JP2501215C - - Google Patents

Info

Publication number
JP2501215C
JP2501215C JP2501215C JP 2501215 C JP2501215 C JP 2501215C JP 2501215 C JP2501215 C JP 2501215C
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oil
less
agent
mineral oil
present
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
Other languages
English (en)
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Idemitsu Kosan Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Kosan Co Ltd
Publication date

Links

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は繊維加工機械用潤滑油組成物に関し、詳しくは繊維の加工の際に布地
(繊維)に付着した油剤の水洗脱脂性が良好であるとともに、耐候性の良好な繊
維加工機械用潤滑油組成物に関する。 〔従来の技術及び発明が解決しようとする問題点〕 従来、工業用ミシン,編機等の繊維加工機械用の潤滑油には、布地に付着した
油剤の水洗脱脂性を付与するために、界面活性剤を配合した鉱油が使用されてい
る。 しかしながら、従来の潤滑油では、布地に付着した油剤の水洗脱脂性が悪く
、油剤が布地に残る、油剤自体の耐候性が悪いため、布地に付着した油剤がシ
ミとなる、あるいは水洗脱脂性を改善するために、界面活性剤の配合量を増や
すと溶解性が低下し、低温時に分離,析出が生ずるなど様々な問題があった。 〔問題点を解決するための手段〕 そこで本発明者は、上述の如き繊維加工機械に使用する潤滑油の問題点を解消
すべく、鋭意研究を重ねた。その結果、特定の性状を有する鉱油に数種の添加剤
を配合することによって、上記課題を達成できることを見出した。本発明はかか
る知見に基いて完成したものである。 すなわち、本発明は40℃における動粘度が5〜100cSt,粘度指数が65
以上,芳香族分含量が3%以下,ナフテン分含量が28%以上,ヨウ素価が3以 下およびくもり点が−20℃以下である鉱油に、(a)界面活性剤および(b)極圧剤
,耐摩耗剤および油性剤よりなる群から選ばれた少なくとも一種を配合してなる
繊維加工機械用潤滑油組成物を提供するものである。 本発明の鉱油は、上述の如く40℃における動粘度が5〜100cSt、好まし
くは10〜70cStである。ここで、動粘度が5cSt未満では繊維加工機械の潤滑
油として使用した場合に、潤滑性が不足して摩耗,焼付に至り、また100cSt
を越えると冷却効果の低下や粘性抵抗による温度上昇あるいはミスト給油でのミ
スト量の低下による焼付または作動不良を引き起こすという問題がある。 また本発明の鉱油は、粘度指数が65以上、好ましくは70以上であり、芳香
族分含量が3%以下、(即ち%CAが3以下)、好ましくは1%以下である。こ
こで粘度指数が65未満のものあるいは芳香族分含量(%CA)が3%を越える
ものでは、耐候性や熱安定性に劣り、本発明の目的を達成することができない。 さらに本発明の鉱油は、ナフテン分含量が28%以上(即ち%CNが28以上
)、好ましくは30%以上である。ここでナフテン分含量(%CN)が28%未
満では、界面活性剤の溶解性が低下して、水洗脱脂性が低下するという不都合が
生ずる。 なお、上記の芳香族分含量(%CA)およびナフテン分含量(%CN)は、いず
れもn−d−M法に基づく環分析値である。 本発明の鉱油は、上述の如き性状を有するとともに、ヨウ素価が3以下のもの
でなければならず、好ましくは2以下のものである。ヨウ素価が3を越えるもの
では、たとえ動粘度,粘度指数,芳香族分含量およびナフテン分含量が上記範囲
に入るものであっても、熱安定性,耐候性に問題があり、また変色のおそれも大
きい。 本発明の鉱油としては、上述の如き性状を有する鉱油であれば種々の方法によ
って得られたものが使用でき、特に制限はない。このような鉱油の具体例として
は、パラフィン基系原油,中間基系原油を常圧蒸留するかあるいは常圧蒸留の残
渣油を減圧蒸留して得られる留出油を常法にしたがって精製し、さらに深脱ロウ
処理することによって得られる深脱ロウ油を好適なものとしてあげることができ
る。この際の留出油の精製法は特に制限はなく様々な方法が考えられる。通常は (a)水素化処理,(b)脱ロウ処理(溶剤脱ロウまたは水添脱ロウ),(c)
溶剤抽出処理,(d)アルカリ蒸留または硫酸洗浄処理,(e)白土処理を単独
であるいは適宜順序で組み合わせて行う。また同一処理を複数段に分けて繰り返
し行うことも有効である。例えば、留出油を水素化処理するか、または水素化
処理した後、アルカリ蒸留または硫酸洗浄処理を行う方法、留出油を水素化処
理した後、脱ロウ処理する方法、留出油を溶剤抽出処理した後、水素化処理す
る方法、留出油に二段あるいは三段の水素化処理を行う、またはその後にアル
カリ蒸留あるいは硫酸洗浄処理する方法などがある。 本発明の鉱油は、このようにして得られる精製油を、必要に応じて再度脱ロウ
処理して深脱ロウ油としたものが好適に使用される。ここで行う脱ロウ処理は、
深脱ロウ処理と称されるもので、苛酷な条件下での溶剤脱ロウ処理法やゼオライ
ト触媒を用いた接触水添脱ロウ処理法などによって行われる。 本発明の潤滑油組成物は、上記の如き性状を有する鉱油に、前述の(a)および(
b)成分を配合することによって得られる。この(a)成分である界面活性剤として
は、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル,ポリオキシエチレンアルキル
フェニルエーテル,ポリオキシエチレン脂肪酸エステル,ポリオキシエチレンア
ルキルアミン,ポリオキシエチレンアルキルアミド,脂肪酸のアルカノールアミ
ン縮合物などの非イオン系界面活性剤やアルキルベンゼンスルホン酸塩,アルキ
ルナフタレンスルホン酸塩,石油スルホン酸塩等の陰イオン系界面活性剤をあげ
ることができる。 なお、この(a)成分である界面活性剤の配合量は、各種状況により適宜選定す
ればよく、特に制限はないが、好ましくは潤滑油組成物全体の0.01〜10重
量%である。 次に、(b)成分は極圧剤,耐摩耗剤および油性剤のうちの一種あるいは二種以
上のものである。ここで極圧剤としては、スルフィド類,スルフォキサイド類,
スルフォン類,チオホスフィネート類,チオカーボネート類,硫化油脂,硫化オ
レフィン等のイオウ系極圧剤;リン酸エステル(トリクレジルホスフェート(T
CP)など),亜リン酸エステル,リン酸エステルアミン塩,亜リン酸エステル
アミン塩等のリン系極圧剤;塩素化炭化水素,塩素化油脂等のハロゲン系極圧剤
; ジチオリン酸亜鉛(ZnDTP)などのチオリン酸塩やチオカルバミン酸塩等の
有機金属系極圧剤などをあげることができる。 また、耐摩耗剤としては、MoDTP,MoDTC等の有機モリブデン化合物;
アルキルメルカプチルボレート等の有機ホウ素化合物;グラファイト,二硫化モ
リブデン,硫化アンチモン,ホウ素化合物,ポリテトラフルオロエチレン等の固
体潤滑剤系耐摩耗剤などをあげることができる。 さらに、油性剤(摩擦調整剤)としては、オレイン酸,ステアリン酸等の高級
脂肪酸;オレイルアルコール等の高級アルコール;アミン;エステル;油脂など
をあげることができる。 なお、この(b)成分の配合量は、各種状況により適宜選定すればよく、特に制
限はないが、好ましくは潤滑油組成物全体の0.01〜10重量%である。 本発明の潤滑油組成物には、さらに必要に応じて酸化防止剤,防錆剤,金属不
活性化剤,消泡剤,粘度指数向上剤等を適宜加えることもできる。 〔実施例〕 次に、本発明を実施例及び比較例により、更に詳しく説明する。 実施例1 (1)鉱油の製造 中間基系原油を常圧蒸留及び減圧蒸留して得られた留出油を、二段水添処理し
た後、さらに水添脱ロウ処理して、40℃における動粘度32cSt,粘度指数8
0,%CA0.1以下,%CN35,ヨウ素価1以下の鉱油を得た。 (2)潤滑油組成物の調製 上記(1)で得られた鉱油94重量%に、ポリオキシエチレンノニルフェニル
エーテル(エチレンオキシド付加モル数3)5重量%,ZnDTP0.5重量%お
よびTCP0.5重量%を配合して工業用ミシン油を得た。 この工業用ミシン油について、下記に示す方法でくもり点の測定,水洗脱脂性
試験および耐候性試験を行った。結果を第1表に示す。くもり点の測定 試料油の油温を室温から徐々に下げていき、ポリオキシエチレンノニルフェニ
ルエーテルの分離,析出する温度によりくもり点を測定した。 水洗脱脂性試験 試料油に木綿布(5×5cm)を浸漬し、油切り後、2l/分で給水している容
器に投入して、プロペラで350rpmにて5分間撹拌水洗後、60℃で乾燥して
残存付着油量を求めた。耐候性試験 試料油を含浸した布地を、カーボン電極を用いた加速風化試験機にて、60℃
,140時間紫外線下に曝露し、布地の変色の有無を観察した。 比較例1 実施例1(2)において、鉱油として40℃における動粘度32cSt,粘度指
数90,%CA8,%CN25,ヨウ素価5の鉱油を用いたこと以外は、実施例1
(2)同様にして工業用ミシン油を得、さらにこれを用いて実施例1(2)同様
に、くもり点の測定,水洗脱脂性試験および耐候性試験を行った。結果を第1表
に示す。 比較例2 実施例1(2)において、鉱油として40℃における動粘度32cSt,粘度指
数10,%CA15,%CN34,ヨウ素価10の鉱油を用いたこと以外は、実施
例1(2)同様にして工業用ミシン油を得、さらにこれを用いて実施例1(2)
同様に、くもり点の測定,水洗脱脂性試験および耐候性試験を行った。結果を第
1表に示す。 比較例3 実施例1(2)において、鉱油を99重量%とし、またポリオキシエチレンノ
ニルフェニルエーテルを用いなかったこと以外は、実施例1(2)同様にして工
業用ミシン油を得、さらにこれを用いて実施例1(2)同様に、くもり点の測定
,水洗脱脂性試験および耐候性試験を行った。結果を第1表に示す。 第1表からわかるように、実施例1では水洗脱脂性試験における残存付着油量
が少なく、しかも耐候性試験による布地の変色がない。一方、比較例1,2では
いずれも布地の変色が著しく、また比較例3では水洗脱脂性が悪い。 さらに、実施例1では、比較例1に比べてくもり点が低く、界面活性剤を安定
に溶解していることがわかる。 〔発明の効果〕 以上の如く、本発明の潤滑油組成物は、繊維加工機械の潤滑油として用いた場
合に、布地に付着した油剤の水洗脱脂性が良好であると共に、耐候性が良好であ
るため、たとえ付着しても油剤によって布地にシミが発生するおそれがない。 したがって、本発明の潤滑油組成物は、工業用ミシン,編機等の繊維加工機械
の潤滑油として有効な利用が期待される。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (1)40℃における動粘度が5〜100cSt,粘度指数が65以上,芳香族分
    含量が3%以下,ナフテン分含量が28%以上,ヨウ素価が3以下およびくもり
    点が−20℃以下である鉱油に、(a)界面活性剤および(b)極圧剤,耐摩耗剤およ
    び油性剤よりなる群から選ばれた少なくとも一種を配合してなる繊維加工機械用
    潤滑油組成物。

Family

ID=

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5638256B2 (ja) 潤滑油組成物
CN105001956A (zh) 链条清洗剂组合物及其制备方法
JP5166783B2 (ja) 圧縮機及び増速歯車装置を備えるタービン装置用潤滑油組成物
CN101484560A (zh) 冷冻机油、压缩机油组合物、液压工作油组合物、金属加工油组合物、热处理油组合物、工作机械用润滑油组合物、润滑油组合物
RU2731915C2 (ru) Простые эфиры и родственные композиции и способы
JPWO2014057641A1 (ja) クロスヘッド型ディーゼル機関用システム潤滑油組成物
JP2501215B2 (ja) 繊維加工機械用潤滑油組成物
CN105001963A (zh) 齿轮清洗修复剂组合物及其制备方法
JPS6366296A (ja) 潤滑油組成物
JP2000160182A (ja) 向上した酸化安定性を示す潤滑剤組成物
JP2608098B2 (ja) 潤滑油組成物
CN103517973A (zh) 润滑油组合物
Donahue Lubricating grease: a chemical primer
JP2010006950A (ja) 工業用潤滑油組成物
JP2010018780A (ja) 熱に安定な無亜鉛摩耗防止剤
NO325041B1 (no) Hydrauliske fluidblandinger
JP5171317B2 (ja) 塑性加工用潤滑油組成物
JP4094118B2 (ja) ギヤ油組成物
JP3133201B2 (ja) 作動油組成物
JP2501215C (ja)
WO2019189494A1 (ja) 潤滑油組成物
JP2504778B2 (ja) 含油軸受油
JPH10279979A (ja) 防錆兼プレス加工油剤組成物
KR102509151B1 (ko) 그리스 조성물, 해당 그리스 조성물의 제조 방법, 및 해당 그리스 조성물의 사용 방법
JPH07252489A (ja) 潤滑油組成物