JP2024520397A - 高吸水性樹脂の製造方法および高吸水性樹脂 - Google Patents

高吸水性樹脂の製造方法および高吸水性樹脂 Download PDF

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Abstract

本発明は、高吸水性樹脂の製造方法に関するものであって、重合ステップで連続工程によって安定して重合を行うことができる、高吸水性樹脂の製造方法に関するものである。

Description

関連出願(等)との相互引用
本出願は、2021年6月18日付の韓国特許出願第10-2021-0079644号、2021年6月21日付の韓国特許出願第10-2021-0080230号、および2022年6月20日付の韓国特許出願第10-2022-0074942号に基づいた優先権の利益を主張して、当該韓国特許出願等の文献に開示されたすべての内容は本明細書の一部として含まれる。
本発明は、高吸水性樹脂の製造方法に関するものである。
高吸水性樹脂(Super Absorbent Polymer、SAP)とは、自らの重量の5百ないし1千倍程度の水分を吸収可能な機能を有する合成高分子物質であって、開発企業ごとにSAM(Super Absorbency Material)、AGM(Absorbent Gel Material)などそれぞれ異なる名称で命名されている。前記のような高吸水性樹脂は生理用品として実用化し始め、現在は園芸用土壌保水剤、土木、建築用止水材、育苗用シート、食品流通分野における鮮度保持剤、及びしっぷ用などの材料に広く用いられている。
このような高吸水性樹脂は、主におむつや生理用ナプキンなど衛生材分野において広く用いられている。前記衛生材内で、前記高吸水性樹脂はパルプ内に広がった状態で含まれることが一般的である。しかし、最近では、より薄い厚さのおむつなどの衛生材を提供するための努力が続いており、その一環としてパルプの含有量が減少するか、ひいてはパルプが全く用いられない所謂パルプレス(pulpless)おむつなどの開発が積極的に進められている。
このように、パルプの含有量が減少するか、パルプが用いられない衛生材の場合、相対的に高吸水性樹脂が高い比率で含まれ、高吸水性樹脂粒子等が衛生材内に不可避に多層に含まれる。このように多層に含まれる全体的な高吸水性樹脂粒子等がより効率的に多量の小便などの液体を吸収するためには、前記高吸水性樹脂が基本的に高い吸収性能だけでなく、速い吸収速度を示す必要がある。
一方、このような高吸水性樹脂は一般的に、単量体を重合して多量の水分を含有する含水ゲル重合体を製造するステップ、およびこのような含水ゲル重合体の乾燥後に所望の粒径を有する樹脂粒子に粉砕するステップを経て製造される。
しかし、前記重合工程で生産量増加のために重合反応器の大きさを大きくする場合、樹脂の重合が均等に行われず、製造される高吸水性樹脂の物性が均一に形成されないという問題がある。
また、含水ゲル重合体の乾燥以降に粉砕する工程を経る場合、多量の微粉が発生して最終製造される高吸水性樹脂の物性が低下することがあるが、このような微粉の再使用のために、微粉を水と混合して凝集させて微粉再造粒体を製造した後、乾燥/粉砕/分級などの工程で製造された微粉再造粒体を投入することが通常である。
しかし、このときに用いられた水によって、乾燥工程時にエネルギー使用量が増加することになり、装置に負荷が大きくなるなどの問題が発生し、高吸水性樹脂の製造の生産性が低下することがある。
そのために、高吸水性樹脂の物性が低下することなく、その生産量を増加させつつ、製造工程で微粉発生を減少させることができる技術の開発が継続的に要請されている。
本明細書は、i)粒子間の凝集なしに正常粒子水準まで粉砕が可能であり、ii)含水ゲルのゲル強度を向上させて吐出を容易にして、iii)高吸水性樹脂の物性が低下することなく、その生産量を大きく増加させることができる、高吸水性樹脂の製造方法を提供しようとする。
本明細書は、酸性基を有する水溶性エチレン系不飽和単量体、内部架橋剤、および重合開始剤を含む単量体組成物に対して重合を行い、前記酸性基を有する水溶性エチレン系不飽和単量体および内部架橋剤が架橋重合された重合体を形成するステップ(ステップ1)と、前記重合体の少なくとも一部の酸性基を中和させて含水ゲル重合体を形成するステップ(ステップ2)と、界面活性剤の存在下で、前記重合体を微粒化するステップ(ステップ3)と、前記中和および微粒化した重合体を乾燥し、乾燥高吸水性樹脂粒子を製造するステップ(ステップ4)と、を含み、前記内部架橋剤は、i)多官能アクリレート系化合物、およびii)多官能アリル系化合物および多官能ビニル系化合物のいずれか一つ以上を含む、高吸水性樹脂の製造方法を提供する。
本発明の他の一具現例によると、前記高吸水性樹脂の製造方法によって製造された高吸水性樹脂を提供する。
本発明の高吸水性樹脂の製造方法によると、粉砕された粒子間の凝集なしに所望の粒径を有する高吸水性樹脂粒子からなる高吸水性樹脂の製造が可能である。
また、重合体を、流動乾燥方式を用いて均一に乾燥した後に粉砕することによって、高吸水性樹脂製造時に微粉発生量を顕著に減少させることができる。
また、高分子量の重合体、均一な粒径分布、および低い水可溶成分(EC)含有量を有することによって、保水能、加圧吸収能などの諸吸収物性、通液性、リウェット(rewet)特性、および吸収速度などがいずれも優れた高吸水性樹脂を提供することができる。
また、製造される高吸水性樹脂の物性が低下することなく、生産量を増加させることができる。
図1は、本発明の一態様に係る連続バッチ製造方法を模式的に示した図である。 図2は、本発明の一態様に係る連続バッチ製造方法を模式的に示した図である。
本明細書において使用される用語は、単に例示的な実施例を説明するために使用されたものであり、本発明を限定しようとする意図ではない。単数の表現は、文脈上明らかに異に意味しない限り複数の表現を含む。本明細書において、「含む」、「備える」または「有する」などの用語は実施された特徴、ステップ、構成要素またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとするものであって、一つまたはそれ以上の他の特徴やステップ、構成要素、またはこれらを組み合わせたものの存在または付加可能性を予め排除しないものと理解されるべきである。
本発明は、多様な変更を加えることができ、様々な形態を有することができるので、特定の実施例を例示し、下記で詳細に説明しようとする。しかし、これは、本発明を特定の開示形態に対して限定しようとするものではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれる全ての変更、均等物ないし代替物を含むものと理解されるべきである。
以下、発明の具体的な具現例によって高吸水性樹脂組成物及びその製造方法に対してより詳しく説明することにする。
それに先立ち、本明細書に使用される専門用語は、単に特定の具現例を言及するためのものであり、本発明を限定することを意図しない。そして、ここで使用される単数形態は文句がこれと明確に反対を意味しない限り複数形態も含む。
発明の一具現例によると、酸性基を有する水溶性エチレン系不飽和単量体、内部架橋剤、および重合開始剤を含む単量体組成物に対して重合を行い、前記酸性基を有する水溶性エチレン系不飽和単量体および内部架橋剤が架橋重合された重合体を形成するステップ(ステップ1)と、前記重合体の少なくとも一部の酸性基を中和させて含水ゲル重合体を形成するステップ(ステップ2)と、界面活性剤の存在下で、前記重合体を微粒化するステップ(ステップ3)と、前記中和および微粒化した重合体を乾燥し、乾燥高吸水性樹脂粒子を製造するステップ(ステップ4)と、を含み、前記内部架橋剤は、i)多官能アクリレート系化合物、およびii)多官能アリル系化合物および多官能ビニル系化合物のいずれか一つ以上を含む、高吸水性樹脂の製造方法が提供される。
前記ステップ4以後には、前記乾燥高吸水性樹脂粒子を粉砕して高吸水性樹脂粒子を製造するステップ(ステップ5)を含んでもよい。
本発明の明細書に使用される用語「重合体」または「高分子」は水溶性エチレン系不飽和単量体が重合された状態であることを意味し、すべての水分含有量範囲または粒径範囲を包括することができる。
また、用語「高吸水性樹脂」は、文脈により架橋重合体または、前記架橋重合体が粉砕された高吸水性樹脂粒子からなる粉末(powder)状のベース樹脂を意味するか、または、前記架橋重合体や前記ベース樹脂に対して追加の工程、例えば乾燥、粉砕、分級、表面架橋などを経て製品化に適した状態にしたことを全て包括するものと使用される。
また、用語「微粉」は、高吸水性樹脂粒子のうち150μm未満の粒径を有する粒子を意味する。このような樹脂粒子の粒径は、ヨーロッパ不織布産業協会(European Disposables and Nonwovens Association、EDANA)規格EDANA WSP 220.3方法によって測定することができる。
また、用語「チョッピング(chopping)」は、乾燥効率を上げるために含水ゲル重合体をミリメートル単位の小さい片に切断することであり、正常粒子水準まで粉砕することとは区別して使用される。
また、用語「微粒化(micronizing、micronization)」は、含水ゲル重合体を数十ないし数百マイクロメータの粒径に粉砕することであり、「チョッピング」とは区別して使用される。
また、「複数のバッチ式反応器」というのは、互いに区分された形態の複数個の別途反応器を意味することもでき、単一反応機の内部に区画だけが分けられた形態の反応器を意味することもできる。
従来の高吸水性樹脂は、下記のようなステップを含んで製造されてきた。
(重合)内部架橋剤および重合開始剤の存在下で、少なくとも一部が中和された酸性基を有する水溶性エチレン系不飽和単量体を架橋重合して含水ゲル重合体を形成するステップ;
(チョッピング)前記含水ゲル重合体をチョッピング(chopping)するステップ;
(乾燥)チョッピングした含水ゲル重合体を乾燥するステップ;
(粉砕/分級)前記乾燥された重合体を粉砕後に正常粒子および微粉に分級するステップ。
前述のように、前記チョッピングした含水ゲル重合体は、約1cmないし10cmの大きさの凝集されたゲル形態を有することになり、このようなチョッピングした含水ゲル重合体は底が打孔板からなるベルトの上に積層され、下部または上部で供給された熱風によって乾燥することになる。前記乾燥方式で乾燥された重合体は、粒子状ではなく板状を示すので、粉砕後に分級するステップは、製造される粒子が正常粒子となるように、つまり、150μmないし850μmの粒径を有する粒子となるように粗粉砕後に分級し、さらに微粉砕後に分級するステップで行われてきた。このような製造方法によって最終分級ステップで分離される微粉の量は、最終製造された高吸水性樹脂の総重量に対して約20重量%ないし約30重量%程度で多量であるため、分離された微粉を適当量の水と混合して微粉再造粒後に、チョッピングステップまたは乾燥前ステップに投入する方法で再使用した。
しかし、このような微粉の再使用のために水と混合した微粉再造粒体を粉砕または乾燥工程に再投入時に、装置負荷および/またはエネルギー使用量の増加を引き起こすなどの問題が発生しており、分級されずに残っている微粉によって高吸水性樹脂の物性の低下が引き起こされた。
そこで、本発明者等は、従来の製造方法で微粉の発生量は粉砕工程での影響が大きいという点を把握し、重合体の粉砕工程で界面活性剤および中和剤を投入して重合体を後中和させ、従来よりも微細に粉砕、つまり微粒化しつつ、同時に凝集を制御して微細粒子が凝集された形態の粒子を製造することにより、製造工程中の微粉発生量を顕著に低減できることに着目した。
一方、チョッピング工程で含水ゲル重合体の粘着性を下げるために界面活性剤を投入する方法が提示された。ところで、チョッピング工程で界面活性剤を投入する場合、含水ゲル重合体の高い含水性によって界面活性剤が含水ゲル重合体の界面に存在するよりは含水ゲル重合体の内部に浸透して界面活性剤がその役割をまともに果たせないという問題がある。
これは、チョッピングした粒子は、チョッピング前の重合体に比べて数mmまたは数cm水準の粒子が形成されるので、表面積がある程度増加できるが、吸収速度を有効に向上させることができるほどの効果は期待し難い。そのため、吸収速度向上のためにチョッピングステップで機械的な力をより増加させて混練させることによって表面積を増加させる方法が考慮できるが、この場合、重合体特有の粘着性により凝集が過度に発生し、チョッピング、乾燥および粉砕以降に粒子表面のみに凸凹を有する無定形単一粒子が形成され、過度な混練またはこねりによってかえって水可溶成分が増加する可能性がある。
これを解決するために研究を重ねた結果、通常の高吸水性樹脂の製造方法のように水溶性エチレン系不飽和単量体の酸性基を中和した状態で重合を行わず、酸性基が中和されていない状態で、まず重合を行って重合体を形成し、界面活性剤の存在下で、前記含水ゲル重合体を微粒化した後、前記重合体の酸性基を中和させるか、または、前記重合体の酸性基を中和させて含水ゲル重合体を形成した後、界面活性剤の存在下で、前記含水ゲル重合体を微粒化するか、または微粒化と同時に前記重合体に存在する酸性基を中和させると、界面活性剤が前記重合体の表面に多量に存在し、重合体の高い粘着性を下げて重合体が過度に凝集しないことを防止し、所望の水準に凝集状態を調節できる役割を十分果たせることを確認した。
これにより、重合体を1次粒子が凝集された形態の2次粒子に製造し、以降、よりマイルドな条件で粉砕および乾燥工程が行われることによって工程中に発生する微粉発生量を顕著に減らすことができる。
また、重合体を前記界面活性剤の存在下で微粒化する場合、界面活性剤に含まれている疎水性作用基の部分が粉砕された高吸水性樹脂粒子の表面に疎水性を付与し、粒子間摩擦力を緩和させて高吸水性樹脂の見かけ密度を増加させると共に、界面活性剤に含まれている親水性作用基の部分も、高吸水性樹脂粒子に結合して樹脂の表面張力が低下しないようにすることができる。これにより、前述した製造方法によって製造された高吸水性樹脂は、界面活性剤を用いない樹脂に比べて、同等水準の表面張力を示すと共に高い見かけ密度値を示すことができる。
また、未中和状態で、まず重合を行って重合体を形成した後、前記重合体に存在する酸性基を中和させると、より長い鎖の重合体形成が可能であり、架橋化が不完全で架橋化していない状態で存在する水可溶成分の含有量が減るという効果を達成することができる。
前記水可溶成分は、高吸水性樹脂が液体と接触時に溶出しやすい性質があるので、水可溶成分含有量の高い場合、溶出した水可溶成分がほとんどの高吸水性樹脂表面に残留することになり、高吸水性樹脂をベタベタにして、通液性が減少する原因になる。したがって、通液性の面で水可溶成分の含有量を低く維持することが重要である。
本発明の一具現例によると、未中和状態で重合を行うことによって水可溶成分含有量が低くなって、これにより高吸水性樹脂の通液性を向上させることができる。
また、本発明の一具現例により製造された高吸水性樹脂は、均一な粒径分布を有することができ、これにより保水能、加圧吸収能などの諸吸収物性、リウェット(rewet)特性、および吸収速度などに優れた高吸水性樹脂を提供することができる。
以下、一具現例の高吸水性樹脂の製造方法について、各ステップ別により具体的に説明することにする。
ステップ1:重合ステップ
まず、酸性基を有する水溶性エチレン系不飽和単量体、内部架橋剤、および重合開始剤を含む単量体組成物に対して重合を行い、前記酸性基を有する水溶性エチレン系不飽和単量体および内部架橋剤が架橋重合された重合体を形成する。
前記ステップは、前記酸性基を有する水溶性エチレン系不飽和単量体、内部架橋剤および重合開始剤を混合して単量体組成物を準備するステップおよび前記単量体組成物を重合して重合体を形成するステップからなってもよい。
そして、前記重合体を形成するステップは、連続バッチ重合によって行われてもよい。
前記水溶性エチレン系不飽和単量体は、高吸水性樹脂の製造に通常用いられる任意の単量体であってもよい。非制限的な例として、前記水溶性エチレン系不飽和単量体は、下記の化学式1で表される化合物であってもよい。
[化学式1]
R-COOM'
前記化学式1において、
Rは、不飽和結合を含む炭素数2ないし5のアルキル基であり、
M’は、水素原子、1価または2価金属、アンモニウム基または有機アミン塩である。
好ましくは、前記単量体は、(メタ)アクリル酸、およびこれらの酸の1価(アルカリ)金属塩、2価金属塩、アンモニウム塩および有機アミン塩からなる群から選択された1種以上であってもよい。
このように水溶性エチレン系不飽和単量体として、(メタ)アクリル酸および/またはその塩を用いる場合、吸水性が向上した高吸水性樹脂が得られるので、有利である。その他にも、前記単量体としては、無水マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イタコン酸、2-アクリロイルエタンスルホン酸、2-メタクリロイルエタンスルホン酸、2-(メタ)アクリロイルプロパンスルホン酸または2-(メタ)アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸、(メタ)アクリルアミド、N-置換(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、(N,N)-ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、(N,N)-ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドなどが用いられてもよい。
ここで、前記水溶性エチレン系不飽和単量体は、酸性基を有する。先に説明したように、従来の高吸水性樹脂の製造では、前記酸性基の少なくとも一部が中和剤によって中和された単量体を架橋重合して含水ゲル重合体を形成した。具体的には、前記酸性基を有する水溶性エチレン系不飽和単量体、内部架橋剤、重合開始剤および中和剤を混合するステップで、前記水溶性エチレン系不飽和単量体の酸性基の少なくとも一部が中和された。
しかし、本発明の一具現例によると、前記水溶性エチレン系不飽和単量体の酸性基が中和されていない状態でまず重合を行って重合体を形成する。
酸性基が中和されていない状態の水溶性エチレン系不飽和単量体(例、アクリル酸)は、常温で液体状態であり、溶媒(水)との混和性(miscibility)が高いため、単量体組成物で混合溶液の状態で存在する。しかし、酸性基が中和された水溶性エチレン系不飽和単量体は、常温で固体状態であり、溶媒(水)の温度によって異なる溶解度を有し、低温であるほど溶解度が低くなる。
このように酸性基が中和されていない状態の水溶性エチレン系不飽和単量体は、酸性基が中和された単量体より溶媒(水)に対する溶解度または混和度が高いため、低い温度でも析出されず、よって低温で長時間重合を行うのに有利である。これにより前記酸性基が中和されていない状態の水溶性エチレン系不飽和単量体を用いて長時間重合を行い、より高分子量を有して分子量分布が均一な重合体を安定して形成することができる。
また、より長い鎖の重合体形成が可能であり、重合や架橋化が不完全で架橋化していない状態で存在する水可溶成分の含有量が減る効果を達成することができる。
また、このように単量体の酸性基が中和されていない状態でまず重合を行って重合体を形成し、中和後に界面活性剤の存在下で微粒化するか、または界面活性剤の存在下で微粒化後に中和するか、または微粒化と同時に前記重合体に存在する酸性基を中和させると、界面活性剤が前記重合体の表面に多量に存在して重合体の粘着性を下げる役割を十分果たすことができる。
前記単量体組成物中の前記水溶性エチレン系不飽和単量体の濃度は、重合時間および反応条件などを考慮して適切に調節してもよく、約20ないし約60重量%、または約20ないし約40重量%であってもよい。
本明細書で使用する用語「内部架橋剤」は、後述する高吸水性樹脂粒子の表面を架橋させるための表面架橋剤と区別するために使用する用語であって、前述した水溶性エチレン系不飽和単量体の不飽和結合の間に架橋結合を導入して、架橋構造を含む重合体を形成する役割を果たす。
前記ステップでの架橋は、表面または内部に問わず行われるが、後述する高吸水性樹脂粒子の表面架橋工程が行われる場合、最終製造された高吸水性樹脂粒子の表面は表面架橋剤によって新しく架橋された構造を含むことができ、高吸水性樹脂粒子の内部は、前記内部架橋剤によって架橋された構造をそのまま維持することもできる。
前記内部架橋剤としては、i)多官能アクリレート系化合物、およびii)多官能アリル系化合物および多官能ビニル系化合物のいずれか一つ以上を含む。
多官能アクリレート系化合物の非制限的な例として、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリトリトールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリトリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリトリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリトリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、およびグリセリントリ(メタ)アクリレートなどが挙げられ、本発明では、これを単独あるいは2種以上混合して用いてもよい。
多官能アクリレート系化合物は、分子内に含まれる2以上のアクリレート基が水溶性エチレン系不飽和単量体の不飽和結合、あるいは他の内部架橋剤の不飽和結合とそれぞれ結合して、重合過程で架橋構造を形成することができる。
しかし、このような多官能アクリレート系化合物は、分子内にエステル結合(-(C=O)O-)を含んでおり、前述した重合反応以降の中和過程で加水分解が発生し、架橋結合が切れ、重合体の架橋構造が壊れるという問題点が発生し得る。
そのため、本発明の一実施例では、前述した多官能アクリレート系化合物と別個の内部架橋剤として、多官能アリル系化合物および多官能ビニル系化合物のいずれか一つ以上を用いる。
多官能アリル系化合物の非制限的な例として、エチレングリコールジアリルエーテル、ジエチレングリコールジアリルエーテル、トリエチレングリコールジアリルエーテル、テトラエチレングリコールジアリルエーテル、ポリエチレングリコールジアリルエーテル、プロピレングリコールジアリルエーテル、トリプロピレングリコールジアリルエーテル、ポリプロピレングリコールジアリルエーテル、ブタンジオールジアリルエーテル、ブチレングリコールジアリルエーテル、ヘキサンジオールジアリルエーテル、ペンタエリトリトールジアリルエーテル、ペンタエリトリトールトリアリルエーテル、ペンタエリトリトールテトラアリルエーテル、ジペンタエリトリトールジアリルエーテル、ジペンタエリトリトールトリアリルエーテル、ジペンタエリトリトールテトラアリルエーテル、ジペンタエリトリトールペンタアリルエーテル、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、トリメチロールプロパントリアリルエーテル、グリセリンジアリルエーテル、およびグリセリントリアリルエーテルなどが挙げられ、本発明では、これらを単独あるいは2種以上混合して用いてもよい。
多官能ビニル系化合物の非制限的な例として、エチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、テトラエチレングリコールジビニルエーテル、ポリエチレングリコールジビニルエーテル、プロピレングリコールジビニルエーテル、トリプロピレングリコールジビニルエーテル、ポリプロピレングリコールジビニルエーテル、ブタンジオールジビニルエーテル、ブチレングリコールジビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、ペンタエリトリトールジビニルエーテル、ペンタエリトリトールトリビニルエーテル、ペンタエリトリトールテトラビニルエーテル、ジペンタエリトリトールジビニルエーテル、ジペンタエリトリトールトリビニルエーテル、ジペンタエリトリトールテトラビニルエーテル、ジペンタエリトリトールペンタビニルエーテル、トリメチロールプロパンジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル、グリセリンジビニルエーテル、およびグリセリントリビニルエーテルなどが挙げられ、本発明では、これらを単独あるいは2種以上混合して用いてもよい。
前述した多官能アリル系化合物、または多官能ビニル系化合物は、分子内に含まれる2以上の不飽和基が水溶性エチレン系不飽和単量体の不飽和結合、あるいは他の内部架橋剤の不飽和結合とそれぞれ結合して、重合過程で架橋構造を形成することができ、分子内にエステル結合(-(C=O)O-)を含むアクリレート系化合物とは異なり、前述した重合反応以降の中和過程でも架橋結合を安定して維持することができる。
これにより、製造される高吸水性樹脂のゲル強度が高くなり、重合以降の吐出過程で工程安定性が高くなり得る。
本発明の他の一実施例によると、前記内部架橋剤は、前記水溶性エチレン系不飽和単量体100重量部に対して約0.01ないし約10重量部、または約0.01重量部以上、または約0.05重量部以上、または約0.15重量部以上、または約0.2重量部以上、または約0.3重量部以上、または約10重量部以下、または約5重量部以下、または約3重量部以下、または約1重量部以下、または約0.7重量部以下、または約0.6重量部以下で用いてもよい。
本発明の他の一実施例によると、前記多官能アクリレート系化合物は、多官能アリル系化合物および多官能ビニル系化合物のいずれか一つ以上の化合物100重量部に対して、約10ないし約200重量部、または約10重量部以上、または約20重量部以上、または約30重量部以上、または約40重量部以上、または約200重量部以下、または約200重量部以下、または約190重量部以下、または約180重量部以下、または約170重量部以下、または約160重量部以下、または約150重量部以下で用いてもよい。
内部架橋剤成分として、多官能アクリレート系化合物および多官能アリル系化合物または多官能ビニル系化合物を前記のような重量部で用いたとき、前述した混合使用の効果をより高めることができ、特に、重合以降の中和過程で多官能アクリレート系化合物によって形成された架橋結合の一部分だけが分解され、全体架橋剤投入量に対して高い吸収性能を得ることができると共に、水可溶分の量を最少化することができる。
前記水溶性エチレン系不飽和単量体の架橋重合は、このような内部架橋剤と、重合開始剤、必要に応じて増粘剤(thickener)、可塑剤、保存安定剤、酸化防止剤などの存在下で行われてもよい。
前記単量体組成物で、このような内部架橋剤は、前記水溶性エチレン系不飽和単量体100重量部に対して0.01ないし5重量部で用いてもよい。例えば、前記内部架橋剤は、水溶性エチレン系不飽和単量体100重量部に対して0.01重量部以上、または0.05重量部以上、または0.1重量部以上であり、5重量部以下、または3重量部以下、または2重量部以下、または1重量部以下、または0.7重量部以下で用いてもよい。上記内部架橋剤の含有量が過度に低い場合、架橋が十分に起こらず、適正水準以上の強度の具現が難しいことがあり、上記内部架橋剤の含有量が過度に高い場合、内部架橋密度が高くなり所望の保水能の具現が難しいこともある。
このような内部架橋剤を用いて形成された重合体は、前記水溶性エチレン系不飽和単量体が重合されて形成された主鎖が、前記内部架橋剤によって架橋される形態の3次元網状構造を有する。このように、重合体が3次元網状構造を有する場合、内部架橋剤によって追加架橋されていない2次元線状構造を有する場合に比べて、高吸水性樹脂の諸物性である保水能および加圧吸収能を顕著に向上させることができる。
本発明の一具現例によると、前記単量体組成物に対して重合を行って重合体を形成するステップは、複数のバッチ式反応器(batch type reactor)で行われてもよい。
通常の高吸水性樹脂の製造方法で重合方法は、重合エネルギー源によって大きく熱重合および光重合に分かれ、通常熱重合を行う場合、ニーダー(kneader)などの撹拌軸を有する反応器で行われてもよく、光重合を行う場合、移動可能なコンベヤーベルトを備えた反応器で行われるか、底が平たい容器で行われてもよい。
一方、前記のような重合方法は、概して短い重合反応時間、約1時間以下で行うことにより重合体の分子量が大きくなく広い分子量分布を有する重合体が形成される。
一方、移動可能なコンベヤーベルトを備えた反応器または底が平たい容器で光重合を行う場合、通常得られる含水ゲル重合体の形態はベルトの幅を有するシート状の含水ゲル状の重合体が得られ、重合体シートの厚さは注入される単量体組成物の濃度および注入速度または注入量によって異なるが、通常、約0.5ないし約5cmの厚さで得られる。
ところで、シート上の重合体の厚さが過度に薄いほど単量体組成物を供給する場合、生産効率が低いため好ましくなく、生産性のためにシート上の重合体厚さを厚くする場合には、重合反応が全体厚さにかけて均等に起こらず、高品質の重合体を形成することが難しくなる。
また、前記コンベヤーベルトを備えた反応器撹拌軸を有する反応器での重合は、重合結果物が移動しつつ新たな単量体組成物が反応器に供給され、連続式で重合が行われるので重合率が互いに異なる重合体が混ざることになり、これにより単量体組成物全体で均一な重合が行われ難く、全体的な物性低下が起きることがある。
しかし、本発明の一具現例によると、バッチ式反応器で、静置式(fixed-bed type)で重合を行うことにより、重合率が異なる重合体が混ざる恐れが少なく、これにより均一な品質を有する重合体が得られる。
また、前記重合ステップは、所定の体積を有するバッチ式反応器で行われ、コンベヤーベルトを備えた反応器で、連続式で重合を行う場合より長時間、例えば6時間以上の間重合反応を行う。前記のような長時間の重合反応時間にもかかわらず、未中和状態の水溶性エチレン系不飽和単量体に対して重合を行うので、長時間重合を行っても単量体が容易に析出されず、したがって長時間重合を行うのに有利である。
一方、本発明の一具現例によると、生産性増加のために前記バッチ式反応器を複数個備えて並列的に連結することができる。このとき、前記それぞれのバッチ式反応器に対して単量体組成物を一度に全量投入してもよく、単量体組成物を分割して投入してもよい。
例えば、2個のバッチ式反応器に単量体組成物を分割して投入する場合、第1反応器に単量体組成物を反応器全体受容量(capacity)の約1/2だけ投入して(1次投入)重合を行い、引き続き、第2反応器に単量体組成物を反応器全体受容量(capacity)の約1/2だけ投入して(2次投入)重合を行うことができる。
前記第2反応器で単量体組成物を投入する間、第1反応器で重合がある程度行われるので、前記第2反応器に単量体組成物の投入が完了した後、残りの単量体組成物を第1反応器に投入する(3次投入)。また、残りの単量体組成物を第1反応器に投入する間、第2反応器で重合がある程度行われるので、残りの単量体組成物を第2反応器に投入する(4次投入)。同時に、一番最初に第1反応器に一次に投入された単量体組成物の重合が完了したことをチェックし、重合生成物を第1反応器から吐出させる。
上記の内容を一般化すると、次の通り説明することができる。
まず、前記重合体を形成するステップは、複数のバッチ式反応器(batch typereactor)で行われる。
ここで、複数のバッチ式反応器それぞれを第1ないし第n番目の反応器とすると、前記重合体を形成するステップは、前記第1反応器から第n反応器に至るまで、総n個のバッチ式反応器(batch type reactor)で行われてもよい。
そして、それぞれの反応器を第k反応器とすると、前記重合体を形成するステップは、第1ないし第n(nは、2ないし10の整数)番目の複数のバッチ式反応器で行われ、第k反応器に単量体組成物を投入する第k投入ステップ、投入に続き、連続的に第k反応器で重合反応を行う第k重合ステップ、および、重合に続き、連続的に第k反応器で重合反応の結果物を吐出させる、第k吐出ステップを含むものと説明することができる。ここで、前記第kは、前記第1ないし第nに該当する。
発明の一実施例によると、前記のような重合反応は、下記の3つのいずれか一つ以上の条件を満足することができる。
第1条件:第k+1反応器での第k+1投入ステップは、第k反応器での第k投入ステップに続き、連続的に行われてもよい。
第2条件:第k+1反応器での第k+1重合ステップは、第k反応器での第k重合ステップに続き、連続的に行われてもよい。
第3条件:第k+1反応器での第k+1吐出ステップは、第k反応器での第k吐出ステップに続き、連続的に行われてもよい。
このような方式で複数個のバッチ式反応器に単量体組成物をそれぞれ分割投入して重合を行う場合、連続的な重合と吐出が可能であり、生産性を顕著に向上させることができる。
図1および図2は、本発明の一例に係る工程を模式的に示した図である。
図1を参考にすると、複数のバッチ式反応器それぞれを第Aないし第E番目の反応器として、前記重合体を形成するステップが、前記第A反応器から第E反応器に至るまで、合計6個のバッチ式反応器(batch type reactor)で行われることが分かる。
また、図1を参考にすると、複数のバッチ式反応器それぞれを第Aないし第E番目の反応器としたとき、下記の3つの条件のいずれか一つ以上を満足することが確認できる。
第1条件:第k+1反応器での第k+1投入ステップは、第k反応器での第k投入ステップに続き、連続的に行われてもよい。
第2条件:第k+1反応器での第k+1重合ステップは、第k反応器での第k重合ステップに続き、連続的に行われてもよい。
第3条件:第k+1反応器での第k+1吐出ステップは、第k反応器での第k吐出ステップに続き、連続的に行われてもよい。
一方、図2を参考にすると、A反応器での反応および吐出が終了した以後、再びA反応器への投入が行われ、全体反応が連続式および循環式で行えることが確認できる。
具体的には、前記第k反応器での第k吐出ステップ以降、連続的あるいは不連続的に、前記第k反応器に再び単量体組成物を投入する第k投入ステップが行われ、全体反応が各反応器に沿って連続的に行われながら、各個別反応器でも個別工程が循環して循環式で行える。
このような連続式および循環式工程によって工程安定性を確保することができ、これにより高吸水性樹脂の生産量を飛躍的に増加させることができる。
一方、本発明のバッチ式反応器での重合は、熱重合方法を用いることによって前記重合開始剤は熱重合開始剤を用いる。
前記熱重合開始剤としては、過硫酸塩系開始剤、アゾ系開始剤、過酸化水素およびアスコルビン酸からなる開始剤群より選択される一つ以上を用いてもよい。具体的には、過硫酸塩系開始剤の例としては、過硫酸ナトリウム(Sodium persulfate;Na)、過硫酸カリウム(Potassium persulfate;K)、過硫酸アンモニウム(Ammonium persulfate;(NH)などがあり、アゾ(Azo)系開始剤の例としては、2,2-アゾビス-(2-アミジノプロパン)二塩酸塩(2,2-azobis(2-amidinopropane)dihydrochloride)、2,2-アゾビス-(N,N-ジメチレン)イソブチラミジンジヒドロクロリド(2,2-azobis-(N,N-dimethylene)isobutyramidine dihydrochloride)、2-(カルバモイルアゾ)イソブチロニトリル(2-(carbamoylazo)isobutylonitril)、2,2-アゾビス[2-(2-イミダゾリン-2-イル)プロパン]ジヒドロクロリド(2,2-azobis[2-(2-imidazolin-2-yl)propane]dihydrochloride)、4,4-アゾビス-(4-シアノ吉草酸)(4,4-azobis-(4-cyanovalericacid)などがある。より多様な熱重合開始剤については、Odian著書である「Principle of Polymerization(Wiley、1981)、p203に詳しく明示されており、前述した例に限定されない。
このような重合開始剤は、前記水溶性エチレン系不飽和単量体100重量部に対して2重量部以下で用いてもよい。つまり、前記重合開始剤の濃度が過度に低い場合、重合速度が遅くなることがあり、最終製品に残存モノマーが多量で抽出されることがあって、好ましくない。逆に、前記重合開始剤の濃度が前記範囲より高い場合、ネットワークをなす高分子鎖が短くなって水可溶成分の含有量が高くなり、加圧吸収能が低くなるなど樹脂の物性が低下することがあって、好ましくない。
一方、本発明の一具現例では、前記開始剤とレドックス(Redox)カップルをなす還元剤と共に投入して重合を開始することができる。
具体的には、前記開始剤と還元剤とは、重合体溶液に投入されたとき、互いに反応してラジカルを形成する。
形成されたラジカルは単量体と反応することになり、前記開始剤と還元剤間の酸化-還元反応は反応性が非常に高いので、微量の開始剤および還元剤だけが投入されても重合が開始され、工程温度を高める必要がないため低温重合が可能であり、重合体溶液の物性変化を最小化させることができる。
前記酸化-還元反応を用いた重合反応は、常温(25℃)付近またはその以下の温度でも円滑に起きることができる。一例として、前記重合反応は5℃以上25℃以下、または5℃以上20℃以下の温度で行われてもよい。
本発明の一具現例で、前記開始剤として過硫酸塩系開始剤を用いる場合、還元剤は、メタ重亜硫酸ナトリウム(Na);テトラメチルエチレンジアミン(TMEDA);硫酸鉄(II)とEDTAとの混合物(FeSO/EDTA);ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート(Sodium formaldehyde sulfoxylate);およびジナトリウム2-ヒドロキシ-2-スルフィノアセテート(Disodium 2-hydroxy-2-sulfinoacteate)からなる群より選択された1種以上が用いられてもよい。
一例として、開始剤として過硫酸カリウムを用い、還元剤としてジナトリウム2-ヒドロキシ-2-スルフィノアセテートを用いるか;開始剤として過硫酸アンモニウムを用い、還元剤としてテトラメチルエチレンジアミンを用いるか;開始剤として過硫酸ナトリウムを用い、還元剤としてナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレートを用いてもよい。
本発明の他の一具現例で、前記開始剤として過酸化水素系開始剤を用いる場合、還元剤は、アスコルビン酸(Ascorbic acid);スクロース(Sucrose);亜硫酸ナトリウム(NaSO)メタ重亜硫酸ナトリウム(Na);テトラメチルエチレンジアミン(TMEDA);硫酸鉄(II)とEDTAとの混合物(FeSO/EDTA);ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート(Sodium formaldehyde sulfoxylate);ジナトリウム2-ヒドロキシ-2-スルフィノアセテート(Disodium 2-hydroxy-2-sulfinoacteate);およびジナトリウム2-ヒドロキシ-2-スルホアセテート(Disodium 2-hydroxy-2-sulfoacteate)からなる群より選択された1種以上であってもよい。
前記単量体組成物は、必要に応じて増粘剤(thickener)、可塑剤、保存安定剤、酸化防止剤などの添加剤をさらに含んでもよい。
そして、前記単量体を含む単量体組成物は、例えば、水などの溶媒に溶解された溶液状態であってもよく、このような溶液状態の単量体組成物のうちの固形分含有量、つまり、単量体、内部架橋剤および重合開始剤の濃度は、重合時間および反応条件などを考慮して適切に調節されてもよい。例えば、前記単量体組成物内の固形分含有量は10ないし80重量%、または15ないし60重量%、または30ないし50重量%であってもよい。
このときに用いられる溶媒は前述した成分を溶解できるものであれば、その構成が限定されることなく用いられ、例えば、水、エタノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,4-ブタンジオール、プロピレングリコール、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、メチルエチルケトン、アセトン、メチルアミルケトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル、トルエン、キシレン、ブチロラクトン、カルビトール、メチルセロソルブアセテートおよびN,N-ジメチルアセトアミドなどで選択された1種以上を組み合わせて用いてもよい。
このような方法で得られた重合体は、未中和状態のエチレン系不飽和単量体を用いて重合することによって先に説明したように、高分子量を有し分子量分布が均一な重合体を形成することができ、水可溶成分の含有量を減らすことができる。
このような方法で得られた重合体は、含水ゲル重合体状態で、含水率が30ないし80重量%であってもよい。例えば、前記重合体の含水率は30重量%以上、または45重量%以上、または50重量%以上で、かつ80重量%以下、または70重量%以下、または60重量%以下であってもよい。
前記重合体の含水率が過度に低い場合、以降の粉砕ステップで適切な表面積を確保し難く効果的に粉砕されないことがあり、前記重合体の含水率が過度に高い場合、以降の粉砕ステップで受ける圧力が増加して所望の粒度まで粉砕させ難いこともある。
一方、本明細書全体において、「含水率」は全体重合体重量に対して占める水分の含有量であって、重合体の重量から乾燥状態の重合体の重量を引いた値を意味する。具体的には、赤外線加熱を通じてクラム状態の重合体の温度を上げて乾燥する過程で、重合体中の水分蒸発による重量減少分を測定して計算された値として定義する。このとき、乾燥条件は、常温で約180℃まで温度を上昇させた後、180℃に維持する方式であり、総乾燥時間は温度上昇ステップ5分を含めて40分に設定して含水率を測定する。
ステップ2:中和ステップおよびステップ3:微粒化ステップ
次に、前記重合体の少なくとも一部の酸性基を中和させて含水ゲル重合体を形成するステップ(ステップ2)が行われる。
このとき、中和剤としては、酸性基を中和させることができる水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウムなどの塩基性物質が用いられてもよい。
また、前記重合体に含まれた酸性基のうち前記中和剤によって中和された程度を称する中和度は、50ないし90モル%、または60ないし85モル%、または65ないし85モル%、または65ないし75モル%であってもよい。前記中和度の範囲は最終物性によって異なり得るが、中和度が過度に高いと、高吸水性樹脂の吸収能が減少することがあり、粒子表面のカルボキシ基の濃度が過度に低くなり、後続工程での表面架橋がまともに行われ難く、加圧下吸収特性または通液性が減少することがある。逆に、中和度が過度に低いと、高分子の吸収力が大きく劣るだけでなく、取り扱い難い弾性ゴムのような性質を示すことがある。
前記2ステップと同時に、または、前記2ステップの前後に界面活性剤の存在下で、前記重合体を微粒化するステップが行われる(ステップ3)。
前記ステップは、界面活性剤の存在下で、前記重合体を微粒化するステップであって、前記重合体をミリメートル大きさでチョッピングすることではなく、数十ないし数百マイクロメータ大きさでの細切りと凝集とが同時に行なわれるステップである。つまり、重合体に適切な粘着性を付与することによって数十ないし数百マイクロメータ大きさに細切りされた1次粒子が凝集された形状の2次凝集粒子を製造するステップである。このようなステップで製造された2次凝集粒子である含水高吸水性樹脂粒子は正常粒度分布を有すると共に表面積が大きく増加して吸収速度を顕著に改善させることができる。
このように前記重合体と界面活性剤とを混合した後に、前記界面活性剤の存在下で、前記重合体を微粒化して高吸水性樹脂粒子および界面活性剤が混合された状態で細切りおよび凝集された2次凝集粒子状である含水高吸水性樹脂粒子を製造することができる。
ここで、「含水高吸水性樹脂粒子」は、水分含有量(含水率)が、約30重量%以上である粒子であって、重合体が乾燥工程なしに粒子状に細切りおよび凝集されたものであるので、前記重合体と同様に30ないし80重量%の含水率を有することができる。
本発明の一具現例によると、前記界面活性剤は、下記の化学式2で表される化合物またはその塩を用いてもよいが、本発明がこれに限定されるものではない。
前記化学式2において、
、AおよびAは、それぞれ独立して、単結合、カルボニル、
であり、但し、これらのうち一つ以上は、カルボニルまたは
であり、ここで、m1、m2およびm3は、それぞれ独立して、1ないし8の整数であり、
はそれぞれ隣接した酸素原子と連結され、
は隣接したR、RおよびRとそれぞれ連結され、
、RおよびRは、それぞれ独立して、水素、炭素数6ないし18の直鎖または分枝鎖のアルキルまたは炭素数6ないし18の直鎖または分枝鎖のアルケニルであり、
nは、1ないし9の整数である。
前記界面活性剤は、重合体と混合され、微粒化ステップが凝集現象なしに容易に行なわれるように添加される。
前記化学式2で表される界面活性剤は非イオン性の界面活性剤であって、未中和した重合体とも水素結合力による表面吸着性能に優れており、これにより目的する凝集制御効果を具現するのに適している。これに対し、非イオン性界面活性剤ではなく、陰イオン性界面活性剤の場合、NaOH、NaSOなどの中和剤で中和された重合体と混合される場合、重合体のカルボキシ基の置換基にイオン化しているNaイオンを媒介として吸着され、未中和重合体に混合される場合、重合体のカルボキシ基の置換基の陰イオンとの競争により重合体に対する吸着効率が相対的に低下するという問題がある。
具体的には、前記化学式2で表される界面活性剤で疎水性作用基は、末端作用基であるR、R、R部分(水素ではない場合)であり、親水性作用基は、鎖内のグリセロール由来の部分と、末端の水酸基(Aが単結合であり、同時にRが水素である場合、n=1~3)をさらに含むが、前記グリセロール由来の部分と末端の水酸基とは親水性作用基であって、重合体表面に対する吸着性能を向上させる役割を果たす。これにより、高吸水性樹脂粒子の凝集を効果的に抑制することができる。
前記化学式2において、疎水性作用基であるR、R、R部分(水素ではない場合)は、それぞれ独立して、炭素数6ないし18の直鎖または分枝鎖のアルキルまたは炭素数6ないし18の直鎖または分枝鎖のアルケニルである。このとき、R、R、R部分(水素ではない場合)が炭素数6未満のアルキルまたはアルケニルの場合、鎖長さが短く粉砕された粒子の凝集制御が効果的に行われないという問題があり、R、R、R部分(水素ではない場合)が炭素数18超過のアルキルまたはアルケニルの場合、前記界面活性剤の移動性(mobility)が減少して重合体と効果的に混合されないことがあり、界面活性剤の費用上昇によって組成物の単価が高くなるという問題があり得る。
好ましくは、R、R、Rは、水素であるか、または炭素数6ないし18の直鎖または分枝鎖のアルキルの場合、2-メチルヘキシル、n-ヘプチル、2-メチルヘプチル、n-オクチル、n-ノニル、n-テカニル、n-ウンデカニル、n-ドテカニル、n-トリデカニル、n-テトラデカニル、n-ペンタデカニル、n-ヘキサデカニル、n-ヘプタデカニル、またはn-オクタデカニルであってもよく、または炭素数6ないし18の直鎖または分枝鎖のアルケニルの場合、2-ヘキセニル、2-ヘプテニル、2-オクテニル、2-ノネニル、n-デケニル、2-ウンデケニル、2-ドデケニル、2-トリデケニル、2-テトラデケニル、2-ペンタデケニル、2-ヘキサデケニル、2-ヘプタデケニル、または2-オクタデケニルであってもよい。
前記界面活性剤は、下記の化学式2-1ないし化学式2-14で表される化合物から選択されてもよい:
一方、前記界面活性剤は、前記重合体100重量部に対して0.01ないし10重量部で用いてもよい。前記界面活性剤が過度に少なく用いられる場合、前記重合体表面に均等に吸着されないため、粉砕後に粒子の再凝集現象が生じることがあり、前記界面活性剤が過度に多く用いられる場合、最終製造された高吸水性樹脂の諸物性が低下することがある。例えば、前記界面活性剤は、前記重合体100重量部に対して0.01重量部以上、0.015重量部以上、または0.1重量部以上で、かつ5重量部以下、3重量部以下、2重量部以下、または1重量部以下で用いてもよい。
このような界面活性剤を重合体に混合する方法は、前記重合体にこれらを均等に混合できる方法であれば、特に限定されず、適切に採択して用いてもよい。具体的には、前記界面活性剤を乾式で混合するか、溶媒に溶解された後に溶液状態で混合するか、または、前記界面活性剤を溶融させた後に混合してもよい。
このうち、例えば、前記界面活性剤は、溶媒に溶解された溶液状態で混合されてもよい。このとき、溶媒としては、無機溶媒または有機溶媒に制限されることなく、すべての種類を用いてもよいが、乾燥過程の容易性と溶媒回収システムの費用を考慮すると、水が最も適切である。また、前記溶液は、前記界面活性剤と重合体を反応槽に入れて混合するか、ミキサーに重合体を入れて溶液を噴射する方法、連続的に運転されるミキサーに重合体と溶液とを連続的に供給して混合する方法などを用いてもよい。
一方、本発明の一具現例によると、前記重合体の少なくとも一部の酸性基を中和させて含水ゲル重合体を形成するステップ(ステップ2)と、界面活性剤の存在下で、前記重合体を微粒化するステップ(ステップ3)は、順次にまたは交互に、または同時に行なわれてもよい。
つまり、重合体に中和剤を投入して、まず酸性基を中和させた後、中和した重合体に界面活性剤を投入して界面活性剤が混合された重合体を微粒化するか(ステップ2→ステップ3の順に行う)、重合体に中和剤と界面活性剤とを同時に投入して重合体に対して中和および微粒化を行ってもよい(ステップ2およびステップ3を同時に行う)。または、界面活性剤を先に投入し、中和剤を以降に投入してもよい(ステップ3→ステップ2の順に行う)。または、中和剤と界面活性剤とを交差して交互に投入してもよい。または、界面活性剤を先に投入して微粒化した後、中和剤を投入して中和し、中和した含水ゲル重合体に追加的に界面活性剤をさらに投入して微粒化工程をさらに行ってもよい。
一方、重合体全体に対する均一な中和のために中和剤の投入と微粒化工程の間には一定の時間差をつけることが好ましい。
前記界面活性剤の少なくとも一部ないし相当量は、前記含水ゲル重合体の表面に存在することがある。
ここで、前記界面活性剤が含水ゲル重合体の表面に存在するという意味は、前記界面活性剤の少なくとも一部または相当量が前記含水ゲル重合体の表面に吸着または結合されていることを意味する。具体的には、前記界面活性剤は、前記高吸水性樹脂の表面に物理的にまたは化学的に吸着されている可能性がある。より具体的には、前記界面活性剤の親水性作用基は、前記高吸水性樹脂表面の親水性の部分に双極子-双極子引力(Dipole-dipole interaction)などの分子間の力によって物理的に吸着されている可能性がある。このように、前記界面活性剤の親水性の部分は、前記高吸水性樹脂粒子の表面に物理的に吸着されて表面を囲み、界面活性剤の疎水性の部分は樹脂粒子の表面に吸着されないので、樹脂粒子は一種のミセル(micelle)構造の形態として界面活性剤がコーティングされている可能性がある。これは、前記界面活性剤が前記水溶性エチレン系不飽和単量体の重合工程中に投入されることではなく、重合体形成以降の微粒化ステップで投入されるためであるため、前記界面活性剤が重合工程中に投入され、重合体内部に前記界面活性剤が存在する場合に比べて、界面活性剤としての役割を忠実に果たすことができ、粉砕と凝集とが同時に起こり、微細粒子が凝集された形態で表面積の大きい粒子を得ることができる。
本発明の一具現例によると、前記重合体を微粒化するステップは2回以上行なわれてもよい。
本発明の一具現例によると、前記微粒化ステップは微粒化装置によって行われ、前記微粒化装置は、内部に重合体が移送される移送空間を含むボディー部と、前記移送空間の内部に回転可能に設けられ、重合体を移動させるスクリュー部材と、前記スクリュー部材に回転駆動力を提供する駆動モータと、前記ボディー部に設けられ、前記重合体を粉砕するカッター部材と、前記カッター部材によって粉砕された前記重合体を前記ボディー部の外部に排出して、多数のホール(hole)が形成された多孔板と、を含んでもよい。このとき、前記微粒化装置の多孔板に備えられたホールの大きさは1mmないし20mm、または5mmないし15mm、または5mmないし12mmであってもよい。
このように、前記界面活性剤と混合された重合体を、微粒化装置を用いて凝集を制御しながら微粒化を行う場合、より小さい粒度分布が具現され、以降の乾燥および粉砕工程をよりマイルドな条件で行うことができ、これにより微粉発生を防止しつつ、高吸水性樹脂の物性を向上させることができる。
ステップ4:乾燥ステップ
次に、前記中和および微粒化した重合体を乾燥し、乾燥高吸水性樹脂粒子を製造するステップ(ステップ4)が行われる。
前記ステップは、重合体の少なくとも一部の酸性基が中和され、界面活性剤の存在下で、前記重合体を微粒化して得られた重合体である含水高吸水性樹脂粒子の水分を乾燥させるステップである。
通常の高吸水性樹脂の製造方法で、前記乾燥ステップは、高吸水性樹脂の含水率が10重量%未満になるまで行うことが一般的であるが、本発明の一具現例によると、高吸水性樹脂の含水率が10重量%以上、例えば約10ないし約20重量%、または約10ないし約15重量%となるように乾燥する。
このために前記乾燥ステップで用いられる乾燥機内の温度は、約150℃以下、例えば約80℃ないし約150℃であり、比較的に低温で行ってもよい。乾燥機内の温度が過度に低い場合、乾燥時間が過度に長くなり、前記乾燥温度が過度に高い場合、前記所望の含水率より低い含水率を有する高吸水性樹脂が得られる。
このとき、乾燥は、流動式(moving type)で行われてもよい。このような流動式(moving type)乾燥は、静置式乾燥とは乾燥される間の物質の流動の有/無によって区別される。
前記流動式(moving type)乾燥は、乾燥体を機械的に撹拌しながら乾燥させる方式を称する。このとき、熱風が物質を通過する方向は、物質の循環方向と同一であってもよく、異なっていてもよい。または、物質は、乾燥機内部で循環し、乾燥機外部の別途のパイプ管に熱媒介流体(熱媒流)を通過させて物質を乾燥させてもよい。
これに対し、静置式乾燥は、空気が通過できる多孔鉄板などの底に乾燥させようとする物質を停止した状態で、下から上に熱風が物質を通過して乾燥させる方式を称する。
したがって、前記ステップにおける乾燥時間を短時間で均一な乾燥を完了することができるという面で、流動式乾燥方式で含水高吸水性樹脂を乾燥することが好ましい。
このような流動式乾燥方式によって乾燥が可能な装置としては、横型ミキサー(Horizontal-type Mixer)、ロータリーキルン(Rotary kiln)、パドルドライヤー(Paddle Dryer)、スチームチューブドライヤー(Steam tube dryer)、または一般的に用いる流動式乾燥機などが用いられてもよい。
ステップ5:粉砕ステップ
次に、前記乾燥高吸水性樹脂粒子を粉砕して高吸水性樹脂粒子を製造するステップを行う。
具体的には、前記粉砕ステップは、乾燥高吸水性樹脂粒子を粉砕して正常粒子水準の粒度、つまり、150μmないし850μmの粒径を有するように行なわれてもよい。
そのために用いられる粉砕機は、具体的には縦型切断機(Vertical pulverizer)、ターボカッター(Turbo cutter)、ターボグラインダー(Turbo grinder)、回転切断式粉砕機(Rotary cutter mill)、切断式粉砕機(Cutter mill)、円板粉砕機(Disc mill)、シュレッド破砕機(Shred crusher)、破砕機(Crusher)、チョッパ(chopper)または円板式切断機(Disc cutter)などであってもよく、前述した例に限定されない。
または、粉砕機として、ピンミル(pin mill)、ハンマーミル(hammer mill)、スクリューミル(screw mill)、ロールミル(roll mill)、ディスクミル(disc mill)またはジョッグミル(jog mill)などを用いてもよいが、前述した例に限定されるものではない。
一方、本発明の製造方法では、微粒化ステップで従来のチョッピングステップより小さい粒度分布の高吸水性樹脂粒子を具現することができ、流動式(moving type)乾燥を行う場合、乾燥後の含水率が10重量%以上であり、比較的に高く維持されるため、より少ない粉砕力でマイルドな条件で粉砕を行っても150μmないし850μmの正常粒度の含有量が非常に高い高吸水性樹脂を形成することができ、微粉生成比率を大きく減らすことができる。
前記のように製造された高吸水性樹脂粒子は、総重量に対して150μmないし850μmの粒径を有する高吸水性樹脂粒子、つまり、正常粒子を80重量%以上、85重量%以上、89重量%以上、90重量%以上、92重量%以上、93重量%以上、94重量%以上、または95重量%以上含んでもよい。このような樹脂粒子の粒径は、ヨーロッパ不織布産業協会(European Disposables and Nonwovens Association、EDANA)規格EDANA WSP 220.3方法によって測定することができる。
また、前記高吸水性樹脂粒子は、総重量に対して150μm未満の粒径を有する微粉を約20重量%以下、または約18重量%以下、または約15重量%以下、または約13重量%以下、または約12重量%以下、または約11重量%以下、または約10重量%以下、または約9重量%以下、または約8重量%以下、または約5重量%以下で含んでもよい。これは、従来の製造方法によって高吸水性樹脂を製造する場合、約20重量%超ないし約30重量%の微粉を有することとは対照的である。
追加ステップ
前記高吸水性樹脂粒子を粉砕するステップ以降に、前記粉砕された高吸水性樹脂粒子を粒径によって分級するステップをさらに含んでもよい。
また、前記高吸水性樹脂粒子を粉砕および/または分級した以降に表面架橋剤の存在下で、前記高吸水性樹脂粒子の表面の少なくとも一部に表面架橋層を形成するステップをさらに含んでもよい。前記ステップによって、前記高吸水性樹脂粒子に含まれている架橋重合体が表面架橋剤を媒介として追加架橋され、前記高吸水性樹脂粒子の表面の少なくとも一部に表面架橋層が形成されてもよい。
前記表面架橋剤としては、従来から高吸水性樹脂の製造に用いられている表面架橋剤を特に制限なくいずれも用いてもよい。例えば、前記表面架橋剤は、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,2-ヘキサンジオール、1,3-ヘキサンジオール、2-メチル-1,3-プロパンジオール、2,5-ヘキサンジオール、2-メチル-1,3-ペンタンジオール、2-メチル-2,4-ペンタンジオール、トリプロピレングリコールおよびグリセロールからなる群より選択された1種以上のポリオール;エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートおよびグリセロールカーボネートからなる群より選択された1種以上のカーボネート系化合物;エチレングリコールジグリシジルエーテルなどのエポキシ化合物;オキサゾリジノンなどのオキサゾリン化合物;ポリアミン化合物;モノ-、ジ-またはポリオキサゾリジノン化合物;または環状ウレア化合物;などを含んでもよい。
具体的には、前記表面架橋剤として、前述した表面架橋剤のうち1種以上、または2種以上、または3種以上が用いられてもよいが、例えば、エチレンカーボネート-プロピレンカーボネート(ECPC)、プロピレングリコールおよび/またはグリセロールカーボネートが用いられてもよい。
このような表面架橋剤は、前記高吸水性樹脂粒子100重量部に対して約0.001ないし約5重量部で用いられてもよい。例えば、前記表面架橋剤は高吸水性樹脂粒子100重量部に対して0.005重量部以上、または0.01重量部以上、または0.05重量部以上で、または5重量部以下、または4重量部以下、または3重量部以下の含有量で用いられてもよい。表面架橋剤の含有量範囲を前述した範囲で調節して優れた吸収諸物性を示す高吸水性樹脂を製造することができる。
また、前記表面架橋層を形成するステップは、前記表面架橋剤に無機物質を追加して行なわれてもよい。つまり、前記表面架橋剤および無機物質の存在下で、前記高吸水性樹脂粒子の表面を追加架橋して表面架橋層を形成するステップを行ってもよい。
このような無機物質として、シリカ(silica)、クレー(clay)、アルミナ、シリカ-アルミナ複合材、チタニア、亜鉛酸化物およびアルミニウムスルフェートからなる群より選択された1種以上の無機物質を用いてもよい。前記無機物質は、粉末状または液状の形態で用いてもよく、特にアルミナ粉末、シリカ-アルミナ粉末、チタニア粉末、またはナノシリカ溶液を用いてもよい。また、前記無機物質は、高吸水性樹脂粒子100重量部に対して約0.001ないし約1重量部の含有量で用いられてもよい。
また、前記表面架橋剤を高吸水性樹脂組成物に混合する方法については、その構成の限定はない。例えば、表面架橋剤と高吸水性樹脂組成物とを反応槽に入れて混合するか、高吸水性樹脂組成物に表面架橋剤を噴射する方法、連続的に運転されるミキサーに高吸水性樹脂組成物と表面架橋剤とを連続的に供給して混合する方法などを用いてもよい。
前記表面架橋剤と高吸水性樹脂組成物とを混合時に、さらに水およびメタノールを共に混合して添加してもよい。水およびメタノールを添加する場合、表面架橋剤が高吸水性樹脂組成物に均等に分散できるというメリットがある。このとき、追加される水およびメタノールの含有量は、表面架橋剤の均一な分散を誘導し高吸水性樹脂組成物の凝集現象を防止すると共に、架橋剤の表面浸透深さを最適化するために適切に調節されてもよい。
前記表面架橋工程は、約80℃ないし約250℃の温度で行われてもよい。より具体的には、前記表面架橋工程は、約100℃ないし約220℃、または約120℃ないし約200℃の温度で、約20分ないし約2時間、または約40分ないし約80分間行なわれてもよい。前述した表面架橋工程条件を満たすとき、高吸水性樹脂粒子の表面が十分に架橋され、加圧吸収能を増加させることができる。
前記表面架橋反応のための昇温手段は、特に限定されない。熱媒体を供給するか、熱源を直接供給して加熱してもよい。このとき、使用可能な熱媒体の種類としては、スチーム、熱風、熱い油などの昇温した流体などを用いてもよいが、これに限定されるものではなく、また供給される熱媒体の温度は、熱媒体の手段、昇温速度および昇温目標温度を考慮して適切に選択してもよい。一方、直接供給される熱源としては、電気による加熱、ガスによる加熱方法が挙げられるが、前述した例に限定されるものではない。
本発明の一具現例によると、前記高吸水性樹脂粒子の表面の少なくとも一部に表面架橋層を形成するステップ以降に、前記表面架橋層が形成された高吸水性樹脂粒子を冷却する冷却ステップ、前記表面架橋層が形成された高吸水性樹脂粒子に水を投入する加水ステップ、および前記表面架橋層が形成された高吸水性樹脂粒子に添加剤を投入する後処理ステップのうちいずれか一つのステップ以上をさらに含んで行われてもよい。このとき、前記冷却ステップ、加水ステップ、および後処理ステップは順次に行われるか、または同時に行なわれてもよい。
前記後処理ステップで投入する添加剤は、通液性向上剤、アンチケーキング(anti-caking)剤、流動性向上剤、および酸化防止剤などが挙げられるが、本発明がこれらに限定されるものではない。
前記冷却ステップ、加水ステップ、および後処理ステップを選択的に行うことによって最終高吸水性樹脂の含水率を向上させ、より高品質の高吸水性樹脂製品を製造することができる。
本発明の他の一具現例によると、前記製造方法で製造された高吸水性樹脂を提供する。
前記製造方法で製造された高吸水性樹脂は、吸収速度が速く水可溶分含有量が低く、かつ従来の方法で製造した高吸水性樹脂に対して諸吸収物性である保水能(CRC)と加圧吸収能(AUP)が同等水準以上である可能性がある。
また、粒径分布が狭くなって均一な粒径分布を有することができ、水可溶成分(EC)含有量が低くなることにより、通液性、リウェット(rewet)特性、および吸収速度などがいずれも優れた高吸水性樹脂を提供することができる。
一具現例に係る高吸水性樹脂は、酸性基を有する水溶性エチレン系不飽和単量体および内部架橋剤が架橋重合された重合体を含み、前記重合体の酸性基の少なくとも一部は中和しており、表面架橋剤を媒介として前記重合体が追加架橋され、前記重合体の上に形成された表面架橋層を含み、吸収速度(vortex time)が30秒以下であり、EDANA法WSP 270.3の方法によって1時間膨潤させた後に、測定した水可溶成分が5重量%以下である。
一例として、本発明の前記高吸水性樹脂は、EDANA法WSP 241.3によって測定した保水能(CRC)が、約30g/g以上、または約32g/g以上、または約34g/g以上、または約35g/g以上で、かつ約50g/g以下、または約45g/g以下、または約40g/g以下の範囲を有してもよい。
また、本発明の前記高吸水性樹脂は、EDANA法WSP 242.3によって測定した0.3psiの加圧吸収能(AUP)が、約25g/g以上、または約27g/g以上、または約29g/g以上、または約30g/g以上、または約31g/g以上、または約32g/g以上で、かつ約40g/g以下、または約35g/g以下、または約33g/g以下の範囲を有してもよい。
また、本発明の前記高吸水性樹脂は、吸収速度(vortex time)が30秒以下、または28秒以下、または27秒以下、または26秒以下、または25秒以下、または24秒以下であってもよい。前記吸収速度はその値が小さいほど優れており、前記吸収速度の下限は、理論上0秒であるが、一例として、約5秒以上、または約10秒以上、または約12秒以上であってもよい。
前記吸収速度は、生理食塩水に高吸水性樹脂を加えて撹拌したとき、速い吸収によって液体の渦流(vortex)が無くなる時間(time、単位:秒)を意味するものであって、前記時間が短いほど高吸水性樹脂が速い初期吸収速度を有することが分かる。
また、本発明の前記高吸水性樹脂は、EDANA法WSP 270.3の方法によって1時間膨潤させた後に、測定した水可溶成分が5重量%以下、または4重量%以下、または3重量%以下、または2.8重量%以下、または2.6重量%以下であってもよい。前記水可溶成分の含有量はその値が小さいほど優れており、下限は、理論上0重量%であるが、一例として、0.1重量%以上、または1重量%以上であってもよい。
これにより前記高吸水性樹脂は、おむつなど衛生材、特に、パルプの含有量が減少した超薄型衛生材などに適切に用いられる。
以下、本発明の理解のために好ましい実施例を提示する。ただし、下記の実施例は、本発明を例示するためのものであるだけで、本発明の内容が下記の実施例等によって限定されるものではない。
実施例1
含水ゲル重合体の製造
撹拌機、温度計を取り付けた2Lガラス容器にアクリル酸100g、内部架橋剤として、ペンタエリトリトールトリアリルエーテル(PETTAE)0.20gおよびポリエチレングリコールジアクリレート(PEGDA)0.15g、水226gを撹拌しながら混合した。このとき、反応温度は5℃に維持し、前記混合物に対して窒素1000cc/minを1時間投入した。以降、重合開始剤として、0.3%過酸化水素水溶液1.3g、1%アスコルビン酸水溶液1.5g、および2%の2,2’-アゾビスアミジノプロパンジヒドロクロリド水溶液3.0gを投入し、同時に還元剤として、0.01%の硫酸鉄水溶液1.5gを添加して混合した。
前記混合物で重合反応が始まって重合体の温度が85℃に到達した後、90±2℃のオーブンで約6時間重合することによって含水ゲル重合体を製造した。
含水高吸水性樹脂粒子の製造
得られた含水ゲル重合体1000gを、ホールサイズ(hole size)が6mmである多数の細孔を有する多孔板が備えられた微粒化装置に4回通過させて粉砕した。このとき、1回通過時には何も添加剤を投入せず、2回通過時には32%NaOH水溶液を400g投入し、3回通過時には15%のNaSO水溶液を37.5g投入し、そして4回通過時には界面活性剤として、グリセロールモノラウレート(Glycerol Monolaurate)(GML)を前記含水ゲル重合体100重量部に対して0.4重量部となるように高温(約60℃)の水に水溶液形態で投入した。
乾燥
前記粉砕結果として得られた含水高吸水性樹脂粒子を回転型ミキサー(Rotary Mixer)に投入した後、150℃で、100rpmの速度で60分間撹拌しながら乾燥させ、乾燥高吸水性樹脂粒子を得た。
表面架橋層形成
次に、前記乾燥高吸水性樹脂粒子100gに対して、水4g、メタノール6g、エチレングリコールジグリシジルエーテル(EJ-1030S)0.1g、プロピレングリコール0.1gおよびアルミニウムスルフェート0.2gを投入して製造した表面架橋液を1分間混合し、これを140℃で50分間表面架橋反応を行って表面架橋された高吸水性樹脂を得た。
実施例2
含水ゲル重合体の製造時、内部架橋剤として、ペンタエリトリトールトリアリルエーテル(PETTAE)0.20gおよびポリエチレングリコールジアクリレート(PEGDA)0.30gを用いたことを除いては、前記実施例1と同様に行い、表面架橋された高吸水性樹脂を得た。
実施例3
含水ゲル重合体の製造時、内部架橋剤として、ペンタエリトリトールトリアリルエーテル(PETTAE)0.25gおよびポリエチレングリコールジアクリレート(PEGDA)0.10gを用いたことを除いては、前記実施例1と同様に行い、表面架橋された高吸水性樹脂を得た。
比較例1
含水ゲル重合体の製造時、内部架橋剤として、ペンタエリトリトールトリアリルエーテル(PETTAE)0.20gだけを用いたことを除いては、前記実施例1と同様に行い、表面架橋された高吸水性樹脂を得た。
比較例2
含水ゲル重合体の製造時、内部架橋剤として、ポリエチレングリコールジアクリレート(PEGDA)0.20gだけを用いたことを除いては、前記実施例1と同様に行い、表面架橋された高吸水性樹脂を得た。
前記実施例および比較例で最終製造した高吸水性樹脂に対して、下記のような方法で吸収性能を評価した。
(1)遠心分離保水能(CRC、Centrifuge Retention Capacity)
前記実施例および比較例で製造した高吸水性樹脂の無荷重下吸収倍率による保水能をヨーロッパ不織布産業協会(European Disposables and Nonwovens Association、EDANA)規格EDANA WSP 241.3によって測定した。
具体的には、実施例および比較例を通じてそれぞれ得られた高吸水性樹脂W0(g)(約0.2g)を不織布製の封筒に均一に入れて密封(seal)した後、常温で生理食塩水(0.9重量%)に浸水させた。30分経過した後、遠心分離機を用いて250Gの条件下で前記封筒から3分間水気を切り、封筒の質量W2(g)を測定した。また、樹脂を用いずに同一な操作を行った後に、そのときの質量W1(g)を測定した。
得られた各質量を用いて、下記の数学式2によりCRC(g/g)を算出した。
[数学式2]
CRC(g/g)={[W2(g)-W1(g)]/W0(g)}-1
(2)加圧吸収能(AUP:Absorbency under Pressure)
前記実施例および比較例の高吸水性樹脂の0.3psiの加圧吸収能をEDANA法WSP 242.3によって測定した。
具体的には、内径25mmのプラスチックの円筒底にステンレス製の400mesh鉄網を取り付けた。常温および湿度50%の条件下で鉄網上に高吸水性樹脂W0(g)(0.9g)を均一に散布し、さらにその上に0.3psiの荷重を均一に付与できるピストンを載せた。ピストンは、外径25mmより若干小さく円筒の内壁との隙間がなく、上下の動きが邪魔されないようにした。このとき、前記装置の重量W3(g)を測定した。
直径150mmのペトリディッシュの内側に直径90mmおよび厚さ5mmのガラスフィルターを置き、0.9重量%塩化ナトリウムで構成された生理食塩水をガラスフィルターの上面と同一のレベルになるようにした。その上に直径90mmのろ過紙1枚を載せた。ろ過紙の上に前記測定装置を載せ、荷重下で液を1時間吸収させた。1時間後に測定装置を持ち上げ、その重量W4(g)を測定した。
得られた各質量を用いて、下記の数学式3により加圧吸収能(g/g)を算出した。
[数学式3]
AUP(g/g)=[W4(g)-W3(g)]/W0(g)
前記測定を5回繰り返し、その平均値および標準偏差を求めた。
(3)吸収速度(vortex time)
吸収速度(vortex time)は、日本標準方法(JIS K 7224)によって測定した。より具体的には、25℃の50mLの生理食塩水に2gの高吸水性樹脂を入れ、マグネチックバー(直径8mm、長さ31.8mm)を600rpmで撹拌し、撹拌を止めた後、渦流(vortex)が無くなるまでの時間を秒単位で測定して算出した。
(4)水可溶分含有量(Content of water soluble components)
水可溶成分は、EDANA法WSP 270.2の方法によって測定した。
測定結果を下記表にまとめた。
前記表を参照すると、本発明の一実施例により製造された高吸水性樹脂は架橋度に優れており、水可溶分量が少ないながらも、CRCおよびAUPなどの吸収関連物性が均等に優れていることが確認できる。
しかし、内部架橋剤として、多官能アクリレート系化合物だけを用いた比較例3の場合、水可溶分含有量が大きく増加し、加圧吸収能が大きく低下すると共に、吸収速度も大きく低下することが確認でき、内部架橋剤として、多官能アリル系化合物だけを用いた比較例1、2の場合、遠心分離保水能の値が大きく低下したことが確認できる。
比較例1
含水ゲル重合体の製造時、内部架橋剤として、ペンタエリトリトールトリアリルエーテル(PETTAE)0.35gだけを用いたことを除いては、前記実施例1と同様に行い、表面架橋された高吸水性樹脂を得た。
比較例
含水ゲル重合体の製造時、内部架橋剤として、ペンタエリトリトールトリアリルエーテル(PETTAE)0.50gだけを用いたことを除いては、前記実施例1と同様に行い、表面架橋された高吸水性樹脂を得た。
比較例3
含水ゲル重合体の製造時、内部架橋剤として、ポリエチレングリコールジアクリレート(PEGDA)0.20gだけを用いたことを除いては、前記実施例1と同様に行い、表面架橋された高吸水性樹脂を得た。

Claims (20)

  1. 酸性基を有する水溶性エチレン系不飽和単量体、内部架橋剤、および重合開始剤を含む単量体組成物に対して重合を行い、前記酸性基を有する水溶性エチレン系不飽和単量体および内部架橋剤が架橋重合された重合体を形成するステップ(ステップ1)と、
    前記重合体の少なくとも一部の酸性基を中和させて含水ゲル重合体を形成するステップ(ステップ2)と、
    界面活性剤の存在下で、前記重合体を微粒化するステップ(ステップ3)と、
    前記中和および微粒化した重合体を乾燥し、乾燥高吸水性樹脂粒子を製造するステップ(ステップ4)と、を含み、
    前記内部架橋剤は、i)多官能アクリレート系化合物、およびii)多官能アリル系化合物および多官能ビニル系化合物のいずれか一つ以上を含む、
    高吸水性樹脂の製造方法。
  2. 前記多官能アクリレート系化合物は、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリトリトールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリトリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリトリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリトリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、およびグリセリントリ(メタ)アクリレートからなる群より選択された1種以上を含む、請求項1に記載の高吸水性樹脂の製造方法。
  3. 前記多官能アリル系化合物は、エチレングリコールジアリルエーテル、ジエチレングリコールジアリルエーテル、トリエチレングリコールジアリルエーテル、テトラエチレングリコールジアリルエーテル、ポリエチレングリコールジアリルエーテル、プロピレングリコールジアリルエーテル、トリプロピレングリコールジアリルエーテル、ポリプロピレングリコールジアリルエーテル、ブタンジオールジアリルエーテル、ブチレングリコールジアリルエーテル、ヘキサンジオールジアリルエーテル、ペンタエリトリトールジアリルエーテル、ペンタエリトリトールトリアリルエーテル、ペンタエリトリトールテトラアリルエーテル、ジペンタエリトリトールジアリルエーテル、ジペンタエリトリトールトリアリルエーテル、ジペンタエリトリトールテトラアリルエーテル、ジペンタエリトリトールペンタアリルエーテル、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、トリメチロールプロパントリアリルエーテル、グリセリンジアリルエーテル、およびグリセリントリアリルエーテルからなる群より選択された1種以上を含む、請求項1に記載の高吸水性樹脂の製造方法。
  4. 前記多官能ビニル系化合物は、エチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、テトラエチレングリコールジビニルエーテル、ポリエチレングリコールジビニルエーテル、プロピレングリコールジビニルエーテル、トリプロピレングリコールジビニルエーテル、ポリプロピレングリコールジビニルエーテル、ブタンジオールジビニルエーテル、ブチレングリコールジビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、ペンタエリトリトールジビニルエーテル、ペンタエリトリトールトリビニルエーテル、ペンタエリトリトールテトラビニルエーテル、ジペンタエリトリトールジビニルエーテル、ジペンタエリトリトールトリビニルエーテル、ジペンタエリトリトールテトラビニルエーテル、ジペンタエリトリトールペンタビニルエーテル、トリメチロールプロパンジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル、グリセリンジビニルエーテル、およびグリセリントリビニルエーテルからなる群より選択された1種以上を含む、請求項1に記載の高吸水性樹脂の製造方法。
  5. 前記内部架橋剤は、前記水溶性エチレン系不飽和単量体100重量部に対して0.01ないし10重量部で用いられる、
    請求項1に記載の高吸水性樹脂の製造方法。
  6. 前記多官能アクリレート系化合物は、多官能アリル系化合物および多官能ビニル系化合物のいずれか一つ以上の化合物合計100重量部に対して、10ないし200重量部で用いられる、
    請求項1に記載の高吸水性樹脂の製造方法。
  7. 前記中和および微粒化した重合体を乾燥するステップは、流動式(moving type)で行われる、
    請求項1に記載の高吸水性樹脂の製造方法。
  8. 前記流動式乾燥は、横型ミキサー(Horizontal-type Mixer)、ロータリーキルン(Rotary kiln)、パドルドライヤー(Paddle Dryer)、またはスチームチューブドライヤー(Steam tube dryer)を用いて行われる、
    請求項7に記載の高吸水性樹脂の製造方法。
  9. 前記中和および微粒化した重合体を乾燥するステップは、150℃以下の温度で行われる、
    請求項1に記載の高吸水性樹脂の製造方法。
  10. 前記中和および微粒化した重合体を乾燥して得られる乾燥高吸水性樹脂粒子の含水率は、10ないし20重量%である、
    請求項1に記載の高吸水性樹脂の製造方法。
  11. 前記界面活性剤の少なくとも一部は、前記含水ゲル重合体の表面に存在する、
    請求項1に記載の高吸水性樹脂の製造方法。
  12. 前記界面活性剤は、下記の化学式2で表される化合物またはその塩を含む、請求項1に記載の高吸水性樹脂の製造方法:
    前記化学式2において、
    、AおよびAは、それぞれ独立して、単結合、カルボニル、
    であり、但し、これらのうち一つ以上は、カルボニルまたは
    であり、ここで、m1、m2およびm3は、それぞれ独立して、1ないし8の整数であり、
    はそれぞれ隣接した酸素原子と連結され、
    は隣接したR、RおよびRとそれぞれ連結され、
    、RおよびRは、それぞれ独立して、水素、炭素数6ないし18の直鎖または分枝鎖のアルキルまたは炭素数6ないし18の直鎖または分枝鎖のアルケニルであり、
    nは、1ないし9の整数である。
  13. 前記高吸水性樹脂粒子は、前記高吸水性樹脂粒子の総重量に対して150μmないし850μmの粒径を有する高吸水性樹脂粒子を89重量%以上で含む、
    請求項1に記載の高吸水性樹脂の製造方法。
  14. 前記高吸水性樹脂粒子は、前記高吸水性樹脂粒子の総重量に対して150μm未満の粒径を有する高吸水性樹脂粒子を5重量%以下で含む、
    請求項1に記載の高吸水性樹脂の製造方法。
  15. 前記乾燥高吸水性樹脂粒子を粉砕し、粒径によって分級するステップをさらに含む、
    請求項1に記載の高吸水性樹脂の製造方法。
  16. 前記高吸水性樹脂粒子の表面の少なくとも一部に表面架橋層を形成するステップをさらに含む、
    請求項1または請求項15に記載の高吸水性樹脂の製造方法。
  17. 前記高吸水性樹脂粒子の表面の少なくとも一部に表面架橋層を形成するステップ以降に、
    前記表面架橋層が形成された高吸水性樹脂粒子を冷却する冷却ステップと、前記表面架橋層が形成された高吸水性樹脂粒子に水を投入する加水ステップと、前記表面架橋層が形成された高吸水性樹脂粒子に添加剤を投入する後処理ステップのうちいずれか一つのステップ以上をさらに含む、
    請求項16に記載の高吸水性樹脂の製造方法。
  18. 前記冷却ステップ、加水ステップ、および後処理ステップを同時に行う、
    請求項17に記載の高吸水性樹脂の製造方法。
  19. 酸性基を有する水溶性エチレン系不飽和単量体および内部架橋剤が架橋重合された重合体を含み、前記重合体の酸性基の少なくとも一部は中和しており、表面架橋剤を媒介として前記重合体が追加架橋され、前記重合体の上に形成された表面架橋層を含み、
    吸収速度(vortex time)が30秒以下であり、
    EDANA法WSP 270.3の方法によって1時間膨潤させた後に、測定した水可溶成分が5重量%以下である、
    高吸水性樹脂。
  20. EDANA法WSP 242.3によって測定した0.3psiの加圧吸収能(AUP)が25g/gないし40g/gである、
    請求項19に記載の高吸水性樹脂。
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