JP2016138801A - 時間分解光電子顕微鏡装置 - Google Patents

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Shinya Koshihara
伸也 腰原
恵紀 福本
Keiki Fukumoto
恵紀 福本
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Takeshi Onda
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Abstract

【課題】絶縁体から半導体、さらに金属材料における光励起キャリアの移動を測定可能な時間分解光電子顕微鏡装置を得る。
【解決手段】時間分解光電子顕微鏡装置は、繰り返し周波数可変のフェムト秒パルスレーザー光源(30)と、光源(30)からの光の波長を変換してポンプ光を生成する第1の波長変換手段(31)と、光源(30)からの光の波長を変換してプローブ光を生成する第2の波長変換手段(32)と、撮像手段(21)を備えた光電子顕微鏡(22)と、光源(30)および第1、第2の波長変換手段(31、32)を制御する制御手段(37)と、を備え、サンプルの禁制帯幅をEg、仕事関数をΦ、光励起キャリアの寿命をτとする時、制御手段(37)は、繰り返し周波数fを、f<1/τとなるように設定し、ポンプ光の波長λaのエネルギーEaがEa>Eg、プローブ光の波長λbのエネルギーEbがEb>Φとなるように設定する。
【選択図】図3

Description

本発明は、フェムト秒パルスレーザーによるポンプ・プローブ法と光電子顕微鏡(PEEM)とを組み合わせた時間分解光電子顕微鏡装置に関し、特に、電気抵抗率の高い物質、例えば半導体材料或いは絶縁性材料中でのキャリアの動きを直接にしかも鮮明に観測可能な、新規な構造の時間分解光電子顕微鏡装置に関する。
繰り返し周波数、波長が固定のパルスレーザーを光電子顕微鏡の励起光源として用いて、ポンプ・プローブ法に従って金属材料中の電子の動きを観測する手法が既に提案されている(非特許文献1参照)。しかしながらこの手法では、パルスレーザーの照射によって瞬間的に試料の電子が欠乏し帯電を起こしてしまうため、電子顕微鏡や光電子顕微鏡によって結像することができない。そのため、金属系材料中の電子の動的観測以外の測定が不可能であった。また、観測試料が金属構造体に限定されており、半導体ナノ構造観測の必需品である走査型顕微鏡(SEM)によるナノ形状観測などとの対応も考慮されていない。
本発明者等は、繰り返し周波数が広い領域で可変なレーザーパルス光源(フェムト秒パルスレーザー)と光電子顕微鏡とを組み合わせることによって、電子顕微鏡の空間分解能(ナノスケール)で電気抵抗率の高い半導体中での電子の動き(キャリアダイナミクス)の観測に成功し、既に報告している(非特許文献2参照)。また、その装置に関しても報告している(非特許文献3参照)。ところがここで報告した手法および装置では、材料がGaAsに特定されており、絶縁体或いは半導体材料一般を対象として、フェムト秒のキャリアダイナミクスの鮮明な可視化を安定して行うまでには至っていない。
米国特許第8085406号明細書
A.Kubo et.al.,"Femtosecond imaging of surface plasmon dynamics in a nanostructured silver film",NanoLetters,5(6),1123, 2005年 K.Fukumoto et.al.,"Direct imging of electron recombination and transport on a semiconductor surface by femtosecond time resolved photoemission electron microscopy",Applied Physics Letters,104,053117,2014年2月7日 K.Fukumoto et.al.,"Femtosecond time−resolved photoemission electron microscopy for spatiotemporal imging of photogenerated carrier dynamics in semiconductors",Review of Scientific Instruments, 85 083705,2014年8月25日
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、光電子顕微鏡と、繰り返し周波数可変超短パルスレーザーを組み合わせることで、電子顕微鏡の空間分解能(ナノスケール)で絶縁体、半導体から金属までの幅広い物質での電子の動きを、フェムト秒の時間分解能で安定して観測できる、コンパクトな装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明の一態様では、繰り返し周波数可変のフェムト秒パルスレーザー光源と、前記フェムト秒パルスレーザー光源から出力される光の波長を変換してポンプ光を生成するための第1の波長変換手段と、前記フェムト秒パルスレーザー光源から出力される光の波長を変換してプローブ光を生成するための第2の波長変換手段と、撮像手段と前記ポンプ光及びプローブ光を導入する入射窓とを備えた光電子顕微鏡であって、前記撮像手段は当該光電子顕微鏡内に配置されたサンプルの前記ポンプ光に基づく光キャリア励起及びプローブ光に基づく光電効果によって生成された光キャリアの動的特性を撮像するものである、前記光電子顕微鏡と、前記フェムト秒パルスレーザー光源および前記第1および第2の波長変換手段を制御する信号を生成する制御手段と、を備え、前記サンプルの禁制帯幅をEg、仕事関数をΦ、光励起されたキャリアの寿命をτとする時、前記制御手段は、前記フェムト秒パルスレーザー光源の繰り返し周波数fを、f<1/τとなるように設定し、前記第1の波長変換手段を制御して出力されるポンプ光の波長λaのエネルギーEaが、Ea>Egとなるように設定し、更に第2の波長変換手段を制御して出力されるプローブ光の波長λbのエネルギーEbが、Eb>Φとなるように設定することを特徴とする、時間分解光電子顕微鏡装置を提供する。
前記態様において、前記制御装置は、前記周波数fを、f<1/τを満足する可能な限り大きい周波数であるように設定しても良い。
さらに、前記第1の波長変換手段により形成されたポンプ光の前記光電子顕微鏡への入射経路には、ビーム位置安定化手段を設けても良い。また、前記光電子顕微鏡は当該顕微鏡の対物レンズと前記サンプルとの間の距離が3mm以上となるように、長焦点距離の対物レンズを備えても良い。さらに、前記光電子顕微鏡の前記入射窓は、低分散ガラスによって構成されてもよい。
また、前記光電子顕微鏡は、前記サンプルを設置するサンプルステージと、前記サンプルステージの位置を高精度で制御するための位置制御装置を備えても良い。
また、前記第1および第2の波長変換手段は、光パラメトリック増幅器および/または非線形光学結晶を含むものであっても良い。
本発明によれば、光電子顕微鏡と、波長可変・繰り返し周波数可変のフェムト秒パルスレーザーとを組み合わせることで、電子顕微鏡の空間分解能(ナノスケール)とパルス光の時間幅に相当する時間分解能によって、絶縁体から金属までの幅広い物質での光キャリアの動きを観測することが可能となった。
従来の時間分解光電子顕微鏡装置の概要を示す図であって、(a)は装置の概略構成を示す図、(b)はポンプ光、プローブ光と光電子顕微鏡との関係を示す図、(c)はポンプ光による電子励起、プローブ光による光電効果を説明するための試料(以下、サンプル)のバンド図。 本発明の一実施形態に係る時間分解光電子顕微鏡装置の、特に光電子顕微鏡部分の概略構成を示す図。 本発明の一実施形態に係る時間分解光電子顕微鏡装置の、特にパルスレーザー光源部分の構造を示すブロック図。 フェムト秒パルスレーザーの繰り返し周波数を100kHzとして、図2および3に示す装置によってGaAs表面を観測した結果を示す図であって、(a)は遅延時間とPEEM強度の関係を示すグラフ、(b)はポンプ光照射前(−2ps)の光電子顕微鏡画像、(c)はポンプ光照射時点(0ps)での光電子顕微鏡画像である。 フェムト秒パルスレーザーの繰り返し周波数を10kHzとして、図2および3に示す装置によってGaAs表面を観測した結果を示す図であって、(a)は遅延時間とPEEM強度の関係を示すグラフ、(b)はポンプ光照射前(−2ps)の光電子顕微鏡画像、(c)はポンプ光照射時点(0ps)での光電子顕微鏡画像である。 ポンプ光(パルス幅100fs、エネルギー2.33eV)によって伝導帯に励起された光キャリアの赤外光(波長8700nm)によるド・ルーデ吸収に基づいて測定されたGaAsサンプルの透過率の時間変化を示す図。 GaAsサンプルの同一領域を、本発明の一実施形態に係る装置によって観測したPEEM像と走査型電子顕微鏡によって観測したSEM像とに基づく画像処理を示す図であって、(a)はSEM像、(b)は(a)のSEM像をPEEMの分解能程度でスムージングした像、(c)はPEEM像、(d)は(b)と(c)の像の差分像、(e)には、(b)と(c)の差分処理に際し、両画像の相対位置を2.5nmステップで縦軸方向に156nm、横軸方向に130nmシフトさせる、それぞれの相対位置における(b)と(c)の像の差分処理により得られる標準偏差を各相対シフト量に対し、紙面面直方向にプロットしている。
図1は、上記非特許文献2および3で本発明者等が報告した、時間分解光電子顕微鏡装置の概略構成および動作原理を示す図である。この図に示す測定手法および装置の詳細は、非特許文献2および3に記載されているが、本発明の理解を容易にするために、以下にその概要を簡単に述べる。
図1(b)および(c)に、ポンプ・プローブ法の動作原理を示す。例えば絶縁性材料であるサンプル1に、超短パルスレーザー(フェムト秒レーザ)によるポンプ光(材料の禁制帯幅Egより大きなエネルギーを有する光、例えば2.4eV)2を照射すると、価電子帯(VB)にある電子が伝導帯(CB)へ励起される。この状態で、遅延Δtを与えた別波長(例えば4.8eV)のプローブ光3をサンプル1に照射し、伝導帯の電子を真空準位に励起して光電効果を発生させる。プローブ光3は、サンプル材料の仕事関数Φ以上のエネルギーを有している必要がある。このようにしてポンプ光2により励起された電子の密度に由来する光電子放出強度を光電子顕微鏡(PEEM)4で撮影する。
この時、例えばGaAsなどの半導体試料において、試料表面に蒸着した2枚の金属電極間に電圧を印加することで、電子の移動を観測することができる。その動く様子は、励起光(ポンプ光)と検出光(プローブ光)の時間的タイミングを変化させていくことで(ポンプ・プローブ法)、電子の移動過程の動画としてストロボ撮影できる。また、サンプル1に付加する印加電圧およびプローブ光の遅延量(Δt)をパラメータとすることにより、電子の移動度を求めることができる。
図1の(a)は、上記の観測を行うための装置の概略図である。図において、10は繰り返し周波数可変のフェムト秒パルスレーザー源、11は波長変換用の非線形光学素子であって、パルスレーザー源10で生成されたパルス光の波長を変換して、ポンプ光、プローブ光を生成する手段である。12は光学遅延ステージを示し、プローブ光に所定の遅延時間を与える手段である。PEEM4は超高真空容器5内に収容され、入射窓を介してポンプ光、プローブ光が入射される。図では具体的に示していないが、PEEM4はCCDカメラ等の撮像手段を有している。
本発明者等は、上記の手法および装置を用いて、フェムト秒パルスレーザー源において適切な繰り返し周波数を選択することにより、代表的な半導体であるGaAsの電子の移動度(モビリティー)を直接観測し、半導体材料中の20nmスケールの領域に流れる電子を200フェムト秒間隔で測定し、且つ、電子が半導体中を秒速約8万mで動きまわる様子の動画撮影に成功している(非特許文献2参照)。
しかしながら、上記の手法および装置を絶縁体或いは半導体材料一般に適用して常に安定した観測を行うためには、手法に関する新たな知見とその知見に基づく装置の更なる改良が必要であると思われた。この点に関して、本発明者等は、フェムト秒パルスレーザーの繰り返し周波数を材料に合わせて最適化することに着目し、種々の実験、検討の結果、絶縁体或いは半導体材料一般に安定して適用可能な、時間分解光電子顕微鏡装置を開発することに成功した。
図2は、本発明の一実施形態に係る時間分解光電子顕微鏡装置の、特に光電子顕微鏡部分の概要を示す図であり、図3はその光源部分を示す図である。図2において、20は超高真空容器を示し、外部にCCDカメラ21を備え、内部に光電子(放出)顕微鏡(PEEM)22を有している。超高真空容器20内にはさらに、サンプルステージ23、サンプルステージの位置制御装置24が設けられている。PEEM22としては、例えば、オミクロン社製のPEEMを用いることができる。25は、サンプルステージ23上に設置されるサンプルを冷却するための液体Heまたは液体N2の導入口、26はポンプ光、プローブ光を超高真空容器20内に導入するための入射窓を示す。サンプルステージ23は、30−600°Kに設定可能である。また、位置制御装置24は±5mmの範囲でxおよびy方向への移動を調節する手段241、50mmの範囲でz方向への移動を調節する手段242、270°の範囲でサンプルを回転させる手段243およびサンプルの傾斜を調整する手段242を備えている。位置制御装置24は、例えばピエゾステージで実現することができる。
本発明では、非特許文献2および3で発表した装置に対して、さらに精度の高い観測を行うために、図2の装置において以下の改良を有している。即ち、1)PEEM22としてはその電子対物レンズを長焦点、例えば3mm以上のものとし、対物レンズとサンプル間の距離が3mm以上となるようにした。これは、サンプルステージ23上に配置するサンプルに対して、2種類のパルスレーザー光、即ちポンプ光とプローブ光を照射するための十分なスペースを確保するためである。さらに、2)入射窓26を低分散ガラスで構成し、パルスレーザー光が窓を通過する際にパルス幅が広がらないようにした。3)位置制御装置24は、走査型電子顕微鏡(SEM)による形状観測装置とナノスケールで一致した位置を観測するために、高精度の位置制御が可能なものを採用した。さらに、4)PEEMは金属蒸着源を備えるものとしても良い。これは、観測対象のサンプルに対して、電場を加えるための電極を蒸着するためである。
以上は、光電子顕微鏡部分における改良であるが、本発明者等はさらに、超短パルスレーザー源において、パルスレーザーの繰り返し周波数を材料に合わせて最適化することが重要であると考えた。繰り返し周波数が高いと、空乏層が回復せず、電子が過多に励起される。逆に、低いとPEEM強度が得られない。従って、材料に応じて最適な繰り返し周波数幅が存在する。この周波数幅を一般化することによって、絶縁体から金属までの材料一般に対して、安定してキャリアダイナミクスを測定可能な、時間分解能光電子顕微鏡装置を得ることができる。
さらに、フェムト秒パルスレーザー源において、出力光の波長を可変として、ポンプ光、プローブ光の波長を材料に対して最適化する必要がある。
図3は、本発明の一実施形態に係る時間分解光電子顕微鏡装置の、光源部分を示すブロック図である。図3において、30は繰り返し周波数可変のフェムト秒パルスレーザー光源であって、例えば発振波長:1028nm(1.2eV)、パルス幅:180fs、繰り返し周波数:1kHz−1MHzの、繰り返し周波数可変のパルスレーザー源である。このようなパルスレーザー源として、例えば、LightConversion社製の極短パルスレーザー(PHAROS)を使用することが可能である。
図3において、31はポンプ光を生成するための第1の波長変換部、32はプローブ光を生成するための第2の波長変換部である。第1の波長変換部31は、パルスレーザー源30によって生成されたパルスレーザーの波長、例えば1028nmを、サンプル材料のポンピングに適したエネルギーを有する光(ポンプ光)に変換するために、波長変換装置(例えば、Optical parametric amplifier)33及び/または波長変換のための非線形光学結晶32を備えている。
波長変換装置33は、例えば、LightConversion社製の波長変換システム(ORPHEUS)を利用することが可能である。ORPHEUSは、発振波長を600nm(2.07eV)−3000nm(0.48eV)の範囲で変換可能である。なお、図3では、一例として1.2eVと2.4eVのポンプ光を生成しているが、波長変換装置33を制御することによって、広い範囲での波長変換が可能となる。したがって、絶縁体から半導体材料一般に亘って、その材料に適したポンプ光を得ることができる。
プローブ光は、ポンプ光によって導電帯に励起された光キャリアを真空準位まで励起するために、仕事関数φより大きなエネルギーを要する。そのため、第2の波長変換部32は、主に非線形光学素子35、36によって構成される。本実施形態では、プローブ光として4.8eVと6eVのパルスレーザー光を生成する例を示しているが、非線形光学素子の適宜の選択によって、広い幅で波長変換が可能となる。
なお、フェムト秒パルスレーザー源30は、繰り返し時間と強度を変化させても、理想的なガウスビーム形状を保つことが要求される。さらに、後述するビームスタビライザ(ビーム位置安定化装置)を導入しても、このビーム形状が保たれている必要がある。前述の“PHSROS”はこの要件を満足する。
図3において、37は制御装置であって、測定する材料に対応して、パルスレーザー源30の繰り返し周波数fを適正な値に設定し、且つ、第1の波長変換部31および第2の波長変換部32において、サンプルの材料に適正な波長の選択を指示する。39は、ポンプ光経路に設けたビームスタビライザー(ビーム位置安定化装置)であって、光電子顕微鏡内のサンプル表面上に集光したレーザー光が、理想的なガウスビーム形状を維持しつつ、機械的振動・温度的搖動によってその位置が揺らぐことを防止するためのものである。40は集光レンズを示す。
前述したように、図2および図3に示す装置を用いて、光キャリアの鮮明なイメージングを行うためには、ポンプ光およびプローブ光の波長をサンプルの材料に応じて適正なものを選択する必要がある。ポンプ光は、サンプル材料の禁制帯幅よりも大きなエネルギーを有するものが必要で、材料がSiの場合は1.12eV以上、材料がGaAsの場合は1.42eV1以上のポンプ光が使用される。プローブ光は、導電帯に励起した光キャリアを真空準位に励起して光電効果を生じさせるエネルギー(仕事関数φに対応)が必要で、材料が、Si及びGaAsの場合は、4.8eVのプローブ光が使用される。制御装置37は、サンプル材料に応じて、ポンプ光、プローブ光の適正な波長を設定する。
本発明者等は、光キャリアのより鮮明なイメージ化には、さらに、ポンプ光としてのフェムト秒パルスレーザーの繰り返し特性、特に周波数、をサンプルの材料に合わせて最適化することが重要であることを見出した。
図4に、パルスレーザーの繰り返し周波数を100kHz、ポンプ光強度を220μWとした場合の、図2および3に示す装置による実験結果を示す。サンプルはGaAsであり、したがって、ポンプ光エネルギーは2.4eV、プローブ光エネルギーは4.8eVとなるように、第1、第2の波長変換部で波長変換が行われた。図4(a)のグラフは、PEEM強度と遅延時間(Δt)との関係を示し、図4(b)は遅延時間が−2psである場合のPEEM画像、図4(c)は遅延時間が0psである場合のPEEM画像を示している。
図4(a)に示すように、パルスレーザー光の繰り返し周波数を100kHz(パルス間隔10μs)とした場合は、光励起電子によるPEEM強度はなだらかに増加し且つなだらかに減少するため、ポンプ光による光励起を検出することが困難である。図4(b)は、ポンプ光照射以前のΔt=−2psでのPEEM画像を示すが、この画像でも光励起電子によるシグナルが観測されている。図4(c)は、ポンプ光照射時点(Δt=0ps)でのシグナルを示している。
このことから、繰り返し周波数が100kHzの場合は、ポンプ光によって伝導帯に励起されたキャリアが消滅する時間(寿命)以前に、次のポンプ光が入射されて光励起が行われるため、サンプルに光キャリアの溜まり込みが生じていることが分かる。この光キャリアの溜まり込みが、サンプルが帯電する原因と考えられる。従って、繰り返し周波数が100kHzのパルスレーザーを用いた場合は、光励起電子の寿命を観測することはできない。
図5は、ポンプ光としてのパルスレーザーの繰り返し周波数を10kHz、ポンプ光強度を40μWとした場合の実験結果を示す。サンプル材料と装置は、図4の場合と同様である。図5(a)は、PEEM強度と遅延時間(Δt)との関係を示すグラフ、図5(b)は遅延時間が−2psである場合のPEEM画像、図5(c)は遅延時間が0psである場合のPEEM画像を示す。
図5(a)に示すように、繰り返し周波数が10kHz(パルス間隔100μs)のポンプ光を用いた場合は、ポンプ光の照射と共に光キャリア密度のピークが観測され、それが遅延時間の経過と共に指数関数的に減衰していくことが分かる。即ち、繰り返し周波数が10kHzで、光キャリアの寿命が観測できていることが分かる。なお、図4(c)に示すように、遅延時間=0psのポンプ光照射時点で、PEEM画像中央にポンプ光により励起された電子の密度分布が明るいシグナルとして検出される(図5(c)参照)。一方、ポンプ光照射前である−2ps(図5(b)参照)では、PEEM画像中にポンプ光由来の光電子放出シグナルが観測されない。即ち、繰り返し周波数を10kHzとした場合には、光励起電子のPEEM画像が鮮明に観測できることが分かる。
図4および5の結果から、光キャリアの鮮明なイメージングには、観測対象とする材料毎の光キャリアの寿命を考慮し、光源の繰り返し周波数を調整する必要があることが分かる。ここで、光キャリアの寿命は既知の方法で推定が可能である。
図6は、パルス幅が100fs、エネルギーが2.33eV(532nm)のパルスレーザーにより電子を伝導帯へ光励起し、さらに、伝導帯中の電子に敏感である赤外光(波長=8700nm)のド・ルーデ吸収により、サンプルの透過率の時間変化(Transient Transmission)を測定した結果を示す。グラフは、光キャリアの緩和・再結合過程(寿命)を示しており、その時定数τが20μs(50kHz)であることが分かる。
この結果は、図4、5の結果と一致している。即ち、繰り返し周波数が100kHzのパルスレーザーではパルス間隔が10μsであり、この材料の光キャリアの寿命20μsよりも短い。従って、励起された電子が消滅する以前に次の電子が励起され、光励起電子の溜まり込みが生じ、その結果としてPEEM強度と遅延時間との関係を示すグラフ(図4(a))から光励起電子の寿命を観測することができない。一方、繰り返し周波数が10kHzのパルスレーザーでは、そのパルス間隔が100μsであって、電子の寿命20μsより長いため、励起された電子が消滅した後に次の電子が励起されることとなり、その結果、PEEM強度と遅延時間との関係を示すグラフ(図5(a))において、光励起電子の寿命が観測される。
したがって、本発明者等は、ポンプ光の繰り返し周波数fは、その材料中の光励起電子の寿命τとの関係において、τ<1/f、即ち、f<1/τ、とする必要があることを見出した。
なお、繰り返し周波数fの最小値は、次のことを考慮して決定される。即ち、本発明に係る装置を用いて電気絶縁性の高い材料(例えば半導体)中に光励起した電子のキャリアダイナミクスを観測する場合、試料の瞬間的な帯電を防ぐため、パルス線源あたりの光子密度を小さくすることが必要不可欠である。これにより、空間分解能の低下を抑制できる。低光子密度による低放出光電子密度により、検出シグナルは小さくなるが、上記f<1/τを満足する可能な限り高い繰り返し周波数に調整することで、総合的に十分な信号強度を保障することができる。即ち、ポンプ光の繰り返し周波数fは、f<1/τを満足する可能な限り高い繰り返し周波数を選択することが望ましい。
以上の事実に基づいて、本発明の一実施形態に係る装置では、制御装置37によって、サンプルの材料に適切なパルスの繰り返し周波数を選択し、且つ、材料に適切なポンプ光およびプローブ光波長を選択することによって、絶縁体から半導体、さらに金属に至る幅広い材料一般において、パルス光の時間幅(パルス幅)に相当する時間分解能と光電子顕微鏡の空間分解能とを有する光キャリアの鮮明な画像を観測することが可能となる。
図7は、サンプルの同じ領域を、図2、3に示した本発明の一実施形態に係る装置と、高空間分解能顕微鏡(例えば走査型電子顕微鏡(SEM))とによって観測し、観測画像(PEEM像とSEM像)を対比させながら画像処理を行った結果を示している。両者を対比、関連させて画像解析することにより、本発明の一実施形態によって得られたPEEM像の位置精度を、走査型顕微鏡の空間分解能と同程度の精度とすることが可能となる。なお、図7で示すサンプルは、半導体ナノ構造体である。
まず、サンプルの同じ位置を、SEMおよびPEEMによって観測する。図7(a)はSEMによって観測された像1であって、一般に1nm程度の分解能を有している。図7(b)は像1を2値化し且つPEEMの分解能(100nm)程度でスムージングした像2を示す。像2とPEEM像(図7(c))との差分を取ることによって、図7(d)に示す差分像を得る。(b)と(c)両画像の相対位置関係をナノメートルレベルで評価するため、両画像の相対位置を2.5nmステップで縦軸方向に156nm、横軸方向に130nmシフトさせ、それぞれの位置における差分画像に対して標準偏差を評価した結果を、(e)において紙面面直方向にプロットしている。標準偏差値の小さい中央が両画像の強度分布が良い相関を持っていることを示す。
上記の画像処理では、サンプル表面に付与したマーク(傷、付着物、蒸着物、構造欠陥、特殊構造物)を基準に、本発明に係る時間分解能光電子顕微鏡装置と走査型電子顕微鏡とによって、同じ領域を確認し、両画像の位置関係を対応させる。これによって、本発明に係る実験結果において、走査型電子顕微鏡の空間分解能と同程度の精度の空間分解能を得ることができる。なお、この位置精度を維持するために、超短パルスレーザーは、繰り返し時間間隔と強度を変えても理想的なガウスビーム形状を保っていること、さらに、図3に示すビーム位置安定化装置を導入してもビーム形状が保たれている必要がある。
1 サンプル
20 超高真空容器
21 CCDカメラ
22 光電子(放出)顕微鏡
23 サンプルステージ
30 繰り返し周波数可変フェムト秒パルスレーザー源
31 第1の波長変換部
32 第2の波長変換部
33 光パラメトリック増幅器
34−36 非線形光学結晶
37 制御装置
39 ビーム位置安定化装置
40 集光レンズ

Claims (7)

  1. 繰り返し周波数可変のフェムト秒パルスレーザー光源と、
    前記フェムト秒パルスレーザー光源から出力される光の波長を変換してポンプ光を生成するための第1の波長変換手段と、
    前記フェムト秒パルスレーザー光源から出力される光の波長を変換してプローブ光を生成するための第2の波長変換手段と、
    撮像手段と前記ポンプ光及びプローブ光を導入する入射窓とを備えた光電子顕微鏡であって、前記撮像手段は当該光電子顕微鏡内に配置されたサンプルの前記ポンプ光に基づく光キャリア励起及びプローブ光に基づく光電効果によって生成された光キャリアの動的特性を撮像するものである、前記光電子顕微鏡と、
    前記フェムト秒パルスレーザー光源および前記第1および第2の波長変換手段を制御する信号を生成する制御手段とを備え、
    前記サンプルの禁制帯幅をEg、仕事関数をΦ、光励起されたキャリアの寿命をτとする時、前記制御手段は、前記フェムト秒パルスレーザー光源の繰り返し周波数fを、f<1/τとなるように設定し、前記第1の波長変換手段を制御して出力されるポンプ光の波長λaのエネルギーEaが、Ea>Egとなるように設定し、更に前記第2の波長変換手段を制御して出力されるプローブ光の波長λbのエネルギーEbが、Eb>Φとなるように設定することを特徴とする、時間分解光電子顕微鏡装置。
  2. 請求項1に記載の装置において、前記制御装置は、前記周波数fを、f<1/τを満足する可能な限り高い周波数であるように設定する、時間分解光電子顕微鏡装置。
  3. 請求項1または2に記載の装置において、前記第1の波長変換手段により形成されたポンプ光の前記光電子顕微鏡への入射経路には、ビーム位置安定化手段が設けられる、時間分解光電子顕微鏡装置。
  4. 請求項1乃至3の何れか1項に記載の装置において、前記光電子顕微鏡は当該顕微鏡の対物レンズと前記サンプルとの間の距離が3mm以上となるように、長焦点距離の対物レンズを備える、時間分解光電子顕微鏡装置。
  5. 請求項1乃至4の何れか1項に記載の装置において、前記光電子顕微鏡の前記入射窓は、低分散ガラスによって構成される、時間分解光電子顕微鏡装置。
  6. 請求項1乃至5の何れか1項に記載の装置において、前記光電子顕微鏡は、前記サンプルを設置するサンプルステージと、前記サンプルステージの位置を高精度で制御するための位置制御装置を備える、時間分解光電子顕微鏡装置。
  7. 請求項1乃至6の何れか1項に記載の装置において、前記第1および第2の波長変換手段は、光パラメトリック増幅器および/または非線形光学結晶を含む、時間分解光電子顕微鏡装置。
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