JP2501411Y2 - 発熱シ―ト - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は木質床仕上の床暖房に用いられる発熱シート
に関する。

〔従来の技術〕

電気床暖房は、スペースをとらない、ボイラーなどに
比較して保守が不要である、室内空気の上下の温度差が
小さい、換気が不要であるなどの利点により、急速に普
及している。従来の電気床暖房は、例えば第３図
（ａ）、（ｂ）に示すように、面状発熱体（１）の両面
を外被絶縁体（２）により被覆して形成した発熱シート
（３）を用いている。発熱シート（３）には電源と連結
するリードケーブル（７）が取付けられている。施工方
法は、第４図に示すように根太（６）間に布設された断
熱材（４）上にこの発熱シート（３）を配置し、その上
に全面にわたり木質の表面床材（５）が張られている。
根太（６）上には発熱シート（３）は布設されていな
い。

〔考案が解決しようとする課題〕

しかしながら、上記のように施工された床暖房設備に
おいて、発熱シートに故障などの事故が生じた場合に
は、表面床材を全部取りはずして発熱シートを修理しな
ければならず、設備の維持に負担がかかるという問題が
ある。

本考案は以上のような点にかんがみてなされたもの
で、その目的とするところは、維持管理に負担のかから
ない発熱シートを提供することにある。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成するために本考案によれば、一端にリ
ードケーブルが設けられた電気床暖房用発熱シートにお
いて、長手方向の両側端部に沿って補強線が配置され、
先端部において両側端部の補強線は連続していることを
特徴とする発熱シートが提供される。

〔実施例〕

以下図面に示す実施例に基づいて本考案を説明する。

第１図（ａ）、（ｂ）は本考案にかかる一実施例の発
熱シートの平面図および側面図であり、発熱シート
（３′）のリードケーブル（７）と反対側の先端部
（８′）は平面内および厚さ方向ともに丸みがついてい
る。面状発熱体（１）は外被絶縁体（２）で覆われ、外
被絶縁体（２）の内部、長手方向の両側端部に沿って腰
の強いピアノ線からなる補強線（９）が配置され、先端
部（８′）において両側端部の補強線（９）は連続して
いる。このような発熱シート（３′）は、長手方向の力
に対してたわみがたいため、第２図に示すロール状に巻
かれた発熱シート（３′）をほどきながら、根太（６）
間の断熱材（４）上を先端部（８′）を滑らせて、摩擦
力に抗して表面床材（５）の下に発熱シート（３′）を
挿入することができる。従来、発熱シートの先端部
（８′）に丸みをつけて、発熱シート（３′）の表面床
材（５）の下への挿入を可能にする工夫がなされている
が、本考案のように補強線を長手方向に配置することに
より、より一層その作業性がよくなる。

なお、外被絶縁体（２）の先端部にも幅方向に補強線
（９）が配置されているので、この部分では幅方向にも
たわみにくくなる。

〔考案の効果〕

以上説明したように本考案によれば、長手方向の両側
端部に沿って補強線が配置され、先端部において両側端
部の補強線は連続しているため、表面床材の一部をはが
すのみで、床暖房のメンテナンスが可能になり、工期が
短縮し、修理費用が節減できるという優れた効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図（ａ）、（ｂ）は本考案にかかる発熱シートの一
実施例の平面図と側面図、第２図は前記実施例の施工時
の斜視図、第３図（ａ）、（ｂ）は発熱シートの一従来
例の平面図と横断面図、第４図は布設状態の横断面図で
ある。 １……面状発熱体、２……外被絶縁体、3,3′……発熱
シート、４……断熱材、５……表面床材、６……根太、
７……リードケーブル、8,8′……先端部、９……補強
線。

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】電気床暖房用発熱シートにおいて、長手方
   向の両側端部に沿って補強線が配置され、先端部におい
   て両側端部の補強線は連続していることを特徴とする発
   熱シート。