JP2500548B2 - エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 - Google Patents

エポキシ樹脂組成物及び半導体装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シリコンチップ、リー
ドフレーム等との接着性に優れ、耐湿性に優れた硬化物
を与え、表面実装用半導体装置の封止材として好適なエ
ポキシ樹脂組成物及びその硬化物で封止された半導体装
置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】現在、
半導体産業の中で樹脂封止型のダイオード、トランジス
タ、IC、LSI、超LSIが主流となっており、なか
でも硬化性エポキシ樹脂、硬化剤及びこれに各種添加剤
を配合したエポキシ樹脂組成物は、一般に他の熱硬化性
樹脂に比べ成形性、接着性、電気特性、機械的特性、耐
湿性等に優れているため、エポキシ樹脂組成物で半導体
装置を封止することが多く行なわれている。これら半導
体装置は最近ではその集積度が益々大きくなり、それに
応じてチップ寸法も大きくなりつつあるが、一方、これ
に対してパッケージ外形寸法は、電子機器の小型化、軽
量化の要求に伴い小型化、薄型化が進んでいる。更に、
半導体部品を回路基板へ取付ける方法においても、基板
上の部品の高密度化や基板の薄型化のため、半導体部品
の表面実装がよく行なわれるようになってきた。
【0003】しかしながら、半導体装置を回路基板へ表
面実装する場合、半導体装置全体を半田槽に浸漬する
か、又は半田が溶融する高温ゾーンを通過させる方法が
一般的であるが、その際の熱衝撃により封止樹脂層にク
ラックが発生したり、リードフレームやチップと封止樹
脂との界面に剥離が生じたりするという問題があった。
このようなクラックや剥離は、表面実装時の熱衝撃以前
に半導体装置の封止樹脂層が吸湿していると更に顕著な
ものとなるが、実際の作業工程においては、封止樹脂層
の吸湿は避けられず、このため実装後のエポキシ樹脂で
封止した半導体装置の信頼性が大きく損なわれる場合が
あった。
【0004】従って、回路基板へ表面実装後に高い信頼
性の半導体装置を与え得る高品質の半導体装置封止用エ
ポキシ樹脂組成物の開発が望まれていた。
【0005】本発明は上記事情に鑑みなされたもので、
接着性及び低吸湿性に優れた硬化物を与えるエポキシ樹
脂組成物、及び、このエポキシ樹脂組成物の硬化物で封
止された表面実装時の熱衝撃後においても高い信頼性を
有する半導体装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は上記
目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、エポキシ樹
脂、硬化剤、更には無機質充填剤、硬化促進剤等を含有
するエポキシ樹脂組成物に下記構造式(I)で示される
イミド化合物を配合することにより、流動性が良好であ
り、機械的強度、低応力性等の特性に優れている上、半
導体部品の構成材料であるシリコンチップ、リードフレ
ーム等との接着性が極めて高く、耐湿性に優れた硬化物
を与えることを見い出した。
【0007】
【化2】 (但し、式中R1,R2はそれぞれ同一又は異種の炭素数
1〜10の非置換又は置換の1価炭化水素基、R3は2
価の有機基、Xは芳香族環を含む4価の有機基、Yは2
価の有機基、mは1〜3の整数、nは1以上の整数であ
る。)
【0008】また、かかる硬化物で封止された半導体装
置は表面実装時の熱衝撃後においても高い信頼性を有
し、このため上記エポキシ樹脂組成物はSOP型,SO
J型,PLCC型,フラットパック型等のいずれの型の
半導体装置の封止にも使用でき、特に表面実装用半導体
装置の封止材として非常に優れた特性を有していること
を知見し、本発明をなすに至った。
【0009】従って、本発明は、エポキシ樹脂と、硬化
剤と、前記式(1)のイミド化合物とを配合してなるエ
ポキシ樹脂組成物、及び、このエポキシ樹脂組成物の硬
化物で封止された半導体装置を提供する。
【0010】以下、本発明につき更に詳述すると、本発
明のエポキシ樹脂組成物の第一必須成分であるエポキシ
樹脂は、一分子中に少なくとも2個のエポキシ基を有す
るものであればいかなるものも使用可能であるが、例え
ばフェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノ
ボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹
脂、トリフェノールアルカン型エポキシ樹脂、ナフトー
ル型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ハロゲ
ン化エポキシ樹脂等が好適に使用され、これらの1種を
単独で又は2種以上を併用して用いることができる。な
お、上記エポキシ樹脂は、組成物の耐湿性の点から加水
分解性塩素の含有量が50ppm以下、遊離のNa,C
lイオンが各々2ppm以下、有機酸含有量が100p
pm以下であることが望ましい。
【0011】このようなエポキシ樹脂として具体的に
は、下記構造の化合物が例示される。
【0012】
【化3】
【0013】次に、第二必須成分の硬化剤としては、酸
無水物系硬化剤、アミン系硬化剤、フェノール樹脂系硬
化剤などが挙げられるが、特にフェノール系硬化剤が好
適に用いられる。
【0014】この場合、フェノール系硬化剤は、一分子
中にフェノール性水酸基を2個以上有するものであり、
例えばノボラック型フェノール樹脂、レゾール型フェノ
ール樹脂、トリフェノールアルカン型樹脂、ナフトール
型樹脂、ビフェニル型フェノール樹脂や下記式で示され
るフェノール樹脂などを挙げることができ、これらの1
種を単独で又は2種以上を併用して用いることができ
る。
【0015】
【化4】 (但し、式中R4はフェニル基、ジフェニル基、ジフェ
ニルエーテル基又はこれらの基に置換基として炭素数1
〜5のアルキル基が置換したもの、R5は水素原子又は
炭素数1〜4のアルキル基であり、jは0〜5の数であ
る。)
【0016】このようなフェノール系硬化剤としては、
具体的に下記構造の化合物が例示される。
【0017】
【化5】
【0018】
【化6】 (上記式中R6は水素原子又は炭素数1〜5の一価炭化
水素基であり、mは1又は2、g,hはそれぞれ2以上
の整数、pは1以上の整数である。)
【0019】また、硬化剤の配合量は前記したエポキシ
樹脂中に含まれるエポキシ基のモル量(a)と、硬化剤
成分に含まれるフェノール性水酸基のモル量(b)との
比でa/bの値が0.5〜1.5の範囲にあることが好
ましく、a/bの値が上記範囲外となると、組成物の硬
化性、硬化物の低応力性、吸湿性等において不利になる
場合がある。
【0020】本発明では、第三必須成分として下記構造
式(I)で示されるイミド基及びアルコキシシリル基を
有する化合物を配合する。
【0021】
【化7】
【0022】ここで、上記式(I)中R1,R2はそれぞ
れ同一又は異種の炭素数1〜10の非置換又は置換の1
価炭化水素基、R3は2価の有機基、Xは芳香族環を含
む4価の有機基、Yは2価の有機基、mは1〜3の整数
であり、またnは1以上の整数であるが、良好な作業性
と十分な接着力を得るため、nは1〜100が好まし
い。
【0023】上記式(I)の化合物は下記構造式(II
I)で表わされるポリイミド化合物と下記構造式(I
V)で表わされるアミノシリコン化合物とを反応させる
ことにより得ることができる。
【0024】
【化8】 (R1O)m2 (3-m)SiR3NH2 …(IV) (但し、上記式中R1,R2,R3,X,Y,m及びnは
前記と同様である。)
【0025】また、上記式(III)のポリイミド化合
物は、下記構造式(V)で表わされるテトラカルボン酸
二無水物と下記構造式(VI)で表わされるジアミンと
を所定の割合、即ち、式(V)で表わされるテトラカル
ボン酸二無水物(n+1)個に対してジアミンn個を反
応させ、下記構造式(VII)で示されるポリアミック
酸を得、これを常法に従って脱水することによって得る
ことができる(下記反応式参照)。
【0026】
【化9】
【0027】
【化10】 (但し、上記式中X,Y及びnは前記と同様である。)
【0028】ここで、上記式中Xは芳香族環を含む4価
の有機基であり、式(III)で表わされるポリイミド
の出発物質である上記式(V)のテトラカルボン酸二無
水物に由来するものである。これを具体的に示すと、下
記の通りである。
【0029】
【化11】
【0030】なお、Xは上記したものの1種であっても
2種以上の組合わせであってもよく、従って、上記式
(V)のテトラカルボン酸二無水物と式(VI)のジア
ミンとから式(III)のポリアミドを得る反応を行な
う場合、式(V)のテトラカルボン酸二無水物は所望に
より上記のものの1種又は2種以上を用いてもよい。
【0031】また、上記式中、Yは2価の有機基であ
り、式(III)のポリイミドの出発物質である式(V
I)のジアミンに由来するものである。このジアミンを
具体的に示すと、p−フェニレンジアミン、m−フェニ
レンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、
4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、2,2’−ビ
ス(4−アミノフェニル)プロパン、4,4’−ジアミ
ノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニル
スルフィド、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベ
ンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼ
ン、1,4−ビス(m−アミノフェニルスルホニル)ベ
ンゼン、1,4−ビス(p−アミノフェニルスルホニ
ル)ベンゼン、1,4−ビス(m−アミノフェニルチオ
エーテル)ベンゼン、1,4−ビス(p−アミノフェニ
ルチオエーテル)ベンゼン、2,2−ビス〔4−(4−
アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス
〔3−メチル−4−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル〕プロパン、2,2−ビス〔3−クロロ−4−(4−
アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、1,1−ビス
〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕エタン、
1,1−ビス〔3−メチル−4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル〕エタン、1,1−ビス〔3−クロロ−4
−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕エタン、1,1
−ビス〔3,5−ジメチル−4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル〕エタン、ビス〔4−(4−アミノフェノ
キシ)フェニル〕メタン、ビス〔3−メチル−4−(4
−アミノフェノキシ)フェニル〕メタン、ビス〔3−ク
ロロ−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕メタ
ン、ビス〔3,5−ジメチル−4−(4−アミノフェノ
キシ)フェニル〕メタン、ビス〔4−(4−アミノフェ
ノキシ)フェニル〕スルホン等の芳香族環含有ジアミ
ン、あるいは下記式で示されるシリコーンジアミン化合
物などが挙げられるが、これらに限定されるものではな
い。
【0032】
【化12】
【0033】
【化13】
【0034】なお、Yは上記ジアミン残基の1種であっ
ても2種以上の組合わせであってもよく、従って式(I
II)のポリイミドを得る反応に際し、式(VI)のジ
アミンとしては上記ジアミンの1種を単独で又は所望に
より2種以上を併用してもよい。
【0035】一方、アミノシリコン化合物としては、下
記式(IV)の化合物を使用する。
【0036】
【化14】 (R1O)m2 (3-m)SiR3NH2 …(IV)
【0037】ここで、R1,R2 は、例えばメチル基、エ
チル基、プロピル基、ブチル基などのアルキル基、ビニ
ル基、アリル基、ブテニル基などのアルケニル基、フェ
ニル基、トリル基などのアリール基又はこれらの基の炭
素原子に結合した水素原子の一部又は全部をハロゲン原
子、シアノ基、アルコキシ基などで置換したクロロメチ
ル基、クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプ
ロピル基、2−シアノエチル基、メトキシエチル基、エ
トキシエチル基などから選択される同一又は異種の炭素
数1〜10、好ましくは炭素数1〜6の非置換又は置換
1価炭化水素基であるが、これらのうち、R1としては
アルキル基、アルコキシ置換アルキル基が好ましく、R
2としては非置換又は置換のアルキル基、アリール基が
好適に用いられる。
【0038】
【化15】
【0039】この上記式(IV)で表わされるアミノシ
リコン化合物としては具体的に下記構造の化合物などが
挙げられるが、これらに限定されるものではない。本発
明においてはこれらのアミノシリコン化合物の1種を単
独で又は2種以上を併用して用いることができる。
【0040】
【化16】
【0041】
【化17】
【0042】式(I)のイミド化合物の配合量は、エポ
キシ樹脂及び硬化剤の合計量100部(重量部、以下同
様)に対して0.1〜20部、特に1〜10部とするこ
とが好ましく、配合量が0.1部に満たないと十分な接
着力が得られない場合があり、20部を超えると流動性
の低下、機械強度の低下といった問題が生じる場合があ
る。
【0043】更に、本発明組成物には無機質充填剤を配
合することが好ましい。この場合、無機質充填剤として
は通常エポキシ樹脂組成物に配合されるものを使用し
得、例えば溶融シリカ、結晶シリカ等のシリカ類、アル
ミナ、チッ化珪素、チッ化アルミニウム、ボロンナイト
ライド、酸化チタン、ガラス繊維等が挙げられるが、こ
れらの中でも溶融シリカが好適である。更に、溶融シリ
カとしてはその平均粒径が5〜30ミクロンであるもの
を用いることが成形性の面から望ましく、また、高充填
化やチップ表面に対する応力を小さくするため球状シリ
カを使用することが望ましい。なお、上記無機質充填剤
は樹脂と無機質充填剤表面の強度を強くするため予めシ
ランカップリング剤などで表面処理して配合することが
好ましい。
【0044】上述した無機質充填剤はその1種を単独で
又は2種以上を併用して配合することができ、その配合
量は特に制限されないが、エポキシ樹脂と硬化剤との合
計量100部に対して100〜1000部、特に200
〜700部の範囲とすることが好ましい。
【0045】また、本発明では硬化反応を促進するため
硬化触媒を配合することが好ましく、例えばイミダゾー
ル化合物、三級アミン化合物、リン系化合物等が挙げら
れる。硬化触媒としては、これらの中でも1,8−ジア
ザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7(DBU)と
トリフェニルホスフィンとを重量比で0:1〜1:1、
特に0.01:1〜0.5:1の範囲で使用する併用触
媒を用いることが好ましい。DBUの配合比率が上記範
囲より高くなるとガラス転移温度が低くなる場合があ
る。なお、上記併用触媒の添加量は特に制限されない
が、エポキシ樹脂と硬化剤との合計量100部に対して
0.2〜2部、特に0.4〜1.2部とすることが望ま
しい。
【0046】本発明の組成物には、更に必要に応じて各
種の添加剤を配合することができる。例えば熱可塑性樹
脂、熱可塑性エラストマー、有機合成ゴム、シリコーン
系などの低応力剤、カルナバワックス等のワックス類、
ステアリン酸などの脂肪酸やその金属塩等の離型剤、カ
ーボンブラック、ベンガラ等の着色剤、三酸化アンチモ
ン、ハロゲン化合物等の難燃化剤、グリシドキシプロピ
ルトリメトキシシランなどのシラン類、アルキルチタネ
ート類等の表面処理剤、老化防止剤、ハロゲントラップ
剤等の添加剤を配合することができる。
【0047】本発明のエポキシ樹脂は、その製造に際し
上述した成分の所定量を均一に撹拌、混合し、予め70
〜95℃に加熱してあるニーダ、ロール、エクストルー
ダなどにより混練、冷却、粉砕するなどの方法で得るこ
とができる。ここで、成分の配合順序に特に制限はな
い。
【0048】このようにして得られる本発明のエポキシ
樹脂組成物はSOJ,SOP,TSOP,TQFP等の
半導体装置の封止用に有効に使用でき、この場合成形方
法は従来より採用されている成形法、例えばトランスフ
ァー成形、インジェクション成形、注型法等を採用して
行なうことができる。なお、本発明のエポキシ樹脂組成
物の成形温度は150〜180℃で30〜180秒、ポ
ストキュアーは150〜180℃で2〜16時間行なう
ことが望ましい。
【0049】
【発明の効果】本発明のエポキシ樹脂組成物は、上述し
た成分の組合わせとしたことにより、シリコンチップ、
リードフレーム等との接着力に優れ、耐湿性にも優れた
硬化物を与える。従って、本発明のエポキシ樹脂組成物
の硬化物で封止された半導体装置は表面実装時の熱衝撃
においても高い信頼性を有するものである。
【0050】
【実施例】以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるも
のではない。なお、以下の例において部はいずれも重量
部である。
【0051】〔実施例、比較例〕表1,2に示すように
エポキシ樹脂、フェノール樹脂、イミド化合物を配合
し、下記に示す硬化促進剤A0.6部、トリフェニルホ
スフィン0.5部、溶融球状シリカ(1)250部、溶
融球状シリカ(2)250部、溶融球状シリカ(3)7
0部、三酸化アンチモン8部、カーボンブラック1.5
部、カルナバワックス1部及びγ−グリシドキシプロピ
ルトリメトキシシラン3部を熱2本ロールにて均一に溶
融混合し、冷却、粉砕してエポキシ樹脂組成物(実施例
1〜12、比較例)を得た。
【0052】硬化促進剤A:1,8−ジアザビシクロ
(5.4.0)ウンデセン−7とフェノールノボラック
樹脂(TD2131,大日本インキ社製)とを重量比で
20/80の割合で130℃で30分間加熱溶融混合し
た後、50ミクロン以下に粉砕したもの。 溶融シリカ: (1)比表面積1.4m2/g、平均粒径30ミクロン
の球状シリカ (2)比表面積2.5m2/g、平均粒径10ミクロン
の破砕シリカ (3)比表面積10m2/g、平均粒径1.0ミクロン
の球状シリカ
【0053】次に、得られたエポキシ樹脂組成物につい
て下記の(イ)〜(ト)の諸試験を行なった。結果を表
1,2に併記する。 (イ)スパイラルフロー EMMI規格に準じた金型を使用して180℃,70k
g/cm2の条件で測定した。 (ロ)曲げ強さ及び曲げ弾性率 JIS−K6911に準じて180℃,70kg/cm
2、成形時間2分の条件で10×4×100mmの曲げ
試験片を成形し、180℃で4時間ポストキュアーした
ものについて25℃で測定した。 (ハ)膨張係数、ガラス転移温度 直径4mm、長さ15mmの試験片を用いて、TMA法
により毎分5℃の速さで昇温した時の値を測定した。 (ニ)吸湿半田後の耐クラック性 8×8×0.4mmの大きさのシリコンチップを14×
20×1.8mmの大きさのQFPパッケージ用リード
フレーム(12アロイ)に接着し、これにエポキシ樹脂
組成物を成形条件180℃,70kg/cm2、成形時
間2分で成形し、180℃で4時間ポストキュアーし
た。次に、これを85℃/85%RHの雰囲気に24時
間及び48時間放置した後、215℃の半田浴に10秒
間浸漬し、パッケージクラック数/総数を測定した。 (ホ)耐湿性 4MDRAMチップを20ピンのSOJフレームに接着
し、これにエポキシ樹脂組成物を成形条件180℃,7
0kg/cm2、成形時間2分で成形し、180℃で4
時間ポストキュアーした。これを85℃/85%RH雰
囲気中に48時間放置して吸湿させた後、260℃の半
田浴に10秒間浸漬し、更に121℃/100%RH雰
囲気中に300時間放置したときのアルミニウム配線断
線数/総数を測定した。 (ヘ)吸水率 成形条件180℃,70kg/cm2、成形時間2分で
成形し、180℃で4時間ポストキュアーした直経50
mm、厚さ2mmの円板を121℃/100%RH雰囲
気中に24時間放置し、吸水率を測定した。 (ト)接着性 42アロイ板に直径15mm、高さ5mmの円筒成形品
を175℃,70kg/cm2、成形時間2分の条件で
成形し、180℃で4時間ポストキュアーした後、剥離
力を測定した。
【0054】
【表1】
【0055】
【表2】
【0056】
【化18】
【0057】
【化19】
【0058】
【化20】
【0059】
【化21】

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エポキシ樹脂と、硬化剤と、下記構造式
    (I)で示されるイミド化合物とを配合してなることを
    特徴とするエポキシ樹脂組成物。 【化1】 (但し、式中R1,R2はそれぞれ同一又は異種の炭素数
    1〜10の非置換又は置換の1価炭化水素基、R3は2
    価の有機基、Xは芳香族環を含む4価の有機基、Yは2
    価の有機基、mは1〜3の整数、nは1以上の整数であ
    る。)
  2. 【請求項2】 請求項1記載のエポキシ樹脂組成物の硬
    化物で封止された半導体装置。
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