JP2504741Y2 - サイディング材用チップソ― - Google Patents

サイディング材用チップソ―

Info

Publication number
JP2504741Y2
JP2504741Y2 JP1993019203U JP1920393U JP2504741Y2 JP 2504741 Y2 JP2504741 Y2 JP 2504741Y2 JP 1993019203 U JP1993019203 U JP 1993019203U JP 1920393 U JP1920393 U JP 1920393U JP 2504741 Y2 JP2504741 Y2 JP 2504741Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cutting
tip
tooth
chips
cut
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1993019203U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0671110U (ja
Inventor
隆 河合
Original Assignee
株式会社日光製作所
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社日光製作所 filed Critical 株式会社日光製作所
Priority to JP1993019203U priority Critical patent/JP2504741Y2/ja
Publication of JPH0671110U publication Critical patent/JPH0671110U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2504741Y2 publication Critical patent/JP2504741Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Processing Of Stones Or Stones Resemblance Materials (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】建築用材料、たとえば内外壁材や
床材には、窯業系サイディング材、金属系サイディング
材、木質系サイディング材、軽量発泡コンクリート(A
LC)、石膏ボードなどがある。これら建築材料の中に
は、切削するときにその切粉が微粉末や粒状となるもの
が少なくない。この考案は、上記建築材料であって、
に切粉が微粉化あるいは微粒化され易い窯業系サイディ
ング材、セメント系サイディング材などのサイディング
材用チップソーに関する考案である。
【0002】
【従来の技術】従来、建築用外壁材、特に窯業系サイデ
ィング材やセメント系サイディング材を切断するには、
図4に示すように刃板Aの外周の一定間隔ごとに歯形
Bを形成し、この歯形Bの先端に刃板よりも僅かに広い
幅の超硬チップCを接合して鉋刃状の切削刃を形成する
チップソーが用いられている。この従来のチップソーで
は、歯形BとBの間に一個の歯室(ガレット)Dが形成
されている。また、円周方向の周縁部に電着ダイヤ層を
設けたダイヤソーも使用されている。刈り払い機用の刃
板などには、特公昭53−7670号に開示されるよう
に、切削刃と切削刃の間にエッジガードと通称される突
起を形成し、ブッシュなどを切断中に切断できない量の
被切断物や石などが、切削刃直前の歯室に導入されるの
を阻止するようにする思想が知られている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】従来のチップソーで窯
業系サイディング材などを切断する場合、図5に矢印で
示すようにチップCで切削された切粉は微粉化し、歯室
Dに収容されて前方に送られるが、歯室Dに収容しきれ
ない切粉は刃板側面と略チップの幅である切条側面との
の僅かな隙間を通過して次位の歯室Dに流れ込む。こ
のとき、切粉のドレス効果によって刃板チップ側面
磨滅させるとともに、次位の歯室Dに流れ込んだ切粉は
次位のチップの切削作用を妨げる。従って、切削抵抗が
大きくなり切れ味が落ちるとともに、チップの磨耗が早
期に進行し耐久性に劣るという欠点があった。
【0004】この解決策として、歯室Dを大きくし、収
容できる切粉の量を増大させることも考えられるが、歯
室Dを大きくすると上記欠点は多少改良されるとはいう
ものの大きな効果期待することができない。なぜなら
ば、微粉化した切粉は一つの歯室Dに多量の切粉を収容
することができず、刃板の回転にともなって刃板側面と
切条側面との僅かな隙間を通過して次位の歯室Dに流れ
込み、大きな改良とはならないことが判明した。
【0005】特公昭53−7670号に開示されるよう
なエッジガードを設けた鋸は、主に木質の材料を切断す
るためのもので、切条内での切粉の排出が問題となるよ
うなものに使用することはなかった。仮に、特公昭53
−7670号に開示される鋸をサイディング材用の鋸と
して応用しても、個々の切削刃が左右に歯振りされてい
て切条に対する刃板の厚みが薄い。そのため、微粒化、
微粉化される切粉は刃板側面と切条側面の隙間を自由に
通過してしまい、エッジガードによって切粉を 充分に排
出することはできない。また、円周方向に電着ダイヤ層
を設けたダイヤ層の場合は、切削作用ではなく研磨作用
によって被切断物を切断するため、効率が悪いととも
に、目詰まりを生じるという欠点があった。このような
従来技術の欠点に鑑み、本考案は切粉の排出が良く、良
好な切れ味を長期間維持し、耐久性に優れたサイディン
グ材用チップソーを得ることを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】チップソーは円板状の刃
板1の外周縁に、一定ピッチPで多数の歯形2,2を形
成し、歯形2の先端部分にチップ3を接合し、チップ3
の先端に切削刃4を形成するものである。 本考案は、こ
のようなチップソーにおいて、サイディング材用チップ
ソーとして、刃板1外周縁の歯形2と2の間にその頂点
が切削刃4の先端よりも低い位置となる突起5を設け
る。これにより、切削刃4,4の1ピッチPの間に突起
5を挟んでその前後の二箇所に歯室6及び7を形成す
る。二箇所の歯室6及び7の深さは、切削刃4の後方に
位置する歯室6の深さH’を切削刃4の前方に位置する
歯室7の深さHの二分の一以上の深さとする。
【0007】
【作用】歯形2の先端に接合したチップの切削刃4で、
サイディング材を切断すると、微粉末状あるいは粒状の
切粉が発生する。発生したばかりの切粉は、図3におい
て矢印で示すように一部は切削刃前方の歯室7に収容
れたまま前方に運ばれて切条から排出される。しかしな
がら、サイディング材では切粉が微小であることから、
発生したばかりの切粉の多くは切条側面と刃板側面の僅
かな隙間を通過して後方に移動する。後方に移動した切
粉は、突起5の前方に形成される歯室6内に流れ込み、
ここに収容され状態で前方に運ばれ切条から排出され
る。突起5の前方に形成される歯室6には歯形2前方
の歯室7のように新たに発生する切粉が入り込まないた
め、歯形2の側面と切条側面の僅かな隙間を通過して洩
れてくる切粉を比較的円滑に収容し、かつ排出すること
になる。切削刃による切削寸法が長くなると発生する切
粉、歯室に収容すべき切粉も多くなる。そのため、本考
案は分厚い寸法の材料を切断する場合にその効果はより
顕著なものとなる。
【0008】
【実施例】以下、本考案サイディング材用チップソー
実施例を添付の図面に基づいて説明する。図1は刃板全
体の正面図である。円板状の刃板1の外周縁には一定ピ
ッチごとに歯形2を形成し、歯形2の先端にはタングス
テンカーバイト製のチップ3、いわゆる超硬チップを
付けによって接合し、その先端を切削刃4としている。
刃板1の中心部には各種刃板に共通の直径とした取付孔
8を穿ってある。
【0009】図2は、刃板周辺部の部分拡大図である。
切削刃4と4のピッチPは、円周を等分した寸法である
が、歯形2と次位の歯形2の間に歯形2とは形の違う略
三角形の突起5を設けることにより、二つの歯室6,7
を形成する。突起5の高さは切削刃4よりも寸法Xだけ
低い位置を頂点としているが、この寸法Xはなるべく小
さくて、かつ突起の頂点が切条に接することがないもの
とする。寸法Xは、刃板の歯数や使用時の切り込み量に
関連するが、本考案者の実験によれば寸法Xは1〜2ミ
リメートル程度とするのが好ましい。
【0010】突起5を設けることによって、その前後に
形成される歯室6,7の深さH及びH’は同じ程度で
いが、図示実施例においては歯室6の深さH’を浅
く、歯室7の深さHを深く形成している。本考案者らの
実験によれば、深さH’は深さHよりも浅くてよいが、
少なくとも二分の一以上の深さを有するときに切粉の排
出が効果的に促進され、良好な結果を得ることができ
た。
【0011】次に、歯室の形状について説明すると、
ップ3を接合している歯形2前方の歯室7は、切削歯の
すくい角との関係から内方に向けて後退するすなわ
ち、切粉を受ける形状としているのに対し、突起5前方
の歯室6は歯形2の背面と突起5の前面とで外広がりの
略三角形を呈するようにし、歯室7のように切粉を引き
込む形状とはしていない。この形状では、歯室6に収容
された切粉を前方へ運びながら外方への排出を促進する
とともに、切条内の切粉をなるべく歯室6内に収容させ
た状態で切削作用を行う。したがって、切条の側面と刃
板の側面の間に切粉が進入してチップや刃板を磨滅させ
たり不必要な抵抗を生じさせることなく、円滑な切
削作用を実現することができる。
【0012】図6、図7は被切削材として窯業系サイデ
ィング材(商品名クボタセラディール13)厚み13ミ
リメートル、幅455ミリメートルの切削実験結果を示
すものである。本考案の実施品として、図1に示すよう
に直径100ミリメートル、14ピッチの製品を、従来
品として図4に示すように直径100ミリメートル、2
0ピッチの超硬チップソーを使用した。
【0013】図6は、3キログラムの荷重を掛けて被切
削材を切断し、50回ごとに一回の切断に要する時間を
測定したものである。従来品はほぼ500回の切断まで
は7秒程度を要し、1000回までは10〜13秒を
1150回を越えて15秒を要するとともに切削状況が
悪くなり1500回で実験を中止せさるを得なかっ
た。これに対し、本考案実施品では、当初より500
回の切断までは3秒程度といった従来品の半分の時間で
切断することができ、1000回前後で5秒、1500
回程度で7〜8秒、2000回から3000回で10〜
15秒を要した。この実験結果から、どの回数において
も本考案実施品は従来品の約二分の一の時間で切断す
ることができ、かつその寿命は少なくとも二倍となっ
た。
【0014】図7は、手持ち作業による切削実験の実験
結果で、作業者の感覚によって切味を5段階評価し、こ
れを切削距離ごとにまとめたものである。評価4,5は
良好な切削状況を、評価3は普通に切れる状況を、評価
2は再研磨必要と判断する状態を示している。図7に
示す実験結果についてみると、評価3の状態となるのが
従来品ではほぼ300メートル切断時であるのに対し、
本考案実施品では1200メートルとほぼ4倍を示して
いる。再研磨を必要とする迄の切削距離の比較では、従
来品は650メートルであるが、本考案では1600メ
ートルの切断を経てなお使用できる状態であった。
【0015】図6,図7に示す実験結果から、本考案の
実施品は、同等の従来品に比較して良好な切れ味と、長
寿命実現できることが実証できる。この実験結果は、
被切断物の種類、作業条件によって変化するが種々の
被切断物について実験を行ったがその傾向には変化がな
かった。
【0016】本考案に係る切断用回転刃板は、各種の新
建材のほか、木質系、窯業系、金属系、セメント系(A
LC材など)といったサイディング材であって、切粉が
粒状化や微粉末化してその粉末で刃板や切削刃に磨耗作
用を生じるような材料に利用して顕著な切削効果を得る
ことができる。
【0017】
【考案の効果】本考案サイディング材用チップソーによ
れば、切削刃によって発生する微小な切粉が、チップと
チップの間に形成した突起の前後、換言すれば切削刃の
前後二箇所の歯室(ガレット)によって排出され、切粉
による抵抗、ドレス(研磨)効果をなるべく少なくし、
従来の同等の製品に比較してより良好な切れ味と長寿命
を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係るチップソーの実施例を示す全体の
正面図、
【図2】本考案に係るチップソーの周縁部分のみの拡大
図、
【図3】本考案に係るチップソーによる使用状態を示す
正面図
【図4】従来のチップソーの一例を示す全体の正面図、
【図5】従来のチップソーによる使用状態を示す正面
図、
【図6】本考案実施品と従来品による切断所要時間の実
験結果を示すグラフ
【図7】本考案実施品と従来品による切味評価の実験結
果を示すグラフ
【符号の説明】
1…刃板、 2…歯形、 3…チップ、 4…切削刃、
5…突起、 6…歯室、 7…歯室。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】円板状の刃板1の外周縁に、一定ピッチP
    で多数の歯形2を形成し、該歯形2の先端にチップ3を
    接合してチップ3の先端に切削刃4を形成するチップソ
    ーにおいて、 刃板1の外周縁には 歯形2と2の間にその頂点が切削刃
    4の先端よりも低い位置となる突起5を設け、切削刃
    4,4の1ピッチP間に突起5を挟んでその前後に二箇
    の歯室6及び7を形成し、切削刃4の後方に位置する
    歯室6はその深さH’を切削刃4の前方に位置する歯室
    7の深さHの二分の一以上の深さとしたことを特徴とす
    サイディング材用チップソー
JP1993019203U 1993-03-22 1993-03-22 サイディング材用チップソ― Expired - Lifetime JP2504741Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1993019203U JP2504741Y2 (ja) 1993-03-22 1993-03-22 サイディング材用チップソ―

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1993019203U JP2504741Y2 (ja) 1993-03-22 1993-03-22 サイディング材用チップソ―

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0671110U JPH0671110U (ja) 1994-10-04
JP2504741Y2 true JP2504741Y2 (ja) 1996-07-10

Family

ID=11992805

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1993019203U Expired - Lifetime JP2504741Y2 (ja) 1993-03-22 1993-03-22 サイディング材用チップソ―

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2504741Y2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5600029B2 (ja) * 2010-04-19 2014-10-01 アクトテック株式会社 回転鋸
JP6369847B2 (ja) * 2013-10-25 2018-08-08 株式会社田原商会 回転鋸刃
CN114728354B (zh) * 2020-03-13 2024-07-23 兼房株式会社 圆锯片以及圆锯片的制造方法

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CA1086750A (en) * 1976-05-20 1980-09-30 Hans J. Pracht Process for making imidazolinium salts, fabric conditioning compositions and methods

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0671110U (ja) 1994-10-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4604933A (en) Carbide-tipped circular saw for metal cutting at low surface speeds
JP2002192421A (ja) 帯鋸歯とその製作方法
CA2113047C (en) Saw blade
US3261384A (en) Circular saw
US20020124708A1 (en) Band saw blade
US5813308A (en) Saw tooth attack face and edge structure
CA2124747C (en) Saw tooth attack face and edge structure
JP2504741Y2 (ja) サイディング材用チップソ―
US20040255740A1 (en) Sawdust clearing band saw blade
WO2005096949B1 (en) Tooth form design for reciprocating saw blade
EP1050375B1 (en) Diamond blade and method of producing same
US11278975B2 (en) Cutting tool
JP4842425B2 (ja) 鋸ブレード
JP4084864B2 (ja) カッティングソー
US3292675A (en) Cutter elements for chain saws
JPH0113973B2 (ja)
JP2007518607A (ja) 円形平削り鋸
JP2003334721A (ja) 鋸 刃
JPH11277330A (ja) 丸鋸刃
JPH0790467B2 (ja) 切断用ダイヤモンドブレード
JPS61288919A (ja) 金属製切断具
JPH07323403A (ja) 超硬丸のこ
JPS5981011A (ja) 砥石刃付き回転式コアドリル
JP2006055913A (ja) 下刈専用超硬刈刃
JPH11277331A (ja) ダイヤモンドチップソー