JP2504107Y2 - 赤外線検知装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［考案の目的］ （産業上の利用分野） この考案は、例えば家庭電気製品におけるリモコン
（遠隔操作）送信装置の試験に使用して好適な赤外線検
知装置に関する。

（従来の技術） エアコン等の家庭用電気製品でも装置本体を遠く離れ
た位置から運転制御を行うのに、赤外線を使用したリモ
コンが広く採用されている。

エアコンの場合を例にとると、制御対象となる室内機
本体には、リモコン信号の受信部とともに表示部が設け
られ、遠隔制御信号の内容に応じて、例えば「冷房」
「暖房」「タイマー」等の操作状況がランプによって切
替え表示されるように構成されている。

一方、リモコン送信装置には赤外線発光ダイオード
（LED）回路が内蔵されていて、装置本体の切替え制御
は、ここから発生の赤外線を利用して行われる。

リモコン送信装置は装置本体の付属品であると同時
に、電気製品の販売店やサービス店等では、予備品等と
して単体でも取り扱われ、また販売されるので、しばし
ばリモコン送信装置単独での運用テストが必要とされ
る。

そこで、リモコン送信装置を操作したとき、赤外線が
発射されているかどうかを調べるのに、赤外線検知装置
が使用される。

従来の赤外線検知装置は、第３図及び第４図に示すよ
うに、赤外線の照射を受け可視光線を発生する赤外線の
検知シート１は、これを機械的に保持する不透明な段ボ
ールあるいは合成樹脂製等の台紙２に貼られ、この台紙
２とともに検知シート１の表面を透明フィルム３で覆わ
れ構成されている。

従来の赤外線の検知では、第３図のように、操作者が
リモコン４の先端を検知シート１に近付けて操作し、発
射された赤外線を受けて検知シート１が可視光線を発生
するのを目視（Ａ）により確認して行われる。

検知シート１自体は、それ程受けた赤外線を可視光線
に変換する変換効率が高くないので、リモコン４は検知
シート１の極近くに接近させる必要がある。

従って、操作者は第４図に示すように微弱な可視光線
の発生を確認するのにリモコン４の先端と検知シート１
面との間の狭い空間を側面から一方の目で覗き込むよう
な形となり、操作がやりにくくなるとともに、微弱な可
視光線故に、発光の有無を正確に把握するのは容易では
なく改善が要望されていた。

（考案が解決しようとする課題） 従来の赤外線検知装置は、リモコンを赤外線シート近
くに接近させ、その間に発生の可視光線をリモコン側か
ら確認するので、操作者の作業性が良くなく、しばしば
誤認することがあり問題であった。

この考案は、上記従来の欠点を解消し、可視光線の発
光を比較的容易にまたより確実に検知し得る赤外線検知
装置を提供することを目的とする。

［考案の構成］ （課題を解決するための手段） この考案による赤外線検知装置は、赤外線の照射を受
け可視光線を発生する赤外線の検知シートと、この検知
シートを覆う透明フィルムにより形成された該検知シー
トを支持する枠体とを具備したことを特徴とするもので
ある。

（作用） この考案による赤外線検知装置は、赤外線の検知シー
トを覆う透明フィルムにより、その検知シートを支持す
る枠体を形成するものであるので、枠体の検知シートに
対する赤外線の透過部分が大きくなり、極めて簡潔な構
成で赤外線の照射側とは反対の側から目視することで赤
外線を検知し確認することができる。そして、可視光線
の確認には、検知シートを挟んで赤外線の照射側とは反
対側の広い空間を利用し両方の目で容易かつ確実に行う
ことができる。また枠体の検知シートの回りの透過部分
を通して赤外線の照射側の各部の確認ができて赤外線の
照射がなされている部分に検知シートを確実に対向させ
ることができ、赤外線の照射の有無の確認も確実かつ容
易に行えることになる。

（実施例） 以下、この考案による赤外線検知装置の実施例を第１
図及び第２図を参照し詳細に説明する。なお、第３図及
び第４図に示した従来の赤外線検知装置と同一構成には
同一符号を付して説明する。

第１図及び第２図は、この考案による赤外線検知装置
の一実施例を示す断面図及び斜視図である。

すなわち、リモコン４からの赤外線の照射を受け可視
光線を発生する赤外線の検知シート１は、これよりも大
きく厚さが厚めのフィルム状の透明フィルム３が両面に
貼られることで全体が覆われている。そして透明フィル
ム３は、検知シート１の全体を覆うとともに、同時に厚
さが厚めであるために同一材料によりなる検知シート１
を支持する枠体５を構成している。なお、検知シート１
は枠体５の面方向の片方側に偏在するよう配置されたも
のとなっている。

従って、赤外線から変換された可視光線の透過領域が
広がったことにより、目視により検知できる透過部が広
がったものとなる。これにより、操作者は検知シート１
が発生する可視光線を赤外線照射側（リモコン側）とは
反対側から両目により目視（Ａ）できる。

また、可視光線を赤外線照射側とは反対側の広い空間
を利用して、しかも両目で確認することができるので、
確認操作がやりやすくなるとともに、微弱な可視光線で
もその有無を確実に検知することができ、可視光線の確
認作業がやりやすい。

さらに、枠体５が検知シート１の周囲を含め透明であ
るために、その透明部分を通して赤外線照射側の各部を
反対側から目視（Ａ）確認することができ、これにより
赤外線が発射されるリモコン４の照射源に、赤外線の発
射の有無にかかわらず検知シート１を確実に対向させる
ことができる。このため、照射源から赤外線が発射され
ているか否かの確認が確実かつ容易に行えることにな
る。

なお、上記実施例では透明フィルム３は予めフィルム
状に形成されていてこれを貼るようにしているが、これ
に限らず、例えば液状の樹脂を検知シート１面に塗布し
て透明フィルム３とするようにしてもよい。また、検知
シート１は可逆性を有するので、リモコン４側と検知側
とは逆でもよい。

以上のように、この考案による赤外線検知装置は、赤
外線の検知シート１をシートの両側から覗けるように構
成し、さらに枠体５を透明としたので発生する可視光線
の検知が簡単かつ確実となった。

［考案の効果］ この考案による赤外線検知装置は、簡単な構成で、容
易かつ確実な赤外線検知が可能となったもので、リモコ
ンの動作確認等に使用して顕著な効果が得られるもので
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案による赤外線検知装置の一実施例を示
す断面図、第２図は第１図に示す装置の斜視図、第３図
は従来の赤外線検知装置を示す断面図、第４図は第３図
に示す装置の斜視図である。 １……検知シート、３……透明フィルム、４……リモコ
ン、５……枠体。

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】赤外線の照射を受け可視光線を発生する赤
   外線の検知シートと、この検知シートを覆う透明フィル
   ムにより形成された該検知シートを支持する枠体とを具
   備したことを特徴とする赤外線検知装置。