JP2024516619A - 治療方法及びナチュラルキラー細胞組成物の投与方法 - Google Patents

治療方法及びナチュラルキラー細胞組成物の投与方法 Download PDF

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Abstract

NK細胞を含有する組成物の投与を伴う、治療のための方法及び使用が、本明細書で提供される。提供される方法及び使用の中には、がんに対する抗体治療薬との組み合わせを含む、多発性骨髄腫又はリンパ腫などのがんを治療するための方法及び使用がある。【選択図】図14B

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2021年4月21日出願の「METHODS OF TREATMENT AND DOSING OF NATURAL KILLER CELL COMPOSITIONS」と題された米国特許仮出願第63/177,956号の優先権を主張し、その内容は、全ての目的のためにその全体が参照により組み込まれる。
配列表の参照による組み込み
本出願は、電子フォーマットの配列表とともに出願されている。配列表は、776032001240_SEQLIST.Txtと題され、2022年4月20日に作成され、7,852バイトのサイズであるファイルとして提供される。配列表の電子形式の情報は、その全体が参照により組み込まれる。
分野
本開示は、NK細胞を含有する組成物の投与を伴う、治療方法及び使用を提供する。提供される方法及び使用の中には、がんに対する抗体治療薬との組み合わせを含む、多発性骨髄腫又はリンパ腫などのがんを治療するための方法及び使用がある。
背景
抗体ベースの療法は、がん及び他の疾患を治療するために頻繁に使用されるようになっている。抗体療法に対する応答は、典型的には、腫瘍細胞に対するこれらの抗体の直接的な阻害効果(例えば、増殖因子受容体の阻害及びその後のアポトーシスの誘発)に焦点を当ててきたが、これらの抗体のインビボ効果は、より複雑であり得、宿主免疫系に関与し得る。ナチュラルキラー(Natural Killer、NK)細胞は、Fc受容体(CD16、FcγRIII)が、抗原保有細胞に結合された抗体のFc部分に結合するときに、抗体依存性細胞傷害を媒介する免疫エフェクター細胞である。NK細胞は、その特定の特殊化されたサブセットを含めて、抗体療法に対する応答の改善を含む治療方法で使用され得る。抗体との組み合わせを含む、NK細胞を伴う治療的使用のための改善された方法が必要とされている。本明細書では、そのような必要性を満たす実施形態が提供される。
概要
多発性骨髄腫を治療する方法であって、多発性骨髄腫(multiple myeloma、MM)を有する対象に、FcRγ鎖の発現が欠損しているナチュラルキラー(NK)細胞(g-NK細胞)の組成物を投与することを含み、g-NK細胞の組成物が、週1回、所定の回数の用量で投与され得る、方法が、本明細書に提供される。多発性骨髄腫(MM)を有する対象を治療する方法で使用するための、FcRγ鎖の発現が欠損しているナチュラルキラー(NK)細胞(g-NK細胞)の組成物であって、週1回、所定の回数の用量で投与され得る、組成物が、本明細書に提供される。
いくつかの実施形態では、方法は、多発性骨髄腫を治療するための外因性抗体の併用投与を伴わない単剤療法であり得る。いくつかの実施形態では、方法は、多発性骨髄腫抗原に対抗する抗体を対象に投与することを更に含む。いくつかの実施形態では、多発性骨髄腫抗原は、CD38、SLAMF7、及びBCMAからなる群から選択される抗原を含む。いくつかの実施形態では、抗体は完全長の抗体である。いくつかの実施形態では、抗体は抗SLAMF7抗体である。いくつかの実施形態では、抗体は抗BCMA抗体である。いくつかの実施形態では、抗体は抗CD38抗体である。いくつかの実施形態では、抗体は二重特異性抗体である。いくつかの実施形態では、二重特異性抗体は、CD16及びBCMAに対抗する。いくつかの実施形態では、二重特異性抗体は、CD16及びSLAMF7に対抗する。いくつかの実施形態では、二重特異性抗体は、CD16及びCD38に対抗する。いくつかの実施形態では、少なくとも1回の用量の抗CD38抗体が、ある用量のg-NK細胞の組成物の投与前に対象に投与されている。
いくつかの実施形態では、抗体が、4週間に1回投与される。いくつかの実施形態では、抗体が、3週間に1回投与される。いくつかの実施形態では、抗体が、2週間に1回投与される。いくつかの実施形態では、抗体が、1週間に1回投与される。いくつかの実施形態では、抗体が、1週間に2回投与される。いくつかの実施形態では、抗体が、1週間に2回超投与される。
多発性骨髄腫を治療する方法であって、多発性骨髄腫(MM)を有する対象に、FcRγ鎖の発現が欠損しているナチュラルキラー(NK)細胞(g-NK細胞)の組成物を投与することを含み、g-NK細胞の組成物が、週1回、所定の回数の用量で投与され得、対象が、少なくとも1回の用量の抗CD38抗体の前投与を受けている、方法もまた、本明細書に提供される。多発性骨髄腫(MM)を有する対象を治療する方法で使用するための、FcRγ鎖の発現が欠損しているナチュラルキラー(NK)細胞(g-NK細胞)の組成物であって、g-NK細胞の組成物が、週1回、所定の回数の用量で投与され得、対象が、少なくとも1回の用量の抗CD38抗体の前投与を受けている、組成物もまた、本明細書に提供される。
いくつかの実施形態では、g-NK細胞組成物が、14日周期に2回の用量として投与され得、14日周期が、1~3回繰り返され得る。いくつかの実施形態では、g-NK細胞組成物が、合計6回の用量として投与され得る。いくつかの実施形態では、抗CD38抗体が、ダラツムマブである。いくつかの実施形態では、少なくとも1回の用量の抗CD38抗体の投与が、g-NK細胞の組成物の投与前の1か月以内に開始され得る。いくつかの実施形態では、少なくとも1回の用量の抗CD38抗体の投与が、g-NK細胞の組成物の投与前の3週間以内に開始され得る。いくつかの実施形態では、少なくとも1回の用量の抗CD38抗体の投与が、g-NK細胞の組成物の投与前の2週間以内に開始され得る。
いくつかの実施形態では、抗CD38抗体が、静脈内投与され得る。いくつかの実施形態では、抗CD38抗体が、週1回の用量として、任意選択的に、1回又は2回の28日周期にわたって投与され得る。いくつかの実施形態では、抗CD38抗体(例えば、ダラツムマブ)の各用量が、8mg/kg又は約8mg/kg~約32mg/kg、任意選択的に、16mg/kg又は約16mg/kgであり得る量で投与され得る。いくつかの実施形態では、抗CD38抗体が、皮下投与され得る。いくつかの実施形態では、抗CD38抗体(例えば、ダラツムマブ)が、ヒアルロニダーゼを含む抗CD38抗体組成物で投与され得、任意選択的に、抗CD38抗体組成物が、ダラツムマブ及び組換えヒトヒアルロニダーゼPH20(例えば、ヒアルロニダーゼ-fihj)を含む。
いくつかの実施形態では、抗CD38抗体組成物が、週1回の用量として、任意選択的に、1回又は2回の28日周期にわたって投与され得る。いくつかの実施形態では、抗CD38抗体組成物の各用量が、1200mg又は約1200mg~約2400mgの抗CD38抗体(例えば、ダラツムマブ)と、15,000ユニット(U)又は約15,000U~約45,000Uのヒアルロニダーゼ(例えば、ヒアルロニダーゼ-fihj)と、を含む。いくつかの実施形態では、抗CD38抗体組成物の各用量が、約1800mgの抗CD38抗体(例えば、ダラツムマブ)と、約30,000Uのヒアルロニダーゼ(例えば、ヒアルロニダーゼ-fihj)と、を含む。いくつかの実施形態では、方法が、抗CD38抗体、任意選択的に、抗CD38抗体組成物を、週1回、合計8回の用量で投与することと、g-NK細胞組成物を、週1回、合計6回の用量で投与することと、を含み、1回用量又は2回用量の抗CD38抗体が、g-NK細胞を含む組成物の投与前に投与され得る。いくつかの実施形態では、多発性骨髄腫が、再発性/難治性多発性骨髄腫であり得る。
いくつかの実施形態では、g-NK細胞が、CD38の低い発現を有するか、又は発現を有しておらず、任意選択的に、g-NK細胞組成物中の細胞の25%未満が、表面CD38に対して陽性である。いくつかの実施形態では、g-NK細胞組成物中の細胞が、CD38発現を低減又は排除するように操作されていない。いくつかの実施形態では、g-NK細胞組成物が、最小限の抗CD38誘発フラトリサイド(fratricide)を呈し、任意選択的に、g-NK細胞組成物中の細胞の10%未満が、抗CD38誘発フラトリサイドを呈する。
リンパ腫を治療する方法であって、リンパ腫を有する対象に、FcRγ鎖の発現が欠損しているナチュラルキラー(NK)細胞(g-NK細胞)の組成物を投与することを含み、g-NK細胞の組成物が、週1回、所定の回数の用量で投与される、方法が本明細書に提供される。リンパ腫を有する対象を治療する方法で使用するための、FcRγ鎖の発現が欠損しているナチュラルキラー(NK)細胞(g-NK細胞)の組成物であって、g-NK細胞の組成物が、週1回、所定の回数の用量で投与され得る、組成物が本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、方法が、リンパ腫を治療するための外因性抗体の併用投与を伴わない単剤療法であり得る。いくつかの実施形態では、方法が、リンパ腫抗原に対抗する抗体を対象に投与することを更に含む。いくつかの実施形態では、リンパ腫抗原が、CD19、CD20、及びCD30からなる群から選択される抗原を含む。いくつかの実施形態では、抗体は完全長の抗体である。いくつかの実施形態では、抗体は抗CD19抗体である。いくつかの実施形態では、抗体は抗CD30抗体である。いくつかの実施形態では、抗体は抗CD20抗体である。いくつかの実施形態では、抗体は二重特異性抗体である。いくつかの実施形態では、二重特異性抗体が、CD16、並びにCD19、CD20、及びCD30からなる群から選択される第2の抗原に対するものである。いくつかの実施形態では、二重特異性抗体が、CD16及びCD19に対するものである。いくつかの実施形態では、二重特異性抗体が、CD16及びCD20に対するものである。いくつかの実施形態では、二重特異性抗体が、CD16及びCD30に対するものである。いくつかの実施形態では、少なくとも1回の用量の抗CD20抗体が、ある用量のg-NK細胞の組成物の投与前に対象に投与されている。
いくつかの実施形態では、抗体が、4週間に1回投与される。いくつかの実施形態では、抗体が、3週間に1回投与される。いくつかの実施形態では、抗体が、2週間に1回投与される。いくつかの実施形態では、抗体が、1週間に1回投与される。いくつかの実施形態では、抗体が、1週間に2回投与される。いくつかの実施形態では、抗体が、1週間に2回超投与される。
リンパ腫を治療する方法であって、リンパ腫を有する対象に、FcRγ鎖の発現が欠損しているナチュラルキラー(NK)細胞(g-NK細胞)の組成物を投与することを含み、g-NK細胞の組成物が、週1回、所定の回数の用量で投与され得、対象が、少なくとも1回の用量の抗CD20抗体の前投与を受けている、方法もまた、本明細書に提供される。リンパ腫を有する対象を治療する方法で使用するための、FcRγ鎖の発現が欠損しているナチュラルキラー(NK)細胞(g-NK細胞)の組成物であって、g-NK細胞の組成物が、週1回、所定の回数の用量で投与され得、対象が、少なくとも1回の用量の抗CD20抗体の前投与を受けている、組成物もまた、本明細書に提供される。
いくつかの実施形態では、リンパ腫が、非ホジキンリンパ腫(Non-Hodgkin’s Lymphoma、NHL)であり得る。いくつかの実施形態では、g-NK細胞組成物が、14日周期に2回の用量として投与され得、14日周期が、1~3回繰り返され得る。いくつかの実施形態では、g-NK細胞組成物が、合計6回の用量として投与され得る。いくつかの実施形態では、抗CD20抗体が、リツキシマブであり得る。
いくつかの実施形態では、少なくとも1回の用量の抗CD20抗体の投与が、g-NK細胞の組成物の投与前の1か月以内に開始され得る。いくつかの実施形態では、少なくとも1回の用量の抗CD20抗体が、g-NK細胞の組成物の投与前の3週間以内に開始され得る。いくつかの実施形態では、少なくとも1回の用量の抗CD20抗体の投与が、g-NK細胞の組成物の投与前の2週間以内に開始され得る。いくつかの実施形態では、抗CD20抗体が、静脈内投与され得る。いくつかの実施形態では、抗CD20抗体が、週1回の用量として、任意選択的に、4回又は8回の用量で投与され得る。いくつかの実施形態では、抗CD20抗体の各用量が、250mg/m2又は約250mg/m2~500mg/m2、任意選択的に、375mg/m2又は約375mg/m2であり得る量で投与され得る。いくつかの実施形態では、抗CD20抗体が、皮下投与され得る。
いくつかの実施形態では、抗CD20抗体(例えば、リツキシマブ)が、ヒアルロニダーゼを含む抗CD20抗体組成物で投与され得、任意選択的に、抗CD20抗体組成物が、リツキシマブ及びヒト組換えヒアルロニダーゼPH20を含む。いくつかの実施形態では、抗CD20抗体組成物が、週1回の用量として、任意選択的に、4回若しくは8回の用量で、又は任意選択的に、抗CD20抗体の静脈内の週1回の用量に続いて、3回若しくは7回の用量で、投与され得る。いくつかの実施形態では、抗CD20抗体組成物の各用量が、1200mg又は約1200mg~約2400mgの抗CD20抗体(例えば、リツキシマブ)と、15,000ユニット(U)又は約15,000U~約45,000Uのヒアルロニダーゼと、を含む。いくつかの実施形態では、抗CD20抗体組成物の各用量が、約1400mgの抗CD20抗体(例えば、リツキシマブ)と、約23,400Uのヒアルロニダーゼと、を含む。いくつかの実施形態では、抗CD20抗体組成物の各用量が、約1600mgの抗CD20抗体(例えば、リツキシマブ)と、約26,800Uのヒアルロニダーゼと、を含む。
いくつかの実施形態では、方法が、抗CD20抗体、任意選択的に、抗CD20抗体組成物を、週1回、合計8回の用量で投与することと、g-NK細胞組成物を、週1回、合計6回の用量で投与することと、を含み、1回用量又は2回用量の抗CD20抗体が、g-NK細胞を含む組成物の投与前に投与され得る。いくつかの実施形態では、g-NK細胞組成物中の細胞のうち、細胞の60%超若しくは約60%超がg-NK細胞であるか、細胞の70%超若しくは約70%超がg-NK細胞であるか、細胞の80%超若しくは約80%超がg-NK細胞であるか、細胞の90%超若しくは約90%超がg-NK細胞であるか、又は細胞の95%超若しくは約95%超がg-NK細胞である。
いくつかの実施形態では、g-NK細胞組成物中の細胞の少なくとも50%又は約50%が、FcRγ欠損(FcRγneg)NK細胞(g-NK)であり、g-NK細胞の70%超又は約70%超が、パーフォリンに対して陽性であり、g-NK細胞の70%超又は約70%超が、グランザイムBに対して陽性である。いくつかの実施形態では、(i)g-NK細胞の80%超若しくは約80%超がパーフォリンに対して陽性であり、g-NK細胞の80%超若しくは約80%超がグランザイムBに対して陽性であるか、(ii)g-NK細胞の90%超若しくは約90%超がパーフォリンに対して陽性であり、g-NK細胞の90%超若しくは約90%超がグランザイムBに対して陽性であるか、又は(iii)g-NK細胞の95%超若しくは約95%超がパーフォリンに対して陽性であり、g-NK細胞の95%超若しくは約95%超がグランザイムBに対して陽性である。
いくつかの実施形態では、パーフォリンに対して陽性である細胞のうち、細胞が、細胞内フローサイトメトリーによって測定された際、平均蛍光強度(mean fluorescence intensity、MFI)に基づいて、FcRγposである細胞によって発現されるパーフォリンの平均レベルの少なくとも2倍又は約2倍である平均レベルのパーフォリンを発現する、及び/又はグランザイムBに対して陽性である細胞のうち、細胞が、細胞内フローサイトメトリーによって測定された際、平均蛍光強度(MFI)に基づいて、FcRγposである細胞によって発現されるグランザイムBの平均レベルの少なくとも2倍又は約2倍である平均レベルのグランザイムBを発現する。いくつかの実施形態では、g-NK細胞組成物中の細胞の10%超が、任意選択的にCD107a発現によって測定される際、腫瘍標的細胞に対する脱顆粒が可能であり、任意選択的に、脱顆粒が、腫瘍標的細胞に対する抗体の非存在下で測定され得る。
いくつかの実施形態では、g-NK細胞組成物中の細胞のうち、15%超若しくは約15%超、20%超若しくは約20%超、30%超若しくは約30%超、40%超若しくは約40%超、又は50%超若しくは約50%超が、任意選択的にCD107a発現によって測定される際、標的抗原を発現する細胞(標的細胞)及び標的抗原に対抗する抗体(抗標的抗体)の存在下で、脱顆粒を呈する。
いくつかの実施形態では、g-NK細胞組成物中の細胞の10%超が、腫瘍標的細胞に対するインターフェロン-ガンマ又はTNF-アルファを産生することができ、任意選択的に、インターフェロン-ガンマ又はTNF-アルファが、腫瘍標的細胞に対する抗体の非存在下で測定され得る。いくつかの実施形態では、g-NK細胞組成物中の細胞のうち、15%超若しくは約15%超、20%超若しくは約20%超、30%超若しくは約30%超、40%超若しくは約40%超、又は50%超若しくは約50%超が、標的抗原を発現する細胞(標的細胞)及び標的抗原に対抗する抗体(抗標的抗体)の存在下で、エフェクターサイトカインを産生する。いくつかの実施形態では、エフェクターサイトカインが、IFN-ガンマ又はTNF-アルファであり得る。いくつかの実施形態では、エフェクターサイトカインが、IFN-ガンマ及びTNF-アルファであり得る。いくつかの実施形態では、g-NK細胞組成物が、照射されたHLA-E+フィーダー細胞とともに培養されたCD3-/CD57+細胞のエクスビボ拡大によって産生されたものであり、CD3-/CD57+細胞が、ドナー対象由来の生体サンプルから濃縮される。
いくつかの実施形態では、ドナー対象が、CMV-血清陽性であり得る。いくつかの実施形態では、ドナー対象が、CD16 158V/V NK細胞遺伝子型又はCD16 158V/F NK細胞遺伝子型を有し、任意選択的に、生体サンプルが、CD16 158V/V NK細胞遺伝子型又はCD16 158V/F NK細胞遺伝子型について選択されたヒト対象に由来し得る。いくつかの実施形態では、ドナー対象由来の末梢血サンプル中のナチュラルキラー(NK)細胞の少なくとも20%又は約20%が、NKG2Cに対して陽性(positive for NKG2C、NKG2Cpos)であり、末梢血サンプル中のNK細胞の少なくとも70%が、NKG2Aに対して陰性であるか又は低い(negative or low for NKG2A、NKG2Aneg)。いくつかの実施形態では、照射されたフィーダー細胞が、HLAクラスI及びHLAクラスIIを欠損している。いくつかの実施形態では、照射されたフィーダー細胞が、221.AEH細胞である。
いくつかの実施形態では、培養が、2つ以上の組換えサイトカインの存在下で実施され得、少なくとも1つの組換えサイトカインが、インターロイキン(interleukin、IL)-2であり得、少なくとも1つの組換えサイトカインが、IL-21であり得る。いくつかの実施形態では、組換えサイトカインが、IL-21及びIL-2である。いくつかの実施形態では、組換えサイトカインが、IL-21、IL-2、及びIL-15である。いくつかの実施形態では、組成物中のg-NK細胞が、同じ生体サンプルから拡大された単一のドナー対象に由来する。いくつかの実施形態では、g-NK細胞組成物が、凍結保護剤を含む無血清凍結保存培地中で製剤化され得、任意選択的に、凍結保護剤が、DMSOであり得、凍結保存培地が、5%~10%DMSO(v/v)であり得る。
いくつかの実施形態では、g-NK細胞が、抗原受容体で操作されておらず、任意選択的に、抗原受容体が、キメラ抗原受容体であり得る。いくつかの実施形態では、g-NK細胞が、分泌性サイトカインで、任意選択的に、IL-15受容体融合物(IL-15 receptor fusion、IL-15RF)などのサイトカイン受容体融合タンパク質で、操作されていない。いくつかの実施形態では、方法が、NK細胞の生存又は拡大を支持するための対象への外因性サイトカイン投与を含まず、外因性サイトカインが、IL-2、IL-7、IL-15、又はIL-21のうちの1つ以上であり得る。
いくつかの実施形態では、g-NK細胞の各用量が、g-NK細胞組成物の1×108個又は約1×108個の細胞~50×109個又は約50×109個の細胞であり得る。いくつかの実施形態では、g-NK細胞の各用量が、g-NK細胞組成物の5×108個の細胞であり得るか、又は約5×108個の細胞であり得る。いくつかの実施形態では、g-NK細胞の各用量が、g-NK細胞組成物の5×109個の細胞であり得るか、又は約5×109個の細胞であり得る。いくつかの実施形態では、g-NK細胞の各用量は、g-NK細胞組成物の10×109個の細胞であり得るか、又は約10×109個の細胞であり得る。いくつかの実施形態では、用量のg-NK細胞の投与前に、対象が、リンパ球除去療法を受けている。いくつかの実施形態では、リンパ球除去療法が、フルダラビン及び/又はシクロホスファミドを含む。いくつかの実施形態では、リンパ球除去が、2~4日間、毎日、20~40mg/m2若しくは約20~40mg/m2(対象の体表面積)、任意選択的に、30mg/m2若しくは約30mg/m2のフルダラビン、及び/又は2~4日間、毎日、200~400mg/m2若しくは約200~400mg/m2(対象の体表面積)、任意選択的に、300mg/m2若しくは約300mg/m2のシクロホスファミドの投与を含む。
いくつかの実施形態では、リンパ球除去療法が、フルダラビン及びシクロホスファミドを含む。いくつかの実施形態では、リンパ球除去療法が、毎日、30mg/m2又は約30mg/m2(対象の体表面積)のフルダラビンと、毎日、300mg/m2又は約300mg/m2(対象の体表面積)のシクロホスファミドとの各々2~4日間、任意選択的に、3日間の投与を含む。
いくつかの実施形態では、ある用量のg-NK細胞の投与が、リンパ球除去療法の開始後2週間以内又は2週間若しくは約2週間で開始され得る。いくつかの実施形態では、ある用量のg-NK細胞の投与が、リンパ球除去療法の開始後7日以内又は7日若しくは約7日で開始され得る。いくつかの実施形態では、個体が、ヒトであり得る。いくつかの実施形態では、組成物中のNK細胞が、個体に対して同種異系である。いくつかの実施形態では、外因性サイトカインサポートを投与して、対象におけるインビボのg-NK細胞の拡大又は持続を容易にすることを更に含み、任意選択的に、外因性サイトカインが、IL-15であるか、又はIL-15を含み得る。
図1A及び1Bは、NK細胞培地中に含まれたIL-21を伴うか又は伴わない221.AEH又はK562-mbIL15-41BBLフィーダー細胞の存在下で拡大されたg-NK細胞の拡大を図示する。図1Aは、総NK細胞数を示す。図1Bは、拡大の21日後のg-NK細胞数を示す。 図1Aの説明を参照。 図2A及び2Bは、NK細胞培地中に含まれたIL-21を伴うか又は伴わない221.AEH又はK562-mbIL15-41BBLフィーダー細胞の存在下で拡大されたg-NK細胞の拡大後21日のダラツムマブ及びエロツズマブ媒介性細胞傷害活性を図示する。図2Aは、LP1細胞株に対するg-NK細胞の細胞傷害を示す。図2Bは、MM.1S細胞株に対するg-NK細胞の細胞傷害を示す。 図2Aの説明を参照。 図3A~3Dは、NK細胞培地中に含まれたIL-21を伴うか又は伴わない221.AEH又はK562-mbIL15-41BBLフィーダー細胞の存在下で拡大されたg-NK細胞のダラツムマブ及びエロツズマブ媒介性脱顆粒レベル(CD107apos)を図示する。図3Aは、LP1細胞株に対する拡大後13日のg-NK細胞の脱顆粒レベルを示す。図3Bは、MM.1S細胞株に対する拡大後13日のg-NK細胞脱顆粒レベルを示す。図3Cは、LP1細胞株に対する拡大後21日のg-NK細胞脱顆粒レベルを示す。図3Dは、MM.1S細胞株に対する拡大後21日のg-NK細胞脱顆粒レベルを示す。 図3Aの説明を参照。 図3Aの説明を参照。 図3Aの説明を参照。 図4A~4Dは、NK細胞培地中に含まれたIL-21を伴うか又は伴わない221.AEH又はK562-mbIL15-41BBLフィーダー細胞の存在下で拡大されたg-NK細胞におけるパーフォリン及びグランザイムBの発現のレベルを図示する。図4Aは、g-NK細胞のパーセンテージとしての拡大後13日のパーフォリン及びグランザイムBの発現を示す。図4Bは、拡大後13日の合計のパーフォリン及びグランザイムBの発現を示す。図4Cは、g-NK細胞のパーセンテージとしての拡大後21日のパーフォリン及びグランザイムBの発現を示す。図4Dは、拡大後21日の合計のパーフォリン及びグランザイムBの発現を示す。 図4Aの説明を参照。 図4Aの説明を参照。 図4Aの説明を参照。 図5A~5Dは、NK細胞培地中に含まれたIL-21を伴うか又は伴わない221.AEH又はK562-mbIL15-41BBLフィーダー細胞の存在下で拡大されたg-NK細胞のダラツムマブ及びエロツズマブ媒介性インターフェロン-γ発現レベルを図示する。図5Aは、LP1細胞株に対する拡大後13日のg-NK細胞インターフェロン-γ発現レベルを示す。図5Bは、MM.1S細胞株に対する拡大後13日のg-NK細胞インターフェロン-γ発現レベルを示す。図5Cは、LP1細胞株に対する拡大後21日のg-NK細胞インターフェロン-γ発現レベルを示す。図5Dは、MM.1S細胞株に対する拡大後21日のg-NK細胞インターフェロン-γ発現レベルを示す。 図5Aの説明を参照。 図5Aの説明を参照。 図5Aの説明を参照。 図6A~6Dは、NK細胞培地中に含まれたIL-21を伴うか又は伴わない221.AEH又はK562-mbIL15-41BBLフィーダー細胞の存在下で拡大されたg-NK細胞のダラツムマブ及びエロツズマブ媒介性TNF-α発現レベルを図示する。図6Aは、LP1細胞株に対する拡大後13日のg-NK細胞TNF-α発現レベルを示す。図6Bは、MM.1S細胞株に対する拡大後13日のg-NK細胞TNF-α発現レベルを示す。図6Cは、LP1細胞株に対する拡大後21日のg-NK細胞TNF-α発現レベルを示す。図6Dは、MM.1S細胞株に対する拡大後21日のg-NK細胞TNF-α発現レベルを示す。 図6Aの説明を参照。 図6Aの説明を参照。 図6Aの説明を参照。 様々なサイトカイン混合物及び濃度の存在下で15日間拡大されたNK細胞のg-NK細胞拡大を図示する。 図8A~8Jは、様々なサイトカイン混合物及び濃度の存在下で拡大されたg-NK細胞の細胞エフェクター機能を示す。図8Aと図8Bは、様々なサイトカイン混合物及び濃度の存在下で拡大されたg-NK細胞のダラツムマブ及びエロツズマブ媒介性細胞傷害活性を図示する。図8Aは、LP1細胞株に対するg-NK細胞の細胞傷害を示す。図8Bは、MM.1S細胞株に対するg-NK細胞の細胞傷害を示す。 図8Aの説明を参照。 図8A~8Jは、様々なサイトカイン混合物及び濃度の存在下で拡大されたg-NK細胞の細胞エフェクター機能を示す。図8Cと図8Dは、様々なサイトカイン混合物及び濃度の存在下で拡大されたg-NK細胞のダラツムマブ及びエロツズマブ媒介性脱顆粒レベル(CD107apos)を図示する。図8Cは、LP1細胞株に対するg-NK細胞脱顆粒レベルを示す。図8Dは、MM.1S細胞株に対するg-NK細胞脱顆粒レベルを示す。 図8Cの説明を参照。 図8A~8Jは、様々なサイトカイン混合物及び濃度の存在下で拡大されたg-NK細胞の細胞エフェクター機能を示す。図8Eと図8Fは、様々なサイトカイン混合物及び濃度の存在下で拡大されたg-NK細胞におけるパーフォリン及びグランザイムBの発現のレベルを図示する。図8Eは、g-NK細胞のパーセンテージとしてのパーフォリン及びグランザイムBの発現を示す。図8Fは、合計のパーフォリン及びグランザイムBの発現を示す。 図8Eの説明を参照。 図8A~8Jは、様々なサイトカイン混合物及び濃度の存在下で拡大されたg-NK細胞の細胞エフェクター機能を示す。図8Gと図8Hは、様々なサイトカイン混合物及び濃度の存在下で拡大されたg-NK細胞のダラツムマブ及びエロツズマブ媒介性インターフェロン-γ発現レベルを図示する。図8Gは、LP1細胞株に対するg-NK細胞インターフェロン-γ発現レベルを示す。図8Hは、MM.1S細胞株に対するg-NK細胞インターフェロン-γ発現レベルを示す。 図8Gの説明を参照。 図8A~8Jは、様々なサイトカイン混合物及び濃度の存在下で拡大されたg-NK細胞の細胞エフェクター機能を示す。図8Iと図8Jは、様々なサイトカイン混合物及び濃度の存在下で拡大されたg-NK細胞のダラツムマブ及びエロツズマブ媒介性TNF-α発現レベルを図示する。図8Iは、LP1細胞株に対するg-NK細胞TNF-α発現レベルを示す。図34Jは、MM.1S細胞株に対するg-NK細胞TNF-α発現レベルを示す。 図8Hの説明を参照。 図9A~9Lは、IL-21なしで拡大されたg-NK細胞と比較した、IL-21の存在下で14日間拡大されたg-NK細胞の拡大及び細胞エフェクター機能を示す(n=6)。図9Aと図9Bは、IL-21なしで拡大されたg-NK細胞と比較した、IL-21の存在下で拡大されたg-NK細胞の拡大を図示する。図9Aは、拡大前後のg-NK細胞パーセンテージを示す。図9Bは、1千万個のNK細胞当たりの拡大されたg-NK細胞の数を示す。値は、平均±SEである。CD3neg/CD57pos+IL-21拡大対IL-21を伴わないCD3neg/CD57pos拡大の比較について、#p<0.001。CD3neg/CD57pos拡大対他のCMVpos拡大の比較について、^p<0.05。CMVpos拡大対CMVnegCD3neg拡大の比較について、p<0.001。 図9Aの説明を参照。 図9A~9Lは、IL-21なしで拡大されたg-NK細胞と比較した、IL-21の存在下で14日間拡大されたg-NK細胞の拡大及び細胞エフェクター機能を示す(n=6)。図9Cは、g-NKの割合の比較を図示する(拡大前後のCMV+ドナー(n=8)及びCMV-ドナー(n=6)からの総NK細胞の%。図9Dは、CMV+ドナー及びCMV-ドナーからのg-NKのn倍拡大速度の比較を図示する。図9Eは、CMV+ドナーについてのFcεR1γ対CD56の代表的なフロープロットを提供する。図9Fは、CMV+ドナー及びCMV-ドナーについてのCD3-/CD56+NK細胞上のFcεR1γ発現の代表的なヒストグラムを提供する。独立サンプルt検定を使用して、拡大前後のCMV+ドナーとCMV-ドナーとの間の差を決定した(図9C及び図9D)。値は、平均±SEである。p<0.05、**p<0.01、及び***p<0.001。 図9Cの説明を参照。 図9Cの説明を参照。 図9Cの説明を参照。 図9A~9Lは、IL-21なしで拡大されたg-NK細胞と比較した、IL-21の存在下で14日間拡大されたg-NK細胞の拡大及び細胞エフェクター機能を示す(n=6)。図9Gと図9Hは、IL-21なしで拡大されたg-NK細胞と比較した、IL-21の存在下で拡大されたg-NK細胞の拡大後14日のダラツムマブ及びエロツズマブ媒介性細胞傷害活性を図示する。図9Gは、LP1細胞株に対するg-NK細胞の細胞傷害を示す。図9Hは、MM.1S細胞株に対するg-NK細胞の細胞傷害を示す。値は、平均±SEである。CD3neg/CD57pos+IL-21拡大対IL-21を伴わないCD3neg/CD57pos拡大の比較について、p<0.05、**p<0.01、及び***p<0.001。 図9Gの説明を参照。 図9A~9Lは、IL-21なしで拡大されたg-NK細胞と比較した、IL-21の存在下で14日間拡大されたg-NK細胞の拡大及び細胞エフェクター機能を示す(n=6)。図9Gと図9Hは、IL-21なしで拡大されたg-NK細胞と比較した、IL-21の存在下で拡大されたg-NK細胞のダラツムマブ及びエロツズマブ媒介性脱顆粒レベル(CD107apos)を図示する。図9Iは、LP1細胞株に対する拡大後14日のg-NK細胞脱顆粒レベルを示す。図9Jは、MM.1S細胞株に対する拡大後14日のg-NK細胞脱顆粒レベルを示す。値は、平均±SEである。CD3neg/CD57pos+IL-21拡大対IL-21を伴わないCD3neg/CD57pos拡大の比較について、p<0.05、**p<0.01、及び***p<0.001。 図9Iの説明を参照。 図9A~9Lは、IL-21なしで拡大されたg-NK細胞と比較した、IL-21の存在下で14日間拡大されたg-NK細胞の拡大及び細胞エフェクター機能を示す(n=6)。図9Kと図9Lは、IL-21なしで拡大されたg-NK細胞と比較した、IL-21の存在下で拡大されたg-NK細胞におけるパーフォリン及びグランザイムBの発現のレベルを図示する。図9Kは、NK細胞のパーセンテージとしての拡大後14日のパーフォリン及びグランザイムBの発現を示す。図9Lは、拡大後14日の合計のパーフォリン及びグランザイムBの発現を示す。値は、平均±SEである。CD3neg/CD57pos+IL-21拡大対IL-21を伴わないCD3neg/CD57pos拡大の比較について、p<0.05、**p<0.01、及び***p<0.001。 図9Kの説明を参照。 cNK細胞よりも拡大されたg-NK細胞におけるパーフォリン(左)及びグランザイムB(右)のベースライン発現を図示する(n=5)。g-NKとcNKとの間のエフェクターパーフォリン及びグランザイムBの発現を比較するために、独立サンプルt検定を使用した。値は、平均±SEである。cNK細胞からの統計的有意差は、***p<0.001によって示される。 g-NK及びcNK細胞についてのパーフォリン及びグランザイムBの発現の代表的なヒストグラムを図示する。 図9O及び9Pは、IL-21なしで拡大されたg-NK細胞と比較した、IL-21の存在下で拡大されたg-NK細胞のダラツムマブ及びエロツズマブ媒介性インターフェロン-γ発現レベルを図示する。図9Oは、LP1細胞株に対する拡大後14日のg-NK細胞インターフェロン-γ発現レベルを示す。図9Pは、MM.1S細胞株に対する拡大後14日のg-NK細胞インターフェロン-γ発現レベルを示す。値は、平均±SEである。CD3neg/CD57pos+IL-21拡大対IL-21を伴わないCD3neg/CD57pos拡大の比較について、p<0.05、**p<0.01、及び***p<0.001。 図9Oの説明を参照。 図9Q及び9Rは、IL-21なしで拡大されたg-NK細胞と比較した、IL-21の存在下で拡大されたg-NK細胞のダラツムマブ及びエロツズマブ媒介性TNF-α発現レベルを図示する。図9Qは、LP1細胞株に対する拡大後14日のg-NK細胞TNF-α発現レベルを示す。図9Rは、MM.1S細胞株に対する拡大後14日のg-NK細胞TNF-α発現レベルを示す。値は、平均±SEである。CD3neg/CD57pos+IL-21拡大対IL-21を伴わないCD3neg/CD57pos拡大の比較について、p<0.05、**p<0.01、及び***p<0.001。 図9Qの説明を参照。 異なるドナー間におけるMM.1S細胞株に対するcNK細胞と比較した、拡大されたg-NK細胞のダラツムマブ及びエロツズマブ媒介性インターフェロン-γ発現レベルを図示する。 異なるドナー間におけるMM.1S細胞株に対するcNK細胞と比較した、拡大されたg-NK細胞のダラツムマブ及びエロツズマブ媒介性TNF-α発現レベルを図示する。 IL-21/抗IL-21複合体の存在下で拡大されたg-NKの拡大を図示する(n=4)。値は、平均±SEである。IL-21による拡大対IL-21/抗IL-21複合体による拡大の比較について、#p<0.001。 図11A~11Hは、新たに濃縮されたg-NK細胞のものと比較した、以前に凍結保存されたg-NK細胞のNK細胞エフェクター機能を示す(n=4)。値は、平均±SEである。新たに濃縮されたg-NK細胞対以前に凍結保存されたg-NK細胞の比較について、#p<0.05。図11Aと図11Bは、新たに濃縮されたg-NK細胞と比較した、以前に凍結保存されたg-NK細胞のダラツムマブ及びエロツズマブ媒介性脱顆粒レベル(CD107apos)を図示する。図11Aは、LP1細胞株に対するg-NK細胞脱顆粒レベルを示す。図11Bは、MM.1S細胞株に対するg-NK細胞脱顆粒レベルを示す。 図11Aの説明を参照。 図11A~11Hは、新たに濃縮されたg-NK細胞のものと比較した、以前に凍結保存されたg-NK細胞のNK細胞エフェクター機能を示す(n=4)。値は、平均±SEである。新たに濃縮されたg-NK細胞対以前に凍結保存されたg-NK細胞の比較について、#p<0.05。図11Cと図11Dは、新たに濃縮されたg-NK細胞と比較した、以前に凍結保存されたg-NK細胞におけるパーフォリン及びグランザイムBの発現のレベルを図示する。図37Cは、g-NK細胞の総パーフォリン発現を示す。図11Dは、g-NK細胞の総グランザイムB発現を示す。 図11Cの説明を参照。 図11A~11Hは、新たに濃縮されたg-NK細胞のものと比較した、以前に凍結保存されたg-NK細胞のNK細胞エフェクター機能を示す(n=4)。値は、平均±SEである。新たに濃縮されたg-NK細胞対以前に凍結保存されたg-NK細胞の比較について、#p<0.05。図11Eと図11Fは、新たに濃縮されたg-NK細胞と比較した、以前に凍結保存されたg-NK細胞のダラツムマブ及びエロツズマブ媒介性インターフェロン-γ発現レベルを図示する。図11Eは、LP1細胞株に対するg-NK細胞インターフェロン-γ発現レベルを示す。図11Fは、MM.1S細胞株に対するg-NK細胞インターフェロン-γ発現レベルを示す。 図11Eの説明を参照。 図11A~11Hは、新たに濃縮されたg-NK細胞のものと比較した、以前に凍結保存されたg-NK細胞のNK細胞エフェクター機能を示す(n=4)。値は、平均±SEである。新たに濃縮されたg-NK細胞対以前に凍結保存されたg-NK細胞の比較について、#p<0.05。図11Gと図11Hは、新たに濃縮されたg-NK細胞と比較した、以前に凍結保存されたg-NK細胞のダラツムマブ及びエロツズマブ媒介性TNF-α発現レベルを図示する。図37Gは、LP1細胞株に対するg-NK細胞TNF-α発現レベルを示す。図11Hは、MM.1S細胞株に対するg-NK細胞TNF-α発現レベルを示す。 図11Gの説明を参照。 図12A~12Cは、1×10個の拡大された細胞の単回用量の注入後のNSGマウスにおけるcNK(凍結保存)及びg-NK(凍結保存又は新鮮)細胞の持続性を図示する。図12Aは、注入後6、16、26、及び31日目に収集された末梢血中のcNK及びg-NK細胞の数を示す。図12Bは、注入後31日の屠殺時の脾臓に存在するNK細胞の数を示す。図12Cは、屠殺時の骨髄中に存在するNK細胞の数を示す。全3つの治療群毎にN=3。値は、平均±SEである。凍結保存されたcNK細胞と新鮮な又は凍結保存されたg-NK細胞との比較について、p<0.05、及び***p<0.001。 図12Aの説明を参照。 図12Aの説明を参照。 図13A~13Dは、g-NK及びcNK上におけるCD20(リツキシマブに対する標的)、CD38(ダラツムマブに対する標的)、及びSLAMF7(エロツズマブに対する標的)の発現を図示する。図13Aは、CD20を発現する、拡大されたg-NK細胞、拡大されていないNK細胞(CD3neg/CD56pos)、及びMM.1S細胞のパーセンテージを示す。図13Bは、CD38を発現する、拡大されたg-NK細胞、拡大されていないNK細胞(CD3neg/CD56pos)、及びMM.1S細胞のパーセンテージを示す。図13Cは、SLAMF7を発現する、拡大されたg-NK細胞、拡大されていないNK細胞(CD3neg/CD56pos)、及びMM.1S細胞のパーセンテージを示す。図13Dは、拡大前後のCD38を発現するcNK及びg-NKのパーセンテージを示す。全治療群毎にN=3。 図13Aの説明を参照。 図13Aの説明を参照。 図13Aの説明を参照。 拡大前後のCD38posNK細胞についての平均蛍光強度(mean fluorescence intensity、MFI)を図示する(n=4)。 cNK及びMM.1S細胞に対するg-NK細胞の低減されたCD38発現を図示する代表的なヒストグラムを提供する。値は、平均±SEである。g-NK細胞対全ての他の細胞の比較について#p<0.001。 拡大されたg-NK細胞及びcNK細胞によるダラツムマブ誘発フラトリサイドの比較を図示する。 図14A~14Fは、多発性骨髄腫のマウスモデルにおける腫瘍量及び生存に対する、cNK及びダラツムマブ(cNK+Dara)、又はg-NK及びダラツムマブ(g-NK+Dara)による治療の効果を示す。5×10個のルシフェラーゼ標識MM.1Sヒト骨髄腫細胞を、雌NSGマウスの尾静脈に静脈内(intravenously、I.V.)注射した。週1回、5週間の持続期間にわたって、NSGマウスに、拡大されたNK細胞をI.V.投与し(6.0×10細胞/マウス)、ダラツムマブをI.P.注射した(10μg/マウス)。図14Aは、腫瘍接種後20、27、37、41、48、及び57日目における週2回のマウスのBLIイメージングを示す(左)。対応する治療後の日数が図の右側に示される。色は、BLIの強度を示す(青色、最低、赤色、最高)。図14Bは、対照群及びcNK+Dara群に対するg-NK+Dara群における経時的な腫瘍BLI(光子/秒)を示す。g-NK及び対照又はcNK群の比較について、p<0.05。図14Cは、経時的な生存率を示し、矢印は、cNK+Dara又はg-NK+Daraのいずれかによる治療の投与を示す。図14Dは、対照群、cNK+Dara群、及びg-NK+Dara群におけるマウスの経時的な体重変化を提示する。図14Eは、cNK+Dara及びg-NK+Dara治療マウスにおける屠殺時の骨髄内に存在するCD138腫瘍細胞の数を図示する。g-NK及びcNK細胞の比較について、***p<0.001。値は、平均±SEである。図14Fは、対照群における、及びcNK+Dara又はg-NK+Daraのいずれかで治療されたマウスにおける、NK細胞及び腫瘍細胞の存在を解明するためのゲーティング戦略を使用した代表的なフロープロットを示す。対照群についてはN=8であり、g-NK又はcNK群についてはN=7である。 図14Aの説明を参照。 図14Aの説明を参照。 図14Aの説明を参照。 図14Aの説明を参照。 図14Aの説明を参照。 全ての対照、cNK+Dara、及びg-NK+Dara治療マウスについて研究全体にわたって収集された全てのBLI画像を提示する。色は、BLIの強度を示す(青色、最低、赤色、最高)。 屠殺前の対照、cNK+Dara、及びg-NK+Dara群における全てのマウスについて得られたX線画像を図示する。矢印は、骨折及び変形を示す。屠殺日が各マウスの下に示される。 図15A~15Cは、cNK+Dara又はg-NK+Daraによる治療後のNSGマウスにおける持続性NK細胞の比較データを提示する。全てのデータは、屠殺時にフローサイトメトリーを使用して検出された細胞の量を提示する。図15Aは、血液中のcNK及びg-NK細胞の数を示す。図15Bは、脾臓に存在するNK細胞の数を示す。図15Cは、骨髄中に存在するNK細胞の数を示す。値は、平均±SEである。g-NK及びcNK細胞の比較について、***p<0.001。 図15Aの説明を参照。 図15Aの説明を参照。 図16A~16Cは、リンパ腫のマウスモデルにおけるRaji細胞の存在及び生存に対する、cNK及びリツキシマブ、又はg-NK及びリツキシマブによる治療の効果を示す。5×10個のルシフェラーゼ標識Rajiリンパ腫細胞を、雌NSGマウスの尾静脈に静脈内(I.V.)注射した。週1回、7週間の持続期間にわたって、NSGマウスに、拡大されたNK細胞をI.V.投与し(15×10細胞/マウス)、リツキシマブをI.P.注射した(200μg/マウス)。図16Aは、腫瘍接種後0、7、14、21、28、及び35日目における週1回のBLIイメージングを示す。図16Bは、経時的な生存率を示す。図16Cは、経時的な体重変化(%)を示す。 図16Aの説明を参照。 図16Aの説明を参照。
詳細な説明
多発性骨髄腫を治療する方法であって、がんを有する対象に、FcRγ鎖の発現が欠損しているナチュラルキラー(NK)細胞(g-NK細胞)の組成物を投与することを含む、方法が本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、提供される方法は、多発性骨髄腫(MM)を治療するための、方法及びg-NK細胞を含有する組成物の使用に関する。いくつかの実施形態では、提供される方法は、リンパ腫を治療するための、方法及びg-NK細胞を含有する組成物の使用に関する。いくつかの実施形態では、g-NK細胞の組成物は、週1回、所定の回数の用量で投与され得る。いくつかの実施形態では、g-NK細胞の組成物は、がんを治療するための抗体治療薬、例えば、多発性骨髄腫を治療するための抗CD38抗体(例えば、ダラツムマブ)、抗SLAMF7抗体(例えば、エロツズマブ)、若しくは抗BCMA抗体(例えば、ベランタマブ)、又はリンパ種を治療するための抗CD20抗体(例えば、リツキシマブ)、抗CD19抗体(例えば、タファシタマブ若しくはロンカスツキシマブ)、若しくは抗CD30抗体(例えば、ブレンツキシマブ)と組み合わせて投与され得る。
ナチュラルキラー(NK)細胞は、サイトカイン及びケモカイン分泌を通じて、かつ細胞傷害顆粒の放出を通じて、抗ウイルス及び抗がん免疫を媒介するのに重要な自然リンパ球である(Vivier et al.Science 331(6013):44-49(2011);Caligiuri,Blood 112(3):461-469(2008);Roda et al.,Cancer Res.66(1):517-526(2006))。NK細胞は、リンパ球の3番目に大きい集団を含むエフェクター細胞であり、腫瘍及び病原体感染細胞に対する宿主免疫監視にとって重要である。しかしながら、T及びBリンパ球とは異なり、NK細胞は、生殖細胞系列にコードされた活性化受容体を使用し、標的認識のための限定された能力のみを有すると考えられている(Bottino et al.,Curr Top Microbiol Immunol.298:175-182(2006);Stewart et al.,Curr Top Microbiol Immunol.298:1-21(2006))。
NK細胞の活性化は、直接腫瘍細胞死滅で見られるように、標的細胞上のリガンドへのNK細胞受容体の直接結合を通じて、又は抗原保有細胞に結合された抗体のFc部分に結合することによるFc受容体(CD16、CD16a又はFcγRIIIaとしても知られる)の架橋を通じて、起こり得る。活性化時、NK細胞は、サイトカイン及びケモカインを豊富に産生し、同時に強力な細胞溶解活性を呈する。NK細胞は、抗体依存性細胞媒介性細胞傷害(antibody dependent cell mediated cytotoxicity、ADCC)を介して腫瘍細胞を死滅させることができる。いくつかの場合、ADCCは、NK細胞表面上の受容体(CD16など)が、細胞の表面に結合されたIgG1又はIgG3抗体を認識するときにトリガされる。これは、パーフォリン及びグランザイムを含有する細胞質顆粒の放出をトリガし、標的細胞死につながる。NK細胞が、IgG被覆標的細胞を認識する活性化Fc受容体CD16を発現するため、標的認識が拡大される(Ravetch&Bolland,Annu Rev Immunol.19:275-290(2001);Lanier Nat.Immunol.9(5):495-502(2008);Bryceson&Long,Curr Opin Immunol.20(3):344-352(2008))。ADCC及び抗体依存性サイトカイン/ケモカイン産生は、主にNK細胞によって媒介される。
CD16はまた、グリコシルホスファチジルイノシトールアンカー型(FcγRIIIB又はCD16Bとしても知られる)で存在する。本明細書におけるCD16への言及は、NK細胞上で発現され、抗体依存性応答(NK細胞媒介性ADCCなど)に関与するCD16a形態への言及に関するものであり、グリコシルホスファチジルイノシトールアンカー型を指すことを意味しないことが理解される。
CD16受容体は、アダプター、TCR-CD3複合体(CD3ζ)のζ鎖及び/又はFcRγ鎖と会合して、免疫受容体チロシンベースの活性化モチーフ(ITAM)を通じてシグナルを形質導入することができる。いくつかの態様では、CD16結合(CD16架橋)は、CD16会合アダプター鎖である、FcRγ又はCD3ζのうちの一方又は両方を通じて生成される細胞内シグナルを介してNK細胞応答を開始する。CD16のトリガは、γ又はζ鎖のリン酸化につながり、これは、次に、チロシンキナーゼ、syk、及びZAP-70を動員し、シグナル形質導入のカスケードを開始して、迅速及び強力なエフェクター機能につながる。最も良く知られているエフェクター機能は、抗体依存性細胞傷害のプロセスを通じて近くの標的細胞を死滅させるための毒性タンパク質を担持する細胞質顆粒の放出である。CD16架橋はまた、サイトカイン及びケモカインの産生を結果的にもたらし、これは、次に、一連の免疫応答を活性化し、組織化する。
このサイトカイン及びケモカインの放出は、インビボにおけるNK細胞の抗がん活性で役割を果たし得る。NK細胞はまた、パーフォリン及びプロテアーゼ(グランザイム)を含有する小さい顆粒をそれらの細胞質中に有する。NK細胞からの放出時、パーフォリンは、標的細胞の細胞膜に孔を形成し、この孔を通じてグランザイム及び関連分子が侵入し、アポトーシスを誘発し得る。NK細胞が標的細胞の壊死ではなくアポトーシスを誘発するという事実は重要であり、ウイルス感染細胞の壊死がビリオンを放出するのに対して、アポトーシスは、細胞内のウイルスの破壊につながる。
g-NK細胞としても知られる、FcRγアダプタータンパク質を欠くNK細胞の特殊化されたサブセットは、堅牢なADCC応答を媒介することができる(例えば、公開された米国特許出願公開第2013/0295044号を参照されたい)。増加した応答についての機構は、FcRγの発現に影響するエピジェネティック修飾における変化に起因し得る。g-NK細胞は、シグナル伝達アダプターζ鎖を豊富に発現するが、シグナル伝達アダプターγ鎖の発現が欠損している。従来のNK細胞と比較して、これらのγ欠損g-NK細胞は、抗体によって活性化されたときに劇的に増強された活性を呈する。例えば、g-NK細胞は、CD16の抗体媒介性架橋によって、又は抗体被覆腫瘍細胞によって活性化され得る。いくつかの態様では、g-NK細胞は、γ鎖を発現する従来のNK細胞よりも、多量のサイトカイン(例えば、IFN-γ又はTNF-α)及びケモカイン(例えば、MIP-1α、MIP-1β、及びRANTES)を産生し、かつ/又はより高い脱顆粒応答を示す。g-NK細胞は、ナチュラルキラー細胞傷害機構の成分であるグランザイムBの高発現を提供する。更に、g-NK細胞は、従来のNK細胞と比較して、延長された寿命を有し、それらの存在は、長期間維持される。いくつかの実施形態では、g-NK細胞は、機能的及び表現型的に安定である。
いくつかの実施形態では、g-NK細胞は、従来のNK細胞、例えば、γ鎖が欠損していないNK細胞よりも、ADCC応答を誘発するのに有効である。いくつかの実施形態では、g-NK細胞は、抗体の非存在下であっても従来のNK細胞よりも細胞媒介性細胞傷害を誘発するのに有効である。いくつかの場合、ADCCは、抗がん抗体を含む治療用抗体の作用機序である。いくつかの態様では、NK細胞を投与することによる細胞療法は、治療目的及び関連する目的のために抗体と併せて使用され得る。
例えば、CD38を標的化するダラツムマブ、SLAMF7を標的化するエロツズマブ、BCMAを標的化するベランタマブなどの、特定の治療用モノクローナル抗体は、多発性骨髄腫(MM)などの疾患を治療するためにFDA承認されている。他の治療用モノクローナル抗体、CD20を標的化するリツキシマブ、CD19を標的化するタファシタマブ又はロンカスツキシマブ、及びCD30を標的化するブレンツキシマブは、リンパ種などの疾患を治療するためにFDA承認されている。治療用抗体の臨床応答は有望であるが、それらは、多くの場合、理想的ではない。例えば、特にダラツムマブについて、初期臨床応答は、一般的に有望であったが、本質的に全ての患者が最終的に進行性疾患を発症する。したがって、より深い寛解を推進するか、又はこれらの薬剤に対する耐性を克服するかのいずれかのための新たな戦略が大いに必要とされている。組成物を含む、提供される実施形態は、これらの必要性に対処する。
本明細書に提供されるのは、例えば、提供される方法によって産生されるようなg-NK細胞を含有する組成物と、抗体、例えば、抗がん抗体との併用投与を伴う方法が本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、g-NK細胞の抗体指向性標的化は、g-NK細胞サブセットの改善された親和性、細胞傷害及び/又はサイトカイン媒介性効果機能に起因して、患者に対する改善された転帰につながる。
いくつかの実施形態では、治療薬としてのモノクローナル抗体の潜在的な作用機序は、補体依存性細胞傷害、抗体依存性細胞貪食、及び/又は抗体依存性細胞傷害に起因する抗腫瘍作用によるものである。いくつかの場合、NK細胞によって媒介されるADCCは、特に多発性骨髄腫(MM)腫瘍の場合に、抗体結合腫瘍細胞を強力に排除し得ることが企図される。
NK細胞は、抗体のFc部分がそのFc受容体(FcγRIIIa又はCD16a)に結合し、アダプタータンパク質CD3ζ及びFcεR1γが関与するプロセスを通じて活性化及び脱顆粒をトリガするときに、活性化される。MM抗体を含む抗体に対する臨床ADCC応答を増強する努力は、NK細胞がCD38及びSLAMF7(例えば、それぞれ、ダラツムマブ及びエロツズマブの標的)も発現するため、困難であった。高いCD38発現は、特に、ダラツムマブ治療過程の初期にNK細胞の急速な枯渇を結果的にもたらし、更により完全な腫瘍根絶を潜在的に駆動し得る、この自然免疫細胞源を大幅に排除する。
提供される方法によって産生されるような、提供されるg-NK細胞及びそれを含有する組成物は、これらの問題を克服するいくつかの特徴を呈する。g-NK細胞は、CMV血清陽性個体のわずか25~30%において総NK細胞の約3~10%のレベルでのみ検出可能であるため、比較的稀なサブセットである。提供される方法は、g-NK細胞を拡大及び濃縮する能力において特に堅牢であり、したがって、インビボの使用に必要とされる十分な拡大を可能にする方法に関する。
いくつかの実施形態では、gNK細胞は、FcRγを発現するナチュラルキラー細胞よりも有意に多い量のサイトカインを産生する。別の実施形態では、サイトカインは、インターフェロン-ガンマ(interferon-gamma、IFN-γ)、腫瘍壊死因子-α(tumor necrosis factor-α、TNF-α)、又はそれらの組み合わせである。一実施形態では、gNK細胞は、有意により多くの量のケモカインを産生する。一実施形態では、ケモカインは、MIP-1α、MIP-1β、又はそれらの組み合わせである。別の実施形態では、gNK細胞は、Fc受容体CD16を通じた刺激時にサイトカイン又はケモカインを産生する。
g-NK細胞は、末梢血中のNK細胞の比較的小さいパーセンテージを表し、それによって、治療方法においてこれらの細胞を使用する能力を制限する。具体的には、g-NK細胞が一般的に稀な集団であるため、g-NK細胞を臨床で利用するためには、高い優先的拡大速度が必要である。NK細胞を拡大させるための他の方法は、1000倍の14日NK細胞拡大速度を達成することができるが、それらは低分化、NKG2Cneg、FceRIγpos(FcRγpos)NK細胞をもたらす(Fujisaki et al.(2009)Cancer Res.,69:4010-4017;Shah et al.(2013)PLoS One,8:e76781)。更に、本明細書では、g-NK細胞と表現型的に重複するNK細胞を拡大させるために最適化された拡大が、治療的使用を支持する量までg-NK細胞を優先的に拡大させないことが見出される。具体的には、g-NK細胞との表現型の重複を呈するNKG2CposNK細胞が、HLA-Eトランスフェクト221.AEH細胞及び培養培地中のIL-15の包含を使用して優先的に拡大され得ることが以前に報告されている(Bigley et al.(2016)Clin.Exp.Immunol.,185:239-251)。HLA-Eを構成的に発現するそのようなHLA発現細胞との培養は、NK細胞をNKG2Cpos/NKG2Aneg表現型の方向に押し出す(NKG2Cは、HLA-Eに対する活性化受容体であるが、一方、NKG2Aは、HLA-Eに対する阻害性受容体である)。そのような細胞は、その中にg-NKを含むため、そのような方法は、g-NK細胞を拡大させるのに十分であると考えられた。しかしながら、この方法は、g-NK細胞の堅牢な拡大を達成しない。
本明細書に説明される方法は、これらの制限を克服する、g-NK細胞に富むNK細胞組成物を産生することができる。提供される方法は、以前の方法と比較して、HLAクラスI及びHLAクラスIIが欠損しているHLA-E+フィーダー細胞、例えば、221.AEH細胞の、NK細胞に対するより大きい比を利用する。具体的には、以前の方法は、10:1のNK細胞対221.AEH比の比など、221.AEH細胞のより低い比を使用してきた。本明細書では、221.AEH細胞などのHLA-E発現フィーダー細胞の大きい比が、より大きく、g-NK表現型に向かってより歪められる全体的な拡大を結果的にもたらすことが見出されている。いくつかの実施形態では、HLA-E+フィーダー細胞、例えば、221.AEH細胞のより大きい比は、フィーダー細胞を照射することによって可能である。いくつかの態様では、照射されたフィーダー細胞株の使用はまた、GMP適合性である方法を提供するため、有利である。拡大中、組換えIL-2、IL-7、IL-15、IL-12、IL-18、IL-21、IL-27、又はそれらの組み合わせのうちのいずれかの包含はまた、堅牢な拡大を支持することが見出される。提供される方法の特定の実施形態では、少なくとも1つの組換えサイトカインは、IL-2である。いくつかの実施形態では、2つ以上の組換えサイトカインが存在し、少なくとも1つの組換えサイトカインは、IL-2であり、少なくとも1つの組換えサイトカインは、IL-21である。
本明細書で提供される方法は、IL-21の存在下における拡大のためのNK細胞の培養が、NK細胞をスーパーチャージして、サイトカイン、又はパーフォリン及びグランザイムBなどのエフェクター分子を産生するという発見に基づく。本明細書の拡大されたプロセスによって産生されるNK細胞を含有する組成物は、高度に機能的であり、堅牢な増殖を呈し、それらがレスキューなしで低温凍結された後であっても良好に機能する。例えば、提供されるプロセスによって産生されたNK細胞は、IL-21の存在下で拡大されたとき、強いADCC活性を呈するのみならず、抗体非依存性細胞傷害活性も呈する。例えば、エフェクター分子(例えば、パーフォリン及びグランザイム)は、提供される方法によって拡大されたNK細胞中に自発的に存在し、それによって、高い細胞傷害能を呈する細胞を提供する。本明細書に示されるように、IL-21(例えば、IL-2、IL-15、及びIL-21)を含む、提供されるプロセスによって産生されるNK細胞組成物は、IL-21の追加なしでIL-2のみを含むプロセスによって産生されるNK細胞組成物よりも高いパーセンテージのパーフォリン又はグランザイムBに対して陽性のNK細胞を呈するのみならず、それらはまた、細胞における分子の発現のより高い平均レベル又は程度を呈する。更に、IL-21(例えば、IL-2、IL-15、及びIL-12)を含む、本明細書に提供される方法によって産生されるNK細胞組成物はまた、標的抗原(例えば、CD38)に対する抗体(例えば、ダラツムマブ)と組み合わせたときに、標的細胞に応答して、脱顆粒、並びにより多くのIFN-ガンマ及びTNF-アルファを発現する能力を含む、実質的なエフェクター活性を呈するg-NK細胞組成物を結果的にもたらす。この機能的活性は、拡大されたNK細胞の凍結保存及び解凍後であっても高度に保存される。細胞溶解酵素の顕著な増加、並びにより堅牢な活性化表現型は、CD16架橋を介して抗体と結合したとき、拡大されたg-NK細胞が腫瘍標的のアポトーシスを誘発する増強された能力を裏付ける。顕著な抗体非依存性エフェクター表現型はまた、単剤療法としてのg-NK細胞の潜在的有用性を支持する。
更に、本明細書における発見はまた、IL-21の存在下で拡大された提供されるNK細胞が、例えば、IL-21の追加なしでIL-2の存在下のみで拡大された細胞よりも長い、延長された期間にわたって良好に持続及び増殖する潜在性を実証する。更に、結果は、凍結保存されたg-NK細胞が、新鮮なg-NK細胞に匹敵するレベルで持続したことを示した。この有意に改善された持続性は、抗体媒介性ADCCを増強するための既製の細胞療法としての新鮮な又は凍結保存されたg-NKの潜在的有用性を強調する。多くのNK細胞療法の臨床的有用性が、限られたNK細胞持続性によって妨げられてきたため、改善された持続性のこの発見は有利である。
更に、本明細書における結果は、g-NK細胞が、ダラツムマブなどの治療用抗体の標的である低レベルのCD38を発現するという驚くべき発見を実証する。CD38などの特定の標的抗原に対する多くの既存のNK細胞療法に伴う問題は、NK細胞が標的抗原を発現し得、それによって、「フラトリサイド」を結果的にもたらし、それによって、ADCC活性が、腫瘍に加えてNK細胞の排除につながることである。実際、他の報告されたNK細胞組成物は、高いパーセンテージ(例えば、>90%)のCD38high NK細胞を発現することが報告されている。対照的に、本明細書における発見は、CD38pos細胞のパーセンテージが、従来のNK細胞又はMM標的細胞株よりも、ドナー単離g-NK細胞及びそれから拡大されたg-NK細胞で顕著に低かったことを実証する。より低いCD38発現は、従来のNK細胞に関連するg-NK細胞による、顕著に低減した抗CD38(例えば、ダラツムマブ)媒介性フラトリサイドにつながる。これらの結果は、フラトリサイドに関連した枯渇の犠牲になることなく、MMにおいて増強された抗体抗腫瘍活性を付与するために、提供されるg-NK細胞組成物の有用性を支持する。結果は、拡大されたg-NK細胞がダラツムマブ誘発フラトリサイドに対して抵抗性であり、CD38をわずかに発現する骨髄腫細胞に対してさえ、ダラツムマブ特異的細胞傷害を増強するため、g-NK細胞組成物が、ダラツムマブ不応性患者に最適であり得ることを更に示唆する。
更に、g-NK細胞によって実証される上記の活性は、抗体効力を増強するために細胞を更に操作する必要なく達成され得る。例えば、CD38-ノックアウトNK細胞株は、ダラツムマブフラトリサイドを回避するために作成されており、非切断型CD16を有するNK細胞株は、抗腫瘍ADCCを増強するために開発されている。しかしながら、臨床的使用の潜在的な欠点としては、遺伝子操作及び不死化細胞株の照射の必要性が挙げられる。
提供される方法によって産生されるものを含む、提供されるg-NK細胞組成物の優位性は、g-NK細胞のインビボ活性を評価する研究において更に実証された。MMの例示的なマウスモデルにおける活性は、抗体(例えば、ダラツムマブ)と組み合わせたg-NK細胞が、マウスの大部分において骨髄腫腫瘍量を排除し、持続的及び有意な腫瘍退縮を有することを示した。これらの結果は、インビボの抗体効果を増強するために、特にFcεR1γ+である従来のNK細胞と比較して、g-NK細胞の優位性を強調し、このNK細胞療法の治療潜在性を支持する。このモデルにおけるNK細胞の高い持続性及び増強された生存、並びにそれらのフラトリサイドに対する抵抗性は、g-NK細胞の優れた抗腫瘍効果及び持続性を支持し得る。
拡大前のCD16又はCD57細胞の濃縮によるなどの、拡大方法の前の細胞サンプルからのNK細胞の濃縮は、CD3枯渇のみに基づいてNK細胞を最初に濃縮する方法と比較して、達成され得るg-NK細胞拡大の量を更に実質的に増加させることもまた見出される。別の実施形態では、拡大前に実施され得る別の濃縮は、CD56に対する正の選択及びCD38に対する負の選択又は枯渇によるNK細胞に対する濃縮である。更なる実施形態では、拡大前に実施され得る別の濃縮は、CD56に対する正の選択、それに続くNKG2Anegに対する負の選択又は枯渇、及びCD161negに対する負の選択又は枯渇による、NK細胞に対する濃縮である。別の実施形態では、拡大前に実施され得る別の濃縮は、CD57に対する正の選択、それに続くNKG2Aに対する負の選択若しくは枯渇、及び/又はNKG2Cに対する正の選択による、NK細胞に対する濃縮である。別の実施形態では、拡大前に実施され得る別の濃縮は、CD56に対する正の選択、それに続くNKG2Aに対する負の選択若しくは枯渇、及び/又はNKG2Cに対する正の選択による、NK細胞に対する濃縮である。そのような実施形態のいずれかでは、NKG2Cpos及び/又はNKG2AnegNK細胞に対する濃縮は、拡大後に実施され得る。
そのような実施形態のいずれかでは、濃縮されたNK細胞は、末梢血単核細胞(peripheral blood mononuclear cell、PBMC)からなど、NK細胞を含有する細胞サンプルから濃縮され得る。いくつかの実施形態では、細胞サンプルからのNK細胞の濃縮前に、T細胞は、CD3に対する負の選択又は枯渇によって除去され得る。そのような実施形態のいずれかでは、濃縮されたNK細胞は、比較的高い割合のg-NK細胞を有するNK細胞(例えば、PBMC)を含有するヒト対象由来の、例えば、NK細胞の中で高いパーセンテージのg-NK細胞を有するように選択されたヒト対象由来の生体サンプルから濃縮され得る。そのような実施形態のいずれかでは、濃縮されたNK細胞は、NK細胞、例えば、PBMCを含有するヒト対象由来の生体サンプルから濃縮され得、サンプルは、比較的高い割合のNKG2CposNK細胞(例えば、20%若しくは約20%若しくは20%超のNKG2CposNK細胞)、及び/又はNKG2AnegNK細胞(例えば、70%若しくは約70%若しくは70%超のNKG2AnegNK細胞)を含有する。そのような実施形態のいずれかでは、濃縮されたNK細胞は、NK細胞、例えば、PBMCを含有するヒト対象由来の生体サンプルから濃縮され得、サンプルは、比較的高い割合のNKG2CposNK細胞(例えば、20%又は約20%又は20%超のNKG2CposNK細胞)、及びNKG2AnegNK細胞(例えば、70%又は約70%又は70%超のNKG2AnegNK細胞)を含有する。
まとめると、g-NK細胞を拡大させるための提供されるアプローチは、培養開始時の最初の1000万個の濃縮されたNK細胞から、10億個を超える細胞、場合によっては最大80億個以上のNK細胞の拡大を達成し得る。具体的には、提供される方法は、拡大後のg-NK細胞の機能性を維持するか、又は場合によっては増加させた、高収率(>1000倍)拡大速度を結果的にもたらし得る。いくつかの実施形態では、提供される方法は、高レベルのパーフォリン及びグランザイムBを発現するg-NK細胞集団を結果的にもたらし得る。更に、提供される方法は、解凍されたNK細胞のレスキューを伴う多くの既存の方法によって一般的に達成されない、以前に凍結されたNK細胞を拡大させるのに十分であることが見出される。いくつかの実施形態では、これは、拡大プロトコルの持続期間を増加させることによって達成される。いくつかの実施形態では、これは、HLA-E+フィーダー細胞対NK細胞の比を、例えば、約1:1の221.AEH対NK細胞に減少させることによって達成される。いくつかの実施形態では、これは、拡大中の組換えIL-2、IL-7、IL-15、IL-12、IL-18、IL-21、IL-27、又はそれらの組み合わせのうちのいずれかの包含によって達成される。特定の実施形態では、少なくとも1つの組換えサイトカインが、IL-2である。いくつかの実施形態では、拡大は、少なくとも1つが組換えIL-21であり、少なくとも1つが組換えIL-2である、2つ以上の組換えサイトカインの存在下で実施される。本明細書に示されるように、提供される方法は、強力な抗体依存性細胞媒介性細胞傷害(ADCC)及び抗体依存性細胞媒介性細胞傷害を呈するg-NK細胞をもたらし、治療用途のためのそのような細胞の有用性を支持する。
本明細書に示されるように、提供される方法によって産生されるような、提供されるg-NK細胞及びそれを含有する組成物は、がん療法に使用され得る。いくつかの態様では、提供される研究は、g-NK細胞が、腫瘍抗原(例えば、抗骨髄腫)に対する標的抗体と組み合わせられたときに顕著に増強されたADCC/エフェクター機能を有し、拡大されたg-NK細胞の養子移入が、治療用抗体(例えば、ダラツムマブ)と組み合わせられたときにインビボで腫瘍量を排除することを実証する。重要なことに、同種異系NK細胞の養子移入は、重度の移植片対宿主(graft-versus-host、GVHD)を結果的にもたらさず、したがって、抗体指向性NK細胞療法として抗体との組み合わせを含むそのような細胞療法は、臨床的使用のために「既製の」様式で与えられ得る。
特許出願、特許公開、並びに科学文献及びデータベースを含む、本明細書に引用される全ての参考文献は、各個別の参考文献が参照により組み込まれるように具体的及び個別に示されるかのように、全ての目的のために、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
開示を明確にするために、限定としてではなく、詳細な説明が以下のサブセクションに分割される。本明細書で使用されるセクションの見出しは、編成目的のみのためであり、説明される主題を限定するものとして解釈されるべきではない。
I.定義
別途定義されない限り、本明細書で使用される全ての専門用語、表記法、並びに他の技術的及び科学的用語又は専門用語は、特許請求の範囲の主題が関係する当業者によって一般に理解されるものと同じ意味を有することが意図される。いくつかの場合、一般的に理解される意味を有する用語は、明確さのために、及び/又は容易な参照のために本明細書に定義され、本明細書におけるそのような定義の包含は、必ずしも、当技術分野において一般的に理解されるものに対する実質的な差異を表すと解釈されるべきではない。
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用するとき、単数形の「1つの(a)」、「1つの(an)」、及び「その(the)」は、文脈から単数であることが明確に読み取れる場合を除き、対象の複数形も含まれるものとする。したがって、例えば、「分子(a molecule)」への言及は、任意選択的に、2つ以上のそのような分子の組み合わせを含み、他も同様である。
本明細書で使用される「約」という用語は、当業者に容易に知られているそれぞれの値の通常の誤差範囲を指す。本明細書における値又はパラメータの「約」への言及は、その値又はパラメータ自体を対象とする実施態様を含む(及び説明する)。
本明細書に説明される本発明の態様及び実施形態は、態様及び実施形態を「含む」、「からなる」、及び「から本質的になる」を含むことが理解される。
本明細書で使用される場合、「任意選択の」又は「任意選択的に」は、その後に説明される事象又は状況が起こるか、又は起こらないこと、並びにその説明が、当該事象又は状況が起こる場合及び起こらない場合を含むことを意味する。例えば、任意選択的に置換される基は、その基が置換されていないか、又は置換されていることを意味する。
本明細書で使用される場合、「抗体」は、天然であるか、又は組換え的に産生されるなどの部分的若しくは完全に合成であるかにかかわらず、免疫グロブリン及び免疫グロブリンフラグメントを指し、抗原結合部位を形成するのに十分であり、かつ構築されたときに抗原に特異的に結合する、免疫グロブリン分子の可変重鎖及び/又は軽鎖領域の少なくとも一部分を含有する、その任意のフラグメントを含む。したがって、抗体は、免疫グロブリン抗原結合ドメイン(抗体結合部位)と相同又は実質的に相同である結合ドメインを有する任意のタンパク質を含む。典型的には、抗体は、最小限に、可変重鎖(variable heavy、V)鎖及び/又は可変軽鎖(variable light、V)の全部又は少なくとも一部分を含む。一般に、V及びVの対合は、一緒になって抗原結合部位を形成するが、場合によっては、単一のV又はVドメインが抗原結合に十分である。抗体はまた、定常領域の全部又は一部分を含み得る。本明細書における抗体への言及は、完全長抗体及び抗原結合フラグメントを含む。本明細書では、用語「免疫グロブリン」(Ig)は、「抗体」と互換的に使用される。
「完全長抗体」「無傷抗体」又は「全抗体」は、互換的に使用され、抗体フラグメントに対して実質的に完全な形の抗体を指す。完全長抗体は、抗体分泌B細胞によって哺乳動物種(例えば、ヒト、マウス、ラット、ウサギ、非ヒト霊長類など)から産生される抗体及び合成的に産生される同じドメインを有する抗体などの、典型的には、2つの完全長重鎖(例えば、VH-CH1-CH2-CH3又はVH-CH1-CH2-CH3-CH4)と、2つの完全長軽鎖(VL-CL)と、ヒンジ領域とを有する抗体である。具体的には、全抗体は、Fc領域を含む重鎖及び軽鎖を有するものを含む。定常ドメインは、天然配列定常ドメイン(例えば、ヒト天然配列定常ドメイン)又はそのアミノ酸配列変異体であってよい。いくつかの場合において、無傷抗体は、1つ以上のエフェクター機能を有してよい。
「抗体フラグメント」は、無傷抗体の一部分、無傷抗体の抗原結合及び/又は可変領域を含む。抗体フラグメントとしては、限定されるものではないが、Fabフラグメント、Fab’フラグメント、F(ab’)フラグメント、Fvフラグメント、ジスルフィド結合Fv(disulfide-linked Fv、dsFv)、Fdフラグメント、Fd’フラグメント、二重特異性抗体、直鎖状抗体(米国特許第5,641,870号、実施例2、Zapataet al.,Protein Eng.8(10):1057-1062[1995]を参照されたい)、単鎖Fv(single-chain Fv、scFv)又は単鎖Fab(single-chain Fab、scFab)を含む、単鎖抗体分子、上記のいずれかの抗原結合フラグメント及び抗体フラグメント由来の多重特異性抗体が挙げられる。本明細書における目的のために、抗体フラグメントは、典型的には、NK細胞の表面上のCD16と結合又は架橋するのに十分であるものを含む。
「自家性」という用語は、個体自身の組織内に由来するか又は個体自身の組織から採取された細胞又は組織を指す。例えば、NK細胞の自家移入又は移植では、ドナー及びレシピエントは、同じ人物である。
「同種異系」という用語は、同じ種に属するか、又は同じ種から得られるが、遺伝的に異なり、したがって、場合によっては免疫学的に不適合である、細胞又は組織を指す。典型的には、「同種異系」という用語は、ドナーから同じ種のレシピエントに移植される細胞を定義するために使用される。
細胞組成物に関して「濃縮された」という用語は、対象から直接得られたか、又は単離された出発組成物などの、同じ体積の出発組成物中の細胞型の数又はパーセンテージと比較して、細胞型又は集団の数又はパーセンテージの増加がある組成物を指す。この用語は、組成物からの他の細胞、細胞型、又は集団の完全な除去を必要とせず、そのように富化された細胞が、富化された組成物中に100%又は100%近くで存在することも必要としない。
「発現」という用語は、ポリヌクレオチドがDNA鋳型から(mRNA又は他のRNA転写物などに)転写されるプロセス、及び/又は転写されたmRNAが、続いてペプチド、ポリペプチド、若しくはタンパク質に翻訳されるプロセスを指す。転写物及びコードされたポリペプチドは、集合的に「遺伝子産物」と称され得る。ポリヌクレオチドがゲノムDNAに由来する場合、発現は、真核細胞におけるmRNAのスプライシングを含み得る。
タンパク質又は核酸に関する「異種」という用語は、異なる遺伝子源に由来するタンパク質又は核酸を指す。例えば、細胞に対して異種であるタンパク質又は核酸は、それが発現される細胞以外の生物又は個体に由来する。
本明細書で使用される場合、「導入する」という用語は、インビトロ又はインビボのいずれかで、DNAを細胞に導入する種々の方法を包含し、そのような方法としては、形質転換、形質導入、トランスフェクション(例えば、エレクトロポレーション)、及び感染が挙げられる。ベクターは、分子をコードするDNAを細胞に導入するのに有用である。考えられるベクターとしては、プラスミドベクター及びウイルスベクターが挙げられる。ウイルスベクターとしては、レトロウイルスベクター、レンチウイルスベクター、又はアデノウイルスベクター若しくはアデノ随伴ベクターなどの他のベクターが挙げられる。
「組成物」という用語は、細胞又は抗体を含む、2つ以上の産物、物質、又は化合物の任意の混合物を指す。それは、溶液、懸濁液、液体、粉末、ペースト、水性、非水性、又はそれらの任意の組み合わせであり得る。調製物は、一般に、活性成分(例えば、抗体)の生物学的活性が有効であることを可能にするような形態である。
「薬学的に許容される担体」は、対象に対して非毒性である、有効成分以外の医薬製剤中の成分を指す。薬学的に許容される担体としては、限定されるものではないが、緩衝剤、賦形剤、安定剤、又は保存剤が挙げられる。
本明細書で使用される場合、組み合わせは、2つ以上の項目の間又はそれらの中の任意の関連付けを指す。組み合わせは、2つの組成物又は2つの収集物などの、2つ以上の別個の項目であり得るか、2つ以上の項目の単一混合物などの、それらの混合物であり得るか、又はそれらの任意の変形であり得る。組み合わせの要素は、一般に、機能的に関連付けられるか、又は関連する。
本明細書で使用される場合、キットは、限定されるものではないが、治療用途を含む目的のために、追加の薬剤などの他の要素、及び組み合わせ又はその要素の使用のための説明書を任意選択的に含むパッケージ化された組み合わせである。
本明細書で使用される場合、「治療」又は「治療する」という用語は、臨床病理的過程で治療される個体又は細胞の自然経過を変更するように設計された臨床的介入を指す。治療の望ましい効果として、疾患進行率の低下、疾患状態の寛解又は緩和、及び寛解又は予後の改善が挙げられる。個体は、例えば、障害(例えば、好酸球媒介性疾患)と関連付けられた1つ以上の症状が軽減又は排除される場合、成功裏に「治療」される。例えば、個体は、治療が、疾患に罹患している個体の生活の質の増加、疾患を治療するために必要とされる他の薬物の用量の減少、疾患の再発頻度の低減、疾患の重症度の軽減、疾患の発症若しくは進行の遅延、及び/又は個体の生存の延長を結果的にもたらす場合、成功裏に「治療」される。
「有効量」とは、治療又は予防結果を含む、所望の又は示された効果を達成するために必要な用量及び期間において、少なくとも有効な量を指す。有効量は、1回以上の投与で提供され得る。「治療有効量」は、特定の障害の測定可能な改善をもたらすのに必要とされる細胞の少なくとも最小用量である。いくつかの実施形態では、治療有効量は、動物におけるがん、ウイルス感染、微生物感染、又は敗血症性ショックと関連付けられた重症度、持続期間、及び/又は症状を低減する組成物の量である。本明細書における治療有効量は、患者の疾患状態、年齢、性別、及び体重などの因子に応じて変動し得る。治療有効量はまた、治療の有益な影響が抗体の任意の毒性又は有害な影響を上回る量であり得る。「予防有効量」とは、所望の予防結果を達成するために、必要な用量及び期間において、有効な量を指す。典型的には、必ずしもそうではないが、予防用量は、疾患の前又は疾患の初期段階で対象に使用されるため、予防有効量は、治療有効量未満であり得る。
本明細書で使用される場合、「個体」又は「対象」は、哺乳動物である。治療の目的のための「哺乳動物」としては、ヒト、家畜及び産業動物、並びにイヌ、ウマ、ウサギ、ウシ、ブタ、ハムスター、アレチネズミ、マウス、フェレット、ラット、ネコなどの、動物園、スポーツ、又はペットの動物が挙げられる。いくつかの実施形態では、個体又は対象は、ヒトである。
II.治療の方法
対象における疾患又は状態の治療における使用のための、本明細書に説明されるg-NK細胞を含む、提供される細胞組成物に関する組成物及び方法が本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、個体における状態を治療する方法であって、g-NK細胞を含む組成物などの提供される組成物のいずれかを必要とする個体にそれを投与することを含む方法が本明細書に提供される。特定の実施形態では、組成物は、本明細書で提供される方法によって産生される。そのような方法及び使用は、例えば、疾患、状態、又は障害を有する対象への治療用細胞又はそれを含有する組成物の投与を伴う、治療方法及び使用を含む。いくつかの場合、疾患又は障害は、腫瘍又はがんである。いくつかの実施形態では、疾患又は障害は、ウイルス感染である。いくつかの実施形態では、細胞又はその薬学的組成物は、疾患又は障害の治療をもたらすのに有効な量で投与される。使用は、そのような方法及び治療における、並びにそのような治療方法を実施するための医薬の調製における細胞又はその薬学的組成物の使用を含む。いくつかの実施形態では、方法は、それによって、対象における疾患又は状態又は障害を治療する。
一態様では、多発性骨髄腫を治療する方法であって、多発性骨髄腫(MM)を有する対象に、FcRγ鎖の発現が欠損しているナチュラルキラー(NK)細胞(g-NK細胞)の組成物を投与することを含み、g-NK細胞の組成物が、週1回、所定の回数の用量で投与され得る、方法が本明細書に開示される。
一態様では、リンパ腫を治療する方法であって、リンパ腫を有する対象に、FcRγ鎖の発現が欠損しているナチュラルキラー(NK)細胞(g-NK細胞)の組成物を投与することを含み、g-NK細胞の組成物が、週1回、所定の回数の用量で投与される、方法が本明細書に開示される。
いくつかの実施形態では、週一回の所定の回数の用量が、1回の用量、2回の用量、3回の用量、4回の用量、5回の用量、6回の用量、7回の用量、8回の用量、9回の用量、10回の用量、11回の用量、又は12回の用量である。いくつかの実施形態では、週1回の用量が、4週間、6週間、8週間、10週間、12週間、16週間、20週間、24週間、28週間、32週間、36週間以上にわたって投与される。いくつかの実施形態では、週1回、6回の用量のg-NK細胞組成物が投与される。いくつかの実施形態では、週1回の用量は、連続した週で投与される。
いくつかの実施形態では、週1回の用量は、サイクリングレジメンで投与される。いくつかの実施形態では、サイクリングレジメンは、14日周期である。いくつかの実施形態では、週1回の用量は、14日周期に2回投与される。いくつかの実施形態では、14日周期が、2回繰り返される。いくつかの実施形態では、14日周期が、3回繰り返される。
いくつかの実施形態では、治療の方法又は使用は、個体への、提供される方法によって産生された拡大されたNK細胞の組成物を含有する有効量の組成物の投与を伴う。いくつかの実施形態では、10個若しくは約10個~約1012個、又は10個若しくは約10個~10個若しくは約10個、又は10個若しくは約10個~1012個若しくは約1012個、又は10個若しくは約10個~1011個若しくは約1011個、又は10個若しくは約10個~1010個若しくは約1010個のそのような拡大されたNK細胞が、個々の対象に投与される。いくつかの実施形態では、10個以上若しくは約10個以上、10個以上若しくは約10個以上、10個以上若しくは約10個以上、10個以上若しくは約10個以上、10個以上若しくは約10個以上、1010個以上若しくは約1010個以上、1011個以上若しくは約1011個以上、又は1012個以上若しくは約1012個以上のそのような拡大されたNK細胞を含有する細胞の用量が、個体に投与される。いくつかの実施形態では、1kg当たり10個又は約10個~1010個のそのような拡大されたNK細胞が、対象に投与される。
いくつかの実施形態では、治療又は使用の方法は、個体への、本明細書に説明されるいずれかを含む、有効量の提供されるNK細胞組成物のうちのいずれかの投与を伴う。いくつかの実施形態では、10個若しくは約10個~約1012個、又は10個若しくは約10個~10個若しくは約10個、又は10個若しくは約10個~1012個若しくは約1012個、又は10個若しくは約10個~1011個若しくは約1011個、又は10個若しくは約10個~1010個若しくは約1010個の提供される組成物のうちのいずれかに由来するNK細胞が、個々の対象に投与される。いくつかの実施形態では、10個以上若しくは約10個以上、10個以上若しくは約10個以上、10個以上若しくは約10個以上、10個以上若しくは約10個以上、10個以上若しくは約10個以上、1010個以上若しくは約1010個以上、1011個以上若しくは約1011個以上、又は1012個以上若しくは約1012個以上の提供される組成物のうちのいずれかに由来するNK細胞が、個体に投与される。いくつかの実施形態では、1kg当たり10個又は約10個~1010個の提供される組成物のうちのいずれかのNK細胞が、対象に投与される。
いくつかの実施形態では、g-NK細胞の各用量が、g-NK細胞組成物の1×10個又は約1×10個の細胞~50×10個又は約50×10個の細胞であり得る。いくつかの実施形態では、g-NK細胞の各用量が、g-NK細胞組成物の5×10個の細胞であり得るか、又は約5×10個の細胞であり得る。いくつかの実施形態では、g-NK細胞の各用量が、g-NK細胞組成物の5×10個の細胞であり得るか、又は約5×10個の細胞であり得る。いくつかの実施形態では、g-NK細胞の各用量は、g-NK細胞組成物の10×10個の細胞であり得るか、又は約10×10個の細胞であり得る。
いくつかの実施形態では、治療の方法は、有効量のg-NK細胞を含有する組成物を個体に投与することを含む。いくつかの実施形態では、10個若しくは約10個~約1012個のg-NK細胞、又は10個若しくは約10個~10個若しくは約10個のg-NK細胞、又は10個若しくは約10個~1012個若しくは約1012個のg-NK細胞、又は10個若しくは約10個~1011個若しくは約1011個のg-NK細胞、又は10個若しくは約10個~1010個若しくは約1010個のg-NK細胞。いくつかの実施形態では、10個以上若しくは約10個以上のg-NK細胞、10個以上若しくは約10個以上のg-NK細胞、10個以上若しくは約10個以上のg-NK細胞、10個以上若しくは約10個以上のg-NK細胞、10個以上若しくは約10個以上のg-NK細胞、1010個以上若しくは約1010個以上のg-NK細胞、1011個以上若しくは約1011個以上のg-NK細胞、又は1012個以上若しくは約1012個以上のg-NK細胞を含有する細胞の用量が、個体に投与される。いくつかの実施形態では、10個又は約10個~1010個/kgのg-NK細胞が、対象に投与される。
いくつかの実施形態では、提供される治療の方法又は使用のうちのいずれかによる投与のための用量は、1×10個の細胞/kg若しくは約1×10個の細胞/kg~1×10個の細胞/kg若しくは約1×10個の細胞/kg、例えば、1×10個の細胞/kg若しくは約1×10個の細胞/kg~7.5×10若しくは約7.5×10個の細胞/kg、1×10個の細胞/kg若しくは約1×10個の細胞/kg~5×10個の細胞/kg若しくは約5×10個の細胞/kg、1×10個の細胞/kg若しくは約1×10個の細胞/kg~2.5×10若しくは約2.5×10個の細胞/kg、1×10個の細胞/kg若しくは約1×10個の細胞/kg~1×10個の細胞/kg若しくは約1×10個の細胞/kg、1×10個の細胞/kg若しくは約1×10個の細胞/kg~7.5×10個の細胞/kg若しくは約7.5×10個の細胞/kg、1×10個の細胞/kg若しくは約1×10個の細胞/kg~5×10個の細胞/kg若しくは約5×10個の細胞/kg、1×10個の細胞/kg若しくは約1×10個の細胞/kg~2.5×10個の細胞/kg若しくは約2.5×10個の細胞/kg、2.5×10個の細胞/kg若しくは約2.5×10個の細胞/kg~1×10個の細胞/kg若しくは約1×10個の細胞/kg、2.5×10個の細胞/kg若しくは約2.5×10個の細胞/kg~7.5×10個の細胞/kg若しくは約7.5×10個の細胞/kg、2.5×10個の細胞/kg若しくは約2.5×10個の細胞/kg~5×10個の細胞/kg若しくは約5×10個の細胞/kg、2.5×10個の細胞/kg若しくは約2.5×10個の細胞/kg~2.5×10個の細胞/kg若しくは約2.5×10個の細胞/kg、2.5×10個の細胞/kg若しくは約2.5×10個の細胞/kg~1×10個の細胞/kg若しくは約1×10個の細胞/kg、2.5×10個の細胞/kg若しくは約2.5×10個の細胞/kg~7.5×10個の細胞/kg若しくは約7.5×10個の細胞/kg、2.5×10個の細胞/kg若しくは約2.5×10個の細胞/kg~5×10個の細胞/kg若しくは約5×10個の細胞/kg、5×10個の細胞/kg若しくは約5×10個の細胞/kg~1×10個の細胞/kg若しくは約1×10個の細胞/kg、5×10個の細胞/kg若しくは約5×10個の細胞/kg~7.5×10個の細胞/kg若しくは約7.5×10個の細胞/kg、5×10個の細胞/kg若しくは約5×10個の細胞/kg~5×10個の細胞/kg若しくは約5×10個の細胞/kg、5×10個の細胞/kg若しくは約5×10個の細胞/kg~2.5×10個の細胞/kg若しくは約2.5×10個の細胞/kg、5×10個の細胞/kg若しくは約5×10個の細胞/kg~1×10個の細胞/kg若しくは約1×10個の細胞/kg、5×10個の細胞/kg若しくは約5×10個の細胞/kg~7.5×10個の細胞/kg若しくは約7.5×10個の細胞/kg、1×10個の細胞/kg若しくは約1×10個の細胞/kg~1×10個の細胞/kg若しくは約1×10個の細胞/kg、1×10個の細胞/kg若しくは約1×10個の細胞/kg~7.5×10個の細胞/kg若しくは約7.5×10個の細胞/kg、1×10個の細胞/kg若しくは約1×10個の細胞/kg~5×10個の細胞/kg若しくは約5×10個の細胞/kg、1×10個の細胞/kg若しくは約1×10個の細胞/kg~2.5×10個の細胞/kg若しくは約2.5×10個の細胞/kg、2.5×10個の細胞/kg若しくは約2.5×10個の細胞/kg~1×10個の細胞/kg若しくは約1×10個の細胞/kg、2.5×10個の細胞/kg若しくは約2.5×10個の細胞/kg~7.5×10個の細胞/kg若しくは約7.5×10個の細胞/kg、2.5×10個の細胞/kg若しくは約2.5×10個の細胞/kg~5×10個の細胞/kg若しくは約5×10個の細胞/kg、5×10個の細胞/kg若しくは約5×10個の細胞/kg~1×10個の細胞/kg若しくは約1×10個の細胞/kg、5×10個の細胞/kg若しくは約5×10個の細胞/kg~7.5×10個の細胞/kg若しくは約7.5×10個の細胞/kg、又は7.5×10個の細胞/kg若しくは約7.5×10個の細胞/kg~1×10個の細胞/kg若しくは約1×10個の細胞/kgである。いくつかの実施形態では、投与のための用量は、1×10個の細胞/kg若しくは約1×10個の細胞/kg~1×10個の細胞/kg若しくは約1×10個の細胞/kg、例えば、2.5×10個の細胞/kg若しくは約2.5×10個の細胞/kg~1×10個の細胞/kg若しくは約1×10個の細胞/kg、5×10個の細胞/kg若しくは約5×10個の細胞/kg~1×10個の細胞/kg若しくは約1×10個の細胞/kg、7.5×10個の細胞/kg若しくは約7.5×10個の細胞/kg~1×10個の細胞/kg若しくは約1×10個の細胞/kg、1×10個の細胞/kg若しくは約1×10個の細胞/kg~1×10個の細胞/kg若しくは約1×10個の細胞/kg、2.5×10個の細胞/kg若しくは約2.5×10個の細胞/kg~1×10個の細胞/kg若しくは約1×10個の細胞/kg、5×10個の細胞/kg若しくは約5×10個の細胞/kg~1×10個の細胞/kg若しくは約1×10個の細胞/kg、7.5×10個の細胞/kg若しくは約7.5×10個の細胞/kg~1×10個の細胞/kg若しくは約1×10個の細胞/kg、1×10個の細胞/kg若しくは約1×10個の細胞/kg~1×10個の細胞/kg若しくは約1×10個の細胞/kg、2.5×10個の細胞/kg若しくは約2.5×10個の細胞/kg~1×10個の細胞/kg若しくは約1×10個の細胞/kg、5×10個の細胞/kg若しくは約5×10個の細胞/kg~1×10個の細胞/kg若しくは約1×10個の細胞/kg、又は7.5×10個の細胞/kg若しくは約7.5×10個の細胞/kg~1×10個の細胞/kg若しくは約1×10個の細胞/kgである。
いくつかの実施形態では、用量は、g-NK細胞、又は本明細書に説明されるNK細胞サブセットのうちのいずれかなどの、g-NK細胞の代理マーカーと関連付けられるか若しくはそれを含むNK細胞サブセットの数、あるいは上記のいずれかの生存細胞の数として与えられる。上記の実施形態のいずれかでは、用量は、提供される方法によって産生される拡大された細胞の組成物中の細胞の数、又は上記のいずれかの生存細胞の数として与えられる。
いくつかの実施形態では、治療の方法又は使用のうちのいずれかによる投与のための用量は、5×10若しくは約5×10~10×10若しくは約10×10、例えば、5×10若しくは約5×10~5×10若しくは約5×10、約若しくは約5×10~1×10若しくは約1×10、5×10若しくは約5×10~5×10若しくは約5×10、約若しくは約5×10~1×10若しくは約1×10、1×10~10×10若しくは約10×10、1×10若しくは約1×10~5×10若しくは約5×10、約若しくは約1×10~1×10若しくは約1×10、1×10若しくは約1×10~5×10若しくは約5×10、5×10若しくは約5×10~10×10若しくは約10×10、5×10若しくは約5×10~5×10若しくは約5×10、約若しくは約5×10~1×10若しくは約1×10、1×10若しくは約1×10~10×10若しくは約10×10、1×10若しくは約1×10~5×10若しくは約5×10、又は5×10若しくは約5×10~10×10若しくは約10×10である。いくつかの実施形態では、投与のための用量は、5×10個又は約5×10個の細胞である。いくつかの実施形態では、投与のための用量は、1×10個又は約1×10個の細胞である。いくつかの実施形態では、投与のための用量は、5×10個又は約5×10個の細胞である。いくつかの実施形態では、投与のための用量は、1×1010個又は約1×1010個の細胞である。いくつかの実施形態では、用量は、g-NK細胞、又は本明細書に説明されるNK細胞サブセットのうちのいずれかなどの、g-NK細胞の代理マーカーと関連付けられるか若しくはそれを含むNK細胞サブセットの数、あるいは上記のいずれかの生存細胞の数として与えられる。上記の実施形態のいずれかでは、用量は、提供される方法によって産生される拡大された細胞の組成物中の細胞の数、又は上記のいずれかの生存細胞の数として与えられる。
いくつかの実施形態では、拡大されたNK細胞を含有する組成物は、提供される方法による拡大の直後に個体に投与される。他の実施形態では、拡大されたNK細胞は、上記に説明された方法などによって、投与前の培養中の成長によって貯蔵又は拡大される。例えば、NK細胞は、個体への投与前に6、12、18、又は24か月を超えて貯蔵され得る。
いくつかの実施形態では、g-NK細胞などの、NK細胞及びそのサブセットを含有する提供される組成物は、皮下、筋肉内、静脈内、及び/又は硬膜外投与経路などの非経口経路を含む任意の好都合な経路によって対象に投与され得る。
特定の実施形態では、提供される組成物は、静脈内注入によって投与される。いくつかの実施形態では、10×10個若しくは約10×10個の細胞~10×10個の細胞が、1mL~100mLの体積で静脈内注入によって投与される。いくつかの実施形態では、50×10個又は約50×10個の細胞が投与される。いくつかの実施形態では、1×10個又は約1×10個の細胞が投与される。いくつかの実施形態では、5×10個又は約5×10個の細胞が投与される。いくつかの実施形態では、10×10個又は約10×10個の細胞が投与される。細胞数を投与するために注入する細胞の体積を決定することは、当業者のレベルの範囲内である。一例では、0.5×10個の細胞は、2.5×10個又は約2.5×10個の細胞/mLの濃度(例えば、200mL中に5×10個又は約5×10個の細胞)で製剤化された、解凍された凍結保存された組成物などの、組成物から約20mLの体積の静脈内注入によって投与される。
上記の実施形態のうちのいずれかでは、提供されるg-NK細胞及びその組成物は、疾患又は障害の治療のための単剤療法として使用され得る。
A.組成物及び医薬製剤
いくつかの実施形態では、提供される方法で使用するための組成物が、g-NK細胞を含有する。具体的には、提供される組成物の中には、g-NK細胞について濃縮される細胞の組成物がある。いくつかの実施形態では、提供される方法で使用するための組成物は、提供される方法のうちのいずれかによって産生されるものなどの拡大されたNK細胞であるg-NK細胞を含有する。いくつかの実施形態では、組成物は、NKG2Cpos細胞又はそのサブセットを含有する。いくつかの実施形態では、組成物は、NKG2Aneg細胞又はそのサブセットを含有する。いくつかの実施形態では、組成物は、NKG2Cpos/NKG2Aneg細胞又はそのサブセットを含有する。
いくつかの実施形態では、組成物は、約5~99%のNKG2Cpos細胞若しくはそのサブセット、又は5~99%(両端含む)の任意のパーセンテージのNKG2Cpos細胞若しくはそのサブセットを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、細胞が単離された対象に自然に存在する総NK細胞又は総細胞に対するNKG2Cpos細胞又はそのサブセットのパーセンテージと比較して、総NK細胞又は総細胞に対するNKG2Cpos細胞又はそのサブセットの増加したか、又はより大きいパーセンテージを含み得る。いくつかの実施形態では、パーセンテージは、少なくとも又は少なくとも約2倍、3倍、4倍、5倍、10倍、20倍、30倍、40倍、50倍、60倍、70倍、80倍、90倍、100倍、150倍、200倍以上増加する。
いくつかの実施形態では、組成物は、少なくとも20%若しくは約20%、少なくとも30%若しくは約30%、少なくとも40%若しくは約40%、少なくとも50%若しくは約50%、少なくとも60%若しくは約60%、少なくとも65%若しくは約65%、少なくとも70%若しくは約70%、少なくとも75%若しくは約75%、少なくとも80%若しくは約80%、少なくとも81%若しくは約81%、少なくとも82%若しくは約82%、少なくとも83%若しくは約83%、少なくとも84%若しくは約84%、少なくとも85%若しくは約85%、少なくとも86%若しくは約86%、少なくとも87%若しくは約87%、少なくとも88%若しくは約88%、少なくとも89%若しくは約89%、少なくとも90%若しくは約90%、少なくとも91%若しくは約91%、少なくとも92%若しくは約92%、少なくとも93%若しくは約93%、少なくとも94%若しくは約94%、少なくとも95%若しくは約95%、少なくとも96%若しくは約96%、少なくとも97%若しくは約97%、少なくとも98%若しくは約98%、少なくとも99%若しくは約99%、又は実質的に100%のNKG2Cpos細胞又はそのサブセットを含み得る。いくつかの実施形態では、組成物は、50%超のNKG2Cpos細胞又はそのサブセットを含む。別の実施形態では、組成物は、60%超のNKG2Cpos細胞又はそのサブセットを含む。別の実施形態では、組成物は、70%超のNKG2Cpos細胞又はそのサブセットを含む。別の実施形態では、組成物は、80%超のNKG2Cpos細胞又はそのサブセットを含む。いくつかの実施形態では、提供される組成物は、NKG2Cpos細胞又はそのサブセットが、組成物中の細胞又は組成物中のNK細胞の少なくとも60%若しくは約60%、少なくとも70%若しくは約70%、少なくとも80%若しくは約80%、少なくとも85%若しくは約85%、少なくとも90%若しくは約90%、少なくとも95%若しくは約95%以上を構成する組成物を含む。
いくつかの実施形態では、組成物は、約5~99%のNKG2Aneg細胞若しくはそのサブセット、又は5~99%(両端含む)の任意のパーセンテージのNKG2Aneg細胞若しくはそのサブセットを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、細胞が単離された対象に自然に存在する総NK細胞又は総細胞に対するNKG2Aneg細胞又はそのサブセットのパーセンテージと比較して、総NK細胞又は総細胞に対するNKG2Aneg細胞又はそのサブセットの増加したか、又はより大きいパーセンテージを含み得る。いくつかの実施形態では、パーセンテージは、少なくとも又は少なくとも約2倍、3倍、4倍、5倍、10倍、20倍、30倍、40倍、50倍、60倍、70倍、80倍、90倍、100倍、150倍、200倍以上増加する。
いくつかの実施形態では、組成物は、少なくとも20%若しくは約20%、少なくとも30%若しくは約30%、少なくとも40%若しくは約40%、少なくとも50%若しくは約50%、少なくとも60%若しくは約60%、少なくとも65%若しくは約65%、少なくとも70%若しくは約70%、少なくとも75%若しくは約75%、少なくとも80%若しくは約80%、少なくとも81%若しくは約81%、少なくとも82%若しくは約82%、少なくとも83%若しくは約83%、少なくとも84%若しくは約84%、少なくとも85%若しくは約85%、少なくとも86%若しくは約86%、少なくとも87%若しくは約87%、少なくとも88%若しくは約88%、少なくとも89%若しくは約89%、少なくとも90%若しくは約90%、少なくとも91%若しくは約91%、少なくとも92%若しくは約92%、少なくとも93%若しくは約93%、少なくとも94%若しくは約94%、少なくとも95%若しくは約95%、少なくとも96%若しくは約96%、少なくとも97%若しくは約97%、少なくとも98%若しくは約98%、少なくとも99%若しくは約99%、又は実質的に100%のNKG2Aneg細胞又はそのサブセットを含み得る。いくつかの実施形態では、組成物は、50%超のNKG2Aneg細胞又はそのサブセットを含む。別の実施形態では、組成物は、60%超のNKG2Aneg細胞又はそのサブセットを含む。別の実施形態では、組成物は、70%超のNKG2Aneg細胞又はそのサブセットを含む。別の実施形態では、組成物は、80%超のNKG2Aneg細胞又はそのサブセットを含む。いくつかの実施形態では、提供される組成物は、NKG2Aneg細胞又はそのサブセットが、組成物中の細胞又は組成物中のNK細胞の少なくとも60%若しくは約60%、少なくとも70%若しくは約70%、少なくとも80%若しくは約80%、少なくとも85%若しくは約85%、少なくとも90%若しくは約90%、少なくとも95%若しくは約95%以上を構成する組成物を含む。
いくつかの実施形態では、組成物は、約5~99%のNKG2CposNKG2Aneg細胞若しくはそのサブセット、又は5~99%(両端含む)の任意のパーセンテージのNKG2CposNKG2Aneg細胞若しくはそのサブセットを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、細胞が単離された対象に自然に存在する総NK細胞又は総細胞に対するNKG2CposNKG2Aneg細胞又はそのサブセットのパーセンテージと比較して、総NK細胞又は総細胞に対するNKG2CposNKG2Aneg細胞又はそのサブセットの増加したか、又はより大きいパーセンテージを含み得る。いくつかの実施形態では、パーセンテージは、少なくとも又は少なくとも約2倍、3倍、4倍、5倍、10倍、20倍、30倍、40倍、50倍、60倍、70倍、80倍、90倍、100倍、150倍、200倍以上増加する。
いくつかの実施形態では、組成物は、少なくとも20%若しくは約20%、少なくとも30%若しくは約30%、少なくとも40%若しくは約40%、少なくとも50%若しくは約50%、少なくとも60%若しくは約60%、少なくとも65%若しくは約65%、少なくとも70%若しくは約70%、少なくとも75%若しくは約75%、少なくとも80%若しくは約80%、少なくとも81%若しくは約81%、少なくとも82%若しくは約82%、少なくとも83%若しくは約83%、少なくとも84%若しくは約84%、少なくとも85%若しくは約85%、少なくとも86%若しくは約86%、少なくとも87%若しくは約87%、少なくとも88%若しくは約88%、少なくとも89%若しくは約89%、少なくとも90%若しくは約90%、少なくとも91%若しくは約91%、少なくとも92%若しくは約92%、少なくとも93%若しくは約93%、少なくとも94%若しくは約94%、少なくとも95%若しくは約95%、少なくとも96%若しくは約96%、少なくとも97%若しくは約97%、少なくとも98%若しくは約98%、少なくとも99%若しくは約99%、又は実質的に100%のNKG2CposNKG2Aneg細胞又はそのサブセットを含み得る。いくつかの実施形態では、組成物は、50%超のNKG2CposNKG2Aneg細胞又はそのサブセットを含む。別の実施形態では、組成物は、60%超のNKG2CposNKG2Aneg細胞又はそのサブセットを含む。別の実施形態では、組成物は、70%超のNKG2CposNKG2Aneg細胞又はそのサブセットを含む。別の実施形態では、組成物は、80%超のNKG2CposNKG2Aneg細胞又はそのサブセットを含む。いくつかの実施形態では、提供される組成物は、NKG2CposNKG2Aneg細胞又はそのサブセットが、組成物中の細胞又は組成物中のNK細胞の少なくとも60%若しくは約60%、少なくとも70%若しくは約70%、少なくとも80%若しくは約80%、少なくとも85%若しくは約85%、少なくとも90%若しくは約90%、少なくとも95%若しくは約95%以上を構成する組成物を含む。
いくつかの実施形態では、組成物は、約5~99%のg-NK細胞、又は5~99%(両端含む)の任意のパーセンテージのg-NK細胞を含む。いくつかの実施形態では、組成物は、細胞が単離された対象に自然に存在する総NK細胞又は総細胞に対するg-NKのパーセンテージと比較して、総NK細胞又は総細胞に対するg-NK細胞の増加したか、又はより大きいパーセンテージを含み得る。いくつかの実施形態では、パーセンテージは、少なくとも又は少なくとも約2倍、3倍、4倍、5倍、10倍、20倍、30倍、40倍、50倍、60倍、70倍、80倍、90倍、100倍、150倍、200倍以上増加する。
いくつかの実施形態では、組成物は、少なくとも20%若しくは約20%、少なくとも30%若しくは約30%、少なくとも40%若しくは約40%、少なくとも50%若しくは約50%、少なくとも60%若しくは約60%、少なくとも65%若しくは約65%、少なくとも70%若しくは約70%、少なくとも75%若しくは約75%、少なくとも80%若しくは約80%、少なくとも81%若しくは約81%、少なくとも82%若しくは約82%、少なくとも83%若しくは約83%、少なくとも84%若しくは約84%、少なくとも85%若しくは約85%、少なくとも86%若しくは約86%、少なくとも87%若しくは約87%、少なくとも88%若しくは約88%、少なくとも89%若しくは約89%、少なくとも90%若しくは約90%、少なくとも91%若しくは約91%、少なくとも92%若しくは約92%、少なくとも93%若しくは約93%、少なくとも94%若しくは約94%、少なくとも95%若しくは約95%、少なくとも96%若しくは約96%、少なくとも97%若しくは約97%、少なくとも98%若しくは約98%、少なくとも99%若しくは約99%、又は実質的に100%のg-NK細胞を含み得る。いくつかの実施形態では、組成物は、50%超のg-NK細胞を含む。別の実施形態では、組成物は、70%超のg-NK細胞を含む。別の実施形態では、組成物は、80%超のg-NK細胞を含む。いくつかの実施形態では、提供される組成物は、g-NK細胞が、組成物中の細胞又は組成物中のNK細胞の少なくとも60%若しくは約60%、少なくとも70%若しくは約70%、少なくとも80%若しくは約80%、少なくとも85%若しくは約85%、少なくとも90%若しくは約90%、少なくとも95%若しくは約95%以上を構成する組成物を含む。
いくつかの実施形態では、組成物は、ナチュラルキラー(NK)細胞サブセットの集団を含み、組成物中の細胞の少なくとも40%若しくは約40%、少なくとも50%若しくは約50%、少なくとも55%若しくは約55%、少なくとも60%若しくは約60%、少なくとも65%若しくは約65%、少なくとも70%若しくは約70%、少なくとも75%若しくは約75%、少なくとも少なくとも80%若しくは約80%、少なくとも85%若しくは約85%、少なくとも90%若しくは約90%、又は少なくとも95%若しくは約95%が、CD57posであるg-NK細胞代理マーカープロファイルを有する。いくつかの実施形態では、組成物中の細胞の70%又は約70%~90%又は約90%は、表現型CD57posを有する。いくつかの実施形態では、組成物中の細胞の少なくとも72%若しくは約72%、少なくとも74%若しくは約74%、少なくとも76%若しくは約76%、少なくとも78%若しくは約78%、少なくとも80%若しくは約80%、少なくとも82%若しくは約82%、少なくとも84%若しくは約84%、少なくとも86%若しくは約86%、少なくとも88%若しくは約88%、少なくとも90%若しくは約90%、少なくとも92%若しくは約92%、少なくとも94%若しくは約94%、少なくとも96%若しくは約96%、又は少なくとも98%若しくは約98%は、表現型CD57posを有する。提供される実施形態のうちのいずれかの一部では、組成物中の細胞の少なくとも60%又は約60%は、表現型CD57posを含む。提供される実施形態のうちのいずれかの一部では、組成物中の細胞の少なくとも70%又は約70%は、表現型CD57posを含む。いくつかの実施形態では、表現型は、表面表現型CD3negを更に含む。いくつかの実施形態では、表現型は、表面表現型CD45pos/CD3neg/CD56posを更に含む。提供される態様のうちのいずれかの一部では、そのような表現型を有する細胞の50%超がFcRγnegであり、任意選択的に、50%又は約50%~90%がFcRγnegである。提供される実施形態のうちのいずれかの一部では、そのような表現型を有する細胞の70%超がFcRγnegであり、任意選択的に、70%又は約70%~90%がFcRγnegである。
いくつかの実施形態では、組成物は、ナチュラルキラー(NK)細胞サブセットの集団を含み、組成物中の細胞の少なくとも40%若しくは約40%、少なくとも50%若しくは約50%、少なくとも55%若しくは約55%、少なくとも60%若しくは約60%、少なくとも65%若しくは約65%、少なくとも70%若しくは約70%、少なくとも75%若しくは約75%、少なくとも少なくとも80%若しくは約80%、少なくとも85%若しくは約85%、少なくとも90%若しくは約90%、又は少なくとも95%若しくは約95%が、CD16pos/CD57pos/CD7dim/neg/CD161negであるg-NK細胞代理マーカープロファイルを有する。いくつかの実施形態では、組成物中の細胞の70%又は約70%~90%又は約90%は、表現型CD16pos/CD57pos/CD7dim/neg/CD161negを有する。いくつかの実施形態では、組成物中の細胞の少なくとも72%若しくは約72%、少なくとも74%若しくは約74%、少なくとも76%若しくは約76%、少なくとも78%若しくは約78%、少なくとも80%若しくは約80%、少なくとも82%若しくは約82%、少なくとも84%若しくは約84%、少なくとも86%若しくは約86%、少なくとも88%若しくは約88%、少なくとも90%若しくは約90%、少なくとも92%若しくは約92%、少なくとも94%若しくは約94%、少なくとも96%若しくは約96%、又は少なくとも98%若しくは約98%は、表現型CD16pos/CD57pos/CD7dim/neg/CD161negを有する。提供される実施形態のうちのいずれかの一部では、組成物中の細胞の少なくとも60%又は約60%は、表現型CD16pos/CD57pos/CD7dim/neg/CD161negを含む。提供される実施形態のうちのいずれかの一部では、組成物中の細胞の少なくとも70%又は約70%は、表現型CD16pos/CD57pos/CD7dim/neg/CD161negを含む。いくつかの実施形態では、表現型は、表面表現型CD3negを更に含む。いくつかの実施形態では、表現型は、表面表現型CD45pos/CD3neg/CD56posを更に含む。提供される態様のうちのいずれかの一部では、そのような表現型を有する細胞の50%超がFcRγnegであり、任意選択的に、50%又は約50%~90%がFcRγnegである。提供される実施形態のうちのいずれかの一部では、そのような表現型を有する細胞の70%超がFcRγnegであり、任意選択的に、70%又は約70%~90%がFcRγnegである。
いくつかの実施形態では、組成物は、ナチュラルキラー(NK)細胞サブセットの集団を含み、組成物中の細胞の少なくとも40%若しくは約40%、少なくとも50%若しくは約50%、少なくとも55%若しくは約55%、少なくとも60%若しくは約60%、少なくとも65%若しくは約65%、少なくとも70%若しくは約70%、少なくとも75%若しくは約75%、少なくとも少なくとも80%若しくは約80%、少なくとも85%若しくは約85%、少なくとも90%若しくは約90%、又は少なくとも95%若しくは約95%が、CD38posである表現型を有する。いくつかの実施形態では、組成物中の細胞の70%又は約70%~90%又は約90%は、表現型CD38negを有する。いくつかの実施形態では、組成物中の細胞の少なくとも72%若しくは約72%、少なくとも74%若しくは約74%、少なくとも76%若しくは約76%、少なくとも78%若しくは約78%、少なくとも80%若しくは約80%、少なくとも82%若しくは約82%、少なくとも84%若しくは約84%、少なくとも86%若しくは約86%、少なくとも88%若しくは約88%、少なくとも90%若しくは約90%、少なくとも92%若しくは約92%、少なくとも94%若しくは約94%、少なくとも96%若しくは約96%、又は少なくとも98%若しくは約98%は、表現型CD38negを有する。提供される実施形態のうちのいずれかの一部では、組成物中の細胞の少なくとも60%又は約60%は、表現型CD38negを含む。提供される実施形態のうちのいずれかの一部では、組成物中の細胞の少なくとも70%又は約70%は、表現型CD38negを含む。いくつかの実施形態では、表現型は、表面表現型CD3negを更に含む。いくつかの実施形態では、表現型は、表面表現型CD45pos/CD3neg/CD56posを更に含む。提供される態様のうちのいずれかの一部では、そのような表現型を有する細胞の50%超がFcRγnegであり、任意選択的に、50%又は約50%~90%がFcRγnegである。提供される実施形態のうちのいずれかの一部では、そのような表現型を有する細胞の70%超がFcRγnegであり、任意選択的に、70%又は約70%~90%がFcRγnegである。
いくつかの実施形態では、組成物は、ナチュラルキラー(NK)細胞サブセットの集団を含み、組成物中の細胞の少なくとも40%若しくは約40%、少なくとも50%若しくは約50%、少なくとも55%若しくは約55%、少なくとも60%若しくは約60%、少なくとも65%若しくは約65%、少なくとも70%若しくは約70%、少なくとも75%若しくは約75%、少なくとも少なくとも80%若しくは約80%、少なくとも85%若しくは約85%、少なくとも90%若しくは約90%、又は少なくとも95%若しくは約95%が、CD16negである表現型を有する。いくつかの実施形態では、組成物中の細胞の70%又は約70%~90%又は約90%は、表現型CD16posを有する。いくつかの実施形態では、組成物中の細胞の少なくとも72%若しくは約72%、少なくとも74%若しくは約74%、少なくとも76%若しくは約76%、少なくとも78%若しくは約78%、少なくとも80%若しくは約80%、少なくとも82%若しくは約82%、少なくとも84%若しくは約84%、少なくとも86%若しくは約86%、少なくとも88%若しくは約88%、少なくとも90%若しくは約90%、少なくとも92%若しくは約92%、少なくとも94%若しくは約94%、少なくとも96%若しくは約96%、又は少なくとも98%若しくは約98%は、表現型CD16posを有する。提供される実施形態のうちのいずれかの一部では、組成物中の細胞の少なくとも60%又は約70%は、表現型CD16posを含む。提供される実施形態のうちのいずれかの一部では、組成物中の細胞の少なくとも70%又は約70%は、表現型CD16posを含む。いくつかの実施形態では、表現型は、表面表現型CD3negを更に含む。いくつかの実施形態では、表現型は、表面表現型CD45pos/CD3neg/CD56posを更に含む。提供される態様のうちのいずれかの一部では、そのような表現型を有する細胞の50%超がFcRγnegであり、任意選択的に、50%又は約50%~90%がFcRγnegである。提供される実施形態のうちのいずれかの一部では、そのような表現型を有する細胞の70%超がFcRγnegであり、任意選択的に、70%又は約70%~90%がFcRγnegである。
いくつかの実施形態では、組成物は、ナチュラルキラー(NK)細胞サブセットの集団を含み、組成物中の細胞の少なくとも40%若しくは約40%、少なくとも50%若しくは約50%、少なくとも55%若しくは約55%、少なくとも60%若しくは約60%、少なくとも65%若しくは約65%、少なくとも70%若しくは約70%、少なくとも75%若しくは約75%、少なくとも少なくとも80%若しくは約80%、少なくとも85%若しくは約85%、少なくとも90%若しくは約90%、又は少なくとも95%若しくは約95%が、NKG2Aneg/CD161negであるg-NK細胞代理マーカープロファイルを有する。いくつかの実施形態では、組成物中の細胞の70%又は約70%~90%又は約90%が、表現型NKG2Aneg/CD161negを有する。いくつかの実施形態では、組成物中の細胞の少なくとも72%若しくは約72%、少なくとも74%若しくは約74%、少なくとも76%若しくは約76%、少なくとも78%若しくは約78%、少なくとも80%若しくは約80%、少なくとも82%若しくは約82%、少なくとも84%若しくは約84%、少なくとも86%若しくは約86%、少なくとも88%若しくは約88%、少なくとも90%若しくは約90%、少なくとも92%若しくは約92%、少なくとも94%若しくは約94%、少なくとも96%若しくは約96%、又は少なくとも98%若しくは約98%は、表現型NKG2Aneg/CD161negを有する。提供される実施形態のうちのいずれかの一部では、組成物中の細胞の少なくとも60%又は約60%は、表現型NKG2Aneg/CD161negを含む。提供される実施形態のうちのいずれかの一部では、組成物中の細胞の少なくとも70%又は約70%は、表現型NKG2Aneg/CD161negを含む。いくつかの実施形態では、表現型は、表面表現型CD3negを更に含む。いくつかの実施形態では、表現型は、表面表現型CD45pos/CD3neg/CD56posを更に含む。提供される態様のうちのいずれかの一部では、そのような表現型を有する細胞の50%超がFcRγnegであり、任意選択的に、50%又は約50%~90%がFcRγnegである。提供される実施形態のうちのいずれかの一部では、そのような表現型を有する細胞の70%超がFcRγnegであり、任意選択的に、70%又は約70%~90%がFcRγnegである。
いくつかの実施形態では、組成物は、組成物中のNK細胞の50%超又は約50%超が、g-NK細胞(FcRγneg)又はその代理マーカープロファイルを発現するNK細胞である、NK細胞の集団を含む。いくつかの実施形態では、組成物は、組成物中のNK細胞の55%超又は約55%超が、g-NK細胞(FcRγneg)又はその代理マーカープロファイルを発現するNK細胞である、NK細胞の集団を含む。いくつかの実施形態では、組成物は、組成物中のNK細胞の60%超又は約60%超が、g-NK細胞(FcRγneg)又はその代理マーカープロファイルを発現するNK細胞である、NK細胞の集団を含む。いくつかの実施形態では、組成物は、組成物中のNK細胞の65%超又は約65%超が、g-NK細胞(FcRγneg)又はその代理マーカープロファイルを発現するNK細胞である、NK細胞の集団を含む。いくつかの実施形態では、組成物は、組成物中のNK細胞の70%超又は約70%超が、g-NK細胞(FcRγneg)又はその代理マーカープロファイルを発現するNK細胞である、NK細胞の集団を含む。いくつかの実施形態では、組成物は、組成物中のNK細胞の75%超又は約75%超が、g-NK細胞(FcRγneg)又はその代理マーカープロファイルを発現するNK細胞である、NK細胞の集団を含む。いくつかの実施形態では、組成物は、組成物中のNK細胞の80%超又は約80%超が、g-NK細胞(FcRγneg)又はその代理マーカープロファイルを発現するNK細胞である、NK細胞の集団を含む。いくつかの実施形態では、組成物は、組成物中のNK細胞の85%超又は約85%超が、g-NK細胞(FcRγneg)又はその代理マーカープロファイルを発現するNK細胞である、NK細胞の集団を含む。いくつかの実施形態では、組成物は、組成物中のNK細胞の90%超又は約90%超が、g-NK細胞(FcRγneg)又はその代理マーカープロファイルを発現するNK細胞である、NK細胞の集団を含む。いくつかの実施形態では、組成物は、組成物中のNK細胞の95%超又は約95%超が、g-NK細胞(FcRγneg)又はその代理マーカープロファイルを発現するNK細胞である、NK細胞の集団を含む。代理マーカープロファイルは、本明細書に説明される任意のものであり得る。例えば、代理マーカープロファイルは、CD16pos/CD57pos/CD7dim/neg/CD161negであり得る。他の例では、代理マーカープロファイルは、NKG2Aneg/CD161negであり得る。更なる例では、g-NK細胞代理マーカープロファイルは、CD38negである。代理表面マーカープロファイルは、表現型CD45pos/CD3neg/CD56posを更に含み得る。
いくつかの実施形態では、組成物のg-NK細胞、又はその特定のパーセンテージ、例えば、約70%超は、パーフォリン及び/又はグランザイムBに対して陽性である。パーフォリン又はグランザイムBに対して陽性の細胞の数を測定するための方法は、当業者に既知である。方法としては、例えば、細胞内フローサイトメトリーが挙げられる。一例では、パーフォリン又はグランザイムBに対して陽性の細胞のパーセンテージ又は数は、パーフォリン及びグランザイムBに対する抗体で染色する前に、例えば、Miltenyi Biotec製のInside Stain Kitを使用して、細胞の透過処理によって決定され得る。次いで、細胞染色が、例えば、フローサイトメトリーを使用して解明され得る。
いくつかの実施形態では、組成物のg-NK細胞の70%超又は約70%超がパーフォリンに対して陽性であり、組成物のg-NK細胞の70%超又は約70%超がグランザイムBに対して陽性である。いくつかの実施形態では、組成物のg-NK細胞の75%超又は約75%超がパーフォリンに対して陽性であり、組成物のg-NK細胞の75%超又は約75%超がグランザイムBに対して陽性である。いくつかの実施形態では、組成物のg-NK細胞の80%超又は約80%超がパーフォリンに対して陽性であり、組成物のg-NK細胞の80%超又は約80%超がグランザイムBに対して陽性である。いくつかの実施形態では、組成物のg-NK細胞の85%超又は約85%超がパーフォリンに対して陽性であり、組成物のg-NK細胞の85%超又は約85%超がグランザイムBに対して陽性である。いくつかの実施形態では、組成物のg-NK細胞の90%超又は約90%超がパーフォリンに対して陽性であり、組成物のg-NK細胞の90%超又は約90%超がグランザイムBに対して陽性である。いくつかの実施形態では、組成物のg-NK細胞の95%超又は約95%超がパーフォリンに対して陽性であり、組成物のg-NK細胞の95%超又は約95%超がグランザイムBに対して陽性である。
いくつかの実施形態では、NK細胞、例えばg-NK細胞によるパーフォリン及びグランザイムBの発現レベルは、細胞内フローサイトメトリー及び平均蛍光強度(MFI)のレベルに基づいて測定されたレベルによって測定され得る。いくつかの実施形態では、MFIに基づくパーフォリン及びグランザイムBの発現レベルは、g-NK細胞とFcRγposである細胞との間で異なることになる。いくつかの実施形態では、パーフォリンに対して陽性である組成物のg-NK細胞は、MFIレベルに基づいて、FcRγposNK細胞によって発現されるパーフォリンの平均レベルの少なくとも2倍又は約2倍のパーフォリンの平均レベルを発現する。いくつかの実施形態では、パーフォリンに対して陽性である組成物のg-NK細胞は、MFIレベルに基づいて、FcRγposNK細胞によって発現されるパーフォリンの平均レベルの少なくとも3倍又は約3倍のパーフォリンの平均レベルを発現する。いくつかの実施形態では、パーフォリンに対して陽性である組成物のg-NK細胞は、MFIレベルに基づいて、FcRγposNK細胞によって発現されるパーフォリンの平均レベルの少なくとも4倍又は約4倍のパーフォリンの平均レベルを発現する。いくつかの実施形態では、グランザイムBに対して陽性である組成物のg-NK細胞は、MFIレベルに基づいて、FcRγposNK細胞によって発現されるグランザイムBの平均レベルの少なくとも2倍又は約2倍のグランザイムBの平均レベルを発現する。いくつかの実施形態では、グランザイムBに対して陽性である組成物のg-NK細胞は、MFIレベルに基づいて、FcRγposNK細胞によって発現されるグランザイムBの平均レベルの少なくとも3倍又は約3倍のグランザイムBの平均レベルを発現する。いくつかの実施形態では、グランザイムBに対して陽性である組成物のg-NK細胞は、MFIレベルに基づいて、FcRγposNK細胞によって発現されるグランザイムBの平均レベルの少なくとも4倍又は約4倍のグランザイムBの平均レベルを発現する。
いくつかの実施形態では、組成物中の細胞の少なくとも50%又は約50%が、FcRγ欠損NK細胞(g-NK)であり、g-NK細胞の70%超又は約70%超が、パーフォリンに対して陽性であり、g-NK細胞の70%超又は約70%超が、グランザイムBに対して陽性である。いくつかの実施形態では、g-NK細胞の80%超若しくは約80%超がパーフォリンに対して陽性であり、g-NK細胞の80%超若しくは約80%超がグランザイムBに対して陽性である。いくつかの実施形態では、g-NK細胞の90%超若しくは約90%超がパーフォリンに対して陽性であり、g-NK細胞の90%超若しくは約90%超がグランザイムBに対して陽性である。いくつかの実施形態では、g-NK細胞の95%超若しくは約95%超がパーフォリンに対して陽性であり、g-NK細胞の95%超若しくは約95%超がグランザイムBに対して陽性である。いくつかの実施形態では、g-NK細胞が、FcRγnegである。
任意の実施形態のうちのいくつかでは、パーフォリンに対して陽性である細胞のうち、細胞が、細胞内フローサイトメトリーによって測定された際、平均蛍光強度(MFI)に基づいて、FcRγposである細胞によって発現されるパーフォリンの平均レベルの少なくとも2倍又は約2倍である平均レベルのパーフォリンを発現する。任意の実施形態のうちのいくつかでは、グランザイムBに対して陽性である細胞のうち、細胞が、細胞内フローサイトメトリーによって測定された際、平均蛍光強度(MFI)に基づいて、FcRγposである細胞によって発現されるグランザイムBの平均レベルの少なくとも2倍又は約2倍である平均レベルのグランザイムBを発現する。
任意の実施形態のうちのいくつかでは、組成物中の細胞の10%超が、任意選択的にCD107a発現によって測定される際、腫瘍標的細胞に対する脱顆粒が可能であり、任意選択的に、脱顆粒が、腫瘍標的細胞に対する抗体の非存在下で測定される。任意の実施形態のうちのいくつかでは、組成物中の細胞のうち、15%超若しくは約15%超、20%超若しくは約20%超、30%超若しくは約30%超、40%超若しくは約40%超、又は50%超若しくは約50%超が、任意選択的にCD107a発現によって測定される際、標的抗原を発現する細胞(標的細胞)及び標的抗原に対抗する抗体(抗標的抗体)の存在下で、脱顆粒を呈する。任意のそのような実施形態のうちのいくつかでは、組成物中の細胞の10%超が、腫瘍標的細胞に対するインターフェロン-ガンマ又はTNF-アルファを産生することができ、任意選択的に、インターフェロン-ガンマ又はTNF-アルファが、腫瘍標的細胞に対する抗体の非存在下で測定される。
いくつかの実施形態では、組成物中の細胞のうち、15%超若しくは約15%超、20%超若しくは約20%超、30%超若しくは約30%超、40%超若しくは約40%超、又は50%超若しくは約50%超が、標的抗原を発現する細胞(標的細胞)及び標的抗原に対抗する抗体(抗標的抗体)の存在下で、エフェクターサイトカインを産生する。いくつかの実施形態では、例えば、標的細胞は、CD38を発現する腫瘍細胞株であり得、抗体は、抗CD38抗体(例えば、ダラツムマブ)である。いくつかの実施形態では、例えば、標的細胞は、SLAMF7を発現する腫瘍細胞株であり得、抗体は、抗SLAMF7抗体(例えば、エロツズマブ)である。いくつかの実施形態では、例えば、標的細胞は、BCMAを発現する腫瘍細胞株であり得、抗体は、抗BCMA抗体(例えば、ベランタマブ)である。いくつかの実施形態では、例えば、標的細胞は、CD20を発現する腫瘍細胞株であり得、抗体は、抗CD20抗体(例えば、リツキシマブ)である。いくつかの実施形態では、例えば、標的細胞は、CD19を発現する腫瘍細胞株であり得、抗体は、抗CD19抗体(例えば、タファシタマブ又はロンカスツキシマブ)である。いくつかの実施形態では、例えば、標的細胞は、CD30を発現する腫瘍細胞株であり得、抗体は、抗CD30抗体(例えば、ブレンツキシマブ)である。
いくつかの実施形態では、組成物中の細胞の少なくとも50%又は約50%は、FcRγ欠損(FcRγneg)NK細胞(g-NK)であり、組成物中の細胞の15%超又は約15%超は、標的抗原を発現する細胞(標的細胞)及び標的抗原に対抗する抗体(抗標的抗体)の存在下でエフェクターサイトカインを産生する。いくつかの実施形態では、20%超若しくは約20%超、30%超若しくは約30%超、40%超若しくは約40%超、又は50%超若しくは約50%超が、標的抗原を発現する細胞(標的細胞)及び標的抗原に対抗する抗体(抗標的抗体)の存在下で、エフェクターサイトカインを産生する。いくつかの実施形態では、例えば、標的細胞は、CD38を発現する腫瘍細胞株であり得、抗体は、抗CD38抗体(例えば、ダラツムマブ)である。いくつかの実施形態では、例えば、標的細胞は、SLAMF7を発現する腫瘍細胞株であり得、抗体は、抗SLAMF7抗体(例えば、エロツズマブ)である。いくつかの実施形態では、例えば、標的細胞は、BCMAを発現する腫瘍細胞株であり得、抗体は、抗BCMA抗体(例えば、ベランタマブ)である。いくつかの実施形態では、例えば、標的細胞は、CD20を発現する腫瘍細胞株であり得、抗体は、抗CD20抗体(例えば、リツキシマブ)である。いくつかの実施形態では、例えば、標的細胞は、CD19を発現する腫瘍細胞株であり得、抗体は、抗CD19抗体(例えば、タファシタマブ又はロンカスツキシマブ)である。いくつかの実施形態では、例えば、標的細胞は、CD30を発現する腫瘍細胞株であり得、抗体は、抗CD30抗体(例えば、ブレンツキシマブ)である。
任意の実施形態のうちのいくつかでは、エフェクターサイトカインが、IFN-ガンマ又はTNF-アルファである。任意の実施形態のうちのいくつかでは、エフェクターサイトカインが、IFN-ガンマ及びTNF-アルファである。
任意の実施形態のうちのいくつかでは、組成物中の細胞のうち、15%超若しくは約15%超、20%超若しくは約20%超、30%超若しくは約30%超、40%超若しくは約40%超、又は50%超若しくは約50%超が、任意選択的にCD107a発現によって測定される際、標的抗原を発現する細胞(標的細胞)及び標的抗原に対抗する抗体(抗標的抗体)の存在下で、脱顆粒を呈する。いくつかの実施形態では、例えば、標的細胞は、CD38を発現する腫瘍細胞株であり得、抗体は、抗CD38抗体(例えば、ダラツムマブ)である。いくつかの実施形態では、例えば、標的細胞は、SLAMF7を発現する腫瘍細胞株であり得、抗体は、抗SLAMF7抗体(例えば、エロツズマブ)である。いくつかの実施形態では、例えば、標的細胞は、BCMAを発現する腫瘍細胞株であり得、抗体は、抗BCMA抗体(例えば、ベランタマブ)である。いくつかの実施形態では、例えば、標的細胞は、CD20を発現する腫瘍細胞株であり得、抗体は、抗CD20抗体(例えば、リツキシマブ)である。いくつかの実施形態では、例えば、標的細胞は、CD19を発現する腫瘍細胞株であり得、抗体は、抗CD19抗体(例えば、タファシタマブ又はロンカスツキシマブ)である。いくつかの実施形態では、例えば、標的細胞は、CD30を発現する腫瘍細胞株であり得、抗体は、抗CD30抗体(例えば、ブレンツキシマブ)である。
いくつかの実施形態では、組成物中の細胞の少なくとも50%又は約50%は、FcRγ欠損(FcRγneg)NK細胞(g-NK)であり、組成物中の細胞の15%超又は約15%超は、標的抗原を発現する細胞(標的細胞)及び標的抗原に対抗する抗体(抗標的抗体)の存在下で、任意選択的にCD107a発現によって測定される際、脱顆粒を呈する。いくつかの実施形態では、20%超若しくは約20%超、30%超若しくは約30%超、40%超若しくは約40%超、又は50%超若しくは約50%超が、標的抗原を発現する細胞(標的細胞)及び標的抗原に対抗する抗体(抗標的抗体)の存在下で、任意選択的にCD107a発現によって測定される際、脱顆粒を呈する。いくつかの実施形態では、例えば、標的細胞は、CD38を発現する腫瘍細胞株であり得、抗体は、抗CD38抗体(例えば、ダラツムマブ)である。いくつかの実施形態では、例えば、標的細胞は、SLAMF7を発現する腫瘍細胞株であり得、抗体は、抗SLAMF7抗体(例えば、エロツズマブ)である。いくつかの実施形態では、例えば、標的細胞は、BCMAを発現する腫瘍細胞株であり得、抗体は、抗BCMA抗体(例えば、ベランタマブ)である。いくつかの実施形態では、例えば、標的細胞は、CD20を発現する腫瘍細胞株であり得、抗体は、抗CD20抗体(例えば、リツキシマブ)である。いくつかの実施形態では、例えば、標的細胞は、CD19を発現する腫瘍細胞株であり得、抗体は、抗CD19抗体(例えば、タファシタマブ又はロンカスツキシマブ)である。いくつかの実施形態では、例えば、標的細胞は、CD30を発現する腫瘍細胞株であり得、抗体は、抗CD30抗体(例えば、ブレンツキシマブ)である。
提供される実施形態のうちのいずれかの一部では、組成物中の細胞の60%超又は約60%超は、g-NK細胞である。提供される実施形態のうちのいずれかの一部では、組成物中の細胞の70%超又は約70%超は、g-NK細胞である。提供される実施形態のうちのいずれかの一部では、組成物中の細胞の80%超又は約80%超は、g-NK細胞である。提供される実施形態のうちのいずれかの一部では、組成物中の細胞の90%超又は約90%超は、g-NK細胞である。提供される実施形態のうちのいずれかの一部では、組成物中の細胞の95%超又は約95%超は、g-NK細胞である。
いくつかの実施形態では、g-NK細胞は、g-NK細胞代理マーカープロファイルを呈する。いくつかの実施形態では、g-NK細胞代理マーカープロファイルは、CD16pos/CD57pos/CD7dim/neg/CD161negである。いくつかの実施形態では、g-NK細胞代理マーカープロファイルは、NKG2Aneg/CD161negである。いくつかの実施形態では、g-NK細胞代理マーカープロファイルは、CD38negである。いくつかの実施形態では、g-NK細胞代理表面マーカープロファイルは、更に、CD45pos/CD3neg/CD56posである。
上記の実施形態のうちのいずれかの一部では、細胞の60%超又は約60%超は、g-NK細胞である。上記の実施形態のうちのいずれかの一部では、細胞の70%超又は約70%超は、g-NK細胞である。上記の実施形態のうちのいずれかの一部では、細胞の80%超又は約80%超が、g-NK細胞である。上記の実施形態のうちのいずれかの一部では、細胞の90%超又は約90%超は、g-NK細胞である。上記の実施形態のうちのいずれかの一部では、細胞の95%超又は約95%超は、g-NK細胞である。
上記の実施形態のうちのいずれかの一部では、細胞の80%超又は約80%超は、パーフォリンに対して陽性である。上記の実施形態のうちのいずれかの一部では、細胞の90%超又は約90%超は、パーフォリンに対して陽性である。上記の実施形態のうちのいずれかの一部では、パーフォリンに対して陽性である細胞のうち、細胞が、細胞内フローサイトメトリーによって測定された際、平均蛍光強度(MFI)に基づいて、FcRγposである細胞によって発現されるパーフォリンの平均レベルの少なくとも2倍又は約2倍である平均レベルのパーフォリンを発現する。
上記の実施形態のうちのいずれかの一部では、細胞の80%超又は約80%超が、グランザイムBに対して陽性である。上記の実施形態のうちのいずれかの一部では、細胞の90%超又は約90%超が、グランザイムBに対して陽性である。任意の実施形態のうちのいくつかでは、グランザイムBに対して陽性である細胞のうち、細胞が、細胞内フローサイトメトリーによって測定された際、平均蛍光強度(MFI)に基づいて、FcRγposである細胞によって発現されるグランザイムBの平均レベルの少なくとも2倍又は約2倍である平均レベルのグランザイムBを発現する。
提供される態様のうちのいずれかの一部では、組成物は、10個又は約10個の細胞~1012個又は約1012個の細胞を含む。提供される実施形態のうちのいずれかの一部では、組成物は、10個若しくは約10個~1011個若しくは約1011個の細胞、10個若しくは約10個~1010個若しくは約1010個の細胞、10個若しくは約10個~10個若しくは約10個の細胞、10個若しくは約10個~10個若しくは約10個の細胞、10個若しくは約10個~10個若しくは約10個の細胞、10個若しくは約10個~1012個若しくは約1012個の細胞、10個若しくは約10個~1011個若しくは約1011個の細胞、10個若しくは約10個~1010個若しくは約1010個の細胞、10個若しくは約10個~10個若しくは約10個の細胞、10個若しくは約10個~10個若しくは約10個の細胞、10個若しくは約10個~1012個若しくは約1012個の細胞、10個若しくは約10個~1011個若しくは約1011個の細胞、10個若しくは約10個~1010個若しくは約1010個の細胞、10個若しくは約10個~10個若しくは約10個の細胞、10個若しくは約10個~1012個若しくは約1012個の細胞、10個若しくは約10個~1011個若しくは約1011個の細胞、10個若しくは約10個~1010個若しくは約1010個の細胞、1010個若しくは約1010個~1012個若しくは約1012個の細胞、1010個若しくは約1010個~1011個若しくは約1011個の細胞、又は1011個若しくは約1011個~1012個若しくは約1012個の細胞を含む。
提供される実施形態のうちのいずれかの一部では、組成物は、少なくとも又はおよそ少なくとも10個の細胞を含む。提供される実施形態のうちのいずれかの一部では、組成物は、10個若しくは約10個~1010個若しくは約1010個の細胞、10個若しくは約10個~10個若しくは約10個の細胞、10個若しくは約10個~10個若しくは約10個の細胞、10個若しくは約10個~10個若しくは約10個の細胞、10個若しくは約10個~1010個若しくは約1010個の細胞、10個若しくは約10個~10個若しくは約10個の細胞、10個若しくは約10個~10個若しくは約10個の細胞、10個若しくは約10個~1010個若しくは約1010個の細胞、10個若しくは約10個~10個若しくは約10個の細胞、10個若しくは約10個~1010個若しくは約1010個の細胞を含む。
提供される実施形態のうちのいずれかの一部では、組成物は、少なくとも又はおよそ少なくとも10個の細胞を含む。提供される実施形態のうちのいずれかの一部では、組成物は、少なくとも10個又は約10個の細胞を含む。提供される実施形態のうちのいずれかの一部では、組成物は、少なくとも1010個又は約1010個の細胞を含む。提供される実施形態のうちのいずれかの一部では、組成物は、少なくとも1011個又は約1011個の細胞を含む。提供される態様のうちのいずれかの一部では、組成物は、10個又は約10個~1011個又は約1011個の細胞を含む。提供される態様のうちのいずれかの一部では、組成物は、10個又は約10個~1010個又は約1010個の細胞を含む。提供される態様のうちのいずれかの一部では、組成物は、10個又は約10個~10個又は約10個の細胞を含む。提供される態様のうちのいずれかの一部では、組成物は、10個又は約10個~1011個又は約1011個の細胞を含む。提供される態様のうちのいずれかの一部では、組成物は、10個又は約10個~1010個又は約1010個の細胞を含む。提供される態様のうちのいずれかの一部では、組成物は、1010個又は約1010個~1011個又は約1011個の細胞を含む。
提供される実施形態のうちのいずれかの一部では、組成物は、少なくとも10個又は約10個のg-NK細胞を含む。提供される実施形態のうちのいずれかの一部では、組成物は、10個若しくは約10個~1010個若しくは約1010個のg-NK細胞、10個若しくは約10個~10個若しくは約10個のg-NK細胞、10個若しくは約10個~10個若しくは約10個のg-NK細胞、10個若しくは約10個~10個若しくは約10個のg-NK細胞、10個若しくは約10個~1010個若しくは約1010個のg-NK細胞、10個若しくは約10個~10個若しくは約10個のg-NK細胞、10個若しくは約10個~10個若しくは約10個のg-NK細胞、10個若しくは約10個~1010個若しくは約1010個のg-NK細胞、10個若しくは約10個~10個若しくは約10個のg-NK細胞、10個若しくは約10個~1010個若しくは約1010個のg-NK細胞を含む。提供される実施形態のうちのいずれかの一部では、g-NK細胞は、FcRγnegである。提供される実施形態のうちのいずれかの一部では、g-NK細胞は、g-NK代理表面マーカープロファイルを有する細胞である。いくつかの実施形態では、g-NK細胞代理表面マーカープロファイルは、CD16pos/CD57pos/CD7dim/neg/CD161negである。いくつかの実施形態では、g-NK細胞代理表面マーカープロファイルは、NKG2Aneg/CD161negである。提供される実施形態のうちのいずれかの一部では、g-NK細胞又はg-NK代理マーカープロファイルを有する細胞は、表面表現型CD45pos/CD3neg/CD56posを更に含む。提供される実施形態のうちのいずれかの一部では、g-NK細胞又はg-NK代理マーカープロファイルを有する細胞は、表面表現型CD38negを更に含む。
提供される組成物のうちのいずれかの特定の実施形態では、組成物中の細胞は、同じドナーに由来する。したがって、組成物は、1つ以上の異なるドナーからの細胞の混合された集団を含まない。本明細書で提供されるように、拡大の方法は、特定のNK細胞サブセット、特にg-NK細胞サブセット、又は上記に説明されたNK細胞サブセットのうちのいずれかなどの、g-NK細胞に対する代理マーカーと関連付けられるか、若しくはそれを含むNK細胞サブセットの500倍以上、600倍以上、700倍以上、800倍以上、900倍以上、1000倍以上の高収率拡大を結果的にもたらす。任意の実施形態のうちのいくつかでは、増加は、1000倍超又は約1000倍超である。任意の実施形態のうちのいくつかでは、増加は、2000倍超又は約2000倍超である。任意の実施形態のうちのいくつかでは、増加は、2500倍超又は約2500倍超である。任意の実施形態のうちのいくつかでは、増加は、3000倍超又は約3000倍超である。任意の実施形態のうちのいくつかでは、増加は、5000倍超又は約5000倍超である。任意の実施形態のうちのいくつかでは、増加は、10000倍超又は約10000倍超である。任意の実施形態のうちのいくつかでは、増加は、15000倍超又は約15000倍超である。任意の実施形態のうちのいくつかでは、増加は、20000倍超又は約20000倍超である。任意の実施形態のうちのいくつかでは、増加は、25000倍超又は約25000倍超である。任意の実施形態のうちのいくつかでは、増加は、30000倍超又は約30000倍超である。任意の実施形態のうちのいくつかでは、増加は、35000倍超又は約35000倍超である。特定の実施形態では、拡大は、特定のNK細胞サブセット、特に、g-NK細胞サブセット、又は上記に説明されたNK細胞サブセットのうちのいずれかなどのg-NK細胞に対する代理マーカーと関連付けられるか、若しくはそれを含むNK細胞サブセットの数の1,000倍又は約1,000倍の増加を結果的にもたらす。特定の実施形態では、拡大は、特定のNK細胞サブセット、特に、g-NK細胞サブセット、又は上記に説明されたNK細胞サブセットのうちのいずれかなどのg-NK細胞に対する代理マーカーと関連付けられるか、若しくはそれを含むNK細胞サブセットの数の3,000倍又は約3,000倍の増加を結果的にもたらす。特定の実施形態では、拡大は、特定のNK細胞サブセット、特に、g-NK細胞サブセット、又は上記に説明されたNK細胞サブセットのうちのいずれかなどのg-NK細胞に対する代理マーカーと関連付けられるか、若しくはそれを含むNK細胞サブセットの数の35,000倍又は約35,000倍の増加を結果的にもたらす。
いくつかの場合、単一ドナーから得られたNK細胞の最初の供給源から提供される方法によって達成される拡大は、必要とする対象への投与のための複数の個々の用量を提供するための細胞の組成物を産生し得る。したがって、提供される方法は、同種異系方法に特に好適である。いくつかの場合、提供される方法による1人のドナーから単離されたNK細胞の出発集団からの単回拡大は、必要とする対象への投与のために、約20超の個別用量、例えば、30若しくは約30の個別用量、40の個別用量、50の個別用量、60の個別用量、70の個別用量、80の個別用量、90の個別用量、100の個別用量、又は上記のいずれかの間の値である個別用量を結果的にもたらし得る。いくつかの実施形態では、個別用量は、1×10個の細胞/kg若しくは約1×10個の細胞/kg~1×10個の細胞/kg若しくは約1×10個の細胞/kg、例えば、1×10個の細胞/kg若しくは約1×10個の細胞/kg~7.5×10個の細胞/kg若しくは約7.5×10個の細胞/kg、1×10個の細胞/kg若しくは約1×10個の細胞/kg~5×10個の細胞/kg若しくは約5×10個の細胞/kg、1×10個の細胞/kg若しくは約1×10個の細胞/kg~2.5×10個の細胞/kg若しくは約2.5×10個の細胞/kg、1×10個の細胞/kg若しくは約1×10個の細胞/kg~1×10個の細胞/kg若しくは約1×10個の細胞/kg、1×10個の細胞/kg若しくは約1×10個の細胞/kg~7.5×10個の細胞/kg若しくは約7.5×10個の細胞/kg、1×10個の細胞/kg若しくは約1×10個の細胞/kg~5×10個の細胞/kg若しくは約5×10個の細胞/kg、1×10個の細胞/kg若しくは約1×10個の細胞/kg~2.5×10個の細胞/kg若しくは約2.5×10個の細胞/kg、2.5×10個の細胞/kg若しくは約2.5×10個の細胞/kg~1×10個の細胞/kg若しくは約1×10個の細胞/kg、2.5×10個の細胞/kg若しくは約2.5×10個の細胞/kg~7.5×10個の細胞/kg若しくは約7.5×10個の細胞/kg、2.5×10個の細胞/kg若しくは約2.5×10個の細胞/kg~5×10個の細胞/kg若しくは約5×10個の細胞/kg、2.5×10個の細胞/kg若しくは約2.5×10個の細胞/kg~2.5×10個の細胞/kg若しくは約2.5×10個の細胞/kg、2.5×10個の細胞/kg若しくは約2.5×10個の細胞/kg~1×10個の細胞/kg若しくは約1×10個の細胞/kg、2.5×10個の細胞/kg若しくは約2.5×10個の細胞/kg~7.5×10個の細胞/kg若しくは約7.5×10個の細胞/kg、2.5×10個の細胞/kg若しくは約2.5×10個の細胞/kg~5×10個の細胞/kg若しくは約5×10個の細胞/kg、5×10個の細胞/kg若しくは約5×10個の細胞/kg~1×10個の細胞/kg若しくは約1×10個の細胞/kg、5×10個の細胞/kg若しくは約5×10個の細胞/kg~7.5×10個の細胞/kg若しくは約7.5×10個の細胞/kg、5×10個の細胞/kg若しくは約5×10個の細胞/kg~5×10個の細胞/kg若しくは約5×10個の細胞/kg、5×10個の細胞/kg若しくは約5×10個の細胞/kg~2.5×10個の細胞/kg若しくは約2.5×10個の細胞/kg、5×10個の細胞/kg若しくは約5×10個の細胞/kg~1×10個の細胞/kg若しくは約1×10個の細胞/kg、5×10個の細胞/kg若しくは約5×10個の細胞/kg~7.5×10個の細胞/kg若しくは約7.5×10個の細胞/kg、1×10個の細胞/kg若しくは約1×10個の細胞/kg~1×10個の細胞/kg若しくは約1×10個の細胞/kg、1×10個の細胞/kg若しくは約1×10個の細胞/kg~7.5×10個の細胞/kg若しくは約7.5×10個の細胞/kg、1×10個の細胞/kg若しくは約1×10個の細胞/kg~5×10個の細胞/kg若しくは約5×10個の細胞/kg、1×10個の細胞/kg若しくは約1×10個の細胞/kg~2.5×10個の細胞/kg若しくは約2.5×10個の細胞/kg、2.5×10個の細胞/kg若しくは約2.5×10個の細胞/kg~1×10個の細胞/kg若しくは約1×10個の細胞/kg、2.5×10個の細胞/kg若しくは約2.5×10個の細胞/kg~7.5×10個の細胞/kg若しくは約7.5×10個の細胞/kg、2.5×10個の細胞/kg若しくは約2.5×10個の細胞/kg~5×10個の細胞/kg若しくは約5×10個の細胞/kg、5×10個の細胞/kg若しくは約5×10個の細胞/kg~1×10個の細胞/kg若しくは約1×10個の細胞/kg、5×10個の細胞/kg若しくは約5×10個の細胞/kg~7.5×10個の細胞/kg若しくは約7.5×10個の細胞/kg、又は7.5×10個の細胞/kg若しくは約7.5×10個の細胞/kg~1×10個の細胞/kg若しくは約1×10個の細胞/kgである。いくつかの実施形態では、個別用量は、1×10個の細胞/kg又は約1×10個の細胞/kg~1×10個の細胞/kg又は約1×10個の細胞/kg、例えば、2.5×10個の細胞/kg又は約2.5×10個の細胞/kg~1×10個の細胞/kg又は約1×10個の細胞/kg、5×10個の細胞/kg又は約5×10個の細胞/kg~1×10個の細胞/kg又は約1×10個の細胞/kg、7.5×10個の細胞/kg又は約7.5×10個の細胞/kg~1×10個の細胞/kg又は約1×10個の細胞/kg、1×10個の細胞/kg又は約1×10個の細胞/kg~1×10個の細胞/kg又は約1×10個の細胞/kg、2.5×10個の細胞/kg又は約2.5×10個の細胞/kg~1×10個の細胞/kg又は約1×10個の細胞/kg、5×10個の細胞/kg又は約5×10個の細胞/kg~1×10個の細胞/kg又は約1×10個の細胞/kg、7.5×10個の細胞/kg又は約7.5×10個の細胞/kg~1×10個の細胞/kg又は約1×10個の細胞/kg、1×10個の細胞/kg又は約1×10個の細胞/kg~1×10個の細胞/kg又は約1×10個の細胞/kg、2.5×10個の細胞/kg又は約2.5×10個の細胞/kg~1×10個の細胞/kg又は約1×10個の細胞/kg、5×10個の細胞/kg又は約5×10個の細胞/kg~1×10個の細胞/kg又は約1×10個の細胞/kg、7.5×10個の細胞/kg又は約7.5×10個の細胞/kg~1×10個の細胞/kg又は約1×10個の細胞/kgである。いくつかの実施形態では、個別用量は、5×10若しくは約5×10~10×10若しくは約10×10、例えば、5×10若しくは約5×10~5×10若しくは約5×10、約若しくは約5×10~1×10若しくは約1×10、5×10若しくは約5×10~5×10若しくは約5×10、約若しくは約5×10~1×10若しくは約1×10、1×10~10×10若しくは約10×10、1×10若しくは約1×10~5×10若しくは約5×10、約若しくは約1×10~1×10若しくは約1×10、1×10若しくは約1×10~5×10若しくは約5×10、5×10若しくは約5×10~10×10若しくは約10×10、5×10若しくは約5×10~5×10若しくは約5×10、約若しくは約5×10~1×10若しくは約1×10、1×10若しくは約1×10~10×10若しくは約10×10、1×10若しくは約1×10~5×10若しくは約5×10、又は5×10若しくは約5×10~10×10若しくは約10×10である。いくつかの実施形態では、個別用量は、5×10個又は約5×10個の細胞である。いくつかの実施形態では、個別用量は、1×10個又は約1×10個の細胞である。いくつかの実施形態では、個別用量は、5×10個又は約5×10個の細胞である。いくつかの実施形態では、個別用量は、1×1010個又は約1×1010個の細胞である。上記の実施形態のうちのいずれかでは、用量は、細胞g-NK細胞、又は上記に説明されるNK細胞サブセットのうちのいずれかなどの、g-NK細胞の代理マーカーと関連付けられるか若しくはそれを含むNK細胞サブセットの数、あるいは上記のいずれかの生存細胞の数として与えられる。上記の実施形態のいずれかでは、用量は、方法によって
産生される拡大された細胞の組成物中の細胞の数、又は上記のいずれかの生存細胞の数として与えられる。
組成物の中には、養子細胞療法のためのものなどの、投与のための薬学的組成物及び製剤がある。いくつかの実施形態では、操作された細胞は、薬学的に許容される担体とともに製剤化される。
薬学的に許容される担体は、薬学的投与と適合する全ての溶媒、分散媒、被覆、抗菌剤及び抗真菌剤、等張剤及び吸収遅延剤などを含み得る(Gennaro,2000,Remington:The science and practice of pharmacy,Lippincott,Williams&Wilkins,Philadelphia,PA)。そのような担体又は希釈剤の例としては、限定されるものではないが、水、生理食塩水、リンガー溶液、デキストロース溶液、及び5%ヒト血清アルブミンが挙げられる。リポソーム及び固定油などの非水性ビヒクルもまた、使用され得る。補助的な活性化合物もまた、組成物中に組み込まれ得る。薬学的担体は、生理食塩水、デキストロース溶液、又はヒト血清アルブミンを含む溶液などの、NK細胞に好適であるものであるべきである。
いくつかの実施形態では、そのような組成物のための薬学的に許容される担体又はビヒクルは、任意の非毒性水溶液であり、NK細胞は、生存NK細胞の投与を可能にするのに十分な時間にわたって維持され得るか、又は生存したままであり得る。例えば、薬学的に許容される担体又はビヒクルは、生理食塩水溶液又は緩衝生理食塩水溶液であり得る。薬学的に許容される担体又はビヒクルはまた、NK細胞の効率を増加させ得る様々な生体材料を含み得る。細胞ビヒクル及び担体は、例えば、メチルセルロース(M.C.Tate,D.A.Shear,S.W.Hoffman,D.G.Stein,M.C.LaPlaca,Biomaterials22,1113,2001、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)、キトサン(Suh J K F,Matthew H W T.Biomaterials,21,2589,2000、Lahiji A,Sohrabi A,Hungerford D S,et al.,J Biomed Mater Res,51,586,2000、各々、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)、N-イソプロピルアクリルアミドコポリマーP(NIPAM-co-AA)(Y.H.Bae,B.Vernon,C.K.Han,S.W.Kim,J.Control.Release53,249,1998、H.Gappa,M.Baudys,J.J.Koh,S.W.Kim,Y.H.Bae,Tissue Eng.7,35,2001、各々、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)、及びポリ(オキシエチレン)/ポリ(D,L-乳酸-co-グリコール酸)(B.Jeong,K.M.Lee,A.Gutowska,Y.H.An,Biomacromolecules 3,865,2002、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)、P(PF-co-EG)(Suggs L J,Mikos A G.Cell Trans,8,345,1999、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)、PEO/PEG(Mann B K,Gobin A S,Tsai A T,Schmedlen R H,West J L.,Biomaterials,22,3045,2001、Bryant S J,Anseth K S.Biomaterials,22,619,2001、各々、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)、PVA(Chih-Ta Lee,Po-Han Kung and Yu-Der Lee,Carbohydrate Polymers,61,348,2005、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)、コラーゲン(Lee C R,Grodzinsky A J,Spector M.,Biomaterials22,3145,2001、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)、アルギネート(Bouhadir K H,Lee K Y,Alsberg E,Damm K L,Anderson K W,Mooney D J.Biotech Prog17,945,2001、Smidsrd O,Skjak-Braek G.,Trends Biotech,8,71,1990、各々、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)などの多糖類を含み得る。
いくつかの実施形態では、NKG2Cpos細胞又はそのサブセットなどのNK細胞は、有効量で組成物中に存在し得る。いくつかの実施形態では、組成物は、FcRγneg細胞又はそのg-NK代理マーカープロファイルを有する細胞などの、有効量のg-NK細胞を含有する。有効量の細胞は、患者、並びに疾患のタイプ、重症度、及び程度に応じて変化し得る。したがって、医師は、対象の健康、疾患の程度及び重症度、並びに他の変数を考慮した後に、有効量を決定し得る。
ある特定の実施形態では、組成物中のそのような細胞の数は、治療有効量である。いくつかの実施形態では、量は、動物におけるがん、ウイルス感染、微生物感染、又は敗血症性ショックと関連付けられた重症度、持続期間、及び/又は症状を低減する量である。いくつかの実施形態では、治療有効量は、本明細書に説明される組成物を投与された患者又は動物において、組成物を投与されていない患者(若しくは動物)又は患者(若しくは動物)群におけるがんの成長又は拡散と比較して、少なくとも2.5%、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも25%、少なくとも35%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも75%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、又は少なくとも99%だけ、がんの成長又は拡散の低減を結果的にもたらす細胞の用量である。いくつかの実施形態では、治療有効量は、がん、ウイルス、及び微生物細胞の成長を阻害又は低減する活性を結果的にもたらす細胞傷害活性を結果的にもたらす量である。
いくつかの実施形態では、組成物は、10個若しくは約10個~1012個若しくは1012個のNKG2Cpos細胞若しくはそのサブセット、又は10個若しくは約10個~10個若しくは10個のNKG2Cpos細胞若しくはそのサブセット、又は10個若しくは約10個~1012個若しくは1012個のNKG2Cpos細胞若しくはそのサブセット、又は10個若しくは約10個~1011個若しくは1011個のNKG2Cpos細胞若しくはそのサブセット、又は10個若しくは約10個~1010個若しくは1010個のNKG2Cpos細胞若しくはそのサブセットである、ある量のNKG2Cpos細胞又はそのサブセットを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、10個超若しくは約10個超のNKG2Cpos細胞若しくはそのサブセット、10個若しくは約10個のNKG2Cpos細胞若しくはそのサブセット、10個若しくは約10個のNKG2Cpos細胞若しくはそのサブセット、10個若しくは約10個のNKG2Cpos細胞若しくはそのサブセット、10個若しくは約10個のNKG2Cpos細胞若しくはそのサブセット、1010個若しくは約1010個のNKG2Cpos細胞若しくはそのサブセット、1011個若しくは約1011個のNKG2Cpos細胞若しくはそのサブセット、又は1012個若しくは約1012個のNKG2Cpos細胞若しくはそのサブセットを含む。いくつかの実施形態では、そのような量は、がん患者などの、疾患又は状態を有する対象に投与され得る。
いくつかの実施形態では、組成物は、10個若しくは約10個~1012個若しくは約1012個のg-NK細胞、又は10個若しくは約10個~10個若しくは約10個のg-NK細胞、又は10個若しくは約10個~1012個若しくは約1012個のg-NK細胞、又は10個若しくは約10個~1011個若しくは約1011個のg-NK細胞、又は10個若しくは約10個~1010個若しくは約1010個のg-NK細胞である、ある量のg-NK細胞を含む。いくつかの実施形態では、組成物は、10個超若しくは約10個超のg-NK細胞、10個超若しくは約10個超のg-NK細胞、10個超若しくは約10個超のg-NK細胞、10個超若しくは約10個超のg-NK細胞、10個超若しくは約10個超のg-NK細胞、1010個超若しくは約1010個超のg-NK細胞、1011個超若しくは約1011個超のg-NK細胞、又は1012個超若しくは約1012個超のg-NK細胞、又はそれを超えるg-NK細胞を含む。いくつかの実施形態では、そのような量は、がん患者などの、疾患又は状態を有する対象に投与され得る。
いくつかの実施形態では、組成物の体積は、少なくとも又は少なくとも約10mL、50mL、100mL、200mL、300mL、400mL、又は500mLであり、例えば、10mL若しくは約10mL~500mL、10mL若しくは約10mL~200mL、10mL若しくは約10mL~100mL、10mL若しくは約10mL~50mL、50mL若しくは約50mL~500mL、50mL若しくは約50mL~200mL、50mL若しくは約50mL~100mL、100mL若しくは約100mL~500mL、100mL若しくは約100mL~200mL、又は200mL若しくは約200mL~500mL(各々両端含む)である。いくつかの実施形態では、組成物は、少なくとも又は少なくとも約1×10個の細胞/mL、5×10個の細胞/mL、1×10個の細胞/mL、5×10個の細胞/mL、1×10個の細胞/mL、5×10個の細胞/mL、又は1×10個の細胞/mLの細胞密度を有する。いくつかの実施形態では、組成物の細胞密度は、1×10個の細胞/mL~1×10個の細胞/mL若しくは約1×10個の細胞/mL~約1×10個の細胞/mL、1×10個の細胞/mL~1×10個の細胞/mL若しくは約1×10個の細胞/mL~約1×10個の細胞/mL、1×10個の細胞/mL~1×10個の細胞/mL若しくは約1×10個の細胞/mL~約1×10個の細胞/mL、1×10個の細胞/mL~1×10個の細胞/mL若しくは約1×10個の細胞/mL~約1×10個の細胞/mL、1×10個の細胞/mL~1×10個の細胞/mL若しくは約1×10個の細胞/mL~約1×10個の細胞/mL、1×10個の細胞/mL~1×10個の細胞/mL若しくは約1×10個の細胞/mL~約1×10個の細胞/mL、又は1×10個の細胞/mL~1×10個の細胞/mL若しくは約1×10個の細胞/mL~約1×10個の細胞/mL(各々両端含む)である。
いくつかの実施形態では、薬学的組成物を含む組成物は、無菌である。いくつかの実施形態では、細胞の単離、濃縮、又は培養は、エラー、使用者の取り扱い、及び/又は汚染を最小限に抑えるために、閉鎖環境又は無菌環境、例えば、無菌培養バッグ中で実施される。いくつかの実施形態では、無菌性は、例えば、滅菌濾過膜を通した濾過によって、容易に達成され得る。いくつかの実施形態では、培養は、ガス透過性培養容器を使用して実施される。いくつかの実施形態では、培養は、バイオリアクターを使用して実施される。
提供されるNK細胞を凍結保存するのに好適である組成物も本明細書で提供される。いくつかの実施形態では、NK細胞は、無血清凍結保存培地中で凍結保存される。いくつかの実施形態では、組成物は、凍結保護剤を含む。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、DMSO及び/又はグリセロールであるか、又はそれを含む。いくつかの実施形態では、凍結保存培地は、5%又は約5%~10%又は約10%のDMSO(v/v)である。いくつかの実施形態では、凍結保存培地は、5%又は約5%のDMSO(v/v)である。いくつかの実施形態では、凍結保存培地は、6%又は約6%のDMSO(v/v)である。いくつかの実施形態では、凍結保存培地は、7%又は約7%のDMSO(v/v)である。いくつかの実施形態では、凍結保存培地は、8%又は約8%のDMSO(v/v)である。いくつかの実施形態では、凍結保存培地は、9%又は約9%のDMSO(v/v)である。いくつかの実施形態では、凍結保存培地は、10%又は約10%のDMSO(v/v)である。いくつかの実施形態では、凍結保存培地は、市販の凍結保存溶液(CryoStor(商標)CS10)を含有する。CryoStor(商標)CS10は、10%ジメチルスルホキシド(dimethyl sulfoxide、DMSO)を含有する凍結保存培地である。いくつかの実施形態では、凍結保存のために製剤化された組成物は、超低温などの低温で貯蔵され得、例えば、80℃±6.0℃又は約80℃±6.0℃などの、-40℃~-150℃の範囲の温度による貯蔵であり得る。
いくつかの実施形態では、組成物は、患者への投与前に超低温で保存され得る。いくつかの態様では、g-NK細胞などのNK細胞サブセットが、提供される方法によるなどの、単離、処理、及び拡大を行われ、次いで、対象への投与前に超低温で貯蔵され得る。
小規模の超低温の保存のための典型的な方法は、例えば、米国特許第6,0168,991号に説明されている。小規模の場合、細胞は、予め冷却された5%ヒトアルブミン血清(human albumin serum、HAS)中の低密度懸濁液(例えば、約200×106/mlの濃度)によって超低温で保存され得る。等量の20%DMSOがHAS溶液に追加され得る。混合物のアリコートがバイアルに入れられ、約-80℃の超低温チャンバ内で一晩凍結され得る。
いくつかの実施形態では、凍結保存されたNK細胞は、解凍によって投与のために調製される。いくつかの場合、NK細胞は、解凍直後に対象に投与され得る。そのような実施形態では、組成物は、いかなる更なる処理も伴わずに即座に使用することができる。他の場合、NK細胞は、解凍後に、薬学的に許容される担体による再懸濁、活性化剤若しくは刺激剤とのインキュベーションなどによって更に処理されるか、又は対象への投与前に活性化され、洗浄され、薬学的に許容される緩衝液中に再懸濁される。
B.併用療法
いくつかの実施形態では、本明細書に提供されるg-NK細胞を含有する組成物は、対象における疾患又は状態を治療するための1つ以上の他の薬剤との併用療法において投与され得る。そのような実施態様では、本明細書に提供されるg-NK細胞を含有する組成物は、1つ以上の他の薬剤の投与の前に、それと同時に、又はそれに続いて(その後に)投与され得る。例えば、g-NK細胞は、抗微生物剤、抗ウイルス剤、及び他の治療剤と同時に又はそれらと連続して投与され得る。例示的な併用療法が以下のサブセクションに説明される。
いくつかの実施形態では、本明細書で提供されるg-NK細胞を含有する組成物は、例えば、従来のNK細胞と比較して、抗体又はFc含有タンパク質によって活性化したか、又はそれらと接触したとき、増強された活性を呈する。例えば、g-NK細胞は、CD16の抗体媒介性架橋によって、又は抗体被覆腫瘍細胞によって活性化され得る。
いくつかの実施態様では、個体における状態を治療する方法であって、g-NK細胞又はその組成物及び抗体を対象に投与することを含む、方法が本明細書に提供される。当業者は、例えば、個体の特定の疾患又は状態に応じて、提供されるg-NK細胞及び本明細書に説明される組成物とともに対象に投与するための適切な治療用(例えば、抗がん)モノクローナル抗体を選択することができる。好適な抗体としては、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、フラグメント(例えば、Fabフラグメント)、単鎖抗体、及び他の形態の特異的結合分子が挙げられ得る。
いくつかの実施形態では、抗体は、ヒト化抗体又はヒト抗体を更に含み得る。非ヒト抗体のヒト化型は、非ヒトIg由来の最小限の配列を含む、キメラIgs、Ig鎖又はフラグメント(Fv、Fab、Fab’、F(ab’)2、又は他の抗体の抗原結合サブ配列など)である。いくつかの実施形態では、抗体は、Fcドメインを含む。
一般的に、ヒト化抗体は、非ヒト源から導入された1つ以上のアミノ酸残基を有する。これらの非ヒトアミノ酸残基は、典型的には「移入」可変ドメインから取り込まれた「移入」残基と呼ばれることが多い。ヒト化は、げっ歯類CDR又はCDR配列をヒト抗体の対応する配列に置換することによって達成される(Jones et al.,1986、Riechmann et al.,1988、Verhoeyen et al.,1988)。このような「ヒト化」抗体は、キメラ抗体(1989)であり、完全なものより実質的に小さいヒト可変ドメインが、非ヒト種の対応する配列により置換されている。実際には、ヒト化抗体は、典型的には、いくつかのCDR残基及び場合によりいくつかのFc残基が、げっ歯類抗体の類似部位由来の残基で置換された、ヒト抗体である。ヒト化抗体としては、レシピエントの相補性決定領域(complementary determining region、CDR)の残基が、所望の特異性、親和性及び能力を有するマウス、ラット、又はウサギなどの非ヒト種(ドナー抗体)のCDRの残基で置換されている、ヒト抗体(レシピエント抗体)が挙げられる。いくつかの事例では、対応する非ヒト残基は、ヒト抗体のFvフレームワーク残基を置換する。ヒト化抗体は、レシピエント抗体又は移入されたCDR若しくはフレームワーク配列においても見られない、残基を含み得る。一般に、ヒト化抗体は、実質的に全ての少なくとも1つ、典型的には2つの可変ドメインを含み、CDR領域の全てではない場合、大部分が、非ヒトIgのものと対応し、FR領域の全てではない場合、大部分が、ヒト抗体コンセンサス配列のものである。ヒト化抗体はまた、最適には、典型的にはヒト抗体のものである、抗体定常領域(Fc)の少なくとも一部分も含む(Jones et al.,1986、Presta,1992、Riechmann et al.,1988)。
ヒト抗体はまた、ファージディスプレイライブラリ(Hoogenboom et al.,1991、Marks et al.,1991)及びヒトmAbの調製(Boerner et al.,1991、Reisfeld and Sell,1985)を含む、様々な技術を使用して産生され得る。同様に、内因性抗体遺伝子が部分的又は完全に不活性化されているトランスジェニック動物にヒトIg遺伝子を導入することが、ヒトAbを合成するために利用され得る。誘発時、遺伝子再配列、集合、及び抗体レパートリーなどの全ての点において、ヒトで見られるものとよく似たヒト抗体産生が観察される(1997a、1997b、1997c、1997d、1997、1997、Fishwild et al.,1996、1997、1997、2001、1996、1997、1997、1997、Lonberg and Huszar,1995、Lonberg et al.,1994、Marks et al.,1992、1997、1997、1997)。
1.多発性骨髄腫
a.抗CD38抗体
いくつかの実施形態では、本発明の細胞は、CD38である腫瘍関連抗原を認識する抗体とともに投与することによって腫瘍に標的化され得る。いくつかの実施形態では、方法は、対象に抗CD38抗体を投与することを更に含む。いくつかの実施形態では、方法は、多発性骨髄腫を治療するためのものである。いくつかの実施形態では、抗体が、ダラツムマブ(例えば、Darzalex(商標))である。
g-NK細胞及び追加の薬剤は、連続して又は同時に投与され得る。いくつかの実施形態では、追加の薬剤は、g-NK細胞の投与前に投与され得る。いくつかの実施形態では、追加の薬剤は、g-NK細胞の投与後に投与され得る。例えば、g-NK細胞は、選択されたがんタイプに特異的な抗体と同時に投与され得る。代替的には、g-NK細胞は、選択されたがん型に特異的な抗体が投与される時間とは異なる選択された時間に投与され得る。
いくつかの実施形態では、少なくとも1回の用量の抗CD38抗体が、ある用量のg-NK細胞の組成物の投与前に対象に投与されている。一態様では、多発性骨髄腫を治療する方法であって、多発性骨髄腫(MM)を有する対象に、FcRγ鎖の発現が欠損しているナチュラルキラー(NK)細胞(g-NK細胞)の組成物を投与することを含み、g-NK細胞の組成物が、週1回、所定の回数の用量で投与され得、対象が、少なくとも1回の用量の抗CD38抗体の前投与を受けている、方法もまた、本明細書に開示される。
いくつかの実施形態では、抗CD38抗体が、ダラツムマブである。いくつかの実施形態では、少なくとも1回の用量の抗CD38抗体の投与が、g-NK細胞の組成物の投与前の1か月以内に開始され得る。いくつかの実施形態では、少なくとも1回の用量の抗CD38抗体の投与が、g-NK細胞の組成物の投与前の3週間以内に開始され得る。いくつかの実施形態では、少なくとも1回の用量の抗CD38抗体の投与が、g-NK細胞の組成物の投与前の2週間以内に開始され得る。
特定の例では、対象は、g-NK細胞の集団の前、後、又は実質的に同時に、有効用量の抗体を投与される。抗体の有効量は、特定の抗体、特定の疾患又は状態(例えば、腫瘍又は他の障害)、対象の全身状態、対象が受けている又は以前に受けた任意の追加の治療、及び他の関連因子を考慮に入れて、熟練した臨床医によって選択され得る。対象は、本明細書に説明されるg-NK細胞の集団を投与される。抗体及びg-NK細胞の集団の両方は、典型的には、非経口的に、例えば静脈内に投与されるが、しかしながら、腫瘍又は腫瘍の近くへの注射又は注入(局所投与)又は腹膜腔への投与もまた、使用され得る。当業者は、適切な投与経路を決定することができる。
いくつかの実施形態では、抗CD38抗体が、週1回の用量として投与され得る。いくつかの実施形態では、抗CD38抗体は、サイクリングレジメンで投与され得る。いくつかの実施形態では、抗体は、28日周期で投与される。いくつかの実施形態では、抗体は、1回又は2回の28日周期にわたって投与される。いくつかの実施形態では、抗体は、各サイクルなどの、少なくとも1サイクルで週1回投与される。いくつかの実施形態では、抗体は、4週間、6週間、8週間、10週間、12週間、16週間、20週間、24週間、28週間、32週間、36週間以上にわたって、週1回投与される。いくつかの実施形態では、週1回、8回の用量の抗体が投与される。いくつかの実施形態では、週1回の用量は、連続した週で投与される。
いくつかの実施形態では、抗CD38抗体が、静脈内投与され得る。
いくつかの実施形態では、抗CD38抗体(例えば、ダラツムマブ)の各用量が、8mg/kg又は約8mg/kg~約32mg/kgであり得る量で投与され得る。いくつかの実施形態では、各用量は、16mg/kg又は約16mg/kgである。
いくつかの実施形態では、抗CD38抗体が、皮下投与され得る。いくつかの実施形態では、抗CD38抗体(例えば、ダラツムマブ)は、ヒアルロニダーゼを含む抗CD38抗体組成物で投与され得る。例えば、抗体は、ダラツムマブ及び組換えヒトヒアルロニダーゼPH20(例えば、ヒアルロニダーゼ-fihj)を含む抗CD38抗体組成物として投与され得る。そのような組成物の例は、米国特許出願公開第2017/0121414号に説明されている。いくつかの実施形態では、抗CD38抗体組成物の各用量が、1200mg又は約1200mg~約2400mgの抗CD38抗体(例えば、ダラツムマブ)と、15,000ユニット(U)又は約15,000U~約45,000Uのヒアルロニダーゼ(例えば、ヒアルロニダーゼ-fihj)と、を含む。いくつかの実施形態では、抗CD38抗体組成物の各用量が、約1800mgの抗CD38抗体(例えば、ダラツムマブ)と、約30,000Uのヒアルロニダーゼ(例えば、ヒアルロニダーゼ-fihj)と、を含む。
いくつかの実施形態では、方法が、抗CD38抗体を、週1回、合計8回の用量で投与することと、g-NK細胞組成物を、週1回、合計6回の用量で投与することと、を含み、1回用量又は2回用量の抗CD38抗体が、g-NK細胞を含む組成物の投与前に投与され得る。
いくつかの実施形態では、多発性骨髄腫が、再発性/難治性多発性骨髄腫であり得る。
いくつかの実施形態では、g-NK細胞が、CD38の低い発現を有するか、又は発現を有しておらず、例えば、g-NK細胞組成物中の細胞の25%未満が、表面CD38に対して陽性である。いくつかの実施形態では、g-NK細胞組成物中の細胞が、CD38発現を低減又は排除するように操作されていない。いくつかの実施形態では、g-NK細胞組成物が、最小限の抗CD38誘発フラトリサイドを呈し、任意選択的に、g-NK細胞組成物中の細胞の10%未満が、抗CD38誘発フラトリサイドを呈する。
b.抗SLAMF7抗体
いくつかの実施形態では、本発明の細胞は、SLAMF7である腫瘍関連抗原を認識する抗体とともに投与することによって腫瘍に標的化され得る。いくつかの実施形態では、方法は、対象に抗SLAMF7抗体を投与することを更に含む。いくつかの実施形態では、方法は、多発性骨髄腫を治療するためのものである。いくつかの実施形態では、抗体は、エロツズマブ(例えば、EMPLICITI(登録商標))である。
g-NK細胞及び追加の薬剤は、連続して又は同時に投与され得る。いくつかの実施形態では、追加の薬剤は、g-NK細胞の投与前に投与され得る。例えば、g-NK細胞は、選択されたがんタイプに特異的な抗体と同時に投与され得る。代替的には、g-NK細胞は、選択されたがん型に特異的な抗体が投与される時間とは異なる選択された時間に投与され得る。
いくつかの実施形態では、少なくとも1回の用量の抗SLAMF7抗体が、ある用量のg-NK細胞の組成物の投与前に対象に投与されている。一態様では、多発性骨髄腫を治療する方法であって、多発性骨髄腫(MM)を有する対象に、FcRγ鎖の発現が欠損しているナチュラルキラー(NK)細胞(g-NK細胞)の組成物を投与することを含み、g-NK細胞の組成物が、週1回、所定の回数の用量で投与され得、対象が、少なくとも1回の用量の抗SLAMF7抗体の前投与を受けている、方法もまた、本明細書に開示される。
いくつかの実施形態では、抗SLAMF7抗体が、エロツズマブであり得る。いくつかの実施形態では、少なくとも1回の用量の抗SLAMF7抗体の投与が、g-NK細胞の組成物の投与前の1か月以内に開始され得る。いくつかの実施形態では、少なくとも1回の用量の抗SLAMF7抗体の投与が、g-NK細胞の組成物の投与前の3週間以内に開始され得る。いくつかの実施形態では、少なくとも1回の用量の抗SLAMF7抗体の投与が、g-NK細胞の組成物の投与前の2週間以内に開始され得る。
特定の例では、対象は、g-NK細胞の集団の前、後、又は実質的に同時に、有効用量の抗体を投与される。抗体の有効量は、特定の抗体、特定の疾患又は状態(例えば、腫瘍又は他の障害)、対象の全身状態、対象が受けている又は以前に受けた任意の追加の治療、及び他の関連因子を考慮に入れて、熟練した臨床医によって選択され得る。対象は、本明細書に説明されるg-NK細胞の集団を投与される。抗体及びg-NK細胞の集団の両方は、典型的には、非経口的に、例えば静脈内に投与されるが、しかしながら、腫瘍又は腫瘍の近くへの注射又は注入(局所投与)又は腹膜腔への投与もまた、使用され得る。当業者は、適切な投与経路を決定することができる。
いくつかの実施形態では、抗SLAMF7抗体が、週1回の用量として投与され得る。いくつかの実施形態では、抗SLAMF7抗体は、サイクリングレジメンで投与され得る。いくつかの実施形態では、抗体は、28日周期で投与される。いくつかの実施形態では、抗体は、1回又は2回の28日周期にわたって投与される。いくつかの実施形態では、抗体は、各サイクルなどの、少なくとも1サイクルで週1回投与される。いくつかの実施形態では、抗体は、4週間、6週間、8週間、10週間、12週間、16週間、20週間、24週間、28週間、32週間、36週間以上にわたって、週1回投与される。いくつかの実施形態では、週1回、8回の用量の抗体が投与される。いくつかの実施形態では、週1回の用量は、連続した週で投与される。
いくつかの実施形態では、抗SLAMF7抗体が、静脈内投与され得る。いくつかの実施形態では、抗SLAMF7抗体が、皮下投与され得る。
いくつかの実施形態では、抗SLAMF7抗体(例えば、エロツズマブ)の各用量が、2サイクルにわたって毎週、その後、2週間毎に、10mg/kg又は約10mg/kgであり得る量で投与され得る。いくつかの実施態様では、抗SLAMF7抗体は、レナリドミド及びデキサメタゾンとともに投与される。いくつかの実施態様では、抗SLAMF7抗体は、デキサメタゾン、ジフェンヒドラミン、ラニチジン、及びアセトアミノフェンの後に投与される。
いくつかの実施形態では、方法が、抗SLAMF7抗体を、週1回、合計8回の用量で投与することと、g-NK細胞組成物を、週1回、合計6回の用量で投与することと、を含み、1回用量又は2回用量の抗SLAMF7抗体が、g-NK細胞を含む組成物の投与前に投与され得る。
いくつかの実施形態では、多発性骨髄腫が、再発性/難治性多発性骨髄腫であり得る。
いくつかの実施形態では、g-NK細胞が、SLAMF7の低い発現を有するか、又は発現を有しておらず、例えば、g-NK細胞組成物中の細胞の25%未満が、表面SLAMF7に対して陽性である。いくつかの実施形態では、g-NK細胞組成物中の細胞が、SLAMF7発現を低減又は排除するように操作されていない。いくつかの実施形態では、g-NK細胞組成物が、最小限の抗SLAMF7誘発フラトリサイドを呈し、任意選択的に、g-NK細胞組成物中の細胞の10%未満が、抗SLAMF7誘発フラトリサイドを呈する。
c.抗BCMA抗体
いくつかの実施形態では、本発明の細胞は、BCMAである腫瘍関連抗原を認識する抗体とともに投与することによって腫瘍に標的化され得る。いくつかの実施形態では、方法は、対象に抗BCMA抗体を投与することを更に含む。いくつかの実施形態では、方法は、多発性骨髄腫を治療するためのものである。いくつかの実施形態では、抗体は、ベランタマブ(例えば、Blenrep)である。
g-NK細胞及び追加の薬剤は、連続して又は同時に投与され得る。いくつかの実施形態では、追加の薬剤は、g-NK細胞の投与前に投与され得る。例えば、g-NK細胞は、選択されたがんタイプに特異的な抗体と同時に投与され得る。代替的には、g-NK細胞は、選択されたがん型に特異的な抗体が投与される時間とは異なる選択された時間に投与され得る。
いくつかの実施形態では、少なくとも1回の用量の抗BCMA抗体が、ある用量のg-NK細胞の組成物の投与前に対象に投与されている。一態様では、多発性骨髄腫を治療する方法であって、多発性骨髄腫(MM)を有する対象に、FcRγ鎖の発現が欠損しているナチュラルキラー(NK)細胞(g-NK細胞)の組成物を投与することを含み、g-NK細胞の組成物が、週1回、所定の回数の用量で投与され得、対象が、少なくとも1回の用量の抗BCMA抗体の前投与を受けている、方法もまた、本明細書に開示される。
いくつかの実施形態では、抗BCMA抗体が、ベランタマブであり得る。いくつかの実施形態では、少なくとも1回の用量の抗BCMA抗体の投与が、g-NK細胞の組成物の投与前の1か月以内に開始され得る。いくつかの実施形態では、少なくとも1回の用量の抗BCMA抗体の投与が、g-NK細胞の組成物の投与前の3週間以内に開始され得る。いくつかの実施形態では、少なくとも1回の用量の抗BCMA抗体の投与が、g-NK細胞の組成物の投与前の2週間以内に開始され得る。
特定の例では、対象は、g-NK細胞の集団の前、後、又は実質的に同時に、有効用量の抗体を投与される。抗体の有効量は、特定の抗体、特定の疾患又は状態(例えば、腫瘍又は他の障害)、対象の全身状態、対象が受けている又は以前に受けた任意の追加の治療、及び他の関連因子を考慮に入れて、熟練した臨床医によって選択され得る。対象は、本明細書に説明されるg-NK細胞の集団を投与される。抗体及びg-NK細胞の集団の両方は、典型的には、非経口的に、例えば静脈内に投与されるが、しかしながら、腫瘍又は腫瘍の近くへの注射又は注入(局所投与)又は腹膜腔への投与もまた、使用され得る。当業者は、適切な投与経路を決定することができる。
いくつかの実施形態では、抗BCMA抗体が、週1回の用量として投与され得る。いくつかの実施形態では、抗BCMA抗体は、サイクリングレジメンで投与され得る。いくつかの実施形態では、抗体は、28日周期で投与される。いくつかの実施形態では、抗体は、1回又は2回の28日周期にわたって投与される。いくつかの実施形態では、抗体は、各サイクルなどの、少なくとも1サイクルで週1回投与される。いくつかの実施形態では、抗体は、4週間、6週間、8週間、10週間、12週間、16週間、20週間、24週間、28週間、32週間、36週間以上にわたって、週1回投与される。いくつかの実施形態では、週1回、8回の用量の抗体が投与される。いくつかの実施形態では、週1回の用量は、連続した週で投与される。
いくつかの実施形態では、抗BCMA抗体が、静脈内投与され得る。いくつかの実施形態では、抗BCMA抗体が、皮下投与され得る。いくつかの実施形態では、抗BCMA抗体(例えば、Blenrep)は、2.5mg/kg又は約2.5mg/kgで、30分又は約30分にわたって静脈内注入として投与され得る。いくつかの実施形態では、抗BCMA抗体(例えば、Blenrep)は、3週間に1回投与される。
いくつかの実施形態では、方法が、抗BCMA抗体を、週1回、合計8回の用量で投与することと、g-NK細胞組成物を、週1回、合計6回の用量で投与することと、を含み、1回用量又は2回用量の抗BCMA抗体が、g-NK細胞を含む組成物の投与前に投与され得る。
いくつかの実施形態では、多発性骨髄腫が、再発性/難治性多発性骨髄腫であり得る。
いくつかの実施形態では、g-NK細胞が、BCMAの低い発現を有するか、又は発現を有しておらず、例えば、g-NK細胞組成物中の細胞の25%未満が、表面BCMAに対して陽性である。いくつかの実施形態では、g-NK細胞組成物中の細胞が、BCMA発現を低減又は排除するように操作されていない。いくつかの実施形態では、g-NK細胞組成物が、最小限の抗BCMA誘発フラトリサイドを呈し、任意選択的に、g-NK細胞組成物中の細胞の10%未満が、抗BCMA誘発フラトリサイドを呈する。
2.リンパ腫
a.抗CD20抗体
いくつかの実施形態では、本発明の細胞は、CD20である腫瘍関連抗原を認識する抗体とともに投与することによって腫瘍に標的化され得る。いくつかの実施形態では、方法は、対象に抗CD20抗体を投与することを更に含む。いくつかの実施形態では、方法は、非ホジキンリンパ腫などのリンパ腫を治療するためのものである。いくつかの実施形態では、抗体は、リツキシマブ(例えば、Rituxan(登録商標))である。
g-NK細胞及び追加の薬剤は、連続して又は同時に投与され得る。いくつかの実施形態では、追加の薬剤は、g-NK細胞の投与前に投与され得る。いくつかの実施形態では、追加の薬剤は、g-NK細胞の投与後に投与され得る。例えば、g-NK細胞は、選択されたがんタイプに特異的な抗体と同時に投与され得る。代替的には、g-NK細胞は、選択されたがん型に特異的な抗体が投与される時間とは異なる選択された時間に投与され得る。
いくつかの実施形態では、少なくとも1回の用量の抗CD20抗体が、ある用量のg-NK細胞の組成物の投与前に対象に投与されている。一態様では、リンパ腫を治療する方法であって、リンパ腫を有する対象に、FcRγ鎖の発現が欠損しているナチュラルキラー(NK)細胞(g-NK細胞)の組成物を投与することを含み、g-NK細胞の組成物が、週1回、所定の回数の用量で投与され得、対象が、少なくとも1回の用量の抗CD20抗体の前投与を受けている、方法もまた、本明細書に開示される。
いくつかの実施形態では、抗CD20抗体が、リツキシマブであり得る。
いくつかの実施形態では、少なくとも1回の用量の抗CD20抗体の投与が、g-NK細胞の組成物の投与前の1か月以内に開始され得る。いくつかの実施形態では、少なくとも1回の用量の抗CD20抗体が、g-NK細胞の組成物の投与前の3週間以内に開始され得る。いくつかの実施形態では、少なくとも1回の用量の抗CD20抗体の投与が、g-NK細胞の組成物の投与前の2週間以内に開始され得る。
特定の例では、対象は、g-NK細胞の集団の前、後、又は実質的に同時に、有効用量の抗体を投与される。抗体の有効量は、特定の抗体、特定の疾患又は状態(例えば、腫瘍又は他の障害)、対象の全身状態、対象が受けている又は以前に受けた任意の追加の治療、及び他の関連因子を考慮に入れて、熟練した臨床医によって選択され得る。対象は、本明細書に説明されるg-NK細胞の集団を投与される。抗体及びg-NK細胞の集団の両方は、典型的には、非経口的に、例えば静脈内に投与されるが、しかしながら、腫瘍又は腫瘍の近くへの注射又は注入(局所投与)又は腹膜腔への投与もまた、使用され得る。当業者は、適切な投与経路を決定することができる。
いくつかの実施形態では、抗CD20抗体が、週1回の用量として投与され得る。いくつかの実施形態では、抗CD20抗体は、サイクリングレジメンで投与され得る。いくつかの実施形態では、抗体は、28日周期で投与される。いくつかの実施形態では、抗体は、1回又は2回の28日周期にわたって投与される。いくつかの実施形態では、抗体は、各サイクルなどの、少なくとも1サイクルで週1回投与される。いくつかの実施形態では、抗体は、4週間、6週間、8週間、10週間、12週間、16週間、20週間、24週間、28週間、32週間、36週間以上にわたって、週1回投与される。いくつかの実施形態では、週1回、8回の用量の抗体が投与される。いくつかの実施形態では、週1回の用量は、連続した週で投与される。
いくつかの実施形態では、抗CD20抗体が、静脈内投与され得る。
いくつかの実施形態では、抗CD20抗体の各用量が、250mg/m2又は約250mg/m2~約500mg/mであり得る量で投与され得る。いくつかの実施形態では、各用量は、375mg/m又は約375mg/mで投与される。
いくつかの実施形態では、抗CD20抗体が、皮下投与され得る。いくつかの実施形態では、抗CD20抗体(例えば、リツキシマブ)は、ヒアルロニダーゼを含む抗CD20抗体組成物で投与され得る。例えば、抗体は、リツキシマブ及び組換えヒトヒアルロニダーゼPH20を含む抗CD20抗体組成物として投与され得る。そのような組成物の例示的な例は、公開されたPCT刊行物、国際公開第2011/029892号に説明される。
いくつかの実施形態では、抗CD20抗体組成物の各用量が、1200mg又は約1200mg~約2400mgの抗CD20抗体(例えば、リツキシマブ)と、15,000ユニット(U)又は約15,000U~約45,000Uのヒアルロニダーゼと、を含む。いくつかの実施形態では、抗CD20抗体組成物の各用量が、約1400mgの抗CD20抗体(例えば、リツキシマブ)と、約23,400Uのヒアルロニダーゼと、を含む。いくつかの実施形態では、抗CD20抗体組成物の各用量が、約1600mgの抗CD20抗体(例えば、リツキシマブ)と、約26,800Uのヒアルロニダーゼと、を含む。
いくつかの実施形態では、抗CD20抗体組成物が、週1回の用量として投与され得る。いくつかの実施形態では、抗CD20抗体は、4又は8回の用量として投与される。いくつかの実施形態では、抗体は、抗CD20抗体の週1回の静脈内投与に続いて、3又は7回の用量で皮下投与される。いくつかの実施形態では、方法が、抗CD20抗体を、週1回、合計8回の用量で投与することと、g-NK細胞組成物を、週1回、合計6回の用量で投与することと、を含み、1回用量又は2回用量の抗CD20抗体が、g-NK細胞を含む組成物の投与前に投与され得る。
b.抗CD19抗体
いくつかの実施形態では、本発明の細胞は、CD19である腫瘍関連抗原を認識する抗体とともに投与することによって腫瘍に標的化され得る。いくつかの実施形態では、方法は、対象に抗CD19抗体を投与することを更に含む。いくつかの実施形態では、方法は、非ホジキンリンパ腫などのリンパ腫を治療するためのものである。いくつかの実施形態では、抗体は、タファシタマブ(例えば、MONJUVI(登録商標))である。いくつかの実施形態では、抗体は、ロンカスツキシマブ(例えば、ZYNLONTA(登録商標))である。
g-NK細胞及び追加の薬剤は、連続して又は同時に投与され得る。いくつかの実施形態では、追加の薬剤は、g-NK細胞の投与前に投与され得る。いくつかの実施形態では、追加の薬剤は、g-NK細胞の投与後に投与され得る。例えば、g-NK細胞は、選択されたがんタイプに特異的な抗体と同時に投与され得る。代替的には、g-NK細胞は、選択されたがん型に特異的な抗体が投与される時間とは異なる選択された時間に投与され得る。
いくつかの実施形態では、少なくとも1回の用量の抗CD19抗体が、ある用量のg-NK細胞の組成物の投与前に対象に投与されている。一態様では、リンパ腫を治療する方法であって、リンパ腫を有する対象に、FcRγ鎖の発現が欠損しているナチュラルキラー(NK)細胞(g-NK細胞)の組成物を投与することを含み、g-NK細胞の組成物が、週1回、所定の回数の用量で投与され得、対象が、抗CD19抗体の前投与を受けている、方法もまた、本明細書に開示される。
いくつかの実施形態では、CD19は、タファシタマブであり得る。他の実施形態では、CD19抗体は、ロンカスツキシマブであり得る。
いくつかの実施形態では、少なくとも1回の用量の抗CD19抗体の投与が、g-NK細胞の組成物の投与前の1か月以内に開始され得る。いくつかの実施形態では、少なくとも1回の用量の抗CD19抗体が、g-NK細胞の組成物の投与前の3週間以内に開始され得る。いくつかの実施形態では、少なくとも1回の用量の抗CD19抗体の投与が、g-NK細胞の組成物の投与前の2週間以内に開始され得る。
1つの特定の例では、対象は、g-NK細胞の集団の前、後、又は実質的に同時に、有効用量の抗体を投与される。抗体の有効量は、特定の抗体、特定の疾患又は状態(例えば、腫瘍又は他の障害)、対象の全身状態、対象が受けている又は以前に受けた任意の追加の治療、及び他の関連因子を考慮に入れて、熟練した臨床医によって選択され得る。対象は、本明細書に説明されるg-NK細胞の集団を投与される。抗体及びg-NK細胞の集団の両方は、典型的には、非経口的に、例えば静脈内に投与されるが、しかしながら、腫瘍又は腫瘍の近くへの注射又は注入(局所投与)又は腹膜腔への投与もまた、使用され得る。当業者は、適切な投与経路を決定することができる。
いくつかの実施形態では、抗CD19抗体が、週1回の用量として投与され得る。いくつかの実施形態では、抗CD19抗体は、サイクリングレジメンで投与され得る。いくつかの実施形態では、抗体は、28日周期で投与される。いくつかの実施形態では、抗体は、各サイクルなどの、少なくとも1サイクルで週1回投与される。いくつかの実施形態では、抗体は、4週間、6週間、8週間、10週間、12週間、16週間、20週間、24週間、28週間、32週間、36週間以上にわたって、週1回投与される。いくつかの実施形態では、週1回、8回の用量の抗体が投与される。いくつかの実施形態では、週1回の用量は、連続した週で投与される。
いくつかの実施形態では、抗CD19抗体が、静脈内投与され得る。いくつかの実施形態では、抗CD19抗体が、皮下投与され得る。いくつかの実施形態では、抗CD19抗体(例えば、タファシタマブ)は、12mg/kg又は約12mg/kgで投与される。いくつかの実施形態では、抗CD19抗体(例えば、タファシタマブ)は、4サイクルにわたって投与される。いくつかの実施形態では、第1のサイクルは、28日周期の1、4、8、15、及び22日目の投与を含む。いくつかの実施形態では、第2及び第3のサイクルは、28日周期の1、8、15、及び22日目の投与を含む。いくつかの実施形態では、第4のサイクル以降は、28日周期の1及び15日目の投与を含む。いくつかの実施形態では、抗CD19抗体(例えば、タファシタマブ)は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、又は12サイクルにわたって投与される。
いくつかの実施形態では、抗CD19抗体(例えば、ロンカスツキシマブ)は、2サイクルにわたって3週間毎に0.15mg/kg又は約0.15mg/kgで投与される。いくつかの実施形態では、抗CD19抗体(例えば、ロンカスツキシマブ)は、その後のサイクルにわたって3週間毎に0.075mg/kg又は約0.075mg/kgで投与される。いくつかの実施形態では、デキサメタゾンは、抗CD19抗体(例えば、ロンカスツキシマブ)の投与前に投与される。
いくつかの実施形態では、抗CD19抗体組成物が、週1回の用量として投与され得る。いくつかの実施形態では、抗CD19抗体は、4又は8回の用量として投与される。いくつかの実施形態では、抗体は、抗CD19抗体の週1回の静脈内投与に続いて、3又は7回の用量で皮下投与される。いくつかの実施形態では、方法が、抗CD19抗体を、週1回、合計8回の用量で投与することと、g-NK細胞組成物を、週1回、合計6回の用量で投与することと、を含み、1回用量又は2回用量の抗CD19抗体が、g-NK細胞を含む組成物の投与前に投与され得る。
例示的な例は、国際公開第2020/249528(A1)号及び米国特許第8,524,867号に説明されている。
c.抗CD30抗体
いくつかの実施形態では、本発明の細胞は、CD30である腫瘍関連抗原を認識する抗体とともに投与することによって腫瘍に標的化され得る。いくつかの実施形態では、方法は、対象に抗CD30抗体を投与することを更に含む。いくつかの実施形態では、方法は、非ホジキンリンパ腫などのリンパ腫を治療するためのものである。いくつかの実施形態では、抗体は、ブレンツキシマブ(ADCETRIS(登録商標))である。
g-NK細胞及び追加の薬剤は、連続して又は同時に投与され得る。いくつかの実施形態では、追加の薬剤は、g-NK細胞の投与前に投与され得る。いくつかの実施形態では、追加の薬剤は、g-NK細胞の投与後に投与され得る。例えば、g-NK細胞は、選択されたがんタイプに特異的な抗体と同時に投与され得る。代替的には、g-NK細胞は、選択されたがん型に特異的な抗体が投与される時間とは異なる選択された時間に投与され得る。
いくつかの実施形態では、少なくとも1回の用量の抗CD30抗体が、ある用量のg-NK細胞の組成物の投与前に対象に投与されている。一態様では、リンパ腫を治療する方法であって、リンパ腫を有する対象に、FcRγ鎖の発現が欠損しているナチュラルキラー(NK)細胞(g-NK細胞)の組成物を投与することを含み、g-NK細胞の組成物が、週1回、所定の回数の用量で投与され得、対象が、抗CD30抗体の前投与を受けている、方法もまた、本明細書に開示される。
いくつかの実施形態では、CD30抗体は、ブレンツキシマブであり得る。
いくつかの実施形態では、少なくとも1回の用量の抗CD30抗体の投与が、g-NK細胞の組成物の投与前の1か月以内に開始され得る。いくつかの実施形態では、少なくとも1回の用量の抗CD30抗体が、g-NK細胞の組成物の投与前の3週間以内に開始され得る。いくつかの実施形態では、少なくとも1回の用量の抗CD30抗体の投与が、g-NK細胞の組成物の投与前の2週間以内に開始され得る。
1つの特定の例では、対象は、g-NK細胞の集団の前、後、又は実質的に同時に、有効用量の抗体を投与される。抗体の有効量は、特定の抗体、特定の疾患又は状態(例えば、腫瘍又は他の障害)、対象の全身状態、対象が受けている又は以前に受けた任意の追加の治療、及び他の関連因子を考慮に入れて、熟練した臨床医によって選択され得る。対象は、本明細書に説明されるg-NK細胞の集団を投与される。抗体及びg-NK細胞の集団の両方は、典型的には、非経口的に、例えば静脈内に投与されるが、しかしながら、腫瘍又は腫瘍の近くへの注射又は注入(局所投与)又は腹膜腔への投与もまた、使用され得る。当業者は、適切な投与経路を決定することができる。
いくつかの実施形態では、抗CD30抗体が、週1回の用量として投与され得る。いくつかの実施形態では、抗CD30抗体は、サイクリングレジメンで投与され得る。いくつかの実施形態では、抗体は、28日周期で投与される。いくつかの実施形態では、抗体は、各サイクルなどの、少なくとも1サイクルで週1回投与される。いくつかの実施形態では、抗体は、4週間、6週間、8週間、10週間、12週間、16週間、20週間、24週間、28週間、32週間、36週間以上にわたって、週1回投与される。いくつかの実施形態では、週1回、8回の用量の抗体が投与される。いくつかの実施形態では、週1回の用量は、連続した週で投与される。
いくつかの実施形態では、抗CD30抗体が、静脈内投与され得る。いくつかの実施形態では、抗CD30抗体が、皮下投与され得る。いくつかの実施形態では、抗CD30抗体(例えば、ブレンツキシマブ)は、1.8mg/kg又は約1.8mg/kgで投与され得る。いくつかの実施形態では、抗CD30抗体(例えば、ブレンツキシマブ)は、最大180mgまで投与され得る。いくつかの実施形態では、抗CD30(例えば、ブレンツキシマブ)は、3週間毎に投与され得る。
いくつかの実施形態では、抗CD30抗体組成物が、週1回の用量として投与され得る。いくつかの実施形態では、抗CD30抗体は、4又は8回の用量として投与される。いくつかの実施形態では、抗体は、抗CD30抗体の週1回の静脈内投与に続いて、3又は7回の用量で皮下投与される。いくつかの実施形態では、方法が、抗CD30抗体を、週1回、合計8回の用量で投与することと、g-NK細胞組成物を、週1回、合計6回の用量で投与することと、を含み、1回用量又は2回用量の抗CD30抗体が、g-NK細胞を含む組成物の投与前に投与され得る。
例示的な例は、米国特許第7,659,241号に説明されている。
3.二重特異性抗体(Bi-Specific Antibody、BsAb)
本明細書に提供されるいくつかの実施形態では、g-NK細胞は、二重特異性抗体(BsAb)と組み合わせて個体に投与され得る。BsAbは、2つの異なる抗原又はエピトープを認識して結合するように設計される。BsAbの例は、二重特異性T細胞エンゲージャー(bispecific T cell engager、BiTE)及び二重特異性ナチュラルキラー細胞エンゲージャー(bispecific Natural Killer cell engager、BiKE)である。BiKEは、ナチュラルキラー細胞上のCD16と第2の腫瘍抗原とを結合するように生成されており、CD16及び第2の腫瘍抗原を標的化するBiKEの様々な例が文献に説明されている(Felices,et al.(2018)Methods Mol.Bio.,1441:333-346)。例えば、BiKEは、B細胞非ホジキンリンパ腫において、CD19又はCD20を伴うCD16のために(Glorius,et al.(2013)Leukemia,27:190-201、Kipriyanov,et al.(2002),J.Immunol,169:137-144,Portner,et al.(2012)Cancer immunology,immunotherapy:CII61:1869-1875)、混合形質性白血病に対して、CD19又はCD33を伴うCD16のために(Schubert,et al.(2011)MAbs,3:21-30)、B細胞非ホジキンリンパ腫に対して、CD19/CD22を伴うCD16のために(Gleason,et al.(2012),Mol.Cancer Ther.,11:2674-2684)、ホジキンリンパ腫に対して、CD30を伴うCD16のために(Hombach,et al.(1993),Int.J.Cancer,55:830-836)、及び多発性骨髄腫に対して、BCMAを伴うCD16のために(Kakiuchi-Kiyota,et al.(2022),Leukemia,36:1006-1014)、開発されている。
いくつかの実施形態では、二重特異性抗体は、二重特異性T細胞エンハンサーである。いくつかの実施形態では、二重特異性抗体は、二重特異性NK細胞エンハンサーである。いくつかの実施形態では、二重特異性NK細胞エンハンサー(bispecific NK cell enhancer、BiKE)の第1の腫瘍標的は、CD16であり、BiKEの第2の腫瘍標的は、腫瘍抗原に対するものである。いくつかの実施形態では、BiKEの第1の腫瘍標的は、CD16であり、BiKEの第2の腫瘍標的は、CD19である。いくつかの実施形態では、BiKEの第1の腫瘍標的は、CD16であり、BiKEの第2の腫瘍標的は、CD20である。いくつかの実施形態では、BiKEの第1の腫瘍標的は、CD16であり、BiKEの第2の腫瘍標的は、CD30である。いくつかの実施形態では、BiKEの第1の腫瘍標的は、CD16であり、BiKEの第2の腫瘍標的は、CD38である。いくつかの実施形態では、BiKEの第1の腫瘍標的は、CD16であり、BiKEの第2の腫瘍標的は、SLAMF7である。いくつかの実施形態では、BiKEの第1の腫瘍標的は、CD16であり、BiKEの第2の腫瘍標的は、BCMAである。
4.サイトカイン又は成長因子
本明細書に提供されるいくつかの実施形態では、g-NK細胞は、サイトカイン及び/又は成長因子と組み合わせて個体に投与され得る。いくつかの実施形態によると、少なくとも1つの成長因子は、SCF、FLT3、IL-2、IL-7、IL-15、IL-12、IL-21、及びIL-27からなる群から選択される成長因子を含む。特定の実施形態では、組換えIL-2が、対象に投与される。他の特定の実施形態では、組換えIL-15が、対象に投与される。他の特定の実施形態では、組換えIL-21が、対象に投与される。いくつかの実施形態では、g-NK細胞、及びサイトカイン又は成長因子が、連続的に投与される。例えば、g-NK細胞が最初に投与され、サイトカイン及び/又は成長因子の投与に続く。いくつかの実施形態では、g-NK細胞は、サイトカイン又は成長因子と同時に投与される。
いくつかの実施形態では、対象は、NK細胞の生存及び/又は成長を支持するために、1つ以上のサイトカイン(IL-2、IL-15、IL-21、IL-27、及び/又はIL-12など)を投与される。サイトカインは、NK細胞の前、後、又は実質的に同時に投与され得る。いくつかの例では、サイトカインは、NK細胞の後に投与され得る。1つの具体例では、サイトカインは、NK細胞の投与の約1~8時間以内(約1~4時間、約2~6時間、約4~6時間、又は約5~8時間以内など)に対象に投与される。
5.リンパ球除去療法
いくつかの実施形態では、提供される方法はまた、g-NK細胞を、化学療法剤若しくは細胞傷害剤又は他の治療などの、別の治療とともに投与することを含み得る。
いくつかの態様では、提供される方法は、例えば、g-NK細胞組成物の投与の開始前又は開始と同時に、1つ以上のリンパ球除去療法を投与することを更に含み得る。いくつかの実施形態では、リンパ球除去療法は、シクロホスファミドなどのホスファミドの投与を含む。いくつかの実施形態では、リンパ球除去療法は、フルダラビンの投与を含み得る。
いくつかの態様では、対象を免疫除去(例えば、リンパ球除去)療法でプレコンディショニングすることは、養子細胞療法(adoptive cell therapy、ACT)の効果を改善し得る。いくつかの実施形態では、リンパ球除去療法は、シクロスポリン及びフルダラビンの組み合わせを含む。
そのようなプレコンディショニングは、治療の有効性を弱め得る様々な転帰のうちの1つ以上のリスクを低減する目的で実施され得る。これらは、T細胞、B細胞、NK細胞が、IL-2、IL-7、及び/又はIL-15などの恒常性及び活性化サイトカインについてTILと競合する「サイトカインシンク」として知られる現象、制御性T細胞、NK細胞、又は免疫系の他の細胞によるTILの抑制、腫瘍微小環境における負の制御因子の影響を含む。Muranski et al.,Nat Clin Pract Oncol.December;3(12):668-681(2006)。
したがって、いくつかの実施形態では、提供される方法は、対象にリンパ球除去療法を投与することを更に伴う。いくつかの実施形態では、方法は、ある用量の細胞の投与前に対象にリンパ球除去療法を投与することを伴う。いくつかの実施形態では、リンパ球除去療法は、フルダラビン及び/又はシクロホスファミドなどの化学療法剤を含有する。いくつかの実施形態では、細胞の投与及び/又はリンパ球除去療法は、外来患者送達を介して実施される。
いくつかの実施形態では、方法は、ある用量の細胞の投与前に、シクロホスファミド、フルダラビン、又はそれらの組み合わせなどの、リンパ球除去剤又は化学療法剤などの、プレコンディショニング剤を対象に投与することを含む。例えば、対象は、第1の用量又は後続の用量の少なくとも2日前、例えば、少なくとも3、4、5、6、又は7日前に、シクロホスファミド、フルダラビン、又はそれらの組み合わせなどの、リンパ球除去剤又は化学療法剤などの、プレコンディショニング剤を投与され得る。いくつかの実施形態では、対象は、ある用量の細胞の投与の7日前以内、例えば、6、5、4、3、又は2日前以内に、シクロホスファミド、フルダラビン、又はそれらの組み合わせなどの、リンパ球除去剤又は化学療法剤などの、プレコンディショニング剤を投与される。いくつかの実施形態では、対象は、ある用量の細胞の投与の14日前以内、例えば、13、12、11、10、9、又は8日前以内に、シクロホスファミド、フルダラビン、又はそれらの組み合わせなどの、リンパ球除去剤又は化学療法剤などの、プレコンディショニング剤を投与される。
いくつかの実施形態では、対象は、20mg/kg~100mg/kg又は約20mg/kg~約100mg/kg、例えば、40mg/kg~80mg/kg又は約40mg/kg~約80mg/kgの用量のシクロホスファミドでプレコンディショニングされる。いくつかの態様では、対象は、60mg/kg又は約60mg/kgのシクロホスファミドでプレコンディショニングされる。いくつかの実施形態では、フルダラビンは、単回用量で投与され得るか、又は毎日、1日置き、若しくは3日毎などの複数回用量で投与され得る。いくつかの実施形態では、シクロホスファミドは、1日1回、1日又は2日間投与される。
いくつかの実施形態では、リンパ球除去剤がフルダラビンを含む場合、対象が、フルダラビンを1mg/m~100mg/m、若しくは約1mg/m~約100mg/m、例えば、10mg/m~75mg/m、若しくは約10mg/m~約75mg/m、15mg/m~50mg/m、若しくは約15mg/m~約50mg/m、20mg/m~30mg/m、若しくは約20mg/m~約30mg/m、又は24mg/m~26mg/m、若しくは約24mg/m~約26mg/mの用量で投与される。いくつかの事例では、対象は、25mg/mのフルダラビンを投与される。いくつかの実施形態では、フルダラビンは、単回用量で投与され得るか、又は毎日、1日置き、若しくは3日毎などの複数回用量で投与され得る。いくつかの実施形態では、フルダラビンは、毎日、例えば、1~5日間、例えば、3~5日間投与される。
いくつかの実施形態では、リンパ球除去剤は、シクロホスファミド及びフルダラビンの組み合わせなどの、薬剤の組み合わせを含む。したがって、薬剤の組み合わせは、上記に説明されるものなどの任意の用量又は投与スケジュールのシクロホスファミドと、上記に説明されるものなどの任意の用量又は投与スケジュールのフルダラビンとを含み得る。例えば、いくつかの態様では、対象が、細胞の投与前に、60mg/kg(約2g/m)のシクロホスファミドと、3~5回の用量の25mg/mフルダラビンとを投与される。
いくつかの実施形態では、ある用量のg-NK細胞の投与前に、対象は、リンパ球除去療法を受けている。いくつかの実施形態では、リンパ球除去療法が、フルダラビン及び/又はシクロホスファミドを含む。いくつかの実施形態では、リンパ球除去が、2~4日間、毎日、20~40mg/m若しくは約20~40mg/m(対象の体表面積)、任意選択的に、30mg/m若しくは約30mg/mのフルダラビン、及び/又は2~4日間、毎日、200~400mg/m若しくは約200~400mg/m(対象の体表面積)、任意選択的に、300mg/m若しくは約300mg/mのシクロホスファミドの投与を含む。
いくつかの実施形態では、リンパ球除去療法が、フルダラビン及びシクロホスファミドを含む。いくつかの実施形態では、リンパ球除去療法が、毎日、30mg/又は約30mg/(対象の体表面積)のフルダラビンと、毎日、300mg/m又は約300mg/m(対象の体表面積)のシクロホスファミドとの各々2~4日間、任意選択的に、3日間の投与を含む。
いくつかの実施形態では、ある用量の細胞の注入前のプレコンディショニング剤の投与は、治療の転帰を改善する。例えば、いくつかの態様では、シクロホスファミド、フルダラビン、又はそれらの組み合わせなどの、リンパ球除去剤又は化学療法剤、プレコンディショニングは、用量による治療の有効性を改善するか、又は対象におけるNK細胞の持続性を増加させる。いくつかの実施形態では、プレコンディショニング治療は、生存し、かつ細胞の投与後の所与の期間後に最小限の残存又は分子的に検出可能な疾患を呈さない対象のパーセントなどの、無病生存期間を増加させる。いくつかの実施形態では、無病生存期間中央値までの時間が増加する。
細胞が対象(例えば、ヒト)に投与されると、いくつかの態様における操作された細胞集団の生物学的活性は、いくつかの公知の方法のいずれかによって測定される。評価するためのパラメータとしては、例えば、イメージングによる、インビボにおける、又は、例えば、ELISA若しくはフローサイトメトリーによる、エクスビボにおける、抗原への、操作されたか、又は天然のT細胞又は他の免疫細胞の特異的結合を含む。ある特定の実施形態では、標的細胞を破壊するNK細胞の能力は、例えば、Kochenderfer et al.,J.Immunotherapy,32(7):689-702(2009)、及びHerman et al.J.Immunological Methods,285(1):25-40(2004)に説明されている細胞傷害アッセイなどの、当技術分野で公知の任意の好適な方法を使用して測定され得る。ある特定の実施形態では、細胞の生物学的活性はまた、特定のサイトカイン又はCD107a、IFNγ、及びTNFなどの他のエフェクター分子の発現及び/又は分泌をアッセイすることによって測定され得る。いくつかの態様では、生物学的活性は、腫瘍量又は腫瘍負荷の低減などの、臨床転帰を評価することによって測定される。いくつかの態様では、毒性転帰、細胞の持続及び/若しくは拡大、並びに/又は宿主免疫応答の存在若しくは非存在が評価される。
III.ナチュラルキラー細胞サブセットを拡大させるための方法
いくつかの実施形態では、提供される方法で使用するためのg-NK細胞組成物は、ヒト対象由来の生体サンプルからのNK細胞のサブセットからエクスビボで拡大される。いくつかの実施形態では、g-NK細胞組成物を拡大及び産生するための方法は、ヒト対象由来の生体サンプルからのFcRγ欠損NK細胞(gNK)である細胞のサブセットを拡大させることを含み得る。いくつかの実施形態では、方法は、ヒト対象由来の生体サンプルからのNKG2CposであるNK細胞のサブセットを拡大させることを含み得る。いくつかの実施形態では、方法は、ヒト対象由来の生体サンプルからのNKG2AnegであるNK細胞のサブセットを拡大させることを含み得る。いくつかの実施形態では、方法は、ヒト対象由来の生体サンプルからナチュラルキラー(NK)細胞について濃縮された細胞の集団を単離することと、g-NK細胞対象及び/又はg-NK細胞サブセットと重複するか、若しくは細胞外表面マーカーを共有するNK細胞サブセットの優先的な成長及び/又は拡大の条件下で細胞を培養することと、を含む。例えば、NK細胞は、フィーダー細胞を使用して、又はサイトカインの存在下で培養されて、g-NK細胞対象及び/又はg-NK細胞サブセットと重複するか、若しくは細胞外表面マーカーを共有するNK細胞サブセットの成長及び/又は拡大を増強し得る。いくつかの態様では、提供される方法はまた、NKG2Cpos及び/又はNKG2Anegである任意のNK細胞などの、NK細胞の他のサブセットを拡大させ得る。
いくつかの実施形態では、サンプル、例えば、生体サンプルは、NK細胞集団を含む複数の細胞集団を含有するものである。いくつかの実施形態では、生体サンプルは、血液細胞、例えば、末梢血単核細胞であるか、又はそれを含む。いくつかの態様では、生体サンプルは、全血サンプル、アフェレーシス産物又は白血球アフェレーシス産物である。いくつかの実施形態では、サンプルは、末梢血単核細胞(PBMC)のサンプルである。したがって、提供される方法のいくつかの実施形態では、末梢血単核細胞(PBMC)の集団が得られ得る。NK細胞集団を含む複数の細胞集団を含有するサンプルは、提供される方法による拡大のためにNK細胞サブセットを濃縮又は選択するための細胞として使用され得る。
いくつかの実施形態では、生体サンプルは、健常対象である対象に由来する。いくつかの実施形態では、生体サンプルは、疾患又は状態、例えば、がんを有する対象に由来する。
いくつかの実施形態では、細胞は、生体サンプルなどのサンプル、例えば、特定の疾患若しくは状態を有する対象、又は細胞療法を必要とする対象、又は細胞療法が投与されることになる対象から得られるか、又はその対象に由来するサンプルから単離又は選択される。いくつかの態様では、対象は、細胞が単離され、処理され、及び/又は操作される養子細胞療法などの、特定の治療的介入を必要とする患者である対象などの、ヒトである。したがって、いくつかの実施形態における細胞は、初代細胞、例えば、初代ヒト細胞である。サンプルとしては、対象から直接採取された組織、体液、及び他のサンプルが挙げられる。生体サンプルは、生体供給源から直接得られたサンプル又は処理されるサンプルであり得る。生体サンプルとしては、限定されるものではないが、血液、血漿、血清、脳脊髄液、滑液、尿、及び汗などの体液、組織及び器官サンプルであって、それらに由来する処理されたサンプルを含む、組織及び器官サンプルが挙げられる。いくつかの態様では、サンプルは、血液若しくは血液由来サンプルであるか、又はアフェレーシス若しくは白血球アフェレーシス産物であるか、若しくはそれに由来する。
いくつかの例では、対象の循環血液由来の細胞が得られる。サンプルは、いくつかの態様では、NK細胞、T細胞、単球、顆粒球、B細胞、他の有核白血球、赤血球、及び/又は血小板を含むリンパ球を含有し、いくつかの態様では、赤血球及び血小板以外の細胞を含有する。いくつかの実施形態では、対象から収集された血液細胞が洗浄されて、血漿画分を除去し、後続の処理工程に適切な緩衝液又は培地中に細胞を配置する。いくつかの実施形態では、リン酸緩衝生理食塩水(phosphate buffered saline、PBS)で細胞を洗浄する。いくつかの実施形態では、洗浄溶液は、カルシウム及び/若しくはマグネシウム、並びに/又は多くの若しくは全ての二価カチオンを欠く。ある特定の実施形態では、血液細胞サンプルの成分が除去され、細胞が培養培地中に直接再懸濁される。いくつかの実施形態では、方法は、赤血球を溶解すること、及びHistopaque(登録商標)密度遠心分離を使用することによるなどのPercoll又はFicoll勾配による遠心分離による、末梢血からの白血球の調製などの、密度ベースの細胞分離方法を含む。
いくつかの実施形態では、生体サンプルは、正常な末梢血から収集された濃縮された白血球除去産物に由来する。いくつかの実施形態において、濃縮された白血球除去産物は、新鮮な細胞を含有し得る。いくつかの実施形態では、濃縮された白血球除去産物は、提供される方法における使用のために解凍される凍結保存されたサンプルである。
いくつかの実施形態では、生体細胞の供給源は、5×10個又は約5×10個~5×10個又は約5×10個のNK細胞、又はg-NK細胞サブセット、又はg-NK細胞の代理マーカーと関連付けられるか、若しくはそれを含むNK細胞サブセットを含有する。いくつかの実施形態では、生体サンプル中の、NK細胞、又はg-NK細胞サブセット、又はg-NK細胞に対する代理マーカーと関連付けられるか、若しくはそれを含むNK細胞サブセットの数は、5×10個若しくは約5×10個~1×10個若しくは約1×10個、5×10個若しくは約5×10個~5×10個若しくは約5×10個、5×10個若しくは約5×10個~1×10個若しくは約1×10個、5×10個若しくは約5×10個~5×10個若しくは約5×10個、5×10個若しくは約5×10個~1×10個若しくは約1×10個、1×10個若しくは約1×10個~1×10個若しくは約1×10個、1×10個若しくは約1×10個~5×10個若しくは約5×10個、1×10個若しくは約1×10個~1×10個若しくは約1×10個、1×10個若しくは約1×10個~5×10個若しくは約5×10個、5×10個若しくは約5×10個~1×10個若しくは約1×10個、5×10個若しくは約5×10個~5×10個若しくは約5×10個、5×10個若しくは約5×10個~1×10個若しくは約1×10個~1×10個若しくは約1×10個、1×10個若しくは約1×10個~5×10個若しくは約5×10個、又は5×10若しくは約5×10個~1×10個若しくは約1×10個である。
いくつかの実施形態では、生体サンプル中のNK細胞のうち、g-NK細胞、又はg-NK細胞の代替マーカーと関連付けられるか、若しくはそれを含むNK細胞サブセットのパーセンテージは、3%超又は約3%超である。いくつかの実施形態では、生体サンプル中のNK細胞のうち、g-NK細胞、又はg-NK細胞の代替マーカーと関連付けられるか、若しくはそれを含むNK細胞サブセットのパーセンテージは、5%超又は約5%超である。いくつかの実施形態では、生体サンプル中のNK細胞のうち、g-NK細胞、又はg-NK細胞の代替マーカーと関連付けられるか、若しくはそれを含むNK細胞サブセットのパーセンテージは、10%超又は約10%超である。いくつかの実施形態では、生体サンプル中のNK細胞のうち、g-NK細胞、又はg-NK細胞の代替マーカーと関連付けられるか、若しくはそれを含むNK細胞サブセットのパーセンテージは、12%超又は約12%超である。いくつかの実施形態では、生体サンプル中のNK細胞のうち、g-NK細胞、又はg-NK細胞の代替マーカーと関連付けられるか、若しくはそれを含むNK細胞サブセットのパーセンテージは、14%超又は約14%超である。いくつかの実施形態では、生体サンプル中のNK細胞のうち、g-NK細胞、又はg-NK細胞の代替マーカーと関連付けられるか、若しくはそれを含むNK細胞サブセットのパーセンテージは、16%超又は約16%超である。いくつかの実施形態では、生体サンプル中のNK細胞のうち、g-NK細胞、又はg-NK細胞の代替マーカーと関連付けられるか、若しくはそれを含むNK細胞サブセットのパーセンテージは、18%超又は約18%超である。いくつかの実施形態では、生体サンプル中のNK細胞のうち、g-NK細胞、又はg-NK細胞の代替マーカーと関連付けられるか、若しくはそれを含むNK細胞サブセットのパーセンテージは、20%超又は約20%超である。いくつかの実施形態では、生体サンプル中のNK細胞のうち、g-NK細胞、又はg-NK細胞の代替マーカーと関連付けられるか、若しくはそれを含むNK細胞サブセットのパーセンテージは、22%超又は約22%超である。いくつかの実施形態では、生体サンプル中のNK細胞のうち、g-NK細胞、又はg-NK細胞の代替マーカーと関連付けられるか、若しくはそれを含むNK細胞サブセットのパーセンテージは、24%超又は約24%超である。いくつかの実施形態では、生体サンプル中のNK細胞のうち、g-NK細胞、又はg-NK細胞の代替マーカーと関連付けられるか、若しくはそれを含むNK細胞サブセットのパーセンテージは、26%超又は約26%超である。いくつかの実施形態では、生体サンプル中のNK細胞のうち、g-NK細胞、又はg-NK細胞の代替マーカーと関連付けられるか、若しくはそれを含むNK細胞サブセットのパーセンテージは、28%超又は約28%超である。いくつかの実施形態では、生体サンプル中のNK細胞のうち、g-NK細胞、又はg-NK細胞の代替マーカーと関連付けられるか、若しくはそれを含むNK細胞サブセットのパーセンテージは、30%超又は約30%超である。
いくつかの実施形態では、対象は、生体サンプル中のNK細胞のうち、g-NK細胞、又はg-NK細胞の代替マーカーと関連付けられるか、若しくはそれを含むNK細胞サブセットのパーセンテージは、3%超又は約3%超である場合に選択される。いくつかの実施形態では、対象は、生体サンプル中のNK細胞のうち、g-NK細胞、又はg-NK細胞の代替マーカーと関連付けられるか、若しくはそれを含むNK細胞サブセットのパーセンテージは、5%超又は約5%超である場合に選択される。いくつかの実施形態では、対象は、生体サンプル中のNK細胞のうち、g-NK細胞、又はg-NK細胞の代替マーカーと関連付けられるか、若しくはそれを含むNK細胞サブセットのパーセンテージは、10%超又は約10%超である場合に選択される。いくつかの実施形態では、対象は、生体サンプル中のNK細胞のうち、g-NK細胞、又はg-NK細胞の代替マーカーと関連付けられるか、若しくはそれを含むNK細胞サブセットのパーセンテージは、12%超又は約12%超である場合に選択される。いくつかの実施形態では、対象は、生体サンプル中のNK細胞のうち、g-NK細胞、又はg-NK細胞の代替マーカーと関連付けられるか、若しくはそれを含むNK細胞サブセットのパーセンテージは、14%超又は約14%超である場合に選択される。いくつかの実施形態では、対象は、生体サンプル中のNK細胞のうち、g-NK細胞、又はg-NK細胞の代替マーカーと関連付けられるか、若しくはそれを含むNK細胞サブセットのパーセンテージは、16%超又は約16%超である場合に選択される。いくつかの実施形態では、対象は、生体サンプル中のNK細胞のうち、g-NK細胞、又はg-NK細胞の代替マーカーと関連付けられるか、若しくはそれを含むNK細胞サブセットのパーセンテージは、18%超又は約18%超である場合に選択される。いくつかの実施形態では、対象は、生体サンプル中のNK細胞のうち、g-NK細胞、又はg-NK細胞の代替マーカーと関連付けられるか、若しくはそれを含むNK細胞サブセットのパーセンテージは、20%超又は約20%超である場合に選択される。いくつかの実施形態では、対象は、生体サンプル中のNK細胞のうち、g-NK細胞、又はg-NK細胞の代替マーカーと関連付けられるか、若しくはそれを含むNK細胞サブセットのパーセンテージは、22%超又は約22%超である場合に選択される。いくつかの実施形態では、対象は、生体サンプル中のNK細胞のうち、g-NK細胞、又はg-NK細胞の代替マーカーと関連付けられるか、若しくはそれを含むNK細胞サブセットのパーセンテージは、24%超又は約24%超である場合に選択される。いくつかの実施形態では、対象は、生体サンプル中のNK細胞のうち、g-NK細胞、又はg-NK細胞の代替マーカーと関連付けられるか、若しくはそれを含むNK細胞サブセットのパーセンテージは、26%超又は約26%超である場合に選択される。いくつかの実施形態では、対象は、生体サンプル中のNK細胞のうち、g-NK細胞、又はg-NK細胞の代替マーカーと関連付けられるか、若しくはそれを含むNK細胞サブセットのパーセンテージは、28%超又は約28%超である場合に選択される。いくつかの実施形態では、対象は、生体サンプル中のNK細胞のうち、g-NK細胞、又はg-NK細胞の代替マーカーと関連付けられるか、若しくはそれを含むNK細胞サブセットのパーセンテージは、30%超又は約30%超である場合に選択される。
いくつかの実施形態では、生体サンプルは、CMV血清陽性である対象に由来する。CMV感染は、増強された抗ウイルス活性を呈するNKG2Cを発現するNK細胞の高い画分の発生を含む、NK細胞の表現型及び機能的分化を結果的にもたらし得る。NKG2Cを発現するCMV関連NK細胞は、変化したDNAメチル化パターン及びFcRγなどのシグナル伝達分子の低減された発現を示す(Schlums et al.,Immunity(2015)42:443-56)。これらのNK細胞は、従来のNK細胞サブセットと比較して、より強力な抗体依存性活性化、拡大、及び機能に関連している。いくつかの場合、FcRγの低減された発現を有するNK細胞が、一般的にはより低いレベルであるが、CMV血清陰性個体においても検出され得るため、生体サンプルは、CMV血清陰性である対象由来であり得る。いくつかの場合、生体サンプルは、CMV血清陽性個体由来であり得る。
いくつかの実施形態では、対象は、NKG2Cについて陽性である末梢血サンプル中のNK細胞のパーセンテージに基づいて選択される。いくつかの実施形態では、対象は、末梢血サンプル中のNK細胞の少なくとも20%又は少なくとも約20%がNKG2Cに対して陽性である場合に選択される。いくつかの実施形態では、対象は、末梢血サンプル中のNK細胞の少なくとも25%又は少なくとも約25%がNKG2Cに対して陽性である場合に選択される。いくつかの実施形態では、対象は、末梢血サンプル中のNK細胞の少なくとも30%又は少なくとも約30%がNKG2Cに対して陽性である場合に選択される。いくつかの実施形態では、対象は、末梢血サンプル中のNK細胞の少なくとも35%又は少なくとも約35%がNKG2Cに対して陽性である場合に選択される。いくつかの実施形態では、対象は、末梢血サンプル中のNK細胞の少なくとも40%又は少なくとも約40%がNKG2Cに対して陽性である場合に選択される。いくつかの実施形態では、対象は、末梢血サンプル中のNK細胞の少なくとも45%又は少なくとも約45%がNKG2Cに対して陽性である場合に選択される。いくつかの実施形態では、対象は、末梢血サンプル中のNK細胞の少なくとも50%又は少なくとも約50%がNKG2Cに対して陽性である場合に選択される。いくつかの実施形態では、対象は、末梢血サンプル中のNK細胞の少なくとも55%又は少なくとも約55%がNKG2Cに対して陽性である場合に選択される。いくつかの実施形態では、対象は、末梢血サンプル中のNK細胞の少なくとも60%又は少なくとも約60%がNKG2Cに対して陽性である場合に選択される。
いくつかの実施形態では、対象は、NKG2Aについて陰性であるか又は低い末梢血サンプル中のNK細胞のパーセンテージに基づいて選択される。いくつかの実施形態では、対象は、末梢血サンプル中のNK細胞の少なくとも70%又は約70%がNKG2Aに対して陰性であるか又は低い場合に選択される。いくつかの実施形態では、対象は、末梢血サンプル中のNK細胞の少なくとも75%又は約75%がNKG2Aに対して陰性であるか又は低い場合に選択される。いくつかの実施形態では、対象は、末梢血サンプル中のNK細胞の少なくとも80%又は約80%がNKG2Aに対して陰性であるか又は低い場合に選択される。いくつかの実施形態では、対象は、末梢血サンプル中のNK細胞の少なくとも85%又は約85%がNKG2Aに対して陰性であるか又は低い場合に選択される。いくつかの実施形態では、対象は、末梢血サンプル中のNK細胞の少なくとも90%又は約90%がNKG2Aに対して陰性であるか又は低い場合に選択される。
いくつかの実施形態では、対象は、NKG2Cに対して陽性である末梢血サンプル中のNK細胞のパーセンテージと、NKG2Aに対して陰性であるか又は低い末梢血サンプル中のNK細胞のパーセンテージとの両方に基づいて選択される。いくつかの実施形態では、対象は、末梢血サンプル中のNK細胞の少なくとも20%又は約20%がNKG2Cに対して陽性であり、かつ末梢血サンプル中のNK細胞の少なくとも70%又は約70%がNKG2Aに対して陰性であるか又は低い場合に選択される。いくつかの実施形態では、対象は、末梢血サンプル中のNK細胞の少なくとも30%又は約30%がNKG2Cに対して陽性であり、かつ末梢血サンプル中のNK細胞の少なくとも75%又は約75%がNKG2Aに対して陰性であるか又は低い場合に選択される。いくつかの実施形態では、対象は、末梢血サンプル中のNK細胞の少なくとも40%又は約40%がNKG2Cに対して陽性であり、かつ末梢血サンプル中のNK細胞の少なくとも80%又は約80%がNKG2Aに対して陰性であるか又は低い場合に選択される。いくつかの実施形態では、対象は、末梢血サンプル中のNK細胞の少なくとも50%又は約50%がNKG2Cに対して陽性であり、かつ末梢血サンプル中のNK細胞の少なくとも85%又は約85%がNKG2Aに対して陰性であるか又は低い場合に選択される。いくつかの実施形態では、対象は、末梢血サンプル中のNK細胞の少なくとも60%又は約60%がNKG2Cに対して陽性であり、かつ末梢血サンプル中のNK細胞の少なくとも90%又は約90%がNKG2Aに対して陰性であるか又は低い場合に選択される。いくつかの実施形態では、対象は、末梢血サンプル中のNK細胞の少なくとも60%又は約60%がNKG2Cに対して陽性であり、かつ末梢血サンプル中のNK細胞の少なくとも95%又は約95%がNKG2Aに対して陰性であるか又は低い場合に選択される。
いくつかの実施形態では、対象は、対象がCMV血清陽性である場合、及び対象由来の末梢血サンプル中のNK細胞のうち、g-NK細胞のパーセンテージが30%超又は約30%超であり、NKG2Cpos細胞のパーセンテージが20%超又は約20%超であり、かつNKG2Aneg細胞のパーセンテージが70%超又は約70%超である場合、提供される方法による細胞の拡大のために選択される。
いくつかの実施形態では、対象由来のNK細胞は、CD16遺伝子のヌクレオチド526[チミジン(thymidine、T)→グアニン(guanine、G)]に一塩基多型(SNP rs396991)を有し、その結果、成熟(処理された)型タンパク質(F158V)において158位のフェニルアラニン(phenylalanine、F)に対するバリン(valine、V)のアミノ酸(amino acid、aa)置換をもたらす。いくつかの実施形態では、NK細胞は、両方の対立遺伝子にCD16 158 V多型(本明細書では158V/Vと呼ばれる)を有する。いくつかの実施形態では、NK細胞は、単一対立遺伝子にCD16 158 V多型(本明細書では158V/Fと呼ばれる)を有する。本明細書における158V+遺伝子型への言及は、158V/V遺伝子型及び158V/F遺伝子型の両方を指すことが理解される。CD16 F158V多型は、IgG1抗体に対する実質的により高い親和性と関連付けられ、より堅牢なNK細胞媒介性ADCC応答を開始する能力を有することが見出されている(Mellor et al.(2013)Journal of Hematology&Oncology,6:1、Musolino et al.(2008)Journal of Clinical Oncology,26:1789-1796、及びHatjiharissi et al.(2007)Blood,110:2561-2564)。いくつかの実施形態では、CD16 158V+/g-NK細胞の抗体指向性標的化は、CD16 158V+/g-NK細胞サブセットの改善された親和性、細胞傷害及び/又はサイトカイン媒介性効果機能に起因して、患者に対する改善された転帰につながる。
いくつかの実施形態では、提供される方法は、CD16 158V+NK細胞遺伝子型を有すると同定された対象の生体サンプルから、NK細胞又はそのサブセットを濃縮又は単離することを含む。いくつかの実施形態では、方法は、CD16 158V+NK細胞遺伝子型の存在について対象をスクリーニングすることを含む。いくつかの実施形態では、ゲノムDNAは、血液サンプル又は骨髄サンプルなどの、NK細胞であるか又はNK細胞を含む対象由来のサンプルから抽出される。いくつかの実施形態では、サンプルは、血液細胞、例えば、末梢血単核細胞であるか、又はそれを含む。いくつかの実施形態では、サンプルは、単離されたNK細胞であるか、又はそれを含む。いくつかの実施形態では、サンプルは、健常ドナー対象からのサンプルである。サンプルからDNAを抽出するための任意の方法を用いられ得る。例えば、核酸は、グアニジンチオシアネート-フェノール-クロロホルム抽出などの標準技術を使用して、サンプル、例えば、細胞から容易に単離され得る(Chomocyznski et al.(1987)Anal.Biochem.162:156)。WizardゲノムDNA精製キット(Promega,Madison,WI)などの市販のキットもまた、ゲノムDNAを抽出するために容易に利用可能である。
遺伝子型決定は、任意の好適なサンプルに対して実施され得る。本明細書に説明される実施形態のうちのいずれかでは、遺伝子型決定反応は、例えば、パイロシーケンシング反応、DNAシーケンシング反応MassARRAY MALDI-TOF、RFLP、対立遺伝子特異的PCR、リアルタイム対立遺伝子識別、又はマイクロアレイであり得る。いくつかの実施形態では、ゲノムDNAのRT-PCRなどのPCRベースの技術は、多型に対する対立遺伝子特異的プライマーを使用して実施される。サンプル中の標的核酸配列を増幅するためのPCR法は、当技術分野で周知であり、例えば、Innis et al.(eds.)PCR Protocols(Academic Press,NY 1990)、Taylor(1991)Polymerase chain reaction:basic principles and automation,in PCR:A Practical Approach,McPherson et al.(eds.)IRL Press,Oxford、Saiki et al.(1986)Nature 324:163、並びに米国特許第4,683,195号、同第4,683,202号、及び同第4,889,818号に説明されており、これらは全て、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
158V+多型を検出するためのプライマーは、公知であるか、又は当業者によって容易に設計され得、例えば、国際公開されたPCT出願、国際公開第2012/061814号、Kim et al.(2006)Blood,108:2720-2725、Cartron et al.(2002)Blood,99:754-758、Koene et al.(1997)Blood,90:1109-1114、Hatijiharissi et al.(2007)Blood,110:2561-2564、Somboonyosdech et al.(2012)Asian Biomedicine,6:883-889)を参照されたい。いくつかの実施形態では、PCRが、ネステッドプライマーを使用して実施され、その後、対立遺伝子特異的制限酵素消化が実施され得る。いくつかの実施形態では、第1のPCRプライマーは、5’-ATA TTT ACA GAA TGG CAC AGG-3’(配列番号2)及び5’-GAC TTG GTA CCC AGG TTG AA-3’(配列番号3)を含むが、一方で、第2のPCRプライマーは、5’-ATC AGA TTC GAT CCT ACT TCT GCA GGG GGC AT-3’(配列番号4)及び5’-ACG TGC TGA GCT TGA GTG ATG GTG ATG TTC AC-3’(配列番号5)であり、これは、いくつかの場合、対立遺伝子の性質に依存して94bpのフラグメントを生成する。いくつかの実施形態では、プライマー対は、配列番号6(CCCAACTCAA CTTCCCAGTG TGAT)及び配列番号7(GAAATCTACC TTTTCCTCTA ATAGGGCAAT)に記載される核酸配列を含む。いくつかの実施形態では、プライマー対は、配列番号6(CCCAACTCAA CTTCCCAGTG TGAT)及び配列番号8(GAAATCTACC TTTTCCTCTA ATAGGGCAA)に記載される核酸配列を含む。いくつかの実施形態では、プライマー対は、配列番号6(CCCAACTCAA CTTCCCAGTG TGAT)及び配列番号9(GAAATCTACC TTTTCCTCTA ATAGGGCA)に記載される核酸配列を含む。いくつかの実施形態では、遺伝子型決定は、配列番号10に記載されるCD16センス(5’-CCAAAAGCCACACTCAAAGAC-3’)、及び配列番号11に記載されるアンチセンス(5’-ACCCAGGTGGAAAGAATGATG-3’)、及び配列番号12に記載されるTaqManプローブ((5’-AACATCACCATCACTCAAGGTTTGG-3’)のプライマー配列を使用して、RNAの抽出後の定量的リアルタイムRT-PCRによって実施され得る。
遺伝子型決定を確認するために、対立遺伝子特異的増幅が、V対立遺伝子特異的プライマーのセット(例えば、配列番号13に記載されるフォワードプライマー、5’-CTG AAG ACA CAT TTT TAC TCC CAAA-3’、及び配列番号14に記載されるリバースプライマー、5’-TCC AAA AGC CAC ACT CAA AGA C-3’)、又はF対立遺伝子特異的プライマーのセット(例えば、配列番号15に記載されるフォワードプライマー、5’-CTG AAG ACA CAT TTT TAC TCC CAAC-3’、及び配列番号14に記載されるリバースプライマー、5’-TCC AAA AGC CAC ACT CAA AGA C-3’)とともに使用され得る。
CD16aのゲノム配列は、NCBIデータベースにおいてNG_009066.1で入手可能である。CD16Aの遺伝子IDは、2214である。遺伝子多型を含むCD16の配列情報は、UniProtアクセッション番号P08637で入手可能である。CD16(F158)の配列は、配列番号16に記載されている(残基F158は、太字で下線付きである)。いくつかの実施形態では、CD16(F158)は、MWQLLLPTALLLLVSA(配列番号17)として記載されるシグナルペプチドを更に含む。
Figure 2024516619000002
CD16 158V+の配列(F158Vを結果的にもたらす多型)は、VAR_003960として公知であり、配列番号18に記載される配列を有する(158V+多型は、太字及び下線付きである)。いくつかの実施形態では、CD16(158V+)は、MWQLLLPTALLLLVSA(配列番号17)として記載されるシグナルペプチドを更に含む。
Figure 2024516619000003
いくつかの実施形態では、特異的一塩基多型(single nucleotide polymorphism、SNP)標的を検出するために、5’末端に蛍光色素標識(例えば、FAM又はVIC)と、3’末端にマイナーグルーブバインダー(minor groove binder、MGB)及び非蛍光クエンチャー(nonfluorescent quencher、NFQ)を含有する対立遺伝子特異的プローブと、非標識PCRプライマーとを使用して、ゲノムデオキシリボ核酸(deoxyribonucleic acid、DNA)サンプルに対してSNP分析が用いられる。いくつかの実施形態では、アッセイは、プローブと会合した色素の蛍光の変化によって、SNPの存在を測定又は検出する。そのような実施形態では、プローブは、2つの非標識プライマー間で標的DNAにハイブリダイズし、5’末端上の蛍光色素からのシグナルは、蛍光共鳴エネルギー移動(fluorescence resonance energy transfer、FRET)によって、その3’末端上のNFQによってクエンチされる。PCRの間、Taqポリメラーゼは、ガイドとして鋳型を使用して非標識プライマーを伸長し、ポリメラーゼが標識プローブに到達したとき、それは、クエンチャーから色素を分離する分子を切断する。いくつかの態様では、qPCR機器は、クエンチされていない標識からの蛍光を検出し得る。例示的な試薬は、市販のSNPアッセイ、例えば、rs396991に対するコードC_25815666_10である(Applied Biosystems、CD16におけるF158VのSNP遺伝子型決定に関するカタログ番号4351379)。
いくつかの実施形態では、CD16 158V(F158V)多型についてヘテロ接合性又はホモ接合性の対象が同定される。いくつかの実施形態では、CD16 158V(F158V)多型についてホモ接合性の対象が同定される。いくつかの実施形態では、NK細胞又はNK細胞サブセットは、CD16 158V多型についてヘテロ接合性又はホモ接合性であると同定された対象由来の生体サンプルから単離又は濃縮される。いくつかの実施形態では、NK細胞又はNK細胞サブセットは、CD16 158V多型についてホモ接合性であると同定された対象由来の生体サンプルから単離又は濃縮される。
いくつかの実施形態では、方法は、対象から単離又は取得された集団PBMCなどの生体サンプルからNK細胞を濃縮することを含む。いくつかの実施形態では、NK細胞について濃縮された細胞の集団は、1つ以上のナチュラルキラー細胞特異的マーカーに基づく単離又は選択によって濃縮される。特定のマーカー又は表面マーカーの組み合わせを選択することは、当業者のレベルの範囲内である。いくつかの実施形態では、表面マーカーは、以下の表面抗原、CD11a、CD3、CD7、CD14、CD16、CD19、CD25、CD27、CD56、CD57、CD161、CD226、NKB1、CD62L、CD244、NKG2D、NKp30、NKp44、NKp46、NKG2A、NKG2C、KIR2DL1、及び/又はKIR2DL3からの任意の1つ以上である。いくつかの実施形態では、表面マーカーは、以下の表面抗原、CD11a、CD3、CD7、CD14、CD16、CD19、CD25、CD27、CD38、CD56、CD57、CD161、CD226、NKB1、CD62L、CD244、NKG2D、NKp30、NKp44、NKp46、NKG2A、NKG2C、SLAMF7(CD319)、KIR2DL1、及び/又はKIR2DL3からの任意の1つ以上である。特定の実施形態では、1つ以上の表面抗原は、CD3と、以下の表面抗原、CD16、CD56、又はCD57のうちの1つ以上と、を含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の表面抗原は、CD3及びCD57である。いくつかの実施形態では、1つ以上の表面抗原は、CD3、CD56、及びCD16である。他の実施形態では、1つ以上の表面抗原は、CD3、CD56、及びCD38である。更なる実施形態では、1つ以上の表面抗原は、CD3、CD56、NKG2A、及びCD161である。いくつかの実施形態では、1つ以上の表面抗原は、CD3、CD57、及びNKG2Cである。いくつかの実施形態では、1つ以上の表面抗原は、CD3、CD57、及びNKG2Aである。いくつかの実施形態では、1つ以上の表面抗原は、CD3、CD57、NKG2C、及びNKG2Aである。いくつかの実施形態では、1つ以上の表面抗原は、CD3及びCD56である。いくつかの実施形態では、1つ以上の表面抗原は、CD3、CD56、及びNKG2Cである。いくつかの実施形態では、1つ以上の表面抗原は、CD3、CD56、及びNKG2Aである。いくつかの実施形態では、1つ以上の表面抗原は、CD3、CD56、NKG2C、及びNKG2Aである。そのような表面抗原を検出するための、蛍光色素コンジュゲート抗体を含む試薬は、周知であり、当業者に利用可能である。
いくつかの実施形態では、提供される方法によってサンプルから、単離又は選択などによって濃縮されるNK細胞集団は、表面マーカーなどの1つ以上の特定のマーカーに対して陽性であるか(マーカー+若しくはマーカーpos)若しくはその高レベルを発現する(マーカーhigh)か、又は1つ以上のマーカーに対して陰性であるか若しくはその比較的低いレベルを発現する(マーカー-若しくはマーカーneg)細胞である。したがって、細胞上又は細胞内で発現されるマーカー又はタンパク質に関する陽性、pos又は+という用語は、本明細書において互換的に使用されることが理解される。したがって、細胞上又は細胞内で発現されるマーカー又はタンパク質に関する陰性、neg又は-という用語は、本明細書において互換的に使用されることが理解される。更に、本明細書におけるマーカーnegである細胞への言及は、マーカーに対して陰性である細胞、及び対照又はバックグラウンドレベルと比較して容易に検出可能ではない低レベルなどの比較的低いレベルのマーカーを発現する細胞を指し得ることが理解される。いくつかの場合、そのようなマーカーは、NK細胞の特定の集団上には存在しないか、又は比較的低いレベルで発現されるが、リンパ球の特定の他の集団(T細胞など)上に存在するか、又は比較的高いレベルで発現されるものである。いくつかの場合、そのようなマーカーは、NK細胞の特定の集団上には存在するか、又は比較的高いレベルで発現されるが、リンパ球の特定の他の集団(T細胞又はそのサブセットなど)上に存在しないか、又は比較的低いレベルで発現されるものである。
いくつかの実施形態では、そのようなマーカーに基づく分離のための任意の公知の方法が使用され得る。いくつかの実施形態では、分離は、親和性又は免疫親和性ベースの分離である。例えば、いくつかの態様における単離は、例えば、そのようなマーカーに特異的に結合する抗体又は結合パートナーとのインキュベーションによる、1つ以上の複数のマーカー、典型的には、細胞表面マーカーの発現又は発現レベルに基づく細胞及び細胞集団の分離、続いて、一般に、洗浄工程、及び抗体又は結合パートナーに結合した細胞の、抗体又は結合パートナーに結合しなかった細胞からの分離を含む。いくつかの実施形態では、インキュベーションは、静的である(混合なし)。いくつかの実施形態では、インキュベーションは、動的である(混合を伴う)。
そのような分離工程は、試薬に結合した細胞が更なる使用のために保持される正の選択、及び/又は抗体若しくは結合パートナーに結合しなかった細胞が保持される負の選択に基づき得る。いくつかの例では、両方の画分が更なる使用のために保持される。分離は、特定の細胞集団又は特定のマーカーを発現する細胞の100%濃縮又は除去を結果的にもたらす必要はない。例えば、マーカーを発現するものなどの、特定の型の細胞の正の選択又は濃縮は、そのような細胞の数又はパーセンテージを増加させることを指すが、マーカーを発現しない細胞の完全な非存在を結果的にもたらす必要はない。同様に、マーカーを発現するものなどの、特定の型の細胞の負の選択、除去、又は枯渇は、そのような細胞の数又はパーセンテージを減少させることを指すが、そのような細胞の完全な除去を結果的にもたらす必要はない。例えば、いくつかの態様では、CD3についての負の選択は、CD3negである細胞の集団について濃縮するが、いくつかの場合、濃縮された集団中に依然として存在するCD3posである細胞の小さいパーセンテージを含み得る、ある程度の残りの又は小さいパーセンテージの他の非選択細胞も含有し得る。いくつかの例では、CD57pos又はCD16pos集団のうちの1つの正の選択は、当該集団、CD57pos又はCD16pos集団のいずれかを濃縮するが、いくつか場合、濃縮された集団中に依然として存在するCD57又はCD16集団のうちの他方を含み得る、ある程度の残りの又は小さいパーセンテージの他の非選択細胞も含有し得る。
いくつかの例では、複数回の分離工程が実施され、1つの工程からの正又は負に選択された画分は、後続の正又は負の選択などの別の分離工程に供される。いくつかの例では、単一の分離工程は、各々、負の選択のために標的化されたマーカーに特異的である、細胞を複数の抗体又は結合パートナーとともにインキュベートすることなどによって、複数のマーカーを同時に発現する細胞を枯渇させ得る。同様に、種々の細胞型上で発現される複数の抗体又は結合パートナーとともに細胞をインキュベートすることによって、複数の細胞型が同時に正に選択され得る。
いくつかの態様では、選択は、PBMCサンプル由来の細胞などにおける、表面抗原のうちの1つ以上の発現に基づく正及び/又は負の選択工程を含む。いくつかの実施形態では、単離は、CD56を発現する細胞、CD16を発現する細胞、若しくはCD57を発現する細胞に対する正の選択、及び/又はCD38を発現する細胞に対する負の選択、及び/又はT細胞マーカーなどの非NK細胞マーカーを発現する細胞に対する負の選択、例えば、CD3を発現する細胞に対する負の選択(CD3neg)を含む。例えば、いくつかの実施形態では、単離は、CD56を発現する細胞、CD16を発現する細胞、若しくはCD57を発現する細胞に対する正の選択、及び/又はT細胞マーカーなどの非NK細胞マーカーを発現する細胞に対する負の選択、例えば、CD3を発現する細胞に対する負の選択(CD3neg)を含む。いくつかの実施形態では、単離は、CD56を発現する細胞、CD16を発現する細胞、若しくはCD57を発現する細胞に対する正の選択、及び/又はCD38(CD38neg)、CD161(CD161neg)、NKG2A(NKG2Aneg)を発現する細胞に対する負の選択、及び/又はCD3を発現する細胞に対する負の選択(CD3neg)を含む。いくつかの実施形態では、選択は、CD3に対して陰性の細胞(CD3neg)の単離を含む。
いくつかの実施形態では、単離は、CD3を発現する細胞に対する負の選択(CD3neg)及びCD56を発現する細胞に対する正の選択(CD56pos)を含む。いくつかの実施形態では、選択は、CD38を発現する細胞に対する負の選択(CD38neg)を更に含み得る。特定の実施形態では、単離又は選択された細胞は、CD3negCD56posCD38negである。
いくつかの実施形態では、選択は、CD3を発現する細胞に対する負の選択(CD3neg)、CD56を発現する細胞に対する正の選択(CD56pos)、続いて、NKG2A(NKG2Aneg)及びCD161を発現する細胞に対する負の選択(CD161neg)を含む。特定の実施形態では、単離又は選択された細胞は、CD3negCD56posNKG2AnegCD161negである。
いくつかの実施形態では、選択は、CD3を発現する細胞に対する負の選択(CD3neg)及びCD57を発現する細胞に対する正の選択(CD57pos)を含む。特定の実施形態では、単離又は選択された細胞は、CD3negCD57posである。
いくつかの実施形態では、選択は、CD3を発現する細胞に対する負の選択(CD3neg)及びCD16を発現する細胞に対する陽性(CD16pos)を含む。特定の実施形態では、単離又は選択された細胞は、CD3negCD16posである。
いくつかの実施形態では、選択は、CD3を発現する細胞に対する負の選択(CD3neg)及びCD57を発現する細胞に対する正の選択(CD57pos)を含む。特定の実施形態では、単離又は選択された細胞は、CD3negCD57posである。例えば、NK細胞は、CD3pos細胞の枯渇(CD3pos細胞に対する負の選択)、続いて、CD57pos細胞選択、それによって、CD57posNK細胞を単離及び濃縮することによって濃縮され得る。分離は、MACS(商標)マイクロビーズを使用するなどの、免疫親和性ベースの方法によって実施され得る。例えば、CD3マイクロビーズが、CD3neg細胞に対する負の選択においてCD3pos細胞を枯渇させるために使用され得る。続いて、CD57マイクロビーズが、CD3細胞枯渇PBMCのCD57濃縮のために使用され得る。次いで、CD3neg/CD57pos濃縮NK細胞が、提供される方法における拡大において使用され得る。
いくつかの実施形態では、選択は、NKG2Cを発現する細胞に対する正の選択(NKG2Cpos)及び/又は細胞NKG2Aに対する負の選択(NKG2Aneg)を更に含み得る。いくつかの実施形態では、選択は、CD3を発現する細胞に対する負の選択(CD3neg)、CD57を発現する細胞に対する正の選択(CD57pos)、及びNKG2Cを発現する細胞に対する正の選択(NKG2Cpos)を含む。特定の実施形態では、単離又は選択された細胞は、CD3negCD57posNKG2Cposである。いくつかの実施形態では、選択は、CD3を発現する細胞に対する負の選択(CD3neg)、CD57を発現する細胞に対する正の選択(CD57pos)、及びNKG2Aを発現する細胞に対する負の選択(NKG2Aneg)を含む。特定の実施形態では、単離又は選択された細胞は、CD3negCD57posNKG2Anegである。いくつかの実施形態では、選択は、CD3を発現する細胞に対する負の選択(CD3neg)、CD57を発現する細胞に対する正の選択(CD57pos)、NKG2Cを発現する細胞に対する正の選択(NKG2Cpos)、及びNKG2Aを発現する細胞に対する負の選択(NKG2Aneg)を含む。特定の実施形態では、単離又は選択された細胞は、CD3negCD57posNKG2CposNKG2Anegである。
提供される実施形態のうちのいずれかの一部では、選択は、CD38を発現する細胞に対する負の選択(CD38neg)を更に含み得る。特定の実施形態では、単離又は選択された細胞は、CD3negCD57posCD38negである。特定の実施形態では、単離又は選択された細胞は、CD3negCD57posCD38negNKG2Cposである。特定の実施形態では、単離又は選択された細胞は、CD3negCD57posCD38negNKG2Anegである。特定の実施形態では、単離又は選択された細胞は、CD3negCD57posCD38negNKG2CposNKG2Anegである。
いくつかの実施形態では、選択は、CD3を発現する細胞に対する負の選択(CD3neg)及びCD56を発現する細胞に対する正の選択(CD56pos)を含む。特定の実施形態では、単離又は選択された細胞は、CD3negCD56posである。いくつかの実施形態では、選択は、CD3を発現する細胞に対する負の選択(CD3neg)、CD56を発現する細胞に対する正の選択(CD56pos)、及びNKG2Cを発現する細胞に対する正の選択(NKG2Cneg)を含む。特定の実施形態では、単離又は選択された細胞は、CD3negCD56posNKG2Cposである。いくつかの実施形態では、選択は、CD3を発現する細胞に対する負の選択(CD3neg)、CD56を発現する細胞に対する正の選択(CD56pos)、及びNKG2Aを発現する細胞に対する負の選択(NKG2Aneg)を含む。特定の実施形態では、単離又は選択された細胞は、CD3negCD56posNKG2Anegである。いくつかの実施形態では、選択は、CD3を発現する細胞に対する負の選択(CD3neg)、CD56を発現する細胞に対する正の選択(CD56pos)、NKG2Cを発現する細胞に対する正の選択(NKG2Cpos)、及びNKG2Aを発現する細胞に対する負の選択(NKG2Aneg)を含む。特定の実施形態では、単離又は選択された細胞は、CD3negCD56posNKG2CposNKG2Anegである。
提供される実施形態のうちのいずれかの一部では、選択は、CD38を発現する細胞に対する負の選択(CD38neg)を更に含み得る。特定の実施形態では、単離又は選択された細胞は、CD3negCD56posCD38negである。特定の実施形態では、単離又は選択された細胞は、CD3negCD56posCD38negNKG2Cposである。特定の実施形態では、単離又は選択された細胞は、CD3negCD56posCD38negNKG2Anegである。特定の実施形態では、単離又は選択された細胞は、CD3negCD56posCD38negNKG2CposNKG2Anegである。
提供される実施形態のうちのいずれかの一部では、g-NK細胞は、g-NK代理表面マーカープロファイルを有する細胞である。いくつかの実施形態では、g-NK細胞代理表面マーカープロファイルは、CD16pos/CD57pos/CD7dim/neg/CD161negである。いくつかの実施形態では、g-NK細胞代理表面マーカープロファイルは、NKG2Aneg/CD161negである。任意のそのような態様の一部では、g-NK細胞代理表面マーカープロファイルは、CD38negである。任意のそのような態様の一部では、CD45pos/CD3neg/CD56posは、NK細胞に対する代理表面マーカープロファイルとして使用される。任意のそのような実施形態の一部では、g-NK細胞代理表面マーカープロファイルは、NK細胞代理表面マーカープロファイルを更に含む。任意のそのような実施形態の一部では、g-NK細胞代理表面マーカープロファイルは、CD45pos/CD3neg/CD56posを更に含む。特定の実施形態では、g-NK細胞代理表面マーカープロファイルは、CD45pos/CD3neg/CD56pos/CD16pos/CD57pos/CD7dim/neg/CD161negを含む。他の特定の実施形態では、g-NK細胞代理表面マーカープロファイルは、CD45pos/CD3neg/CD56pos/NKG2Aneg/CD161negを含む。他の特定の実施形態では、g-NK細胞代理表面マーカープロファイルは、CD45pos/CD3neg/CD56pos/CD38negを含む。
いくつかの実施形態では、細胞表面マーカーの発現に基づく正又は負の選択などによって細胞を単離、選択、及び/又は濃縮する方法は、免疫親和性ベースの選択を含み得る。いくつかの実施形態では、免疫親和性ベースの選択は、PBMCなどの細胞を含有するサンプルを、細胞表面マーカーに特異的に結合する抗体又は結合パートナーと接触させることを含む。いくつかの実施形態では、抗体又は結合パートナーは、正及び/又は負の選択のための細胞の分離を可能にするために、球体又はビーズ、例えば、アガロース、磁気ビーズ、又は常磁性ビーズを含む、マイクロビーズ、ナノビーズなどの、固体支持体又はマトリックスに結合される。いくつかの実施形態では、球体又はビーズは、免疫親和性クロマトグラフィーを行うためにカラムに充填され得、PBMCなどの細胞を含有するサンプルが、カラムのマトリックスと接触し、続いて、そこから溶出又は放出される。
インキュベーションは、一般に、磁性粒子又はビーズに付着する抗体又は結合パートナーに特異的に結合する抗体又は結合パートナーが、サンプル内の細胞上に存在する場合、細胞表面分子に特異的に結合する条件下で実施される。
いくつかの態様では、サンプルは、磁場に配置され、磁気応答性粒子又は磁化可能な粒子が付着している細胞が、磁石に引き寄せられ、非標識細胞から分離されることになる。正の選択では、磁石に引き寄せられた細胞が保持され、負の選択では、引き寄せられない細胞(非標識細胞)が保持される。いくつかの態様では、正及び負の選択の組み合わせは、同じ選択工程の間に実施され、正及び負の画分が保持され、更に処理されるか、又は更なる分離工程に供される。
いくつかの実施形態では、磁気応答性粒子は、その後にインキュベート及び/又は培養される細胞に付着したままであり、いくつかの態様では、粒子は、患者への投与のために細胞に付着したままである。いくつかの実施形態では、磁化可能な又は磁気応答性粒子は、細胞から除去される。磁化可能な粒子を細胞から除去するための方法は公知であり、例えば、競合する非標識抗体、磁化可能な粒子、又は切断可能なリンカーにコンジュゲートされた抗体などの使用を含む。いくつかの実施形態では、磁化可能な粒子は、生分解性である。
いくつかの実施形態では、親和性ベースの選択は、磁気活性化細胞選別(magnetic-activated cell sorting、MACS)(Miltenyi Biotech、Auburn、CA)によるものである。磁気活性化細胞選別(MACS)システムは、磁化された粒子が付着している細胞の高純度選択が可能である。ある特定の実施形態では、MACSは、外部磁場の印加後に非標的種及び標的種が順次溶出されるモードで動作する。すなわち、磁化された粒子に付着した細胞は、適所に保持されるが、一方で、付着していない種は、溶出される。次いで、この第1の溶出工程が完了した後、磁場内に捕捉され、かつ溶出が防止された種は、それらが溶出及び回収され得るように、何らかの様式で解放される。ある特定の実施形態では、非標的細胞は、標識され、不均一な細胞集団から枯渇される。
そのような実施形態のうちのいずれかの一部では、方法は、NK細胞又はそのサブセットを選択及び/又は単離するなどの、濃縮する前に、対象にIL-12、IL-15、IL-18、IL-2、及び/又はCCL5を投与することを含む。
提供される方法の実施形態では、濃縮されたNK細胞は、NK細胞サブセット、具体的にはg-NK細胞サブセットの増殖及び拡大を支持する条件下などの、フィーダー細胞の存在下でインキュベート又は培養される。
特定の態様では、フィーダー細胞は、NKG2Cposの拡大を刺激若しくは促進し、かつ/又はNKG2Apos細胞の拡大を阻害する細胞を含む。いくつかの実施形態では、フィーダー細胞は、HLA-E又はHLA-A2シグナル配列を含有するハイブリッドHLA-Eを発現するか、又はそれによってトランスフェクトされる細胞である。例えば、そのようなハイブリッドの例は、HLA-A2などのMHCクラスI、プロモーター及びシグナル配列、並びにHLA-E成熟タンパク質配列を含有するAEHハイブリッド遺伝子であり、いくつかの場合、HLA-E遺伝子によってコードされる成熟タンパク質と同一であるが、細胞表面上で安定して発現され得る成熟タンパク質を結果的にもたらし得る(例えば、Leeら(1998)Journal of Immunology,160:4951-4960を参照されたい)。いくつかの実施形態では、細胞は、HLA-A2などのMHCクラスI、リーダー配列の存在下で安定化されたMHC-E分子を発現するようにトランスフェクトされるLCL721.221、K562細胞、又はRMA-S細胞である。HLA-A2などのMHCクラスI、リーダー配列ペプチドの存在下で安定化された細胞表面HLA-Eを発現するように操作される細胞株は、当技術分野で公知である(Lee et al.(1998)Journal of Immunology,160:4951-4960、Zhongguo et al.(2005)13:464-467、Garcia et al.(2002)Eur J.Immunol.,32:936-944)。いくつかの実施形態では、照射された221.AEH細胞などの221.AEH細胞が、フィーダー細胞、又は任意の他のHLA-E発現細胞株若しくはK562などの別様にHLA陰性である照射されたHLA-E発現細胞株として使用され得る。いくつかの実施形態では、細胞株は、HLA-Eを発現するようにトランスフェクトされ得る。いくつかの実施形態では、膜結合型IL-15(K562-mb15)又は膜結合型IL-21(K562-mb21)を発現するK562細胞がフィーダー細胞として使用され得る。本明細書で提供される方法における使用のためのそのような細胞株の例は、221-AEH細胞である。
実施形態では、HLA発現フィーダー細胞は、凍結保存され、使用前に解凍される。いくつかの実施形態では、細胞が221.AEH細胞などのHLA-Eを発現するようにトランスフェクトされている場合、細胞は、方法におけるそれらの使用の前に、例えば、血清又は他の適切な血清代替物、及び選択剤を含む、適切な栄養素の存在下で成長され得る。例えば、221.AEH細胞の場合、細胞に対する選択圧を維持して高レベルのプラスミドHLA-Eを維持するために、ハイグロマイシンB(例えば、0.1%~10%、例えば、1%又は約1%)を補充した細胞培養培地中で細胞が培養され得る。細胞は、使用するまで1×10細胞/mL~1×10細胞/mLの密度で維持され得る。
特定の実施形態では、培養に追加されるHLA-E発現フィーダー細胞、例えば、221.AEH細胞は、X線照射又はガンマ線照射などによって非分裂である。HLA-E発現フィーダー細胞、例えば、221.AEHは、提供される方法におけるそれらの使用の当日又は直前に照射され得る。いくつかの実施形態では、HLA-E発現フィーダー細胞は、細胞分裂を防止するために、約1000~10000rad、例えば、1000~5000radの範囲のガンマ線で照射される。いくつかの実施形態では、HLA-E発現フィーダー細胞は、細胞分裂を防止するために、約10Gy~100Gy、例えば、10~50Gyの範囲のガンマ線で照射される。いくつかの実施形態では、細胞は、100Gyで照射される。他の実施形態では、照射は、X線照射によって実施される。いくつかの実施形態では、HLA-E発現フィーダー細胞は、細胞分裂を防止するために、約10Gy~100Gy、例えば、10~50Gyの範囲のX線で照射される。いくつかの実施形態では、A Rad-Sure(商標)血液照射インジケータが、照射の肯定的な視覚的検証を提供するために使用され得る。提供される方法の態様では、フィーダー細胞は、決して除去されず、照射の結果として、NK細胞は、フィーダー細胞に対して直接的に細胞傷害となり、フィーダー細胞は、培養中に死滅することになる。
いくつかの実施形態では、濃縮され、選択され、かつ/又は単離されたNK細胞は、HLA-E発現フィーダー細胞(例えば、221.AEH細胞)、例えば、その照射された集団の存在下で、1:10超又は約1:10超のHLA-Eフィーダー細胞(例えば、221.AEH細胞)、例えば、その照射された集団対濃縮されたNK細胞、例えば、10:1又は約10:1~10:1又は約10:1のそのようなフィーダー細胞対濃縮されたNK細胞である、フィーダー細胞対濃縮されたNK細胞の比で、インキュベート又は培養される。
いくつかの実施形態では、HLA-E発現フィーダー細胞(例えば、221.AEH細胞)、例えば、その照射された集団の比は、1:10若しくは約1:10~10:1若しくは約10:1、1:10若しくは約1:10~5:1若しくは約5:1、1:10若しくは約1:10~2.5:1若しくは約2.5:1、1:10若しくは約1:10~1:1若しくは約1:1、1:10若しくは約1:10~1:2.5若しくは約1:2.5、1:10若しくは約1:10~1:5若しくは約1:5、1:5若しくは約1:5~10:1若しくは約10:1、1:5若しくは約1:5~5:1若しくは約5:1、1:5若しくは約1:5~2.5:1若しくは約2.5:1、1:5若しくは約1:5~1:1若しくは約1:1、1:5若しくは約1:5~1:2.5若しくは約1:2.5、1:2.5若しくは約1:2.5~10:1若しくは約10:1、1:2.5若しくは約1:2.5~5:1若しくは約5:1、1:2.5若しくは約1:2.5~2.5:1若しくは約2.5:1、1:2.5若しくは約1:2.5~1:1若しくは約1:1、1:1若しくは約1:1~10:1若しくは約10:1、1:1若しくは約1:1~5:1若しくは約5:1、1:1若しくは約1:1~3:1若しくは約3:1、1:1若しくは約1:1~2.5:1若しくは約2.5:1、2.5:1若しくは約2.5:1~10:1若しくは約10:1、2.5:1若しくは約2.5:1~5:1若しくは約5:1、又は5:1若しくは約5:1~10:1若しくは約10:1(各々両端含む)である、そのようなフィーダー細胞対濃縮されたNK細胞の比である。
いくつかの実施形態では、HLA発現フィーダー細胞(例えば、221.AEH細胞)、例えば、その照射された集団の比は、1.25:1、1.5:1、1.75:1、2.0:1、2.25:1、2:5:1、2.75:1、3.0:1、3.25:1、3.5:1、3.75:1、4.0:1、4.25:1、4.5:1、4.75:1、若しくは5:1、又は約1.25:1、約1.5:1、約1.75:1、約2.0:1、約2.25:1、約2:5:1、約2.75:1、約3.0:1、約3.25:1、約3.5:1、約3.75:1、約4.0:1、約4.25:1、約4.5:1、約4.75:1、若しくは約5:1、あるいは上記のいずれかの間の任意の値である、そのようなフィーダー細胞対濃縮されたNK細胞の比である。いくつかの実施形態では、HLA発現フィーダー細胞(例えば、221.AEH細胞)、例えば、その照射された集団の比は、5:1未満又は約5:1未満である、そのようなフィーダー細胞対濃縮された細胞の比である。いくつかの実施形態では、HLA発現フィーダー細胞(例えば、221.AEH細胞)、例えば、その照射された集団の比は、1:1又は約~2.5:1又は約2.5:1(両端含む)の比である。いくつかの実施形態では、HLA発現フィーダー細胞(例えば、221.AEH細胞)、例えば、その照射された集団の比は、2.5:1又は約2.5:1の比である。いくつかの実施形態では、HLA発現フィーダー細胞(例えば、221.AEH細胞)、例えば、その照射された集団の比は、2:1又は約2:1である。
いくつかの場合、出発NK細胞集団が拡大前に凍結保存されている場合、すなわち、凍結/解凍に供されている場合、新鮮なNK細胞を使用する方法よりも低い221.AEH対NK細胞比が用いられ得る。ここで、1:1の221.AEH対凍結/解凍NK細胞の比は、2.5:1の221.AEH対新鮮なNK細胞の比を含有する培養において同等の拡大を結果的にもたらしたことが見出される。いくつかの態様では、より低い比は、より多くの細胞間接触を可能にする培養中のより多くのNK細胞数を確保し、これは、初期成長及び拡大の促進における役割を果たし得る。いくつかの実施形態では、サンプルからのNK細胞の初期の濃縮された集団が凍結/解凍に供された場合、2:1~1:2又は約2:1~約1:2の221.AEH対凍結/解凍NK細胞の比が使用される。特定の実施形態では、比は、1:1である。2.5:1の221.AEH対凍結/解凍NK細胞などの、より高い比が使用され得るが、これは、所望の閾値密度又は数に到達するために、より長い培養、例えば、21日又は約21日を必要とし得ることが理解される。
いくつかの実施形態では、NK細胞は、培養に非分裂末梢血単核細胞(PBMC)を更に追加することによって拡大される。いくつかの態様では、非分裂フィーダー細胞は、X線照射されたPBMCフィーダー細胞を含み得る。いくつかの態様では、非分裂フィーダー細胞は、ガンマ線照射されたPBMCフィーダー細胞を含み得る。いくつかの実施形態では、PBMCは、細胞分裂を防止するために、約1000~10000rad、例えば、1000~5000radの範囲のガンマ線で照射される。いくつかの実施形態では、PBMCは、細胞分裂を防止するために、約10Gy~100Gy、例えば、10~50Gyの範囲のガンマ線で照射される。いくつかの態様では、インキュベーションの少なくとも一部分の間、照射されたフィーダー細胞は、非分裂(例えば、照射された)HLA-E発現フィーダー細胞と同時に培養培地中に存在する。いくつかの態様では、非分裂(例えば、照射された)PBMCフィーダー細胞、HLA-E発現フィーダー細胞、及び濃縮されたNK細胞は、インキュベーションの開始の日などの同日に、例えば、同時又はほぼ同時又はほとんど同時に培養に追加される。
いくつかの実施形態では、インキュベーション又は培養は、フィーダー細胞としての照射されたPBMCの存在下で更に実施される。いくつかの実施形態では、照射されたPBMCフィーダー細胞は、濃縮されたNK細胞が単離又は選択された同じ対象に対して自己由来であるか、又はそれに由来する。特定の実施形態では、PBMCは、NK細胞を濃縮するために使用されるのと同じ生体サンプル、例えば、全血又は白血球アフェレーシス若しくはアフェレーシス産物から得られる。一旦得られると、PBMCの一部分は、上記に説明されるNK細胞の濃縮の前に照射のために保存される。
いくつかの実施形態では、照射されたPBMCは、フィーダー細胞として存在し、そのようなフィーダー細胞対濃縮されたNK細胞の比は、1:10若しくは約1:10~10:1若しくは約10:1、1:10若しくは約1:10~5:1若しくは約5:1、1:10若しくは約1:10~2.5:1若しくは約2.5:1、1:10若しくは約1:10~1:1若しくは約1:1、1:10若しくは約1:10~1:2.5若しくは約1:2.5、1:10若しくは約1:10~1:5若しくは約1:5、1:5若しくは約1:5~10:1若しくは約10:1、1:5若しくは約1:5~5:1若しくは約5:1、1:5若しくは約1:5~2.5:1若しくは約2.5:1、1:5若しくは約1:5~1:1若しくは約1:1、1:5若しくは約1:5~1:2.5若しくは約1:2.5、1:2.5若しくは約1:2.5~10:1若しくは約10:1、1:2.5若しくは約1:2.5~5:1若しくは約5:1、1:2.5若しくは約1:2.5~2.5:1若しくは約2.5:1、1:2.5若しくは約1:2.5~1:1若しくは約1:1、1:1若しくは約1:1~10:1若しくは約10:1、1:1若しくは約1:1~5:1若しくは約5:1、1:1若しくは約1:1~2.5:1若しくは約2.5:1、2.5:1若しくは約2.5:1~10:1若しくは約10:1、2.5:1若しくは約2.5:1~5:1若しくは約5:1、又は5:1若しくは約5:1~10:1若しくは約10:1である。
いくつかの実施形態では、照射されたPBMCは、フィーダー細胞として存在し、そのようなフィーダー細胞対濃縮されたNK細胞の比は、1.25:1、1.5:1、1.75:1、2.0:1、2.25:1、2:5:1、2.75:1、3.0:1、3.25:1、3.5:1、3.75:1、4.0:1、4.25:1、4.5:1、4.75:1、若しくは5:1、又は約1.25:1、約1.5:1、約1.75:1、約2.0:1、約2.25:1、約2:5:1、約2.75:1、約3.0:1、約3.25:1、約3.5:1、約3.75:1、約4.0:1、約4.25:1、約4.5:1、約4.75:1、若しくは約5:1、あるいは上記のいずれかの間の任意の値である。いくつかの実施形態では、照射されたPBMCは、5:1又は約5:1であるそのようなフィーダー細胞対濃縮された細胞の比で存在する。
特定の実施形態では、インキュベーション若しくは培養の少なくとも一部分の間、照射されたPBMCのT細胞などの1つ以上の細胞若しくは細胞型が活性化され、かつ/又はインキュベーション若しくは培養が、PBMCフィーダー細胞の1つ以上のT細胞の活性化を刺激することができる少なくとも1つの刺激剤の存在下で実施される。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの刺激剤は、TCR複合体のメンバーに特異的に結合する。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの刺激剤は、CD3、任意選択的に、CD3イプシロンに特異的に結合する。いくつかの態様では、少なくとも1つの刺激剤は、抗CD3抗体又は抗原結合フラグメントである。例示的な抗CD3抗体としては、マウス抗ヒトCD3(OKT3)が挙げられる。
いくつかの実施形態では、抗CD3抗体又は抗原結合フラグメントは、照射されたPBMCフィーダー細胞を含むインキュベーションの少なくとも一部分の間に存在する。いくつかの実施形態では、抗CD3抗体又は抗原結合フラグメントは、照射されたPBMCと同時又はほぼ同時に培養又はインキュベーションに追加される。例えば、抗CD3抗体又は抗原結合フラグメントは、インキュベーション又は培養の開始時又はほぼ開始時に追加される。特定の態様では、抗CD3抗体又は抗原結合フラグメントは、培養培地を交換又は洗浄することなどによる、培養又はインキュベーションの過程で、除去されるか、又はその濃度が低減され得る。特定の実施形態では、交換又は洗浄後、方法は、培養培地に抗CD3抗体又は抗原結合フラグメントを追加して戻すか、又は補充することを含まない。
いくつかの実施形態では、抗CD3抗体又は抗原結合フラグメントは、培養又はインキュベーションの少なくとも一部分の間に追加されるか、又は存在し、濃度は、10ng/mL若しくは約10ng/mL~5μg/mL若しくは約5μg/mL、例えば、10ng/mL若しくは約10ng/mL~2μg/mL若しくは約2μg/mL、10ng/mL若しくは約10ng/mL~1μg/mL若しくは約1μg/mL、10ng/mL若しくは約10ng/mL~500ng/mL若しくは約500ng/mL、10ng/mL若しくは約10ng/mL~100ng/mL若しくは約100ng/mL、10ng/mL若しくは約10ng/mL~50ng/mL若しくは約50ng/mL、50ng/mL若しくは約50ng/mL~5μg/mL若しくは約5μg/mL、例えば、50ng/mL若しくは約50ng/mL~2μg/mL若しくは約2μg/mL、50ng/mL若しくは約50ng/mL~1μg/mL若しくは約1μg/mL、50ng/mL若しくは約50ng/mL~500ng/mL若しくは約500ng/mL、50ng/mL若しくは約50ng/mL~100ng/mL若しくは約100ng/mL、100ng/mL若しくは約100ng/mL~5μg/mL若しくは約5μg/mL、100ng/mL若しくは約100ng/mL~2μg/mL若しくは約2μg/mL、100ng/mL若しくは約100ng/mL~1μg/mL若しくは約1μg/mL、100ng/mL若しくは約100ng/mL~500ng/mL若しくは約500ng/mL、500ng/mL若しくは約500ng/mL~5μg/mL若しくは約5μg/mL、500ng/mL若しくは約500ng/mL~2μg/mL若しくは約2μg/mL、500ng/mL若しくは約500ng/mL~1μg/mL若しくは約1μg/mL、1μg/mL若しくは約1μg/mL~5μg/mL若しくは約5μg/mL、1μg/mL若しくは約1μg/mL~2μg/mL若しくは約2μg/mL、又は2μg/mL若しくは約2μg/mL~5μg/mL若しくは約5μg/mL(各々両端含む)である。いくつかの実施形態では、抗CD3抗体又は抗原結合フラグメントの濃度は、10ng/mL、20ng/mL、30ng/mL、40ng/mL、50ng/mL、60ng/mL、70ng/mL、80ng/mL、90ng/mL、若しくは100ng/mL、又は約10ng/mL、約20ng/mL、約30ng/mL、約40ng/mL、約50ng/mL、約60ng/mL、約70ng/mL、約80ng/mL、約90ng/mL、若しくは約100ng/mL、あるいは上記のうちのいずれかの間の任意の値である。いくつかの実施形態では、抗CD3抗体又は抗原結合フラグメントの濃度は、50ng/mL又は約50ng/mLである。
いくつかの実施形態は、「抗体」という用語は、免疫グロブリン分子及び免疫グロブリン(immunoglobulin、Ig)分子の抗原結合部分又はフラグメント、すなわち、抗原と特異的に結合する(免疫反応する)抗原結合部位を含有する分子を指す。抗体という用語は、無傷のポリクローナル抗体又はモノクローナル抗体のみならず、dAb、Fab、Fab’、F(ab’)、Fv)、一本鎖(scFv)、又は単一ドメイン抗体(sdAb)などの、そのフラグメントを包含する。典型的には、「抗原結合フラグメント」は、関心対象の抗原の少なくとも1つのエピトープに結合する免疫グロブリン重鎖及び/又は軽鎖の少なくとも1つのCDRを含有する。これに関して、抗原結合フラグメントは、概して、可変重鎖(variable heavy chain、VH)及び可変軽鎖(variable light chain、VL)を含有する抗体に対する6つのCDR(重鎖及び軽鎖の各々の「CDR1」、「CDR2」、及び「CDR3」)、又は単一可変ドメインを含有する抗体に対する3つのCDRなどの、抗体を結合する抗体からのVH及びVL配列の1、2、3、4、5、又は全6つのCDRを含み得る。
「抗体フラグメント」は、無傷の抗体が結合する抗原に結合する無傷の抗体の一部分を含む、無傷の抗体以外の分子を指す。抗体フラグメントの例としては、限定されるものではないが、Fv、Fab、Fab’、Fab’-SH、F(ab’)、二重特異性抗体、直鎖状抗体、可変重鎖(V)領域、scFv及び単一ドメインV単一抗体などの一本鎖抗体分子、並びに抗体フラグメントから形成される多重特異性抗体が挙げられる。特定の実施形態では、抗体は、scFvなどの、可変重鎖領域及び/又は可変軽鎖領域を含む一本鎖抗体フラグメントである。
いくつかの実施形態では、インキュベーション又は培養は、選択及び/又は単離されたNK細胞などのそのような濃縮されたNK細胞の存在下で、0.05×10個若しくは約0.05×10個、又は少なくとも0.05×10個若しくは約0.05×10個の濃縮されたNK細胞/mL、0.1×10個若しくは約0.1×10個の濃縮されたNK細胞/mL、0.2×10個若しくは約0.2×10個の濃縮されたNK細胞/mL、0.5×10個若しくは約0.5×10個の濃縮されたNK細胞/mL、又は1.0×10個若しくは約1.0×10個の濃縮されたNK細胞/mLである濃度で開始される。提供される方法の実施形態では、インキュベーション又は培養は、選択及び/又は単離されたNK細胞などの、そのような濃縮されたNK細胞の存在下で、0.05×10個若しくは約0.05×10個の濃縮されたNK細胞/mL~1.0×10個若しくは約1.0×10個の濃縮されたNK細胞/mL、例えば、0.05×10個若しくは約0.05×10個の濃縮されたNK細胞/mL~0.75×10個若しくは約0.75×10個の濃縮されたNK細胞/mL、0.05×10個若しくは約0.05×10個の濃縮されたNK細胞/mL~0.5×10個若しくは約0.5×10個の濃縮されたNK細胞/mL、0.05×10個若しくは約0.05×10個の濃縮されたNK細胞/mL~0.20×10個若しくは約0.20×10個の濃縮されたNK細胞/mL、0.05×10個若しくは約0.05×10個の濃縮されたNK細胞/mL~0.1×10個若しくは約0.1×10個の濃縮されたNK細胞/mL、0.1×10個若しくは約0.1×10個の濃縮されたNK細胞/mL~1.0×10個若しくは約1.0×10個の濃縮されたNK細胞/mL、0.1×10個若しくは約0.1×10個の濃縮されたNK細胞/mL~0.75×10個若しくは約0.75×10個の濃縮されたNK細胞/mL、0.1×10個若しくは約0.1×10個の濃縮されたNK細胞/mL~0.5×10個若しくは約0.5×10個の濃縮されたNK細胞/mL、0.1×10個若しくは約0.1×10個の濃縮されたNK細胞/mL~0.20×10個若しくは約0.20×10個の濃縮されたNK細胞/mL、0.20×10個若しくは約0.20×10個の濃縮されたNK細胞/mL~1.0×10個若しくは約1.0×10個の濃縮されたNK細胞/mL、0.20×10個若しくは約0.20×10個の濃縮されたNK細胞/mL~0.75×10個若しくは約0.75×10個の濃縮されたNK細胞/mL、0.20×10個若しくは約0.20×10個の濃縮されたNK細胞/mL~0.5×10個若しくは約0.5×10個の濃縮されたNK細胞/mL、0.5×10個若しくは約0.5×10個の濃縮されたNK細胞/mL~1.0×10個若しくは約1.0×10個の濃縮されたNK細胞/mL、0.5×10個若しくは約0.5×10個の濃縮されたNK細胞/mL~0.75×10個若しくは約0.75×10個の濃縮されたNK細胞/mL、0.75×10個若しくは約0.75×10個の濃縮されたNK細胞/mL~1.0×10個若しくは約1.0×10個の濃縮されたNK細胞/mL(各々両端含む)である濃度で開始される。いくつかの実施形態では、インキュベーション又は培養は、選択及び/又は単離されたNK細胞などの、そのような濃縮されたNK細胞の存在下で、0.2×10個又は約0.2×10個の濃度されたNK細胞/mLである濃度で開始される。
任意のそのような実施形態の一部では、インキュベーション又は培養の開始時に追加されるか、又は存在する、上記に説明されるようにPBMCから選択又は単離されたものなどの、濃縮されたNK細胞の量は、少なくとも1×10個又は少なくとも約1×10個の細胞、少なくとも約2×10個又は少なくとも約2×10個の細胞、少なくとも3×10個又は少なくとも約3×10個の細胞、少なくとも4×10個又は少なくとも約4×10個の細胞、少なくとも5×10個又は少なくとも約5×10個の細胞、少なくとも6×10個又は少なくとも約6×10個の細胞、少なくとも7×10個又は少なくとも約7×10個の細胞、少なくとも8×10個又は少なくとも約8×10個の細胞、少なくとも9×10個又は少なくとも約9×10個の細胞、少なくとも1×10個又は少なくとも約1×10個の細胞であるか、又はそれを超える。特定の実施形態では、上記に説明されたようにPBMCから選択又は単離されたものなどの、濃縮されたNK細胞の量は、少なくとも1×10個、又は少なくとも約1×10個、又は1×10個、又は約1×10個の細胞である。
いくつかの実施形態では、濃縮されたNK細胞の集団は、少なくとも2.0×10個若しくは少なくとも約2.0×10個の濃縮されたNK細胞、少なくとも3.0×10個若しくは少なくとも約3.0×10個の濃縮されたNK細胞、少なくとも4.0×10個若しくは少なくとも約4.0×10個の濃縮されたNK細胞、少なくとも5.0×10個若しくは少なくとも約5.0×10個の濃縮されたNK細胞、少なくとも6.0×10個若しくは少なくとも約6.0×10個の濃縮されたNK細胞、少なくとも7.0×10個若しくは少なくとも約7.0×10個の濃縮されたNK細胞、少なくとも8.0×10個若しくは少なくとも約8.0×10個の濃縮されたNK細胞、少なくとも9.0×10個若しくは少なくとも約9.0×10個の濃縮されたNK細胞、少なくとも1.0×10個若しくは少なくとも約1.0×10個の濃縮されたNK細胞、少なくとも5.0×10個若しくは少なくとも約5.0×10個の濃縮されたNK細胞、少なくとも1.0×10個若しくは少なくとも約1.0×10個の濃縮されたNK細胞、少なくとも5.0×10個若しくは少なくとも約5.0×10個の濃縮されたNK細胞、又は少なくとも1.0×10個若しくは少なくとも約1.0×10個の濃縮されたNK細胞を含む。いくつかの実施形態では、濃縮されたNK細胞の集団は、少なくとも2.0×10個又は少なくとも約2.0×10個の濃縮されたNK細胞を含む。いくつかの実施形態では、濃縮されたNK細胞の集団は、少なくとも1.0×10個又は少なくとも約1.0×10個の濃縮されたNK細胞を含む。いくつかの実施形態では、濃縮されたNK細胞の集団は、少なくとも1.0×10個又は少なくとも約1.0×10個の濃縮されたNK細胞を含む。
いくつかの実施形態では、濃縮されたNK細胞の集団は、2.0×10個若しくは約2.0×10個の濃縮されたNK細胞~1.0×10個若しくは約1.0×10個の濃縮されたNK細胞、2.0×10個若しくは約2.0×10個の濃縮されたNK細胞~5.0×10個若しくは約5.0×10個の濃縮されたNK細胞、2.0×10個若しくは約2.0×10個の濃縮されたNK細胞~1.0×10個若しくは約1.0×10個の濃縮されたNK細胞、2.0×10個若しくは約2.0×10個の濃縮されたNK細胞~5.0×10個若しくは約5.0×10個の濃縮されたNK細胞、2.0×10個若しくは約2.0×10個の濃縮されたNK細胞~1.0×10個若しくは約1.0×10個の濃縮されたNK細胞、2.0×10個若しくは約2.0×10個の濃縮されたNK細胞~5.0×10個若しくは約5.0×10個の濃縮されたNK細胞、2.0×10個若しくは約2.0×10個の濃縮されたNK細胞~1.0×10個若しくは約1.0×10個の濃縮されたNK細胞、1.0×10個若しくは約1.0×10個の濃縮されたNK細胞~1.0×10個若しくは約1.0×10個の濃縮されたNK細胞、1.0×10個若しくは約1.0×10個の濃縮されたNK細胞~5.0×10個若しくは約5.0×10個の濃縮されたNK細胞、1.0×10個若しくは約1.0×10個の濃縮されたNK細胞~1.0×10個若しくは約1.0×10個の濃縮されたNK細胞、1.0×10個若しくは約1.0×10個の濃縮されたNK細胞~5.0×10個若しくは約5.0×10個の濃縮されたNK細胞、1.0×10個若しくは約1.0×10個の濃縮されたNK細胞~1.0×10個若しくは約1.0×10個の濃縮されたNK細胞、1.0×10個若しくは約1.0×10個の濃縮されたNK細胞~5.0×10個若しくは約5.0×10個の濃縮されたNK細胞、5.0×10個若しくは約5.0×10個の濃縮されたNK細胞~1.0×10個若しくは約1.0×10個の濃縮されたNK細胞、5.0×10個若しくは約5.0×10個の濃縮されたNK細胞~5.0×10個若しくは約5.0×10個の濃縮されたNK細胞、5.0×10個若しくは約5.0×10個の濃縮されたNK細胞~1.0×10個若しくは約1.0×10個の濃縮されたNK細胞、5.0×10個若しくは約5.0×10個の濃縮されたNK細胞~5.0×10個若しくは約5.0×10個の濃縮されたNK細胞、5.0×10個若しくは約5.0×10個の濃縮されたNK細胞~1.0×10個若しくは約1.0×10個の濃縮されたNK細胞、1.0×10個若しくは約1.0×10個の濃縮されたNK細胞~1.0×10個若しくは約1.0×10個の濃縮されたNK細胞、1.0×10個若しくは約1.0×10個の濃縮されたNK細胞~5.0×10個若しくは約5.0×10個の濃縮されたNK細胞、1.0×10個若しくは約1.0×10個の濃縮されたNK細胞~1.0×10個若しくは約1.0×10個の濃縮されたNK細胞、1.0×10個若しくは約1.0×10個の濃縮されたNK細胞~5.0×10個若しくは約5.0×10個の濃縮されたNK細胞、5.0×10個若しくは約5.0×10個の濃縮されたNK細胞~1.0×10個若しくは約1.0×10個の濃縮されたNK細胞、5.0×10個若しくは約5.0×10個の濃縮されたNK細胞~5.0×10個若しくは約5.0×10個の濃縮されたNK細胞、5.0×10個若しくは約5.0×10個の濃縮されたNK細胞~1.0×10個若しくは約1.0×10個の濃縮されたNK細胞、1.0×10個若しくは約1.0×10個の濃縮されたNK細胞~1.0×10個若しくは約1.0×10個の濃縮されたNK細胞、1.0×10個若しくは約1.0×10個の濃縮されたNK細胞~5.0×10個若しくは約5.0×10個の濃縮されたNK細胞、又は5.0×10個若しくは約5.0×10個の濃縮されたNK細胞~1.0×10個若しくは約1.0×10個の濃縮されたNK細胞を含む。いくつかの実施形態では、濃縮されたNK細胞の集団は、2.0×10個又は約2.0×10個の濃縮されたNK細胞~5.0×10個又は約5.0×10個の濃縮されたNK細胞を含む。いくつかの実施形態では、濃縮されたNK細胞の集団は、1.0×10個又は約1.0×10個の濃縮されたNK細胞~1.0×10個又は約1.0×10個の濃縮されたNK細胞を含む。いくつかの実施形態では、濃縮されたNK細胞の集団は、1.0×10個又は約1.0×10個の濃縮されたNK細胞~5.0×10個又は約5.0×10個の濃縮されたNK細胞を含む。いくつかの実施形態では、濃縮されたNK細胞の集団は、1.0×10個又は約1.0×10個の濃縮されたNK細胞~1.0×10個又は約1.0×10個の濃縮されたNK細胞を含む。
いくつかの実施形態では、濃縮されたNK細胞の集団中のg-NK細胞のパーセンテージは、20%若しくは約20%~90%若しくは約90%、20%若しくは約20%~80%若しくは約80%、20%若しくは約20%~70%若しくは約70%、20%若しくは約20%~60%若しくは約60%、20%若しくは約20%~50%若しくは約50%、20%若しくは約20%~40%若しくは約40%、20%若しくは約20%~30%若しくは約30%、30%若しくは約30%~90%若しくは約90%、30%若しくは約30%~80%若しくは約80%、30%若しくは約30%~70%若しくは約70%、30%若しくは約30%~60%若しくは約60%、30%若しくは約30%~50%若しくは約50%、30%若しくは約30%~40%若しくは約40%、40%若しくは約40%~90%若しくは約90%、40%若しくは約40%~80%若しくは約80%、40%若しくは約40%~70%若しくは約70%、40%若しくは約40%~60%若しくは約60%、40%若しくは約40%~50%若しくは約50%、50%若しくは約50%~90%若しくは約90%、50%若しくは約50%~80%若しくは約80%、50%若しくは約50%~70%若しくは約70%、50%若しくは約50%~60%若しくは約60%、60%若しくは約60%~90%若しくは約90%、60%若しくは約60%~80%若しくは約80%、60%若しくは約60%~70%若しくは約70%、70%若しくは約70%~90%若しくは約90%、70%若しくは約70%~80%若しくは約80%、又は80%若しくは約80%~90%若しくは約90%である。いくつかの実施形態では、濃縮されたNK細胞の集団中のg-NK細胞のパーセンテージは、20%又は約20%~90%又は約90%である。いくつかの実施形態では、濃縮されたNK細胞の集団中のg-NK細胞のパーセンテージは、40%又は約40%~90%又は約90%である。いくつかの実施形態では、濃縮されたNK細胞の集団中のg-NK細胞のパーセンテージは、60%又は約60%~90%又は約90%である。
これらの実施形態の一部では、NK細胞は、成長因子とともに培養され得る。いくつかの実施形態によると、少なくとも1つの成長因子は、SCF、GSK3i、FLT3、IL-2、IL-6、IL-7、IL-15、IL-12、IL-18、及びIL-21からなる群から選択される成長因子を含む。いくつかの実施形態によると、少なくとも1つの成長因子は、IL-2又はIL-7、及びIL-15である。いくつかの実施形態によると、少なくとも1つの成長因子は、IL-2、IL-21、又はIL-7、及びIL-15である。いくつかの実施形態では、成長因子は、組換えIL-2、組換えIL-7、組換えIL-21、又は組換えIL-15などの組換えサイトカインである。
いくつかの実施形態では、NK細胞は、1つ以上の組換えサイトカインの存在下で培養される。いくつかの実施形態では、1つ以上の組換えサイトカインは、SCF、GSK3i、FLT3、IL-2、IL-6、IL-7、IL-15、IL-12、IL-18、IL-21、IL-27、又はそれらの組み合わせのうちのいずれかを含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の組換えサイトカインは、IL-2、IL-7、IL-15、IL-12、IL-18、IL-21、IL-27、又はそれらの組み合わせのうちのいずれかを含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の組換えサイトカインのうちの少なくとも1つは、IL-21である。いくつかの実施形態では、1つ以上の組換えサイトカインは、IL-2、IL-7、IL-15、IL-12、IL-18、若しくはIL-27、又はそれらの組み合わせを更に含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の組換えサイトカインのうちの少なくとも1つは、IL-2である。いくつかの実施形態では、1つ以上の組換えサイトカインは、少なくともIL-2及びIL-21である。いくつかの実施形態では、1つ以上の組換えサイトカインは、IL-21及びIL-2である。いくつかの実施形態では、1つ以上の組換えサイトカインは、IL-21、IL-2、及びIL-15である。いくつかの実施形態では、1つ以上の組換えサイトカインは、IL-21、IL-12、IL-15、及びIL-18である。いくつかの実施形態では、1つ以上の組換えサイトカインは、IL-21、IL-2、Il-12、IL-15、及びIL-18である。いくつかの実施形態では、1つ以上の組換えサイトカインは、IL-21、IL-15、IL-18、及びIL-27である。いくつかの実施形態では、1つ以上の組換えサイトカインは、IL-21、IL-2、IL-15、IL-18、及びIL-27である。いくつかの実施形態では、1つ以上の組換えサイトカインは、IL-2及びIL-15である。
特定の実施形態では、提供される方法は、組換えIL-2の存在下における濃縮されたNK細胞及びフィーダー細胞のインキュベーション又は培養を含む。いくつかの実施形態では、インキュベーションの少なくとも一部分の間、例えば、培養の開始時、及び任意選択的に、培養中に1回以上追加される、組換えIL-2は、1IU/mL若しくは約1IU/mL~500IU/mL若しくは約500IU/mL、例えば、1IU/mL若しくは約1IU/mL~250IU/mL若しくは約250IU/mL、1IU/mL若しくは約1IU/mL~100IU/mL若しくは約100IU/mL、1IU/mL若しくは約1IU/mL~50IU/mL若しくは約50IU/mL、50IU/mL若しくは約50IU/mL~約500IU/mL若しくは500IU/mL、50IU/mL若しくは約50IU/mL~250IU/mL若しくは約250IU/mL、50IU/mL若しくは約50IU/mL~100IU/mL若しくは約100IU/mL、100IU/mL若しくは約100IU/mL~500IU/mL若しくは約500IU/mL、100IU/mL若しくは約100IU/mL~250IU/mL若しくは約250IU/mL、又は250IU/mL若しくは約250IU/mL~500IU/mL若しくは約500IU/mL(各々両端含む)の濃度で存在する。いくつかの実施形態では、インキュベーションの少なくとも一部分の間、例えば、培養の開始時、及び任意選択的に、培養中に1回以上追加される、IL-2の濃度は、50IU/mL、60IU/mL、70IU/mL、80IU/mL、90IU/mL、100IU/mL、125IU/mL、150IU/mL、200IU/mL、若しくは約50IU/mL、約60IU/mL、約70IU/mL、約80IU/mL、約90IU/mL、約100IU/mL、約125IU/mL、約150IU/mL、約200IU/mL、又は上記のうちのいずれかの間の任意の値である。特定の実施形態では、培養の開始時、及び任意選択的に、培養中に1回以上追加される組換えIL-2の濃度は、100IU/mL又は約100IU/mLである。特定の実施形態では、培養の開始時、及び任意選択的に、培養中に1回以上追加される組換えIL-2の濃度は、500IU/mL又は約500IU/mLである。
特定の実施形態では、提供される方法は、組換えIL-21の存在下における濃縮されたNK細胞及びフィーダー細胞のインキュベーション又は培養を含む。いくつかの実施形態では、インキュベーションの少なくとも一部分の間、例えば、培養の開始時、及び任意選択的に、培養中に1回以上追加される、組換えIL-21は、1IU/mL若しくは約1IU/mL~500IU/mL若しくは約500IU/mL、例えば、1IU/mL若しくは約1IU/mL~250IU/mL若しくは約250IU/mL、1IU/mL若しくは約1IU/mL~100IU/mL若しくは約100IU/mL、1IU/mL若しくは約1IU/mL~50IU/mL若しくは約50IU/mL、50IU/mL若しくは約50IU/mL~約500IU/mL若しくは500IU/mL、50IU/mL若しくは約50IU/mL~250IU/mL若しくは約250IU/mL、50IU/mL若しくは約50IU/mL~100IU/mL若しくは約100IU/mL、100IU/mL若しくは約100IU/mL~500IU/mL若しくは約500IU/mL、100IU/mL若しくは約100IU/mL~250IU/mL若しくは約250IU/mL、又は250IU/mL若しくは約250IU/mL~500IU/mL若しくは約500IU/mL(各々両端含む)の濃度で存在する。いくつかの実施形態では、インキュベーションの少なくとも一部分の間、例えば、培養の開始時、及び任意選択的に、培養中に1回以上追加される、IL-21の濃度は、50IU/mL、60IU/mL、70IU/mL、80IU/mL、90IU/mL、100IU/mL、125IU/mL、150IU/mL、200IU/mL、若しくは約50IU/mL、約60IU/mL、約70IU/mL、約80IU/mL、約90IU/mL、約100IU/mL、約125IU/mL、約150IU/mL、約200IU/mL、又は上記のうちのいずれかの間の任意の値である。特定の実施形態では、培養の開始時、及び任意選択的に、培養中に1回以上追加される組換えIL-21の濃度は、100IU/mL又は約100IU/mLである。
特定の実施形態では、提供される方法は、組換えIL-21の存在下における濃縮されたNK細胞及びフィーダー細胞のインキュベーション又は培養を含む。特定の実施形態では、培養の少なくとも一部分の間、例えば、培養の開始時、及び任意選択的に培養中に1回以上追加される組換えIL-21の濃度は、約10ng/mL~約100ng/mL、約10ng/mL~約90ng/mL、約10ng/mL~約80ng/mL、約10ng/mL~約70ng/mL、約10ng/mL~約60ng/mL、約10ng/mL~約50ng/mL、約10ng/mL~約40ng/mL、約10ng/mL~約30ng/mL、約10ng/mL~約20ng/mL、約20ng/mL~約100ng/mL、約20ng/mL~約90ng/mL、約20ng/mL~約80ng/mL、約20ng/mL~約70ng/mL、約20ng/mL~約60ng/mL、約20ng/mL~約50ng/mL、約20ng/mL~約40ng/mL、約20ng/mL~約30ng/mL、約30ng/mL~約100ng/mL、約30ng/mL~約90ng/mL、約30ng/mL~約80ng/mL、約30ng/mL~約70ng/mL、約30ng/mL~約60ng/mL、約30ng/mL~約50ng/mL、約30ng/mL~約40ng/mL、約40ng/mL~約100ng/mL、約40ng/mL~約90ng/mL、約40ng/mL~約80ng/mL、約40ng/mL~約70ng/mL、約40ng/mL~約60ng/mL、約40ng/mL~約50ng/mL、約50ng/mL~約100ng/mL、約50ng/mL~約90ng/mL、約50ng/mL~約80ng/mL、約50ng/mL~約70ng/mL、約50ng/mL~約60ng/mL、約60ng/mL~約100ng/mL、約60ng/mL~約90ng/mL、約60ng/mL~約80ng/mL、約60ng/mL~約70ng/mL、約70ng/mL~約100ng/mL、約70ng/mL~約90ng/mL、約70ng/mL~約80ng/mL、約80ng/mL~約100ng/mL、約80ng/mL~約90ng/mL、又は約90ng/mL~約100ng/mL(両端含む)である。特定の実施形態では、培養の少なくとも一部分の間、例えば、培養の開始時、及び任意選択的に、培養中に1回以上追加される組換えIL-21の濃度は、約10ng/mL~約100ng/mL(両端含む)である。特定の実施形態では、培養の少なくとも一部分の間、例えば、培養の開始時、及び任意選択的に、培養中に1回以上追加される組換えIL-21の濃度は、25ng/mL又は約25ng/mLである。
特定の実施形態では、培養の少なくとも一部分の間、例えば、培養の開始時、及び任意選択的に、培養中に1回以上追加される組換えIL-15の濃度は、約1ng/mL~約50ng/mL、約1ng/mL~約40ng/mL、約1ng/mL~約30ng/mL、約1ng/mL~約20ng/mL、約1ng/mL~約10ng/mL、約1ng/mL~約5ng/mL、約5ng/mL~約50ng/mL、約5ng/mL~約40ng/mL、約5ng/mL~約30ng/mL、約5ng/mL~約20ng/mL、約5ng/mL~約10ng/mL、約10ng/mL~約50ng/mL、約10ng/mL~約40ng/mL、約10ng/mL~約30ng/mL、約10ng/mL~約20ng/mL、約20ng/mL~約50ng/mL、約20ng/mL~約40ng/mL、約20ng/mL~約30ng/mL、約30ng/mL~約50ng/mL、約30ng/mL~約40ng/mL、又は約40ng/mL~約50ng/mLである。特定の実施形態では、培養の少なくとも一部分の間、例えば、培養の開始時、及び任意選択的に、培養中に1回以上追加される組換えIL-15の濃度は、約1ng/mL~約50ng/mLである。特定の実施形態では、培養の少なくとも一部分の間、例えば、培養の開始時、及び任意選択的に、培養中に1回以上追加される組換えIL-15の濃度は、10ng/mL又は約10ng/mLである。
特定の実施形態では、方法は、IL-2、IL-15、及びIL-21の存在下における培養を含む。提供される方法の実施形態では、例えば、培養の開始時、及び任意選択的に、培養中に1回以上追加される組換えサイトカインの濃度は、50IU/mL又は約50IU/mL~500IU/mL又は約500IU/mLのIL-2、例えば、100IU/mL若しくは約100IU/mL又は500IU/mLのIL-2、1ng/mL又は約1ng/mL~50ng/mLのIL-15、例えば、10ng/mL又は約10ng/mL、及び10ng/mL又は約10ng/mL~100ng/mL又は約100ng/mLのIL-21、例えば、25ng/mL又は約25ng/mLである。特定の実施形態では、500IU/mLのIL-2、10ng/mLのIL-15、及び25ng/mLのIL-21が、培養の開始時、及び任意選択的に、培養中に1回以上追加されるなど、培養の少なくとも一部分の間に追加される。特定の実施形態では、100IU/mLのIL-2、10ng/mLのIL-15、及び25ng/mLのIL-21が、培養の開始時、及び任意選択的に、培養中に1回以上追加されるなど、培養の少なくとも一部分の間に追加される。
いくつかの実施形態では、提供される方法は、組換えIL-21の存在下における濃縮されたNK細胞及びフィーダー細胞のインキュベーション又は培養を含み、組換えIL-21は、抗IL-21抗体との複合体として追加される。いくつかの実施形態では、培養前に、抗IL-21抗体が組換えIL-21と接触され、それによって、IL-21/抗IL-21複合体を形成し、IL-21/抗IL-21複合体が培養培地に追加される。いくつかの実施形態では、組換えIL-21と抗IL-21抗体とを接触させて、IL-21/抗IL-21複合体を形成させることは、複合体の形成に好適な温度及び時間を含む条件下で実施される。いくつかの実施形態では、培養は、37℃±2で30分間実施される。
いくつかの実施形態では、抗IL-21抗体は、100ng/mL若しくは約100ng/mL~500ng/mL若しくは約500ng/mL、100ng/mL若しくは約100ng/mL~400ng/mL若しくは約400ng/mL、100ng/mL若しくは約100ng/mL~300ng/mL若しくは約300ng/mL、100ng/mL若しくは約100ng/mL~200ng/mL若しくは約200ng/mL、200ng/mL若しくは約200ng/mL~500ng/mL若しくは約500ng/mL、200ng/mL若しくは約200ng/mL~400ng/mL若しくは約400ng/mL、200ng/mL若しくは約200ng/mL~300ng/mL若しくは約300ng/mL、300ng/mL若しくは約300ng/mL~500ng/mL若しくは約500ng/mL、300ng/mL若しくは約300ng/mL~400ng/mL若しくは約400ng/mL、又は400ng/mL若しくは約400ng/mL~500ng/mL若しくは約500ng/mLの濃度で追加される。いくつかの実施形態では、抗IL-21抗体は、100ng/mL又は約100ng/mL~500ng/mL又は約500ng/mLの濃度で追加される。いくつかの実施形態では、抗IL-21抗体は、250ng/mLの濃度で追加される。
特定の実施形態では、抗IL-21抗体との複合体を形成するために使用される組換えIL-21の濃度は、約10ng/mL~約100ng/mL、約10ng/mL~約90ng/mL、約10ng/mL~約80ng/mL、約10ng/mL~約70ng/mL、約10ng/mL~約60ng/mL、約10ng/mL~約50ng/mL、約10ng/mL~約40ng/mL、約10ng/mL~約30ng/mL、約10ng/mL~約20ng/mL、約20ng/mL~約100ng/mL、約20ng/mL~約90ng/mL、約20ng/mL~約80ng/mL、約20ng/mL~約70ng/mL、約20ng/mL~約60ng/mL、約20ng/mL~約50ng/mL、約20ng/mL~約40ng/mL、約20ng/mL~約30ng/mL、約30ng/mL~約100ng/mL、約30ng/mL~約90ng/mL、約30ng/mL~約80ng/mL、約30ng/mL~約70ng/mL、約30ng/mL~約60ng/mL、約30ng/mL~約50ng/mL、約30ng/mL~約40ng/mL、約40ng/mL~約100ng/mL、約40ng/mL~約90ng/mL、約40ng/mL~約80ng/mL、約40ng/mL~約70ng/mL、約40ng/mL~約60ng/mL、約40ng/mL~約50ng/mL、約50ng/mL~約100ng/mL、約50ng/mL~約90ng/mL、約50ng/mL~約80ng/mL、約50ng/mL~約70ng/mL、約50ng/mL~約60ng/mL、約60ng/mL~約100ng/mL、約60ng/mL~約90ng/mL、約60ng/mL~約80ng/mL、約60ng/mL~約70ng/mL、約70ng/mL~約100ng/mL、約70ng/mL~約90ng/mL、約70ng/mL~約80ng/mL、約80ng/mL~約100ng/mL、約80ng/mL~約90ng/mL、又は約90ng/mL~約100ng/mL(両端含む)である。特定の実施形態では、抗IL-21抗体との複合体を形成するために使用される組換えIL-21の濃度は、約10ng/mL~約100ng/mL(両端含む)である。特定の実施形態では、抗IL-21抗体との複合体を形成するために使用される組換えIL-21の濃度は、25ng/mL又は約25ng/mLである。
特定の実施形態では、培養の少なくとも一部分の間、例えば、培養の開始時、及び任意選択的に、培養中に1回以上追加される組換えIL-12の濃度は、約1ng/mL~約50ng/mL、約1ng/mL~約40ng/mL、約1ng/mL~約30ng/mL、約1ng/mL~約20ng/mL、約1ng/mL~約10ng/mL、約1ng/mL~約5ng/mL、約5ng/mL~約50ng/mL、約5ng/mL~約40ng/mL、約5ng/mL~約30ng/mL、約5ng/mL~約20ng/mL、約5ng/mL~約10ng/mL、約10ng/mL~約50ng/mL、約10ng/mL~約40ng/mL、約10ng/mL~約30ng/mL、約10ng/mL~約20ng/mL、約20ng/mL~約50ng/mL、約20ng/mL~約40ng/mL、約20ng/mL~約30ng/mL、約30ng/mL~約50ng/mL、約30ng/mL~約40ng/mL、又は約40ng/mL~約50ng/mLである。特定の実施形態では、培養の少なくとも一部分の間、例えば、培養の開始時、及び任意選択的に、培養中に1回以上追加される組換えIL-12の濃度は、約1ng/mL~約50ng/mLである。特定の実施形態では、培養の少なくとも一部分の間、例えば、培養の開始時、及び任意選択的に、培養中に1回以上追加される組換えIL-12の濃度は、10ng/mL又は約10ng/mLである。
特定の実施形態では、培養の少なくとも一部分の間、例えば、培養の開始時、及び任意選択的に、培養中に1回以上追加される組換えIL-18の濃度は、約1ng/mL~約50ng/mL、約1ng/mL~約40ng/mL、約1ng/mL~約30ng/mL、約1ng/mL~約20ng/mL、約1ng/mL~約10ng/mL、約1ng/mL~約5ng/mL、約5ng/mL~約50ng/mL、約5ng/mL~約40ng/mL、約5ng/mL~約30ng/mL、約5ng/mL~約20ng/mL、約5ng/mL~約10ng/mL、約10ng/mL~約50ng/mL、約10ng/mL~約40ng/mL、約10ng/mL~約30ng/mL、約10ng/mL~約20ng/mL、約20ng/mL~約50ng/mL、約20ng/mL~約40ng/mL、約20ng/mL~約30ng/mL、約30ng/mL~約50ng/mL、約30ng/mL~約40ng/mL、又は約40ng/mL~約50ng/mLである。特定の実施形態では、培養の少なくとも一部分の間、例えば、培養の開始時、及び任意選択的に、培養中に1回以上追加される組換えIL-18の濃度は、約1ng/mL~約50ng/mLである。特定の実施形態では、培養の少なくとも一部分の間、例えば、培養の開始時、及び任意選択的に、培養中に1回以上追加される組換えIL-18の濃度は、10ng/mL又は約10ng/mLである。
特定の実施形態では、培養の少なくとも一部分の間、例えば、培養の開始時、及び任意選択的に、培養中に1回以上追加される組換えIL-27の濃度は、約1ng/mL~約50ng/mL、約1ng/mL~約40ng/mL、約1ng/mL~約30ng/mL、約1ng/mL~約20ng/mL、約1ng/mL~約10ng/mL、約1ng/mL~約5ng/mL、約5ng/mL~約50ng/mL、約5ng/mL~約40ng/mL、約5ng/mL~約30ng/mL、約5ng/mL~約20ng/mL、約5ng/mL~約10ng/mL、約10ng/mL~約50ng/mL、約10ng/mL~約40ng/mL、約10ng/mL~約30ng/mL、約10ng/mL~約20ng/mL、約20ng/mL~約50ng/mL、約20ng/mL~約40ng/mL、約20ng/mL~約30ng/mL、約30ng/mL~約50ng/mL、約30ng/mL~約40ng/mL、又は約40ng/mL~約50ng/mLである。特定の実施形態では、培養の少なくとも一部分の間、例えば、培養の開始時、及び任意選択的に、培養中に1回以上追加される組換えIL-27の濃度は、約1ng/mL~約50ng/mLである。特定の実施形態では、培養の少なくとも一部分の間、例えば、培養の開始時、及び任意選択的に、培養中に1回以上追加される組換えIL-27の濃度は、10ng/mL又は約10ng/mLである。
いくつかの実施形態では、方法は、培養培地を交換することを含み、いくつかの態様では、細胞を洗浄することを含む。例えば、培養又はインキュベーションの少なくとも一部分の間、培養培地は、毎日、1日置き、3日毎、又は週1回など、断続的に交換又は洗浄され得る。特定の実施形態では、培養培地は、培養の開始後の3日~7日以内又は約3日~7日以内、例えば、3日目、4日目、5日目、6日目、若しくは7日目、又は約3日目、約4日目、約5日目、約6日目、若しくは約7日目に開始する交換又は洗浄を行われる。特定の実施形態では、培養培地は、5日目の開始時又はほぼ開始時に交換又は洗浄される。例えば、培地は、5日目及びその後2~3日毎に交換される。
培養培地が除去又は洗浄されると、それが補充される。いくつかの実施形態では、補充された培養培地は、上記に説明されたもののいずれかなどの、1つ以上の成長因子又はサイトカインを含む。したがって、いくつかの実施形態では、組換えIL-2、IL-15、及び/又はIL-21などの、1つ以上の成長因子又はサイトカインは、インキュベーション又は培養中に断続的に追加される。いくつかのそのような態様では、組換えIL-2、IL-15、及び/又はIL-21などの、1つ以上の成長因子又はサイトカインは、培養又はインキュベーションの開始時又はほぼ開始時に追加され、次いで、培養培地が交換又は洗浄されるたびなど、培養又はインキュベーション中に断続的に追加される。いくつかの実施形態では、組換えIL-2、IL-15、及び/又はIL-21などの、1つ以上の成長因子又はサイトカインは、0日目(インキュベーションの開始)に始まる培養又はインキュベーションに追加され、培養培地の交換又は洗浄のたびに、組換えIL-2、IL-15、及び/又はIL-21などの、1つ以上の成長因子又はサイトカインを培養又はインキュベーションに補充するために更に追加される。いくつかの実施形態では、方法は、1つ以上の成長因子又はサイトカイン、例えば、組換えIL-2、IL-15、及び/又はIL-21を、インキュベーションの開始時(0日目)に、並びにインキュベーションの持続期間中の培養培地の各洗浄又は交換時に2日又は3日毎、例えば、培養又はインキュベーションの5日目、7日目、9日目、11日目、及び14日目又はおよそ5日目、およそ7日目、およそ9日目、およそ11日目、及びおよそ14日目に追加することを含む。
特定の実施形態では、培養は、IL-2、IL-15、及びIL-21のうちの少なくとも1つの存在下で実施され、培養培地は、IL-2、IL-15、及びIL-21のうちの少なくとも1つを含むように補充される。いくつかの実施形態では、培養は、IL-2及びIL-21の存在下で実施され、培養培地は、IL-2及びIL-21を含むように補充される。いくつかの実施形態では、培養は、IL-2及びIL-15の存在下で実施され、培養培地は、IL-2及びIL-15を含むように補充される。いくつかの実施形態では、培養は、IL-15及びIL-21のうちの少なくとも1つの存在下で実施され、培養培地は、IL-15及びIL-21を含むように補充される。いくつかの実施形態では、培養は、IL-2、IL-15、及びIL-21の存在下で実施され、培養培地は、IL-2、IL-15、及びIL-21を含むように補充される。いくつかの実施形態は、限定されるものではないが、組換えIL-18、組換えIL-7、及び/又は組換えIL-12を含む、1つ以上のサイトカインは、NK細胞の拡大に利用され得る。
いくつかの実施形態では、補充された培養培地は、組換えIL-2などの、1つ以上の成長因子又はサイトカインを含む。したがって、いくつかの実施形態では、組換えIL-2などの成長因子又はサイトカインは、インキュベーション又は培養中に断続的に追加される。いくつかのそのような態様では、組換えIL-2などの、成長因子又はサイトカインは、培養又はインキュベーションの開始時又はほぼ開始時に追加され、次いで、培養培地が交換又は洗浄されるたびなど、培養又はインキュベーション中に断続的に追加される。いくつかの実施形態では、組換えIL-2などの、成長因子又はサイトカインは、0日目(インキュベーションの開始)に始まる培養又はインキュベーションに追加され、培養培地の交換又は洗浄のたびに、組換えIL-2などの、成長因子又はサイトカインを培養又はインキュベーションに補充するために更に追加される。いくつかの実施形態では、方法は、組換えIL-2を、インキュベーションの開始時(0日目)に、並びにインキュベーションの持続期間中の培養培地の各洗浄又は交換時に2日又は3日毎、例えば、培養又はインキュベーションの5日目、7日目、9日目、11日目、及び14日目又はおよそ5日目、およそ7日目、およそ9日目、およそ11日目、及びおよそ14日目に追加することを含む。そのような実施形態のうちのいずれかでは、組換えIL-2は、1IU/mL若しくは約1IU/mL~500IU/mL若しくは約500IU/mL、例えば、1IU/mL若しくは約1IU/mL~250IU/mL若しくは約250IU/mL、1IU/mL若しくは約1IU/mL~100IU/mL若しくは約100IU/mL、1IU/mL若しくは約1IU/mL~50IU/mL若しくは約50IU/mL、50IU/mL若しくは約50IU/mL~500IU/mL若しくは約500IU/mL、50IU/mL若しくは約50IU/mL~250IU/mL若しくは約250IU/mL、50IU/mL若しくは約50IU/mL~100IU/mL若しくは約100IU/mL、100IU/mL若しくは約100IU/mL~500IU/mL若しくは約500IU/mL、100IU/mL若しくは約100IU/mL~250IU/mL若しくは約250IU/mL、又は250IU/mL若しくは約250IU/mL~500IU/mL若しくは約500IU/mL(各々両端含む)の濃度で培養又はインキュベーションに追加される。いくつかの実施形態では、組換えIL-2は、50IU/mL、60IU/mL、70IU/mL、80IU/mL、90IU/mL、100IU/mL、125IU/mL、150IU/mL、200IU/mL、若しくは約50IU/mL、約60IU/mL、約70IU/mL、約80IU/mL、約90IU/mL、約100IU/mL、約125IU/mL、約150IU/mL、約200IU/mL、又は上記のうちのいずれかの間の任意の値である濃度で培養又はインキュベーションに追加される。特定の実施形態では、組換えIL-2の濃度は、100IU/mLであるか、又は約100IU/mLである。特定の実施形態では、組換えIL-2の濃度は、500IU/mLであるか、又は約500IU/mLである。
いくつかの実施形態では、補充された培養培地は、組換えIL-21などの、1つ以上の成長因子又はサイトカインを含む。したがって、いくつかの実施形態では、組換えIL-21などの成長因子又はサイトカインは、インキュベーション又は培養中に断続的に追加される。いくつかのそのような態様では、組換えIL-21などの、成長因子又はサイトカインは、培養又はインキュベーションの開始時又はほぼ開始時に追加され、次いで、培養培地が交換又は洗浄されるたびなど、培養又はインキュベーション中に断続的に追加される。いくつかの実施形態では、組換えIL-21などの、成長因子又はサイトカインは、0日目(インキュベーションの開始)に始まる培養又はインキュベーションに追加され、培養培地の交換又は洗浄のたびに、組換えIL-21などの、成長因子又はサイトカインを培養又はインキュベーションに補充するために更に追加される。いくつかの実施形態では、方法は、組換えIL-21を、インキュベーションの開始時(0日目)に、並びにインキュベーションの持続期間中の培養培地の各洗浄又は交換時に2日又は3日毎、例えば、培養又はインキュベーションの5日目、7日目、9日目、11日目、及び14日目又はおよそ5日目、およそ7日目、およそ9日目、およそ11日目、及びおよそ14日目に追加することを含む。そのような実施形態のうちのいずれかでは、組換えIL-21は、約10ng/mL~約100ng/mL、約10ng/mL~約90ng/mL、約10ng/mL~約80ng/mL、約10ng/mL~約70ng/mL、約10ng/mL~約60ng/mL、約10ng/mL~約50ng/mL、約10ng/mL~約40ng/mL、約10ng/mL~約30ng/mL、約10ng/mL~約20ng/mL、約20ng/mL~約100ng/mL、約20ng/mL~約90ng/mL、約20ng/mL~約80ng/mL、約20ng/mL~約70ng/mL、約20ng/mL~約60ng/mL、約20ng/mL~約50ng/mL、約20ng/mL~約40ng/mL、約20ng/mL~約30ng/mL、約30ng/mL~約100ng/mL、約30ng/mL~約90ng/mL、約30ng/mL~約80ng/mL、約30ng/mL~約70ng/mL、約30ng/mL~約60ng/mL、約30ng/mL~約50ng/mL、約30ng/mL~約40ng/mL、約40ng/mL~約100ng/mL、約40ng/mL~約90ng/mL、約40ng/mL~約80ng/mL、約40ng/mL~約70ng/mL、約40ng/mL~約60ng/mL、約40ng/mL~約50ng/mL、約50ng/mL~約100ng/mL、約50ng/mL~約90ng/mL、約50ng/mL~約80ng/mL、約50ng/mL~約70ng/mL、約50ng/mL~約60ng/mL、約60ng/mL~約100ng/mL、約60ng/mL~約90ng/mL、約60ng/mL~約80ng/mL、約60ng/mL~約70ng/mL、約70ng/mL~約100ng/mL、約70ng/mL~約90ng/mL、約70ng/mL~約80ng/mL、約80ng/mL~約100ng/mL、約80ng/mL~約90ng/mL、又は約90ng/mL~約100ng/mL(両端含む)の濃度で培養又はインキュベーションに追加される。特定の実施形態では、組換えIL-21は、約10ng/mL~約100ng/mL(両端含む)の濃度で培養又はインキュベーションに追加される。組換えIL-21は、25ng/mL又は約25ng/mLの濃度で培養又はインキュベーションに追加される。
いくつかの実施形態では、補充された培養培地は、抗IL-21抗体などの、抗体との複合体として追加される、組換えIL-21などの、1つ以上の成長因子又はサイトカインを含む。したがって、いくつかの実施形態では、IL-21/抗IL-21抗体複合体などの複合体は、インキュベーション又は培養中に断続的に追加される。いくつかのそのような態様では、IL-21/抗IL-21抗体複合体などの、複合体は、培養又はインキュベーションの開始時又はほぼ開始時に追加され、次いで、培養培地が交換又は洗浄されるたびなど、培養又はインキュベーション中に断続的に追加される。いくつかの実施形態では、IL-21/抗IL-21抗体複合体などの、複合体は、0日目(インキュベーションの開始)に始まる培養又はインキュベーションに追加され、培養培地の交換又は洗浄のたびに、IL-21/抗IL-21抗体複合体などの、複合体を培養又はインキュベーションに補充するために更に追加される。いくつかの実施形態では、方法は、IL-21/抗IL-21抗体複合体などの、複合体を、インキュベーションの開始時(0日目)に、並びにインキュベーションの持続期間中の培養培地の各洗浄又は交換時に2日又は3日毎、例えば、培養又はインキュベーションの5日目、7日目、9日目、11日目、及び14日目又はおよそ5日目、およそ7日目、およそ9日目、およそ11日目、及びおよそ14日目に追加することを含む。そのような実施形態のうちのいずれかでは、抗IL-21抗体が組換えIL-21と接触され、それによって、IL-21/抗IL-21複合体を形成し、IL-21/抗IL-21複合体が培養培地に追加される。そのような実施形態のうちのいずれかでは、組換えIL-21と抗IL-21抗体とを接触させて、IL-21/抗IL-21複合体を形成させることは、複合体の形成に好適な温度及び時間を含む条件下で実施される。そのような実施形態のうちのいずれかでは、培養は、37℃±2で30分間実施される。そのような実施形態のうちのいずれかでは、抗IL-21抗体は、100ng/mL若しくは約100ng/mL~500ng/mL若しくは約500ng/mL、100ng/mL若しくは約100ng/mL~400ng/mL若しくは約400ng/mL、100ng/mL若しくは約100ng/mL~300ng/mL若しくは約300ng/mL、100ng/mL若しくは約100ng/mL~200ng/mL若しくは約200ng/mL、200ng/mL若しくは約200ng/mL~500ng/mL若しくは約500ng/mL、200ng/mL若しくは約200ng/mL~400ng/mL若しくは約400ng/mL、200ng/mL若しくは約200ng/mL~300ng/mL若しくは約300ng/mL、300ng/mL若しくは約300ng/mL~500ng/mL若しくは約500ng/mL、300ng/mL若しくは約300ng/mL~400ng/mL若しくは約400ng/mL、又は400ng/mL若しくは約400ng/mL~500ng/mL若しくは約500ng/mLの濃度で追加される。いくつかの実施形態では、抗IL-21抗体は、100ng/mL又は約100ng/mL~500ng/mL又は約500ng/mLの濃度で追加される。いくつかの実施形態では、抗IL-21抗体は、250ng/mLの濃度で追加される。そのような実施形態のうちのいずれかでは、抗IL-21抗体との複合体を形成するために使用される組換えIL-21の濃度は、約10ng/mL~約100ng/mL、約10ng/mL~約90ng/mL、約10ng/mL~約80ng/mL、約10ng/mL~約70ng/mL、約10ng/mL~約60ng/mL、約10ng/mL~約50ng/mL、約10ng/mL~約40ng/mL、約10ng/mL~約30ng/mL、約10ng/mL~約20ng/mL、約20ng/mL~約100ng/mL、約20ng/mL~約90ng/mL、約20ng/mL~約80ng/mL、約20ng/mL~約70ng/mL、約20ng/mL~約60ng/mL、約20ng/mL~約50ng/mL、約20ng/mL~約40ng/mL、約20ng/mL~約30ng/mL、約30ng/mL~約100ng/mL、約30ng/mL~約90ng/mL、約30ng/mL~約80ng/mL、約30ng/mL~約70ng/mL、約30ng/mL~約60ng/mL、約30ng/mL~約50ng/mL、約30ng/mL~約40ng/mL、約40ng/mL~約100ng/mL、約40ng/mL~約90ng/mL、約40ng/mL~約80ng/mL、約40ng/mL~約70ng/mL、約40ng/mL~約60ng/mL、約40ng/mL~約50ng/mL、約50ng/mL~約100ng/mL、約50ng/mL~約90ng/mL、約50ng/mL~約80ng/mL、約50ng/mL~約70ng/mL、約50ng/mL~約60ng/mL、約60ng/mL~約100ng/mL、約60ng/mL~約90ng/mL、約60ng/mL~約80ng/mL、約60ng/mL~約70ng/mL、約70ng/mL~約100ng/mL、約70ng/mL~約90ng/mL、約70ng/mL~約80ng/mL、約80ng/mL~約100ng/mL、約80ng/mL~約90ng/mL、又は約90ng/mL~約100ng/mL(両端含む)である。特定の実施形態では、抗IL-21抗体との複合体を形成するために使用される組換えIL-21の濃度は、約10ng/mL~約100ng/mL(両端含む)である。特定の実施形態では、抗IL-21抗体との複合体を形成するために使用される組換えIL-21の濃度は、25ng/mL又は約25ng/mLである。
いくつかの実施形態では、補充された培養培地は、組換えIL-15などの、1つ以上の成長因子又はサイトカインを含む。したがって、いくつかの実施形態では、組換えIL-15などの成長因子又はサイトカインは、インキュベーション又は培養中に断続的に追加される。いくつかのそのような態様では、組換えIL-15などの、成長因子又はサイトカインは、培養又はインキュベーションの開始時又はほぼ開始時に追加され、次いで、培養培地が交換又は洗浄されるたびなど、培養又はインキュベーション中に断続的に追加される。いくつかの実施形態では、組換えIL-15などの、成長因子又はサイトカインは、0日目(インキュベーションの開始)に始まる培養又はインキュベーションに追加され、培養培地の交換又は洗浄のたびに、組換えIL-15などの、成長因子又はサイトカインを培養又はインキュベーションに補充するために更に追加される。いくつかの実施形態では、方法は、組換えIL-15を、インキュベーションの開始時(0日目)に、並びにインキュベーションの持続期間中の培養培地の各洗浄又は交換時に2日又は3日毎、例えば、培養又はインキュベーションの5日目、7日目、9日目、11日目、及び14日目又はおよそ5日目、およそ7日目、およそ9日目、およそ11日目、及びおよそ14日目に追加することを含む。そのような実施形態のうちのいずれかでは、組換えIL-15は、約1ng/mL~約50ng/mL、約1ng/mL~約40ng/mL、約1ng/mL~約30ng/mL、約1ng/mL~約20ng/mL、約1ng/mL~約10ng/mL、約1ng/mL~約5ng/mL、約5ng/mL~約50ng/mL、約5ng/mL~約40ng/mL、約5ng/mL~約30ng/mL、約5ng/mL~約20ng/mL、約5ng/mL~約10ng/mL、約10ng/mL~約50ng/mL、約10ng/mL~約40ng/mL、約10ng/mL~約30ng/mL、約10ng/mL~約20ng/mL、約20ng/mL~約50ng/mL、約20ng/mL~約40ng/mL、約20ng/mL~約30ng/mL、約30ng/mL~約50ng/mL、約30ng/mL~約40ng/mL、又は約40ng/mL~約50ng/mLの濃度で培養又はインキュベーションに追加される。そのような実施形態のうちのいずれかでは、組換えIL-15は、約1ng/mL~約50ng/mLの濃度で培養又はインキュベーションに追加される。そのような実施形態のうちのいずれかでは、組換えIL-15は、10ng/mL又は約10ng/mLの濃度で培養又はインキュベーションに追加される。特定の実施形態では、500IU/mLのIL-2、10ng/mLのIL-15、及び25ng/mLのIL-21が培養又はインキュベーションに追加される。
いくつかの実施形態では、補充された培養培地は、組換えIL-12などの、1つ以上の成長因子又はサイトカインを含む。したがって、いくつかの実施形態では、組換えIL-12などの成長因子又はサイトカインは、インキュベーション又は培養中に断続的に追加される。いくつかのそのような態様では、組換えIL-12などの、成長因子又はサイトカインは、培養又はインキュベーションの開始時又はほぼ開始時に追加され、次いで、培養培地が交換又は洗浄されるたびなど、培養又はインキュベーション中に断続的に追加される。いくつかの実施形態では、組換えIL-12などの、成長因子又はサイトカインは、0日目(インキュベーションの開始)に始まる培養又はインキュベーションに追加され、培養培地の交換又は洗浄のたびに、組換えIL-12などの、成長因子又はサイトカインを培養又はインキュベーションに補充するために更に追加される。いくつかの実施形態では、方法は、組換えIL-12を、インキュベーションの開始時(0日目)に、並びにインキュベーションの持続期間中の培養培地の各洗浄又は交換時に2日又は3日毎、例えば、培養又はインキュベーションの5日目、7日目、9日目、11日目、及び14日目又はおよそ5日目、およそ7日目、およそ9日目、およそ11日目、及びおよそ14日目に追加することを含む。そのような実施形態のうちのいずれかでは、組換えIL-12は、約1ng/mL~約50ng/mL、約1ng/mL~約40ng/mL、約1ng/mL~約30ng/mL、約1ng/mL~約20ng/mL、約1ng/mL~約10ng/mL、約1ng/mL~約5ng/mL、約5ng/mL~約50ng/mL、約5ng/mL~約40ng/mL、約5ng/mL~約30ng/mL、約5ng/mL~約20ng/mL、約5ng/mL~約10ng/mL、約10ng/mL~約50ng/mL、約10ng/mL~約40ng/mL、約10ng/mL~約30ng/mL、約10ng/mL~約20ng/mL、約20ng/mL~約50ng/mL、約20ng/mL~約40ng/mL、約20ng/mL~約30ng/mL、約30ng/mL~約50ng/mL、約30ng/mL~約40ng/mL、又は約40ng/mL~約50ng/mLの濃度で培養又はインキュベーションに追加される。そのような実施形態のうちのいずれかでは、組換えIL-12は、約1ng/mL~約50ng/mLの濃度で培養又はインキュベーションに追加される。そのような実施形態のうちのいずれかでは、組換えIL-12は、10ng/mL又は約10ng/mLの濃度で培養又はインキュベーションに追加される。
いくつかの実施形態では、補充された培養培地は、組換えIL-18などの、1つ以上の成長因子又はサイトカインを含む。したがって、いくつかの実施形態では、組換えIL-18などの成長因子又はサイトカインは、インキュベーション又は培養中に断続的に追加される。いくつかのそのような態様では、組換えIL-18などの、成長因子又はサイトカインは、培養又はインキュベーションの開始時又はほぼ開始時に追加され、次いで、培養培地が交換又は洗浄されるたびなど、培養又はインキュベーション中に断続的に追加される。いくつかの実施形態では、組換えIL-18などの、成長因子又はサイトカインは、0日目(インキュベーションの開始)に始まる培養又はインキュベーションに追加され、培養培地の交換又は洗浄のたびに、組換えIL-18などの、成長因子又はサイトカインを培養又はインキュベーションに補充するために更に追加される。いくつかの実施形態では、方法は、組換えIL-18を、インキュベーションの開始時(0日目)に、並びにインキュベーションの持続期間中の培養培地の各洗浄又は交換時に2日又は3日毎、例えば、培養又はインキュベーションの5日目、7日目、9日目、11日目、及び14日目又はおよそ5日目、およそ7日目、およそ9日目、およそ11日目、及びおよそ14日目に追加することを含む。そのような実施形態のうちのいずれかでは、組換えIL-18は、約1ng/mL~約50ng/mL、約1ng/mL~約40ng/mL、約1ng/mL~約30ng/mL、約1ng/mL~約20ng/mL、約1ng/mL~約10ng/mL、約1ng/mL~約5ng/mL、約5ng/mL~約50ng/mL、約5ng/mL~約40ng/mL、約5ng/mL~約30ng/mL、約5ng/mL~約20ng/mL、約5ng/mL~約10ng/mL、約10ng/mL~約50ng/mL、約10ng/mL~約40ng/mL、約10ng/mL~約30ng/mL、約10ng/mL~約20ng/mL、約20ng/mL~約50ng/mL、約20ng/mL~約40ng/mL、約20ng/mL~約30ng/mL、約30ng/mL~約50ng/mL、約30ng/mL~約40ng/mL、又は約40ng/mL~約50ng/mLの濃度で培養又はインキュベーションに追加される。そのような実施形態のうちのいずれかでは、組換えIL-18は、約1ng/mL~約50ng/mLの濃度で培養又はインキュベーションに追加される。そのような実施形態のうちのいずれかでは、組換えIL-18は、10ng/mL又は約10ng/mLの濃度で培養又はインキュベーションに追加される。
いくつかの実施形態では、補充された培養培地は、組換えIL-27などの、1つ以上の成長因子又はサイトカインを含む。したがって、いくつかの実施形態では、組換えIL-27などの成長因子又はサイトカインは、インキュベーション又は培養中に断続的に追加される。いくつかのそのような態様では、組換えIL-27などの、成長因子又はサイトカインは、培養又はインキュベーションの開始時又はほぼ開始時に追加され、次いで、培養培地が交換又は洗浄されるたびなど、培養又はインキュベーション中に断続的に追加される。いくつかの実施形態では、組換えIL-27などの、成長因子又はサイトカインは、0日目(インキュベーションの開始)に始まる培養又はインキュベーションに追加され、培養培地の交換又は洗浄のたびに、組換えIL-27などの、成長因子又はサイトカインを培養又はインキュベーションに補充するために更に追加される。いくつかの実施形態では、方法は、組換えIL-27を、インキュベーションの開始時(0日目)に、並びにインキュベーションの持続期間中の培養培地の各洗浄又は交換時に2日又は3日毎、例えば、培養又はインキュベーションの5日目、7日目、9日目、11日目、及び14日目又はおよそ5日目、およそ7日目、およそ9日目、およそ11日目、及びおよそ14日目に追加することを含む。そのような実施形態のうちのいずれかでは、組換えIL-27は、約1ng/mL~約50ng/mL、約1ng/mL~約40ng/mL、約1ng/mL~約30ng/mL、約1ng/mL~約20ng/mL、約1ng/mL~約10ng/mL、約1ng/mL~約5ng/mL、約5ng/mL~約50ng/mL、約5ng/mL~約40ng/mL、約5ng/mL~約30ng/mL、約5ng/mL~約20ng/mL、約5ng/mL~約10ng/mL、約10ng/mL~約50ng/mL、約10ng/mL~約40ng/mL、約10ng/mL~約30ng/mL、約10ng/mL~約20ng/mL、約20ng/mL~約50ng/mL、約20ng/mL~約40ng/mL、約20ng/mL~約30ng/mL、約30ng/mL~約50ng/mL、約30ng/mL~約40ng/mL、又は約40ng/mL~約50ng/mLの濃度で培養又はインキュベーションに追加される。そのような実施形態のうちのいずれかでは、組換えIL-27は、約1ng/mL~約50ng/mLの濃度で培養又はインキュベーションに追加される。そのような実施形態のうちのいずれかでは、組換えIL-27は、10ng/mL又は約10ng/mLの濃度で培養又はインキュベーションに追加される。
提供される方法の実施形態では、培養又はインキュベートすることは、NK細胞の維持に必要又は有用である化学的及び物理的条件(例えば、温度、ガス)を提供することを含む。NK細胞の増殖又は拡大を支持し得る化学的条件の例としては、限定されるものではないが、成長(すなわち、培養)培地中に典型的に提供される緩衝液、栄養素、血清、ビタミン、及び抗生物質が挙げられる。一実施形態では、NK培養培地は、10%FCSを含むMEMα、又は5%ヒト血清/LiforCell(登録商標)FBS Replacement(Lifeblood Products)を含むCellGro SCGM(Cell Genix)を含む。本発明による使用に好適な他の培地としては、限定されるものではないが、Glascow培地(Gibco Carlsbad Calif.)、RPMI培地(Sigma-Aldrich、St Louis Mo.)、又はDMEM(Sigma-Aldrich、St Louis Mo.)が挙げられる。培養培地の多くは、ビタミンサプリメント、例えば、MEMα(8.19μMニコチンアミド)、RPMI(8.19μMニコチンアミド)、DMEM(32.78μMニコチンアミド)、及びGlascow培地(16.39μMニコチンアミド)として、ニコチンアミドを含有することに留意されたい。
いくつかの実施形態では、細胞がヒト対象に導入(又は再導入)される用途などのために、培養は、リンパ球培養のためのAIM V(商標)無血清培地、MARROWMAX(商標)骨髄培地、又は無血清幹細胞増殖培地(serum-free stem cell growth medium、SCGM)(例えば、CellGenix(登録商標)GMP SCGM)などの、無血清製剤を使用して実施される。そのような培地製剤及び補充物は、商業的供給源から入手可能である。培養は、最適な生存能力、増殖、機能性、及び/又は生存を促進するために、アミノ酸、抗生物質、及び/又は説明されるような他の成長因子サイトカインを補充され得る。いくつかの実施形態では、無血清培地はまた、低パーセンテージのヒト血清、例えば、0.5%~10%ヒト血清、例えば、5%又は約5%のヒト血清で補充され得る。そのような実施形態では、ヒト血清は、ヒトAB血漿由来のヒト血清(ヒトAB血清)又は自己血清であり得る。
いくつかの実施形態では、フィーダー細胞、及び任意選択的に、サイトカイン(例えば、組換えIL-2又はIL-21)による培養は、ヒトNK細胞の成長又は拡大に好適な温度、例えば、少なくとも約25℃、一般に少なくとも約30℃、及び一般に37℃又は約37℃を含む条件下で実施される。いくつかの実施形態では、培養は、37℃±2で5%のCOで実施される。
提供される方法の実施形態では、培養は、GMP条件下で実施されるインキュベーションを含む。いくつかの実施形態では、インキュベーションは、閉鎖システムであり、いくつかの態様では、閉鎖自動化システムであり得る。いくつかの実施形態では、1つ以上の組換えサイトカイン又は成長因子を含有する培養培地は、無血清培地である。いくつかの実施形態では、インキュベーションは、閉鎖自動化システムで、無血清培地を用いて実施される。
いくつかの実施形態では、NK細胞の拡大は、細胞拡大に好適な培養容器中で実施される。いくつかの実施形態では、培養容器は、G-Rexシステム(例えば、G-Rex10、G-Rex10M、G-Rex100M/100M-CS、又はG-Rex500M/500M-CS)などの、ガス透過性培養容器である。いくつかの実施形態では、培養容器は、閉鎖システムにおける細胞の拡大に好適なマイクロプレート、フラスコ、バッグ、又は他の培養容器である。いくつかの実施形態では、拡大は、バイオリアクター内で実施され得る。いくつかの実施形態では、拡大は、細胞拡大システムを使用して、バイオリアクター(例えば、Xuri Cell Expansion System W25(GE Healthcare))に関連するものなどの、ガス透過性バッグへの細胞の移送によって実施される。一実施形態では、細胞拡大システムは、約50mL、約100mL、約200mL、約300mL、約400mL、約500mL、約600mL、約700mL、約800mL、約900mL、約1L、約2L、約3L、約4L、約5L、約6L、約7L、約8L、約9L、及び約10L、又は上記のうちのいずれかの間の任意の値である体積を有するバッグ、例えば、ガス透過性細胞バッグなどの培養容器を含む。いくつかの実施形態では、プロセスは、自動化又は半自動化される。いくつかの態様では、拡大培養は、静的条件下で実施される。いくつかの実施形態では、拡大培養は、揺動条件下で実施される。培地は、ボーラスで追加され得るか、又は灌流スケジュールで追加され得る。いくつかの実施形態では、バイオリアクターは、0.01L/分、0.05L/分、0.1L/分、0.2L/分、0.3L/分、0.4L/分、0.5L/分、1.0L/分、1.5L/分、若しくは2.0L/分、又は約0.01L/分、約0.05L/分、約0.1L/分、約0.2L/分、約0.3L/分、約0.4L/分、約0.5L/分、約1.0L/分、約1.5L/分、若しくは約2.0L/分、又は少なくとも0.01L/分、少なくとも0.05L/分、少なくとも0.1L/分、少なくとも0.2L/分、少なくとも0.3L/分、少なくとも0.4L/分、少なくとも0.5L/分、少なくとも1.0L/分、少なくとも1.5L/分、若しくは少なくとも2.0L/分、又は2.0L/分超の定常空気流で、37℃又はその付近の温度、及び5%又はその付近のCO2レベルを維持する。ある特定の実施形態では、培養の少なくとも一部分は、290ml/日、580ml/日、及び/又は1160ml/日の速度などの灌流を用いて実施される。
いくつかの態様では、細胞は、灌流が可能である自動化閉鎖拡大システムにおいて拡大される。灌流は、最適な成長速度が達成されることを確保するために細胞に培地を連続的に追加し得る。
拡大方法は、閉鎖自動化システム及び無血清培地の使用を含む、GMP条件下で実施され得る。いくつかの実施形態では、方法の工程のうちのいずれか1つ以上は、閉鎖システムにおいて、又はGMP条件下で実施され得る。ある特定の実施形態では、全てのプロセス操作は、GMPスイートにおいて実施される。いくつかの実施形態では、閉鎖システムは、細胞療法を製造、生成、又は生産するための方法の他の処理工程のうちの1つ以上を実施するために使用される。いくつかの実施形態では、処理工程、例えば、単離、選択、及び/又は濃縮、処理、細胞の拡大に関連するインキュベーションを含む培養工程、並びに製剤化工程のうちの1つ以上又は全ては、統合若しくは自己完結型システムにおけるシステム、デバイス、若しくは装置を使用して、及び/又は自動化若しくはプログラム可能様式で実施される。いくつかの態様では、システム又は装置は、システム又は装置と通信するコンピュータ及び/又はコンピュータプログラムを含み、これは、ユーザが、処理、単離、操作、及び製剤化工程の様々な態様をプログラムし、制御し、その転帰を評価し、及び/又は調整することを可能にする。
提供される実施形態のうちのいずれかの一部では、培養は、方法が、少なくとも2.50×10個又は少なくとも約2.50×10個のg-NK細胞の拡大を達成する時点まで実施される。提供される実施形態のうちのいずれかの一部では、培養は、方法が、少なくとも5.0×10個又は少なくとも約5.0×10個のg-NK細胞の拡大を達成する時点まで実施される。提供される実施形態のうちのいずれかの一部では、培養は、方法が、少なくとも1.0×10個又は少なくとも約1.0×10個のg-NK細胞の拡大を達成するまで実施される。提供される実施形態のうちのいずれかの一部では、培養は、方法が、少なくとも5.0×10個又は少なくとも約5.0×10個のg-NK細胞の拡大を達成する時点まで実施される。
提供される実施形態のうちのいずれかの一部では、培養は、5日間、6日間、7日間、8日間、9日間、10日間、11日間、12日間、13日間、14日間、15日間、16日間、17日間、18日間、19日間、20日間、21日間、22日間、23日間、24日間、若しくは25日間、又は約5日間、約6日間、約7日間、約8日間、約9日間、約10日間、約11日間、約12日間、約13日間、約14日間、約15日間、約16日間、約17日間、約18日間、約19日間、約20日間、約21日間、約22日間、約23日間、約24日間、若しくは約25日間、又は少なくとも5日間、少なくとも6日間、少なくとも7日間、少なくとも8日間、少なくとも9日間、少なくとも10日間、少なくとも11日間、少なくとも12日間、少なくとも13日間、少なくとも14日間、少なくとも15日間、少なくとも16日間、少なくとも17日間、少なくとも18日間、少なくとも19日間、少なくとも20日間、少なくとも21日間、少なくとも22日間、少なくとも23日間、少なくとも24日間、若しくは少なくとも25日間、又は少なくとも約5日間、少なくとも約6日間、少なくとも約7日間、少なくとも約8日間、少なくとも約9日間、少なくとも約10日間、少なくとも約11日間、少なくとも約12日間、少なくとも約13日間、少なくとも約14日間、少なくとも約15日間、少なくとも約16日間、少なくとも約17日間、少なくとも約18日間、少なくとも約19日間、少なくとも約20日間、少なくとも約21日間、少なくとも約22日間、少なくとも約23日間、少なくとも約24日間、若しくは少なくとも約25日間、実施される。いくつかの実施形態では、培養は、14日間若しくは約14日間、又は少なくとも14日間若しくは約14日間、実施される。いくつかの実施形態では、培養は、21日間若しくは約21日間、又は少なくとも21日間若しくは約21日間、実施される。
提供される実施形態のうちのいずれかの一部では、提供される方法のうちのいずれかによる、培養又はインキュベーションは、5日間、6日間、7日間、8日間、9日間、10日間、11日間、12日間、13日間、14日間、15日間、16日間、17日間、18日間、19日間、20日間、21日間、22日間、23日間、24日間、若しくは25日間、又は約5日間、約6日間、約7日間、約8日間、約9日間、約10日間、約11日間、約12日間、約13日間、約14日間、約15日間、約16日間、約17日間、約18日間、約19日間、約20日間、約21日間、約22日間、約23日間、約24日間、若しくは約25日間、又は少なくとも5日間、少なくとも6日間、少なくとも7日間、少なくとも8日間、少なくとも9日間、少なくとも10日間、少なくとも11日間、少なくとも12日間、少なくとも13日間、少なくとも14日間、少なくとも15日間、少なくとも16日間、少なくとも17日間、少なくとも18日間、少なくとも19日間、少なくとも20日間、少なくとも21日間、少なくとも22日間、少なくとも23日間、少なくとも24日間、若しくは少なくとも25日間、又は少なくとも約5日間、少なくとも約6日間、少なくとも約7日間、少なくとも約8日間、少なくとも約9日間、少なくとも約10日間、少なくとも約11日間、少なくとも約12日間、少なくとも約13日間、少なくとも約14日間、少なくとも約15日間、少なくとも約16日間、少なくとも約17日間、少なくとも約18日間、少なくとも約19日間、少なくとも約20日間、少なくとも約21日間、少なくとも約22日間、少なくとも約23日間、少なくとも約24日間、若しくは少なくとも約25日間、実施される。いくつかの実施形態では、培養は、14日間若しくは約14日間、又は少なくとも14日間若しくは約14日間、実施される。いくつかの実施形態では、培養は、21日間若しくは約21日間、又は少なくとも21日間若しくは約21日間、実施される。ある特定の実施形態では、培養開始時の濃縮されたNK細胞が、以前に凍結又は凍結保存された後に解凍されている場合、典型的には、培養のより長い持続期間が必要である。培養開始時の細胞の状態、培養開始時若しくは培養中の細胞の健康若しくは生存率、及び/又は、例えば、治療目的で対象に投与される細胞の用量などの、細胞の所望の用途に応じた培養終了時の閾値細胞の所望の数などの因子に応じて、細胞を培養する最適な日数を経験的に決定することは、当業者のレベルの範囲内である。
培養の終了時に、細胞が回収される。細胞の収集又は回収は、培養終了後の培養容器からの細胞の遠心分離によって達成され得る。例えば、細胞は、約14日間の培養後に遠心分離によって回収される。細胞の回収後、細胞が洗浄される。細胞のサンプルは、機能又は表現型試験のために収集され得る。機能又は表現型試験に使用されない任意の他の細胞は、別々に製剤化され得る。いくつかの場合、細胞は、細胞の凍結保存のために凍結保護剤とともに製剤化される。
いくつかの実施形態では、提供される方法は、単離、選択、及び/又は濃縮の前又は後のいずれかに、細胞を凍結する、例えば、凍結保存するための工程を含む。いくつかの実施形態では、提供される方法は、インキュベーション及び/又は培養の前又は後のいずれかに、細胞を凍結する、例えば、凍結保存するための工程を含む。いくつかの実施形態では、方法は、凍結保護剤の存在下で細胞を凍結保存し、それによって、凍結保存された組成物を生産することを含む。いくつかの態様では、方法は、インキュベートする前及び/又は対象に投与する前に、凍結保護剤を低減又は除去する条件下で凍結保存された組成物を洗浄することを含む。いくつかの態様では、様々な既知の凍結溶液及びパラメータのうちのいずれかが使用され得る。いくつかの実施形態では、細胞は、最終濃度が12.5%、12.0%、11.5%、11.0%、10.5%、10.0%、9.5%、9.0%、8.5%、8.0%、7.5%、7.0%、6.5%、6.0%、5.5%、若しくは5.0%、又は約12.5%、約12.0%、約11.5%、約11.0%、約10.5%、約10.0%、約9.5%、約9.0%、約8.5%、約8.0%、約7.5%、約7.0%、約6.5%、約6.0%、約5.5%、若しくは約5.0%のDMSO、あるいは1%~15%、6%~12%、5%~10%、又は6%~8%のDMSOを含む培地及び/又は溶液中で、凍結、例えば、低温凍結又は凍結保存される。特定の実施形態では、細胞は、最終濃度が5.0%、4.5%、4.0%、3.5%、3.0%、2.5%、2.0%、1.5%、1.25%、1.0%、0.75%、0.5%、若しくは0.25%、又は約5.0%、約4.5%、約4.0%、約3.5%、約3.0%、約2.5%、約2.0%、約1.5%、約1.25%、約1.0%、約0.75%、約0.5%、若しくは約0.25%のHSA、あるいは0.1%~-5%、0.25%~4%、0.5%~2%、又は1%~2%のHSAを含む培地及び/又は溶液中で凍結、例えば、低温凍結又は凍結保存される。一例は、20%のDMSO及び8%のヒト血清アルブミン(human serum albumin、HSA)を含有するPBS、又は他の好適な細胞凍結培地を使用することを伴う。これは、次いで、培地で1:1に希釈され、そのため、DMSO及びHSAの最終濃度は、それぞれ、10%及び4%である。次いで、細胞は、一般に、毎分1°又は約1°の速度で-80℃又は約-80℃まで凍結され、液体窒素貯蔵タンクの気相中に貯蔵される。いくつかの実施形態では、細胞は、凍結保護剤を含む無血清凍結保存培地中で凍結される。いくつかの実施形態では、凍結保護剤は、DMSOである。いくつかの実施形態では、凍結保存培地は、5%又は約5%~10%又は約10%のDMSO(v/v)である。いくつかの実施形態では、凍結保存培地は、5%又は約5%のDMSO(v/v)である。いくつかの実施形態では、凍結保存培地は、6%又は約6%のDMSO(v/v)である。いくつかの実施形態では、凍結保存培地は、7%又は約7%のDMSO(v/v)である。いくつかの実施形態では、凍結保存培地は、8%又は約8%のDMSO(v/v)である。いくつかの実施形態では、凍結保存培地は、9%又は約9%のDMSO(v/v)である。いくつかの実施形態では、凍結保存培地は、10%又は約10%のDMSO(v/v)である。いくつかの実施形態では、凍結保存培地は、市販の凍結保存溶液(CryoStor(商標)CS10又はCS5)を含有する。CryoStor(商標)CS10は、10%ジメチルスルホキシド(DMSO)を含有する凍結保存培地である。CryoStor(商標)CS5は、5%ジメチルスルホキシド(DMSO)を含有する凍結保存培地である。いくつかの実施形態では、凍結保存培地は、plasmalyte A又はヒト血清アルブミン(HSA)などの、1つ以上の追加の賦形剤を含有する。
いくつかの実施形態では、細胞は、5×10個~1×10個の細胞/mLの密度で凍結保存される。例えば、細胞は、5×10個若しくは約5×10個の細胞/mL、10×10個若しくは約10×10個の細胞/mL、15×10個若しくは約15×10個の細胞/mL、20×10個若しくは約20×10個の細胞/mL、25×10個若しくは約25×10個の細胞/mL、30×10個若しくは約30×10個の細胞/mL、40×10個若しくは約40×10個の細胞/mL、50×10個若しくは約50×10個の細胞/mL、60×10個若しくは約60×10個の細胞/mL、70×10個若しくは約70×10個の細胞/mL、80×10個若しくは約80×10個の細胞/mL、又は90×10個若しくは約90×10個の細胞/mL、あるいは上記のうちのいずれかの間の任意の値の密度で凍結保存される。細胞は、凍結保存容器に好適な任意の体積で凍結保存され得る。いくつかの実施形態では、細胞は、バイアル内で凍結保存される。凍結保存培地の体積は、1mL又は約1mL~50mL又は約50mL、例えば、1mL又は約1mL~5mL又は約5mLであり得る。いくつかの実施形態では、細胞は、バッグ内で凍結保存される。凍結保存培地の体積は、10mL又は約10mL~500mL又は約500mL、例えば、100mL又は約100mL~200mL又は約200mLであり得る。回収及び拡大された細胞は、-80℃~-196℃の温度などの低温環境で凍結保存され得る。提供される方法のうちのいずれかの一部では、方法は、培養の開始時と比較して、培養の終了時に増加した数のNKG2Cpos細胞を産生する。例えば、培養開始時と比較した培養終了時のNKG2Cpos細胞の増加は、100倍超若しくは約100倍超、200倍超若しくは約200倍超、300倍超若しくは約300倍超、400倍超若しくは約400倍超、500倍超若しくは約500倍超、600倍超若しくは約600倍超、700倍超若しくは約700倍超、800倍超又は若しくは約800倍超であり得る。任意の実施形態のうちのいくつかでは、増加は、1000倍超又は約1000倍超である。任意の実施形態のうちのいくつかでは、増加は、2000倍超又は約2000倍超である。任意の実施形態のうちのいくつかでは、増加は、2500倍超又は約2500倍超である。任意の実施形態のうちのいくつかでは、増加は、3000倍超又は約3000倍超である。任意の実施形態のうちのいくつかでは、増加は、5000倍超又は約5000倍超である。任意の実施形態のうちのいくつかでは、増加は、10000倍超又は約10000倍超である。任意の実施形態のうちのいくつかでは、増加は、15000倍超又は約15000倍超である。任意の実施形態のうちのいくつかでは、増加は、20000倍超又は約20000倍超である。任意の実施形態のうちのいくつかでは、増加は、25000倍超又は約25000倍超である。任意の実施形態のうちのいくつかでは、増加は、30000倍超又は約30000倍超である。任意の実施形態のうちのいくつかでは、増加は、35000倍超又は約35000倍超である。いくつかの実施形態では、提供される方法のうちのいずれかによる培養又はインキュベーションは、方法が、少なくとも2.50×10個若しくは少なくとも約2.50×10個のNKG2Cpos細胞、少なくとも3.0×10個若しくは少なくとも約3.0×10個のNKG2Cpos細胞、少なくとも4.0×10個若しくは少なくとも約4.0×10個のNKG2Cpos細胞、少なくとも5.0×10個若しくは少なくとも約5.0×10個のNKG2Cpos細胞、少なくとも6.0×10個若しくは少なくとも約6.0×10個のNKG2Cpos細胞、少なくとも7.0×10個若しくは少なくとも約7.0×10個のNKG2Cpos細胞、少なくとも8.0×10個若しくは少なくとも約8.0×10個のNKG2Cpos細胞、少なくとも9.0×10個若しくは少なくとも約9.0×10個のNKG2Cpos細胞、少なくとも1.0×10個若しくは少なくとも約1.0×10個のNKG2Cpos細胞、少なくとも1.5×10個若しくは少なくとも約1.5×10個のNKG2Cpos細胞、少なくとも2.0×10個若しくは少なくとも約2.0×10個のNKG2Cpos細胞、少なくとも3.0×10個若しくは少なくとも約3.0×10個のNKG2Cpos細胞、少なくとも4.0×10個若しくは少なくとも約4.0×10個のNKG2Cpos細胞、少なくとも5.0×10個若しくは少なくとも約5.0×10個のNKG2Cpos細胞、少なくとも1.0×1010個若しくは少なくとも約1.0×1010個のNKG2Cpos細胞、少なくとも1.5×1010個若しくは少なくとも約1.5×1010個のNKG2Cpos細胞、少なくとも2.0×1010個若しくは少なくとも約2.0×1010個のNKG2Cpos細胞、少なくとも2.5×1010個若しくは少なくとも約2.5×1010個のNKG2Cpos細胞、又はそれを超える拡大を達成する時点まで実施される。
提供される方法のうちのいずれかの一部では、方法は、培養の開始時と比較して、培養の終了時に増加した数のNKG2Aneg細胞を産生する。例えば、培養開始時と比較した培養終了時のNKG2Aneg細胞の増加は、100倍超若しくは約100倍超、200倍超若しくは約200倍超、300倍超若しくは約300倍超、400倍超若しくは約400倍超、500倍超若しくは約500倍超、600倍超若しくは約600倍超、700倍超若しくは約700倍超、800倍超又は若しくは約800倍超であり得る。任意の実施形態のうちのいくつかでは、増加は、1000倍超又は約1000倍超である。任意の実施形態のうちのいくつかでは、増加は、2000倍超又は約2000倍超である。任意の実施形態のうちのいくつかでは、増加は、3000倍超又は約3000倍超である。任意の実施形態のうちのいくつかでは、増加は、2500倍超又は約2500倍超である。任意の実施形態のうちのいくつかでは、増加は、5000倍超又は約5000倍超である。任意の実施形態のうちのいくつかでは、増加は、10000倍超又は約10000倍超である。任意の実施形態のうちのいくつかでは、増加は、15000倍超又は約15000倍超である。任意の実施形態のうちのいくつかでは、増加は、20000倍超又は約20000倍超である。任意の実施形態のうちのいくつかでは、増加は、25000倍超又は約25000倍超である。任意の実施形態のうちのいくつかでは、増加は、30000倍超又は約30000倍超である。任意の実施形態のうちのいくつかでは、増加は、35000倍超又は約35000倍超である。いくつかの実施形態では、提供される方法のうちのいずれかによる培養又はインキュベーションは、方法が、少なくとも2.50×10個若しくは少なくとも約2.50×10個のNKG2Aneg細胞、少なくとも3.0×10個若しくは少なくとも約3.0×10個のNKG2Aneg細胞、少なくとも4.0×10個若しくは少なくとも約4.0×10個のNKG2Aneg細胞、少なくとも5.0×10個若しくは少なくとも約5.0×10個のNKG2Aneg細胞、少なくとも6.0×10個若しくは少なくとも約6.0×10個のNKG2Aneg細胞、少なくとも7.0×10個若しくは少なくとも約7.0×10個のNKG2Aneg細胞、少なくとも8.0×10個若しくは少なくとも約8.0×10個のNKG2Aneg細胞、少なくとも9.0×10個若しくは少なくとも約9.0×10個のNKG2Aneg細胞、少なくとも1.0×10個若しくは少なくとも約1.0×10個のNKG2Aneg細胞、少なくとも1.5×10個若しくは少なくとも約1.5×10個のNKG2Aneg細胞、少なくとも2.0×10個若しくは少なくとも約2.0×10個のNKG2Aneg細胞、少なくとも3.0×10個若しくは少なくとも約3.0×10個のNKG2Aneg細胞、少なくとも4.0×10個若しくは少なくとも約4.0×10個のNKG2Aneg細胞、少なくとも5.0×10個若しくは少なくとも約5.0×10個のNKG2Aneg細胞、少なくとも1.0×1010個若しくは少なくとも約1.0×1010個のNKG2Aneg細胞、少なくとも1.5×1010個若しくは少なくとも約1.5×1010個のNKG2Aneg細胞、少なくとも2.0×1010個若しくは少なくとも約2.0×1010個のNKG2Aneg細胞、少なくとも2.5×1010個若しくは少なくとも約2.5×1010個のNKG2Aneg細胞、又はそれを超える拡大を達成する時点まで実施される。
提供される方法のうちのいずれかの一部では、方法は、培養の開始時と比較して、培養の終了時に増加した数のNKG2CposNKG2Aneg細胞を産生する。例えば、培養開始時と比較した培養終了時のNKG2CposNKG2Aneg細胞の増加は、100倍超若しくは約100倍超、200倍超若しくは約200倍超、300倍超若しくは約300倍超、400倍超若しくは約400倍超、500倍超若しくは約500倍超、600倍超若しくは約600倍超、700倍超若しくは約700倍超、800倍超又は若しくは約800倍超であり得る。任意の実施形態のうちのいくつかでは、増加は、1000倍超又は約1000倍超である。任意の実施形態のうちのいくつかでは、増加は、2000倍超又は約2000倍超である。任意の実施形態のうちのいくつかでは、増加は、2500倍超又は約2500倍超である。任意の実施形態のうちのいくつかでは、増加は、3000倍超又は約3000倍超である。任意の実施形態のうちのいくつかでは、増加は、5000倍超又は約5000倍超である。任意の実施形態のうちのいくつかでは、増加は、10000倍超又は約10000倍超である。任意の実施形態のうちのいくつかでは、増加は、15000倍超又は約15000倍超である。任意の実施形態のうちのいくつかでは、増加は、20000倍超又は約20000倍超である。任意の実施形態のうちのいくつかでは、増加は、25000倍超又は約25000倍超である。任意の実施形態のうちのいくつかでは、増加は、30000倍超又は約30000倍超である。任意の実施形態のうちのいくつかでは、増加は、35000倍超又は約35000倍超である。いくつかの実施形態では、提供される方法のうちのいずれかによる培養又はインキュベーションは、方法が、少なくとも2.50×10個若しくは少なくとも約2.50×10個のNKG2CposNKG2Aneg細胞、少なくとも3.0×10個若しくは少なくとも約3.0×10個のNKG2CposNKG2Aneg細胞、少なくとも4.0×10個若しくは少なくとも約4.0×10個のNKG2CposNKG2Aneg細胞、少なくとも5.0×10個若しくは少なくとも約5.0×10個のNKG2CposNKG2Aneg細胞、少なくとも6.0×10個若しくは少なくとも約6.0×10個のNKG2CposNKG2Aneg細胞、少なくとも7.0×10個若しくは少なくとも約7.0×10個のNKG2CposNKG2Aneg細胞、少なくとも8.0×10個若しくは少なくとも約8.0×10個のNKG2CposNKG2Aneg細胞、少なくとも9.0×10個若しくは少なくとも約9.0×10個のNKG2CposNKG2Aneg細胞、少なくとも1.0×10個若しくは少なくとも約1.0×10個のNKG2CposNKG2Aneg細胞、少なくとも1.5×10個若しくは少なくとも約1.5×10個のNKG2CposNKG2Aneg細胞、少なくとも2.0×10個若しくは少なくとも約2.0×10個のNKG2CposNKG2Aneg細胞、少なくとも3.0×10個若しくは少なくとも約3.0×10個のNKG2CposNKG2Aneg細胞、少なくとも4.0×10個若しくは少なくとも約4.0×10個のNKG2CposNKG2Aneg細胞、少なくとも5.0×10個若しくは少なくとも約5.0×10個のNKG2CposNKG2Aneg細胞、少なくとも1.0×1010個若しくは少なくとも約1.0×1010個のNKG2CposNKG2Aneg細胞、少なくとも1.5×1010個若しくは少なくとも約1.5×1010個のNKG2CposNKG2Aneg細胞、少なくとも2.0×1010個若しくは少なくとも約2.0×1010個のNKG2CposNKG2Aneg細胞、少なくとも2.5×1010個若しくは少なくとも約2.5×1010個のNKG2CposNKG2Aneg細胞、又はそれを超える拡大を達成する時点まで実施される。
提供される方法のうちのいずれかの一部では、方法は、培養の開始時と比較して、培養の終了時に増加した数のg-NK細胞を産生する。例えば、培養開始時と比較した培養終了時のg-NK細胞の増加は、100倍超若しくは約100倍超、200倍超若しくは約200倍超、300倍超若しくは約300倍超、400倍超若しくは約400倍超、500倍超若しくは約500倍超、600倍超若しくは約600倍超、700倍超若しくは約700倍超、800倍超又は若しくは約800倍超であり得る。任意の実施形態のうちのいくつかでは、増加は、1000倍超又は約1000倍超である。任意の実施形態のうちのいくつかでは、増加は、2000倍超又は約2000倍超である。任意の実施形態のうちのいくつかでは、増加は、2500倍超又は約2500倍超である。任意の実施形態のうちのいくつかでは、増加は、3000倍超又は約3000倍超である。任意の実施形態のうちのいくつかでは、増加は、5000倍超又は約5000倍超である。任意の実施形態のうちのいくつかでは、増加は、10000倍超又は約10000倍超である。任意の実施形態のうちのいくつかでは、増加は、15000倍超又は約15000倍超である。任意の実施形態のうちのいくつかでは、増加は、20000倍超又は約20000倍超である。任意の実施形態のうちのいくつかでは、増加は、25000倍超又は約25000倍超である。任意の実施形態のうちのいくつかでは、増加は、30000倍超又は約30000倍超である。任意の実施形態のうちのいくつかでは、増加は、35000倍超又は約35000倍超である。いくつかの実施形態では、提供される方法のうちのいずれかによる培養又はインキュベーションは、方法が、少なくとも2.50×10個若しくは少なくとも約2.50×10個のg-NK細胞、少なくとも3.0×10個若しくは少なくとも約3.0×10個のg-NK細胞、少なくとも4.0×10個若しくは少なくとも約4.0×10個のg-NK細胞、少なくとも5.0×10個若しくは少なくとも約5.0×10個のg-NK細胞、少なくとも6.0×10個若しくは少なくとも約6.0×10個のg-NK細胞、少なくとも7.0×10個若しくは少なくとも約7.0×10個のg-NK細胞、少なくとも8.0×10個若しくは少なくとも約8.0×10個のg-NK細胞、少なくとも9.0×10個若しくは少なくとも約9.0×10個のg-NK細胞、少なくとも1.0×10個若しくは少なくとも約1.0×10個のg-NK細胞、少なくとも1.5×10個若しくは少なくとも約1.5×10個のg-NK細胞、少なくとも2.0×10個若しくは少なくとも約2.0×10個のg-NK細胞、少なくとも3.0×10個若しくは少なくとも約3.0×10個のg-NK細胞、少なくとも4.0×10個若しくは少なくとも約4.0×10個のg-NK細胞、少なくとも5.0×10個以上若しくは少なくとも約5.0×10個以上のg-NK細胞、少なくとも1.0×1010個以上若しくは少なくとも約1.0×1010個以上のg-NK細胞、少なくとも1.5×1010個以上若しくは少なくとも約1.5×1010個以上のg-NK細胞、少なくとも2.0×1010個以上若しくは少なくとも約2.0×1010個以上のg-NK細胞、又は少なくとも2.5×1010個以上若しくは少なくとも約2.5×1010個以上のg-NK細胞の拡大を達成する時点まで実施される。
いくつかの実施形態では、提供される方法は、g-NK細胞の優先的な拡大を結果的にもたらす。いくつかの態様では、g-NK細胞は、NK細胞を他のリンパ球又は免疫細胞から区別し、g-NK細胞を従来のNK細胞から区別する1つ以上の様々なマーカーの表面発現の存在、非存在、又はレベルによって同定される。実施形態では、表面発現は、フローサイトメトリーによって、例えば、マーカーに特異的に結合する抗体で染色し、マーカーへの抗体の結合を検出することによって決定され得る。同様の方法が、細胞内マーカーの発現を評価するために実施され得るが、そのような方法は、典型的には、フローサイトメトリーによって細胞内タンパク質を検出するための染色前の固定及び透過処理のための方法を含む。いくつかの実施形態では、固定は、ホルムアルデヒド(例えば、0.01%)を使用して達成され、その後、Triton、NP-50、Tween20、Saponin、Digitonin、又はLeucopermなどの洗剤(例えば、0.1%~1%の洗剤、例えば、0.5%又は約0.5%)を使用して膜の破壊に続く。
抗体及び他の結合実体が、gNK細胞を同定、検出、濃縮、及び/又は単離するためのマーカータンパク質の発現レベルを検出するために使用され得る。好適な抗体としては、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、フラグメント(例えば、Fabフラグメント)、単鎖抗体、及び他の形態の特異的結合分子が挙げられ得る。
いくつかの実施形態では、細胞(例えば、NK細胞サブセット)は、細胞内マーカー又は表面マーカーであり得る特定のマーカーの細胞上又は細胞内に検出可能に存在する場合、特定のマーカーについて陽性(pos)である。実施形態では、表面発現は、染色が、別途同一の条件下でアイソタイプ適合対照を用いて同じ手順を実施して検出される染色を実質的に上回るレベルで、及び/又はマーカーに対して陽性であることが知られている細胞と実質的に同様のレベルで、若しくはいくつかの場合、それよりも高いレベルで、及び/又はマーカーに対して陰性であることが知られている細胞のレベルよりも高いレベルで検出可能である場合、陽性である。
いくつかの実施形態では、細胞(例えば、NK細胞サブセット)は、細胞内マーカー又は表面マーカーであり得る特定のマーカーの細胞上又は細胞内における検出可能な存在が存在しない場合、特定のマーカーについて陰性(neg)である。実施形態では、表面発現は、染色が、別途同一の条件下でアイソタイプ適合対照を用いて同じ手順を実施して検出される染色を実質的に上回るレベルで、及び/又はマーカーに対して陽性であることが知られている細胞よりも実質的に低いレベルで、及び/又はマーカーに対して陰性であることが知られている細胞と実質的に同様のレベルで検出可能ではない場合、陰性である。
いくつかの実施形態では、細胞(例えば、NK細胞サブセット)は、マーカーについて陽性であることが知られている細胞と比較して、特定のマーカーの細胞上又は細胞内における検出可能な存在のレベルがより低い場合、特定のマーカーについて低い(lo又はmin)。実施形態では、表面発現は、フローサイトメトリーによって、例えば、マーカーに特異的に結合する抗体で染色し、マーカーへの抗体の結合を検出することによって決定され得、染色がマーカーに対して陽性であることが知られている細胞よりも低いレベルである場合、使用される方法に応じて、表面又は細胞内のいずれかの発現が低い。
いくつかの実施形態では、g-NK細胞は、NK細胞の表現型を有する細胞(例えば、CD45pos、CD3neg、及び/又はCD56pos)であり、g-NK細胞サブセットを同定するか、又はそれと関連付けられる1つ以上のマーカーを発現する。
いくつかの実施形態では、g-NK細胞は、公開された米国特許出願公開第2013/0295044号又はZhang et al.(2013)J.Immunol.,190:1402-1406に説明されるように同定される。
いくつかの実施形態では、g-NK細胞は、実質的にFcRγを発現しないが、ナチュラルキラー細胞の少なくとも1つのマーカーを発現する細胞である。FcRγ鎖(Homo sapiens、高親和性免疫グロブリンガンマFc受容体Iとも呼ばれる)についてのアミノ酸配列は、NCBIデータベースにおいてアクセッション番号NP004097.1(GI:4758344)として入手可能であり、配列番号1として以下に再現される。
MIPAVVLLLLLLVEQAAALGEPQLCYILDAILFLYGIVLT LLYCRLKIQVRKAAITSYEK SDGVYTGLSTRNQETYETLKHEKPPQ(配列番号1)
いくつかの実施形態では、NK細胞のg-NK細胞サブセットは、FcRγがNK細胞の集団又はNK細胞の亜集団によって発現されるかどうかを観察することによって検出され得る。いくつかの場合、g-NK細胞は、FcRγを発現しない細胞として同定される。FcRγタンパク質は、細胞内タンパク質である。したがって、いくつかの態様では、FcRγの存在又は非存在は、例えば、細胞内タンパク質が検出されることを可能にするための固定及び透過処理によって、細胞の処置後に検出され得る。いくつかの実施形態では、細胞は、細胞の固定前などの、細胞内検出の前に1つ以上の表面マーカー(CD45、CD3、及び/又はCD56)について更に評価される。いくつかの実施形態では、g-NK細胞は、CD45pos/CD3neg/CD56pos/FcRγnegである細胞として同定、検出、濃縮、及び/又は単離される。
いくつかの実施形態では、拡大された集団中のNK細胞の50%超又は約50%超は、FcRγnegである。いくつかの実施形態では、拡大された集団中のNK細胞の60%超又は約60%超は、FcRγnegである。いくつかの実施形態では、拡大された集団中のNK細胞の70%超又は約70%超は、FcRγnegである。いくつかの実施形態では、拡大された集団中のNK細胞の80%超又は約80%超は、FcRγnegである。いくつかの実施形態では、拡大された集団中のNK細胞の90%超又は約90%超は、FcRγnegである。いくつかの実施形態では、拡大された集団中のNK細胞の95%超又は約95%超は、FcRγnegである。例えば、本明細書における方法は、一般に、高純度、例えば、70~90%のg-NK細胞産物を結果的にもたらす。
いくつかの実施形態では、例えば、サンプルの細胞が細胞選別又は機能アッセイに供される場合など、細胞内染色を用いずにg-NK細胞の発現を検出することが有用であり得る。FcRγの細胞内染色を可能にするための処置、例えば、固定及び透過処理は、実質的に純粋な細胞の集団の同定を確認するために使用され得るが、一方で、多くの場合、gNK細胞を同定、検出、又は単離するときに、細胞を傷付けずに検出され得る細胞表面マーカーが用いられ得る。したがって、いくつかの実施形態では、g-NK細胞は、NK細胞のサブセット中のFcRγの欠如と相関する代理マーカープロファイルを使用して同定される。いくつかの実施形態では、代理マーカープロファイルは、FcRγなどの細胞内タンパク質の存在又は非存在が細胞の特定の用途に応じて評価することが困難又は不可能であるときに特に有用である。
細胞表面マーカーの特定の組み合わせが、FcRγg-NK細胞表現型、すなわち、FcRγの細胞内発現を欠くか又はそれを欠損する細胞と相関し、それによって、細胞を傷付けない様式でg-NK細胞を同定又は検出するための代理マーカープロファイルを提供することが本明細書で見出される。いくつかの実施形態では、本明細書で提供されるg-NK細胞の代理マーカープロファイルは、1つ以上のマーカーCD16(CD16pos)、NKG2C(NKG2Cpos)、若しくはCD57(CD57pos)の陽性表面発現に基づく、かつ/又は1つ以上のマーカーCD7(CD7dim/neg)、CD161(CD161neg)、及び/若しくはNKG2A(NKG2Aneg)の低い若しくは陰性表面発現に基づく。いくつかの実施形態では、細胞は、CD45、CD3、及び/又はCD56などの、NK細胞の1つ以上の表面マーカーについて更に評価される。いくつかの実施形態では、g-NK細胞は、代理マーカープロファイルCD45pos/CD3neg/CD56pos/CD16pos/CD57pos/CD7dim/neg/CD161negを用いて同定、検出、濃縮、及び/又は単離され得る。いくつかの実施形態では、g-NK細胞は、代理マーカープロファイルCD45pos/CD3neg/CD56pos/NKG2Aneg/CD161negを用いて同定、検出、濃縮、及び/又は単離される。いくつかの実施形態では、NKG2Cpos及び/又はNKG2Anegであるg-NK細胞は、同定、検出、濃縮、及び/又は単離される。
いくつかの実施形態では、拡大された集団中のNK細胞の30%超若しくは約30%超が、NKG2Cに対して陽性であり、かつ/又は拡大された集団中のNK細胞の50%超若しくは約50%超が、NKG2Aに対して陰性若しくは低い。いくつかの実施形態では、拡大された集団中のNK細胞の35%超若しくは約35%超が、NKG2Cに対して陽性であり、かつ/又は拡大された集団中のNK細胞の60%超若しくは約60%超が、NKG2Aに対して陰性若しくは低い。いくつかの実施形態では、拡大された集団中のNK細胞の40%超若しくは約40%超が、NKG2Cに対して陽性であり、かつ/又は拡大された集団中のNK細胞の70%超若しくは約70%超が、NKG2Aに対して陰性若しくは低い。いくつかの実施形態では、拡大された集団中のNK細胞の45%超若しくは約45%超が、NKG2Cに対して陽性であり、かつ/又は拡大された集団中のNK細胞の80%超若しくは約80%超が、NKG2Aに対して陰性若しくは低い。いくつかの実施形態では、拡大された集団中のNK細胞の50%超若しくは約50%超が、NKG2Cに対して陽性であり、かつ/又は拡大された集団中のNK細胞の85%超若しくは約85%超が、NKG2Aに対して陰性若しくは低い。いくつかの実施形態では、拡大された集団中のNK細胞の55%超若しくは約55%超が、NKG2Cに対して陽性であり、かつ/又は拡大された集団中のNK細胞の90%超若しくは約90%超が、NKG2Aに対して陰性若しくは低い。いくつかの実施形態では、拡大された集団中のNK細胞の60%超若しくは約60%超が、NKG2Cに対して陽性であり、かつ/又は拡大された集団中のNK細胞の95%超若しくは約95%超が、NKG2Aに対して陰性若しくは低い。
いくつかの実施形態では、拡大された集団におけるg-NK細胞の70%超又は約70%超がパーフォリンに対して陽性であり、拡大された集団におけるg-NK細胞の70%超又は約70%超がグランザイムBに対して陽性である。いくつかの実施形態では、拡大された集団におけるg-NK細胞の75%超又は約75%超がパーフォリンに対して陽性であり、拡大された集団におけるg-NK細胞の75%超又は約75%超がグランザイムBに対して陽性である。いくつかの実施形態では、拡大された集団におけるg-NK細胞の80%超又は約80%超がパーフォリンに対して陽性であり、拡大された集団におけるg-NK細胞の80%超又は約80%超がグランザイムBに対して陽性である。いくつかの実施形態では、拡大された集団におけるg-NK細胞の85%超又は約85%超がパーフォリンに対して陽性であり、拡大された集団におけるg-NK細胞の85%超又は約85%超がグランザイムBに対して陽性である。いくつかの実施形態では、拡大された集団におけるg-NK細胞の90%超又は約90%超がパーフォリンに対して陽性であり、拡大された集団におけるg-NK細胞の90%超又は約90%超がグランザイムBに対して陽性である。いくつかの実施形態では、拡大された集団におけるg-NK細胞の95%超又は約95%超がパーフォリンに対して陽性であり、拡大された集団におけるg-NK細胞の95%超又は約95%超がグランザイムBに対して陽性である。
提供される方法によって拡大された細胞は、限定されるものではないが、細胞傷害活性、脱顆粒、サイトカインを産生又は分泌する能力、及び1つ以上の細胞内又は表面表現型マーカーの発現を含む、いくつかの機能的又は表現型活性のうちのいずれかについて評価され得る。そのような活性を評価する方法は公知であり、本明細書及び実施例に例示されている。
いくつかの実施形態では、標的細胞に対する抗体依存性細胞傷害(ADCC)細胞傷害活性は、機能性の尺度として使用され得る。ADCC細胞傷害アッセイについて、拡大からの細胞が、標的細胞上の標的抗原に特異的な抗体の存在下又は非存在下で適切な標的細胞と共培養され得る。例えば、抗骨髄腫細胞傷害のために、いくつかの多発性骨髄腫(MM)標的細胞が使用され得(例えば、AM01、KMS11、KMS18、KMS34、LP1、又はMM.1S)のうちのいずれかが使用され得、アッセイは、抗CD38(例えば、ダラツムマブ)又は抗CD319抗体(例えば、エロツズマブ)を用いて実施され得る。細胞死滅は、任意の数の方法によって決定され得る。例えば、細胞がヨウ化プロピジウム(Propidium iodide、PI)で染色され得、NK細胞、生存標的細胞、及び死滅標的細胞の数が、フローサイトメトリーなどによって解明され得る。
いくつかの実施形態では、拡大された集団中のg-NK細胞の10%超又は約10%超が、腫瘍細胞に対する脱顆粒が可能である。脱顆粒は、CD107Aの発現を評価することによって測定され得る。例えば、いくつかの実施形態では、拡大された集団中のg-NK細胞の20%超又は約20%超が、腫瘍細胞に対する脱顆粒が可能である。いくつかの実施形態では、拡大された集団中のg-NK細胞の30%超又は約30%超が、腫瘍細胞に対する脱顆粒が可能である。いくつかの実施形態では、拡大された集団中のg-NK細胞の40%超又は約40%超が、腫瘍細胞に対する脱顆粒が可能である。いくつかの実施形態では、脱顆粒能は、腫瘍細胞に対する抗体の非存在下で測定される。
いくつかの実施形態では、拡大された集団中のg-NK細胞の10%超又は約10%超が、腫瘍細胞に対する、インターフェロン-ガンマ又はTNF-アルファなどの、エフェクターサイトカインを産生することができる。いくつかの実施形態では、拡大された集団中のg-NK細胞の20%超又は約20%超が、腫瘍細胞に対する、エフェクターサイトカイン、例えば、インターフェロン-ガンマ又はTNF-アルファを産生することができる。いくつかの実施形態では、拡大された集団中のg-NK細胞の30%超又は約30%超が、腫瘍細胞に対する、エフェクターサイトカイン、例えば、インターフェロン-ガンマ又はTNF-アルファを産生することができる。いくつかの実施形態では、拡大された集団中のg-NK細胞の40%超又は約40%超が、腫瘍細胞に対する、エフェクターサイトカイン、例えば、インターフェロン-ガンマ又はTNF-アルファを産生することができる。いくつかの実施形態では、インターフェロン-ガンマ又はTNF-アルファを産生する能力は、腫瘍細胞に対する抗体の非存在下で測定される。
g-NK細胞の代理マーカープロファイルを用いることによって、細胞集団を含有するサンプル中のg-NK細胞を同定又は検出するための方法が本明細書で提供される。いくつかの実施形態では、方法は、細胞のサンプルを、1つ以上のマーカーCD16、CD57、CD7、CD161、NKG2C、及び/又はNKG2Aに特異的である抗体又は抗原結合性フラグメントなどの、結合分子と接触させることを含む。いくつかの実施形態では、方法は、細胞のサンプルを、1つ以上のマーカーCD45、CD3、及び/又はCD56に特異的である抗体又は抗原結合性フラグメントなどの、結合分子と接触させることを更に含む。方法のいくつかの実施形態では、1つ以上の結合分子がサンプルと同時に接触させられ得る。方法のいくつかの実施形態では、1つ以上の結合分子がサンプルと順次接触させられ得る。いくつかの実施形態では、接触に続いて、方法は、1つ以上の結合分子に結合された細胞を保持する、及び/又は未結合の結合分子をサンプルから分離する条件下における1つ以上の洗浄を含み得る。
いくつかの実施形態では、1つ以上の結合分子、例えば、抗体の各々は、マーカーに対して陽性又は陰性の細胞の検出のために、標識に直接的又は間接的に付着され得る。例えば、結合分子、例えば、抗体は、標識にコンジュゲート、結合、又は連結され得る。標識は、当業者に周知である。本明細書で企図される標識としては、限定されるものではないが、蛍光色素、蛍光タンパク質、放射性同位体、発色団、金属イオン、金粒子(例えば、コロイド金粒子)、銀粒子、強い光散乱特性を有する粒子、磁性粒子(例えば、Dynabeads(登録商標)磁性ビーズなどの磁性ビーズ粒子)、ポリペプチド(例えば、FLAG(商標)タグ、ヒトインフルエンザヘマグルチニン(HA)タグなど)、ペルオキシダーゼ(例えば、西洋ワサビペルオキシダーゼ)又はホスファターゼ(例えば、アルカリホスファターゼ)などの酵素、ストレプトアビジン、ビオチン、発光性化合物(例えば、化学発光基質)、オリゴヌクレオチド、特異的結合対のメンバー(例えば、リガンド及びその受容体)、並びに結合分子、例えば、抗体を、当該抗体に直接的又は間接的に付着したときに、可視化又は検出するために使用される当技術分野で周知の他の標識が挙げられる。
フローサイトメトリーによるなどの、親和性に基づく方法、例えば、表面マーカーの文脈で、例えば、免疫親和性ベースの方法による検出などの、表面マーカー又はタンパク質の発現レベルを評価するためのいくつかの周知の方法が使用され得る。いくつかの実施形態では、標識は、フルオロフォアであり、g-NK細胞の検出又は同定のための方法は、フローサイトメトリーによる。いくつかの実施形態では、異なる標識が、マルチカラーフローサイトメトリーによって異なるマーカーの各々について使用される。
いくつかの実施形態では、方法は、サンプルを、CD45、CD3、CD56、CD57、CD7、及びCD161に特異的な結合分子と接触させることを含む。いくつかの実施形態では、g-NK細胞は、g-NK細胞代理マーカープロファイルCD45pos/CD3neg/CD56pos/CD16pos/CD57pos/CD7dim/neg/CD161negを有する細胞として同定又は検出される。
いくつかの実施形態では、方法は、サンプルを、CD45、CD3、CD56、NKG2A、及びCD161に特異的な結合分子と接触させることを含む。いくつかのそのような実施形態では、g-NK細胞は、g-NK細胞代理マーカープロファイルCD45pos/CD3neg/CD56pos/NKG2Aneg/CD161negを有する細胞として同定又は検出される。
いくつかの実施形態では、提供される方法はまた、提供される方法のうちのいずれかによって優先的に拡大されたg-NK細胞などのg-NKを単離又は濃縮することを含み得る。いくつかのそのような実施形態では、説明されるパネル又はマーカーの組み合わせのうちのいずれかを使用して決定されるような、90%超、91%超、92%超、93%超、94%超、95%超、96%超、97%超、98%超、99%超、若しくは約90%超、約91%超、約92%超、約93%超、約94%超、約95%超、約96%超、約97%超、約98%超、約99%超、又はそれを超えるg-NK細胞を含有する細胞集団などの、g-NK細胞の実質的に純粋な集団が得られ得る。抗体及び他の結合分子は、gNK細胞の単離又は濃縮における使用のために、マーカータンパク質の発現レベルの存在又は非存在を検出するために使用され得る。いくつかの実施形態では、単離又は濃縮は、蛍光活性化細胞選別(fluorescence activated cell sorting、FACS)によって実施される。そのような方法の例では、g-NK細胞は、複数の細胞表面マーカーについて細胞を染色するための上記に説明される方法を使用してフローサイトメトリーによって同定又は検出され、染色された細胞は、g-NK細胞と関連付けられたマーカーについて陽性又は陰性である細胞の収集のために流体流内で運ばれる。
IV.キット及び製品
g-NK細胞などの特定のサブセットについて濃縮されたNK細胞を含有する、提供される組成物を含む製品及びキットが本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、組成物は、提供される方法のうちのいずれかによって産生される。いくつかの実施形態では、キットは、提供される組成物のうちのいずれかと、単剤療法として組成物を投与するための説明書と、を含む。いくつかの実施形態では、提供される組成物のうちのいずれか及び追加の薬剤を含むキットが本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、追加の薬剤は、抗体である。いくつかの実施形態では、追加の薬剤は、ヒト抗体、ヒト化抗体、又はキメラ抗体である。これらの実施形態のうちのいくつかでは、追加の薬剤は、完全長抗体である。例示的な抗体は、説明される任意のものを含んだ。
キットは、任意選択的に、使用のための説明書、デバイス、及び追加の試薬(例えば、組成物の希釈及び/又は凍結乾燥されたタンパク質の再構成のための滅菌水又は生理食塩水溶液)などの1つ以上の構成要素、並びに方法の実施のためのチューブ、容器、及びシリンジなどの構成要素を含み得る。いくつかの実施形態では、キットは、サンプルの収集、サンプルの調製及び処理のための試薬、並びに/又はサンプル中の1つ以上の表面マーカーの量を定量化するための試薬、例えば、限定されるものではないが、抗体などの検出試薬、緩衝液、酵素染色のための基質、クロマゲン、又はスライド、容器、マイクロタイタープレートなどの他の材料と、任意選択的に、方法を実施するための説明書と、を更に含有し得る。当業者は、提供される方法によって使用され得る多くの他の可能な容器及びプレート、並びに試薬を認識することになる。
いくつかの実施形態では、キットは、細胞、抗体若しくは試薬、又はそれらの組成物、あるいは1つ以上の他の構成要素を包装するための包装材料を含む製品として提供され得る。例えば、キットは、容器、ボトル、チューブ、バイアル、及びキットの構成要素を分離又は編成するのに好適な任意の包装材料を含有し得る。1つ以上の容器は、ガラス又はプラスチックなどの様々な材料から形成され得る。いくつかの実施形態では、1つ以上の容器は、方法で使用するための細胞又は抗体又は他の試薬を含む組成物を保持する。本明細書における製品又はキットは、別々の容器内又は同じ容器内に細胞、抗体、又は試薬を含み得る。
いくつかの実施形態では、組成物を保持する1つ以上の容器は、単回使用バイアル又は複数回使用バイアルであり得、いくつかの場合、組成物の反復使用を可能にし得る。いくつかの実施形態では、製品又はキットは、好適な希釈剤を含む第2の容器を更に含み得る。製品又はキットは、他の緩衝液、希釈剤、フィルタ、針、シリンジ、治療剤、及び/又は使用のための説明書を含む添付文書を含む、商業的、治療的、及び使用者の観点から望ましい他の材料を更に含み得る。
いくつかの実施形態では、キットは、任意選択的に、説明書を含み得る。説明書は、典型的には、細胞組成物、試薬、及び/又は抗体、並びに任意選択的に、キットに含まれる他の構成要素と、そのようなものを使用するための方法とを説明する具体的な表現を含む。いくつかの実施形態では、説明書は、提供される実施形態のうちのいずれかによるなどの、疾患又は状態を治療するために対象への投与のための細胞組成物及び抗体を使用するための方法を示す。いくつかの実施形態では、説明書は、標識又は添付文書として提供され、これは、容器上にあるか、又は容器に付随する。いくつかの実施形態では、説明書は、組成物の再構成及び/又は使用のための指示を示し得る。
V.例示的な実施形態
提供される実施形態の中には以下のものがある。
1.多発性骨髄腫を治療する方法であって、多発性骨髄腫(MM)を有する対象に、FcRγ鎖の発現が欠損しているナチュラルキラー(NK)細胞(g-NK細胞)の組成物を投与することを含み、g-NK細胞の組成物が、週1回、所定の回数の用量で投与される、方法。
2.方法が、多発性骨髄腫を治療するための外因性抗体の併用投与を伴わない単剤療法である、実施形態1に記載の方法。
3.方法が、多発性骨髄腫抗原に対抗する抗体を対象に投与することを更に含む、実施形態1に記載の方法。
4.多発性骨髄腫抗原が、CD38、SLAMF7、及びBCMAからなる群から選択される抗原を含む、実施形態3に記載の方法。
5.抗体が、完全長抗体である、実施形態3又は4に記載の方法。
6.抗体が、抗SLAMF7抗体である、実施形態3~5のいずれか1つに記載の方法。
7.抗体が、抗BCMA抗体である、実施形態3~5のいずれか1つに記載の方法。
8.抗体が、抗CD38抗体である、実施形態3~5のいずれか1つに記載の方法。
9.抗体が、二重特異性抗体である、実施形態3に記載の方法。
10.二重特異性抗体が、CD16、並びにBCMA、SLAMF7、及びCD38からなる群から選択される第2の多発性骨髄腫抗原に対抗する、実施形態9に記載の方法。
11.二重特異性抗体が、CD16及びCD38に対抗する、実施形態9又は10に記載の方法。
12.抗体が、4週間に1回、3週間に1回、2週間に1回、週1回、又は週2回投与される、実施形態3~11のいずれか1つに記載の方法。
13.少なくとも1回の用量の抗CD38抗体が、ある用量のg-NK細胞の組成物の投与前に対象に投与されている、実施形態8に記載の方法。
14.多発性骨髄腫を治療する方法であって、多発性骨髄腫(MM)を有する対象に、FcRγ鎖の発現が欠損しているナチュラルキラー(NK)細胞(g-NK細胞)の組成物を投与することを含み、g-NK細胞の組成物が、週1回、所定の回数の用量で投与され、対象が、少なくとも1回の用量の抗CD38抗体の前投与を受けている、方法。
15.g-NK細胞組成物が、14日周期に2回の用量として投与され、14日周期が、1~3回繰り返される、実施形態1~14のいずれかに記載の方法。
16.g-NK細胞組成物が、合計6回の用量として投与される、実施形態1~15のいずれかに記載の方法。
17.抗CD38抗体が、ダラツムマブである、実施形態8及び13~16のいずれかに記載の方法。
18.少なくとも1回の用量の抗CD38抗体の投与が、g-NK細胞の組成物の投与前の1か月以内に開始される、実施形態13~17のいずれかに記載の方法。
19.少なくとも1回の用量の抗CD38抗体の投与が、g-NK細胞の組成物の投与前の3週間以内に開始される、実施形態13~17のいずれかに記載の方法。
20.少なくとも1回の用量の抗CD38抗体の投与が、g-NK細胞の組成物の投与前の2週間以内に開始される、実施形態13~17のいずれかに記載の方法。
21.抗CD38抗体が、静脈内投与される、実施形態8及び13~20のいずれかに記載の方法。
22.抗CD38抗体が、週1回の用量として、任意選択的に、1回又は2回の28日周期にわたって投与される、実施形態8及び13~21のいずれかに記載の方法。
23.抗CD38抗体(例えば、ダラツムマブ)の各用量が、8mg/kg又は約8mg/kg~約32mg/kg、任意選択的に、16mg/kg又は約16mg/kgである量で投与される、請求項8及び13~22のいずれかに記載の方法。
24.抗CD38抗体が、皮下投与される、実施形態8及び13~20のいずれかに記載の方法。
25.抗CD38抗体(例えば、ダラツムマブ)が、ヒアルロニダーゼを含む抗CD38抗体組成物で投与され、任意選択的に、抗CD38抗体組成物が、ダラツムマブ及び組換えヒトヒアルロニダーゼPH20(例えば、ヒアルロニダーゼ-fihj)を含む、実施形態8、13~20、及び24のいずれかに記載の方法。
26.抗CD38抗体組成物が、週1回の用量として、任意選択的に、1回又は2回の28日周期にわたって投与される、実施形態25に記載の方法。
27.抗CD38抗体組成物の各用量が、1200mg又は約1200mg~約2400mgの抗CD38抗体(例えば、ダラツムマブ)と、15,000ユニット(U)又は約15,000U~約45,000Uのヒアルロニダーゼ(例えば、ヒアルロニダーゼ-fihj)と、を含む、実施形態25又は26に記載の方法。
28.抗CD38抗体組成物の各用量が、約1800mgの抗CD38抗体(例えば、ダラツムマブ)と、約30,000Uのヒアルロニダーゼ(例えば、ヒアルロニダーゼ-fihj)と、を含む、実施形態24~28のいずれかに記載の方法。
29.方法が、抗CD38抗体、任意選択的に、抗CD38抗体組成物を、週1回、合計8回の用量で投与することと、g-NK細胞組成物を、週1回、合計6回の用量で投与することと、を含み、1回用量又は2回用量の抗CD38抗体が、g-NK細胞を含む組成物の投与前に投与される、実施形態8及び13~28のいずれかに記載の方法。
30.多発性骨髄腫が、再発性/難治性多発性骨髄腫である、実施形態1~29のいずれかに記載の方法。
31.g-NK細胞が、CD38の低い発現を有するか、又は発現を有しておらず、任意選択的に、g-NK細胞組成物中の細胞の25%未満が、表面CD38に対して陽性である、実施形態1~30のいずれかに記載の方法。
32.g-NK細胞組成物中の細胞が、CD38発現を低減又は排除するように操作されていない、実施形態1~31のいずれかに記載の方法。
33.g-NK細胞組成物が、最小限の抗CD38誘発フラトリサイドを呈し、任意選択的に、g-NK細胞組成物中の細胞の10%未満が、抗CD38誘発フラトリサイドを呈する、実施形態1~32のいずれかに記載の方法。
34.リンパ腫を治療する方法であって、リンパ腫を有する対象に、FcRγ鎖の発現が欠損しているナチュラルキラー(NK)細胞(g-NK細胞)の組成物を投与することを含み、g-NK細胞の組成物が、週1回、所定の回数の用量で投与される、方法。
35.方法が、リンパ腫を治療するための外因性抗体の併用投与を伴わない単剤療法である、実施形態34に記載の方法。
36.方法が、リンパ腫抗原に対抗する抗体を対象に投与することを更に含む、実施形態34に記載の方法。
37.リンパ腫抗原が、CD19、CD20、及びCD30からなる群から選択される抗原を含む、実施形態36に記載の方法。
38.抗体が、完全長抗体である、実施形態36又は37に記載の方法。
39.抗体が、抗CD19抗体である、実施形態36~38のいずれか1つに記載の方法。
40.抗体が、抗CD30抗体である、実施形態36~38のいずれか1つに記載の方法。
41.抗体が、抗CD20抗体である、実施形態36~38のいずれか1つに記載の方法。
42.抗体が、二重特異性抗体である、実施形態36に記載の方法。
43.二重特異性抗体が、CD16、並びにCD19、CD20、及びCD30からなる群から選択される第2の抗原に対抗する、実施形態42に記載の方法。
44.二重特異性抗体が、CD16及びCD20に対抗する、実施形態43に記載の方法。
45.抗体が、4週間に1回、3週間に1回、2週間に1回、週1回、又は週2回投与される、実施形態36~45に記載の方法。
46.少なくとも1回の用量の抗CD20抗体が、ある用量のg-NK細胞の組成物の投与前に対象に投与されている、実施形態41に記載の方法。
47.リンパ腫を治療する方法であって、リンパ腫を有する対象に、FcRγ鎖の発現が欠損しているナチュラルキラー(NK)細胞(g-NK細胞)の組成物を投与することを含み、g-NK細胞の組成物が、週1回、所定の回数の用量で投与され、対象が、少なくとも1回の用量の抗CD20抗体の前投与を受けている、方法。
48.リンパ腫が、非ホジキンリンパ腫(NHL)である、実施形態34~47のいずれかに記載の方法。
49.g-NK細胞組成物が、14日周期に2回の用量として投与され、14日周期が、1~3回繰り返される、実施形態34~48のいずれかに記載の方法。
50.g-NK細胞組成物が、合計6回の用量として投与される、実施形態34~49のいずれかに記載の方法。
51.抗CD20抗体が、リツキシマブである、実施形態41及び45~50のいずれかに記載の方法。
52.少なくとも1回の用量の抗CD20抗体の投与が、g-NK細胞の組成物の投与前の1か月以内に開始される、実施形態41及び45~51のいずれかに記載の方法。
53.少なくとも1回の用量の抗CD20抗体の投与が、g-NK細胞の組成物の投与前の3週間以内に開始される、実施形態41及び45~52のいずれかに記載の方法。
54.少なくとも1回の用量の抗CD20抗体の投与が、g-NK細胞の組成物の投与前の2週間以内に開始される、実施形態41及び45~53のいずれかに記載の方法。
55.抗CD20抗体が、静脈内投与される、実施形態41及び45~54のいずれかに記載の方法。
56.抗CD20抗体が、週1回の用量として、任意選択的に、4回又は8回の用量で投与される、実施形態41及び45~55のいずれかに記載の方法。
57.抗CD20抗体の各用量が、250mg/m又は約250mg/m~500mg/m、任意選択的に、375mg/m又は約375mg/mである量で投与される、実施形態41及び45~56のいずれかに記載の方法。
58.抗CD20抗体が、皮下投与される、実施形態41及び45~54のいずれかに記載の方法。
59.抗CD20抗体(例えば、リツキシマブ)が、ヒアルロニダーゼを含む抗CD20抗体組成物で投与され、任意選択的に、抗CD20抗体組成物が、リツキシマブ及びヒト組換えヒアルロニダーゼPH20を含む、実施形態41、45~54、及び58のいずれかに記載の方法。
60.抗CD20抗体組成物が、週1回の用量として、任意選択的に、4回若しくは8回の用量で、又は任意選択的に、抗CD20抗体の静脈内の週1回の用量に続いて、3回若しくは7回の用量で、投与される、実施形態59に記載の方法。
61.抗CD20抗体組成物の各用量が、1200mg又は約1200mg~約2400mgの抗CD20抗体(例えば、リツキシマブ)と、15,000ユニット(U)又は約15,000U~約45,000Uのヒアルロニダーゼと、を含む、実施形態59又は60に記載の方法。
62.抗CD20抗体組成物の各用量が、約1400mgの抗CD20抗体(例えば、リツキシマブ)と、約23,400Uのヒアルロニダーゼと、を含む、実施形態59~61のいずれかに記載の方法。
63.抗CD20抗体組成物の各用量が、約1600mgの抗CD20抗体(例えば、リツキシマブ)と、約26,800Uのヒアルロニダーゼと、を含む、実施形態59~61のいずれかに記載の方法。
64.方法が、抗CD20抗体、任意選択的に、抗CD20抗体組成物を、週1回、合計8回の用量で投与することと、g-NK細胞組成物を、週1回、合計6回の用量で投与することと、を含み、1回用量又は2回用量の抗CD20抗体が、g-NK細胞を含む組成物の投与前に投与される、実施形態41及び45~63のいずれかに記載の方法。
65.g-NK細胞組成物中の細胞のうち、細胞の60%超若しくは約60%超がg-NK細胞であるか、細胞の70%超若しくは約70%超がg-NK細胞であるか、細胞の80%超若しくは約80%超がg-NK細胞であるか、細胞の90%超若しくは約90%超がg-NK細胞であるか、又は細胞の95%超若しくは約95%超がg-NK細胞である、実施形態1~64のいずれかに記載の方法。
66.g-NK細胞組成物中の細胞の少なくとも50%又は約50%が、FcRγ欠損(FcRγneg)NK細胞(g-NK)であり、g-NK細胞の70%超又は約70%超が、パーフォリンに対して陽性であり、g-NK細胞の70%超又は約70%超が、グランザイムBに対して陽性である、実施形態1~64のいずれかに記載の方法。
67.(i)g-NK細胞の80%超若しくは約80%超がパーフォリンに対して陽性であり、g-NK細胞の80%超若しくは約80%超がグランザイムBに対して陽性であるか、(ii)g-NK細胞の90%超若しくは約90%超がパーフォリンに対して陽性であり、g-NK細胞の90%超若しくは約90%超がグランザイムBに対して陽性であるか、又は(iii)g-NK細胞の95%超若しくは約95%超がパーフォリンに対して陽性であり、g-NK細胞の95%超若しくは約95%超がグランザイムBに対して陽性である、実施形態65又は66に記載の方法。
68.
パーフォリンに対して陽性である細胞のうち、細胞が、細胞内フローサイトメトリーによって測定された際、平均蛍光強度(MFI)に基づいて、FcRγposである細胞によって発現されるパーフォリンの平均レベルの少なくとも2倍又は約2倍である平均レベルのパーフォリンを発現する、及び/又は。
グランザイムBに対して陽性である細胞のうち、細胞が、細胞内フローサイトメトリーによって測定された際、平均蛍光強度(MFI)に基づいて、FcRγposである細胞によって発現されるグランザイムBの平均レベルの少なくとも2倍又は約2倍である平均レベルのグランザイムBを発現する、実施形態66又は67に記載の方法。
69.g-NK細胞組成物中の細胞の10%超が、任意選択的にCD107a発現によって測定される際、腫瘍標的細胞に対する脱顆粒が可能であり、任意選択的に、脱顆粒が、腫瘍標的細胞に対する抗体の非存在下で測定される、実施形態1~68のいずれかに記載の方法。
70.g-NK細胞組成物中の細胞のうち、15%超若しくは約15%超、20%超若しくは約20%超、30%超若しくは約30%超、40%超若しくは約40%超、又は50%超若しくは約50%超が、任意選択的にCD107a発現によって測定される際、標的抗原を発現する細胞(標的細胞)及び標的抗原に対抗する抗体(抗標的抗体)の存在下で、脱顆粒を呈する、実施形態1~69のいずれかに記載の方法。
71.g-NK細胞組成物中の細胞の10%超が、腫瘍標的細胞に対するインターフェロン-ガンマ又はTNF-アルファを産生することができ、任意選択的に、インターフェロン-ガンマ又はTNF-アルファが、腫瘍標的細胞に対する抗体の非存在下で測定される、実施形態1~70のいずれかに記載の方法。
72.g-NK細胞組成物中の細胞のうち、15%超若しくは約15%超、20%超若しくは約20%超、30%超若しくは約30%超、40%超若しくは約40%超、又は50%超若しくは約50%超が、標的抗原を発現する細胞(標的細胞)及び標的抗原に対抗する抗体(抗標的抗体)の存在下で、エフェクターサイトカインを産生する、実施形態1~71のいずれかに記載の方法。
73.エフェクターサイトカインが、IFN-ガンマ又はTNF-アルファである、実施形態72に記載の方法。
74.エフェクターサイトカインが、IFN-ガンマ及びTNF-アルファである、実施形態72又は73に記載の方法。
75.g-NK細胞組成物が、照射されたHLA-E+フィーダー細胞とともに培養されたCD3-/CD57+細胞のエクスビボ拡大によって産生されたものであり、CD3-/CD57+細胞が、ドナー対象由来の生体サンプルから濃縮される、実施形態1~74のいずれかに記載の方法。
76.ドナー対象が、CMV-血清陽性である、実施形態75に記載の方法。
77.ドナー対象が、CD16 158V/V NK細胞遺伝子型又はCD16 158V/F NK細胞遺伝子型を有し、任意選択的に、生体サンプルが、CD16 158V/V NK細胞遺伝子型又はCD16 158V/F NK細胞遺伝子型について選択されたヒト対象に由来する、実施形態75又は76に記載の方法。
78.ドナー対象由来の末梢血サンプル中のナチュラルキラー(NK)細胞の少なくとも20%又は約20%が、NKG2C(NKG2Cpos)に対して陽性であり、末梢血サンプル中のNK細胞の少なくとも70%が、NKG2A(NKG2Aneg)に対して陰性又は低い、実施形態75~77のいずれかに記載の方法。
79.照射されたフィーダー細胞が、HLAクラスI及びHLAクラスIIを欠損している、実施形態75~77のいずれかに記載の方法。
80.照射されたフィーダー細胞が、221.AEH細胞である、実施形態78又は79に記載の方法。
81.培養が、2つ以上の組換えサイトカインの存在下で実施され、少なくとも1つの組換えサイトカインが、インターロイキン(IL)-2であり、少なくとも1つの組換えサイトカインが、IL-21である、実施形態79又は80に記載の方法。
82.組換えサイトカインが、IL-21及びIL-2である、実施形態81に記載の方法。
83.組換えサイトカインが、IL-21、IL-2、及びIL-15である、請求項81に記載の方法。
84.組成物中のg-NK細胞が、同じ生体サンプルから拡大された単一のドナー対象に由来する、実施形態1~83のいずれかに記載の方法。
85.g-NK細胞組成物が、凍結保護剤を含む無血清凍結保存培地中で製剤化され、任意選択的に、凍結保護剤が、DMSOであり、凍結保存培地が、5%~10%DMSO(v/v)である、実施形態1~84のいずれかに記載の方法。
86.g-NK細胞が、抗原受容体で操作されておらず、任意選択的に、抗原受容体が、キメラ抗原受容体である、実施形態1~85のいずれかに記載の方法。
87.g-NK細胞が、分泌性サイトカインで、任意選択的に、IL-15受容体融合物(IL-15RF)などのサイトカイン受容体融合タンパク質で、操作されていない、実施形態1~86のいずれかに記載の方法。
88.方法が、NK細胞の生存又は拡大を支持するための対象への外因性サイトカイン投与を含まず、外因性サイトカインが、IL-2、IL-7、IL-15、又はIL-21のうちの1つ以上である、実施形態1~87のいずれかに記載の方法。
89.g-NK細胞の各用量が、g-NK細胞組成物の1×10個又は約1×10個の細胞~50×10個又は約50×10個の細胞である、実施形態1~88のいずれかに記載の方法。
90.g-NK細胞の各用量が、g-NK細胞組成物の5×10個の細胞であるか、又は約5×10個の細胞である、実施形態1~89のいずれかに記載の方法。
91.g-NK細胞の各用量が、g-NK細胞組成物の5×10個の細胞であるか、又は約5×10個の細胞である、実施形態1~89のいずれかに記載の方法。
92.g-NK細胞の各用量が、g-NK細胞組成物の10×10個の細胞であるか、又は約10×10個の細胞である、実施形態1~89のいずれかに記載の方法。
93.ある用量のg-NK細胞の投与前に、対象が、リンパ球除去療法を受けている、実施形態1~92のいずれかに記載の方法。
94.リンパ球除去療法が、フルダラビン及び/又はシクロホスファミドを含む、実施形態93に記載の方法。
95.リンパ球除去が、2~4日間、毎日、20~40mg/m若しくは約20~40mg/m(対象の体表面積)、任意選択的に、30mg/m若しくは約30mg/mのフルダラビン、及び/又は2~4日間、毎日、200~400mg/m若しくは約200~400mg/m(対象の体表面積)、任意選択的に、300mg/m若しくは約300mg/mのシクロホスファミドの投与を含む、実施形態93又は94に記載の方法。
96.リンパ球除去療法が、フルダラビン及びシクロホスファミドを含む、実施形態94又は95に記載の方法。
97.リンパ球除去療法が、毎日、30mg/m又は約30mg/m(対象の体表面積)のフルダラビンと、毎日、300mg/m又は約300mg/m(対象の体表面積)のシクロホスファミドとの各々2~4日間、任意選択的に、3日間の投与を含む、実施形態1~96のいずれかに記載の方法。
98.ある用量のg-NK細胞の投与が、リンパ球除去療法の開始後の2週間以内又は2週間若しくは約2週間で開始される、実施形態1~97のいずれかに記載の方法。
99.ある用量のg-NK細胞の投与が、リンパ球除去療法の開始後の7日以内又は7日若しくは約7日で開始される、実施形態1~97のいずれかに記載の方法。
100.個体がヒトである、実施形態1~99のいずれか1つに記載の方法。
101.組成物中のNK細胞が、個体に対して同種異系である、実施形態1~100のいずれか1つに記載の方法。
102.外因性サイトカインサポートを投与して、対象におけるインビボのg-NK細胞の拡大又は持続を容易にすることを更に含み、任意選択的に、外因性サイトカインが、IL-15であるか、又はIL-15を含む、実施形態1~101のいずれか1つに記載の方法。
VI.実施例
以下の実施例は、例示の目的のみのために含まれ、本発明の範囲を限定することを意図しない。
実施例1:異なるサイトカインの存在下におけるg-NK細胞の拡大
CMV-血清陽性ドナーからの50mLの新鮮な全血(それぞれ、56.24%及び11.68%のNKG2Cpos及びNKG2AnegNK細胞パーセンテージ)をACDバキュテイナチューブ内に収集し、PBSで1:1に希釈した。PBMCを、製造者の説明書に従ってHistopaque(登録商標)密度遠心分離によって単離した。PBMC含有バフィーコートを回収した後、PBMCをPBSで洗浄し、計数した。細胞計数後、磁気ビーズ分離を行って、g-NK細胞の頻度を増加させた。磁気ビーズ分離は、CD57posNK細胞を単離するために、CD3枯渇、及びそれに続くCD57濃縮であった。
トランスジェニックリンパ腫細胞株221.AEH(Lee et al.(1998)Journal of Immunology,160:4951-4960)及びトランスジェニック白血病細胞株K562-mb15-41BBL(Fujisaki et al.(2009)Cancer Research,69(9):4010-4017)を、NK細胞拡大のためのフィーダー細胞として調製した。フィーダー細胞を新鮮な培養物(すなわち、凍結保存されていないストック)から採取し、使用前に照射した。221.AEH及びK562-mb15-41BBL細胞を5×10個の細胞/mLの播種密度、及び2×10個の細胞/mLの継代培養密度で拡大した。221.AEHフィーダー細胞を増殖させるために使用された培地は、10%FBS及び200μg/mLのハイグロマイシンBを含むRPMI-1640であった。K562-mb15-41BBLフィーダー細胞を増殖させるために使用された培地は、10%FBSを含むRPMI-1640であった。
凍結保存されていないNK細胞を4つの異なる条件下で拡大させた:500IU/mLのIL-2を用いた2:1のAEH対NK細胞比、500IU/mLのIL-2を用いた2:1のK562-mb15-41BBL対NK細胞比、500IU/mLのIL-2を用いた1:1:1のAEH対K562-mb15-41BBL対NK細胞比、並びに500IU/mLのIL-2、10ng/mLのIL-15、及び25ng/mLのIL-21を用いた2:1のAEH対NK細胞比。全ての拡大を、5%ヒトAB血清及びそれぞれのサイトカインを補充したCellGenix GMP SCGM培地中で実施した。共培養細胞を37℃及び5%COで21日間培養した。培地を交換又は補充するたびに(5、7、10、13、16、19、及び21日目)細胞を計数し、g-NKのパーセンテージを0日目、13日目、及び21日目にフローサイトメトリーによって評価した。
図1A~図1Bに示されるように、拡大培地へのIL-21の追加は、g-NK細胞拡大の顕著な増加につながった。総g-NK細胞数は、IL-21の存在下で拡大されたg-NK細胞について最も高かった(図1A)。21日目までのg-NK細胞の拡大倍数もまた、IL-21の存在下で拡大されたg-NK細胞について最も高かった(図1B)。
まとめると、これらの結果は、IL-21の存在がg-NK細胞拡大を改善することを示す。
実施例2:異なるサイトカインの存在下で拡大されたg-NK細胞の細胞エフェクター機能
この研究では、NK細胞エフェクター機能を、実施例1に説明されるように、IL-21の存在下を含む、異なるフィーダー細胞及びサイトカインの存在下で拡大されたg-NK細胞で測定した。アッセイを、標的細胞株LP1及びMM.1Sを0.5:1のNK対MM細胞比で使用し、抗体ダラツムマブ及びエロツズマブを用いて以下に説明されるように実施した。
A.細胞媒介性細胞傷害
拡大されたNK細胞の解凍時、10個のNK細胞を、1:1のNK細胞対MM細胞比で、1μg/mLのダラツムマブ(抗CD38)又は1μg/mLのエロツズマブ(抗CD319)の存在下で、MM標的細胞と共培養した。COインキュベータ内で37℃における4時間のインキュベート後、細胞を洗浄し、抗CD3及びCD56抗体で染色して、NK細胞の数を定量化した。最後の洗浄後、ヨウ化プロピジウム(PI)を追加し、4色フローサイトメトリーを使用して、NK細胞、生存標的細胞、及び死滅標的細胞の数を解明した(Bigley et al.(2016),Clin.Exp.Immunol.,185:239-251)。
図2A及び図2Bに示されるように、IL-21の存在下で21日間拡大されたg-NK細胞は、IL-21を伴わずに拡大されたg-NK細胞よりも、CD38highMM細胞株LP1(図2A)及びSLAMF7highMM細胞株MM.1S(図2B)に対する細胞媒介性細胞傷害が大きかった。IL-21拡大されたg-NK細胞についてのより大きい細胞媒介性細胞傷害が、抗体の非存在下、及びダラツムマブ又はエロツズマブのいずれかの存在下で観察された。
まとめると、これらの結果は、IL-21の存在下で拡大されたg-NK細胞が、IL-21を伴わずに拡大されたg-NK細胞と比較して、腫瘍細胞に対する細胞媒介性細胞傷害を増強したことを示す。
B.脱顆粒
拡大されたNK細胞の解凍時、2.0×10個のNK細胞を、1:1のNK細胞対MM細胞比で、1μg/mLのダラツムマブ又は1μg/mLのエロツズマブの存在下で、MM標的細胞と共培養した。脱顆粒アッセイについて、2μLのVioGreenコンジュゲート抗CD107 aを、COインキュベータ内で37℃における1時間インキュベートにわたって共培養に追加して、その後、モネンシンを含有する4μLのBD GolgiStopを追加した。サイトカイン発現アッセイについて、ブレフェルジンAを含有する6μLのBD GolgiStopを代わりに追加した。次いで、細胞を、CO2インキュベータ内で37℃における追加の5時間にわたってインキュベートした。インキュベーション後、細胞を回収し、洗浄し、0.5μLの抗CD45抗体、0.5μLの抗CD3抗体、及び1μLの抗CD56抗体(全ての抗体をMiltenyi Biotecから購入した)で染色した。次いで、細胞を、Miltenyi BiotecからのInside Stain Kitを製造業者の説明書に従って使用して固定及び透過処理した。次いで、細胞を、表E1に説明されるように、1μLの抗FcRγ、2μLの抗パーフォリン、2μLの抗グランザイムB、2μLのインターフェロン-ガンマ、及び2μLのTNF-アルファ抗体で染色した。最後の洗浄後、細胞を8色フローサイトメトリーを使用して解明した。
(表E1)機能アッセイのための抗体パネル
Figure 2024516619000004
図3A~図3Dに示されるように、拡大の13日後(図3A及び図3B)並びに21日後(図3C及び図3D)の両方で、IL-21の存在下で拡大されたg-NK細胞は、IL-21を伴わずに拡大されたg-NK細胞よりも、CD38highMM細胞株LP1(図3A及び図3C)並びにSLAMF7highMM細胞株MM.1S(図3B及び図3D)に対してより脱顆粒した。IL-21拡大されたg-NK細胞についてのより大きい脱顆粒が、抗体の非存在下、及びダラツムマブ又はエロツズマブのいずれかの存在下で観察された。
まとめると、これらの結果は、IL-21の存在下で拡大されたg-NK細胞が、IL-21を伴わずに拡大されたg-NK細胞と比較して、腫瘍細胞に対する脱顆粒を増強したことを示す。
C.パーフォリン及びグランザイムBの発現
図4A~図4Dに示されるように、拡大の13日後(図4A及び図4B)並びに21日後(図4C及び図4D)の両方で、IL-21の存在下で拡大されたg-NK細胞は、パーフォリン陽性細胞(図4A及び図4C)並びに全パーフォリン発現(MFI)(図4B及び図4D)の両方のパーセンテージによって測定される際、IL-21を伴わずに拡大されたg-NK細胞よりも多くの細胞溶解タンパク質パーフォリンを発現した。加えて、拡大の13日後及び21日後の両方で、IL-21の存在下で拡大されたg-NK細胞は、グランザイムB陽性細胞(図4A及び図4C)並びに全グランザイムB発現(MFI)(図4B及び図4D)の両方のパーセンテージによって測定される際、IL-21を伴わずに拡大されたg-NK細胞よりも多くのアポトーシス促進タンパク質グランザイムBを発現した。
まとめると、これらの結果は、IL-21の存在下で拡大されたg-NK細胞が、IL-21を伴わずに拡大されたg-NK細胞と比較して、パーフォリン及びグランザイムBの発現を増強したことを示す。
D.インターフェロン-γ発現
図5A~図5Dに示されるように、拡大の13日後(図5A及び図5B)並びに21日後(図5C及び図5D)の両方で、IL-21の存在下で拡大されたg-NK細胞は、IL-21を伴わずに拡大されたg-NK細胞よりも、CD38highMM細胞株LP1(図5A及び図5C)並びにSLAMF7highMM細胞株MM.1S(図5B及び図5D)に対してより多くのインターフェロン-γを発現した。IL-21拡大されたg-NK細胞についてのより大きいインターフェロン-γ発現が、抗体の非存在下、及びダラツムマブ又はエロツズマブのいずれかの存在下で観察された。
まとめると、これらの結果は、IL-21の存在下で拡大されたg-NK細胞が、IL-21を伴わずに拡大されたg-NK細胞と比較して、腫瘍細胞に対するインターフェロン-γ発現を増強したことを示す。
E.TNF-α発現
図6A~図6Dに示されるように、拡大の13日後(図6A及び図6B)並びに21日後(図6C及び図6D)の両方で、IL-21の存在下で拡大されたg-NK細胞は、IL-21を伴わずに拡大されたg-NK細胞よりも、CD38highMM細胞株LP1(図6A及び図6C)並びにSLAMF7highMM細胞株MM.1S(図6B及び図6D)に対してより多くのTNF-αを発現した。IL-21拡大されたg-NK細胞についてのより大きいTNF-α発現が、抗体の非存在下、及びダラツムマブ又はエロツズマブのいずれかの存在下で観察された。
まとめると、これらの結果は、IL-21の存在下で拡大されたg-NK細胞が、IL-21を伴わずに拡大されたg-NK細胞と比較して、腫瘍細胞に対するTNF-α発現を増強したことを示す。
実施例3:追加のサイトカインの存在下におけるg-NK細胞の拡大
別の研究では、サイトカイン混合物及び濃度の様々な組み合わせの存在下で拡大されたNK細胞の拡大速度を比較した。実施例1及び上記に説明されたものと同じドナーからNK細胞を回収した。NK細胞を、2×10個の細胞/mLの密度及び継代培養密度の両方で播種し、それらを、2:1の221.AEH対NK細胞比で、照射された221.AEHフィーダー細胞と共培養した。NK細胞拡大について、サイトカインを以下の濃度で追加した:100IU/mL(低IL-2)若しくは500IU/mL(IL-2)のIL-2、10ng/mLのIL-15、25ng/mLのIL-21、10ng/mLのIL-12、10ng/mLのIL-18、及び/又は10ng/mLのIL-27。全ての拡大を、5%ヒトAB血清及びそれぞれのサイトカインを補充したCellGenix GMP SCGM培地中で実施した。
図7に示されるように、IL-21の存在下で拡大されたNK細胞は、単独で、IL-2及びIL-15、IL-12、IL-15、及びIL-18、並びにIL-15、IL-18、及びIL-27の存在下で拡大されたNK細胞よりも高いg-NK細胞拡大速度を有していた。最も高いg-NK細胞拡大速度につながるサイトカインの組み合わせは、IL-15の存在下又は非存在下のいずれかにおいて、IL-2及びIL-21であった。
まとめると、これらの結果は、IL-21の存在が、他のサイトカイン混合物よりもg-NK細胞拡大速度を改善することを示す。
実施例4:追加のサイトカインの存在下で拡大されたg-NK細胞の細胞エフェクター機能
NK細胞エフェクター機能を、実施例3に説明されるように、IL-21の存在下を含む、サイトカインの存在下で15日間拡大されたg-NK細胞で測定した。0.5:1のNK対MM細胞比で標的細胞株LP1及びMM.1Sを使用し、抗体ダラツムマブ及びエロツズマブを用いて、実施例2に説明されるようにアッセイを実施した。
A.細胞媒介性細胞傷害
図8A及び図8Bに示されるように、IL-2、IL-15、及びIL-21の存在下で拡大されたg-NK細胞は、IL-2及びIL-15の存在下で拡大されたg-NK細胞よりも、CD38highMM細胞株LP1(図8A)及びSLAMF7highMM細胞株MM.1S(図8B)に対する細胞媒介性細胞傷害が大きかった。IL-2、IL-15、及びIL-21の存在下で拡大されたg-NK細胞についてのより大きい細胞媒介性細胞傷害が、抗体の非存在下、及びダラツムマブ又はエロツズマブのいずれかの存在下で観察された。
まとめると、これらの結果は、IL-2、IL-15、及びIL-21の存在下で拡大されたg-NK細胞が、IL-2及びIL-15の存在下で拡大されたg-NK細胞と比較して、腫瘍細胞に対する細胞媒介性細胞傷害を増強したことを示す。
B.脱顆粒
図8C及び図8Dに示されるように、IL-2、IL-15、及びIL-21の存在下で拡大されたg-NK細胞は、IL-2及びIL-15の存在下で拡大されたg-NK細胞よりも、CD38highMM細胞株LP1(図8C)及びSLAMF7highMM細胞株MM.1S(図8D)に対してより脱顆粒した。IL-2、IL-15、及びIL-21の存在下で拡大されたg-NK細胞についてのより大きい脱顆粒を、抗体の非存在下を含む、全ての条件下で観察した。
まとめると、これらの結果は、IL-2、IL-15、及びIL-21の存在下で拡大されたg-NK細胞が、IL-2及びIL-15の存在下で拡大されたg-NK細胞と比較して、腫瘍細胞に対する脱顆粒を増強したことを示す。
C.パーフォリン及びグランザイムBの発現
図8E及び図8Fに示されるように、IL-2、IL-15、及びIL-21の存在下で拡大されたg-NK細胞は、パーフォリン陽性細胞(図8E)及び全パーフォリン発現(MFI)(図8F)の両方のパーセンテージによって測定される際、IL-2及びIL-15の存在下で拡大されたg-NK細胞よりも多くの細胞溶解タンパク質パーフォリンを発現した。加えて、IL-2、IL-15、及びIL-21の存在下で拡大されたg-NK細胞は、グランザイムB陽性細胞(図8E)及び全グランザイムB発現(MFI)(図8F)の両方のパーセンテージによって測定される際、IL-2及びIL-15の存在下で拡大されたg-NK細胞よりも多くのアポトーシス促進タンパク質グランザイムBを発現した。拡大培地へのIL-2、IL-15、IL-18、IL-21、及びIL-27の追加は、g-NK細胞によるグランザイムB発現を増強した。
まとめると、これらの結果は、IL-2、IL-15、及びIL-21の存在下で拡大されたg-NK細胞が、IL-2及びIL-15の存在下で拡大されたg-NK細胞と比較して、パーフォリン及びグランザイムBの発現を増強したことを示す。
D.インターフェロン-γ発現
図8G及び図8Hに示されるように、IL-2、IL-15、及びIL-21の存在下で拡大されたg-NK細胞は、IL-2及びIL-15の存在下で拡大されたg-NK細胞よりも、CD38highMM細胞株LP1(図8G)及びSLAMF7highMM細胞株MM.1S(図8H)に対してより多くのインターフェロン-γを発現した。IL-2、IL-15、及びIL-21の存在下で拡大されたg-NK細胞についてのより大きいインターフェロン-γ発現を、抗体の非存在下を含む、全ての条件下で観察した。拡大培地へのIL-2、IL-12、IL-15、IL-18、及びIL-21の追加は、抗体の非存在下を含む、全ての条件下でg-NK細胞によるインターフェロン-γ発現を増強した。拡大培地へのIL-2、IL-15、IL-18、IL-21、及びIL-27の追加は、抗体の非存在下を含む、全ての条件下でg-NK細胞によるインターフェロン-γ発現を増強した。
まとめると、これらの結果は、IL-2、IL-15、及びIL-21の存在下で拡大されたg-NK細胞が、IL-2及びIL-15の存在下で拡大されたg-NK細胞と比較して、腫瘍細胞に対するインターフェロン-γ発現を増強したことを示す。
E.TNF-α発現
図8I及び図8Jに示されるように、IL-2、IL-15、及びIL-21の存在下で拡大されたg-NK細胞は、IL-2及びIL-15の存在下で拡大されたg-NK細胞よりも、CD38highMM細胞株LP1(図8I)及びSLAMF7highMM細胞株MM.1S(図8J)に対してより多くのTNF-αを発現した。IL-2、IL-15、及びIL-21の存在下で拡大されたg-NK細胞についてのより大きいTNF-α発現を、抗体の非存在下を含む、全ての条件下で観察した。拡大培地へのIL-2、IL-15、IL-18、IL-21、及びIL-27の追加は、抗体の非存在下を含む、全ての条件下でg-NK細胞による抗体誘発TNF-α発現を増強した。
まとめると、これらの結果は、IL-2、IL-15、及びIL-21の存在下で拡大されたg-NK細胞が、IL-2及びIL-15の存在下で拡大されたg-NK細胞と比較して、腫瘍細胞に対するTNF-α発現を増強したことを示す。
実施例5:IL-21の存在下で拡大されたg-NK細胞の拡大及び細胞エフェクター機能
この研究では、IL-21の存在下で拡大されたNK細胞の拡大速度及びNK細胞エフェクター機能を、IL-21の非存在下で拡大されたNK細胞のものと比較した。ヒト末梢血単核細胞(PBMC)を、製造業者の説明書に従って、CMV陽性ヒトドナー由来の全血から、又は比較のためにCMV-血清陰性ドナーから、Histopaque(登録商標)密度遠心分離によって単離した。ドナーは、CMV-血清陽性(n=8)及びCMV血清陰性(n=6)であった(年齢37.8±10.6歳、8人の男性及び6人の女性)。
PBMCをバフィーコートから回収し、洗浄し、フローサイトメトリーによって生存CD45pos細胞について評価した。T細胞を除去するためのCD3pos細胞の枯渇(CD3枯渇、CD3neg)、又はCD57posNK細胞を濃縮するためのCD3枯渇、それに続くCD57についての陽性選択(CD3negCD57pos)のいずれかによって、Miltenyi MACS(商標)マイクロビーズを使用する免疫親和性ベースの磁気ビーズ分離によって、NK細胞を濃縮した。拡大前にCD3neg/CD57pos細胞について最初に濃縮する後者の方法を、g-NK細胞を拡大させるためのその後の実験において使用した。更なる比較として、NK細胞を、CD3枯渇によって濃縮し、その後、CD16(濃縮CD16posNK細胞及び単球(CD3negCD57pos)に対する陽性選択に続けた。NK細胞を、2×10個の細胞/mLの密度及び2×10個の細胞/mLの継代培養密度で播種した。NK細胞を、2:1の221.AEH対NK細胞比でガンマ線照射された(100 Gy)221.AEHフィーダー細胞と共培養し、IL-2(500IU/mL)、IL-15(10ng/mL)、及びIL-21(25ng/mL)の存在下、又はIL-2単独(500IU/mL)で拡大した。実施例6に更に説明されるように、NK細胞の濃縮前にPBMCが凍結保存されていた場合、1:1の照射された221.AEHフィーダー細胞対NK細胞の比を使用した。全ての拡大を、5%ヒトAB血清及びそれぞれのサイトカインを補充したCellGenix GMP SCGM培地中で実施した。NK細胞を2週間拡大させ、培地を2~5日毎に交換した。拡大されたNK細胞を、機能アッセイにおいて後で使用するために、90%FBS及び10%DMSOを使用して凍結保存した。
拡大及び細胞エフェクター機能を、拡大の14日後に評価した。0.5:1のNK対MM細胞比で標的細胞株LP1及びMM.1Sを使用し、抗体ダラツムマブ及びエロツズマブを用いて、実施例2に説明されるようにアッセイを実施した。
後続の実施例に説明されるいくつかの研究では、g-NK細胞の表現型及び機能的活性をcNK細胞と比較した。CMV-血清陰性ドナーからのcNK細胞の不十分な収量及び上記に説明される方法を使用したCMV-血清陽性ドナーからのg-NK細胞の優先的な拡大(以下のセクションAに説明される結果)に起因して、代替的な方法を使用して、インビトロ機能研究及びインビボ研究のためにcNK細胞を拡大させた。この拡大方法は、K652-mbIL15-41BBLフィーダー細胞及び500IU/mLのIL-2を使用して、2週間にわたってcNK細胞を180±89倍(n=5のCMVneg)に拡大させた(Fujisaki et al.,2009Cancer Res.,68(9):4010-4017)。5人のCMVnegドナー(年齢38.9±9.8歳、3人の男性及び2人の女性)におけるg-NK細胞の割合は、拡大前に1.5±0.5%であり、拡大後に1.6±0.4%であった。
A.g-NK細胞の拡大速度
培地交換時に細胞を計数し、0日目及び14日目にフローサイトメトリーによってg-NK細胞のパーセンテージを評価した。図9A及び図9Bに示されるように、拡大前にCD3neg/CD57pos細胞について最初に濃縮され、次いで、IL-21の存在下で拡大されたNK細胞は、同様の条件であるがIL-21を含まない条件よりも高いg-NK細胞拡大速度を有した。FcRγの細胞内染色及びフローサイトメトリーを使用して測定された場合、g-NK細胞のパーセンテージ(図9A)及び計数(図9B)の両方を測定したときに、より高いg-NK細胞拡大速度が観察された。
拡大前に、CMV血清陽性ドナーにおけるg-NK細胞の割合は、30.8±3.1%(総NK細胞の%)であったが、CMV血清陰性ドナーにおけるg-NK細胞の割合は、わずか1.8±0.3%(総NK細胞の%)であった。CD3neg/CD57pos細胞についての最初の濃縮後の拡大に続いて、g-NK細胞の割合は、CMV-血清陽性ドナーについて84.0±1.4%に増加したが、CMV血清陰性ドナーについては変化しなかった(1.5±0.4%)(図9C)。CMV血清陽性及び血清陰性ドナーにおけるg-NK細胞の割合を図示する代表的なフローサイトメトリードットプロット及びヒストグラムが図9E及び図9Fに示される。g-NKサブセット内のNKG2Cpos/NKG2Aneg NK細胞のパーセンテージは、1.7~51%(26.8±13.9%)の範囲であった。したがって、g-NKとNKG2Cpos/NKG2CnegNK細胞との間には表現型の重複が存在するが、それらは同一ではない。
g-NK細胞の代表的な拡大が図9Dに示され、拡大方法が、検出可能なg-NK集団を有するCMV-血清陽性ドナー由来のg-NK細胞の割合を増加させ、全NK細胞数が少なくとも400倍増加したことが示される。
まとめると、これらの結果は、IL-21の存在がg-NK細胞拡大を改善することを示す。
B.細胞媒介性細胞傷害
図9G及び図9Hに示されるように、IL-21の存在下で拡大されたNK細胞は、IL-21を伴わずに拡大されたg-NK細胞よりも、CD38highMM細胞株LP1(図9G)及びSLAMF7highMM細胞株MM.1S(図9H)に対する細胞媒介性細胞傷害が大きかった。IL-21拡大されたg-NK細胞についてのより大きい細胞媒介性細胞傷害が、抗体の非存在下、及びダラツムマブ又はエロツズマブのいずれかの存在下で観察された。
まとめると、これらの結果は、IL-21の存在下で拡大されたg-NK細胞が、IL-21を伴わずに拡大されたg-NK細胞と比較して、腫瘍細胞に対する細胞媒介性細胞傷害を増強したことを示す。
C.脱顆粒
図9I及び図9Jに示されるように、IL-21の存在下で拡大されたg-NK細胞は、IL-21を伴わずに拡大されたg-NK細胞よりも、CD38highMM細胞株LP1(図9I)及びSLAMF7highMM細胞株MM.1S(図9J)に対してより脱顆粒した。IL-21拡大されたg-NK細胞についてのより大きい脱顆粒が、抗体の非存在下、及びダラツムマブ又はエロツズマブのいずれかの存在下で観察された。
まとめると、これらの結果は、IL-21の存在下で拡大されたg-NK細胞が、IL-21を伴わずに拡大されたg-NK細胞と比較して、腫瘍細胞に対する脱顆粒を増強したことを示す。
D.パーフォリン及びグランザイムBの発現
図9K及び図9Lに示されるように、IL-21の存在下で拡大されたg-NK細胞は、パーフォリン陽性細胞のパーセンテージではなく(図9K)、総パーフォリン発現(図9L)によって測定される際、IL-21を伴わずに拡大されたg-NK細胞よりも多くの細胞溶解タンパク質パーフォリンを発現した。加えて、IL-21の存在下で拡大されたg-NK細胞は、グランザイムB陽性細胞(図9K)及び全グランザイムB発現(GMFI)(図9L)の両方のパーセンテージによって測定される際、IL-21を伴わずに拡大されたg-NK細胞よりも多くのアポトーシス促進タンパク質グランザイムBを発現した。
パーフォリン(図9M、左)及びグランザイムB(図9M、右)のベースライン発現もまた、cNK細胞よりも、拡大されたg-NK細胞において有意に高かった(n=5)。NK及びcNK細胞についてのパーフォリン及びグランザイムBの発現の代表的なヒストグラムが図9Nに示される。
まとめると、これらの結果は、IL-21の存在下で拡大されたg-NK細胞が、IL-21を伴わずに拡大されたg-NK細胞と比較して、腫瘍細胞に対するパーフォリン及びグランザイムBの発現を増強したことを示す。
E.インターフェロン-γ発現
図9O及び図9Pに示されるように、IL-21の存在下で拡大されたg-NK細胞は、IL-21を伴わずに拡大されたg-NK細胞よりも、CD38highMM細胞株LP1(図9O)及びSLAMF7highMM細胞株MM.1S(図9P)に対するより多くのインターフェロン-γを発現した。IL-21拡大されたg-NK細胞についてのより大きいインターフェロン-γ発現が、抗体の非存在下、及びダラツムマブ又はエロツズマブのいずれかの存在下で観察された。
まとめると、これらの結果は、IL-21の存在下で拡大されたg-NK細胞が、IL-21を伴わずに拡大されたg-NK細胞と比較して、腫瘍細胞に対するインターフェロン-γ発現を増強したことを示す。
F.TNF-α発現
図9Q及び図9Rに示されるように、IL-21の存在下で拡大されたg-NK細胞は、IL-21を伴わずに拡大されたg-NK細胞よりも、CD38highMM細胞株LP1(図9Q)及びSLAMF7highMM細胞株MM.1S(図9R)に対するより多くのTNF-αを発現した。IL-21拡大されたg-NK細胞についてのより大きいTNF-α発現が、抗体の非存在下、及びダラツムマブ又はエロツズマブのいずれかの存在下で観察された。
まとめると、これらの結果は、IL-21の存在下で拡大されたg-NK細胞が、IL-21を伴わずに拡大されたg-NK細胞と比較して、腫瘍細胞に対するTNF-α発現を増強したことを示す。
G.g-NKドナー間のエフェクター機能の比較
g-NK細胞及びcNK細胞を説明されるように拡大させ、エフェクター活性を異なるドナー間で比較した。0.5:1のNK対MM細胞比で標的細胞株及びMM.1Sを使用し、抗体ダラツムマブ及びエロツズマブを用いて、実施例2に説明されるようにアッセイを実施した。共培養後、細胞を固定し、透過処理し、インターフェロン-ガンマ(IFNγ)及びTNF-アルファ(TNFα)に対する細胞内サイトカイン染色によって分析した。図9S(IFNγ)及び図9T(TNFα)に図示される結果は、g-NKドナー間のドナー変動性が低いことを示し、mAb依存性IFNγ及びTNFα応答に対する標準誤差が5未満である。他のエフェクター機能についても同様の結果が見られた。結果は、全てのg-NKドナーのエフェクター機能が、試験された全てのcNKドナーよりも優れていたことを示した。
実施例6:IL-21/抗IL-21複合体の存在下におけるg-NK細胞の拡大
凍結保存されたPBMCを解凍し、磁気選別を介してCD3negCD57posNK細胞について濃縮した。これらのNK細胞の拡大前に、IL-21と抗IL-21抗体とを組み合わせることによって、IL-21/抗IL-21複合体を形成した。IL-21及び抗IL-21抗体を、それぞれ、25ng/mL及び250ng/mLの濃度で、37℃で30分間共培養した。次いで、複合体を、500IU/mLのIL-2及び10ng/mLのIL-15とともに、NK細胞拡大培地に追加した。NK細胞を、照射された221.AEHフィーダー細胞と、1:1のNK対221.AEHフィーダー細胞比で共培養した。比較のために、NK細胞もまた、それぞれ、500IU/mL、10ng/mL、及び25ng/mLの濃度のIL-2、IL-15、及びIL-21の存在下で拡大させた。
図10に示されるように、IL-2、IL-15、及びIL-21/抗IL-21複合体の存在下で拡大されたg-NK細胞は、IL-2、IL-15、及びIL-21の存在下で拡大されたg-NK細胞よりも高い拡大速度を有した。
実施例7:凍結保存後のg-NK細胞エフェクター機能の維持
予め凍結保存されたg-NK細胞のNK細胞エフェクター機能を、新たに濃縮された(すなわち、凍結保存されていない)g-NK細胞のものと比較した(n=4)。CD3neg/CD57pos濃縮されたNK細胞を、照射された221.AEHフィーダー細胞と2:1の221.AEH対NK細胞比で、500IU/mLのIL-2、10ng/mLのIL-15、及び25ng/mLのIL-21の存在下で共培養した。拡大後、NK細胞を新鮮な状態で機能的に評価するか、又は10%DMSOを含む90%FBS中、凍結保存培地1.8ml当たり2000万個の細胞の濃度で凍結保存した。LP1及びMM.1S細胞株に対するNKセルエフェクター機能を、抗体を伴わずに、1μg/mLダラツムマブ又は1μg/mLエロツズマブの存在下で評価した。
A.脱顆粒
図11A及び図11Bに示されるように、予め凍結保存されたg-NK細胞は、CD38highMM細胞株LP1(図11A)及びSLAMF7highMM細胞株MM.1S(図11B)に対して、新鮮なg-NK細胞の脱顆粒レベルに匹敵する脱顆粒レベルを有した。同等の脱顆粒が、抗体の非存在下、及びダラツムマブ又はエロツズマブのいずれかの存在下で観察された。
まとめると、これらの結果は、多発性骨髄腫標的細胞に応答したg-NK細胞脱顆粒が、凍結保存後に維持されることを示す。
B.パーフォリン及びグランザイムBの発現
図11C及び図11Dに示されるように、予め凍結保存されたg-NK細胞は、新鮮なg-NK細胞のものに匹敵するパーフォリン(図11C)及びグランザイムB発現(図11D)を有した。まとめると、これらの結果は、g-NK細胞パーフォリン及びグランザイムBの発現が、凍結保存後に維持されることを示す。
C.インターフェロン-γ発現
図11E及び図11Fに示されるように、予め凍結保存されたg-NK細胞は、CD38highMM細胞株LP1(図11E)及びSLAMF7highMM細胞株MM.1S(図11F)に対して、新鮮なg-NK細胞のインターフェロン-γ発現レベルに匹敵するインターフェロン-γ発現レベルを有した。同等のインターフェロン-γ発現が、抗体の非存在下、及びダラツムマブ又はエロツズマブのいずれかの存在下で観察された。
まとめると、これらの結果は、多発性骨髄腫標的細胞に応答したg-NK細胞のインターフェロン-γ発現が、凍結保存後に維持されることを示す。
D.TNF-α発現
図11G及び図11Hに示されるように、予め凍結保存されたg-NK細胞は、CD38highMM細胞株LP1(図11G)及びSLAMF7highMM細胞株MM.1S(図11H)に対して、新鮮なg-NK細胞のTNF-α発現レベルと比較して、低下したTNF-α発現レベルを有した。低下したTNF-α発現が、抗体の非存在下、及びダラツムマブ又はエロツズマブのいずれかの存在下で観察された。
まとめると、これらの結果は、多発性骨髄腫標的細胞に応答したg-NK細胞のTNF-α発現が、凍結保存後に減少することを示す。
実施例8:cNK細胞と比較したインビボにおけるg-NK細胞の持続性の評価
実施例5に説明されるように実質的に拡大されたNK細胞をマウスに注射し、生体サンプルをフローサイトメトリーを使用する分析に供して、それらの持続性を評価した。
実施例5に説明されるように、g-NK細胞を、凍結保存されたPBMCからのCD3neg/CD57pos細胞について最初に濃縮した後に拡大させ、続いて、IL-2(500IU/mL)、IL-15(10ng/mL)、及びIL-21(25ng/mL)の刺激性サイトカインの存在下で、1:1の221.AEH対NK細胞比で照射された221.AEHフィーダー細胞を用いて拡大させた。CMV-血清陰性ドナーからのcNK細胞の不順分な収量に起因して、実施例5に説明される代替的な方法を使用して、cNK細胞を拡大させた。トランスジェニック白血病細胞株K562-mb15-41BBL及びIL-2を使用して、cNK細胞を2週間拡大させた。全ての細胞を、凍結保存されたPBMC及び凍結保存されたフィーダー細胞から拡大させた。凍結保存された細胞のための凍結培地は、CS-10(Biolife Solutions、Bothel、WA、USA)であった。凍結保存された細胞産物を、マウスに投与する前に湯浴中で急速に解凍した(37℃)。
単回用量の1×10個の拡大されたNK細胞(新鮮なg-NK、凍結保存されたg-NK、又は凍結保存されたcNK細胞)を、尾静脈を介して雌NOD.Cg-PrkDcscidIL2rgtm1Wjl/SzJ(NSG)マウスに静脈内注射した(n=9、3/群)。NK細胞支持を提供するために、約2μg/マウスのヒト組換えIL-15を、3日毎にI.P.経路を介して投与した(表2を参照されたい)。注入後6、16、26、及び31日目に収集した血液を、フローサイトメトリーによって即時に分析した。マウスを31日目に屠殺し、骨髄及び脾臓を即時フローサイトメトリー分析のために回収した。
(表2)持続性研究設計
Figure 2024516619000005
図12A~図12Cは、末梢血(図12A)、脾臓(図12B)、及び骨髄(図12C)におけるcNK細胞に対する、新鮮な及び凍結保存されたg-NK細胞の増強された持続性を示す。凍結保存されたg-NK細胞の持続性は、複数の時点で末梢血において(p<0.001)(図12A)、並びに31日目の屠殺時に脾臓(p<0.001)(図12B)及び骨髄(p<0.05)(図12C)において、凍結保存されたcNK細胞で見られたものよりも>90%高かった(p<0.001)。図12Aはまた、新鮮な及び凍結保存されたg-NK細胞のレベルが、試験の少なくとも26日目まで同等のレベルで持続したことを示す。
結果は、g-NK細胞が有意に改善された持続性を呈するという観察と一致する。これらの結果は、mAb ADCCを増強するための実行可能な既製の細胞療法としての新鮮な又は凍結保存されたg-NKの有用性を実証する。
実施例9:g-NK細胞上のCD38及びSLAMF7の評価並びにg-NK細胞のフラトリサイド活性
本実施例は、部分的に、標的表面マーカーの欠如に起因する抗体からのg-NK細胞の保護を実証する。
g-NK細胞を、特定の例外を除いて実施例5に説明される方法によって実質的に拡大させた。1)22.AEH標的細胞対NK細胞の比は、2.5:1(実施例5における2:1の比と比較して)であり、2)NK細胞は、より低いレベルのIL-2(実施例5における500IU/mlと比較して100IU/ml)に曝露され、3)拡大中にIL-21は存在しなかった。およそ2.0×10個のNK細胞及び/又はMM.1S若しくはRaji細胞をフローチューブ内に分注し、表E3に説明されるように、2μLの7-AAD生存色素、並びに2μLの抗CD45、2μLの抗CD20、2μLの抗CD38、2μLの抗CD3、10μLの抗SLAMF7、及び2μLの抗CD56抗体で染色した。4℃で10分間のインキュベート後、細胞を洗浄し、抗FceRI抗体(Millipore)を使用して細胞内染色を実施した。染色プロセスの完了後、g-NK、cNK、及びMM.1S又はRaji細胞を発現するCD20、CD38、及びSLAMF7のパーセンテージを、8色フローサイトメトリー(Miltenyi MACSQuant Analyzer 10)によって評価した。
(表E3)NK、MM、及びRaji細胞上のCD20、CD38、及びSLAMF7発現を決定するためのフローサイトメトリーパネル
Figure 2024516619000006
FcRgは細胞内エピトープである。
g-NK、cNK、及びMM.1S細胞上のCD20、CD38、及びSLAMF7の発現が図13A~図13Dに提示される。g-NK及びcNKの両方は、Rajiリンパ腫細胞上で高度に発現されたCD20の発現を欠いていた(図13A)。g-NKによるCD38の発現は、cNK及びMM.1S細胞よりもはるかに少なかった(図13B参照、両方についてp<0.001)。SLAMF7の発現は、g-NKとcNKとの間で異ならなかったが(p=0.9)、g-NK及びcNKの両方が、MM.1S細胞よりもはるかに低いSLAMF7の発現を呈した(図13C参照、両方についてp<0.001)。拡大されたcNKと比較したとき、拡大されたg-NKにおいてもCD38posNK細胞の低減されたパーセンテージが見られた(図13D参照、p<0.001)。更に、CD38発現の強度(MFI)は、CD38pos cNK及びMM1/S細胞に対して、CD38pos g-NK細胞上で低減された(図13E、p<0.001)。cNK及びMM.1S細胞に対するg-NK細胞の低減されたCD38発現を図示する代表的なヒストグラムが、図13Fに示される。
g-NKによるCD20、CD38、又はSLAMF7発現の欠如は、リツキシマブ(抗CD20)、ダラツムマブ(抗CD38)、又はエロツズマブ(抗SLAMF7)によるmAb誘発フラトリサイドからの保護をもたらした。全体として、このデータは、特にダラツムマブなどの治療用抗体の存在下にあるとき、cNKと比較してg-NKがどのように持続性の利点を有するかを更に例示している。
同様の結果が、IL-21の存在下で実施例5に説明される拡大方法によって観察され、これは、IL-21を伴うか又は伴わずに拡大されたg-NK細胞間でCD38又はSLAMF7発現に差がないことを示す。更なる評価では、拡大されたg-NK細胞のフラトリサイド速度を、拡大されたcNK細胞のものと比較した。図13B及び図13D~図13Fに示されるように、CD38発現は、cNK細胞よりもg-NK細胞上で顕著に低く、図13Cに示されるように、同等に低いレベルのSLAMF7がg-NK及びcNK細胞上に存在した。これらの結果は、NK細胞がmAb標的を発現する場合、ADCC活性が、腫瘍に加えて、フラトリサイドによるNK細胞の排除につながり得るため、これらの標的に対するg-NK細胞によるフラトリサイド効果の欠如の潜在性を示す。cNK細胞が高レベルのCD38を発現するという発見は、患者におけるダラツムマブ治療後に>90%のCD38highNK細胞が急速に枯渇することを示唆する以前の結果と一致している(Casneuf et al.,2017 Blood Adv,1(23):2105-2114)。
実質的に実施例5に説明される方法を使用して、6人の固有のドナーを使用して、拡大されたg-NK(6CMV+、3M、3F、39±7歳)を生成し、8人の固有のドナーを使用して、cNK(8CMV-、4M、4F、38±9歳)を拡大させた。g-NKの割合は、g-NKドナーについては85±4%であり、cNKドナーについては2±1%であった。
フラトリサイドを評価するために、約1×10個の拡大されたNK細胞(g-NK又はcNK)を、1μg/mLのダラツムマブ(抗CD38)の存在下で培養した。5%COインキュベータ内で37℃で4時間のインキュベート後、細胞を洗浄し、抗CD3及び抗CD56抗体で染色して、NK細胞の数を定量化した。最後の洗浄後、ヨウ化プロピジウム(PI)を追加し、3色フローサイトメトリーを使用して、生存及び死滅NK標的細胞の数を解明した(Bigley et al.(2016),Clin.Exp.Immunol.,185:239-251)。図13Gに示されるように、g-NK細胞は、cNKよりも13倍低いフラトリサイドを有する。エロツズマブを用いて実施された同様の実験は、エロツズマブで処置されたg-NK又はcNKについては、フラトリサイドが検出されなかったことを示した。
IL-21の非存在下で拡大されたg-NK細胞の結果と合わせて、これらの結果は、g-NK細胞が、フラトリサイド関連枯渇に罹患することなく、MMにおいて増強されたmAb抗腫瘍活性を付与する能力と一致する。
実施例10:多発性骨髄腫の播種性同所性異種移植片MM.1Sモデルにおけるインビボ有効性
ダラツムマブと組み合わせたNK細胞(拡大されたg-NK細胞又はcNK細胞)のインビボ有効性を、多発性骨髄腫のマウスモデルにおける腫瘍阻害及び生存を測定することによって評価した。実施例5に説明されるように、g-NK細胞を、凍結保存されたPBMCからのCD3neg/CD57pos細胞について最初に濃縮した後に拡大させ、続いて、IL-2(500IU/mL)、IL-15(10ng/mL)、及びIL-21(25ng/mL)の刺激性サイトカインの存在下で、1:1の221.AEH対NK細胞比で照射された221.AEHフィーダー細胞を用いて拡大させた。CMV-血清陰性ドナーからのcNK細胞の不順分な収量に起因して、実施例5に説明される代替的な方法を使用して、cNK細胞を拡大させた。トランスジェニック白血病細胞株K562-mb15-41BBL及びIL-2を使用して、cNK細胞を2週間拡大させた。全ての細胞を、凍結保存されたPBMC及び凍結保存されたフィーダー細胞から拡大させた。
およそ5×10個のルシフェラーゼ標識MM.1Sヒト骨髄腫細胞を、雌NSGマウスの尾静脈に静脈内注射し、14日間成長させた。モノクローナル抗体ダラツムマブを、週1回、5週間の持続期間にわたって、6.0×10個の拡大されたg-NK又はcNK細胞の静脈内投与と組み合わせてI.P.経路を介して投与した。腫瘍投与の2週間後に開始して、2μg/マウスヒト組換えIL-15を、I.P.経路を介して3日毎に投与して、NK細胞支持を提供した。表4は、研究において治療されたマウスの群を要約する。
生物発光イメージング(Bioluminescence imaging、BLI)を週2回実施して、腫瘍量を監視した。マウスを不快感及び忍容性の徴候について毎日チェックし、腫瘍接種の1週間後に開始して週2回体重を測定した。マウスを、150mg/kgのD-ルシフェリンの皮下注射の15分後にイメージングした。Living Imageソフトウェア(PerkinElmer)を使用して、マウス全体の全光束(光子/秒)を定量化した。腫瘍保有マウスを、後肢麻痺、グルーミング、及び/又は無気力などの症状のある骨髄腫の発症時に屠殺した。屠殺までの時間を、生存の代用として使用した。全ての生存マウスを、組織収集のために最初のNK細胞投与の43日後に屠殺した。研究の完了時に、フローサイトメトリーを使用して、生体サンプル由来のg-NK、cNK、及びMM.1S(CD138pos/CD45neg)細胞を定量化して、腫瘍量及びNK細胞生存を決定した。
(表E4)MM有効性研究設計
Figure 2024516619000007
g-NK及びダラツムマブの同時投与は、cNK及びダラツムマブによる治療と比較して、有意な腫瘍阻害及び増強された生存率を結果的にもたらした。図14Aに示されるように、g-NK細胞+ダラツムマブは、5週間の治療後のBLIイメージングによって証明された7匹のマウスのうちの5匹において骨髄腫腫瘍量を排除した。定量的BLI分析は、g-NK+ダラツムマブが持続的及び統計的に有意な腫瘍退縮を誘発したことを示した(図14B)。カプラン-マイヤー生存分析は、g-NK+ダラツムマブ治療されたマウスの全生存確率が、ビヒクル又はcNK及びダラツムマブで治療されたマウスよりも有意に良好であったことを示した(p<0.0001)(図14C)。g-NK細胞を投与された全てのマウスは、研究の終了時に体重減少又は毒性が観察されず、活力があったが、一方で、全ての対照マウス又はcNK細胞及びダラツムマブで治療されたマウスは、重度の体重減少を有し、研究の終了前に骨髄腫で死亡した(図14D)。興味深いことに、g-NK細胞で治療されたマウスのうちの1匹は、マウスのうちの1匹の麻酔誘発窒息に起因して、腫瘍接種後21日目まで投与されず、このマウスは、g-NKマウスの最高ピークBLIを有していたにもかかわらず、研究の終了時に検出可能な腫瘍BLIを有していなかった(図14A、#として標識されたマウス)。g-NK細胞を投与された7匹のマウスのうち、2匹のみが最小検出可能量の残存腫瘍BLIを有していた。
骨髄のフローサイトメトリー分析は、検出可能な腫瘍BLIを有していない5匹のg-NK治療されたマウスが、実際に腫瘍がなかった(骨髄中にCD138pos細胞がない)ことを確認した。全ての7匹のg-NK治療されたマウスについての平均腫瘍量は、cNK及びダラツムマブで治療されたマウスと比較して99%を超えて低減した(p<0.001、図14E)。骨髄中の腫瘍量及び持続性NK細胞を図示する代表的なフローサイトメトリードットプロットが、図14Fに示される。研究の過程にわたって撮影されたBLIイメージングの全てが図14Gに示される。X線画像を屠殺前のマウスの全てからを取得し、対照マウス又はcNK細胞及びダラツムマブで治療されたマウスが、後肢骨の骨折及び奇形を有したが、一方で、g-NK細胞及びダラツムマブで治療されたマウスのうちの1匹が、任意の骨変形を有したことが決定された(図14H)。
血液、脾臓、及び骨髄中のNK細胞の分析は、cNK細胞と比較して、ダラツムマブ治療されたマウスにおけるg-NK細胞の持続性の大幅な増加を実証した(図15A~図15C)。注目すべきことに、g-NK細胞数は、cNK細胞よりも、血液中で>90%高く(図15A)、脾臓中で>95%高く(図15B)、骨髄中で>99%高かった(図15C)。
まとめると、結果は、インビボにおけるmAb効果を増強することに関して、cNK細胞と比較した場合を含む、g-NK細胞の優位性を更に支持し、ダラツムマブと組み合わせて投与されたg-NK細胞がMMを潜在的に治癒し得ることを示唆している。更に、結果は、増強された生存及びフラトリサイドに対する耐性が、優れた抗腫瘍効果及びg-NK細胞の持続性を結果的にもたらすことを支持する。
実施例11:リンパ腫の播種性同所性異種移植片Rajiモデルにおけるインビボ有効性
リツキシマブと組み合わせたNK細胞(拡大されたg-NK細胞又はcNK細胞)のインビボ有効性を、リンパ腫のマウスモデルにおける腫瘍阻害及び生存を測定することによって評価した。
g-NK細胞の拡大後、およそ5×10個のルシフェラーゼ標識Rajiヒトリンパ腫細胞を、雌NSGマウスの尾静脈に静脈内注射し、2日間成長させた。モノクローナル抗体リツキシマブ(抗CD20)を、腫瘍接種の2週間後に開始して、毎週、15×10個の拡大されたg-NK又はcNK細胞の静脈内投与と組み合わせて、200μg/マウスでI.P.経路を介して投与した。腫瘍接種の2日後に開始して、IL-15を3日毎に投与して、NK細胞支持を提供した。表5は、研究において治療されたマウスの群を要約する。
(表E5)リンパ腫有効性研究設計
Figure 2024516619000008
生物発光イメージング(BLI)を週1回実施して、腫瘍接種の1週間後から開始して腫瘍量を監視した。マウスを不快感及び忍容性の徴候について毎日チェックし、腫瘍接種の1週間後に開始して週2回体重を測定した。マウスを、150mg/kgのD-ルシフェリンの皮下注射の15分後にイメージングした。Living Imageソフトウェア(PerkinElmer)を使用して、マウス全体の全光束(光子/秒)を定量化した。腫瘍保有マウスを、症候のあるリンパ腫の発症時に屠殺した。屠殺までの時間を、生存の代用として使用した。研究の完了時に、フローサイトメトリーを使用して、g-NK、cNK、及びRajiを定量化した。
g-NK及びリツキシマブの同時投与は、cNK及びリツキシマブによる治療と比較して、有意な腫瘍阻害及び増強された生存率を結果的にもたらした。図16Aに示されるように、拡大されたg-NK細胞は、インビボでリツキシマブと組み合わせたとき、顕著に増強された抗体依存性細胞傷害(ADCC)活性を有する。定性的BLI分析(光子/秒)は、g-NK細胞+リツキシマブが、cNK細胞を伴うリツキシマブ又は治療なしと比較して、Rajiリンパ腫細胞の存在の統計的に有意な減少を結果的にもたらしたことを示す。カプラン-マイヤー生存分析は、g-NK+ダラツムマブ治療されたマウスの全生存確率が、リツキシマブ及びcNK細胞又は治療なしのマウスよりも有意に良好であったことを示した(図16B)。
g-NK細胞を投与された全てのマウスは、研究の終了時に体重減少又は毒性が観察されず、活力があったが、一方で、いかなる治療も受けなかった全てのマウスは、研究の終了前にリンパ腫で死亡した(図16B及び図16C)。リツキシマブ及びcNK細胞を受けたマウスは、g-NK細胞+リツキシマブを受けたマウスと比較して有意な体重減少を示した(図16C)。
まとめると、結果は、インビボにおけるmAb効果を増強することに関して、cNK細胞と比較した場合を含む、g-NK細胞の優位性を更に支持し、リツキシマブと組み合わせて投与されたg-NK細胞がリンパ腫を潜在的に治癒し得ることを示唆している。
本発明は、例えば、本発明の様々な態様を例示するために提供される特定の開示された実施形態に範囲が限定されることを意図していない。説明される組成物及び方法に対する様々な修正は、本明細書の説明及び教示から明らかになる。そのような変形例は、本開示の真の範囲及び趣旨から逸脱せずに実施され得、本開示の範囲内に収まることが意図される。

Claims (102)

  1. 多発性骨髄腫を治療する方法であって、多発性骨髄腫(MM)を有する対象に、FcRγ鎖の発現が欠損しているナチュラルキラー(NK)細胞(g-NK細胞)の組成物を投与することを含み、前記g-NK細胞の組成物が、週1回、所定の回数の用量で投与される、方法。
  2. 前記多発性骨髄腫を治療するための外因性抗体の併用投与を伴わない単剤療法である、請求項1に記載の方法。
  3. 多発性骨髄腫抗原に対抗する抗体を前記対象に投与することを更に含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記多発性骨髄腫抗原が、CD38、SLAMF7、及びBCMAからなる群から選択される抗原を含む、請求項3に記載の方法。
  5. 前記抗体が、完全長抗体である、請求項3又は4に記載の方法。
  6. 前記抗体が、抗SLAMF7抗体である、請求項3~5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記抗体が、抗BCMA抗体である、請求項3~5のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記抗体が、抗CD38抗体である、請求項3~5のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記抗体が、二重特異性抗体である、請求項3に記載の方法。
  10. 前記二重特異性抗体が、CD16、並びにBCMA、SLAMF7、及びCD38からなる群から選択される第2の多発性骨髄腫抗原に対抗する、請求項9に記載の方法。
  11. 前記二重特異性抗体が、CD16及びCD38に対抗する、請求項9又は10に記載の方法。
  12. 前記抗体が、4週間に1回、3週間に1回、2週間に1回、週1回、又は週2回投与される、請求項3~11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 少なくとも1回の用量の抗CD38抗体が、ある用量の前記g-NK細胞の組成物の投与前に前記対象に投与されている、請求項8に記載の方法。
  14. 多発性骨髄腫を治療する方法であって、多発性骨髄腫(MM)を有する対象に、FcRγ鎖の発現が欠損しているナチュラルキラー(NK)細胞(g-NK細胞)の組成物を投与することを含み、前記g-NK細胞の組成物が、週1回、所定の回数の用量で投与され、前記対象が、少なくとも1回の用量の抗CD38抗体の前投与を受けている、方法。
  15. 前記g-NK細胞組成物が、14日周期に2回の用量として投与され、前記14日周期が、1~3回繰り返される、請求項1~14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 前記g-NK細胞組成物が、合計6回の用量として投与される、請求項1~15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 前記抗CD38抗体が、ダラツムマブである、請求項8及び13~16のいずれか一項に記載の方法。
  18. 前記少なくとも1回の用量の前記抗CD38抗体の投与が、前記g-NK細胞の組成物の投与前の1か月以内に開始される、請求項13~17のいずれか一項に記載の方法。
  19. 前記少なくとも1回の用量の前記抗CD38抗体の投与が、前記g-NK細胞の組成物の投与前の3週間以内に開始される、請求項13~17のいずれか一項に記載の方法。
  20. 前記少なくとも1回の用量の前記抗CD38抗体の投与が、前記g-NK細胞の組成物の投与前の2週間以内に開始される、請求項13~17のいずれか一項に記載の方法。
  21. 前記抗CD38抗体が、静脈内投与される、請求項8及び13~20のいずれか一項に記載の方法。
  22. 前記抗CD38抗体が、週1回の用量として、任意選択的に、1回又は2回の28日周期にわたって投与される、請求項8及び13~21のいずれか一項に記載の方法。
  23. 前記抗CD38抗体(例えば、ダラツムマブ)の各用量が、8mg/kg又は約8mg/kg~約32mg/kg、任意選択的に、16mg/kg又は約16mg/kgである量で投与される、請求項8及び13~22のいずれか一項に記載の方法。
  24. 前記抗CD38抗体が、皮下投与される、請求項8及び13~20のいずれか一項に記載の方法。
  25. 前記抗CD38抗体(例えば、ダラツムマブ)が、ヒアルロニダーゼを含む抗CD38抗体組成物で投与され、任意選択的に、前記抗CD38抗体組成物が、ダラツムマブ及び組換えヒトヒアルロニダーゼPH20(例えば、ヒアルロニダーゼ-fihj)を含む、請求項8、13~20、及び24のいずれか一項に記載の方法。
  26. 前記抗CD38抗体組成物が、週1回の用量として、任意選択的に、1回又は2回の28日周期にわたって投与される、請求項25に記載の方法。
  27. 前記抗CD38抗体組成物の各用量が、1200mg又は約1200mg~約2400mgの抗CD38抗体(例えば、ダラツムマブ)と、15,000ユニット(U)又は約15,000U~約45,000Uのヒアルロニダーゼ(例えば、ヒアルロニダーゼ-fihj)と、を含む、請求項25又は26に記載の方法。
  28. 抗CD38抗体組成物の各用量が、約1800mgの抗CD38抗体(例えば、ダラツムマブ)と、約30,000Uのヒアルロニダーゼ(例えば、ヒアルロニダーゼ-fihj)と、を含む、請求項24~27のいずれか一項に記載の方法。
  29. 前記方法が、前記抗CD38抗体、任意選択的に、前記抗CD38抗体組成物を、週1回、合計8回の用量で投与することと、前記g-NK細胞組成物を、週1回、合計6回の用量で投与することと、を含み、1回用量又は2回用量の前記抗CD38抗体が、g-NK細胞を含む前記組成物の投与前に投与される、請求項8及び13~28のいずれか一項に記載の方法。
  30. 前記多発性骨髄腫が、再発性/難治性多発性骨髄腫である、請求項1~29のいずれか一項に記載の方法。
  31. 前記g-NK細胞が、CD38の低い発現を有するか、又は発現を有しておらず、任意選択的に、前記g-NK細胞組成物中の細胞の25%未満が、表面CD38に対して陽性である、請求項1~30のいずれか一項に記載の方法。
  32. 前記g-NK細胞組成物中の細胞が、CD38発現を低減又は排除するように操作されていない、請求項1~31のいずれか一項に記載の方法。
  33. 前記g-NK細胞組成物が、最小限の抗CD38誘発フラトリサイド(fratricide)を呈し、任意選択的に、前記g-NK細胞組成物中の細胞の10%未満が、抗CD38誘発フラトリサイドを呈する、請求項1~32のいずれか一項に記載の方法。
  34. リンパ腫を治療する方法であって、リンパ腫を有する対象に、FcRγ鎖の発現が欠損しているナチュラルキラー(NK)細胞(g-NK細胞)の組成物を投与することを含み、前記g-NK細胞の組成物が、週1回、所定の回数の用量で投与される、方法。
  35. 前記リンパ腫を治療するための外因性抗体の併用投与を伴わない単剤療法である、請求項34に記載の方法。
  36. リンパ腫抗原に対抗する抗体を前記対象に投与することを更に含む、請求項34に記載の方法。
  37. 前記リンパ腫抗原が、CD19、CD20、及びCD30からなる群から選択される抗原を含む、請求項36に記載の方法。
  38. 前記抗体が、完全長抗体である、請求項36又は37に記載の方法。
  39. 前記抗体が、抗CD19抗体である、請求項36~38のいずれか一項に記載の方法。
  40. 前記抗体が、抗CD30抗体である、請求項36~38のいずれか一項に記載の方法。
  41. 前記抗体が、抗CD20抗体である、請求項36~38のいずれか一項に記載の方法。
  42. 前記抗体が、二重特異性抗体である、請求項36に記載の方法。
  43. 前記二重特異性抗体が、CD16、並びにCD19、CD20、及びCD30からなる群から選択される第2の抗原に対抗する、請求項42に記載の方法。
  44. 前記二重特異性抗体が、CD16及びCD20に対抗する、請求項43に記載の方法。
  45. 前記抗体が、4週間に1回、3週間に1回、2週間に1回、週1回、又は週2回投与される、請求項36~44のいずれか一項に記載の方法。
  46. 少なくとも1回の用量の抗CD20抗体が、ある用量の前記g-NK細胞の組成物の投与前に前記対象に投与されている、請求項41に記載の方法。
  47. リンパ腫を治療する方法であって、リンパ腫を有する対象に、FcRγ鎖の発現が欠損しているナチュラルキラー(NK)細胞(g-NK細胞)の組成物を投与することを含み、前記g-NK細胞の組成物が、週1回、所定の回数の用量で投与され、前記対象が、少なくとも1回の用量の抗CD20抗体の前投与を受けている、方法。
  48. 前記リンパ腫が、非ホジキンリンパ腫(NHL)である、請求項34~47のいずれか一項に記載の方法。
  49. 前記g-NK細胞組成物が、14日周期に2回の用量として投与され、前記14日周期が、1~3回繰り返される、請求項34~48のいずれか一項に記載の方法。
  50. 前記g-NK細胞組成物が、合計6回の用量として投与される、請求項34~49のいずれか一項に記載の方法。
  51. 前記抗CD20抗体が、リツキシマブである、請求項41及び45~50のいずれか一項に記載の方法。
  52. 前記少なくとも1回の用量の前記抗CD20抗体の投与が、前記g-NK細胞の組成物の投与前の1か月以内に開始される、請求項41及び45~51のいずれか一項に記載の方法。
  53. 前記少なくとも1回の用量の前記抗CD20抗体の投与が、前記g-NK細胞の組成物の投与前の3週間以内に開始される、請求項41及び45~52のいずれか一項に記載の方法。
  54. 前記少なくとも1回の用量の前記抗CD20抗体の投与が、前記g-NK細胞の組成物の投与前の2週間以内に開始される、請求項41及び45~53のいずれか一項に記載の方法。
  55. 前記抗CD20抗体が、静脈内投与される、請求項41及び45~54のいずれか一項に記載の方法。
  56. 前記抗CD20抗体が、週1回の用量として、任意選択的に、4回又は8回の用量で投与される、請求項41及び45~55のいずれか一項に記載の方法。
  57. 前記抗CD20抗体の各用量が、250mg/m又は約250mg/m~500mg/m、任意選択的に、375mg/m又は約375mg/mである量で投与される、請求項41及び45~56のいずれか一項に記載の方法。
  58. 前記抗CD20抗体が、皮下投与される、請求項41及び45~54のいずれか一項に記載の方法。
  59. 前記抗CD20抗体(例えば、リツキシマブ)が、ヒアルロニダーゼを含む抗CD20抗体組成物で投与され、任意選択的に、前記抗CD20抗体組成物が、リツキシマブ及びヒト組換えヒアルロニダーゼPH20を含む、請求項41、45~54、及び58のいずれか一項に記載の方法。
  60. 前記抗CD20抗体組成物が、週1回の用量として、任意選択的に、4回若しくは8回の用量で、又は任意選択的に、前記抗CD20抗体の静脈内の週1回の用量に続いて、3回若しくは7回の用量で、投与される、請求項59に記載の方法。
  61. 前記抗CD20抗体組成物の各用量が、1200mg又は約1200mg~約2400mgの抗CD20抗体(例えば、リツキシマブ)と、15,000ユニット(U)又は約15,000U~約45,000Uのヒアルロニダーゼと、を含む、請求項59又は60に記載の方法。
  62. 前記抗CD20抗体組成物の各用量が、約1400mgの抗CD20抗体(例えば、リツキシマブ)と、約23,400Uのヒアルロニダーゼと、を含む、請求項59~61のいずれか一項に記載の方法。
  63. 前記抗CD20抗体組成物の各用量が、約1600mgの抗CD20抗体(例えば、リツキシマブ)と、約26,800Uのヒアルロニダーゼと、を含む、請求項59~61のいずれか一項に記載の方法。
  64. 前記方法が、前記抗CD20抗体、任意選択的に、前記抗CD20抗体組成物を、週1回、合計8回の用量で投与することと、前記g-NK細胞組成物を、週1回、合計6回の用量で投与することと、を含み、1回用量又は2回用量の前記抗CD20抗体が、g-NK細胞を含む前記組成物の投与前に投与される、請求項41及び45~63のいずれか一項に記載の方法。
  65. 前記g-NK細胞組成物中の細胞のうち、前記細胞の60%超若しくは約60%超がg-NK細胞であるか、前記細胞の70%超若しくは約70%超がg-NK細胞であるか、前記細胞の80%超若しくは約80%超がg-NK細胞であるか、前記細胞の90%超若しくは約90%超がg-NK細胞であるか、又は前記細胞の95%超若しくは約95%超がg-NK細胞である、請求項1~64のいずれか一項に記載の方法。
  66. 前記g-NK細胞組成物中の細胞の少なくとも50%又は約50%が、FcRγ欠損(FcRγneg)NK細胞(g-NK)であり、前記g-NK細胞の70%超又は約70%超が、パーフォリンに対して陽性であり、前記g-NK細胞の70%超又は約70%超が、グランザイムBに対して陽性である、請求項1~64のいずれか一項に記載の方法。
  67. (i)前記g-NK細胞の80%超若しくは約80%超がパーフォリンに対して陽性であり、前記g-NK細胞の80%超若しくは約80%超がグランザイムBに対して陽性であるか、
    (ii)前記g-NK細胞の90%超若しくは約90%超がパーフォリンに対して陽性であり、前記g-NK細胞の90%超若しくは約90%超がグランザイムBに対して陽性であるか、又は
    (iii)前記g-NK細胞の95%超若しくは約95%超がパーフォリンに対して陽性であり、前記g-NK細胞の95%超若しくは約95%超がグランザイムBに対して陽性である、
    請求項65又は66に記載の方法。
  68. パーフォリンに対して陽性である前記細胞のうち、前記細胞が、細胞内フローサイトメトリーによって測定された際、平均蛍光強度(MFI)に基づいて、FcRγposである細胞によって発現されるパーフォリンの平均レベルの少なくとも2倍又は約2倍である平均レベルのパーフォリンを発現する、及び/又は
    グランザイムBに対して陽性である前記細胞のうち、前記細胞が、細胞内フローサイトメトリーによって測定された際、平均蛍光強度(MFI)に基づいて、FcRγposである細胞によって発現されるグランザイムBの平均レベルの少なくとも2倍又は約2倍である平均レベルのグランザイムBを発現する、請求項66又は67に記載の方法。
  69. 前記g-NK細胞組成物中の細胞の10%超が、任意選択的にCD107a発現によって測定される際、腫瘍標的細胞に対する脱顆粒が可能であり、任意選択的に、前記脱顆粒が、前記腫瘍標的細胞に対する抗体の非存在下で測定される、請求項1~68のいずれか一項に記載の方法。
  70. 前記g-NK細胞組成物中の細胞のうち、15%超若しくは約15%超、20%超若しくは約20%超、30%超若しくは約30%超、40%超若しくは約40%超、又は50%超若しくは約50%超が、任意選択的にCD107a発現によって測定される際、標的抗原を発現する細胞(標的細胞)及び前記標的抗原に対抗する抗体(抗標的抗体)の存在下で、脱顆粒を呈する、請求項1~69のいずれか一項に記載の方法。
  71. 前記g-NK細胞組成物中の細胞の10%超が、腫瘍標的細胞に対するインターフェロン-ガンマ又はTNF-アルファを産生することができ、任意選択的に、前記インターフェロン-ガンマ又はTNF-アルファが、前記腫瘍標的細胞に対する抗体の非存在下で測定される、請求項1~70のいずれか一項に記載の方法。
  72. 前記g-NK細胞組成物中の細胞のうち、15%超若しくは約15%超、20%超若しくは約20%超、30%超若しくは約30%超、40%超若しくは約40%超、又は50%超若しくは約50%超が、標的抗原を発現する細胞(標的細胞)及び前記標的抗原に対抗する抗体(抗標的抗体)の存在下で、エフェクターサイトカインを産生する、請求項1~71のいずれか一項に記載の方法。
  73. 前記エフェクターサイトカインが、IFN-ガンマ又はTNF-アルファである、請求項72に記載の方法。
  74. 前記エフェクターサイトカインが、IFN-ガンマ及びTNF-アルファである、請求項72又は73に記載の方法。
  75. 前記g-NK細胞組成物が、照射されたHLA-E+フィーダー細胞とともに培養されたCD3-/CD57+細胞のエクスビボ拡大によって産生されたものであり、前記CD3-/CD57+細胞が、ドナー対象由来の生体サンプルから濃縮される、請求項1~74のいずれか一項に記載の方法。
  76. 前記ドナー対象が、CMV-血清陽性である、請求項75に記載の方法。
  77. 前記ドナー対象が、CD16 158V/V NK細胞遺伝子型又はCD16 158V/F NK細胞遺伝子型を有し、任意選択的に、前記生体サンプルが、CD16 158V/V NK細胞遺伝子型又はCD16 158V/F NK細胞遺伝子型について選択されたヒト対象に由来する、請求項75又は76に記載の方法。
  78. 前記ドナー対象由来の末梢血サンプル中のナチュラルキラー(NK)細胞の少なくとも20%又は約20%が、NKG2Cに対して陽性(NKG2Cpos)であり、前記末梢血サンプル中のNK細胞の少なくとも70%が、NKG2Aに対して陰性であるか又は低い(NKG2Aneg)、請求項75~77のいずれか一項に記載の方法。
  79. 前記照射されたフィーダー細胞が、HLAクラスI及びHLAクラスIIを欠損している、請求項75~77のいずれか一項に記載の方法。
  80. 前記照射されたフィーダー細胞が、221.AEH細胞である、請求項75~79のいずれか一項に記載の方法。
  81. 前記培養が、2つ以上の組換えサイトカインの存在下で実施され、少なくとも1つの組換えサイトカインが、インターロイキン(IL)-2であり、少なくとも1つの組換えサイトカインが、IL-21である、請求項75~80のいずれか一項に記載の方法。
  82. 前記組換えサイトカインが、IL-21及びIL-2である、請求項81に記載の方法。
  83. 前記組換えサイトカインが、IL-21、IL-2、及びIL-15である、請求項81に記載の方法。
  84. 前記組成物中の前記g-NK細胞が、同じ生体サンプルから拡大された単一のドナー対象に由来する、請求項1~83のいずれか一項に記載の方法。
  85. 前記g-NK細胞組成物が、凍結保護剤を含む無血清凍結保存培地中で製剤化され、任意選択的に、前記凍結保護剤が、DMSOであり、前記凍結保存培地が、5%~10%DMSO(v/v)である、請求項1~84のいずれか一項に記載の方法。
  86. 前記g-NK細胞が、抗原受容体で操作されておらず、任意選択的に、前記抗原受容体が、キメラ抗原受容体である、請求項1~85のいずれか一項に記載の方法。
  87. 前記g-NK細胞が、分泌性サイトカインで、任意選択的に、IL-15受容体融合物(IL-15RF)などのサイトカイン受容体融合タンパク質で、操作されていない、請求項1~86のいずれか一項に記載の方法。
  88. 前記方法が、NK細胞の生存又は拡大を支持するための前記対象への外因性サイトカイン投与を含まず、前記外因性サイトカインが、IL-2、IL-7、IL-15、又はIL-21のうちの1つ以上である、請求項1~87のいずれか一項に記載の方法。
  89. g-NK細胞の各用量が、1×10個又は約1×10個の細胞~50×10個又は約50×10個の細胞の前記g-NK細胞組成物である、請求項1~88のいずれか一項に記載の方法。
  90. g-NK細胞の各用量が、5×10個の細胞又は約5×10個の細胞の前記g-NK細胞組成物である、請求項1~89のいずれか一項に記載の方法。
  91. g-NK細胞の各用量が、5×10個の細胞又は約5×10個の細胞の前記g-NK細胞組成物である、請求項1~89のいずれか一項に記載の方法。
  92. g-NK細胞の各用量が、10×10個の細胞又は約10×10個の細胞の前記g-NK細胞組成物である、請求項1~89のいずれか一項に記載の方法。
  93. 前記用量のg-NK細胞の前記投与前に、前記対象が、リンパ球除去療法を受けている、請求項1~92のいずれか一項に記載の方法。
  94. 前記リンパ球除去療法が、フルダラビン及び/又はシクロホスファミドを含む、請求項93に記載の方法。
  95. 前記リンパ球除去が、2~4日間、毎日、20~40mg/m対象体表面積若しくは約20~40mg/m対象体表面積、任意選択的に、30mg/m対象体表面積若しくは約30mg/m対象体表面積のフルダラビン、及び/又は2~4日間、毎日、200~400mg/m対象体表面積若しくは約200~400mg/m対象体表面積、任意選択的に、300mg/m若しくは約300mg/mのシクロホスファミドの投与を含む、請求項93又は94に記載の方法。
  96. 前記リンパ球除去療法が、フルダラビン及びシクロホスファミドを含む、請求項94又は95に記載の方法。
  97. 前記リンパ球除去療法が、毎日、30mg/m対象体表面積又は約30mg/m対象体表面積のフルダラビン、及び、毎日、300mg/m対象体表面積又は約300mg/m対象体表面積のシクロホスファミドの、各々2~4日間、任意選択的に、3日間の投与を含む、請求項1~96のいずれか一項に記載の方法。
  98. ある用量のg-NK細胞の投与が、前記リンパ球除去療法の開始後の2週間以内又は2週間若しくは約2週間で開始される、請求項1~97のいずれか一項に記載の方法。
  99. ある用量のg-NK細胞の投与が、前記リンパ球除去療法の開始後の7日以内又は7日若しくは約7日で開始される、請求項1~97のいずれか一項に記載の方法。
  100. 個体が、ヒトである、請求項1~99のいずれか一項に記載の方法。
  101. 前記組成物中の前記NK細胞が、個体に対して同種異系である、請求項1~100のいずれか一項に記載の方法。
  102. 前記対象におけるインビボの前記g-NK細胞の拡大又は持続を容易にするために外因性サイトカインサポートを投与することを更に含み、任意選択的に、前記外因性サイトカインが、IL-15であるか、又はIL-15を含む、請求項1~101のいずれか一項に記載の方法。
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