JP2501877B2 - Vベルト式無段変速機 - Google Patents

Vベルト式無段変速機

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JP2501877B2
JP2501877B2 JP19561088A JP19561088A JP2501877B2 JP 2501877 B2 JP2501877 B2 JP 2501877B2 JP 19561088 A JP19561088 A JP 19561088A JP 19561088 A JP19561088 A JP 19561088A JP 2501877 B2 JP2501877 B2 JP 2501877B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はVベルト式無段変速機に関し、とりわけ、可
変幅プーリの可動ディスクを移動させるための変速液圧
室に作用する遠心液圧による影響を補正するようにした
Vベルト式無段変速機に関する。
従来の技術 この種のVベルト式無段変速機としては、例えば特開
昭61-105345号公報に開示されるものがある。
即ち、かかる公開公報のVベルト式無段変速機では、
Vベルトが周回される可変幅プーリの可動ディスク背面
に変速液圧室が設けられており、そして、該変速液圧室
を跨って該可動ディスクから一体的に遠心液圧補正カバ
ーが設けられている。
そして、上記遠心液圧補正カバーと上記変速液圧室と
の間に溜められた作動液に作用する遠心液圧をもって、
該変速液圧室に作用する遠心液圧による影響が補正され
るようになっている。
尚、上記Vベルト式無段変速機も一種の自動変速機と
して構成されるが、この自動変速機ではパーキングレン
ジに選択された場合に、ギアトレーンの出力側をロック
させて車輪回転を阻止する構造が取られる。
従って、上記Vベルト式無段変速機にあっては、セカ
ンダリー側の可変幅プーリの固定ディスク背面に、回転
軸方向を指向してパーキングギアを一体に形成し、か
つ、ハウジング側に連結されるパーキング用のフックを
該パーキングギアに噛合させることにより、ギアトレー
ンをロックさせる構成がとられている。
発明が解決しようとする課題 しかしながら、かかる従来のVベルト式無段変速機に
あっては、固定ディスクの背面側はハウジングに面して
おり、該固定ディスク背面にかつ軸方向に上記パーキン
グギアおよびパーキング用のフック等のパーキング装置
が設けられることは、該パーキング装置を配置するため
に固定ディスクとハウジングとの間の間隔を大きく設定
する必要があり、必然的に該ハウジングは上記軸方向に
大型化されてしまう。
このため、特にパワーユニット(エンジン、変速機等
の結合体)を横置きにレイアウトするF.F(フロントエ
ンジン・フロントドライブ)車にあっては、エンジンル
ーム内の幅方向寸法に制約があるため、上記ハウジング
が軸方向に大型化されることは、パワーユニットを実際
に搭載する上で困難性が来されてしまうという課題があ
った。
そこで、本発明はかかる従来の課題に鑑みて、ギアト
レーン中に必然的に設けられる空間部にパーキング装置
を配置することにより、ハウジングが大型化されるのを
防止するようにしたVベルト式無段変速機を提供するこ
とを目的とする。
課題を解決するための手段 かかる目的を達成するために本発明は、固定ディスク
および該固定ディスクに対向配置される可動ディスクか
らなる可変幅プーリと、可動ディスクの背面に設けられ
る該可動ディスク移動用の変速液圧室とを備え、該変速
液圧室に作用する遠心液圧に対抗する液圧を発生させる
ための遠心液圧補正カバーを、該可動ディスクと一体的
に設けてなるVベルト式無段変速機において、 上記遠心液圧補正カバーに、上記可動ディスクが設け
られる側とは反対側に突設される筒状部を形成すると共
に、該筒状部の突設方向にパワートレーンの出力側回転
部材を配置し、該出力側回転部材に上記筒状部の先端外
周部を覆う環状突出部を設け、該環状突出部にパーキン
グギアを形成することにより構成する。
また、上記遠心液圧補正カバーの筒状部先端に形成さ
れる開口部の移動範囲全域に亙って上記環状突出部を突
出させ、該環状突出部の内側を該開口部から排出される
作動液の捕集部とし、かつ、該捕集部で捕集された作動
液を上記出力側回転部材の潤滑部に供給する案内通路を
設けることが望ましい。
更に、上記環状突出部の外周に上記パーキングギアを
形成することが好ましい。
作用 以上の構成により、本発明のVベルト式無段変速機に
あっては、遠心液圧補正カバーに形成される筒状部の先
端部には、該遠心液圧補正カバーが可動ディスクに伴っ
て移動されることから、他の部材との干渉を避けるため
少なくとも該遠心液圧補正カバーの移動量に相当する間
隙部分が設けられ、この間隙部分を残して対向配置され
るギアトレーンの出力側回転部材から該筒状部の先端外
周部を覆う環状突出部を設けることにより、該環状突出
部を該筒状部に干渉させることなく配置させることがで
きる。
そして、上記環状突出部にパーキングギアを形成する
ことにより、該パーキングギアを上記筒状部の先端部に
必然的に設けられる空間部を有効に利用して配置するこ
とができる。
また、上記筒状部の先端部には遠心液圧補正カバー内
に導入された作動液を排出するための開口部が設けられ
るが、該開口部の移動範囲全域に亙って上記環状突出部
を突出させることにより、該環状突出部の内側を捕集部
として、該開口部から排出される作動液を捕集すること
ができる。
従って、上記捕集部に捕集された作動液を上記出力側
回転部材の潤滑用として用いることにより、上記遠心液
圧補正カバーから排出される作動液の有効利用を図るこ
とができる。
更に、上記パーキングギアを上記環状突出部の外周に
形成することにより、該パーキングギアに噛合されるパ
ーキング用のフックを該環状突出部の外形方向に配置す
ることができ、軸方向の長さをより短縮化することがで
きる。
実施例 以下、本発明の実施例を図に基づいて詳細に説明す
る。
即ち、第1図は本発明の一実施例を示すVベルト式無
段変速機Mの要部構成を示し、第2図は該Vベルト式無
段変速機Mの全体を示す概略構成で、まず、該第2図に
よってVベルト式無段変速機Mを説明する。
10はエンジンを示し、該エンジン10の出力輪10aはト
ルクコンバータ12を介してVベルト式無段変速機10の駆
動軸14に連結される。
上記トルクコンバータ12はポンプインペラー12a,ター
ビンランナー12bおよびステータ12cを備えた通常のもの
で、更に該トルクコンバータ12にはポンプインペラー12
aとタービンランナー12bとを連結又は切り離し可能なロ
ックアップクラッチ12dが設けられている。
上記駆動軸14には可変幅プーリとして構成される駆動
プーリ16が設けられ、該駆動プーリ16は駆動軸14に固定
された第1固定ディスク18と、該第1固定ディスク18に
対向配置されて該第1固定ディスク18との間にV字状の
プーリ溝を形成する第1可動ディスク20とによって構成
される。
上記第1可動ディスク20は、これの背面に設けられる
第1シリンダ室22に導入される作動液圧によって軸方向
に移動され、上記プーリ溝の幅が変化される。
また、上記駆動軸14と平行に従動軸28が設けられ、該
従動軸28には上記駆動プーリ16と同様に可変幅プーリと
して構成される従動プーリ24が設けられ、これら従動プ
ーリ24と駆動プーリ16との間にはVベルト26が周回さ
れ、該Vベルト26を介して駆動プーリ16と従動プーリ24
との間でトルク伝達が行われる。
上記従動プーリ24は上記駆動プーリ16と同様に構成さ
れ、従動軸28に固定される第2固定ディスク30と、該第
2固定ディスク30との間にV字状の溝を形成する軸方向
の移動が可能な第2可動ディスク32とから構成され、該
第2可動ディスク32はこれの背面に設けられる変速液圧
室としての第2シリンダ室34に導入される作動液圧によ
って移動される。
更に、上記駆動軸14の外周には中空軸36が回転可能に
支持されており、該中空軸36の外周には後退用駆動軸側
ギア38および前進用駆動軸側ギア40が回転可能に設けら
れている。
上記前進用駆動軸側ギア40および後退用駆動軸側ギア
38は、液圧式クラッチである前進用クラッチ42および後
進用クラッチ44によって、それぞれ選択的に中空軸36に
対して一体に回転するように連結可能となっており、か
つ、駆動軸14と中空軸36とはロークラッチ46によって互
いに連結又は切り離し可能になっている。
駆動軸14と平行に配置された出力軸48には、前進用出
力軸側ギア52がワンウェイクラッチ56を介して連結さ
れ、かつ、後退用出力軸側ギア54が一体回転可能に設け
られている。
そして、上記前進用出力軸側ギア52は上記前進用駆動
軸側ギア40と常時噛合され、かつ、上記後退用出力軸側
ギア54はアイドラギア56を介して上記上記後退用駆動軸
側ギア38と常時噛合されている。
また、上記従動軸28には前進用従動軸側ギア58が回転
可能に設けられ、これら従動軸28と前進用従動軸側ギア
58とはハイクラッチ60を介して互いに連結又は切り離し
可能になっている。
そして、上記前進用従動軸側ギア58は上記アイドラギ
ア56と共に上記後退用出力軸側ギア54に常時噛合され
る。
尚、第2図は展開図法によって示されている関係上、
各ギアは実際の噛合状態をもって示されていないが、各
ギアの噛合関係は上述した通りとなっている。
ところで、上記出力軸48にはリダクションギア62が一
体の回転を可能に装着され、該リダクションギア62には
デファレンシャルギア64のリングギア66が噛合されてい
る。
そして、上記リングギア66から出力される回転力は、
上記デファレンシャルギア64の差動機能をもって左右の
ドライブシャフト68,70に分配され、該ドライブシャフ
ト68,70に連結される図外の左右駆動輪が駆動される。
かかる構成になるVベルト式無段変速機Mにあって
は、ロークラッチ46およびハイクラッチ60を解放状態と
することにより、駆動軸14の回転力が出力軸48に伝達さ
れるのが遮断され、中立状態となる。
そして、発進時とか登坂時等の比較的大きな駆動力を
要する走行条件の場合には、前進用クラッチ42を締結す
ると共に、ロークラッチ46を締結する。
すると、エンジン10の回転力はトルクコンバータ12を
介して駆動軸14に伝達され、更に駆動軸14から締結状態
にあるロークラッチ46を介して中空軸36に伝達され、そ
して、該中空軸36の回転力は前進用クラッチ42を介して
前進用駆動軸側ギア40に伝達され、該前進用駆動軸側ギ
ア40からこれに噛合される前進用出力軸側ギア52に伝達
される。
このとき、上記前進用出力軸側ギア52はワンウェイク
ラッチ56を介して出力軸48と一体に回転され、該出力軸
48に伝達された回転力は、リダクションギア62およびリ
ングギア66を介してデファレンシャルギア64を差動し、
左右ドライブシャフト68,70を介して左右駆動輪を駆動
する。
従って、このときの駆動力はギアトレーンを介して伝
達され、前進用駆動軸側ギア40と前進用出力軸側ギア52
との間の減速比により大きなトルクをもって車輪駆動を
行うことができる。
次に、比較的駆動力が小さくてよい走行条件にある場
合は、更にハイクラッチ60を締結させてVベルト26を介
しての動力伝達が行われる。
即ち、駆動軸14の回転力は、駆動プーリ16,Vベルト26
および従動プーリ24を介して従動軸28に伝達され、そし
て締結状態にあるハイクラッチ60を介して前進用従動軸
側ギア58に伝達される。
上記前進用従動軸側ギア58は後退用出力軸側ギア54に
噛合されているため、回転力が出力軸48に伝達され、そ
して該回転力はリダクションギア62,リングギア66およ
びデファレンシャルギア64を介して左右ドライブシャフ
ト68,70に伝達される。
このとき、出力軸48は前進用出力軸側ギア52より速い
速度で回転されるため、ワンウェイクラッチ56は空転状
態となって、上記ギアトレーンを介しての回転力伝達は
行われず、従って、上記ロークラッチ46は締結させた状
態に設定しておくことができる。
そして、上記Vベルト26を介しての回転力伝達時は、
駆動プーリ16および従動プーリ24の溝幅を調節すること
により、変速比を連続的に変化させることができる。
次に、後進時には後進用クラッチ44を締結させて後退
用駆動軸側ギア38と中空軸36とを一体に結合し、かつ、
ロークラッチ46を締結させると共に、ハイクラッチ60を
解放する。
すると、駆動軸14の回転力は、ロークラッチ46,中空
軸36,後進用クラッチ44,後退用駆動軸側ギア38,アイド
ラギア56および後退用出力軸側ギア54を介して出力軸48
に伝達され、この場合はアイドラギア56によって出力軸
48回転が逆転され、車両の後退走行が行われる。
ところで、上記従動プーリ24は第1図に詳細に示すよ
うに、第2固定ディスク30は従動軸28から一体に突設さ
れ、かつ、第2可動ディスク32は該従動軸28にボールス
プライン80を介して回転方向には係止されて軸方向の移
動が滑らかに行われるようになっている。
従って、上記第2可動ディスク32のボス部32aは上記
ボールスプライン80を設けるために、第2固定ディスク
30とは反対側に延設されている。
また、上記第2可動ディスク32の外周部には第2固定
ディスク30とは反対側にのびるスリーブ82が一体に形成
され、該スリーブ82の内周には、上記従動軸28に軸方向
の移動が阻止されて設けられる固定壁84の外周が摺動可
能に嵌合され、これら第2可動ディスク32,スリーブ82
および固定壁84によって画成される室が、上記第2シリ
ンダ室34となっている。
そして、上記第2シリンダ室34内には第2可動ディス
ク32と固定壁84との間に縮設されるリターンスプリング
86が設けられ、該リターンスプリング86によって第2可
動ディスク32は第2固定ディスク30方向への所定の押圧
力が付与される。
ところで、上記固定壁84は半割りリング88を介して従
動軸28に係止されている。
上記半割りリング88は2分割された環状体で、それぞ
れの分割片が従動軸28の外周に形成された環状溝90に嵌
合されることにより、1つのリングが構成され、かつ、
上記固定壁84の内周部の軸方向外側面には、上記半割り
リング88を嵌合する凹部92が形成され、該凹部92によっ
て半割りリング88が分解されるのが防止される。
尚、上記第2シリンダ室34には、従動軸28内部に形成
された通路を介して作動液圧が供給される。
上記固定壁84の外側(第2シリンダ室34とは反対側)
には、第2シリンダ室34に作用する遠心液圧に対抗する
液圧を発生させるための遠心液圧補正カバー94が設けら
れる。
上記遠心液圧補正カバー94は上記固定壁84の外側形状
に略沿って形成され、軸直角方向の縦壁部94aと、該縦
壁部94aの内周部から固定壁84のリターンスプリング86
収納部を覆って第2可動ディスク32とは反対側に突出さ
れる筒状部94bとが形成されている。
また、上記遠心液圧補正カバー94の筒状部94bの先端
部は従動軸28の軸芯方向に折曲される縮径部94cが形成
され、該縮径部94cの内周開口部94dと上記第2可動ディ
スク32の内周部とは略同径に形成される。
更に、上記遠心液圧補正カバー94はその全体が、ばね
鋼等の弾性部材で形成され、上記縦壁部94aの外周縁部
には、第2可動ディスク32のスリーブ82の先端部を増径
して設けられた突起部82aに係止される爪部94eが形成さ
れている。
そして、上記遠心液圧補正カバー94は、上記爪部94e
を上記突起部82aに押し付けることにより、該爪部94eが
弾性変形をしつつ該突起部82aを乗り越えてワンタッチ
で係止され、該遠心液圧補正カバー94と上記第2可動デ
ィスク32との結合が行われる。
従って、上記遠心液圧補正カバー94は、第2可動ディ
スク32に伴って図示する実線位置から2点鎖線位置まで
移動される。
ところで、上記前進用従動軸側ギア58は上記遠心液圧
補正カバー94の図中左側に位置して、上記従動軸28にベ
アリング96を介して回転自在に嵌合され、かつ、該前進
用従動軸側ギア58の図中左側にはハイクラッチ60が配置
される。
従って、上記前進用従動軸側ギア58は上記遠心液圧補
正カバー94の移動方向に対向配置されることになるが、
これら前進用従動軸側ギア58と遠心液圧補正カバー94の
筒状部94b先端との間には、該遠心液圧補正カバー94の
移動量Lの間隔をもって離隔されている。
尚、上記前進用従動軸側ギア58は、これに常時噛合さ
れる後退用出力軸側ギア54を介して出力軸48に結合さ
れ、延いては、デファレンシャルギア64,ドライブシャ
フト76,78を介して駆動輪と結合されており、従って、
該前進用従動軸側ギア58はパワートレーンの出力側に連
結された出力側回転部材として構成されている。
ここで、本実施例にあっては上記前進用従動軸側ギア
58の図中右側外周部から、上記筒状部94bの先端部外周
を覆って延設される環状突出部100を一体に突設し、該
環状突出部100の外周にパーキングギア102を形成する。
上記パーキングギア102は車両駐車時に駆動輪をロッ
クする機能を持ち、図外のコントロールレバーをパーキ
ング位置にセットすることにより、ハウジングH側に装
着される図外のパーキング用のフックが該パーキングギ
ア102に噛合され、前進用従動軸側ギア58の回転が阻止
されるようになっている。
また、上記環状突出部100は、これの内周先端部に嵌
着固定されて突設される延設片104を備え、該延設片104
の突出先端部は内径方向に折曲されると共に、上記遠心
液圧補正カバー94が図中最右側の位置(図中実線位置)
にあるときに、上記延設片104の先端部が筒状部94bの先
端部に位置するように設定される。
そして、上記筒状部94bの先端に形成された開口部94d
から排出される作動液を、上記環状突出部100の内周で
捕集できるようになっており、該環状突出部100の内周
が捕集部106となっている。
また、上記捕集部106は案内通路としての貫通孔108を
介して上記パーキングギア102と前進用従動軸側ギア58
の歯部との間に連通され、該捕集部106に捕集された作
動液は該貫通孔108を介して該前進用従動軸側ギア58に
供給されるようになっている。
以上の構成により本実施例のVベルト式無段変速機M
にあっては、従動プーリ24の第2可動ディスク32は第2
シリンダ室34に供給される差動液圧により軸方向移動さ
れて、第2固定ディスク30との間の溝間隔が調節され、
もってVベルト26の周回半径が変化されるようになって
いる。
ところで、上記第2シリンダ室34に供給される作動液
の一部は、固定壁84と遠心液圧補正カバー94との間に漏
出され、該遠心液圧補正カバー94内側に溜められる。
すると、上記従動プーリ24の回転時に第2シリンダ室
34内の作動液に作用する遠心力(遠心液圧)に対抗した
遠心液圧が、上記遠心液圧補正カバー94の内側に溜めら
れた作動液に発生し、これら第2シリンダ室34と遠心液
圧補正カバー94内の遠心液圧が互いに相殺されて、第2
可動ディスク32の移動位置を適正位置に調節することが
できる。
尚、本実施例の遠心液圧補正カバー94は筒状部94b先
端の開口部94dと、第2可動ディスク32の内周部とが略
同一径に形成されているため、第2可動ディスク32に作
用する第2シリンダ室34の遠心液圧と、上記遠心液圧補
正カバー94内側に作用する遠心液圧とを略等しくするこ
とができ、該第2シリンダ室34に発生される遠心液圧を
略完全に無くして、第2可動ディスク32の移動位置を高
精度をもって調節することができる。
また、上記遠心液圧補正カバー94は第1図中2点鎖線
位置から実線位置方向に移動される際、筒状部94b先端
の開口部94dから該遠心液圧補正カバー94内の作動液が
排出されるが、この排出液は前進用従動軸側ギア58から
突出された環状突起部100の捕集部106に捕集され、該前
進用従動軸側ギア58に潤滑用として供給される。
従って、遠心液圧補正カバー94内の排出液を有効に利
用することができ、前進用従動軸側ギアに供給されてい
た本来の潤滑量を減らして、トルク伝達の効率を向上す
ることができる。
ところで、本実施例にあっては前進用従動軸側ギア58
から、上記遠心液圧補正カバー94の筒状部94bの外周を
覆って配置される環状突起部100にパーキングギア102を
形成したので、該パーキングギア102を配置するために
余分なスペースを設ける必要がなく、ハウジングHの軸
方向長さが増大されるのが防止される。
即ち、上記筒状部94bの外周部は、遠心液圧補正カバ
ー94が移動される部分であり、必然的に設けられる空間
部分となっており、当該空間部分に上記パーキングギア
102が配置されることにより、該パーキングギア102のた
めのスペースを新たに設ける必要がない。
このため、ハウジングHは軸方向(従動軸28の軸方
向)の小型化を図ることができ、特にエンジンを横置き
した場合のパワーユニットの車両左右方向寸法を短縮し
て、該パワーユニットを狭いエンジンルームに搭載する
際のレイアウトが著しく容易になる。
また、上記パーキングギア102は環状突起部100の外周
に形成されることにより、該パーキングギア102に噛合
される図外のフックを、該パーキングギア102の軸直角
方向の外径部に配置することができ、このため、該フッ
クを取り付けるために軸方向に余分なスペースを設ける
必要がなく、ハウジングHを最も効果的に短縮化するこ
とができる。
尚、本実施例にあっては上記第2シリンダ室34の固定
壁84を従動軸28に係止するにあたって、比較的径方向の
寸法を小さくすることができる半割りリング88を用いた
ので、上記遠心液圧補正カバー94の最小径となる開口部
94d径を、第2可動ディスク32の内周径と略等しくする
ことができ、上述したように該遠心液圧補正カバー94内
に発生される遠心液圧と、第2シリンダ室34内に発生さ
れる遠心液圧とを略等しくすることができる。
従って、遠心力による補正を十分に行うことだでき、
延いては、Vベルト26の耐久性および動力伝達効率を大
幅に向上することができる。
発明の効果 以上の構成により本発明の請求項1のVベルト式無段
変速機にあっては、遠心液圧補正カバーの筒状部の突設
方向に配置されたギアトレーンの出力側回転部材に、該
筒状部の先端外周部を覆う環状突出部を設け、該環状突
出部にパーキングギアを形成したので、該筒状部の先端
外周部は必然的に設けられる空間部分であるため、該パ
ーキングギアは当該空間部分を有効利用して配置された
ことになり、従って、該パーキングギアを設けるために
軸方向に余分なスペースを設ける必要がなく、変速機自
体の軸方向長さを短縮化して、車両への搭載時のレイア
ウトを著しく簡単化することができる。
また、請求項2の発明にあっては、上記環状突出部の
内周部分を捕集部として、上記遠心液圧補正カバーの開
口部から排出される作動液を捕集し、この捕集された作
動液を上記出力側回転部材の潤滑用としたので、該排出
液の有効利用を図ることができ、該出力側回転部材に供
給されていた本来の潤滑量を減少させて、効率化を図る
ことができる。
更に、請求項3の発明にあっては、上記環状突出部の
外周に上記パーキングギアを形成したので、該パーキン
グギアに噛合されるパーキング用のフックを該パーキン
グギアの外径部に配置することができるので、変速機の
軸方向長さの更なる短縮化を行うことができるという各
種優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す要部断面図、第2図は
本発明を概略的に示す全体構成図である。 24……従動プーリ、26……Vベルト、28……従動軸、30
……第2固定ディスク、32……第2可動ディスク、34…
…第2シリンダ室(変速液圧室)、58……前進用従動軸
側ギア(出力側回転部材)、94……遠心液圧補正カバ
ー、94b……筒状部、94d……開口部、100……環状突起
部、102……パーキングギア、106……捕集部、108……
貫通孔(案内通路)、M……Vベルト式無段変速機、

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固定ディスクおよび該固定ディスクに対向
    配置される可動ディスクからなる可変幅プーリと、可動
    ディスクの背面に設けられる該可動ディスク移動用の変
    速液圧室とを備え、該変速液圧室に作用する遠心液圧に
    対抗する液圧を発生させるための遠心液圧補正カバー
    を、該可動ディスクと一体的に設けてなるVベルト式無
    段変速機において、 上記遠心液圧補正カバーに、上記可動ディスクが設けら
    れる側とは反対側に突設される筒状部を形成すると共
    に、該筒状部の突設方向にパワートレーンの出力側回転
    部材を配置し、該出力側回転部材に上記筒状部の先端外
    周部を覆う環状突出部を設け、該環状突出部にパーキン
    グギアを形成したことを特徴とするVベルト式無段変速
    機。
  2. 【請求項2】上記遠心液圧補正カバーの筒状部先端に形
    成される開口部の移動範囲全域に亙って上記環状突出部
    を突出させ、該環状突出部の内側を該開口部から排出さ
    れる作動液の捕集部とし、かつ、該捕集部で捕集された
    作動液を上記出力側回転部材の潤滑部に供給する案内通
    路を設けたことを特徴とする請求項1記載のVベルト式
    無段変速機。
  3. 【請求項3】上記環状突出部の外周に上記パーキングギ
    アを形成したことを特徴とする請求項1又は2記載のV
    ベルト式無段変速機。
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