JP2507008Y2 - 電子腕時計に用いる精神の緊張状態測定回路 - Google Patents

電子腕時計に用いる精神の緊張状態測定回路

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JP2507008Y2 JP1989099897U JP9989789U JP2507008Y2 JP 2507008 Y2 JP2507008 Y2 JP 2507008Y2 JP 1989099897 U JP1989099897 U JP 1989099897U JP 9989789 U JP9989789 U JP 9989789U JP 2507008 Y2 JP2507008 Y2 JP 2507008Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は人体の発汗状態によって変化する皮膚の電気
抵抗の変化を検出し精神の緊張状態の変化を表示するこ
とのできる電子腕時計に関するものであり、更には皮膚
の電気抵抗の変化を測定する上で障害となる電気的雑音
の影響を減じたコンダクタンス測定手段に関するもので
ある。
〔従来の技術〕
従来より精神の緊張状態の変化を測定する装置として
ポリグラフが実用化されている。ポリグラフは極めて高
感度に精神の動揺を検出できる機械であるが、可搬性は
重要視されていない上、皮膚の電気抵抗を検出するため
の電極を人体にしっかりと装着する必要があるため、い
つでもどこでも簡便に使用することは困難である。
一方、近年スポーツ選手を中心に精神の安定を速やか
に得る方法をトレーニングする必要が言われるようにな
り、そのトレーニングの道具として精神の緊張状態の変
化を表示することのできる簡便な器具が求められてい
る。現在このような目的に供される器具としてカナダ国
のトートテクノロジー社によりGSR2と云う商品が製造さ
れている。我国においてはポラックスヘレン株式会社
(東京都中央区日本橋小舟町3−7)が輸入販売してい
るものがそれである。本品は精神の緊張状態の変化を表
示する器具であるが、これを使ってその指示値が精神の
安定方向に変化するように努める練習を重ねるとやがて
必要な時には速やかに精神を安定状態に移行させること
ができるようになると言うものである。このような訓練
を一般にバイオフィードバックトレーニングと呼んでい
る。上記GSR2はバイオフィードバックトレーニング用器
具としては大変良くできた装置であるが、大きさが鶏卵
2個分程もありややかさばると云う欠点がある。
本考案はバイオフィードバックトレーニングに用いら
れる精神の緊張状態の変化を表示する機能を電子腕時計
に内蔵することによって上記欠点を補うために、小型で
かつ安定なコンダクタンス測定回路を提案するものであ
る。
従来、皮膚の電気抵抗又はその変化を測定する回路手
段として、第4図に示されるような抵抗ブリッジとメー
ターによって実現されるものが多用されている。この方
式ではブリッジの一辺が皮膚の電気抵抗11によって構成
されると共に、他の一辺の抵抗が可変抵抗器16によって
構成されており、この可変抵抗器16の値を調整すること
によって初期条件を定めるようになっている。この回路
方式の発展型として、ブリッジの不平衡電圧を直接メー
ターで表示する代りに増巾回路を介在させたり、AD変換
器を用いてデジタル表示を行ったりするものか知られて
いる。しかしいずれにしてもブリッジの初期平衡を調整
するための可変抵抗を必要としており、装置の小型化と
信頼性向上における障害となっていた。
第5図は電気抵抗測定器で一般的な従来例の一つであ
り、定電流源から供給される定電流を電極を介して皮膚
の電気抵抗11に流すことにより、電極間に生ずる電圧を
計測するものである。この方式での皮膚の電気抵抗測定
結果は抵抗値の絶対値に比例した値になる。一般に、皮
膚の電気抵抗は個人差や体調、環境等によって非常に大
きなバラツキを有する。このため絶対値測定型の計測器
では抵抗値が小さい時に計測器の分解能が不足する一
方、抵抗値が大きい時は簡単にスケールオーバしてしま
う欠点がある。
一般の抵抗測定器では、感度切り替え手段を具備して
いる。しかし、定電流源の出力調整手段や増巾回路のゲ
イン調整手段は抵抗器の切り替え回路である場合が多く
装置の小型化と低価格化の障害となる。又、皮膚の電気
抵抗を電圧に変換する方式である場合、人体に誘導され
る各種の雑音電圧と信号とを分離することが重要な技術
課題になっている。この問題解決のため、ポリグラフ等
では安定な身体アースをとることが不可避となっており
これが機器のと取り扱い性を著しく損なっている。
〔考案が解決しようとする課題〕
バイオフィードバックトレーニングに用いられる精神
の緊張状態を表示する機能(以下「バイオフィードバッ
ク機能」と称す)を腕時計に内蔵する場合、第一に皮膚
の電気抵抗又はコンダクタンスを測定するための測定回
路を小型化することが必要である。抵抗ブリッジを使用
する従来の方法では、ブリッジの初期条件を測定するた
めに可変抵抗器を必要としているため回路全体の小型化
が困難であった。
前記のGSR2は初期条件の設定を可変抵抗器とそれに連
結した操作ダイアルによって実現している。しかし電子
腕時計ではそのスペース上の制約から可変抵抗器とダイ
アルを設置することは困難である。又、腕時計は使用条
件が過酷であるため、特に防水性が重要視されるのであ
るが、防水性を達成するためにはダイアル部の構造が大
きな制約を受けコスト的にも操作のしやすさにおいても
不利が免れない。
又、装置の耐久性においても可変抵抗器は抵抗体の摩
耗等による問題が発生しやすい欠点があった。
本考案の第一の目的は小型でかつ可動部の極めて少な
い初期条件設定手段を実現し、皮膚のコンダクタンスを
測定する回路の小型化を達成することである。
今日、皮膚の電気抵抗を測定する場合、抵抗値の変化
を電圧値に一次変換し、その電圧値を測定する方法が一
般的である。しかし人体には外来的及び自己原因的な電
気雑音が極めて多く、これ等の雑音は電圧雑音として本
来の信号に重畳されて抵抗測定回路に入来する。特に室
内においては商用電源に誘導される50ヘルツ乃至60ヘル
ツの電圧雑音が大きく、バイオフィードバックトレーニ
ングを行う上で大きな障害となる。
本考案の第二の目的はこの電気雑音による影響を小さ
くし、安定でかつ精度の良いコンダクタンス測定回路を
実現することである。
以上二つの課題を解決することにより、電子腕時計に
内蔵されたバイオフィードバック機能を長期間安定に動
作させることが可能になる。
〔課題を解決するための手段〕
上記課題を解決するため、本考案は次のような手段を
提案する。
すなわち、外装ケースに内蔵された時計装置と、前記
外装ケース上に設けられた第1及び第2の電極と、該第
1及び第2の電極に電気的に接続されたコンダクタンス
測定回路と、測定の初期条件を設定する初期状態設定手
段と、前記コンダクタンス測定回路によって得られるデ
ータを処理する情報処理手段と、該情報処理手段によっ
て処理された前記データを所定の形式に即して表示する
表示手段とを備える電子腕時計において、 前記コンダクタンス測定回路が前記情報処理手段から
供給されるデジタルデータ(Do)を入力データとするDA
変換器と、前記第1及び第2の電極間に接続される皮膚
の電気抵抗により構成される入力抵抗、負帰還抵抗、及
び演算増巾器とから成り前記DA変換器の出力電圧を入力
電圧とする直流反転増巾回路と、該直流反転増巾回路の
出力電圧を入力信号とするAD変換器とを備え、該AD変換
器の出力データであるデジタルデータ(Di)を前記情報
処理手段の入力データとすることにより、前記第1及び
第2の電極間に接続される皮膚の電気抵抗の逆数に比例
すると同時に前記情報処理手段から出力されるデジタル
データ(Do)にも比例するデジタルデータ(Di)を前記
情報処理手段に供給するようにしたものであることを特
徴とする精神の緊張状態測定回路を設けた。
〔作用〕
上記の構成の精神の緊張状態を測定する回路におい
て、精神の緊張状態は第1及び第2の電極間に接続され
た皮膚の電気抵抗又はコンダクタンスが発汗作用で変化
することによって測定される。皮膚の電気抵抗すなわち
前記直流反転増巾回路の入力抵抗をR、前記負帰還抵抗
をRfとすると、前記情報処理手段から出力されるデジタ
ルデータ(Do)と該情報処理手段に入力されるデジタル
データ(Di)との間には次式が成り立つ。
Di=−h・k・Rf・Do/R …(1) ここにh及びkはそれぞれDA変換器及びAD変換器の感度
を表わす定数である。
(1)式においてデジタルデータ(Di)は精神の緊張
の度合を示すデータであり、その値は皮膚の電気抵抗R
に反比例する(コンダクタンスには比例する)。又、右
辺の分母は緊張の度合を測定する場合の感度である。該
感度はデジタルデータ(Do)を定めることによって任意
に設定することができるので、可変抵抗器を使用しない
で感度調整を行うことができるのである。このように感
度調整手段が無接点化されることは、装置の小型化と信
頼性を向上する上で極めて都合が良い。
一方(1)式よりデジタルデータ(Di)は皮膚の電気
抵抗以外の人体情報には無関係に決定されることが明ら
かである。このため人体に付随している様々な電気雑音
の影響を受けることなく精神の緊張度合を測定すること
ができるのである。
〔実施例〕 以下本考案の実施例を図面に基づいて詳述する。
第2図は本考案よりなるバイオフィードバック機能を
内蔵する腕時計の外観の一例を表わしたもので、第2図
(A)及び(B)はそれぞれ腕時計の正面図と側面図に
対応している。
本実施例はバイオフィードバック機能を有するデジタ
ル電子腕時計であり電気絶縁性材料よりなる外装ケース
1にはバンド2及び2′が装着されている。外装ケース
1の上面には皮膚のコンダクタンス測定用の電気伝導性
の材料よりなる第1の電極3が設けられている。該第1
の電極3は後述するスイッチ15の操作部材を兼用してい
る。外装ケース1の側面には2個の時計操作用のスイッ
チ4及び4′が設けられているが、本考案には直接関係
しないので説明を省略する。
時計の表示手段5は液晶表示装置であり、内蔵された
時計装置による時刻表示と共に、皮膚のコンダクタンス
の相対的な変化を表示するための表示パターン6が設け
られている。該表示パターン6は皮膚のコンダクタンス
の変化に伴って移動する表示マーク6aとその初期位置を
表示する固定マーク6bとを有し、コンダクタンスの減少
と共に表示マーク6aが左側に移動し、コンダクタンスの
増加と共に表示マーク6aが右側に移動するようにしてあ
る。外装ケース1の裏面には裏ブタ7が装着され、腕時
計の内部機構を外部環境から隔てている。外装ケース1
の上面には表示手段5をはさんで第1の電極3と対向し
た位置に第2の電極8が設けられている。
バイオフィードバックを行う時は第1の電極3と第2
の電極8とに皮膚を接触させて両電極間のコンダクタン
スを測定するのであるが、その使い方の一例を第3図に
示す。第3図の使い方では腕時計を左手の手首外側に装
着し、右手の人差し指で第1の電極3に触れ、同じ右手
の中指で第2の電極8に触れ、両指間のコンダクタンス
を測定するようにしている。この時、人差し指は第1の
電極3に触れたままで第1の電極3が兼用するスイッチ
15の操作部材を操作することができる利点を有する。
以上、第2図と第3図によって本考案の腕時計に内蔵
されたバイオフィードバック機能の概略を説明した。上
記における第2の電極8の機能を裏ブタに兼用させるこ
とは容易に可能であり、これは時計の外装ケースの構造
を簡単にしたり小型化する上で効果が大である。
第1図は本考案よりなる精神の緊張状態を測定する回
路の一実施例を示す回路図である。
以下にその構成と動作について説明する。本実施例に
おいて情報処理手段はマイクロコンピュータ9によって
実現されている。該マイクロコンピュータ9からはデジ
タルデータ(Do)及び(Dd)が出力され、それぞれDA変
換器10及び表示手段5に伝達される。一方マイクロコン
ピュータ9に対してはAD変換器14からデジタルデータ
(Di)と、初期化用のスイッチ15のスイッチ信号(Ds
とが入力される。該スイッチ15は前述した第2図の実施
例における第1の電極3が兼用するスイッチ操作部材に
連動するよう構成されている。
DA変換器10の出力点(OUT)は前記第1の電極3に接
続されている。該第1の電極3と対をなす第2の電極8
は演算増巾器12の反転入力端子と抵抗13の一端とに接続
されている。演算増巾器12の非反転入力端子は回路全体
の基準電位(GND)に固定されている。又、演算増巾器1
2の出力端子は前記抵抗13の他端とAD変換器14の入力点
(IN)に接続されている。
このような構成において第1の電極3と第2の電極8
との間に皮膚の電気抵抗11が接続されると、該皮膚の電
気抵抗11を入力抵抗、抵抗13を負帰還抵抗、演算増巾器
12を主増巾器とした直流反転増巾回路が構成される。そ
して、この直流反転増巾回路と、前述のDA変換器10及び
AD変換器14とによってコンダクタンス測定回路が構成さ
れる。該直流反転増巾器のゲインは皮膚の電気抵抗11の
値をR、抵抗13の値をRfとして−Rf/Rとなる。したがっ
てDA変換器10の出力点(OUT)の電圧をVout、AD変換器1
4の入力点(IN)の電圧をVinとした時、次式が成り立
つ。
Vin=−Rf/RVout …(2) DA変換器10における入力デジタルデータ(Do)と出力
点電圧Voutの関係を Vout=hDo …(3) とし、AD変換器14における入力点電圧Vinと出力デジタ
ルデータ(Di)との関係を Di=kVin …(4) とすれば、マイクロコンピュータ9に入出力する二つの
デジタルデータ(Di)及び(Do)との関係は次式のよう
になる。
Di=−h・k・Rf・Do/R …(1) 皮膚の抵抗Rの逆数をコンダクタンスSで表記すると次
式になる。
Di=−h・k・Rf・Do・S …(5) すなわち、デジタルデータ(Di)は皮膚のコンダクタ
ンスSに比例する。皮膚のコンダクタンスは精神の緊張
状態を強く反映する量であるので、マイクロコンピュー
タ9はデジタルデータ(Di)を表示用デジタルデータ
(Dd)に変換し表示手段5に向けて出力する。この結果
表示手段5においては第2図の実施例の説明で述べたよ
うに表示パターン6の表示マーク6aが左右に移動するの
である。
しかし前述したように皮膚の電気抵抗は個人差、体
調、環境条件等により大きく変化するので、デジタルデ
ータ(Di)も又極めて広い範囲の値を示す。その結果表
示装置5上の表示マーク6aが左又は右に振り切れた状態
になってしまうことがあり、こうした状態ではバイオフ
ィードバック機能が働らかなくなってしまう。このた
め、抵抗又はコンダクタンス測定の感度切り換えを行う
必要が生ずる。(5)式によればデジタルデータ(Di
はマイクロコンピュータ9の出力デジタルデータ(Do
に対し比例していることが解る。したがってマイクロコ
ンピュータ9から出力されるデジタルデータを変化させ
てやることにより測定の感度変更が自在に行われる。測
定の初期においてこの感度変更を行い、バイオフィード
バックトレーニングを行う上で比較的良い条件を設定す
ることを初期状態設定と云い、そのための手段を初期状
態設定手段と呼ぶ。
初期状態設定手段を動作させるためにはスイッチ15を
操作しスイッチ信号(Ds)を発生させる。マイクロコン
ピュータ9はスイッチ信号(Ds)を受けて初期状態設定
プログラムを実行する。この結果デジタルデータ(Do
はより適当な新しい値に改められるのであるがこれにつ
いては後述する。
初期状態設定はバイオフィードバックトレーニング開
始時点だけでなく任意の時点で動作させることができる
ようにすれば、バイオフィードバックトレーニングの最
中に常に測定条件又は表示条件の良い点を選ぶことがで
きるのでバイオフィードバックトレーニングをより効果
的に行うことができる。
第6図は第1図及び第2図で説明したデジタル腕時計
において、精神の緊張状態の相対的な変化を表示するた
めの表示パターン6について実際の動きを説明するもの
であり、本考案の実施例の一つである。該表示パターン
6は皮膚の電気抵抗又はコンダクタンスの変化に伴って
移動する表示マーク6aとその表示マーク6aの初期位置を
表示する固定マーク6bとを有することは前述の通りであ
り、以下第6図の(a)乃至(h)の各相につき説明す
る。
相(a)は時計操作によってバイオフィードバック機
能を呼び出した直後等に現われるパターンであり、皮膚
のコンダクタンス測定用の2個の電極の間が開放状態に
なっているケースや、皮膚が極めて乾燥していてコンダ
クタンスが極めて小さい状態を意味し、表示マーク6aは
左振り切れ位置にある。
相(b)はバイオフィードバックを始めた直後や精神
的に極めて緊張状態に入った時等に現われるパターンで
あり、発汗作用等によって皮膚のコンダクタンスが極め
て大きくなっている状態を意味し、表示マーク6aは左振
り切れ位置にある。
相(a)及び(b)はコンダクタンス測定回路の初期
状態が設定される前、すなわち初期化前の表示パターン
であるが、前述した第1の電極3に連動したスイッチ15
を一回プッシュすることにより初期化が行われ、その結
果相(c)のような表示パターンが表示される。この時
表示マーク6aは固定マーク6bと同位置にある。
初期化の後、精神の安定を求めて安静状態に入ると相
(d)のように表示マーク6aは左側に移動し始める。更
に安静を保つと精神のリラックスと共に表示マーク6aは
相(e)に示すように徐々に左へ移動していく。
やがて精神の安定の深まりと共に相(f)に示すよう
に表示マーク6aが左振り切れ位置まで移動してしまうと
それ以上深い精神の安定状態が表示できなくなってしま
う。この時は第1の電極3をもう一度プッシュして初期
化を行うと表示パターンは相(g)のように初期化さ
れ、その時点の精神の安定状態を起点としてバイオフィ
ードバックトレーニングを続行することができる。した
がって更に安静を保つことによって相(h)に示すよう
により深い精神の安定状態に入っていくことができる。
以上のように、初期化を繰り返すことによって非常に
広い範囲にわたって精神の安定状態を追求することが可
能になる。
第1図の実施例におけるマイクロコンピュータ9にお
いて、上記の動作を実行するためのプログラムの一例は
第7図のフローチャートによって示される。以下に第1
図の実施例の動作について第7図のフローチャートに従
って説明を行う。
制御の第一ステップとして時計に内蔵されたバイオフ
ィードバック機能を動作可能な状態に引き出して来るた
めのプログラムを実行する必要がある。フローチャート
のにおいて機能呼び出しプログラムが実行され、これ
が行われる。次ににおいてAD変換器14の出力であるデ
ジタルデータDiをマイクロコンピュータ9に読み込む。
で読み込んだデータ(Di)から表示デジタルデータ
(Dd)を発生する。で該デジタルデータ(Dd)を表示
手段5に対して出力する。でスイッチ15が閉じている
か否かを判別する。閉じていない場合はにおいてタイ
マーの計時スタートをして休止状態に入る。タイマーは
0.1秒程度の遅延時間を計時する機能であり、AD変換器1
4の出力データの読み込み周期を規定している。にお
いてタイマーがタイムアップすると再びにおいてデジ
タルデータ(Di)を読み込む。
一方においてスイッチ15が閉じていた場合は初期状
態の設定を行う。においてデジタルデータ(Di)が上
限定数(A)より大きいかを判別する。大きい場合は
においてDA変換器10に供給されているデジタルデータ
(Do)から調整定数(a)を減算する。その差は新しい
デジタルデータ(Do)としてにおいてマイクロコンピ
ュータ9から出力され、DA変換器10に伝達される。
その結果(5)式より明らかなように、AD変換器14の
出力であるデジタルデータ(Di)は始めの値より小さく
なる。該デジタルデータ(Di)はによる一定時間の遅
延の後に再びにおいてマイクロコンピュータ9に読み
込まれ、以下同様な経過を繰り返すことによって徐々に
値を減少させていく。
一方、においてデジタルデータ(Di)が上限定数
(A)より小さいか等しい場合、においてデジタルデ
ータ(Di)が下限定数(B)より小さいかを判別する。
小さい場合はにおいてDA変換器10に供給されているデ
ジタルデータ(Do)に調整定数(a)を加算する。その
和は新しいデジタルデータ(Do)としてにおいてマイ
クロコンピュータ9から出力され、DA変換器10に伝達さ
れる。その結果AD変換器14の出力であるデジタルデータ
(Di)は始めの値より大きくなる。において一定の遅
延時間をおいた後、再び以下の動作を繰り返すことに
より、デジタルデータ(Di)は徐々に値を増大させてい
く。
、、、、、、、及びのループ、又は
、、、、、、、、及びのループを何
回か繰り返し行うことにより、AD変換器14の出力である
デジタルデータ(Di)の値は上限定数(A)以下で下限
定数(B)以上の範囲に入ってくる。この時はの判別
によって上記ループから脱け出しにおいてタイマーの
計時スタートをして休止状態に入る。においてタイマ
ーがタイムアップすると再びにおいてデジタルデータ
(Di)を読み込むようになっている。
、、、、、、及びのループを繰り返
すようになることは、回路の初期化が終了したことを意
味している。
スイッチ15が開くと、、、、、及びのル
ープを繰り返すが、この時デジタルデータ(Do)は一定
であり、従って皮膚の電気抵抗の増大に伴いデジタルデ
ータ(Di)が減少する。すなわち、精神の安定状態が深
くなるに従ってその状態を表示手段上に表示することが
できるのである。
以上に説明した第6図及び第7図の回路システムにあ
って、第1の電極3をスイッチ操作部材としたが、第2
の電極8をスイッチ操作部材としても本考案の目的効果
は同じである。
また、上記実施例では初期状態設定のプログラムの起
動をスイッチ15の接続によって行うようになっている
が、このスイッチ操作は必ずしも必要でなく、別の要因
を初期化条件とすることも可能である。例えば第7図の
のステップをデジタルデータ(Di)の評価ステップと
し、デジタルデータ(Di)の値が極端に大きかったり小
さかったりした時を初期化条件成立とみなす方法があ
る。この方法は回路を更に簡単にすることを可能とし経
済効果が大である。
第8図、第9図、及び第10図は第1図に示した実施例
に含まれる直流反転増巾回路のより実用的な実施形態を
示す回路図である。尚第1図と同一構成要素には同一番
号を付して説明を省略した。
第8図に示した実施例においては直流反転増巾回路の
入力抵抗として皮膚の電気抵抗と直列に抵抗16が挿入さ
れると共に、演算増巾器12と電源V--との間に数千ピコ
ファラッド以下のコンデンサが設けられている。この抵
抗16とコンデンサ12は人体等から第2の電極8を介して
印加される高圧のサージ電圧から回路を保護するために
設けられたものである。抵抗16の値が皮膚の電気抵抗11
の値より十分小さければ(1)式はそのまま成立つと考
えてよい。
第9図に示した実施例もまたサージ電圧から回路を保
護するための抵抗16とコンデンサ17を付加した直流反転
増巾回路の実施例である。この回路例の場合抵抗16はよ
り大きな値に設定することが可能であり、保護回路とし
ての性能は良い。
第10図に示した直流反転増巾回路の実施例は、第8図
に示した実施例のコンデンサ17を一対のダイオード18及
び18′に置き換えたものであり、やはりサージ電圧から
の保護を目的としたものである。この方式の保護回路は
より高い保護性能を発揮する。
〔考案の効果〕
以上の説明で明らかなように、本考案によれば皮膚の
電気抵抗の逆数、すなわち精神の緊張の度合を直接測定
することが可能になる。またこの測定における測定感度
の調整をマイクロコンピュータ等の情報処理手段から出
力されるデジタルデータによって行うことができる。こ
れにより、バイオフィードバックを行う上での初期条件
設定手段を極めて小型でかつ安定なものにすることがで
きる。また、初期条件の設定操作も簡単になり取り扱い
性が向上する。更に、人体に付随する様々な電気雑音の
影響を排除できるので精神の緊張状態を正しく測定結果
に反映することが可能になる。
このような特徴を有する本考案の精神の緊張状態を測
定する回路を装備すると、小型で丈夫で使い易く、しか
も測定信頼性が高いバイオフィードバック機能付電子腕
時計が実現される。その結果、いつでも、どこでも、簡
単にバイオフィードバックトレーニングを行うことがで
きるようになり、各種スポーツ競技における成績の向上
が期待できるのである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の精神の緊張状態を測定する回路図、第
2図の(A)及び(B)はそれぞれ本考案よりなるバイ
オフィードバック機能付電子腕時計の正面図及び側面
図、第3図は本考案よりなる電子腕時計によりバイオフ
ィードバックを行う場合の扱い方を示す説明図、第4図
及び第5図は従来例を示す皮膚抵抗測定回路図、第6図
は本考案の精神の緊張状態を測定する回路における表示
形式を示す説明図、第7図は本考案に使われる情報処理
手段における情報処理手順を示すフローチャート、第8
図、第9図、及び第10図は本考案に使われる直流反転増
巾回路の異った実施例をそれぞれ示す回路図である。 1……外装ケース、3……第1の電極、5……表示手
段、8……第2の電極、9……マイクロコンピュータ、
10……DA変換器、11……皮膚の電気抵抗、12……演算増
巾器、13……負帰還抵抗、14……AD変換器、15……スイ
ッチ。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】外装ケースに内蔵された時計装置と、前記
    外装ケース上に設けられた第1及び第2の電極と、該第
    1及び第2の電極に電気的に接続されたコンダクタンス
    測定回路と、測定の初期条件を設定する初期状態設定手
    段と、前記コンダクタンス測定回路によって得られるデ
    ータを処理する情報処理手段と、該情報処理手段によっ
    て処理された前記データを所定の形式に即して表示する
    表示手段とを備える電子腕時計において、 前記コンダクタンス測定回路が、前記情報処理手段から
    出力されるデジタルデータ(Do)を入力データとするDA
    変換器と、前記第1及び第2の電極間に接続される皮膚
    の電気抵抗により構成される入力抵抗、負帰環抵抗、及
    び演算増巾器とから成り前記DA変換器の出力電圧を入力
    電圧とする直流反転増巾回路と、該直流反転増巾回路の
    出力電圧を入力信号とするAD変換器とを備え、該AD変換
    器の出力データであるデジタルデータ(Di)を前記情報
    処理手段の入力データとすることにより、前記第1及び
    第2の電極間に接続される皮膚の電気抵抗の逆数に比例
    すると同時に前記情報処理手段から出力されるデジタル
    データ(Do)にも比例するデジタルデータ(Di)を前記
    情報処理手段に供給するようにしたものであることを特
    徴とする電子腕時計に用いる精神の緊張状態測定回路。
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