JP2507130B2 - プライマ―組成物、及びこのプライマ―組成物を用いた貼付構造体 - Google Patents

プライマ―組成物、及びこのプライマ―組成物を用いた貼付構造体

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、可塑剤を含有する軟質ポリ塩化ビニル樹脂
製成形品を、両面粘着テープ等の粘着剤層を介して他の
被着体に粘着する場合に用いて好適なプライマー組成
物、及びこのプライマー組成物を用いた貼付構造体に関
する。
(従来の技術) 可塑剤を含む軟質ポリ塩化ビニル樹脂は、安価で成形
性、加工性に優れ、日用品、パイプ、ホース等の産業用
品、輸送機器その他あらゆる分野で汎用されている。
この可塑剤の種類としては、通常フタル酸エステル
系、燐酸エステル系、高分子可塑剤系などの幾つかの系
統に分かれているが、フタル酸エステル系、なかでもジ
オクチルフタレートは、安価にして可塑化効率にも優れ
ているので最も多く使用されている。
しかしながら、これらの低分子可塑剤は、これらを含
む成形品を長期間使用していると、表面にブリードし、
製品がベトツクと共に汚れが目立つ傾向にあり、特に、
この成形品が粘着剤を介して他の物(以下「被着体」と
いう)に貼着されている場合には、可塑剤が粘着剤層に
移行し、接着力が低下して被着体から脱落するという問
題があった。特に、この問題は、軟質ポリ塩化ビニル樹
脂製成形品が、シート状、板状等の形状をとるときは、
粘着剤との貼着面積が比較的大きくなり、この傾向が強
かった。
例えば、自動車の車体に取りつけられる軟質ポリ塩化
ビニル樹脂製のモールの場合、両面粘着テープを介して
車体に取りつけられるが、真夏では直射日光に曝される
と、モール自体が50℃以上に昇温すると言われている。
両面粘着テープの粘着剤中に可塑剤が移行する速度は、
温度上昇と共に加速度的に増加する為、モールの長期耐
久試験は通常70℃以上で実施されている。このような高
温下では、可塑剤移行防止剤として市販されている(メ
タ)アクリル酸エステル系の樹脂や、ポリエステル系、
ニトリルゴム系、ウレタン系などの樹脂ではその可塑剤
移行防止機能は働かず、ポリメタクリル酸メチル(PMM
A)に若干の効果が認められたのみであった。
そこでこの問題を解決する手段として、成形品と粘着
剤層との間にプライマー層を介在させることが提案され
た。(特開昭58−185675号公報、特公平1−42987号公
報参照) (発明が解決しようとする課題) ところが、上記従来技術でも、未だ完全に可塑剤の粘
着剤層への移行を阻止するには至っていない。上記従来
技術はアクリル系重合体を主体としたプライマーを用い
るものであって、アクリル系重合体の可塑剤の移行防止
機能を利用するのが狙いであるが、アクリル系重合体の
全体量に占める割合が多くなると、塗布性能が低下する
傾向にあり、妥当な塗布性能が得られる含量に止める
と、効果的な可塑剤の移行防止機能を発揮しないという
関係があって、初期には可塑剤の移行が阻止されても、
長期使用中には徐々に移行が進行し、初期の目的が達成
出来ないのである。
本発明者等は、上記従来技術の問題点を解決する為鋭
意研究を重ねた末、ポリメタクリル酸メチルに注目し、
この分子量依存性を研究したところその重合体の重量平
均分子量が一定の範囲にあるものについて、長期間安定
して可塑剤の移行防止機能を発揮することを見出した。
しかしながら、製品の用途によっては高温条件下のみな
らず可塑剤が移行しない常温下においても強い接着力を
要求される場合があり、かかる要求を満足するにはポリ
メタクリル酸メチル単独では必ずしも充分な接着力が得
られず、メタクリル酸メチルと他のモノマーとの共重合
体とすることによりこの問題を解決すべく鋭意研究を進
めた結果、本発明を完成するに至ったものである。
(課題を解決する為の手段) 本発明の1は、可塑剤含有の軟質塩化ビニル樹脂製成
形品を粘着剤層に接着させる際に用いるプライマー組成
物であって、重量平均分子量が10万〜50万で、メタクリ
ル酸メチル80〜99.5重量%とカルボキシル基を有する不
飽和有機化合物0.5〜20重量%とからなる共重合体を主
成分とすることを特徴とするプライマー組成物をその要
旨とするものであり、本発明の2は、被着体、粘着剤
層、重量平均分子量が10万〜50万で、メタクリル酸メチ
ル80〜99.5重量%とカルボキシル基を有する不飽和有機
化合物0.5〜20重量%とからなる共重合体を主成分とす
るプライマー層及び可塑剤含有の軟質ポリ塩化ビニル樹
脂製成形品がこの順に積層されていることを特徴とする
貼着構造体をその要旨とするものであり、本発明の3
は、粘着剤層が、両面粘着テープである上記記載の貼着
構造体をその要旨とするものである。
本発明に用いるメタクリル酸メチルとカルボキシル基
を有する不飽和有機化合物との共重合体に於いて、メタ
クリル酸メチルは、80重量%以上とする。これ以下では
可塑剤移行の抑制効果が得られないことがある。
本発明に於けるカルボキシル基を有する不飽和有機化
合物としては、(メタ)アクリル酸、(無水)マレイン
酸、フマル酸、イタコン酸等の有機酸が挙げられる。
又、上記有機酸の他に、次のような一般式(1)で表
されるような2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
トと、2価のカルボン酸例えばコハク酸、フタル酸、ヘ
キサヒドロフタル酸等とのハーフエステルである化合物
は、特にメタクリル酸メチルとの相溶性がよいので、イ
タコン酸等上記有機酸単独の場合よりも共重合しやす
く、例えば同じ配合割合のアクリル酸との共重合体より
も強い接着力が得られることがわかった。
(但し、R1水素基又はメチル基、R2はエチル基ベンゼン
環又はシクロヘキサン環) また、カルボキシル基を有する不飽和有機化合物は0.
5〜20重量%とする。したがって、メタクリル酸メチル
の上限は99.5重量%となる。特に、カルボキシル基を有
する不飽和有機化合物は3〜10重量%が好ましい。ま
た、上記メタクリル酸メチル及びカルボキシル基を有す
る不飽和有機化合物には、上記の含有量が保持できる範
囲内であれば、その他の共重合可能な不飽和化合物が、
共重合成分として含まれていてもよい。
本発明において、メタクリル酸メチルとカルボキシル
基を有する不飽和有機化合物との共重合とした場合に、
粘着剤層との接着力が向上する理由については未だ完全
に解明した訳ではないが、カルボキシル基が、ポリマー
主鎖と長い側鎖で結ばれている為、運動し易く、粘着剤
中の極性基と強い相互作用を発揮する為と推察される。
しかして、メタクリル酸メチルとカルボキシル基を有
する不飽和有機化合物とからなる共重合体は、その重量
平均分子量が10万以上のものでなければならず、これ以
下では接着力の向上を期待出来ず、又可塑剤移行の抑制
効果が得られない。
プライマー組成物を製造する方法としては、特に限定
は無く、モノマーであるメチルメタアクリレートとカル
ボキシル基を有する不飽和有機化合物との混合物に対し
て、アゾビスイソブチロニトリル等の重合触媒を混合し
バルク重合する方法のほか、公知の溶液重合等の方法を
用いて重合すればよい。
なお、共重合体の重量平均分子量の上限は、重合時の
作業性やプライマ一塗布時の作業性等の点から50万以下
とされる。
本発明の1の共重合体組成物中に、粘着性付与樹脂そ
の他の添加剤を混合することは任意である。
本発明の1のプライマー組成物を後述する粘着剤層の
上面に塗布する場合の乾燥後の厚みについては特に制限
はなく、可塑剤の移行を阻止するという観点から言えば
厚い程よいが、塗布時の作業性やコスト面からみて1〜
20μが好適である。
本発明の2もしくは3で用いる粘着剤層を形成する粘
着剤としては、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレ
ート、2−エチルヘキシルアクリレートその他の周知の
アクリル系粘着剤が好ましく、これらは架橋されている
のがより好ましい。又これらの粘着剤は粘着性付与樹
脂、老化防止剤その他の添加剤を併用するのは任意であ
る。
本発明の2もしくは3で用いる粘着剤層を形成する手
段としては、被着体に直接粘着剤を塗布するか、或いは
予め本発明の1のプライマー組成物からなるプライマー
層を形成した軟質ポリ塩化ビニル樹脂製成形品の該プラ
イマー層上に、塗布してもよいが、本発明の3のよう
に、両面粘着テープを用いた方が、手数がかからず、且
つ均一な層が形成されるので好ましい。
両面粘着テープを用いる場合は、その基材としては、
ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、(メ
タ)アクリル酸エステル共重合体等からなる合成樹脂軟
質発泡シート、クロロプレンシート、紙、不織布、アク
リルゴムシート等が用いられ、特に、合成樹脂軟質発泡
シートを素材とする場合は、軟質ポリ塩化ビニル樹脂製
成形品或いは被着体の表面に凹凸があるとき、該凹凸形
状に追従して変形するので、強固な接着力を得ることが
できる。例えば、微細な連続気泡を有するエチレン−酢
酸ビニル共重合体発泡成形シートを適宜の厚さにスライ
スして表皮層を除去したものが使用される。表皮層が除
去されていない発泡成形シートは、発泡体自体が柔軟性
に富んでいても、表皮層の剛性が高く、大きい有効接着
面積が得られない。尚、発泡体が独立気泡であるとき
は、粘着剤を塗布するときに、その溶剤が浸透するの
で、予め薄い合成樹脂フイルムを積層しておくのが良
い。
又、両面粘着テープの粘着剤層を形成する粘着剤とし
ては、無論上記アクリル系粘着剤が好ましい。
本発明の2もしくは3の貼着構造体を得る方法として
は、前述のように、ポリ塩化ビニル樹脂製成形品の表面
に本発明の1のプライマー組成物を塗布してプライマー
層を形成し、更にその上に両面粘着テープの一方の粘着
面を貼着するか、又は粘着剤を塗布し、かくして形成さ
れた三層構造の積層体の、該粘着面を、目的とする被着
体に対して押圧貼着するのが、最も効果的な粘着効果が
得られて好ましい。
(作用) 本発明の1は、可塑剤含有の軟質塩化ビニル樹脂成形
品を粘着剤層に接着させる際に用いるプライマー組成物
であって、重量平均分子量が10万〜50万で、メタクリル
酸メチル80〜99.5重量%とカルボキシル基を有する不飽
和有機化合物0.5〜20重量%とからなる共重合体を主成
分とすることを特徴とするプライマー組成物でああるか
ら、これを可塑剤含有の軟質塩化ビニル樹脂製成形品と
粘着剤との間に介在させれば、プライマー層が具有する
その優れた可塑剤移行防止機能により、軟質ポリ塩化ビ
ニル樹脂製成形品中に含まれる可塑剤の、粘着剤層への
移行が該プライマー層によって阻止され、特に高温条件
下に曝されてもその効果が低下しない。又、プライマー
層が具有するその優れた接着力により、温度条件如何に
かかわらず粘着剤層との接着力も向上する。
本発明の2は、被着体、粘着剤層、重量平均分子量が
10万〜50万で、メタクリル酸メチル80〜99.5重量%とカ
ルボキシル基を有する不飽和有機化合物0.5〜20重量%
とからなる共重合体を主成分とするプライマー層及び可
塑剤含有の軟質ポリ塩化ビニル樹脂製成形品がこの順に
積層されていることを特徴とする貼着構造体であるか
ら、可塑剤含有の軟質塩化ビニル樹脂製成形品と粘着剤
との間に介在するプライマー層が具有するその優れた可
塑剤移行防止機能により、軟質ポリ塩化ビニル樹脂製成
形品中に含まれる可塑剤の、粘着剤層への移行が、該プ
ライマー層によって完全に阻止され、特に高温条件下に
曝されてもその効果が低下しない。又プライマー層が具
有するその優れた接着機能により粘着層に対する接着力
が向上する。
本発明の3は、粘着剤層が両面粘着テープで形成され
ているので、被着体に粘着剤層を塗布する手間が省略さ
れ、プライマー層を設けた軟質ポリ塩化ビニル樹脂製成
形品と被着体の目的とする箇所に貼着するのが容易であ
る。
(実施例) 以下に本発明の実施例を述べる。
実施例1. .プライマー組成物の調製 メチルメタアクリレートモノマー95重量部とアクリル
酸5重量部を配合し、これに対して重合触媒としてアゾ
ビスイソブチルニトリルを0.5重量部混合して、20分間
窒素バブリングした後、60℃の温度で24時間反応させ、
更に100℃の温度で24時間反応させて重合反応を完結し
た。
次いでこの反応物をメチルエチルケトンに溶解し、固
形分濃度が5重量%となるように調製した。
.軟質ポリ塩化ビニル樹脂シート 可塑剤としてDOPを30重量部含有するポリ塩化ビニル
樹脂を材料とし、プレス機を用いて30mm×80mm×5mmの
寸法の短冊状のシートを製造した。
.両面粘着テープの製造 粘着剤として2−エチルヘキシルアクリレート89.5重
量%、アクリル酸10重量%と、2−ヒドロキシエチルメ
タクリレート0.5重量%を配合し、重量平均分子量が60
万の粘着剤成分をイソシアネート系化合物(商品名;コ
ロネートL)にて架橋して粘着剤としたものを、シート
状の担体に塗布して粘着剤層の厚みが60μの粘着シート
とした。次に、これを予めコロナ放電処理した厚み38μ
のポリエステルフイルムからなるテープ基材の両面に転
写し、両面粘着テープとした。
.試験片の製造 プライマー組成物を、軟質ポリ塩化ビニル樹脂シート
の片面に乾燥後の厚みが1μとなるように塗布し、室温
にて15分間乾燥してプライマー層を形成した。
次に、プライマー層の表面に25mm×50mm×158μの寸
法の短冊状の上記両面粘着テープを、室温(23℃)下で
貼り付けて試験片とした。
実施例2. メチルメタアクリレートモノマーを90重量部、メタク
リル酸を10重量部としたこと以外は、実施例1と同様に
して試験片を製造した。
実施例3. アソビスイソブチルニトリルを0.2重量部とした他は
実施例2と同様にして試験片を製造した。
実施例4. 不飽和有機化合物として、2−アクリロイルオキシエ
チルコハク酸(油脂化学工業社製、商品名;HOA−MS)10
重量部を用いたこと以外は、実施例3と同様にして試験
片を製造した。
実施例5. 又、試験片の製造に対して、実施例2で用いたプライ
マー塗布されたシートの該プライマー表面に貼りつける
両面粘着テープとして市販の両面粘着テープ(積水化学
工業社製、商品名;516K)を用い、これをアクリル塗装
鋼板に貼りつけ、剥離力測定を行ったが、実施例3で得
られた剥離力と同等以上の結果が得られた。
比較例1. アゾビスイソブチロニトリルを2.0重量部としたこと
以外は、実施例1と同様にして試験片を製造した。
比較例2. メチルメタアクリレートを75重量部、不飽和有機化合
物として、アクリル酸を25重量部用い、溶媒としてジメ
チルホルムアミドを用いたこと以外は、実施例1と同様
にして試験片を製造した。
比較例3. プライマーを用いなかったこと以外は、実施例1と同
様にして試験片を製造した。
比較例4. プライマーとして、芳香族イソシアネート系ポリエー
テルポリウレタンを用いたこと以外は、実施例1と同様
にして試験片を製造した。
比較例5. プライマーとして、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体
を用いたこと以外は、実施例1と同様にして試験片を製
造した。
以上の各実施例及び比較例について、プライマー組成
物の重量平均分子量の測定及び可塑剤移行量、剥離力の
各測定を行った。その結果を表1に示す。
尚、上記各測定方法は次の通りである。
.重量平均分子量 プライマー組成物をテトラハイドロフラン(THF)を
溶剤とし、固形分濃度が0.5重量%になるように調製
し、ゲルパーミッションクロマトグラフィー(GPC)法
によりポリスチレン換算重量平均分子量を測定した。
.可塑剤移行量 試験片を90℃の条件下で熱老化させた後、両面粘着シ
ートを剥ぎ取り、その重量増加を測定して可塑剤移行量
とした。尚、両面粘着シートの反対側の面には、離型紙
を被着した。
.剥離力(180゜剥離力) 試験片の製造の際、25mm幅の両面粘着シートをプライ
マーの表面に、2Kgのローラーを1往復させて押圧し、2
0分後に常態剥離力を測定し、又別途90℃中で72時間老
化させた後室温に迄冷却し、老化剥離力を測定した。そ
の際の引っ張り速度は200mm/分である。但し、実施例5
の場合は、ほぼ0゜に近い剥離力の測定となった。
実施例6〜9並びに比較例6〜9 試験片の製造に於いて、両面粘着テープの基材とし
て、予めコロナ放電処理した厚み1.2mm、発泡倍率20倍
のポリエチレン発泡シート(積水化学工業社製、商品
名;ソフトロンIF)からなるものを用いたこと以外は前
記「.両面粘着テープの製造」と同様にしてポリエチ
レン発泡体からなる10mm幅の両面粘着テープを製造し、
これをプライマー組成物を塗布してプライマー層を形成
した軟質ポリ塩化ビニル樹脂製シートの該プライマー層
上に貼り付けた後、被着体であるアクリル塗装鋼板に、
5Kgのローラーで片道押圧したこと以外は前記実施例
1、2、3及び4並びに比較例1、2及び4、5と同様
にして貼付構造体とした。
上記各実施例6〜9並びに比較例6〜9について、次
のようにして剥離力の測定を行った。その結果を表1に
示す。
.剥離力(0゜剥離力) 各、貼着構造体を室温で24時間放置した後、剥離力を
測定し、常態剥離力とした。又、別途90℃の温度条件下
で72時間老化させた後、室温迄冷却し、3時間以上放置
して完全冷却した後、剥離力を測定し、老化剥離力とし
た。その際の引っ張り速度は200mm/分である。
実施例10 両面粘着テープの基材が、エチレン−酢酸ビニル共重
合体からなる15倍の発泡体(積水化学工業社製、商品
名;ボラーラES1501)シートを用いたこと以外は、実施
例8と同様にして貼付構造体とし、上記の通りの剥離
力の測定を行った。その結果を表1に示す。
実施例11 両面粘着テープの基材が、アクリル系の発泡体(米国
3M社製、商品名;VHB#4213)シートを用いたこと以外
は、実施例8と同様にして貼付構造体とし、上記の通
りの剥離力の測定を行った。その結果を表1に示す。
注)1.剥離力(判定)において、 ◎;老化剥離力が、格段に優れているもの。
○;老化剥離力が、優れているもの。
△;老化剥離力が、劣るもの。
×;老化剥離力が、格段に劣るもの。
(効果) 本発明の1のプライマー組成物は、叙上の通り構成さ
れているので、これを可塑剤含有の軟質塩化ビニル樹脂
製成形品と粘着剤との間に介在させれば、プライマー層
が具有する優れた可塑剤移行防止機能により、該プライ
マー層と接する側の粘着剤層への可塑剤移行が完全に阻
止され、特に高温条件下に曝されてもその効果が低下し
ない。又、プライマー層が具有するその優れた接着力に
より、温度条件如何にかかわらず粘着剤層との接着力も
向上する。
本発明の2つの粘着構造体は、除上の通りの構成とさ
れているので、前述と同じ理由により可塑剤の粘着剤層
への移行が完全に阻止され、且つ温度条件如何にかかわ
らず粘着剤層との接着力も向上する。従ってその用途範
囲が拡大する。
本発明の3は、粘着剤層が、両面粘着テープで形成さ
れているので、被着体に粘着剤層を塗布する手間が省略
され、プライマー層を設けた軟質ポリ塩化ビニル樹脂成
形品を被着体の目的とする箇所に貼着するのが容易であ
る。従って貼着構造体の製造工程が短縮されると共に作
業性が改善され品質の安定したものが得られ、又、被着
体とポリ塩化ビニル樹脂製成形品との大小関係如何に係
わらずこの効果は変わらない。従ってその用途範囲が拡
大される。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】可塑剤含有の軟質塩化ビニル樹脂製成形品
    を粘着剤層に接着させる際に用いるプライマー組成物で
    あって、重量平均分子量が10万〜50万で、メタクリル酸
    メチル80〜99.5重量%とカルボキシル基を有する不飽和
    有機化合物0.5〜20重量%とからなる共重合体を主成分
    とすることを特徴とするプライマー組成物。
  2. 【請求項2】被着体、粘着剤層、重量平均分子量が10万
    〜50万で、メタクリル酸メチル80〜99.5重量%とカルボ
    キシル基を有する不飽和有機化合物0.5〜20重量%とか
    らなる共重合体を主成分とするプライマー層及び可塑剤
    含有の軟質ポリ塩化ビニル樹脂製成形品がこの順に積層
    されていることを特徴とする粘着構造体。
  3. 【請求項3】粘着剤層が、両面粘着テープである特許請
    求の範囲第2項記載の粘着構造体。
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