JP2507120Y2

JP2507120Y2 - 円皮針ユニット

Info

Publication number: JP2507120Y2
Application number: JP8399590U
Authority: JP
Inventors: 茂昭井出
Original assignee: セイリン化成株式会社
Priority date: 1990-08-10
Filing date: 1990-08-10
Publication date: 1996-08-14
Anticipated expiration: 2005-08-10
Also published as: JPH0442833U

Description

【考案の詳細な説明】〈産業上の利用分野〉本考案は、東洋医学における鍼灸の分野で使用される
円皮針ユニットに関する。

〈従来の技術〉この種の円皮針ユニットとしては、従来より、第10図
及び第11図に示すようなものがある（実開昭57-24262号
公報参照）。

円皮針１は、鍼灸の分野で治療に用いられるものであ
るが、針体の形状は、スプリング状に丸められた基端の
座部２の円形中央部から一連となって先端の刺通部３が
突出した形となっている。そして、その座部２には、粘
着テープ（絆創膏）４が貼付されており、刺通部３を人
体のつぼに刺通させたとき、皮膚表面に円皮針１の針体
を固定できるようになっている。

台座５は、円皮針１をその使用時まで保持しておくた
めのもので、長方形で、その上面には、円皮針１を１個
ずつ挿入できるテーパ状の孔部6aを複数個設けてあり、
孔部6aを囲む平面部７に粘着テープ４を貼付している。

また、孔部6aは台座５の底面に設けられた空間部6bに
連通しており、空間部6bは、底面を兼ねるガス透過性フ
ィルタ８により覆われている。

また、台座５の上面の２辺には、切り欠き部９を各円
皮針１毎に設けているので、この切り欠き部９を覆う粘
着テープ４を摘んで、台座５から剥がして施術する。

〈考案が解決しようとする課題〉しかしながら、このような従来の円皮針ユニットにあ
っては、台座５の端に切り欠き部９が設けられているも
のの、粘着テープ４の摘む部分が約１〜2mmと小さくて
剥がしにくく、また剥がした後でも、粘着テープ４の粘
着部分が指にくっつき、施術し難いという問題点があっ
た。

本考案は、このような従来の問題点に鑑み、使用時
に、粘着テープを指で摘み易く、容易に剥がすことがで
き、また、粘着テープが指にくっつくことなく、正確に
施術できる円皮針ユニットを提供することを目的とす
る。

〈課題を解決するための手段〉このため、本考案は、基端にスプリング状の座部を形
成した針体と、前記座部を間に挟み保持し、針体先端側
に粘着面を有する２枚の粘着テープと、により円皮針を
構成する一方、前記粘着テープの粘着面に、針体先端側
を貫通せしめる孔を有する側と有しない側とに２分割さ
れた剥離紙を配置し、これらの剥離紙側に針体収納用の
孔を形成した台座を配置すると共に、針体先端側を貫通
せしめる孔を有する側の剥離紙を台座に接着する構成と
する。

〈作用〉上記の構成によれば、針体先端側を貫通せしめる孔を
有しない側の剥離紙とこの上面に配置された粘着テープ
とを指で一緒に摘み上げることにより、針体先端側を貫
通せしめる孔を有する側の剥離紙は、台座に接着されて
いるので、容易に、針体先端側を貫通せしめる孔を有す
る側の剥離紙と粘着テープとを剥離させることができ
る。

そして、円皮針をつぼにあてがい、刺通しつつ、粘着
テープの粘着面が露出した部分を皮膚に貼付し、残りの
剥離紙を粘着テープより剥がす。

この際、指で摘み上げる部分の粘着テープの粘着面
は、剥離紙により覆われているため、指にくっつくこと
がない。

更に、座部は粘着テープにより覆われているので、皮
膚に直接触れることがない。

〈実施例〉以下に本考案にかかる実施例を図面に基づいて説明す
る。

先ず、第１図を参照して、第１実施例の円皮針ユニッ
トの円皮針及び剥離紙を説明する。

円皮針11は、基端にスプリング状の座部12aを形成し
た針体12と、前記座部12aを間に挟み保持し、針体12先
端側に粘着面を有する上下２枚の粘着テープ（絆創膏）
13,14とよりなる。

下側の粘着テープ14には、針体12先端側を貫通せしめ
る孔14aが形成されている。

ここで、座部12aより突出した部分の針体12が皮下に
刺通される。

針体12先端側を貫通せしめる孔15aを有する側と有し
ない側とに２分割した剥離紙（シリコーン等の離型剤を
面上に塗布した紙）15,16は、粘着テープ13,14の粘着面
に配置する。

粘着テープ13は、後述する台座17に接着され、剥離紙
16は、粘着テープ13の外形より大きく図で右側に張り出
すようになっている。

次に、第１図〜第４図を参照して、台座17について説
明する。

ポリエチレン製の台座17のほぼ中心には、針体12収納
用の孔17aを形成している。また、剥離紙15側の台座17
周縁には、円皮針11保護用の枠17bが形成されており、
台座17の剥離紙16側先端部は、下方に傾斜して、テーパ
面17cをなしている。

また、ガス透過性フィルタ18は、針体12先端より先端
側で孔17a先端より基端側位置に、インサート成形によ
り埋設してある。

以上説明した円皮針ユニットは、第１図に示すような
状態にされた後、常法に従ってガス滅菌に付される。

使用に際しては、剥離紙16とテーパ面17cとの間Ａを
引っ掛かりとして、剥離紙16と粘着テープ13の一部を指
で摘み上げ、円皮針11を剥離紙16と共に、台座17及び剥
離紙15から引き剥がす。

そして、針体12をつぼにあてがい、刺通しつつ、粘着
面が露出した部分の粘着テープ13,14を皮膚に貼付して
固定する。

最後に剥離紙16を粘着テープ13,14から剥がして、そ
の部分の粘着面も皮膚に貼付する。

以上説明したように、第１実施例によると、剥離紙16
とテーパ面17cとの間Ａを引っ掛かりとして、剥離紙16
と粘着テープ13の一部を指で摘み上げるので、容易に、
円皮針11を台座17及び剥離紙15から引き剥がすことがで
きる。

また、円皮針11を台座17及び剥離紙15から引き剥がし
た際、指が触れる部分の粘着テープ13の粘着面には、剥
離紙16があるので、指にくっつかず、容易に、円皮針11
を皮膚に貼付することができる。

また、剥離紙16を粘着テープ13の外形より大きくして
あるので、指で摘む際に、摘む部分が大きいので、摘み
易い。

更に、フィルタ18は、台座17の底面より内側にあるの
で、台座17成形時に、同時に一体化でき、また、外力に
対して、破れにくく、滅菌状態を維持し易い。

加うるに、座部12aは粘着テープ14により覆われてい
るので、皮膚に直接触れることがなく、かぶれを回避す
ることがでる。

次に、第５図〜第９図を参照して、第２実施例を説明
するが、第１実施例と同一箇所には、同一符号を付し
て、その箇所の説明を省略し、相違箇所についてのみ説
明する。

円皮針11及び剥離紙15,16については、第１実施例と
同様である。

台座17は、図（第５図等）で左右対称な形状をしてお
り、枠17bがなく、長円の針体12収納用の孔17dが形成さ
れている。また、両端の下側には、テーパ部17eが形成
されている。

また、ガス透過性フィルタ（図示せず）を、台座17の
脚部17fを底面側から覆うようにして貼付けるか、全体
を個別包装して、滅菌状態を保つようにしてもよい。

使用に際しては、第１実施例とほぼ同様で、第２実施
例には、剥離紙16とテーパ面17cとの間Ａがないが、テ
ーパ部17eに挟まれた部分（Ｂ箇所）が薄肉になってい
るので、容易に弾性変形させることができ、撓わませる
ことにより、第１実施例と同様、容易に剥離紙16と粘着
テープ13の一部を摘み上げることができる。

以上説明したように、第２実施例においても、滅菌に
関する以外は、第１実施例の効果と同様であり、更に、
台座17の形状が左右対称形状をなしているので、台座17
に円皮針11及び剥離紙15,16等を一体化するために、台
座17をセット位置に自動的に導く際、方向の自由度が大
きくなり、第１実施例より生産性が良い。

〈考案の効果〉以上説明したように、本考案によれば、針体先端側を
貫通せしめる孔を有しない側の剥離紙とこの上面に配置
された粘着テープとを指等で一緒に摘み上げることによ
り、針体先端側を貫通せしめる孔を有する側の剥離紙
は、台座に接着されているので、容易に、針体先端側を
貫通せしめる孔を有する側の剥離紙と粘着テープとを剥
離させることができるという効果が得られる。

また、指で摘み上げる部分の粘着テープの粘着面は、
剥離紙により覆われているため、指にくっつくことがな
く、扱い易いという効果が得られる。

更に、座部は粘着テープにより覆われているので、皮
膚に触れることがなく、かぶれを回避することができる
という効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の第１実施例を示す円皮針ユニットの断
面図（第２図のＩ−Ｉ断面図）、第２図は台座の平面
図、第３図は台座の正面図、第４図は台座の右側面図、
第５図は第２実施例を示す円皮針ユニットの部分断面
図、第６図は円皮針と剥離紙との平面図、第７図は円皮
針ユニットの正面図、第８図は台座の平面図、第９図は
台座の右側面図、第10図は従来例を示す平面図、第11図
は第10図のXI-XI断面図である。 11……円皮針、12……針体、12a……座部、13,14……粘
着テープ、14a……孔、15,16……剥離紙、15a……孔、1
7……台座、17a……孔、17b……枠、17c……テーパ面、
17d……孔、17e……テーパ部、18……フィルタ

Claims

(57)【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】基端にスプリング状の座部を形成した針体
と、前記座部を間に挟み保持し、針体先端側に粘着面を
有する２枚の粘着テープと、により円皮針を構成する一
方、前記粘着テープの粘着面に、針体先端側を貫通せし
める孔を有する側と有しない側とに２分割された剥離紙
を配置し、これらの剥離紙側に針体収納用の孔を形成し
た台座を配置すると共に、針体先端側を貫通せしめる孔
を有する側の剥離紙を台座に接着したことを特徴とする
円皮針ユニット。