JP2024508560A - 形状パラメータの反復変動による構造の物理的及び/又は幾何学的特性の最適化 - Google Patents
形状パラメータの反復変動による構造の物理的及び/又は幾何学的特性の最適化 Download PDFInfo
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Abstract
本方法は、S個の空間によって分離され、各々が材料の少なくとも1つの層を含むP個のサブ構造を含む構造を、当該構造が選択された電磁励起に対して選択された応答を有するように最適化する。この方法は、空間及びサブ構造の第1の設計変数の第1のシーケンス変動及び第2の設計変数の第2のシーケンス変動に対する選択された応答の感度を表す性能指数を計算し、次いで、性能指数の勾配を計算し、その後、性能指数を改善するために、当該勾配に応じて、第1及び第2のシーケンスのうちの少なくとも1つの第1又は第2の設計変数を修正し、性能指数が設定された目標を表しておらず、かつ/又は選択された値よりも低い限り、最適化ステップを繰り返すことを含む最適化ステップ(110~230)を含み、第1のシーケンスのP+S個の第1の設計変数及び第2のシーケンスのP+S個の第2の設計変数が、三次元空間の3つの異なる方向のうちの1つにおいて画定される、サブ構造(3p)又はサブ構造(3p)間の空間(4s)の幅である。【選択図】図4
Description
本発明は、空間によって互いに分離されたサブ構造を含む構造の物理的及び/又は幾何学的特性の最適化に関する。
例えば、光学、フォトニクス、及びプラズモニクスなどの特定の技術分野では、S個の空間によって互いに分離され、各々が材料の少なくとも1つの層を含むP個のサブ構造(P≧2及びS≧1である)を含む構造が使用される。これらの構造は、各々、少なくとも1つの電磁源によって選択された電磁励起に対して選択された応答を有するように意図されている。例えば、そのような構造は、所定の偏向角で光を回折するように帯電された小型回折格子(若しくはメタ格子)、又は入射平面波を集束点に向かって集束させるための小型レンズ(若しくはメタレンズ)であってもよい。
特定の応答を提供する構造を生成するために、逆設計の方法を実装することが提案されている。所与の解決策を考慮すると、このタイプの方法の目的は、特定の方法論に従うことによって、この解決策に関連する問題、好ましくは単一の問題を見つけることからなる。
逆設計を伴う最適化方法の中で、いわゆる随伴ベース(adjoint-based)の方法又は技
法に基づく最適化方法が非常に効果的であることが証明されている。これらの方法は、2つのシミュレーションを実行することからなる:1つは直接法と呼ばれ、もう1つは随伴(又は相反)法と呼ばれる。
法に基づく最適化方法が非常に効果的であることが証明されている。これらの方法は、2つのシミュレーションを実行することからなる:1つは直接法と呼ばれ、もう1つは随伴(又は相反)法と呼ばれる。
数学的観点から、このタイプの位相幾何学的最適化方法では、一般に設計パラメータと呼ばれる変数のシーケンスによってパラメータ化された一組の方程式を考慮し、この目的は、これらの設計パラメータ及びこれらの方程式の解に応じて、性能指数(電磁励起に対する構造の応答の効率を表す)と呼ばれる関数を計算することである。例えば、フォトニクスでは、空間の特定の方向に従って伝送される電磁パワーを最大化することが解又は目的として与えられてもよく(特定の境界条件を有するマクスウェルの方程式から得られる解)、考慮される波長未満の幅の選択された数のサブ構造を含み、この目的を達成することを可能にする構造を見つけることが可能である。また、反射又は透過において、パワーフローを所定の点に集中させることを可能にする構造を見つけることも可能である。
実際には、性能指数の知識は既に非常に有用であるが、性能指数の勾配gを知ることは更に有用であることが分かる。これは、この勾配が、最適化されている構造の応答が設計パラメータに対してどの程度敏感であるかを表すためである。したがって、この勾配は、性能指数を増加させ(又は改善し)、したがって、最小限のコストで設定された目標を達成するために研究が実行されるべき方向を示す。しかしながら、設計パラメータの数が非常に多いことが判明する場合があり、したがって、最適化プロセスによって、特に性能指数の勾配gの評価中に、必要とされる計算時間が過度に長くなる可能性がある。
「随伴ベース」の最適化方法は、計算時間に関して低コストで性能指数の勾配gを推定することを可能にする。これらの方法は、しばしば、反復法である下降勾配法又は上昇勾配法に結合される。したがって、最終的な結果は初期条件(開始点)に依存する。最近の研究は、開始点として設計変数の連続関数を使用する位相幾何学的随伴ベースの最適化方法の有効性を実証している。それらは、構造の電磁特性を記述する連続的な初期プロファ
イルと、このプロファイルをボクセルのシーケンスによってピクセルに変換することと、各反復で設計ドメインの各ボクセルにおける性能指数の勾配gを計算することと、からなる。勾配gは、性能指数を改善するために、各ボクセルでの設計パラメータの値を修正するために使用される。各反復中、連続プロファイルは、「ぼかし(blurring)」手順及び「二値化(binarization)」手順を適用することによって、離散(最終)プロファイルに向かって収束する。ぼかしは、プロファイルを徐々に平滑化するために低いフィルタを適用することからなり、一方、二値化手順は、最適化中に、連続プロファイルを不連続プロファイルに向かって徐々に押し進めることからなる。勾配gの計算は、2段階で実行される。
イルと、このプロファイルをボクセルのシーケンスによってピクセルに変換することと、各反復で設計ドメインの各ボクセルにおける性能指数の勾配gを計算することと、からなる。勾配gは、性能指数を改善するために、各ボクセルでの設計パラメータの値を修正するために使用される。各反復中、連続プロファイルは、「ぼかし(blurring)」手順及び「二値化(binarization)」手順を適用することによって、離散(最終)プロファイルに向かって収束する。ぼかしは、プロファイルを徐々に平滑化するために低いフィルタを適用することからなり、一方、二値化手順は、最適化中に、連続プロファイルを不連続プロファイルに向かって徐々に押し進めることからなる。勾配gの計算は、2段階で実行される。
第1の段階(「フォワードシミュレーション」と呼ばれる)では、最適化されている構造は、特定の励起(例えば、偏光平面波又は双極子型の点源(point source)又はソース線(source line)であり得る)によって、一方向に照射される。これは、特定の励起の
存在下で、特定の幾何学的構成についてマクスウェルの方程式を解くことに相当する。
存在下で、特定の幾何学的構成についてマクスウェルの方程式を解くことに相当する。
第2の段階(「随伴シミュレーション」と呼ばれる)では、マクスウェルの方程式が、以前と同じ幾何学的構成に対して解かれるが、透過で動作する構造については第1の段階で使用された励起の伝搬方向とは反対の伝搬方向に、又は反射で動作する構造については同じ方向に最適化されている構造を照明する励起の存在下で解かれる。例えば、電磁波によって伝達される電力を最適化することが望まれる方向又は地点(場所)から構造を背面照明することが可能である。
例えば、偏向器の構造設計が、入射エネルギーの最大部分を所与の方向に向ける機能を有する場合、フォワードシミュレーションは、所与の入射方向に沿って最適化されている構造を照明し、透過で動作する構造の透過係数、又は反射で動作する構造の反射係数を計算することからなる。
随伴シミュレーションは、最適化方向に構造を励起するためにフォワードシミュレーションによって計算された、シナリオに応じた透過係数又は反射係数を再使用して、逆行して(又は逆方向に)、構造を励起することすることからなる。透過で動作するレンズの最適化の場合、フォワードシミュレーションは、最適化される構造を所与の入射方向に沿って照射することからなり、随伴問題では、入射電磁力が集束される点に配置された点源を使用して、構造が逆行して(逆方向に)励起される。
上記の方法の主な欠点は、最終的な構造が高性能を提供するように多数のボクセルの使用を必要とするという事実にある。典型的には、少なくとも28ボクセルが、メタネットワークタイプの1次元(1D)構造を最適化するために必要とされ、構造の寸法が大きいほど、必要とされるボクセルの数が多くなる。更に、構造の次元数(2D又は3D)が大きいほど、必要とされるボクセル数も大きくなる。言い換えれば、構造が大きく及び/又は複雑であるほど、上記の方法はその最適化に好適ではない。
上記の方法の別の欠点は、それらが、目的関数の連続的な極小値を探索することからなるいわゆる「勾配降下」技法を実装しているという事実にある。しかしながら、保持される最後の極小値(又は最終結果)は、勾配降下技術の開始時に使用される開始点に大きく依存し、許容される結果が見つかる前にいくつかの初期開始点を無作為に試験することによって多数の計算を行うことを必要とする。更に、設計パラメータの関数としての勾配gの変動は、実量である。しかし、この量gは、性能指数を改善するために設計変数を修正するために使用されるので、設計変数が複素数である(したがって、実数部及び虚数部を有する)場合、現在存在する方法は適用できない。これは、例えば、損失性又は金属性の誘電体構造の場合である。いずれの場合も、設計変数は、複素数である誘電率関数の値で
ある。
ある。
したがって、本発明の目的は、特に、形状パラメータであり、したがって、その値が常に実数である設計パラメータを介して設計変数に作用することによって、前述の欠点の全て又は一部を改善することである。
この目的のために、本発明は、S個の空間によって互いに分離され、各々が材料の少なくとも1つの層を含むP個のサブ構造(P≧2及びS≧1である)を含む構造を、その生成のために、構造が少なくとも1つの電磁源によって選択された電磁励起に対して選択された応答を有するように最適化することを意図した方法を提案する。
この方法は、最適化ステップを含むことを特徴とし、最適化ステップが、空間及びサブ構造の第1の設計変数における第1のシーケンス変動及び第2の設計変数における第2のシーケンス変動に対する選択された応答の感度を表す性能指数を計算し、次いで、計算された性能指数の勾配を計算し、その後、性能指数を改善するために、計算された勾配に応じて、第1及び第2のシーケンスのうちの少なくとも1つの第1又は第2の設計変数を(例えば、関係するシーケンスの最も感度の高い変数から開始して)修正し、性能指数が設定された目標(set objective)を表していない限り、かつ/又は性能指数が選択された
値未満である限り、修正された設計変数の第1及び第2のシーケンスを用いて最適化ステップを繰り返すことを含む。
値未満である限り、修正された設計変数の第1及び第2のシーケンスを用いて最適化ステップを繰り返すことを含む。
これらの第1のシーケンスのP+S個の第1の設計変数及び第2のシーケンスのP+S個の第2の設計変数は、三次元空間の3つの異なる方向のうちの1つにおいて画定されたサブ構造3p又はサブ構造間の空間の幅であり得る。
したがって、構造の電磁特性を記述する連続的な初期プロファイルを使用し、設計ドメインの各ボクセル位置においてこのプロファイルを連続的に修正する代わりに、構造の要素(サブ構造及び空間)の幅は、それらの境界を変更することによって、直接、徐々に、反復的に変更される。本発明による方法によって修正が得られる設計パラメータを構成する境界は、性能指数によって保持される目的を達成することを可能にする。変数-境界はボクセルよりも数がはるかに少ないので、本発明による方法は、従来技術の方法よりもはるかに効率的で、はるかに速い。したがって、ここでは、非周期的回析メタ格子又はメタ表面を含む、より大きい及び/又はより複雑な構造を最適化することが可能である。
本発明による方法は、別個に又は組み合わせて採用することができる他の特徴を含むことができ、特に以下の特徴を含むことができる:
-初期のシーケンスと称され、各々がP+S個の設計変数を含む設計変数の第1及び第2のシーケンスが生成される初期化ステップを含んでもよい。この場合、第1の最適化ステップにおいて、これらの初期の第1及び第2の設計変数シーケンスが、それぞれP+S個の第3の設計変数の第3のシーケンス及びP+S個の第4の設計変数の第4のシーケンスに変換され、次いで、性能指数が、これらの第3のシーケンスのP+S個の第3の設計変数及び第4のシーケンスのP+S個の第4の設計変数から計算され、次いで、最適化ステップ(第1のステップに続く)の各反復において、性能指数が、前の最適化ステップ中に決定されたP+S個の第1の設計変数の第1のシーケンス及び先行する最適化ステップ中に決定された新しいP+S個の第4の設計変数の第4のシーケンスの変換から導出された新しいP+S個の設計変数の第3のシーケンスから計算され、第3のシーケンスの当該第3の設計変数及び第4のシーケンスのP+S個の第4の設計変数の各々が、原点に対する、かつ幅が画定される三次元空間の方向に沿った、サブ構造の位置又はサブ構造間の空間を表し、各位置が、前の位置と対応する第1又は第2の設計変数との間の合計に等しい
。
-各最適化ステップにおいて、最大P+S個のサブ反復を最適化するサブステップでは、性能指数の勾配にそれぞれ依存する最大P+S個の感度パラメータのシーケンスを計算することが可能であり、次いで、P+S個のサブ反復の各々で、第5の変数のペアを、それぞれ第3のシーケンスのP+S個の第3の設計変数、対応するP+S個の感度パラメータ、及び少なくとも1つの選択された制約から、第3のシーケンスにおける最も強い感度を有する第3の設計変数(つまり、勾配値(g)が最も高い設計変数)から始まり、最も低い感度を有する第3の設計変数で終わるまで、反復計算することが可能であり、次いで、選択された基準に従って、現在の反復(t)の検討されるサブ反復中に計算された第5の変数のペア及び第5の変数が計算される第3の設計変数を含むトリプレットの中から、これらの2つの第5の変数及びこの第3の設計変数の最良のものを決定することが可能であり、次いで、選択された基準に従って、これらの2つの第5の変数及び第3の設計変数の最良のもの並びに最大P+S-1個の残りの第3の設計変数のシーケンスの残りから構成される最大P+S個の第3の設計変数の新しい第3のシーケンスを更新することが可能であり、次いで、新しい第4のシーケンスを、更新された第3のシーケンスで構成することが可能であり、次いで、新しいP+S個の第2の設計変数の新しい第2のシーケンスを、第4の設計変数の新しい第4のシーケンスから計算することが可能であり、次いで、新しいP+S個の第1の設計変数の新しい第1のシーケンスを、それぞれ新しい第2のシーケンスの新しいP+S個の第2の設計変数及びP+S個の対応するノイズパラメータから生成することが可能であり、次いで、新しいP+S個の第3の設計変数の新しい第3のシーケンスを、新しい第1のシーケンスの新しいP+S個の第1の設計変数から計算することが可能である。
-各制約は、例えば、最小幅及び最大幅を含む群から選択され得る。
-各最適化ステップでは、対応する第3の設計変数を使用して、フォワードシミュレーション及び随伴シミュレーションから、並びに第1の最適化ステップ中に対応する第4の設計変数を使用して、フォワードシミュレーション又は先行する最適化ステップ中に生成された対応する新しい第4の設計変数のいずれかから、性能指数を計算することができる。
-各フォワードシミュレーション及び各随伴シミュレーションでは、双極子若しくはソース線若しくは平面波(偏波若しくは非偏波)又は導波路の導波モードを構成する電磁源を使用することができる。
-構造は、三次元空間の3つの異なる方向のうちの少なくとも1つに周期性を有する幾何学的形状を有し得る。例えば、構造は、少なくとも1つの別個の基本設計を形成し、線、長方形、円柱、球、平行六面体、環、及び一組の同心環又は偏心環を含む群から選択される正準形を有するサブ構造とサブ構造間の空間との(ランダム又は制御された)配置からなる幾何学的形状を有してもよい。
-代替的に、構造は、三次元空間において周期性のない幾何学的形状を有し得る。
-第1のシーケンスのP+S個の第1の設計変数及び第2のシーケンスのP+S個の第2の設計変数は、最初にランダムに生成され得る。
-電磁源は、構造の外側又は内側に位置し得る。
-第1のシーケンスの第1の設計変数及び第2のシーケンスの第2の設計変数の各々は、電磁源によって生成される電磁場の波長に依存し得る(又は依存しなくてもよい)。
-電磁源は、少なくとも1つの空間変数の関数である電磁場を生成し得る。
-初期のシーケンスと称され、各々がP+S個の設計変数を含む設計変数の第1及び第2のシーケンスが生成される初期化ステップを含んでもよい。この場合、第1の最適化ステップにおいて、これらの初期の第1及び第2の設計変数シーケンスが、それぞれP+S個の第3の設計変数の第3のシーケンス及びP+S個の第4の設計変数の第4のシーケンスに変換され、次いで、性能指数が、これらの第3のシーケンスのP+S個の第3の設計変数及び第4のシーケンスのP+S個の第4の設計変数から計算され、次いで、最適化ステップ(第1のステップに続く)の各反復において、性能指数が、前の最適化ステップ中に決定されたP+S個の第1の設計変数の第1のシーケンス及び先行する最適化ステップ中に決定された新しいP+S個の第4の設計変数の第4のシーケンスの変換から導出された新しいP+S個の設計変数の第3のシーケンスから計算され、第3のシーケンスの当該第3の設計変数及び第4のシーケンスのP+S個の第4の設計変数の各々が、原点に対する、かつ幅が画定される三次元空間の方向に沿った、サブ構造の位置又はサブ構造間の空間を表し、各位置が、前の位置と対応する第1又は第2の設計変数との間の合計に等しい
。
-各最適化ステップにおいて、最大P+S個のサブ反復を最適化するサブステップでは、性能指数の勾配にそれぞれ依存する最大P+S個の感度パラメータのシーケンスを計算することが可能であり、次いで、P+S個のサブ反復の各々で、第5の変数のペアを、それぞれ第3のシーケンスのP+S個の第3の設計変数、対応するP+S個の感度パラメータ、及び少なくとも1つの選択された制約から、第3のシーケンスにおける最も強い感度を有する第3の設計変数(つまり、勾配値(g)が最も高い設計変数)から始まり、最も低い感度を有する第3の設計変数で終わるまで、反復計算することが可能であり、次いで、選択された基準に従って、現在の反復(t)の検討されるサブ反復中に計算された第5の変数のペア及び第5の変数が計算される第3の設計変数を含むトリプレットの中から、これらの2つの第5の変数及びこの第3の設計変数の最良のものを決定することが可能であり、次いで、選択された基準に従って、これらの2つの第5の変数及び第3の設計変数の最良のもの並びに最大P+S-1個の残りの第3の設計変数のシーケンスの残りから構成される最大P+S個の第3の設計変数の新しい第3のシーケンスを更新することが可能であり、次いで、新しい第4のシーケンスを、更新された第3のシーケンスで構成することが可能であり、次いで、新しいP+S個の第2の設計変数の新しい第2のシーケンスを、第4の設計変数の新しい第4のシーケンスから計算することが可能であり、次いで、新しいP+S個の第1の設計変数の新しい第1のシーケンスを、それぞれ新しい第2のシーケンスの新しいP+S個の第2の設計変数及びP+S個の対応するノイズパラメータから生成することが可能であり、次いで、新しいP+S個の第3の設計変数の新しい第3のシーケンスを、新しい第1のシーケンスの新しいP+S個の第1の設計変数から計算することが可能である。
-各制約は、例えば、最小幅及び最大幅を含む群から選択され得る。
-各最適化ステップでは、対応する第3の設計変数を使用して、フォワードシミュレーション及び随伴シミュレーションから、並びに第1の最適化ステップ中に対応する第4の設計変数を使用して、フォワードシミュレーション又は先行する最適化ステップ中に生成された対応する新しい第4の設計変数のいずれかから、性能指数を計算することができる。
-各フォワードシミュレーション及び各随伴シミュレーションでは、双極子若しくはソース線若しくは平面波(偏波若しくは非偏波)又は導波路の導波モードを構成する電磁源を使用することができる。
-構造は、三次元空間の3つの異なる方向のうちの少なくとも1つに周期性を有する幾何学的形状を有し得る。例えば、構造は、少なくとも1つの別個の基本設計を形成し、線、長方形、円柱、球、平行六面体、環、及び一組の同心環又は偏心環を含む群から選択される正準形を有するサブ構造とサブ構造間の空間との(ランダム又は制御された)配置からなる幾何学的形状を有してもよい。
-代替的に、構造は、三次元空間において周期性のない幾何学的形状を有し得る。
-第1のシーケンスのP+S個の第1の設計変数及び第2のシーケンスのP+S個の第2の設計変数は、最初にランダムに生成され得る。
-電磁源は、構造の外側又は内側に位置し得る。
-第1のシーケンスの第1の設計変数及び第2のシーケンスの第2の設計変数の各々は、電磁源によって生成される電磁場の波長に依存し得る(又は依存しなくてもよい)。
-電磁源は、少なくとも1つの空間変数の関数である電磁場を生成し得る。
本発明はまた、一組の命令を含むコンピュータプログラム製品を提案し、命令が、処理手段によって実行されたとき、S個の空間によって互いに分離され、各々が材料の少なくとも1つの層を含むP個のサブ構造(P≧2及びS≧1である)を含む構造を、この構造が少なくとも1つの電磁源によって選択された電磁励起に対して選択された応答を有するように最適化するために、上に提示したタイプの方法を実装することができる。
本発明はまた、S個の空間によって互いに分離され、各々が材料の少なくとも1つの層を含むP個のサブ構造(P≧2及びS≧1である)を含む構造を、その生成のために、この構造が少なくとも1つの電磁源によって選択された電磁励起に対して選択された応答を有するように最適化するデバイスを提案する。
このデバイスは、最適化操作を実行するように構成された少なくとも1つのプロセッサと、少なくとも1つのメモリと、を含むことを特徴し、最適化操作が、空間及びサブ構造の第1の設計変数における第1のシーケンス変動及び第2の設計変数における第2のシーケンス変動に対する選択された応答の感度を表す性能指数を計算し、次いで、計算された性能指数の勾配を計算し、その後、性能指数を改善するために、計算された勾配に応じて、第1及び第2のシーケンスのうちの少なくとも1つの第1又は第2の設計変数を修正し(例えば、関係するシーケンスの最も感度の高い変数から開始して)、性能指数が設定された目標を表していない限り、かつ/又は性能指数が選択された値未満である限り、修正された設計変数の第1及び第2のシーケンスを用いて最適化ステップを繰り返すことからなる。
本発明はまた、上に提示したタイプのデバイスを含む電子装置を提案する。
本発明の他の特徴及び利点は、以下の詳細な説明及び添付の図面を検討することによって明らかになるであろう。
平面波を1Dメタ格子の前面に垂直な角度θdだけ偏向させる1Dメタ格子を画定する構造の一例を概略的に示す。
メタレンズの前面に垂直な平面波を集束させるメタレンズを画定する例示的な構造を概略的に示す。
本発明による最適化デバイスを含むコンピュータの実施形態を概略的かつ機能的に示す。
本発明による最適化方法を実装するアルゴリズムの一例を概略的に示す。
構造の例の一部を、そのサブ構造及び空間の幅、並びにこれらのサブ構造のエッジの位置の表現とともに概略的に示す。
本発明による最適化方法の最適化ステップの反復中に構造のサブ構造のエッジの位置を更新する例の一部を概略的に示す。
最適化されている構造の例を概略的に示しており、左側には、フォワードシミュレーションのための電気双極子型の電磁源が示されており、右側には随伴シミュレーションのための平面波型の平面波電磁源が示されている。
本発明による最適化デバイスの機能ブロックへの例示的な分解を概略的に示す。
本発明の1つの目的は、特に、物理的及び/又は幾何学的(位相幾何学的)パラメータを最適化するための方法、より明確には、そのような最適化ステップを含む構造を生成する方法(100~230)、並びに、空間4s(又は4)によって互いに分離され、かつ各々が少なくとも1つの電磁源9又は10によって選択された電磁励起に対して選択された応答を有するサブ構造3p(又は3)の各々を含む構造2の決定を可能にする(特に最適化を可能にする)関連デバイス1を提案することである。
以下では、非限定的な例として、本発明による最適化の対象である構造2は、フォトニクスの分野におけるデバイス又は機器の一部を形成することが意図されていると仮定する。これらの構造は、例えば、(図1に非限定的な様式で示されるように)所定の偏向角で光を回折するように帯電された小型格子(若しくはメタ格子)、又は(図2に非限定的な
様式で示されるように)入射平面波を所定の集束点に向かって集束させる役割を果たす小型レンズ(若しくはメタレンズ)を画定する。しかしながら、本発明は、フォトニクスの分野における構造2に限定されない。実際、本発明は、他の技術分野に関し、特に光学及びプラズモニクスの技術分野に関する。より一般的には、本発明は、S個の空間4s(又は4)によって互いに分離され、各々が材料の少なくとも1つの層を含むP個のサブ構造3p(又は3)(P≧2及びS≧1である)を含み、少なくとも1つの電磁源9又は10によって選択された電磁励起に対して選択された応答を有する必要がある任意のタイプの構造2に関する。構造2の両端に位置するサブ構造3pは、計算において任意選択的に考慮され得る追加の空間によって先行され得る(又は囲まれ得る)ことに留意されたい。
様式で示されるように)入射平面波を所定の集束点に向かって集束させる役割を果たす小型レンズ(若しくはメタレンズ)を画定する。しかしながら、本発明は、フォトニクスの分野における構造2に限定されない。実際、本発明は、他の技術分野に関し、特に光学及びプラズモニクスの技術分野に関する。より一般的には、本発明は、S個の空間4s(又は4)によって互いに分離され、各々が材料の少なくとも1つの層を含むP個のサブ構造3p(又は3)(P≧2及びS≧1である)を含み、少なくとも1つの電磁源9又は10によって選択された電磁励起に対して選択された応答を有する必要がある任意のタイプの構造2に関する。構造2の両端に位置するサブ構造3pは、計算において任意選択的に考慮され得る追加の空間によって先行され得る(又は囲まれ得る)ことに留意されたい。
上で示したように、本発明は、特に、前の段落で画定されたタイプの構造2の最適化を可能にするように意図された方法(100~230)を提案する。このような最適化方法(100~230)は、本発明による最適化デバイス1によって実装され得、図3に非限定的な様式で示されるように、デバイスが、少なくとも1つのプロセッサ6(例えば、デジタルシグナルプロセッサ(DSP))と、少なくとも1つのメモリ7と、を含む。
このプロセッサ6及びこのメモリ7は、図3に非限定的な様式で示されるように、コンピュータ8の一部を形成することが好ましい。このコンピュータ8は、電気若しくは電子回路又はコンポーネントとソフトウェアモジュールとの組み合わせの形態で作製することができる。このコンピュータ8は、電子装置であり得るか、又は例えば、コンピュータ(デスクトップ又はラップトップ)などの電子装置の一部であり得ることに留意されたい。
メモリ7は、プロセッサ6が下記の実施形態(100~230)の最適化方法の少なくとも一部を実装する(したがって、その機能を確保する)ための命令を記憶するためにランダムである。
プロセッサ6は、有線又は無線接続によって接続された集積回路(若しくはプリント回路)又はいくつかの集積回路(若しくはプリント回路)を含み得る。集積回路(又はプリント回路)は、少なくとも1つの電気的又は電子的動作を実行することができる任意のタイプのデバイスである。
本発明による方法(100~230)は、図1、図2、及び図5~図7に示されるように、S個の空間4s(s=1~S)によって互いに分離されたP個のサブ構造3p(p=1~P)を含む構造2(P≧2及びS≧1である)を画定することが望まれるたびに実装される。2つの隣接するサブ構造3pと3p+1との間に空間4sがあることが理解されるであろう。加えて、各サブ構造3pは、材料の少なくとも1つの層を含む。図1、図2、及び図5~図7の各々において、サブ構造3pは、単一の層の材料のみを含むが、少なくとも2つの層の材料を含むことができる。更に、パラメータの最適化が完了すると、構造2は、少なくとも1つの電磁源9又は10によって選択された電磁励起に対して選択された応答を有する必要がある。
最適化される構造2は、三次元空間の3つの異なる方向(X、Y、Z)のうちの少なくとも1つにおいて周期性を有する幾何学的形状を有することができることに留意されたい。
最適化される構造2は、サブ構造3p及びサブ構造3p間の空間4sのランダム又は制御された配置からなる幾何学的形状を有することができ、幾何学的形状が、少なくとも1つの別個の基本設計を形成し、例えば、線、長方形、円柱、球、平行六面体、環、及び一組の同心環又は偏心環を含む群から選択される正準形を有することにも留意されたい。図1及び図2に非限定的な様式で示される例では、サブ構造3pは、平面XZにおいて長方
形の断面を有する線である。
形の断面を有する線である。
しかしながら、代替的に、最適化される構造2は、三次元空間(X、Y、Z)において周期性のない幾何学的形状を有してもよい。
図4に非限定的な様式で示されるように、本発明による(100~230)は、最適化ステップ110~230を含み、(デバイス1)は、構造2について、性能指数(又は品質)FMを計算することによって開始する。FMは、空間4s及びサブ構造3pの第1の設計変数
例えば、図5に非限定的な様式で示されるように、第1の設計変数
一般に、構造2の設計変数は、サブ構造3p又は空間4sの幾何学的(又は寸法的)変数、又はサブ構造3pの物理的変数であり得る(例えば、材料の層の作成、又は誘電率、又は屈折率、又は導電率、又はリアルタイムで調整可能な材料の導電率を制御する化学ポテンシャルなど)。
本方法の最適化ステップ110~230は、計算したばかりの性能指数FM(g(x)=∇FM(x))の勾配g(t)(xi)の(デバイス1による)計算に続く。
次いで、本方法の最適化ステップ110~230は、FMの性能指数を改善するために、計算したばかりのこの勾配g(t)(xi)に応じて、第1及び第2のシーケンスのうちの少なくとも1つの第1の設計変数
後で分かるように、記載される詳細な実施例では、第1の設計変数
最適化ステップ110~230の各反復中に、設計ドメインIの任意の点xiで、性能指数FMによって保持される目的関数の勾配g(t)(xi)を一度に計算することが可能である。これを行うために、例えば、「随伴ベース」の方法を使用することが可能である。勾配g(t)の計算のために、例えば、図6に示ように、検討される構造2が「old(古い)」状態(a)から「new(新しい)」状態(n)に変化するときにダミー電流が誘導されると考えることが可能である。この切り替えは、構造2の少なくとも1つの幾何学的又は物理的パラメータの変化によるものであり得る。
E(r)が、点r’に位置する少なくとも1つの電磁源9又は10によって生成される観測点rでの電気ベクトル場である場合、性能指数FMの勾配は、以下の関係:
式中、記号「.」は、2つのベクトルのスカラー積を示し、上線は、共役複素数を示す。加えて、ソース点r’での物理的特性の局所変動が観測点での電気ベクトル場E(r)において変動δE(r)を引き起こし得ると仮定すると、StrattonとChuの積分公式を使用して、以下のように示すことが可能である:
「随伴(adjoint)」場、Eadj(r’p,r)は、rからr’pに配置されたソー
スによって放射される場として現れる。ここで、ソース関数S(r’p)は、誘導場
スによって放射される場として現れる。ここで、ソース関数S(r’p)は、誘導場
したがって、性能指数の変動は、以下のように近似することができる:
言い換えれば、性能指数FMの設計ドメインの点r’kの周りの局所変動は、電気誘導
設計Iの場では、誘電率ε(x)は、不連続であり、区分定数(piecewise constant)関数によって記述することができる。したがって、設計ドメインIの分割(partition)
は、各々Ik=[xk-1,xk]によって画定される小区間(sub-interval){Ik,1≦k≦Np}において画定され得る。ここで、誘電率ε(x)は一定である。
は、各々Ik=[xk-1,xk]によって画定される小区間(sub-interval){Ik,1≦k≦Np}において画定され得る。ここで、誘電率ε(x)は一定である。
各反復tは、各小区間Ikが感度パラメータ
この感度パラメータ
従来技術の位相幾何学的最適化方法の場合のように、構造2の電磁特性を記述する連続的な初期プロファイルを使用して、設計ドメインの各ボクセル位置においてこのプロファイルを連続的に修正する代わりに、本方法では、構造2の離散要素(サブ構造3p及び空間4s)の幅に対して、直接的かつ徐々に、連続的にアクションがとられる。これは、はるかに効率的かつはるかに高速であることを証明し、したがって、それらが非周期的な回析メタ格子又はメタ表面である場合を含めて、より大きい及び/又はより複雑な構造2を最適化することを可能にする。
図4に非限定的な様式で示されるように、本方法(100~230)は、第1の最適化ステップ110~230全体の前に、初期化ステップ100を含み得ることに留意されたい。この初期化ステップ100では、P+S個の第1の設計変数
例えば、これらのP+S個の第1の設計変数
区間[emin,emax](式中、eminは、サブ構造3p又は空間4sの初期化ステップで許される最小幅であり、emaxは、サブ構造3p又は空間4sの初期化ステップで許される最大幅である)で、P+S個の第1の設計変数
周期構造の場合の周期、又はより一般的には計算ドメインの(ここでは幅の方向Xに沿った)寸法を表す所与のパラメータdに対して、
この初期化ステップ100の後、第1の最適化ステップ110~230が開始され、初期の設計変数の第1及び第2のシーケンスが、それぞれ初期のP+S個の第3の設計変数
例えば、図5及び図6に示されるように、P+S個の第3の設計変数
例えば、エッジ(又は境界)の各位置
これらの新しい変数xkは、最適化段階中に、厚さekとサブ構造3pの位置との間の近い一致を得ることを容易にする。
第1の最適化ステップ110~230全体において、(デバイス1が)性能指数FMを、新しいP+S個の第3の設計変数
上述のように、各最適化ステップ110~230において、(デバイス1が)P+S個の感度パラメータ
各シーケンスにおける設計変数のそれらの感度による分類は、性能指数FMの勾配関数の値に基づく。
第5の変数
例えば、シーケンスの各第5の変数
最後の2つの関係において、
次いで、反復tの各サブ反復において、(デバイス1が)計算された第5の変数
したがって、感度パラメータ
なお、最小幅cminは、eminと異なっていてもよい。これは、emin及びemaxが初期条件の生成中の開始時に使用されるのに対して、cminは、eminの値とは無関係に最適化中に課され考慮される最小制約であるためである。
次いで、反復tの各サブ反復中に、第3の変数の第3のシーケンスが、この第3のシーケンスにおいて2つの第5の変数
次いで、反復tの最大P+S-1回のサブ反復の終了時に、(デバイス1が)完全に更新された第3のシーケンスで新しい第4のシーケンスを構成することが可能である。各新しい第4の設計変数
次いで、(デバイス1が)P+S個の第2の設計変数
次いで、(デバイス1が)新しいP+S個の第1の設計変数
β0は、誘導された破壊によって
[rk]=2rand(Np,1)-1は、区間
最後に、デバイス1は、P+Sの新しい第1のシーケンスの新しいP+S個の第1の設計変数から、新しいP+S個の第3の設計変数の新しい第3のシーケンスを計算して、次の反復(t+1)中にそれを使用することができる。
好ましくは、第1の最適化ステップ110~230の後の各最適化ステップ110~230において、最大P+S個の第4の設計変数
各最適化ステップ110~230において、(デバイス1が)対応する第3の設計変数
フォワードシミュレーション及び随伴シミュレーションは、当業者に周知であるので、以下では説明しない。各フォワードシミュレーション及び各随伴シミュレーションにおいて、双極子、ソース線、平面波、又は導波路の導波モードを構成する電磁源を使用することができることを簡単に述べることができる。例として、各フォワードシミュレーションでは、デバイス1は、例えば、(図7の左部分に概略的に示されているように)双極子を構成する電磁源9を使用してもよく、各随伴シミュレーションでは、(デバイス1が)例えば、(図7の右部分に概略的に示されているように)平面波を生成する電磁源10を使用することが可能である。
双極子型又はソース線型の電磁源9又は10は、構造2の外側又は内側に位置し得ることに留意されたい。
また、第1のシーケンスの第1の設計変数
電磁源9又は10は、少なくとも1つの空間変数に依存する電磁場を生成することができることにも留意されたい。しかし、これは必須ではない。
一例として、図1に示されるものと同様の1D回折メタ格子を構成し、3.6082に等しい屈折率、650nmに等しい(Zに沿った)高さを有し、1.45に等しい屈折率を有し、50nmに等しい最小幅(cmin)に関する製造制約を有するSiO2基板上に堆積されたシリコン製の線形サブ構造3p(バー)を含む構造2を最適化することが可能である。この構造2は、0.9μmに等しい波長を有する電磁波を、40°に等しい偏向角θdで偏向させることが意図されている。区間[emin,emax]において、25個の第1のP+Sタプル
しい場合、この選択された同じコンピュータを用いるが、28ボクセルによって画定される連続初期プロファイル関数を使用する従来技術の位相幾何学的最適化方法を実装すると、最終的な最適構造に向かって集束させるための計算時間は67247秒に等しい。全ての場合において、本発明による計算時間と従来技術による計算時間との間に11倍以上の差があることに留意されたい。
本発明による方法(100~230)を実装するアルゴリズムの例を、以下に記載し、図4に示す。
このアルゴリズムは、任意選択的な初期化ステップ100を含み、P+S個の設計変数
次いで、第1の最適化ステップ110~230が開始される。後者は、サブステップ110及び120で始まり、設計変数の初期の第1及び第2のシーケンスが、それぞれP+S個の第3の設計変数
次いで、サブステップ130及び140において、現在の設計変数及び対応する第3の設計変数
次いで、サブステップ150において、性能指数FMの勾配g(t)(xi)が計算される。
次いで、サブステップ160において、P+S個の感度パラメータ
次いで、サブステップ170において、最大P+S回のサブ反復が実行され、その各々において、第5の変数のペア
次いで、サブステップ180において、反復tの各サブ反復において、第5の変数の各ペア
次いで、サブステップ190において、反復tの各サブ反復において、第3の変数の第3のシーケンスは、この第3のシーケンスにおいて、2つの第5の変数
次いで、反復tの最大P+S-1回のサブ反復の終了時に実行されるサブステップ200において、更新された第3のシーケンスを用いて新しい第4のシーケンスが形成される。
次いで、サブステップ210において、P+S個の第2の設計変数
次いで、サブステップ220において、P+S個のノイズパラメータ
次いで、サブステップ230において、P+S個の新しい第1の設計変数
次いで、最適な最終構造2に収束しておらず、最適化ステップ110~230の最大反復回数にまだ達していない限り、最適化ステップ110~230は、修正された設計変数を用いて繰り返され、より正確には、ここでは、そのサブステップ110において、(最後のサブステップ230で決定される)P+S個の新しい第1の設計変数
本方法(100~230)の各最適化ステップ110~230及び/又は初期化ステップ100の1つ以上のサブステップは、異なる成分によって実行され得ることに留意されたい。したがって、本方法(100~230)は、複数のデジタルシグナルプロセッサ、ランダムアクセスメモリ、大容量メモリ、入力インターフェース、出力インターフェースによって実装され得る。
本発明は、例えばプロセッサ6などの電子回路(又はハードウェア)タイプの処理手段によって実行されたとき場合、上記の方法(100~230)を実装することができる一組の命令を含むコンピュータプログラム製品(又はコンピュータプログラム)も提案することにも留意されたい。
また、図8に非限定的な様式で示されるように、デバイス1は5つの機能ブロックに分解され得ることにも留意されたい。
第1の機能ブロック10は、初期化ステップ100(オプション)を確実にする。
第2の機能ブロック11は、各最適化ステップ110~230中に、P+S個の第1の設計変数
第3の機能ブロック12は、各最適化ステップ110~230中に全てのフォワードシミュレーション及び随伴シミュレーションを実行する役割を果たす。
第4の機能ブロック13は、各最適化ステップ110~230中に、性能指数FM、フィットネスパラメータ
第5の機能ブロック14は、各最適化ステップ110~230中に、新しい第4の設計変数
マクスウェル方程式を解くために、少なくとも2つのタイプのモード法、すなわち、Fourierモデル法(FMM)、厳密結合波解析(RCWA)法、及び多項式モーダル法(PMM)を使用することができることも留意されたい。Fourierモーダル法(FMM)は、1D、2D、又は3D周期構造に特によく適している。非周期構造の場合、非周期フーリエモデル法(AFMM)を使用することが可能であり、これは、複素座標の変化によって、周期系のソルバーを完全整合層(又はPML)と組み合わせる。これは、フーリエ基底、複素座標におけるMaxwell方程式、及びStrattonとChuの積分形式を組み合わせるハイブリッド法を導入することによって、入射平面波(入力場)及び非周期回折場を同じ形式で記述することを必要とする。しかしながら、金属構造又は高屈折率コントラストを有する構造の場合、多項式モード法(PMM)又は非周期的多項式モーダル法(APMM)を使用することが好ましい。
図2に非限定的な様式で示されるように、コンピュータ8は、デバイス1(ランダムアクセスメモリ7及びプロセッサ6)に加えて、大容量メモリ15も含むことができることも留意されたい。更に、このコンピュータ8は、任意選択的に、デジタルシグナルプロセッサ17によってそれ自体既知の様式で整形及び/又は復調及び/又は増幅された後、計算又は処理に使用するための命令及びデータを受信するための入力インターフェース16も含むことができる。加えて、このコンピュータ8は、特にメッセージ及び各最適化の結果を配信するために、出力インターフェース18も含むことができる。
Claims (16)
- S個の空間(4s)によって互いに分離され、各々が材料の少なくとも1つの層を含むP個のサブ構造(3p)(P≧2及びS≧1である)を含む構造(2)を、前記構造(2)が少なくとも1つの電磁源によって選択された電磁励起に対して選択された応答を有するように生成するための方法(100~230)であって、最適化ステップ(110~230)を含むことを特徴とし、前記最適化ステップ(110~230)が、前記空間(4s)及びサブ構造(3p)の第1の設計変数の第1のシーケンス変動及び第2の設計変数の第2のシーケンス変動に対する選択された応答の感度を表す性能指数を計算し、次いで、計算された前記性能指数の勾配を計算し、その後、前記性能指数を改善するために、計算された前記勾配に応じて、第1及び第2のシーケンスのうちの少なくとも1つの第1又は第2の設計変数を修正し、前記性能指数が設定された目標を表していない限り、かつ/又は前記性能指数が選択された値未満である限り、前記最適化ステップ(110~230)を繰り返すことを含み、前記第1のシーケンスのP+S個の前記第1の設計変数及び前記第2のシーケンスのP+S個の前記第2の設計変数が、三次元空間の3つの異なる方向のうちの1つにおいて画定される、サブ構造(3p)又はサブ構造(3p)間の空間(4s)の幅である、方法(100~230)。
- 初期化ステップ(100)であって、初期のシーケンスと称され、各々がP+S個の設計変数を含む、第1及び第2の設計変数シーケンスが生成される、初期化ステップ(100)、を含むことを特徴とし、また、第1の最適化ステップ(110~230)において、これらの初期の第1及び第2の設計変数シーケンスが、それぞれP+S個の第3の設計変数の初期の第3のシーケンス及びP+S個の第4の設計変数の初期の第4のシーケンスに変換され、次いで、前記性能指数が、これらの前記第3のシーケンスのP+S個の第3の設計変数及び前記第4のシーケンスのP+S個の第4の設計変数から計算され、次いで、前記最適化ステップ(110~230)の各反復において、前記性能指数が、前の最適化ステップ(110~230)中に決定されたP+S個の第1の設計変数の前記第1のシーケンス及び前記先行する最適化ステップ(110~230)中に決定された新しいP+S個の第4の設計変数の前記第4のシーケンスの変換から導出された新しいP+S個の設計変数の前記第3のシーケンスから計算されることを特徴とし、前記第3のシーケンスの前記第3の設計変数及び前記第4のシーケンスのP+S個の第4の設計変数の各々が、原点に対する、かつ前記幅が画定される三次元空間の方向に沿った、サブ構造の位置(3p)又はサブ構造(3p)間の空間(4s)を表し、各位置が、前の位置と対応する第1又は第2の設計変数との間の合計に等しい、請求項1に記載の方法。
- 各最適化ステップ(110~230)において、最大P+S個のサブ反復を最適化するサブステップでは、前記性能指数の前記勾配にそれぞれ依存する最大P+S個の感度パラメータのシーケンスが計算され、次いで、前記P+S個のサブ反復の各々で、第5の変数のペアが、それぞれ前記第3のシーケンスのP+S個の前記第3の設計変数、前記対応するP+S個の感度パラメータ、及び少なくとも1つの選択された制約から、前記第3のシーケンスにおける最も強い感度を有する前記第3の設計変数から始まり、最も低い感度を有する前記第3の設計変数で終わるまで、反復計算され、次いで、選択された基準に従って、現在の反復の検討されるサブ反復中に計算された前記第5の変数のペア及び前記第5の変数が計算される前記第3の設計変数を含むトリプレットから、これらの2つの第5の変数及びこの第3の設計変数の最良のものが決定され、次いで、選択された基準に従って、これらの2つの第5の変数及び第3の設計変数の最良のもの並びに最大P+S-1個の残りの第3の設計変数のシーケンスの残りから構成される最大P+S個の第3の設計変数の新しい第3のシーケンスが更新され、次いで、新しい第4のシーケンスが、更新された前記第3のシーケンスで構成され、次いで、新しいP+S個の第2の設計変数の新しい第2のシーケンスが、第4の設計変数の前記新しい第4のシーケンスから計算され、次いで
、新しいP+S個の第1の設計変数の新しい第1のシーケンスが、それぞれ前記新しい第2のシーケンスの前記新しいP+S個の第2の設計変数及びP+S個の対応するノイズパラメータから生成され、次いで、新しいP+S個の第3の設計変数の新しい第3のシーケンスが、前記新しいP+S個の第1のシーケンスの前記新しいP+S個の第1の設計変数から計算されることを特徴とする、請求項2に記載の方法。 - 各制約が、最小幅及び最大幅を含む群から選択されることを特徴とする、請求項3に記載の方法。
- 各最適化ステップ(110~230)において、前記性能指数が、対応する前記第3の設計変数を使用するフォワードシミュレーション及び随伴シミュレーションから、並びに前記第1の最適化ステップ(110~230)中の対応する前記第4の設計変数を使用するフォワードシミュレーション又は前記先行する最適化ステップ(110~230)中に生成された対応する新しい前記第4の設計変数のいずれかから計算されることを特徴とする、請求項2~4のいずれか一項に記載の方法。
- 各フォワードシミュレーション及び各随伴シミュレーションにおいて、双極子、ソース線、平面波、又は導波路の導波モードを構成する電磁源を使用することを特徴とする、請求項5に記載の方法。
- 前記構造(2)が、三次元空間の3つの異なる方向のうちの少なくとも1つにおいて周期性を有する幾何学的形状を有することを特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
- 前記構造(2)が、サブ構造(3p)及びサブ構造(3p)間の空間(4s)の配置からなる幾何学的形状を有し、少なくとも1つの別個の基本設計を形成し、前記幾何学的形状が、例えば、線、長方形、円柱、球、平行六面体、環、及び一組の同心環又は偏心環を含む群から選択される正準形を有する、請求項7に記載の方法。
- 前記構造(2)が、三次元空間において周期性のない幾何学的形状を有することを特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
- 前記第1のシーケンスのP+S個の前記第1の設計変数及び前記第2のシーケンスのP+S個の第2の設計変数が、最初にランダムに生成されることを特徴とする、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
- 前記電磁源が、前記構造(2)の外側又は前記構造(2)の内側に位置することを特徴とする、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
- 前記第1のシーケンスの前記第1の設計変数及び前記第2のシーケンスの第2の設計変数の各々が、前記電磁源によって生成される電磁場の波長の関数であることを特徴とする、請求項1~11のいずれか一項に記載の方法。
- 前記電磁源が、少なくとも1つの空間変数に基づいて電磁場を生成することを特徴とする、請求項1~12のいずれか一項に記載の方法。
- 一組の命令を含むコンピュータプログラム製品であって、前記命令が、処理手段によって実行されたとき、S個の空間(4s)によって互いに分離され、各々が材料の少なくとも1つの層を含むP個のサブ構造(3p)(P≧2かつS≧1である)を含む構造(2)を最適化し、この構造(2)が少なくとも1つの電磁源によって選択された電磁励起に対
して選択された応答を有するようにする、請求項1~13のいずれか一項に記載の方法を実装することができる、コンピュータプログラム製品。 - S個の空間(4s)によって互いに分離され、各々が材料の少なくとも1つの層を含むP個のサブ構造(3p)(P≧2及びS≧1である)を含む構造(2)を、前記構造(2)が少なくとも1つの電磁源によって選択された電磁励起に対して選択された応答を有するように生成するためのデバイス(1)であって、最適化操作を実行するように構成された少なくとも1つのプロセッサ(6)と、少なくとも1つのメモリ(7)と、を含むことを特徴とし、前記最適化操作が、空間(4s)及びサブ構造(3p)の第1の設計変数における第1のシーケンス変動及び第2の設計変数における第2のシーケンス変動に対する選択された応答の感度を表す性能指数を計算し、次いで、計算された前記性能指数の勾配を計算し、その後、前記性能指数を改善するために、計算された前記勾配に応じて、前記第1及び第2のシーケンスのうちの少なくとも1つの第1又は第2の設計変数を修正し、前記性能指数が設定された目標を表していない限り、かつ/又は前記性能指数が選択された値未満である限り、前記最適化操作を繰り返すことからなる、デバイス(1)。
- 請求項15に記載のデバイス(1)を含むことを特徴とする、電子装置(8)。
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