体またはコイル状体との相対移動
に起因する短寸法の溝が刻設され、所定の抜け出し阻止
力を得ることができる。
【0043】これにより、この種の薄肉管及び接続機構
が地面下に埋設されている場合に、例えばその上方を重
量の大きなトラック等が走行して薄肉管が継手本体に対
して伸縮移動しても、薄肉管の抜脱及びこれに起因する
水の漏出等が確実に防止されることになる。
【0044】そして、前記球状体またはコイル状体は耐
圧縮性材料でなる支持リングにより支持されているの
で、球状体が移動いて移動端に達した場合でも、この支
持リングに圧縮応力が作用することになり、早期劣化が
防止されると共に、この支持リングの存在により球状体
がばらけるといった不具合が回避される。また、前記継
手本体に形成された鍔を利用して袋状締結体の締め付け
状態を正確に視認できるようになり、更には締め付け時
における螺合部分の好適な引っ張り力が作用して袋状締
結体の弛み防止が図られるという利点がある。
【0045】また、請求項3に記載の考案によれば、第
1、第2、第3パッキンを適所に介設したことにより、
前記球状体またはコイル状体の周辺に対する全ての流体
侵入経路がシールされることになって、当該周辺箇所の
腐食が確実に防止される。
【0046】そして、前記第1パッキンにより螺合部分
への泥水等の侵入が阻止されるので、補修時等に、袋状
締結体を容易に弛めることが可能になり、更には、第3
パッキンと第1パッキンとの双方の弾性反力により、継
手本体と袋状締結体との螺合部分の摩擦力が増大し、両
者の締め付け後における弛み防止に寄与できることにな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案である薄肉管と継手の伸縮可能な接続機
構に係る実施例の全体構成を示す半縦断正面図である。
【図2】上記接続機構の締め付け状態を示す要部拡大半
縦断正面図である。
【図3】上記接続機構の弛め状態を示す要部拡大半縦断
正面図である。
【図4】図1のA−A線に従って切断した拡大縦断側面
図である。
【図5】上記接続機構の作用を示す要部拡大半縦断正面
図である。
【図6】本考案である薄肉管と継手の伸縮可能な接続機
構に係る他の実施例の全体構成を示す半縦断正面図であ
る。
【図7】従来例の全体構成を示す半縦断正面図である。
【図8】従来例の要部を示す拡大縦断面図である。
【図9】従来例の問題点を示す拡大縦断面図である。
【符号の説明】
1 継手本体 2 袋状締結体 3 薄肉管(薄肉ステンレス鋼管) 4 鍔 5 周溝 6 球状体 7 支持リング 20 テーパ面 21 第1パッキン 22 第2パッキン 23 第3パッキン 30 コイル状体

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相互間で締め付け及び緩め可能に螺合さ
    れた継手本体及び袋状締結体と、該継手本体及び袋状締
    結体のそれぞれの内孔に亘って挿通される薄肉管と、該
    薄肉管の外周面に形成された周溝と、該周溝に係脱可能
    とされた係止部材と、前記袋状締結体の内孔に形成され
    且つ継手本体側が拡開するテーパ面とを有し、配管応力
    により前記薄肉管が軸線方向に移動して前記テーパ面と
    係止部材との接触位置が変化することにより、前記テー
    パ面が係止部材を薄肉管の周溝に押圧して該薄肉管の軸
    線方向移動を規制し、且つ所定値以上の力の作用により
    前記薄肉管が軸線方向移動可能となるように構成した薄
    肉管と継手の伸縮可能な接続機構において、継手本体に鍔を形成し、該継手本体と袋状締結体との本
    締め状態が目視で管理可能となるように、前記鍔の一方
    の端面とこれに対向する前記袋状締結体の一方の端面と
    が両者を螺合締結させた時に密着するように構成し、
    記係止部材を、周溝周方向に沿って配設され且つ前記継
    手本体と袋状締結体とが本締め状態になると前記袋状締
    結体のテーパ面と薄肉管の周溝との間に挟持される複数
    の剛性の高い球状体で構成すると共に、これらの球状体
    を所定間隔おきに支持する耐圧縮性材料である支持リン
    グを配設したことを特徴とする薄肉管と継手の伸縮可能
    な接続機構。
  2. 【請求項2】 複数の球状体に代えて、剛性の高いコイ
    ル状体を周方向に沿って配設したことを特徴とする薄肉
    管と継手の伸縮可能な接続機構。
  3. 【請求項3】 前記継手本体の鍔の一方の端面とこれに
    対向する前記袋状締結体の一方の端面との間から前記両
    者の螺合部分を経て係止部材の周辺に至る流体侵入経路
    をシールする第1パッキンを配設すると共に、前記袋状
    締結体の他方の端面の内孔と薄肉管の外周面との間から
    前記係止部材の周辺に至る流体侵入経路をシールする第
    2パッキンを配設し、且つ前記継手本体の内孔と薄肉管
    の外周面との間から前記係止部材の周辺に至る流体侵入
    経路をシールする第3パッキンを配設したことを特徴と
    する請求項1又は2に記載の薄肉管と継手の伸縮可能な
    接続機構。
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