JP2504630B2 - アクティブマトリックス基板 - Google Patents

アクティブマトリックス基板

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JP2504630B2
JP2504630B2 JP8172691A JP8172691A JP2504630B2 JP 2504630 B2 JP2504630 B2 JP 2504630B2 JP 8172691 A JP8172691 A JP 8172691A JP 8172691 A JP8172691 A JP 8172691A JP 2504630 B2 JP2504630 B2 JP 2504630B2
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active matrix
film transistor
matrix substrate
drive circuit
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玄士朗 河内
青山  隆
誉也 鈴木
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GTC KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶表示素子などの表
示装置に用いられるアクティブマトリックス基板に係
り、特に、周辺駆動回路を基板上に内蔵するのに好適な
アクティブマトリックス基板の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】ガラス等の絶縁性基板上に薄膜トランジ
スタ(以下、TFTと略する)をマトリックス状に形成
し、これをスイッチング素子として用い画像表示を行う
アクティブマトリックス基板においては、実装コスト低
減の点から、周辺駆動回路を同一の基板上に内蔵する技
術が重要となっており、このため電子移動度が大きい多
結晶シリコン薄膜トランジスタ(以下、poly-Si TFT
と略する)が有望視されている。poly-Si TFTは電流
駆動能力が大きいという長所を持つ反面、オフ電流が大
きいという欠点があることが知られている。このオフ電
流を低減する方法の1つとして、TFTのチャンネル領
域を弱くp型にドープする方法がある(IEEE Transacti
on Electron Devices Vol.ED-33, No.7, JULY, 1986, 9
73〜984ページ参照)。同様な技術は、目的は異なる
が、特開昭63−261880号公報においても開示さ
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来技術は、次のような問題点を有している。以下、こ
の問題点について説明する。
【0004】図3は、poly-Si TFTにおける、チャン
ネル領域のp型不純物導入量(ボロン濃度)とTFTの
オフ電流の関係をしめす。図中、ドレイン電圧VD が1
0Vの時はオフ電流はボロン濃度が6×1012cm-2
近で最小値となる。このような傾向は前述の文献におい
ても述べられている。ところが、ドレイン電圧VD が3
0Vと大きくなると、オフ電流はボロン濃度とともに単
調に増加する。この知見は発明者等の実験により見出さ
れたものである。この結果から従来の技術には以下のよ
うな問題点があることが明らかとなった。
【0005】すなわち、周辺駆動回路を内蔵したアクテ
ィブマトリックス基板においては、画像表示用のスイッ
チングトランジスタと周辺駆動回路を構成するトランジ
スタでは動作条件が異なる。画像表示用のスイッチング
トランジスタでは、ドレイン電圧VD1は液晶のしきい電
圧程度でよいため、高々10Vまでの範囲である。この
ため、図3からわかるように、チャンネル領域のボロン
濃度を2〜6×1012cm-2とすることにより、オフ電
流が小さくなり、その結果コントラスト比の高い画像表
示が可能となる。しかし、周辺駆動回路を構成するトラ
ンジスタでは、ドレイン電圧VD2は画像表示用のスイッ
チングトランジスタのオン、オフのために25V以上は
必要である。従って、図3からわかるように、画像表示
用のスイッチングトランジスタと同様に、チャンネル領
域のボロン濃度を2〜6×1012cm-2とするとオフ電
流が大きくなり、回路の出力電圧が低下し、十分な駆動
能力が得られず、画像表示が困難になるという問題があ
る。
【0006】本発明の目的は、以上に述べた問題点を解
決し、良好な画像表示特性を持つTFTスイッチングマ
トリックスと、十分な駆動能力を持つ周辺駆動回路を有
する周辺駆動回路内蔵型のアクティブマトリックス基板
を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記の問題点を解決する
ために、本発明では以下の構造のアクティブマトリック
ス基板を採用する。すなわち、本発明のアクティブマト
リックス基板は、周辺駆動回路の少なくとも一部を同一
の絶縁基板上に内蔵したアクティブマトリックス基板に
おいて、画像表示用スイッチングマトリックスを構成す
るTFTのチャンネル領域でのp型の不純物濃度を2×
1012〜6×1012cm-2以下となるようにし、周辺駆
動回路を構成するTFTのチャンネル領域でのp型不純
物濃度を1×1012cm-2以下となるようにしたもので
ある。
【0008】
【作用】画像表示用TFTでは、動作条件はドレイン電
圧VD が10V以下であるため、チャンネル領域の不純
物濃度を2×1012〜1012cm-2とすることにより、
また周辺駆動回路TFTでは、動作条件はドレイン電圧
D が25V以上であるため、チャンネル領域の不純物
濃度を1×1012cm-2以下とすることにより、それぞ
れの動作条件に応じてオフ電流を最小にすることができ
るので高精細で高いコントラスト比を持つ画像表示が可
能となる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて説明す
る。図1(a)は本発明の実施例のアクティブマトリッ
クス基板の斜視図である。透明絶縁基板1上に、マトリ
ックス状に配置された複数の薄膜トランジスタおよびこ
れらのトランジスタ間を接続する配線群から構成された
表示用アクティブマトリックス11と、複数の薄膜トラ
ンジスタとこれらのトランジスタ間を接続する配線群か
ら構成された走査側駆動回路12および信号側駆動回路
13が設けられている。図1(b)は走査側駆動回路1
2および信号側駆動回路13を構成する薄膜トランジス
タの断面構造図である。図1(b)に示されたトランジ
スタのチャンネル領域は不純物をドープしないノンドー
プ層20となっている。図1(c)は表示部アクティブ
マトリックス11を構成する薄膜トランジスタの断面構
造図である。図1(c)に示されたトランジスタのチャ
ンネル領域はボロンを6×1012cm-2ドープしたボロ
ンドープ層22で構成されている。
【0010】次に、図1に示した実施例の製造工程を図
2(a)〜(e)に従って説明する。透明絶縁基板1上
に、減圧CVD法により基板温度550℃で非晶質Si
膜を形成し、続いて600℃で4時間以上熱処理して結
晶化させる。得られた多結晶Si膜をホト、エッチ工程
によりパターニングしてノンドープ層20を得る。[図
2(a)]次に、ホトリソグラフィ工程により、周辺駆
動回路を構成するトランジスタのノンドープ層20上の
みをレジスト膜3で覆い、イオン注入法にてボロンイオ
ンを加速電圧20kVで6×1012cm-2導入して、表
示部のトランジスタのみにボロンドープ層22を形成す
る。[図2(b)]レジスト膜3を除去した後、SiO
2 膜および多結晶Si膜をそれぞれ常圧CVD法および
減圧CVD法で形成し、ホト、エッチ工程によりパター
ニングしてゲート絶縁膜23、ゲート電極24とする。
[図2(c)]
【0011】つぎに、イオン注入法によりリンイオンを
加速電圧20kVで5×1015cm-2導入し、600℃
で4時間熱処理してソース、ドレインのリンドープ層2
1とする。[図2(d)]続いて、保護膜25として常
圧CVD法によりPSG膜またはSiO2 膜を形成し、
ホト、エッチ工程によりスルーホールを開孔する。次に
Al膜をスパッタリング法で形成しホト、エッチ工程に
よりパターニングして電極26を得る。[図2(e)]
以上で薄膜トランジスタ形成は完了するが、この後、特
性向上のための水素プラズマ処理や液晶駆動用の透明電
極の形成の工程を経て、図1(a)に示すようなアクテ
ィブマトリックス基板が完成する。
【0012】本実施例によれば、周辺駆動回路のトラン
ジスタのチャンネル領域はノンドープ層で、表示部のト
ランジスタのチャンネル領域は6×1012cm-2だけボ
ロンをドープしたボロンドープ層でそれぞれ構成されて
いるため、周辺駆動回路と表示部アクティブマトリック
スの各々でトランジスタのオフ電流を抑えることができ
るため良好な画像表示が可能な周辺駆動回路内蔵型のア
クティブマトリックス基板を実現できる。
【0013】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、画像表示
用TFTのチャンネル領域には、p型不純物を2×10
12〜6×1012cm-2の範囲で導入し、周辺駆動回路を
構成するTFTのチャンネル領域におけるp型不純物濃
度を1×1012cm-2以下となるように構成したので、
画像表示部と周辺駆動回路は各々異なる動作条件で、T
FTのオフ電流を同時に低減でき、高精細で高いコント
ラスト比を持つ画像表示が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の実施例の斜視図である。 (b)は周辺駆動回路部の薄膜トランジスタの断面模式
図である。 (c)は表示部アクティブマトリックス部の薄膜トラン
ジスタの断面模式図である。
【図2】図1の実施例のアクティブマトリックス基板の
製造工程を工程順に示す断面模式図である。
【図3】poly-Si TFTにおけるチャンネル領域のp型
不純物濃度とオフ電流の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 透明絶縁基板 3 レジスト膜 11 表示部アクティブマトリックス 12 走査側駆動回路 13 信号側駆動回路 20 ノンドープ層 21 リンドープ層 22 ボロンドープ層 23 ゲート絶縁膜 24 ゲート電極 25 保護膜 26 Al電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−49737(JP,A) 特開 昭63−261880(JP,A) 特開 昭63−11989(JP,A) 特開 平3−56941(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マトリックス状に形成された第1の薄膜
    トランジスタ群と、前記第1の薄膜トランジスタ群を駆
    動するための駆動回路を構成する第2の薄膜トランジス
    タ群を有するアクティブマトリックス基板において、前
    記第1の薄膜トランジスタ群内の薄膜トランジスタのチ
    ャンネル領域には、2×1012cm-2以上、6×1012
    cm-2以下のp型不純物が導入されており、かつ前記第
    2の薄膜トランジスタ群内の薄膜トランジスタのチャン
    ネル領域には1×1012cm-2以下のp型不純物が導入
    されていることを特徴とするアクティブマトリックス基
    板。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記第1及び第2の
    薄膜トランジスタ群を構成する薄膜トランジスタのチャ
    ンネル領域は多結晶シリコン薄膜により構成されてなる
    ことを特徴とするアクティブマトリックス基板。
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US5953582A (en) * 1993-02-10 1999-09-14 Seiko Epson Corporation Active matrix panel manufacturing method including TFTS having variable impurity concentration levels
WO1994018706A1 (en) * 1993-02-10 1994-08-18 Seiko Epson Corporation Active matrix substrate and thin film transistor, and method of its manufacture

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JPS6349737A (ja) * 1986-08-19 1988-03-02 Mitsubishi Electric Corp マトリクス型液晶表示装置
JP2764395B2 (ja) * 1987-04-20 1998-06-11 セイコーエプソン株式会社 薄膜トランジスタの製造方法

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