JPH0949964A - 焦点検出装置 - Google Patents

焦点検出装置

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JPH0949964A
JPH0949964A JP7329866A JP32986695A JPH0949964A JP H0949964 A JPH0949964 A JP H0949964A JP 7329866 A JP7329866 A JP 7329866A JP 32986695 A JP32986695 A JP 32986695A JP H0949964 A JPH0949964 A JP H0949964A
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image plane
magnification
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動合焦において誤動作を生ずる恐れのない
焦点検出装置。 【解決手段】 算出手段は、合焦可能な撮影距離領域
におけるp番目の撮影距離に対応するレンズ配置状態に
おいて、q番目の撮影距離に対応して合焦状態にある物
体に対する像面ずれ量ΔBf、必要移動量Δxおよび像
面移動量変換係数γのデータに基づく第1補正係数と、
q番目の撮影距離に対応するレンズ配置状態において、
p番目の撮影距離に対応して合焦状態にある物体に対す
る像面ずれ量ΔBf、必要移動量Δxおよび像面移動量
変換係数γのデータに基づく第2補正係数とに基づい
て、自動合焦に必要な補正係数を求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、焦点検出装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】カメラの自動合焦装置として、所定結像
面における被写体像のずれ量を検出し、この量から撮影
レンズの合焦に必要な移動量を求めることによって自動
合焦を行う装置が、例えば特開昭59−140408号公報によ
り知られている。そして、このような自動合焦装置に用
いられるレンズ系としては、種々のものが知られてい
る。例えば、レンズ系の一体的移動により合焦を行うも
の、レンズ系中の一部のレンズ成分のみの移動によって
合焦を行うもの、さらにはレンズ系全体が移動しつつ部
分的に異なる移動形態をとるもの等である。
【0003】これらの自動合焦用レンズ系のうち、無限
遠から撮影倍率が等倍に至る近距離にまで連続的に合焦
し得るものは、近距離合焦時の収差変動のために、限ら
れたレンズタイプのもののみが実用的なものとなってお
り、例えば、特開昭55− 28038号公報、特開昭56−1072
10号公報、特開昭59−228220号公報及び特開昭60−1889
17号公報に開示されたものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の如く等倍に達す
る近距離撮影が可能なレンズ系は、いずれも近距離撮影
時の収差変動を補正するためにレンズ系内に固定レンズ
成分を設けたり、部分的に異なる移動形態のレンズ成分
を設けた構成となっており、このために無限遠撮影時と
近距離撮影時とでは、全系の合成焦点距離の変化が避け
られない。全系の合成焦点距離が、近距離において短く
なる場合には、レンズ系全体の一体的移動による合焦の
場合に比較して、同じ倍率でより近距離の物体に合焦す
ることが可能となるが、収差補正のために複雑なレンズ
構成が必要となる傾向にある。また、近距離撮影時に全
系の合成焦点距離が長くなる場合には、レンズ構成を比
較的簡単なものにすることができると共に、所定の撮影
倍率を得るための撮影距離(物体から像面までの距離)
が同じ倍率のとき長くできるという利点がある。
【0005】しかし、近距離撮影時に全系の合成焦点距
離が長くなる場合には、撮影倍率が等倍より低い状態に
おいて撮影距離が最も短くなり、より高倍率を得る状態
では撮影距離が徐々に大きくなっていくことになる。即
ち、この場合には、撮影距離と撮影倍率との関係を示す
図2の如く、等倍に達するまでに、同一の撮影距離にお
いて倍率の異なる共役点が2ヵ所存在することになり、
等倍近くの特定の同一撮影距離で二通りのレンズ配置す
なわち異なる2つの撮影倍率が存在することとなり、オ
ートフォーカスの制御を行うには不都合である。具体的
には、等倍近辺の領域での撮影を自動合焦にて行おうと
する場合には、等倍付近での2ヵ所の合焦点の存在によ
り、誤動作を生ずる恐れがある。
【0006】そこで、本発明の目的は、近距離撮影状態
における全系の合成焦点距離が無限遠撮影状態よりも大
きくなるレンズ系において、無限遠から撮影倍率が等倍
に達する近距離まで連続的に合焦を行うことが可能で、
自動合焦において誤動作を生ずる恐れのない自動合焦用
レンズ系を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明による自動合焦用
レンズ系は、近距離合焦時の合成系の焦点距離が無限遠
合焦時の焦点距離に対して増加するレンズ系において、
図1の如く、撮影倍率βが等倍(β=−1)より低い状
態(−1<β<0)における等倍近傍において合成系の
焦点距離の変化率を局部的に減少させ、合成焦点距離変
化量が正から零または正から負に変化するように前記合
焦群を移動する構成とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】このような合焦レンズ群の軌道に
沿って合焦レンズを移動することによって、限界最短撮
影距離Rc (それ以上高倍率側へ合焦レンズを移動して
も撮影距離が短くならず、かえって長くなり始める撮影
距離)において、できる限り高い撮影倍率βc (<−
1)を得るようにし、撮影距離と合焦レンズ群の移動量
とを等倍近傍の所望の撮影倍率まで一対一に対応する構
成にすることができ、これによって自動合焦装置の誤動
作の恐れを除き、合焦レンズ群による近距離合焦におい
て全系の合成焦点距離が長くなる場合にも、自動合焦装
置による正確な制御を可能とするものである。
【0009】このようにして、等倍の撮影状態に達する
までは撮影距離に対する撮影倍率を一つしか存在しない
ような構成とし、無限遠から撮影倍率が等倍に達する近
距離物体に至るまで、自動合焦装置による自動合焦が正
確かつ容易に実行することができる。
【0010】以下、上記の如き本発明の構成と作用を、
共に正屈折力を有する第1レンズ群G1と第2レンズ群G2
とからなりより近距離物体に合焦する場合に両レンズ群
間に配置される絞り空間を拡大しつつ全体として物体側
に移動させるレンズ系を例として、図面を用いて説明す
る。このような2つの正屈折力レンズ群からなるレンズ
系は、所謂マイクロレンズ或いはマクロレンズと呼ばれ
る接写用レンズとして、本願と同一出願人による特開昭
55−28038 号公報等により知られており、撮影倍率が等
倍に達する近距離においても優れた結像性能を維持し得
るレンズである。
【0011】図1から図4において、縦軸はレンズの任
意の配置における合焦状態の撮影倍率βと撮影距離R
(物体から像面までの距離)との関係をそれぞれのレン
ズ群の移動軌跡と対応づけて示したものである。図1
は、本発明による第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との
移動軌跡及び撮影距離の様子を示し、図2〜図4は本発
明の理解を助けるための説明図である。
【0012】各図に記入した相対的連結定数C21とは、
合焦によるフィルム面Iと第2レンズ群G2との間隔の変
化量ΔBf(ΔS2 ′)に対する第1レンズ群G1と第2レ
ンズ群G2との間隔の変化量ΔDの変化率であり、 C21=ΔD/ΔBf と表わされる。
【0013】図2は、上記特開昭55−28038 号公報等に
より公知のマイクロレンズの場合であり、第1レンズ群
G1と第2レンズ群G2との間の絞り空間が近距離になるほ
ど連続的に拡大し、全系の合成焦点距離が単調に増加す
る場合である。この場合、第1レンズ群G1及び第2レン
ズ群G2の焦点距離をそれぞれf1 、f2 とするとき、f
1 >0、f2 >0であり、C21>0なので至近距離合焦
と共に全系の焦点距離は長くなって限界撮影距離RC
おける撮影倍率βC が|βC |<1となり、等倍よりも
低倍率となる。このため、撮影距離Rは撮影倍率βC
り高くなると次第に大きくなり、図2に示す如く、RC
にて撮影距離Rの軌跡がUターンすることとなる。従っ
て、限界撮影距離RC の近くでは二通りの撮影倍率が一
つの撮影距離Rに対応していることが判る。このような
合焦方式を有するレンズタイプの収差補正は容易である
が、撮影距離Rに対し撮影倍率βが2価関数となってい
るので自動合焦装置の誤動作の原因ともなり、サーボ制
御も難しくソフトウェアーが複雑となる。
【0014】図3は第1レンズ群G1と第2レンズ群G2
を一体としてくり出す全体くり出し合焦方式の場合であ
り、相対的連結定数C21=0である。この場合、限界撮
影距離RC は等倍率を有するレンズ配置に一致し、β=
βC =−1である。
【0015】図4は、図2の場合とは逆に、第1レンズ
群G1と第2レンズ群G2との間隔が、近距離において減少
する場合の説明図であり、C21<0なので至近距離合焦
と共に全系の焦点距離は短くなる。このため、図示のと
おり限界撮影距離RC における撮影倍率βC は等倍より
高倍率側に移り、撮影距離RのUターン点を等倍の位置
の外側へ排除することができるので、所望の撮影倍率
(β=−1)までは確実に撮影距離に対して撮影倍率を
1価関数となっていることが判る。しかし、図4に示す
如きレンズ群の移動形態においては、至近距離での収差
補正が一般に困難であり、簡単な構成にはなし得ない。
【0016】そこで本発明は、前述のとおり図1に示す
如く、撮影倍率βが等倍(β=−1)より低い状態(−
1<β<0)における等倍近傍において合成系の焦点距
離の変化率を局部的に減少させ、合成焦点距離変化量が
正から零または正から負に変化するように前記合焦群を
移動する構成とするものである。
【0017】図1の下部に幾何光学的な光路図を示し、
光軸Axの上側には無限遠合焦状態の各レンズ群の位置と
光路を示し、光軸Axの下側には近距離合焦状態における
各レンズ群の位置と光路とを示した。図1に示す如く、
本発明においては、無限遠から近距離に合焦する際に、
第2レンズ群G2が線形に物体側に移動し、これに伴っ
て、第1レンズ群G1も物体側により早い速度で物体側に
移動する。そして、第2レンズ群G2は所定の物体距離R
x1(撮影倍率βx1)に達するまでの第1合焦領域F1
は線形に移動し、これより近距離での第2合焦領域F2
では第1レンズ群G1の第2レンズ群G2に対する移動量は
小さくなる。図4の例では、第2合焦領域F2 内の物体
距離Rx2(撮影倍率βx2)よりも近距離に対しては第2
レンズ群G2に対する第1レンズ群G1の移動量は小さくな
り、物体距離Rx1(撮影倍率βx1)と物体距離Rx2(撮
影倍率βx2)との間の物体距離Rx0(撮影倍率βx0)に
おいて、撮影倍率の変化量即ち移動レンズ群の移動量に
対する全系の合成焦点距離の変化量の微分値が零とな
る。すなわち、物体距離Rx0(撮影倍率βx0)において
は瞬間的に第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との移動速
度が等しくなり、これより近距離において、第1レンズ
群G1の移動速度は第2レンズ群G2のそれよりも小さくな
るのである。
【0018】さて、以上の如き本発明による自動合焦レ
ンズ系においては、異なる移動形態を有する複数の移動
レンズ群によって近距離合焦がなされるため、自動合焦
制御のための装置における情報処理が複雑になる傾向に
あるが、以下の如き解析の結果、多群レンズの移動によ
る合焦の場合においても、本願と同一出願人による先の
特願昭61−12391 号として開示した装置と同様の演算手
法によって、自動合焦を行うことが可能である。すなわ
ち、焦点検出装置により所定の像面におけるデフォーカ
ス量ΔBfを検出し、この値からその物点に合焦するため
に必要な合焦レンズ群の移動量Δxを求めるための演算
【0019】
【数1】
【0020】但し、K0 :像面移動量変換係数 C0 :補正係数 により、正確かつ迅速な自動合焦が可能であることが判
明した。
【0021】以下に、本発明の如く複数のレンズ群の移
動によって自動合焦を行うための、デフォーカス量及び
合焦に必要な合焦レンズ群の移動量との関係について詳
述する。まず、簡単のために、レンズ系全体を一体的に
移動することによって合焦を行う場合について述べ、こ
れを多群系に拡張したうえで、本発明におけるような2
群系の場合について説明する。
【0022】a)レンズ系全体の一体繰り出しの場合 図5は合焦の状況を表現するために、単体の正レンズの
至近合焦における倍率βと撮影距離Rとの関係を説明す
る図である。撮影距離をR、そのときの撮影倍率をβ、
レンズ系の合成焦点距離をf、レンズ系の前側焦点と後
側焦点との距離をFF′とするとき、 R=FF′−f(β+1/β) ……(1B) の関係があり、この関係を分かり易く示すために、横軸
に(R−FF′)/fを、縦軸にβをとって示したもの
である。尚、図5は前述した図3の場合に対応し、図5
中に示したとおり、正レンズを考えた時、第1象限は虚
像空間を、第3象限は実像空間を表している。
【0023】そして、図6は図5の説明図に対応してお
り、上部の図6(A)は撮影距離R1 における物点O1
に合焦している状態の光路の概略を示し、物点O1 とそ
の像O1 ′との共役関係に加えて合焦状態から外れてい
る物点O2 とその像O2 ′との共役関係を示す。また下
部の図6(B)は、レンズ系Lを上部(A)の状態から
一体的にΔxだけ移動して物点O2 に対応する物点O3
に合焦を完了した状態を示す。このとき物点O3 とその
像O3 ′との距離(撮影距離)はR2 となり、図6
(A)において合焦状態にあった物点O1 は物点O4
像点O1 ′は像点O4 ′として示した如く非合焦状態に
なることが(B)状態において示されている。
【0024】図6(A)において、レンズ系Lの物体側
の主点Hから物点O1 までの有限距離をS1 、像側の主
点H′から像点O1 ′までの距離をS1 ′とすると撮影
倍率βは次のようになる。 β=S1 ′/S1 ……(2)
【0025】次に、物点O1 とその像点O1 ′との共役
点に対して物点O1 がO2 へΔSだけ移動し、このとき
像点O1 ′がO2 ′へとΔS′だけ移動したとすると、
結像の式より次のような関係が成立する。 ΔS=ΔS′/〔β2 (1−ΔS′/βf)〕 …(3)
【0026】さらに、物点が移動したため所定の像面I
(フィルム面)に対してO1 ′O2′のデフォーカスが
発生し、これを解消するためレンズをΔxだけ物体側へ
移動させてO2 ′をO3 ′へと合焦すると、図6(B)
より(3)式のΔSをΔS+Δx、ΔS′をΔxと置き
換えることにより、物点の移動量ΔSとレンズの合焦移
動量Δxの関係は次のようになる。
【0027】
【数2】
【0028】(3)と(4)式より
【数3】 ただし、A≡ΔS′/(1−ΔS′/fβ)
【0029】
【数4】
【0030】となり、通常は倒立縮小で使用するものと
すると、−1≦β≦0だから負根である。(5)、
(6)の低倍率における近似解として |Δx/f|<<|(1−β2 )・β| あるいは、 |4Aβ/f|<<〔(1−β2 +A/(f・β)〕 のとき、(6)式は次のように簡単になる。
【0031】
【数5】 ただし、B=β〔1+1/(1−β2 )〕とおく。 ただし、γ≡1−β2 ……(8) である。
【0032】従って、デフォーカス量ΔS′が検出され
ると、図6の(A)のO1 、O1 ′状態でのγ、β、f
が与えられているので、O2 ′をO3 ′へと合焦するた
めにレンズ系Lに必要な移動量Δxを求めることがで
き、自動合焦における制御が可能である。(7)式のΔ
S′はある程度の大きさを有していても充分効率よく合
焦ができる。
【0033】b)多群系による合焦の場合 次に、図7の如く全光学系が第1レンズ群G1〜第nレン
ズ群 Gn までのn個のレンズ群から構成されている場合
について説明する。図7は、図6に示したのと同様に、
上部の図7(A)は撮影距離R1 における物点O1 に合
焦している状態の光路の概略を示し、物点O1 とその像
1 ′との共役関係に加えて合焦状態から外れている物
点O2 とその像O2 ′との共役関係とを示す。また下部
の図7(B)は、レンズ系Lを図7(A)の状態から一
体的にΔxだけ移動して物点O2に対応する物点O3
合焦を完了した状態を示す。このとき物点O3 とその像
3 ′との距離(撮影距離)は図6の(B)状態と同様
な対応関係よりR2 となり、図7(A)において合焦状
態にあった物点O1 は、物点O4 として示した如く非合
焦状態になることが示されている。
【0034】この場合には、図示した如く、各レンズ群
による像点が後続のレンズ群の物点に相当し、各レンズ
群によって次々に伝送されて、最終像面Iとしてのフィ
ルム面に像が形成される。ここで、第iレンズ群におけ
る1対の共役点の間の撮影距離を新たにRi とし、それ
ぞれの群の諸元のすべてに添字iを付与することによっ
て、各レンズ群がアフオーカル部を含まないとき、すな
わち(βi ≠0、Ri≠∞)前記の(1B)式から
(8)式までをそのまま書き換えて多群系の構成におけ
る関係式とすることができる。撮影距離R及び撮影倍率
βは、それぞれ次のようになる。
【0035】
【数6】
【0036】図7で物点O1 がO2 へΔS1 だけ移動し
たとき、像点O1 ′がO2 ′にΔBfだけデフォーカス
する。このとき第i群における関係は次のようになる。
【0037】
【数7】 但し、 ΔSn ′=ΔBf ΔSi ′=ΔSi+1
【0038】このデフォーカス量を合焦によって0とす
るために、各レンズ群を同時にΔxi だけ移動すること
により所定像面I(フィルム面)に形成される像点がO
2 ′からO3 ′へ移動する。このとき(12) 式におい
て、O3 とO3 ′との共役関係を、O4 とO4 ′との共
役関係と対応づけてその物点のずれ量と像点のずれ量と
を考えると:Δsi ′=Δsi+1 ,ΔSi =Δsi +Δ
i ,ΔSi ′=Δxi +Δsi+1 ,ΔS1 =Δs1
Δsn+1 =0として置き換えるだけでO1 1 ′に対す
るO33 ′の関係求めることができる。
【0039】
【数8】
【0040】ここで、前記の(12)式によって、第n
レンズ群からデフォーカス量ΔBf(=ΔSn ′)を求
め、ΔSi を逐次i=1まで解法して行きΔS1 を求め
ると同時に、(13)式によっても第nレンズ群からΔ
n を求め、Δsi を逐次i=1まで解法してΔs1
求めることができる。これらの式からこのΔS1 =Δs
1 よりΔS1 、Δs1 を消去することによってΔBfと
Δxi との関係を導出することができ、焦点検出装置に
よって検出されるΔBfなるデフォーカス量から合焦の
ために必要な各群の移動量Δxi を求めることができ
る。
【0041】そして、n個のレンズ群のそれぞれの合焦
のための移動量Δxi の関数として、デフォーカス量Δ
Bfが与えられるから、 Q (Δx1 , Δx2,… ,Δxn ) =ΔBf ……(14) と書くことができる。
【0042】上記の(12)、(13)、(14)式で
は、ΔSi が充分大きくてもあまり収差が発生しないと
すると常に成立する式であり、異なる2つの共役点間の
関係を示してる。この共役点は合焦移動量Δxi にて正
確に結びつけられている。
【0043】一方Δsi 、ΔSi 、ΔBf、Δxi が非
常に微小な量であると仮定すると、それぞれdsi 、d
i 、dBf、dxi と表記されるものとする。このと
き(12)、(13)、(14)式は次式のように表わ
され、合焦点近傍でのみ成立する関係式となる。即ち、
(12)式は dSi =dSi+1 /βi 2 ……(15) (13)式は
【0044】
【数9】
【0045】となる。(15)(16)式を第nレンズ
群から第1レンズ群まで逐次解法して行きds1 、dS
1 を求め、ds1 =dS1 として消去すると(14)式
は次のように合焦点近傍で成立する。
【0046】
【数10】 ただし、β0 =1、βi ≠0 である。
【0047】c)像面移動係数と連結定数さて、次に像
面移動係数なる物理量と、多群レンズ群移動量の連結定
数を定義する。
【0048】図8に示す如く、n個のレンズ群から構成
される場合において、最初の合焦状態、即ち、共役点O
1 1 ′から物点がO2 へ移動したとき、像点O2 ′は
1′に対してΔBfだけ移動する。このとき各群レン
ズG1,G2,G3, …,Gn を同時に移動し、O3 3 ′なる共
役関係を得るように合焦し、移動する主なるレンズ群
(第i群)に着目し、その移動量をΔxi とすると平均
像面移動係数γSiは次のように定義される。 γSi=ΔBf/Δxi ……(18)
【0049】一方、物点の微小移動量ds1 、dS1
対して像面の移動量dBfが微小であるとき同様に、第
i群を微小量dxi だけ移動させたときの微分像面移動
係数(合焦点近傍の像面移動係数)を次のように定義す
る。
【0050】
【数11】
【0051】また、図8から判るように合焦レンズ群の
移動形態が主レンズ群の移動量Δx i に対し特定の撮影
領域において主レンズ群以外のレンズ群が近似的あるい
は正確に線形的な移動をするものとする。第i群の移動
量Δxi に対する第j群の移動量Δxj の比を絶対的連
結定数Kijとして、次のように定義する。 Kij≡Δxj /Δxi ……(20)
【0052】一方、図8の如く合焦前後において第i群
の像側の空間の変化量ΔDi に対し、それ以外の第j群
の像側の空間の変化量ΔDj の比を相対的連結定数Cij
として、次のように定義する。 Cij=ΔDj /ΔDi ……(21) これらの定数を介してΔxi 、ΔDi には次のような関
係が存在する。
【0053】
【数12】 ただし、(1≦i≦e≦j≦n) Cij=1/Cji、Cii=1、Cij=Cik・Ckj ……(23)
【0054】
【数13】 ΔTL=Δx1 、ΔDn =Δxn ……(25) ただしΔTLは合焦によるレンズ群の全長の変化量であ
る。
【0055】これらの連結定数を用いて(19)式をn
群レンズ群の同時移動合焦について求めると、(17)
式は次のように求まる。
【0056】
【数14】
【0057】(26)式の特殊な場合として、合焦によ
る可動群が第i群のみであるときはKii=1、i≧1で
あり、次のようになる。
【0058】
【数15】
【0059】ただし(27)式はi>1でβi =0なる
アフォーカル系を含まない場合である。また(28)式
は第n−1群と第n群の間にアフォーカル系を含む場合
である。
【0060】またズームレンズ等の第1群合焦において
は、i=1だから無限遠合焦のときβ1 =0とすれば
(27)、(28)式は成立している。n=1とすると
(27)式は(8)式と一致する。すなわち、(26)
式はすべての合焦方式を含めて表現しており、たとえば
インナーフォーカス、リアフォーカスについても成立し
ている。
【0061】d)2群系の場合 前述した(14)式は形式的な表現であるので具体的に
求めるために、2群系から構成される近距離補正方式を
採用したレンズ系を考えることにする。(12)式より
逐次解法して行くと以下のようになる。
【0062】
【数16】
【0063】(13)式より低倍率近似 |Δx2 /f2 |<<|(1−β2 2 )/β2 | を仮定すると、Δs1 =ΔS1 より、
【0064】
【数17】
【0065】さらに上式の分子のΔx1(1−β1 22
2 +Δx2(1−β2 2)に対してそれ以降の項が無視でき
るとして近似すると、即ち、Δx1 /f1 ,Δx2 /f
2 があまり大きくないとすると(30)式は次のように
なる。
【0066】
【数18】
【0067】(29)=(31)の関係と(32)式よ
り次のようになる。
【数19】
【0068】また(29),(30)式よりΔx1 につ
いて解くことも容易である。さらに(33)式におい
て、Δx1 =0,K21=0とすると、γ2 =1−β2 2
となり
【0069】
【数20】
【0070】ただし、B2 =β2 〔(1+1/(1−β
2 2)〕とおき(7)式に等しくなる。さらに(32)式
において、 Δx2 =0、K12=0 とすると1群のみにより合焦を行うレンズ系を示す。こ
のとき、 γ1 =(1−β1 22 2 となり(29)、(30)式より
【0071】
【数21】
【0072】ただし、B1 =β1 〔(1+1/(1−β
1 2)〕とおく。これは第1群くり出しにより合焦するズ
ームレンズなどに相当する。β2 はズーム倍率であり、
2 はズーム部の焦点距離である。
【0073】(35)式の例から判るように合焦によってβ
1 が1/10倍程度の低倍率であるとき、B1 /γ1
1 項の効きが小さいので 1/e1 ≡(1/f2 β2 −B1 /γ1 1 ) はほとんど一定とみなしてよい。それぞれの撮影領域に
おいてγ1 及びe1 の値を与えておけばデフォーカス量
ΔBfから容易にΔx1 を算出することが出きるので、
精度よく合焦制御できる。
【0074】e)多群系についての結論 以上は2群系についての解析であるが、これからの類推
として、一般的な多群レンズ系の同時移動による合焦に
よってオートフォーカスの制御を行う場合でも、(3
3)式から判るように次のような式に帰着することがで
きる。
【0075】
【数22】
【0076】(36)式は、従来のようにΔxi =ΔBf/
γi で表現される場合より、デフォーカス量ΔBfがあ
る程度大きくてもオートフォーカスの制御の精度を上げ
ることができ、少ない測距回数で合焦を完結させること
ができる。
【0077】f)自動合焦制御の実際 しかし、実用上、(36)式は撮倍率が等倍近くでの合焦
や、ΔBfなるデフォーカス量が非常に大きいと近似の
精度が悪くなるので注意が必要である。すなわち、全撮
影領域にわたってγi 、ei の値をそれぞれサンプル点
に対応する値を複数個求めておく。そしてそれぞれのサ
ンプル点の一つを含む限られた撮影領域においてのみそ
の代表値を固定して使用する。この領域から外ずれる撮
影距離では、その領域に対応したγi とei を使用して
くり出し量Δxi を算出することにより精度よく合焦が
可能である。ただしこのとき、(36)式から判るように所
望の撮影倍率に合焦する範囲において、常にγi ≠0で
あることが必要である。
【0078】(36)式はデフォーカス状態から合焦状態へ
とレンズを制御するときの関係を示している。図8から
判るようにO1 O′1 の共役点とO3 3 ′の共役点は
それぞれのレンズ配置において合焦が完結した状態であ
る。ところでO1 1 ′なる合焦レンズ配置状態でO3
3 ′なる合焦レンズ配置になるべき物点O3 (O2
を見ると、像点はO2 ′とO1 ′からずれ、デフォーカ
スした状態となっている。同様にO3 3 ′なる合焦レ
ンズ配置からO1 なる物点を見てもデフォーカス状態と
なってしまう。このとき、合焦移動量Δxi が同じ値で
あるが、デフォーカス量ΔBf、補正パラメーター
i 、微分像面移動係数γi は異なる値となる。
【0079】ここで、合焦可能な撮影距離領域を有限な
るm個の区間に分割して合焦し、ピントの合った特定の
レンズ配置状態をp番目のレンズ配置状態とし、pは1
からmまでの整数で、それぞれの区間の代表サンプル点
に対応するレンズ配置とする。一方、物体の位置をそれ
ぞれ特定の配置をq番目の位置とし、qは1からmまで
の整数とする。pとqの添字が等しいとき合焦が完結し
ていることを示している。このときγi はγipq =γ
ipp となり、ei はeipq となり、p≠qのとき、1/
ipq ≠0となっている。
【0080】等倍近くの高倍率側ではサンプル点の区間
を狭くすることによって全サンプル点の数mを大きくす
る。これによってそれぞれの区間で1/eipq が近似的
にあまり変化しない特定の定数となるようにする。その
結果 (36) 式はΔBfを与えることによってΔxi を精
度よく算出することができる。ただし、1/eipq と1
/eiqp とでは値が異るが合焦によって像面がオーバー
ランしないように1/ei の絶対値の小さい値の方、あ
るいは相加平均値1/ei =(1/epq+1/eqp)/
2、あるいは1/ei =2/(epq+eqp)の値等を採
用すればよい。
【0081】また1/eipq の定数を決定するとき、前
もってサンプル点間におけるデーターからΔxipq 、Δ
Bfpq、γipp が求めることが出きるので次のようにし
て算出できる。
【0082】
【数23】
【0083】これらの関係を理解しやすくするため、図
5及び図6を用いて説明すると、p配置状態はO
1 1 ′なる合焦状態を示しており、物体のq状態位置
はO2 2′なるデフォーカス状態を示している。O3
3 ′はq配置の状態における合焦状態に対応してい
る。pp、qqなる状態がそれぞれの合焦状態のサンプ
ル点である。
【0084】本発明による実施例は前述した図1の説明
図に示す如く、正屈折力の第1レンズ群G1と同じく正屈
折力の第2レンズ群G2とからなる近距離合焦が可能な所
謂マイクロレンズである。第1レンズ群G1と第2レンズ
群G2とを共に物体側に移動し、近距離において両レンズ
群の間の絞りSの空間を拡大することによって近距離で
の収差変動を補正するものである。
【0085】そして、撮影倍率が等倍に達する至近距離
合焦時において、第2レンズ群G2の移動に対して第1レ
ンズ群G1の軌道は非線形の軌道を有することによって、
低倍率の第1合焦領域F1 では図2の如く合成焦点距離
が長くなるように変化し、等倍近くの高倍率の第2合焦
領域F2 では図4の如く焦点距離が短く変化するような
変化率を有し、等倍以上の合焦が可能である。最至近距
離での焦点距離は、無限遠レンズ配置における焦点距離
よりも長い。尚、一般に上記のような特徴を有していれ
ば第2レンズ群G2の合焦移動の軌道も非線形であっても
かまわない。このような合焦軌道を選ぶことによって全
撮影領域にわたって収差補正も容易にできる。
【0086】実施例のレンズ構成図を図9(A)(B)
に示す。図9(A)は無限遠合焦状態、図9(B)は撮
影倍率が等倍(β=−1)の合焦状態を示す。図示のと
おり、本実施例の自動合焦用レンズ系は所謂ガウスタイ
プからなっており、第1レンズ群G1は両凸形状の正レン
ズ成分L1 と物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズ
成分L2 及び物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズ
成分L3 で構成され、絞りSを挟んで第2レンズ群G
2は、負レンズ成分L4 とこれと接合された正レンズ成
分L5 及び両凸形状の正レンズ成分L6 とで構成されて
いる。
【0087】この実施例においては、図10に示す如
く、撮影距離が無限遠(R=∞)から撮影倍率β=−1.
0 に合焦するための第1レンズ群G1及び第2レンズ群G2
の移動軌跡は、第2レンズ群G2が物体側に線形に移動す
るのに対して、第1レンズ群G1は撮影倍率が略β=−0.
85の状態までは第2レンズ群G2よりも早い速度で物体側
に移動し、β=−0.85の状態から等倍(β=−1.0)まで
は合焦のための移動速度が小さくなる。このとき撮影倍
率β=−0.85までの第2レンズ群G2に対する第1レンズ
群G1の相対連結定数C21(-0.85)と、撮影倍率β=−0.
85から等倍(β=−1.0)までの第2レンズ群G2に対する
第1レンズ群G1の相対連結定数C21(−1.0)との差をΔ
21とすると、ΔC21=C21(-1.0 )−C21(-0.85)と
なり、0 <|ΔC21|< 0.2の条件を満足するこ
とが望ましい。
【0088】この条件の下限を外れる場合には、図2の
如く、撮影倍率に対する撮影距離の変化が2価関数にな
り本発明の目的を達成することができなくなる。また上
記条件の上限を越える場合には、至近距離における第1
レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔が減少し過ぎるた
め、近距離での収差変動の補正機能が劣下してしまい良
好な結像性能を維持することが困難になる。
【0089】尚、上記の範囲であれば、第1レンズ群G1
及び第2レンズ群G2は共に線形に移動する場合に限ら
ず、共に非線形に移動することも可能である。以下の表
1に、実施例のレンズ構成諸元を示す。表中、左端の数
字は物体側からの順序を表し、屈折率及びアッベ数はd
線(λ=587.6nm)に対する値である。
【0090】
【表1】 このレンズ系において、無限遠から撮影倍率β=−1に
達する至近距離までに合焦するために、第1レンズ群G1
と第2レンズ群G2と間の絞り空間d6及びバックフォーカ
スBfの値は、以下の表2のようになる。表2には、4つ
のポジションについて示し、各撮影距離R、各撮影倍率
β及び全系の合成焦点距離fの値を併記した。
【0091】
【表2】
【0092】図1の如く2群系から成る近距離補正方式
における合焦すると撮影距離Rは(9)式より次のよう
になる。
【0093】
【数24】
【0094】ただし、β20はレンズ配置が無限遠合焦時
における第2レンズ群G2の倍率である。全体の合成倍率
は次のようになる。
【数25】
【0095】任意のレンズ配置におけるレンズ合成焦点
距離をfとすると次なる関係がある。 1/f=1/f1 β20−C21Δx2 /f1 2 ……(42) 第2レンズ群G2の移動に対する焦点距離の変化は次のよ
うに表現できる。
【0096】
【数26】
【0097】等倍(−1×)の手前で(dC21・Δx2
/d(Δx2 )+C21)≦0のところが存在する。C21
が定数のとき、dC21/d(Δx2 )=0であり、故に
焦点距離の変化と相対的連結定数とは比例する。(3
4)式からf1 >0、f2 <0とするとΔx2 >0、C
21>0のときΔf/Δx2 <0となり、Δx2 >0、C
21<0のときΔf/Δx2 >0となり、図2、図3の例
(f1 >0、f2 <0)で示したものとC21に対する合
成焦点距離の変化Δfの符号が逆になっていることがわ
かる。いかなるときでもΔf<0となるように近距離補
正を高倍率側で変化するような領域を有しているとき、
γ2 ≠0なる条件が所望の倍率まで満足することにな
る。
【0098】添付の表3に、上記実施例における自動合
焦のために必要な諸元を前記と同様の4つのポジション
について示す。表3に示した自動合焦に必要な各値は、
前述した解析結果から求められた値であり、これらの値
によっ各ポジション間の合焦が精度よく確実かつ正確に
行うことが可能である。これらの諸元は、本願出願人に
よる先の特願昭61−12391 号に開示した「表1」と同様
の意味を持つ。尚、先の出願における前記との対応関係
を示せば、次のとおりである。 像面移動量変換係数:K0 =γpp 補正係数 :C0 =−1/epq
【0099】
【表3】
【0100】ここで、低倍率の合焦領域の場合や、想定
した被写体区分(サンプルポジション)の数区分程度の
デフォーカス量の場合には、合焦に際してepq,eqp
の平均値をとり、 ep =(epq+eqp)/2 として1次元のパラメータに近似することができる。こ
のとき、上記Δxpqの式は、1次元のパラメータで代表
される値によって与えられる。
【0101】以上の如き本発明の実施例によれば、無限
遠から撮影倍率が等倍に達する至近距離まで、連続的に
合焦が可能であり、合焦領域全体にわたって撮影距離と
撮影倍率とが1対1に対応するため、自動焦点検出のた
めの制御に誤動作を生ずることがなく簡単な制御装置と
することが可能となる。そして、図11〜図13に示す
諸収差図の如く、無限遠は勿論等倍に達する近距離にお
いても極めて良好な結像性能を維持していることが明ら
かである。図11は無限遠合焦状態、図12は撮影倍率
β=−0.85倍の合焦状態、図13は撮影倍率β=−1.0
の合焦状態における諸収差図である。
【0102】図14は、本実施例による自動合焦用レン
ズ系が自動合焦装置と組合わされた場合の装置全体の概
略構成を示す図である。
【0103】1はカメラボディに装着される上記実施例
の如き自動合焦用レンズ系であり、合焦のために光軸に
沿って移動可能な第1レンズ群G1と第2レンズ群G2とを
有している。レンズ系1を透過した光束は、カメラボデ
ィ内に配置された中央が半透過鏡に形成されたクイック
リターンミラー2及びサブミラー3を介して焦点検出用
の受光素子5に導かれる。受光素子5の出力は像面ずれ
量検出部6に入力され、所定の像面4(フィルム面)か
らの像のずれ量ΔBfが前ピン後ピンの符号を含めて算出
される。7はレンズ系1の図示なき鏡筒内に設けられた
ROM等からなるレンズ情報格納部であり、レンズ系1
に固有の表3に示した如き変換係数に関する情報、即ち
像面移動量変換係数及び補正係数等が予め格納されてい
る。8はレンズ系の合焦のための移動量算出部、9は合
焦用レンズの駆動制御部であり、レンズ移動量制御部8
の出力Δxに基づき、駆動用モータ10を制御して合焦
レンズを駆動する。11はレンズ系1の合焦のためのレ
ンズ群の移動量を検出するための検出器によるパルス発
生部であり、このパルス数によって合焦レンズ群の位置
をレンズ駆動制御部9に伝達する。このような自動合焦
装置としの機能及び動作の詳細は、先の特願昭61−1239
1 号にて開示したとおりであるので詳細は省略する。
【0104】
【効果】 以上の如く、本発明による合焦形態を採用す
ることによって、図1の如く所望の撮影倍率まで撮影距
離に対して一対一に対応づけることができる。これによ
って像面移動係数の微分値γi が0となる撮影倍率のと
ころ、すなわち限界撮影距離Rc を所望の撮影倍率(β
=−1)の外へ移動させることができる。従って、至近
撮影で焦点距離が長くなる場合でもオートフォーカスに
よる極近接撮影が容易にできるようになった。即ち、オ
ートフォーカスによる合焦サーボのソフトウェアーが単
純となるので誤動作の恐れがなく、簡単かつ正確な合焦
制御が可能となる。
【0105】さらに、至近撮影で焦点距離が長くなる場
合、本発明による合焦形態のレンズで高倍率撮影を行う
とき、撮影距離を比較的長くとれるので被写体の照明条
件が有利になるからである。尚、複雑なレンズ群の移動
を伴う合焦方式においても上述した如く、オートフォー
カスの合焦制御においては一群のレンズによる合焦の制
御と同様な形式で、簡単かつ精度よく合焦制御を行うこ
とが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による自動合焦用レンズ系の一例を示す
図であり、合焦の際のレンズ群の移動に関連して変化す
る撮影距離Rと撮影倍率βとの関係を示す図である。
【図2】本発明による合焦形態との比較のための説明図
である。
【図3】本発明による合焦形態との比較のための説明図
である。
【図4】本発明による合焦形態との比較のための説明図
である。
【図5】レンズ系全体の一体的繰り出しによって近距離
合焦を行う場合の撮影距離Rと撮影倍率βとの関係を示
す図である。
【図6】図5に関連して有限撮影距離R1 とR2 との場
合における物点の共役関係を示す光路図である。
【図7】多群レンズ系の移動によって合焦を行う場合の
各物点の共役関係を示す光路図である。
【図8】多群レンズ系の移動による合焦の場合の連結定
数を説明するための光路図である。
【図9】本発明による実施例のレンズ構成図であり、
(A)は無限遠合焦状態、(B)は至近距離合焦状態
(β=−1.0)を表している。
【図10】実施例における第1レンズ群G1と第2レンズ
群G2との移動形態の説明図である。
【図11】本発明による実施例についての諸収差図であ
り、無限遠合焦状態における諸収差量を示している。
【図12】本発明による実施例についての諸収差図であ
り、撮影倍率β=−0.85の合焦状態における諸収差量を
示している。
【図13】本発明による実施例についての諸収差図であ
り、撮影倍率β=−1.0 の合焦状態における諸収差量を
示している。
【図14】実施例による自動合焦用レンズ系が自動合焦
装置と組合わされた場合の装置全体を示す概略構成図で
ある。
【符号の説明】
G1…第1レンズ群 G2…第2レンズ群 Gn …第nレンズ群 R…撮影距離 β…撮影倍率
【手続補正書】
【提出日】平成7年12月25日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定焦点面と被写体の実際の結像面との
    間の像面のずれ量ΔBfを検出するための焦点検出手段
    と、前記合焦レンズ群の微小移動量に対する像面の微小
    移動量の比で表される像面移動量変換係数γと該像面移
    動量変換係数γの値を前記像面ずれ量ΔBfの値に応じ
    て補正する補正係数とに基づいて前記合焦レンズ群の合
    焦に必要な移動量Δxを算出するための算出手段と、該
    算出手段で算出された移動量Δxだけ前記合焦レンズ群
    を駆動制御するための駆動制御手段とを備え、 前記算出手段は、合焦可能な撮影距離領域におけるp番
    目の撮影距離に対応するレンズ配置状態において、q番
    目の撮影距離に対応して合焦状態にある物体に対する像
    面ずれ量ΔBf、必要移動量Δxおよび像面移動量変換
    係数γのデータに基づく第1補正係数と、q番目の撮影
    距離に対応するレンズ配置状態において、p番目の撮影
    距離に対応して合焦状態にある物体に対する像面ずれ量
    ΔBf、必要移動量Δxおよび像面移動量変換係数γの
    データに基づく第2補正係数とに基づいて、自動合焦に
    必要な前記補正係数を求めることを特徴とする焦点検出
    装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5888728A (ja) * 1981-12-21 1983-05-26 Nippon Kogaku Kk <Nikon> カメラの自動合焦装置

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5888728A (ja) * 1981-12-21 1983-05-26 Nippon Kogaku Kk <Nikon> カメラの自動合焦装置

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