JP2024526681A - 材料中の欠陥の空間分解局在化のためのプロセスおよび装置 - Google Patents

材料中の欠陥の空間分解局在化のためのプロセスおよび装置 Download PDF

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Abstract

本発明は、材料中、好ましくは固体(18)中の欠陥を、従来よりもかなり高い空間分解能で局在化させることができる方法に関する。本発明によれば、このような欠陥を高い空間分解能で迅速かつ経済的に撮像することができる。とりわけ、本発明によれば、光学検出プロセスの現在の能力をはるかに超える高感度、高ダイナミックレンジ、広視野および優れた分解能で、固体内の欠陥を非接触でスピン選択的に励起および捕捉または撮像することが可能である。さらに、本発明によるプロセスでは、個々の画像においてもスピンを検出する優れた可能性があり、スピン状態の高いコントラストおよびスピン状態の再現のより良好な忠実度が可能になる。本発明による装置(10)および本発明によるプロセスはまた、固体(18)中の欠陥スピンを使用する量子計算、量子可能な捕捉、および量子可能な測定ネットワークにも極めて有用である。

Description

本発明は、請求項1の一般概念による材料中の欠陥の空間分解局在化のためのプロセス、および請求項14の一般概念による材料中の欠陥の空間分解局在化のための装置に関する。
本発明の枠組みの中で、材料の欠陥は、1つ以上の電子が捕捉されて欠陥の部位に局在化される構造的または化学的変化であると理解される。このような欠陥は、主に固体から知られている。しかしながら、それらは液体または気体であってもよい。材料はまた、1つ以上の分子を含むことができる。
材料が絶縁性もしくは半導体性であるか、またはバンドギャップを有する場合、そのような欠陥は、基底状態のホスト材料のバンドギャップ内にあるエネルギー準位を有する電子によって特徴付けられる(Bassett,L.C.ら(2019)「Quantum defects by design」、Nanophotonics、8(11)、1867-1888ページ、DOI:10.1515/nanoph-2019-0211参照)。そのような電子は、より高い状態に励起され、次いで放射プロセスまたは非放射プロセスを介して基底状態に戻ることができる。光子を吸収し、続いて発光光子を放出する欠陥は、カラーセンターと呼ばれる。固体状態では無数のカラーセンターが存在する。例えば、ダイヤモンドについては、500種類を超える発光カラーセンターが知られている(Zaitsev,A.M.(2001)Optical Properties of Diamond.Berlin、Heidelberg:Springer Berlin Heidelberg、DOI:10.1007/978-3-662-04548-0参照)。しかしながら、炭化ケイ素(Castelletto,S.ら(2014)、「A Silicon carbide room-temperature single-photon source」、Nature Materials、13(2)、151-156ページ、DOI:10.1038/nmat3806参照)、石英などの他の材料、さらには六方晶窒化ホウ素(Tran,T.T.ら(2016)「Quantum emission from hexagonal boron nitride monolayers」、Nature Nanotechnology、11(1)、37-41ページ、DOI:10.1038/nnano.2015.242参照)などの二次元材料も発光欠陥を示す可能性がある。
上述したように、これらの欠陥に関連する電子は、特定の波長帯域を吸収し、励起状態で特徴的な寿命を有する対応する長波長光子を放出することができる。放出された長波長光子は、通常、高開口数(NA)の顕微鏡対物レンズを通して収集され、単一光子カウンタまたは光電子増倍管によって捕捉される。この撮像を行うことができる装置は、共焦点光学顕微鏡である。しかしながら、そのような光学的検出は、検出に使用される光の波長の半分によって定義される分解能の限界を有する。
光学分解能d=(0.51・λ)/NA
このような分解能の限界は、近接して配置された複数のカラーセンター(固体材料の欠陥)を撮像しようとする場合に大きな問題となる。しかし、STED(「誘導放出枯渇」-Hell,S.W.およびWichmann,J.(1994)「Breaking the diffraction resolution limit by stimulated emission:stimulated-emission-depletion fluorescence microscopy」、Optics Letters、19(11)、780ページ、DOI:10.1364/OL.19.000780参照)(Rittweger,E.ら(2009)「STED microscopy reveals crystal color centres with nanometric resolution」、Nature Photonics、3(3)、144-147ページ、DOI:10.1038/nphoton.2009.2参照)、マイクロ波支援STORM(「stochastic optical reconstruction microscopy」-Pfender,M.ら(2014)「Single-spin stochastic optical reconstruction microscopy」、Proceedings of the National Academy of Sciences、111(41)、14669-14674ページ、DOI:10.1073/pnas.1404907111参照)および勾配符号化撮像(Arai,K.ら(2015)「Fourier magnetic imaging with nanoscale resolution and compressed sensing speed-up using electronic spins in diamond」、Nature Nanotechnology、10(10)、859-864ページ、DOI:10.1038/nnano.2015.171参照)(Zhang,H.ら(2017)「Selective addressing of solid-state spins at the nanoscale via magnetic resonance frequency encoding」、npj Quantum Information、3(1)、31ページ、DOI:10.1038/s41534-017-0033-3参照)など、この回折限界分解能を超えるいくつかの方法がある。しかしながら、これらは比較的遅く、画素ごとの走査を必要とし、多数の欠陥を観察する可能性を妨げる。
したがって、本発明の目的は、材料、好ましくは固体内の欠陥をより高い局所分解能で局在化させることができる方法を提供することである。特に、そのような欠陥は、特に迅速かつ費用効果の高い、高い局所分解能で撮像されるべきである。
この目的は、請求項1に記載の本発明によるプロセスおよび請求項14に記載の本発明による装置によって達成される。有利なさらなる発展形態は、従属請求項および図面と共に以下の説明に示されている。
本発明者らは、材料から放出されるようなエネルギーで欠陥に関連する電子を励起し、続いて、固体の表面から出現する電子の空間位置、したがって対応する欠陥を決定するために電子撮像を実行することによって、この目的を驚くほど簡単な方法で達成できることを認識した。
材料中の欠陥の空間分解局在化のための本発明によるプロセスであって、材料がバンドギャップを有し、欠陥が前記バンドギャップ内に存在する少なくとも1つのエネルギー準位を有する1つ以上の電子を有し、電子が材料から放出され、続いて電子撮像が実行されるように励起されることを特徴とするプロセス。
放出電子の撮像も行われる光電子顕微鏡法(PEEM)のプロセスも使用されているが、このプロセスは、空間分解された方法で材料中の欠陥(すなわち、1つ以上の電子が捕捉され、欠陥の位置に局在化される構造的または化学的変化)を検出するのに必要な空間分解能を達成しない。代わりに、PEEMは、バルク材料を特徴付けるために使用されているだけである(材料の質量、格子およびアンサンブルなど)。したがって、PEEMは、せいぜい欠陥アンサンブルを調べるために使用することができ、例えば、刊行物K.Fukumotoら:「Imaging the defect distribution in 2D hexagonal boron nitride by tracing photogenerated electron dynamics」、J.Phys.D:Appl.Phys.53(2020)405106(9pp)、DOI:10.1088/1361-6463/ab9860では、100nmの最大分解能を達成することができ、これは単一欠陥または量子用途の空間分解局在化には低すぎる。対照的に、透過型電子顕微鏡法(TEM)、特にクライオTEMを使用すると、最大0.1nmの空間分解能を達成することができる。
有利なさらなる発展形態では、以下の要素:収差補正要素、高倍率の手段、高開口数を有する対物レンズ、電子のエネルギーを増加させるための集束要素および加速カラムのうちの少なくとも1つが使用されることが規定され、これにより、非常に高い分解能が高画質および画像の堅牢性および自動アライメントで達成されることが可能になる。
有利なさらなる発展形態では、欠陥が少なくとも25nm、好ましくは少なくとも20nm、特に0.1nm~20nmの範囲の空間分解能で撮像されることが規定される。これにより、スピンの量子力学的相互作用を解くことができ、そのようなスピンが最大25nmの範囲で離間している場合に発生するため、量子応用が可能になる。
有利なさらなる発展形態では、電子光学系および電子検出器の助けを借りて電子撮像が実行されることが規定される。これは、光学系および検出のための、すなわち電子源を除く対応する設定が、従来の、例えば市販の電子顕微鏡、特に透過型電子顕微鏡によって使用され得るためである。好ましくは、電子光学系(26、28、30、32)として、マイクロチャネルプレート(MCP-二次元画像分解二次電子増倍管)、直接電子検出器、電子増倍CCD(EMCCD)、sCMOS(scientific CMOS)または蛍光体スクリーンが用いられ、これにより、高い空間分解能を有する画像を撮影することができる。好ましくは、電子光学系として磁気素子または電磁素子が使用されるが、これは、これにより、拡大撮像のために電子を収集および誘導/操作することが特に容易になるからである。
有利なさらなる発展形態では、電子の励起が、1つ以上の電磁波、好ましくは光(赤外光(300GHz~384THz)、可視光(384THz~789THz)、紫外光(789THz~30PHz))、電波(超短波(30MHz~300MHz)、短波(3MHz~30MHz)、中波(300kHz~3MHz)および長波(30kHz~300kHz))、テラヘルツ放射(0.1THz~10THz)、低周波数(1kHz~30kHz)またはマイクロ波(1GHz~300GHz)によって行われることが規定される。これにより、電子を放出することが特に容易になり、その後の評価のために励起エネルギーを定義することができる。
有利なさらなる発展形態では、励起が材料の領域、好ましくは表面領域に集束され、特に1つ以上の光学素子、好ましくは高開口数を有する対物レンズによって集束される光が使用されること、または励起がレーザ光源を用いて行われること、または励起がエバネッセント波幾何形状で行われること、または欠陥が光閉じ込めナノ構造体、キャビティもしくは光共振器内に配置されることが規定される。エバネッセント波幾何形状で励起すると、励起を表面下の数ナノメートルの深さに制限することができる。キャビティなどの光閉じ込め構造を使用することにより、励起を特定の欠陥のみに向けることができる。これらの手段のうちの1つ以上は、最初から特定の欠陥のみを刺激することによって局所分解能をさらに高めることができる。特定の欠陥を選択することも可能である。全体として、これらの手段のうちの1つ以上を使用して励起を成形することができ、それによって、回折限界(1nm-1300nm)よりもはるかに小さい範囲からの欠陥の光励起およびその後の電子の光放出を可能にし、その結果、さらに高い局在化分解能、感度およびダイナミックレンジが達成される。
有利なさらなる発展形態では、電子のスピン状態は、1つ以上の追加の励起によって決定され、追加の励起は、電磁波、好ましくは光(赤外光(300GHz~384THz)、可視光(384THz~789THz)、紫外光(789THz~30PHz))、電波(超短波(30MHz~300MHz)、短波(3MHz~30MHz)、中波(300kHz~3MHz)および長波(30kHz~300kHz))、テラヘルツ放射(0.1THz~10THz)、低周波数(1kHz~30kHz)またはマイクロ波(1GHz~300GHz)、電磁場、熱プロセスまたは熱電子プロセスによって行われることが規定される。これにより、例えば、異なる欠陥間の相互作用を検査すること/欠陥の状態を読み出すことが可能になり、その結果、特に量子ビットの応用が可能になる。スピン状態の決定および材料からの電子のスピン状態選択的励起およびその後の撮像を使用することによって、欠陥はそれらのスピン状態によって空間的にかつ同時に分解される。
有利なさらなる発展形態では、材料が電気的に接地されることが規定される。これにより、検査が材料上の電荷によって影響を受けることが防止される。
有利なさらなる発展形態では、好ましくは正であるバイアス電圧が材料の表面にわたって印加されることが規定される。これにより、放出された電子の抽出および電子画像へのそれらの移動が容易になり、改善される。バイアス電圧が電極、好ましくは格子に印加されると、多数の電子を同時に加速することができ、複数の電子を並列に検査することができる、すなわち大面積撮像が可能である。あるいは、バイアス電圧が先端部に印加される場合、局所分解能をさらに向上させることができる。しかしながら、複数の電子を並行して観察するためには、複数の先端部が必要となる。そこで、1つ以上の先端部を使用して、固体の表面の連続的な走査を行うことができる。
有利なさらなる発展形態では、材料がドープされ、好ましくはドナーをドープされることが規定される。例えば、それは、ホウ素であってもよい。これにより、電子による欠陥が特に確実に得られ、欠陥をより容易に検査することができる。しかしながら、本発明によるプロセスは、原則としてドーピングなしでも機能する。
有利なさらなる発展形態では、欠陥は、材料の製造後の埋め込み、材料の製造中のドーピング、および材料の製造中または製造後の電子照射を含む群からの方法の少なくとも1つによって作製されることが規定される。これにより、欠陥が特に容易に、それにもかかわらず、特にそれらの局在化に関して決定された方法で作製されることが可能になる。
有利なさらなる発展形態では、材料の表面に薄い導電層が設けられており、層が好ましくは金属層または金属配位分子層であり、層が特に1または2~5の単層からなることが規定される。これにより、励起電子の放出が促進される。層は、好ましくは「コーティング」として、すなわちコーティングプロセスによって適用することができる。しかしながら、本発明によるプロセスは、原則としてそのような層なしでも機能する。
有利なさらなる発展形態では、材料が磁気シールドによって囲まれていることが規定される。これは、例えば、軟磁性材料とすることができる。これは、地球の磁場などの外部磁場が電子放出または放出される電子の経路に影響を及ぼすことができないため、精度を高める。
有利なさらなる発展形態では、材料がファラデーケージによって囲まれていることが規定される。やはりこれも、電力線からのものなどの外部電磁場が電子放出または放出される電子の経路に影響を及ぼすことができないため、精度を高める。
有利なさらなる発展形態では、材料は最大10mbarの圧力で真空中に配置され、その結果、材料の表面から出る電子は粒子によって妨害されないため、欠陥を特に良好な空間精度で局在化させることができることが規定される。
有利なさらなる発展形態では、材料を冷却することが規定され、冷却は、好ましくは0.1°K~210°Kの温度範囲で行われる。結果として、欠陥は、スピン状態に対して選択的な定義された励起スペクトルを有する。
有利なさらなる発展形態において、材料は、固体として、好ましくは層またはバルク材料として存在し、特に、ダイヤモンド、ケイ素、炭化ケイ素、六方晶窒化ホウ素および0.1eV~14eVの範囲のバンドギャップを有する結晶性材料の群からの物質を含むことが規定される。このような固体の欠陥に関する広範な情報が利用可能である。層は、好ましくは、サブナノメートル範囲の原子的に薄い層として、または結晶性二次元層として存在することができる。
固体内の欠陥の空間分解局在化のための本発明による装置の独立した保護が主張され、固体はバンドギャップを有し、欠陥はバンドギャップ内にある少なくとも1つのエネルギー準位を有する1つ以上の電子を有し、電子を、それが固体材料から放出されるように励起するように調整された、電子を励起するための手段があり、電子撮像のための手段があることを特徴とする。
有利なさらなる発展形態では、装置が本発明によるプロセスを実施するように調整されることが規定される。
有利なさらなる発展形態では、装置が透過型電子顕微鏡の構造を有し、材料が透過型電子顕微鏡の電子フィラメントの代わりに配置されることが規定される。したがって、装置は、特に製造が容易であり、高い画像品質および画像の堅牢性ならびに自動位置合わせを有する非常に高い空間分解能を有する。
有利なさらなる発展形態では、装置が量子コンピュータまたは量子センサの構成要素であることが規定される。これは、量子コンピュータおよび量子センサをより高い精度で動作させることができることを意味する。
本発明によるプロセスまたは本発明による装置を使用するための独立した保護が主張され、これは、量子コンピューティング用途、量子ベースの情報処理または量子センシング用途がそれと共に実行されるという事実を特徴とする。このようなプロセスを、さらに高い精度で実行することができる。したがって、特に量子センサ技術の分野において、非常に高い空間分解能を達成することができる。
有利なさらなる発展形態では、電子顕微鏡の対応する部分が電子撮像のための手段として使用されることが規定される。したがって、装置全体は、電子源の代わりに、電子励起、好ましくは光励起、特にレーザ励起を有する電子顕微鏡によって形成することができる。
本発明の特徴およびさらなる利点は、図面に関連する2つの好ましい例示的な実施形態の説明から以下に明らかになるであろう。それにより、以下が純粋に概略的に示される。
第1の好ましい実施形態による本発明によるプロセスである。 第2の好ましい実施形態による本発明によるプロセスである。
図1は、第1の好ましい実施形態による本発明による装置を示す。
本発明による装置10は、電子励起のための手段12および電子撮像のための手段14を有することが分かる。
電子励起手段12は、例えば、適切に制御されたレーザ源12を有し、そのレーザビーム16は、適切なホルダ(図示せず)内に配置された試料18上に向けることができ、高屈折対物レンズ、レンズおよび光学ビームシャープナなどの1つ以上の光学素子19を使用してビームを画定することができる。電子励起手段12は、レーザビーム16を試料18の表面22上の特定の点20に向けることができるように、試料18に対してその配向で移動可能とすることができる。これにより、試料が帯電しないように接地される。
図示の例では、光源12は試料18を上方から照明する。これは、放射線透過性でない試料に特に有用である。一方、試料18が不透明である場合、照射16は、原則として、試料18の任意の側から、すなわち試料18の側面を通って、または試料18を通って下方からも起こり得る。
試料18の欠陥に関連する電子24は、これが十分に高いエネルギーを有する場合、励起16によって放出され、続いて、正バイアス電圧が印加される試料18の表面22の上方に配置された金属格子26によって加速27され、それにより、電子画像14、またはより正確には集光レンズ28によって引き継ぐことができる。バイアス電圧は、電極の形状に応じて選択されなければならず、例えば、数mV~複数kVの範囲であり得る。
加速された電子27は、続いて対物レンズ30および投影レンズ32を通過し、最終的にCCD表面34に衝突する。結果として得られる画像(図示せず)は、選択された光学パラメータに応じて、表面22の空間座標の部分における画像の完全な画像を表し、電子24が放出された位置を示し、試料18の表面22に対する欠陥の位置を直接示す。
電子光学系の要素、すなわち集光レンズ28、対物レンズ30および投影レンズ32は、電子検出器34と共に、透過型電子顕微鏡の標準的な構成要素であり、当業者に知られているため、ここではより詳細には説明しない。したがって、従来のTEMは、好ましくは本発明の枠組み内で使用することができるが、電子フィラメントは除去され、代わりに試料18がそこに配置される。TEMの実際の試料ホルダは空のままである。これにより、TEMの他のすべての要素を依然として使用することができるが、例えばTEMの2つの標準コンデンサのうちの第1のコンデンサは必要とされないが、依然として使用することができる。このようなTEMは、収差補正素子、高倍率、高開口数の対物レンズ、集束素子および加速カラムを有して電子のエネルギーを増加させるので、これにより、高画質および画像の堅牢性ならびに自動アライメントで非常に高い分解能を達成することができる。
当業者はまた、電子24、27が望ましくない影響を受けないように、試料表面22と電子検出器34との間に真空がなければならないという事実に精通している。
したがって、市販の電子顕微鏡、特に市販の透過型電子顕微鏡は、本発明による装置の実現に使用することができ、その電子源および電子加速器は省くことができるが、そうである必要はない。いずれの場合も、試料18内の電子励起のための手段12を使用しなければならず、装置を改善するために、バイアス電圧を生成するための手段26も使用しなければならない。
本発明による装置10を使用する本発明によるプロセスは、ダイヤモンド中の窒素欠陥中心の形態の欠陥の局在化を参照して以下により詳細に説明される。しかしながら、同じプロセスは、任意の他の欠陥および材料にも使用することができる。
ダイヤモンドの窒素空孔(NV)中心は、単一の炭素原子が窒素原子に置換されると同時に、隣接する格子サイトに隙間が生じることで発生する炭素格子の欠陥である。負電荷状態では、NV中心は、三重項電子スピン状態(ms=0,±1)を有するS=1系を形成する2つの不対電子を有する。NV中心の場合、結晶対称性との電子相互作用により、ms=±1は縮退し、2.87GHz付近でms=0から分離され、これはゼロ磁場分裂と呼ばれる。スピン部分平面ms=±1は、δ=2γBによって与えられる非ゼロ磁場内で2つの平面にさらに分割される。
周囲条件下では、波長532nmの緑色光により、NV中心に帰属された電子を基底状態からより高次の電子状態に光励起することができる(Gruber,A.(1997)「Scanning Confocal Optical Microscopy and Magnetic Resonance on Single Defect Centers」、Science、276(5321)、2012-2014ページ、DOI:10.1126/Science.276.5321.2012参照)。励起された電子は、ルミネセンス放出または非放射プロセスを介して基底状態に戻る。励起および脱励起経路は、電子のスピン状態によって決定される(Goldman,M.L.、Sipahigil,A.ら(2015)「Phonon-Induced Population Dynamics and Intersystem Crossing in Nitrogen-Vacancy Centers」、Physical Review Letters、114(14)、145502ページ、DOI:10.1103/PhysRevLett.114.145502、Goldman,M.L.、Doherty,M.W.ら(2015)「State-selective intersystem crossing in nitrogen-vacancy centers」、Physical Review B、91(16)、165201ページ、DOI:10.1103/PhysRevB.91.165201参照)。例えば、光学遷移はスピン保存性であるため、基底状態のms=0(またはms=±1)の電子は、励起されたマニホールド内でms=0(またはms=±1)の状態に励起される。励起されたマニホールドのクロスシステム交差速度もまた、スピン選択的である。これは、窒素欠陥の場合に特別な特徴をもたらす。スピン状態はまた、光のみを使用して非常に高い効率で室温で光学的に初期化することができる。数マイクロ秒の緑色照射の後、単一のNV中心をスピンms=0サブレベルに初期化することができた(Harrison,J.、Sellars,M.J.およびManson,N.B.(2006)「Measurement of the optically induced spin polarisation of N-V centres in diamond」、Diamond and Related Materials、15(4-8)、586-588ページ、DOI:10.1016/j.diamond.2005.12.027およびRobledo,L.ら(2011)「Spin dynamics in the optical cycle of single nitrogen-vacancy centres in diamond」、New Journal of Physics、13(2)、025013ページ、DOI:10.1088/1367-2630/13/2/025013参照)。
スピン状態は状態ms=0で初期化することができるため、マイクロ波フィールドは、マイクロ波が放射されるマイクロ波104用のマイクロ波源102をさらに有する図2に示す本発明による装置100で可能であるように、状態ms=+1またはms=1へのスピン遷移を誘導するために印加することができ、他のすべての構成要素は図1の装置10のものに対応する。
このスピンフリップは、電子の新しい基底準位をもたらし、それが異なる光励起-脱励起サイクルを受ける理由である。これにより、発光の強度が低下する。これは、光学的捕捉磁気共鳴と呼ばれる。これは遠距離場技術であるため、回折限界(約200~250nm)内で分離された2つのそのようなNV欠陥の撮像または分解を実質的に妨げる光学分解能の制限に悩まされる。
そのようなダイヤモンドNV中心は、量子情報処理および量子コンピューティングのための有望な固体量子ビットである(DiVincenzo,D.(2010)「Better than excellent」、Nature Materials、9(6)、468-469ページ、DOI:10.1038/nmat2774参照)。NV中心に結合した電子は、室温でも非常に良好なスピンコヒーレンス特性を有する(Balasubramanian,G.ら(2009)「Ultralong spin coherence time in isotopically engineered diamond」、Nature Materials、8(5)、383-387ページ、DOI:10.1038/nmat2420およびHerbschleb,E.D.ら(2019)「Ultra-long coherence times amongst room-temperature solid-state spins」、Nature Communications、10(1)、3766ページ、DOI:10.1038/s41467-019-11776-8参照)。これは、可能な量子プロセッサ/コンピュータの良好な前提条件でもある。そのような量子ビットは、例えば、純粋なダイヤモンド基板に炭素以外のイオンを注入することによって生成することができる(Jakobi,I.ら(2016)「Efficient creation of dipolar coupled nitrogen-vacancy spin qubits in diamond」、Journal of Physics:Conference Series、752、012001ページ、DOI:10.1088/1742-6596/752/1/012001、Scarabelli,D.ら(2016)「Nanoscale Engineering of Closely-Spaced Electronic Spins in Diamond」、Nano Letters、16(8)、4982-4990ページ、DOI:10.1021/acs.nanolett.6b01692、Haruyama,M.ら(2019)「Triple nitrogen-vacancy centre fabrication by C5N4Hn ion implantation」、Nature Communications、10(1)、2664ページ、DOI:10.1038/s41467-019-10529-x、Ishiwata,H.ら(2017)「Perfectly aligned shallow ensemble nitrogen-vacancy centers in(111)diamond」、Applied Physics Letters、111(4)、043103ページ、DOI:10.1063/1.4993160およびOzawa,H.ら(2017)「Formation of perfectly aligned nitrogen-vacancy-center ensembles in chemical-vapor-deposition-grown diamond(111)」、Applied Physics Express、10(4)、045501ページ、DOI:10.7567/APEX.10.045501参照)。
そのようなNV中心は、互いに近接して生成することができるため、量子コンピュータにとって有利である。単一のNV中心は原子サイズである(実際には、電子は、サイズがわずか約200ピコメートルである少数の格子定数に制限される)。そのような単一量子スピン系は、量子物理学の法則によって予め決定された定義された方法で他の量子系と相互作用する。量子情報科学の文脈では、単一電子量子系は量子ビットと呼ぶことができる。そのような量子ビットは、別の量子ビットまたは量子ビットのネットワークと相互作用するようにすることができる。電子スピンの場合、それらは磁気双極子-双極子結合によって相互作用させることができる。しかしながら、結合強度に関して与えられるこの相互作用強度は、距離の3乗で減少する(Neumann,P.ら(2010)「Quantum register based on coupled electron spins in a room-temperature solid」、Nature Physics、6(4)、249-253ページ、DOI:10.1038/nphys1536参照)。したがって、量子ビット(NV中心)を5から20ナノメートルの範囲で互いに近接して配置することが重要である(Jakobi,I.ら(2016)「Efficient creation of dipolar coupled nitrogen-vacancy spin qubits in diamond」、Journal of Physics:Conference Series、752、012001ページ、DOI:10.1088/1742-6596/752/1/012001およびNeumann,P.ら(2010)「Quantum register based on coupled electron spins in a room-temperature solid」、Nature Physics、6(4)、249-253ページ、DOI:10.1038/nphys1536参照)。上記で概説したように、2つ以上のNV中心のネットワークは、これらの厳しい条件では光学的手段によって個別に分解することができない。したがって、量子情報の処理に有用であるそれらのスピン状態を読み出すことができない。
本発明の方法では、サブナノメートル範囲の分解能、ならびに多数のスピンおよびそれらのネットワークであっても、個々の量子ビットを非常に高い分解能で局在化させることができる。そのような新しい方法は、独立した保護が主張される、大型量子プロセッサ、量子捕捉のための読み出し、および量子対応測定ネットワークのための検出器を可能にする。
単一のNV欠陥は、ダイヤモンドのバンドギャップ内に電子準位構造を有する。これにより、基底状態(2A)と励起状態(3E)が電子三重項を形成し、室温の緑色光(532nm)で励起可能となる。電子は光子を吸収して励起状態3Eになる。ここでレーザ出力を増加させる(この目的のためにパルスレーザ源を使用することができる)か、または例えば405nm以下のより短い波長を選択することによってレーザエネルギーを増加させると、二光子プロセスが誘導され、それによって電子が伝導帯内に励起される(Bourgeois,E.ら(2015)「Photoelectric detection of electron spin resonance of nitrogen-vacancy centers in diamond」、Nature Communications、6(1)、8577ページ、DOI:10.1038/ncomms9577およびSiyushev,P.ら(2019)「Photoelectrical imaging and coherent spin-state readout of single nitrogen-vacancy centers in diamond」、Science、363(6428)、728-731ページ、DOI:10.1126/science.aav2789参照)。励起波長は、欠陥のみが光イオン化されるように選択される。さらに、材料は、光励起によって他の光電子が放出されないように別様では欠陥がない。
ここで、このような光イオン化電子24は、ダイヤモンドの外側に印加される格子26の正バイアス電圧によって真空中に放出される。それにより、そのような光放出電子24は、格子26によって収集され、使用される所望の電子光学系および必要な分解能に十分な0.01eV~10eV27の特定のエネルギーに加速される。次いで、加速された電子27は、TEM内でのように対物レンズ30内に導かれる。これにより、電子24は、磁気または電磁レンズ30、32および集光レンズ28によって生成される一連の電子光学系28、30、32を通過する。これにより、NV中心からの電子放出は、電子顕微鏡の画像面内に適切な画像を生成するために、一連のレンズ30によって拡大される。結果として、少なくとも25nm、好ましくは少なくとも20nm、特に0.1nm~20nmの範囲の、材料18中の欠陥の空間分解能を達成することができる。
電子光学構成要素28、30、32は、検出器34での歪みを最小限に抑えた高品質の画像を生成するために、一連の収差補正素子(図示せず)を有することができる。
像面内に配置されたアレイ検出器(カメラ)34は、各画素に到達する電子27の数を記録できるようになっている。検出器カメラ34には様々な選択肢があり、TEMカメラと同様に使用される。これは、単純な蛍光体スクリーン、マイクロチャネルプレート増幅を有するCCDカメラ27、および直接電子検出器を有するカメラであり得る。
光放出電子24を生成するスピン選択的励起は、アレイ検出器によって捕捉され、撮像される。画像面に到達する電子27は、マイクロチャネルプレート(MCP)もしくは増幅器によって増幅することができ、または高増幅で直接電子検出器を誘導することさえできる。電子増幅は検出器34で発生するため、プロセスはフォトンショットノイズによって制限されず、これは従来技術における光学的に捕捉された磁気共鳴または撮像の制限である。
電子画像検出器は、単一の電子27であっても、10から30を超える例外的な信号対雑音比を提供する。この優れた検出感度は、個々の画像においてもスピンを検出するための優れた可能性を提供する。これにより、スピン状態のコントラストが高くなり、スピン状態の再現の忠実度が向上する。これらは、量子情報および処理用途にとって非常に望ましい特徴である。
上記の表現から、本発明は、材料、好ましくは固体内の欠陥を従来よりも著しく高い局所分解能で局在化させることができる方法を提供することが明らかである。本発明によれば、このような欠陥を高い空間分解能で迅速かつ経済的に光学的に撮像することができる。とりわけ、本発明によれば、光学検出プロセスの現在の能力をはるかに超える高感度、高ダイナミックレンジ、広視野および優れた分解能で、固体内の欠陥を非接触でスピン選択的に励起および捕捉または撮像することが可能である。本発明による装置および本発明によるプロセスはまた、固体中の欠陥スピンを使用する量子計算、量子可能な捕捉、および量子可能な測定ネットワークに極めて有用である。
本発明の一般的な説明、例示的な実施形態の説明、以下の特許請求の範囲、および図面に示されるすべての特徴は、個別に、および互いに任意に組み合わせて、本発明に実質的であり得る。そのような特徴または特徴の組み合わせは各々が独立した発明を構成することができ、その特許請求の範囲は明示的に留保される。例示的な実施形態の説明からの個々の特徴は、必ずしもこの例示的な実施形態の説明で指定された他の特徴の1つ以上またはすべてと組み合わせる必要はなく、この点において、各部分的組み合わせが明示的に開示される。さらに、装置の主題の特徴は、プロセスの特徴として使用するために再構築することもでき、プロセスの特徴は、装置の主題の特徴として使用するために再構築することができる。したがって、そのような再構築は自動的に開示される。
参照符号のリスト
10 第1の好ましい実施形態による本発明による装置
12 電子励起手段、レーザ源
14 電子撮像手段
16 レーザビーム
18 試料
19 光学素子
20 試料18の表面22上の特定の点
22 試料18の表面
23 試料18の接地
24 試料18中の欠陥に関連する電子
26 金属格子
27 放出加速電子
28 集光レンズ
30 対物レンズ
32 投影レンズ
34 電子検出器、CCD面
100 第2の好ましい実施形態による本発明による装置
102 マイクロ波源
104 マイクロ波放射

Claims (16)

  1. バンドギャップを有する材料(18)中の欠陥の空間分解局在化のためのプロセスであって、前記欠陥は、前記バンドギャップ内にある少なくとも1つのエネルギー準位を有する1つ以上の電子(24)を有し、前記電子(24)が、前記材料から放出され、続いて電子撮像(14)が実行されるよう励起されることを特徴とする、プロセス。
  2. 前記材料(18)が固体であり、前記固体が、好ましくは層またはバルク材料として存在し、特にダイヤモンド、ケイ素、炭化ケイ素、六方晶窒化ホウ素および0.1eV~14eVの範囲のバンドギャップを有する結晶性材料の群からの物質を含み、前記層は、好ましくはサブナノメートル範囲の原子的に薄い層として、または結晶性二次元層として存在し、および/または
    前記欠陥が少なくとも25nm、好ましくは少なくとも20nm、特に0.1nm~20nmの範囲の空間分解能で撮像されることを特徴とする、請求項1に記載のプロセス。
  3. 前記電子撮像が、電子光学系(26、28、30、32)および電子検出器(34)を用いて行われ、マイクロチャネルプレート、直接電子検出器、電子増倍CCD、sCMOSまたは蛍光体スクリーンが、好ましくは前記電子検出器として使用され、および/または磁気素子または電磁素子が、好ましくは前記電子光学系(26、28、30、32)として使用され、および/または透過型電子顕微鏡の構造が使用され、前記材料が、前記透過型電子顕微鏡の電子フィラメントの代わりに配置されることを特徴とする、請求項1または2に記載のプロセス。
  4. 前記電子(24)の前記励起が、1つ以上の電磁波、好ましくは光(16)によって行われることを特徴とする、先行する請求項のいずれか1項に記載のプロセス。
  5. 前記励起が、前記材料(18)の領域、好ましくは表面領域(20)に集束され、特に、1つ以上の光学素子、好ましくは高開口数を有する対物レンズによって集束される光(16)が使用されること、および/または
    前記励起がレーザ光源によって行われること、および/または
    前記励起がエバネッセント波幾何形状で行われること、および/または
    欠陥が光閉じ込めナノ構造体、キャビティまたは光共振器内に配置されることを特徴とする、請求項4に記載のプロセス。
  6. 前記電子(24)の前記スピン状態が、1つ以上の追加の励起によって決定され、前記追加の励起は、電磁波、好ましくは光、電波もしくはマイクロ波によって、電磁場によって、熱プロセスによって、または熱電子プロセスによって行われることを特徴とする、先行する請求項のいずれか1項に記載のプロセス。
  7. 前記材料(18)が電気的に接地される(23)ことを特徴とする、先行する請求項のいずれか1項に記載のプロセス。
  8. バイアス電圧(26)が前記材料(18)の前記表面(22)にわたって印加され、前記バイアス電圧が好ましくは正であり、前記バイアス電圧が特に電極、好ましくは格子(26)または先端部に印加されることを特徴とする、先行する請求項のいずれか1項に記載のプロセス。
  9. 前記材料(18)が、ドープされ、好ましくはドナー、好ましくはホウ素をドープされることを特徴とする、先行する請求項のいずれか1項に記載のプロセス。
  10. 前記欠陥が、前記材料の製造後の埋め込み、前記材料の製造中のドーピング、および前記材料の製造中または製造後の電子照射を含む群から選択される方法の少なくとも1つによって作製されることを特徴とする、先行する請求項のいずれか1項に記載のプロセス。
  11. 前記材料の前記表面に薄い導電層が設けられており、前記層が好ましくは金属層または金属配位分子層であり、前記層が特に1または2~5の単層からなることを特徴とする、先行する請求項のいずれか1項に記載のプロセス。
  12. 前記材料が磁気シールドによって囲まれている、および/または
    前記材料がファラデーケージによって囲まれている、および/または
    前記材料が、最大10mbarの圧力で真空中に配置されていることを特徴とする、
    先行する請求項のいずれか1項に記載のプロセス。
  13. 前記材料が冷却され、前記冷却が好ましくは0.1°K~210°Kの温度範囲で行われることを特徴とする、先行する請求項のいずれか1項に記載のプロセス。
  14. 材料(18)内の欠陥の空間分解局在化のための装置(10)であって、前記材料(18)がバンドギャップを有し、前記欠陥が前記バンドギャップ内にある少なくとも1つのエネルギー準位を有する1つ以上の電子(24)を有し、前記電子(24)を、それが前記材料(18)から放出されるように励起するように調整された、前記電子(24)を励起するための手段(12)があり、電子撮像のための手段(14)があることを特徴とする、装置(10)。
  15. 前記装置(10)が、請求項2~13のいずれか1項に記載のプロセスを実行するように調整され、および/または
    前記装置が、量子コンピュータもしくは量子センサの構成要素であり、および/または
    前記装置が、透過型電子顕微鏡の構造を有し、前記材料が、前記透過型電子顕微鏡の電子フィラメントの代わりに配置されることを特徴とする、
    請求項14に記載の装置。
  16. 請求項1~13のいずれか1項に記載のプロセスまたは請求項14もしくは15のいずれか1項に記載の装置の使用であって、量子コンピューティング用途、量子ベースの情報処理または量子センシング用途がそれと共に実行されることを特徴とする、使用。
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