JP2500573B2 - 2,6−ジカルボキシフェノ―ル類の製造方法 - Google Patents

2,6−ジカルボキシフェノ―ル類の製造方法

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JP2500573B2
JP2500573B2 JP4292118A JP29211892A JP2500573B2 JP 2500573 B2 JP2500573 B2 JP 2500573B2 JP 4292118 A JP4292118 A JP 4292118A JP 29211892 A JP29211892 A JP 29211892A JP 2500573 B2 JP2500573 B2 JP 2500573B2
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dimethylolphenols
palladium
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dicarboxyphenols
hydroxide
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、2,6−ジカルボキシ
フェノール類の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】2,6−ジカルボキシフェノール類は、
ポリエステル、ポリアミド等の樹脂原料や、医薬、農
薬、染料、金属補捉剤の原料として用いられている有用
な化合物である。
【0003】従来より、2,6−ジカルボキシフェノー
ル類の製造方法としては2,6−ジホルミルフェノール
類のアルカリ溶融による製造方法が知られている(ケミ
ストリーレターズ 1027ページ 1972年)。し
かし、かかる製造方法は、原料の製造が困難な上、アル
カリを大過剰に用いなければならず、しかも反応温度が
230℃以上と高いため、エネルギー消費が大きく、さ
らには危険な水素ガスが発生するといった欠点があり、
工業的実施には不適当である。
【0004】また、2−ヒドロキシ−3−メチル安息香
酸類を、二酸化鉛により酸化する製造方法が知られてい
る(オーガニックシンセシス コレクティヴ ボリュー
ム5617ページ)。しかし、かかる製造方法では有害
な二酸化鉛を用いなければならず、さらには高温反応で
危険であり、到底工業的に実施できる方法ではない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、2,6−ジ
カルボキシフェノール類を容易に製造できる方法を提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記課題を
解決すべく鋭意検討を重ねた結果、以下に示す新規な製
造方法により2,6−ジカルボキシフェノール類を容易
に製造しうることを見出し本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明は、一般式(1):
【0008】
【化3】
【0009】(式中、R1 、R2 、R3 は水素原子また
は炭素数1〜6のアルキル基を示し、かつR1 、R2
3 のアルキル基の炭素数の合計は7以下を示す。)で
表される2,6−ジメチロールフェノール類を、該2,
6−ジメチロールフェノール類1モル当量に対しアルカ
リ金属またはアルカリ土類金属の水酸化物およびアルカ
リ金属またはアルカリ土類金属の塩基性金属塩から選ば
れるいずれか少なくとも1種2〜10モル当量の存在下
に、白金および/またはパラジウムを含有してなる触媒
ならびに酸素を作用させて酸化することを特徴とする一
般式(2):
【0010】
【化4】
【0011】(式中、R1 、R2 、R3 は前記と同
じ。)で表される2,6−ジカルボキシフェノール類の
製造方法に関する。
【0012】本発明の原料である一般式(1)で表され
る2,6−ジメチロールフェノール類としては、前記一
般式(1)におけるR1 、R2 、R3 の条件を満足して
いれば特に限定はされない。すなわち、R1 、R2 、R
3 が前記条件を満足しない場合には水への溶解性が低下
し反応が進行し難くなるためである。2,6−ジメチロ
ールフェノール類の具体例としては、たとえば、2,6
−ジメチロールフェノール、2,6−ジメチロール−4
−メチルフェノール、2,6−ジメチロール−4−エチ
ルフェノール、2,6−ジメチロール−4−プロピルフ
ェノール、2,6−ジメチロール−4−t−ブチルフェ
ノール、2,6−ジメチロール−3,4−ジメチルフェ
ノール、2,6−ジメチロール−3,4,5−トリメチ
ルフェノール等があげられる。なお、これら2,6−ジ
メチロールフェノール類は対応するフェノール類とホル
ムアルデヒドとをアルカリの存在下で反応させることに
より容易に製造できる。
【0013】また、本発明の製造方法に供される2,6
−ジメチロールフェノール類は、過剰量のアルカリ金属
またはアルカリ土類金属の水酸化物およびアルカリ金属
またはアルカリ土類金属の塩基性金属塩から選ばれるい
ずれか少なくとも1種により構成されるフェノラートの
形態で使用しなければならない。すなわち、本発明の製
造方法は、通常、水中で行われるため、2,6−ジメチ
ロールフェノール類をフェノラートにすることにより水
溶性にする必要があること、また過剰量の前記水酸化物
および塩基性金属塩から選ばれるいずれか少なくとも1
種を使用することにより酸化反応を容易に進行させるこ
とを考慮したためである。
【0014】ここでアルカリ金属の水酸化物としては水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等が
あげられ、アルカリ土類金属の水酸化物としては水酸化
カルシウム、水酸化マグネシウム等があげられる。ま
た、塩基性金属塩としては炭酸ナトリウム、炭酸水素ナ
トリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸リチ
ウム、炭酸水素リチウム等があげられる。これらのなか
でも特に水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムが溶解
性および経済性の点から好ましい。
【0015】また、前記水酸化物および塩基性金属塩か
ら選ばれるいずれか少なくとも1種の使用量は、2,6
−ジメチロールフェノール類1モル当量に対し2〜10
モル当量、好ましくは2.5〜4モル当量である。2モ
ル当量に満たない場合には、目的物である2,6−ジカ
ルボキシフェノール類の収率が低くなり、また10モル
当量を超えて使用した場合には水への溶解性が小さくな
り反応が進行し難くなるためである。
【0016】ここで、前記過剰量の水酸化物および塩基
性金属塩から選ばれるいずれか少なくとも1種と2,6
−ジメチロールフェノール類からフェノラートを調製す
る方法としては、たとえば、あらかじめ調製されている
2,6−ジメチロールフェノール類のアルカリ金属塩お
よび/またはアルカリ土類金属塩のフェノラート(水溶
液)に、さらに前記水酸化物および塩基性金属塩から選
ばれるいずれか少なくとも1種を加える方法、または前
記過剰量の水酸化物および塩基性金属塩から選ばれるい
ずれか少なくとも1種を含む水溶液に2,6−ジメチロ
ールフェノール類を加えフェノラートを調製する方法等
があげられる。
【0017】本発明では前記過剰量の水酸化物および塩
基性金属塩から選ばれるいずれか少なくとも1種を含む
2,6−ジメチロールフェノール類のフェノラートに、
白金および/またはパラジウムを含有してなる触媒なら
びに酸素を作用させて酸化して、2,6−ジメチロール
フェノール類に対応した2,6−ジカルボキシフェノー
ル類を製造する。
【0018】触媒としては白金またはパラジウムのいず
れか少なくとも1種を含有しているものを使用する。か
かる触媒の具体例としては、白金−炭素、白金−アルミ
ナ、白金−黒、酸化白金、パラジウム−炭素、パラジウ
ム−アルミナ、パラジウム−シリカ、パラジウム−ゼオ
ライト、パラジウム−黒、酸化パラジウム等があげられ
る。また、助触媒として他の元素を用いることもでき
る。
【0019】前記触媒の使用量は特に制限されないが、
通常、2,6−ジメチロールフェノール類100重量部
に対し、0.01〜50重量部、好ましくは0.05〜
20重量部とするのがよい。0.01重量部に満たない
場合は酸化反応が進行し難く、一方50重量%をこえて
使用しても特にメリットはなく経済的に好ましくないだ
けである。
【0020】また、本発明では、酸化剤として酸素を用
いる。酸素としては純酸素が好ましいが、酸素は不活性
ガスと混合したものを使用してもよい。また。直接、空
気を用いてもよい。
【0021】反応溶媒としては、通常、水を用いるが、
メタノール、エタノール、イソプロパノール、テトラヒ
ドロフラン、ジオキサン、ジメチルスルフォキシド、ジ
メチルホルムアミド等の有機溶媒を加えてもよい。反応
温度は、通常、0〜200℃程度、好ましくは15〜1
50℃とするのがよい。0℃に満たない場合は反応が遅
くなるばかりでなく、反応液が固化するおそれがあり、
200℃を超える場合には生成した2,6−ジカルボキ
シフェノール類が分解するおそれがある。反応時間は反
応温度によって異なるが通常、2〜96時間程度が実用
的である。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、ポリエステル、ポリア
ミド等の樹脂原料や、医薬、農薬、染料、金属補捉剤の
原料として有用な2,6−ジカルボキシフェノール類を
容易に製造する方法を提供できる。
【0023】
【実施例】以下に実施例及び比較例をあげて本発明をさ
らに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定さ
れるものではない。
【0024】実施例1 2,6−ジメチロール−4−メチルフェノール25.2
g(0.15モル)を水酸化ナトリウム18g(0.4
5モル)を含む水溶液350mlに溶解し、さらに5%
パラジウム−炭素触媒1.26gを加え、酸素雰囲気
下、室温で8時間撹拌した。その後、90℃に昇温し4
8時間反応を行った。反応物を濾過し濾液を希硫酸で酸
性とし、酢酸エチルで3回抽出した。無水硫酸ナトリウ
ムにて乾燥し、溶媒を留去して27gの黄色結晶を得
た。これを酢酸エチルで再結晶し15.3gの2,6−
ジカルボキシ−4−メチルフェノールを得た。融点は2
33〜234℃(分解)であった。また、IR、NMR
のデータは以下のとおりであった。 IR(KBr):1702cm−1 H−NMR(δ,アセトン−d):2.36(3
H,s)、7.95(2H,s)、10.80(3H,
broad)13 C−NMR(δ,アセトン−d):20.4、1
16.8、129.3、137.8、160.1、16
9.3
【0025】実施例2 2,6−ジメチロール−4−t−ブチルフェノールのナ
トリウム塩23.2g(0.1モル)を水酸化ナトリウ
ム8g(0.2モル)を含む水溶液200mlに懸濁
し、さらに5%パラジウム−炭素触媒1.16gを加
え、酸素雰囲気下、室温で8時間撹拌した。その後、1
00℃に昇温し24時間反応を行った。反応物を濾過し
濾液を希硫酸で酸性とし、酢酸エチルで3回抽出した。
無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、溶媒を留去すると1
8.9gの黄色結晶を得た。これを酢酸エチルで再結晶
し12.3gの2.6−ジカルボキシ−4−t−ブチル
フェノールを得た。融点263〜264℃(分解)であ
った。また、IR、NMRのデータは以下のとおりであ
った。 IR(KBr):1704cm−1 H−NMR(δ,アセトン−d):1.33(9
H,s)、8.09(2H,s)、10.50(3H,
broad)13 C−NMR(δ,アセトン−d):31.4、3
4.7、116.7、134.3、142.5、16
0.2、169.5
【0026】実施例3 実施例1において、5%パラジウム−炭素触媒に代え
て、5%白金−炭素触媒を用いた他は、実施例1と同様
に行い14.0gの2,6−ジカルボキシ−4−メチル
フェノールを得た。得られたデータの数値は実施例1と
同様であった。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1): 【化1】 (式中、R1 、R2 、R3 は水素原子または炭素数1〜
    6のアルキル基を示し、かつR1 、R2 、R3 のアルキ
    ル基の炭素数の合計は7以下を示す。)で表される2,
    6−ジメチロールフェノール類を、該2,6−ジメチロ
    ールフェノール類1モル当量に対しアルカリ金属または
    アルカリ土類金属の水酸化物およびアルカリ金属または
    アルカリ土類金属の塩基性金属塩から選ばれるいずれか
    少なくとも1種2〜10モル当量の存在下に、白金およ
    び/またはパラジウムを含有してなる触媒ならびに酸素
    を作用させて酸化することを特徴とする一般式(2): 【化2】 (式中、R1 、R2 、R3 は前記と同じ。)で表される
    2,6−ジカルボキシフェノール類の製造方法。
JP4292118A 1992-10-05 1992-10-05 2,6−ジカルボキシフェノ―ル類の製造方法 Expired - Lifetime JP2500573B2 (ja)

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