JP2506872B2 - 超電導ダイオ―ド - Google Patents

超電導ダイオ―ド

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JP2506872B2
JP2506872B2 JP62332012A JP33201287A JP2506872B2 JP 2506872 B2 JP2506872 B2 JP 2506872B2 JP 62332012 A JP62332012 A JP 62332012A JP 33201287 A JP33201287 A JP 33201287A JP 2506872 B2 JP2506872 B2 JP 2506872B2
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和生 江田
哲司 三輪
豊 田口
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、素子の一部に超電導体を用いた超電導ダイ
オードに関するものである。
従来の技術 従来、ダイオードとして、半導体pn接合を用いた半導
体ダイオードが知られている。これはp型半導体とn型
半導体の接合部に形成されるエネルギー障壁の整流性を
用いたものである。
発明が解決しようとする問題点 これらの半導体ダイオードは、基本的には、抵抗体で
あり、流す電流に比例した電力損失が生ずる。小電流を
扱う場合この電力損失はほとんど問題とならないが、電
力機器や電力送電線では、この損失が無視できないもの
となる。損失を減らすためには、それぞれの半導体の不
純物濃度を高めれば良いが、そうすると逆方向の耐電圧
が極めて低くなり、ダイオードとして使用できる範囲が
極めて限られたものとなってしまう。また空乏層が形成
されるに十分な厚みが必要であり、半導体の厚みを薄く
して抵抗を下げることも限界がある。
本発明はかかる点に鑑みなされたもので、ダイオード
構造の一部に超電導体を用い、これにより、この部分の
抵抗を零として電力損失を減らすとともに、不純物濃度
が高くても耐電圧に悪影響を及ぼさない構造であること
から、半導体部分の比抵抗を低くでき、また空乏層を必
要としないことから、半導体部分の厚みをきわめて薄く
でき、そのため半導体部分の抵抗を極めて小さくできる
電力損失の極めて少ないダイオードを提供することを目
的としている。
問題点を解決するための手段 本発明は上記問題点を解決するため、超電導体を挟ん
で、一方の側に、トンネル可能な膜厚の層間絶縁膜を介
して、第1の半導体を有し、他方の側に、トンネル可能
な膜厚の層間絶縁膜を介して、前記第1の半導体よりフ
ェルミレベルから導電帯端までのエネルギー差が小さく
かつ前記第1の半導体よりフェルミレベルから価電子帯
端までのエネルギー差が大きい、第2の半導体を有する
構造からなるものである。
作用 本発明は、前記した構造により、一方の半導体から超
電導体にトンネル注入された電子またはホールが、他方
の半導体の導電帯へトンネルするのに必要とする電圧
と、その逆のプロセスに必要とする電圧の差を利用し
て、整流を行うものである。
実施例 以下に本発明の一実施例について、図面を参照しなが
ら説明する。
n型半導体であるシリコン(Si)基板の上に、化学気
相成長法(CVD)により約20Åの酸化珪素(SiO2)膜を
形成し、その上に真空蒸着法により、5000Åのニオブ
(Nb)薄膜を形成する。さらに化学気相成長法(CVD)
により約20Åの酸化珪素(SiO2)膜を形成し、さらにそ
の上に真空蒸着法により、5000Åのp型半導体あるゲル
マニウム(Ge)膜を形成し、SiおよびGeにオーミック電
極を設ける。
その構造を第1図に示す。第1図において、1はn型
半導体Si基板、2はその上に形成した第1のSiO2薄膜、
3はNb薄膜、4はその上に形成した第2のSiO2膜であ
る。5はp型半導体Ge薄膜である。6はSi基板の他方の
面に形成されたオーミック電極、7はGe薄膜の上面に形
成されたオーミック電極である。
Nbは約9Kで超電導となる超電導体である。したがっ
て、このような構造の素子を臨界温度以下、例えば9K以
下に冷却すれば、一つの超電導体が薄い層間絶縁膜で分
離されたn型半導体およびp型半導体で挟まれた構造と
なっている。この時のエネルギーバンド図を第2図に示
す。Siのエネルギーバンドギャップ、Eg1は約1.1eVであ
る。E1はフェルミレベルから導電帯バンド端までのエネ
ルギー、E1′はフェルミレベルから価電子帯バンド端ま
でのエネルギーで、E1+E1′=Eg1となっている。n型
不純物濃度を極めて高くすることにより、その導電帯バ
ンド端はフェルミレベルのすぐ近傍にくる。Nbは、超電
導状態において、約1.5meVのエネルギーバンドギャップ
を有している。Nbのエネルギーバンドギャップを2Δと
すると、そのフェルミレベルはエネルギーバンドギャッ
プの中間に来る。Geのエネルギーバンドギャップ、Eg2
は約0.8eVである。E2はフェルミレベルから導電帯バン
ド端までのエネルギー、E2′はフェルミレベルから価電
子帯バンド端までのエネルギーで、E2+E2′=Eg2とな
っている。p型不純物濃度を高くすることにより、その
価電子帯バンド端は、フェルミレベルのすぐ近傍にく
る。したがって第2図のようなエネルギーバンド図とな
る。この時Si側の多数キャリアである電子は、層間絶縁
SiO2膜が十分薄いため、E1−Δ>0の場合極めて低い電
圧で、E1−Δ<0の場合、E1−Δの電圧をかけることに
よってトンネル効果により、容易にNb超電導体の中へ入
る。しかしNb超電導体からGeへは、この電圧ではGeの方
にトンネルすべきエネルギー準位がないためトンネル注
入されない。一方この時、Ge側の多数キャリヤであるホ
ールは、層間絶縁SiO2膜が十分薄いため、やはりE2′−
Δ>0の場合極めて低い電圧で、E2′−Δ<0の場合、
E2′−Δの電圧でトンネル効果により、容易にNb超電導
体の中へ入る。しかしNb超電導体からSiへは、この電圧
ではSiの方にトンネルすべきエネルギー準位がないため
トンネル注入されない。この状態でSi−Ge間のバイアス
電圧をあげていく。Ge側を正とした時、E2−Δのバイア
ス電圧を加えられるまではほとんど電流が流れず、E2
Δのバイアス電圧が加えられた時に初めて超電導体から
Geへの電子のトンネルが可能となり急速に電流が流れだ
す。一方、Ge側を負とした時、E1−Δの電圧でトンネル
電流はすぐに流れだす。この様子を第3図の電圧−電流
特性に示す。したがって順方向および逆方向の立ち上り
電圧の差は、E2−E1となり、E2とE1間の電圧にたいして
整流作用が得られる。もしE1がΔよりも小さければ、順
方向立ち上り電圧はほぼ0Vとなる。たとえば本実施例の
場合、n型Siの不純物量を高濃度にしてやればほぼ縮退
状態となり、n型Siのフェルミレベルが導電帯端近傍に
来ることになり、E1とΔの差はほとんどなく、順方向は
ほぼ0Vで立ち上がる。すなわちE2とE1に差があれば、そ
の間の電圧に対して整流性、いいかえればダイオード特
性が得られる。
本実施例では、E2−Δの方がE1′−Δよりも小さいと
したため、E2−Δで電流が流れ出すが、E1′−Δの方が
小さければ、E1′−Δで電流が流れだす。したがって、
E2−E1>0で、E1′−E2′>0、言い変えれば、一方の
半導体のエネルギーバンド構造が、他方の半導体よりフ
ェルミレベルから導電帯端までのエネルギー差が小さく
かつフェルミレベルから価電子帯端までのエネルギー差
が大きい場合に、整流性が得られる。いずれの場合も、
その逆方向耐電圧は、n型半導体およびp型半導体にお
ける、フェルミレベルから導電帯または価電子帯バンド
端までの差となり、これは半導体における不純物濃度が
高いほど大きくなる性質のものであり、半導体部分の抵
抗による電力損失低減にきわめて有効である。また従来
のpn接合ダイオードのように空乏層領域を必要としない
ため、半導体部分の厚みは極めて薄くすることが出来
る。このことも抵抗損失低減にきわめて有利に働く。第
1図の構造では、n型Siを基板としているので、この部
分の厚みは厚くなっているが、実際には、ダイオード形
成部分の基板下部をエッチングにより薄くするなどの加
工が可能である。最終的にはオーミック電極が形成され
る程度の膜厚であれば良く、500Å程度の薄い半導体層
で良い。
ひとつの素子の耐電圧は用いた半導体のエネルギーバ
ンドギャップが最大となるが、この構造を多重に繰り返
すことにより容易に耐電圧の高いものが得られる。その
場合内部の半導体部分には電極を形成する必要がないた
め、さらに薄くすることが可能となり、例えば50〜100
Å程度にすることも可能である。
本実施例では、超電導体としてNbを用いたが、Ln1Ba2
Cu3酸化物(但しLnは、Y、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、H
o、Er、Tm、Yb、Luの少なくとも一つ)などの臨界温度9
0K程度の超電導体や、La1.85−Ae0.15−Cu1酸化物(但
し、AeはBa、Sr、Caのうちの少なくとも一つ以上)など
の、臨界温度30K程度の超電導体を用いることにより、
より高い温度で本実施例と同様の整流作用の得られるこ
とは明らかである。
Ln1Ba2Cu3酸化物において、BaをSrに置換していって
も、臨界温度の高い超電導体が得られる。したがって、
超電導体として、BaをSrに置換したものを用いても同様
の効果の得られることは明らかである。
また本実施例では、半導体としてはn型Siおよびp型
Geを用いたが、第2の半導体のエネルギーバンド構造
が、第1の半導体よりフェルミレベルから導電帯端まで
のエネルギー差が小さくかつ第1の半導体よりフェルミ
レベルから価電子帯端までのエネルギー差が大きくなっ
ておれば良く、これらの半導体に限られるものではな
い。
本実施例では、層間絶縁膜の厚みとして特定の値を用
いたが、この厚みは、トンネル効果の起こる範囲内で任
意である。
本実施例では、層間絶縁膜としてSiO2を用いたが、こ
れに限られないことは明らかである。
発明の効果 以上述べた如く、本発明は、超電導体を挟んで、一方
の側に、トンネル可能な膜厚の層間絶縁膜を介して、第
1の半導体を有し、他方の側に、トンネル可能な膜厚の
層間絶縁膜を介して、前記第1の半導体よりフェルミレ
ベルから導電帯端までのエネルギー差が小さくかつ前記
第1の半導体よりフェルミレベルから価電子帯端までの
エネルギー差が大きい、第2の半導体を有する構造から
なり、抵抗が低いので電力損失の少ない、ダイオードを
提供するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の構造の一実施例を示す断面図、第2図
は本発明の素子のエネルギーバンド図、第3図は本実施
例の素子の電圧−電流特性の一例を示したグラフであ
る。 1……n型半導体基板、2……層間絶縁膜、3……超電
導体膜、4……層間絶縁膜、5……p型半導体膜、6,7
……電極。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山下 一郎 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭57−111068(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】超電導体を挟んで、一方の側に、トンネル
    可能な膜厚の層間絶縁膜を介して、第1の半導体を有
    し、他方の側に、トンネル可能な膜厚の層間絶縁膜を介
    して、前記第1の半導体よりフェルミレベルから導電帯
    端までのエネルギー差が小さくかつ前記第1の半導体よ
    りフェルミレベルから価電子帯端までのエネルギー差が
    大きい、第2の半導体を有する構造からなる超電導ダイ
    オード。
JP62332012A 1987-12-28 1987-12-28 超電導ダイオ―ド Expired - Lifetime JP2506872B2 (ja)

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