JP2024501402A - ベンゾオキサジンの触媒 - Google Patents

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Abstract

本発明は、遊離脂肪族ヒドロキシル基及びモノエステルを含むベンゾオキサジンを産生するためのプロセスに関し、本プロセスは、以下のステップを含む:a)フェノール酸誘導体と単官能性オリゴマーまたは分子をブレンステッド型酸触媒の存在下、80℃~200℃の温度で、12時間~48時間反応させるステップであって、これにより、モノフェノール末端オリゴマーまたは分子を生じさせるステップと、b)ステップa)のモノフェノール末端オリゴマーまたは分子と、アミノアルコール、第一級アミン誘導体、及びパラホルムアルデヒドの混合物を80℃~100℃の温度範囲で、1時間~48時間撹拌しながら反応させるステップと、を含む。【選択図】なし

Description

本発明は、エステル交換機構に基づくベンゾオキサジン化合物用の触媒の分野に関する。
ベンゾオキサジンは、高温及び可燃性性能、高強度、熱安定性、低吸水率、耐薬品性、低溶融粘度、及びほぼゼロの収縮などの熱硬化特性を付与する。しかし、重合には多くの時間及び高温を必要とする。これは、例えば、高い生産ペースが必要な複合同化など、多くの産業分野での使用を妨げる。
この欠点に対処するには、触媒を添加してベンゾオキサジンの硬化に不可欠な要件を減少させることができる。中でも、リチウム、亜鉛、ナトリウム、またはアンモニウム塩は、重合開始温度(Tonset)を低下させ、最良の場合Tonset=160℃に達する。
しかし、これらの触媒は、ネットワークに共有結合により連結していないため、時間の経過とともに放出され得る。さらに、それらのほとんどは有害である。カルボン酸含有ベンゾオキサジンは、ベンゾオキサジンの熱重合用の触媒としても使用された。他の文献では、ベンゾオキサジンベースのフェノール樹脂と、触媒としての強カルボン酸及び弱カルボン酸及びフェノールとの反応について言及している。
しかし、これらの触媒系は、加熱下では十分に安定ではない。
発明の開示
本発明は、少なくとも1つの上記の欠点に対する解決策を提供する技術的課題を有する。より具体的には、本発明は、ベンゾオキサジンモノマーの重合のための触媒系を提供するという一般的な技術的課題を有する。
この目的のために、本発明は、遊離脂肪族ヒドロキシル基及び式(I)のモノエステルを含有するベンゾオキサジンに関する。
(式中、Rは、直鎖状または分枝鎖状のC~C12アルキル基またはアルコキシ基、直鎖状または分枝鎖状のC~Cアルケニル基またはアルキレンオキシ基、置換もしくは非置換の直鎖状もしくは分枝鎖状のC~Cアルキニル基、シクロ(C~Cアルキル)基、ヘテロシクロ(C~Cアルキル)、直鎖状または分枝鎖状のC~CアルキルまたはC~Cアルケニル置換または非置換のフェニル基及び(CH)n-フェニル基(式中、n3は、1~10の整数である)からなる群から選択され、
R’は、以下のうちの少なくとも1つからなる群から選択される;-CH、C-(CHn3-CH基、C-(CHn3-CH-(CH基、C-(CHn3-(CHZ)n4-(CH基、C-(CHn3-(CHZ)n4-(CHn3-CH基、C-(CHZ)n4-(CHn3-CH基、C-(CHZ)n4-[(CHn3-CH基、C-置換または非置換のC~C直鎖状または分岐鎖状アルケニル基、直鎖状もしくは分枝鎖状のC~Cアルキル置換もしくは非置換のフェニル、またはN、O及びSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含むフェニル、C-(CHn3-C~C直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル置換もしくは非置換フェニル、またはN、O及びSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含むフェニル、C-(CHn3-C~C直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル置換もしくは非置換フェニル、またはN、O及びS-(CHn3-CHから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含むフェニル、C-(CHn3-C-C直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル置換もしくは非置換フェニル、またはN、O及びS-(CHn3-CH-(CHから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含むフェニル、C-(CHn3-C~C直鎖もしくは分枝鎖アルキル置換もしくは非置換フェニル、またはN、O及びS-(CHn3-(CHZ)n4-(CH基から選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含むフェニル、C-(CHn3-C~C直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル置換もしくは非置換フェニル、またはN、O及びS-(CHZ)n4-(CH)n-CH基から選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含むフェニル、C-(CH)n-(CHZ)n4-C~C直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル置換もしくは非置換フェニル、またはN、O及びS-(CHn3-CH基から選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含むフェニル;式中、n及びnは、独立して1~10の整数であり、Zは、以下からなる群から選択される;直鎖状または分枝鎖状のC~Cアルキル基またはアルコキシ基、直鎖状または分枝鎖状のC~Cアルケニル基またはアルキレンオキシ基、及び直鎖状または分枝鎖状のC~CアルキルまたはC~Cアルケニル置換または非置換のフェニル基、少なくとも1つのO原子は、2つの隣接するCの間に存在するか存在せず、またはR’が省略される。「R’が省略される」とは、エステル部分がy=0で芳香環に直接連結していることを意味する。
は、直鎖状または分枝鎖状C~C20、好ましくはC~Cアルキル基またはアルコキシ基、シクロ(C~Cアルキル)基、ヘテロシクロ(C~Cアルキル)基からなる群から選択され、ここでヘテロ原子は、N、S、及びO、直鎖状または分枝鎖状のC~Cアルケニル基またはアルキレンオキシ基、置換または非置換直鎖状または分枝鎖状のC~Cアルキニル基、直鎖状または分枝鎖状のC~CアルキルまたはC~Cアルケニル置換もしくは非置換フェニル基、(CH)n-フェニル基及び-(CH)n-O-(CH)n(式中、n3及びn4は、独立して1~10の整数である)から選択され;
**は、Rと同じであり、さらに以下から選択されるメンバーを含む;O-、N-またはS-(CH)n-CH-(CH基、O-、N-、またはS-(CHn3-(CHZ)n4-(CH基、O-、N-、またはS-(CHn3-(CHZ)n4-(CHn3-CH基、O-、N-、またはS-(CHZ)n4-(CHn3-CH基、O-、N-、またはS-(CHZ)n4-[(CHn3-CH基、及びO-置換または非置換のC~C直鎖状または分岐鎖状のアルキニル基、(式中、Zは、R’について定義されたとおりである)、-(CHn3-C≡N基、多環式芳香族または複素芳香族炭化水素、例えば、ナフタレン、アントラセン、フルオレン、フェナントレン(任意により、直鎖状または分枝鎖状のC~Cアルキル基またはアルコキシ基で置換されている)、シクロ(C~Cアルキル)基、ヘテロシクロ(C~Cアルキル)基、直鎖状または分岐鎖状のC~Cアルケニル基またはアルキレンオキシ基、または置換もしくは非置換の直鎖状もしくは分岐鎖状のC~Cアルキニル基、ここで、n3及びn4は、独立して1~10の整数である;
***は、H、OH、及びO-直鎖状または分枝鎖状のC~Cアルキル基からなる群から選択され、さらに直鎖状もしくは分枝鎖状のC~C15アルキル基またはC~C15のアルケニル基または
を含み、
x値は、0~1であり、y値は、1-xであり、好ましくは0.1~1、より好ましくは0.5~1である。
本発明の文脈では、x及びyは、アミノアルコール及び他のアミン(複数可)から調製される場合のベンゾオキサジン基間の割合を表す。換言すると、x及びyは、次のように定義され得る。
ここで、
及び
は、触媒の分子あたりのアミノアルコールの数であり、
は、触媒の分子あたりのアミンの数(アミノアルコールの数を除く)を表し、
は、触媒分子あたりのアミノ基の総数である。
式(I)のモノエステル-ベンゾオキサジンは、ヒドロキシル基、エステル結合及びベンゾオキサジン環を含み、これらの組み合わせが、本発明の本質的な特徴である。出願人は、ベンゾオキサジンモノマーが、OH結合とエステル結合との間で起こるエステル交換を有利に引き起こし、ベンゾオキサジンの重合の引き金となり得ることを示した。ベンゾオキサジン環の特徴的な第三級アミンは、エステル交換反応を触媒し、これによりベンゾオキサジン開環重合(ROP)が触媒され、ポリベンゾオキサジン誘導体が生成される。これは、有益なループと考えられ得る。したがって、遊離脂肪族ヒドロキシル基を含むモノエステルベンゾオキサジンは、自己重合としてROP反応の触媒となる。さらに、このようなモノエステルベンゾオキサジンは、従来の市販のベンゾオキサジンに導入されると、より低温かつ短時間で、重合を引き起こす。このようなモノエステルベンゾオキサジンは、高収率で環境保護エステル交換を伴い、溶剤がなく、有害でない。
式(I)の化合物によれば、R’は、エステル結合とフェノール環との間に架橋を形成する構造であり、R***は、フェノール環の置換基である。R***は、メタ位(複数可)にあることが好ましい。
Rは、好ましくは、直鎖状または分枝鎖状のC~Cアルキル基またはアルコキシ基、直鎖状または分枝鎖状のC~Cアルケニル基またはアルキレンオキシ基、非置換の直鎖状または分枝鎖状のC~Cアルキニル基、非置換フェニル基及び(CHn3-フェニル基(式中、n3は、1~6の整数である)からなる群から選択され得る。
R’は、以下のうちの少なくとも1つからなる群から選択され得る;-CH、C-(CHn3-CH基、C-(CHn3-CH-(CH基、C-(CHn3-(CHZ)n4-(CH基、C-(CHn3-(CHZ)n4-(CHn3-CH基、C-(CHZ)n4-(CHn3-CH基、C-(CHZ)n4-[(CHn3-CH基、C-置換または非置換のC~C直鎖状もしくは分岐鎖状アルケニル基、またはN、O及びSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含む非置換フェニルまたはフェニル、N、O及びSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含むC-(CHn3-非置換フェニルまたはフェニル、N、O及びS-(CHn3-CHから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含むC-(CHn3-非置換フェニルまたはフェニル、N、O及びS-(CHn3-CH-(CHから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含むC-(CHn3-非置換フェニルまたはフェニル、N、O及びS-(CHn3-(CHZ)n-(CH基から選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含むC-(CH)n-非置換フェニルまたはフェニル、N、O及びS-(CHZ)n-(CHn3-CH基から選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含むC-(CHn3-非置換フェニルまたはフェニル、N、O及びS-(CHn3-CH基から選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含むC-(CHn3-(CHZ)n4-非置換フェニルまたはフェニル;式中、n3及びn4は、独立して1~6の整数であり、Zは、以下からなる群から選択される;直鎖状または分枝鎖状のC~Cアルキル基またはアルコキシ基、直鎖状または分枝鎖状のC~Cアルケニル基またはアルキレンオキシ基、及び非置換のフェニル基、少なくとも1つのO原子は、2つの隣接するCの間に存在するか存在しない。
好ましくは、Rは、直鎖状または分枝鎖状のC~C、好ましくはC~Cアルキル基またはアルコキシ基、直鎖状または分枝鎖状のC~Cアルケニル基またはアルキレンオキシ基、非置換の直鎖状または分枝鎖状のC~Cアルキニル基、非置換フェニル基及び(CHn3-フェニル基、及び-(CHn3-O-(CH)n(式中、n3及びn4は、独立して、1~6の整数である)からなる群から選択され得る;
好ましくは、R**は、Rと同じであり、O-、N-、またはS-(CHn3-CH-(CH基、O-、N-、またはS-(CHn3-(CHZ)n4-(CH基、O-、N-、またはS-(CHn3-(CHZ)n4-(CHn3-CH基、O-、N-、またはS-(CHZ)n4-(CHn3-CH基、O-、N-、またはS-(CHZ)n4-[(CHn3-CH基、O-置換または非置換のC~C直鎖状または分枝鎖状アルキニル基(Zは、上で定義したとおりである)、-(CHn3-C≡N基、シクロ(C~Cアルキル)基、ヘテロシクロ(C~Cアルキル)基、及び多環芳香族または複素芳香族炭化水素(ここで、ヘテロ原子は、N、S、O、例えば、ナフタレン、アントラセン、フルオレン、フランから選択される)から選択されるメンバーをさらに含み得、これらは、直鎖状または分枝鎖状のC~Cアルキル基またはアルコキシ基、直鎖状または分枝鎖状のC~Cアルケニル基またはアルキレンオキシ基によって、または置換もしくは非置換の直鎖状もしくは分枝鎖状のC~Cアルキニル基によって、任意により置換され得、式中、n3及びn4は、独立して1~6の整数である。
***は、好ましくは、H、OH、及びO-直鎖状または分枝鎖状のC~Cアルキル基からなる群から選択され得、さらに直鎖状もしくは分枝鎖状のC~C10アルキル基またはC~C10のアルケニル基または
を含み得る。
より好ましくは、Rは、基-CH、-(CHn3-CH、-(CHn3-CH-[(CHn3-CH、-C(CH、-(CHn3-(C)、-(CHn3-CH=CH及び-(CHn3-C≡CHからなる群から選択され得、式中、n3は、1~5の整数である。
より好ましくは、R’は、基-CH、C(CH)、-C-CH(CHCH)、-C(CHCHCH)、-C-CH(CHCH、-C-CH(CHCH、-C(C)、-C(CH)CH、C(CH)CHCH及び-C(C)CH-CHからなる群から選択され得る。
より好ましくは、Rは、-CH、-(CH)n-CH、-(CH)n-CH-[(CH)n-CH、-C(CH、(CH)n-(C)、-(CH)n-CH=CH、-(CH)n-C≡CH、-(CH)n-O-(CH)n(式中、n3及びn4は、独立して、1~4の整数である)、フェニル、及び-(CH-フェニルの基からなる群から選択され得る。
より好ましくは、R**は、基Rであってよく、または、基CH、-(CHn3-CH、-(CHn3-CH-[(CHn4-CH、-C(CH、(CHn3-(C)、-(CHn3-CH=CH、-(CHn3-C≡CH、O-(CHn3-C≡CH、O-(CHn3-C≡N,(CHn3-C≡N、及び-(CHn3-置換または非置換フラン、フェニル(式中、n3及びn4は、独立して1~4の整数である)からなる群から選択され得る。
***は、好ましくは、H、OH、及びO-直鎖状または分枝鎖状のC~Cアルキル基からなる群から選択され得、さらに直鎖状もしくは分枝鎖状のC~Cアルキル基またはC~Cのアルケニル基または
を含み得る。より好ましくは、R***は、Hである。
示されたR、R’、R、R**、R***及びそれらの組み合わせは、互いに独立して使用され得る。
上で定義した「置換された」という表現は、C~Cにおけるいくつかの直鎖状または分枝鎖状のアルキル基の存在に関する。
本発明はまた、遊離脂肪族ヒドロキシル基及び式(I)のモノエステルを含有するベンゾオキサジンを産生するためのプロセス(1)に関し、以下のステップを含む。
a)少なくとも1つのR***基を含む式(II)のフェノール酸誘導体と、
式(III)の単官能性オリゴマーまたは分子を、R-OH(III)ブレンステッド型酸触媒の存在下で、80℃~200℃の温度で12時間~48時間反応させて、式(IV)のフェノール末端オリゴマーまたは分子が得られるステップ:
と、b)式(IV)のフェノール末端オリゴマーまたは分子を
-式(V)のアミノアルコール:
-式(VI)の第一級アミン誘導体、R**-NH(VI)、及び
-式(VII)のパラホルムアルデヒドの混合物と、
80℃~100℃の温度範囲で、1時間~48時間、撹拌しながら反応させるステップ;(式中、R、R’、R、R**、R***、x及びyは、独立して、上記で定義したとおりである。ただし、フェノール酸誘導体の少なくとも1つのR***が、-OH基に関してオルト位にあるとき、R***は、Hである)。
式(I)の遊離脂肪族ヒドロキシル基を含むモノエステルベンゾオキサジンは、2段階で合成される。第1のステップ(ステップa))は、触媒量で導入されたブレンステッド型酸触媒の存在下での、脂肪族ヒドロキシル基を末端基とする単官能性分子またはオリゴマーとフェノール酸誘導体との間のフィッシャーエステル化に相当する。これらの試薬は共に、80℃~200℃で機械的に撹拌しながら12~48時間反応させる。第2ステップ(ステップb))は、新たに調製したエステル及びフェノール官能基化分子と、パラホルムアルデヒド、線状二官能性分子アミノアルコール、及び第一級アミン誘導体とのマンニッヒ縮合に相当する。ここで、xは、0~1であり、y=1-xである。
本発明のモノエステル-ベンゾオキサジンモノマーは、ベンゾオキサジン環の開環を伴う重合及び加熱下での自己重合によって、ポリベンゾオキサジン誘導体を得るのに有利に好適である。
したがって、出願人は、モノエステル-ベンゾオキサジンが、OH結合とエステル結合との間でエステル交換反応を有利に引き起こし得、ベンゾオキサジン環の開環を引き起こし得、これにより、第三級アミンの形成を引き起こし得ることを示した。この第三級アミンは、エステル交換反応を触媒し、これによりベンゾオキサジン開環重合(ROP)が触媒され、ポリベンゾオキサジン誘導体が生じる。
本出願人は、特定の出発反応物が、脂肪族ヒドロキシル基を含むベンゾオキサジンモノエステルを提供し、それが重合後、重合ベンゾオキサジンを含むポリベンゾオキサジン誘導体を付与することを示した。
特定の誘導体の反応から得られるベンゾオキサジン環により、加熱時にこの材料が架橋(加工)できるようになり、交換可能で可逆的なエステル結合及び遊離脂肪族ヒドロキシル基が、再加工を助ける。ベンゾオキサジン環部分は、高温及び可燃性性能、高強度、熱安定性、低吸水率、耐薬品性、低溶融粘度、及びほぼゼロの収縮などの熱硬化特性を付与する。
フェノール酸誘導体(式(II))は、フェノール環の置換に関連する少なくとも1つ、より好ましくは1~4個のR***基、及びエステル結合とフェノール環との間の架橋の性質に関連するR基を含み得る。
フェノール酸誘導体(式(II))は、ステップa)の動力学またはステップb)のオキサジン閉環に悪影響を及ぼし得る立体障害を回避するために、フェノールのオルト位に干渉しないR***基を保持することが有利である。したがって、R***基は、フェノールのオルト位のR***がHであるという条件で、先に定義したような短鎖基を有するように有利に選択され得る。
いくつかの実施形態では、2つのフェノールのオルト位が存在し得、そのそれぞれが、R***基では、Hである。
一例として、フェノール酸誘導体がモノフェノールである場合、x=1及びy=0であるが、フェノール酸誘導体がジフェノールである場合、x=0.5、及びy=0.5である。
本発明の文脈において、「フェノール酸誘導体」中の「誘導体」とは、フェノール及びカルボン酸部分を有する化合物を意味する。したがって、「フェノール酸誘導体」とは、限定されるものではないが、フェノール部分及びカルボン酸部分を有する有機化合物も意味する。
フェノール酸誘導体は、より好ましくは、モノ-、ジ-、トリ-ヒドロキシ安息香酸誘導体、アナカルド酸誘導体、ヒドロキシ桂皮酸誘導体、脂肪族X-ヒドロキシフェニル酸誘導体(Xは、2~4である)、脂肪族ジフェノール酸誘導体、またはそれらの混合物からなる群から選択され得る。
最も好ましい脂肪族モノ-、ジ-、トリ-ヒドロキシ安息香酸誘導体は、式(VIII)のものであり得る。
式中、R’は、省略され、R~R基は、R***に相当し、R~Rのうちの1つは、ヒドロキシル基であり、少なくとも1つのHが、フェノール性オルト位にあり、残りは上で定義されたものである。
特に、式(VIII)において、R~Rの少なくとも1つの組み合わせは、以下からなる群から選択され得る:
=OH、R=H、R=R=R=HまたはCHまたはCH-CHまたはCH-CHCHまたはCH-CH(CH
=OH、R=R=H、R=R=HまたはCHまたはCH-CHまたはCH-CHCHまたはCH-CH(CH
=OH、R=R=H、R=R=HまたはCHまたはCH-CHまたはCH-CHCHまたはCH-CH(CH
=OH、R=R=H、R=R=HまたはCHまたはCH-CHまたはCH-CHCHまたはCH-CH(CH
=OH、R=H、R=R=R=HまたはCHまたはCH-CHまたはCH-CHCHまたはCH-CH(CH
最も好ましいアナカルド酸誘導体は、式(IX)のものであり得る。
(式中、R’は、省略される、またR***は、
である)。
最も好ましいヒドロキシ桂皮酸誘導体は、式(X)のものであり得る。
(式中、R~Rは、R***に相当し、R~Rのうちの1つは、ヒドロキシル基であり、少なくとも1つのHは、フェノール性オルト位にあり、残りはHであり、任意によりC~Cの脂肪族アルキル基またはアルコキシ基である)。
最も好ましい脂肪族X-ヒドロキシフェニル酸誘導体は、式(XI)の脂肪族ヒドロキシフェニル酸(X=1)、ジ-ヒドロキシフェニル酸(X=2)、脂肪族トリ-ヒドロキシフェニル酸(X=3)及び脂肪族テトラ-ヒドロキシフェニル酸(X=4)、またはそれらの混合物からなる群から選択され得る。
(式中、R及びR***は、前に定義したとおりである)。
環内のR***の数は、環内のヒドロキシル基の数に依存し、少なくとも1つのR***、好ましくは1~3は、フェノールのオルト位に向かってHであり、整数qは、1~3で構成される。
最も好ましいジフェノール酸誘導体は、式(XII)のものである。
(式中、-R-C-R-部分は、R’であり;
それぞれのフェノール環において、少なくとも1つのR***(好ましくは1~3)は、フェノールのオルト位に向かってHであり、別の方法では、R***は、前述の定義のとおりであり、Rは、(CHn5CH、(CHn4-(脂肪族C~C脂肪族アルキルまたはアルコキシ置換または非置換フェニル基)(式中、nは、1~12、好ましくは1~10、より好ましくは1~6の整数である)、及び(CHn5(CH(CH)からなる群から選択され、
は、(CHn6(式中、nは、1~3までの整数である)、CH(CHn6(CH)、CH(CH(CH)及びC(CHからなる群から選択され、(CHn6が、立体障害を下げるために最も好ましい。
4,4-ビス(4-ヒドロキシフェニル)吉草酸(VAまたはDPA)が最も好ましい。
式(III)の単官能性オリゴマーまたは分子は、アルコール誘導体、R-OHである。Rは、上で定義したとおりである。
ブレンステッド酸型の触媒は、フィッシャーエステル化に一般的に使用されるものであり、パラトルエンスルホン酸(p-TSA)、無水塩酸(HCl)、リン酸(HPO)、メタン酸(CH-COH)、硫酸、トシル酸、及びルイス酸、例えば、スカンジウム(III)トリフラートが挙げられる。触媒の含有量は、典型的には、0.5重量%~2重量%であり得る。
ステップa)は、95%を超える最良の合成収率のために、80℃~150℃、最も好ましくは100℃~140℃の範囲の温度で有利に実施され得、選択される温度は、反応物の性質、すなわち反応物媒体の融解温度に依存する。
有利には、ステップa)は、少なくとも95%の最高収率を得るために12時間~24時間実施され、持続時間は、反応速度に基づく。
ステップa)における出発反応物であるフェノール酸誘導体:単官能性分子またはオリゴマーのそれぞれの化学量比は、好ましくは1.0~3.0当量:1.0当量であり得、結果として、1.0当量のフェノール末端オリゴマーまたは分子が得られる。
このプロセスの第2ステップであるステップb)は、任意により触媒の存在下で、ステップa)((式IV))のフェノール末端オリゴマーまたは分子と、アミノアルコール(式(V))、式(VI)の第一級アミン誘導体、パラホルムアルデヒドとのマンニッヒ縮合型反応に相当する。したがって、外部触媒の使用を必要としないため、ステップb)は、より容易な方法で実施される。
有利には、式(V)のアミノアルコールは、最高収率及び最良の反応条件でオキサジン環を得るために、第一級アミン部分及び脂肪族ヒドロキシル部分を有する直鎖状アミノアルコール誘導体であるR基を含む。
式(V)のアミノアルコールは、より好ましくは、2-アミノエタノール、2-(2-アミノエトキシ)エタノール、2-アミノ-2-メチルプロパノール、5-アミノペンタン-1-オール、ヘプタミノール、及びジグリコールアミン、またはそれらの混合物から選択され得る。
第一級アミン誘導体には、上で定義したR**基が含まれる。
本発明の文脈において、「第一級アミン誘導体」中の「誘導体」は、第一級アミン部分を有する化合物を意味する。したがって、「第一級アミン誘導体」とは、限定するものではないが、第一級アミン基を有する有機化合物も意味する。
第一級アミン誘導体は、Rの定義を有するR**を有し、アリルアミン、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、イソプロピルアミン、ヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン、ステアリルアミン、2-アミノフルオレン、アミノフェニルアセチレン、プロパルギルエーテルアニリン、4-アミノベンゾニトリル、フルフリルアミン及びアニリン、またはそれらの混合物からなる群からさらに選択され得る。
ステップb)の温度範囲は、好ましくは80℃~95℃であり得、これにより、少なくとも75%の最高変換収率を得ることができる。
有利には、ステップb)は、少なくとも75%の最高収率を得るために、1時間から3時間実施される。
本発明の1つの利点は、ステップb)がいかなる触媒もなく、実施されることである。
ステップb)の出発反応物質、フェノール末端オリゴマーまたは分子:アミノアルコール:第一級アミン誘導体:パラホルムアルデヒドのそれぞれの化学量は、好ましくは1.0当量:x(1.0当量~18.0当量):y(1.0当量~18.0当量):2.0~36.0当量であり得、結果として1.0当量モノエステル-ベンゾオキサジンとなり、ここで、x及びyは、前に定義したとおりである。また、xが大きいほど、ROPの効率が高くなることが想定される。
特定の範囲の化学量は、アミノアルコールと第一級アミン誘導体とのそれぞれの当量比に依存する。反応が起こるためには最小量を必要とすることに留意されたい。例えば、アミノアルコールの相対モル%対第一級アミン誘導体の相対モル%は、それぞれ10モル%対90モル%である。これは、第一級アミンが省略され得(0モル%)、代わりにアミノアルコールのみが使用され得る(100モル%)ことも意味する。さらに、アミノアルコール/アミン及びパラホルムアルデヒドの両方の選択された化学量範囲では、好ましくは、オキサゾリジン、トリアザ誘導体、または縮合誘導体などの直鎖状及び/または脂肪族反応副生成物のいずれかの形成が回避される。
優先的に、プロセス全体がバイオベースの反応物で実施される。
モノエステル-ベンゾオキサジン合成は、出発反応物を溶解するために溶媒を添加することができるとしても、無溶媒であることが最も好ましくあり得る。このプロセスは、本発明の利点の1つであるワンステップ合成を含む。
有利なことに、合成全体は、一般に、本発明を実施するためにさらなるモノマー精製をいずれも必要としない場合があり得る。しかし、必要に応じて、モノマーの精製は、任意の既知の技術(真空、蒸留など)によって実施され得る。
ステップa)及びb)の両方の反応混合物は、古典的な機械的撹拌機または任意の非限定的手段を使用して撹拌される。
このプロセスは、実験室規模または工業規模のいずれかで適切な容器を使用して、当業者に知られている任意の既知の手段によって実施され得る。
本発明はまた、式(I)の遊離脂肪族ヒドロキシル基を含有するベンゾオキサジンモノエステルを含むベンゾオキサジン開環重合(ROP)触媒に関する。
出願人は、モノエステル-ベンゾオキサジンが、OH結合とエステル結合との間でエステル交換反応を有利に引き起こし得、ベンゾオキサジンの重合を引き起こし得、これにより、第三級アミンの形成を引き起こし得ることを示した。この第三級アミンは、エステル交換反応を触媒し、これによりベンゾオキサジン開環重合(ROP)が触媒され、ポリベンゾオキサジン誘導体が生じる。これは、有益なループと考えられ得る。
本発明はまた、遊離脂肪族ヒドロキシル基を含有するベンゾオキサジン及び本発明またはプロセス(1)によって得られる式(I)のモノエステル、または式(XX)のベンゾオキサジンモノマーを含有するエステルのベンゾオキサジン重合の触媒としての使用にも関する。
(式中、Rは、
であり;Rは、
であり;
は、H、直鎖状または分枝鎖状のC~C、好ましくはC~C、アルキル基またはアルコキシ基、直鎖状または分枝鎖状のC~C、好ましくはC~Cのアルケニル基またはアルキレンオキシ基、置換または非置換の直鎖状または分枝鎖状のC~C、好ましくはC~Cのアルキニル基、直鎖状または分枝鎖状のC~C、好ましくはC~C、アルキルまたはC~C、好ましくはC~Cアルケニル置換もしくは非置換フェニル基からなる群から選択され、
(式中、式(XX)のR及びRは、同一であるかまたは異なり;
、x、及びxは、独立して0~1であり、共に0ではなく;
=1-x;y=1-x及びy=1-xであり;
pは、1~100であり;
’、R’、及びR’は、独立して、-C-直鎖状または分枝鎖状のC~Cアルキル基またはアルコキシ基、-C-直鎖状または分枝鎖状のC~Cアルケニル基またはアルキレンオキシ基、-C-置換または非置換の直鎖状または分枝鎖状のC~Cアルキニル基、及び-C-直鎖状または分枝鎖状のC~CアルキルまたはC~Cアルケニル置換または非置換のフェニル基からなる群から選択され;
’’は、直鎖状または分枝鎖状のC~Cアルキル基またはアルコキシ基、直鎖状または分枝鎖状のC~Cアルケニルまたはアルキレンオキシ基、置換または非置換の直鎖状または分枝鎖状のC~Cアルキニル基、及び直鎖状もしくは分枝鎖状のC~CアルキルまたはC~Cアルケニル置換もしくは非置換フェニル基からなる群から選択され;
、R**、及びR***は、独立して上で定義したとおりである)。
、x、及びxpの値は、独立して、0~1であり、共に0ではなく、好ましくは0.1~1、より好ましくは0.5~1であり、y、y、及びyの値は、それぞれ独立して、1-x、1-x、及び1-xである。いくつかの実施形態では、x及びxは、共に0でなくてもよい。
、x、x及びy、y、yは、アミノアルコールと他のアミン(複数可)から調製される場合のベンゾオキサジン基間の割合を表す。換言すれば、x、x、x及びy、y、及びyは、次のように定義できる。
ここで、
及び
は、R基あたりのアミノアルコールの数であり、
は、R基あたりのアミンの数(アミノアルコールの数を除く)を表し、
は、R基あたりのアミノ基の総数であり;
ここで、
及び
は、R基あたりのアミノアルコールの数であり、
は、R基あたりのアミンの数(アミノアルコールの数を除く)を表し、
は、R基あたりのアミノ基の総数であり;
ここで、
及び
は、R基あたりのアミノアルコールの数であり、
は、R基あたりのアミンの数(アミノアルコールの数を除く)を表し、
は、R基あたりのアミノ基の総数である。
出願人は、驚くべきことに、式(I)のモノエステル-ベンゾオキサジン及び/または式(XX)のエステル含有ベンゾオキサジンモノマーが、ベンゾオキサジンのROPに最も適していることを示した。有利には、ベンゾオキサジン環の熱重合の開始は、そのような触媒(複数可)の使用により低下する。
好ましくは、R’、R’、及びR’は、独立して、-C-直鎖状または分枝鎖状のC~Cアルキル基またはアルコキシ基、-C-直鎖状または分枝鎖状のC~Cアルケニル基またはアルキレンオキシ基、-C-置換または非置換の直鎖状または分枝鎖状のC~Cアルキニル基、及び-C-直鎖状または分枝鎖状のC~CアルキルまたはC~Cアルケニル置換または非置換のフェニル基からなる群から選択され得;
好ましくは、R’’は、直鎖状または分枝鎖状のC~Cアルキル基またはアルコキシ基、直鎖状または分枝鎖状のC~Cアルケニル基またはアルキレンオキシ基、置換または非置換の直鎖状または分枝鎖状のC~Cアルキニル基、及び直鎖状または分枝鎖状のC~CアルキルまたはC~Cアルケニル置換または非置換のフェニル基からなる群から選択され得る。
本発明はまた、式(XX)のエステル含有ベンゾオキサジンモノマーを合成するためのプロセス(2)であって、以下からなるステップを含むプロセスに関する。
a)フェノール環上に少なくとも1つのR***基を含む式(XXI)のフェノール酸誘導体を、
(式中、xは、0~1、y=1-xである)、
式(XXII)の多官能性分子またはオリゴマーと、
ブレンステッド酸型の触媒の存在下、温度25℃~200℃で1時間~72時間で反応させて、フェノール末端オリゴマーまたは分子(化合物(XXIII))を生成するステップと、
b)化合物(XXIII)を、
-式(V)のアミノアルコール、
-式(VI)の第一級アミン誘導体、
**-NH(VI)
-式(VII)のパラホルムアルデヒドの混合物と、
80℃~100℃の温度範囲で1時間~10時間撹拌下で反応させて、式(XX)の化合物を得るステップ
(式中、R、R、R**、R***、R’は、R’及びR’であり、pは、独立して、上記で定義したとおりである。ただし、フェノール酸誘導体の少なくとも1つのR***が、-OH基に関してオルト位にあるとき、R***は、Hである)。
式(XX)のエステル含有ベンゾオキサジンモノマーを合成するためのプロセス(2)では、式(XXII)の多官能性オリゴマーまたは分子を使用する一方で、式(I)の遊離脂肪族ヒドロキシル基を含有するモノエステルベンゾオキサジンを合成するためのプロセス(1)では、式(III)の単官能性オリゴマーまたは分子を使用する。
式(XXII)の多官能性分子またはオリゴマー化合物は、ベンゾオキサジンポリマーの加工温度を選択するために重要である。
式(XXII)の化合物は、有利には、1~30、より好ましくは1~20、特に1~10のp値を有し得、より好ましくは、R=Hの場合、COユニット 4MW~COユニット 50MWの範囲の分子量(MW)(COユニットのMWは、従来は、約44.05g/モルである)を有するポリエチレングリコール(PEG)を表し得る。入手が容易であるため、市販のPEG、例えばPEG200~PEG2200を使用することが好ましい。
式(XXII)の化合物において、R=Hの場合、p値は、1(エチレングリコール)~3(トリエチレングリコール-TEG)であり得る。
いくつかの他の実施形態では、式(XXII)の化合物は、グリセロール(R=CHOH)であり得る。
プロセス(2)のステップa)及びステップb)の好ましいパラメータ、基、化学量及び実施条件は、プロセス(1)のステップa)及びステップb)についてそれぞれ記載したものと同じである。
本発明は、ポリベンゾオキサジン誘導体を調製するためのプロセス(3)に関し、本プロセスは、ベンゾオキサジン触媒として、式(I)のモノエステルもしくはプロセス(1)により得られるモノエステルを含む遊離脂肪族ヒドロキシル基を含むベンゾオキサジン、または式(XX)のエステルもしくはプロセス(2)によって得られるエステルを含むベンゾオキサジンモノマー、またはそれらの混合物を含み、かつベンゾオキサジン触媒とは異なる、0重量%~99重量%のベンゾオキサジン誘導体を含む組成物を、100℃~250℃の範囲の温度で1時間~24時間重合して、ポリベンゾオキサジン誘導体を得るステップを含む。
本発明の文脈において、「ベンゾオキサジン誘導体」または「ポリベンゾオキサジン誘導体」における「誘導体」は、ベンゾオキサジン部分を有する化合物、またはベンゾオキサジン部分を有する化合物から得られる化合物を意味する。
ベンゾオキサジン触媒として、式(I)の遊離脂肪族ヒドロキシル基を含むモノエステルベンゾオキサジン、または式(XX)のエステル含有ベンゾオキサジンモノマーは、それぞれそれ自体で、またそれらの混合物と同様に反応して、ポリベンゾオキサジン誘導体を産生し得るか、または上記ベンゾオキサジン触媒とは異なる第2のベンゾオキサジン誘導体と反応し得る。
組成物中における遊離脂肪族ヒドロキシル基及び式(I)のモノエステルを含むベンゾオキサジン、または式(XX)のエステル含有ベンゾオキサジンモノマーのそれぞれの割合は限定されない。しかし、その割合は、0.5重量%~95重量%、より好ましくは1~50重量%、最も好ましくは5~10重量%の範囲内であることが有利であり得る。
本発明のポリベンゾオキサジン誘導体を調製するためのプロセスにしたがって、化合物(I)もしくは化合物(XX)、またはそれらの混合物、及び任意により上記ベンゾオキサジン触媒とは異なるベンゾオキサジン誘導体を使用して、硬化ステップである重合ステップにより、ベンゾオキサジン環が開環して、それ自体または別のベンゾオキサジン誘導体と反応して、3Dネットワークを形成する。ここで、式(I)または式(XX)の化合物は、それ自体で作用してポリベンゾオキサジン誘導体を産生することができる。
重合時間は、硬化温度及び/またはエステル含有ベンゾオキサジンモノマーの性質に依存する。重合温度は、モノマーを合成するのに必要な温度より高くなるように、所定のモノマーについて選択される。一般に、重合温度が高いほど、硬化時間が短くなる。例えば、重合温度が250℃である場合、硬化時間は、少なくとも1時間であり得、重合温度が100℃である場合、硬化時間は、24時間以下であり得る。好ましくは、硬化温度は、140℃~200℃、より好ましくは140℃~180℃であり、140℃~180℃の範囲では、1.5時間~3時間、好ましくは1.5時間~2.5時間の硬化時間となる。重合は、レーザー光、及び赤外線など、任意の公知の加熱手段により実施され得る。
このプロセスは、好ましくは重合加熱ステップよりも高い温度で行われ得る加熱ステップからなる後重合ステップを含み得る。
触媒とは異なるベンゾオキサジン誘導体は、以下からなる群から選択される化合物のクラスであり得る:
次式を有する3,4-ジヒドロ-2H-1,3-ベンゾオキサジンモノマー;
(式中、R=CH、R及びRは、共に
であり、Rは、
または
であり、
=H、またはCHであるか、
または式中、
及びRは、共に
であり、
は、
または
であるか、R=R=CH
または式中、R=R=H、
は、
であり、
=COOHであるか、
または式中、
=H、R=OH、R=H
は、
であるか、
または式中、
=H、
は、
であり、
=H、R=OHであるか、
または式中、
Ra=CH、R=OH、R=H、
は、
であるか、
または式中、
=R=R=Hであり、
は、
であるか、
または式中、
=R=H
=-CH-HC=CH及び
=OCHである;
または
=R=H
=-CH=HC-CHである、
=OCH
またはそれらの混合物のいずれかであり;R**は、上記の定義のとおりであり;
以下の式A、BもしくはCの化合物、またはそれらの混合物;
式Aの化合物:
(式中、
は、-CH-、-C(CH-、SO、-C(CF-、-C(CH)(C)-、-C(CH)(C)-、-C(C-、-CHCH-、-C10-または-C(CH)CHCHCOOH-基であり;
**は、-CHCHOH、ビニル、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、ヘキシル、シクロヘキシル、フルオレン、フェニルアセチレン、フェニルプロパルギルエーテル、ベンゾニトリル、フルフリル、フェニレン、または-(CH17CH基である);
式Bの化合物:
(式中、
は、-(CH-基(式中、n=1~10である)であるか、または
または
または
または
または
または
または
または
または
または
または
であり、
式中、R、R、R、Rは、以下からなる群から選択される:
=R=R=R=H、
=OCH、R=R=H、R=CHCH=CH
=OCH、R=R=H、R=CH=CHCH
=OCH、R=R=H、R=CHO、
=OCH、R=R=R=H、
Ra=OCH、R=R=H、R=CHO、
=OCH、R=R=H、Rc=CHCHCOOH、
=R=R=H、R=CHCHCOOH、
=R=R=H、R=CH=CHCOOH、及び
=OCH、R=R=H、R=CH=CHCOOH、
または式中、
=R=H、
は、
であり、
=COOHであるか、
または式中、
=H、R=OH、R=H
は、
であるか、
または式中、
=H、
は、
であり、
=H、R=OHであるか、
または式中、
Ra=CH、R=OH、R=H、
は、
であるか、
または式中、
=R=R=Hであり、
は、
であるか、
または式中、
=R=H、
=-CHHC=CH、及びR=OCHであるか;
または
=R=H、
=-CH=HCCH及び
=OCH
またはR=R=R=H及びRは、
であるか、
またはR=R=R=H及びR=CHCH=CH
またはR=R=R=H及びR=CHCH=CH
またはR=R=R=H及びR=CHCH=CH
式Cの化合物:
(式中、Rは、-CH-、-C(CH-、SO、-C(CF-、-C(CH)(C)-、-C(CH)(C)-、-C(C-、-CHCH-、-C10-または-C(CH)CHCHCOOH-基であり;
式中、
nは、1~10の整数であり:
は、-(CH-基(n=1~10である)であるか、
または
または
または
または
または
または
または
または
または
または
または
である。
ベンゾオキサジン誘導体:上述の3,4-ジヒドロ-2H-1,3-ベンゾオキサジンモノマー、化合物A~Cは既知であり、その合成は、WO2020/193293A1に詳述されており、またそのポリベンゾオキサジン誘導体の化学的及び物理的特性も記載されている。
本発明は、以下を含む組成物にも関する:
-ベンゾオキサジン触媒として、遊離脂肪族ヒドロキシル基、及び式(I)のモノエステルもしくはプロセス(1)によって得られるモノエステルを含むベンゾオキサジン、または式(XX)のエステルもしくはプロセス(2)によって得られるエステルを含むベンゾオキサジンモノマー、またはそれらの混合物、
-上記ベンゾオキサジン触媒とは異なる0重量%~99重量%のベンゾオキサジン誘導体、及び任意によりベンゾオキサジン部分を含まない有機分子タイプの少なくとも1つ以上の追加化合物。
好ましくは、有機分子タイプは、エポキシ樹脂、ビスマレイミド樹脂、フェノール樹脂またはベンゾオキサジン樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリオレフィン、ポリエステル及びゴムからなる群から選択される、ベンゾオキサジン部分を含まないポリマーであり得る。
組成物は、充填剤、繊維、顔料、染料、及び可塑剤、またはそれらの混合物からなる群から選択される材料をさらに含んでもよい。
このような材料の例としては、炭素繊維、ガラス繊維、粘土、カーボンブラック、シリカ、カーボンナノチューブ、グラフェン、複合材料の熱的または機械的強化のための任意の既知の手段、またはそれらの混合物のうちの少なくとも1つが挙げられる。
本発明はまた、金属、ポリマー、ガラス、及びセラミック材料からなる群から選択される、基材のための可逆的な接着剤、密封材、コーティングまたは封入システムとしての本発明によるポリベンゾオキサジンの使用に関する。好ましくは、金属及びポリマーは、上記で定義したとおりである。
本発明の他の特徴及び利点は、以下の詳細な説明及びそれらの図面から容易に理解されるであろう。
3-(4-ヒドロキシフェニル)プロパン酸ペンチル(Pent-PA-mea)を産生するための、単官能性フェノール酸とモノエステルの合成反応を示す。 3-(4-ヒドロキシフェニル)プロパン酸ペンチル(シクロ-DPA-mea)を産生するための、二官能性フェノール酸とモノエステルの合成反応を示す。 a)は、吉草酸誘導体ベンゾオキサジンモノマー(PEG-DPA-mea)のNMRスペクトルである。b)は、Pent-PA-meaのNMRスペクトルである。 a)は、PEG-PA-mea、PEG-DPA-mea、PEG-PA-fu、PEG-DPA-fuのDSC曲線を示す。b)は、Pent-PA-mea及びPent-PA-fuのDSC曲線を示す。 市販のベンゾオキサジン(ARALDITE(登録商標)MT35710)の様々な混合物のDSCである:a)単官能性エステルベンゾオキサジン(Pent-PA-mea);b)カルダノールベースのベンゾオキサジン(Card-fu、エステルまたは脂肪族ヒドロキシル官能基を含まない)(10℃.分-1、N)。 Pent-PA-mea及びAraldite(登録商標)MT35710の使用によって得られたポリベンゾオキサジンの例である。 3-(3-(2-ヒドロキシエチル)-3,4-ジヒドロ-2Hベンゾ[e][1,3]オキサジン-6-イル)プロパン酸メチル(Me-PA-mea)を産生するための、単官能性フェノール酸とモノエステルとの合成反応を示す。 Me-PA-meaエステル含有ベンゾオキサジンモノマーのNMRスペクトルを示す。 4,4-ビス(3-(2-ヒドロキシエチル)-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[e][1,3]オキサジン-6-イル)ペンタン酸メチル(Me-PA-mea)を産生するための、二官能性フェノール酸とモノエステルとの合成反応を示す。 Me-DPA-meaエステル含有ベンゾオキサジンモノマーのNMRスペクトルを示す。 a)は、Me-PA/DPA-mea/fuエステル含有ベンゾオキサジンモノマーのDSC曲線を示す。b)は、Me-PA/DPA-mea/fuエステル含有ベンゾオキサジンモノマーの等温レオロジーモニター結果曲線を示す。
すべての化学物質は市販されており、出発化合物が適用される場合には、購入したまま使用される。
実施例1
遊離脂肪族ヒドロキシル基、及びペンタノール、フロレチン酸、モノエタノールアミン及びパラホルムアルデヒドを含むモノエステル(Pent-PA-mea)を含むベンゾオキサジンの合成。
遊離脂肪族ヒドロキシル基を含むPent-PA-meaモノエステルベンゾオキサジンは、2段階で合成した(図1)。
最初のステップであるステップa)は、触媒量(0.5重量%)で導入したp-トルエンスルホン酸(p-TSA)の存在下で、ペンタノール(Pent)(1当量)と3-(4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸(フロレチン酸、PA)(1当量)との間のフィッシャーエステル化に相当する。反応物を130℃で溶融状態で一緒にし、機械撹拌によって24時間撹拌して、3-(4-ヒドロキシフェニル)プロパン酸ペンチル(Pent-PA)(1当量)を得た。
第2のステップであるステップb)は、Pent-PA(1当量)とモノエタノールアミン(mea)(1当量)及びパラホルムアルデヒド(PFA)(2当量)とのマンニッヒ縮合に相当する。これらすべての反応物を機械的撹拌によって一緒に撹拌し、溶融状態で85℃で2.5時間反応させて、遊離脂肪族ヒドロキシル基、3-(3-(2-ヒドロキシエチル)-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[e][1,3]オキサジン-6-イル)プロパン酸ペンチルを含むPent-PA-meaモノエステルベンゾオキサジンを得た。
実施例2
シクロヘキサノール、4,4-ビス(4-ヒドロキシフェニル)吉草酸(DPA)、モノエタノールアミン及びパラホルムアルデヒドからの、遊離脂肪族ヒドロキシル基モノエステル(シクロ-DPA-mea)を含むベンゾオキサジンの合成。
遊離脂肪族ヒドロキシル基を含むシクロ-DPA-meaベンゾオキサジンモノエステルは、2段階で合成した(図2)。
第1のステップであるステップa)は、触媒量(0.5重量%)で導入されたp-トルエンスルホン酸(p-TSA)の存在下で、シクロヘキサノール(1当量)と4,4-ビス(4-ヒドロキシフェニル)吉草酸(DPA)(1当量)との間のフィッシャーエステル化に相当する。反応物を130℃で溶融状態で一緒にし、機械撹拌によって24時間撹拌して、4,4-ビス(4-ヒドロキシフェニル)ペンタン酸シクロヘキシル(シクロ-DPA)(1当量)を得た。
第2のステップであるステップb)は、シクロ-DPA(1当量)、モノエタノールアミン(2当量)及びパラホルムアルデヒド(4当量)のマンニッヒ縮合に相当する。これらすべての反応物を機械的撹拌によって一緒に撹拌し、溶融状態で85℃で2.5時間、その後90℃で0.5時間反応させて、遊離脂肪族ヒドロキシル基、4,4-ビス(3-(2-ヒドロキシエチル)-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[e][1,3]オキサジン-6-イル)ペンタン酸シクロヘキシルを含むシクロ-DPA-meaモノエステルベンゾオキサジンを得た。
実施例3
フェノール酸誘導体としての4,4-ビス(4-ヒドロキシフェニル)吉草酸(DPA)からのエステル含有ベンゾオキサジンモノマーの合成。
エステル含有ベンゾオキサジンモノマーは、2段階で合成させた。
第1のステップであるステップa)は、触媒量(1重量%)で導入されたp-トルエンスルホン酸(p-TSA)の存在下で、ポリエチレングリコール(PEG)(M=400g.mol-1、p=8~9、1当量、10g)と4,4-ビス(4-ヒドロキシフェニル)吉草酸(DPA)(2当量、14.32g)との間のフィッシャーエステル化に相当する。PEG、DPA及びp-TSAを130℃で、溶融状態で一緒に反応させ、機械的撹拌により24時間撹拌して、4,4-ビス(4-ヒドロキシフェニル)吉草酸エステル末端ポリエチレングリコール(PEG-DPA)を得た。
第2のステップであるステップb)は、4,4-ビス(4-ヒドロキシフェニル)吉草酸エステル末端ポリエチレングリコール(PEG-DPA)(1当量、22.8g)、モノエタノールアミン(mea)(4当量、5.95g)及びパラホルムアルデヒド(PFA)(8当量、5.84g)との間のマンニッヒ縮合に相当する。これらすべての反応物を機械的撹拌によって一緒に撹拌し、溶融状態で85℃で2.5時間、その後90℃で0.5時間反応させて、ポリエチレングリコール末端を有する4,4-ビス(3-(2-ヒドロキシエチル)-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[e][1,3]オキサジン-6-イル)ペンタン酸であり、PEG-DPA-meaと称されるエステル含有ベンゾオキサジンモノマーを得た。
図3a)は、PEG-DPA-meaエステル含有ベンゾオキサジンモノマーのNMRスペクトル(AVANCE III HD Bruker分光計)を示し、図3b)は、Pent-PA-meaのNMRスペクトルを示す。
実施例4
図4a)は、PEG-PA-mea、PEG-DPA-mea、PEG-PA-fu、PEG-DPA-fu(「fu」は、フルフリルアミンを示す)のDSC曲線を示す。図4b)は、Pent-PA-mea及びPent-PA-fuのDSC曲線を示す。条件:10℃.min-1、N雰囲気。
PEG-PA-mea:ポリエチレングリコール末端3-(3-(2-ヒドロキシエチル)-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[e][1,3]オキサジン-6-イル)プロパン酸。
PEG-PA-fu:ポリエチレングリコール末端3-(3-(フラン-2-イルメチル)-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[e][1,3]オキサジン-6-イル)プロパン酸。
PED-DPA-fu:ポリエチレングリコール末端4,4-ビス(3-(フラン-2-イルメチル)-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[e][1,3]オキサジン-6-イル)ペンタン酸。
モノエタノールアミンの代わりにフルフリルアミンを使用し、ジフェノール酸の代わりにフロレチン酸を使用して、実施例3のようにPEG-PA-mea、PEG-PA-fu及びPEG-DPA-fuエステル含有ベンゾオキサジンモノマーを得る。
Pent-PA-fuモノマーは、モノエタノールアミンの代わりにフルフリルアミンを使用して、実施例1と同様にして得られる。
したがって、図4a及び4bは、それぞれ、多官能性エステル及び単官能性エステルを含むベンゾオキサジンのDSCサーモグラムを示す。略語「mea」及び「fu」は、それぞれモノエタノールアミン(遊離ヒドロキシル基が末端にある)及びフルフリルアミン(フラン基が末端にある)に相当する。エステル基及びフラン基を含む多官能性ベンゾオキサジン、PEG-PA-fu及びPEG-DPA-fuの場合(図2a)、DSCサーモグラムは、145℃の温度で始まり、最大値が220℃付近にある最初の発熱ピークを示す。このピークは、加熱時のベンゾオキサジン環の開環に関連する。ベンゾオキサジン環の開環は、エステル基及び遊離アルコール基を含む多官能性ベンゾオキサジンの場合は、はるかに低い温度で生じた(図2a、PEG-PA-mea及びPEG-DPA-mea)。最初の発熱ピークは105℃で始まり、最大値は175℃にある。
エステル結合と脂肪族ヒドロキシル基の間のエステル交換反応により、ベンゾオキサジンモノマーの熱開環重合が促進する。第2の発熱ピークは、脂肪族エステルの分解に相当し、両方の場合(mea及びfu)で観察される。単官能性ベンゾオキサジンの場合(図2b))、同様の傾向が観察される。熱重合の開始は、遊離ヒドロキシル基及びフラン基を含むベンゾオキサジン(Pent-PA-mea及びPent-PA-fu)では、それぞれ110℃及び140℃で発生した。
実施例5
市販のベンゾオキサジンモノマー(ARALDITE(登録商標)MT35710-Huntsmann)を、5、10、15、及び20重量%の異なる比率のPent-PA-meaと混合した。この単官能性ベンゾオキサジンの触媒活性を評価するために、すべての混合物をDSC試験に供した(図5.a)。混合物中の触媒の量を0%から20%に増加させたときに、189℃から149℃への熱重合開始の大幅な低下が観察される。同じ条件では、発熱ピークの最大値も234℃から219℃に低下する。重合のエンタルピーは、触媒として単官能性ベンゾオキサジンモノマー(Pent-PA-mea)を組み込ことによる大きい影響は受けない。したがって、この市販のベンゾオキサジンモノマー(ARALDITE(登録商標)MT35710)を、フルフリルアミン(フラン基末端)を含むがエステルまたは脂肪族ヒドロキシル官能基を含まないカルダノールベースのベンゾオキサジン(Card-fu)と混合した(図5.b)。Card-fuは、カルダノール(1当量)、フルフリルアミン(1当量)、及びパラホルムアルデヒド(2当量)を、溶媒を使用せずに80℃で24時間一緒に反応させることによって得られる。開始値が同一であるため(Card-fu対(ARALDITE(登録商標)MT35710の比))、これらの条件下では触媒活性は観察されない。
図6は、Pent-PA-mea及びARALDITE(登録商標)MT35710の使用により得られたポリベンゾオキサジンである。Pent-PA-mea及びARALDITE(登録商標)MT35710の混合物の硬化を、160℃で2時間、その後180℃で1時間行った。
実施例6
遊離脂肪族ヒドロキシル基と、メタノール、フロレチン酸、モノエタノールアミン及びパラホルムアルデヒドを含むモノエステル(Me-PA-mea)とを含むベンゾオキサジンの合成。
遊離脂肪族ヒドロキシル基を含むMe-PA-meaモノエステルベンゾオキサジンは、2段階で合成した(図7)。最初のステップであるステップa)は、触媒量(0.5重量%)で導入した濃硫酸(HSO)の存在下で、メタノール(Me)(1当量)と3-(4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸(フロレチン酸、PA)(1当量)との間のフィッシャーエステル化に相当する。反応物を還流下100℃で溶融状態で一緒にし、磁気撹拌により4時間撹拌して、3-(4-ヒドロキシフェニル)プロパン酸メチル(Me-PA)(1当量)を得た。
第2のステップであるステップb)は、Me-PA(1当量)とモノエタノールアミン(mea)(1当量)及びパラホルムアルデヒド(PFA)(2当量)とのマンニッヒ縮合に相当する。これらすべての反応物を機械的撹拌によって一緒に撹拌し、溶融状態で85℃で2.5時間、その後90℃で0.5時間反応させて、遊離脂肪族ヒドロキシル基、3-(3-(2-ヒドロキシエチル)-3,4-ジヒドロ-2Hベンゾ[e][1,3]オキサジン-6-イル)プロパン酸メチルを含むMe-PA-meaモノエステルベンゾオキサジンを得た。
図8は、Me-PA-meaエステル含有ベンゾオキサジンモノマーのH NMRスペクトル(AVANCE III HD Bruker分光計)を示す。
実施例7
メタノール、4,4-ビス(4-ヒドロキシフェニル)吉草酸(DPA)、モノエタノールアミン及びパラホルムアルデヒドからの、遊離脂肪族ヒドロキシル基モノエステル(Me-DPA-mea)を含むベンゾオキサジンの合成。
遊離脂肪族ヒドロキシル基を含むMe-DPA-meaベンゾオキサジンモノエステルは、2段階で合成した(図9)。第1のステップであるステップa)は、触媒量(0.5重量%)で導入された硫酸(HSO)の存在下で、メタノール(1当量)と4,4-ビス(4-ヒドロキシフェニル)吉草酸(DPA)(1当量)との間のフィッシャーエステル化に相当する。反応物を100℃で溶融状態で一緒にし、磁気撹拌により14時間撹拌して、4,4-ビス(4-ヒドロキシフェニル)ペンタン酸メチル(Me-DPA)(1当量)を得た。
第2のステップであるステップb)は、Me-DPA(1当量)、モノエタノールアミン(2当量)及びパラホルムアルデヒド(4当量)のマンニッヒ縮合に相当する。これらすべての反応物を機械的撹拌によって一緒に撹拌し、溶融状態で85℃で2.5時間、その後90℃で0.5時間反応させて、遊離脂肪族ヒドロキシル基、4,4-ビス(3-(2-ヒドロキシエチル)-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[e][1,3]オキサジン-6-イル)ペンタン酸メチルを含むMe-DPA-meaモノエステルベンゾオキサジンを得た。
図10は、Me-DPA-meaエステル含有ベンゾオキサジンモノマーのH NMRスペクトル(AVANCE III HD Bruker分光計)を示す。
実施例8
図11.a及び図11.bは、それぞれ、Me-PA-mea、Me-DPA-mea、Me-PA-fu、Me-DPA-fu(Me-PA/DPA-mea/fa)(「fu」は、フルフリルアミンを示す)エステル含有ベンゾオキサジンモノマーのDSC及び等温レオロジーモニター結果(160℃)曲線を示す。条件:10℃.min-1、N雰囲気。
Me-PA-fu:3-(3-(フラン-2-イルメチル)-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[e][1,3]オキサジン-6-イル)プロパン酸メチル;
Me-DPA-fu:4,4-ビス(3-(フラン-2-イルメチル)-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[e][1,3]オキサジン-6-イル)ペンタン酸メチル;
Me-PA-fu及びMe-DPA-fuエステル含有ベンゾオキサジンモノマーは、モノエタノールアミンの代わりにフルフリルアミンを使用して、それぞれ実施例6及び実施例7のように得られる。
したがって、図11.aは、単官能性及び多官能性エステルを含むベンゾオキサジンのDSCサーモグラムを示す。略語「mea」及び「fu」は、それぞれモノエタノールアミン(遊離ヒドロキシル基が末端にある)及びフルフリルアミン(フラン基が末端にある)に相当する。フルフリルアミン含有ベンゾオキサジンモノマーのDSCサーモグラムは、150℃の温度で始まる最初の発熱ピークを示す。このピークは、加熱時のベンゾオキサジン環の開環に関連する。エステル基及び遊離アルコール基を含むlベンゾオキサジンモノマーの場合、ベンゾオキサジン環の開環は、はるかに低い温度で生じた(図11.a-Me-PA-mea及びMe-DPA-mea)。最初の発熱ピークは、120℃で始まり、最大値は200℃付近にある。エステル結合と脂肪族ヒドロキシル基の間のエステル交換反応により、ベンゾオキサジンモノマーの熱開環重合が促進する。第2の発熱ピークは、脂肪族エステルの分解に相当し、両方の場合(mea及びfu)で観察される。
Me-PA/DPA-mea/fuエステル含有ベンゾオキサジンモノマーの硬化は、図11bのレオロジー測定によってモニターした。レオグラムは、次の条件下で実施する;1Hz、直線振幅1~0.1%;25mmプレート。試験は、15℃/分で80℃から160℃まで昇温させて加熱後、160℃で等温測定を実施する。複素粘度は、時間に対応させて記録される。「ゲル化時間」という用語は、軟化モノマーの複素粘度が急激に増加してゲルに変化する時間として定義される。160℃では、Me-DPA-mea、Me-DPA-fu、及びMe-PA-meaでは、それぞれ60秒、450秒、1560秒後にゲル化時間に達する。
図11.a)は、DSC曲線を示し、b)は、Me-PA/DPA-mea/fuエステル含有ベンゾオキサジンモノマーの等温レオロジーモニター結果を示す。

Claims (16)

  1. 遊離脂肪族ヒドロキシル基及び式(I)のモノエステルを含むベンゾオキサジン
    (式中、Rは、直鎖状または分枝鎖状のC~C12アルキル基またはアルコキシ基、直鎖状または分枝鎖状のC~Cアルケニル基またはアルキレンオキシ基、置換もしくは非置換の直鎖状もしくは分枝鎖状のC~Cアルキニル基、シクロ(C~Cアルキル)基、ヘテロシクロ(C~Cアルキル)、直鎖状または分枝鎖状のC~CアルキルまたはC~Cアルケニル置換または非置換のフェニル基及び(CH)n-フェニル基(式中、n3は、1~10の整数である)からなる群から選択され、
    R’は、以下のうちの少なくとも1つからなる群から選択される;-CH、C-(CHn3-CH基、C-(CHn3-CH-(CH基、C-(CHn3-(CHZ)n4-(CH基、C-(CHn3-(CHZ)n4-(CHn3-CH基、C-(CHZ)n4-(CHn3-CH基、C-(CHZ)n4-[(CHn3-CH基、C-置換または非置換のC~C直鎖状または分岐鎖状アルケニル基、直鎖状もしくは分枝鎖状のC~Cアルキル置換もしくは非置換のフェニル、またはN、O及びSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含むフェニル、C-(CHn3-C~C直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル置換もしくは非置換フェニル、またはN、O及びSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含むフェニル、C-(CH)n-C~C直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル置換もしくは非置換フェニル、またはN、O及びS-(CHn3-CHから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含むフェニル、C-(CHn3-C-C直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル置換もしくは非置換フェニル、またはN、O及びS-(CHn3-CH-(CHから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含むフェニル、C-(CHn3-C~C直鎖もしくは分枝鎖アルキル置換もしくは非置換フェニル、またはN、O及びS-(CHn3-(CHZ)n4-(CH基から選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含むフェニル、C-(CHn3-C~C直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル置換もしくは非置換フェニル、またはN、O及びS-(CHZ)n4-(CHn3-CH基から選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含むフェニル、C-(CHn3-(CHZ)n4-C~C直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル置換もしくは非置換フェニル、またはN、O及びS-(CHn3-CH基から選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含むフェニル;式中、n及びnは、独立して1~10の整数であり、Zは、以下からなる群から選択される;直鎖状または分枝鎖状のC~Cアルキル基またはアルコキシ基、直鎖状または分枝鎖状のC~Cアルケニル基またはアルキレンオキシ基、及び直鎖状または分枝鎖状のC~CアルキルまたはC~Cアルケニル置換または非置換のフェニル基、少なくとも1つのO原子は、2つの隣接するCの間に存在するか存在せず、またはR’が省略される。「R’が省略される」とは、エステル部分がy=0で芳香環に直接連結していることを意味する。
    は、直鎖状または分枝鎖状C~C20アルキル基またはアルコキシ基、シクロ(C~Cアルキル)基、ヘテロシクロ(C~Cアルキル)基からなる群から選択され、ここでヘテロ原子は、N、S、及びO、直鎖状または分枝鎖状のC~Cアルケニル基またはアルキレンオキシ基、置換または非置換直鎖状または分枝鎖状のC~Cアルキニル基、直鎖状または分枝鎖状のC~CアルキルまたはC~Cアルケニル置換もしくは非置換フェニル基、(CHn3-フェニル基及び-(CHn3-O-(CHn4(式中、n3及びn4は、独立して1~10の整数である)から選択され;
    **は、Rと同じであり、さらに以下から選択されるメンバーを含む;O-、N-またはS-(CHn3-CH-(CH基、O-、N-、またはS-(CHn3-(CHZ)n4-(CH基、O-、N-、またはS-(CHn3-(CHZ)n4-(CHn3-CH基、O-、N-、またはS-(CHZ)n4-(CHn3-CH基、O-、N-、またはS-(CHZ)n4-[(CHn3-CH基、及びO-置換または非置換のC~C直鎖状または分岐鎖状のアルキニル基、(式中、Zは、R’について定義されたとおりである)、-(CHn3-C≡N基、多環式芳香族または複素芳香族炭化水素、例えば、ナフタレン、アントラセン、フルオレン、フェナントレン(任意により、直鎖状または分枝鎖状のC~Cアルキル基またはアルコキシ基で置換されている)、シクロ(C~Cアルキル)基、ヘテロシクロ(C~Cアルキル)基、直鎖状または分岐鎖状のC~Cアルケニル基またはアルキレンオキシ基、または置換もしくは非置換の直鎖状もしくは分岐鎖状のC~Cアルキニル基、ここで、n3及びn4は、独立して1~10の整数である;
    ***は、H、OH、及びO-直鎖状または分枝鎖状のC~Cアルキル基からなる群から選択され、さらに直鎖状もしくは分枝鎖状のC~C15アルキル基またはC~C15のアルケニル基または
    であり;x値は、0~1、y値は、1-xである)。
  2. 請求項1に記載のベンゾオキサジンであって、
    Rは、直鎖状または分枝鎖状のC~Cアルキル基またはアルコキシ基、直鎖状または分枝鎖状のC~Cアルケニル基またはアルキレンオキシ基、非置換の直鎖状または分枝鎖状のC~Cアルキニル基、非置換フェニル基及び(CHn3-フェニル基(式中、n3は、1~6の整数である)からなる群から選択され;
    R’は、以下のうちの少なくとも1つからなる群から選択される;-CH、C-(CHn3-CH基、C-(CHn3-CH-(CH基、C-(CHn3-(CHZ)n4-(CH基、C-(CHn3-(CHZ)n4-(CHn3-CH基、C-(CHZ)n4-(CHn3-CH基、C-(CHZ)n4-[(CHn3-CH基、C-置換または非置換のC~C直鎖状もしくは分岐鎖状アルケニル基、またはN、O及びSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含む非置換フェニルまたはフェニル、N、O及びSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含むC-(CHn3-非置換フェニルまたはフェニル、N、O及びS-(CHn3-CHから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含むC-(CHn3-非置換フェニルまたはフェニル、N、O及びS-(CHn3-CH-(CHから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含むC-(CHn3-非置換フェニルまたはフェニル、N、O及びS-(CHn3-(CHZ)n4-(CH基から選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含むC-(CHn3-非置換フェニルまたはフェニル、N、O及びS-(CHZ)n4-(CHn3-CH基から選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含むC-(CHn3-非置換フェニルまたはフェニル、N、O及びS-(CHn3-CH基から選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含むC-(CHn3-(CHZ)n4-非置換フェニルまたはフェニル;式中、n3及びn4は、独立して1~6の整数であり、Zは、以下からなる群から選択される;直鎖状または分枝鎖状のC~Cアルキル基またはアルコキシ基、直鎖状または分枝鎖状のC~Cアルケニル基またはアルキレンオキシ基、及び非置換のフェニル基、少なくとも1つのO原子は、2つの隣接するCの間に存在するか存在せず;
    式中、Rは、直鎖状または分枝鎖状のC~Cアルキル基またはアルコキシ基、直鎖状または分枝鎖状のC~Cアルケニル基またはアルキレンオキシ基、非置換の直鎖状または分枝鎖状のC~Cアルキニル基、非置換フェニル基、(CHn3-フェニル基、及び-(CHn3-O-(CHn4(式中、n3及びn4は、独立して、1~6の整数である)からなる群から選択され;
    **は、Rと同じであり、O-、N-、またはS-(CHn3-CH-(CH基、O-、N-、またはS-(CHn3-(CHZ)n4-(CH基、O-、N-、またはS-(CHn3-(CHZ)n4-(CHn3-CH基、O-、N-、またはS-(CHZ)n4-(CHn3-CH基、O-、N-、またはS-(CHZ)n4-[(CHn3-CH基、及びO-置換または非置換のC~C直鎖状または分枝鎖状アルキニル基(Zは、上記で定義したとおりである)、-(CHn3-C≡N基、シクロ(C~Cアルキル)、ヘテロシクロ(C~Cアルキル)基、多環芳香族または複素芳香族炭化水素(PAH)(ここで、ヘテロ原子は、N、S、O、例えば、ナフタレン、アントラセン、フルオレン、フランから選択される)から選択されるメンバーをさらに含み、これらは、直鎖状または分枝鎖状のC~Cアルキル基またはアルコキシ基、直鎖状または分枝鎖状のC~Cアルケニル基またはアルキレンオキシ基によって、または置換もしくは非置換の直鎖状もしくは分枝鎖状のC~Cアルキニル基によって、任意により置換され得、式中、n3及びn4は、独立して1~6の整数であり;
    ***は、H、OH、及びO-直鎖状または分枝鎖状のC~Cアルキル基からなる群から選択され、さらに直鎖状もしくは分枝鎖状のC~C10アルキル基またはC~C10のアルケニル基または
    を含む)、ベンゾオキサジン。
  3. 請求項1に記載のベンゾオキサジンであって(式中、
    Rは、基-CH、-(CHn3-CH、-(CHn3-CH-[(CHn3-CH、-C(CH、-(CHn3-(C)、-(CHn3-CH=CH及び-(CHn3-C≡CHからなる群から選択され得、式中、n3は、1~5の整数であり;
    R’は、基-CH、-C-(CH-C(CH)、-C-CH(CHCH)、-C(CHCHCH)、-C-CH(CHCH、-C-CH(CHCH、-C(C)、-C(CH)CH、C(CH)CHCH及び-C(C)CH-CHからなる群から選択され;
    は、-CH、-(CHn3-CH、-(CHn3-CH-[(CHn4-CH、-C(CH、(CHn3-(C)、-(CHn3-CH=CH、-(CHn3-C≡CH、-(CHn3-O-(CHn4(式中、n3及びn4は、独立して、1~4の整数である)、フェニル、及び-(CH-フェニルの基からなる群から選択され;
    **は、基CH、-(CHn3-CH、-(CHn3-CH-[(CHn4-CH、-C(CH、(CHn3-(C)、-(CHn3-CH=CH、-(CHn3-C≡CH、O-(CHn3-C≡CH、O-(CHn3-C≡N、(CHn3-C≡N、及び-(CHn3-置換または非置換フラン、フェニル(式中、n3及びn4は、独立して1~4の整数である)からなる群から選択され;
    ***は、H、OH、及びO-直鎖状または分枝鎖状のC~Cアルキル基からなる群から選択され、さらに直鎖状もしくは分枝鎖状のC~Cアルキル基またはC~Cのアルケニル基または
    を含み、Hが最も好ましい)、ベンゾオキサジン。
  4. 遊離脂肪族ヒドロキシル基及び式(I)のモノエステルを含有するベンゾオキサジンを産生するためのプロセス(1)であって、
    a)少なくとも1つのR***基を含む式(II)のフェノール酸誘導体と、
    式(III)の単官能性オリゴマーまたは分子を、
    R-OH(III)
    ブレンステッド型酸触媒の存在下で、80℃~200℃の温度で12時間~48時間反応させて、式(IV)のフェノール末端オリゴマーまたは分子が得られるステップ
    と、b)式(IV)のフェノール末端オリゴマーまたは分子を
    -式(V)のアミノアルコール:
    -式(VI)の第一級アミン誘導体、
    **-NH(VI)、及び
    -式(VII)のパラホルムアルデヒドの混合物と、
    と80℃~100℃の温度範囲で、1時間~48時間撹拌下で反応させるステップ(式中、R、R’、R、R**、R***、x及びyは、独立して、請求項1~3のいずれか一項に記載のとおりであり、前記フェノール酸誘導体の前記少なくとも1つのR***基が、-OH基に関してオルト位にあるとき、R***は、Hである)と、を含む、プロセス。
  5. 前記フェノール酸誘導体(式(II))が、前記フェノール環の置換に関連する1~4個のR***基を含む、請求項4に記載のプロセス。
  6. 前記フェノール酸誘導体が、モノ-、ジ-、トリ-ヒドロキシ安息香酸誘導体、アナカルド酸誘導体、ヒドロキシ桂皮酸誘導体、脂肪族X-ヒドロキシフェニル酸誘導体(Xは、2~4である)、及び脂肪族ジフェノール酸誘導体、またはそれらの混合物からなる群から選択される、請求項4または5に記載のプロセス。
  7. 前記ステップa)における出発反応物である、フェノール酸誘導体:単官能性分子またはオリゴマーのそれぞれの化学量比が、1.0~3.0当量:1.0当量であり、結果として、1.0当量のフェノール末端オリゴマーまたは分子が得られる、請求項4~6のいずれか一項に記載のプロセス。
  8. 前記第一級アミン誘導体が、Rの定義を有するR**を有し、アリルアミン、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、イソプロピルアミン、ヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン、ステアリルアミン、2-アミノフルオレン、アミノフェニルアセチレン、プロパルギルエーテルアニリン、4-アミノベンゾニトリル、フルフリルアミン及びアニリン、またはそれらの混合物からなる群からさらに選択される、請求項4~7のいずれか一項に記載のプロセス。
  9. 式(V)の前記アミノアルコールが、2-アミノエタノール、2-アミノ-2-メチルプロパノール、5-アミノペンタン-1-オール、ヘプタミノール、及びジグリコールアミン、またはそれらの混合物から選択される、請求項4~8のいずれか一項に記載のプロセス。
  10. ステップb)における出発反応物質、フェノール末端オリゴマーまたは分子:アミノアルコール:第一級アミン誘導体:パラホルムアルデヒドのそれぞれの化学量が、1.0当量:x(1.0当量~18.0当量):y(1.0当量~18.0当量):2.0~36.0当量であり、1.0当量の前記遊離脂肪族ヒドロキシル基及びモノエステルを含むベンゾオキサジンとなる(式中、x=0~1、及びy=1-xである)、請求項4~9のいずれか一項に記載のプロセス。
  11. 請求項1~3のいずれか一項に記載の、遊離脂肪族ヒドロキシル基と、式(I)のモノエステル、または請求項4~10のいずれか一項に記載のプロセス(1)によって得られるモノエステルを含むベンゾオキサジンを含む、ベンゾオキサジン開環重合(ROP)触媒。
  12. 遊離脂肪族ヒドロキシル基、及び請求項1~3のいずれか一項に記載の式(I)のモノエステル、または請求項4~10のいずれか一項に記載のプロセス(1)によって得られるモノエステルを含むベンゾオキサジンまたは式(XX)のエステル含有ベンゾオキサジンモノマーのベンゾオキサジン重合の触媒としての使用:
    (式中、Rは、
    であり;Rは、
    であり;Rは、H、直鎖状または分枝鎖状のC~C、好ましくはC~C、アルキル基またはアルコキシ基、直鎖状または分枝鎖状のC~C、好ましくはC~Cのアルケニル基またはアルキレンオキシ基、置換または非置換の直鎖状または分枝鎖状のC~C、好ましくはC~Cのアルキニル基、直鎖状または分枝鎖状のC~C、好ましくはC~C、アルキルまたはC~C、好ましくはC~Cアルケニル置換もしくは非置換フェニル基からなる群から選択され、
    (式中、
    式XXのR及びRは、同一であるかまたは異なり;
    、x、及びxは、独立して0~1であり、共に0ではなく;
    =1-x;y=1-x及びy=1-xであり;
    pは、1~100であり;
    ’、R’、及びR’は、独立して、-C-直鎖状または分枝鎖状のC~Cアルキル基またはアルコキシ基、-C-直鎖状または分枝鎖状のC~Cアルケニル基またはアルキレンオキシ基、-C-置換または非置換の直鎖状または分枝鎖状のC~Cアルキニル基、及び-C-直鎖状または分枝鎖状のC~CアルキルまたはC~Cアルケニル置換または非置換のフェニル基からなる群から選択され;
    ’’は、直鎖状または分枝鎖状のC~Cアルキル基またはアルコキシ基、直鎖状または分枝鎖状のC~Cアルケニルまたはアルキレンオキシ基、置換または非置換の直鎖状または分枝鎖状のC~Cアルキニル基、及び直鎖状もしくは分枝鎖状のC~CアルキルまたはC~Cアルケニル置換もしくは非置換フェニル基からなる群から選択され;
    、R**及びR***は、独立して、請求項1~3のいずれか一項に記載のとおりであり、
    (式中、
    、x、x及びy、y、yは、次のとおり定義される:
    ここで、
    及び
    は、R基あたりのアミノアルコールの数であり、
    は、R基あたりのアミンの数(アミノアルコールの数を除く)を表し、
    は、R基あたりのアミノ基の総数であり;
    ここで、
    及び
    は、R基あたりのアミノアルコールの数であり、
    は、R基あたりのアミンの数(アミノアルコールの数を除く)を表し、
    は、R基あたりのアミノ基の総数であり;
    ここで、
    及び
    は、R基あたりのアミノアルコールの数であり、
    は、R基あたりのアミンの数(アミノアルコールの数を除く)を表し、
    は、R基あたりのアミノ基の総数である)。
  13. 以下からなるステップを含む、式(XX)のエステル含有ベンゾオキサジンモノマーを合成するためのプロセス(2):
    a)前記フェノール環上に少なくとも1つのR***基を含む式(XXI)のフェノール酸誘導体を:
    (式中、xは、0~1、y=1-xである)、
    式(XXII)の多官能性分子またはオリゴマーと、
    ブレンステッド酸型の触媒の存在下、温度25℃~200℃で1時間~72時間で反応させて、フェノール末端オリゴマーまたは分子(化合物(XXIII))を生成するステップ
    と、
    b)化合物(XXIII)を:
    -式(V)のアミノアルコール:
    -式(VI)の第一級アミン誘導体、
    **-NH(VI)
    -式(VII)のパラホルムアルデヒドの混合物と、
    80℃~100℃の温度範囲で1時間~10時間撹拌下で反応させて、式(XX)の化合物を得るステップ
    (式中、R、R、R**、R***、R’は、R’及びR’であり、pは、独立して、請求項1~3、または12で定義したとおりである。ただし、前記フェノール酸誘導体の少なくとも1つのR***は、-OH基に関してオルト位にあるとき、R***は、Hである)。
  14. ポリベンゾオキサジン誘導体を調製するためのプロセス(3)であって、ベンゾオキサジン触媒として、遊離脂肪族ヒドロキシル基と、式(I)のモノエステルもしくは請求項4~10のいずれか一項に記載のプロセス(1)によって得られるモノエステルと、を含むベンゾオキサジンまたは請求項3に記載の式(XX)のエステルもしくは請求項13に記載のプロセス(2)によって得られるエステルを含むベンゾオキサジンモノマーまたはそれらの混合物を含み、かつ前記ベンゾオキサジン触媒とは異なる、0重量%~99重量%のベンゾオキサジン誘導体を含む組成物を、100℃~250℃の範囲の温度で1時間~24時間重合して、ポリベンゾオキサジン誘導体を得るステップを含む、プロセス。
  15. 前記組成物中の遊離脂肪族水酸基と式(I)のモノエステルとを含むベンゾオキサジン、または式(XX)のエステル含有ベンゾオキサジンモノマーのそれぞれの割合が、0.5重量%~95重量%、より好ましくは1~50重量%、最も好ましくは5~10重量%の範囲である、請求項14に記載のプロセス(3)。
  16. 前記触媒とは異なる前記ベンゾオキサジン誘導体が、以下からなる群から選択される化合物のクラスである、請求項14または15に記載のプロセス(3):
    次式を有する3,4-ジヒドロ-2H-1,3-ベンゾオキサジンモノマー;
    (式中、
    =CH
    及びRは、共に
    であり、

    または
    であるか、R=H、またはCHであるか、
    または式中、R及びRは、共に
    であり、Rは、
    または
    であるか、
    =R=CH
    または式中、R=R=H、Rは、
    であり、
    =COOHであるか、
    または式中、
    =H、R=OH、R=H
    は、
    であるか、
    または式中、
    =H、
    は、
    であり、
    =H、R=OHであるか、
    または式中、
    Ra=CH、R=OH、R=H、
    は、
    であるか、
    または式中、
    =R=R=Hであり、

    であるか、
    または式中、
    =R=H
    =-CH-HC=CH及び
    =OCHである;
    または
    =R=H
    =-CH=HC-CHである、
    =OCH
    またはそれらの混合物であって、R**は、請求項1~3のいずれかに記載のとおりであり;
    以下の式A、BもしくはCの化合物、またはそれらの混合物;
    式Aの化合物:
    (式中、Rは、-CH-、-C(CH-、SO、-C(CF-、-C(CH)(C)-、-C(CH)(C)-、-C(C-、-CHCH-、-C10-または-C(CH)CHCHCOOH-基であり;
    **は、-CHCHOH、ビニル、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、ヘキシル、シクロヘキシル、フルオレン、フェニルアセチレン、フェニルプロパルギルエーテル、ベンゾニトリル、フルフリル、フェニレン、または-(CH17CH基である);
    式Bの化合物:
    (式中、Rは、-(CH-基(n=1~10である)であるか、
    または
    または
    または
    または
    または
    または
    または
    または
    または
    または
    または
    であり、
    式中、R、R、R、Rは、以下からなる群から選択される:
    =R=R=R=H、
    =OCH、R=R=H、R=CH-CH=CH
    =OCH、R=R=H、R=CH=CH-CH
    =OCH、R=R=H、R=CHO、
    =OCH、R=R=R=H、
    Ra=OCH、R=R=H、R=CHO、
    =OCH、R=R=H、Rc=CHCHCOOH、
    =R=R=H、R=CHCHCOOH、
    =R=R=H、R=CH=CHCOOH、及び
    =OCH、R=R=H、R=CH=CHCOOH、
    または式中、R=R=H、Rは、
    であり、
    =COOHであるか、
    または式中、
    =H、R=OH、R=H

    であるか、
    または式中、
    =H、
    は、
    であり、
    =H、R=OHであるか、
    または式中、
    Ra=CH、R=OH、R=H、
    は、
    であるか、
    または式中、
    =R=R=Hであり、

    であるか、
    または式中、
    =R=H、
    =-CHHC=CH、及びR=OCHであるか;
    または
    =R=H、
    =-CH=HC-CH及び
    =OCH
    またはR=R=R=H及びRは、
    であるか、
    またはR=R=R=H及びR=CHCH=CH
    またはR=R=R=H及びR=CHCH=CH
    またはR=R=R=H及びR=CHCH=CH;及び
    式Cの化合物:
    (式中、Rは、-CH-、-C(CH-、SO、-C(CF-、-C(CH)(C)-、-C(CH)(C)-、-C(C-、-CHCH-、-C10-または-C(CH)CHCHCOOH-基であり;
    式中、
    nは、1~10の整数であり:
    は、-(CH-基(n=1~10である)であるか、
    または
    または
    または
    または
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