JP2501762Y2 - オイルシ―ル - Google Patents

オイルシ―ル

Info

Publication number
JP2501762Y2
JP2501762Y2 JP1990058436U JP5843690U JP2501762Y2 JP 2501762 Y2 JP2501762 Y2 JP 2501762Y2 JP 1990058436 U JP1990058436 U JP 1990058436U JP 5843690 U JP5843690 U JP 5843690U JP 2501762 Y2 JP2501762 Y2 JP 2501762Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lip
oil seal
contact angle
oil
reinforcing ring
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1990058436U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0417568U (ja
Inventor
睦男 西本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Isuzu Motors Ltd
Original Assignee
Isuzu Motors Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Isuzu Motors Ltd filed Critical Isuzu Motors Ltd
Priority to JP1990058436U priority Critical patent/JP2501762Y2/ja
Publication of JPH0417568U publication Critical patent/JPH0417568U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2501762Y2 publication Critical patent/JP2501762Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Sealing With Elastic Sealing Lips (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、回転軸がケーシングを貫通する部分に設け
るオイルシールに関するものである。
〔従来の技術〕
エンジンのクランク室内は、潤滑オイルが飛沫となっ
て飛び散っているために,クランク軸がクランク室を突
き抜ける部分には、オイルシールが設けられていること
は、実開昭62-195646号公報などによって周知である。
このように、回転軸がケーシングを突き抜ける部分に
設ける従来のオイルシール1は、第5図に示すように、
回転軸2が図示しないケーシング内4から室外6に貫通
する部位に取付けられる。このオイルシール1は、金属
製の補強環8にゴム弾性体を固着した外環部10から張り
出した円錐筒状の腰部12の内周側に設けられたリップ14
とから成っており、リップ14の外周にリング状のスプリ
ング16を嵌装して、リップ14を回転軸2側に押し付ける
ようにしてシールするものである。
また、実開昭55-119454号公報に開示されているオイ
ルシール1は、第6図に示すように、リップ14の室外4
側(大気側)にダストカバー18を取付けたものもある。
〔考案が解決しようとする課題〕
ところで、前記オイルシールは,長期間使用すると、
リップが摩耗してオイル洩れを起こすという問題があ
る。従来、このオイル洩れは、生産面からの改善問題と
して捉えられる傾向が強かった。本考案者は、実際のオ
イル洩れ状況を詳細に検討した結果、工場品質上の問題
ではなく、設計上の対応を必要とする問題があることを
見出した。
即ち、本考案者は、材質、スプリングの締め付け力、
締め代、リップ摩耗幅、接触面圧、軸摩耗深さ、リップ
両面の回転軸となす角度、走行距離、エンジンのフロン
ト側,リヤ側の別、回転軸に設けるウエアリングの影響
などの要因がオイル洩れ状況に及ぼす関係を求めた。そ
の結果、オイル洩れは、室外6側(大気側)のリップ面
20が回転軸2と成す角度(以下接触角という)θが支配
要因であり、他は、いずれも、オイル洩れに対して支配
的であるとは認めれないという結果が得られた。
即ち、第7図に示すように、リップ14は、初期接触角
θだったものが、走行と共に斜線部22が摩耗して失わ
れる。その際、リップ14は、腰部12に片持ち状に支えら
れているので、自由端側が下がるように摩耗し、リップ
14の接触角θは、走行と共に増大し、走行距離Sのとき
の接触角をθとすると、θ>θとなる。
クランク軸のオイルシールの接触角θと、走行距離S
との関係は、初期接触角θは、第8図に示すような曲
線を描いて角度が増大する。ここで、max曲線とmin曲線
との間のばらつきは、工場品質などでで発生するばらつ
きを示している。
オイル洩れ状況を、洩れナシ、にじみ、洩れの3段階
評価法で評価し、走行距離Sに関係なく接触角θと洩れ
との関係を求めると第9図が得られた。即ち、接触角θ
が、20°未満ではオイル洩れは観測されず、ほぼ20°で
滲みが観測され始め、20°を越えるとオイル洩れ頻度が
急速に増加し、ほぼ23°以上で洩れナシは観測されなか
った。クランク室内側の接触角は、ほぼ37°から54°の
間にばらついたが、オイル洩れに対し影響は認められな
かった。
本考案は、以上の問題に着目して成されたものであっ
て、リップが回転軸と接触して摩耗しても、初期接触角
が変化しないオイルシールを提供することを目的として
いる。
〔課題を解決するための手段〕
以上の目的を達成するための本考案のオイルシールの
構成は、弾性シール部材と、該弾性シール部材を補強す
る補強環とによってオイルシールを形成し、前記弾性シ
ール部材を、リング状のリップと、該リップを支持する
支持部とによって一体的に形成し、該支持部は、前記補
強環の内周面に達する複数枚のフランジ状をなし、外周
側を互いに離間させて補強環に取り付け、前記リップが
回転軸に接する部分の大気側リップ面の回転軸に対する
角度を20°以下とし、また、内側面の回転軸に対する角
度を前記以上とする折れ面状にリップを形成したもので
ある。
前記支持部は、回転軸方向に曲面をなすように形成す
ることができる。
前記リップは、互いに離間して補強環に取付けた複数
枚の支持部で支持されるので、リップの内周が摩耗して
も姿勢が変化しない。したがって、回転軸と大気側リッ
プ面との成す接触角は、摩耗が進行しても初期値を保持
することができる。
前記複数枚のフランジ状の支持部は、装着するときに
弾性変形させて十分な弾性力を与えれば、リップを回転
軸に付勢するスプリングを省略することができる。
〔実施例〕
以下実施例によって、この作用を具体的に説明する。
第1図に示す本実施例のオイルシール1は、リップ14
からフランジ状に外方に伸びる支持部121,122の内周縁
が、間にスプリング16を挟んでリップ14と一体を成す形
状をしている。
オイルシール1を組付けるには、まず、リップ12の外
周にスプリング16を取付け、次いで、補強環8にリング
状スペーサ201を弾性係合させ、次いで支持部121を嵌装
し、同様に、順次リング状スペーサ202、腰部122、リン
グ状スペーサ203を取付ける。スペーサ201〜203は、補
強環8に弾性係合させられるものであれば、使用する材
質は金属、合成樹脂など適宜使用することができる。ま
た、支持部121,122は、リップ12が初期接触角θを保つ
ことができる支持力を与える強度があれば、断面形状は
限定されない。
次に第2図によって、本実施例のオイルシール1の動
作を説明する。図において、オイルシール1を図示しな
いエンジンのリテーナ24とクランク軸2′の間に装着す
ると、支持部121,122は、ある程度圧縮され、弾性変形
した状態で装着される。したがって、リップ14が摩耗し
てリップ12がスプリング16によりクランク軸2′側に押
し付けられると(第2図の点線で示した状態)と、支持
部121,122がこれに追随して延びる。この場合、リップ1
4は室内4側と室外6側の両側を支持されているので、
姿勢が安定しており、接触角θは初期値θを維持する
ことができる。
したがって、初期接触角θを20°以下に設定すれ
ば、そのままこの値を保持した状態で摩耗させることが
でき、オイル洩れを防止することができる。
第3図は、別の実施例によるオイルシール1を示す、
この実施例ではオイルシール1の支持部121,122は、第
1図の場合とは異なり、外に凹の形状に形成している。
なお、本実施例では、支持部121,122の弾性力を十分強
いものにして、リップ14を付勢するスプリングを省略し
た。このように形成しても、リップ14の摩耗に対して大
気側接触角を一定に保つことができる。第4図は、第3
図に示すオイルシール1の動作は態を説明する図であ
り、第2図と同様であるので説明は省略する。
〔考案の効果〕
以上説明したように、本考案のオイルシールは、2個
の支持部でリップを両側から支持するようにしたので、
リップが摩耗してもリップの姿勢が変化しない。したが
って、外気側のリップ面と回転軸との接触角は、リップ
が摩耗しても初期接触角を維持することができる。よっ
て、初期接触角をほぼ20°、又はそれ以下の値となるよ
うに製造すると、摩耗が進行してもオイル洩れを起こさ
ないオイルシールを提供することができる。
【図面の簡単な説明】 第1図は一実施例による本考案のオイルシールの半断面
図、第2図は第1図1のオイルシールの動作を説明する
図、第3図は別の実施例による本考案のオイルシールの
半断面図、第4図は第3図のオイルシールの動作を説明
する図、第5図〜第6図は従来のオイルシールの断面
図、第7図は従来のオイルシールの問題点を説明する
図、第8図は従来のオイルシールを自動車のエンジンに
取付けた場合の走行距離に対する接触角の変化とオイル
洩れとの関係を示すグラフ図、第9図は従来のオイルシ
ールの接触角とオイル洩れとの関係を示すグラフ図であ
る。 1……オイルシール、2……回転軸、2′……クランク
軸、8……補強環、12,121,122……支持部、14……リッ
プ。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】弾性シール部材と、該弾性シール部材を補
    強する補強環とによってオイルシールを形成し、前記弾
    性シール部材を、リング状のリップと、該リップを支持
    する支持部とによって一体的に形成し、該支持部は、前
    記補強環の内周面に達する複数枚のフランジ状をなし、
    外周側を互いに離間させて補強環に取り付け、前記リッ
    プが回転軸に接する部分の大気側リップ面の回転軸に対
    する角度を20°以下とし、また、内側面の回転軸に対す
    る角度を前記以上とする折れ面状にリップを形成したオ
    イルシール。
JP1990058436U 1990-06-04 1990-06-04 オイルシ―ル Expired - Lifetime JP2501762Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1990058436U JP2501762Y2 (ja) 1990-06-04 1990-06-04 オイルシ―ル

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1990058436U JP2501762Y2 (ja) 1990-06-04 1990-06-04 オイルシ―ル

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0417568U JPH0417568U (ja) 1992-02-13
JP2501762Y2 true JP2501762Y2 (ja) 1996-06-19

Family

ID=31584043

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1990058436U Expired - Lifetime JP2501762Y2 (ja) 1990-06-04 1990-06-04 オイルシ―ル

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2501762Y2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013113381A (ja) * 2011-11-29 2013-06-10 Nok Corp 密封装置

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS577897Y2 (ja) * 1977-05-30 1982-02-15
JPS59181371U (ja) * 1983-05-23 1984-12-04 日本ピラ−工業株式会社 軸封装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013113381A (ja) * 2011-11-29 2013-06-10 Nok Corp 密封装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0417568U (ja) 1992-02-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0694903B2 (ja) カセットパッキン
US10571026B2 (en) Sealing structure with torsional damper and oil seal
US5687972A (en) Unitary oil seal assembly
US4345770A (en) Coffered seal
US5613691A (en) Sealing device for universal joint with integral sealing lips and cover portion
US20070065057A1 (en) Sealed spherical bearing
JPH0599234A (ja) シール付き球面ころがり軸受
JP2501762Y2 (ja) オイルシ―ル
CN111492161B (zh) 密封装置
JP3808300B2 (ja) 密封装置
JPH0225016Y2 (ja)
JP2004293791A (ja) 蛇腹状ブーツ
JP3293075B2 (ja) リップ型シール
JP2003056579A (ja) シール装置
JP2003049846A (ja) 転がり軸受ユニットおよび水ポンプ
US4861045A (en) Dust excluder for vehicle air conditioning compressor seal assembly
JPH0614139Y2 (ja) 密封装置
US5492340A (en) Floating disk seal assembly
JP6743378B2 (ja) 密封装置用補助シール
JPS6311284Y2 (ja)
JPH074364Y2 (ja) 密封装置
JP2022070382A (ja) 密封装置
JPH0356693Y2 (ja)
JPH0135984Y2 (ja)
JP2002228006A (ja) オイルシール