JP2505349B2 - 商品収納装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は缶またはビン入り飲料用
の自動販売機等に用いられる商品収納装置に関するもの
である。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の自動販売機としては、上
下方向に延びる複数の商品通路内に商品を積み重ねて収
納し、商品通路の下端から一個ずつ落下搬出するように
したサ−ペンタイン式のものが主流であるが、最近では
インドアタイプの自動販売機として、実願平３−１０５
６１６号に記載されたようなものも提案されている。

【０００３】この自動販売機は、図６に示すように上面
を開閉自在となした自動販売機本体１の内部に、上面に
商品投入用の開口部を有する商品容器２と、商品容器２
の一側面に配置された上下一対のスプロケット３，４
と、各スプロケット３，４に取付けられた無端状のチェ
−ン５と、チェ−ン５に取付けられた複数の押上部材６
と、下方のスプロケット４にベルト７を介して連結され
たチェ−ン駆動用のモ−タ８とからなる商品収納装置を
備え、商品容器２内に収納した商品Ａを各押上部材６に
よって上昇させ、自動販売機本体１の前面に設けた商品
取出口１ａに順次搬出するようになっている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来例においては、チェ−ン５に取付けられた各押上部材
６が商品容器２の内側を上昇、外側を下降する構造とな
っているため、押上部材６の動作範囲が商品容器２の前
後方向に大きくなり、商品容器２の容量を小さくすると
いう問題点があった。

【０００５】本発明は前記問題点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、商品押上部材の動作
範囲を商品容器の前後方向に小さくし、商品容器の容量
の拡大を図り得る商品収納装置を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明の商品収納装置は
前記目的を達成するために、上面に商品投入用の開口部
を有する商品容器と、該商品容器の前面に沿って上下方
向に延びるガイド部材と、該ガイド部材に摺動自在に取
付けられた商品押上部材と、一端を該商品押上部材に連
結され他端を商品容器に回動自在に支持された揺動部材
と、該揺動部材を揺動することによって商品押上部材を
上昇及び下降させる駆動機構とを備えている。

【０００７】

【作用】本発明の商品収納装置によれば、商品押上部材
が商品容器の前面に沿って上下方向に延びるガイド部材
に沿って上昇及び下降することから、商品押上部材の動
作範囲が商品容器の前後方向に小さくなる。

【０００８】

【実施例】図１乃至図５は本発明の一実施例を示すもの
である。この商品収納装置は従来例と同様の自動販売機
本体内に設けられ、上面に商品投入用の開口部を有する
商品容器１０と、商品容器１０の前面側に取付けられた
ガイドシャフト２０と、ガイドシャフト２０に摺動自在
に取付けられた商品搬出用の押上部材３０と、押上部材
３０を上昇及び下降させる一対の揺動ア−ム４０と、揺
動ア−ム４０を駆動するギヤードモ−タ５０と、商品容
器１０の前面側上部に設けられた商品係止機構６０とか
ら構成されている。

【０００９】商品容器１０は図１に示すように前面及び
上面を開口し、商品投入口をなす上面の開口部１０ａか
ら商品Ａをバラ積みに収納できるようになっている。商
品容器１０の内部には前下りに傾斜した底板１１が上げ
底状に取付けられ、底板１１の前端には後記する押上部
材３０の通過を許容する切り欠き１１ａが形成されてい
る。また、商品容器１０内の両側面には底板１１の前端
から上方に向かって延びる前面板１２がやや前傾して設
けられ、各前面板１２間の隙間は切り欠き１１ａの幅と
等しくなっている。

【００１０】ガイドシャフト２０は前面板１２の前方に
配置され、前面板１２に沿って上下方向に延び、その下
端を商品容器１０の底面に固定されている。

【００１１】押上部材３０は、図２に示すように板状に
形成され、その先端はやや前上がりに屈曲している。押
上部材３０の下面には下方に突出する二つの取付片３０
ａが幅方向に間隔をおいて形成され、各取付片３０ａは
ガイドシャフト２０に摺動自在に取付けられたスライダ
３１に軸ピン３２を介して回動自在に連結されている。
また、押上部材３０の幅方向中央には、図３の底面図に
示すように先端まで抜ける切り込み３０ｂが形成され、
この切り込み３０ｂ内にガイドシャフト２０が抵抗なく
挿通できるようになっている。即ち、押上部材３０は図
２の一点鎖線で示す位置まで上方へ回動することがで
き、下方位置ではスライダ３１の上面との当接により実
線で示す如く略水平に保持される。また、スライダ３１
には幅方向に延びる連結ピン３３が取付けられ、連結ピ
ン３３の両端は商品容器１０の両側面に設けた長孔１０
ｂを介して揺動アーム４０に連結されている。尚、下方
位置での押上部材３０の上面とガイドシャフト２０とが
なす角度θ1 は７０°〜９０°に、押上部材３０の先端
の屈曲角度θ2 は５°〜４０°にそれぞれ設定されてい
るのが適当である。

【００１２】各揺動アーム４０は商品容器１０の両側面
の外側に配置され、その先端には長手方向に延びる長孔
４０ａが形成され、長孔４０ａにはスライダ３１の連結
ピン２２が遊挿されている。また、商品容器１０の背面
には各揺動アーム４０の基端を回動自在に支持する軸ピ
ン４１及びその支持板４２が取付けられ、各揺動アーム
４０が軸ピン４１を支点に上下方向に回動できるように
なっている。

【００１３】ギヤードモ−タ５０は底板１１の下方に配
置され、その回転軸５０ａにはクランク５１が連結され
ている。クランク５１には連杆５２の一端が回動自在に
連結され、連杆５２の他端は揺動アーム４０の略中央に
連結されている。即ち、モ−タ５０が回転すると、クラ
ンク５１及び連杆５２の往復運動によって揺動アーム４
０が上下方向に揺動するようになっている。尚、クラン
ク５１の回転軸とモ−タ５０の回転軸５０ａとをプ−リ
及びベルト、或いはスプロケット及びチェーン等によっ
て連結すればモ−タ５０を任意の位置に配置することが
できる。また、モ−タ５０は商品容器１０の上方に配置
されたマイクロスイッチ５３に接続され、マイクロスイ
ッチ５３は上昇する押上部材３０上の商品Ａがその接点
５３ａに接触するとモ−タ５０の作動を停止するように
なっている。

【００１４】商品係止機構６０は、押上部材３０上の商
品Ａを係止する搬出子６１と、搬出子６１を上下動させ
るソレノイド６２とから構成され、図示しない制御部か
らの搬出信号によってソレノイド６２が作動し、搬出子
６１に係止していた商品Ａを商品容器１０の前方へ解放
するようになっている。

【００１５】以上のように構成された商品収納装置は、
図示を省略したが自動販売機本体の幅方向に複数設けら
れ、それぞれ異なった種類の商品を収納できるようにな
っている。即ち、図示しない商品選択ボタンが押圧され
ると商品係止機構６０が作動し、押上部材３０上の商品
Ａが商品容器１０の前方へ転動落下して図示しない商品
取出口に搬出される。その際、搬出された商品Ａがマイ
クロスイッチ５３から離れるため、モ−タ５０が作動し
てクランク５１が図１の反時計回りに回転する。これに
より、揺動アーム４０が商品容器１０の側面に沿って上
下方向に揺動し、押上部材３０が下降及び上昇する。そ
の際、押上部材３０が下降経路中にある商品Ａに当たる
が、押上部材３０は商品Ａに当たると図５に示すように
上方へ回動し、商品Ａに引掛かることなく下降する。ま
た、押上部材３０は底板１１の下方まで達すると水平状
態に戻り、クランク５１の回転によって再び上昇する。
これにより、商品容器１０内の前面側にある商品Ａの一
つが押上部材３０に載って上昇するとともに、この商品
Ａがマイクロスイッチ５３の接点に接触するとモ−タ５
０が停止する。そして、この商品Ａは商品係止機構６０
に拘束され、次回の搬出信号があるまで待機する。

【００１６】このように、本実施例の商品収納装置によ
れば、商品搬出用の押上部材３０を商品容器１０の前面
に沿って上下方向に延びるガイドシャフト２０に取付け
るとともに、商品容器１０の側面に沿って揺動する揺動
アーム４０によって押上部材３０を上昇及び下降させる
ようにしたので、従来のようなチェーン回動式のものに
比べて押上部材３０の動作範囲を商品容器１０の前後方
向に小さくすることができ、その分だけ商品容器１０の
容量を拡大させることができる。

【００１７】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の商品収納
装置によれば、商品押上部材の動作範囲を商品容器の前
後方向に小さくすることができるので、その分だけ商品
容器の容量を拡大させることができ、商品収納効率が格
段に向上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す商品収納装置の側面断
面図

【図２】押上部材の一部断面側面図

【図３】押上部材の底面図

【図４】商品容器の一部断面平面図

【図５】押上部材の動作説明図

【図６】従来例を示す自動販売機の側面断面図

【符号の説明】

１０…商品容器、１０ａ…開口部、２０…ガイドシャフ
ト、３０…押上部材、４０…揺動アーム、５０…ギヤー
ドモータ、Ａ…商品。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 上面に商品投入用の開口部を有する商品
   容器と、 該商品容器の前面に沿って上下方向に延びるガイド部材
   と、 該ガイド部材に摺動自在に取付けられた商品押上部材
   と、 一端を該商品押上部材に連結され他端を商品容器に回動
   自在に支持された揺動部材と、 該揺動部材を揺動することによって商品押上部材を上昇
   及び下降させる駆動機構とを備えたことを特徴とする商
   品収納装置。