JP2502889B2 - ロ―ル状研削工具の圧下調整方法および装置 - Google Patents

ロ―ル状研削工具の圧下調整方法および装置

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JP2502889B2
JP2502889B2 JP4194323A JP19432392A JP2502889B2 JP 2502889 B2 JP2502889 B2 JP 2502889B2 JP 4194323 A JP4194323 A JP 4194323A JP 19432392 A JP19432392 A JP 19432392A JP 2502889 B2 JP2502889 B2 JP 2502889B2
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grinding
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和幸 高木
剛 多名賀
治男 大黒
隆広 藤原
富美夫 札軒
昌文 高井良
和也 大河原
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NITSUSHIN BOSEKI KK
Nippon Steel Corp
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NITSUSHIN BOSEKI KK
Nippon Steel Corp
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  • Constituent Portions Of Griding Lathes, Driving, Sensing And Control (AREA)
  • Grinding Of Cylindrical And Plane Surfaces (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スケールを有する帯状
金属体の表面研削処理に際し、研削工具のいわゆるガタ
ツキといわれる振動を防止するための、ロール状研削工
具の圧下調整方法および装置に関するものである。
【0002】本明細書において帯状金属体とは、ステン
レス鋼、普通鋼、チタンおよびその合金、高合金等を通
常の方法で製造した熱延板(帯)或いはコイル、または
薄肉に連続鋳造で製造した板(帯)或いは捲き取られた
コイルをいう。
【0003】
【従来の技術】帯状金属体の製造工程においては、鋳片
の加熱およびその後の熱間圧延や薄肉鋳片連続鋳造など
により、或いは更に焼鈍や焼鈍酸洗後に帯状金属体の表
面に酸化スケールや表面疵が生じるため、これらを除去
し、かつその表面を仕上げるための工程が必要である。
【0004】このような要求に対して、従来冷間圧延前
の帯状金属熱延板或いはそれを焼鈍した後、該板の表裏
面をベルトタイプの研削工具で研削して、疵の除去や表
面の平滑化を実施する方法(以下ベルト研削という)が
採られていた。このベルト研削では回転式エンドレスベ
ルトにより帯状金属体の表面を研削する方法が主体であ
るが、この方法は通板速度が低いと共に、ベルト寿命が
短く頻繁なベルト交換を必要とするため作業性が悪い。
すなわちベルトには研削性能の時間依存性があり、砥粒
材が時間経過と共に磨耗するため、研削後の表面性状が
研削時間と共に変動するという問題があった。更に、研
削量が研削時間と共に急激に減少するため、一コイル毎
にベルトを交換するという繁雑な作業を余儀なくされて
いた。その上研削前の板形状がフラットでないと均一研
削できない等の問題があった。
【0005】本発明者等は、前記ベルト研削に代えて、
高効率かつ高い作業性を有するロールタイプの研削工具
を用いて光沢ムラのない表面性状の優れた帯状金属体を
得ることが出来る製造プロセスについて検討を行った。
ロールタイプの研削工具は自生作用により、磨耗した砥
粒材が脱落し、その代りに新しい砥粒材が出てくるため
研削性能の時間依存性が極めて小さく、高能率な研削が
可能である。また、工具がロールタイプであるため、そ
の交換の自動化が可能となり、更にベルトタイプに比べ
て長寿命化が図れるために作業性が向上し、実用価値も
高い。
【0006】ロールタイプの研削工具を鋼帯表面の研削
に使用すること自体は新しいことではない。例えば特開
平3−86318号公報には弾性研削装置(ロールタイ
プ)とその後段にベルト研削装置とを組合わせ配置して
ステンレス鋼帯の表面疵取りを行う設備が開示されてい
るが、ベルト研削装置を使用する以上、上記した問題点
の解決にはならない。また、特開平1−273607号
公報には、順次砥粒番手を大きくした第1研削ロールと
第2研削ロールを用いて鋼帯表面を研削する方法を明ら
かにしているが、これは研削とその目ならしまでを研削
ロールで行って、後の酸洗負荷を少なくしようとするも
のであって、該公報および前記公報においても、研削工
具の圧下調整による良好な被処理材表面性状を得る意図
は有していない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ロールタイプの研削工
具(以下研削ロールという。)で帯状金属体を研削する
に際し、チャタマークと呼ぶ表面プロフィル欠陥が発生
しやすい。これは研削方向と直角にほぼ線状に発生し、
かつ研削方向にあるピッチを持ったうねりである。この
マークが発生した場合には、以後の工程で冷間圧延およ
び/或いは焼鈍を経て製品にすると、圧延方向に周期的
な光沢ムラが発生し、製品の表面品質を劣化するという
問題がある。このような圧延方向に周期的に見られる光
沢ムラは、研削ロールに発生するガタツキと呼ばれる振
動に影響されることが大きい。
【0008】本発明はこの様な現状の問題を解消しよう
とするものであって、研削に使用する研削ロールの加圧
軸に働く力を調整することにより帯状金属体の表面にチ
ャタマークの発生を極力防止し得るロール状研削工具の
圧下調整方法および装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、以下の構成を要旨とする。すなわち、 (1)帯状金属体の研削処理ラインにロール状弾性砥石
研削工具(以下ロール状研削工具と称す)を配置し、該
ロール状研削工具の軸受箱部を支持すると共に圧下して
前記帯状金属体に前記ロール状研削工具を圧接しながら
前記帯状金属体を研削するに際し、前記軸受箱部の変位
或いは加速度をモニターして振動量を検知し、該振動量
が一定の基準を越えた時、前記軸受箱部に所定の圧下方
向と逆方向の力を付与することを特徴とするロール状研
削工具の圧下調整方法。 (2)前記軸受箱部にロードセルを接続固定すると共
に、ガタ殺しをするカウンターシリンダーを設置し、
ードセルの出力を検出して、軸受箱部に対して一定の力
が圧下機構により圧下方向に作用するように、圧下方向
と逆の方向に軸受箱部が作用するカウンターシリンダー
を制御することを特徴とする請求項1記載のロール状研
削工具の圧下調整方法。
【0010】
【作用】以下に本発明を詳細に説明する。ロールタイプ
の研削工具を用いた研削装置により帯状金属体を研削す
る場合において、研削ロールの回転に同期して発生する
チャタマークの発生原因と考えられる一つに、研削ロー
ルの軸受部の機械的ガタツキ(振動)がある。これは、
研削ロールの回転アンバランスにより遠心力が発生し、
回転軸が振れ廻る撓むことによって起こる。そのため、
この振動をオンラインで修正して工具の状態を良好に保
つことが、チャタマークの発生を防ぐのに有効である。
ロール研削工具におけるロール工具1および軸受部3の
各部位にかかる力の関係を図1に示した。図においてF
w:砥石+軸の自重、Ft:垂直方向の研削抵抗、
11,F12:軸受部圧下力、F21,F22:カウンターシ
リンダー引上げ力であり、本発明のようにカウンターシ
リンダーを設けた場合はF11=F12=F1 ,F21=F22
=F2 ,→Fw+2F1 =Ft+2F2 となり、カウン
ターシリンダーを設けない場合は、F11=F12
1 ′,F21=F22=0,→Fw+2F1 ′=Ft,
(但しF1 ′<F1 )となる。
【0011】通常、FwとFtはほぼ同等の大きさとな
り、圧下系のバックラッシュのようなすきまがあるとそ
のすきまの範囲で不安定となる。研削ロールにアンバラ
ンスがあれば遠心力により、ガタツキ(振動)が発生す
る。そこでカウンターシリンダーによって圧下方向と反
対の力を付与することで圧下系のバックラッシュ等のす
きまをなくし、ガタツキの要因をなくす。
【0012】本発明は研削ロール軸受部で遠心力による
軸受箱の加速度或いは変位をモニターし、さらに、圧下
方向と反対する力を作用させ、加圧軸に働く力を一定に
することによりガタツキを抑えるようにする。すなわち
この力の大きさは、研削ロールの自重とアンバランスの
加振力(遠心力)と研削反力の和により決め、必要以上
の力が圧下軸に加わらないようにする。
【0013】図2は本発明装置の一部を模式的に示した
ものであり、1は研削ロールであって、帯状金属体の形
状になじみやすくするためにある程度の弾性を持たせた
弾性砥石ロールを使用し、これには砥粒が塗布された円
盤を積層しロール状に成形したもの(積層型)、フラッ
プホイールを積層しロール状に成形したもの(フラップ
型)、および砥粒入りナイロン樹脂をロール状に一体成
形したもの(一体型)等があり、これらの何れでも採用
できる。2はロール軸、3はロール軸のチョック(軸
受)、4は圧下装置であり、ロードセル5を介して昇降
用ジャッキ6がチョック3に固定している。7はチョッ
ク3に連結しているカウンターシリンダーである。
【0014】この様な装置により圧下装置4によりロー
ルチョックを下方に圧下する場合に、ロードセル5によ
り加圧軸とロールチョック3間の加重をモニターし、常
に一定の力が働くように演算し、カウンターシリンダー
7の引き上げる力をコントロールすることで加圧軸2に
作用する力を一定とする。
【0015】
【実施例】帯状金属体を表1に示す条件にて研削を行
い、軸受箱の変位をモニターし、アンバランスによる変
位(振幅)を測定した結果を表1に併記した。冷延焼鈍
製品の表面品質は光沢の程度によりA〜Eの6ランクに
て評価し、Bランク以上を1級(合格)とした。研削後
の冷延焼鈍の条件は通常条件とした。
【0016】
【表1】
【0017】この表から明らかなように、実施例6と3
および4を比べると同程度のアンバランス量でも本発明
法を用いることによってガタツキによる振幅を低減させ
ることができ、また本発明法による帯状金属体の評価結
果は何れも良好であり、研削後のチャタマークを低減さ
せて、最終的な優れた表面性状を得ることができた。
【0018】
【発明の効果】以上ように、本発明によれば、軸受部に
おける機械的なガタツキを防止することにより、帯状金
属体を連続処理ラインなどで大量に、かつ連続的に研削
を行う場合に、研削工具の状態を常に良好に保持するこ
とができ、チャタマークの発生防止に極めて有効である
と共に、これにより圧延方向に周期的に発生する光沢ム
ラを無くし、優れた表面性状を有する冷延製品を得るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ロール状研削工具の荷重付加状況を説明する
図。
【図2】本発明装置の一部を模式的に示した説明図。
【符号の説明】
1:研削ロール 2:ロール軸 3:チョック 4:圧下装置 5:ロードセル 6:昇降用ジャッキ 7:カウンターシリンダー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大黒 治男 山口県光市大字島田3434番地 新日本製 鐵株式会社 光製鐵所内 (72)発明者 藤原 隆広 山口県光市大字島田3434番地 新日本製 鐵株式会社 光製鐵所内 (72)発明者 札軒 富美夫 山口県光市大字島田3434番地 新日本製 鐵株式会社 光製鐵所内 (72)発明者 高井良 昌文 山口県光市大字島田3434番地 新日本製 鐵株式会社 光製鐵所内 (72)発明者 大河原 和也 愛知県岡崎市美合町字小豆坂30 日清紡 績株式会社 美合工機工場内 (56)参考文献 特開 昭60−213477(JP,A) 特開 昭61−249259(JP,A) 実開 平4−54662(JP,U)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 帯状金属体の研削処理ラインにロール状
    弾性砥石研削工具(以下ロール状研削工具と称す)を配
    置し、該ロール状研削工具の軸受箱部を支持すると共に
    圧下して前記帯状金属体に前記ロール状研削工具を圧接
    しながら前記帯状金属体を研削するに際し、前記軸受箱
    部の変位或いは加速度をモニターして振動量を検知し、
    該振動量が一定の基準を越えた時、前記軸受箱部に所定
    の圧下方向と逆方向の力を付与することを特徴とするロ
    ール状研削工具の圧下調整方法。
  2. 【請求項2】 前記軸受箱部にロードセルを接続固定す
    ると共に、ガタ殺しをするカウンターシリンダーを設置
    し、ロードセルの出力を検出して、軸受箱部に対して一
    定の力が圧下機構により圧下方向に作用するように、圧
    下方向と逆の方向に軸受箱部が作用するカウンターシリ
    ンダーを制御することを特徴とする請求項1記載のロー
    ル状研削工具の圧下調整方法。
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JPS60134553U (ja) * 1984-02-17 1985-09-07 日立精工株式会社 クリ−プフイ−ド研削装置
JPS60213477A (ja) * 1984-04-05 1985-10-25 Toyoda Mach Works Ltd 研削盤におけるびびり発生防止装置
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