JP2504100Y2 - 転写紙のガイド部材 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、両面給紙ユニツトを本体に対し着脱自在、
すなわちオプシヨン形態とした複写装置に関する。

〔従来の技術〕

両面給紙ユニツトとユーザにおいて着脱自在とした複
写装置は既に多数提案されている。

この種複写装置においては、その購入に当たり、まず
給紙トレイタイプを購入し、その後、両面給紙用のトレ
イを含む両面給紙ユニツト単体をオプシヨンとして購入
することにより、両タイプに使い分けが可能となる。

第16図は両面給紙ユニツトを装着した複写装置の構成
図であつて、１はヒータ２を内蔵した定着ローラ、３は
加圧ローラ、４は分離爪であり、この定着部の下流側に
両面給紙ユニツトが着脱される。５は下搬送ガイド板、
６は上搬送ガイド板であり、両者で搬送路が構成され
る。７は板ばね、８はターンガイド駆動コロ（下搬送ロ
ーラ）、９はターンガイド板、10は分岐爪、11は排紙カ
バー、12は排紙コロ、13は第１給紙口、14は第２給紙
口、15は両面複写用の第２給紙トレイ、16はターンガイ
ド従動コロ（上搬送ローラ）、17はターンガイド搬送コ
ロ、20は第２給紙トレイ15用の半月給紙コロである。

ターンガイド駆動コロ８、ターンガイド板９、ターン
ガイド搬送コロ17等よりなる両面給紙ユニツトは本体に
対して着脱自在となつており、この両面給紙ユニツトを
オプシヨンとして本体に取り付けた後は、第２給紙トレ
イ15と転写搬送系において連動するようになつており、
かつ一体的に本体より引き出すことができるようになつ
ている。

第17図は排紙カバー11の開閉状態の説明図であつて、
定着・排紙部で転写紙がジヤムした場合、図の実線で示
すように排紙カバー11を開放すれば、ジヤム紙の除去が
容易となる。

第18図，第19図は両面給紙ユニツト装着時の転写紙の
搬送経路を示す図であつて、第18図の如く、通常モード
を選択した場合、分岐爪10が排紙部への搬送部を開くよ
うに、時計回り方向に回動するため、転写紙は矢印ａ方
向に搬送され、排紙コロ12により機外に排出される。

また、両面複写モードでは、分岐爪10が排紙部への通
路を塞ぐように時計回り方向に回動し、転写紙をターン
ガイド駆動コロ8,ターンガイド従動コロ16を介してター
ンガイド板９方向に導き、さらにはターンガイド搬送コ
ロ17により、矢印ｂ方向、即ち第２給紙トレイ15方向へ
搬送する。

第20図は両面給紙ユニツトが装着されてない状態の排
紙部の構成図であつて、ターンガイド駆動コロ８が搬送
路に設けてないため、この駆動コロ８と従動コロ16との
搬送力を転写紙は受けることなく定着部から搬送力で直
接矢印ｃ方向に進み、排紙コロ12により機外に排出され
るようになつている。

第21図は両面給紙ユニツトの駆動系の構成図であつ
て、ターンガイド駆動コロ８は本体側駆動ギヤ28から駆
動を伝達され、かつ、この駆動を駆動ベルト29を介して
ターンガイド搬送コロ17に伝達している。

ところで、両面給紙モード時には第19図に示すように、
ターンガイド駆動コロ８とターンガイド従動コロ16を当
接させなければならないが、そのためには、ガイド板に
コロを露出するための切り欠きを設けてなくてはならな
い。

第22図はコロ装着状態の下搬送ガイド板５の平面図、
第23図はコロなし状態の下搬送ガイド板５の平面図であ
つて、これらの図に示すように、ターンガイド板９側に
取り付けられたターンガイド駆動コロ８を搬送路に露出
するために、下搬送ガイド板５には切り欠き5aが形成さ
れている。

なお、当然上搬送ガイド板６にもターンガイド従動コ
ロ16用の切り欠きが形成されている。

〔考案が解決しようとする課題〕

上記の如く、下搬送ガイド板５に切り欠き5aが形成さ
れていると、両面給紙ユニツトが装着されていない状
態、即ち、ターンガイド駆動コロ８がこの切り欠き5aに
嵌合されていない状態では、この切り欠き5aに転写紙の
先端が落ち込み、ジヤムが発生するという問題があつ
た。

第24図は転写紙Ｐのジヤム発生の様子を示す説明図で
あつて、この図に示すように転写紙Ｐは切り欠き5aに落
下するとジヤムを引き起こす。

このため、両面給紙ユニツトにおいて、搬送部に付随
する部分のユニツトは予め取り付けておくようにするも
のもあるが、この場合、両面給紙ユニツトをオプシヨン
として取り付けなかつた時、無駄になるという欠点があ
つた。

本考案の目的は、搬送路を構成する本体側の上下の搬
送ガイド板を取り外し、両面給紙ユニツト専用のガイド
板を設けることなく、通常モード時の転写紙のジヤムを
防止することができる複写装置を提供することにある。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的は、サブユニットの増設を可能とした複写装
置における転写紙のガイド部材において、複写装置本体
にあらかじめ取り付けたガイド部材を当該複写装置本体
より取り外すことなく当該ガイド部材の一部を取り外し
可能に構成し、該ガイド部材の一部を取り外して形成さ
れる切り欠き部分に、前記サブユニットを増設した際に
使用する部材が侵入させるようにしたことにより達成さ
れる。

また、上記目的は、サブユニットの増設を可能とした
複写機における転写紙のガイド部材において、定着部下
流側に設けられ、転写紙を両面給紙ユニットに搬送する
ローラと、搬送ローラを露出設置できるように、搬送ガ
イド板上に該搬送ローラの設置位置に対応した部分に切
り欠きを設け、該切り欠きに除去可能に設けられた前記
切り欠きを埋める板状部材と、搬送面に突出しないよう
にガイド板の下面または溝部のいずれかに設けられた前
記板状部材と前記ガイド板を連結する連結部材とを備え
たことにより達成される。

〔作用〕

ガイド部材（特に下搬送ガイド板）に形成された切り
欠きを通常は塞いでおり、両面給紙ユニツトを本体に取
り付ける場合に、その切り欠きに相当する部分を取り外
すことができるようにしたから、通常モード時、両面給
紙ユニツト側のローラが嵌合すべき切り欠きに転写紙が
入り込み、ジヤムを引き起こすのを未然に防止すること
ができる。

〔実施例〕

以下、本考案の実施例を図面を参照して説明する。

第１図，第２図は本考案による複写装置の要部の一実
施例の構成図であつて、第１図は両面給紙ユニツトが装
着されていない状態を示す。この状態では、下搬送ガイ
ド板５の切り欠き5a部分に板状部材18が、また上搬送ガ
イド板６の切り欠き6a部分には板状部材19がそれぞれ連
結部材21,22により、各ガイド板と一体的に設けてあ
る。

なお、この連結部材21,22は転写紙の搬送を妨げない
ように、搬送路の外側に設けてある。

第２図のように両面給紙ユニツトを装着するときは、
連結部材21,22を切断して各板状部材18,19を取り外し、
下搬送ガイド板５の切り欠き5aからターンガイド駆動コ
ロ８を搬送路に露出すると共に、上搬送ガイド板６の切
り欠き6aからはターンガイド従動コロ16を、板ばね17の
付勢力により露出させ、両者を当接する。

第３図，第４図は上搬送ガイド板６の縦断面図，斜視
図である。

第５図，第６図は下搬送ガイド板５の縦断面図，斜視
図である。

上述のように板状部材18,19が設けられているが、こ
こで、板状部材18には通紙面にテーパ18aを、また板状
部材19にも通紙面にテーパ19aを形成し、さらに下搬送
ガイド板５にはテーパ付きのリブ23を設けている。この
ようにすることで転写紙の引つ掛かり防止する。また、
板状部材18,19とガイド部材６との間の間隙、言い換え
れば溝部において第３図に示すように連結部材21によっ
て搬送の邪魔にならないように連結することもできる。

第７図，第８図は下搬送ガイド板５の部分のテーパの
第１の変形例を示す縦断面図，平面図、第９図，第10図
は同じく第２の変形例を示す縦断面図，平面図であつ
て、第１の変形例においては、板状部材18上にもテーパ
付きのリブ24が搬送方向に対して斜めに形成されてい
る。

また第２の変形例においては、下搬送ガイド板５上の
リブ23は２段のテーパ付きとなつている。

第11図，第12図，第13図は下搬送ガイド板５と板状部
材18の取り付け構造の他の例を示す縦断面図，平面図，
側面図であつて、下搬送ガイド板５の下面に係合部25を
形成し、保持板26を挿入するようにしている。そしてこ
の保持板26で板状部材18を保持する。このような構成に
すると、両面給紙ユニツトが不要になつたときは再び、
板状部材18を取り付けることができる。

第14図，第15図は下搬送ガイド板５と板状部材18の取
り付け構造の更に他の例を示す平面図，縦断面図であつ
て、ロツク部27により両者を係合し、板状部材18の脱落
を防止している。

〔考案の効果〕

以上説明したように、本考案によれば、両面給紙ユニ
ツトを装着していない状態では、両面給紙ユニツト用の
ローラが嵌合する本体側の下搬送ガイド板の切り欠きは
塞がれているので、簡単な構成で転写紙ジヤムを防止す
ることが可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は本考案による複写装置の一実施例
の要部の構成図、第３図および第４図は上搬送ガイド板
の説明図、第５図および第６図は下搬送ガイド板の説明
図、第７図および第８図は下搬送ガイド板部分のテーパ
の第１の変形例の説明図、第９図および第10図は同第２
の変形例の説明図、第11図，第12図および第13図は下搬
送ガイド板と板状部材の取り付け構造の他の例の説明
図、第14図および第15図は下搬送ガイド板と板状部材の
取付け構造の更に他の例の説明図、第16図は両面給紙ユ
ニツトを装着した複写装置の構成図、第17図は排紙カバ
ーの開閉状態の説明図、第18図および第19図は両面給紙
ユニツト装着時の転写紙の搬送経路の説明図、第20図は
両面給紙ユニツトがない場合の排紙部の構成図、第21図
は両面給紙ユニツトの駆動系の構成図、第22図および第
23図はコロ装着の有無における下搬送ガイド板の平面
図、第24図は転写紙のジヤムの説明図である。 ５…下搬送ガイド板、5a…切り欠き、６…上搬送ガイド
板、6a…切り欠き、８…ターンガイド駆動コロ、９…タ
ーンガイド板、16…ターンガイド従動コロ、17…ターン
ガイド搬送コロ、18,19…板状部材。

Claims (6)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】サブユニットの増設を可能とした複写装置
   における転写紙のガイド部材において、 複写装置本体にあらかじめ取り付けたガイド部材を当該
   複写装置本体より取り外すことなく当該ガイド部材の一
   部を取り外し可能に構成し、 該ガイド部材の一部を取り外して形成された切り欠き部
   分に、前記サブユニットを増設した際に使用する部材を
   侵入させるようにしたことを特徴とする転写紙のガイド
   部材。
2. 【請求項２】前記ガイド部材は、増設部追加時には当該
   ガイド部材の一部を取り外すことにより前記増設部の一
   部が進入可能に構成されていることを特徴とする請求項
   １記載の転写紙のガイド部材。
3. 【請求項３】前記ガイド部材は、当該ガイド部材にあら
   かじめ取り付けてある部材を前記ガイド部材の一部を取
   り外すことにより定位置に露出するように構成されてい
   ることを特徴とする請求項１記載の転写紙のガイド部
   材。
4. 【請求項４】サブユニットの増設を可能とした複写機に
   おける転写紙のガイド部材において、 定着部下流側に設けられ、転写紙を両面給紙ユニットに
   搬送するローラと、 搬送ローラを露出設置できるように、搬送ガイド板上に
   該搬送ローラの設置位置に対応した部分に切り欠きを設
   け、該切り欠きに除去可能に設けられた前記切り欠きを
   埋める板状部材と、 搬送面に突出しないようにガイド板の下面または溝部の
   いずれかに設けられた前記板状部材と前記ガイド板を連
   結する連結部材とを備えたことを特徴とする転写紙のガ
   イド部材。
5. 【請求項５】前記板状部材が、前記ガイド板に対して脱
   着可能に構成されていることを特徴とする請求項４記載
   の転写紙のガイド部材。
6. 【請求項６】前記板状部材が前記ガイド板に取り付けら
   れた状態で、前記搬送ローラが、前記板状部材の搬送面
   の裏面側に圧接されながら後退するようにバネ部材で支
   持されていることを特徴とする請求項４記載の転写紙の
   ガイド部材。