JP2504668Y2

JP2504668Y2 - 連続式砂▲ろ▼過装置

Info

Publication number: JP2504668Y2
Application number: JP1989146823U
Authority: JP
Inventors: 道宏堀
Original assignee: Kubota Corp
Current assignee: Kubota Corp
Priority date: 1989-12-20
Filing date: 1989-12-20
Publication date: 1996-07-10
Anticipated expiration: 2004-12-20
Also published as: JPH0386003U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は、連続式の砂過装置に関するものである。

（従来の技術）上下水や廃水の処理において用いられている砂過装
置としては、処理能力が大で操作の簡便な連続式のもの
が多く使用されている。

この連続式砂過装置は、一般に、過槽の中心部に
エアリフトによる揚砂管を設け、原水の過を行いなが
ら、過槽の砂を槽の底部から取入れ、揚砂管を上昇す
る間に砂と水と空気との異なった上昇速度を利用して、
砂に付着した汚濁物を洗浄、分離し、その処理された砂
を過槽に戻すようにしている。しかし、この装置で
は、揚砂管中における洗浄力が不十分で過性能が低い
という欠点があった。

そこで、上記の問題を解決するため、実願昭59-61213
号等のように、過槽の上部に揚砂管を囲んで砂溜や砂
の放出路を設け、過砂を逆洗しながら過層に戻すよ
うにして洗浄、分離効果を上げるような改善を図ってき
た。

（考案が解決しようとする課題）しかし、上記の改善した装置では、洗砂落下管中にお
ける逆洗作用は、過排水と逆洗排水との水位差による
流れによるので、洗浄効果としては多くを期待できない
と共に、逆洗の流れが弱いため、狭い開口部に過砂の
つまりが生じて機能が損なわれることになる等、種々の
問題がある。

本考案は、上記従来装置における問題を解決するため
になされたもので、揚砂管より流出の過砂の逆洗効果
が良好となり、過性能を一段と向上させることのでき
る連続式の砂過装置を提供しようとするものである。

（課題を解決するための手段）上記の目的を達成するための本考案の構成について、
実施例に対応する図面を参照して説明すると、本考案
は、エアリフトによる揚砂管３を中心部に立設した過
槽１の上部に、揚砂管３の上端部を囲んで過砂と排水
との分離室８を設け、該分離室８の底部に接続して、下
端を揚砂管３に設けた散開板12上に開口する洗砂落下管
11を設けると共に、該洗砂落下管11の下端部外周には、
洗砂落下管11の上記開口13を囲んで、下端を該開口13よ
り下方の散開板12上に所要の間隙を存して開口した送気
環体14を設け、該送気環体14に空気源よりの送気管16を
接続したことを特徴とするものである。

（作用）上記のように構成された砂過装置では、原水は流入
管４から入り過層ａを通って清澄な過水となり、流
出管６より槽１外に取出される。過層の砂は揚砂管３
の下端からエアリフト作用で管中を上昇し、その間空気
と水の流動で洗砂される。揚砂管３の上端より流出した
洗浄水やSSは、分離室８からオーバーフローして排出管
９より槽外に排出される。また、揚砂管３より出た過
砂は、洗砂落下管11中を落下し、その下端より出て散開
板12により拡散され過層ａに戻ることになる。その
際、過砂は送気環体14より開口13に吹込まれ、洗砂落
下管11中を上昇する空気の上昇で、気固衝突による洗砂
と付着SSの除去、分離作用を受けて浄化されることにな
る。

そして、洗砂落下管11中を落下する過砂は、狭い開
口13より出ることになるが、この開口13から吹込まれる
空気により、撹拌、流動されることになり、過砂の圧
密による開口13のつまりが防止され、過砂の過層ａ
への戻りは円滑に行われることになる。

（実施例）以下、本考案装置の実施例について図面を参照して説
明する。

図において１は上下方向に長く形成した過槽で、そ
の中心部には、上下端が槽底と槽の天板２との間にそれ
ぞれ所要の間隔をおいて開口した揚砂管３が立設されて
いる。過槽１の下部には原水流入管4,4が突入してい
る。また、過槽１の上部には越流溝５を介して過水
流出管６が設けられ、揚砂管３の下部には槽１外の図示
を略した送気源に連通して送気管７が接続されている。

過槽１内の上部には、揚砂管３の上端部を囲んで
過砂と洗浄水との分離室８が設けられ、この分離室８の
開放された上端は槽１内の水位ａより低く設定されてお
り、分離室８の隣りには、排出管９を接続した洗浄排水
の越流室10が設けられている。

分離室８の底部には、揚砂管３を囲んで配置した上下
に長い洗砂落下管11の上端が接続され、洗砂落下管11の
下端は、揚砂管３の中間部に設けた傘状の散開板12の上
部に開口13されている。また、洗砂落下管11の下端部の
外周には、上記開口13を囲んで、下端を開口13より下方
の散開板12上に所要の間隙15を存して開口した送気環体
14が設けられており、この送気環体14には槽１外の図示
を略した送気源に連通の送気管16が設けられ、送気管16
よりの空気が、送気環体14の下端開口から洗砂落下管11
の開口13を経て該管11内に吹込まれるようになってい
る。

上記の装置において、槽１内には散開板12の下方の位
置までの高さに過砂が収容されて過層ａが形成され
る。そして、原水は流入管4,4より槽１の下部に流入さ
れ、過層ａ中を上昇し、SSが取除かれて清澄な過水
となり、上部の越流溝５にオーバーフローして流出管６
より槽外に取出される。汚濁物を補促した過層ａの
過砂は、送気管７より揚砂管３に吹込まれた空気による
エアリフト作用で、揚砂管３の下端から導入されて管３
中を上方に圧送され、揚砂管３の上端から分離室８内に
流入する。その際、揚砂管３内においては、砂と水と空
気とがそれぞれ異なった速度で上昇するため、砂に付着
されているSSの分離、洗浄作用が行なわれることにな
る。そして、水及び分離したSSは、分離室８の上端から
オーバーフローして越流室10に入り、排出管９より槽外
に排出されることになる。

揚砂管３より流出した過砂は、自重により分離室８
の底部から洗砂落下管11に入って落下し、その下端から
出て散開板12の作用で分散し、間隙15を通って過層ａ
に戻されることになる。この場合、分離室８の上端は槽
１の水位より低いので、その水位差により、槽１中の
過水は洗砂落下管11の下端から流入して、過砂の落下
とは反対に上向きに流れて分離室８に入ることになり、
そこで過砂へ逆洗が行なわれることになる。また、送
気環体14中には送気管16より空気が送入され、その空気
は送気環体14と連通する洗砂落下管11の下端開口13より
管11中に流入し、その気泡が管11中を上昇することにな
る。それによって、気固衝突による洗浄作用が発揮され
ることになる。そして、洗砂落下管11の狭い開口13は、
流入する空気によって撹拌されることになるので、この
開口13から出る洗砂のつまりは解消されることになる。

（考案の効果）以上説明したように、本考案の砂過装置は、揚砂管
の上端部を囲んで設けた分離室に、上下に長い洗砂落下
管を接続すると共に、洗砂落下管の下端開口より該管内
に送気するようにしたので、揚砂管を出て過層に戻る
過砂は洗砂落下管中において、過水による逆洗作用
と併せて送気の気泡による気固衝突作用で、洗浄及び付
着SS分の除去が十分に行なえることになると共に、分離
したSSの排出が良好になり、装置の過性能が大巾に向
上されることになる。また、原水の変化によって過水
の水質が悪化した場合でも、吹込空気量の調整によって
逆洗用過水の量を制御し、洗浄、分離効果を向上する
ことができる。しかも、洗砂落下管よりの過砂の流出
は、該管の下端開口よりの空気の吸込みによってつまり
を生ずることなく円滑に行われることになり、装置の機
能が十分発揮できることになる等、多くの優れた効果を
奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案装置の一実施例を示した縦断面図、第２
図は同要部の拡大縦断面図である。１……過槽,3……揚砂管,7,16……送気管,8……分離
室,11……洗砂落下管,13……開口,14……送気環体,15…
…間隙

Claims

(57)【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】エアリフトによる揚砂管を中心部に立設し
た過槽の上部に、揚砂管の上端部を囲んで過砂と排
水との分離室を設け、該分離室の底部に接続して、下端
を揚砂管に設けた散開板上に開口する洗砂落下管を設け
ると共に、該洗砂落下管の下端部外周には、洗砂落下管
の上記開口を囲んで、下端を該開口より下方の散開板上
に所要の間隙を存して開口した送気環体を設け、該送気
環体に空気源よりの送気管を接続したことを特徴とす
る、連続式砂過装置。