JP2024511614A - フッ素置換ピリドピラゾール系化合物の結晶形及びその製造方法 - Google Patents

フッ素置換ピリドピラゾール系化合物の結晶形及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

フッ素置換ピリドピラゾール系化合物の結晶形及びその製造方法であって、関連疾患を治療する薬物の製造における前記化合物及びその結晶形の使用をさらに含む。【化1】TIFF2024511614000011.tif63154

Description

関連出願の相互参照
本願は、出願日が2021年03月23日のCN202110309088.5の優先権を主張している。
本発明は、フッ素置換ピリドピラゾール系化合物の結晶形及びその製造方法、並びに、関連疾患を治療する薬物の製造における、前記化合物及びその結晶形の使用に関する。
BTKは、B細胞抗原受容体(BCR)シグナル経路の重要なキナーゼであり、BTK不可逆的阻害剤はキナーゼの活性部位Cys-481と共有結合し、BTK活性を阻害し、それによりB細胞の過剰増殖を有効に抑制し、抗腫瘍や抗炎症効果を達成する。
現在、すでに発売されている薬物の中で、イブルチニブ(ibrutinib)は、Pharmacyclisとジョンソン・エンド・ジョンソン社が共同で開発した不可逆的BTK阻害剤であり、FDAによりマントル細胞リンパ腫、慢性リンパ性白血病、ワルデンシュトロームのマクログロブリン血症、慢性移植片対宿主病などの治療への使用が承認されている。しかし、イブルチニブは、BTK以外の他のキナーゼに対しても比較的強い阻害作用があり、特にEGFR、ITKやTECなどのキナーゼに対する阻害は、深刻な皮疹、下痢や出血などの不良反応を引き起こすことがある。したがって、この分野では、関連疾患の治療のために、良好な選択性を有しながら、高活性である新規なBTK阻害剤を開発する必要がある。
本発明は、粉末X線回折パターンにおいて、17.7805±0.2000°、22.0193±0.2000°、27.4192±0.2000°という2θ角に特徴的な回折ピークを有する、ことを特徴とする式(I)化合物の結晶形Aを提供する。
Figure 2024511614000002
本発明のいくつかの形態では、上記の結晶形Aは、粉末X線回折パターンにおいて、15.0010±0.2000°、17.0603±0.2000°、17.7805±0.2000°、22.0193±0.2000°、23.5013±0.2000°、27.4192±0.2000°という2θ角に特徴的な回折ピークを有する。
本発明のいくつかの形態では、上記の結晶形Aは、粉末X線回折パターンにおいて、8.1387±0.2000°、15.0010±0.2000°、16.1591±0.2000°、17.0603±0.2000°、17.7805±0.2000°、22.0193±0.2000°、23.5013±0.2000°、27.4192±0.2000°という2θ角に特徴的な回折ピークを有する。
本発明のいくつかの形態では、上記の結晶形Aは、粉末X線回折パターンにおいて、8.1387±0.2000°、13.6809±0.2000°、15.0010±0.2000°、16.1591±0.2000°、17.0603±0.2000°、17.7805±0.2000°、22.0193±0.2000°、23.5013±0.2000°、24.0218±0.2000°、27.4192±0.2000°という2θ角に特徴的な回折ピークを有する。
本発明のいくつかの形態では、上記の結晶形Aは、粉末X線回折パターンにおいて、17.7805±0.2000°、22.0193±0.2000°、及び/又は27.4192±0.2000°、及び/又は8.1387±0.2000°、及び/又は9.8194±0.2000°、及び/又は13.6809±0.2000°、及び/又は15.0010±0.2000°、及び/又は16.1591±0.2000°、及び/又は17.0603±0.2000°、及び/又は18.4386±0.2000°、及び/又は19.5400±0.2000°、及び/又は21.3193±0.2000°、及び/又は23.1597±0.2000°、及び/又は23.5013±0.2000°、及び/又は24.0218±0.2000°、及び/又は26.1791±0.2000°、及び/又は26.6006±0.2000°、及び/又は27.1199±0.2000°、及び/又は29.1595±0.2000°、及び/又は29.7190±0.2000°、及び/又は30.8417±0.2000°、及び/又は31.2196±0.2000°、及び/又は32.2992±0.2000°、及び/又は32.9612±0.2000°、及び/又は33.7773±0.2000°、及び/又は34.3779±0.2000°、及び/又は35.1796±0.2000°、及び/又は37.1408±0.2000°という2θ角に特徴的な回折ピークを有する。
本発明のいくつかの形態では、上記の結晶形Aは、粉末X線回折パターンにおいて、8.1387°、9.8194°、13.6809°、15.0010°、16.1591°、17.0603°、17.7805°、18.4386°、19.5400°、21.3193°、22.0193°、23.1597°、23.5013°、24.0218°、26.1791°、26.6006°、27.1199°、27.4192°、29.1595°、29.7190°、30.8417°、31.2196°、32.2992°、32.9612°、33.7773°、34.3779°、35.1796°、37.1408°という2θ角に特徴的な回折ピークを有する。
本発明のいくつかの形態では、上記の結晶形Aは、そのXRPDパターンが基本的に図1に示される通りである。
本発明のいくつかの形態では、上記の結晶形Aは、XRPDパターン解析データが表1に示される。
Figure 2024511614000003
本発明のいくつかの形態では、上記の結晶形Aは、示差走査熱量曲線において、107.89±3.00℃に一つの吸熱ピークの開始点があり、147.76±3.00℃に一つの放熱ピークのピーク値がある。
本発明のいくつかの形態では、上記の結晶形Aは、DSCパターンが図2に示される。
本発明のいくつかの形態では、上記の結晶形Aは、熱重量分析曲線において、200.0±3℃における重量減少が0.06%に達する。
本発明のいくつかの形態では、上記の結晶形Aは、TGAパターンが図3に示される。
本発明のいくつかの形態では、上記の結晶形Aは、単結晶X線回折データが、単斜晶系で、空間群C2で、格子パラメータa=22.0128(6)Å、b=12.7542(3)Å、c=16.0152(4)Å、α=γ=90°、β=90.4900(10)°、体積V=4496.2(2)Åで、絶対配置パラメータFlack値0.04(3)である。
本発明はまた、
式(I)化合物を溶媒に加えて、溶液を形成するステップ1)と、
溶液に逆溶媒を加えて、所定の温度で所定時間撹拌して、濾過して、濾過ケーキを減圧乾燥するステップ2)と、を含み、
前記溶媒は、エステル系溶媒、エーテル系溶媒又はアルコール系溶媒であり、
前記逆溶媒は、n-ヘプタン、n-ヘキサン又は水であり、
前記撹拌の温度は、0~40℃であり、
前記撹拌の時間は、12~48時間である、式(I)化合物の結晶形Aの製造方法を提供する。
本発明はまた、
式(I)化合物を溶媒に加えて、溶液を形成するステップ1)と、
溶液に逆溶媒を加えて、30℃で撹拌して、濾過して、濾過ケーキを減圧乾燥するステップ2)と、を含み、
前記溶媒は、酢酸エチル、テトラヒドロフラン又はエタノールであり、
逆溶媒は、n-ヘプタン、n-ヘキサン又は水であり、
前記撹拌の時間は、12~20時間である、式(I)化合物の結晶形Aの製造方法を提供する。
本発明はまた、BTK関連疾患を治療する薬物の製造における、上記の結晶形Aの使用を提供する。
本発明のいくつかの形態では、前記BTK関連疾患は、血腫瘍又は自己免疫疾患である。
定義及び説明
特に断らない限り、本明細書で使用される以下の用語及び語句は、以下の意味を含むことを意図している。特定の語句や用語は、特別な定義なしに不確かなものや不明瞭なものとみなされるべきではなく、一般的な意味で理解されるべきである。本明細書に商品名が使用される場合、それに対応する商品又はその有効成分を指すことを意図する。
本発明の中間体化合物は、以下に挙げる具体的な実施形態、それらの実施形態を他の化学の合成方法と組み合わせた実施形態、及び当業者によく知られている同等の代替形態を含む、当業者によく知られている様々な合成方法によって製造されてもよく、好ましい実施形態は、本発明の実施例を含むが、これらに限定されない。
本発明の具体的な実施形態の化学反応は、本発明の化学変化、並びにそれに必要な試薬及び材料に適した適切な溶媒中で行われる。本発明の化合物を得るためには、当業者が既存の実施形態に基づいて合成ステップ又は反応フローを修正又は選択する必要がある場合がある。
本発明の化合物は、当業者によく知られた従来の方法によって構造を確認することができ、本発明が化合物の絶対配置に係わる場合、当該絶対配置は当業者の従来技術の手段によって確認することができる。例えば単結晶X線回折法(SXRD)では、培養した単結晶について、光源がCuKα放射、走査方式がφ/ω走査のBrukerD8venture回折計で回折強度データを収集し、関連するデータを収集した後、さらに直接法(Shelxs97)で結晶構造を解析すれば、絶対配置を確認することができる。
以下、実施例によって本発明について詳細に説明するが、それらの実施例は、本発明を限定するものではない。
本発明で使用されるすべての溶媒は市販されており、さらに精製することなく使用することができる。
本発明で使用される溶媒は、市販品として入手可能である。
化合物は当該分野の通常の命名原則に基づき又はChemDraw(登録商標)ソフトウェアを使用して命名し、市販の化合物はサプライヤー目録の名称を採用する。
本発明の化合物は、結晶形が安定的で、僅かな吸湿性を持ち、光や熱による影響を受けにくい。本発明の化合物は、活性が高く、優れた選択性を有するBTKキナーゼ阻害剤であり、EGFR、ITK及びTECキナーゼ選択性に優れていた。
本発明の粉末X線回折(X-raypowderdiffractometer、XRPD)方法
機器名:X線回折装置
機器モデル:DX-2700BH
機器マーカー:丹東浩元儀器有限公司
方法のパラメータ:
光チューブ:Cu、k-Alphal(λ=1.54059Å)
光チューブの電圧:40kV、光チューブの電流:40mA
発散スリット:0.3mm
検出器スリット:1mm
散乱防止スリット:1mm
走査範囲:3~40deg
ステップ径:0.02deg
ステップ長さ:0.5秒
試験方法:サンプルをサンプル板に置き、サンプル板の表面を平坦にする。最後に、サンプル板X線回折装置に置いて試験を行う。
本発明の示差熱分析(DifferentialScanningCalorimeter、DSC)方法
機器モデル:DSC1示差走査熱量計
試験方法:サンプル(2.97mg)をDSC高圧坩堝に入れて、プレスしてシールした後、試験を行い、10℃/minの昇温速度で、サンプルを40℃から350℃に加熱する。
本発明の熱重量分析(ThermalGravimetricAnalyzer、TGA)方法
機器モデル:MettlerTGA2SF/1100
試験方法:サンプル(2~5mg)をTGAアルミナ坩堝に入れて試験を行い、20mL/minNの条件下で、10℃/minの昇温速度で、サンプルを40℃から500℃に加熱し、40℃から200℃では、重量減少は0.06%であある。
本発明の動的蒸気吸着解析(DynamicVaporSorption、DVS)方法
機器モデル:SMSDVSIntrinsicPlus動的蒸気吸着装置
試験条件:サンプル(10~20mg)をDVSサンプルトレイに入れて試験を行う。
DVSパラメータは以下に詳細に説明する。
温度:25℃
平衡:dm/dt=0.002%/min(最短:10min、最長:180min)
乾燥:0%RHでdm/dt≦0.002%/minまで又は最長180min乾燥する。
RH(%)試験勾配:10%(0%~90%)、5%(90~95%)
RH(%)試験勾配範囲:0%-95%-0%
Figure 2024511614000004
式(I)化合物の結晶形AのCu-Kα放射線のXRPDスペクトルである。 式(I)化合物の結晶形AのDSCスペクトルである。 式(I)化合物の結晶形AのTGAスペクトルである。 式(I)化合物の結晶形AのDVSスペクトルである。
本発明の内容をより良く理解するために、以下では、具体的な実施例を参照してさらに説明するが、具体的な実施例は、本発明の内容を限定するものではない。
(実施例1)式(I)化合物の製造
Figure 2024511614000005
ステップ1:化合物bの合成
次亜塩素酸ナトリウム溶液の調製:NaHCO(11.00g、130.94mmol、7.05e-2eq)をNaClO(2.42kg、2.60mol、2L、8%純度、1.40eq)に溶解した。化合物a(400g、1.86mol、1eq)及び2,2,6,6-テトラメチルピペリジンオキシド(2.98g、18.97mmol、1.02e-2eq)のジクロロメタン(1.6L)溶液にKBr(2M、96.00mL、1.03e-1eq)(水溶液)を加えて、氷浴により5~35℃で保温し、上記の次亜塩素酸ナトリウム溶液を滴下し、滴下終了後、(25~35℃)で保温し、反応を30min持続した。反応液を静置した後、分液を行い、分離した水相をジクロロメタン(1.6L)で抽出し、合わせた有機相を1M塩酸(KI(616.85g、3.72mol、2eq)1.6L含有)及び10%チオ硫酸ナトリウム溶液(1.6L)の順で洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過して、濾液を乾固まで減圧濃縮した。化合物bを得た。LCMS(ESI): m/z(M-55)+: 158.7。
ステップ2:化合物dの合成
ドライアイスエタノール浴及び窒素保護下で、化合物c(309.65g、2.69mol、1.02eq)のテトラヒドロフラン2.1L溶液にn-ブチルリチウム(2.5M、1.13L、1.07eq)を-68~-40℃で保温しながら滴下し、滴下終了後、-68~-40℃で1hr反応させ、化合物b(563g、2.64mol、1eq)のテトラヒドロフラン(0.7L)溶液を-68~-40℃で保温しながら滴下し、滴下終了後、0℃にゆっくりと昇温し、2hr反応させた。撹拌しながら反応液に飽和塩化アンモニウム溶液(1.2L)を加えて、反応液を約3Lまで減圧濃縮し、酢酸エチル(1.2L*3)で抽出し、合わせた有機相を1M塩酸(1.2L)及び半飽和食塩水(1.2L)の順で洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過して、濾液を乾固まで減圧濃縮した。濃縮すると、化合物dを得た。LCMS(ESI): m/z(M-55)+: 272.9。
ステップ3:化合物eの合成
化合物d(464g、1.41mol、1eq)及び2,2,6,6-テトラメチルピペリジンオキシド(2.23g、14.16mmol、0.01eq)のジクロロメタン(1.8L)溶液に、KBr(2M、74.00mL、1.05e-1eq)(水溶液)を加えて、氷浴により10~15℃で保温し、NaClO(1.84kg、1.98mol、1.72L、8%純度、1.4eq)を滴下し、10~15℃で保温して10min反応させた。NaHCO(40g、476.15mmol、3.37e-1eq)を補充し、反応を30min持続した。反応液を静置し、分液を行い、分離した水相をジクロロメタン(9L)で抽出し、合わせた有機相を1M塩酸(2.35kgKI、2eq、9L含有)及び10%チオ硫酸ナトリウム溶液(9L)の順で洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過して、濾液を乾固まで減圧濃縮した。超臨界流体クロマトグラフィー検出(カラム:ChiralpakAD-3150×4.6mmI.D、3μm;移動相:A:超臨界二酸化炭素、B:0.05%ジエチルアミンのエタノール溶液;勾配:Bが5.5分間内で5%から40%、5%で1.2min保持する;流速:2.5mL/min;カラム温度:40℃;波長:220nm)により分析したところ、単一配置の化合物であった。化合物eを得た。LCMS(ESI): m/z(M-55)+: 271.1。
Figure 2024511614000006
ステップ4:化合物hの合成
撹拌しながら、化合物g(1kg、7.09mol、751.88mL、1eq)及び化合物f(1.11kg、8.50mol、1.2eq)のアセトニトリル(5L)溶液にKCO(1.47kg、10.63mol、1.5eq)を加えて、75℃に昇温して、13hr反応させた。反応液を室温に冷却し、静置後、上清を水50Lに加えて、10min後、固体が大量生成されると、さらに10min撹拌した。残りの反応液を濾過して、濾過ケーキをアセトニトリル(1L)で洗浄し、合わせた濾液を撹拌しながら水10Lに加えて、10min後に、固体が大量生成されると、さらに10min撹拌した。上記の2つのバッチの懸濁物を併せて濾過して、濾過ケーキを水(1L)で洗浄し、乾固まで吸引濾過して、濾過ケーキを収集した。化合物hを得た。1H NMR (400MHz, CDCl3) δ 8.20 - 8.23 (m, 2H),7.11 - 7.14 (m, 2H),7.02-7.04 (m, 2H),6.96-7.01 (m, 1H)。
ステップ5:化合物iの合成
水素水生成ボトルにおいて、化合物h(200g、796.22mmol、1eq)のメタノール(1L)溶液にPd/C(4g、10%純度)(ウェットパラジウムカーボン)を加えて、アルゴン置換を3回行い、水素ガス置換を3回行い、水素ガス圧力(30psi)、室温(25℃)で16hr反応させた。反応液を(珪藻土を敷いて)濾過して、濾過ケーキをメタノール(1L)で洗浄し、合わせた濾液を乾固まで減圧濃縮し、化合物iを得た。LCMS (ESI): m/z(M+1)+: 222.0。
ステップ6:化合物jの合成
氷水浴(5℃)下、濃塩酸(2L)及び水(1L)に化合物i(350g、1.58mol、1eq)を加えて、得られた懸濁液に、NaNO(218.35g、3.16mol、2eq)を溶解した水(0.5L)溶液を5~15℃で保温しがら~0.5hr滴下し、滴下終了後、5~10℃で保温して、1hr反応させ、SnCl・2HO(1.43kg、6.33mol、4.00eq)を溶解した濃塩酸(1L)溶液を反応液に、内温を5~15℃で保持しながら、合計約3hr滴下し、滴下終了後、水(0.75L)を補充して、固体を反応系に均一に分布させ、室温(25℃)にゆっくり昇温して、反応を4hr持続した。反応液を濾過して、濾過ケーキを水(3L)で洗浄し、濾過ケーキを収集して、濾過ケーキを4つの画分に分けて、画分ごとにメタノール(0.5L)とジクロロメタン(4L)の混合溶液に分散させ、6MNaOH溶液を用いてpHを~14に調整し、静置し分液した。得た水相をジクロロメタン(2L*2)で抽出し、有機相を収集した。有機相を併せて濾過して、濾過ケーキをジクロロメタン500mLで洗浄し、合わせた濾液を分液し、水相をジクロロメタン(1L*2)で抽出し、有機相を収集した。合わせた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過して、濾液を乾固まで減圧濃縮した。化合物jを得た。LCMS (ESI): m/z(M+1)+: 237.1。
ステップ7:化合物kの合成
化合物e(1kg、3.06mol、1eq)及び化合物j(1kg、4.23mol、1.38eq)のエタノール(5L)溶液に、AcOH(15.21mol、870.00mL、4.96eq)を加えて、室温(25℃)で12hr反応させた。反応液を一括して乾固まで減圧濃縮した。化合物kを得た。
ステップ8:化合物lの合成
化合物k(1.9kg、3.49mol、1eq)のN,N-ジメチルホルムアミド(6.5L)溶液にCsCO(2.8kg、8.59mol、2.46eq)を加えて、100℃に昇温して1.5hr反応させた。反応液を濾過して、濾液をオイルポンプで乾固まで減圧濃縮した。濾過ケーキをジクロロメタン(1L)で洗浄し、合わせた濾液を水ポンプ及びオイルポンプにより乾固まで順次減圧濃縮した。濃縮物をエタノール(8L)に分散させて、1hr撹拌した後、濾過して、濾過ケーキをエタノール1Lで洗浄し、濾液を併せて乾固まで減圧濃縮し、シリカゲルカラム(石油エーテル:酢酸エチル=1:0~4:1、10%ジクロロメタン添加)により精製し、得た濃縮物を酢酸エチル(1.1L)に分散させ、撹拌しながら石油エーテル3.3Lを加えて、室温(25℃)で3hr撹拌した。濾過して、濾過ケーキを石油エーテル200mLで洗浄し、濾過ケーキを収集して、減圧濃縮し乾燥した。化合物lを得た。LCMS(ESI): m/z: 525.3[M+1]。超臨界流体クロマトグラフィー検出(カラム:ChiralpakAD-350×4.6mmI.D、3μm;移動相:A:超臨界二酸化炭素、B:0.05%ジエチルアミンのエタノール溶液;勾配:Bが5分間内で5%から40%、0.5min内でから5%まで、5%が1.5min保持する;流速:2.5mL/min;カラム温度:35℃;波長:220nm)により分析したところ、ラセミ化合物である。
ステップ9:化合物mの合成
化合物l(1.26kg、2.40mol、1eq)を溶解したメタノール(2.6L)懸濁液にHCl(4M、3.80L、6.33eq)のメタノール溶液(3.8L)を滴下し、滴下終了後、室温(25℃)で0.5hr反応させ、このとき、溶液が澄んでいる。反応液を乾固まで減圧濃縮した。ジクロロメタン4Lとメタノール400mLの混合溶液に濃縮物を溶解し、6M水酸化ナトリウム溶液を用いて溶液のpHを14に調整し、さらに0.5hr撹拌し、静置し分液し、得た水相をジクロロメタン3Lで抽出し、合わせた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過して、濾液を乾固まで減圧濃縮した。超臨界流体クロマトグラフィー検出(カラム:ChiralpakIG-350×4.6mmI.D、3μm;移動相:A:超臨界二酸化炭素、B:0.05%ジエチルアミンのエタノール溶液;勾配:Bが2分間内で5%から40%、0.5min内でから5%まで、40%で1.2min保持し、5%で0.8min保持する;流速:4mL/min;カラム温度:35℃;波長:220nm)により分析したところ、ラセミ化合物であり、SFC分離(カラム:DAICELCHIRALPAKAD(250mm*50mm,10μm);移動相:A:超臨界二酸化炭素、B:[0.1%NHOMEOH];B%:50%~50%,min)により精製し、m(保持時間2.584min)を得た。LCMS(ESI): m/z: 425.2[M+1]。
ステップ10:式(I)化合物の合成
化合物m(280g、659.73mmol、1eq)のテトラヒドロフラン(2.8L)及び水(2.8L)溶液にNaCO(105g、990.66mmol、1.5eq)を加えて、塩化アクリロイル(65.88g、727.92mmol、59.35mL、1.1eq)を溶解したテトラヒドロフラン(0.7L)溶液を反応液に滴下し、室温(28℃)で0.5hr反応させた。塩化アクリロイル(10.6g、117.12mmol、9.55mL、1.78e-1eq)のテトラヒドロフラン(50mL)溶液及びNaCO(70g、660.45mmol、1.00eq)を補充した後、室温(28℃)で反応を0.5hr持続し、反応液を1N塩酸でpH6に調整し、ジクロロメタン(3.5L*2)で抽出し、合わせた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過して、濾液を乾固まで減圧濃縮した。濃縮物をシリカゲルカラム(石油エーテル:酢酸エチル=1:0~1:1、10%ジクロロメタンを加えて溶解を促進させる。)により精製した。得た粗製品をジクロロメタン(1L)に溶解し、乾固まで減圧濃縮し、このような操作を3回繰り返し、オイルポンプに移して減圧濃縮し、式(I)化合物を得て、超臨界流体クロマトグラフィー検出(カラム:Cellulose2150×4.6mmI.D、5μm;移動相:A:超臨界二酸化炭素、B:0.05%ジエチルアミンのエタノール溶液;勾配:Bが5分間内で5%から40%、40%で2.5min保持し、5%に戻って2.5分間平衡する;流速:2.5mL/min;カラム温度:35℃;波長:220nm)により分析したところ、単一配置の化合物(保持時間6.916min)を得た。1HNMR(400MHz,DMSO-d6) δ 9.08(s,1H),8.32(s,1H),7.85(d,J=8.8Hz,2H),7.24-7.33(m,4H),7.09-7.11(m,1H),6.80-6.7582,1H),6.08(t,J=16.1Hz,1H),5.59-5.70(m,1H),4.70-4.72(m,0.5H),4.32(t,J=12.7Hz,1H),4.07-4.10(m,0.5H),3.57-3.44(m,0.5H),3.33-3.15(m,1.5H),3.12-3.03(m,0.5H),3.03-2.88(m,0.5H),2.27-2.16(m,1H),2.05-1.78(m,2H),1.68-1.49(m,1H);LCMS (ESI): m/z(M+1)+: 479.3。
式(I)化合物の配置の確認
室温で、式(I)化合物(100mg、209.00μmol、1eq)をDCM(0.3mL)に溶解し、撹拌しながらn-ヘプタン(1.5mL)を滴下すると、明らかな粘性物が見られ、これを(40~50℃)加熱しても清澄にならず、室温に冷却して夜通し静置すると、黄色油状物が認められた。室温、遮光下で7ヶ月静置すると、系には透明結晶が認められ、この結晶を採取して単結晶回折を測定した結果、上記の配置であることが確認された。
単結晶回折試験
機器モデル:単結晶X線回折装置(SC-XRD)(D8VENTURE)
結論:式(I)化合物は、分子式C2621で、晶系Monoclinicで、空間群C2で、格子パラメータa=22.0128(6)Å、b=12.7542(3)Å、c=16.0152(4)Å、α=γ=90°、β=90.4900(10)°、体積V=4496.2(2)Åで、絶対配置パラメータFlack値0.04(3)である。
(実施例2)式(I)化合物の結晶形Aの製造
室温(30℃)で、式(I)化合物(79.3g、165.74mmol、1eq)を酢酸エチル(80mL)に溶解し、n-ヘプタン(400mL)をゆっくり滴下し、約100mL滴下すると粘性固体が見られ、滴下速度を遅くして、撹拌速度を速め、約2時間かけて滴下終了後、大きな固体(瓶壁に附着する。)を撹拌して分散させ、さらに室温(30℃)で16時間撹拌した。濾過して、濾過ケーキを収集した。濾過ケーキを減圧乾燥し、得た濾過ケーキを60℃で夜通し(16h)真空乾燥し、式(I)化合物の結晶形Aを得た。
式(I)化合物(30.00g、62.70mmol、1eq)を容れた500mL1つ口フラスコにエタノール(60mL)を加えて、80℃に加熱して、ほぼ清澄になるまで撹拌し、室温(30℃)に降温し、式(I)化合物の結晶形A(約300mg)を加えて、室温(30℃)で2時間撹拌し、水(120mL)を滴下して、室温(30℃)で16時間撹拌した。大きな固体をばらばらにして、さらに2時間撹拌した。濾過して、濾過ケーキを収集して、90℃で32時間真空乾燥し、得式(I)化合物の結晶形Aを得た。
(実施例3)化合物1の製造
Figure 2024511614000007
ステップ1:化合物1-2の製造
LDA溶液の製造:窒素保護下、-78℃のジイソプロピルアミン(1.70g、16.80mmol、2.37mL、1.05eq)の無水テトラヒドロフラン(30mL)溶液にn-ブチルリチウム(2.5M、7.04mL、1.1eq)を滴下し、得た混合物を0℃に昇温して、0.5時間反応させ、さらに-78℃に冷却し、使用に備えた。
-78℃、窒素保護下、化合物c(1.84g、15.99mmol、1eq)を溶解した無水テトラヒドロフラン(5mL)溶液に上記のLDA溶液を滴下し、得た混合物を-78℃で1時間反応させ、化合物1-1(3.41g、15.99mmol、1eq)を溶解した無水テトラヒドロフラン(5mL)溶液を反応液に滴下し、得た混合物を室温(24℃)に徐々に昇温し、さらに反応を16時間持続した。系に飽和塩化アンモニウム溶液を加えて、酢酸エチル(20mL)を加えて、分液して抽出し、有機相を飽和食塩水(10mL)で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過して、濾液を減圧濃縮し、カラムクロマトグラフィー分離により精製して、化合物1-2を得た。LCMS:MS(ESI)m/z(M-55)+:272.9。
ステップ2:化合物1-3の製造
0℃で、化合物1-2(5.07g、15.44mmol、1eq)を溶解した無水ジクロロメタン(300mL)溶液にデス・マーチン酸化剤(7.84g、18.47mmol、5.72mL、1.2eq)を加えて、室温(26℃)に徐々に昇温して、3時間反応させた。系に飽和重炭酸ナトリウム溶液(200mL)、ジクロロメタン(400mL)を加えて、濾過して、濾液を分液し、有機相を飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過して、濾液を減圧濃縮し。化合物1-3を得た。LCMS:MS(ESI)m/z(M-55)+:270.9。
ステップ3:化合物1-4の製造
化合物1-3(500mg、1.53mmol、1eq)及び化合物j(1.00g、4.23mmol、2.76eq)のエタノール(25mL)溶液に酢酸(5.25g、87.43mmol、5mL、57.06eq)を加えて、室温(25℃)で16時間反応させ、反応液を減圧濃縮し、化合物kを得た。LCMS:MS(ESI)m/z(M-55)+:489.1。
ステップ4:化合物lの製造
化合物k(1.9g、3.49mmol、1eq)のN,N-ジメチルホルムアミド(30mL)溶液に炭酸セシウム(3.45g、10.57mmol、3.03eq)を加えて、135℃に昇温して、1時間反応させた。反応液を(珪藻土を敷いて)濾過し、濾過ケーキをN,N-ジメチルホルムアミド(30mL)で洗浄し、濾液を減圧濃縮し、カラムクロマトグラフィー分離により精製し、化合物lを得た。LCMS:MS(ESI)m/z(M+H)+:525.3。
ステップ5:化合物1-4の製造
化合物l(585mg、1.12mmol、1eq)のジクロロメタン(16mL)にトリフルオロ酢酸(6.16g、54.02mmol、4mL、48.44eq)を滴下し、室温(30℃)で0.5時間反応させた。反応液を減圧濃縮し、化合物1-4(粗製品、トリフルオロ酢酸塩)を得た。LCMS:MS(ESI)m/z(M+1)+:425.2。
ステップ6:化合物1A及び1Bの製造
化合物1-4(1.36g、2.53mmol、1eq、トリフルオロ酢酸塩)のテトラヒドロフラン(10mL)及び水(10mL)溶液に炭酸ナトリウム(1.15g、10.85mmol、4.30eq)を加えて、塩化アクリロイル(130mg、1.44mmol、117.12μL、5.69e-1eq)を溶解したテトラヒドロフラン(1mL)溶液を反応液に滴下し、室温(25℃)で1時間反応させた。1N塩酸を用いて反応液をpH=約5に調整し、ジクロロメタン(10mL*3)で抽出し、合わせた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過して、濾液を減圧濃縮し、カラムクロマトグラフィー分離により精製し、超臨界流体クロマトグラフィー検出(カラム:Cellulose2150×4.6mmI.D、5μm;移動相:A:超臨界二酸化炭素、B:0.05%ジエチルアミンのエタノール溶液;勾配:Bが5分間内で5%から40%、40%で2.5min保持し、5%に戻って2.5分間平衡化する;流速:2.5mL/min;カラム温度:35℃;波長:220nm)により分析したところ、ラセミ化合物であった。キラル分離(カラム:Phenomenex-Cellulose-2(250mm*30mm、5μm);移動相:A:超臨界二酸化炭素、B:[0.1%NHOETOH];B%:40%~40%)をして、キラル異性体化合物1A(保持時間6.616min)及び化合物1B(保持時間6.971min)を得た。
化合物1A:1HNMR(400MHz,DMSO-d6) δ 9.09(s,1H),8.33(s,1H),7.85(d,J=9.0Hz,2H),7.39-7.22(m,4H),7.16-7.05(m,1H),6.92-6.76(m,1H),6.09(t,J=16.1Hz,1H),5.72-5.57(m,1H),4.72(d,J=12.3Hz,0.5H),4.31(t,J=13.7Hz,1H),4.17-4.00(m,0.5H),3.53-3.44(m,0.5H),3.33-3.14(m,1.5H),3.12-3.02(m,0.5H),3.01-2.89(m,0.5H),2.27-2.16(m,1H),2.05-1.80(m,2H),1.66-1.46(m,1H)。LCMS:MS(ESI)m/z(M+1)+:479.2。
化合物1B:1HNMR(400MHz,DMSO-d6) δ 9.09(s,1H),8.33(s,1H),7.85(d,J=8.8Hz,2H),7.40-7.23(m,4H),7.14-7.04(m,1H),6.94-6.75(m,1H),6.10(t,J=16.1Hz,1H),5.72-5.52(m,1H),4.73(d,J=12.5Hz,0.5H),4.32(t,J=12.7Hz,1H),4.09(d,J=13.1Hz,0.5H),3.57-3.44(m,0.5H),3.33-3.15(m,1.5H),3.12-3.03(m,0.5H),3.03-2.88(m,0.5H),2.27-2.16(m,1H),2.05-1.79(m,2H),1.68-1.49(m,1H)。LCMS:MS(ESI)m/z(M+1)+:479.2。
(実施例4)式(I)化合物の結晶形Aの吸湿性の検討
実験材料
SMSDVSIntrinsicPlus動的蒸気吸着装置
実験方法
サンプル(10~20mg)をDVSサンプルトレイに入れて、試験を行った。
実験結果
式(I)化合物の結晶形AのDVSスペクトルを図4に示し、△W=0.23%であった。
実験結論
80%RH/25℃では、式(I)化合物の結晶形Aは、吸湿による重量増加が0.23%であり、サンプルには、わずかな吸湿性がある。
(実施例5)式(I)化合物の結晶形Aの固体安定性の試験
『原薬及び製剤の安定性試験指導原則』(中国薬局方2015版四部通則9001)に基づき、式(I)化合物の結晶形Aの影響因子((高温(60℃、開放)、高湿度(室温/相対湿度92.5%、開放)及び強光照射(可視光強度5000luxと紫外強度90w/cm、開放))と加速条件下((40℃/75%RH、開放)と(60℃/75%RH、開放))の安定性を考察した。
式(I)化合物の結晶形Aをそれぞれ約20mgずつ計量し、ガラスサンプル瓶の底部に置き、薄く広げ、そのサンプルを完全に露出させて放置した。異なる条件下に放置したサンプルを5日目、10日目、1月、2月、3月にサンプリングして検出し(XRPD)、その検出結果を0日目の初期検出結果と比較し、試験結果を以下の表3に示す。
Figure 2024511614000008
結論:式(I)化合物の結晶形Aは、影響要素や加速条件のいずれにおいても、優れた安定性を有する。
生物試験データ:
実験例1:EGFR、ITK、TEC、及びBTKキナーゼ試験
1.反応条件
緩衝条件:20mMHEPES(pH7.5)、10mMMgCl、1mMEGTA、0.02%Brij35、0.02mg/mLBSA、0.1mmNaVO、2mmDTT、1%DMSO。
2.反応手順
2.1.製造したばかりの反応緩衝液中で指示基質を製造した。
2.2.所望の補因子を上記の基質溶液に移した。
2.3.指示されたキナーゼを基質溶液に入れて、軽く混合した。
2.4.音響学技術を利用して、DMSO中の化合物をキナーゼ反応混合物(Echo550)に送った。
2.5.33P-ATP(比活性0.01μci/μL最終)を反応混合物に入れて、反応を開示させた。(ATP最終濃度は、それぞれ2μM、5μM、5μMであった。)。
2.6.キナーゼ反応を室温で120分間インキュベートした。
2.7.反応をP81イオン交換紙(Whatman#3698-915)に記録した。
2.8.0.75%リン酸洗浄フィルタを広く使用した。
2.9.濾紙に残った放射性リン酸化基質を測定した。
3.データ分析:キナーゼ活性データは、試験サンプル中の担体(ジメチルスルホキシド)との反応に対する残りのキナーゼ活性の百分率として表され、IC50値及びカーブフィッティングはPrism4ソフトウェア(GraphPad)により得られた。
4.実験結論:結果を表4に示す。
Figure 2024511614000009
結論:本発明の化合物は、EGFR、ITK、及びTECキナーゼ選択性に優れていた。

ステップ8:化合物lの合成
化合物k(1.9kg、3.49mol、1eq)のN,N-ジメチルホルムアミド(6.5L)溶液にCs2CO3(2.8kg、8.59mol、2.46eq)を加えて、100℃に昇温して1.5hr反応させた。反応液を濾過して、濾液をオイルポンプで乾固まで減圧濃縮した。濾過ケーキをジクロロメタン(1L)で洗浄し、合わせた濾液を水ポンプ及びオイルポンプにより乾固まで順次減圧濃縮した。濃縮物をエタノール(8L)に分散させて、1hr撹拌した後、濾過して、濾過ケーキをエタノール1Lで洗浄し、濾液を併せて乾固まで減圧濃縮し、シリカゲルカラム(石油エーテル:酢酸エチル=1:0~4:1、10%ジクロロメタン添加)により精製し、得た濃縮物を酢酸エチル(1.1L)に分散させ、撹拌しながら石油エーテル3.3Lを加えて、室温(25℃)で3hr撹拌した。濾過して、濾過ケーキを石油エーテル200mLで洗浄し、濾過ケーキを収集して、減圧濃縮し乾燥した。化合物lを得た。LCMS(ESI): m/z: 525.3[M+1]。超臨界流体クロマトグラフィー検出(カラム:ChiralpakAD-350×4.6mmI.D、3μm;移動相:A:超臨界二酸化炭素、B:0.05%ジエチルアミンのエタノール溶液;勾配:Bが5分間内で5%から40%、0.5min内で40%から5%まで、5%が1.5min保持する;流速:2.5mL/min;カラム温度:35℃;波長:220nm)により分析したところ、ラセミ化合物である。
ステップ9:化合物mの合成
化合物l(1.26kg、2.40mol、1eq)を溶解したメタノール(2.6L)懸濁液にHCl(4M、3.80L、6.33eq)のメタノール溶液(3.8L)を滴下し、滴下終了後、室温(25℃)で0.5hr反応させ、このとき、溶液が澄んでいる。反応液を乾固まで減圧濃縮した。ジクロロメタン4Lとメタノール400mLの混合溶液に濃縮物を溶解し、6M水酸化ナトリウム溶液を用いて溶液のpHを14に調整し、さらに0.5hr撹拌し、静置し分液し、得た水相をジクロロメタン3Lで抽出し、合わせた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過して、濾液を乾固まで減圧濃縮した。超臨界流体クロマトグラフィー検出(カラム:ChiralpakIG-350×4.6mmI.D、3μm;移動相:A:超臨界二酸化炭素、B:0.05%ジエチルアミンのエタノール溶液;勾配:Bが2分間内で5%から40%、40%で1.2min保持し、5%で0.8min保持する;流速:4mL/min;カラム温度:35℃;波長:220nm)により分析したところ、ラセミ化合物であり、SFC分離(カラム:DAICELCHIRALPAKAD(250mm*50mm,10μm);移動相:A:超臨界二酸化炭素、B:[0.1%NH3H2OMEOH];B%:50%~50%,min)により精製し、m(保持時間2.584min)を得た。LCMS(ESI): m/z: 425.2[M+1]。

Claims (14)

  1. 式(I)化合物の結晶形Aであって、
    その粉末X線回折パターンにおいて、17.7805±0.2000°、22.0193±0.2000°、27.4192±0.20°という2θ角に特徴的な回折ピークを有する、ことを特徴とする式(I)化合物の結晶形A。
    Figure 2024511614000010
  2. 粉末X線回折パターンにおいて、15.0010±0.2000°、17.0603±0.2000°、17.7805±0.2000°、22.0193±0.2000°、23.5013±0.2000°、27.4192±0.2000°という2θ角に特徴的な回折ピークを有する、請求項1に記載の結晶形A。
  3. 粉末X線回折パターンにおいて、8.1387±0.2000°、15.0010±0.2000°、16.1591±0.2000°、17.0603±0.2000°、17.7805±0.2000°、22.0193±0.2000°、23.5013±0.2000°、27.4192±0.2000°という2θ角に特徴的な回折ピークを有する、請求項2に記載の結晶形A。
  4. 粉末X線回折パターンにおいて、8.1387±0.2000°、13.6809±0.2000°、15.0010±0.2000°、16.1591±0.2000°、17.0603±0.2000°、17.7805±0.2000°、22.0193±0.2000°、23.5013±0.2000°、24.0218±0.2000°、27.4192±0.2000°という2θ角に特徴的な回折ピークを有する、請求項3に記載の結晶形A。
  5. 粉末X線回折パターンにおいて、8.1387°、9.8194°、13.6809°、15.0010°、16.1591°、17.0603°、17.7805°、18.4386°、19.5400°、21.3193°、22.0193°、23.1597°、23.5013°、24.0218°、26.1791°、26.6006°、27.1199°、27.4192°、29.1595°、29.7190°、30.8417°、31.2196°、32.2992°、32.9612°、33.7773°、34.3779°、35.1796°、37.1408°という2θ角に特徴的な回折ピークを有する、請求項4に記載の結晶形A。
  6. XRPDパターンが基本的に図1に示される、請求項5に記載の結晶形A。
  7. その示差走査熱量曲線が、107.89±3.00℃に一つの吸熱ピークの開始点があり、147.76±3.00℃に一つの放熱ピークのピーク値がある、請求項1~6のいずれか1項に記載の結晶形A。
  8. そのDSCパターンが図2に示される、請求項7に記載の結晶形A。
  9. その熱重量分析曲線において、200.0±3℃における重量減少が0.06%に達する、請求項1~6のいずれか1項に記載の結晶形A。
  10. そのTGAパターンが図3に示される、請求項9に記載の結晶形A。
  11. その単結晶X線回折データは、単斜晶系で、空間群C2で、格子パラメータa=22.0128(6)Å、b=12.7542(3)Å、c=16.0152(4)Å、α=γ=90°、β=90.4900(10)°、体積V=4496.2(2)Åで、絶対配置パラメータFlack値が0.04(3)である、請求項1に記載の結晶形A。
  12. 式(I)化合物の結晶形Aの製造方法であって、
    式(I)化合物を溶媒に加えて、溶液を形成するステップ1)と、
    溶液に逆溶媒を加えて、所定の温度で所定時間撹拌して、濾過して、濾過ケーキを減圧乾燥するステップ2)と、を含み、
    前記溶媒は、エステル系溶媒、エーテル系溶媒又はアルコール系溶媒であり、
    前記逆溶媒は、n-ヘプタン、n-ヘキサン又は水であり、
    前記撹拌の温度は、0~40℃であり、
    前記撹拌の時間は、12~48時間である、式(I)化合物の結晶形Aの製造方法。
  13. BTK関連疾患を治療する薬物の製造における、請求項1~11のいずれか1項に記載の結晶形Aの使用。
  14. 前記BTK関連疾患は、血腫瘍又は自己免疫疾患である、請求項13に記載の使用。

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