JP2504978B2 - トナ−担持体 - Google Patents

トナ−担持体

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JP2504978B2 JP62016736A JP1673687A JP2504978B2 JP 2504978 B2 JP2504978 B2 JP 2504978B2 JP 62016736 A JP62016736 A JP 62016736A JP 1673687 A JP1673687 A JP 1673687A JP 2504978 B2 JP2504978 B2 JP 2504978B2
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【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明は一成分非磁性現像剤を使用する現像装置のト
ナー担持体に関するものであり、カラー複写機、特にフ
ルカラー複写機、カラープリンター、カラーファクシミ
リ等に応用される。
〔従来技術〕
従来は二成分現像装置が主流であり、現像装置が複雑
でコスト高であり、大型で重量がかさむなどの欠点があ
り、フルカラー複写機は大型でコスト高であった。
又、一成分現像剤を使用するプロセスとしては、磁性
トナーを使用する技術が商用化されているが、磁性剤が
トナー中に混入されているため、カラーが磁性剤のカラ
ーに支配され、鮮明なカラーが得られなかった。
さらにまた、トナー担持層にトナー成分のフィルミン
グが発生し、現像トナーの帯電安定性が得られず、画像
濃度の安定が得られなかった。
〔目的〕
本発明は、一成分非磁性トナーを使用する現像装置に
おいて、潜像担持体上の静電像と接触又は近接して、静
電像をトナー現像するトナー担持体の最外層であるトナ
ー担持層の耐摩耗性の向上、トナー搬送性の向上をはか
り、現像装置の耐久性及び画質を向上し、従来の欠点を
克服したトナー担持体を提供することを目的とする。
〔構成〕
本発明者は前記目的を達成するために、鋭意研究した
結果、潜像担持体上の静電荷像と接触、又は近接して、
前記静電荷像をトナー現像するトナー担持体、前記トナ
ー担持体へトナーを供給するトナー供給部材、及び前記
トナー担持体上へ供給されたトナーを均一な薄層とする
ためのトナー規制部材を設けた一成分非磁性現像剤を使
用する現像装置において、前記トナー担持体の表面層が
ウレタン樹脂と官応基を有する含フッ素化合物とを反応
させて得られた連続相のものからなることを特徴とする
トナー担持体を提供することによって前記目的が達成で
きることを見出した。
以下、本発明を第1図及び第2図に従って詳しく説明
する。
第1図は、本発明のトナー担持体を備えた現像装置を
含む複写装置の構成を示す概略図である。1は感光体で
あり、有機感光体、Se系、アモルファスシリコン系、Cd
S系光導電体−絶縁性バインダー系などが好都合に用い
られる。
2は、感光体1に感光性を付与せしめるためのコロナ
帯電器であり、3は画像露光を行う露光光学系であり、
コロナ帯電器2により全面均一帯電された感光体1上に
は画像露光系3により図示されていない原稿の濃淡に対
応した静電荷潜像が形成される。
前記のごとく形成された静電荷潜像は、現像器4によ
り、トナー現像され、可視化される。現像器4におい
て、4−1はトナー担持体、4−2はトナー供給部材、
4−3はトナー層規制部材である。ここで使用される現
像剤は一成分非磁性現像剤が好都合に使用される。一成
分非磁性現像剤はトナーの帯電搬送を機能するキャリア
粒子を含まず、必要に応じて、トナーの流動性、潜像担
持体上の転写残トナーのクリーニング性向など性能向上
外添剤を含む。トナーを構成する成分としては、メイン
樹脂として、スチレン系、ポリエステル系樹脂などの熱
可塑性樹脂中に、着色剤他、必要に応じて、荷電制御
剤、定着適性向上剤などの機能付与剤が含有される。
トナー供給部材4−2の回転運動により、トナー4−
6がトナー担持体4−1上に供給され、供給されたトナ
ー4−6は、トナー担持体上に適当な厚みにて静電的に
保持搬送され、トナー層規制部材4−3により均一薄層
化される。通常、トナー規制部材4−3により、規制さ
れ薄層化されたトナー担持体4−1上のトナー層はトナ
ーの単層となっており、又、トナー規制部材4−3とト
ナー担持体4−1との間にて、感光体1上に形成された
静電荷像の極性とは逆の極性に均一に帯電される。この
ようにトナー担持体4−1上に、均一に薄層化され、帯
電されたトナーは現像部4−7に搬送され、感光体1上
の静電荷像に静電荷量に対応して感光体1上に付着する
ことにより、トナー像が形成される。
なお、現像部4−7における感光体1の表面とトナー
担持体4−1の表面とは接触あるいは近接していること
によりトナー現像を可能にする。但し、近接状態にて現
像を行う場合は適切な大きなの高周波バイアスを印加す
ることにより、トナー4−6をトナー担持体4−1より
飛しょうせしめて、前記感光体1上の静電荷像を現像せ
しめることができる。現像部4−7を通過した後、トナ
ー担持体4−1上のトナーは除電ブラシ4−5で除電さ
れ、再使用される。
4−4はアジテータであり、トナー4−6のブロック
化の防止とトナー供給部材4−2へ適当量のトナーを付
着せしめ、トナー供給部材4−2のトナー供給性を高め
る働きも行う。
前記のごとく、現像部4−6を通過し、感光体1上に
形成されたトナー像は転写極5により転写紙10上にコロ
ナ転写され、分離極6により発生する交流コロナにより
転写紙は感光性ドラム1から分離され、転写紙10上にト
ナー像が形成される。トナー像を担持した転写紙10は感
光体1より分離された後、図示されていない定着器に搬
送され、永久定着される。
転写後、感光体1上に残留している静電荷及びトナー
は、除電極7及びクリーニング部8を通過し、クリーニ
ングされることにより、感光体1は再使用可能状態とな
る。
なお、9は給紙部、9−1は給紙カセット、9−2は
供紙ローラ、9−3はレジストローラー系である。
第2図は、第1図の本発明のトナー担持体4−1の構
造を示す概略図である。
第2図Aは、ハードタイプのトナー担持体を示してお
り、電極4−1−4と軸部4−1−1とが一体に構成さ
れ、電極4−1−4上にトナー担持層4−1−5が設け
られている。
第2図Bはソフトタイプトナー担持体を与える構造を
示しており、軸部4−1−1、ソフト化層4−1−2、
薄肉シリンダ4−1−3、電極4−1−4、トナー担持
層4−1−5より構成されている。
本発明のトナー担持層はいずれのタイプのものにも利
用できるが、ソフトタイプのトナー担持体は下記のよう
な利点を有する。
第2図Bにおいて、ソフト化層4−1−2の材質とし
ては、スポンジゴム、ウレタンフォームなど極めてソフ
トな材料が好ましく使用される。薄肉シリンダー4−1
−3は20μ〜500μ厚のポリエステル、塩化ビニルなど
のビニル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹
脂、ポリアミド、ポリイミド、ポリイミドアミドなど広
い範囲の樹脂が選択できる。又、電鋳法により製造され
るNiシリンダも好都合な材料である。
第2図Bのごとく、トナー担持体4−7をソフトな構
造にすることにより、トナー規制部材4−3のトナー担
持体に対する均一接触が実現され、トナー担持層上の薄
膜形成性を高めることができるとともに、第1図におけ
る感光体1へのトナー担持体のソフトな接触を実現し、
感光体上に現像時付着するトナーの掻き取り効果を低減
せしめ、画質向上をはかれると同時に、感光体1への機
械的な摩耗を制御して感光体1の耐久性の向上へも寄与
できる。
本発明は、第2図において、トナー担持層材料として
ポリウレタン樹脂と官能基を有する含フッ素化合物とを
反応させて得られる連続相のものを用いることを特徴と
している。ここで、含フッ素化合物の反応基の例として
は、−OH,-NH2,−COOH,-SO3H等がある。
このように形成された連続相の含フッ素ウレタン樹脂
は非粘着性に優れており、トナー担持層材料として使用
する場合、熱的なトナーのフィルミングの発生を防止
し、常に安定したトナー帯電とトナーフィルミングが原
因で発生するスジなどの画像欠陥を防止できる。
又、近年、感光体として主流であるSe系感光体に代り
つつある有機感光体は帯電にて感度付与を行う感光体
であり、有機感光体用トナーはに帯電されることが望
ましいが、含フッ素ウレタン樹脂は、摩擦帯電列が側
に有り、トナーをに荷電制御する作用が強いため、前
記有機感光体用のトナー担持体として好都合なトナー担
持層を与える。
一般に含フッ素樹脂だけでは、耐摩耗性が他の樹脂に
比して一般に劣るため、前記のトナー供給部材、トナー
規制ブレイド、感光体上トナーによる機械的な刺激によ
り比較的短時間の使用中に、トナー担持層上にスジ状の
模様が発生し、画像上に重大な欠陥を生じる。
本発明は前記含フッ素樹脂の長所を生かし、短所であ
る耐摩耗性を向上し、長期にわたって優れた作像性を維
持することを目的とするもので、反応基を有する含フッ
素化合物をウレタン樹脂中に含有せしめることにより目
的を達成することができる。
反応基を有する含フッ素樹脂としては、旭硝子製の各
グレードのルミフロン商品名で市販されている。これら
のグレードの含フッ素樹脂は各種溶剤に可溶であり、イ
ソシアネート化合物、メラミン化合物などの硬化剤によ
り、硬化せしめることができる。
前記の反応基を有する含フッ素樹脂だけを硬化剤によ
り、硬化させた材料をトナー担持層に使用すると、非粘
着性、トナー帯電の安定性は優れているが、トナー供給
部材、トナー規制部材が原因と考えられる多数のスジが
1時間の現像装置作動により発生し、前記の電子写真プ
ロセスにより作像を行うとスジの多い不均一な画像が得
られた。
一方、ウレタン樹脂100重量部に対し、前記反応基を
有する含フッ素樹脂5〜500重量部を反応せしめて連続
相とした材料をトナー担持層に使用すると、1時間の現
像装置作動後では、全くトナー担持層上にスジ発生は、
観察できず、前記のごとく作像を行ってもスジのない均
一な高画像が得られた。
前記、含フッ素樹脂として好都合な材料としては、旭
硝子KKより市販されている塗料用フッ素樹脂ルミフロン
がとくに効果的である。
ポリエステル系樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、
ポリウレタン樹脂などの熱硬化樹脂において、フッ化さ
れた含フッ素樹脂が本発明においては好都合に使用され
る。これらの樹脂は反応基を有するもので塗膜加工性、
顔料分散性の異なる樹脂との相溶性において特に優れて
いる。
本発明では、カーボンブラック、SnO2等の導電性微粉
末を含フッ素ウレタン樹脂へ加えることにより、トナー
担持層の比抵抗を変化せしめることができ、特にベタ画
像の再現性を良好にコントロールすることができる。特
に比抵抗が1012Ωcm以下の導電性微粉末であるカーボン
ブラックが好ましい添加剤であり、一般に樹脂100重量
部に対し、2〜30重量部の量で使用される。
また、耐久性をさらに高めるために平均粒径が0.1〜
3μのTiO2などの金属酸化物、ZnSなどの金属硫化物等
の無機化合物粉末を添加しても良い。この無機化合物粉
末は一般に、樹脂100重量部に対し、約20〜300重量部の
量で添加するのが好ましい。
以下、本発明のトナー担持体の製造例、その実施例及
び比較例を下記に示すが、本発明はこれらに限定される
ものでないことを理解すべきである。
製造例1 A ポリエステル樹脂 (バイエル社製 Desmophen 600) 50重量部 B イソシアネート化合物 (バイエル社製 Desmodur T) 150重量部 C ルミフロン 601c (旭硝子KK 含フッ素化合物) 50重量部 カーボンブラック MA−8(三菱化成) 14重量部 トルエン 200重量部 キシレン 200重量部 A剤、C剤、カーボンブラック及びトルエン、キシレ
ンを混合し、ボールミルにて48時間攪拌した後、ボール
ミル容器より混合液を取り出し、B剤(イソシアネート
化合物)を加え、充分にマグネットスターラーにて攪拌
した後、第2図Bに基づくトナー担持体電極層上にディ
ッピングにより塗布を行った。常温にて充分乾燥した
後、100℃、5時間の熱処理を行い、膜厚18μのトナー
担持層を得た。
製造例2 A ポリエステル樹脂 (バイエル社製 Desmophen 800) 100重量部 B イソシアネート化合物 (バイエル社製 Desmodur T) 200重量部 C FC−430(三井フルオロケミカル 含フッ素化合
物) 15重量部 カーボンブラック MA−8 20重量部 トルエン 300重量部 キシレン 300重量部 製造例1と全く同様にトナー担持層を形成し、膜厚15
μを得た。
比較例1 製造例1において、ルミフロン601cを含有させない
で、 A ポリエステル樹脂 100重量部 B イソシアネート化合物 150重量部 カーボンブラック MA−8 14重量部 トルエン 200重量部 キシレン 200重量部 とし、製造例1と同様にトナー担持体を形成し、膜厚20
μのトナー担持層を得た。
比較例2 製造例1において、ポリエステル樹脂及びイソシアネ
ート化合物を含有させないで C ルミフロン601c 200重量部 メラミン 10重量部 カーボンブラック MA−8 15重量部 トルエン 200重量部 キシレン 200重量部 とし、製造例1と同様にトナー担持体を形成し、膜厚19
μのトナー担持層を得た。
比較例3 製造例2において、FC−430を含有しない他は全く同
様にトナー担持体を作成し、膜厚20μのトナー担持体を
得た。
実施例 前記製造例1〜2及び比較製造例1〜3のトナー担持
体について、第1図の構成による作像試験機にて、画質
の安定性及び耐久性について下記のように評価を行っ
た。
作像試験機動作条件 感光体 有機感光体 120 φ 周速 125mm/sec トナー担持体 25.4φ 周速 500mm/sec トナー供給ロール 14.0φ 周速 600mm/sec (ウレタンフォームからなり、トナー担持体への食い込
み量1mm) トナー層規制ブレイド エチレン−4フッ化エチレン共重合体 1mm厚 トナー担持体への食い込み量 1mm ブレードエッジ部の先端面がトナー担持体の回転中心と
ブレイドエッジ部のトナー担持体に対する接触点を結ぶ
直線とのなす角 32° 評価項目 1)耐久性 トナー担持体表面上にキズが生じて画像にスジ等が生
じるかどうかの検査。
2)画質の安定性 トナー担持体上のトナー帯電量が変化し、トナー担持
体上へのトナー付着量が変化して、初期時と多数枚コピ
ー後とで画像濃度が変化するかどうかの検査。
3)画質 画像濃度、カブリ及び階調性の検査。
評価方法 1)耐久性においては、1000枚コピーを行った後のトナ
ー担持体表面上に発生する回転方向のキズの数で表わ
す。例えば、キズの本数/cm2。しかし、評価として
は、キズが発生すれば×、発生しないとき○とする。
2)トナー帯電量はブローオフ法にて測定し、トナー帯
電量の変化及びトナー付着量の変化は共に下記の式で表
わす。
上記変化率の値が90〜110であれば○、その他は×とす
る。
3)画質について 画像濃度 充分であるとき、 ○ やや不足 △ 不足 × カブリについて 明らかに目視されるとき × うっすらと、あるいは極く部分的にみとめられるとき △ 全くみとめられないとき ○ 階調について ベタ画像の均一なコピーが得られるとき ○ ベタ画像のエッジ部の濃度が中央部に比して大きいが
許容できるレベルのとき △ ベタ画像のエッジ部の濃度が中央部に比して大である
とき × 前述の評価方法によって得られた結果を下記の表1に
示す。
上記のごとく、本発明のトナー担持体は、耐久性、画
質の安定性並びに画質自体も良好な結果が得られた。
一方、比較例において、含フッ素化合物を含有しない
ウレタンサンプルでは耐久性はすぐれているが、画質の
安定性が悪化又、ウレタン樹脂成分を含まないサンプル
では、耐久性に問題を有する。
〔効果〕
以上述べたように、本発明のトナー担持体は、一成分
非磁性現像剤を使用する現像プロセスにおいて、トナー
担持層の耐久性向上、トナー担持体への均一な薄層形成
を実現し、高画質、画質の安定を実現する。
加えて、極めてコンパクトで電子写真フルカラー複写
機に重要な鮮明なカラートナーの使用を可能とし、コン
パクトにて低コストな電子写真フルカラーシステムの実
現性を高める。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のトナー担持体を備えた現像装置を含む
複写装置の概略図である。 第2図は本発明のトナー担持体の概略図であり、第2図
Aはハードタイプのものを示し、第2図Bはソフトタイ
プのものを示す。 1……感光体、2……コロナ帯電器 3……露光光学系、4……現像器 5……転写極、6……分離極 7……除電極、8……クリーニング部 9……給紙部、10……転写紙 4−1……トナー担持体、4−2……トナー供給部材 4−3……トナー層規制部材、4−4……アジテーター 4−5……除電ブラシ、4−6……トナー 4−7……現像部、9−1……給紙カセット 9−2……給紙ローラー、9−3……レジストローラー 4−1−1……軸部、4−1−2……ソフト層 4−1−3……薄肉シリンダー、4−1−4……電極 4−1−5……トナー担持層

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】潜像担持体上の静電荷像と接触、又は近接
    して、前記静電荷像をトナー現像するトナー担持体、前
    記トナー担持体へトナーを供給するトナー供給部材、及
    び前記トナー担持体上へ供給されたトナーを均一な薄層
    とするためのトナー層規制部材を設けた一成分非磁性現
    像剤を使用する現像装置において、前記トナー担持体の
    表面層がウレタン樹脂と官応基を有する含フッ素化合物
    とを反応させて得られた連続相のものからなることを特
    徴とするトナー担持体。
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