JP2501584B2 - 2,5−ジメチルフェノ−ルの回収方法 - Google Patents

2,5−ジメチルフェノ−ルの回収方法

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JP2501584B2 JP62141154A JP14115487A JP2501584B2 JP 2501584 B2 JP2501584 B2 JP 2501584B2 JP 62141154 A JP62141154 A JP 62141154A JP 14115487 A JP14115487 A JP 14115487A JP 2501584 B2 JP2501584 B2 JP 2501584B2
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dimethylphenol
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、2,4−ジメチルフェノール(以下2,4−DM
Pという)と2,5−ジメチルフエノール(以下2,5−DMPと
いう)との混合物から、高純度の2,5−DMPを分離回収す
る方法に関する。
[従来の技術] 2,5−DMPは、医薬品原料、樹脂原料として有用である
ことが知られている。従来2,5−DMPの合成法としては、
p−キシレンをスルホン化したのち、アルカリ溶融する
方法が知られている。しかし、この方法は、石膏や硫酸
ナトリウムを多量に副生するばかりでなく、大量の廃水
を副生するので、工業的に実施するには問題点が多すぎ
る欠点がある。
一方、各種ジメチルフェノール混合物から2,5−DMPを
分離回収する方法としては、2,3−DMPと2,5−DMP混合物
を冷却して結晶を析出させ、その結晶を回収する方法
(特公昭62−1933)が知られている。
しかし、各種のジメチルフェノール混合物から2,5−D
NPを分離するに際し、技術的に最も問題となるのは、2,
4−DMPとの分離である。
第1表に示すとおり、2,5−DMPの沸点は、2,3−DMPと
5.7℃の差があり、蒸留で容易に分離できるが、2,4−DM
Pとは0.2℃の差しかなく、蒸留では実質上分離不可能で
ある。
一方、2,4−DPMの融点と2,5−DMPの融点は、第1表に
示すとおり約50℃の差があり、冷却晶析法により容易に
分離できるように考えられる。しかし、本発明者等の試
験結果では、冷却晶析法では晶析1段(1回)あたりの
純度向上が小さく、しかもコールタール系のタール酸
は、初期濃度も低いため、多段晶析が必要であり、更に
収率も極端に低かった。これは、2,4−DMPに対する2,5
−DMPの溶解度が大きいため、2,4−DMPの融点以下に冷
却しないと2,5−DMPは析出しない。したがって、回収率
を高くするためには、さらに冷却が必要となり、2,4−D
MPも同時に析出し、しかも析出結晶が微細であるため、
濾過性が著しく悪化し、その上粘度も高いので2,4−DMP
を多量に含有する母液との切れが悪い。これらの要因が
相乗的に働いて収率、純度ともに向上しないのである。
このため、2,4−DMPを不純物として含有する2,5−DM
P、特にコールタール留分からアルカリ抽出により回収
したタール酸を蒸留し、得られる2,4/2,5−DMP留分から
2,5−DMPを分離するには、特別の方法が必要である。
すなわち、2,4−DMPと2,5−DMP混合物からの2,5−DMP
の分離方法としては、スルホン化法、コンプレックス生
成法(Coke and Chemistry誌の1965年第8号、第16頁)
など多くの検討がなされている。また、最近ではアルキ
ル化−脱アルキル化法(米国特許第4,249,026号、同第
4,247,719号など)が主として提案されている。しかし
ながら、スルホン化法やコンプレックス生成法は、収率
が低く、また、アルキル化−脱アルキル化法は、設備投
資が多大である等の欠点を有している。
[解決しようとする問題点] この発明は、2,4−DMPと2,5−DMP混合物から2,5−DMP
を工業的に高純度、高収率で回収できる2,5−DMPの精製
法を提供するものである。
[発明の詳細] 本発明者等は、前記従来法の欠点を改善すべく鋭意研
究の結果、2,4−DMPと2,5−DMP混合物にある種の炭化水
素系溶媒を加え、冷却晶析することにより2,5−DMPが選
択的に晶析分離できること、分離した2,5−DMP結晶を炭
化水素系溶媒で再結晶することにより、従来法に比較し
て高収率で高純度の2,5−DMPを回収できることを究明
し、この発明を完成させるに至った。
すなわちこの発明は、2,4−DMPと2,5−DMPを含む混合
物を蒸留し、2,4−DMPと2,5−DMPの合計濃度を85%以上
に濃縮した後、このDMP混合物に、パラフィン系または
ナフテン系の炭化水素溶媒を添加し、2,5−DMP結晶とし
て分離し、ついで該結晶にパラフィン系まてはナフテン
系の炭化水素溶媒を添加して再結晶することを特徴とす
る2,5−DMPの回収方法である。
原料として用いる2,4−DMPと2,5−DMPの混合物として
は、コールタール留分をアルカリ抽出して得たタール酸
を蒸留し、得られたDMP留分等を蒸留して得た2,4−DMP
と2,5−DMPを主成分とする留分である。2,4−DMPと2,5
−DMPの合計濃度が高いほど、2,5−DMPは炭化水素溶媒
中で析出し易いので、本発明においては2,4−DMPと2,5
−DMPを含む混合物を蒸留し、2,4−DMPと2,5−DMPの合
計濃度を85%以上、好ましくは90%以上となるように濃
縮した後、前記結晶及び再結晶を行う。
使用する溶媒としては、パラフィン系炭化水素および
ナフテン系炭化水素ならばどれでも良いが、沸点が150
℃以下の単一ないしは混合溶媒が望ましく、例えばパラ
フィン類としては、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オ
クタン等であり、ナフテン類としては、シクロペンタ
ン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等である。
特に溶解性、融点、価額等の面からn−ヘキサンが適当
である。
溶媒の添加量は、2,4−DMPと2,5−DMP混合物中の2,5
−DMP濃度や晶析温度によって異なるが、DMP留分の0.5
〜10倍である。添加方法は、該混合物を冷却したのち、
添加して2,4−DMPを溶解する方法、あるいは予め添加し
て2,4−DMPと2,5−DMPを溶解したのち、冷却して2,5−D
MPを析出させる方法が適用できる。また、混合物を冷却
し、析出結晶を分離する際、濾過(分離)工程で添加す
るのも一つの方法である。
冷却温度は、10℃以下、好ましくは−10〜−30℃であ
る。
このようにして得られる2.5−DMPは、例えばコールタ
ール系の2,4−DMPと2,5−DMP混合物の場合、純度70〜98
%、収率30〜80%と、単なる冷却(溶融)晶析法に比べ
て大巾に向上する。得られた結晶には、2,4−DMP等が付
着残留しているので、これを再結晶で精製するのが良
い。再結晶溶媒としては、前記パラフィン系またはナフ
テン系の炭化水素溶媒が望ましい。前記溶媒は2,4−DMP
を良く溶解するから、2,4−DMPの融点以下、例えば−20
℃まで冷却しても2,4−DMPが析出することはない。した
がって、再結晶によって純度99.5%以上の2,5−DMPを、
容易且つ高収率(70〜85%)で得ることができる。
ここで得られる2,5−DMP結晶分離後の母液を、第1段
目の分離工程用の溶媒として用いることができれば、歩
留の向上とプロセスの簡素化を達成できる。したがって
同一の溶媒を用いるのである。
実施例 コールタール系タール酸から蒸留により得たジメチル
フェノール留分を、100mmHgの減圧下、理論段数60段の
蒸留塔を用い、還流比20で蒸留して得た2,4−/2,5−DMP
留分(2,4−DMP66%、2,5−DMP32%)1,000部に、n−
ヘキサン3,000部を添加し、撹拌しながら−20℃まで徐
々に冷却した。そして析出した結晶を遠心濾過器を用い
て分離し、n−ヘキサン85部を含む結晶352部(n−ヘ
キサン除去後の含量2,4−DMP21%、2,5−DMP78%)を得
た。
この結晶100部(n−ヘキサン24部を含有)をn−ヘ
キサン200部で洗浄したところ、n−ヘキサン留去後の
2,5−DMP含有量97%の結晶45部が得られた。
一方、上記結晶100部(n−ヘキサン24部を含有)を
n−ヘキサン200部に60℃で溶解し、撹拌下、10℃に冷
却したのち遠心濾過し、さらに20部のn−ヘキサンで洗
浄したのち、n−ヘキサンを留去したところ、、2,5−D
MP含量99.6%の白色結晶48部を得た。
濾液中の2,4−DMPと2,5−DMPの比は、6:4であり、こ
れは2,4/2,5−DMP留分のそれに比較し、2,5−DMPが相対
的に多い。したがって、この濾液は、第1段の再結晶溶
媒として使用でき、しかもこれにより2,5−DMPの回収率
も向上する。
比較例 実施例で使用した2,4/2,5−DMP留分1,000部に溶剤を
添加することなく、撹拌下に10℃まで徐々に冷却した。
そして析出した結晶を遠心濾過器を用いて分離し、2,5
−DMP結晶200部を得た。この時の母液中の2,5−DMP濃度
は29%で、結晶中の2,5−DMP濃度は44%であった。
この結晶100部を60℃に昇温したのち、30℃まで撹拌
下に徐々に冷却した。そして析出した結晶を遠心濾過器
を用いて分離し、2,5−DMP結晶10部を得た。この結晶中
の2,5−DMP濃度は62%であった。
[発明の効果] 上記のとおり溶融晶析を繰り返し実施しても、2,5−D
MPの純度の向上は僅かであり、工業的な実施が極めて困
難である。これに対し本発明によれば、容易に高純度の
2,5−DMPを高収率で製造することができる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2,4−ジメチルフェノールと2,5−ジメチル
    フェノールを含む混合物を蒸留し、2,4−ジメチルフェ
    ノールと2,5−ジメチルフェノールの合計濃度を85%以
    上とした後、このジメチルフェノール混合物に、パラフ
    ィン系またはナフテン系の炭化水素溶媒を添加し、2,5
    −ジメチルフェノールを結晶として分離し、ついで該結
    晶にパラフィン系またはナフテン系の炭化水素溶媒を添
    加して再結晶することを特徴とする2,5−ジメチルフェ
    ノールの回収方法。
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