JP2505623B2 - 熱転写記録用インク及び熱転写記録材 - Google Patents

熱転写記録用インク及び熱転写記録材

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JP2505623B2 JP17172790A JP17172790A JP2505623B2 JP 2505623 B2 JP2505623 B2 JP 2505623B2 JP 17172790 A JP17172790 A JP 17172790A JP 17172790 A JP17172790 A JP 17172790A JP 2505623 B2 JP2505623 B2 JP 2505623B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は熱転写性に優れ、しかも耐擦過性に優れた転
写記録像を与える熱転写記録用インク及び熱転写記録材
に関する。
〔従来の技術〕
熱転写記録は一般に使用する装置が簡単である、或い
は普通紙、プラスチックシート、金属板等に記録できる
などの特徴により広く利用されている。熱転写記録は、
また、一般にシート状の支持体上に熱熔融する熱転写記
録用インクを塗布した熱転写記録材を紙等の被記録体と
接するように重ね、画像に対応する熱を通常はインク層
の裏側から供給し、インク層を熔融して被記録体に転写
記録させるものである。熱転写記録用インクには通常着
色材として染料、顔料等が使用され、熱熔融性バインダ
ーとしてワックス類が使用される。また最近では熱熔融
性バインダーとしてスチレン又はメタクリル酸エステル
の単独重合体又は共重合体を使用する方法(特開昭62−
89777)が提案されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、熱熔融性バインダーとしてワックスを
使用した場合は熱転写性は優れているが耐擦過性が低い
ため、バーコードラベル印刷等で使用された際、バーコ
ードラベルがスキャナー読み取り時の接触或いは商品の
他の箇所との接触において汚損され、バーコードの誤読
が発生したり商品を汚染するなどの問題点があった。こ
こで熱転写性が優れているとは、熱熔融性バインダーが
低温で熔融し被記録体に良好に定着することであり、低
温、低エネルギーで熱転写が可能なことをいう。
また、スチレン又はメタクリル酸エステルの単独重合
体或いは共重合体を使用するという方法では、単に重合
体の軟化点を熱転写可能な範囲に規定したとしても、同
一組成では軟化点を下げると分子量が小さくなり低温熔
融化による定着性は良くなるが樹脂強度が弱くなって耐
擦過性が悪化する。逆に軟化点を上げると分子量は大き
くなり、耐擦過性は良くなるが低温熔融化による定着性
が悪くなる。このように、通常は低温熔融化による定着
性を意味する熱転写性と耐擦過性とは相反する性質を示
す。従って、分子量の分布を考慮せずに、熱転写性を良
くするため重合体の軟化点を調整したものは耐擦過性が
なお充分ではないという問題点があった。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は熱転写記録材として必要な熱転写性、即ち低
温熔融化による定着性が良好であり、なおかつ良好な耐
擦過性を有するものである。
即ち、本発明はスチレン系単量体とアクリル酸エステ
ル系単量体又は/及びメタクリル酸エステル系単量体の
共重合体からなり、ゲルパーミエーションクロマトグラ
フィーにより測定された分子量分布曲線において2×10
3〜8×104の範囲に少なくとも1つの極大値を有し、且
つ、105〜2×106の範囲に少なくとも1つの極大値を有
する樹脂を含有することを特徴とする熱転写記録用イン
クを提供するものであり、また、この熱転写記録用イン
クからなるインク層を支持体上に形成してなることを特
徴とする熱転写記録材を提供するものである。
これらの極大値において高分子量体は樹脂強度を上げ
耐擦過性を付与する働きを、低分子量体は低温で軟化を
始めることにより樹脂全体としての軟化に寄与し、熱転
写性即ち低温熔融化による定着性を向上せしめる働きを
それぞれ担っている。
本発明で用いられるスチレン系単量体の具体例として
は、スチレンの他にo−メチルスチレン、m−メチルス
チレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p
−エチルスチレン、2,4−ジチメルスチレン、p−n−
ブチルスチレン、p−ter−ブチルスチレン、p−n−
ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n
−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェ
ニルスチレン、p−クロルスチレン、3,4−ジクロルス
チレンなどを挙げることができる。これらのうち、スチ
レンが好ましく用いられる。
また本発明で用いられるアクリル酸エステルもしくは
メタクリル酸エステル系単量体の具体例としては、アク
リル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピ
ル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、ア
クリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル
酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、メタク
リル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロ
ピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチ
ル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシ
ル、メタクリル酸ステアリルなどのアクリル酸又はメタ
クリル酸のアルキルエステルの他、アクリル酸2−クロ
ルエチル、アクリル酸フェニル、α−クロルアクリル酸
メチル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチル
アミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メ
タクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸グリシ
ジル、ビスグリシジルメタクリレート、ポリエチレング
リコールジメタクリレート、メタクリロキシエチルホス
フェートなどを挙げることができ、アクリル酸エチル、
アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2
−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸
エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチルな
どが特に好ましく用いられる。
更に、支持体上に塗布された後支持体の折り曲げ等に
耐えられるよう樹脂の柔軟さを保つ必要があるため、ス
チレン系単量体に比べ比較的柔軟な重合体を与えるアク
リル酸エステル系単量体又はメタクリル酸エステル系単
量体の量を50〜95重量%、より好ましくは55〜90重量%
にすると有効である。低分子量体及び高分子量体の重合
方法としては公知の懸濁重合、溶液重合、塊状重合等が
利用できる。
本発明の共重合体樹脂はこれらの重合方法によって低
分子量体と高分子量体を別々に合成して得た後熱熔融ブ
レンドしてもよいし、また、より均質にするため双方の
重合体を溶剤に溶解してブレンドした後脱溶剤してもよ
いが、好ましくは一方の重合体を合成し、該重合体の共
存下に他方の重合体を合成することによって作製され
る。
これらの方法によって、ゲルパーミエーションクロマ
トグラフィーにより測定される分子量分布曲線における
2×103〜8×104の範囲に少なくとも1つの極大値を有
し、且つ、105〜2×106の範囲に少なくとも1つの極大
値を有する共重合体を得る。低分子量側極大点における
分子量が2×103未満では分子量が低すぎて、熱転写に
よる定着後も柔軟さが残り定着性が不充分となる。ま
た、8×104を超えると低温での軟化が不完全となり熱
転写時の初期定着が不充分となる。更に、高分子量側極
大点における分子量が105未満では樹脂の強度が充分で
なく、耐擦過性に対する効果が期待できない。また、2
×106を超えると低温熔融化による定着性に悪影響が出
てくる。
ここに、前述の如く低分子量体は低温で軟化を始める
ことにより樹脂全体の軟化に寄与し、熱転写性即ち低温
熔融化による定着性を向上せしめる働きを担い、高分子
量体は樹脂強度を上げることにより耐擦過性を付与する
働きを担っている。従って、高分子量体は全樹脂中に占
める比率が大きくなりすぎると、樹脂全体としての軟化
が低温で起こりにくくなり定着性が悪くなる。このた
め、高分子量体はゲルパーミエーションクロマトグラフ
ィーにより測定される分子量分布曲線のピーク面積が2
〜50%、より好ましくは5〜40%で用いられると良好な
結果が得られる。また、この共重合体が良好な熱転写性
を示すには、樹脂全体としてのフロー軟化点が50〜160
℃、より好ましくは60〜140℃であることが望ましい。
更に、この共重合体には熱転写性向上のため、必要に
応じてカルナバワックス、モンタンワックス、パラフィ
ンワックス等のワックス類を加えてもよい。更に、印字
品質向上等のため必要に応じて非揮発性の可塑剤、鉱
油、動植物油等の添加剤又は分散助剤等を加えてもよ
い。
以上のように調整された熱熔融性バインダーに着色材
を分散或いは溶解させる。着色材としては従来用いられ
ているカーボンブラック等の顔料及び樹脂用染料が使用
できる。熱転写記録用インクの作製には上記混合物をア
トライター、サンドミル、ロールミル等を用いて混練
し、更に熱転写記録材を得るには支持体上に通常の方法
により熱熔融により塗布するか、溶液として塗布後乾燥
により溶剤を除去する。支持体には通常使用される紙、
布、プラスチックのシートが使用でき、厚みは2〜20μ
mより好ましくは3〜15μmのものが適している。転写
記録像を得るには、通常は熱転写プリンタ等の印刷装置
を用いる。この印刷方法はワープロ、ファクシミリ、ラ
ベル発行機等の印刷に広く適用できるものである。
〔作用〕
本発明により得られる熱転写記録用インクでは、共重
合体樹脂の低分子量体が良好な熱転写性を与える一方、
高分子量体が樹脂強度向上に寄与することにより耐擦過
性、耐汚染性を付与し、因って相反する2つの機能を同
時に満足することができ良質の転写記録像が得られる。
〔実施例〕
第1表に示す実施例1〜3及び比較例1〜3の組成比
(単位は重量部を表す)により共重合或いはブレンドさ
れ、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測
定された分子量分布曲線の極大値がそれぞれ同表に示す
値を有する6種類の樹脂を130℃に加熱しながら同表に
示す着色材を充分に分散混合させ、更にロールミルで混
練して熱転写記録用インクとした。これらのインクを、
支持体として厚さ6μmのポリエステルフィルムの片面
に熱熔融により塗布して、厚さ4μmのインク層を有す
る6種類の熱転写記録材を得た。上記により得られた熱
転写記録材について、市販の熱ヘッド方式の熱転写型バ
ーコードプリンタを用いて熱転写印刷をおこなった。印
刷した際の熱転写性及び耐擦過性についての評価結果を
合わせて第1表に示す。
なお、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによ
り分子量分布曲線の極大値を測定するには公知の通常の
方法が用いられるが、本実施例では次の方法に拠った。
機器 高速液体クロマトグラフ本体 島津製作所社製 LC−5A カラム 島津製作所社製 HSG−20 HSG−40 HSG−60 検出器 昭和電工社製 Shodex RI SE−51 クロマトパック(分子量解析装置) 島津製作所社製 C−R3A 溶媒 テトラヒドロフラン(以下THFと略記) 和光純薬社製 試薬1級 測定条件 試料 :0.2重量%THF溶液 溶媒流量 :1.0ml/min 検量線作成:昭和電工社製標準ポリスチレン使用 分子量 0.58×103 1.20×103 2.47×103 5.10×103 1.02×104 1.7 ×104 2.8 ×104 6.8 ×104 1.95×105 4.9 ×105 1.08×106 2.30×106 2.75×106 4.34×106 測定方法 試料溶液100μlを注入しクロマトパック(分子量解
析装置)で解析させ分子量分布曲線を得る。
また、各評価は次のように行った。
熱転写性 上質紙を被記録体として転写記録したとき格別高温に
することなく通常の温度でインクが紙に充分熱転写でき
た場合を○印とし、熱転写が充分でなく印字品質が不良
の場合を×印とした。
耐擦過性 摩擦堅牢度試験機に被記録体の印刷面を上にして固定
し、布製パッドを付け荷重300gで10回の往復こすり試験
後印刷物の汚れを目視判定し、汚れが認められない場合
を○印、汚れが認められた場合を×印とした。
第1表に示す結果から明らかなように、実施例の熱転
写記録用インクは従来の比較例のインクと較べて熱転写
性に優れ、且つ、耐擦過性にも優れている。
〔発明の効果〕
本発明の熱転写記録用インク及びそれを用いて得られ
る熱転写記録材は良好な熱転写性と耐擦過性を満足し、
バーコードラベル等の印刷に用いてバーコードの読み取
り等で汚損することが防止される等、熱転写印刷に好適
に用いられるものである。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スチレン系単量体とアクリル酸エステル系
    単量体又は/及びメタクリル酸エステル系単量体の共重
    合体からなり、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ
    ーにより測定された分子量分布曲線において2×103
    8×104の範囲に少なくとも1つの極大値を有し、且
    つ、105〜2×106の範囲に少なくとも1つの極大値を有
    する樹脂を含有することを特徴とする熱転写記録用イン
    ク。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項記載の熱転写記録用
    インクからなるインク層を支持体上に形成してなること
    を特徴とする熱転写記録材。
JP17172790A 1990-06-28 1990-06-28 熱転写記録用インク及び熱転写記録材 Expired - Lifetime JP2505623B2 (ja)

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