JP2024121004A - 画像形成装置とその制御方法、プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】指定した種類のシートを対象として階調補正を行う。【解決手段】画像形成装置は、シートに画像を形成する画像形成部と、シートに形成された画像を検知する検知部とを有し、シートに画像を形成するジョブの開始から印刷されたページが所定のページ数に達した場合、画像形成部により階調補正用チャートを形成するよう制御し、階調補正用チャートに使用されるシートとして複数の種類のシートから選択を受け付ける。【選択図】図16
Description
本発明は、印刷ジョブの途中で生じる色の変動を抑制する技術に関するものである。
画像形成装置には、大量印刷時の画質変動を抑制する機能を有するものがある。そのような技術のひとつでは、シートの余白に階調補正用のパッチを含むチャートを形成してそのパッチを測色センサーで計測する。その測色値に基づいて階調補正用の補正値を作成し、補正値を画像生成部にフィードバックし後続ページの階調補正を行う。そのような技術の例として、特許文献1に、ジョブごとに画質変動を補正するための基準値および補正値を持ち、ジョブ内での変動を抑制する技術が開示されている。そのため特許文献1では、階調補正に用いる基準値および補正値を印刷ジョブ単位で管理している。
複数ページの画像形成済みのシートをまとめて成果物とする場合、例えば1つの印刷ジョブの中で複数種類のシートを使い分けて画像形成する場合がある。その場合には、ユーザの要求する品質はシートの種類によって異なる場合がある。しかし、特許文献1には、そのようなひとつのジョブで複数種類のシートあるいは画像品質を使いわける場合についての考慮はない。
本発明は上記従来例に鑑みて成されたもので、シートの種類に適合した画像品質に応じて階調補正用チャートを形成することで、より高品質の画像を形成することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様によれば、シートに画像を形成する画像形成手段と、
シートに形成された画像を検知する検知手段と、
シートに画像を形成するジョブの開始から印刷されたページが所定のページ数に達した場合、前記画像形成手段により階調補正用チャートを形成するよう制御する制御手段と、
前記階調補正用チャートに使用されるシートとして複数の種類のシートから選択を受け付ける受付手段と、
を有する、ことを特徴とする画像形成装置が提供される。
シートに形成された画像を検知する検知手段と、
シートに画像を形成するジョブの開始から印刷されたページが所定のページ数に達した場合、前記画像形成手段により階調補正用チャートを形成するよう制御する制御手段と、
前記階調補正用チャートに使用されるシートとして複数の種類のシートから選択を受け付ける受付手段と、
を有する、ことを特徴とする画像形成装置が提供される。
本発明によると、シートの種類に適合した画像品質に応じて階調補正用チャートを形成することで、より高品質の画像を形成することができる。
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一若しくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
[第1実施形態]
第1の実施形態として、印刷ジョブを実行中に、印刷したページ数が所定数(所定の閾値)に達するごとに、指定された種類のシートへ、階調補正のためのカラーチャートを印刷する例を説明する。
第1の実施形態として、印刷ジョブを実行中に、印刷したページ数が所定数(所定の閾値)に達するごとに、指定された種類のシートへ、階調補正のためのカラーチャートを印刷する例を説明する。
●構成
図1は、本発明の実施形態である印刷システム(あるいは画像形成システム)の構成を説明する図である。図1に示すように、印刷システムは、情報処理装置102と印刷装置(あるいは画像形成装置)101とが、LAN(ローカルエリアネットワーク)100で接続されている。印刷装置101は、情報処理装置102から受信した印刷ジョブの印刷が可能である。
図1は、本発明の実施形態である印刷システム(あるいは画像形成システム)の構成を説明する図である。図1に示すように、印刷システムは、情報処理装置102と印刷装置(あるいは画像形成装置)101とが、LAN(ローカルエリアネットワーク)100で接続されている。印刷装置101は、情報処理装置102から受信した印刷ジョブの印刷が可能である。
印刷装置100は、給紙ユニット1011と画像形成ユニット1012と検査ユニット1013と排紙ユニット1014と操作ユニット1015とを含む。給紙ユニット1011には、複数の載置トレイ(給紙段とも呼ぶ。)が備えられており、それぞれのトレイに同じまたは異なる種類、或いは異なるサイズのカット紙などのシート(印刷媒体とも呼ぶ)を載置することができる。たとえば一つのトレイには通常の品質で印刷される普通紙が載置でき、他のトレイには高品質で印刷されるコートが載置できる。給紙対象のトレイは例えば印刷ジョブにより指定され、指定されたトレイから取り出されたシートが画像形成ユニット1012に搬送される。トレイの指定は1つの印刷ジョブの中でも変更可能である。
各トレイには載置されたシートサイズを検知するためのセンサー(画像センサー)が備えられている。検知の対象はシートそのもののサイズとしてもよいし、載置のための枠の位置としてもよい。なお載置されたシートのサイズ以外の属性(これをシートの種類と呼ぶ。)については、センサーで検知してもよいが、オペレータが操作ユニット1015等から設定してもよい。サイズについても、オペレータが指定してもよい。これにより、画像形成装置101は、載置されたシートのサイズや種類をトレイごとに特定することができる。
画像形成ユニット1012は、給紙ユニット1011から搬送されたシートに、印刷ジョブで指定された印刷データから生成された画像を形成する。本例では、画像形成ユニット1012はたとえばトナーを色剤として画像を形成する電子写真式の画像形成ユニットであってよい。画像形成ユニット1012は、感光体に形成した静電潜像をトナーで現像し、それをシートに転写して加熱して定着させる。カラー画像の場合には、色成分ごとのトナー像をシートに転写し、それを定着させることでカラー画像を形成する。
印刷装置101では、画像データで指定された色成分を、トナーの色成分に変換する色変換(基本色変換)を行う。基本色変換では理想的な色が表せるとは限らないので、さらに補正情報を用いて色補正(階調補正とも呼ぶ)を施す。色補正は、たとえばシートの種類に応じて行われる。シートの種類に応じて色の表れ方が異なることがあるためである。また、色ずれが生じれば、その色ずれを解消するために適宜補正が行われることがある。色ずれを適宜補正するために、印刷装置101は色補正機能を有している。色補正機能では、たとえばシート種類ごとに補正情報を有しており、シートに形成した階調パッチの色値を測定して、本来表されるべき色値(基準情報)と測定した色値(測定情報)との差を補正情報に反映する。
色補正のために、画像形成ユニット1012で画像形成が行われたシートは検査ユニット1013に搬送され、そこではシートを搬送しつつ測色センサーにより色の読み取りを行うことができる。本例では、測色の対象はシート上に形成された階調補正用チャート(カラーチャートとも呼ぶ)であり、その位置や階調などは予め定められていてよい。測色センサーは階調補正用チャートに対応する位置に設けられ、階調補正用チャートの色値を測定する。本例では検査ユニット1013は片面のみを対象とするが、両面の階調補正用チャートを並行して測定する構成であってもよい。なお測色用のチャートの印刷の仕方としては、2通りの方法のいずれかを選択できてよい。
第1の方法は、ジョブを実行している途中で、階調補正用チャートを割り込ませる方法である。この方法では階調補正用チャートのみが形成されたシートがジョブの途中に挿入されて、それが検査の対象となる。階調補正用チャートを印刷する処理は元の印刷ジョブに割り込むジョブであってよく、このジョブを例えば割り込みジョブと呼んでもよい。割り込みジョブにより画像形成されたシートが印刷ジョブに割り込むため、検査ユニット1013には、測定済みの階調補正用チャートが形成された挿入シートを排出するための排紙トレイが設けられていてもよい。挿入シートをここで排出してしまえば、後段の排紙ユニット1014には、印刷ジョブに係るシートだけが搬送される。第1の方法を割り込みモードと呼ぶこともある。
第2の方法は、印刷ジョブに係る画像が形成されたシートの余白に階調補正用チャートを形成する方法である。この方法では毎シートに階調補正用チャートを形成して測色することができる。第1の方法と第2の方法とを選択可能とするために、シート状における階調補正用チャートの形成位置を、方法に関わらず一定の位置としてよい。その場合には階調補正用チャートの位置は、第1の方法であっても余白に相当する位置となる。第2の方法を余白利用モードと呼ぶこともある。
検査ユニット1013を通過したシートは排紙ユニット1014に搬送されて指定された排紙トレイに排出される。排出先の切り替えをたとえば搬送経路の分岐点に設けた案内爪の切り替えで行う機構であれば、シートの先端が分岐点を通過してしまえば、案内爪を駆動して経路を切り替えることができる。そのため、シート単位で排紙トレイを切り替えることが可能となる。たとえば印刷ジョブに階調補正用チャートを形成するためのシートが挿入される場合には、排紙ユニット1014により、階調補正用チャート用の挿入シートを印刷ジョブのシートとは別の排紙トレイに排出することもできる。
操作ユニット1015はオペレータが種々の操作や監視を行うための操作パネルを有する。操作ユニット1015で行える操作や監視は、情報処理装置102で行えるように印刷システムが構成されていてよい。操作には、たとえばチャート用シートを所定ページ数(あるいは所定シート枚数であってもよい。)ごとに挿入する指示を含めてよい。
●制御系ハードウェア
図2は、本実施形態に係る印刷装置101の制御系のハードウェア構成を説明するブロック図である。印刷装置101はシートに画像を印刷する印刷機能を有する。本実施形態では印刷装置を例に説明するが、印刷装置にスキャナやFAX機能を含むMFP(Multi Function Peripheral、多機能周辺機器)等の印刷装置であってもよい。CPU(Central Processing Unit、中央処理装置)2101を含む制御部2100は、印刷装置101全体の動作を制御する。CPU2101は、ROM(Read Only Memory)2102又はストレージ2104に記憶されたプログラムをRAM2103に展開し、それを実行して印刷制御や読取制御などの各種制御を行う。ROM2102は、CPU2101で実行可能な制御プログラムやブートプログラム等を格納する。RAM(Random Access Memory)2103は、CPU2101の主記憶メモリであり、ワークエリア又は各種制御プログラムを展開するための一時記憶領域として用いられる。ストレージ2104は、印刷データ、画像データ、各種プログラム、及び各種設定情報を記憶する。ストレージ2104は不揮発性であり、ファイル単位の管理構造を有していてよい。本実施形態ではストレージ2104としてHDD(Hard Disk Drive)等の補助記憶装置を想定しているが、SSD(Solid State Drive)などの不揮発性メモリを用いても良い。尚、実施形態に係る印刷装置101では、1つのCPU2101が1つのメモリ(RAM2103)を用いて後述するフローチャートに示す各処理を実行するものとするが、他の様態であっても構わない。例えば複数のCPU、RAM、ROM、及びストレージを協働させて、後述するフローチャートに示す各処理を実行しても良い。またASIC(特定用途向け集積回路)やFPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)等のハードウェア回路を用いて一部の処理を実行するようにしてもよい。
図2は、本実施形態に係る印刷装置101の制御系のハードウェア構成を説明するブロック図である。印刷装置101はシートに画像を印刷する印刷機能を有する。本実施形態では印刷装置を例に説明するが、印刷装置にスキャナやFAX機能を含むMFP(Multi Function Peripheral、多機能周辺機器)等の印刷装置であってもよい。CPU(Central Processing Unit、中央処理装置)2101を含む制御部2100は、印刷装置101全体の動作を制御する。CPU2101は、ROM(Read Only Memory)2102又はストレージ2104に記憶されたプログラムをRAM2103に展開し、それを実行して印刷制御や読取制御などの各種制御を行う。ROM2102は、CPU2101で実行可能な制御プログラムやブートプログラム等を格納する。RAM(Random Access Memory)2103は、CPU2101の主記憶メモリであり、ワークエリア又は各種制御プログラムを展開するための一時記憶領域として用いられる。ストレージ2104は、印刷データ、画像データ、各種プログラム、及び各種設定情報を記憶する。ストレージ2104は不揮発性であり、ファイル単位の管理構造を有していてよい。本実施形態ではストレージ2104としてHDD(Hard Disk Drive)等の補助記憶装置を想定しているが、SSD(Solid State Drive)などの不揮発性メモリを用いても良い。尚、実施形態に係る印刷装置101では、1つのCPU2101が1つのメモリ(RAM2103)を用いて後述するフローチャートに示す各処理を実行するものとするが、他の様態であっても構わない。例えば複数のCPU、RAM、ROM、及びストレージを協働させて、後述するフローチャートに示す各処理を実行しても良い。またASIC(特定用途向け集積回路)やFPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)等のハードウェア回路を用いて一部の処理を実行するようにしてもよい。
操作部インタフェース(I/F)2105は、操作部2106と制御部2100とを接続する。操作部2106には、タッチパネル機能を有する表示部や各種ハードキーなどが備えられ、情報を表示する表示部や、ユーザの指示を受け付ける受付部として機能する。操作部2106は図1に示した操作ユニット1015と同じものである。
画像処理部2107は、通信部I/F2108を介して受信した印刷ジョブを展開して印刷に用いる画像データを生成するRIP(Raster Image Processor)の機能を備えている。また画像処理部2107は、印刷ジョブを展開して得られた画像データの解像度変換や補正処理を行うこともできる。尚、本実施形態では、画像処理部2107がハードウェア回路(ASIC又はFPGAなど)で実現されることを想定しているが、これに限定されるものではない。例えば、印刷装置101が画像処理用途向けのプロセッサを更に備え、そのプロセッサが画像処理プログラムを実行することにより、画像処理や、印刷データへの展開処理を実現してもよい。この場合、このプロセッサとCPU2101とが協働して後述するフローチャートを実現するものとする。更には、画像処理を行うためのプログラムをCPU2101が実行し、画像処理や印刷データの展開処理を行うように構成することもできる。また、これらのいずれかの組み合わせにより画像処理を行うようにしてもよい。
印刷部(プリンタエンジン)2109は、画像処理部2107により生成された画像データに基づいて給紙カセット(不図示)から給送されたシートに画像を印刷する。尚、印刷部2109の印刷方式は、図1で説明したように電子写真方式であってよいが、インクジェット方式や熱転写方式など、その他の印刷方式を適用することもできる。図1に示した給紙ユニット1011~排紙ユニット1014は印刷部2109に含まれる。ただし、検査ユニット1013の測色センサーは後述の測色部2110に相当する。
測色部2110は、図1の検査ユニット1013に備えられている。すなわち、印刷部2109の用紙搬送路の下流側に位置していて、印刷された用紙上に形成された階調補正用チャートの各色の階調補正用パッチの色をCISカラーセンサーで測定し、測色データを取得する。この測色部2110で測色可能な用紙サイズ、用紙種類は限定されている。測色部2110は、インラインセンサとも呼ばれる。
制御部2100は、通信部I/F2108を介してLAN100に接続される。通信部I/F2108は、LAN100上の情報処理装置からの印刷要求(印刷ジョブ)の受信を行う。
本実施形態では、印刷システムの一例として上記の構成例で説明するが、これに限定されるものではない。少なくとも1つ以上の情報処理装置と印刷装置とがネットワークを介して通信可能に接続されていればよい。またネットワークは無線であっても有線であっても良い。
●ソフトウェア
図3は、本実施形態に係る印刷装置101のソフトウェア構成を説明するブロック図である。
図3は、本実施形態に係る印刷装置101のソフトウェア構成を説明するブロック図である。
印刷ジョブ生成部301は、情報処理装置102からジョブが投入されると印刷ジョブを生成し、ジョブ制御部303に登録する。
ジョブ制御部303は、登録された印刷ジョブに含まれる全ページについて、1ページ目から順に処理開始をページ制御部304に伝えてページ処理を開始させる。次ページの処理開始可能をページ制御部304から通知されると、次のページの処理開始を伝えることを繰り返す。そして、全ページについてページ制御部304から処理終了の通知を受けると、ジョブ終了を印刷ジョブ生成部301に通知する。
ページ制御部304は、ジョブ制御部303からのページ処理開始の通知を受けて、各ページの処理を制御する。各ページの処理には、各ページに形成される画像の生成を含む。
データ受信制御部302は、通信部I/F2108を介して情報処理装置102から送信されたPDLデータを受信する。
PDL解析部305は、受信したPDLデータを解析して中間データに変換する。RIP制御部306は、中間データをラスタライズしてビットマップ形式の画像データに変換する。
画像生成部307は、生成されたビットマップ形式の画像データに対して、印刷に使用するシート(以下用紙とも呼ぶ)の補正情報を反映させて、補正済の印刷画像を生成する。そして、その印刷画像をエンジン制御部308のパッチ合成部309に転送する。画像生成部307は、図2の画像処理部2107の制御を司る。
エンジン制御部308は、パッチ合成部309、補正情報保存部310、基準情報保存部311、測色センサー制御部312、給紙段管理部313、給紙制御部314、印刷制御部315を含む。測色センサー制御部312は、測色部2110の制御を司る。また、パッチ合成部309、補正情報保存部310、基準情報保存部311、給紙段管理部313、給紙制御部314、印刷制御部315は、印刷部2109の制御を司る。特に給紙制御部314は給紙ユニット1011を制御する。また印刷制御部315は、画像形成ユニット1012による画像形成のほか、検査ユニット1013から排紙ユニット1014までのシートの搬送を制御してもよい。
パッチ合成部309は、画像生成部307から受け取った補正済の印刷画像に基づき形成される画像に加えて階調補正用チャートが形成されるように、印刷画像に、所定の階調パッチを含む階調補正用チャート)を合成する。そして、印刷制御部315に合成済の画像の印刷指示をする。なお割り込みモードでは、階調補正用チャートと合成される画像はブランク画像であってよい。あるいは階調補正用チャートのみを用いて合成を行わなくともよい。なお階調パッチは、画像生成に用いる基本色変換を用いて予め画像データに変換し、保存しておいてよい。このような階調パッチを用いれば、本来表されるべき色を示す基準情報と、センサーにより測色した色を表す測定情報との差を補正情報として特定できる。たとえば補正情報を、色変換後の画像データに反映させて色補正を行うことで、目的とする色でシートに画像を形成することができる。反映の仕方としては、たとえば単純に濃度ごとに補正値を加算してもよい。階調パッチは代表的な濃度ごとにサンプルが用意されるので、サンプル間の濃度については例えば線形に補間するなどしてよい。
給紙制御部314は、印刷ジョブの指示に応じた給紙段を制御して、給紙段に収容している用紙を搬送し、供給する。なお割り込みモードにおける階調補正用マークの印刷は、印刷ジョブにその一部として含めておいてもよい。その場合には、割り込みモードにおける用紙の指定も印刷ジョブにより指示されることになる。あるいは、印刷ジョブに割り込む割り込みジョブを生成し、それによって階調補正用マークの印刷を行ってもよい。その場合には、割り込みジョブにより、割り込みモードにおける用紙の指定を行ってよい。
印刷制御部315は、階調パッチ合成済の印刷画像を、給紙制御部314により供給された用紙上に印刷し、排紙する。本実施形態においては、必要に応じて、階調補正用チャート情報(階調パッチ)が付加された画像データに基づき用紙上に画像が形成される。
測色センサー制御部312は、用紙上に形成された階調補正用マークを測定するよう測色部2110を制御して、測色データを取得する。
基準情報保存部311は、測色センサー制御部312により取得された測色データを基に生成された基準情報を、給紙段にセットされている用紙種類毎に保持する。本実施形態では、階調パッチの測定情報が基準情報と一致するように画像の色(階調)を補正するよう補正情報が生成される。
補正情報保存部310は、基準情報保存部311の保持する基準情報と、測色センサー制御部312が取得した測色データとを比較して求めた補正情報を、給紙段にセットされている用紙種類毎に保持する。
給紙段管理部313は、印刷装置101が備える全ての給紙段にセットされている用紙のサイズや種類の情報を管理する。また、UI制御部316からの用紙の登録要求に応じて、基準情報保存部311が保持している、交換のため取り除かれる用紙種類に対する基準情報をクリアする。さらに、補正情報保存部310が、交換のため取り除かれる用紙種類に対する補正情報を保持している場合に、その補正情報もクリアする。
UI制御部316は、ユーザが操作部2106を操作して給紙段に用紙の情報が設定されると、給紙段管理部313に対して用紙の登録を要求する。また、登録が完了した用紙の情報を操作部2106に表示する。UI制御部316は、操作部2106の制御を司る。
●基本シーケンス
続いて、階調補正用パッチを印刷ジョブの出力紙上に形成し、測色センサーでリアルタイムに計測、補正値を継続的に後続ページにフィードバックする印刷処理の基本シーケンスを説明する。以後、この制御をリアルタイム階調補正と呼ぶことにする。
続いて、階調補正用パッチを印刷ジョブの出力紙上に形成し、測色センサーでリアルタイムに計測、補正値を継続的に後続ページにフィードバックする印刷処理の基本シーケンスを説明する。以後、この制御をリアルタイム階調補正と呼ぶことにする。
リアルタイム階調補正には、出力用紙の余白を利用してパッチを印字する余白利用型と、出力用紙の余白が利用できない場合に、専用の用紙を挿入してパッチを印字するチャート挿入型の2種類がある。余白利用型は、ユーザが投入した印刷データの余白に毎ページにパッチが印字されフィードバック補正が行われる。これは前述した余白利用モードに相当する。それに対し、チャート挿入型は、あらかじめ印字装置101に設定した間隔で専用の用紙にパッチを印字されフィードバック補正が行われる。これは前述した割り込みモードに相当する。リアルタイム階調補正を、余白利用型で実行するかチャート挿入型で実行するかは、ユーザが印刷ジョブ投入時に印刷装置に対して指示を行う。
●余白利用型の印刷処理
まず、図4A、図4Bを用いて余白利用型の印刷処理の基本動作のシーケンスを説明する。このシーケンスは、印刷装置101のCPU2101がROM2102に記憶されたプログラムをRAM2103に読み出して実行することで実現される。なお、図4Aと図4Bは一連のシーケンスを2つに分けたものであり、図4Aと図4Bそれぞれにループ(LOOP)と示された枠はそれぞれが独立したループではなく、図の大きさの制約から、ひとつのループを分割して示したものである。
まず、図4A、図4Bを用いて余白利用型の印刷処理の基本動作のシーケンスを説明する。このシーケンスは、印刷装置101のCPU2101がROM2102に記憶されたプログラムをRAM2103に読み出して実行することで実現される。なお、図4Aと図4Bは一連のシーケンスを2つに分けたものであり、図4Aと図4Bそれぞれにループ(LOOP)と示された枠はそれぞれが独立したループではなく、図の大きさの制約から、ひとつのループを分割して示したものである。
ジョブ生成部301は、I/Fから受信して印刷ジョブを生成する。ジョブ生成部301は生成したジョブをジョブ制御部303に登録する(S4001)。ジョブ制御部303は、登録されたジョブの実行順を決定し順次処理を開始する(S4002)。S4002で開始された処理は、最終ページに至るまでページごとに繰り返される。
ジョブ制御部303で処理開始されたジョブは、ページ制御部304にNページ目の処理の開始を通知する(S4003)。ページ制御部304は、ジョブ制御部303からのNページ目の処理開始を受信すると、ページに指定された用紙サイズと用紙種類をどの給紙段から給紙するかを給紙段管理部313に問い合わせを行う(S4004)。給紙段管理部313は指定された用紙サイズと用紙種類からどの給紙段から給紙するかを決定し(S4005)、その結果をページ制御部304に返す。
ページ制御部304は、給紙段管理部313が決定した給紙段からの給紙を給紙制御部314へ指示する(S4006)。給紙制御部314は、ページ制御部304からの給紙指示に従い、指示された給紙段からの給紙を行い(S4007)、給紙結果をページ制御部304に通知する(S4008)。ページ制御部304は、給紙制御部314から正常の給紙結果を受けると、ジョブ制御部308に次ページの処理開始が可能になったことを通知する(S4009)。また、ページ制御部304は、給紙制御部314から正常の給紙結果を受けると、画像生成部307に印刷画像生成と転送の指示を行う(S4010)。このとき、ページ制御部304から画像生成部307に給紙した給紙段、用紙サイズ、用紙種類が通知される。
画像生成部307は、印刷画像生成と転送の指示を受けると、通知された情報を基に、補正情報保存部310に補正情報を要求する(S4011)。補正情報保存部310は、渡された情報に該当する補正情報がRAM2103に保存されているか検索する(S4012)。補正情報保存部310は該当する補正情報を検出した場合、画像生成部307に補正情報を通知する(S4013)。画像生成部307は画像情報保存部310から通知された補正情報を使用し、印刷画像を生成する(S4014)。一方、補正情報保存部310は、渡された情報に該当する補正情報を検出できなかった場合、補正情報が無いことを画像生成部307に通知する(S4015)補正情報が無い場合、画像生成部307は補正無しの印刷画像を生成する(S4016)。画像生成部307は、生成した印刷画像と、ページ制御部304から通知された給紙段、用紙サイズ、用紙種類情報をパッチ合成部309に転送する(S4017)。
パッチ合成部309は、画像生成部307により転送された印刷画像の余白に階調調整用チャート(階調パッチ)を合成する(S4018)。次に、パッチ合成部309は、生成した合成画像と画像生成部から通知された給紙段、用紙サイズ、用紙種類情報を印刷制御部315に送信し印刷指示する(S4019)。印刷制御部315は受け取った画像(階調調整用マーク情報合成済の画像)を、給紙制御部314により供給された用紙上に印刷する(S4020)。印刷が完了すると、印刷制御部315は、ページ制御部304と測色センサー制御部312のそれぞれに印刷完了(排紙完了)の通知を行う(S4021)。印刷完了(排紙完了)の通知には、給紙段、用紙サイズ、用紙種類などの情報が付加される。
ページ制御部304は、印刷制御部315からの印刷完了(排紙完了)通知を受信すると、ジョブ制御部303にNページ目の処理の完了を通知する(S4022)。
一方、測色センサー制御部312は、印刷制御部315からの印刷完了(排紙完了)通知を受信すると、S4020で印刷された階調調整用チャート(階調パッチ)の測色を行う(S4023)。つぎに、測色結果と印刷制御部315から通知される給紙段、用紙サイズ、用紙種類などの情報を対応付け、基準情報保存部311に通知する(S4024)。
基準情報保存部311は、測色センサー制御部312から通知された情報に該当する基準値がRAM2103に保存されているか検索を行う(S4025)。通知された情報に該当する基準値が保存されている場合には、保存されていた基準値と測色センサー制御部312から通知された測色結果から補正値を算出する(S4026)。つぎに、基準値情報保存部311は、算出した補正値を補正情報保存部310に通知する(S4027)。補正情報保存部310は基準値情報保存部311から通知された内容を補正情報として保存する(S4028)。
S4025で、基準値が保存されていない場合には、基準値情報保存部311は、測色センサー制御部312から通知された情報(測色結果、給紙段、用紙サイズ、用紙種類、など)を基準値としてRAM2103に保存する(S4029)。
ここで、S4003からS4025の処理はジョブ制御部303に登録された印刷ジョブの全ページに対して実行されるという意味でLOOP表記している。S4003で示す各ページに対する処理開始は、S4009の次ページ処理開始可能通知を受信すると発行することが可能となる。
ジョブ制御部303はNページ目の処理の完了を受信すると、Nページ目が印刷ジョブの最終ページかどうかを判断する(S4030)。ジョブ制御部303は最終ページからの完了を受信したと判断すると印刷ジョブ生成部301にジョブの終了を通知する(S4031)。
●チャート挿入型の印刷処理
続いて、図14、図15を用いてチャート挿入型の印刷処理の基本動作のシーケンスを説明する。図14は、印刷データを画像として印刷するシーケンスであり、図15は、挿入する補正用チャートを印刷するシーケンスである。このシーケンスは、印刷装置101のCPU2101がROM2102に記憶されたプログラムをRAM2103に読み出して実行することで実現される。
続いて、図14、図15を用いてチャート挿入型の印刷処理の基本動作のシーケンスを説明する。図14は、印刷データを画像として印刷するシーケンスであり、図15は、挿入する補正用チャートを印刷するシーケンスである。このシーケンスは、印刷装置101のCPU2101がROM2102に記憶されたプログラムをRAM2103に読み出して実行することで実現される。
●印刷データの印刷処理
まず、図14を用いて印刷データを印刷するシーケンスを説明する。ジョブ生成部301は、I/Fから受信して印刷ジョブを生成する。ジョブ生成部301は生成したジョブをジョブ制御部303に登録する(S1401)。ジョブ制御部303は、登録されたジョブの実行順を決定し順次処理を開始する(S1402)。S1403以降の工程は、最終ページまでページごとに繰り返される。
まず、図14を用いて印刷データを印刷するシーケンスを説明する。ジョブ生成部301は、I/Fから受信して印刷ジョブを生成する。ジョブ生成部301は生成したジョブをジョブ制御部303に登録する(S1401)。ジョブ制御部303は、登録されたジョブの実行順を決定し順次処理を開始する(S1402)。S1403以降の工程は、最終ページまでページごとに繰り返される。
ジョブ制御部303は、ジョブの実行が処理されると、ページ制御部304にNページ目の処理の開始を通知する(S1403)。ページ制御部304は、ジョブ制御部303からのNページ目の処理開始を受信すると、ページに指定された用紙サイズと用紙種類をどの給紙段から給紙するかを給紙段管理部313に問い合わせる(S1404)。給紙段管理部313は、指定された用紙サイズと用紙種類とからどの給紙段から給紙するかを決定し(S1405)、その結果をページ制御部304に返す。ページ制御部304は、給紙段管理部313が決定した給紙段からの給紙を給紙制御部314へ指示する(S1406)。給紙制御部314は、ページ制御部304からの給紙指示に従い、指示された給紙段からの給紙を行い(S1407)、給紙結果をページ制御部304に通知する(S1408)。ページ制御部304は、給紙制御部314から正常の給紙結果を受けると、ジョブ制御部308に次ページの処理開始が可能になったことを通知する(S1409)。
また、ページ制御部304は、給紙制御部314から正常の給紙結果を受けると、画像生成部307に印刷画像生成と転送の指示を行う(S1410)。このとき、ページ制御部304から画像生成部307に給紙した給紙段、用紙サイズ、用紙種類が通知される。画像生成部307は、印刷画像生成と転送の指示を受けると、通知された情報を基に、補正情報保存部310に、該当する印刷媒体、特に用紙種類のための補正情報を要求する(S1411)。補正情報保存部310は、渡された情報に該当する補正情報がRAM2103に保存されているか検索する(S1412)。
補正情報保存部310は該当する補正情報を検出した場合、画像生成部307に補正情報を通知する(S1413)。画像生成部307は画像情報保存部310から通知された補正情報を使用し、印刷画像を生成する(S1414)。一方、補正情報保存部310は、渡された情報に該当する補正情報を検出できなかった場合、補正情報が無いことを画像生成部307に通知する(S1415)補正情報が無い場合、画像生成部307は補正無しの印刷画像を生成する(S1416)。
画像生成部307は、生成した印刷画像と、ページ制御部304から通知された給紙段、用紙サイズ、用紙種類情報を印刷制御部315に送信し印刷指示する(S1417)。印刷制御部315は受け取った画像を、給紙制御部314により供給された用紙上に印刷する(S1418)。ここで印刷される画像には、階調調整用マーク情報は合成されていない。印刷が完了すると、印刷制御部314はカウンタをカウントアップし、RAM2103に記憶する(S1419)。さらに、印刷制御部315は、ページ制御部304に印刷完了(排紙完了)の通知を行う(S1420)。印刷完了(排紙完了)の通知には、給紙段、用紙サイズ、用紙種類などの情報が付加される。ページ制御部304は、印刷制御部315からの印刷完了(排紙完了)通知を受信すると、ジョブ制御部303にNページ目の処理の完了を通知する(S1421)。ジョブ制御部303はNページ目の処理の完了を受信すると、Nページ目が印刷ジョブの最終ページかどうかを判断する(S1422)。ジョブ制御部303は最終ページからの完了を受信したと判断すると印刷ジョブ生成部301にジョブの終了を通知する(S1423)。
●階調補正用チャートの印刷処理
続いて、図15を用いて挿入するチャートを印字するシーケンスを説明する。印刷制御部315は、印刷処理が完了する度に、チャート印刷の要否をチェックする(S1501)。より具体的には、S1419でカウントアップしたカウンタ値が機器にあらかじめ印刷装置101に設定されているチャートの挿入間隔に達したか否かを判断する。ここでは、例えばS1501の工程は、図14のS1419にひき続いて実行されてよい。S1501の処理手順については、後で図16を参照して説明する。
続いて、図15を用いて挿入するチャートを印字するシーケンスを説明する。印刷制御部315は、印刷処理が完了する度に、チャート印刷の要否をチェックする(S1501)。より具体的には、S1419でカウントアップしたカウンタ値が機器にあらかじめ印刷装置101に設定されているチャートの挿入間隔に達したか否かを判断する。ここでは、例えばS1501の工程は、図14のS1419にひき続いて実行されてよい。S1501の処理手順については、後で図16を参照して説明する。
印刷制御部315がチャートの挿入間隔に達したと判断した場合は、S1502以降の処理を行う。印刷制御部315は、印刷ジョブ生成部301に対して、チャート挿入用のジョブの実行を指示する(S1502)。この指示には、現在の給紙段、用紙サイズ、用紙種類などの情報と、チャート挿入用のジョブであるという情報が付加されてもよい。ユーザが調整用紙を選択する処理の詳細については、図12を用いて後述する。
ジョブ生成部301は、チャート挿入用ジョブの実行指示を受けると、印刷して排紙した用紙が、印刷ジョブの最終ページであるか判定する。最終ページであればそのジョブで色補正する意味はないので、なにもせずにそのまま終了する。一方、最終ページでなければ、印刷制御部315からの指示に基づき印刷ジョブを生成する。この際、ジョブで用いるシートの種類は、後述の図12の手順で調整用紙として指定されたシートの種類となる。ジョブ生成部301は、たとえばシート種類ごとの給紙段情報をあらかじめ給紙段制御部314から受け取っておけば、調整用紙の載置された給紙段を指定して、チャート挿入用のジョブを生成できる。ジョブ生成部301は生成したジョブをジョブ制御部303に登録する(S1503)。ジョブ制御部303は、登録されたジョブの実行順を決定し順次処理を開始する(S1504)。ジョブ制御部303で処理開始されたジョブは、ページ制御部304に処理の開始を通知する(S1505)。この通知には、使用する給紙段、用紙サイズ、用紙種類などの情報とチャート挿入用の割り込みジョブであるという情報が付加される。ページ制御部304は、ジョブ制御部303からの処理開始を受信すると、ページ制御部304から通知された給紙段からの給紙を給紙制御部314へ指示する(S1506)。給紙制御部314は、ページ制御部304からの給紙指示に従い、指示された給紙段からの給紙を行い(S1507)、給紙結果をページ制御部304に通知する(S1508)。
ページ制御部304は、給紙制御部314から正常の給紙結果を受けると、画像生成部307に印刷画像生成と転送の指示を行う(S1509)。このとき、ページ制御部304から画像生成部307に給紙した給紙段、用紙サイズ、用紙種類と、チャート挿入用の印刷ジョブであるという情報が通知される。画像生成部307は、印刷画像生成と転送の指示を受けると、チャート挿入用の印刷画像と、ページ制御部304から通知された給紙段、用紙サイズ、用紙種類情報をパッチ合成部309に転送する(S1510)。挿入するチャートには、調整用のパッチ画像のみを印字するため、ここで画像生成部307が生成する印刷画像は白紙の画像となる。
パッチ合成部309は、画像生成部307により転送された印刷画像の余白に階調調整用チャート(階調パッチ)を合成する(S1511)。なお、パッチ合成部309は、補正情報保存部310から、階調パッチを印刷する用紙種類の補正情報(補正値)を取得し、階調パッチの色補正を行ってから画像の合成を行ってもよい。次に、パッチ合成部309は、生成した合成画像と画像生成部から通知された給紙段、用紙サイズ、用紙種類情報を印刷制御部315に送信し印刷指示する(S1512)。印刷制御部315は受け取った画像(階調調整用マーク情報合成済の画像)を、給紙制御部314により供給された用紙上に印刷する(S1513)。印刷が完了すると、印刷制御部315は、ページ制御部304と測色センサー制御部312のそれぞれに印刷完了(排紙完了)の通知を行う(S1514)。印刷完了(排紙完了)の通知には、給紙段、用紙サイズ、用紙種類などの情報が付加される。ページ制御部304は、印刷制御部315からの印刷完了(排紙完了)通知を受信すると、ジョブ制御部303に処理の完了を通知する(S1515)。
一方、測色センサー制御部312は、印刷制御部315からの印刷完了(排紙完了)通知を受信すると、S1513で印刷された階調調整用チャート(階調パッチ)の測色を行う(S1516)。つぎに、測色結果と印刷制御部315から通知される給紙段、用紙サイズ、用紙種類などの情報を対応付け、基準情報保存部311に通知する(S1517)。基準情報保存部311は、測色センサー制御部312から通知された情報に該当する基準値がRAM2103に保存されているか検索を行う(S1518)。
通知された情報に該当する基準値が保存されている場合には、基準情報保存部311は、保存されていた基準値と測色センサー制御部312から通知された測色結果から補正値を算出する(S1519)。つぎに、基準値情報保存部311は、算出した補正値を補正情報保存部310に通知する(S1520)。補正情報保存部310は基準値情報保存部311から通知された内容を補正情報として保存する(S1521)。S1518で、基準値が保存されていない場合には、基準値情報保存部311は、測色センサー制御部312から通知された情報(測色結果、給紙段、用紙サイズ、用紙種類、など)を基準値としてRAM2103に保存する(S1522)。ジョブ制御部303は処理の完了を受信すると、印刷ジョブ生成部301にジョブの終了を通知する(S1523)。
●チャート印刷要否チェック処理(S1501)
ここでS1501のチャート印刷要否チェック処理について、その内容を説明する。図16は本実施形態におけるチャート印刷要否チェック処理のフローチャートである。まずS1419でカウントされた印刷枚数が閾値に達したか判定する(S1601)。なおカウントするのは面数であってよく、例えば両面1枚なら2とカウントしてよい。印刷量が多いほど経時変化を起こしやすいと考えれば、面数をカウントするのは合理的である。印刷枚数が閾値に達したなら、カウントした印刷枚数をリセットして0にする(S1602)。そしてチャート挿入用ジョブの実行指示を印刷ジョブ生成部301に送信する(S1502)。
ここでS1501のチャート印刷要否チェック処理について、その内容を説明する。図16は本実施形態におけるチャート印刷要否チェック処理のフローチャートである。まずS1419でカウントされた印刷枚数が閾値に達したか判定する(S1601)。なおカウントするのは面数であってよく、例えば両面1枚なら2とカウントしてよい。印刷量が多いほど経時変化を起こしやすいと考えれば、面数をカウントするのは合理的である。印刷枚数が閾値に達したなら、カウントした印刷枚数をリセットして0にする(S1602)。そしてチャート挿入用ジョブの実行指示を印刷ジョブ生成部301に送信する(S1502)。
この手順により、所定枚数おきに色補正用のチャートを印刷する設定において、予め指定された種類のシートに、その種類に対応した補正値を用いて色補正したカラーパッチを形成することができる。
なお図15の手順は印刷制御部315で実行せず、たとえばジョブ制御部303で行ってもよい。その場合には印刷枚数のカウントもジョブ制御部303で行うことが望ましい。
●基準情報と補正情報のクリアおよび更新処理
続いて、図5を用いて基準情報と補正情報をクリアするためのシーケンスを説明する。このシーケンスは、印刷装置101のCPU2101がROM2102に記憶されたプログラムをRAM2103に読み出して実行することで実現される。
続いて、図5を用いて基準情報と補正情報をクリアするためのシーケンスを説明する。このシーケンスは、印刷装置101のCPU2101がROM2102に記憶されたプログラムをRAM2103に読み出して実行することで実現される。
印刷装置101が用紙に対して画像を形成する際、用紙種類によって特性が異なるため、印刷装置101が正しく階調補正を行うためには、用紙種類毎に基準情報を保持する必要がある。印刷装置101は数多くの用紙種類をサポートしているが、実際に使用する用紙は給紙段にセットされている必要があるため、基準情報保存部311は給紙段にセットされている用紙種類の基準情報のみを保持する。そのため、ユーザが印刷装置101の給紙段に新たな用紙をセットする際、交換のために取り除かれる用紙種類に対する基準情報と、補正情報のクリアを行う。
S5001で、ユーザは印刷装置101のUI画面を操作し、給紙段の設定画面を選択する。S5002で、印刷装置101のUI制御部316は、ユーザからの操作を受け付けると、給紙段管理部313から印刷装置101が備えている全ての給紙段にセットされている用紙のサイズと種類の情報を取得する。S5003でUI制御部316は、S5002で取得した情報をUI画面に表示する。画面例を図7(a)に示す。S5004で、ユーザは印刷装置101のUI画面から用紙を変更したい給紙段を選択する。S5005で、印刷装置101のUI制御部316は、ユーザからの操作を受け付けると、選択された給紙段に設定可能な用紙種類のリストをUI画面に表示する。画面例を図7(b)に示す。
S5006で、ユーザは印刷装置101のUI画面から変更したい用紙種類を選択する。S5007で印刷装置101のUI制御部316は、ユーザからの操作を受け付けると給紙段管理部313に対してユーザが選択した給紙段と用紙種類の登録を要求する。S5008で給紙段管理部313は、基準情報保存部311と補正情報保存部310に保存されている情報の更新を行う。詳細なフローについては図6(a)を用いて後述する。図6(a)のフローチャートに基づいて給紙段管理部313が基準情報と補正情報のクリアが必要と判断した場合、S5009、S5010でクリア処理を行う。S5009では、給紙段管理部313は基準情報保存部311に保存されていた交換のための取り除かれる用紙種類に対する基準情報をクリアする。さらに、S5010で給紙段管理部313は補正情報保存部310に交換のための取り除かれる用紙種類に対する補正情報が存在するかを判定し、存在する場合は補正情報をクリアする。
給紙段管理部313は、S5008の一連の処理が完了後、S5011にてユーザに指定された用紙種類の登録処理を行う。S5012でUI制御部316に対して登録完了を通知し、S5013でUI制御部316は登録完了した用紙種類の情報でUI画面を更新する。
図6(a)、図6(b)に印刷装置101の各給紙段に登録された用紙種類の変更に伴う、給紙管理部313の処理フローを示す。図6(a)は、用紙種類毎の基準情報と補正情報のクリアについて説明するためのフローチャートであり、図6(b)は、用紙種類毎の基準情報と補正情報の登録について説明するためのフローチャートである。
まず、図6(a)について説明する。図6(a)は、上述した図5のS5007でユーザが選択した給紙段と用紙種類の登録を要求されたときの、給紙管理部313の処理フローである。
S601にて給紙段管理部313はUI制御部316からユーザが選択した給紙段と用紙種類の登録要求を受ける。S602にて給紙段管理部313は、用紙種類の変更があるか否かを判断する。ここで、変更がなければ(同一種類の再登録の場合)処理を終了、変更があればS603へ進む。S603では給紙段管理部313はS601で変更対象の給紙段にセットされていた用紙と同一の用紙が他の給紙段に設定されているか確認する。他の給紙段に同一の用紙がある場合はS605へ、ない場合はS604に進む。S604では給紙段管理部313は全ての給紙段で変更前の用紙種類を使用しなくなることから、当該用紙の基準値・補正値情報(後述するTBL881・TBL883)を基準情報保存部311と補正情報保存部311から削除し、S605に進む。S605では給紙段管理部313は基準値管理テーブル、補正値管理テーブルから設定変更する給紙段の用紙種類情報のレコードを削除する。
続いて、図6(b)について説明する。図6(b)は、上述した図4BのS4024で測色センサー制御部312から測色結果の通知を受けたときの、基準情報保存部311および補正情報保存部310の処理フローである。また、図15のS1517で測色センサー制御部312から測色結果の通知を受けたときの、基準情報保存部311および補正情報保存部310の処理フローでもある。
S620にて、基準情報保存部311は、測色センサー制御部312から測色結果を取得する。S621にて、基準情報保存部311は、基準値管理テーブルに測色センサー制御部312から通知された測色結果に紐づく給紙段のレコードが登録されているかを判定する。登録されていない場合はS622へ、登録されている場合はS626へ進む。S622にて、基準情報保存部311は、基準情報管理テーブルに測色センサー制御部312から通知された測色結果に紐づく用紙種類が他の給紙段で登録されているかを判定する。登録されていない場合はS623へ進む。S623にて、基準情報保存部311は、測色センサー制御部312から通知された測色結果を基準値(後述のTBL881)として保存する。続いてS624にて、基準情報保存部311は、基準値管理テーブルに、測色センサー制御部312から通知された測色結果に紐づく給紙段のレコードを追加し、S623で保存した基準値を参照するリンク処理を行い終了する。
一方、S622にて、基準情報保存部311が、基準情報管理テーブルに測色センサー制御部312から通知された測色結果に紐づく用紙種類が他の給紙段で登録されていることを確認した場合は、S625に進む。S625では、基準情報保存部311は、基準情報管理テーブルに、測色センサー制御部312から通知された測色結果に紐づく給紙段のレコードとして、既に基準情報管理テーブルに登録されていた同一の用紙種類のレコードをコピーする。これによりこの用紙種類の基準値が保存されたことになる。そして、S626に進む。
S626では、基準情報保存部311は測定値と基準値とから補正値を算出し、算出した補正値を補正情報保存部310に通知する。そしてS627にて補正情報保存部310は、基準情報保存部311から通知された内容を補正情報として保存し、終了する。
●用紙種類の登録
図7において印刷装置101の給紙段に用紙種類を登録する画面を、既に説明した図5の手順にあわせて説明する。
図7において印刷装置101の給紙段に用紙種類を登録する画面を、既に説明した図5の手順にあわせて説明する。
図7(a)にUI制御部316が表示する給紙段設定画面を示す。ユーザが給紙段設定画面を呼び出すと(S5001)、UI制御部316が給紙段管理部313に現在の給紙段の設定情報を問い合わせ(S5002)、その結果が画面700に表示される。(S5003)
ユーザは画面700において用紙種類を設定する給紙段を選択する。本実施形態では4つの給紙段に対して選択ボタン701~704が割り当てられる。ユーザは特定の給紙段を選択後、用紙種類を設定する設定ボタン705を押下し(S5004)、図7(b)の用紙種類設定画面710を呼び出す(S5005)。
ユーザは画面700において用紙種類を設定する給紙段を選択する。本実施形態では4つの給紙段に対して選択ボタン701~704が割り当てられる。ユーザは特定の給紙段を選択後、用紙種類を設定する設定ボタン705を押下し(S5004)、図7(b)の用紙種類設定画面710を呼び出す(S5005)。
用紙種類の選択画面710では画面700で選択した給紙段にセットした或いはセットする用紙種類に一致するものを1つ選択する。ここでは普通紙1を普通紙3で置き換えて(S5006)、OKボタン708を押下し画面700に戻る。ユーザは用紙種類が変更できたことを確認後、OKボタン706を押下する。UI制御部316はユーザの設定を給紙段管理部313に通知し(S5007)、登録要求を行う(S5008)。
●階調パッチと補正テーブル
次に本実施形態における階調補正用チャート(階調パッチ)と補正値を保持する管理テーブル(あるいは補正テーブル)について図8A-図8Dを参照して説明する。
次に本実施形態における階調補正用チャート(階調パッチ)と補正値を保持する管理テーブル(あるいは補正テーブル)について図8A-図8Dを参照して説明する。
図8Aに、階調補正を目的とした階調補正用チャート(階調パッチ)800の出力例を示す。リアルタイムに多階調補正を行うために必要なパッチは、印刷用紙800の内側、かつ用紙の印刷保証領域801の外側に定義された余白域に印字する。印刷保証領域は最終成果物となる部分であり、ユーザ画像の印刷を保証する領域である。一方、印刷保証領域の外は画像形成可能なエリアもあるが、最終成果物としては断裁され除去されることを前提としている。なお本実施形態では、パッチは必ずしも余白に印刷しなくともよい。しかしながら、一つの印刷装置で割り込みモードと余白利用モードとを切り替え可能とするために、割り込みモードであってもパッチを余白に印刷している。したがって割り込みモードのみをサポートする場合には、印刷保証領域801の内側にセンサーを設け、対応する位置にパッチを印刷してもよい。
本実施形態の階調補正用のパッチは印字保証領域の外側に並べて印刷し、そのパッチを印刷面側のセンサー861、862が読み取る。このため、各色のパッチはセンサーの位置に合わせて搬送方向と平行に並ぶ。なお、センサーは複数のシートサイズに合わせた複数のペアで構成してもよい。
印刷用紙800には、シアン810・マゼンタ850・イエロー830・ブラック840の各トナー単色の濃度を10%刻みで10個ずつ、合計40個のパッチが印刷される。例えば、シアンのカラーパッチ群810は濃度100%のパッチ820以降、10%刻みで濃度が低くなるようにパッチ820~パッチ829が印刷される。パッチ829は濃度10%である。マゼンタ、イエロー、ブラックの各色も同じ10個で1セットの構成となり4色分の基準値および測定値のデータが揃って初めて階調補正に必要なフィードバック情報が生成可能となる。階調補正パッチはパッチ合成部309が画像生成部307の生成画像に合成する。
図8Bは画像形成装置内の搬送パスを横から見た断面図である。印刷用紙800に対して、CMYK各色の現像機871~874でトナーを転写し定着器875で定着処理後、パッチ810,830,840,850を搬送方向の左右両端に設置されたカラーセンサー861,862により読み取る。カラーセンサーは印刷面側に設置する。
図8Cはカラーセンサー861,862がスキャンしたCMYKの濃度情報に基づき生成される、基準値、測定値、補正値の例である。図8Aに示す通り、印刷用紙800にはCMKY毎に10個、合計40個のパッチが印字されるため、これをセンサーで読みとると40個の測定値が得られる。本実施形態では、センサー制御部312はカラーセンサーのパッチ濃度を1024段階で数値化し保存する。センサー制御部312から通知された測色結果は基準情報保存部311において給紙段にセットされた用紙種類毎に基準値として保持される。測色結果は用紙種類ごとに管理する必要がある。
センサー制御部312から通知された或る用紙の測色結果が、基準情報保存部311に未登録の用紙の測色結果の場合は、40点の測色結果を新しい基準値(基準情報)881として保存する。基準値881には、各トナーの色成分ごとに、その値と、その値に対応する基準値とが含まれている。センサー制御部312から通知された用紙の測色結果が、基準情報保存部311に登録済の用紙の場合は測色結果を新しい測定値882として扱い、基準値と測定値の差分から補正値883を算出する。補正値883は補正情報保存部310に保存される。なお本実施形態では補正値を保存するが、測定値を保存し基準値と測定値の差分から都度補正値を算出してもよい。基準色変換後のYMCKの色値は、この補正情報に応じてさらに補正される。画像生成部307では、例えば補正値が+1であれば、+1だけ測定値が増大するように、当該色値を補正する。あるいは補正に用いる色補正テーブルを調整する。どのように調整すればどのように測定値に反映されるかは予め決定しておき、それにしたがって補正するか、あるいは補正テーブルを調整すればよい。
図8D(a)は、基準情報保存部311が基準値を管理するテーブルの一例である。そのレコード情報は、用紙種類891、対象給紙段892、基準値(1/2速)893、基準値(1/1速)894、生成PageID895、Timestamp896の各項目から構成される。(a)の管理テーブルでは、給紙段1に普通紙3がセットされている。2019/07/18の10:04:06に電源投入から累積で60014ページ目の印刷処理において、「給紙段1」から「普通紙3」を「1/1速」で給紙している。その印刷結果を測色して基準値として登録している。「普通紙3」が「給紙段1」から除去された場合、レコード情報を削除する。これは図5等で説明したとおりである。
図8D(b)は補正情報保存部310が補正値を管理するテーブルの一例である。そのテーブルの基本構成は、基準値が補正値に置き換わる以外、基準値管理テーブルと同一である。該当用紙が対象給紙段897から除去された場合、レコード情報は削除される
●情報処理端末の構成
続いて、ここまでに説明したような階調補正を実施する印刷装置101に対して印刷ジョブを投入する、情報処理端末102で動作するアプリケーションの制御について説明を行う。
●情報処理端末の構成
続いて、ここまでに説明したような階調補正を実施する印刷装置101に対して印刷ジョブを投入する、情報処理端末102で動作するアプリケーションの制御について説明を行う。
図10は、一般的な情報処理端末の内部構成の一例であり、図1における情報処理端末102の内部構成を示している。情報処理端末102は、CPU1001、RAM1002、補助記憶装置1004、画像表示装置1005、入力装置1003、NIC1006、メインバス1007を含む。
CPU1001は本発明の情報処理端末102を制御する際の情報処理を行う。RAM1002はCPU1001のワークエリアを提供するメモリである。補助記憶装置1004は、本実施形態における制御プログラムを提供するハードディスク、フロッピーディスク、CD-ROM等である。この補助記憶装置1004は、例えば、各種アプリケーションプログラムや、データ、ユーザ情報、機器情報などを記憶する。さらに、データの一時保管にも利用される。画像表示装置1005は、ユーザにメッセージを通知する目的で使用される、具体的にはCRTディスプレイ、液晶ディスプレイ等である。入力装置1003は、ユーザのコマンドを入力する、具体的にはマウス、キーボード等である。ネットワークインタフェースカード(NIC)1006はLAN(100)を介して他のネットワーク機器と相互にデータをやりとりする。これらデバイスはメインバス1007で接続されている。
●印刷設定
図11は、情報処理端末102の画像表示装置1005に表示される、ユーザが印刷設定を指定するためのプリンタドライバの印刷設定画面の一例である。印刷設定画面1100は、タブ1101~1105で構成されている。基本設定タブ1101、ページ設定タブ1102、仕上げ・調整タブ1103、給紙タブ1104、印刷品質タブ1105のいずれかの設定画面を表示することが可能となっている。
図11は、情報処理端末102の画像表示装置1005に表示される、ユーザが印刷設定を指定するためのプリンタドライバの印刷設定画面の一例である。印刷設定画面1100は、タブ1101~1105で構成されている。基本設定タブ1101、ページ設定タブ1102、仕上げ・調整タブ1103、給紙タブ1104、印刷品質タブ1105のいずれかの設定画面を表示することが可能となっている。
図11は仕上げ・調整タブ1103の設定画面の一例である。仕上げ・調整タブ1103において、余白幅1111は、余白幅を用紙端からの距離(mm単位)で入力する構成となっている。
余白断裁1112は、最終的に余白領域を断裁するか否かを設定するための選択肢である。「する」1113または「しない」1114のいずれかを選択できる。
調整項目1121は、実行する調整の種類を選択することが可能なチェックボックスである。チェックした調整項目が実行される。「表裏の画像位置」と「階調」とを、独立で、ON/OFFの選択することが可能になっている。インラインセンサを用いて実行される調整には、本実施形態で説明している画質を調整するための階調補正(上記の「階調」)と、本実施形態では説明を割愛するが、画像形成位置を調整するための表裏レジ調整(上記の「表裏の画像位置調整」)とがある。
調整方法1122は、上記の調整項目を調整する方法を、余白利用型1123かチャート挿入型1124かのいずれか一方を選択する構成となっている。なお、後述する図12のステップS1208-S1210で余白利用型による調整が不可能と判断した場合には、調整方法1122の余白利用型1123はグレイアウト表示される。そして、選択を行うことができないとともに、その設定は無効なものとなるよう制御される。この制御は後述する。
またその他のタブとして、基本設定タブ1101、ページ設定タブ1102、給紙タブ1104、印刷品質タブ1105がある。基本設定タブ1101は、部数や、印刷の向き、倍率、出力方法等の基本的な印刷設定を可能とするメニューで構成されている。ページ設定タブ1102は、出力画像のページレイアウトや倍率を設定するメニューなどで構成されている。仕上げタブ1103は、片面両面印刷の設定、とじ方向の設定、排紙方法の設定等を可能とするメニューで構成されている。給紙タブ1104は、出力時に印刷装置101のどの給紙段の用紙を使用するかを選択するメニューで構成されている。印刷品質タブ1005は、カラーモード(カラー/モノクロ)や解像度の設定など出力画像の画質を設定するメニューで構成されている。
そして、印刷設定指定画面1100でユーザがOKボタン1107を押下すると、情報処理端末102は印刷ジョブ900(図9で後述する)を生成し、LAN100を介して印刷装置101に印刷ジョブ900を送信する。
●印刷ジョブの構成
図9は、情報処理端末102が、後述する図12のS1212およびS1214で生成する印刷ジョブの一例である。印刷ジョブ名901は印刷ジョブの識別情報あるいは識別子である。ユーザID902は情報処理端末102を使用しているユーザを特定するための識別情報である。ユーザID902は印刷設定指定画面1100において、ユーザが明示的に指定する形態であっても良い。余白幅903はユーザが印刷設定指定画面1100の余白幅1111で指定した値である。mm単位の数値である。余白断裁904はユーザが印刷設定指定画面1100の余白断裁1112で指定した設定である。「余白断裁する」、あるいは「余白断裁しない」、が格納される。調整項目905は、ユーザが印刷設定指定画面1100の調整項目1121で指定した調整項目である。図11の調整項目1121で設定された通り、「表裏の画像位置と階調」、「表裏の画像位置のみ」、「階調のみ」、「無し」、のいずれかが格納される。調整方法906は、ユーザが印刷設定指定画面1100の調整方法1122で指定した調整方法である。「余白利用型」、あるいは「チャート挿入型」が格納される。用紙設定907は、調整用用紙の設定が格納される。調整方法906が余白利用型の場合には内容又はその項目自体が無くてよい。チャート挿入型の場合にはユーザが指定した用紙種種別が格納される。印刷設定908は、印刷部数、ステイプル設定、パンチ設定、給紙設定、解像度設定、印字色等の印刷設定である。印刷データ909はテキストエディタ等の任意の描画ソフトウェアから指示された印刷データである。印刷装置101が解釈実行可能な形式で記述されている。
図9は、情報処理端末102が、後述する図12のS1212およびS1214で生成する印刷ジョブの一例である。印刷ジョブ名901は印刷ジョブの識別情報あるいは識別子である。ユーザID902は情報処理端末102を使用しているユーザを特定するための識別情報である。ユーザID902は印刷設定指定画面1100において、ユーザが明示的に指定する形態であっても良い。余白幅903はユーザが印刷設定指定画面1100の余白幅1111で指定した値である。mm単位の数値である。余白断裁904はユーザが印刷設定指定画面1100の余白断裁1112で指定した設定である。「余白断裁する」、あるいは「余白断裁しない」、が格納される。調整項目905は、ユーザが印刷設定指定画面1100の調整項目1121で指定した調整項目である。図11の調整項目1121で設定された通り、「表裏の画像位置と階調」、「表裏の画像位置のみ」、「階調のみ」、「無し」、のいずれかが格納される。調整方法906は、ユーザが印刷設定指定画面1100の調整方法1122で指定した調整方法である。「余白利用型」、あるいは「チャート挿入型」が格納される。用紙設定907は、調整用用紙の設定が格納される。調整方法906が余白利用型の場合には内容又はその項目自体が無くてよい。チャート挿入型の場合にはユーザが指定した用紙種種別が格納される。印刷設定908は、印刷部数、ステイプル設定、パンチ設定、給紙設定、解像度設定、印字色等の印刷設定である。印刷データ909はテキストエディタ等の任意の描画ソフトウェアから指示された印刷データである。印刷装置101が解釈実行可能な形式で記述されている。
●印刷ジョブの生成と送信
図12は、情報処理端末102における印刷ジョブの生成および送信処理を示すフローチャートである。図12の処理は、例えば、情報処理端末102のCPU1001が、補助記憶装置1004に記憶されたプログラムをRAM1002に読み出して実行することで実現される。
図12は、情報処理端末102における印刷ジョブの生成および送信処理を示すフローチャートである。図12の処理は、例えば、情報処理端末102のCPU1001が、補助記憶装置1004に記憶されたプログラムをRAM1002に読み出して実行することで実現される。
S1201で、CPU1001は、アプリケーションを介してユーザからの印刷指示を受け付け、プリンタドライバを起動する。その際に、CPU1001は、補助記憶装置1004等に記憶された印刷設定や画像処理設定などの各種設定の初期値を読み込む。そして、ユーザの操作に応じて、CPU1001は、画像表示装置1005に、図11で説明したようなプリンタドライバのユーザインターフェース画面を表示する。そして、ユーザの操作に応じた適切な画面に切り替えながら、ユーザの設定を受け付ける。
S1202で、CPU1001は、印刷データの全ページがスプール済かどうかを判断する。ここで、スプール済でないと判断した場合、CPU1001はS1202に戻って、スプール済になるまで処理を繰り返す。一方、S1202でスプール済みであると判断した場合、CPU1001はS1203で、印刷データを展開する。
そして、S1204で、CPU1001は、仕上げ・調整タブ1103を表示しているか否かを判断する。ここで補正タブ1006を表示していると判断した場合、CPU1001は、S1205で、調整方法にチャート挿入型が選択されているかを判定する。そして、S1205での判定の結果、チャート挿入型が選択されていると判断した場合、S1206でジョブ内に複数の用紙種の指定が含まれているかを判定する。S1206でジョブに複数種類の用紙の指定が含まれていると判別された場合、S1208で、CPU1001は、「調整用紙の選択」が選択されているかを判別する。一方、S1206で、ジョブに単一の用紙種しか含まれていないと判別される場合には、CPU1001は、S1207において、UI上にある調整用紙の選択ボタンをグレーアウトする。
S1208での判定の結果、「調整用紙の選択」が選択されていると判断した場合、図13に示すUI例を表示し、S1209において調整用紙の選択を受け付ける。なお図13に表示されたタイトルの「補正用用紙」とは調整用紙のことを指している。用紙選択UI1301はそのジョブに含まれる(すなわちジョブにおいて指定されている)用紙種別の一覧を表示する。ユーザはハイライト部1302に示されるように調整で使用する用紙を一覧から選択する。選択された用紙種類はそして、S1210に処理を進める。一方、S1204で、補正タブ1006を表示していないと判断した場合、CPU1001はS1210に処理を進める。またS1205でチャート挿入型が選択されていないと判断した場合やS1208において調整用紙の選択が選択されていないと判断された場合にも、CPU1001はS1210に処理を進める。
S1210で、CPU1001はOKボタン1107が押下されたか否かを判断する。ここでOKボタン1107が押下されていないと判断した場合、CPU1001はS1204に戻って処理を繰り返す。
一方、S1208でOKボタン1107が押下されたと判断した場合、S1211でCPU1001は、アプリケーションからOSを介して通知される印刷命令を受け取り、ここまででユーザに設定された各種印刷設定に従って印刷ジョブ900の生成を行う。ここで、生成される印刷ジョブ900には、ユーザ情報やジョブ名などの情報がセットされるものとする。さらに、余白幅、余白断裁、調整項目、調整方法といった情報もセットされる。そして、S1212で、CPU1001は、LAN100を介して画像形成装置101に生成した印刷ジョブ900を送信し、本処理を終了する。
このようにして生成された印刷ジョブ900が印刷装置101の印刷ジョブ生成部301に送信され、印刷装置101における印刷ジョブが生成される。印刷装置101が生成する印刷ジョブは、印刷ジョブ900と同形式であってもよいが、印刷装置101の内部的な形式であってもよい。
以上説明した実施形態によれば、調整用紙を選択することができ、選択した調整用紙(選択した種類のシート)に補正用のチャートを印刷できる。このため選択した種類のシートに適した階調補正ができ、高品質の画像形成が可能となる。
なお、調整用紙はユーザが指定しているが、たとえば予め調整用紙の優先度を決定しておき、ジョブで使用されるシート種類のうち最も優先度の高いシート種類を調整用紙としてもよい。また、本実施形態では所定枚数の印刷が行われたことを設定された条件として指定した種類のシートをフィードしてそこに階調補正用チャートを印刷している。これに対して印刷のきっかけとなる条件を他のものへと変えてもよい。
[第2実施形態]
本実施形態では、印刷ジョブを実行中に、印刷したページ数が所定数(所定の閾値)に達し、かつ、実行中のジョブに、指定された種類のシートへの印刷が残っていれば、指定された種類のシートへカラーチャートを印刷する。
本実施形態では、印刷ジョブを実行中に、印刷したページ数が所定数(所定の閾値)に達し、かつ、実行中のジョブに、指定された種類のシートへの印刷が残っていれば、指定された種類のシートへカラーチャートを印刷する。
本実施形態は、図15のS1504の手順が、図17で示したような手順に変わることを除いて第1実施形態と共通である。そこで図17について説明し、他を省略する。ジョブ制御部303はまず、最後の排出されたシートが最終ページであるか判定する(S1700)。この判定はS1422と同様であり、S1422と兼ねて行ってもよい。次に図14で実行している印刷ジョブに、調整用紙として指定された種類のシートへの印刷が残っているか判定する(S1701)。残っていれば、指定された調整用紙でチャートを印刷する処理を開始する(S1505-1)。S1505-1は、図15のS1505で行われる処理に相当する。一方、残っていないと判定した場合には、画質優先か判定する(S1702)。画質優先は、たとえば図12の手順の一部で設定されてよい。画質優先であれば現在の用紙すなわち給紙段を切り替えることなく現在供給されているシートにチャートを印刷する処理を開始する(S1505-2)。S1505-2は、図15のS1505で行われる処理に相当する。この場合には、調整用紙として指定された種類ではない、現在使用している種類のシートに対応する補正情報の更新が試みられる。画質優先でなければ、そのまま処理を終了する。
このようにすることで、調整用紙として指定された種類の印刷媒体に対応する補正情報を更新することができることに加えて、指定されていない種類の印刷媒体についても対応する補正情報を更新することが可能となる。しかも調整用紙として指定された種類の印刷媒体に対応する補正情報の更新を妨げることがない。
[第3実施形態]
本実施形態では、印刷ジョブを実行中に、印刷したページ数が所定数に達しても、指定された種類のシートへの印刷が行われていなければ、実行中のジョブで指定された種類のシートへの印刷が行われるまで、カラーチャートの印刷を繰り延べる。第2実施形態と同様に、第1実施形態との差分についてここでは説明する。
本実施形態では、印刷ジョブを実行中に、印刷したページ数が所定数に達しても、指定された種類のシートへの印刷が行われていなければ、実行中のジョブで指定された種類のシートへの印刷が行われるまで、カラーチャートの印刷を繰り延べる。第2実施形態と同様に、第1実施形態との差分についてここでは説明する。
図18に第3の実施形態の処理のフローチャートを示す。図18はジョブ制御部303で、例えば図14のS1421でページ処理終了の通知の受信に応じて実行される手順である。また本実施形態では、図14のS1419で行った印刷枚数のカウントアップはジョブ制御部303で行うものとする。
まず印刷枚数のカウントアップ停止中か判定する(S1801)。カウントの停止は後続のS1804で行われる。停止中であれば印刷枚数のカウントをお来ぬ(S1802)。そして印刷枚数が閾値に達したか判定し(S1803)、達したなら印刷枚数のカウントを停止する(S1804)。S1801でカウント停止中でないと判定した場合にはS1805へ分岐する。
次にS1805で、次のシートが調整用紙として指定されている種類のシートであるか判定する。そうであれば、チャート挿入用ジョブの実行指示を印刷ジョブ生成部301に対して出し(S1806)、印刷枚数をリセットし(S1807)、印刷枚数のカウントを再開する(S1808)。この後は図15のS1503からの処理につながる。またS1803で印刷枚数が閾値に達していない場合、またはS1805で次のシートが調整用紙でない場合には処理を終了する。この場合には、最終ページの印刷が完了していなければS1403からのループを続行し、完了していればジョブ終了となる。
以上の手順によって、所定ページ数の印刷が完了した場合であっても、指定された調整用紙への印刷が巡ってくるまで、階調補正用チャートの印刷を繰り延べる。これにより、シートの切り替えにより生じる待ち時間(遅延)を避けることができ、生産性を低下させることなく、指定した印刷媒体に形成される画像の品質を改善することができる。
[その他の実施例]
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
発明は上記実施形態に制限されるものではなく、発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、発明の範囲を公にするために請求項を添付する。
1011 給紙ユニット、1012 画像形成ユニット、1013 検査ユニット、1014 排紙ユニット
Claims (11)
- シートに画像を形成する画像形成手段と、
シートに形成された画像を検知する検知手段と、
シートに画像を形成するジョブの開始から印刷されたページが所定のページ数に達した場合、前記画像形成手段により階調補正用チャートを形成するよう制御する制御手段と、
前記階調補正用チャートに使用されるシートとして複数の種類のシートから選択を受け付ける受付手段と、
を有する、ことを特徴とする画像形成装置。 - 前記検知手段が検知した前記階調補正用チャートの画像情報に基づいて生成された補正情報を保存する保存手段と、を有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記ジョブの開始から印刷されたページが前記所定のページ数に達した場合、前記所定のページ数以降のシートに形成される画像に対して、前記補正情報に基づき、前記画像形成手段の補正を行う補正手段と、を有する
ことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。 - 前記保存手段は、シートの種類ごとに、予め保存された基準情報と前記検知手段により検知した前記画像情報との差を前記補正情報として生成する、
ことを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。 - 前記保存手段は、前記基準情報がない場合には、前記検知手段により検知した前記画像情報を基準情報として保存する、
ことを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。 - 前記画像形成手段に給紙されるシートを収容する複数の給紙段を有する給紙カセットと、
前記給紙段に収容されるシートの種類を設定する設定手段と、を有する、
ことを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の画像形成装置。 - 前記複数の種類のシートには、普通紙と、コート紙とを含む、
ことを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の画像形成装置。 - 前記ジョブの開始から印刷されたページが前記所定のページ数に達した場合、前記画像形成手段により前記階調補正用チャートを形成するか否かを設定する第2設定手段と、
を有することを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載の画像形成装置。 - 前記第2設定手段により前記ジョブの開始から印刷されたページが前記所定のページ数に達した場合、
前記制御手段は、前記画像形成手段により前記階調補正用チャートを形成しない設定に設定された場合、前記ジョブに使用されるシートの余白に前記階調補正用チャートを形成するモードを実行するように制御する、
ことを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。 - 請求項1乃至9のいずれか一項に記載の画像形成装置の前記制御手段としてコンピュータを動作させるためのプログラム。
- シートに画像を形成する画像形成手段と、シートに形成された画像を検知する検知手段と、制御手段と、受付手段とを有する画像形成装置の制御方法であって、
前記制御手段が、シートに画像を形成するジョブの開始から印刷されたページが所定のページ数に達した場合、前記画像形成手段により階調補正用チャートを形成するよう制御し、
前記受付手段が、前記階調補正用チャートに使用されるシートとして複数の種類のシートから選択を受け付ける
ことを特徴とする画像形成装置の制御方法。
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