JP2501620Y2 - 複写機の自動濃度調整装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、原稿を露光走査し、その反射光を検出する
ための受光素子を設け、その受光素子の受ける受光量に
より露光用ランプ電圧、または現像バイアスをコントロ
ールすることにより、最適なコピー濃度を得ようとする
複写機の自動濃度調整装置に関するものである。

〔従来の技術〕

第２図は複写機の光学系を示すもので、プラテンガラ
ス１上に載置された原稿（図示せず）に露光走査体２に
て走査し、このときの反射光を複写用レンズ３を介して
感光体４上に照射してこの感光体４上に潜像を作り、こ
の潜像を図示しない現像機にて現像し、転写装置にて用
紙に転写するようになっている。

従来の自動濃度調整装置は、第３図に示すように、露
光された反射光を検出する受光素子である原稿濃度検出
用センサ（以下これをA/Eセンサという）５は、複写用
レンズ３を光軸方向及び光軸と直角方向に移動可能にし
た変倍機能を有する光学系の場合も、複写用レンズ３の
直後または近傍で、いずれも複写用レンズ３と一体状に
取付けられていた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

上記従来の手段では、変倍時に複写用レンズ３が光軸
方向だけでなく、光軸と直交する方向にも移動する光学
系にあっては、複写用レンズ３と共にA/Eセンサ５が移
動してしまうため、フレア光等の外乱光を受けやすく、
また光軸に直角の方向に移動したときに、A/Eセンサ５
が見る原稿の位置が、倍率により大きく変化してシステ
ムとしての作り込みが非常にむずかしくなるという問題
があった。また第４図に示すように、A/Eセンサ５を複
写用レンズ３に取付けずに光学ユニットのフレーム６に
固着した例もあるが、これはシステムとしては簡単で良
いが、複写用レンズ３の移動量が大きい変倍光学系では
複写用レンズ３の邪魔になって利用できないという問題
があった。

〔問題点を解決するための手段及び作用〕

本考案は上記のことにかんがみさなれたもので、A/E
センサにフレア光等の外乱光が入るのを防止でき、また
A/Eセンサで原稿を見る位置がある程度限定することが
できてA/Eセンサの作り込みを簡単にすることができ、
さらに変倍範囲が広い光学系にも対応できるようにした
複写機等の自動濃度調整装置を提供しようとするもので
あり、その構成は、原稿を露光走査し、その反射光を、
光軸方向及び光軸と直角方向に移動することにより変倍
作動するようにした複写用レンズ３を介して感光体４へ
照射するようにした複写機で、かつ上記反射光を検出す
るためのA/Eセンサを設け、このA/Eセンサの受ける受光
量により露光用ランプ電圧、または現像バイアスをコン
トロールするようにした複写機の自動濃度調整装置にお
いて、光軸方向に移動可能にしたレンズ移動台７に、光
軸と直角方向に移動自在に複写用レンズ３を支持すると
共に、この複写用レンズ３を、レンズ移動台７が光軸方
向に移動することにより複写レンズ３が光軸と直角方向
に移動するようにした移動機構を介して光学ユニットの
フレーム側に連結し、上記A/Eセンサを上記レンズ移動
台７上で、かつ複写用レンズ３の光軸から直角方向に離
間した位置に取付けた構成になっており、レンズ移動台
７の光軸方向への移動と共に、複写用レンズ３が光軸と
直角方向へ移動する変倍時において、A/Eセンサは複写
用レンズの光軸と直角方向に移動せず、レンズ移動台７
と共に光軸方向にのみ移動される。

〔実施例〕

本考案の実施例を第１図に基づいて説明する。

なお、この実施例において、従来例と同一部材は同一
符号を付して説明を省略する。

図中７は複写用レンズ３を支持するレンズ移動台であ
り、このレンズ移動台７は図示しない移動装置にて、複
写機のフレームに対して上記複写機用レンズ３の光軸方
向に移動するようになっている。そして上記複写用レン
ズ３はレンズ移動台７に、複写用レンズ３の光軸と直角
方向に移動自在に支持されており、この複写用レンズ３
の支持部材８に突設したカムフォロア９が複写機のフレ
ーム側に設けたカム10に当接していて、レンズ移動台７
が複写用レンズ３の光軸方向に移動することにより、こ
れと連動してカム10により複写用レンズ３が光軸と直角
方向に移動するようになっている。

A/Eセンサ５は、上記レンズ移動台上で、かつ複写用
レンズ３の光軸から直角方向に離間した位置に取付けて
ある。

しかして、レンズ移動台７を光軸方向に移動すること
により、複写用レンズ３はこのレンズ移動台７と共に光
軸方向に移動され、これと共に、この複写用レンズ３は
カム10に沿って光軸と直角方向に移動されて変倍作動さ
れる。

このとき、A/Eセンサ５はレンズ移動台７と共に軸方向
にだけ移動されて光軸と直角方向へは移動されない。

〔考案の効果〕

本考案によれば、複写用レンズ３を光軸方向及び光軸
と直角方向に移動して複写倍率を変倍するときに、A/E
センサ５はレンズ移動台７と共に光軸方向にだけ移動さ
れて複写用レンズ３の光軸と直角方向の移動とは無関係
にすることができることにより、A/Eセンサ５に至る光
路を結像光学系とは別にすることができて、これに視野
絞り等を設けることによりフレア光等の外乱光が入るの
を防止できる。またA/Eセンサ５は光軸と直角方向への
移動がないため、原稿を見る位置である程度限定するこ
とができてA/Eセンサ５の作り込みを簡単にすることが
できる。さらに、複写用レンズ３の移動範囲とA/Eセン
サ５の取付位置関係が問題になる構成ではないので、変
倍範囲が広い光学系にも対応できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の要部を示す平面図、第２図は複写機の
光学系を示す説明図、第３図、第４図は異なる従来例を
示す平面図である。 ３は複写用レンズ、４は感光体、５は原稿濃度検出用セ
ンサ（A/Eセンサ）、７はレンズ移動台。

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】原稿を露光走査し、その反射光を、光軸方
   向及び光軸と直角方向に移動することにより変倍作動す
   るようにした複写用レンズ３を介して感光体４へ照射す
   るようにした複写機で、かつ上記反射光を検出するため
   の原稿濃度検出用センサ５を設け、この原稿濃度検出用
   センサ５の受ける受光量により露光用ランプ電圧、また
   は現像バイアスをコントロールするようにした複写機の
   自動濃度調整装置において、 光軸方向に移動可能にしたレンズ移動台７に、光軸と直
   角方向に移動自在に複写用レンズ３を支持すると共に、
   この複写用レンズ３を、レンズ移動台７が光軸方向に移
   動することにより複写レンズ３が光軸と直角方向に移動
   するようにした移動機構を介して光学ユニットのフレー
   ム側に連結し、上記原稿濃度検出用センサ５を上記レン
   ズ移動台７上で、かつ複写用レンズ３の光軸から直角方
   向に離間した位置に取付けたことを特徴とする複写機の
   自動濃度調整装置。