JP2503442B2 - 自動合焦用レンズ系 - Google Patents

自動合焦用レンズ系

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JP2503442B2 JP61232168A JP23216886A JP2503442B2 JP 2503442 B2 JP2503442 B2 JP 2503442B2 JP 61232168 A JP61232168 A JP 61232168A JP 23216886 A JP23216886 A JP 23216886A JP 2503442 B2 JP2503442 B2 JP 2503442B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、自動合焦装置に用いられる自動合焦用レン
ズ系に関する。
〔従来の技術〕
カメラの自動合焦装置として、所定結像面における被
写体像のずれ量を検出し、この量から撮影レンズの合焦
に必要な移動量を求めることによって自動合焦を行う装
置が、例えば特開昭59-140408号公報により知られてい
る。そして、このような自動合焦装置に用いられるレン
ズ系としては、種々のものが知られている。例えば、レ
ンズ系の一体的移動により合焦を行うもの、レンズ系中
の一部のレンズ成分のみの移動によって合焦を行うも
の、さらにはレンズ系全体が移動しつつ部分的に異なる
移動形態をとるもの等である。
これらの自動合焦用レンズ系のうち、無限遠から撮影
倍率が等倍に至る近距離にまで連続的に合焦し得るもの
は、近距離合焦等の収差変動のために、限られたレンズ
タイプのもののみが実用的なものとなっており、例え
ば、特開昭55-28038号公報、特開昭56-107210号公報、
特開昭59-228220号公報及び特開昭60-188917号公報に開
示されたものがある。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上記の如く等倍に達する近距離撮影が可能なレンズ系
は、いずれも近距離撮影時の収差変動を補正するために
レンズ系内に固定レンズ成分を設けたり、部分的に異な
る移動形態のレンズ成分を設けた構成となっており、こ
のために無限遠撮影時と近距離撮影時とでは、全系の合
成焦点距離の変化が避けられない。全系の合成焦点距離
が、近距離において短くなる場合には、レンズ系全体の
一体的移動による合焦の場合に比較して、同じ倍率でよ
り近距離の物体に合焦することが可能となるが、収差補
正のために複雑なレンズ構成が必要となる傾向にある。
また、近距離撮影時に全系の合成焦点距離が長くなる場
合には、レンズ構成を比較的簡単なものにすることがで
きると共に、所定の撮影倍率を得るための撮影距離(物
体から像面までの距離)が同じ倍率のとき長くできると
いう利点がある。
しかし、近距離撮影時に全系の合成焦点距離が長くな
る場合には、撮影倍率が等倍より低い状態において撮影
距離が最も短くなり、より高倍率を得る状態では撮影距
離が徐々に大きくなっていくことになる。即ち、この場
合には、撮影距離と撮影倍率との関係を示す第2図の如
く、等倍に達するまでに、同一の撮影距離において倍率
の異なる共役点が2ヵ所存在することになり、等倍近く
の特定の同一撮影距離で二通りのレンズ配置すなわち異
なる2つの撮影倍率が存在することとなり、オートフォ
ーカスの制御を行うには不都合である。具体的には、等
倍近辺の領域での撮影を自動合焦にて行おうとする場合
には、等倍付近での2ヵ所の合焦点の存在により、誤動
作を生ずる恐れがある。
そこで、本発明の目的は、近距離撮影状態における全
系の合成焦点距離が無限遠撮影状態よりも大きくなるレ
ンズ系において、無限遠から撮影倍率が等倍に達する近
距離まで連続的に合焦を行うことが可能で、自動合焦に
おいて誤動作を生ずる恐れのない自動合焦用レンズ系を
提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明による自動合焦用レンズ系は、近距離合焦時の
合成系の焦点距離が無限遠合焦時の焦点距離に対して増
加するレンズ系において、第1図の如く、撮影倍率βが
等倍(β=−1)より低い状態(−1<β<0)におけ
る等倍近傍において合成系の焦点距離の変化率を局部的
に減少させ、合成焦点距離変化量が正から零または正か
ら負に変化するように前記合焦群を移動する構成とする
ものである。
〔作用〕
このような合焦レンズ群の軌道に沿って合焦レンズを
移動することによって、限界最短撮影距離Rc(それ以
上高倍率側へ合焦レンズを移動しても撮影距離が短くな
らず、かえって長くなり始める撮影距離)において、で
きる限り高い撮影倍率βc(<−1)を得るようにし、
撮影距離と合焦レンズ群の移動量とを等倍近傍の所望の
撮影倍率まで一対一に対応する構成にすることができ、
これによって自動合焦装置の誤動作の恐れを除き、合焦
レンズ群による近距離合焦において全系の合成焦点距離
が長くなる場合にも、自動合焦装置による正確な制御を
可能とするものである。
このようにして、等倍の撮影状態に達するまでは撮影
距離に対する撮影倍率を一つしか存在しないような構成
とし、無限遠から撮影倍率が等倍に達する近距離物体に
至るまで、自動合焦装置による自動合焦が正確かつ容易
に実行することができる。
以下、上記の如き本発明の構成と作用を、共に正屈折
力を有する第1レンズ群G1と第2レンズ群G2とからな
りより近距離物体に合焦する場合に両レンズ群間に配置
される絞り空間を拡大しつつ全体として物体側に移動さ
せるレンズ系を例として、図面を用いて説明する。この
ような2つの正屈折力レンズ群からなるレンズ系は、所
謂マイクロレンズ或いはマクロレンズと呼ばれる接写用
レンズとして、本願と同一出願人による特開昭55-28038
号公報等により知られており、撮影倍率が等倍に達する
近距離においても優れた結像性能を維持し得るレンズで
ある。
第1図から第4図において、縦軸はレンズの任意の配
置における合焦状態の撮影倍率βと撮影距離R(物体か
ら像面までの距離)との関係をそれぞれのレンズ群の移
動軌跡と対応づけて示したものである。第1図は、本発
明による第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との移動軌
跡及び撮影距離の様子を示し、第2図〜第4図は本発明
の理解を助けるための説明図である。
各図に記入した相対的連結定数C21とは、合焦による
フィルム面Iと第2レンズ群G2との間隔の変化量ΔBf
(ΔS2′)に対する第1群G1と第2レンズ群G2との
間隔の変化量ΔDの変化率であり、 C21=ΔD/ΔBf と表わされる。
第2図は、上記特開昭55-28038号公報等により公知の
マイクロレンズの場合であり、第1レンズ群G1と第2
レンズ群G2との間の絞り空間が近距離になるほど連続
的に拡大し、全系の合成焦点距離が単調に増加する場合
である。この場合、第1レンズ群G1及び第2レンズ群
2の焦点距離をそれぞれf1、f2とするとき、f1
0、f2>0であり、C21>0なので至近距離合焦と共
に全系の焦点距離は長くなって限界撮影距離Rcにおける
撮影倍率βcが|βc|<1となり、等倍よりも低倍率と
なる。このため、撮影距離Rは撮影倍率βcより高くな
ると次第に大きくなり、第2図に示す如く、Rcにて撮影
距離Rの軌跡がUターンすることとなる。従って、限界
撮影距離Rcの近くでは二通りの撮影倍率が一つの撮影距
離Rに対応していることが判る。このような合焦方式を
有するレンズタイプの収差補正は容易であるが、撮影距
離Rに対し撮影倍率βが2価関数となっているので自動
合焦装置の誤動作の原因ともなり、サーボ制御も難しく
ソフトウェアーが複雑となる。
第3図は第1レンズ群G1と第2レンズ群G2とを一体
としてくり出す全体くり出し合焦方式の場合であり、相
対的連結定数C21=0である。この場合、限界撮影距離
Rcは等倍率を有するレンズ配置に一致し、β=βc=−
1である。
第4図は、第2図の場合とは逆に、第1レンズ群G1
と第2レンズ群G2との間隔が、近距離において減少す
る場合の説明図であり、C21<0なので至近距離合焦と
共に全系の焦点距離は短くなる。このため、図示のとお
り限界撮影距離Rcにおける撮影倍率βcは等倍より高倍
率側に移り、撮影距離RのUターン点を等倍の位置の外
側へ排除することができるので、所望の撮影倍率(β=
−1)までは確実に撮影距離に対して撮影倍率を1価関
数となっていることが判る。しかし、第4図に示す如き
レンズ群の移動形態においては、至近距離での収差補正
が一般に困難であり、簡単な構成にはなし得ない。
そこで本発明は、前述のとおり第1図に示す如く、撮
影倍率βが等倍(β=−1)より低い状態(−1<β<
0)における等倍近傍において合成系の焦点距離の変化
率を局部的に減少させ、合成焦点距離変化量が正から零
または正から負に変化するように前記合焦群を移動する
構成とするものである。
第1図の下部に幾何光学的な光路図を示し、光軸Axの
上側には無限遠合焦状態の各レンズ群の位置と光路を示
し、光軸Axの下側には近距離合焦状態における各レンズ
群の位置と光路とを示した。第1図に示す如く、本発明
においては、無限遠から近距離に合焦する際に、第2レ
ンズ群G2が線形に物体側に移動し、これに伴って、第
1レンズ群G1も物体側により早い速度で物体側に移動
する。そして、第2レンズ群G2は所定の物体距離Rx
1(撮影倍率βx1)に達するまでの第1合焦領域F1
は線形に移動し、これより近距離での第2合焦領域F2
では第1レンズ群G1の第2レンズ群G2に対する移動量
は小さくなる。第4図の例では、第2合焦領域F2内の
物体距離Rx2(撮影倍率βx2)よりも近距離に対しては
第2レンズ群G2に対する第1レンズ群G1の移動量は小
さくなり、物体距離Rx1(撮影倍率βx1)と物体距離Rx
2(撮影倍率βx2)との間の物体距離Rx0(撮影倍率β
0)において、撮影倍率の変化量即ち移動レンズ群の
移動量に対する全系の合成焦点距離の変化量の微分値が
零となる。すなわち、物体距離Rx0(撮影倍率βx0)に
おいては瞬間的に第1レンズ群G1と第2レンズ群G2
の移動速度が等しくなり、これより近距離において、第
1レンズ群G1の移動速度は第2レンズ群G2のそれより
も小さくなるのである。
さて、以上の如き本発明による自動合焦レンズ系にお
いては、異なる移動形態を有する複数の移動レンズ群に
よって近距離合焦がなされるため、自動合焦制御のため
の装置における情報処理が複雑になる傾向にあるが、以
下の如き解析の結果、多群レンズの移動による合焦の場
合においても、本願と同一出願人による先の特願昭61-1
2391号として開示した装置と同様の演算手法によって、
自動合焦を行うことが可能である。すなわち、焦点検出
装置により所定の像面におけるデフォーカス量ΔBfを検
出し、この値からその物点に合焦するために必要な合焦
レンズ群の移動量Δxを求めるための演算式 但し、K0:像面移動量変換係数 C0:補正係数 により、正確かつ迅速な自動合焦が可能であることが判
明した。
以下に、本発明の如く複数のレンズ群の移動によって
自動合焦を行うための、デフォーカス量及び合焦に必要
な合焦レンズ群の移動量との関係について詳述する。
まず、簡単のために、レンズ系全体を一体的に移動す
ることによって合焦を行う場合について述べ、これを多
群系に拡張したうえで、本発明におけるような2群系の
場合について説明する。
a) レンズ系全体の一体繰り出しの場合 第5図は合焦の状況を表現するために、単体の正レン
ズ至近合焦における倍率βと撮影距離Rとの関係を説明
する図である。撮影距離をR、そのときの撮影倍率を
β、レンズ系の合成焦点距離をf、レンズ系の前側焦点
と後側焦点との距離をFF′とするとき、 R=FF′−f(β+1/β) ……(1B) の関係があり、この関係を分かり易く示すために、横軸
に(R−FF′)/fを、縦軸にβをとって示したものであ
る。尚、第5図は前述した第3図の場合に対応し、第5
図中に示したとおり、正レンズを考えた時、第1象限は
虚像空間を、第3象限は実像空間を表している。
そして、第6図は第5図の説明図に対応しており、上
部の第6図(A)の撮影距離R1における物点O1に合焦
している状態の光路の概略を示し、物点O1とその像
1′との共役関係に加えて合焦状態から外れている物
点O2とその像O2′との共役関係を示す。また下部の第
6図(B)は、レンズ系Lを上部(A)の状態から一体
的にΔxだけ移動して物点O2に対応する物点O3に合焦
を完了した状態を示す。このとき物点O3とその像O3
との距離(撮影距離)はR2となり、第6図(A)にお
いて合焦状態にあった物点O1は物点O4、像点O1′は
像点O4′として示した如く非合焦状態になることが
(B)状態において示されている。
第6図(A)において、レンズ系Lの物体側の主点H
から物点O1までの有限距離をS1、像側の主点H′から
像点O1′までの距離をS1′とすると撮影倍率βは次の
ようになる。
β=S1′/S1 ……(2) 次に、物点O1とその像点O1′との共役点に対して物
点O1がO2へΔSだけ移動し、このとき像点O1′が
2′へとΔS′だけ移動したとすると、結像の式より
次のような関係が成立する。
ΔS=ΔS′/〔β2(1−ΔS′/βf)〕 ……
(3) さらに、物点が移動したため所定の像面I(フィルム
面)に対してO1′O2′のデフォーカスが発生し、これ
を解消するためレンズをΔxだけ物体側へ移動させてO
2′をO3′へと合焦すると、第6図(B)より(3)式
のΔSをΔS+Δx、ΔS′をΔxと置き換えることに
より、物点の移動量ΔSとレンズの合焦移動量Δxの関
係は次のようになる。
(3)と(4)式より ただし、A≡ΔS′/(1−ΔS′/fβ) となり、通常は倒立縮小で使用するものとすると、−1
≦β≦0だから負根である。(5)、(6)の低倍率に
おける近似解として |Δx/f|<<|(1−β2)・β| あるいは、 |4Aβ/f|<<〔(1−β2+A/(f・β)〕 のとき、(6)式は次のように簡単になる。
ただし、B=β〔1+1/(1−β2)〕とおく。
ただし、γ≡1−β2) ……(8) である。
従って、デフォーカス量ΔS′が検出されると、第6
図の(A)のO1、O1′状態でのγ、β、fが与えられ
ているので、O2′をO3′へと合焦するためにレンズ系
Lに必要な移動量Δxを求めることができ、自動合焦に
おける制御が可能である。(7)式のΔS′はある程度
の大きさを有していても充分効率よく合焦ができる。
b) 多群系による合焦の場合 次に、第7図の如く全光学系が第1レンズ群G1〜第
nレンズ群Gnまでのn個のレンズ群から構成されてい
る場合について説明する。第7図は、第6図に示したの
と同様に、上部の第7図(A)は撮影距離R1における
物点O1に合焦している状態の光路の概略を示し、物点
1とその像O1′との共役関係に加えて合焦状態から外
れている物点O2とその像O2′との共役関係とを示す。
また下部の第7図(B)は、レンズ系Lを第7図(A)
の状態から一体的にΔxだけ移動して物点O2に対応す
る物点O3に合焦を完了した状態を示す。このとき物点
3とその像O3′との距離(撮影距離)は第6図の
(B)状態と同様な対応関係よりR2となり、第7図
(A)において合焦状態にあった物点O1は、物点O4
して示した如く非合焦状態になることが示されている。
この場合には、図示した如く、各レンズ群による像点
が後続のレンズ群の物点に相当し、各レンズ群によって
次々に伝送されて、最終像面Iとしてのフィルム面に像
が形成される。ここで、第iレンズ群における1対の共
役点の間の撮影距離を新たにRiとし、それぞれの群の
緒元のすべてに添字iを付与することによって、各レン
ズ群がアフオーカル部を含まないとき、すなわち(βi
≠0、Ri≠∞)前記の(1B)式から(8)までをその
まま書き換えて多群系の構成における関係式とすること
ができる。撮影距離R及び撮影倍率βは、それぞれ次の
ようになる。
βi=Si′/Si ……(11) 第7図で物点O1がO2へΔS1だけ移動したとき、像
点O1′がO2′にΔBfだけデフォーカスする。このとき
第i群における関係は次のようになる。
但し、ΔSn′=ΔBf ΔSi′=ΔSi+1 このデフォーカス量を合焦によって0とするために、
各レンズ群を同時にΔxiだけ移動することにより所定
像面I(フィルム面)に形成される像点がO2′から
3′へ移動する。このとき(12)式において、O3とO
3′との共役関係を、O4とO4′との共役関係と対応づ
けてその物点のずれ量と像点のずれ量とを考えると: Δsi′=Δsi+1,ΔSi=Δsi+Δxi,ΔSi′=Δ
i+Δsi+1,ΔS1=Δs1,Δsn+1=0として置き
換えるだけでO11′に対するO33′の関係求めるこ
とができる。
ここで、前記の(12)式によって、第nレンズ群から
デフォーカス量ΔBf(=ΔSn′)を求め、ΔSiを逐次
i=1まで解法して行きΔS1を求めると同時に、(1
3)式によっても第nレンズ群からΔsnを求め、Δsi
を逐次i=1まで解法してΔs1を求めることができ
る。これらの式からこのΔS1=s1よりΔS1、Δs1
消去することによってΔBfとΔxiとの関係を導出する
ことができ、焦点検出装置によって検出されるΔBfなる
デフォーカス量から合焦のために必要な各群の移動量Δ
iを求めることができる。
そして、n個のレンズ群のそれぞれの合焦のための移
動量Δxiの関数として、デフォーカス量ΔBfが与えら
れるから、 Q(Δx1,Δx2,…,Δxn)=ΔBf ……(14) と書くことができる。
上記の(12)、(13)、(14)式では、ΔSiが充分
大きくてもあまり収差が発生しないとすると常に成立す
る式であり、異なる2つの共役点間の関係を示してる。
この共役点は合焦移動量Δxiにて正確に結びつけられ
ている。
一方Δsi、ΔSi、ΔBf、Δxiが非常に微小な量で
あると仮定すると、それぞれdsi、dSi、dBf、dxiと表記
されるものとする。このとき(12)、(13)、(14)式
は次式のように表わされ、合焦点近傍でのみ成立する関
係式となる。
即ち、(12)式は dSi=dSi+1/βi 2 ……(15) (13)式は となる。(15)(16)式を第nレンズ群から第1レンズ
群まで逐次解法して行きds1、dS1を求め、ds1=dS1とし
て消去すると(14)式は次のように合焦点近傍で成立す
る。
ただし、β0=1、βi≠0である。
c) 像面移動係数と連結定数 さて、次に像面移動係数なる物理量と、多群レンズ群
移動量の連結定数を定義する。
第8図に示す如く、n個のレンズ群から構成される場
合において、最初の合焦状態、即ち、共役点O11′か
ら物点がO2へ移動したとき、像点O2′はO1′に対し
てΔBfだけ移動する。このとき各群レンズG1,G2,G3,…,
Gnを同時に移動し、O33′なる共役関係を得るように
合焦し、移動する主なるレンズ群(第i群)に着目し、
その移動量をΔxiとすると平均像面移動係数γsiは次
のように定義される。
γsi=ΔBf/Δxi ……(18) 一方、物点の微小移動量ds1、dS1に対して像面の移動
量dBfが微小であるとき同様に、第i群を微小量dxiだけ
移動させたときの微分像面移動係数(合焦点近傍の像面
移動係数)を次のように定義する。
また、第8図から判るように合焦レンズ群の移動形態
が主レンズ群の移動量Δxiに対し特定の撮影領域にお
いて主レンズ群以外のレンズ群が近似的あるいは正確に
線形的な移動をするものとする。第i群の移動量Δxi
に対する第j群の移動量Δxjの比を絶対的連結定数K
ijとして、次のように定義する。
ij≡Δxj/Δxi ……(20) 一方、第8図の如く合焦前後において第i群の像側の
空間の変化量ΔDiに対し、それ以外の第j群の像側の
空間の変化量ΔDjの比を相対的連結定数Cijとして、
次のように定義する。
ij=ΔDj/ΔDi ……(21) これらの定数を介してΔxi、ΔDiには次のような関
係が存在する。
ただし、(1≦i≦l≦j≦n) Cij=1/Cij、Cii=1、Cij=Cik・Ckj ……(23) ΔTL=Δx1、ΔDn=ΔXn ……(25) ただしΔTLは合焦によるレンズ群の全長の変化量であ
る。
これらの連結定数を用いて(19)式をn群レンズ群の
同時移動合焦について求めると、(17)式は次のように
求まる。
(26)式の特殊な場合として、合焦による可動群が第
i群のみであるときはKii=1、i≧1であり、次のよ
うになる。
ただし(27)式はi>1でβi=0なるアフォーカル
系を含まない場合である。また(28)式は第n−1群と
第n群の間にアフォーカル系を含む場合である。
またズームレンズ等の第1群合焦においては、i=1
だから無限遠合焦のときβ1=0とすれば(27)、(2
8)式は成立している。n=1とすると(27)式は
(8)式と一致する。すなわち、(26)式はすべての合
焦方式を含めて表現しており、たとえばインナーフォー
カス、リアフォーカスについても成立している。
d) 2群系の場合 前述した(14)式は形式的な表現であるので具体的に
求めるために、2群系から構成される近距離補正方式を
採用したレンズ系を考えることにする。(12)式より逐
次解法して行くと以下のようになる。
(13)式より低倍率近似 |Δx2/f2|<<|(1−β2 2)/β2| を仮定すると、Δs1=ΔS1より、 さらに上式の分子のΔx1(1−β1 2)β2 2+Δx2(1
−β2 2)に対してそれ以降の項が無視できるとして近似
すると、即ち、Δx1/f1,Δx2/f2があまり大きくない
とすると(30)式は次のようになる。
(29)=(31)の関係と(32)式より次のようにな
る。
また(29),(30)式よりΔx1について解くことも
容易である。
さらに(33)式において、 Δx1=0,K21=0とすると、 γ2=1−β2 2となり ただし、B2=β2〔(1+1/(1−β2 2)〕 とおき(7)式に等しくなる。
さらに(32)式において、 Δx2=0、K12=0 とすると1群のみにより合焦を行うレンズ系を示す。こ
のとき、 γ1=(1−β1 2)β2 2 となり(29)、(30)式より ただし、B1=β1〔(1+1/(1−β1 2)〕 とおく。これは第1群くり出しにより合焦するズームレ
ンズなどに相当する。β2はズーム倍率であり、f2はズ
ーム部の焦点距離である。
(35)式の例から判るように合焦によってβ1が1/10
倍程度の低倍率であるとき、 B1/γ11項の効きが小さいので 1/l1≡(1/f2β2−B1/γ11) はほとんど一定とみなしてよい。それぞれの撮影領域に
おいてγ1及びl1の値を与えておけばデフォーカス量Δ
Bfから容易にΔx1を算出することが出きるので、精度
よく合焦制御できる。
e) 多群系についての結論 以上は2群系についての解析であるが、これからの類
推として、一般的な多群レンズ系の同時移動による合焦
によってオートフォーカスの制御を行う場合でも、(3
3)式から判るように次のような式に帰着することがで
きる。
(36)式は、従来のようにΔx1=ΔBf/γiで表現され
る場合より、デフォーカス量ΔBfがある程度大きくても
オートフォーカスの制御の精度を上げることができ、少
ない測距回数で合焦を完結させることができる。
f) 自動合焦制御の実際 しかし、実用上、(36)式は撮倍率が等倍近くでの合
焦や、ΔBfなるデフォーカス量が非常に大きいと近似の
精度が悪くなるので注意が必要である。すなわち、全撮
影領域にわたってγi、liの値をそれぞれサンプル点に
対応する値を複数個求めておく。そしてそれぞれのサン
プル点の一つを含む限られた撮影領域においてのみその
代表値を固定して使用する。この領域から外ずれる撮影
距離では、その領域に対応したγiとliを使用してくり
出し量Δxiを算出することにより精度よく合焦が可能
である。ただしこのとき、(36)式から判るように所望
の撮影倍率に合焦する範囲において、常にγi≠0であ
ることが必要である。
(36)式はデフォーカス状態から合焦状態へとレンズ
を制御するときの関係を示している。第8図から判るよ
うにO1O′1の共役点とO33′の共役点はそれぞれの
レンズ配置において合焦が完結した状態である。ところ
でO11′なる合焦レンズ配置状態でO33′なる合焦
レンズ配置になるべき物点O3(O2)を見ると、像点は
2′とO1′からずれ、デフォーカスした状態となって
いる。同様にO33′なる合焦レンズ配置からO1なる
物点を見てもデフォーカス状態となってしまう。このと
き、合焦移動量Δxiが同じ値であるが、デフォーカス
量ΔBf、補正パラメータli、微分像面移動係数γiは異
なる値となる。
ここで、合焦可能な撮影距離領域を有限なるm個の区
間に分割して合焦し、ピントの合った特定のレンズ配置
状態をp番目のレンズ配置状態とし、pは1からmまで
の整数で、それぞれの区間の代表サンプル点に対応する
レンズ配置とする。一方、物体の位置をそれぞれ特定の
配置をq番目の位置とし、qは1からmまでの整数とす
る。pとqの添字が等しいとき合焦が完結していること
を示している。このときγiはγipq=γippとなり、li
はlipqとなり、p≠qのとき、1/lipq≠0となってい
る。
等倍近くの高倍率側ではサンプル点の区間を狭くする
ことによって全サンプル点の数mを大きくする。これに
よってそれぞれの区間で1/lipqが近似的にあまり変化し
ない特定の定数となるようにする。その結果(36)式は
ΔBfを与えることによってΔxiを精度よく算出するこ
とができる。ただし、1/lipqと1/liqpとでは値が異るが
合焦によって像面がオーバーランしないように1/liの絶
対値の小さい値の方、あるいは相加平均値1/li=(1/l
pq+1/lqp/2、あるいは1/li=2/(lpq+lqp)の値等
を採用すればよい。
また1/lipqの定数を決定するとき、前もってサンプル
点間におけるデーターからΔxipq、ΔBfpq、γippが求
めることが出きるので次のようにして算出できる。
これらの関係を理解しやすくするため、第5図及び第
6図を用いて説明すると、p配置状態はO11′なる合
焦状態を示しており、物体のq状態位置はO22′なる
デフォーカス状態を示している。O33′はq配置の状
態における合焦状態に対応している。pp、qqなる状態が
それぞれの合焦状態のサンプル点である。
〔実施例〕
本発明による実施例は前述した第1図の説明図に示す
如く、正屈折力の第1レンズ群G1と同じく正屈折力の
第2レンズ群G2とからなる近距離合焦が可能な所謂マ
イクロレンズである。第1レンズ群G1と第2レンズ群
2とを共に物体側に移動し、近距離において両レンズ
群の間の絞りSの空間を拡大することによって近距離で
の収差変動を補正するものである。
そして、撮影倍率が等倍に達する至近距離合焦時にお
いて、第2レンズ群G2の移動に対して第1レンズ群G1
の軌道は非線形の軌道を有することによって、低倍率の
第1合焦領域F1では第2図の如く合成焦点距離が長く
なるように変化し、等倍近くの高倍率の第2合焦領域F
2では第4図の如く焦点距離が短く変化するような変化
率を有し、等倍以上の合焦が可能である。最至近距離で
の焦点距離は、無限遠レンズ配置における焦点距離より
も長い。尚、一般に上記のような特徴を有していれば第
2レンズ群G2の合焦移動の軌道も非線形であってもか
まわない。このような合焦軌道を選ぶことによって全撮
影領域にわたって収差補正も容易にできる。
実施例のレンズ構成図を第9図(A)(B)に示す。
第9図(A)は無限遠合焦状態、第9図(B)は撮影倍
率が等倍(β=−1)の合焦状態を示す。図示のとお
り、本実施例の自動合焦用レンズ系は所謂ガウスタイプ
からなっており、第1レンズ群G1は両凸形状の正レン
ズ成分L1と物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズ
成分L2及び物体側に凸面を向けて負メニスカスレンズ
成分L3構成され、絞りSを挟んで第2レンズ群G2は、
負レンズ成分L4とこれと接合された正レンズ成分L5
び両凸形状の正レンズ成分L6とで構成されている。
この実施例においては、第10図に示す如く、撮影距離
が無限遠(R=∞)から撮影倍率β=−1.0に合焦する
ための第1レンズ群G1及び第2レンズ群G2の移動軌跡
は、第2レンズ群G2が物体側に線形に移動するのに対
して、第1レンズ群G1は撮影倍率が略β=−0.85の状
態までは第2レンズ群G2よりも早い速度で物体側に移
動し、β=−0.85の状態から等倍(β=−1.0)までは
合焦のための移動速度が小さくなる。このとき撮影倍率
β=−0.85までの第2レンズ群G2に対する第1レンズ
群G1の相対連結定数C21(−0.85)と、撮影倍率β=
−0.85から等倍(β=−1.0)までの第2レンズ群G2
対する第1レンズ群G1の相対連結定数C21(−1.0)と
の差をΔC21とすると、 ΔC21=C21(−1.0)−C21(−0.85)となり、0<
|ΔC21|<0.2 の条件を満足することが望ましい。
この条件の下限を外れる場合には、第2図の如く、撮
影倍率に対する撮影距離の変化が2価関数になり本発明
の目的を達成することができなくなる。また上記条件の
上限を越える場合には、至近距離における第1レンズ群
1と第2レンズ群G2との間隔が減少し過ぎるため、近
距離での収差変動の補正機能が劣下してしまい良好な結
像性能を維持することが困難になる。
尚、上記の範囲であれば、第1レンズ群G1及び第2
レンズ群G2は共に線形に移動する場合に限らず、共に
非線形に移動することも可能である。
以下の表1に、実施例のレンズ構成諸元を示す。
表中、左端の数字は物体側からの順序を表し、屈折率
及びアッベ数はd線(λ=587.6nm)に対する値であ
る。
このレンズ系において、無限遠から撮影倍率β=−1に
達する至近距離までに合焦するために、第1レンズ群G
1と第2レンズ群G2との間の絞り空間d6及びバックフ
ォーカスBfの値は、以下の表2のようになる。表2に
は、4つのポジションについて示し、各撮影距離R、各
撮影倍率β及び全系の合成焦点距離fの値を併記した。
第1図の如く2群系から成る近距離補正方式における
合焦すると撮影距離Rは(9)式より次のようになる。
R=F11′−f1(β1+1/β1) +F22′−f2(β2+1/β2) ……(38) β2=−(Δx2−β202)/f2 ……(40) ただし、β20はレンズ配置が無限遠合焦時における第
2レンズ群G2の倍率である。全体の合成倍率は次のよ
うになる。
任意のレンズ配置におけるレンズ合成焦点距離をfとす
ると次なる関係がある。
1/f=1/f1β20−C21Δx2/f12 ……(42) 第2レンズ群G2の移動に対する焦点距離の変化は次
のように表現できる。
等倍(−1×)の手前で(dC21・Δx2/d(Δx2)+
21)≦0のところが存在する。C21が定数のとき、dC
21/d(Δx2)=0であり、故に焦点距離の変化と相対
的連結定数とは比例する。(34)式からf1>0、f2
0とするとΔx2>0、C21>0のときΔf/Δx2<0と
なり、Δx2>0、C21<0のときΔf/Δx2>0とな
り、第2図、第3図の例(f1>0、f2<0)で示した
ものとC21に対する合成焦点距離の変化Δfの符号が逆
になっていることがわかる。いかなるときでもΔf<0
となるように近距離補正を高倍率側で変化するような領
域を有しているとき、γ2≠0なる条件が所望の倍率ま
で満足することになる。
添付の表3に、上記実施例における自動合焦のために
必要な諸元を前記と同様の4つのポジションについて示
す。
表3に示した自動合焦に必要な各値は、前述した解析
結果から求められた値であり、これらの値によっ各ポジ
ション間の合焦が精度よく確実かつ正確に行うことが可
能である。これらの諸元は、本願出願人による先の特願
昭61-12391号に開示した「表1」と同様の意味を持つ。
尚、先の出願における前記との対応関係を示せば、次の
とおりである。
像面移動量変換係数:K0=γpp 補正係数 :C0=−1/lpq ここで、低倍率の合焦領域の場合や、想定した被写体
区分(サンプルポジション)の数区分程度のデフォーカ
ス量の場合には、合焦に際してlpq,lqpの平均値をと
り、 lp=(lpq+lqp)/2 として1次元のパラメータに近似することができる。
このとき、上記Δxpqの式は、1次元のパラメータで
代表される値によって与えられる。
以上の如き本発明の実施例によれば、無限遠から撮影
倍率が等倍に達する至近距離まで、連続的に合焦が可能
であり、合焦領域全体にわたって撮影距離と撮影倍率と
が1対1に対応するため、自動焦点検出のための制御に
誤動作を生ずることがなく簡単な制御装置とすることが
可能となる。そして、第11図(A)(B)(C)に示す
諸収差図の如く、無限遠は勿論等倍に達する近距離にお
いても極めて良好な結像性能を維持していることが明ら
かである。第11図(A)は無限遠合焦状態、第11図
(B)は撮影倍率β=−0.85倍の合焦状態、第11図
(C)は撮影倍率β=−1.0の合焦状態における諸収差
図である。
第12図は、本実施例による自動合焦用レンズ系が自動
合焦装置と組合わされた場合の装置全体の概略構成を示
す図である。
1はカメラボディに装着される上記実施例の如き自動
合焦用レンズ系であり、合焦のために光軸に沿って移動
可能な第1レンズ群G1と第2レンズ群G2とを有してい
る。レンズ系1を透過した光束は、カメラボディ内に配
置された中央が半透過鏡に形成されたクイックリターン
ミラー2及びサブミラー3を介して焦点検出用の受光素
子5に導かれる。受光素子5の出力は像面ずれ量検出部
6に入力され、所定の像面4(フィルム面)からの像の
ずれ量ΔBfが前ピン後ピンの符号を含めて算出される。
7はレンズ系1の図示なき鏡筒内に設けられたROM等か
らなるレンズ情報格納部であり、レンズ系1に固有の表
3に示した如き変換係数に関する情報、即ち像面移動量
変換係数及び補正係数等が予め格納されている。8はレ
ンズ系の合焦のための移動量算出部、9は合焦用レンズ
の駆動制御部であり、レンズ移動量制御部8の出力Δx
に基づき、駆動用モータ10を制御して合焦レンズを駆動
する。11はレンズ系1の合焦のためのレンズ群の移動量
を検出するための検出器によるパルス発生部であり、こ
のパルス数によって合焦レンズ群の位置をレンズ駆動制
御部9に伝達する。このような自動合焦装置としの機能
及び動作の詳細は、先の特願昭61-12391号にて開示した
とおりであるので詳細は省略する。
〔効果〕
以上の如く、本発明による合焦形態を採用することに
よって、第1図の如く所望の撮影倍率まで撮影距離に対
して一対一に対応づけることができる。これによって像
面移動係数の微分値γiが0となる撮影倍率のところ、
すなわち限界撮影距離Rcを所望の撮影倍率(β=−
1)の外へ移動させることができる。従って、至近撮影
で焦点距離が長くなる場合でもオートフォーカスによる
極近接撮影が容易にできるようになった。即ち、オート
フォーカスによる合焦サーボのソフトウェアーが単純と
なるので誤動作の恐れがなく、簡単かつ正確な合焦制御
が可能となる。
さらに、至近撮影で焦点距離が長くなる場合、本発明
による合焦形態のレンズで高倍率撮影を行うとき、撮影
距離を比較的長くとれるので被写体の照明条件が有利に
なるからである。
尚、複雑なレンズ群の移動を伴う合焦方式においても
上述した如く、オートフォーカスの合焦制御においては
一群のレンズによる合焦の制御と同様な形式で、簡単か
つ精度よく合焦制御を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による自動合焦用レンズ系の一例を示す
図であり、合焦の際のレンズ群の移動に関連して変化す
る撮影距離Rと撮影倍率βとの関係を示す図であり、第
2図、第3図及び第4図は本発明による合焦形態との比
較のための説明図であり、第5図はレンズ系全体の一体
的繰り出しによって近距離合焦を行う場合の撮影距離R
と撮影倍率βとの関係を示す図、第6図は第5図に関連
して有限撮影距離R1とR2との場合における物点の共役
関係を示す光路図、第7図は多群レンズ系の移動によっ
て合焦を行う場合の各物点の共役関係を示す光路図、第
8図は多群レンズ系の移動による合焦の場合の連結定数
を説明するための光路図、第9図(A)(B)は本発明
による実施例のレンズ構成図であり、(A)は無限遠合
焦状態、(B)は至近距離合焦状態(β=−1.0)を表
し、第10図は実施例における第1レンズ群G1と第2レ
ンズ群G2との移動形態の説明図、第11図(A)(B)
(C)は本発明による実施例についての諸収差図であ
り、(A)は無限遠合焦状態、(B)は撮影倍率β=−
0.85の合焦状態、(C)は撮影倍率β=−1.0の合焦状
態における諸収差量を示しており、第12図は、実施例に
よる自動合焦用レンズ系が自動合焦装置と組合わされた
場合の装置全体を示す概略構成図である。 〔主要部分の符号の説明〕 G1……第1レンズ群 G2……第2レンズ群 Gn……第nレンズ群 R……撮影距離 β……撮影倍率

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】合焦に際して所定の像面に対して互いに異
    なる移動速度にて光軸上を移動する合焦レンズ群を有
    し、無限遠から撮影倍率が等倍に至る近距離物体までに
    対して連続的に合焦可能であって、近距離合焦状態にお
    ける全系の合成焦点距離が無限遠合焦状態における全系
    の合成焦点距離よりも長くなるような自動合焦用レンズ
    系において、 無限遠合焦状態から撮影倍率が等倍の近距離合焦状態に
    かけて撮影距離と前記合焦レンズ群の移動量との関係を
    一対一対応にするために全系の焦点距離の変化量が正か
    ら零または正から負に変化するように前記合焦レンズ群
    が移動することを特徴とする自動合焦用レンズ系。
  2. 【請求項2】所定焦点面と被写体の実際の結像面との間
    の像面のずれ量ΔBfを検出するための焦点検出手段と、
    合焦開始レンズ配置の合焦点における前記合焦レンズ群
    の微小移動量に対する像面の微小移動量の比で表される
    像面移動量変換係数γと該像面移動量変換係数γの値を
    前記像面ずれ量ΔBfの値に応じて補正する補正係数とに
    基づいて前記合焦レンズ群の合焦に必要な移動量Δxを
    算出するための算出手段と、該算出手段で算出された移
    動量Δxだけ前記合焦レンズ群を駆動制御するための駆
    動制御手段とを有する自動合焦装置を備え、 前記算出手段は、予め合焦可能な撮影距離領域における
    p番目の撮影距離に対応するレンズ配置状態において、
    q番目の撮影距離に対応して合焦状態にある物体に対す
    る像面ずれ量ΔBf、必要移動量Δxおよび像面移動量変
    換係数γのデータに基づく第1補正係数と、q番目の撮
    影距離に対応するレンズ配置状態において、p番目の撮
    影距離に対応して合焦状態にある物体に対する像面ずれ
    量ΔBf、必要移動量Δxおよび像面移動量変換係数γの
    データに基づく第2補正係数とに基づいて、自動合焦に
    必要な前記補正係数を求めることを特徴とする特許請求
    の範囲第1項に記載の自動合焦用レンズ系。
  3. 【請求項3】前記p番目の撮影距離は前記q番目の撮影
    距離と異なり、 前記自動合焦に必要な補正係数は、前記第1補正係数お
    よび前記第2補正係数のうちいずれか絶対値の小さい方
    または双方の平均値であることを特徴とする特許請求の
    範囲第2項に記載の自動合焦用レンズ系。
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