JPS6320386Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、主にピクニツク等に携帯用として使
用する食品用蓋付容器に関する。

〔従来の技術・考案が解決しようとする問題点〕

従来、ピクニツク等に携帯する食品用蓋付容器
において、食品を収納した同一容器内に、更に食
品取り分け用の皿等を収納し得るようにしたもの
は存在しなかつた。

そのため、食品を取り分けるための皿は食品を
収納した容器とは別の容器等に収納して持ち運ば
なければならず不便であつた。

本考案は、かかる皿や必要に応じてスプーン、
フオーク等を食品を収納した同一容器内に収納す
ることができるピクニツク等の際の携帯用として
好適で使用便宜性に優れた食品用蓋付容器を提供
することを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

上記目的を達成するため、本考案に係る食品用
蓋付容器は、容器本体の内部に設けた複数個の仕
切板の上端と蓋体の内面との間に、入れ子状に嵌
め重ねた所定数の皿を収納する空間部を形成し、
かつ前記仕切板の上端と蓋体の内面に、前記入れ
子状に嵌め重ねた最下位の皿の底部と最上位の皿
の縁を係止する移動防止手段を夫々形成し、蓋体
を容器本体に着脱自在に固定することにより、前
記仕切板と蓋との間の空間部に、入れ子状に嵌め
重ねた所定数の皿を挾着して固定収納し得るよう
にしたことを特徴とするものである。

〔実施例〕

以下、本考案を図面に示す実施例に基づき具体
的に説明する。

図示実施例の食品用蓋付容器、合成樹脂により
作製したものであり、同じく合成樹脂性の側縁３
１付皿３０を所定数収納できるようにしたもので
ある。

１０は垂直断面台形状に成形した蓋体であり、
その頂面部１１には縁を係止固定する移動防止手
段を設けてある。この移動防止手段としては、例
えば皿３０の側縁３１の上端部３１ａの内径より
若干径小の環状側壁１２ａを有する凹没部１２
を、蓋体１０の頂面部１１に形成する。皿３０の
側縁３１はこの凹没部側壁１２ａの外周に係合す
るようになつている。

又、この移動防止手段として、蓋体頂面部１１
に皿３０の側縁上端部３１ａの形状と適合する形
状の溝を有する隆起条（図示せず）を形成しても
よい。

蓋体頂面部１１の高さは、入れ子状に嵌め重ね
た所定数の皿３０，３０……の高さと略同一とな
し、該頂面部１１と後述する容器本体２０内部に
設けた仕切板２１，２１……との間に、これら皿
３０，３０……を収納し得る空間部が形成される
ようにする。

蓋体１０には提手を取り付けておくと持ち運び
や使用に便利である。第１図及び第２図は、蓋体
１０に提手１３，１３を立閉脚可能に取り付けた
一実施例をしてある。

この実施例においては、提手１３，１３を二本
で構成してあり、提手１３，１３を円弧状に形成
すると共に、その両端部に夫々突起１３ａ，１３
ａを内方に向けて突設してある。そして、蓋体周
縁部１４近傍にこれら提手１３，１３を収納する
収納溝１５を凹設してあり、収納溝１５の内壁に
は、前記突起１３ａ，１３ａと嵌合する切欠孔１
６，１６を穿設してある。

そして、各突起１３ａを夫々切欠孔１６，１６
に嵌合して提手１３，１３を蓋体１０に取り付け
る。提手１３，１３は、持ち運ぶときにはこれを
収納溝１５より取り出して立脚させ、不使用時に
は収納溝１５内に収納しておけば嵩張ることがな
い。尚、蓋体１０には、収納溝１５に収納されて
いる各提手１３の略中央部に対応する周縁部１４
近傍に頂面部１１側より収納溝１５に向けて夫々
凹部１７，１７を形成しておくと、該凹部１７，
１７より収納溝１５に収納されている提手１３，
１３を取り出しやすくなり好ましい。

蓋体１０には、その下端縁より外方向に向けて
鍔１８を突成してある。この鍔１８には、容器本
体２０に設けた掛止具２２，２２……を掛止保持
して蓋体１０を容器本体２０に取着させるため
の、保持片１８ａ，１８ａ……を突成してある。

容器本体２０の内部には、食物を種別に区分し
て収容するための仕切板２１，２１……を複数個
設けてあり、入れ子状にした皿３０はその最下位
の皿の底部３２をこの仕切板２１，２１……の上
端部２１ａ，２１ａ……に当接して載置する。こ
の仕切板２１，２１……の上端には皿３０の底部
を係止固定する移動防止手段を設ける。この移動
防止手段としては、例えば皿３０の底部３２と当
接する部位を切欠して段部２３，２３……を設け
る。皿３０は前記凹没部側壁１２ａとこの段部２
３，２３……により上下を係止固定される。従つ
て携帯時の皿の移動を防止することができる。

２４は容器本体２０に周設した鍔であり、その
適部には、掛止具２２を取り付けるための取付片
２５を設けてある。この取付片２５としては、例
えば、鍔２４の一部に所定間隔を隔てて切欠部２
６，２６を設け、切欠部２６，２６に挾まれた部
分の両端部よりＵ字状の下垂片２７，２７を設
け、これら下垂片２７，２７の下面に設けたＵ字
状溝２７ａに枠状の掛止具２２を取着するなどす
ればよい。なお、この掛止具２２は、蓋体１０に
設けた保持片１８ａに掛脱しうるように上下方向
に回動可能に取り付けるものとする。

皿３０は、入れ子状に嵌め重ねられるように構
成したものとする。例えば、底部３２周縁より斜
め上外方向に側縁３１を設けたものを使用すれば
よい。

尚、皿３０の内部と蓋体頂面部１１との間には
空間が形成されるので、ここにフオーク３３、ス
プーン３４等を収納することができる。

尚、上記実施例においては円筒形状の容器を示
してあるが、本考案に係る容器は円筒形状のもの
だけに限定されず、箱形等の形状であつてもよい
し、蓋体の形状も、垂直断面コ字形等に形成して
もよい。要するに、蓋体１０の内面と容器本体２
０の仕切板２１の上端との間に、入れ子状に嵌め
重ねた所定数の皿３０を収納する空間部が形成さ
れるように、その形状を定めればよい。

〔作用・考案の効果〕

本考案は上記構成より成り、入れ子状に嵌め重
ねた所定数の皿を仕切板の上端に載置して蓋との
間の空間部に収納できるから、食品と食品取り分
け皿等を同一容器内に収納することができ、ピク
ニツク等に携帯する際、別個に皿用の収納容器等
を用意する必要がない。

更に、皿３０の内部と蓋体頂面部１１との間に
形成される空間にフオーク３３、スプーン３４等
を収納することができ、一つの容器に食品と必要
な用具をコンパクトに収納できるから、食事の際
にこれらを同時に取り出すことができ、極めて便
利である。

また、容器本体に食品を入れた後、仕切板の上
に入れ子状に嵌め重ねた所定数の皿を載置して蓋
を閉め、容器本体に蓋を固定することにより、収
納した皿を仕切板と蓋との間に挾着してその上下
方向の移動を防止すると共に、蓋の内面と仕切板
の上端とに、入れ子状に嵌め重ねた最上位の皿の
縁と最下位の皿の底部を係止する移動防止手段を
設けたことにより、皿の水平方向の移動を防止し
得るように構成されているから、収納した皿を確
実に固定でき、携帯時容器内で皿が不容易に移動
するおそれがない。

従つて、ピクニツク等に携帯する食品用容器と
して好適であり、使用便宜性にすぐれたものであ
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は本考
案に係る食品用蓋付容器の斜視図、第２図は蓋体
及び提手の分解斜視図、第３図は蓋体を裏面側か
ら見た斜視図、第４図は皿部の分解斜視図、第５
図は容器本体の斜視図、第６図は縦断面図であ
る。 １０……蓋体、１２……凹没部、１２ａ……凹
没部側壁、２０……容器本体、２１……仕切板、
２３……段部、３０……皿。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 容器本体の内部に設けた複数個の仕切板の上
   端と蓋体の内面との間に、入れ子状に嵌め重ね
   た所定数の皿を収納する空間部を形成し、かつ
   前記仕切板の上端と蓋体の内面に、前記入れ子
   状に嵌め重ねた最下位の皿の底部と最上位の皿
   の縁を係止する移動防止手段を夫々形成し、蓋
   体を容器本体に着脱自在に固定することによ
   り、前記仕切板と蓋との間の空間部に、入れ子
   状に嵌め重ねた所定数の皿を挾着して固定収納
   し得るようにしたことを特徴とする食品用蓋付
   容器。 (2) 蓋体の内面に設けた移動防止手段を、蓋体頂
   面部に設けた環状側縁を有する凹没部により構
   成したことを特徴とする実用新案登録請求の範
   囲第１項記載の食品用蓋付容器。 (3) 仕切板上端に設けた移動防止手段を、皿の底
   部が嵌合する切欠き段部により構成したことを
   特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項また
   は第２項のいずれか１に記載の食品用蓋付容
   器。