JP2505581Y2 - 容器への液体充填装置 - Google Patents
容器への液体充填装置Info
- Publication number
- JP2505581Y2 JP2505581Y2 JP1989136778U JP13677889U JP2505581Y2 JP 2505581 Y2 JP2505581 Y2 JP 2505581Y2 JP 1989136778 U JP1989136778 U JP 1989136778U JP 13677889 U JP13677889 U JP 13677889U JP 2505581 Y2 JP2505581 Y2 JP 2505581Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- liquid
- container
- air conduit
- supply body
- air
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Filling Of Jars Or Cans And Processes For Cleaning And Sealing Jars (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は,コーヒー,果汁等の飲料を容器へ充填する
液体充填装置に関するものである。
液体充填装置に関するものである。
(従来の技術) 従来の容器への液体充填装置を第2図により説明する
と,(10)が容器,(21)が液タンク,(22)が同液タ
ンク(21)に装着した液供給体,(24)が同液供給体
(22)内に昇降可能に嵌挿した外筒,(24a)が同外筒
(24)に穿設した液体通過孔,(23)が上記液供給体
(22)及び上記外筒(24)内に昇降可能に嵌挿した空気
導管,(25)が同空気導管(23)と上記液供給体(22)
との間に介装したばね(空気導管(23)を上方に付勢す
るばね),(26)が外筒(24)の上端部に取付けたOリ
ング(空気導管(23)と液供給体(22)との間をシール
するOリング),(27)が上記液供給体(22)と上記外
筒(24)との間に介装したばね(外筒(24)を下方へ付
勢するばね),(28)が上記外筒(24)の下端内部に取
付けた容器(10)の開口部に対するシール部材,(29
a)(29b)が上記液供給体(22)及び上記外筒(24)の
内周面と上記空気導管(23)の外周面との間に形成した
液体通路で,容器持ち上げ手段(図示せず)により容器
(10)が持ち上げられて,容器(10)の開口部がシール
部材(28)に押し当てられた後も,同容器持ち上げ手段
により容器(10)が持ち上げられ,外筒(24)と空気導
管(23)とがばね(27)に抗して上昇し,外筒(24)の
上下中間部に設けた鍔部が液供給体(22)の下端部に当
接して,外筒(24)の上端部に取付けたOリング(26)
が液供給体(22)の上下中間部内面に設けた弁座から離
れるとともに,外筒(24)の下端部内周面が空気導管
(23)の下端部外周面から離れ(第2図の右半部参
照),液タンク(21)内の液体が液体通路(29a)→液
体通過孔(24a)→液体通路(29b)を経て容器(10)内
へ充填される。また容器(10)内の液位が空気導管(2
3)の下端レベルまで上昇すると,今度は,供給される
液体が空気導管(23)内を上昇して,空気導管(23)の
上端開口部から液タンク(21)内へ液体と泡との混合流
体としてオーバフローした後,泡を含まない液体が空気
導管(23)内を上昇し,この上昇する液体の液位が液タ
ンク(21)内の液位と同じになると,容器(10)とシー
ル部材(28)と外筒(24)と空気導管(23)とにより囲
まれた部分の液体と,液タンク(21)内の液体とが圧力
的にバランスして,液体の空気導管(23)内での上昇が
止まる。この状態になると,容器(10)が下降して,外
筒(24)及び空気導管(23)がばね(27)により下降
し,Oリング(26)が液供給体(22)に押し当てられて,
外筒(24)及び空気導管(23)の下降が止まり,容器
(10)がさらに下降して,容器(10)の開口部がシール
部材(28)から離れると,空気導管(23)内の液体が容
器(10)内へ落下して,充填操作が完了する。
と,(10)が容器,(21)が液タンク,(22)が同液タ
ンク(21)に装着した液供給体,(24)が同液供給体
(22)内に昇降可能に嵌挿した外筒,(24a)が同外筒
(24)に穿設した液体通過孔,(23)が上記液供給体
(22)及び上記外筒(24)内に昇降可能に嵌挿した空気
導管,(25)が同空気導管(23)と上記液供給体(22)
との間に介装したばね(空気導管(23)を上方に付勢す
るばね),(26)が外筒(24)の上端部に取付けたOリ
ング(空気導管(23)と液供給体(22)との間をシール
するOリング),(27)が上記液供給体(22)と上記外
筒(24)との間に介装したばね(外筒(24)を下方へ付
勢するばね),(28)が上記外筒(24)の下端内部に取
付けた容器(10)の開口部に対するシール部材,(29
a)(29b)が上記液供給体(22)及び上記外筒(24)の
内周面と上記空気導管(23)の外周面との間に形成した
液体通路で,容器持ち上げ手段(図示せず)により容器
(10)が持ち上げられて,容器(10)の開口部がシール
部材(28)に押し当てられた後も,同容器持ち上げ手段
により容器(10)が持ち上げられ,外筒(24)と空気導
管(23)とがばね(27)に抗して上昇し,外筒(24)の
上下中間部に設けた鍔部が液供給体(22)の下端部に当
接して,外筒(24)の上端部に取付けたOリング(26)
が液供給体(22)の上下中間部内面に設けた弁座から離
れるとともに,外筒(24)の下端部内周面が空気導管
(23)の下端部外周面から離れ(第2図の右半部参
照),液タンク(21)内の液体が液体通路(29a)→液
体通過孔(24a)→液体通路(29b)を経て容器(10)内
へ充填される。また容器(10)内の液位が空気導管(2
3)の下端レベルまで上昇すると,今度は,供給される
液体が空気導管(23)内を上昇して,空気導管(23)の
上端開口部から液タンク(21)内へ液体と泡との混合流
体としてオーバフローした後,泡を含まない液体が空気
導管(23)内を上昇し,この上昇する液体の液位が液タ
ンク(21)内の液位と同じになると,容器(10)とシー
ル部材(28)と外筒(24)と空気導管(23)とにより囲
まれた部分の液体と,液タンク(21)内の液体とが圧力
的にバランスして,液体の空気導管(23)内での上昇が
止まる。この状態になると,容器(10)が下降して,外
筒(24)及び空気導管(23)がばね(27)により下降
し,Oリング(26)が液供給体(22)に押し当てられて,
外筒(24)及び空気導管(23)の下降が止まり,容器
(10)がさらに下降して,容器(10)の開口部がシール
部材(28)から離れると,空気導管(23)内の液体が容
器(10)内へ落下して,充填操作が完了する。
(考案が解決しようとする課題) 前記第2図に示す従来の容器への液体充填装置には,
次の問題があった。即ち,液タンク(21)→液体通路
(30)→液体通過孔(24a)→液体通路(29)を経て容
器(10)内へ充填される液体は,容器(10)の内壁面を
流下して,容器(10)の底面に衝突し,空気を巻き込ん
で,液体内に無数の気泡を形成するが,数秒という短い
充填時間の間には,液中気泡を容器(10)内の液面へ浮
上させることができなくて,液中に取り残すので,この
液体の比重が液タンク(21)内の液体の比重よりも小さ
くなり,空気導管(23)内を上昇する液体は、上述のよ
うに空気導管(23)の上端開口部から液タンク(21)内
へ液体と泡との混合流体としてオーバフローするが,コ
ーヒーや果汁は,90〜95℃の高温で充填されることが多
く,空気導管(23)もその温度に過熱されており,コー
ヒーや果汁に含まれている成分が高温な空気導管(23)
の上部外周面(液タンク(21)の液面よりも上方の液タ
ンク(21)の気相部に露出している空気導管(23)の上
部外周面)に焦げ付いて,スケールを形成する。このス
ケールは,コーヒー等の場合,強固で,それを洗浄によ
り除去できず,液タンク(21)の蓋を解放して,手作業
により除去している。
次の問題があった。即ち,液タンク(21)→液体通路
(30)→液体通過孔(24a)→液体通路(29)を経て容
器(10)内へ充填される液体は,容器(10)の内壁面を
流下して,容器(10)の底面に衝突し,空気を巻き込ん
で,液体内に無数の気泡を形成するが,数秒という短い
充填時間の間には,液中気泡を容器(10)内の液面へ浮
上させることができなくて,液中に取り残すので,この
液体の比重が液タンク(21)内の液体の比重よりも小さ
くなり,空気導管(23)内を上昇する液体は、上述のよ
うに空気導管(23)の上端開口部から液タンク(21)内
へ液体と泡との混合流体としてオーバフローするが,コ
ーヒーや果汁は,90〜95℃の高温で充填されることが多
く,空気導管(23)もその温度に過熱されており,コー
ヒーや果汁に含まれている成分が高温な空気導管(23)
の上部外周面(液タンク(21)の液面よりも上方の液タ
ンク(21)の気相部に露出している空気導管(23)の上
部外周面)に焦げ付いて,スケールを形成する。このス
ケールは,コーヒー等の場合,強固で,それを洗浄によ
り除去できず,液タンク(21)の蓋を解放して,手作業
により除去している。
本考案は前記の問題点に鑑み提案するものであり,そ
の目的とする処は,手作業によるスケールの除去作業を
不要にできて,省力化を達成できる容器への液体充填装
置を提供しようとする点にある。
の目的とする処は,手作業によるスケールの除去作業を
不要にできて,省力化を達成できる容器への液体充填装
置を提供しようとする点にある。
(課題を解決するための手段) 上記の目的を達成するために,本考案は,容器に液体
を供給する液供給体と,同液供給体を装着した液タンク
と,同液供給体を容器の開口部に対して流体密にシール
するシール部材と,上記液供給体から容器へ液体を導く
液体通路を開閉する弁体と,容器内の空気を上記液タン
ク内の気相部へ放出する空気導管とを有し、同空気導管
の上端部が上記液タンクの気相部に突出している容器へ
の液体充填装置において、前記空気導管を疏水性を有し
それにより飲料成分が官能基として持っている水酸基に
結合しにくくするプラスチック材料により構成して、前
記容器内の液が同容器内の空気とともに前記空気導管内
を上昇して前記液タンクの気相部に位置する空気導管上
端部からオーバフローするときの液の空気導管への焦げ
付きを防止するようにしている。
を供給する液供給体と,同液供給体を装着した液タンク
と,同液供給体を容器の開口部に対して流体密にシール
するシール部材と,上記液供給体から容器へ液体を導く
液体通路を開閉する弁体と,容器内の空気を上記液タン
ク内の気相部へ放出する空気導管とを有し、同空気導管
の上端部が上記液タンクの気相部に突出している容器へ
の液体充填装置において、前記空気導管を疏水性を有し
それにより飲料成分が官能基として持っている水酸基に
結合しにくくするプラスチック材料により構成して、前
記容器内の液が同容器内の空気とともに前記空気導管内
を上昇して前記液タンクの気相部に位置する空気導管上
端部からオーバフローするときの液の空気導管への焦げ
付きを防止するようにしている。
(作用) 本考案の容器への液体充填装置は前記のように構成さ
れており、液体を容器に充填する際、液タンクの液面よ
りも上方の液タンク内気相部に突出している空気導管上
端部の外周面にスケールが形成されない。即ち、前記従
来の容器への液体充填装置では、空気導管をステンレス
鋼により構成している。このステンレス鋼は、表面に酸
化クロム層を形成しているが、この酸化クロム層は、不
動態皮膜を形成するために耐蝕性を有しているので、液
体の成分の殆どが官能基として持っている水酸基と、ス
テンレス鋼の表面層である酸化クロムの酸素とが、カフ
アン・デラ・ワールスカといわれる化学的な力により結
合して、ステンレス鋼製空気導管の外周面にスケールが
形成される。一方、本願考案では、上端部が液タンクの
気相部に突出している空気導管を疏水性を有しそれによ
り飲料成分が官能基として持っている水酸基に結合しに
くくするプラスチック材料により構成して、容器内の液
体が同容器内の空気とともに空気導管内を上昇して液タ
ンクの気相部に位置する空気導管上端部からオーバフロ
ーするときの液体の空気導管への焦げ付きを防止するよ
うにしており、そのため、液体の容器への充填時に、空
気導管の外周面にスケールを形成されない。そのため、
手作業によるスケールの除去作業が不要になって、省力
化が達成される。
れており、液体を容器に充填する際、液タンクの液面よ
りも上方の液タンク内気相部に突出している空気導管上
端部の外周面にスケールが形成されない。即ち、前記従
来の容器への液体充填装置では、空気導管をステンレス
鋼により構成している。このステンレス鋼は、表面に酸
化クロム層を形成しているが、この酸化クロム層は、不
動態皮膜を形成するために耐蝕性を有しているので、液
体の成分の殆どが官能基として持っている水酸基と、ス
テンレス鋼の表面層である酸化クロムの酸素とが、カフ
アン・デラ・ワールスカといわれる化学的な力により結
合して、ステンレス鋼製空気導管の外周面にスケールが
形成される。一方、本願考案では、上端部が液タンクの
気相部に突出している空気導管を疏水性を有しそれによ
り飲料成分が官能基として持っている水酸基に結合しに
くくするプラスチック材料により構成して、容器内の液
体が同容器内の空気とともに空気導管内を上昇して液タ
ンクの気相部に位置する空気導管上端部からオーバフロ
ーするときの液体の空気導管への焦げ付きを防止するよ
うにしており、そのため、液体の容器への充填時に、空
気導管の外周面にスケールを形成されない。そのため、
手作業によるスケールの除去作業が不要になって、省力
化が達成される。
(実施例) 次に本考案の容器への液体充填装置を第1図に示す一
実施例によりい説明すると,(1)が液タンク,(2)
が同液タンク(1)に装着した液供給体,(4)が同液
供給体(2)内に昇降可能に嵌挿した外筒,(4a)が同
外筒(4)に穿設した液体通過孔,(3a)が上記液供給
体(2)及び上記外筒(4)内に昇降可能に嵌挿した空
気導管下部,(3b)が同空気導管下部(3a)の上端部に
着脱自在に取付けた空気導管上部で,同空気導管上下部
(3a)(3b)特に空気導管上部(3b)が疏水性をもつポ
リテトラフルオロエチレン(三井フロロケミカル
(株):商品名:テフロン)及びシリコン等のプラスチ
ツク材料により構成されている。また(5)が上記空気
導管下部(3a)と上記液供給体(2)との間に介装した
ばね(空気導管(3a)(3b)を上方に付勢するばね),
(6)が外筒(24)の上端部に取付けたOリング(空気
導管下部(3a)と液供給体(2)との間をシールするO
リング),(7)が上記液供給体(2)と上記外筒
(2)との間に介装したばね(外筒(4)を下方へ付勢
するばね),(8)が上記外筒(4)の下端内部に取付
けた容器(10)開口部に対するシール部材,(9a)(9
b)が上記液供給体(2)及び上記外筒(4)の内周面
と上記空気導管下部(3a)の外周面との間に形成した液
体通路である。
実施例によりい説明すると,(1)が液タンク,(2)
が同液タンク(1)に装着した液供給体,(4)が同液
供給体(2)内に昇降可能に嵌挿した外筒,(4a)が同
外筒(4)に穿設した液体通過孔,(3a)が上記液供給
体(2)及び上記外筒(4)内に昇降可能に嵌挿した空
気導管下部,(3b)が同空気導管下部(3a)の上端部に
着脱自在に取付けた空気導管上部で,同空気導管上下部
(3a)(3b)特に空気導管上部(3b)が疏水性をもつポ
リテトラフルオロエチレン(三井フロロケミカル
(株):商品名:テフロン)及びシリコン等のプラスチ
ツク材料により構成されている。また(5)が上記空気
導管下部(3a)と上記液供給体(2)との間に介装した
ばね(空気導管(3a)(3b)を上方に付勢するばね),
(6)が外筒(24)の上端部に取付けたOリング(空気
導管下部(3a)と液供給体(2)との間をシールするO
リング),(7)が上記液供給体(2)と上記外筒
(2)との間に介装したばね(外筒(4)を下方へ付勢
するばね),(8)が上記外筒(4)の下端内部に取付
けた容器(10)開口部に対するシール部材,(9a)(9
b)が上記液供給体(2)及び上記外筒(4)の内周面
と上記空気導管下部(3a)の外周面との間に形成した液
体通路である。
次に前記第1図に示す容器への液体充填装置の作用を
具体的に説明する。容器持ち上げ手段(図示せず)によ
り容器(10)が持ち上げられて,容器(10)の開口部が
シール部材(8)に押し当てられた後も,同容器持ち上
げ手段により容器(10)が持ち上げられ,外筒(4)と
空気導管(3a)(3b)とがばね(7)に抗して上昇し,
外筒(4)の上下中間部に設けた鍔部が液供給体(2)
の下端部に当接して,外筒(4)の上端部に取付けたO
リング(6)が液供給体(2)の上下中間部内面に設け
た弁座から離れるとともに,外筒(4)の下端部内周面
が空気導管上下部(3a)(3b)の下端部外周面から離れ
(第1図の右半部参照),液タンク(1)内の液体が液
体通路(9a)→液体通過孔(4a)→液体通路(9b)を経
て容器(10)内へ充填される。また容器(10)内の液位
が空気導管(3a)(3b)の下端レベルまで上昇すると,
今度は,供給される液体が空気導管(3a)(3b)内を上
昇して,空気導管(3a)(3b)の上端開口部から液タン
ク(1)内へ液体と泡との混合流体としてオーバフロー
した後,泡を含まない液体が空気導管(3a)(3b)内を
上昇し,この上昇する液体の液位が液タンク(1)内の
液位と同じになると,容器(10)とシール部材(8)と
外筒(4)と空気導管(3a)(3b)とにより囲まれた部
分の液体と,液タンク(1)内の液体とが圧力的にバラ
ンスして,液体の空気導管(3a)(3b)内での上昇が止
まる。この状態になると,容器(10)が下降して,外筒
(4)及び空気導管(3a)(3b)がばね(7)により下
降し,Oリング(6)が液供給体(2)に押し当てられ
て,外筒(4)及び空気導管(3)の下降が止まり,容
器(10)がさらに下降して,容器(10)の開口部がシー
ル部材(8)から離れると,空気導管(3a)(3b)内の
液体が容器(10)内へ落下して,充填操作が完了する。
その際,液タンク(1)の液面よりも上方の液タンク
(1)内気相部に露出している空気導管上部(3b)の外
周面にスケールが形成されない。即ち,前記従来の容器
への液体充填装置では,空気導管(23)をステンレス鋼
により構成している。このステンレス鋼は,表面に酸化
クロム層を形成しているが,この酸化クロム層は,不動
態被膜を形成するために耐蝕性を有している。そのた
め,液体の成分の殆どが官能基として持っている水酸基
と,ステンレス鋼の表面層である酸化クロムの酸素と
が,カフアン・デラ・ワールスカといわれる化学的な力
により結合して,ステンレス鋼製空気導管(23)の外周
面にスケールが形成される。一方,本考案の容器への液
体充填装置では,空気導管(3b)を疏水性をもつポリテ
トラフルオロエチレン及びシリコン等のプラスチック材
料により構成している。このプラスチツク材料は,表面
に水酸基と結合する官能基を持っていないので,空気導
管(3b)の外周面にスケールが形成されない。そのた
め,手作業によるスケールの除去作業が不要になって,
省力化が達成される。
具体的に説明する。容器持ち上げ手段(図示せず)によ
り容器(10)が持ち上げられて,容器(10)の開口部が
シール部材(8)に押し当てられた後も,同容器持ち上
げ手段により容器(10)が持ち上げられ,外筒(4)と
空気導管(3a)(3b)とがばね(7)に抗して上昇し,
外筒(4)の上下中間部に設けた鍔部が液供給体(2)
の下端部に当接して,外筒(4)の上端部に取付けたO
リング(6)が液供給体(2)の上下中間部内面に設け
た弁座から離れるとともに,外筒(4)の下端部内周面
が空気導管上下部(3a)(3b)の下端部外周面から離れ
(第1図の右半部参照),液タンク(1)内の液体が液
体通路(9a)→液体通過孔(4a)→液体通路(9b)を経
て容器(10)内へ充填される。また容器(10)内の液位
が空気導管(3a)(3b)の下端レベルまで上昇すると,
今度は,供給される液体が空気導管(3a)(3b)内を上
昇して,空気導管(3a)(3b)の上端開口部から液タン
ク(1)内へ液体と泡との混合流体としてオーバフロー
した後,泡を含まない液体が空気導管(3a)(3b)内を
上昇し,この上昇する液体の液位が液タンク(1)内の
液位と同じになると,容器(10)とシール部材(8)と
外筒(4)と空気導管(3a)(3b)とにより囲まれた部
分の液体と,液タンク(1)内の液体とが圧力的にバラ
ンスして,液体の空気導管(3a)(3b)内での上昇が止
まる。この状態になると,容器(10)が下降して,外筒
(4)及び空気導管(3a)(3b)がばね(7)により下
降し,Oリング(6)が液供給体(2)に押し当てられ
て,外筒(4)及び空気導管(3)の下降が止まり,容
器(10)がさらに下降して,容器(10)の開口部がシー
ル部材(8)から離れると,空気導管(3a)(3b)内の
液体が容器(10)内へ落下して,充填操作が完了する。
その際,液タンク(1)の液面よりも上方の液タンク
(1)内気相部に露出している空気導管上部(3b)の外
周面にスケールが形成されない。即ち,前記従来の容器
への液体充填装置では,空気導管(23)をステンレス鋼
により構成している。このステンレス鋼は,表面に酸化
クロム層を形成しているが,この酸化クロム層は,不動
態被膜を形成するために耐蝕性を有している。そのた
め,液体の成分の殆どが官能基として持っている水酸基
と,ステンレス鋼の表面層である酸化クロムの酸素と
が,カフアン・デラ・ワールスカといわれる化学的な力
により結合して,ステンレス鋼製空気導管(23)の外周
面にスケールが形成される。一方,本考案の容器への液
体充填装置では,空気導管(3b)を疏水性をもつポリテ
トラフルオロエチレン及びシリコン等のプラスチック材
料により構成している。このプラスチツク材料は,表面
に水酸基と結合する官能基を持っていないので,空気導
管(3b)の外周面にスケールが形成されない。そのた
め,手作業によるスケールの除去作業が不要になって,
省力化が達成される。
(考案の効果) 本考案の容器への液体充填装置は前記のように構成さ
れており、液体を容器に充填する際、液タンクの液面よ
りも上方の液タンク内気相部に突出している空気導管上
端部の外周面にスケールが形成されない。即ち、前記従
来の容器への液体充填装置では、空気導管をステンレス
鋼により構成している。このステンレス鋼は、表面に酸
化クロム層を形成しているが、この酸化クロム層は、不
動態皮膜を形成するために耐蝕性を有しているので、液
体の成分の殆どが官能基として持っている水酸基と、ス
テンレス鋼の表面層である酸化クロムの酸素とが、カフ
アン・デラ・ワールスカといわれる化学的な力により結
合して、ステンレス鋼製空気導管の外周面にスケールが
形成される。一方、本願考案では、上端部が液タンクの
気相部に突出している空気導管を疏水性を有しそれによ
り飲料成分が官能基として持っている水酸基に結合しに
くくするポリテトラフルオロエチレン、シリコン等のプ
ラスチック材料により構成して、容器内の液体が同容器
内の空気とともに空気導管内を上昇して液タンクの気相
部に位置する空気導管上端部からオーバフローするとき
の液体の空気導管への焦げ付きを防止するようにしてお
り、液体の容器への充填時に、空気導管の外周面にスケ
ールを形成されない。そのため、手作業によるスケール
の除去作業を不要にできて、省力化を達成できる効果が
ある。
れており、液体を容器に充填する際、液タンクの液面よ
りも上方の液タンク内気相部に突出している空気導管上
端部の外周面にスケールが形成されない。即ち、前記従
来の容器への液体充填装置では、空気導管をステンレス
鋼により構成している。このステンレス鋼は、表面に酸
化クロム層を形成しているが、この酸化クロム層は、不
動態皮膜を形成するために耐蝕性を有しているので、液
体の成分の殆どが官能基として持っている水酸基と、ス
テンレス鋼の表面層である酸化クロムの酸素とが、カフ
アン・デラ・ワールスカといわれる化学的な力により結
合して、ステンレス鋼製空気導管の外周面にスケールが
形成される。一方、本願考案では、上端部が液タンクの
気相部に突出している空気導管を疏水性を有しそれによ
り飲料成分が官能基として持っている水酸基に結合しに
くくするポリテトラフルオロエチレン、シリコン等のプ
ラスチック材料により構成して、容器内の液体が同容器
内の空気とともに空気導管内を上昇して液タンクの気相
部に位置する空気導管上端部からオーバフローするとき
の液体の空気導管への焦げ付きを防止するようにしてお
り、液体の容器への充填時に、空気導管の外周面にスケ
ールを形成されない。そのため、手作業によるスケール
の除去作業を不要にできて、省力化を達成できる効果が
ある。
【図面の簡単な説明】 第1図は本考案に係わる容器への液体充填装置の一実施
例を示す縦断側面図,第2図は従来の容器への液体充填
装置を示す縦断側面図である。 (1)……液タンク,(2)……液供給体,(3a)(3
b)……空気導管,(6)……弁体に取付けたOリン
グ,(8)……容器(10)に対するシール部材,(10)
……容器。
例を示す縦断側面図,第2図は従来の容器への液体充填
装置を示す縦断側面図である。 (1)……液タンク,(2)……液供給体,(3a)(3
b)……空気導管,(6)……弁体に取付けたOリン
グ,(8)……容器(10)に対するシール部材,(10)
……容器。
Claims (1)
- 【請求項1】容器に液体を供給する液供給体と、同液供
給体を装着した液タンクと、同液供給体を容器の開口部
に対して流体密にシールするシール部材と、上記液供給
体から容器へ液体を導く液体通路を開閉する弁体と、容
器内の空気を上記液タンク内の気相部へ放出する空気導
管とを有し、同空気導管の上端部が上記液タンクの気相
部に突出している容器への液体充填装置において、前記
空気導管を疏水性を有しそれにより飲料成分が官能基と
して持っている水酸基に結合しにくくするプラスチック
材料により構成して、前記容器内の液が同容器内の空気
とともに前記空気導管内を上昇して前記液タンクの気相
部に位置する空気導管上端部からオーバフローするとき
の液の空気導管への焦げ付きを防止するようにしたこと
を特徴とする容器への液体充填装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1989136778U JP2505581Y2 (ja) | 1989-11-28 | 1989-11-28 | 容器への液体充填装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1989136778U JP2505581Y2 (ja) | 1989-11-28 | 1989-11-28 | 容器への液体充填装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0375199U JPH0375199U (ja) | 1991-07-29 |
JP2505581Y2 true JP2505581Y2 (ja) | 1996-07-31 |
Family
ID=31683967
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1989136778U Expired - Lifetime JP2505581Y2 (ja) | 1989-11-28 | 1989-11-28 | 容器への液体充填装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2505581Y2 (ja) |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6033100U (ja) * | 1983-08-11 | 1985-03-06 | 株式会社 協林フ−ドマシナリ | 瓶への液体の充填ノズル装置 |
-
1989
- 1989-11-28 JP JP1989136778U patent/JP2505581Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0375199U (ja) | 1991-07-29 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH06503538A (ja) | ボトル水ステーション用のボトルキャップ/弁組立体 | |
US3495617A (en) | Float valve | |
JPH06505786A (ja) | 弁 | |
CN109114724B (zh) | 一种上加水加湿器的水位控制装置 | |
JP2505581Y2 (ja) | 容器への液体充填装置 | |
US4507056A (en) | Liquid circulation apparatus and method | |
US1056394A (en) | Siphon. | |
US411037A (en) | jones | |
US689468A (en) | Measuring-faucet. | |
JP4180680B2 (ja) | 流体供給装置 | |
JPH02296694A (ja) | 炭酸入り液体を圧力下で吐出させるためのコック | |
JP3843585B2 (ja) | 弁装置 | |
JP3696956B2 (ja) | 充填バルブの洗浄装置及び洗浄方法 | |
CN101089438B (zh) | 用于水分配器的浮阀系统 | |
JPH0224799Y2 (ja) | ||
CN208286784U (zh) | 防吸管喷溅装置 | |
US1631548A (en) | Dispensing faucet | |
JPS621120Y2 (ja) | ||
KR200420177Y1 (ko) | 액체충전용 밸브어셈블리 | |
US985160A (en) | Safety-valve. | |
US1655191A (en) | Apparatus for separating liquids of different gravity | |
JPS5939243Y2 (ja) | 湯水混合栓における逆止弁 | |
JPS5811758Y2 (ja) | 充填装置 | |
US931297A (en) | Apparatus for drawing beer. | |
JPS6242953Y2 (ja) |