JP2501664Y2 - 透過型スクリ―ン - Google Patents

透過型スクリ―ン

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JP2501664Y2
JP2501664Y2 JP1989043759U JP4375989U JP2501664Y2 JP 2501664 Y2 JP2501664 Y2 JP 2501664Y2 JP 1989043759 U JP1989043759 U JP 1989043759U JP 4375989 U JP4375989 U JP 4375989U JP 2501664 Y2 JP2501664 Y2 JP 2501664Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は背面投影型表示装置に使用される透過型スク
リーンに関するものである。
〔従来の技術〕
プロジェクタ等の投影型表示装置として、CRTや液晶
表示パネル等の表示体が表示する画像を透過型スクリー
ンにその背面側から投影し、この投影画像をスクリーン
前面側から観察させるようにした背面投影型表示装置が
ある。
この背面投影型表示装置の透過型スクリーンとして
は、一般に、スクリーン前面に多数のレンチキュラーレ
ンズを形成して、スクリーンの背面側から入射して前面
側に出射する投影画像光を前記レンチキュラーレンズに
よって拡散させるようにしたものが使用されており、こ
のレンチキュラーレンズを有する透過型スクリーンによ
れば、スクリーン前面側から観察される投影画像の視野
角を大きくとることができる。
第3図は、前面にレンチキュラーレンズを有する透過
型スクリーンとして従来知られているものの一部分の断
面を示している。この透過型スクリーンは、例えばアク
リル樹脂等の透明樹脂シートからなっており、その背面
1は光入射面とされ、前面は光出射面とされている。そ
して、このスクリーン前面には、微細幅の直線状凸条か
らなる多数のレンチキュラーレンズ2がその幅方向に連
続させて形成されている。このレンチキュラーレンズ2
は、その両側面をそれぞれ全反射面a1,a2とし、頂面を
光出射面としたもので、この光出射面は、その中央部を
凹入させてこの凹入面を凸レンズ面bとするとともに、
凹入面の両側の頂面をそれぞれ凸レンズ面c1,c2とし、
さらにこの凸レンズ面c1,c2と全反射面a1,a2との間の部
分を、前記凸レンズ面c1,c2とは曲率の異なる凸レンズ
面d1,d2とした形状となっており、中央の凸レンズ面b
とその両側の凸レンズ面c1,c2との間の段差面は、直線
面状の全反射光出射面e1,e2とされている。また、前記
全反射面a1,a2は、スクリーン背面側から入射してこの
全反射面a1,a2で反射される光を前記全反射光出射面e1,
e2に向けて集光させる曲面(例えば放物面)とされてい
る。また、3は各レンチキュラーレンズ2,2間に設けら
れてブラックストライプを形成する光吸収層である。こ
の光吸収層3は、外部光がスクリーン前面のレンチキュ
ラーレンズ2で反射されてスクリーン前面側から観察さ
れる投影画像のコントラストが悪くなるのを防ぐために
設けられており、この光吸収層3は、レンチキュラーレ
ンズ2の側面(全反射面a1,a2)の基端から全反射面a1,
a2の上端付近までの高さにわたって形成されている。ま
た、この透過型スクリーンの背面1側(光入射側)に
は、図示しないが、投影レンズによって拡大投影される
画像光をスクリーン面に対して垂直な光に補正するフレ
ネルレンズ(例えばサーキュラ・フレネルレンズ)が配
置されている。
この透過型スクリーンは、投影レンズにより拡大投影
され、スクリーン背面側に配置したフレネルレンズによ
りスクリーン面に対して垂直になるように補正されてス
クリーンに入射する画像光を、スクリーン前面のレンチ
キュラーレンズ2により拡散させてスクリーン前面側に
出射させてやるもので、前記フレネルレンズにより補正
されて第3図に実線で示す光路でスクリーンに入射した
光のうち、レンチキュラーレンズ2の各凸レンズ面b,
c1,c2,d1,d2に直接入射した光は、この各凸レンズ面b,c
1,c2,d1,d2で屈折拡散されてスクリーン前面側に出射
し、また全反射面a1,a2に入射してこの全反射面a1,a2
反射された光は、全反射光出射面e1,e2に集光されてこ
の全反射光出射面e1,e2からスクリーン前面側に出射す
る。
なお、透過型スクリーンには、スクリーン背面を、投
影画像光をスクリーン面に対して垂直な光に補正するフ
レネルレンズ面としているものもある。
〔考案が解決しようとする課題〕
ところで、投影レンズにより透過型スクリーンに拡大
投影される画像光は、上述したように、スクリーン背面
側に配置したフレネルレンズによりスクリーン面に対し
て垂直な光に補正されて透過型スクリーンに入射する
が、実際には、フレネルレンズを通った光の一部は、ス
クリーン面に対して垂直な方向の光とはならずに、様々
な角度でスクリーンに入射する。
このように様々な角度の光がスクリーンに入射する
と、この光のうち、レンチキュラーレンズ2の各凸レン
ズ面b,c1,c2,d1,d2に直接入射する光はスクリーン前面
側に出射するが、レンチキュラーレンズ2の全反射面
a1,a2に入射した斜め光は、第3図にその光路を破線で
示したように、スクリーン面に対して垂直な入射光とは
異なる方向に反射されるため、この全反射面a1,a2で反
射された光の一部が、上記各凸レンズ面b,c1,c2,d1,d2
に対して全反射角で入射して、この各凸レンズ面b,c1,c
2,d1,d2で反射または屈折されて迷光となる。
そして、従来の透過型スクリーンでは、上記のように
各凸レンズ面b,c1,c2,d1,d2で反射または屈折された迷
光のうち、全反射面a1,a2に向かう光はこの全反射面a1,
a2の外側の光吸収層3で吸収されるが、全反射面a1,a2
の基端より下を通った光はスクリーン背面1に向かい、
そのうちのスクリーン背面1に対して全反射角で入射し
た光が、第3図に破線で示すようにスクリーン背面1で
スクリーン前面側に反射されて別のレンチキュラーレン
ズを通ってスクリーン前面側に出射するため、一部の画
像光が本来の出射位置とは異なる位置から出射して、ス
クリーン前面側から観察される投影画像にゴースト像を
生じさせたり、投影画像のコントラストを低下させたり
していた。
本考案は上記のような実情にかんがみてなされたもの
であって、その目的とするところは、スクリーン前面に
レンチキュラーレンズを形成して投影画像の視野角を大
きくしたものでありながら、スクリーン面に対して垂直
な方向以外の角度でスクリーンに入射した光が本来の出
射位置とは異なる位置から出射するのを防いで、スクリ
ーン前面側から観察される投影画像を、ゴースト像がな
くかつコントラストのよい画像とすることができる透過
型スクリーンを提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本考案の透過型スクリーンは上記目的を達成するため
に、スクリーン前面のレンチキュラーレンズを、その幅
方向において複数のレンズ単位に分割し、この各レンズ
単位間にそれぞれ各レンズ単位の側面の基端から頂部付
近にわたって光吸収層を設けるとともに、前記各レンズ
単位のうち少なくとも1つのレンズ単位は、その両側面
をスクリーン背面からの入射光を反射させる全反射面と
し頂部に全反射光出射面とレンズ面を形成するととも
に、前記全反射面をスクリーン面に対して垂直に入射し
てこの全反射面で反射される光を前記全反射光出射面に
向けて集光させる曲面とした形状とし、他のレンズ単位
は、その両側面をスクリーン面に対して垂直に近い角度
で立上る直線面とし頂面をレンズ面とした形状とし、か
つ、前記各レンズ単位の底幅を、 h・tan(sin-11/n) h:レンズ単位の側面の基端から前記光吸収層の頂縁ま
での高さ n:スクリーン材質の光屈折率 より小さくしたものである。
〔作用〕
すなわち、本考案の透過型スクリーンは、その前面の
レンチキュラーレンズを、全反射面と全反射光出射面と
レンズ面とをもつレンズ単位と、レンズ面をもつレンズ
単位との複数のレンズ単位に分割して、1つのレンチキ
ュラーレンズの光拡散作用を各レンズ単位に分担させる
とともに、各レンズ単位間にそれぞれ各レンズ単位の側
面の基端から頂部近くにわたって光吸収層を設け、かつ
各レンズ単位の底幅を上記のように選ぶことによって、
スクリーン面に対して垂直な方向以外の角度でスクリー
ンに入射した光のうち前記各レンズ単位の全反射面やレ
ンズ面で反射または屈折され、さらに各レンズ単位の側
面の基端より下を通ってスクリーン背面に向かう光を、
スクリーン背面に対して全反射臨界角より小さい角度で
入射する光だけとしたものであり、このようにすれば、
各レンズ単位の全反射面やレンズ面で反射または屈折さ
れた迷光のうち、スクリーン背面に対する角度が全反射
角である光は、その全てが各レンズ単位の側面の基端よ
り上において各レンズ単位間の光吸収層で吸収され、各
レンズ単位の側面の基端より下を通ってスクリーン背面
に向かう光は、その全てがスクリーン背面に対して全反
射臨界角より小さい角度で入射したスクリーン背面で反
射されることなくスクリーン背面側に出射する。したが
って、本考案の透過型スクリーンによれば、スクリーン
前面にレンチキュラーレンズを形成して投影画像の視野
角を大きくしたものでありながら、スクリーン面に対し
て垂直な方向以外の角度でスクリーンに入射した光が本
来の出射位置とは異なる位置から出射するのを防いで、
スクリーン前面側から観察される投影画像を、ゴースト
像がなくかつコントラストのよい画像とすることができ
る。
〔実施例〕
以下、本考案の一実施例を第1図および第2図を参照
して説明する。第1図は本実施例の透過型スクリーンの
一部分の断面を示している。
この透過型スクリーンは、例えばアクリル樹脂等の透
明樹脂シートからなるもので、その背面11は光入射面と
され、前面は光出射面とされており、このスクリーン前
面には、微細幅(幅1mm以下)の直線状凸条からなる多
数のレンチキュラーレンズ12がその幅方向に連続させて
形成されている。そして、この各レンチキュラーレンズ
12はそれぞれ、その幅方向において複数(この実施例で
は3つ)のレンズ単位12a,12b,12cに分割されており、
隣合うレンズ単位12a,12b間および12b,12c間にはそれぞ
れブラックストライプを形成する光吸収層13が設けられ
ている。
前記各レンズ単位12a,12b,12cのうち、図上左側のレ
ンズ単位12aは、その両側面をスクリーン背面からの入
射光を反射させる全反射面A1,A2とし、頂部にスクリー
ン前面側に突出する突出部14を形成した形状とされてお
り、この突出部14の両側面は、前記全反射面A1,A2の上
端からスクリーン面に対して垂直に近い角度で立上る直
線面状の全反射光出射面E1,E2とされ、突出部14の頂面
には、その中心を境界として左右一対の凸レンズ面C1,C
2が形成されている。また、前記全反射面A1,A2は、スク
リーン面に対して垂直に入射してこの全反射面A1,A2
反射される光を反対側の全反射光出射面E1,E2に向けて
集光させる曲面(例えば全反射光出射面E1,E2上もしく
はその付近に焦点をもつ放物面)とされている。
また、中央のレンズ単位12bと右側のレンズ単位12c
は、それぞれ、その両側面をスクリーン面に対して垂直
に近い角度で立上る直線面とした形状とされており、中
央のレンズ単位12bの頂面は1つの凸レンズ面Bとさ
れ、右側のレンズ単位12cの頂面には、その中心を境界
として左右一対の凸レンズ面D1,D2が形成されている。
なお、左側のレンズ単位12aの全反射光出射面E1,E
2と、各レンズ単位12a,12b,12cの各凸レンズ面C1,C2,B,
D1,D2は、第3図に示した従来の透過型スクリーンにお
けるレンチキュラーレンズ2の全反射光出射面e1,e2
各凸レンズ面c1,c2,b,d1,d2にそれぞれ対応している。
また、前記光吸収層13は、各レンズ単位12a,12b,12c
の側面(全反射面A1,A2および直線面)の基端から頂部
近くにわたって形成されており、この各レンズ単位間の
各光吸収層13の頂縁は、左側のレンズ単位12aの全反射
面A1,A2の上端とほぼ同じレベルにある。また、中央と
右側のレンズ単位12b,12cの両側面の高さは前記全反射
面A1,A2の高さよりわずかに高くなっており、この両レ
ンズ単位12b,12cの両側面の上端部は光吸収層13の頂縁
よりわずかに突出している。なお、前記光吸収層13は、
各レンズ単位間の隙間に黒色塗料等の光吸収材を充填し
て形成されている。
第2図は上記透過型スクリーンの1つのレンチキュラ
ーレンズ12を示しており、その各レンズ単位12a,12b,12
cの底幅Wa,Wb,Wcは、いずれも、レンズ単位の側面の基
端から前記光吸収層13の頂縁までの高さをh、スクリー
ン材質の光屈折率をnとしたとき、 h・tan(sin-11/n) より小さくなるように選んである。
なお、上記透過型スクリーンの背面11側(光入射側)
には、図示しないが、投影レンズによって拡大投影され
る画像光をスクリーン面に対して垂直な光に補正するフ
レネルレンズ(例えばサーキュラ・フレネルレンズ)が
配置されている。
この透過型スクリーンも、投影レンズにより拡大投影
され、スクリーン背面側に配置したフレネルレンズによ
りスクリーン面に対して垂直になるように補正されてス
クリーンに入射する画像光を、スクリーン前面のレンチ
キュラーレンズ12により拡散させてスクリーン前面側に
出射させてやるもので、前記フレネルレンズにより補正
されて第1図に実線で示す光路でスクリーンに入射した
光のうち、レンチキュラーレンズ12を構成する各レンズ
単位12a,12b,12cの各凸レンズ面C1,C2,B,D1,D2に直線入
射した光は、この各凸レンズ面C1,C2,B,D1,D2で屈折拡
散されてスクリーン前面側に出射し、また左側のレンズ
単位12aの全反射面A1,A2に入射してこの全反射面A1,A2
で反射された光は、このレンズ単位12aの頂部の突出部1
4内を通って反対側の全反射光出射面E1,E2に集光され、
この全反射光出射面E1,E2からスクリーン前面側に出射
する。
また、前記フレネルレンズを通った光は、その全てが
スクリーン面に対して垂直な方向の光となるのではな
く、一部の光は様々な角度でスクリーンに入射するが、
この光のうち、各レンズ単位12a,12b,12cの各凸レンズ
面C1,C2,B,D1,D2に直接入射する光はスクリーン前面側
に出射する。
一方、上記様々な角度でスクリーンに入射する光のう
ち、左側のレンズ単位12aの全反射面A1,A2に入射した斜
め光は、第1図にその光路を破線で示したように、スク
リーン面に対して垂直な入射光とは異なる方向に反射さ
れるが、この全反射面A1,A2で反射された光のうち、反
対側の全反射面A2,A1に向かう光はこの全反射面A2,A1
外側の光吸収層13で吸収され、上記レンズ単位12aの全
反射光出射面E1,E2および凸レンズ面C1,C2を透過する光
はスクリーン前面側に出射する。また、上記全反射面
A1,A2で反射されて上記レンズ単位12aの凸レンズ面C1,C
2に向かう光のうち、この凸レンズ面C1,C2に全反射角で
入射する光は、この凸レンズ面C1,C2で反射されて迷光
となり、他のレンズ単位12b,12cおよび隣接するレンチ
キュラーレンズのレンズ単位12b,12cにその凸レンズ面
B,E2,E2および側面の上部で反射または屈折して入射す
るが、これらレンズ単位12b,12cに入射した迷光のう
ち、各レンズ単位12b,12cの側面に向かう光は、その外
側の光吸収層13で吸収される。
また、上記迷光のうち、各レンズ単位12b,12cの側面
の基端より下を通った光はスクリーン背面11に向かう
が、このレンズ単位12b,12cの底幅Wb,Wcを上記のように
[h・tan(sin-11/n)]より小さくしておけば、各レ
ンズ単位12b,12cの側面に基端より下を通ってスクリー
ン背面11に向かう迷光は、その全てがスクリーン背面11
で反射されることなくスクリーン背面側に出射する。す
なわち、上記各レンズ単位12b,12cにスクリーン前面側
から入射する光のうち、各レンズ単位12b,12cの側面の
基端より下を通ってスクリーン背面11に向かう光は、第
2図に示したレンズ単位の一方の側面における光吸収層
13の頂縁と他方の側面の基端とを結ぶ臨界線Pより下を
通る光であり、この臨界線Pのスクリーン背面11に対す
る角度ψがスクリーン背面11における全反射臨界角θよ
り小さければ、上記臨界線Pの下を通ってスクリーン背
面11に向かう光は、スクリーン背面11を透過してスクリ
ーン背面側に出射する。そして、スクリーン背面11にお
ける全反射臨界角θは、スクリーン材質の光屈折率をn
とすると、 θ=sin-11/n であるから、レンズ単位12b,12cの底幅Wb,Wcを上記のよ
うに[h・tan(sin-11/n)]より小さくしておけば、
各レンズ単位12b,12cの側面の基端より下を通ってスク
リーン背面11に向かう迷光の全てを、スクリーン背面11
で反射されることなくスクリーン背面側に出射させてや
ることができる。なお、例えばスクリーン材料がアクリ
ル樹脂(光屈折率1.49)である場合は、スクリーン背面
11における全反射臨界角θは42°であるから、この場合
は、第2図に示した臨界線Pのスクリーン背面11に対す
る角度ψが42°より小さくなるように、レンズ単位の側
面の基端から光吸収層13の頂縁までの高さhと、各レン
ズ単位12b,12cの底幅Wb,Wcとを選べばよい(例えばhが
0.3mmの場合、Wb,Wcを0.3mm以下とすれば、ψは45°以
下となる)。
さらに、全反射面A1,A2を有するレンズ単位12aの凸レ
ンズ面C1,C2で反射された迷光は、他のレンズ単位12b,1
2cだけでなく、隣接するレンチキュラーレンズの全反射
面A1,A2をもつレンズ単位12aにも入射することがある
が、このレンズ単位12aに入射した迷光のうち、このレ
ンズ単位12aの側面の全反射面A2,A2に向かう光は外側の
光吸収層13で吸収されるし、また全反射面A2,A2の基端
より下を通ってスクリーン背面11に向かう迷光も、この
レンズ単位12aの底幅Waを上記のように[h・tan(sin
-11/n)]より小さくしておけば、他の各レンズ単位12
b,12cの場合と同様に、その全てがスクリーン背面11で
反射されることなくスクリーン背面側に出射する。
また、スクリーン面に対して垂直な方向以外の様々な
角度でスクリーンに入射する光は、上記レンズ単位12a
の全反射面A1,A2だけでなく、他のレンズ単位12b,12cの
側面にも入射してその一部の光がこの側面で反射される
が、この反射光のうち反対側の側面に向かう光は光吸収
層13で吸収され、また凸レンズ面B,D1,D2および側面上
部を通って出射する光のうちの他のレンズ単位に入射す
る光は、前述したように光吸収層13で吸収されるか、あ
るいはスクリーン背面側に出射する。
すなわち、上記透過型スクリーンは、その前面のレン
チキュラーレンズ12を、全反射面A1,A2と全反射光出射
面E1,E2と凸レンズ面C1,C2とをもつレンズ単位12aと、
凸レンズ面Bをもつレンズ単位12bと、凸レンズ面D1,D2
をもつレンズ単位12b,12cとの複数のレンズ単位に分割
して、1つのレンチキュラーレンズの光拡散作用を各レ
ンズ単位12a,12b,12cに分担させるとともに、各レンズ
単位12a,12b,12c間にそれぞれ各レンズ単位の側面(レ
ンズ単位12aでは全反射面A1,A2)の基端から頂部近くに
わたって光吸収層13を設け、かつ各レンズ単位12a,12b,
12cの底幅Wa,Wb,Wcを[h・tan(sin-11/n)]より小さ
く選ぶことによって、スクリーン面に対して垂直な方向
以外の角度でスクリーンに入射した光のうち前記各レン
ズ単位12a,12b,12cの全反射面A1,A2や凸レンズ面C1,C2,
B,D1,D2で反射または屈折され、さらに各レンズ単位12
a,12b,12cの側面の基端より下を通ってスクリーン背面1
1に向かう光を、スクリーン背面11に対して全反射臨界
角より小さい角度で入射する光だけとしたものであり、
このようにすれば、各レンズ単位12a,12b,12cの全反射
面A1,A2や凸レンズ面C1,C2,B,D1,D2で反射または屈折さ
れた迷光のうち、スクリーン背面11に対する角度が全反
射角である光は、その全てが各レンズ単位12a,12b,12c
の側面の基端より上において各レンズ単位間の光吸収層
13で吸収され、各レンズ単位12a,12b,12cの側面の基端
より下を通ってスクリーン背面11に向かう光は、その全
てがスクリーン背面11に対して全反射臨界角θより小さ
い角度で入射してスクリーン背面11で反射されることな
くスクリーン背面側に出射するから、スクリーン面に対
して垂直な方向以外の角度でスクリーンに入射した光が
本来の出射位置とは異なる位置から出射するのを防い
で、スクリーン前面側から観察される投影画像を、ゴー
スト像がなくかつコントラストのよい画像とすることが
できる。
なお、上記実施例では、レンチキュラーレンズ12を3
つのレンズ単位12a,12b,12cに分割しているが、このレ
ンチキュラーレンズ12の分割数は任意でよく、また全反
射面A1,A2を有するレンズ単位12aの位置も任意でよい
し、さらに、全反射面A1,A2を有するレンズ単位を複数
にして、その間に、両側面をスクリーン面に対して垂直
に近い角度で立上る直線面とし頂面をレンズ面としたレ
ンズ単位を介在させてもよい。また、各レンズ単位12a,
12b,12cの頂面のレンズ面B,C1,C2,D1,D2は凸レンズ面に
限らず、凹レンズ面や、凸レンズ面と凹レンズ面とを組
合わせたレンズ面としてもよい。
また、上記実施例では、スクリーンの背面側に、投影
レンズによって拡大投影される画像光をスクリーン面に
対して垂直な光に補正するフレネルレンズを配置して使
用される透過型スクリーンについて説明したが、本考案
は、スクリーン背面11を上記フレネルレンズとした透過
型スクリーンにも適用できることはもちろんである。
〔考案の効果〕
本考案の透過型スクリーンによれば、スクリーン前面
にレンチキュラーレンズを形成して投影画像の視野角を
大きくしたものでありながら、スクリーン面に対して垂
直な方向以外の角度でスクリーンに入射した光が本来の
出射位置とは異なる位置から出射するのを防いで、スク
リーン前面側から観察される投影画像を、ゴースト像が
なくかつコントラストのよい画像とすることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は本考案の一実施例を示す透過型ス
クリーンの一部分の断面図および1つのレンチキュラー
レンズの断面図、第3図は従来の透過型スクリーンの一
部分の断面図である。 11……スクリーン背面、12……レンチキュラーレンズ、
12a,12b,12c……レンズ単位、A1,A2……全反射面、B,
C1,C2,D1,D2……凸レンズ面、E1,E2……全反射光出射
面、13……光吸収層。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】前面にレンチキュラーレンズを有し、背面
    側から入射して前面側に出射する投影画像光を前記レン
    チキュラーレンズにより拡散させる透過型スクリーンに
    おいて、 前記レンチキュラーレンズを、その幅方向において複数
    のレンズ単位に分割し、この各レンズ単位間にそれぞれ
    各レンズ単位の側面の基端から頂部付近にわたって光吸
    収層を設けるとともに、 前記各レンズ単位のうち少なくとも1つのレンズ単位
    は、その両側面をスクリーン背面からの入射光を反射さ
    せる全反射面とし頂部に全反射光出射面とレンズ面を形
    成するとともに、前記全反射面をスクリーン面に対して
    垂直に入射してこの全反射面で反射される光を前記全反
    射光出射面に向けて集光させる曲面とした形状とし、 他のレンズ単位は、その両側面をスクリーン面に対して
    垂直に近い角度で立上る直線面とし頂面をレンズ面とし
    た形状とし、 かつ、前記各レンズ単位の底幅を、 h・tan(sin-11/n) h:レンズ単位の側面の基端から前記光吸収層の頂縁まで
    の高さ n:スクリーン材質の光屈折率 より小さくしたことを特徴とする透過型スクリーン。
JP1989043759U 1989-04-14 1989-04-14 透過型スクリ―ン Expired - Lifetime JP2501664Y2 (ja)

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