JP2505778Y2

JP2505778Y2 - い草移植機の縦送りベルトとフォ―クシャッタ―装置

Info

Publication number: JP2505778Y2
Application number: JP1989104734U
Authority: JP
Inventors: 康行栖原; 修平平田; 忠司近藤
Original assignee: ヤンマー農機株式会社
Priority date: 1989-09-06
Filing date: 1989-09-06
Publication date: 1996-07-31
Anticipated expiration: 2004-09-06
Also published as: JPH0343916U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明はい草移植機の縦送りベルトとフォークシャッ
ター装置に関するものである。

（従来の技術）苗載台の縦送りは従来送りネジの横移動を利用した縦
送り装置を用いている。

（考案が解決しようとする課題）い草苗は稲の苗のようにマット苗でないため、従来の
移植機の縦送り機構では確実に苗取り口まで苗を送るこ
とができず、したがって欠株や植付本数のバラツキが発
生する。

そこで本案は、欠株や植付本数のバラツキが減少する
い草移植機をうることを目的とするものである。

（課題を解決するための手段）本案は以上のような目的を達成するため次のようない
草移植機を提供するものである。

すなわち、フォークシャッターを苗から引抜く動作
と、苗に向って差し込む動作のいわゆるリフト動作と、
フォークシャッターを苗載台の苗取り口に向って苗を引
き寄せる方向の動作のいわゆるスナップ動作と、これを
フォークシャッターの上昇位置で、そのスナップ動作を
戻す動作とを苗取最終工程と次回苗取工程との間で行な
わしめるフォークシャッターを具えたい草移植機におい
て、縦送りベルトの縦送り量がフォークシャッターのス
ナップ量よりも大きくなるようにワンウェイクラッチを
介して縦送りベルトを駆動するベルト送りアームとフォ
ークシャッターの前記動作を行なわしめるリンク機構と
をロッドで連動連結したい草移植機の縦送りベルトとフ
ォークシャッター装置である。

（作用）本案のものによれば、フォークシャッターの上昇時に
ベルトで苗を縦送りすることができると共に、縦送りベ
ルトの縦送り量がフォークシャッターのスナップ量より
も大きくしてあるから、確実な苗の縦送りができる。

又、リンク機構の作動がそのままワンウェイクラッチ
を介してベルト送りアームで苗の縦送りベルトを駆動で
きるのでフォークシャッターの作動と苗の縦送りベルト
の作動が確実に行なわれる。

（実施例）以下図面に示す実施例について説明する。

先ずフォークシャッターを具えたい草移植機の作動原
理から説明する。

すなわち、第５図において（１）はフォークシャッタ
ーであり、（２）は苗載台であって、このフォークシャ
ッター（１）は苗載台（２）と共に苗載台の横移動のス
トロークエンド、即ち苗取り最終工程まで一体的に移動
するものであり、苗載台の横移動のストロークエンドに
達すると、次のような動作を行なうものでこの動作の終
了で、再び苗載台を前と逆方向の横移動を行なわしめ
て、植付爪で次回の苗取り作業が順次に行なわれるもの
である。

第５図（イ）の状態は、苗載台（２）がフォークシャ
ッター（１）と共に横移動のストロークエンドに達した
ところを示すもので、フォークシャッター（１）が苗取
り口に対向していて苗取りの終ったところを示してい
る。

次に、第５図（ロ）のようにフォークシャッター
（１）が苗載台（２）から引き上げられ、苗からフォー
クシャッター（１）が引き抜かれる。この場合、苗押え
板（３）で後続の苗を押えており、フォークシャッター
（１）は苗を持ち上げない方向に向って引き上げられ
る。以上はいわゆるリフト動作の上昇動作である。

次に、第５図（ハ）のようにフォークシャッター
（１）が苗と接触しない上方位置で苗を苗取り口に向っ
て引き寄せる方向と逆方向に戻すいわゆるスナップ動作
を戻す動作が行なわれる。

次に、第５図（ニ）のように苗の中へフォークシャッ
ター（１）を差し込むいわゆるリフトの下降動作が行な
われる。

次に、第５図（ホ）のように苗を苗取り口に向って引
き寄せるいわゆるスナップ動作が行なわれる。

したがって、苗取り列に向かって苗を送り、苗を確実
に保持して植付爪による苗取り作業がフォークシャッタ
ーの爪の間で行なわれる。

以上のようなフォークシャッターの動作により苗取り
列にい草苗を確実に送り保持するため、欠株や植付本数
のバラツキが大巾に減少する。

以上のような動作を行なう装置について次に説明す
る。

第３、４図において、フォークシャッター（１）の櫛
状フォーク爪（５）は下部横杆（６）に取付けられてお
り、これと平行な上部横杆（７）は下部横杆（６）と共
に互いに平行な縦杆（８）と三角形支持板（９）に対し
て回動自在に支持されている。

上部横杆（７）の金具（10b）には第１シリンダー（1
0）のピストンロッド（10a）が取付けられており、金具
（10b）は上部横杆（７）に回動自在に取付けられてい
て、第１シリンダー（10）は苗載台（２）のフレーム
（４）に取付けられている。

横杆（６）（７）は両側に載置されたカムプレート
（11）の互いに平行でないカム孔（12）（13）のそれぞ
れに挿通されていてガイドされるようになっており、第
１シリンダー（10）の作動で２つのカム孔（12）（13）
にガイドされる横杆（６）（７）は２つのカム孔方向の
合成された方向にフォーク爪（５）を昇降せしめる、い
わゆるリフト動作を行なうようになっている。

下部横杆（６）には又、揺動杆（14）の下端が固定さ
れており、この揺動杆（14）の上端に第１シリンダー
（15）のピストンロッド（16）が枢支（17）されてい
る。

そして、三角形支持板（９）の上端に突出したステー
（18）に第２シリンダー（15）の基部が枢支されてい
る。

したがって、第２シリンダー（15）が作動すると揺動
杆（14）が回動し、下部横杆（６）を往復回動せしめる
ので、フォーク爪（５）が苗を苗取り口に向って引き寄
せるスナップ動作と、フォーク爪（５）の上昇終端でス
ナップを戻す動作を行なわしめるようになっている。

第３図中（19）は苗載台（２）における苗送りベル
ト、（20）は縦送りカム、（21）は苗載台（２）を横杆
送り移動せしめる送りネジである。そして、（22）は植
付爪を示す。

以上のようにリンク機構の横杆（６）（７）は両側の
カムプレート（11）の２つのカム孔（12）（13）でカム
誘導されて、第１シリンダー（10）により２つの方向の
合成運動を行なってフォークシャッター（１）のリフト
動作を行なわしめ、更に第２シリンダー（15）により揺
動杆（14）、下部横杆（６）を介してスナップ動作を行
なわしめるものである。

そして、スナップ動作をもとに戻す動作を苗の中で行
なうと苗の蹴り上げを生ずるので、以上の動作を苗より
外の部分で行なうようにリンク機構とカムプレートとを
組み合わせる。すると、確実な掻き込みが行なえ良好な
植付がえられる。

本案は以上のようなフォークシャッターとベルトによ
る縦送り機構を設けたものにおいて、フォークシャッタ
ー上昇時にベルトで縦送りするものであり、縦送りベル
トの縦送り量をフォークシャッターのスナップ量より大
となしたものである。

第１図のものはそのフォークシャッター（１）とベル
ト（19）との関係を示すものであり、第１図（イ）は苗
取り最終工程の状態を示すもので、フォークシャッター
（１）は未だ苗中に挿入されているところを示してい
る。第１図（ロ）はフォークシャッター（１）が苗から
上がったところを示しており、第１図（ハ）のようにフ
ォークシャッター（１）が上昇しているとき、ベルト
（19）で苗を送る。

第１図（ニ）になるとベルト（19）の送りがとまり、
フォークシャッター（１）が降りるところを示してい
る。第１図（ホ）ではフォークシャッター（１）のスナ
ップ動作で苗を苗取り口に向って送っているところを示
している。

以上のようにい草苗はベルト（19）で送られ、更にフ
ォークシャッター（１）で送られるから確実に送ること
ができる。

第２図のものは、縦送りベルト（19）の縦送り量L₁が
フォークシャッター（１）のスナップ量L₂より大きいこ
とを示すもので、フォークシャッター（１）のスナプ運
動は苗を苗取り部前列に引き寄せる機能である。

第６図に示すものは、リンク機構の運動と苗縦送りと
を互いに連動連結したものを示している。具体的にはリ
ンク機構の横杆（６）とベルト送りアーム（25）とをベ
ルト送りロッド（24）で連結し、ベルト送りアーム（2
5）はワンウェイクラッチ（26）を介して縦送りベルト
（19）の駆動プーリー（30）を一方向に回動せしめるよ
うにしたもので、リンク機構の動作をそのまま苗縦送り
ベルト（19）に伝えるので、フォークシャッターの作動
と苗縦送りベルトの作動が確実に行なわれる。

しかして、ベルト送りアーム（25）とベルト送りロッ
ド（24）との間の連結を孔（27）（28）で連結位置を変
更することにより、ベルト送り量を可変することでき
る。

（考案の効果）本案のものによれば、フォークシャッターの上昇中に
縦送りベルトにより苗を送るので、縦送りベルトがフォ
ークシャッターに妨げられることなく苗を送ることがで
き、更に縦送りのベルトの縦送り量がフォークシャッタ
ーのスナップ量より大きいので、苗を苗取り口に向って
正確に送ることができ、縦送りベルトで苗を送った後、
フォークシャッターでスナップをきかせるので最前列の
苗は密度の高いものとなり大巾に欠株や植付本数のバラ
ツキが減少される。

しかして、フォークシャッターのリンク機構の動きを
利用して苗縦送りベルトを作動させることにより、フォ
ークシャッターの作動と苗縦送りベルト作動が確実に行
なえ、植付精度の高い移植が可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図（イ）〜（ホ）は本案装置の作動説明図、第２図は同上の部分説明図第３図はい草移植機の正面図、第４図はい草移植機の斜面図、第５図（イ）〜（ホ）はフォークシャッターの作動原理
図、第６図は連動装置の説明図である。（１）……フォークシャッター（２）……苗載台（３）……苗押え板（５）……フォークシャッター爪（６）（７）……横杆（８）……縦杆（９）……三角形支持板（10）……第１シリンダー（11）……カムプレート（12）（13）……カム孔（14）……揺動杆（15）……第２シリンダー（19）……縦送りベルト（24）……ベルト送りロッド（25）……ベルト送りアーム

Claims

(57)【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】フォークシャッターを苗から引抜く動作
と、苗に向って差し込む動作のいわゆるリフト動作と、
フォークシャッターを苗載台の苗取り口に向って苗を引
き寄せる方向の動作のいわゆるスナップ動作と、これを
フォークシャッターの上昇位置で、そのスナップ動作を
戻す動作とを苗取最終工程と次回苗取工程との間で行な
わしめるフォークシャッターを具えたい草移植機におい
て、縦送りベルトの縦送り量がフォークシャッターのス
ナップ量よりも大きくなるようにワンウェイクラッチを
介して縦送りベルトを駆動するベルト送りアームとフォ
ークシャッターの前記動作を行なわしめるリンク機構と
をロッドで連動連結したことを特徴とするい草移植機の
縦送りベルトとフォークシャッター装置。