JP2502139Y2 - 中容器をもつプラスチック製ゴミ箱 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、中容器をもつプラスチ
ック製ゴミ箱に関するものである。

【０００２】

【従来の技術とその課題】従来より、プラスチック製ゴ
ミ箱については、多数の提案がされているが、本出願人
も２分されたゴミ収納室をもつプラスチック製ゴミ箱を
提案している。すなわち、このゴミ箱は、側面視および
正面視で若干下方に絞られた長方形になっており、平面
視で略長方形になった長方体の有底容器であって、二つ
のゴミ収納室を形成するため、仕切板を上方開口部から
抜差し自在に挿入し、これらの２室にそれぞれポリ袋を
入れて、このゴミ箱の上方開口部を一つの蓋で覆ったプ
ラスチック製ゴミ箱を提案している（実公昭５７−１８
３２２号公報参照）。

【０００３】しかしながら、かかる提案のプラスチック
製ゴミ箱では、１）例えば、このゴミ箱を台所ゴミと空
き缶とに分けて使用した場合、これらのゴミの収集日や
収集頻度が異なるため、いずれか一方のポリ袋に入った
ゴミは、常時ゴミ箱に残っており、したがって、ゴミ箱
を転倒して水洗いすることが困難ないし、面倒であっ
た、２）プラスチック製ゴミ箱は、射出成形による単品
ものとしては大型に属するので、その金型の設備費はき
わめて大きい。したがって、量産メリットを活用しなけ
れば製品のコストアップは免れないにも拘らず、かかる
提案のゴミ箱では、仕切板の使用、不使用の２種類しか
適用できないので、汎用性に劣り、ひいては量産化を妨
げる、という問題があった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】そこで本考案は、かかる
問題を解決するために案出されたもので、その要旨とす
るところは、長方体状の有底容器からなるゴミ箱本体１
に、長方体状の有底容器からなる中容器６を該ゴミ箱本
体１の略半分以下を占めるように収納すると共に、前記
ゴミ箱本体１の開口部に、蓋用フレ−ム８を着脱自在に
嵌合し、該蓋用フレ−ム８に、中容器用小蓋１０と、中
容器収納後の残部用中蓋９とをそれぞれ着脱自在に嵌合
したプラスチック製ゴミ箱にあって、前記中容器用小蓋
１０を中容器６に直接嵌合可能の大きさとし、前記蓋用
フレ−ム８に代えゴミ箱本体１用大蓋を嵌合可能とした
ことを特徴とする中容器をもつプラスチック製ゴミ箱に
ある。

【０００５】

【実施例】本考案の構成を添付図面に示す実施例により
詳細に述べる。図１は本考案の実施例の大略斜視分解
図、図２は本実施例の一部切断正面図、図３は本実施例
の一部切断側面図、図４は図２の要部詳細図である。

【０００６】本実施例は、ポリプロピレン製のゴミ箱で
あって、全体として、正面視巾約６００^mm、側面視巾約
４００^mm、高さ約６５０^mmの大きさになっていて、主と
して、一般家庭用に好適である。

【０００７】ゴミ箱本体１は、正面視および側面視で若
干下方に絞られた長方形になっており、平面視で略長方
形になっていて、したがって、長方体の有底容器を構成
している。その上方開口部には、若干拡径された土手状
周縁部２を形成し、この周縁部２に後述の蓋用フレ−ム
８が外嵌されるか、または、不図示の大蓋が嵌合される
ようになっている。この土手状周縁部２の内周には、
上、下に段部３，４が形成されていて、上段部３には、
ゴミ箱本体１を吊下げる半リング状のポリ袋押え５が倒
されて格納できるようになっており、下段部４には、後
述の中容器６の開口フランジ７が載置できるようになっ
ている。

【０００８】この土手状周縁部２には、前記のように蓋
用フレ−ム８が外嵌されるが、この蓋用フレ−ム８はブ
リッジ２０で仕切られてメガネ状に形成されている。こ
の蓋用フレ−ム８の本体は、下方の嵌合部８ａと上方の
蓋載置部８ｂとからなり、この蓋載置部８ｂには、メガ
ネ孔として、中容器用小蓋１０と、中容器収納後の残部
用中蓋９とが嵌合できる開口部１０ａ、９ａが形成され
ている。これらの開口部１０ａ，９ａは約４対６の大き
さになっている。したがって、中容器６に小量の空き缶
を入れ、その残部のゴミ箱本体１には大量の台所ゴミを
入れるとよい。

【０００９】この蓋用フレ−ム８をゴミ箱本体１に固定
するため、ゴミ箱本体１の短辺側の両面に旋回あご付ク
ランプ１１が設けられている。このクランプ１１の基部
は、前記土手状周縁部２から一体的に下方に向け延設さ
れたブラケット１２にピン結合１３されており、このク
ランプ１１の先端には係合用顎１４が設けられている。
一方、蓋用フレ−ム８には、嵌合部８ａと蓋載置部８ｂ
との境外周に肩部８ｃが形成されており、この肩部８ｃ
に、前記顎１４が係合する突起１５が設けられていて、
クランプ１１を回動して顎１４を突起１５に係脱できる
ようにしている。

【００１０】中容器収納後の残部用中蓋９と中容器用小
蓋１０とは、寸法に相違はあるが、同一形状になってい
て、いずれも伏せた角皿状になっている。蓋の中間部に
は蓋フランジ１６が周設され、上面中央部には握り部１
７が設けられている。なお、この蓋フランジ１６には、
図示しないが、その外周に嵌合部を設けてもよい。この
蓋フランジ１６が蓋用フレ−ム８の蓋載置部８ｂに載置
される。また、これらの蓋９，１０の上面には、投入す
るゴミの種類を表示する表示板１８が設けられている。

【００１１】中容器６は、長方体の有底容器で構成さ
れ、通常、その開口部は中容器用小蓋１０が前記蓋用フ
レ−ム８に嵌合されてカバ−されるが、その開口部の大
きさは前記中容器用小蓋１０が直接嵌合できる大きさに
もなっている。したがって、この中容器６の単体でも、
ゴミ箱としても使用できる。この中容器６の開口フラン
ジ７は、ゴミ箱本体１の下段部４で支持されると共に、
中容器６はゴミ箱本体１の底部でも支持されている。し
たがって、中容器６の高さは、ゴミ箱本体１と略同一に
なっているが、その容積は、ゴミ箱本体１に比べ４対６
の大きさになっている。また、中容器６の開口部の短辺
には、吊下げ用の半リング状の取手兼ポリ袋押え１９が
取付けられていて、ゴミ箱本体１の取手５を倒したと
き、このポリ袋押え５と中容器６の間の空間に格納でき
るようになっている。そして、これらのポリ袋押え５
と、取手兼ポリ袋押え１９を倒してポリ袋（不図示）の
口辺を押さえるようにする。

【００１２】次に、本実施例の作用を述べる。ゴミ箱本
体１に中容器６を入れた後、それぞれポリ袋を入れる。
ポリ袋の口辺を拡げて、ポリ袋５および取手兼ポリ袋押
え１９を倒して押さえる。次いで、蓋用フレ−ム８をゴ
ミ箱本体１の周縁部２に外嵌した後、クランプ１１を回
動して顎１４と突起１５とを係合させる。次いで、残部
用中蓋９と中容器用小蓋１０とを嵌合する。そして、ゴ
ミ収集日には、中、小蓋９，１０を取去り、蓋用フレ−
ム８を外して、いずれかのゴミ入りポリ袋を取出す。ま
た、収集頻度の高い台所ゴミを取出したとき、取手兼ポ
リ袋押え１９をもって、中容器６を取出せば、ゴミ箱本
体１は水洗ができる。

【００１３】また、ゴミ箱本体１および中容器６をそれ
ぞれ単体で使用したいときは、ゴミ箱本体１には蓋用フ
レ−ム８に代え、大蓋（不図示）を嵌合すればよい。ま
た、中容器６には小蓋１０を直接嵌合すればよい。した
がって、本考案では、ゴミ箱本体１、中容器６および中
容器入りゴミ箱本体１の３つの用途に使用できる。

【００１４】

【考案の効果】本考案によれば、 １）ゴミ箱本体１に中容器６を収納したので、大量のゴ
ミを出した後、小量のゴミを入れる中容器６を取出せ
ば、ゴミ箱本体１が水洗いできる。 ２）ゴミ箱本体１と中容器６に別々の中、小蓋を設けた
ので、ゴミの仕分けが容易になる。 ３）蓋用フレ−ムに代え、大蓋を嵌合すれば、ゴミ箱本
体１が大容量のゴミ箱となって、ゴミ箱本体１および中
容器６が単体として使用でき、汎用性を増し、ひいて
は、大型プラスチック製ゴミ箱に量産メリットが適用で
きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例の大略斜視分解図である。

【図２】本実施例の一部切断正面図である。

【図３】本実施例の一部切断側面図である。

【図４】図２の要部詳細図である。

【符号の説明】

１…ゴミ箱本体、６…中容器、８…蓋用フレ−ム、９…
中蓋、１０…小蓋

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 長方体状の有底容器からなるゴミ箱本体
   １に、長方体状の有底容器からなる中容器６を該ゴミ箱
   本体１の略半分以下を占めるように収納すると共に、前
   記ゴミ箱本体１の開口部に、蓋用フレ−ム８を着脱自在
   に嵌合し、該蓋用フレ−ム８に、中容器用小蓋１０と、
   中容器収納後の残部用中蓋９とをそれぞれ着脱自在に嵌
   合したプラスチック製ゴミ箱にあって、 前記中容器用小蓋１０を中容器６に直接嵌合可能の大き
   さとし、前記蓋用フレ−ム８に代えゴミ箱本体１用大蓋
   を嵌合可能としたことを特徴とする中容器をもつプラス
   チック製ゴミ箱。