JP2502370B2 - 能動型サスペンション - Google Patents

能動型サスペンション

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JP2502370B2 JP10839789A JP10839789A JP2502370B2 JP 2502370 B2 JP2502370 B2 JP 2502370B2 JP 10839789 A JP10839789 A JP 10839789A JP 10839789 A JP10839789 A JP 10839789A JP 2502370 B2 JP2502370 B2 JP 2502370B2
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雅裕 塚本
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、車体及び車輪間に介装した流体圧シリン
ダを有し、この流体圧シリンダの作動圧を車体の姿勢変
化に応じて制御弁で能動的に制御し、姿勢変化を防止す
るようにした能動型サスペンションに関する。
〔従来の技術〕
この種の能動型サスペンションとしては、例えば本出
願人によって提案されている特願昭63−328499号記載の
ものがある。
この能動型サスペンションの一態様は、各輪に配した
油圧シリンダと、この油圧シリンダに作動圧を供給する
油圧供給装置と、その作動圧を姿勢変化制御装置からの
指令値に応じて制御する圧力制御弁とを備えるととも
に、圧力制御弁と油圧供給装置とを接続するライン圧管
路及びドレン管路の内、ライン圧管路にチェック弁が介
装され、ドレン管路にパイロット操作形逆止弁が介装さ
れる一方、ドレン管路のパイロット操作形逆止弁と圧力
制御弁の戻りポートとの間に脈動吸収用のアキュムレー
タが接続されている。パイロット操作形逆止弁は、チェ
ック弁の下流側圧力,即ち圧力制御弁への供給ライン圧
をパイロット圧とするもので、そのパイロット圧が所定
値(例えば作動中立圧)を越えたときに「開」状態であ
り、所定値以下のときに「閉」状態となる。
このため、圧力制御弁に供給されるライン圧が所定値
よりも高い状態では、パイロット操作形逆止弁が開状態
となり、ライン圧管路及びドレン管路が連通状態となっ
て、姿勢制御を行うことができる。この姿勢制御時に、
路面外乱入力により油圧シリンダがストロークする場合
及び姿勢制御指令値に応じて圧力制御弁が作動する場
合、ドレン管路に管路抵抗などに依る背圧が生じたとし
ても、この背圧はアキュムレータにより吸収され、圧力
制御弁の応答性が低下しないようになっている。
また、エンジン停止によって油圧供給装置の駆動も停
止すると(今、圧力制御弁に指令値を与えるコントロー
ラはタイマ機能によりエンジンオフ後の所定時間は駆動
しており、中立圧指令を出しているとする)、圧力制御
弁への供給圧が下がり、この供給圧が予め設定した所定
値(レシート圧)になるとパイロット操作形逆止弁が直
ちに閉じて、供給圧=制御圧=戻り圧という状態で、チ
ェック弁及びパイロット操作形逆止弁が負荷側の作動油
を封じ込め、車高の急変を防止し且つ車高値を保持する
としている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記の能動型サスペンションにあって
は、パイロット操作形逆止弁が閉じ、これにより上昇す
る背圧がリターン側のアキュムレータにかかり、このア
キュムレータに作動油が流入することから、この流入分
だけパイロット操作形逆止弁の閉じる圧(レシート圧)
よりも実際の制御圧(=供給圧)が低下し、したがっ
て、パイロット操作形逆止弁の閉後、レシート圧と実際
圧との差分による急激な車高低下が発生し、乗員に不安
感を与えたり、縁石と干渉してバンパー或いはマフラー
を破損する恐れもある等の未解決の問題があった。
また、上記車高低下の状態からエンジンを駆動させる
場合、油圧供給装置の吐出圧がチェック弁下流の封入圧
を越えたときに、作動油がチェック弁を通過して負荷側
に供給される。この状態では未だパイロット操作形逆止
弁が閉であってドレン管路が遮断されていることから、
制御圧がレシート圧まで急上昇し、これによって車高が
急に上がり、乗り心地を損ねるという状況にあった。
この発明は、上述した未解決の問題に着目してなされ
たもので、ドレン管路に生じる背圧を的確に吸収して制
御弁の応答性を向上させ、指令値に応じた作動圧制御を
行うようにするとともに、エンジン停止時の車高低下及
びエンジン始動時の急激な車高上昇を防止することを、
解決しようとする課題とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記課題を解決するため、この発明では、車体と車輪
との間に介装された流体圧シリンダと、この流体圧シリ
ンダに供給される流体圧供給装置からの作動流体圧を制
御する制御弁とを備えた能動型サスペンションにおい
て、前記流体圧供給装置及び制御弁を接続するライン圧
管路に挿入されたチェック弁と、前記流体圧供給装置及
び制御弁を接続するドレン管路に挿入され且つ当該制御
弁に供給されるライン圧が第1の設定値まで低下したと
きに閉じる第1の開閉弁と、この第1の開閉弁及び前記
制御弁間の位置で前記ドレン管路から分岐した分岐路に
接続したアキュムレータと、前記分岐路における分岐点
及び前記アキュムレータ間に挿入され且つ前記制御弁に
供給されるライン圧が前記第1の設定値よりも高い第2
の設定値まで低下したときに閉じる第2の開閉弁とを具
備する構成を要部としている。
〔作用〕
本発明は以下の作用を要部とする。いま、走行状態に
あるとすると、流体圧供給装置によるライン圧は第1,第
2の設定値よりも高いので、第1,第2の開閉弁は共に開
状態にあり、リターン側のアキュムレータがドレン管路
に連通し、姿勢制御を行うことができる。この姿勢制御
時に作動流体がドレン管路を戻る際、ドレン管路が長い
ことに依る管路抵抗によって背圧が生じても、この背圧
はリターン側のアキュムレータによって的確に吸収さ
れ、背圧に起因したシリンダ圧の悪影響を排除できる。
また、流体圧供給装置の停止によってライン圧が低下
したときは、そのライン圧が第2の設定値まで下がった
時点で第2の開閉弁が閉じ、リターン側のアキュムレー
タがリターン回路から切り離される。そして、さらにラ
イン圧が低下し、第1の設定値に達した時点で第1の開
閉弁も閉じ、制御弁の戻り側の背圧が立つ。これによ
り、リターン側のアキュムレータに作動流体が充填され
ることがなく、ライン圧管路のチェック弁とドレン管路
の第1の開閉弁とが協働して、供給圧=戻り圧=制御圧
(シリンダ圧)=第1の設定値という状態で負荷側を封
じ込め、一定車高値を保持する。つまり、アキュムレー
タは作動圧封じ込めには無関係であり、第1の開閉弁の
閉じる圧(レシート圧)=制御圧であるので、エンジン
・オフ後の車高急変を確実に防止できる。反対に、第1
の設定値で封じ込められている状態から、エンジン・オ
ンとしたときには、流体圧供給装置からのライン圧が第
1の設定値まで上昇した時点で第1の開閉弁が開き、車
高の急変は無い。そして、ライン圧が第2の設定値まで
回復した時点で第2の開閉弁が開き、アキュムレータが
ドレン管路に接続され、通常の姿勢制御が可能な状態に
なる。
〔実施例〕
以下、この発明の一実施例を第1図乃至第5図に基づ
いて説明する。
第1図において、10FL〜10RRは前左〜後右車輪を示
し、12は各車輪10FL〜10RRに連設した車輪側部材を示
し、14は車体側部材を示す。各車輪側部材12と車体側部
材14との間には、油圧式の能動型サスペンション16が装
備されている。
能動型サスペンション16は、流体圧供給装置としての
油圧供給装置18と、この油圧供給装置18の負荷側に介装
された作動圧保持手段20と、この作動圧保持手段20の負
荷側に前,後輪側に対応して装備されたアキュムレータ
24,24と、このアキュムレータ24,24の負荷側にあって車
輪10FL〜10RRに各々対応して装備された圧力制御弁26FL
〜26RR及び油圧シリンダ(流体シリンダ)28FL〜28RRと
を備えている。また、能動型サスペンション16は、車両
挙動検出器30と、この検出器30の検出信号に基づき圧力
制御弁26FL〜26RRに指令値I,…,Iを与えるコントローラ
32とを有している。更に、車輪側部材12と車体側部材14
との間には、比較的低いバネ定数であって車体の静荷重
を支持するコイルスプリング39を夫々併設している。
前記油圧供給装置18は、作動油を貯蔵するリザーバタ
ンク40と、エンジンを回転駆動源とする油圧ポンプ42
と、所定のライン圧を設定するリリーフ弁44とを含んで
構成される。タンク40には作動油を供給するライン圧管
路48s及び作動油を戻すドレン管路48rとが接続され、ラ
イン圧管路48sが油圧ポンプ42を介して次段の作動圧保
持手段20に至ると共に、管路48s,48r間の吐出側の位置
にリリーフ弁44を接続している。
作動圧保持手段20は、ライン圧管路48sに挿入された
チェック弁50と、ドレン管路48rに挿入され且つチェッ
ク弁50の下流側ライン圧をパイロット圧PPとするパイロ
ット操作形のオペレートチェック弁(第1の開閉弁)52
とを有する。
オペレートチェック弁52は、第2図に示すように、筒
状の弁ハウジング52Aを有する。この弁ハウジング52Aの
内部には挿通孔52Aaが穿設され、この挿通孔52Aaに連通
した状態で、入力ポート52i,出力ポート52o,及びパイロ
ットポート52pが設けられると共に、挿通孔52Aaには、
ポペット52B及びこれに抵抗するスプール52Cが共に摺動
自在に配設されている。ポペット52Bは、入力ポート52i
及び出力ポート52oとの間に形成された弁座52Dに当接す
る方向にコイルスプリング52Eによって付勢され、スプ
ール52Cのポペット52Bとは反対側にパイロットポート52
pからのパイロット圧PPが与えられている。ここで、ポ
ペット52Bのリリーフ圧(本実施例では圧力制御弁26FL
〜26RRの作動中立圧PNに相当:第1の設定値)をPP1
スプール52Cの有効面積をA、コイルスプリング52Eのば
ね定数をk、ポペット変位量をxとしたとき、コイルス
プリング52Eのプリセット圧力F0は、下記(1)式で表
される。
F0=PP1・A ……(1) いま、パイロット圧PPと入力圧Piとの関係が、Pi≧PP
の場合、スプール52Cはポペット52Bと分離しており、ポ
ペット52Bに力は伝達されず、ポペット52Bはリリーフ弁
の機能のみを果たす。即ち、入力ポート52iの圧力Pi
対してPi・A=PP1・Aの条件で釣り合い、Pi>PP1の場
合はリリーフ状態で開であり、Pi≦PP1の場合は閉の状
態にある。
一方、Pi<PPの場合には、スプール52Cに作用する(P
P−Pi)Aの力はポペット52Bを押し、あたかもポペット
52Bとスプール52Cとが一体となった状態で動く。したが
って、入力圧Piにより発生し、ポペット52Bとスプール5
2Cとに作用する力は、内力となってキャンセルするた
め、ポペット52Bは下記(2)式の状態で釣り合う。
F0+k・x=PP・A ……(2) そして、上記(1)式及び(2)式よりポペット52B
の逆止弁機能が解除される(x>0)条件は、(PP−P
P1)A>0であるから、PP>PP1のとき逆止弁が開状態
となり、PP≦PP1のとき閉状態となる。
前記作動圧保持手段20の負荷側では、ライン圧管路48
sが前輪10FL,10FR、後輪10RL,10RRに対応して分岐し、
夫々の管路48sが大容量で高圧(例えば数十〔kg/c
m2〕)ガス封入のアキュムレータ24に接続され、さらに
左右輪に対応して分岐して圧力制御弁26FL〜26RRの後述
する供給ポートに至る。また、オペレートチェック弁52
と圧力制御弁26FL〜26RRの後述する戻りポートとの間
は、図示のように前後,左右で夫々分岐・接続されてい
る。
そして、ドレン管路48rの圧力制御弁26FL〜26RRに近
い所定位置には、前後の圧力制御弁26FL,26FR及び26RL,
26RRに対応して、分岐路60が夫々接続されている。分岐
路60,60の夫々は、チェック弁50の下流側の供給圧に応
じて開閉可能な第2の開閉弁62を介して、小容量で低圧
(例えば数〔kg/cm2〕)ガスが封入されたアキュムレー
タ64に至る。
上記第2の開閉弁62は夫々第3図に示す構造を有し、
この構造は前記オペレートチェック弁52を示す第2図の
ものと全く同等である。即ち、第3図において、62Aは
弁ハウジング,62Bはポペット弁,62Cはスプール,62Dは弁
座,62Eはコイルスプリングであり、また62pはパイロッ
トポート,62iは入力ポート,62oは出力ポートである。こ
の内、パイロットポート62pが前記ライン圧管路48sの圧
力制御弁26FL(26FR),26RL(26RR)寄りの所定位置に
連通し、入力,出力ポート62i,62oが、出力ポート62oを
アキュムレータ64側として分岐路60に介装されている。
ここで、第2の開閉弁62におけるポペット弁62Bのリ
リーフ圧(第2の設定値)PP2は、圧力制御弁26FL〜26R
Rの中立圧PNより高い圧力に設定しており(後述する第
5図参照)、PP2>PP1である。このため、PP>PP2のと
き逆止機能が解除で開状態となり、PP≦PP2のとき閉状
態となる。また、弁ハウジング62A内の挿通孔62Aaは円
柱状に穿設されているので、スプール62Cの供給圧受圧
面積aとポペット弁62Bに対する弁座62D部分の開口面積
bとの関係は、本実施例ではa=bになっている。
一方、圧力制御弁26FL〜26RRの夫々は、具体的には第
4図に示すように、弁本体を内蔵する円筒状の弁ハウジ
ング73と、これに一体的に設けられた比例ソレノイド74
とを有している。
弁ハウジング73の中央部に穿設されたスプール挿通孔
73Aにはメインスプール75を、また挿通孔73Aの軸方向一
端側に該挿通孔73Aと同軸状に穿設されたパイロット弁
挿通孔73Bにはパイロット弁としてのポペット弁76を摺
動自在に挿入している。メインスプール75の両端には、
夫々、フィードバック室FR,パイロット室PRが形成さ
れ、両室FR,PRにスプール75をセンタリングするスプリ
ング77A,77Bを設けている。なお、73Aaは、パイロット
室PRと挿通孔73Bとを連通させる固定絞りである。
弁ハウジング73は、そのメインスプール75のランド75
a,75b及び圧力室75cに対抗する位置に、挿通孔73Aに連
通した状態で供給ポート73s,戻りポート73r,出力ポート
73oを夫々有している。また、パイロット弁挿通孔73Bに
は、該挿通孔73Bを軸方向に分ける所定径の弁座73Baを
設けている。
供給ポート73sは供給側通路78を介してパイロット弁
挿通孔73Bに連通し、戻りポート73rはドレン側通路79を
介して挿通孔73Bに連通し、供給ポート73sの作動油の一
部が通路78,弁座73Ba,通路79を介して戻りポート73rに
循環できる。このとき、ドレン側通路79は、ポペット弁
76の両端側位置で挿通孔73Bに連通するとともに、比例
ソレノイド74の内部にも連通している。本実施例では、
供給側通路78,弁座73Ba,パイロット弁挿通孔73B,及びド
レン側通路79がパイロット流路を形成している。
また、出力ポート73oはフィードバック通路80を介し
てフィードバック室FRに連通するとともに、管路82を介
して油圧シリンダ28FL(〜28RR)の圧力室Lに連通して
いる。
一方、比例ソレノイド74は、軸方向に移動可能なプラ
ンジャ83と、このプランジャ83を駆動する励磁コイル84
とを有する。この励磁コイル84が指令値Iによって励磁
されると、プランジャ83が移動して前記ポペット弁76を
付勢し、この付勢具合によって前記弁座73Baを流通する
作動油の流量を調整し、パイロット室PRの圧力を調整で
きるようになっている。
なお、図中、a〜dは絞りである。
このため、比例ソレノイド74による押圧力がポペット
弁76に加えられている状態で、フィードバック室FR及び
パイロット室PRの圧力が釣り合うと、スプール75は、出
力ポート73oと供給ポート73s及び戻りポート73rとの間
を遮断する図示のオーバラップ位置をとる。そこで、指
令値Iの大小によりパイロット室PRの圧力PTが調整さ
れ、このパイロット圧PTとフィードバック室FRの圧力PF
が釣り合うまで、スプール75が微動して調圧動作が行わ
れ、出力ポート73oからの出力圧Pcを第5図に示すよう
に指令値Iに比例して制御できる。同図中、P2は油圧供
給装置8からの最大ライン圧である。
また、路面側から低周波数であるバネ上共振域(例え
ば1Hz前後)の加振入力あり、その加振入力に起因して
油圧シリンダ28FL(〜28RR)の圧力室Lに油圧変動が生
じたとする。この油圧変動は、管路82を介して圧力制御
弁26FL(〜26RR)のフィードバック室FRに伝わり、フィ
ードバック圧PF及びパイロット圧PTの平衡が崩れる。つ
まり、サスペンションストロークが伸縮する方向の加振
入力であれば、フィードバック圧PFがパイロット圧PT
り高くなり、スプール75が上方に移動し、出力ポート73
oとドレンポート73rの間が連通状態となって、作動油は
タンク40に戻される。反対に、サスペンションストロー
クが伸長する方向の加振入力であれば、フィードバック
圧PFがパイロット圧PTより低くなり、スプール75が下方
に移動し、供給ポート73iと出力ポート73oの間が連通状
態となって、作動油が供給される。即ち、これらのスプ
ール75の微動によって作動油を流通させ、所定限度まで
の圧力変動を吸収する。
さらに、油圧シリンダ28FL〜28RRの各々は第1図に示
すように、シリンダチューブ28aを有し、このシリンダ
チューブ28aにはピストン28cにより隔設された下側圧力
室Lが形成されている。そして、シリンダチューブ28a
の下端が車輪側部材12に取り付けられ、ピストンロッド
28bの上端が車体側部材14に取り付けられている。ま
た、各油圧シリンダ28FL〜28RRの圧力室Lは、絞り弁90
を介してバネ下共振域(例えば5〜10Hz)の油圧振動を
吸収するための、小容量のアキュムレータ91に接続され
ている。
一方、前記車両挙動検出器30は、車体の所定位置に装
備され、車体の横,前後,上下方向の加速度などを検知
し、これらの状態量に対応した電気信号をコントローラ
32に出力するようになっている。コントローラ32は、A/
D変換器、マイクロコンピュータ、D/A変換器、駆動回路
を要部とする周知の構成(例えば特開昭63−125419号参
照)で成り、マイクロコンピュータにおいて検出信号に
対応した、姿勢変動を抑制・減衰する指令値I,…,IをI1
〜I2の範囲(第5図参照)で各別に演算するとともに、
駆動回路を介して圧力制御弁26FL〜26RRに指令値I,…,I
を与えるようになっている。なお、コントローラ32は、
内蔵するタイマ回路によって、エンジンオフ後も所定時
間(例えば90秒、電源オンの状態を保持し、この保持の
間は中立圧PNに対応した指令値INを出力するようになっ
ている。ここで、車両挙動検出器30及びコントローラ32
が姿勢制御手段を構成している。
次に、本第1実施例の動作を説明する。
いま、凹凸の無い良路を定速直進走行中であるとす
る。
この状態では、油圧供給装置18はポンプ42の回転数に
応じた流量の作動油を吐出しており、この吐出圧がチェ
ック弁50を介して圧力制御弁26FL〜26RR側に供給され
る。このため、オペレートチェック弁52のパイロット圧
PPがリリーフ圧PP1(第1の設定値=中立圧PN)よりも
高いため、該チェック弁52が開になっており、リターン
側がタンク40に連通している。各アキュムレータ24は蓄
圧され、リリーフ弁44で定まる所定ライン圧が各圧力制
御弁26FL〜26RRの供給ポート73sに供給され、姿勢制御
が可能な状態にある。
また、この状態における第2の開閉弁62は、パイロッ
ト圧PP>リリーフ圧PP2(第2の設定値)であるため、
前述の如く「開」状態となり、アキュムレータ64をドレ
ン管路48rに連通させている。
一方、上記走行状態にあっては、車体が揺動すること
がないので、車両挙動検出器30の検出信号が零、各指令
値I=INとなり、これにより圧力制御弁26FL〜26RRは、
指令値INに対応した中立圧PNを油圧シリンダ28FL〜28RR
の圧力室Lに供給している。このため、車体は中立圧PN
に応じた一定車高値のフラットな状態にある。
この状態から、例えば低周波の大振幅が連続するうね
り路や悪路を走行し、バネ上共振域の振動入力が油圧シ
リンダ28FL〜28RRに伝達されたとする。この振動による
油圧変動は、比較的大きな流量変化を伴って発生し、前
述した如く、圧力制御弁26FL〜26RRのスプール75を軸方
向に微動させて、作動油を油圧供給装置18との間で流通
させ振動を吸収する。
しかし、振動が長時間継続する等のことにより、上述
した圧力制御弁26FL〜26RRのスプール75の微動によって
は振動を吸収しきれない状態になると、車体も上下に揺
動しようとする。これにより上下加速度が車両挙動検出
器30で検知されるから、前述したように、コントローラ
32は、車体の上下振動を減衰させる指令値Iを演算して
圧力制御弁26FL〜26RRに夫々供給する。このため、圧力
制御弁26FL〜26RRは指令値Iに対応した圧力Pcを油圧シ
リンダ28FL〜28RRに夫々出力するので、油圧シリンダ28
FL〜28RRはバウンスを減衰させる力を発生し、これによ
って車体を積極的にフラットな姿勢に保持でき、良好な
乗心地を保持できる。
さらに、旋回走行や加速・制動などを行ったときに
も、車両挙動検出器30がそれらの走行状態に応じた横加
速度や前後加速度を検出し、コントローラ32がロール剛
性,ピッチ剛性を高める指令値I,…,Iを演算する。した
がって、この各指令値Iに対応して油圧シリンダ28FL〜
28RRの作動圧が制御されて、ロールやピッチが抑制され
る。
この一連の姿勢制御において、ドレン管路48rが長い
(数m)ことにより無視できない抵抗を有しているか
ら、作動油が戻ろうとする際、かかる管路抵抗により各
圧力制御弁26FL〜26RRの戻り側に背圧が生じる。しか
し、その背圧は、圧力制御弁26FL〜26RRの近くに位置す
るアキュムレータ64,64により的確に吸収される。つま
り、背圧によって圧力制御弁の応答性が低下することな
く、高精度で且つ安定した振動減衰制御及び姿勢制御を
行うことができる。
さらに、停車状態からイグニッションスイッチをオフ
にすると、油圧ポンプ42の回転も停止し、その吐出圧が
零になる。このとき、コントローラ32は、タイマ機能に
よって、イグニッションスイッチオフ後も所定時間(例
えば90秒)電源を維持し、圧力制御弁26FL〜26RRに中立
圧PN(第1の設定値)に応じた指令値INを出力する。そ
こで、供給側のアキュムレータ24,24に蓄圧されていた
作動油が圧力制御弁26FL〜26RRの供給ポート73s,供給側
通路78,弁座73Ba,ドレン側通路79,及び戻りポート73rを
介して流れ、指令値INに対応したパイロット圧をパイロ
ット室PRに形成するため、油圧シリンダ28FL〜28RRの作
動圧が中立圧PNに維持される。
一方、供給側アキュムレータ24,24の蓄圧が消費され
るに伴い、ライン圧,即ち圧力制御弁26FL〜26RRの供給
側圧力が低下する。そして、その供給側圧力がリリーフ
圧PP2(第2の設定値)まで低下したとき、それまで
「開」であった第2の開閉弁62,62では、ポペット弁62B
が弁座62Dに当接した状態(第3図に示す位置)とな
り、入力ポート62i,出力ポート62o間を遮断して「閉」
となるから、これによりリターン側のアキュムレータ6
4,64がドレン管路48rから切り離される。
さらに、ライン圧の低下が進み、リリーフ圧PP1(第
1の設定値=PN)まで低下すると、前述の如くオペレー
トチェック弁52がそれまでの開から閉となる。これによ
り背圧が立ち、供給圧=制御圧=戻り圧の状態となっ
て、チェック弁50及びオペレートチェック弁52により負
荷側が封じ込められ、エンジン停止時の一定車高値が確
保される。
このとき、既に第2の開閉弁62,62により分岐路60,60
が遮断されているので、オペレートチェック弁52が閉じ
ることにより生じる背圧によって、アキュムレータ64,6
4に作動油が流れ込むことがない。この結果、封入圧PN
によって定まる車高値に何ら変化を及ぼさない。つま
り、先願記載例のように、エンジン停止時の作動圧封じ
込めに際してリターン側アキュムレータに作動油が流れ
込むことによる車高値の急落が確実に防止される。
また、オペレートチェック弁52が閉状態となることに
よる背圧は、分岐路60を介して第2の開閉弁62の入力ポ
ート62iに掛かり、スプール62C,ポペット62Bを押圧す
る。しかし、前述した面積a=bとなっているため、一
体として移動するスプール62C,ポペット弁62Bに与える
力が相殺され、閉状態でのポペット弁62Bと弁座62Dとの
間は高い気密性を保持でき、漏れが少なくなる。
反対に、シリンダ圧が中立圧PNで封じ込められたエン
ジン停止状態から、イグニッションスイッチをオンとし
て、エンジンを始動させたとする。これに伴い油圧ポン
プ42の回転数も上昇し、その吐出圧が第1の設定値PP1
(即ち、封入されている作動中立圧PN)を越えた時点で
オペレートチェック弁52が開となり、リターン路を連通
させる。このエンジン始動時にあっては、先願記載例の
ように、封入圧がPNよりも低いことに起因して、作動油
がオペレートチェック弁52が開となる前にチェック弁50
を介して負荷側に流れ込み、その分作動圧が急増し、エ
ンジンオン直後に車高値が急増するという事態が防止さ
れる。
そして、ライン圧がさらに上昇し、第2の設定値PP2
を越えた時点で第2の開閉弁62が前述した開状態とな
り、リターン側のアキュムレータ64,64をドレン管路48r
に連通させる。さらに、エンジン回転数が上昇すること
により吐出圧が上昇し、リリーフ弁44により決定される
ライン圧が供給され、前述した各制御が可能な状態にな
る。
本実施例は以上のようであるほか、第2の開閉弁62の
開閉部にポペット弁62Bを用いているため、単にスプー
ル弁などを用いる場合に比べ、これによっても、閉状態
での漏れが少なくなり、アキュムレータ64,64に対する
前述した連通,非連通制御がより完全であり、エンジン
のオン,オフ時の高精度な車高制御に寄与する。
さらに、リターン側のアキュムレータ64,64の圧力は
大気圧近くの所定値に設定されているので、先願記載の
構造のままでは、エンジンオン時の急激な圧力上昇によ
る弾性膜の破損等を生じることもあるが、本実施例によ
れば、そのような急激な圧力印加も無いので、かかる破
損等も発生も格段に減少し、耐久性が向上する。
なお、本発明における第2の開閉弁の構造は、必ずし
も前述した実施例記載のものに限定されることなく、例
えば第6図(第3図と同一の符号を用いる)に示すよう
であってもよい。同図における第2の開閉弁62は前述し
た第3図と同様の構成を採り、同等の機能を発揮するも
のであるが、パイロットポート62pが拡径され、これに
伴いスプール62Cの供給圧受圧面積aがポペット弁62Bに
対する開口面積bに比べて、a>bに設定されている。
これにより、入力ポペット62iに圧力が加わったとき、
即ち、オペレートチェック弁52が閉じて背圧が立ったと
きに、スプール62C側により大きな力が加わるので、閉
じた状態にあるポペット弁62Bでは、前述実施例のもの
(a=b)よりもシール効果が得られる。
また、本発明での作動流体は、必ずしも前述した作動
油に限定されることなく、圧縮率の少ない流体であれば
任意のものを使用することもできる。
〔発明の効果〕
以上説明したように、この発明の能動型サスペンショ
ンでは、流体圧供給装置及び制御弁を接続するライン圧
管路に挿入されたチェック弁と、流体圧供給装置及び制
御弁を接続するドレン管路に挿入され且つ当該制御弁に
供給されるライン圧が第1の設定値まで低下したときに
閉じる第1の開閉弁と、この第1の開閉弁及び制御弁間
の位置で前記ドレン管路から分岐した分岐路に接続した
アキュムレータと、分岐路における分岐点及びアキュム
レータ間に挿入され且つ制御弁に供給されるライン圧が
前記第1の設定値よりも高い第2の設定値まで低下した
ときに閉じる第2の開閉弁とを具備したため、通常の作
動圧制御時に作動流体がドレン管路を戻る場合、ドレン
管路が長いことに依る管路抵抗によって背圧が生じて
も、この背圧がリターン側のアキュムレータによって的
確に吸収されるから、背圧に起因したシリンダ圧の悪影
響を排除でき、応答性良く且つ高精度の姿勢制御を行う
ことができ、これがため、乗り心地を良好に保つことが
できる。
これと共に、例えばライン圧が低下したときは、この
低下に応動して第2の開閉弁,第1の開閉弁の順に閉じ
るから、第1の開閉弁の閉後にリターン側のアキュムレ
ータに作動流体が充填されることがなく、供給圧,戻り
圧,制御圧が第1の設定値に等しい状態で負荷側を封じ
込め、一定車高値を保持する。このとき、作動圧封じ込
め前にアキュムレータが回路から切り離されているの
で、アキュムレータを設けたことによるエンジンオフ後
の車高低下を確実に防止でき、不快感を排除できるのみ
ならず、駐車場等でエンジンオフ後に縁石に乗り上げ、
バンパーやマフラーを破損する等の事態を確実に防止で
きる。同様に、エンジンオン時の急激な車高上昇も防止
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例を示す概略構成図、第2図
はオペレートチェック弁(第1の開閉弁)の構造を示す
断面図、第3図は第2の開閉弁の構造を示す断面図、第
4図は圧力制御弁の構造を示す断面図、第5図は圧力制
御弁の指令値に対する出力圧特性を示すグラフ、第6図
はこの発明に適用し得る第2の開閉弁のその他の例の構
造を示す断面図である。 図中、12は車輪側部材、14は車体側部材、16は能動型サ
スペンション、18は油圧供給装置(流体圧供給装置)、
26FL〜26RRは圧力制御弁(制御弁)、28FL〜28RRは油圧
シリンダ(流体圧シリンダ)、30は車両挙動検出器、32
はコントローラ、48sはライン圧管路、48rはドレン管
路、50はチェック弁、52はオペレートチェック弁(第1
の開閉弁)、60は分岐路、62は第2の開閉弁、、62Bは
ポペット弁、62Cはスプール(作動子)、62iは入力ポー
ト、62oは出力ポート、62pはパイロットポート、64はア
キュムレータである。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車体と車輪との間に介装された流体圧シリ
    ンダと、この流体圧シリンダに供給される流体圧供給装
    置からの作動流体圧を制御する制御弁とを備えた能動型
    サスペンションにおいて、 前記流体圧供給装置及び制御弁を接続するライン圧管路
    に挿入されたチェック弁と、前記流体圧供給装置及び制
    御弁を接続するドレン管路に挿入され且つ当該制御弁に
    供給されるライン圧が第1の設定値まで低下したときに
    閉じる第1の開閉弁と、この第1の開閉弁及び前記制御
    弁間の位置で前記ドレン管路から分岐した分岐路に接続
    したアキュムレータと、前記分岐路における分岐点及び
    前記アキュムレータ間に挿入され且つ前記制御弁に供給
    されるライン圧が前記第1の設定値よりも高い第2の設
    定値まで低下したときに閉じる第2の開閉弁とを具備し
    たことを特徴とする能動型サスペンション。
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