JP2503564Y2 - 浴室用テレビのリモ―トコントロ―ル装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、入浴中に楽しくテレビを鑑賞するためのも
のであり、浴室の壁体に取付けて使用される浴室用テレ
ビのリモートコントロール装置に関するもので、主とし
て組立式浴室に使用されるものである。

〔従来の技術〕

この種の浴室の浴室用テレビのリモートコントロール
装置としては、従来から第５図に示すようなものが汎く
知られていた。すなわち、床、壁、天井で構成された組
立式浴室においては、床体（イ）には上下の段差が設け
られており、下方の床体部分は洗い場（ロ）として使用
し、該洗い場（ロ）に近接して高い位置に浴槽（ハ）の
フランジが来るように設けられており、該床体（イ）の
端縁部には、壁体（ニ）が床体（イ）を囲むように立設
されている。又、屋外側に位置する壁体（ニ）には採光
用、換気用等に用いる為に開閉窓（ホ）が設けられてお
り、他方の屋内側に位置する壁体（ニ）にはテレビ
（ヘ）を観賞するために大型テレビの画面よりやや大き
めの開口部（ト）が設けられている。又、該開口部
（ト）には透明ガラス（チ）を取着してあるとともに、
開口部（ト）の外側には載置台（リ）が設けられてお
り、該載置台（リ）は小型テレビから大型テレビまでが
置ける大きさの平板状のものが形成されている。従って
浴室内からテレビ（ヘ）を観賞する場合には、開口部
（ト）に取着した透明ガラス（チ）を通してテレビ画面
を見ていた。又、浴室内からテレビ（ヘ）の画面を変え
たり、画面の入切をする場合には、浴室内から防水加工
を施したテレビ用リモートコントロール（ヌ）の信号発
光面をテレビ（ヘ）に向けてから、操作することによっ
て、テレビ用リモートコントロール（ヌ）から発光され
るパルスコードの赤外線をテレビ（ヘ）内に設けてある
受光部が感知して、テレビ（ヘ）が作動するものが従来
から汎く知られていた。

〔考案が解決しようとする課題〕

しかしながら上記のような従来の技術にあっては、開
口部（ト）に透明ガラス（チ）が取着してあるために、
浴室内からテレビ鑑賞が出来ることは当然ながら、浴室
の外側からもテレビ（ヘ）と壁体（ニ）との隙間から浴
室内が見えたり、テレビ（ヘ）を取り外した際には容易
に浴室内の全てが見えたりするので入浴者が覗かれると
いう問題があった。

したがって、上記のような従来の技術に係る課題を解
決するために、先行技術例の、実願平１−126243号に開
示されているものによれば第６図に示すように、開口部
（ト）に浴室内から浴室外のみを透視できるマジックミ
ラー（ル）を取着することによって、浴室外から浴室内
を見られることは解決された。しかしながら、浴室内か
らテレビ用リモートコントロール（ヌ）を用いてテレビ
（ヘ）を操作する場合に、テレビ用リモートコントロー
ル（ヌ）から発光される信号がマジックミラー（ル）を
通過することによって減衰される。そのため、テレビ
（ヘ）内に設けてある受光部が、テレビ用リモートコン
トロール（ヌ）から発光される信号をそのまま感知でき
ず、テレビ（ヘ）の正常な動作を妨げて不動作や誤動作
が発生するという問題があった。

本考案は、上記したような従来技術や先行技術に係る
問題を解決するために考案されたものである。すなわ
ち、その課題は、開口部の外側に設けたテレビと壁体と
の隙間からや、又はテレビを取り外した際に開口部から
浴室内が見えず、しかも浴室内から開口部を通してテレ
ビ観賞が出来るとともに、該テレビを浴室内からテレビ
用リモートコントロールを用いて、常に正常に動作する
ことが出来る浴室用テレビのリモートコントロール装置
を提供することである。

〔課題を解決するための手段〕

本考案の浴室用テレビのリモートコントロール装置
は、浴室の壁体に開口部を設け、該開口部に浴室内から
浴室外のみを透視できるガラスを取着し、該開口部の外
側にテレビを設けるとともに、浴室の内面にテレビ用リ
モートコントロールの信号受光部を設け、該信号受光部
と連動する信号発光部を浴室外に設けて成るものであ
る。

〔作用〕

本考案の浴室用テレビのリモートコントロール装置は
上記した構成をしており、浴室の壁体に設けた開口部に
浴室内から浴室外のみを透視することの出来るガラスを
取着し、該ガラスを通して、開口部の外側に設けたテレ
ビの画面を見ることが出来るが、浴室外からは浴室内方
を見ることが出来ないものであるとともに、浴室内のテ
レビ用リモートコントロールから発光される信号を浴室
の内面に設けた信号受光部が感知するとともに、信号発
光部からテレビの受光部に向かって発光するものであ
る。

〔実施例〕

以下、本考案の浴室用テレビのリモートコントロール
装置について図面に示した一実施例に基づいて詳細に説
明する。

第１図及び第２図に示す浴室用テレビのリモートコン
トロール装置は、本考案の一実施例であり、床、壁、天
井で構成された箱型形状をした組立式浴室で、床体１は
上下の段差を設けられており、下方の床体部分は洗い場
1aであり、該洗い場1aに隣接して洗い場1aよりも、やや
高い位置にフランジが来るように浴槽1bが設けられてい
る。又、浴槽1bの周辺には石鹸や浴槽1bの蓋等を置く為
の平面部1cが設けられている。洗い場1aと浴槽1b及び平
面部1cとで床体１は構成されており強化プラスチックで
もって一体成形で作られている。床体１の端縁部には、
複数枚の壁体2,2・・・が床体１を囲むようにして立設
し、壁体2,2同士は端部が連結されている。尚、壁体２
は表面に化粧用の樹脂層を形成した鉄板製であり、該壁
体２と床体１との接触部分及び壁体2,2間の接触部分は
水密性を保持する目的でコーキング材が充填されてい
る。更に図示していないが、天井体が壁体2,2・・・の
上端に張設され、全体として箱状の空間を形成してお
り、脱衣場側の壁体２の一部にはドアが取付けられて浴
室内への入室が出来るようになっている。

又、屋外側、すなわち庭や道路に面して位置している
壁体２には採光用、換気用の引き戸式の開閉窓３が設け
られており、他方の屋内側、例えば脱衣場や隣室に面し
て位置する壁体２にはテレビ４を観賞するための大型テ
レビの画面よりやや大きめの開口部５が設けられてい
る。該開口部５の外側にはテレビを載置する為の平板状
をした載置台６を設けてあり、該載置台６は大型テレビ
が置ける大きさとなっている。又、該開口部５には浴室
内から浴室外のみを透視することの出来るガラス７が取
着してある。尚、該開口部５は浴槽1b内に人が入って腰
を下ろした状態の時に、目線が自然な状態で合うような
高さに設けてある。

又、ガラス７の浴室内側には、テレビ用リモートコン
トロール８から発光されるパルスコードの赤外線を受光
する信号受光部９を設けるとともに、浴室の外側には該
信号受光部９と連動する増幅器10と該増幅器10によって
増幅された信号をパルスコードの赤外線として発光する
信号発光部11が設けてあり、該信号発光部11の発光面は
テレビ４内に設けられた受光部に向けてガラス７に取付
けてある。

又、第３図に示す浴室用テレビのリモートコントロー
ル装置は、本考案の他の実施例であり、浴室内の開口部
５の近傍とテレビ用リモートコントロール置き台12の上
方に位置する天井体の一部分に、テレビ用リモートコン
トロール８から発光されるパルスコードの赤外線を受光
する信号受光部9,9をそれぞれ設けるとともに、載置台
６には信号受光部9,9と連動する増幅器10が載置され信
号発光部11がテレビ４内に設けた受光部に向けてガラス
７に取付けてある。

尚、上記実施例において、テレビ用リモートコントロ
ール置き台12の上方に位置する天井体に信号受光部９を
設けたのは、テレビ用リモートコントロール８を置いた
ままで操作しても良いからである。勿論、テレビ用リモ
ートコントロール置き台12からテレビ用リモートコント
ロール８を取り外して、該テレビ用リモートコントロー
ルをテレビ４に向けて操作しても良い。

第４図に示す、浴室用テレビのリモートコントロール
装置は、本考案のその他の実施例であり、開口部５の外
側に設置したテレビ４の受光部と対応した位置の壁体２
に孔13を設け、該孔13の浴室内側には、テレビ用リモー
トコントロール８から発光されるパルスコードの赤外線
を受光する信号受光部９が表出するとともに、該信号受
光部９の裏面には信号発光部11が、孔13の浴室外側に表
出しており、信号発光部11と信号受光部９とが略一体と
なっているものである。勿論、信号受光部９と信号発光
部11とは離れていても良い。

尚、上記の実施例において、開口部５に浴室内から浴
室外のみを透視することの出来るガラス７として、マジ
ックミラーを取着することによって、外側からは鏡面と
して化粧や身嗜み等に使用できる効果がある。

尚、上記の実施例では、洗い場1aと浴槽1b及び平面部
1cとは一体成形で作られているとしたが、浴槽1bを一体
とせずに平面部1cに孔部を設けて、該孔部に浴槽1bを挿
着しても良い。

又、載置台６の形状を平板としたがテレビ４が置ける
矩形の枠体を設けても良い。更に該載置台６は、予め壁
体２と一体成形で作られたものでも良く、後から開口部
５に取着しても良い。又、開口部５は予め壁体２に設け
ても良いし、浴室を組立てた後にくり抜いて設けても良
い。又、壁体２は表面に化粧用の樹脂層を形成した鉄板
製としたが強化プラスチック製、合成樹脂成型品等でも
良い。尚、開口部５に取着した浴室内から浴室外のみを
透視することの出来るガラス７としてマジックミラーの
外に、合成樹脂製や液晶ガラス等でも良く、要は一方向
のみ透視できるものであれば良い。

尚、上記の実施例において、信号受光部９と増幅器10
及び信号発光部11は予め浴室の各部材に設けても良い
し、浴室を組立てた後に取付けても良い。

〔考案の効果〕

本考案のテレビ用リモートコントロール装置は、叙述
のように浴室内からは開口部に取着した浴室内から浴室
外のみを透視することの出来るガラスを通してテレビが
観賞できるし、開口部の外側に設けたテレビと壁体との
隙間からや、又はテレビを取り外した際に開口部から浴
室内が見えないとともに、該浴室内からテレビ用リモー
トコントロールを浴室の内面に設けた信号受光部に向け
て操作することによって、該テレビ用リモートコントロ
ールから発光される信号を該信号受光部が感知し、その
感知した信号を信号発光部の発光面からテレビ内に設け
た受光部に向けて発光され、テレビ用リモートコントロ
ールから発光される信号の減衰が殆どない状態でテレビ
の受光部に伝わるため、該テレビの不作動や誤動作がな
いという効果を奏している。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は、本考案の浴室用テレビのリモート
コントロール装置の一実施例であり、第１図は浴室の一
部切欠斜視図、第２図はブロック図である。第３図は本
考案の他の実施例である浴室の一部切欠斜視図である。
第４図は本考案のその他の実施例であり、浴室の壁体に
設けた開口部と信号受光部及び信号発光部の要部断面図
である。 第５図は従来例である浴室の一部切欠斜視図である。 第６図は先行技術に関係する図面であり、開口部に浴室
内から浴室外のみを透視することの出来るガラスを取着
した状態を示す要部断面図である。 ２……壁体、４……テレビ、５……開口部、７……ガラ
ス、８……テレビ用リモートコントロール、９……信号
受光部、11……信号発光部。

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】浴室の壁体に開口部を設け、該開口部に浴
   室内から浴室外のみを透視できるガラスを取着し、該開
   口部の外側にテレビを設けるとともに、浴室の内面にテ
   レビ用リモートコントロールの信号受光部を設け、該信
   号受光部と連動する信号発光部を浴室外に設けて成る浴
   室用テレビのリモートコントロール装置。