JP2500595B2 - レ―ザ発振装置 - Google Patents

レ―ザ発振装置

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JP2500595B2
JP2500595B2 JP12563393A JP12563393A JP2500595B2 JP 2500595 B2 JP2500595 B2 JP 2500595B2 JP 12563393 A JP12563393 A JP 12563393A JP 12563393 A JP12563393 A JP 12563393A JP 2500595 B2 JP2500595 B2 JP 2500595B2
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祥子 眞子
誠一 斎藤
泰彦 桑野
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Nippon Electric Co Ltd
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はアイセーフ領域で発振
する固体レーザ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、大気中で使用するレーザのアイセ
ーフ化が望まれており、そのため、アイセーフレーザ装
置の研究開発が進められている。現在までに、アイセー
フ波長で発振するレーザとして、1.87〜2.14μ
mで発振するTmレーザ(オプティクス レターズ v
ol.15 1990年 486p)、2.1μmで発
振するHoレーザ(オプティクス レターズ vol.
15 1990年 302p)、1.06μmのNdレ
ーザの第二高調波(532nm)と非線形結晶LiB3
5 による700〜2200nmの光パラメトリック発
振(第52回応用物理学会学術講演会講演予稿集 11
p−M−4)などの報告がある。
【0003】一方、レーザ母材をYVO4 とするレーザ
には、Nd活性子による1.06μmレーザが一般的
で、その他、Tm活性子レーザの報告例(オプティクス
レターズvol.17 1992年 189p)があ
る。
【0004】Er活性子によるレーザのレーザ母材に
は、ガラス(特願昭61−226297)、YLiF4
(エレクトロニクス レターズ vol.25 198
9年1389p)、Y3 Al5 1 2 やY3 Sc2 Ga
3 1 2 (ジャーナル オブアプライド フィジクス
vol.70 1991年 7227p)の報告があっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来開
発されてきたアイセーフレーザには、以下の問題点があ
った。すなわち、アイセーフの最適波長は1.5μm付
近であり、従来のTmレーザやHoレーザの発振波長は
この波長帯からずれている。また、光パラメトリック発
振は非線形光学効果を2回経ることによる変換損失は避
けられなく、発振強度は非常に弱い。
【0006】レーザ母材YVO4 を利用したレーザで
は、Er活性子を利用したアイセーフレーザの報告は無
かった。
【0007】Erガラスレーザの発振波長は1.5μm
とアイセーフ領域であるが、レーザ母材がガラスである
ため、発振波長が緩やかであること、高濃度Er含有ガ
ラスの作製が困難なため大きなガラスレーザが必要に
り、レーザ装置全体が大型になること、又、耐熱性が小
さいこと等の問題があった。一方、その他のEr活性子
レーザは、発振波長はアイセーフ領域でない。
【0008】この発明は、最適なアイセーフ波長1.5
μm帯で発振できるEr活性子を利用し、しかもガラス
レーザの問題点を解決する固体レーザ母材YVO4 を利
用した高効率レーザを提供する。
【0009】
【課題を解決するための手段】発明者らは、組成式がY
VO4 で表される組成物に不純物Erを混入させた単結
晶組成物作製に成功し(特願平4−268891)、こ
の単結晶において、Er3 + イオンの4 1 3 / 2 4
1 5 / 2 エネルギー遷移を利用することにより目的波
長で発振するYVO4 結晶をレーザ母材としたEr:Y
VO4 レーザ発振装置が得られることを見いだした。さ
らに励起光源を半導体レーザとし、半導体レーザ発振光
の偏光方向とYVO4 結晶のc軸とが垂直(σ偏光)、
或いは、平行(π偏光)の位置関係に配置し、偏光方向
により異なる分光特性を有効に活用できるようなレーザ
発振装置が得られることも見いだした。また、励起光と
して980nm帯で発振する半導体レーザを使用する
と、Er:YVO4 レーザ発振装置の出力蛍光強度が最
大になることが分かった。
【0010】YVO4 結晶は一軸性結晶であるので、結
晶軸の方向に依り分光特性が異なる。Er:YVO4
単結晶のσ偏光時、及び、π偏光時での蛍光特性が発明
者らによって初めて明らかになり、図1、2に示す様
に、Er:YVO4 はσ、π偏光で1430nmから1
650nmに蛍光があることが分かった。
【0011】さらに、この蛍光に帯する励起波長依存性
を調べたところ、図3の様になった。この図から、半導
体レーザ発振波長域の580nm以上においては、95
0〜1020nmでの励起による蛍光が最も強いことが
わる。この波長帯には、980nm帯で発振する半導体
レーザが存在する。
【0012】この結果、Er:YVO4 は、励起媒体と
共振器との組み合わせで、レーザ媒体となり、アイセー
フ領域である1430nmから1650nmでレーザ発
振が可能である。ここで、共振器とは、反射率の高い高
反射ミラーと出力ミラーとの2枚の反射鏡を組み合わせ
たファブリペロー干渉計であり、目的波長に対応するミ
ラーコートでも同様の作用が得られる。
【0013】Er:YVO4 と励起媒体と共振器との組
み合わせによるEr:YVO4 レーザ装置では、レーザ
母材がYVO4 であることからErガラスレーザの問題
点の解決を図るばかりでなく、固体レーザに特徴的な、
鋭い発振波長、活性子の高濃度化によるレーザ装置の小
型化、耐環境性に優れたレーザが得られる。また、YV
4 レーザは固体レーザの内でも励起光の吸収特性が大
きいので、より一層の高効率化、装置の小型化・簡素化
が望める。
【0014】
【作用】図4のYVO4 結晶中のEr3 + のエネルギー
準位図によって、励起されたEr3 + のエネルギー遷移
は次の様に起こる。4 1 5 / 2 4 9 / 2 (入力光による励起)4 9 / 2 4 1 3 / 2 (非放射遷移)。 或いは、4 1 5 / 2 4 1 1 / 2 (入力光による励起)4 1 1 / 2 4 1 3 / 2 (非放射遷移)。 この様に上準位に励起された後、4 1 5 / 2 準位に誘
導放出して、1.5μm帯のレーザ光を発振する。
【0015】
【実施例】(実施例1)図5、6に本発明によるレーザ
発振装置の例を示す。レーザ発振に拘る励起光源はフラ
ッシュランプ1または、半導体レーザ2とする。図5に
示したフラッシュランプ励起レーザ発振装置では励起光
はランプハウス3構成によって、目的波長に対応する沸
化マグネシウム/ゼオライト系無反射コート4を付加し
たEr:YVO4 結晶5に照射され、反射鏡6と出力鏡
7でレーザ共振器構造をとる。
【0016】図6の半導体レーザ励起レーザ発振装置
は、励起光は光ファイバ8でEr:YVO4 結晶5に照
射される。Er:YVO4 結晶5には、図に示す様な目
的波長に対応するTiO2 /SiO2 系高反射ミラーコ
ート9と弗化マグネシウム/ゼオライト系無反射コート
4、励起光源の半導体レーザの発振波長(807nm)
に対する弗化マグネシウム/ゼオライト系無反射コート
10が施されている。これらのコートと出力鏡7と併せ
てレーザ共振器構造をとる。出力鏡には凹レンズを使用
し、出力光は平行化される。 (実施例2)図7には、本発明の第2の実施例を示す。
【0017】レーザ発振に拘る励起光源は半導体レーザ
2とし、励起光は集光レンズ11でEr:YVO4 結晶
5に照射する。ここで、Er:YVO4 の偏光方向の違
いによる分光特性を有効に活用するために、半導体レー
ザ2の発振とEr:YVO4結晶5のc軸とが垂直(σ
偏光)、或いは、平行(π偏光)の位置関係となるよう
に配置する。Er:YVO4 結晶5には、図に示すよう
な目的波長に対応するTiO2 /SiO2 系高反射ミラ
ーコート9と弗化マグネシウム/ゼオライト系無反射コ
ート4、励起光の半導体レーザの発振波長807nmに
対応する弗化マグネシウム/ゼオライト系無反射コート
10が施してあり、出力鏡7と併せて共振器構造をと
る。また、出力レーザ光を平行光化するために、出力鏡
には凹レンズを使用してある。 (実施例3)図8には、本発明の第3の実施例を示す。
【0018】レーザ発振に拘る励起光源は980nm帯
発振半導体レーザ12とし、励起光は集光レンズ11で
Er:YVO4 結晶5に照射する。ここで、Er:YV
4の偏光方向の違いによる分光特性を有効に活用する
ために、半導体レーザ12の発振光とEr:YVO4
晶5のc軸とが垂直(σ偏光)、或いは、平行(π偏
光)の位置関係となるように配置する。Er:YVO4
結晶5には、図に示すような目的波長に対応するTiO
2 /SiO2 系高反射ミラーコート9と弗化マグネシウ
ム/ゼオライト系無反射コート4、励起光の半導体レー
ザ発振波長980nmに対応する弗化マグネシウム/ゼ
オライト系無反射コート13が施してあり、出力鏡7と
併せて共振器構造をとる。また、出力レーザ光を平行光
化するために、出力鏡には凹レンズを使用してある。
【0019】実施例1、2、3によるレーザ発振装置に
より、1605nmのレーザ発振光を得、また、このレ
ーザ発振の安定性は非常に高いことが分かった。
【0020】
【発明の効果】この発明により、1430nmから16
50nmの発振が可能な固体レーザを得た。その結果、
高効率高信頼性のアイセーフ小型固体レーザを提供で
き、特に空気中でレーザ光を使用する産業分野で、多岐
に渡る応用が考えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】1400〜1700nmにおけるEr:YVO
4 の蛍光特性(σ偏光時)である。
【図2】1400〜1700nmにおけるEr:YVO
4 の蛍光特性(π偏光時)である。
【図3】1500nm帯蛍光強度の励起波長依存性。
【図4】YVO4 結晶中のEr3 + のエネルギー準位
図。
【図5】本発明の実施例1を示すレーザ発振装置図であ
る。
【図6】本発明の実施例1を示すレーザ発振装置図であ
る。
【図7】本発明の実施例2を示すレーザ発振装置図であ
る。
【図8】本発明の実施例3を示すレーザ発振装置図であ
る。
【符号の説明】
1 フラッシュランプ 2 半導体レーザ 3 ランプハウス 4 目的波長に対応する弗化マグネシウム/ゼオライト
系無反射コート 5 Er:YVO4 結晶 6 反射鏡 7 出力鏡 8 光ファイバ 9 目的波長に対応するTiO2 /SiO2 系高反射ミ
ラーコート 10 半導体レーザの発振波長807nmに対する弗化
マグネシウム/ゼオライト系無反射コート 11 集光レンズ 12 980nm帯発振半導体レーザ 13 半導体レーザの発振波長980nmに対する弗化
マグネシウム/ゼオライト系無反射コート

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 組成式がYVO4 で表される組成物に不
    純物Erを混入させた単結晶組成物のEr3 + イオンの
    エネルギー遷移4 1 3 /2 4 1 5 / 2を利用する
    ことにより1430nmから1650nmの波長で発振
    するEr:YVO4 レーザ発振装置。
  2. 【請求項2】 励起光源を半導体レーザとし、半導体レ
    ーザ発振光の偏光方向とYVO4 結晶のc軸とが垂直、
    或いは、平行の位置にある請求項1記載のレーザ発振装
    置。
  3. 【請求項3】 980nm帯で発振する半導体レーザを
    励起光源とする、請求項2記載のレーザ発振装置。
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