JP2024513203A - ポリペプチドの発現を増加させるための構築物および方法 - Google Patents

ポリペプチドの発現を増加させるための構築物および方法 Download PDF

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ベンカト マトゥール,ラメシュ
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バイオロジカル イー リミテッド
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Abstract

本発明は、タンパク質発現の分野に関する。本発明は、組換えタンパク質の増加した発現のための発現構築物および方法を提供する。より詳細には、本発明は、組換え宿主細胞におけるLiraペプチドの強化された発現のための構築物および方法を提供する。

Description

関連出願に対する相互参照
本出願は、2021年3月31日出願のインド仮特許出願第202141014741号に対する優先権の利益を主張し、該出願の内容全体が参照により本明細書中に組み入れられる。
本発明は、タンパク質発現の分野に関する。より具体的には、本発明は、組換えポリペプチドおよびタンパク質の発現を増加させるための構築物および方法に関する。
ペプチド治療薬は、1920年代のインスリン療法の出現以来、医療実務において目立った役割を果たしてきた。現在、60種類を超える承認されたペプチド薬が市場に出ており、この数は著しく増加することが予期される。
商業的に有用なタンパク質およびペプチドは、合成的に生成されても、または天然供給源から単離されてもよい。しかしながら、これらの方法は、多くの場合に、高価であり、時間がかかり、かつ限定された生産能力により特徴付けられる。タンパク質およびペプチド生成の好ましい方法は、目的のタンパク質またはペプチドを過剰発現するように遺伝子操作された、組換え的に構築された生物の発酵を介する。
しかしながら、ペプチドの組換え発現は、費用効率の高い生産手段となるために克服すべき多数の障害を有する。障害は、通常、組換えタンパク質の低い発現レベルまたは細胞内に含まれるタンパク質分解酵素による発現されたポリペプチドの破壊に関連する。
短いペプチドは、宿主細胞プロテアーゼによる細胞環境中での分解を受けやすいので、組換え的に生産するのが困難である。よって、単離される生成物は、異なるアミノ酸鎖長を有する所望のポリペプチドの分子種の不均一な混合物であり得る。
加えて、目的のタンパク質またはペプチドの性質によっては、精製が困難であり、乏しい収量をもたらす場合がある。上記の課題を克服するために、小さなペプチドは、大きな融合タグに融合させることにより発現されている。さらに、現行の方法は、融合タンパク質を発現させるために大きな融合タグを用い、これが目的のペプチドの潜在的な収量を減少させる。このことは、目的のタンパク質またはペプチドのサイズが小さい状況では、問題がある。
そのような状況では、目的のペプチドの収量を最大化するために、小型の融合タグを用いることが有利である。しかし、多くの場合、小さなタグは、大きなタグほどうまく機能することは稀である。
これらの課題は、過去には、キャリアポリペプチドへと融合した所望のポリペプチドを含む融合タンパク質を生成することにより対処されてきた。細胞中での融合タンパク質としての所望のポリペプチドの発現は、多くの場合、所望のポリペプチドを分解酵素から保護し、かつ融合タンパク質が高収量で精製されることを可能にするであろう。続いて、融合タンパク質が、キャリアポリペプチドから所望のポリペプチドを切断するために処理され、所望のポリペプチドが単離される。
米国特許第7572884号は、サッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)におけるリラグルチドの前駆体である組換えLiraペプチドを調製するための方法を開示する。
米国特許第7662913号は、不溶性融合ペプチドを生成するために用いられるシスタチンに基づくペプチドタグの使用を開示する。
米国特許第8796431号は、封入体パートナーとしてケトステロイドイソメラーゼ(KSI)を用いる、GLP1を含むペプチドの効率的生成のための方法およびプロセスを開示する。
国際公開第2003/100021号A1は、異種タンパク質に機能的に連結されたプロモーター、翻訳開始配列、封入体融合パートナーおよび切断可能リンカーを含む異種ペプチド/タンパク質の生成増加のための発現カセットを開示する。
国際公開第2017/021819号A1は、ユビキチン融合構築物としての原核細胞における所望のタンパク質またはペプチドをコードする合成オリゴヌクレオチドの発現による、ペプチドもしくはタンパク質またはその誘導体の調製のためのプロセスを開示する。
インド特許出願公開第201741024763号Aは、酵母細胞におけるシグナルペプチドのオリゴヌクレオチド配列に機能的に連結されているLiraペプチドをコードする合成オリゴヌクレオチドの発現によるリラグルチドの調製のためのプロセスを開示する。
Yang Liuら(Biotechnol Lett 36、1675~1680(2014))は、大腸菌(E.coli)における、融合連結部中のエンテロキナーゼ切断部位を有する23kDaのグルタチオンS-トランスフェラーゼ(GST)融合タグを用いる機能的GLP-1ペプチドの発現および精製のための戦略を説明する。
Zhaoら(Microb Cell Fact 15、136(2016))は、大腸菌(Escherichia coli)における切断可能自己凝集性タグの組換え発現およびGLP1を含む中型~大型ペプチドのインテイン媒介切断を研究する。
Zhaoら(Microb Cell Fact 18、91(2019))は、組換え酵素生成を強化するための発現タグとしての自己集合性両親媒性ペプチド(SAP)の使用を研究する。
Kiら(Appl Microbiol Biotechnol.2020 Mar;104(6):2411~2425)は、大腸菌における異種タンパク質の発現を増加させる融合タグの詳細な総説を提供する。
グルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)は、プログルカゴンペプチドの組織特異的翻訳後プロセシングから誘導される31アミノ酸長のペプチドホルモンである。GLP-1は、食物摂取時に、腸内分泌L細胞および脳幹中の孤束核内の一部のニューロンにより産生および分泌される。リラグルチドは、インスリン分泌を刺激する内因性代謝ホルモンGLP-1と同じ受容体に結合する、長期作用性グルカゴン様ペプチド-1受容体アゴニストとして用いられるヒトインクレチン(代謝ホルモン)であるグルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)の誘導体である。したがって、宿主において組換えタンパク質の発現を増加させるための新規発現戦略に対する必要性が存在する。本発明の発明者らは、数倍まで組換え治療用ペプチドの発現を強化するための努力の中で、組換えタンパク質の高収量生産を可能にする発現構築物を考え付いた。
高収量で目的のタンパク質を生成するための発現カセットを提供することが、本発明の主な目的である。
本発明の別の目的は、目的のタンパク質の発現を増加するための方法を提供することである。
本発明は、liraペプチドなどの生物学的に活性なペプチドの増加した発現および効率的生産のための発現構築物、ベクターおよび組換え宿主細胞を提供する。
実施形態では、本発明は、
a)配列番号1のアミノ酸配列を含むT7リーダーポリペプチドをコードするポリヌクレオチド;
b)配列番号2~10を含む群から選択されるアミノ酸配列を含む発現タグポリペプチドをコードするポリヌクレオチド;
c)切断可能ペプチドリンカーをコードするポリヌクレオチド;および
d)目的のタンパク質をコードするポリヌクレオチド
を含む、目的のタンパク質の発現のための発現カセットを提供し、このとき、発現カセットの前記ポリヌクレオチド配列は、プロモーターに機能的に連結される。
特定の実施形態では、本発明は、
a)配列番号1のアミノ酸配列を含むT7リーダーポリペプチド;
b)配列番号2~10を含む群から選択されるアミノ酸配列を有する発現タグポリペプチド;および
c)切断可能ペプチドリンカー
を含み、融合ポリペプチドを取得するために、目的のタンパク質のアミノ末端に融合した、融合ポリペプチドを提供する。
本発明は、
a)配列番号1のアミノ酸配列を含むT7リーダーポリペプチドをコードするポリヌクレオチド;
b)配列番号2~10を含む群から選択されるアミノ酸配列を含む発現タグポリペプチドをコードするポリヌクレオチド;
c)切断可能リンカーをコードするポリヌクレオチド;および
d)配列番号12に示される通りのアミノ酸配列を含むliraペプチドまたはその機能的変異体をコードするポリヌクレオチド
を含む、liraペプチドの発現のための発現カセットを提供し、このとき、発現カセットの前記ポリヌクレオチド配列は、プロモーターに機能的に連結される。
実施形態では、本発明は、
a)配列番号1のアミノ酸配列を含むT7リーダーポリペプチド;
b)配列番号2~10を含む群から選択されるアミノ酸配列を有する発現タグポリペプチド;および
c)切断可能リンカーペプチド
を含み、融合ポリペプチドを取得するために、配列番号12のアミノ酸配列を含むliraペプチドまたはその機能的変異体のアミノ末端に融合した、融合ポリペプチドを提供する。
本発明の実施形態では、目的のタンパク質の発現レベルは、少なくとも85%増加する。
図1A:N末端発現タグ融合体を含まない発現カセットの模式図である。図1B:T7リーダーと共にN末端発現タグ(LP2~LP10)を含む発現カセットの模式図である。図1C:T7リーダーを伴わずにN末端発現タグ(LP2)を含む発現カセットの模式図である。図1D:T7リーダーを伴わずにN末端発現タグ(LP8)を含む発現カセットの模式図である。 図2A:発現ベクターLP1(いかなるN末端発現タグも含まない)の模式図である。 図2B:T7リーダーおよびN末端発現タグ(LP-2)を含む発現ベクターの模式図である。 図2C:T7リーダーを伴わずにN末端発現タグ(LP-2)を含む発現ベクターの模式図である。 図2D:T7リーダーおよびN末端発現タグ(LP-8)を含む発現ベクターの模式図である。 図2E:T7リーダーを伴わずにN末端発現タグ(LP-8)を含む発現ベクターの模式図である。 図3A:Liraペプチドの発現に関して試験される、異なる発現タグ配列を含むクローンを示す図である。図3B:表は、各カセットの分子量および濃度測定分析に基づくレーン毎のタグ付きliraペプチドのパーセンテージを表す。 図4A:発現カセット中のLP-2発現タグを含むT7リーダー配列の存在下および非存在下での比較liraペプチド発現を示す図である。 図4B:発現カセット中のLP-2発現タグを含むT7リーダー配列の存在下および非存在下でのliraペプチド発現に関する濃度測定分析を示す図である。 図4C:T7リーダーを伴わないペプチドと比較した場合の、T7リーダーを含むliraペプチド(LP2)の発現におけるパーセンテージ増加を示す図である。 図5A:発現カセット中のLP-8発現タグを含むT7リーダー配列の存在下および非存在下での比較liraペプチド発現を示す図である。 図5B:発現カセット中のLP-8発現タグを含むT7リーダー配列の存在下および非存在下でのliraペプチド発現に関する濃度測定分析を示す図である。 図5C:T7リーダーを伴わないペプチドと比較した場合の、T7リーダーを含むliraペプチド(LP8)の発現におけるパーセンテージ増加を示す図である。 図6A:Ni-NTAクロマトグラフィーを用いるN末端融合体を含むLiraペプチドの精製を示す図である。 図6B:逆相クロマトグラフィーを用いるLiraペプチドの精製を示す図である。 図7:可溶性および不溶性画分中のLiraペプチド発現を示す図である。 図8:テリパラチドの発現に関して試験される、異なる発現タグ配列を含むクローンを示す図である。
配列表の説明
配列番号1(T7リーダー配列)
MASMTGGQQMGR
配列番号2(発現タグLP-2のアミノ酸配列)
GSGQGQAQYLAASLVVFTNYSGD
配列番号3(発現タグLP-3のアミノ酸配列)
MNNNDLFQASRRRFLAQLGGLTVAGMLGPSLLTPRRASA
配列番号4(発現タグLP-4のアミノ酸配列)
MVLTKKKLQDLVREVAPNEQLDEDVEEMLLQIADDFIESVVTAACQLARHRKSSTLEVKDVQLHLERQWNMWI
配列番号5(発現タグLP-5のアミノ酸配列)
SRRPRQLQQRQ
配列番号6(発現タグLP-6のアミノ酸配列)
SEEPEQLQQEQSRRPRQLQQRQ
配列番号7(発現タグLP-7のアミノ酸配列)
AEEEEILLEVSLVFKVKEFAPDAPLFTGPAY
配列番号8(発現タグLP-8のアミノ酸配列)
SAGDLKFVKVVA
配列番号9(発現タグLP-9のアミノ酸配列)
KTKQLMSFAPSHN
配列番号10(発現タグLP-10のアミノ酸配列)
MHTPEHITAVVQRFVAALNAGDLDGIVALFADDATVEDPVGSEPRSGTAAIREFYANSLKLPLAVELTQEVRAVANEAAFAFTVSFEYQGRKTVVAPIDHFRFNGAGKVVSIRALFGEKNIHACQ
配列番号11(TEV切断部位のアミノ酸配列)
ENLYFQ
配列番号12(Liraペプチドのアミノ酸配列)
HAEGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWLVRGRG
配列番号13(発現カセットLP1)T7リーダー+6XHis+TEV認識部位+Liraペプチドからなる)
MASMTGGQQMGRHHHHHHENLYFQHAEGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWLVRGRG
配列番号14(発現カセットLP2)T7リーダー+6XHis+発現タグLP2+TEV認識部位+Liraペプチドからなる)
MASMTGGQQMGRHHHHHHGSGQGQAQYLAASLVVFTNYSGDENLYFQHAEGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWLVRGRG
配列番号15(発現カセットLP3)T7リーダー+6XHis+発現タグLP3+TEV認識部位+Liraペプチドからなる)
MASMTGGQQMGRHHHHHHMNNNDLFQASRRRFLAQLGGLTVAGMLGPSLLTPRRASAENLYFQHAEGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWLVRGRG
配列番号16(発現カセットLP4)T7リーダー+6XHis+発現タグLP4+TEV認識部位+Liraペプチドからなる)
MASMTGGQQMGRHHHHHHMVLTKKKLQDLVREVAPNEQLDEDVEEMLLQIADDFIESVVTAACQLARHRKSSTLEVKDVQLHLERQWNMWIENLYFQHAEGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWLVRGRG
配列番号17(発現カセットLP5)T7リーダー+6XHis+発現タグLP5+TEV認識部位+Liraペプチドからなる)
MASMTGGQQMGRHHHHHHSRRPRQLQQRQENLYFQHAEGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWLVRGRG
配列番号18(発現カセットLP6)T7リーダー+6XHis+発現タグLP6+TEV認識部位+Liraペプチドからなる)
MASMTGGQQMGRHHHHHHSEEPEQLQQEQSRRPRQLQQRQENLYFQHAEGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWLVRGRG
配列番号19(発現カセットLP7)T7リーダー+6XHis+発現タグLP7+TEV認識部位+Liraペプチドからなる)
MASMTGGQQMGRHHHHHHAEEEEILLEVSLVFKVKEFAPDAPLFTGPAYENLYFQHAEGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWLVRGRG
配列番号20(発現カセットLP8)T7リーダー+6XHis+発現タグLP8+TEV認識部位+Liraペプチドからなる)
MASMTGGQQMGRHHHHHHSAGDLKFVKVVAENLYFQHAEGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWLVRGRG
配列番号21(発現カセットLP9)T7リーダー+6XHis+発現タグLP9+TEV認識部位+Liraペプチドからなる)
MASMTGGQQMGRHHHHHHKTKQLMSFAPSHNENLYFQHAEGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWLVRGRG
配列番号22(発現カセットLP10)T7リーダー+6XHis+発現タグLP10+TEV認識部位+Liraペプチドからなる)
MASMTGGQQMGRHHHHHHMHTPEHITAVVQRFVAALNAGDLDGIVALFADDATVEDPVGSEPRSGTAAIREFYANSLKLPLAVELTQEVRAVANEAAFAFTVSFEYQGRKTVVAPIDHFRFNGAGKVVSIRALFGEKNIHACQENLYFQHAEGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWLVRGRG
配列番号23(発現カセットLP11)T7リーダー+6XArg+TEV認識部位+Liraペプチドからなる)
MASMTGGQQMGRRRRRRRENLYFQHAEGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWLVRGRG
配列番号24(T7リーダーを含まない発現カセットLP2)6XHis+発現タグLP2+TEV認識部位+Liraペプチドからなる)
MHHHHHHGSGQGQAQYLAASLVVFTNYSGDENLYFQHAEGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWLVRGRG
配列番号25(T7リーダーを含まない発現カセットLP8)6XHis+発現タグLP8+TEV認識部位+Liraペプチドからなる)
MHHHHHHSAGDLKFVKVVAENLYFQHAEGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWLVRGRG
配列番号26(配列番号2-発現タグLP-2をコードする核酸配列)
GGTAGCGGTCAGGGTCAAGCACAGTATCTGGCAGCAAGCCTGGTTGTTTTTACCAATTATAGCGGTGAT
配列番号27(配列番号3-発現タグLP-3をコードする核酸配列)
ATGAATAACAACGACCTGTTTCAGGCAAGCCGTCGTCGTTTTCTGGCACAGTTAGGTGGTCTGACCGTTGCAGGTATGCTGGGTCCGAGCCTGCTGACACCGCGTCGTGCAAGCGCA
配列番号28(配列番号4-発現タグLP-4をコードする核酸配列)
ATGGTTCTGACCAAAAAAAAGCTGCAGGATCTGGTTCGTGAAGTTGCACCGAATGAACAGCTGGATGAAGATGTTGAAGAAATGCTGCTGCAGATTGCCGATGATTTTATTGAAAGCGTTGTTACCGCAGCATGTCAGCTGGCACGTCATCGTAAAAGCAGCACCCTGGAAGTTAAAGATGTTCAGCTGCATCTGGAACGTCAGTGGAATATGTGGATT
配列番号29(配列番号5-発現タグLP-5をコードする核酸配列)
AGCCGTCGTCCGCGTCAGCTGCAGCAGCGTCAA
配列番号30(配列番号6-発現タグLP-6をコードする核酸配列)
AGCGAAGAACCGGAACAGCTGCAGCAAGAACAGAGCCGTCGTCCGCGTCAGCTGCAACAGCGTCAA
配列番号31(配列番号7-発現タグLP-7をコードする核酸配列)
GCCGAAGAAGAAGAAATTCTGCTGGAAGTTAGCCTGGTGTTTAAGGTGAAAGAATTTGCACCGGATGCACCGCTGTTTACCGGTCCGGCATAT
配列番号32(配列番号8-発現タグLP-8をコードする核酸配列)
TCAGCCGGTGATCTGAAATTTGTTAAAGTTGTTGCC
配列番号33(配列番号9-発現タグLP-9をコードする核酸配列)
AAAACCAAACAGCTGATGAGCTTTGCACCGAGCCATAAT
配列番号34(配列番号10-発現タグLP-10をコードする核酸配列)
ATGCATACACCGGAACATATTACCGCAGTTGTTCAGCGTTTTGTTGCAGCACTGAATGCCGGTGATCTGGATGGTATTGTTGCACTGTTTGCAGATGATGCAACCGTTGAAGATCCGGTTGGTAGCGAACCGCGTAGCGGCACCGCAGCAATTCGTGAATTTTATGCAAATAGCCTGAAACTGCCGCTGGCCGTTGAACTGACCCAAGAAGTTCGCGCAGTTGCAAATGAAGCAGCATTTGCATTTACCGTGAGCTTTGAATATCAGGGTCGTAAAACCGTTGTTGCACCGATTGATCATTTTCGTTTTAATGGTGCCGGTAAAGTTGTTAGCATTCGTGCCCTGTTTGGCGAAAAAAACATTCATGCATGTCAA
配列番号35(配列番号13をコードする発現カセット-T7リーダー+6XHis+TEV認識部位+LiraペプチドからなるLP1核酸配列)
ATGGCAAGCATGACCGGTGGTCAGCAGATGGGTCGTCATCATCATCATCACCATGAAAACCTGTATTTTCAGCATGCAGAAGGCACCTTTACCTCAGATGTTAGCAGCTATCTGGAAGGTCAGGCAGCAAAAGAATTTATTGCATGGCTGGTTCGTGGTCGTGGTTAA
配列番号36(配列番号14をコードする発現カセット-T7リーダー+6XHis+発現タグLP2+TEV認識部位+LiraペプチドからなるLP2核酸配列)
ATGGCAAGCATGACCGGTGGTCAGCAGATGGGTCGTCATCATCACCATCATCATGGTAGCGGTCAGGGTCAAGCACAGTATCTGGCAGCAAGCCTGGTTGTTTTTACCAATTATAGCGGTGATGAGAACCTGTATTTTCAGCATGCAGAAGGCACCTTTACCTCAGATGTTAGCAGCTATCTGGAAGGTCAGGCAGCAAAAGAATTTATTGCATGGCTGGTTCGTGGTCGTGGTTAA
配列番号37(配列番号15をコードする発現カセット-T7リーダー+6XHis+発現タグLP3+TEV認識部位+LiraペプチドからなるLP3核酸配列)
ATGGCAAGCATGACCGGTGGTCAGCAGATGGGTCGTCATCATCACCATCATCATATGAATAACAACGACCTGTTTCAGGCAAGCCGTCGTCGTTTTCTGGCACAGTTAGGTGGTCTGACCGTTGCAGGTATGCTGGGTCCGAGCCTGCTGACACCGCGTCGTGCAAGCGCAGAAAATCTGTATTTTCAGCATGCAGAAGGCACCTTTACCTCAGATGTTAGCAGCTATCTGGAAGGTCAGGCAGCAAAAGAATTTATTGCATGGCTGGTTCGTGGTCGTGGTTAA
配列番号38(配列番号16をコードする発現カセット-T7リーダー+6XHis+発現タグLP4+TEV認識部位+LiraペプチドからなるLP4核酸配列)
ATGGCAAGCATGACCGGTGGTCAGCAGATGGGTCGTCATCATCACCATCATCATATGGTTCTGACCAAAAAAAAGCTGCAGGATCTGGTTCGTGAAGTTGCACCGAATGAACAGCTGGATGAAGATGTTGAAGAAATGCTGCTGCAGATTGCCGATGATTTTATTGAAAGCGTTGTTACCGCAGCATGTCAGCTGGCACGTCATCGTAAAAGCAGCACCCTGGAAGTTAAAGATGTTCAGCTGCATCTGGAACGTCAGTGGAATATGTGGATTGAAAACCTGTATTTTCAGCATGCAGAAGGCACCTTTACCTCAGATGTTAGCAGTTATCTGGAAGGCCAGGCAGCAAAAGAATTTATTGCATGGCTGGTGCGTGGTCGTGGTTAA
配列番号39(配列番号17をコードする発現カセット-T7リーダー+6XHis+発現タグLP5+TEV認識部位+LiraペプチドからなるLP5核酸配列)
ATGGCAAGCATGACCGGTGGTCAGCAGATGGGTCGTCATCATCACCATCATCATAGCCGTCGTCCGCGTCAGCTGCAGCAGCGTCAAGAAAATCTGTATTTTCAGCATGCAGAAGGCACCTTTACCTCAGATGTTAGCAGCTATCTGGAAGGTCAGGCAGCAAAAGAATTTATTGCATGGCTGGTTCGTGGTCGTGGTTAA
配列番号40(配列番号18をコードする発現カセット-T7リーダー+6XHis+発現タグLP6+TEV認識部位+LiraペプチドからなるLP6核酸配列)
ATGGCAAGCATGACCGGTGGTCAGCAGATGGGTCGTCATCATCACCATCATCATAGCGAAGAACCGGAACAGCTGCAGCAAGAACAGAGCCGTCGTCCGCGTCAGCTGCAACAGCGTCAAGAAAATCTGTATTTTCAGCATGCAGAAGGCACCTTTACCTCAGATGTTAGCAGCTATCTGGAAGGTCAGGCAGCAAAAGAATTTATTGCATGGCTGGTTCGTGGTCGTGGTTAA
配列番号41(配列番号19をコードする発現カセット-T7リーダー+6XHis+発現タグLP7+TEV認識部位+LiraペプチドからなるLP7核酸配列)
ATGGCAAGCATGACCGGTGGTCAGCAGATGGGTCGTCATCATCACCATCATCATGCCGAAGAAGAAGAAATTCTGCTGGAAGTTAGCCTGGTGTTTAAGGTGAAAGAATTTGCACCGGATGCACCGCTGTTTACCGGTCCGGCATATGAAAATCTGTATTTTCAGCATGCAGAAGGCACCTTTACCTCAGATGTTAGCAGCTATCTGGAAGGTCAGGCAGCAAAAGAATTTATTGCATGGCTGGTTCGTGGTCGTGGTTAA
配列番号42(配列番号20をコードする発現カセット-T7リーダー+6XHis+発現タグLP8+TEV認識部位+LiraペプチドからなるLP8核酸配列)
ATGGCAAGCATGACCGGTGGTCAGCAGATGGGTCGTCATCATCACCATCATCATTCAGCCGGTGATCTGAAATTTGTTAAAGTTGTTGCCGAGAACCTGTATTTTCAGCATGCAGAAGGCACCTTTACCTCAGATGTTAGCAGCTATCTGGAAGGTCAGGCAGCAAAAGAATTTATTGCATGGCTGGTTCGTGGTCGTGGTTAA
配列番号43(配列番号21をコードする発現カセット-T7リーダー+6XHis+発現タグLP9+TEV認識部位+LiraペプチドからなるLP9核酸配列)
ATGGCAAGCATGACCGGTGGTCAGCAGATGGGTCGTCATCATCACCATCATCATAAAACCAAACAGCTGATGAGCTTTGCACCGAGCCATAATGAAAATCTGTATTTTCAGCATGCCGAAGGCACCTTTACCAGTGATGTTAGCAGCTATCTGGAAGGTCAGGCAGCAAAAGAATTTATTGCATGGCTGGTTCGTGGTCGTGGTTAA
配列番号44(配列番号22をコードする発現カセット-T7リーダー+6XHis+発現タグLP10+TEV認識部位+LiraペプチドからなるLP10核酸配列)
ATGGCAAGCATGACCGGTGGTCAGCAGATGGGTCGTCATCATCACCATCATCATATGCATACACCGGAACATATTACCGCAGTTGTTCAGCGTTTTGTTGCAGCACTGAATGCCGGTGATCTGGATGGTATTGTTGCACTGTTTGCAGATGATGCAACCGTTGAAGATCCGGTTGGTAGCGAACCGCGTAGCGGCACCGCAGCAATTCGTGAATTTTATGCAAATAGCCTGAAACTGCCGCTGGCCGTTGAACTGACCCAAGAAGTTCGCGCAGTTGCAAATGAAGCAGCATTTGCATTTACCGTGAGCTTTGAATATCAGGGTCGTAAAACCGTTGTTGCACCGATTGATCATTTTCGTTTTAATGGTGCCGGTAAAGTTGTTAGCATTCGTGCCCTGTTTGGCGAAAAAAACATTCATGCATGTCAAGAAAACCTGTATTTTCAGCATGCAGAAGGCACCTTTACCTCAGATGTTAGCAGCTATCTGGAAGGTCAGGCAGCAAAAGAATTTATTGCATGGCTGGTTCGTGGTCGTGGTTAA
配列番号45(配列番号23をコードする発現カセット-T7リーダー+6XArg+TEV認識部位+LiraペプチドからなるLP11核酸配列)
ATGGCAAGCATGACCGGTGGTCAGCAGATGGGTCGTCGTCGCCGTCGTCGGCGTGAAAATCTGTATTTTCAGCATGCAGAAGGCACCTTTACCTCAGATGTTAGCAGCTATCTGGAAGGTCAGGCAGCAAAAGAATTTATTGCATGGCTGGTTCGTGGTCGTGGTTAA
配列番号46(配列番号24をコードする発現カセット-6XHis+発現タグLP2+TEV認識部位+LiraペプチドからなるT7リーダー不含LP2核酸配列)
ATGCATCATCACCATCATCATGGTAGCGGTCAGGGTCAAGCACAGTATCTGGCAGCAAGCCTGGTTGTTTTTACCAATTATAGCGGTGATGAGAACCTGTATTTTCAGCATGCAGAAGGCACCTTTACCTCAGATGTTAGCAGCTATCTGGAAGGTCAGGCAGCAAAAGAATTTATTGCATGGCTGGTTCGTGGTCGTGGTTAA
配列番号47(配列番号25をコードする発現カセット-6XHis+発現タグLP8+TEV認識部位+LiraペプチドからなるT7リーダー不含LP8核酸配列)
ATGCATCATCACCATCATCATTCAGCCGGTGATCTGAAATTTGTTAAAGTTGTTGCCGAGAACCTGTATTTTCAGCATGCAGAAGGCACCTTTACCTCAGATGTTAGCAGCTATCTGGAAGGTCAGGCAGCAAAAGAATTTATTGCATGGCTGGTTCGTGGTCGTGGTTAA
配列番号48(Liraペプチドをコードするコドン最適化型核酸配列)
CATGCAGAAGGCACCTTTACCTCAGATGTTAGCAGCTATCTGGAAGGTCAGGCAGCAAAAGAATTTATTGCATGGCTGGTTCGTGGTCGTGGT
配列番号49(テリパラチドのアミノ酸配列)
SVSEIQLMHNLGKHLNSMERVEWLRKKLQDVHNF
配列番号50(テリパラチドをコードするコドン最適化型核酸配列)
AGCGTTAGCGAAATTCAGCTGATGCATAATCTGGGCAAACATCTGAATAGCATGGAACGTGTTGAATGGCTGCGTAAAAAACTGCAGGATGTGCACAACTTT
定義
別途定義されない限り、本明細書中で用いられるすべての技術用語および科学用語は、方法が属する技術分野の当業者により通常理解される意味と同じ意味を有する。本明細書中に記載されるものに類似または同等ないずれかのベクター、宿主細胞、方法、および組成物もまた、ベクター、宿主細胞、方法、および組成物の実践または試験において用いることができるが、代表的な例示が本明細書中に記載される。
値の範囲が提供される場合、その範囲の上限と下限との間のそれぞれの介在する値、および範囲内のいずれかの他の明記される値またはその明記される介在する値は、方法および組成物により包含されることが理解される。これらの比較的小さな範囲の上限および下限は、独立して、比較的小さな範囲に含められることができ、かつ明記される範囲中のいずれかの具体的に除外された限界に応じて、これもまた方法および組成物により包含される。明記される範囲が一方または両方の限界を含む場合、それらの含められる限界のうちのいずれかまたは両方を除外する範囲もまた、方法および組成物中に含められる。
明確性のために、別個の実施形態の文脈で記載される方法の一部の特徴はまた、単一の実施形態において組み合わせ中で提供される場合もあることが理解される。逆に、簡潔性のために、単一の実施形態の文脈で記載される方法および組成物の様々な特徴はまた、別個にまたはいずれかの好適な下位組み合わせにおいて提供される場合もある。本明細書中または添付の特許請求の範囲中で用いる場合、単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈がそうでないことを明らかに指示しない限り、複数の指示物を含むことが注記される。特許請求の範囲は、いずれかの任意的な要素を除外するために起草される場合があることがさらに注記される。したがって、この記述は、請求項の要素の記載または「負」の制限の使用に関連して、「単に」、「のみ」等などの排他的用語を使用する際の先行詞として機能することが意図される。
本開示を読んだ際に当業者には明らかなように、本明細書中に記載および例示される個別の実施形態のそれぞれは、本発明の方法の範囲または精神から逸脱することなく、他の実施形態のうちのいずれかの特徴から容易に分離するか、またはそれらと組み合わせることができる別個の構成要素および特徴を有する。いずれかの列挙される方法は、列挙される事象の順序で、または論理的に可能であるいずれかの他の順序で、行うことができる。
用語「宿主細胞」は、発現構築物の対象に対するレシピエントであり得るか、またはレシピエントであった個別の細胞または細胞培養物を含む。宿主細胞は、単一宿主細胞の子孫を含む。好ましい宿主細胞は、温血生物の腸管下部内で一般的に見出されるエシェリキア属のグラム陰性通性嫌気性桿状大腸菌(coliform bacterium)である、E.coliとしても知られる大腸菌ならびにコリネバクテリウム・グルタミクム(Corynebacterium glutamicum)および枯草菌(Bacillus subtilis)である。
用語「組換え株」または「組換え宿主細胞」とは、本発明の発現構築物またはベクターを用いてトランスフェクションまたは形質転換されている宿主細胞を意味する。
用語「発現」とは、コード配列によりコードされる生成物の生物学的産生を意味する。大多数の場合に、コード配列を含むDNA配列が転写されて、メッセンジャーRNA(mRNA)を形成する。続いて、メッセンジャーRNAが翻訳されて、関連する生物学的活性を有するポリペプチド産物を形成する。また、発現のプロセスは、イントロンを除去するためのスプライシングなどの転写のRNA産物に対するさらなるプロセシングステップ、および/またはポリペプチド産物の翻訳後プロセシングを含むことができる。
用語「発現ベクター」または「発現構築物」とは、宿主への形質転換後に、挿入された核酸配列の発現を可能にするために設計されたいずれかのベクター、プラスミドまたはビヒクルを意味する。
用語「カセット」または「発現カセット」とは、特異的制限部位で核酸またはポリヌクレオチドへと挿入することができるDNAのセグメントを意味する。DNAのセグメントは、目的のタンパク質をコードするポリヌクレオチドを含む。「カセット」または「発現カセット」はまた、宿主細胞における目的のタンパク質をコードするポリヌクレオチドの強化された発現を可能にするエレメントも含むことができる。これらのエレメントとしては、限定するものではないが、プロモーター、エンハンサー、応答エレメント、ターミネーター配列、ポリアデニル化配列などが挙げられる。
用語「プロモーター」とは、遺伝子の転写が始まる箇所を規定するDNA配列を意味する。プロモーター配列は、典型的には、転写開始部位の直接的上流または5’末端に位置する。RNAポリメラーゼおよび必須の転写因子がプロモーター配列に結合し、転写を開始する。プロモーターは、構成的または誘導性プロモーターのいずれかであり得る。構成的プロモーターは、その発現が通常は環境要因または発生的要因により調節されない、それに付随する遺伝子の継続的転写を可能にするプロモーターである。構成的プロモーターは、誘導因子不含条件下で遺伝子発現を駆動し、多くの場合、一般的に用いられる誘導性プロモーターよりも良好な特性を示すので、構成的プロモーターは、遺伝子操作において非常に有用なツールである。誘導性プロモーターは、生物または非生物および化学的または物理的要因の存在または非存在により誘導されるプロモーターである。誘導性プロモーターは、それに機能的に連結された遺伝子の発現を、生物の発生または成長の一部の段階で、または特定の組織もしくは細胞で、オンまたはオフにすることができるので、遺伝子操作において非常に強力なツールである。
用語「機能的に連結された」とは、一方の機能が他方により影響される、単一核酸断片上の核酸配列同士の会合を意味する。例えば、プロモーターがコード配列の発現に影響を及ぼすことが可能である(すなわち、コード配列がプロモーターの転写制御下にある)場合、プロモーターはコード配列に機能的に連結されている。
用語「発現タグ」とは、本明細書中で用いる場合、目的のタンパク質に連結することができ、かつ目的の組換えタンパク質の溶解度、安定性および/または発現を支援すると考えられるいずれかのペプチドまたはポリペプチドを意味する。
「切断可能リンカーペプチド」とは、切断認識配列を有するペプチド配列を意味する。切断可能ペプチドリンカーは、酵素的または化学的切断剤により切断されることができる。
用語「ポリペプチド」、「ペプチド」および「タンパク質」は、本明細書中で相互に交換可能に用いられて、ペプチド結合または修飾型ペプチド結合により互いに連結された2つ以上のアミノ酸残基を意味する。この用語は、1つまたは複数のアミノ酸残基が、対応する天然に存在するアミノ酸の人工的化学ミメティクスであるアミノ酸ポリマーに対して、ならびに修飾型残基を含む天然に存在するアミノ酸ポリマー、および天然に存在しないアミノ酸ポリマーに対して適用される。「ポリペプチド」とは、一般的にペプチド、オリゴペプチドまたはオリゴマーと称される短い鎖、およびタンパク質と広く称される比較的長い鎖の両方を意味する。ポリペプチドは、20種類の遺伝子コードアミノ酸以外のアミノ酸を含むことができる。同様に、「タンパク質」とは、タンパク質、ポリペプチド、オリゴペプチドおよびペプチドを含む少なくとも2つの共有結合されたアミノ酸を意味する。タンパク質は、天然に存在するアミノ酸およびペプチド結合、または合成ペプチドミメティクス構造から構成されることができる。つまり、「アミノ酸」、または「ペプチド残基」とは、本明細書中で用いる場合、天然に存在するアミノ酸および合成アミノ酸の両方を意味する。「アミノ酸」としては、プロリンおよびヒドロキシプロリンなどのイミノ酸残基が挙げられる。側鎖は、(R)または(S)配置のいずれかであり得る。
本発明は、liraペプチドなどの生物学的に活性なペプチドの発現の増加および効率的生産のための、発現構築物、ベクターおよび組換え宿主細胞を提供する。
本発明に従って生成されるペプチドは、短い融合タグを用いることを理由として、先行技術のプロセスに従って生成されるペプチドよりも効率的に生成されることができる。現行の方法は、融合タンパク質の発現に対して大型の融合タグを用い、これが目的の所望のペプチドの潜在的収量を減少させる。このことは、所望のペプチドが31アミノ酸であるliraペプチドのように小さい状況では、特に問題がある。そのような状況では、収量を最大化するために、最小の考えられる融合タグを用いることが有利である。
本発明は、目的のタンパク質をコードする核酸がN末端でT7リーダーペプチドおよび発現タグに機能的に融合している発現構築物を提供することにより、宿主細胞において目的のタンパク質の高収量を達成するための多次元アプローチを考慮する。
実施形態では、発現カセットは、目的のタンパク質をコードする核酸を含む。
重要な実施形態では、発現カセットはまた、目的のタンパク質のN末端に融合したT7リーダーペプチド、発現タグおよび切断可能リンカーを含む融合ポリペプチドをコードすることもできる。
実施形態では、発現カセットはまた、目的のタンパク質のN末端に融合したT7リーダーペプチド、ポリヒスチジンタグ、発現タグおよび切断可能リンカーを含む融合ポリペプチドをコードすることもできる。
目的のタンパク質は、好ましくは、生物活性ポリペプチドである。より好ましくは、これは、ヒトまたは動物における疾患を治療するために有用である治療用タンパク質を含む。
本発明の実施形態では、目的のタンパク質の発現レベルは、少なくとも85%増加する。
別の実施形態では、目的のタンパク質は、100アミノ酸未満である治療用ペプチドを含む。好ましい実施形態では、目的のペプチドとしては、限定するものではないが、Liraペプチド、テリパラチド、エキセナチド、リキシセナチド、テデュグルチド、またはセマグルチドなどのペプチドが挙げられる。
発現タグとは、目的のタンパク質に連結することができ、かつ目的の組換えタンパク質の溶解度、安定性および/または発現を支援すると考えられるいずれかのペプチドまたはポリペプチドを意味する。
さらなる実施形態では、発現カセットは、配列番号2~10に示される通りのアミノ酸配列を有する発現タグをコードする核酸配列を含む。好ましい実施形態では、発現カセットは、配列番号2(LP-2)または配列番号8(LP-8)に示される通りのアミノ酸配列を含む。
別の実施形態では、核酸配列は、コドン最適化として公知である、稀なコドンの代わりに宿主細胞における発現に対して好ましいコドンを含む。用語「コドン最適化型」とは、本明細書中で用いる場合、宿主生物に関して好ましいコドンへの、遺伝子または核酸分子のコード領域中のコドンの変更を意味する。
特定の実施形態では、核酸は、「コドン縮重」を示す場合がある。「コドン縮重」とは、構造的に異なるヌクレオチドと同じ機能を果たすかまたは同じ出力を得ることができるヌクレオチドを意味する。
一実施形態では、コドン最適化型発現タグは、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号29、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、および配列番号34に示される通りのヌクレオチド配列を含む。
一実施形態では、コドン最適化型発現カセットは、発現タグ、HISタグ、TEV認識部位をコードする核酸、およびliraペプチドをコードする核酸を含む。コドン最適化型発現カセットは、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号43、配列番号44、配列番号45および配列番号46に示される通りのヌクレオチド配列を含む。
実施形態では、発現カセットは、切断可能リンカーペプチドをコードするヌクレオチドを含む。好ましくは、発現カセットは、セリンプロテアーゼ、アスパラギン酸プロテアーゼ、システインプロテアーゼ、またはメタロプロテアーゼによって切断可能である切断可能リンカーペプチドをコードする。
好ましい実施形態では、発現カセットは、配列番号11に示される通りのアミノ酸配列を有する改変型TEVプロテアーゼ切断部位をコードする。
実施形態では、本発明は、以下の機能的に連結された核酸配列:
a)配列番号1のアミノ酸配列を含むT7リーダーポリペプチドをコードするポリヌクレオチド;
b)配列番号2~10を含む群から選択されるアミノ酸配列を含む発現タグポリペプチドをコードするポリヌクレオチド;
c)切断可能ペプチドリンカーをコードするポリヌクレオチド;および
d)目的のタンパク質をコードするポリヌクレオチド
を含む、目的のタンパク質の高レベル発現のための発現カセットを提供し、このとき、発現カセットの前記ポリヌクレオチド配列は、プロモーターに機能的に連結される。
別の実施形態では、本発明は、以下の機能的に連結された核酸配列:
a)配列番号1のアミノ酸配列を含むT7リーダーポリペプチドをコードするポリヌクレオチド;
b)配列番号2~10を含む群から選択されるアミノ酸配列を含む発現タグポリペプチドをコードするポリヌクレオチド;
c)切断可能リンカーをコードするポリヌクレオチド;および
d)配列番号12に示される通りのアミノ酸配列を含むliraペプチドまたはその機能的変異体をコードするポリヌクレオチド
を含む、liraペプチドの発現のための発現カセットを提供する。
本発明の発現カセットは、プロモーターを含む。プロモーターは、構成的プロモーターまたは誘導性プロモーターであり得るであろう。当業者に公知の構成的または誘導性プロモーターを、本発明の1つまたは複数の実施形態における発現カセット中で用いることができる。
実施形態では、本発明は、目的のタンパク質を発現するための発現ベクターを提供し、このとき、発現ベクターは、少なくとも1コピーの上記の発現カセットを含む。
発現ベクターは、発現カセットの発現を調節するための調節配列、転写終結配列、選択可能マーカー、およびマルチクローニング部位をさらに含むことができる。ベクターはまた、コードされるポリペプチドの標的化された輸送のためのシグナル配列を追加的に含むこともできる。
実施形態では、本発明に対して好適なベクターとしては、限定するものではないが、pD451.SR、pD431.SR、pET28、pET36、pGEX、pBAD、pQE9、pRSETなどが挙げられる。
実施形態では、本発明は、上記の発現ベクターを含む組換え宿主を提供する。好適な宿主細胞としては、限定するものではないが、大腸菌、コリネバクテリウム・グルタミクムおよび枯草菌が挙げられる。好ましい実施形態では、大腸菌が組換え宿主として用いられる。
実施形態では、組換え宿主細胞は大腸菌であり、BL21(DE3)、BL21 Al、HMS174(DE3)、DH5ct、W31 10、B834、origami、Rosetta、NovaBlue(DE3)、Lemo21(DE3)、T7、ER2566およびC43(DE3)から選択される菌株が挙げられる。
実施形態では、本発明の発現ベクターは、組換え宿主中で発現されて、融合ペプチドを生成する。
実施形態では、本発明は、
a)配列番号1のアミノ酸配列を含むT7リーダーポリペプチド;
b)配列番号2~10を含む群から選択されるアミノ酸配列を有する発現タグポリペプチド;および
c)切断可能ペプチドリンカー
を含み、融合ポリペプチドを取得するために、目的のタンパク質のアミノ末端に融合した、融合ポリペプチドを提供する。
実施形態では、本発明は、
a)配列番号1のアミノ酸配列を含むT7リーダーポリペプチド;
b)配列番号2~10を含む群から選択されるアミノ酸配列を有する発現タグポリペプチド;および
c)切断可能リンカーペプチド
を含み、融合ポリペプチドを取得するために、配列番号12に示される通りのアミノ酸配列を含むliraペプチドまたはその機能的変異体のアミノ末端に融合した、融合ポリペプチドを提供する。
一実施形態では、本発明は、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、および配列番号22に示される通りの融合ポリペプチドを提供する。
本発明はまた、目的のタンパク質の増加した産生のための方法も提供し、このとき、前記目的のタンパク質は、切断可能リンカーで融合タンパク質を切断することにより取得される。
実施形態では、本発明はまた、
a)
i.配列番号1のアミノ酸配列を含むT7リーダーポリペプチドをコードするポリヌクレオチド;
ii.配列番号2~10を含む群から選択されるアミノ酸配列を含む発現タグポリペプチドをコードするポリヌクレオチド;
iii.切断可能ペプチドリンカーをコードするポリヌクレオチド;および
iv.目的のタンパク質をコードするポリヌクレオチド
を含む発現構築物を構築するステップ;
b)発現ベクターへと発現構築物を挿入するステップ;
c)発現ベクターを用いて組換え宿主を形質転換するステップ;
d)融合タンパク質を発現させるために至適条件下で組換え宿主を生育させるステップであって、融合タンパク質は、目的のタンパク質のN末端に融合したT7リーダーポリペプチド、発現タグ、および切断可能ペプチドリンカーを含む、ステップ;
e)細胞から融合タンパク質を単離するステップ;および
f)切断可能リンカーペプチドで融合タンパク質を切断して、目的のタンパク質を取得するステップ
を含む、目的のタンパク質を生成するための方法も提供する。
実施形態では、本発明はまた、
a)
i.配列番号1のアミノ酸配列を含むT7リーダーポリペプチドをコードするポリヌクレオチド;
ii.配列番号2~10を含む群から選択されるアミノ酸配列を含む発現タグポリペプチドをコードするポリヌクレオチド;
iii.切断可能ペプチドリンカーをコードするポリヌクレオチド;および
iv.配列番号12のアミノ酸配列を含むliraペプチドまたはその機能的変異体をコードするポリヌクレオチド
を含む、発現構築物を構築するステップ;
ステップ;
b)発現ベクターへと発現構築物を挿入するステップ;
c)発現ベクターを用いて組換え宿主を形質転換するステップ;
d)融合タンパク質を発現させるために至適条件下で組換え宿主を生育させるステップであって、融合タンパク質は、liraペプチドのN末端に融合したT7リーダーポリペプチド、発現タグ、および切断可能ペプチドリンカーを含む、ステップ;
e)細胞から融合タンパク質を単離するステップ;および
f)切断可能リンカーペプチドで融合タンパク質を切断して、liraペプチドを取得するステップ
を含む、liraペプチドを生成するための方法も提供する。
リラグルチドは、ヒトGLP-1のアナログであり、かつGLP-1受容体アゴニストとして作用する。リラグルチドは、C-16脂肪酸(パルミチン酸)をペプチド前駆体(配列番号12に示される通りのliraペプチド)の26位の残余のリジン残基上のグルタミン酸スペーサーと連結させることにより作製される。
別の実施形態では、本発明は、
a)組換えベクター(発現構築物)の構築、
b)大腸菌への発現構築物の形質転換、
c)ペプチド発現に関するクローンの評価、
d)タグ付きLiraペプチドの精製、
e)N末端融合タグの切断およびLiraペプチドの精製
のステップを含む、Liraペプチドの生成のための方法を提供する。
本明細書中で用いられる標準的な組換えDNAおよび分子クローニング技術は、当技術分野で周知であり、かつSambrook、J.、Fritsch、E.F.およびManiatis、T.、Molecular Cloning:A Laboratory Manual、第3版、Cold Spring Harbor Laboratory Press、Cold Spring Harbor、N.Y.(2001)に記載されている。
上記の開示は、本発明を広く記載する。より完全な理解を、以下の具体的実施例を参照することにより得ることができる。この実施例は、例示目的のみのために記載され、かつ本発明の範囲を限定することは意図されない。具体的な用語が本明細書中で利用されてきたが、そのような用語は、説明的な意味であることが意図され、限定の目的のためであることは意図されない。
本発明の様々な実施形態が、以下の実施例を通じてさらに規定される。以下の実施例は、本発明の例示の目的のためのものであり、かつ決して本発明の範囲を限定することを意図するものではない。
実施例1:Liraペプチド発現プラスミド構築物
N末端融合体の組み合わせを含むliraペプチドをコードするDNA(図1A、図1B、図1C、図1D)および(配列番号13~23)を、大腸菌に対してコドン最適化し、合成した。
大腸菌発現プラスミドpD451.SRを、線形化形態(SapI消化)でATUMから入手した。異なるN末端融合体と組み合わせたliraペプチドの合成DNAを、SapI制限酵素を用いて消化した。制限消化断片を、pD451.SR線形プラスミドとライゲーションし、大腸菌株へと形質転換した。liraペプチド発現カセットを含む得られたプラスミド(図2A、図2B、図2C、図2Dおよび図2E)を、ヌクレオチド配列決定により確認した。
コドン最適化型発現タグは、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号29、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、および配列番号34に示される通りのヌクレオチド配列を含む。
コドン最適化型発現カセットは、発現タグをコードする核酸、HISタグ、TEV認識部位およびliraペプチドをコードする核酸を含む。コドン最適化型発現カセットは、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号43、配列番号44、配列番号45、配列番号46および配列番号47に示される通りのヌクレオチド配列を含む。
実施例2:大腸菌への形質転換およびペプチド発現
配列を確認したカセットLP1~LP11を含むプラスミドDNAを、塩化カルシウム熱ショック形質転換法により大腸菌BL21(DE3)へと形質転換し、続いて、50μg/mlカナマイシン抗生物質を含有するLB寒天上にプレーティングした。形質転換された大腸菌細胞を、振盪インキュベーター中で37℃において一晩、50μg/mlカナマイシンを含有する5ml LB培地中で培養し、続いて、1:100比率で新規培地を用いて培養物を希釈し、ODが約0.6に到達するまで増殖させた。
続いて、IPTGを1mMの最終濃度まで添加し、37℃で4時間、振盪インキュベーター中でインキュベートした。培養細胞のODを標準化し、その後、ペプチド発現分析のためにSDS-PAGEゲルにロードした(図3A)。liraペプチドの発現が、LP1(配列番号35)、LP3(配列番号37)、およびLP11(配列番号45)を除くすべてのカセットに関して、ゲル上で観察された。
Image-Quant800ゲルドキュメンテーションシステムおよびGEからのそのソフトウェアを用いて、各レーンの総タンパク質間でのliraペプチドバンド密度を定量化するために、ゲルを濃度測定分析に供した。
クローンの選択は、liraペプチド収量がより高くなることが予期されるように、発現タグの最小サイズおよびゲル上のliraペプチドバンドのより高い密度に基づいた。
発現タグを含まないliraペプチドはゲル上でのいかなる発現も示さなかったことが特定され、このことは、発現タグが、発現に対して必須であることを示す。それらの発現タグサイズが比較的小さく、かつliraペプチドバンド密度が比較的高かったので、LP2およびLP8クローンを、さらなる分析のために選択した(図3B)。
LP2およびLP8クローンにおいてliraペプチド発現に関するT7リーダーおよび発現タグの間での相乗効果があるか否かを特定するために、本発明者らは、T7リーダーを含まないLP2およびLP8カセットを構築および評価した(配列番号24および25)ならびに(図2Cおよび図2E)。
T7リーダーを含むLP2およびLP8のペプチド発現は、T7リーダーを含まないLP2およびLP8よりも少なくとも85%パーセント高いことが特定された(図4A、図4B、図4Cおよび図5A、図5B、図5C)。
実施例3:N末端融合体を含むLiraペプチドの精製
超音波破砕手順を用いて細胞を溶解させ、続いて溶解物を遠心分離し、その後、8M尿素中で不溶性ペレットを溶解させた。
サンプルをNi-NTAマトリックスにロードし;Hisタグ付きタンパク質は結合し、他のタンパク質はマトリックスを通過する。洗浄後、hisタグ付きペプチドを、段階勾配によってイミダゾールを用いて溶出し、不純物からペプチドを分離した(図6A)。
実施例4:N末端融合タグの除去およびLiraペプチドの精製
精製したタグ付きliraペプチドをTEVプロテアーゼに供し、N末端融合タグを切断した。続いて、サンプルを逆相カラムクロマトグラフィーにロードし、liraペプチドを精製した(図6B)。精製したliraペプチドアミノ酸配列および完全な質量を、LC/MSを用いて確認した。
実施例5:テリパラチドの発現
T7リーダーペプチド、ポリヒスチジンタグ、発現タグ(配列番号26~34)、および改変型TEV切断可能リンカーを含むN末端融合体と組み合わせた、配列番号49のアミノ酸配列を含むテリパラチドをコードするDNAを、大腸菌に対してコドン最適化し、合成した。配列番号26~34の発現タグを含む発現構築物は、TP2~TP10と命名される。発現構築物TP1はいかなる発現タグも含まず、発現構築物TP11はT7リーダー+6XArg+TEV認識部位+テリパラチドを含む。
大腸菌発現プラスミドpD451.SRを、線形化形態(SapI消化)でATUMから入手した。異なるN末端融合体と組み合わせたテリパラチドの合成DNAを、SapI制限酵素を用いて消化した。制限消化断片を、pD451.SR線形プラスミドとライゲーションし、大腸菌株へと形質転換した。テリパラチド発現カセットを含む得られたプラスミドを、ヌクレオチド配列決定により確認した。
配列を確認したカセットTP1~TP11を含むプラスミドDNAを、塩化カルシウム熱ショック形質転換法により大腸菌BL21(DE3)へと形質転換し、続いて、50μg/mlカナマイシン抗生物質を含有するLB寒天上にプレーティングした。形質転換された大腸菌細胞を、振盪インキュベーター中で37℃において一晩、50μg/mlカナマイシンを含有する5ml LB培地中で培養し、続いて、1:100比率で新規培地を用いて培養物を希釈し、ODが約0.6に到達するまで増殖させた。
続いて、IPTGを1mMの最終濃度まで添加し、37℃で4時間、振盪インキュベーター中でインキュベートした。培養細胞のODを標準化し、その後、ペプチド発現分析のためにSDS-PAGEゲルにロードした(図8)。未誘導(UI)サンプルを対照として用いた。テリパラチドの発現が、TP3を除くすべてのカセットに関して、ゲル上で観察された。
本発明の利点
本研究において、liraペプチドの高い発現レベルが、T7リーダーと組み合わせたタグLP-2(23AA)およびタグLP-8(12AA)などの非常に短い融合タグを用いて達成された。融合タグは、封入体への凝集を誘導し、タンパク質の安定性を増加させ、宿主細胞分解酵素の作用からペプチドを保護し、また発現後精製に役立つであろう。可溶性および不溶性画分中のliraペプチドの発現を示す図7は、融合ペプチドのうちの大多数が不溶性画分中で特定されたことを示す。本発明のタグは、GST(26kDa)、チオレドキシンTrx(12kDa)、MBPタグ(42kDa)、ケトステロイドイソメラーゼ(KSI)14kDa、およびSUMO 14kDaなどの一般的に用いられる融合タグと比較した場合に、非常にサイズが小さい。目的のペプチドの発現を改善するために最も短い考えられるペプチドタグを用いることにより、大きな融合タグを用いることの制限を克服するとともに収量を改善し、それにより製造コストを低減することができる。

Claims (25)

  1. a)配列番号1のアミノ酸配列を含むT7リーダーポリペプチドをコードするポリヌクレオチド;
    b)配列番号2~10を含む群から選択されるアミノ酸配列を含む発現タグポリペプチドをコードするポリヌクレオチド;
    c)切断可能ペプチドリンカーをコードするポリヌクレオチド;および
    d)目的のタンパク質をコードするポリヌクレオチド
    を含む、目的のタンパク質の発現のための発現カセットであって、
    発現カセットのポリヌクレオチド配列が、プロモーターに機能的に連結される、
    上記発現カセット。
  2. ポリヒスチジンタグをコードするポリヌクレオチドをさらに含む、請求項1に記載の発現カセット。
  3. 切断可能リンカーが、配列番号11に示される通りのアミノ酸配列を有する改変型TEVプロテアーゼ切断部位を含む、請求項1に記載の発現カセット。
  4. 目的のタンパク質が、100アミノ酸未満である治療用ペプチドを含む、請求項1に記載の発現カセット。
  5. 目的のタンパク質が、Liraペプチド、テリパラチド、エキセナチド、リキシセナチド、テデュグルチド、およびセマグルチドを含む群から選択される、請求項1に記載の発現カセット。
  6. 目的のタンパク質がLiraペプチドである、請求項1に記載の発現カセット。
  7. 目的のタンパク質の発現レベルが少なくとも85%増加する、請求項1に記載の発現カセット。
  8. a)配列番号1のアミノ酸配列を含むT7リーダーポリペプチドをコードするポリヌクレオチド;
    b)配列番号2~10を含む群から選択されるアミノ酸配列を含む発現タグポリペプチドをコードするポリヌクレオチド;
    c)切断可能ペプチドリンカーをコードするポリヌクレオチド;および
    d)配列番号12に示される通りのアミノ酸配列を含むliraペプチドまたはその機能的変異体をコードするポリヌクレオチド
    を含む、liraペプチドの発現のための発現カセットであって、
    発現カセットのポリヌクレオチド配列が、プロモーターに機能的に連結される、
    上記発現カセット。
  9. 切断可能リンカーが、配列番号11に示される通りのアミノ酸配列を有する改変型TEVプロテアーゼ切断部位を含む、請求項8に記載の発現カセット。
  10. 配列番号36~44に示される通りのポリヌクレオチド配列を含む、請求項1~8のいずれか一項に記載の発現カセット。
  11. 目的のタンパク質の発現のための発現ベクターであって、少なくとも1コピーの請求項1~10のいずれか一項からの発現カセットを含む、発現ベクター。
  12. 目的のタンパク質の発現における使用のための、請求項1に記載の発現カセットまたは請求項11に記載の発現ベクター。
  13. 発現ベクターを含む、目的のタンパク質の強化された産生のための宿主細胞であって、
    該発現ベクターが、請求項1~10からの発現カセットのうちのいずれか1つを含む、
    上記宿主細胞。
  14. 大腸菌、コリネバクテリウム・グルタミクムおよび枯草菌を含む群から選択される、請求項13に記載の宿主細胞。
  15. 大腸菌株が、BL21(DE3)、BL21 Al、HMS174(DE3)、DH5ct、W31 10、B834、origami、Rosetta、NovaBlue(DE3)、Lemo21(DE3)、T7、ER2566およびC43(DE3)を含む群から選択される、請求項14に記載の宿主細胞。
  16. a)配列番号1のアミノ酸配列を含むT7リーダーポリペプチド;
    b)配列番号2~10を含む群から選択されるアミノ酸配列を有する発現タグポリペプチド;および
    c)切断可能ペプチドリンカー
    を含み、融合ポリペプチドを取得するために、目的のタンパク質のアミノ末端に融合した、融合ポリペプチド。
  17. ポリヒスチジンタグをさらに含む、請求項16に記載の融合ポリペプチド。
  18. 切断可能リンカーが、配列番号11に示される通りのアミノ酸配列を有する改変型TEVプロテアーゼ切断部位を含む、請求項16に記載の融合ポリペプチド。
  19. 目的のタンパク質が、100アミノ酸長未満である治療用ペプチドを含む、請求項16に記載の融合ポリペプチド。
  20. 目的のタンパク質が、Liraペプチド、テリパラチド、エキセナチド、リキシセナチド、テデュグルチド、およびセマグルチドを含む群から選択される、請求項16に記載の融合ポリペプチド。
  21. 目的のタンパク質が、配列番号12のアミノ酸配列に示される通りのliraペプチドまたはその機能的等価物である、請求項16に記載の融合ポリペプチド。
  22. 配列番号14~22に示される通りのアミノ酸配列を含む、請求項16に記載の融合ポリペプチド。
  23. 目的のタンパク質を生成するための方法であって、
    a)好ましい条件下で請求項13~15のいずれか一項に記載の宿主細胞を培養して、請求項16~22のいずれか一項に記載の融合ポリペプチドを取得するステップ;
    b)ステップa)から取得される融合ポリペプチドを単離するステップ;および
    c)切断可能リンカーでステップb)から取得される融合ポリペプチドを切断して、目的のタンパク質を取得するステップ
    を含む、方法。
  24. 目的のタンパク質が、Liraペプチド、テリパラチド、エキセナチド、リキシセナチド、テデュグルチド、およびセマグルチドを含む群から選択される、請求項23に記載の方法。
  25. 目的のタンパク質が、配列番号12のアミノ酸配列に示される通りのliraペプチドまたはその機能的等価物である、請求項23に記載の方法。
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