JP2024097878A - 結晶性19-ノルc3,3-二置換c21-n-ピラゾリルステロイド - Google Patents

結晶性19-ノルc3,3-二置換c21-n-ピラゾリルステロイド Download PDF

Info

Publication number
JP2024097878A
JP2024097878A JP2024075299A JP2024075299A JP2024097878A JP 2024097878 A JP2024097878 A JP 2024097878A JP 2024075299 A JP2024075299 A JP 2024075299A JP 2024075299 A JP2024075299 A JP 2024075299A JP 2024097878 A JP2024097878 A JP 2024097878A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compound
disorder
crystalline
xrpd pattern
xrpd
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2024075299A
Other languages
English (en)
Inventor
スティーブン ワトソン ポール
Steven Watson Paul
バーナー ブレット
Bret Berner
グレゴリー リード ジョン
Gregory Reid Jon
ワン ジアン
Jian Wang
ジェイ. ドハーティ ジェイムズ
J Doherty James
ジェイ. ケインズ スティーブン
Jay Kanes Stephen
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sage Therapeutics Inc
Original Assignee
Sage Therapeutics Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sage Therapeutics Inc filed Critical Sage Therapeutics Inc
Publication of JP2024097878A publication Critical patent/JP2024097878A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P25/00Drugs for disorders of the nervous system
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P25/00Drugs for disorders of the nervous system
    • A61P25/08Antiepileptics; Anticonvulsants
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P25/00Drugs for disorders of the nervous system
    • A61P25/18Antipsychotics, i.e. neuroleptics; Drugs for mania or schizophrenia
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P25/00Drugs for disorders of the nervous system
    • A61P25/22Anxiolytics
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P25/00Drugs for disorders of the nervous system
    • A61P25/24Antidepressants
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P37/00Drugs for immunological or allergic disorders
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D231/00Heterocyclic compounds containing 1,2-diazole or hydrogenated 1,2-diazole rings
    • C07D231/02Heterocyclic compounds containing 1,2-diazole or hydrogenated 1,2-diazole rings not condensed with other rings
    • C07D231/10Heterocyclic compounds containing 1,2-diazole or hydrogenated 1,2-diazole rings not condensed with other rings having two or three double bonds between ring members or between ring members and non-ring members
    • C07D231/14Heterocyclic compounds containing 1,2-diazole or hydrogenated 1,2-diazole rings not condensed with other rings having two or three double bonds between ring members or between ring members and non-ring members with hetero atoms or with carbon atoms having three bonds to hetero atoms with at the most one bond to halogen, e.g. ester or nitrile radicals, directly attached to ring carbon atoms
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07JSTEROIDS
    • C07J43/00Normal steroids having a nitrogen-containing hetero ring spiro-condensed or not condensed with the cyclopenta(a)hydrophenanthrene skeleton
    • C07J43/003Normal steroids having a nitrogen-containing hetero ring spiro-condensed or not condensed with the cyclopenta(a)hydrophenanthrene skeleton not condensed
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07BGENERAL METHODS OF ORGANIC CHEMISTRY; APPARATUS THEREFOR
    • C07B2200/00Indexing scheme relating to specific properties of organic compounds
    • C07B2200/13Crystalline forms, e.g. polymorphs

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Neurology (AREA)
  • Neurosurgery (AREA)
  • Psychiatry (AREA)
  • Pain & Pain Management (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Steroid Compounds (AREA)
  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
  • Epidemiology (AREA)

Abstract

【課題】結晶性19-ノルC3,3-二置換C21-N-ピラゾリルステロイドを提供すること。【解決手段】本発明は、式(I)TIFF2024097878000017.tif3037の19-ノルC3,3-二置換C21-ピラゾリルステロイドならびにその結晶性固体形態および組成物に関する。式(I)の19-ノルC3,3-二置換C21-ピラゾリルステロイドの結晶性固体形態を作製する方法ならびに式(I)の19-ノルC3,3-二置換C21-ピラゾリルステロイドまたはその結晶性固体形態、薬学的に受容可能な塩、および薬学的に受容可能な組成物を使用する方法も本明細書中に開示する。【選択図】なし

Description

関連出願の引用
本願は、U.S.S.N.62/378,582(2016年8月23日出願)に対する優先権を主張する。これは、その全体が参考として援用される。
発明の背景
脳の興奮性は、昏睡状態から痙攣に及ぶ連続である動物の覚醒レベルと定義され、様々な神経伝達物質によって制御されている。一般に、神経伝達物質は、ニューロン膜を横断するイオンのコンダクタンスの制御に関与する。安静時、ニューロン膜は、およそ-70mVという電位(または膜電圧)を有し、細胞内部は、細胞外部に対して負である。電位(電圧)は、ニューロン半透膜を横断するイオン(K、Na、Cl、有機アニオン)バランスの結果である。神経伝達物質は、前シナプス小胞に貯蔵され、ニューロン性活動電位の影響下において放出される。シナプス間隙へ放出されると、アセチルコリンなどの興奮性の化学伝達物質は、膜の脱分極(-70mVから-50mVへの電位の変化)を引き起こす。この作用は、Naイオンに対する膜透過性を高めるアセチルコリンによって刺激されるシナプス後ニコチン性レセプターにより媒介される。低下した膜電位は、シナプス後活動電位の形でニューロンの興奮性を刺激する。
γ-アミノ酪酸レセプター複合体(GRC)の場合、脳の興奮性に対する作用は、神経伝達物質であるγ-アミノ酪酸(GABA)によって媒介される。脳内の最大40%のニューロンが、GABAを神経伝達物質として利用するので、GABAは、脳全体の興奮性に対して著しい影響を及ぼす。GABAは、ニューロン膜を横断する塩素イオンのコンダクタンスを制御することによって個々のニューロンの興奮性を制御する。GABAは、GRC上の認識部位と相互作用することにより、塩素イオンがGRCの電気化学勾配の下方に向かって細胞内に流れるのを促進する。このアニオンのレベルの細胞内上昇は、膜内外電位の過分極を引き起こし、興奮性入力に対するニューロンの感受性を低下させる(すなわち、ニューロンの興奮性が低下する)。換言すれば、ニューロン内の塩素イオン濃度が高いほど、脳の興奮性(覚醒レベル)は低下する。
脳の興奮性に対する調節物質、ならびにCNS関連疾患の予防および処置のための薬剤として作用する、ステロイドの新規および改善された神経刺激性結晶形態が必要とされている。本明細書中に記載されるこのようなステロイドの結晶形態は、この目的に対するものである。
発明の概要
本発明は、その一部が、19-ノル(すなわち、C19デスメチル)化合物の新規の形態(例えば、本明細書中に記載の一定の結晶形態)に関する。一般に、薬物としての固体化合物の有効性は、その固体化合物が構成する固体の性質に影響を受け得る。
したがって、1つの局面において、本明細書中で「化合物1」とも称される式(I):
Figure 2024097878000001
の結晶化合物を本明細書中に記載する。
いくつかの実施形態において、化合物1の結晶形態の可溶化形態を、静置蒸発、貧溶媒添加、徐冷、溶液蒸気拡散、固体蒸気拡散、急速蒸発、逆貧溶媒添加、および水分活性実験によって、化合物1の異なる結晶形態に変換する。
いくつかの実施形態において、化合物1の結晶形態を、スラリー変換によって、化合物1の異なる結晶形態に変換する。
いくつかの実施形態において、化合物1の固体形態の物理的または化学的なパラメータを、以下の解析技術のうちの1つまたは複数から評価する:粉末X線回折(XRPD)解析(例えば、可変温度XRPD(VT-XRPD)解析)、単結晶X線結晶学、熱重量分析(TGA)、示差走査熱量測定法(DSC)、核磁気共鳴(NMR)分光法もしくは固体NMR分光法、ラマン分光法、または動的水蒸気吸着(DVS)。
実施形態において、各固体形態を、前述の解析方法のうちの1つまたは複数から得た以下のパラメータを使用して特徴づけ、同定する:
XRPDを用いた解析によって決定された2-シータ(2θ)の度数を横軸として示し、ピーク強度を縦軸として示すX線回折パターン。これらのパターンを、本明細書中でXRPDパターンとも称する;
単結晶X線結晶学によって決定される固体形態の単結晶構造の性質(例えば、単位格子、結晶系、および空間群);
単結晶X線結晶学由来のデータによって決定される結晶形態についてのXRPDパターンの計算値;
特定の昇温速度で行ったDSCによって決定される、溶媒喪失、一方の結晶形態の他方への変形、または融点を示す、開始温度Tonsetによって特定される吸熱;
TGAによって決定された減量値;
DVSによって決定される、25℃の温度および5%と95%との間の相対湿度での増量値;および
重水素化ジメチルスルホキシド(DMSO-d)に溶解した化合物1の例示的なH NMRスペクトル。
実施形態において、固体形態は、対応するXRPDパターンで見出される鋭い明確なピークの存在によって、結晶性であると判断される。
いくつかの実施形態において、XRPDを、化合物1の固体形態が室温より高い温度で別の固体形態に変形するかどうかを判断するために使用する。
いくつかの実施形態において、結晶化合物1は無水物である。
いくつかの実施形態において、結晶化合物1は溶媒和物である。
いくつかの実施形態において、結晶化合物1は、以下の2θの値(°):11.6~12.0(例えば、11.8)、13.7~14.1(例えば、13.9)、14.0~14.4(例えば、14.2)、16.6~17.0(例えば、16.8)、18.9~19.3(例えば、19.1)、19.1~19.5(例えば、19.3)、19.9~20.3(例えば、20.1)、21.1~21.5(例えば、21.3)、21.9~22.3(例えば、22.1)、および23.0~23.4(例えば、23.2)の間およびその両端に特徴的なピークを有するXRPDパターンを有することができる。
いくつかの実施形態において、結晶化合物1は、以下の2θの値(°):11.6~12.0(例えば、11.8)、16.6~17.0(例えば、16.8)、18.9~19.3(例えば、19.1)、19.9~20.3(例えば、20.1)、および23.0~23.4(例えば、23.2)の間およびその両端に特徴的なピークを有するXRPDパターンを有することができる。
いくつかの実施形態において、結晶化合物1は、以下の2θの値(°):11.8、13.9、14.2、16.8、19.1、19.3、20.1、21.3、22.1、および23.2に特徴的なピークを有するXRPDパターンを有する。
いくつかの実施形態において、結晶化合物1は、以下の2θの値(°):11.8、16.8、19.1、20.1、および23.2に特徴的なピークを有するXRPDパターンを有する。
いくつかの実施形態において、結晶化合物1は、実質的に図10Aに示すようなXRPDパターンを有する。
いくつかの実施形態において、結晶化合物1は、以下の2θの値(°):9.3~9.7(例えば、9.5)、10.6~11.0(例えば、10.8)、13.0~13.4(例えば、13.2)、14.7~15.1(例えば、14.9)、15.8~16.2(例えば、16.0)、18.1~18.5(例えば、18.3)、18.7~19.1(例えば、18.9)、20.9~21.3(例えば、21.1)、21.4~21.8(例えば、21.6)、および23.3~23.7(例えば、23.5)の間およびその両端に特徴的なピークを有するXRPDパターンを有する。
いくつかの実施形態において、結晶化合物1は、以下の2θの値(°):9.3~9.7(例えば、9.5)、10.6~11.0(例えば、10.8)、13.0~13.4(例えば、13.2)、18.7~19.1(例えば、18.9)、および21.4~21.8(例えば、21.6)の間およびその両端に特徴的なピークを有するXRPDパターンを有する。
いくつかの実施形態において、結晶化合物1は、以下の2θの値(°):9.5、10.8、13.2、14.9、16.0、18.3、18.9、21.1、21.6、および23.5に特徴的なピークを有するXRPDパターンを有する。
いくつかの実施形態において、結晶化合物1は、以下の2θの値(°):9.5、10.8、13.2、18.9、および21.6に特徴的なピークを有するXRPDパターンを有する。
いくつかの実施形態において、結晶化合物1は、実質的に図1Aに示すようなXRPDパターンを有する。
いくつかの実施形態において、結晶化合物1は、実質的に図1Bに示すような単位格子を有する/含む。
いくつかの実施形態において、化合物1の結晶形態は、昇温速度10℃/分でのDSCによって示されるように、約150℃~約195℃(例えば、157℃~170℃)の温度に供した場合、異なる結晶形態に変形する。
いくつかの実施形態において、結晶化合物1は、昇温速度10℃/分でのDSCによって測定されるように、約200℃~約225℃(例えば、約205℃~約225℃、例えば、約208℃~約215℃)のTonsetで融解する。
いくつかの実施形態において、結晶化合物1は、以下の2θの値(°):9.7~10.1(例えば、9.9)、11.6~12.0(例えば、11.8)、13.2~13.6(例えば、13.4)、14.2~14.6(例えば、14.4)、14.6~15.0(例えば、14.8)、16.8~17.2(例えば、17.0)、20.5~20.9(例えば、20.7)、21.3~21.7(例えば、21.5)、21.4~21.8(例えば、21.6)、および22.4~22.8(例えば、22.6)の間およびその両端に特徴的なピークを有するXRPDパターンを有することができる。
いくつかの実施形態において、結晶化合物1は、以下の2θの値(°):9.7~10.1(例えば、9.9)、14.6~15.0(例えば、14.8)、16.8~17.2(例えば、17.0)、20.5~20.9(例えば、20.7)、および21.3~21.7(例えば、21.5)の間およびその両端に特徴的なピークを有するXRPDパターンを有することができる。
いくつかの実施形態において、結晶化合物1は、以下の2θの値(°):9.9、11.8、13.4、14.4、14.8、17.0、20.7、21.5、21.6、および22.6に特徴的なピークを有するXRPDパターンを有する。
いくつかの実施形態において、結晶化合物1は、以下の2θの値(°):9.9、14.8、17.0、20.7、および21.5に特徴的なピークを有するXRPDパターンを有する。
いくつかの実施形態において、結晶化合物1は、実質的に図3Aに示すようなXRPDパターンを有する。
いくつかの実施形態において、結晶化合物1は、実質的に図3Bに示すような単位格子を有する/含む。
いくつかの実施形態において、化合物1の結晶形態は、昇温速度10℃/分でのDSCによって示されるように、約180℃~約200℃(例えば、約184℃~約200℃、例えば、約184℃~約190℃)の温度に供した場合、異なる結晶形態に変形する。
いくつかの実施形態において、結晶化合物1は、昇温速度10℃/分でのDSCによって測定されるように、約200℃~約225℃(例えば、約211℃~約215℃)のTonsetで融解する。
いくつかの実施形態において、結晶化合物1は、実質的に図2Bに示すようなXRPDパターンのうちのいずれかを有する。
いくつかの実施形態において、結晶化合物1は、実質的に図4Aに示すようなXRPDパターンを有する。
いくつかの実施形態において、結晶化合物1は、実質的に図5に示すようなXRPDパターンを有する。
いくつかの実施形態において、結晶化合物1は、実質的に図6Aに示すようなXRPDパターンを有する。
いくつかの実施形態において、結晶化合物1は、実質的に図7Aに示すようなXRPDパターンを有する。
いくつかの実施形態において、結晶化合物1は、実質的に図8Aに示すようなXRPDパターンを有する。
いくつかの実施形態において、結晶化合物1は、実質的に図9Aに示すようなXRPDパターンを有する。
いくつかの実施形態において、結晶化合物1は、実質的に図11Aに示すようなXRPDパターンを有する。
いくつかの実施形態において、結晶化合物1は、実質的に図12に示すようなXRPDパターンを有する。
いくつかの実施形態において、結晶化合物1は、実質的に図13Aに示すようなXRPDパターンを有する。
いくつかの実施形態において、結晶化合物1は、実質的に図14Aに示すようなXRPDパターンを有する。
いくつかの実施形態において、結晶化合物1は、実質的に図16に示すようなXRPDパターンのうちのいずれかのXRPDパターンを有する。
1つの局面において、本発明は、請求項5に記載の結晶化合物を請求項10に記載の結晶化合物に変形する方法であって、化合物1の可溶化形態からの晶出またはスラリー変換を含む、方法を記載する。
いくつかの実施形態において、変形を、約50℃~約70℃、例えば、60℃~65℃の温度で、溶媒として酢酸エチルを使用して行う
いくつかの実施形態において、変形を、化合物1の総存在量の約0.1%~約5.0%、例えば、0.2%~1.0%の負荷にて、請求項10に記載の結晶化合物の種晶の存在下で行う
1つの局面において、本発明は、化合物1の結晶形態および薬学的に受容可能な添加剤を含む薬学的組成物を記載する。
1つの局面において、本発明は、CNS関連障害の処置を必要とする被験体において前記CNS関連障害を処置するための方法であって、前記被験体に有効量の化合物1、例えば、本明細書中に記載される化合物1の結晶性固体形態、その薬学的に受容可能な塩、ま
たはその薬学的に受容可能な組成物を投与することを含む、方法を記載する。
いくつかの実施形態において、CNS関連障害は、睡眠障害、気分障害、統合失調症スペクトラム障害、痙攣障害、記憶および/または認知の障害、運動障害、人格障害、自閉症スペクトラム障害、疼痛、外傷性脳損傷、脈管疾患、物質乱用障害および/または離脱症候群、あるいは耳鳴である。
いくつかの実施形態において、結晶化合物1は、経口で、非経口で、皮内に、髄腔内に、筋肉内に、皮下に、膣に、バッカルとして、舌下に、直腸に、局所として、吸入で、鼻腔内に、または経皮に投与される。
いくつかの実施形態において、結晶化合物1は、慢性的に投与される。
別の局面において、神経学的障害、精神障害、発作障害、神経炎症性障害、緑内障または代謝障害、感覚欠損障害の処置を必要とする被験体において前記神経学的障害、精神障害、発作障害、神経炎症性障害、緑内障または代謝障害、感覚欠損障害を処置するための方法であって、前記被験体に有効量の化合物1またはその薬学的に受容可能な組成物を投与することを含む、方法が本明細書中に提供される。
別の局面において、化合物1またはその薬学的に受容可能な組成物を神経保護薬として用いるための方法であって、前記神経保護薬を必要とする被験体に有効量の化合物1またはその薬学的に受容可能な組成物を投与することを含む、方法が本明細書中に提供される。
別の局面において、化合物1またはその薬学的に受容可能な組成物を鎮痛薬または疼痛管理のための他の薬剤として用いるための方法であって、前記鎮痛薬または疼痛管理のための他の薬剤を必要とする被験体に有効量の化合物1またはその薬学的に受容可能な組成物を投与することを含む、方法が本明細書中に提供される。いくつかの実施形態において、この化合物またはその薬学的に受容可能な組成物は、炎症性疼痛、神経因性疼痛、線維筋痛、または末梢神経ニューロパシーを処置するための鎮痛薬または疼痛管理のための他の薬剤として使用される。
本明細書中で使用される場合、「XRPD」は、粉末X線回折を指す。本明細書中で使用される場合、「VT-XRPD」は、可変温度粉末X線回折を指す。本明細書中で使用される場合、「TGA」は、熱重量分析を指す。本明細書中で使用される場合、DSCは、示差走査熱量測定法を指す。本明細書中で使用される場合、「NMR」は、核磁気共鳴を指す。本明細書中で使用される場合、「DVS」は、動的水蒸気吸着を指す。本明細書中で使用される場合、「DCM」は、ジクロロメタンを指す。本明細書中で使用される場合、「EtOAc」は、酢酸エチルを指す。本明細書中で使用される場合、「MeOH」は、メタノールを指す。本明細書中で使用される場合、「MBTE」は、メチルtert-ブチルエーテルを指す。本明細書中で使用される場合、「RH」は、相対湿度を指す。本明細書中で使用される場合、「RT」は、室温を指す。
本明細書中で使用される場合、「結晶(の)」は、高度に規則的な化学構造を有する(すなわち、結晶格子が長距離構造秩序を有する)固体を指す。分子は、格子の3次元空間において規則的で周期的な様式で配置されている。特に、結晶形態を、1つまたは複数の単結晶形態として生成することができる。本出願の目的のために、用語「結晶形態」、「単結晶形態」、「結晶性固体形態」、「固体形態」、および「多形」は、同義語であり、互換的に使用される;これらの用語は、異なる性質(例えば、異なるXRPDパターンおよび/または異なるDSCスキャンの結果)を有する結晶を区別する。
用語「実質的に結晶(の)」は、少なくとも特定の重量百分率の結晶であり得る形態を指す。特定の重量百分率は、70%、75%、80%、85%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%、99.9%、または70%と100%との間の任意の百分率である。特定の実施形態において、結晶化度の特定の重量百分率は少なくとも90%である。特定の他の実施形態において、結晶化度の特定の重量百分率は少なくとも95%である。いくつかの実施形態において、化合物1は、本明細書中に記載の任意の結晶性固体形態(例えば、形態A、B、C、D、E、F、H、I、J、K、L、M、N、O、およびP)の実質的に結晶の試料であり得る。
用語「実質的に純粋な」は、少なくとも特定の重量百分率の夾雑物および/または化合物1の他の固体形態を含まないものであり得る化合物1の特定の結晶性固体形態の組成物に関する。特定の重量百分率は、70%、75%、80%、85%、90%、95%、99%、または70%と100%との間の任意の百分率である。いくつかの実施形態において、化合物1は、本明細書中に記載の任意の結晶性固体形態の実質的に純粋な試料であり得る(例えば、形態A、B、C、D、E、F、H、I、J、K、L、M、N、O、およびP)。いくつかの実施形態において、化合物1は、実質的に純粋な形態Aであり得る。いくつかの実施形態において、化合物1は、実質的に純粋な形態Bであり得る。いくつかの実施形態において、化合物1は、実質的に純粋な形態Cであり得る。いくつかの実施形態において、化合物1は、実質的に純粋な形態Dであり得る。いくつかの実施形態において、化合物1は、実質的に純粋な形態Eであり得る。いくつかの実施形態において、化合物1は、実質的に純粋な形態Fであり得る。いくつかの実施形態において、化合物1は、実質的に純粋な形態Hであり得る。いくつかの実施形態において、化合物1は、実質的に純粋な形態Iであり得る。いくつかの実施形態において、化合物1は、実質的に純粋な形態Jであり得る。いくつかの実施形態において、化合物1は、実質的に純粋な形態Kであり得る。いくつかの実施形態において、化合物1は、実質的に純粋な形態Lであり得る。いくつかの実施形態において、化合物1は、実質的に純粋な形態Mであり得る。いくつかの実施形態において、化合物1は、実質的に純粋な形態Nであり得る。いくつかの実施形態において、化合物1は、実質的に純粋な形態Oであり得る。いくつかの実施形態において、化合物1は、実質的に純粋な形態Pであり得る。
本明細書中で使用される場合、用語「無水(の)」または「無水物」は、化合物1の結晶形態を指す場合、溶媒分子(水の溶媒分子が含まれる)が結晶形態の単位格子の一部を形成しないことを意味する。それにもかかわらず、無水結晶形態の試料は、無水結晶形態の単位格子の一部を形成しない溶媒分子を、例えば、結晶形態生成からの残存溶媒分子として、含み得る。1つの好ましい実施形態において、溶媒は、無水形態試料の総組成の0.5重量%を構成し得る。より好ましい実施形態では、溶媒は、無水形態試料の総組成の0.2重量%を構成し得る。いくつかの実施形態において、化合物1の無水結晶形態の試料は、溶媒分子を含まない(例えば、検出可能な量の溶媒を含まない)。用語「溶媒和物」は、化合物1の結晶形態を指す場合、溶媒分子(例えば、有機溶媒および水)が結晶形態の単位格子の一部を形成することを意味する。溶媒として水を含む溶媒和物は本明細書中で「水和物」とも称される。用語「同形の」は、化合物1の結晶形態を指す場合、この形態が単位格子中に異なる化学成分を含むことができる(例えば、異なる溶媒分子を含むことができる)が、同一のXRPDパターンを有することを意味する。同形結晶形態は、本明細書中で時折「同形」と称される。
本明細書中に記載の化合物1の結晶形態(例えば、形態K)は、特定の温度または温度範囲にわたって融解し得る。かかる特定の温度または温度範囲を、結晶形態のDSC軌跡における融解吸熱の開始温度(Tonset)によって示すことができる。いくつかの実
施形態において、かかる開始温度で、化合物1の結晶形態の試料は、融解し、同時に起こる副反応(例えば、再結晶または化学分解)を受ける。いくつかの実施形態において、かかる開始温度では、化合物1の結晶形態は、他の同時に起こる過程の非存在下で融解する。
用語「特徴的なピーク」は、化合物1の結晶形態のXRPDパターン中のピークを指す場合、0°~40°の範囲にわたる2θ値が全体として化合物1の結晶形態のうちの1つに一意的に割り当てられた一定のピークの集合をいう。
本発明の実施形態において、例えば以下の項目が提供される。
(項目1)
式(I):
Figure 2024097878000002
の結晶化合物。
(項目2)
以下の2θの値(°):11.6~12.0、13.7~14.1、14.0~14.4、16.6~17.0、18.9~19.3、19.1~19.5、19.9~20.3、21.1~21.5、21.9~22.3、および23.0~23.4の間(それらの値を含む)に特徴的なピークを有するXRPDパターンを有する、項目1に記載の結晶化合物。
(項目3)
以下の2θの値(°):11.8、13.9、14.2、16.8、19.1、19.3、20.1、21.3、22.1、および23.2に特徴的なピークを有するXRPDパターンを有する、項目1に記載の結晶化合物。
(項目4)
以下の2θの値(°):11.6~12.0、16.6~17.0、18.9~19.3、19.9~20.3、および23.0~23.4の間(それらの値を含む)に特徴的なピークを有するXRPDパターンを有する、項目1に記載の結晶化合物。
(項目5)
以下の2θの値(°):11.8、16.8、19.1、20.1、および23.2に特徴的なピークを有するXRPDパターンを有する、項目1に記載の結晶化合物。
(項目6)
実質的に図10Aに示すようなXRPDパターンを有する、項目2~5のいずれか1項に記載の結晶化合物。
(項目7)
以下の2θの値(°):9.3~9.7、10.6~11.0、13.0~13.4、14.7~15.1、15.8~16.2、18.1~18.5、18.7~19.1、20.9~21.3、21.4~21.8、および23.3~23.7の間(それらの値を含む)に特徴的なピークを有するXRPDパターンを有する、項目1に記載の結晶化合物。
(項目8)
以下の2θの値(°):9.5、10.8、13.2、14.9、16.0、18.3、18.9、21.1、21.6、および23.5に特徴的なピークを有するXRPDパターンを有する、項目1に記載の結晶化合物。
(項目9)
以下の2θの値(°):9.3~9.7、10.6~11.0、13.0~13.4、18.7~19.1、および21.4~21.8の間(それらの値を含む)に特徴的なピークを有するXRPDパターンを有する、項目1に記載の結晶化合物。
(項目10)
以下の2θの値(°):9.5、10.8、13.2、18.9、および21.6に特徴的なピークを有するXRPDパターンを有する、項目1に記載の結晶化合物。
(項目11)
実質的に図1Aに示すようなXRPDパターンを有する、項目6~10のいずれか1項に記載の結晶化合物。
(項目12)
実質的に図1Bに示すような単位格子を含む、項目6~11のいずれか1項に記載の結晶化合物。
(項目13)
前記結晶化合物は、昇温速度10℃/分でのDSCによって示されるように、約157℃~約190℃の温度に供した場合に項目2または3に記載の結晶化合物に変形する、項目6~11のいずれか1項に記載の結晶化合物。
(項目14)
項目2に記載の結晶化合物は、約200℃~約225℃のTonsetで融解する、項目6~11のいずれか1項に記載の結晶化合物。
(項目15)
以下の2θの値(°):9.7~10.1、11.6~12.0、13.2~13.6、14.2~14.6、14.6~15.0、16.8~17.2、20.5~20.9、21.3~21.7、21.4~21.8、および22.4~22.8の間(それらの値を含む)に特徴的なピークを有するXRPDパターンを有する、項目1に記載の結晶化合物。(項目16)
以下の2θの値(°):9.9、11.8、13.4、14.4、14.8、17.0、20.7、21.5、21.6、および22.6に特徴的なピークを有するXRPDパターンを有する、項目1に記載の結晶化合物。
(項目17)
以下の2θの値(°):9.7~10.1、14.6~15.0、16.8~17.2、20.5~20.9、および21.3~21.7の間(それらの値を含む)に特徴的なピークを有するXRPDパターンを有する、項目1に記載の結晶化合物。
(項目18)
以下の2θの値(°):9.9、14.8、17.0、20.7、および21.5に特徴的なピークを有するXRPDパターンを有する、項目1に記載の結晶化合物。
(項目19)
実質的に図3Aに示すようなXRPDパターンを有する、項目14~18のいずれか1項に記載の結晶化合物。
(項目20)
実質的に図3Bに示すような単位格子を含む、項目14~19のいずれか1項に記載の結晶化合物。
(項目21)
前記結晶化合物は、昇温速度10℃/分でのDSCによって示されるように、約184℃~約200℃の温度に供した場合に項目2または3に記載の結晶化合物に変形する、項目14~18のいずれか1項に記載の結晶化合物。
(項目22)
項目2の結晶化合物は、約205℃~約225℃のTonsetで融解する、項目14~18のいずれか1項に記載の結晶化合物。
(項目23)
実質的に図2Bに示すようなXRPDパターンのうちのいずれかを有する、項目1に記載の結晶化合物。
(項目24)
実質的に図4Aに示すようなXRPDパターンを有する、項目1に記載の結晶化合物。
(項目25)
実質的に図5に示すようなXRPDパターンを有する、項目1に記載の結晶化合物。
(項目26)
実質的に図6Aに示すようなXRPDパターンを有する、項目1に記載の結晶化合物。
(項目27)
実質的に図7Aに示すようなXRPDパターンを有する、項目1に記載の結晶化合物。
(項目28)
実質的に図8Aに示すようなXRPDパターンを有する、項目1に記載の結晶化合物。
(項目29)
実質的に図9Aに示すようなXRPDパターンを有する、項目1に記載の結晶化合物。
(項目30)
実質的に図11Aに示すようなXRPDパターンを有する、項目1に記載の結晶化合物。
(項目31)
実質的に図12に示すようなXRPDパターンを有する、項目1に記載の結晶化合物。
(項目32)
実質的に図13Aに示すようなXRPDパターンを有する、項目1に記載の結晶化合物。
(項目33)
実質的に図14Aに示すようなXRPDパターンを有する、項目1に記載の結晶化合物。
(項目34)
実質的に図16に示すようなXRPDパターンのうちのいずれかを有する、項目1に記載の結晶化合物。
(項目35)
項目11に記載の結晶化合物を項目19に記載の結晶化合物に変形する方法であって、化合物1の可溶化形態からの晶出またはスラリー変換を含む、方法。
(項目36)
前記変形を、約50℃~約70℃の温度で溶媒として酢酸エチルを使用して行う、項目35に記載の方法。
(項目37)
前記変形を、化合物1の総存在量の約0.1%~約5.0%の負荷にて項目13に記載の結晶化合物の種晶の存在下で行う、項目35に記載の方法。
(項目38)
前出の項目のいずれか1項に記載の結晶化合物および薬学的に受容可能な添加剤を含む薬学的組成物。
(項目39)
CNS関連障害の処置を必要とする被験体において前記CNS関連障害の処置で用いる項目1~22のいずれか1項に記載の化合物または項目32に記載の薬学的に受容可能な組成物であって、前記被験体に有効量の項目1~22のいずれか1項に記載の化合物または項目38に記載の薬学的に受容可能な組成物を投与することを含む、化合物または組成物。
(項目40)前記CNS関連障害は、睡眠障害、気分障害、統合失調症スペクトラム障害、痙攣障害、記憶および/または認知の障害、運動障害、人格障害、自閉症スペクトラム障害、疼痛、外傷性脳損傷、脈管疾患、物質乱用障害および/または離脱症候群、あるいは耳鳴である、項目39に記載の化合物。
(項目41)
前記結晶化合物は、経口で、非経口で、皮内に、髄腔内に、筋肉内に、皮下に、膣に、バッカルとして、舌下に、直腸に、局所として、吸入で、鼻腔内に、または経皮に投与される、項目39に記載の化合物。
(項目42)
前記結晶化合物は、慢性的に投与される、項目39に記載の化合物。
(項目43)
神経学的障害、精神障害、発作障害、神経炎症性障害、緑内障または代謝障害、感覚欠損障害の処置を必要とする被験体において前記神経学的障害、精神障害、発作障害、神経炎症性障害、緑内障または代謝障害、感覚欠損障害の処置で用いる項目1~22のいずれか1項に記載の化合物または項目32に記載の薬学的に受容可能な組成物であって、前記被験体に有効量の項目1~22のいずれか1項に記載の化合物または項目38に記載の薬学的に受容可能な組成物を投与することを含む、化合物または組成物。
(項目44)
神経保護薬として用いるための項目1~16のいずれか1項に記載の化合物または項目32に記載の薬学的に受容可能な組成物であって、前記神経保護薬を必要とする被験体に有効量の項目1~16に記載の化合物または項目32に記載の薬学的に受容可能な組成物を投与することを含む、化合物または組成物。
(項目45)
鎮痛薬または疼痛管理のための他の薬剤として用いるための項目1~22のいずれか1項に記載の化合物または項目38に記載の薬学的に受容可能な組成物であって、前記鎮痛薬または疼痛管理のための他の薬剤を必要とする被験体に有効量の項目1~22に記載の化合物または項目38に記載の薬学的に受容可能な組成物を投与することを含む、化合物または組成物。
(項目46)
前記化合物は、炎症性疼痛、神経因性疼痛、線維筋痛、または末梢神経ニューロパシーを処置するための鎮痛薬または疼痛管理のための他の薬剤として使用される、項目45に記載の化合物。
図1Aは、形態Aの例示的なXRPDパターンを示す。
図1Bは、b軸に沿った形態Aの例示的な単位格子を示す。
図1Cは、形態Aの例示的なTGA(上)曲線およびDSC(下)曲線を示す。
図1Dは、選択された温度での形態Aの例示的なVT-XRPDパターンの重ね合わせを、形態Kの例示的なXRPDパターンと共に示す。
図1Eは、25℃での形態Aの例示的なDVS等温線を示す。
図1Fは、25℃での例示的なDVS測定前後の形態Aの例示的なXRPDパターンを示す。
図2Aは、形態Bの1つの同形の例示的なXRPDパターンを示す。
図2Bは、形態Bの3つの同形の例示的なXRPDパターンを示す。
図2Cは、形態Bの1つの同形の例示的なTGA(上)曲線およびDSC(下)曲線を示す。
図2Dは、形態Bの1つの同形の例示的なVT-XRPDパターンの重ね合わせを、形態Kの例示的なXRPDパターンと共に示す。
図2Eは、形態Bの同形の例示的なTGA曲線を示す。
図2Fは、形態Bの同形の例示的なDSC曲線を示す。
図2Gは、DMSO-dに溶解した形態Bの1つの同形の例示的なH NMRスペクトルを示す。
図2Hは、DMSO-dに溶解した形態Bの1つの同形の例示的なH NMRスペクトルを示す。
図2Iは、DMSO-dに溶解した形態Bの1つの同形の例示的なH NMRスペクトルを示す。
図3Aは、形態Cの例示的なXRPDパターンを示す。
図3Bは、b軸に沿った形態Cの例示的な単位格子を示す。
図3Cは、形態Cの例示的なTGA(上)曲線およびDSC(下)曲線を示す。
図3Dは、選択された温度での形態Cの例示的なXRPDパターンの重ね合わせおよび形態Kの例示的なXRPDパターンを示す。
図3Eは、N雰囲気の存在下または非存在下での選択された温度での形態Cの例示的なXRPDパターンの重ね合わせを示す。
図3Fは、25℃での形態Cの例示的なDVS等温線を示す。
図3Gは、25℃でのDVS測定前後の形態Cの例示的なXRPDパターンの重ね合わせを示す。
図4Aは、形態Dの例示的なXRPDパターンを示す。
図4Bは、周囲条件での乾燥前および乾燥後の形態Dの例示的なXRPDパターンの重ね合わせを、形態Aの例示的なXRPDパターンと共に示す。
図5は、形態Eの例示的なXRPDパターンを示す。
図6Aは、形態Fの例示的なXRPDパターンを示す。
図6Bは、形態Fの例示的なTGA(上)曲線およびDSC(下)曲線を示す。
図6Cは、選択された温度での形態Fの例示的なXRPDパターンの重ね合わせを、形態Kの例示的なXRPDパターンと共に示す。
図6Dは、DMSO-dに溶解した形態Fの例示的なH NMRスペクトルを示す。
図7Aは、形態Hの例示的なXRPDパターンを示す。
図7Bは、周囲条件での乾燥前後の形態Hの例示的なXRPDパターンの重ね合わせおよび形態Aの例示的なXRPDパターンを示す。
図8Aは、形態Iの例示的なXRPDパターンを示す。
図8Bは、周囲条件での乾燥前および乾燥3日後の形態Iの例示的なXRPDパターンの重ね合わせを、形態AのXRPDパターンと共に示す。
図9Aは、形態Jの例示的なXRPDパターンを示す。
図9Bは、周囲条件での乾燥前および乾燥3日後の形態Jの例示的なXRPDパターンの重ね合わせを、形態AのXRPDパターンと共に示す。
図10Aは、形態Kの例示的なXRPDパターンを示す。
図10Bは、形態Kの例示的なTGA(上)曲線およびDSC(下)曲線を示す。
図10Cは、25℃での形態Kの例示的なDVS等温線を示す。
図10Dは、25℃での例示的なDVS測定の前後の形態Kの例示的なXRPDパターンの重ね合わせを示す。
図11Aは、形態Lの例示的なXRPDパターンを示す。
図11Bは、前または3日後の形態Lの例示的なXRPDパターンの重ね合わせを、形態Mおよび形態Bの例示的なXRPDパターンと共に示す。
図11Cは、形態Lの例示的なDSC曲線を示す。
図12は、形態Mの例示的なXRPDパターンを示す。
図13Aは、形態Nの例示的なXRPDパターンを示す。
図13Bは、周囲条件での乾燥前および一晩の乾燥後の形態Nの例示的なXRPDパターンの重ね合わせを、形態Aの例示的なXRPDパターンと共に示す。
図13Cは、形態Nの例示的なTGA(上)曲線およびDSC(下)曲線を示す。
図13Dは、DMSO-dに溶解した形態Nの例示的なH NMRスペクトルを示す。
図14Aは、形態Oの例示的なXRPDパターンを示す。
図14Bは、形態Oの例示的なTGA(上)曲線およびDSC(下)曲線を示す。
図14Cは、選択された温度での形態Oの例示的なXRPDパターンの重ね合わせを、形態Cの例示的なXRPDパターンと共に示す。
図14Dは、DMSO-dに溶解した形態Oの例示的なH NMRスペクトルを示す。
図15は、形態Cの種晶の存在下での高温での酢酸エチル中の形態Aの形態Cへの時間依存性変換を示す例示的なXRPDパターンの重ね合わせを示す。
図16は、湿試料(「湿ケーキ」)、室温での風乾試料(「風乾」)、および40℃でのオーブン乾燥試料(「オーブン乾燥」)に対応する形態Pの例示的なXRPDパターンを示す。形態Aの基準試料の例示的なXRPDも提供する。
図17Aは、室温での風乾後の形態Pの例示的なH NMRスペクトルを示す。
図17Bは、40℃でのオーブン乾燥後の形態Pの例示的なH NMRスペクトルを示す。
図18Aは、室温での風乾後の形態Pの例示的なTGA曲線を示す。
図18Bは、40℃でのオーブン乾燥後の形態Pの例示的なTGA曲線を示す。
図19は、形態A、C、およびPの酢酸エチルへの溶解度データの例示的なプロットを示す。
図20は、形態A、C、およびPの間の例示的な相関係を示す。
発明の特定の実施形態の詳細な説明
1つの局面において、本発明は、本明細書中で「化合物1」とも称される式(I)の化合物を記載し、この化合物は、種々の解析方法によって示されるように、異なる結晶形態として存在することが見出されている。化合物1およびその化学合成は、以前に米国特許出願公開番号US20160083417およびPCT出願公開番号WO2014169831に開示されている。本発明の例示的な各固体形態を、以下の表1に提供する:
Figure 2024097878000003
化合物1の固体形態、その作製方法
形態B、C、D、E、F、H、I、J、K、N、およびOを、本明細書中に記載の種々の晶出技術を使用して形態Aから調製した。形態LおよびMを、本明細書中に記載の他の方法を使用して形態Bからさらに調製した。これらの形態を、その後に以下の解析技術のうちの1つまたは複数によって特徴づけた:粉末X線回折(XRPD)(例えば、可変温度粉末X線回折(VT-XRPD))、熱重量分析(TGA)、示差走査熱量測定法(DSC)、または動的水蒸気吸着(DVS)。形態Aおよび形態Cの単結晶構造(単位格子が含まれる)を、X線回折計を用いて得たデータから決定した。さらに、形態Aおよび形態CのXRPDパターンの計算値を、これらの形態の単結晶X線回折データを使用して得た。本発明において、DSCデータおよびTGAデータを、昇温速度10℃/分を使用して得た。
形態A
形態Aを、粗化合物1を酢酸エチル中のスラリーとして10℃未満で撹拌し、次いで、濾過して真空下で乾燥させるか、粗化合物1をジクロロメタンに溶解させ、次いで、真空下で酢酸エチルを使用して溶液を2回再度濃縮して乾燥させることによって調製することができる。形態Aは、XRPDによって化合物1の結晶形態であると判断することができる。TGAを形態Aの単結晶構造と共に使用して、形態Aが無水物であると結論付けることができる。DSCを使用して、300℃未満で生じる以下の2つの吸熱の存在を示すことができる:形態Aの形態Kへの変形を示すTonsetが157.2℃の一方の吸熱および形態Kの融点を示すTonsetが203.8℃の他方の吸熱。DVSを使用して、形態Aが95%またはそれ未満の相対湿度(RH)で0.30重量%未満の水の取り込みを示すことを証明することができる。
いくつかの実施形態において、形態Aは、実質的に図1Aに示すようなXRPDパターンを有し得る。さらに、形態AのXRPDパターン由来の代表的なピークを、例えば、以下の表2に示すように、ピークの2θ、d-格子面間隔、および相対強度の値によって示すことができる:
Figure 2024097878000004
いくつかの実施形態において、形態Aは、以下の2θの値(°):9.3~9.7(例えば、9.5)、10.6~11.0(例えば、10.8)、13.0~13.4(例えば、13.2)、14.7~15.1(例えば、14.9)、15.8~16.2(例えば、16.0)、18.1~18.5(例えば、18.3)、18.7~19.1(例えば、18.9)、20.9~21.3(例えば、21.1)、21.4~21.8(例えば、21.6)、および23.3~23.7(例えば、23.5)の間およびその両端に特徴的なピークを有するXRPDパターンを有する。いくつかの実施形態において、形態Aは、以下の2θの値(°):9.3~9.7(例えば、9.5)、10.6~11.0(例えば、10.8)、13.0~13.4(例えば、13.2)、18.7~19.1(例えば、18.9)、および21.4~21.8(例えば、21.6)の間およびその両端に特徴的なピークを有するXRPDパターンを有する。いくつかの実施形態において、形態Aは、以下の2θの値(°):9.5、10.8、13.2、14.9、16.0、18.3、18.9、21.1、21.6、および23.5に特徴的なピークを有するXRPDパターンを有する。いくつかの実施形態において、形態Aは、以下の2θの値(°):9.5、10.8、13.2、18.9、および21.6に特徴的なピークを有するXRPDパターンを有する。
選択したピークのXRPD計算データを、以下の表3に提供されるように、形態Aの単結晶由来のX線回折データから得ることができ、このデータは、表2中の実験データを補完する。
Figure 2024097878000005
形態B
形態Bは、XRPDによって決定した場合に化合物1の結晶形態として存在することができ、本明細書中に記載の種々の技術(例えば、静置蒸発、スラリー変換、貧溶媒添加、固体蒸気拡散、または徐冷)から調製することができる。さらに、異なる溶媒系(ジクロロメタン(DCM)/n-ヘプタン、テトラヒドロフラン(THF)/n-ヘプタン、またはクロロホルム(CHCl)/メチルtert-ブチルエーテル(MBTE)など)由来の形態Bの同形を調製することができる。表4は、種々の機器による方法(例えば、TGA、DSC、およびH NMR分光法)によって決定されたこれらの同形の性質をまとめている。
Figure 2024097878000006
形態C
形態Cは、XRPDによって決定した場合に化合物1の結晶無水物であり、50℃でのイソプロピルアルコールおよび酢酸イソプロピルにおけるスラリー変換晶出技術を使用して形態Aから調製することができる。TGAおよび単結晶X線結晶学を使用して、形態C中に溶媒が存在しないことを確認することができる。DSCを使用して、300℃未満の以下の2つの吸熱を示すことができる:形態Cの形態Kへの変形に対応するTonsetが183.8℃の広いピークおよび形態Kの融解に対応するTonsetが211.0℃の鋭いピーク。DVSを使用して、形態Cが95%またはそれ未満のRHで0.32重量
%未満の水の取り込みを示すことを証明することができる。
いくつかの実施形態において、形態Cは、実質的に図3Aに示すようなXRPDパターンを有し得る。さらに、形態CのXRPDパターン由来の代表的なピークを、例えば、以下の表5のように、ピークの2θ、d-格子間隔、および相対強度の値によって示すことができる:
Figure 2024097878000007
いくつかの実施形態において、形態Cは、以下の2θの値(°):9.7~10.1(例えば、9.9)、11.6~12.0(例えば、11.8)、13.2~13.6(例えば、13.4)、14.2~14.6(例えば、14.4)、14.6~15.0(例えば、14.8)、16.8~17.2(例えば、17.0)、20.5~20.9(例えば、20.7)、21.3~21.7(例えば、21.5)、21.4~21.8(例えば、21.6)、および22.4~22.8(例えば、22.6)の間およびその両端に特徴的なピークを有するXRPDパターンを有することができる。いくつかの実施形態において、形態Cは、以下の2θの値(°):9.7~10.1(例えば、9.9)、14.6~15.0(例えば、14.8)、16.8~17.2(例えば、17.0)、20.5~20.9(例えば、20.7)、および21.3~21.7(例えば、21.5)の間およびその両端に特徴的なピークを有するXRPDパターンを有することができる。いくつかの実施形態において、形態Cは、以下の2θの値(°):9.9、11.8、13.4、14.4、14.8、17.0、20.7、21.5、21.6、および22.6に特徴的なピークを有するXRPDパターンを有することができる。いくつかの実施形態において、形態Cは、以下の2θの値(°):9.9、14.8、17.0、20.7、および21.5に特徴的なピークを有するXRPDパターンを有することができる。
選択したピークのXRPD計算データを、以下の表6に提供されるように、形態Cの単結晶由来のX線回折データから得ることができる。これらのシミュレートしたピークは、表5中の実験データを補完することができる。
Figure 2024097878000008
形態D
形態Dを、テトラヒドロフラン(THF)/水(HO)における貧溶媒添加晶出技術を使用して調製することができ、その後、XRPD解析により、室温での乾燥の際に変換されて形態Aに戻る化合物1の結晶形態であることを見出すことができる。
形態E
形態Eを、室温での1,4-ジオキサン/n-ヘプタンにおける貧溶媒晶出技術から調製することができ、XRPDによって化合物1の結晶性湿試料であると判断することができる。
形態F
形態Fを、周囲温度条件での1,4-ジオキサン/n-ヘプタンにおける貧溶媒添加晶出技術を用いて調製することができ、XRPDによって化合物1の結晶形態であると判断することができる。形態Fの試料におけるTGAは、200℃までで19.7%の減量を示す。DSCを使用して、形態Fが開始温度63.1℃および210.7℃(それぞれ、溶媒の喪失(形態Kへの変形)および形態Kの融点に対応する)で2つの吸熱ピークを示すことを示し得る。形態Fの形態Kへの変形を、VT-XRPD測定によってさらに確認することができる。H NMR分光法に基づいて、形態Fは、モル比が1:0.9でn-ヘプタンが残存する1,4-ジオキサン溶媒和物である。
形態H
形態Hを、室温でのn-ヘプタンにおける溶液蒸気拡散晶出技術から調製することができる。この形態は、XRPDによって結晶であると判断されたが、周囲条件で3日間の乾燥後に形態Aに変形するので、準安定性を示す。
形態I
形態Iを、室温にてメタノール中で実施する徐冷晶出技術を使用して作製することができる。形態Hと同様に、形態Iは、XRPD解析によって結晶性物質であると判断することができるが、周囲条件で3日間の乾燥後に形態Aに変形するので、準安定性を示すことが見出された。
形態J
形態Jを、室温でのメタノールにおける固体蒸気拡散晶出技術を使用して調製することができる。XRPD解析を使用して、形態Jが周囲条件で3日間の乾燥後に形態Aに変形する準安定性の結晶試料であると結論付けることができる。
形態K
形態Kを、化合物1の種々の形態(例えば、形態A、形態B、形態C、形態E、および形態F)を高温に加熱することによって調製することができる。解析したこの形態の試料を、XRPD解析により結晶であると判断することができる。TGAを使用して、分解温度前に減量しないことを示し、形態Kが無水物であることを証明することができる。DSCを使用して、形態Kが、解析した試料の融点に対応する211.6℃のTonsetで、単一の吸熱を示し得ることを証明することができる。DVS測定を実施して、形態Kが95%またはそれ未満のRHで0.35重量%未満の水の取り込みを示すことが証明された。
いくつかの実施形態において、形態Kは、実質的に図10Aに示すようなXRPDパターンを有し得る。さらに、形態KのXRPDパターン由来の代表的なピークを、例えば、以下の表7のように、ピークの2θおよび相対強度の値によって示すことができる:
Figure 2024097878000009
いくつかの実施形態において、形態Kは、以下の2θの値(°):11.6~12.0(例えば、11.8)、13.7~14.1(例えば、13.9)、14.0~14.4(例えば、14.2)、16.6~17.0(例えば、16.8)、18.9~19.3(例えば、19.1)、19.1~19.5(例えば、19.3)、19.9~20.3(例えば、20.1)、21.1~21.5(例えば、21.3)、21.9~22.3(例えば、22.1)、および23.0~23.4(例えば、23.2)の間およびその両端に特徴的なピークを有するXRPDパターンを有することができる。いくつかの実施形態において、形態Kは、以下の2θの値(°):11.6~12.0(例えば、11.8)、16.6~17.0(例えば、16.8)、18.9~19.3(例えば、19.1)、19.9~20.3(例えば、20.1)、および23.0~23.4(例えば、23.2)の間およびその両端に特徴的なピークを有するXRPDパターンを有することができる。いくつかの実施形態において、形態Kは、以下の2θの値(°):11.8、13.9、14.2、16.8、19.1、19.3、20.1、21.3、22.1、および23.2に特徴的なピークを有するXRPDパターンを有することができる。いくつかの実施形態において、形態Kは、以下の2θの値(°):11.8、16.8、19
.1、20.1、および23.2に特徴的なピークを有するXRPDパターンを有することができる。
形態L
形態Lを、形態Bをシールしたバイアル中にて周囲条件で1ヶ月間保存することによって調製することができる。この形態を、化合物1の準安定性結晶形態であると判断することができる。XRPDでの解析により、形態Lが周囲条件で調製3日後に形態Bと形態Mとの混合物に変形することを示すことができる。形態Lを、化合物1の溶媒和物であると判断した。
形態M
形態Mを、形態Bをシールしたバイアル中にて周囲条件で1ヶ月間保存することによって作製することができる。解析したこの形態の試料は、XRPDでの解析により結晶化度が低いと判断された。
形態N
形態Nを、1,4-ジオキサン/n-ヘプタンにおける逆貧溶媒添加晶出技術から調製することができ、XRPDによって化合物1の結晶形態であると判断することができる。TGAを使用して、形態Nが60℃までで2.5%の減量、その後に200℃までで7.1%の減量を示す溶媒和物であると判断することができる。DSCを使用して、2つの吸熱(75.4℃のTonsetで溶媒の喪失に対応する一方の吸熱および形態Kの融点を示す210.4℃のTonsetでの他方の吸熱)を証明することができる。VT-XRPDを使用して、形態Nが100℃で形態Kに変形することを確認することができる。H NMR分光法に基づいて、形態Nは、化合物1:1,4-ジオキサンのモル比が1:0.3の1,4-ジオキサン溶媒和物である。
形態O
形態Oを、室温での水/アセトニトリル混合物(0.041水:0.959アセトニトリル体積/体積;a=0.6)における水分活性実験を使用して調製することができ、XRPDによって化合物1の結晶形態であると判断することができる。形態Oの試料におけるTGAは、55.1℃までで5.3%の減量、その後に200℃までで5.9%の減量を示すことができる。DSCを使用して、形態Oが3つの吸熱(形態Cを作製するための溶媒喪失に対応するTonset=65.0℃の吸熱、形態Cの形態Kへの変形に対応するTonset=168.5℃の吸熱、および形態Kの融解に対応するTonset=210.8℃の吸熱)を示すことを示すことができる。形態Oを、DMSO-dに溶解させてH NMR分光法によってさらに特徴づけることができる。
形態P
上記の形態に加えて、形態Pは化合物1の酢酸エチル(EtOAc)溶媒和物であり、形態Pを(a)5℃(1時間後)および20℃(2日後)でのEtOAc中の形態Aのスラリー、(b)5℃(1時間後)および20℃(7日後)でのEtOAc中の形態Cのスラリー中で検出することができる。形態Pの湿ケーキ(約5分間の風乾)を、以下の2つの方法で乾燥させることができる:(a)室温で一晩の大気下、および(b)40℃で3時間の真空下。両方の乾燥ケーキを、XRPD、H-NMR、およびTGAによって解析することができる。形態Pの風乾ケーキは、形態Pと一致するXRPDパターン、TGAによる約50℃までで約1%の減量、およびH NMRによるEtOAcピークを示し得る。他方では、形態Pのオーブン乾燥後試料は、形態Aと一致するXRPDパターン、TGAによる100℃以下での減量なし、およびH-NMRによるEtOAcピークなしを示し得る。したがって、形態Pは、乾燥の際に形態Aに変換され得る。
別の局面において、本発明は、化合物1の固体形態または化合物1の固体形態の混合物を化合物1の異なる無水物に変形させる方法を提供する。1つの実施形態では、形態A、形態Aもしくは形態Kの混合物、または形態A、形態C、および形態Kの混合物を、室温または高温(例えば、50℃または65℃)での酢酸エチル、n-ブタノール、またはメチルtert-ブチルエーテルにおけるスラリー変換により形態Cに変換することができる。これら3つの溶媒系では、形態Cはスラリー変換後に残存する唯一の形態であり、この固体形態は、形態Aおよび形態Kと比較した場合、室温から50℃まで熱力学的により安定であることが明らかとなった。別の実施形態において、形態C(From C)を、少量(例えば、0.2%~1.0%)の形態Cの種晶の存在下における高温(例えば、65℃)での酢酸エチル中の可溶化した化合物1(元は形態A)の晶出、その後のこのバッチの25℃~30℃以上の温度への冷却によって得ることができる。形態Cの種晶を、本明細書中に記載の実施例4に記載の手順を使用して作製することができる。
薬学的組成物
別の局面において、本発明は、本発明の化合物の固体形態(「有効成分」とも称される)および薬学的に受容可能な添加剤を含む薬学的組成物を提供する。特定の実施形態において、薬学的組成物は、有効量の有効成分を含む。特定の実施形態において、薬学的組成物は、治療有効量の有効成分を含む。特定の実施形態において、薬学的組成物は、予防有効量の有効成分を含む。
本明細書中に提供される薬学的組成物は、種々の経路(経口(経腸)投与、非経口(注射による)投与、直腸投与、局所投与、経皮投与、皮内投与、鞘内投与、皮下(SC)投与、筋肉内(IM)投与、舌下/頬、眼、耳、膣、および鼻内または吸入投与が挙げられるが、これらに限定されない)によって投与され得る。
一般的に、本明細書中に提供される化合物1の固体形態は、有効量で投与される。実際に投与される化合物1化合物の固体形態の量は、典型的には、関連する状況(処置される症状、選択される投与経路、投与される実際の化合物、個々の患者の年齢、体重および応答、患者の症候の重症度などを含む)に照らして、医師によって決定される。
CNS障害の発生を予防するために使用されるとき、本明細書中に提供される化合物1の固体形態は、典型的には、医師の助言によりおよび医師の監視下において、上に記載された投与量レベルで、その症状を発症する危険がある被験体に投与され得る。特定の症状を発症する危険がある被験体としては、一般に、その症状の家族歴を有する被験体、またはその症状の発症の影響を特に受けやすいと遺伝子検査もしくはスクリーニングによって特定された被験体が挙げられる。
本明細書中に提供される薬学的組成物は、慢性的にも投与される(「慢性投与」)。慢性投与とは、長期間、例えば、3ヶ月、6ヶ月、1年、2年、3年、5年などにわたるか、または例えば、被験体の寿命の残りの期間にわたって無期限に継続され得る、化合物1の固体形態またはその薬学的組成物の投与のことを指す。ある特定の実施形態において、慢性投与は、長期間にわたって血中に一貫したレベルの、例えば、治療濃度域(therapeutic window)内の化合物1を提供するように意図されている。
本発明の薬学的組成物はさらに、種々の投薬方法を使用して送達され得る。例えば、特定の実施形態において、この薬学的組成物は、ボーラスとして、例えば、血液中で化合物1の濃度を有効レベルまで上昇させる目的で、与えられ得る。ボーラス用量の配置は、身体全体で望まれる活性成分の全身レベルに依存し、例えば、筋肉内または皮下のボーラス用量は、活性成分のゆっくりとした放出を可能にする。さらに、なおさらに他の実施形態において、この薬学的組成物は、最初にボーラス用量として投与され得、その後、連続注
入が行われ得る。
経口投与用の組成物は、バルクの液体の溶液もしくは懸濁液またはバルクの粉末の形態をとり得る。しかしながら、より一般的には、組成物は、正確な投薬を促進する単位剤形で提供される。用語「単位剤形」とは、ヒト被験体および他の哺乳動物に対する単位投与量として好適な物理的に不連続の単位のことを指し、各単位は、好適な薬学的添加剤とともに所望の治療効果をもたらすと計算される所定量の活性な材料を含む。典型的な単位剤形としては、液体組成物の予め測定され予め充填されたアンプルもしくは注射器、または固体組成物の場合は丸剤、錠剤、カプセルなどが挙げられる。そのような組成物では、化合物1の固体形態は、通常、少量の成分(約0.1~約50重量%または好ましくは約1~約40重量%)であり、残りは、様々なビヒクルまたは添加剤および所望の投薬形態を形成するのに役立つ加工助剤である。
経口投与の場合、1日あたり1~5回、特に2~4回、典型的には3回の経口投与が、代表的なレジメンである。これらの投薬パターンを使用するとき、各用量は、約0.01~約20mg/kgの本明細書中に提供される化合物1の固体形態をもたらし、好ましい用量は、各々、約0.1~約10mg/kg、特に、約0.2~約5mg/kgをもたらす。
経皮用量は一般に、注射用量を使用して達成されるレベルと類似であるかまたはより低い血液中レベルを提供するように選択され、一般に、例えば、経皮パッチのための薬物リザーバまたは薬物-粘着剤リザーバの、約0.01重量%~約20重量%、好ましくは、約0.1重量%~約20重量%、好ましくは、約0.1重量%~約10重量%、そしてより好ましくは、約0.5重量%~約15重量%の範囲の量である。
固体組成物は、例えば、以下の成分のうちのいずれか、または類似の性質の化合物1の固体形態を含むことができる:結合剤、界面活性剤、希釈剤もしくは充填剤、緩衝剤、接着阻害剤、流動促進剤、親水性ポリマーもしくは疎水性ポリマー、遅延剤、安定化剤もしくは安定剤、崩壊剤もしくは超崩壊剤、分散剤、抗酸化剤、消泡剤、充填剤、フレーバー、着色剤、滑沢剤、吸着剤、防腐剤、可塑剤、コーティング、もしくは甘味料、またはその混合物。例えば、添加剤(単数)(exipeint)または添加剤(複数)は、結合剤(微結晶性セルロース、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシルプロピルセルロース、低粘度のヒドロキシプロピルメチルセルロース、トラガカントゴム、またはゼラチンなど);希釈剤(マンニトール、微結晶性セルロース、マルトデキストリン、デンプン、またはラクトースなど)、崩壊剤(アルギン酸、プリモゲル、グリコール酸デンプンナトリウム、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、またはトウモロコシデンプンなど);滑沢剤(ステアリン酸マグネシウム、フマル酸ステアリルナトリウム、またはグリセリルベヘナートなど);流動促進剤(コロイド状二酸化ケイ素など);防腐剤(ソルビン酸カリウムまたはメチルパラベンなど)、界面活性剤(ラウリル硫酸ナトリウム、ナトリウムドクサート、ポリソルベート20(poysorbate 20)、ポリソルベート80、セチルトリエチルアンモニウムブロミド、ポリエチレン(polyethyelene)オキシド-ポリプロピレンオキシドコポリマー、またはクレモフォールELなど)、抗酸化剤(ブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、没食子酸プロピル、アスコルビン酸、トコフェロールもしくは酢酸トコフェロール、亜硫酸ナトリウム、またはメタ重亜硫酸ナトリウムなど)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(hydroxypropykmethylcellulose)、ポリビニルアルコール、メタクリラートコポリマー、酢酸セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセタートスクシナート、およびセラックなどのうちの1つまたは複数を含むコーティング、甘味剤(スクロース、スクラロース、アセスルファムK、ナトリウムアスパルテーム、またはサッカリンなど);または香味物質(ペパーミント、サリチル酸メチル、またはオレンジフレ
ーバーなど)であり得る。任意の周知の薬学的添加剤を、剤形中に組み込むことができ、これらの添加剤を、FDA’s Inactive ingredients Guide、Remington:The Science and Practice of Pharmacy、第21版、(Pharmaceutical Press,2005);Hnadbook of Pharmaceutical Excipients、第6版、(Pharmacrutical Press,2009)(これらの全てが参考として援用される)に見出すことができる。
経皮的組成物は、典型的には、活性成分(単数または複数)を含む局所的軟膏またはクリームとして製剤化される。軟膏として製剤化されるとき、活性成分は、典型的には、パラフィン軟膏基剤または水混和性軟膏基剤と混和される。あるいは、活性成分は、例えば、水中油型クリーム基剤を含む、クリームとして製剤化され得る。そのような経皮的製剤は、当該分野で周知であり、一般に、活性成分または製剤の皮膚浸透力および安定性を高めるさらなる成分を含む。そのような公知の経皮的製剤および成分のすべてが、本明細書中に提供される範囲内に含まれる。目的の局所送達組成物には、液体処方物(ローション(外用を意図する懸濁液または乳濁液の形態の不溶性材料を含む液体(噴霧用ローションが含まれる))および水溶液など)、半固体処方物(ゲル(分散相が分散媒と組み合わされて半固体材料(ゼリーなど)を生成するコロイド)、クリーム(柔らかい固体または濃い液体)、および軟膏(軟らかい脂性の調製物)など)、および固体処方物(局所用パッチなど)が含まれる。そのようなものとして、目的の送達ビヒクル成分には、以下が含まれるが、これらに限定されない:水中油型(O/W)および油中水型(W/O)の乳濁液、ミルク調製物、ローション、クリーム、軟膏、ゲル、水様液、散剤、マスク、パック、スプレー、エアロゾル、スティック、およびパッチ。
本明細書中に提供した化合物1の固体形態を、経皮デバイスによって投与することもできる。したがって、リザーバタイプもしくはメンブレンタイプ、または粘着性マトリックスもしくは他のマトリックス種のいずれかのパッチを使用して経皮に投与することができる。目的の送達組成物には、液体処方物(ローション(外用を意図する懸濁液または乳濁液の形態の不溶性材料を含む液体(噴霧用ローションが含まれる))および水溶液など)、半固体処方物(ゲル(分散相が分散媒と組み合わされて半固体材料(ゼリーなど)を生成するコロイド)、クリーム(柔らかい固体または濃い液体)、および軟膏(軟らかい脂性の調製物)など)、および固体処方物(局所用パッチなど)が含まれる。そのようなものとして、目的の送達ビヒクル成分には、以下が含まれるが、これらに限定されない:水中油型(O/W)および油中水型(W/O)の乳濁液、ミルク調製物、ローション、クリーム、軟膏、ゲル、水様液、散剤、マスク、パック、スプレー、エアロゾル、スティック、およびパッチ。経皮パッチについて、活性薬剤層は1つまたは複数の活性薬剤を含み、そのうちの1つが化合物Iである。特定の実施形態において、マトリックスは、粘着性マトリックスである。マトリックスは、高分子材料を含み得る。粘着性マトリックスに適切なポリマーには、以下が含まれるが、これら限定されない:ポリウレタン、アクリラート、スチレンブロックコポリマー、およびシリコーンなど。例えば、粘着性マトリックスには、アクリラートポリマー、ポリシロキサン、ポリイソブチレン(PIB)、ポリイソプレン、ポリブタジエン、スチレンブロック重合体、およびその組み合わせなどが含まれ得るが、これら限定されない。粘着剤のさらなる例は、Satas、「Acrylic Adhesives」、Handbook of Pressure-Sensitive
Adhesive Technology、第2版、396-456頁(D.Satas,ed.)Van Nostrand Reinhold、New York(1989)(その開示が本明細書中で参考として援用される)に記載されている。
特定の実施形態において、活性薬剤層は、浸透促進剤を含む。浸透促進剤には以下が含まれ得るが、これらに限定されない:脂肪族アルコール(12~22個の炭素原子を有す
る飽和または不飽和の高級アルコール(オレイルアルコールおよびラウリルアルコールなど)などであるが、これらに限定されない);脂肪酸(リノール酸、オレイン酸、リノレン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、およびパルミチン酸などであるが、これらに限定されない);脂肪酸エステル(ミリスチン酸イソプロピル、アジピン酸ジイソプロピル、およびパルミチン酸イソプロピルなどであるが、これらに限定されない);アルコールアミン(トリエタノールアミン、トリエタノールアミン塩酸塩、およびジイソプロパノールアミンなどであるが、これらに限定されない);多価アルコールアルキルエーテル(多価アルコール(グリセロール、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、ジグリセロール、ポリグリセロール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ソルビタン、ソルビトール、イソソルビド、メチルグルコシド、オリゴサッカリド、および還元オリゴサッカリドなど)のアルキルエーテル(多価アルコールアルキルエーテル内のアルキル基部分の炭素原子数が好ましくは6~20である)などであるが、これらに限定されない);ポリオキシエチレンアルキルエーテル(アルキル基部分の炭素原子数が6~20であり、ポリオキシエチレン鎖の反復単位(例えば、-OCHCH-)の数が1~9であるポリオキシエチレンアルキルエーテル(ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、およびポリオキシエチレンオレイルエーテルなどであるが、これらに限定されない)などであるが、これらに限定されない);グリセリド(すなわち、グリセロールの脂肪酸エステル)(6~18個の炭素原子を有する脂肪酸のグリセロールエステル、ジグリセリド、トリグリセリド、またはその組み合わせなどであるが、これらに限定されない)。いくつかの実施形態において、ポリマーマトリックスは、ポリビニルピロリドンを含む。組成物は、1つまたは複数の充填剤あるいは1つまたは複数の抗酸化剤をさらに含むことができる。いくつかの実施形態において、記載の経皮処方物は、多層構造を有し得る。例えば、経皮処方物は、粘着性マトリックスおよびバッキングを有し得る。
経口的に投与可能な、注射可能な、または局所的に投与可能な組成物について上に記載された構成要素は、単に代表的なものである。他の材料ならびに加工手法などは、Remington’s Pharmaceutical Sciences,第17版,1985,Mack Publishing Company,Easton,PennsylvaniaのPart8(参照により本明細書中に援用される)に示されている。
本発明の化合物1の固体形態はまた、徐放形態でまたは徐放薬物送達系から投与され得る。代表的な徐放材料の説明は、Remington’s Pharmaceutical Sciencesに見出すことができる。
使用方法
障害(例えば、CNS関連障害)の処置を必要とする被験体において前述の障害を処置する方法が本明細書中に提供され、この方法は、この被験体に有効量の式(I)の化合物(例えば、本明細書中に記載の固体形態)またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な組成物としての化合物1を投与する工程を含む。特定の実施形態において、障害は、睡眠障害、気分障害、統合失調症スペクトラム障害、痙攣障害、記憶および/または認知の障害、運動障害、人格障害、自閉症スペクトラム障害、疼痛、外傷性脳損傷、脈管疾患、物質乱用障害および/または離脱症候群、ならびに耳鳴からなる群から選択されるCNS関連障害である。いくつかの実施形態において、障害は、共存障害(例えば、人格障害と共存するうつまたは人格障害と共存する睡眠障害)である。いくつかの実施形態において、障害は、本明細書中に記載の神経学的障害である。いくつかの実施形態において、障害は、本明細書中に記載の神経学的障害である。いくつかの実施形態において、障害は、本明細書中に記載の精神障害である。いくつかの実施形態において、障害は、本明細書中に記載の発作障害である。いくつかの実施形態において、障害は、本明細書中
に記載の神経炎症性障害である。いくつかの実施形態において、障害は、本明細書中に記載の緑内障または代謝障害である。いくつかの実施形態において、障害は、本明細書中に記載の感覚欠損障害である。化合物1(例えば、本明細書中に記載の固体形態としての化合物1)またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的組成物を神経保護薬として使用する方法も本明細書中に提供される。化合物1(例えば、本明細書中に記載の固体形態としての化合物1)またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的組成物を鎮痛薬または疼痛管理のための他の薬剤として使用する方法も本明細書中に提供される。
神経学的障害
式(I)の化合物(例えば、化合物1の固体形態)またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な組成物を、本明細書中に記載の方法において、例えば、本明細書中に記載の障害(神経学的障害など)の処置において使用することができる。例示的な神経学的障害には、本明細書中に記載の神経変性障害、神経発達障害、神経内分泌障害および機能不全、運動障害、ならびに睡眠障害が含まれるが、これらに限定されない。
神経変性障害
式(I)の化合物(例えば、化合物1の固体形態)またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な組成物を、本明細書中に記載の方法において、例えば、神経変性障害の処置において使用することができる。
用語「神経変性疾患」は、ニューロンの構造もしくは機能の進行性の喪失、またはニューロンの死に関連する、疾患および障害を包含する。神経変性疾患および障害としては、アルツハイマー病(軽症、中等度または重篤な認知機能障害の関連する症状を包含する);筋萎縮性側索硬化症(ALS);無酸素性および虚血性の損傷;良性健忘;脳水腫;小脳性運動失調(マクラウド神経有棘赤血球症症候群(MLS)が挙げられる);閉鎖性頭部外傷;昏睡;挫傷による損傷(例えば、脊椎損傷および頭部損傷);痴呆(多発脳梗塞性痴呆および老年痴呆が挙げられる);意識の障害;ダウン症候群;脆弱X症候群;ジル・ド・ラ・ツレット症候群;頭部外傷;聴覚障害および聴覚損失;ハンティングトン病;レノックス症候群;精神遅滞;ニューロン損傷(眼の損傷、眼の網膜症または黄斑変性が挙げられる);脳卒中、血栓塞栓性脳卒中、出血性卒中、脳虚血、脳血管痙攣、低血糖症、健忘症、低酸素症、無酸素症、周産期仮死および心拍停止の後の神経毒性障害;パーキンソン病;脳卒中;耳鳴;尿細管硬化症、ならびにウイルス感染により誘導される神経変性(例えば、後天性免疫不全症候群(AIDS)および脳障害により引き起こされるもの)が挙げられるが、これらに限定されない。神経変性疾患としてはまた、脳卒中、血栓塞栓性脳卒中、出血性卒中、脳虚血、脳血管痙攣、低血糖症、健忘症、低酸素症、無酸素症、周産期仮死および心拍停止の後の神経毒性障害が挙げられるが、これらに限定されない。神経変性疾患を処置または予防する方法はまた、神経変性障害に特徴的であるニューロン機能の喪失を処置または予防することを包含する。
神経発達障害
式(I)の化合物(例えば、化合物1の固体形態)またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な組成物を、本明細書中に記載の方法において、例えば、神経発達障害などの本明細書中に記載の障害の処置において使用することができる。いくつかの実施形態において、神経発達障害は、自閉症スペクトラム障害である。いくつかの実施形態において、神経発達障害は、スミス・レムリ・オピッツ症候群である。
神経内分泌障害
神経内分泌障害および機能不全を処置するために使用され得る方法が、本明細書中に提供される。本明細書中で使用される場合、「神経内分泌障害」または「神経内分泌機能不全」とは、脳に直接関連する身体のホルモン産生の不均衡によって引き起こされる種々の
状態のことを指す。神経内分泌障害には、神経系と内分泌系との間の相互作用が関わる。視床下部および脳下垂体は、ホルモンの産生を制御する脳の2つの領域であるので、例えば外傷性脳損傷による、視床下部または脳下垂体への損傷は、ホルモンの産生および脳の他の神経内分泌機能に影響し得る。いくつかの実施形態において、神経内分泌障害または機能不全は、女性の健康障害または状態(例えば、本明細書中に記載される女性の健康障害または状態)と関連する。いくつかの実施形態において、女性の健康障害または状態と関連する神経内分泌障害または機能不全は、多嚢胞性卵巣症候群である。
神経内分泌障害の症状としては、行動性、情動性および睡眠関連の症状、生殖機能に関連する症状、ならびに身体症状が挙げられるが、これらに限定されず、それらの症状としては、疲労、記憶不良、不安、うつ、体重増加または減少、情動不安定、集中力欠如、注意困難、性欲減退、不妊、無月経、筋肉量の低下、腹部体脂肪の増加、低血圧、低心拍数、脱毛、貧血、便秘、寒冷不耐性および皮膚乾燥が挙げられるが、これらに限定されない。
運動障害
式(I)の化合物(例えば、化合物1の固体形態)またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な組成物を、本明細書中に記載の方法において、例えば、運動障害の処置において使用することができる。いくつかの実施形態において、運動障害は、本態性振顫、スティッフパーソン症候群、痙性、フリードライヒ運動失調症(Freidrich’s ataxia)、小脳性振顫、ジストニー、トゥーレット症候群、脆弱X随伴振顫(Fragile X-associated tremor)または失調症候群(ataxia syndrome)、薬物により誘導されるかまたは薬剤により誘導される振顫麻痺(例えば、精神遮断薬により誘導される急性静座不能、急性失調症、振顫麻痺もしくは遅発性ジスキネジー、神経弛緩薬性悪性症候群、または薬剤により誘導される姿勢振顫)、運動失調、小脳性運動失調(マクラウド神経有棘赤血球症症候群(MLS)が挙げられる)、レボドパにより誘導されるジスキネジー、運動不能症および無動(硬直)症候群を含む運動障害(脳幹神経石灰化、大脳皮質基底核変性症、多系統萎縮症、振顫麻痺-ALS痴呆複合症、パーキンソン病、脳炎後振顫麻痺および進行性核上性麻痺が挙げられる);筋肉の痙縮および筋肉の痙性または虚弱に関連する障害(舞踏病(例えば、良性遺伝性舞踏病、薬物により誘導される舞踏病、片側バリスム、ハンティングトン病、神経有棘赤血球症、シドナム舞踏病および症候性舞踏病)、ジスキネジー(複合チック、単純チックおよび症候性チックなどのチックが挙げられる)、ミオクローヌス(全身性ミオクローヌスおよび限局性シロクローヌス(focal cyloclonus)が挙げられる)、振顫(例えば、安静時振顫、姿勢振顫および企図振顫)、あるいは失調症(軸性失調症、ジストニー性書痙、片麻痺性失調症、発作性失調症および限局性失調症(例えば、眼瞼痙攣、口顎ジストニア(oromandibular dystonia)、ならびに痙攣性発声障害および斜頚)が挙げられる)である。
本明細書中で使用される場合、「運動障害」とは、運動過剰障害および関係する筋肉制御の異常に関連する種々の疾患および障害のことを指す。例示的な運動障害としては、パーキンソン病および振顫麻痺(特に運動緩徐によって定義される)、ジストニー、舞踏病およびハンティングトン病、運動失調、振顫(例えば、本態性振顫)、ミオクローヌスおよび驚愕、チックおよびトゥーレット症候群、下肢静止不能症候群、スティッフパーソン症候群ならびに歩行障害が挙げられるが、これらに限定されない。例示的な運動障害には、パーキンソン病およびパーキンソニズム(特に運動緩徐によって定義される)、ジストニー、舞踏病およびハンチントン病、運動失調、振顫(例えば、本態性振顫)、ミオクローヌスおよび驚愕、チックおよびトゥーレット症候群、不穏下肢症候群、全身硬直症候群、および歩行障害が含まれるが、これらに限定されない。
振顫
本明細書中に記載される方法は、振顫を処置するために使用され得、例えば、化合物1の固体形態またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な組成物は、小脳性振顫または企図振顫、ジストニー性振顫、本態性振顫、起立性振顫、パーキンソン振顫、生理的振顫、心因性振顫または赤核振顫(rubral tremor)を処置するために使用され得る。振顫には、遺伝性、変性および特発性の障害、例えば、それぞれウィルソン病、パーキンソン病および本態性振顫;代謝疾患(例えば、甲状腺(thyoid)-副甲状腺疾患、肝疾患および低血糖症);末梢神経障害(シャルコー・マリー・トゥース病、ルシー・レヴィ病、真性糖尿病、複合性局所性疼痛症候群に関連する);毒素(ニコチン、水銀、鉛、CO、マンガン、ヒ素、トルエン)により誘導される障害;薬物(睡眠薬、三環系抗うつ薬(tricyclics)、リチウム、コカイン、アルコール、アドレナリン、気管支拡張薬、テオフィリン、カフェイン、ステロイド、バルプロエート、アミオダロン、甲状腺ホルモン、ビンクリスチン)により誘導される障害;ならびに心因性障害が含まれる。臨床上の振顫は、生理的振顫、疲労誘発性生理的振顫(enhanced physiologic tremor)、本態性振顫症候群(古典的本態性振顫、原発性起立性振顫ならびにタスク特異的および体位特異的振顫を包含する)、ジストニー性振顫、パーキンソン振顫、小脳性振顫、ホームズ振顫(すなわち、赤核振顫)、口蓋振顫、神経障害性振顫、中毒性または薬剤性振顫および心因性振顫に分類され得る。
振顫は、1つまたはそれを超える身体部分(例えば、手、腕、眼、顔面、頭部、声帯ヒダ、体幹、脚)の振動または攣縮を伴い得る、不随意の、時にリズミカルな、筋肉の収縮および弛緩である。
小脳性振顫または企図振顫は、意図的動作の後に起きる四肢のゆっくりとした広範な振顫である。小脳性振顫は、例えば、腫瘍、脳卒中、疾患(例えば、多発性硬化症、遺伝性変性障害)に起因する、小脳における病変または小脳への損傷によって引き起こされる。
ジストニー性振顫は、持続性の不随意筋収縮がねじりおよび反復の運動ならびに/または有痛性の異常な姿勢もしくは体位を引き起こす運動障害であるジストニーを患っている個体において生じる。ジストニー性振顫は、身体の任意の筋肉に影響し得る。ジストニー性振顫は、不規則に起こり、しばしば絶対安静によって緩和し得る。
本態性振顫または良性本態性振顫は、最も一般的なタイプの振顫である。本態性振顫は、一部では軽症かつ非進行性である場合もあり、身体の片側から始まるが3年以内に両側が影響を受けるゆっくりとした進行性である場合もある。最も頻繁に影響を受けるのは手であるが、頭部、声、舌、脚および体幹も関与し得る。振顫の頻度は、歳を取るにつれて減少し得るが、重症度は高まり得る。感情の高ぶり、ストレス、発熱、肉体疲労または低血糖が、振顫を引き起こし得、かつ/またはその重症度を高め得る。症状は、一般に、長期に亘って発展していき、発症後に目に見えるようになり、かつ持続し得る。
起立性振顫は、起立直後の脚および体幹に起きる速い(例えば、12Hz超の)リズミカルな筋収縮により特徴付けられる。痙攣は、大腿および脚に感じ、患者は、一点で起立するように求められた場合に抑え切れずに震えることがある。起立性振顫は、本態性振顫を有する患者に起こることがある。
パーキンソン振顫は、運動を制御する脳内の構造に対する損傷によって引き起こされる。パーキンソン振顫は、パーキンソン病の前兆であることが多く、典型的には、手の「丸薬丸め」運動として見られ、おとがい、口唇、脚および体幹にも影響し得る。パーキンソン振顫の発症は、典型的には、60歳以降に開始する。運動は、片肢または身体の片側で始まり、進行して、もう片側にも及び得る。
生理的振顫は、正常な個体に生じ得、臨床的有意性を有しない。生理的振顫は、全ての随意筋群に見られ得る。生理的振顫は、特定の薬物、アルコール離脱(alcohol withdrawl)、または甲状腺機能亢進および低血糖症を含む病状によって引き起こされ得る。この振顫は、古典的に約10Hzの周波数を有する。
心因性振顫またはヒステリー性振顫は、安静時または姿勢運動中もしくは活動的運動中に生じ得る。心因性振顫を有する患者は、転換性障害または別の精神医学的疾患を有し得る。
赤核振顫は、安静時、姿勢時および意図したときに顕れ得るゆっくりとした粗大振顫により特徴付けられる。この振顫は、中脳の古典的な珍しい脳卒中において赤核に影響する状態に関連し得る。
パーキンソン病は、ドーパミンを産生する脳の神経細胞に影響する。症状としては、筋硬直、振顫ならびに発語および歩行の変化が挙げられる。振顫麻痺は、振顫、運動緩徐、硬直および体位不安定により特徴付けられる。振顫麻痺は、パーキンソン病に見られる症状(symptons)を共有するが、進行性の神経変性疾患ではなく症状群である。
ジストニーは、異常であってしばしば反復性の運動または姿勢を引き起こす持続的または断続的な筋収縮により特徴付けられる運動障害である。ジストニー運動は、パターン化し得、ねじりであり得、振顫性であり得る。ジストニーは、随意運動によって惹起または悪化することが多く、筋肉の活性化のオーバーフローに関連することが多い。
舞踏病は、典型的には肩、臀部および顔面に影響する律動性不随意運動により特徴付けられる神経障害である。ハンティングトン病は、脳の神経細胞を衰弱させる遺伝性疾患である。症状としては、制御不可能な運動、不器用および平衡障害が挙げられる。ハンティングトン病は、歩行、談話および嚥下を妨げ得る。
運動失調とは、身体運動の完全制御の喪失のことを指し、指、手、腕、脚、身体、言語および眼球運動に影響し得る。
ミオクローヌス(Myloclonus)および驚愕は、聴覚性、触覚性、視覚性または前庭性であり得る突然かつ予想外の刺激に対する反応である。
チックは、通常突然に発症し、短い反復性であるがリズミカルでない、典型的には、正常な行動を模倣し、正常な活動のバックグラウンドの範囲外で生じることが多い、不随意運動である。チックは、運動チックまたは音声チックに分類され得、運動チックは運動に関連し、音声チックは音に関連する。チックは、単純型または複合型として特徴付けられ得る。例えば、単純型運動チックは、特定の身体部分に限定されたいくつかの筋肉だけが関わっている。
トゥーレット症候群は、小児期に発症する遺伝性の神経精神障害であり、複数の運動チックおよび少なくとも1つの音声チックにより特徴付けられる。
下肢静止不能症候群は、安静時に脚を動かそうとする抗しがたい衝動により特徴付けられる神経性の感覚運動障害である。
スティッフパーソン症候群は、通常、腰および脚が関与する、不随意の有痛性攣縮および筋肉の硬直により特徴付けられる進行性の運動障害である。典型的には、腰部の過度の
脊柱前弯過度を伴う強直性歩行が生じる。典型的には、傍脊椎の体軸筋の連続的な運動単位活動のEMG記録における特徴的な異常が認められる。異型としては、限局性硬直をもたらす、典型的には脚の遠位部および足に影響する、「四肢硬直(stiff-limb)症候群」が挙げられる。
歩行障害とは、神経筋の、関節炎の、または他の身体の変化に起因する、歩行の様式またはスタイルにおける異常(abnormalitiy)のことを指す。歩行は、異常な歩行運動に関する体系に従って分類され、歩行には、片麻痺歩行、両麻痺歩行(diplegic gait)、神経障害性歩行、筋障害性歩行、パーキンソン病様歩行、舞踏病様歩行、失調性歩行および感覚性歩行が含まれる。
睡眠障害
式(I)の化合物(例えば、化合物1の固体形態)またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な組成物を、本明細書中に記載の方法において、例えば、睡眠障害の処置において使用することができる。いくつかの実施形態において、睡眠障害は、別の障害と共存する(例えば、人格障害と共存する睡眠障害)。
精神障害
式(I)の化合物(例えば、化合物1の固体形態)またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な組成物を、本明細書中に記載の方法において、例えば、精神障害などの本明細書中に記載の障害の処置において使用することができる。例示的な精神障害には、本明細書中に記載の気分障害、不安障害、精神病性障害、および衝動調節障害が含まれるが、これらに限定されない。
気分障害
気分障害、例えば臨床的うつ病、産後うつ病もしくは産後うつ、周産期うつ病、非定型うつ病、メランコリー型うつ病、心因性大うつ病、緊張性うつ病、季節性情動障害、気分変調、二重抑うつ症、抑うつ性格障害、再発性短期うつ病、小うつ病性障害、双極性障害もしくは躁うつ病性障害、慢性病状によって引き起こされるうつ病、共存うつ病(comorbid depression)、処置抵抗性うつ病、難治性うつ病、自殺、自殺念慮または自殺行動を処置するための方法もまた、本明細書中に提供される。いくつかの実施形態において、本明細書中に記載の方法は、うつ病(例えば、中程度または重度のうつ病)に罹患している被験体に対して治療効果を提供する。いくつかの実施形態において、気分障害は、本明細書中に記載の疾患または障害(例えば、神経内分泌疾患および障害、神経変性疾患および障害(例えば、てんかん)、運動障害、振顫(例えば、パーキンソン病)、女性の健康障害または健康状態)に関連する。
臨床的うつ病は、大うつ病、大うつ病性障害(MDD)、単極性うつ病、単極性障害および反復性うつ病としても知られ、低い自尊心および通常は楽しめる活動への興味または喜びの喪失を伴う広汎性および持続性の落ち込んだ気分により特徴付けられる精神障害のことを指す。臨床的うつ病を有する一部の人は、睡眠が難しく、やせて、概して動揺を感じ、被刺激性になる。臨床的うつ病は、個体がどのように感じるか、考えるかおよび振る舞うかに影響し、種々の情動的および肉体的な問題に至り得る。臨床的うつ病を有する個体は、日々の活動を行うのに苦労することがあり、生きていく価値がないかのように感じることがある。
周産期うつ病は、妊娠中のうつ病を指す。症状には、被刺激性、号泣、焦燥感、睡眠困難、極度の疲労(情動的および/または肉体的)、食欲の変化、集中困難、不安および/または心配の増加、乳児および/または胎児から離れたいという感情、ならびに以前楽しかった活動への興味喪失が含まれる。
産後うつ病(PND)は、産後うつ(PPD)とも称され、出産後の女性が罹る臨床的うつ病の一種のことを指す。症状としては、悲哀、疲労、睡眠および食習慣の変化、性的願望の低下、号泣エピソード、不安ならびに被刺激性が挙げられ得る。いくつかの実施形態において、PNDは、処置抵抗性うつ病(例えば、本明細書中に記載される処置抵抗性うつ病)である。いくつかの実施形態において、PNDは、難治性うつ病(例えば、本明細書中に記載される難治性うつ病)である。
いくつかの実施形態において、PNDを有する被験体はまた、妊娠中にうつ病またはうつ病の症候を経験している。このうつ病は、本明細書中では周産期うつ病と称される。ある実施形態において、周産期うつ病を経験している被験体は、PNDを経験するリスクが高い。
非定型うつ病(AD)は、気分反応性(例えば、逆説的快感消失(paradoxical anhedonia))および積極性、著しい体重増加または食欲亢進により特徴付けられる。ADに罹患している患者は、過剰な睡眠または傾眠(睡眠過剰)、四肢重感、および認知される対人拒絶への過敏性の結果としての著しい社会的障害も有し得る。
メランコリーうつ病は、ほとんどまたは全ての活動に対する喜びの喪失(快感消失)、楽しい刺激に反応しないこと、悲嘆もしくは喪失の気分よりも明白な抑うつ気分、過剰な体重減少、または過度の罪悪感により特徴付けられる。
精神病性大うつ病(PMD)または精神病性うつ病とは、個体が妄想および幻覚などの精神病性の症状を経験する、大うつ病エピソード、特に、メランコリー性質の大うつ病エピソードのことを指す。
緊張性うつ病とは、運動行動の障害および他の症状を伴う大うつ病のことを指す。個体は、口がきけなくなり、昏迷状態になることがあり、動けなくなるか、または目的のない運動もしくは奇異な運動を示す。
季節性感情障害(SAD)とは、個体が秋または冬に生じ始める季節性のパターンのうつ病エピソードを有する季節性うつ病の一種のことを指す。
気分変調とは、単極性うつ病に関連する状態のことを指し、同じ身体的および認知的な問題が、明らかである。それらは、それほど重篤ではなく、長く(例えば、少なくとも2年)続く傾向がある。
二重うつ病とは、少なくとも2年続き、大うつ病の期間によって時々中断する、かなり抑うつの気分(気分変調)のことを指す。
抑うつ性人格障害(DPD)とは、うつ病性の特徴を有する人格障害のことを指す。
反復性短期うつ病(Recurrent Brief Depression)(RBD)とは、個体が1ヶ月に約1回、うつ病エピソードを有する状態のことを指し、その各エピソードは、2週間またはより短期間、典型的には、2~3日未満続く。
小うつ病性障害または小うつ病とは、少なくとも2つの症状が2週間存在するうつ病のことを指す。
慢性病状によって引き起こされるうつ病とは、がんまたは慢性疼痛、化学療法、慢性ス
トレスなどの慢性病状によって引き起こされるうつ病のことを指す。
処置抵抗性うつ病とは、個体がうつ病の処置を受けているが症状が改善しない状態のことを指す。例えば、抗うつ薬または心理学的カウンセリング(精神療法)は、処置抵抗性うつ病を有する個体のうつ症状を和らげない。いくつかの症例では、処置抵抗性うつ病を有する個体は、症状を改善するが、戻ってしまう。難治性うつ病は、三環系抗うつ薬、MAOI、SSRIならびに二重および三重取り込み阻害薬、ならびに/または抗不安薬を含む標準的な薬理学的処置、ならびに非薬理学的処置(例えば、精神療法、電気ショック治療、迷走神経刺激および/または経頭蓋磁気刺激)に抵抗性のうつ病に罹患している患者において生じる。
術後うつ病は、(例えば、死への直面の結果としての)外科的処置に続くうつ状態を指す。例えば、個体は、持続的な悲しみもしくは空虚感、普段楽しんでいた趣味および活動への喜びまたは興味の喪失、または持続的な無価値感もしくは絶望感を感じ得る。
女性の健康状態または健康障害に関連する気分障害は、女性の健康状態または健康障害(例えば、本明細書中に記載のもの)に関連する(例えば、起因する)気分障害(例えば、うつ病)を指す。
自殺傾向、希死念慮、自殺行動とは、個体が自殺を犯す傾向のことを指す。希死念慮は、自殺に関する考えまたは自殺への異常な執着に関係する。希死念慮の範囲は、例えば、瞬間的な考えから広範な考え、詳細な計画、ロールプレイング、不完全な試みまで、大きく異なる。症状としては、自殺について話すこと、自殺を犯す手段を入手すること、社会的接触を断つこと、死のことばかり考えていること、身動きが取れないまたはある状況について望みがないと感じること、アルコールまたは薬物の使用が増えること、危険なまたは自滅的なことを行うこと、二度と会えないかのように人々に別れを告げることが挙げられる。
うつまたは人格障害も、別の障害と共存し得る。例えば、うつは、人格障害と共存し得る。別の例では、人格障害は、睡眠障害と共存し得る。
うつ病の症状としては、持続的な不安なまたは悲しい感情、無力な感情、無希望、悲観主義、無価値、低エネルギー、焦燥感、睡眠困難、不眠、被刺激性、疲労、運動の問題(motor challenges)、愉快な活動または趣味への興味喪失、集中力の低下、エネルギーの低下、低い自尊心、前向きな考えまたは計画が無いこと、過剰な睡眠、過食、食欲の喪失、不眠症、自傷、自殺の考えおよび自殺の試みが挙げられる。症状の存在、重症度、頻度および持続時間は、場合によって異なり得る。うつ病の症状およびその緩和は、医師または心理学者(例えば、精神状態の検査)によって確かめられ得る。
不安障害
不安障害(例えば、全般性不安障害、パニック障害、強迫性障害、恐怖症、心的外傷後ストレス障害)を処置する方法が本明細書中に提供される。不安障害とは、数種の異なる形態の、異常なおよび病理学的な恐怖および不安を網羅する、総括的な用語である。現在の精神医学的診断基準は、広範な種々の不安障害を認識している。
全般性不安障害とは、いずれの1つの対象にも状況にも焦点を合わせられない、長期にわたる不安によって特徴付けられる、一般的な慢性障害である。全般性不安に苦しむ人々は、非特異的な持続性の恐怖および心配を経験し、そして平凡な事態を過剰に心配するようになる。全般性不安障害は、高齢の成人に影響を与える最も一般的な不安障害である。
パニック障害において、ヒトは、強い恐怖および気がかりの短時間の発作に苦しみ、し
ばしば、振顫、震え、錯乱、眩暈感、悪心、呼吸困難により特徴付けられる。これらのパニック発作(APAにより、不意に起こり、10分未満でピークに達する恐怖または不快と定義される)は、数時間持続し得、そしてストレス、恐怖、または運動によってさえも誘発され得るが、特定の原因が常に明らかであるわけではない。再発性の予測できないパニック発作に加えて、恐怖性障害の診断はまた、その発作が慢性的な結果(その発作の潜在的な意味に対する心配、将来の発作に対する持続的な恐怖、またはその発作に関する行動の有意な変化のいずれか)を有することを必要とする。従って、恐怖性障害の患者は、特定のパニックエピソードの範囲外でさえも、症状を経験する。しばしば、心拍動の通常の変化が、パニックに苦しむ人により気付かれ、心臓がどこか具合が悪い、または別のパニック発作に罹っているところであると考えさせる。いくつかの症例において、身体機能の高まった知覚(過剰覚醒(hypervigilance))が、パニック発作中に起こり、この場合、何らかの知覚される生理学的変化が、生命を脅かす可能な疾病と解釈される(すなわち、過度の心気症)。
強迫性障害とは、不安障害の1つの型であり、反復的な強迫観念(窮迫した、持続性の、侵害的な思考または心像)および脅迫行為(特定の動作または儀式を行う衝動)により主として特徴付けられる。OCDの思考パターンは、そのヒトが現実には存在していない原因的関係を信じることを包含する限り、迷信に結び付けられ得る。しばしば、そのプロセスは完全に非論理的である。例えば、特定のパターンでの歩行という強迫行為は、切迫した危険の強迫観念を軽減するために使用され得る。そして多くの症例において、この強迫行為は完全に説明不可能ではなく、単に、神経質により誘発される儀式を完遂することの衝動である。症例のうちの少数において、OCDの患者は、明白な強迫行為なしに強迫観念を経験するのみであり得、より少数の患者は、強迫行為のみを経験する。
不安障害の1つの最も大きいカテゴリーは、恐怖症のものであり、これは、恐怖および不安が特定の刺激または状況によって誘発される、全ての症例を包含する。患者は代表的に、自分の恐怖の対象(これは、動物、場所、体液に及ぶ何かであり得る)に遭遇することからの恐ろしい結果を予期する。
心的外傷後ストレス障害またはPTSDとは、外傷性の経験から生じる不安障害である。外傷後ストレスは、極端な状況(例えば、戦争、強姦、人質の状況、または重大な災難でさえも)から生じ得る。これはまた、重篤なストレッサーへの長期間の(慢性的な)曝露から生じ得る(例えば、個々の戦闘には耐えるが連続的な戦争にはうまく対処できない兵士)。一般的な症状としては、フラッシュバック、回避行動、およびうつ病が挙げられる。
精神病性障害
式(I)の化合物(例えば、化合物1の固体形態)またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な組成物を、本明細書中に記載の方法において、例えば、精神病性障害の処置において使用することができる。いくつかの実施形態において、衝動調節障害は、統合失調症または双極性障害である。いくつかの実施形態において、精神病性障害は、統合失調症である。いくつかの実施形態において、精神病性障害は、双極性障害である。
双極性障害または躁うつ病性障害は、感情の高揚(躁病または軽躁病)および意気消沈(うつ)が含まれる極度の気分動揺を引き起こす。
衝動調節障害
式(I)の化合物(例えば、化合物1の固体形態)またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な組成物を、本明細書中に記載の方法において、例えば、衝動調
節障害の処置において使用することができる。いくつかの実施形態において、衝動調節障害は、神経性食欲不振またはアルコール離脱である。いくつかの実施形態において、衝動調節障害は、神経性食欲不振である。いくつかの実施形態において、衝動調節障害は、神経性食欲不振である。
発作障害
式(I)の化合物(例えば、化合物1の固体形態)またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な組成物を、本明細書中に記載の方法において、例えば、発作障害の処置において使用することができる。いくつかの実施形態において、発作障害は、てんかんである。いくつかの実施形態において、発作障害は、てんかん発作重積状態(例えば、痙攣性てんかん発作重積状態、例えば、早期てんかん発作重積状態、確定したてんかん発作重積状態、難治てんかん発作重積状態、または超難治てんかん発作重積状態)である。いくつかの実施形態において、発作障害は、運動起始(自動症、脱力、間代、てんかん性スパズム、過動、ミオクロニー、および強直)または非運動起始(自律神経、行動停止、認知、情動、および知覚)のいずれかを伴う焦点性発作、運動起始(強直間代、間代、ミオクロニー、ミオクロニー強直間代、ミオクロニー脱力、脱力、てんかん性スパズム)または非運動起始(欠神)のいずれかを伴う全般性発作、起始不明の運動起始(強直間代、てんかん性スパズム)または非運動起始(行動停止)を伴う発作、臨床症候群(ドラベ症候群、レット症候群、レノックス・ガストー症候群(Lennox Gasteau
syndrome)、結節性硬化症、アンジェルマン症候群、月経時てんかんなど)に関連する発作である。いくつかの実施形態において、発作障害は、統合失調感情障害または統合失調症を処置するために使用した薬物に原因する発作である。
てんかん
てんかんは、長期に亘って繰り返される発作によって特徴付けられる脳障害である。てんかんのタイプには、これらに限定されないが、全般性てんかん、例えば、小児欠神てんかん、若年性のミオクローヌス(nyoclonic)てんかん、覚醒時大発作の発作を伴うてんかん、ウエスト症候群、レノックス-ガストー症候群、部分てんかん、例えば、側頭葉てんかん、前頭葉てんかん、小児期の良性の焦点性てんかんが含まれることができる。
てんかん発作重積状態(SE)
てんかん発作重積状態(SE)には、例えば、痙攣性てんかん発作重積状態、例えば、早期てんかん発作重積状態、確立したてんかん発作重積状態、難治性てんかん発作重積状態、超難治性てんかん発作重積状態;非痙攣性てんかん発作重積状態、例えば、全般性てんかん発作重積状態、複雑性部分てんかん発作重積状態;全般性周期性てんかん型放電;および周期性一側性てんかん型放電を含むことができる。痙攣性てんかん発作重積状態は、痙攣性てんかん重積発作の存在によって特徴付けられ、早期てんかん発作重積状態、確立したてんかん発作重積状態、難治性てんかん発作重積状態、超難治性てんかん発作重積状態を含むことができる。早期てんかん発作重積状態は、第一選択治療で処置される。確立したてんかん発作重積状態は、第一選択治療による処置にも関わらず持続するてんかん重積発作によって特徴付けられ、第二選択治療が行われる。難治性てんかん発作重積状態は、第一選択治療および第二選択治療による処置にも関わらず持続するてんかん重積発作によって特徴付けられ、全身麻酔剤が一般に投与される。超難治性てんかん発作重積状態は、第一選択治療、第二選択治療および24時間またはそれを超える全身麻酔剤による処置にも関わらず持続するてんかん重積発作によって特徴付けられる。
非痙攣性てんかん発作重積状態は、例えば、焦点性非痙攣性てんかん発作重積状態、例えば、複雑性部分非痙攣性てんかん発作重積状態、単純部分非痙攣性てんかん発作重積状態、微細非痙攣性てんかん発作重積状態;全般性非痙攣性てんかん発作重積状態、例えば
、晩期発症型欠神非痙攣性てんかん発作重積状態、非定型欠神非痙攣性てんかん発作重積状態、または定型欠神非痙攣性てんかん発作重積状態を含むことができる。
発作
発作とは、脳内の異常な電気活性のエピソードの後に起こる、行動の身体的知見または変化である。用語「発作」はしばしば、「痙攣」と交換可能に使用される。痙攣は、ヒトの身体が急速に制御不可能に震える場合である。痙攣中に、そのヒトの筋肉は、収縮と弛緩とを繰り返す。
行動および脳の活性の型に基づいて、発作は、2つの広いカテゴリー、すなわち、全身および部分(局所または限局性とも呼ばれる)に分けられる。発作の型を分類することは、患者がてんかんを有するか否かを医師が診断することを補助する。
全身発作は、脳全体からの電気インパルスにより発生し、一方で、部分発作は、脳の比較的小さい部分の電気インパルスによって(少なくとも最初は)発生する。発作を発生させる脳の部分は時々、病巣と呼ばれる。
全身発作には、6つの型が存在する。最も一般的かつ劇的であり、従って最も周知であるものは、全身痙攣(大発作とも呼ばれる)である。この型の発作において、患者は意識を失い、そして通常、虚脱する。この意識消失の後に、全身の身体硬直(発作の「緊張」段階と呼ばれる)が30~60秒間起こり、次いで激しい攣縮(「間代」段階)が30~60秒間起こり、その後、この患者は深い睡眠に落ちる(「発作後(postictal)」または発作後(after-seizure)段階)。大発作中に、障害および事故(例えば、舌を噛むことおよび尿失禁)が起こり得る。
アブサンス発作は、症状がほとんどまたは全くない、短時間(ほんの数秒間)の意識消失を引き起こす。患者(最も頻繁には小児である)は代表的に、活動を中断し、そしてぼんやりと見つめる。これらの発作は、不意に開始して終了し、1日に数回起こり得る。患者は通常、「時間を失うこと」に気付き得る場合を除いて、自分が発作を有するとは気付かない。
ミオクローヌス発作は、通常は身体の両側での、散発性攣縮からなる。患者は時々、これらの攣縮を、短い電気ショックと説明する。激しい場合、これらの発作は、物体を落とすこと、または不随意に投げることをもたらし得る。
間代発作は、同時に身体の両側が関与する、反復性の律動性攣縮である。
強直発作は、筋肉の硬直により特徴付けられる。
無緊張発作は、突然の全身(特に、腕および脚)の筋緊張の低下からなり、しばしば、転倒をもたらす。
本明細書に記載される発作は、てんかん発作;急性反復性発作;群発性発作;連続発作;間断のない発作;持続性発作;再発性発作;てんかん重積発作、例えば、難治性痙攣性てんかん発作重積状態、非痙攣性てんかん重積発作;難治性発作;ミオクローヌス発作;強直発作;強直間代発作;単純性部分発作;複雑性部分発作;二次性全般性発作;非定型欠神発作;欠神発作;無緊張発作;良性のローランド発作;熱性発作;情動発作;焦点性発作;笑い発作;全般性発症発作;点頭痙攣;ジャックソン発作;汎発性両側性ミオクローヌス発作;多焦点性発作;新生児期発症発作;夜間発作;後頭葉発作;外傷後発作;微細発作;シルヴァン発作(Sylvan seizures);視覚性反射発作;または
離脱発作を含むことができる。いくつかの実施形態において、発作は、ドラベ症候群、レノックス-ガストー症候群、複合結節性硬化症、レット症候群またはPCDH19女児てんかんと関連する全身発作である。
神経炎症性障害
式(I)の化合物(例えば、化合物1の固体形態)またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な組成物を、本明細書中に記載の方法において、例えば、神経炎症性障害などの本明細書中に記載の障害の処置において使用することができる。いくつかの実施形態において、神経炎症性障害は、多発性硬化症または小児自己免疫性溶連菌感染関連性精神神経障害(PANDAS)である。
痛覚脱失/疼痛管理
式(I)の化合物(例えば、化合物1の固体形態)またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な組成物を、本明細書中に記載の方法において、例えば、鎮痛薬または疼痛管理のための他の薬剤として使用することができる。いくつかの実施形態において、化合物1の固体形態またはその薬学的に受容可能な組成物を、炎症性疼痛、神経因性疼痛、線維筋痛、または末梢神経ニューロパシーを処置するための鎮痛薬または疼痛管理のための他の薬剤として使用することができる。
感覚欠損障害
式(I)の化合物(例えば、化合物1の固体形態)またはその薬学的に受容可能な塩もしくは薬学的に受容可能な組成物を、本明細書中に記載の方法において、例えば、本明細書中に記載の障害(感覚欠損障害など)の処置において使用することができる。いくつかの実施形態において、感覚欠損障害は、耳鳴または共感覚である。いくつかの実施形態において、感覚欠損障害は、聴力障害および/または聴力損失である。
本明細書中に記載される本発明がより充分に理解され得る目的で、以下の実施例を示す。本願に記載される実施例は、本明細書中に提供される結晶性固体形態を例証するために提供されるものであって、決してそれらの範囲を限定すると解釈されるべきでない。
実施例1.固体形態Aの調製。
形態Aを、粗化合物1を酢酸エチル中のスラリーとして10℃未満で撹拌し、次いで、濾過して真空下で乾燥させることによって調製した。また、形態Aを、粗化合物1をジクロロメタンに溶解させ、次いで、真空下で酢酸エチルを使用して溶液を2回再度濃縮して乾燥させることによって形成した。
実施例2.本発明の他の固体形態を得るための種々の湿式晶出法。
新規の結晶形態を見出すために、出発物質として形態Aを使用して異なる晶出法を評価した。形態Aに加えて、13種の結晶形態(B、C、D、E、F、H、I、J、K、L、M、N、およびO)を、これらの方法を使用して同定した。
静置蒸発
静置蒸発晶出実験を、8種の異なる溶媒系にわたって行った。各実験では、およそ10mgの形態Aを、1.5mLガラスバイアル中での0.4~1.0mLの溶媒に溶解させた。ガラスバイアルを、溶媒を蒸発させるために3~5つの穴を開けたパラフィルム(登録商標)を使用してシールした。
スラリー変換
各実験において、およそ10~20mgの形態Aを、0.5mLの溶媒または溶媒混合
物に懸濁させた。室温または50℃で48時間の撹拌後、固体を、解析のために遠心分離によって単離した(湿試料)。懸濁液が透明な溶液に変化した場合、透明な溶液を、静置蒸発のために周囲条件で保持した。
貧溶媒添加
各実験において、およそ10mgの形態Aを0.1~1mLの各溶媒に溶解させて透明な溶液を得た。沈殿が認められるまで、または貧溶媒の全体積が溶媒体積の全体積の20倍に到達するまで、貧溶媒を50μLずつ添加した。次いで、沈殿物を、解析のために遠心分離によって単離した(湿試料)。透明な溶液が認められた場合、静置蒸発実験を行った。
徐冷
各実験において、およそ10mgの形態Aを、0.8~1.0mLの各溶媒混合物に50℃で懸濁させた。得られた懸濁液を直ちに0.2μmフィルターで濾過し、濾液を回収し、0.1℃/分の速度で50℃から5℃へ冷却した。次いで、沈殿物を、解析のために10,000rpmで3~5分間の遠心分離によって単離した(湿試料)。
溶液蒸気拡散
各実験において、およそ10mgの形態Aを、3mLガラスバイアル中で適切な溶媒に溶解させて透明な溶液を得た。次いで、バイアルを、3mLの貧溶媒を含む20mLガラスバイアルに入れ、シールした。この系を室温で7日間(固体を沈殿させるのに十分な時間)保持した。固体を10,000rpmで3~5分間の遠心分離によって単離し、解析した(湿試料)。沈殿が認められない場合、試料を静置蒸発のために周囲条件で保持した。
固体蒸気拡散
各実験において、およそ10mgの形態Aを3mLガラスバイアルに入れ、次いで、3mLの特定の溶媒を含む20mLガラスバイアル中にシールした。この系を室温で7日間(有機蒸気が固体と相互作用するのに十分な時間)保持した。次いで、固体を解析した(湿試料)。
急速蒸発
各実験において、およそ10mgの形態Aを、1.5mLガラスバイアル中で0.5~1.0mLの各溶媒に溶解させた。視覚的に透明な溶液を、急速蒸発のために蓋を外して周囲条件で保持した。次いで、蒸発によって得られた固体を解析した(乾燥試料)。
逆貧溶媒添加
各実験において、およそ20mgの形態Aを、0.2~0.6mLの各溶媒に溶解させて透明な溶液を得た。この溶液を、2.0mLの各貧溶媒を含むガラスバイアルに室温条件で添加した。形成された沈殿物を、解析のために10,000rpmで3~5分間遠心分離した(湿試料)。沈殿が認められない場合、残存溶液について静置蒸発実験を行った。
水分活性実験
水分活性(a)が0.2間隔で0~1の範囲の水分活性実験を、HOおよびアセトニトリルを使用して行った。約10mgの形態Aを1.5mLバイアルに秤量し、0.5mLの溶媒混合物を添加した。懸濁液を、室温にて1000rpmで撹拌した。残存溶媒を、遠心分離(10000rpmで3分間)によって試料から除去した。
実施例3.固体形態Bの調製。
形態Bを、静置蒸発、ジクロロメタン(DCM)/n-ヘプタン溶媒系でのスラリー変換、貧溶媒添加、固体蒸気拡散、および種々の溶媒系での徐冷晶出技術によって調製した。本発明で特徴づけられた形態Bの同形を、ジクロロメタン(DCM)/n-ヘプタンにおけるスラリー変換技術およびテトラヒドロフラン(THF)/n-ヘプタンまたはクロロホルム(CHCl)/メチルtert-ブチルエーテル(MBTE)における貧溶媒添加技術から得た。
実施例4.固体形態Cの調製。
形態Cを、50℃でのイソプロピルアルコール(IPA)および酢酸イソプロピル(IPAc)におけるスラリー変換晶出技術によって形態Aから調製した。
実施例5.固体形態Dの調製。
形態Dを、室温(RT)条件でのテトラヒドロフラン(THF)/水(HO)における貧溶媒添加晶出技術によって形態Aから調製した。
実施例6.固体形態Eの調製。
形態Eを、周囲の室温(RT)条件での1,4-ジオキサン/n-ヘプタンにおける貧溶媒添加晶出技術によって形態Aから調製した。
実施例7.固体形態Fの調製。
形態Fを、周囲の室温(RT)条件での1,4-ジオキサン/n-ヘプタンにおける逆貧溶媒添加晶出技術によって形態Aから調製した。
実施例8.固体形態Hの調製。
形態Hを、室温(RT)条件でのn-ヘプタンにおける溶液蒸気拡散晶出技術によって調製した。
実施例9.固体形態Iの調製。
形態Iを、室温(RT)条件でのメタノール(MeOH)における徐冷晶出技術によって調製した。
実施例10.固体形態Jの調製。
形態Jを、室温(RT)条件でのMeOHにおける固体蒸気拡散晶出技術によって調製した。
実施例11.固体形態Kの調製。
形態Kを、形態A、B、C、E、またはFを高温に加熱することによって調製した。解析される形態Kの試料を、形態Fを100℃に加熱することによって調製した。
実施例12.固体形態Lの調製。
形態Lを、形態Bをシールしたバイアル中にて周囲条件で1ヶ月間保存することによって調製した。
実施例13.固体形態Mの調製。
形態Mを、形態Bをシールしたバイアル中にて周囲条件で1ヶ月間保存することによって調製した。
実施例14.固体形態Nの調製。
形態Fの形成を再現しようとしたときに、形態Nが、1,4-ジオキサン/n-ヘプタンにおける逆貧溶媒添加晶出技術から調製された。
実施例15.固体形態Oの調製。
形態Oを、HO/アセトニトリル(ACN)(0.041:0.959 v/v;a=0.6)における水分活性晶出技術から調製した。アセトニトリルは形態O形成において重要な役割を果たし、この溶媒はこの形態の生成に必要であり得る。
実施例16.XRPDによる固体形態A~Oの特徴づけ。
12ウェルのオートサンプラーステージを備えたパナリティカル社エンピリアン粉末X線回折計を、解析のために本研究を通して使用した。使用したXRPDパラメータを表8に列挙する。装置の分解能の較正を6ヶ月ごとに実施し、サンプルステージの交換後に感度を測定した。シリコン(Si)圧縮粉末試料を、参照標準として使用した。
Figure 2024097878000010
形態A:形態Aは、図1Aに示すように、XRPDによって結晶であることが認められた。
形態B:図2AのXRPDパターンは、形態B-1が結晶であることを示す。図2BのXRPDパターンは、形態B-1、B-2、およびB-3が結晶であることを示す。
形態C:図3AのXRPDパターンは、形態Cが結晶であることを示す。
形態D:図4Aに提供した得られたXRPDパターン中に示すように、形態Dは結晶である。XRPD解析はまた、図4Bに図示するように、周囲条件での乾燥後に形態Dが形態Aに変形することも示していた。
形態E:図5Aの湿試料の得られたXRPDパターンに基づいて、形態Eが結晶であることが認められた。周囲の室温条件での乾燥後、形態Eは、結晶化度が低い形態AとCとの混合物に変形した。
形態F:図6Aの真空中で乾燥させた試料の得られたXRPDパターンは、形態Fが結晶であることを示す。
形態H: 図7Aの湿試料の得られたXRPDパターンは、形態Hが結晶であることを示す。XRPD解析は、図7Bに図示するように、周囲条件での3日間の乾燥後に形態Hが形態Aに変形することを示す。
形態I: 図8Aの湿試料の得られたXRPDパターンは、形態Iが結晶であることを示す。XRPD解析は、図8Bに図示するように、周囲条件での3日間の乾燥後に形態I
が形態Aに変形することを示す。
形態J: 図9Aの湿試料の得られたXRPDパターンは、形態Jが結晶であることを示す。XRPD解析は、図9Bに図示するように、周囲条件での3日間の乾燥後に形態Jが形態Aに変形することを示す。
形態K: 図10Aの得られたXRPDパターンは、形態Kが結晶であることを示す。
形態L: 図11Aの得られたXRPDパターンは、形態Lが結晶であることを示す。図11Bに提供するXRPDパターンに示されるように、周囲条件で3日後に、形態Lは、形態BおよびMの混合物に変形する。
形態M: 図12の得られたXRPDパターンは、形態Mは結晶性が低いことを示す。
形態N: 図13Aの周囲条件で乾燥させた試料のXRPDパターンは、形態Nが結晶であることを示す。図13BのXRPDパターンは、一晩の周囲条件下で、形態Nが形態Aに変形することを示す。
形態O: 図14Aの得られたXRPDパターンは、形態Oが結晶であることを示す。
実施例17.形態Aおよび形態Cの単結晶を生成する方法。
形態A:構造決定に適切な単結晶を、50℃から5℃へのイソプロピルアルコールにおける徐冷によって得た。
形態C:構造決定に適切な単結晶を、形態C種晶を使用した酢酸イソプロピル/アセトン(6:1、v/v)共溶媒における25℃から5℃への0.01℃/分の速度での徐冷によって得た。
実施例18.形態Aおよび形態Cの単結晶X線回折データ。
形態A(表9)および形態C(表10)の柱状結晶由来のX線強度データを、Bruker D8 Venture回折計(Mo Kα照射、λ=0.71073Å)を使用して290(2)Kで収集した。形態AおよびCの結晶構造を、得られたデータから解析した。
Figure 2024097878000011
Figure 2024097878000012
実施例19.形態Aおよび形態Cの単結晶構造の単位格子。
b軸に沿った形態Aの単位格子を図1Bに示す。b軸に沿った形態Cの単位格子を、図3Bに示す。
実施例20.温度依存性機器を用いた方法(TGA、DSC、およびVT-XRPD)による固体形態A~Oの特徴づけ。
熱重量分析(TGA)データを、TA InstrumentsのTA Q500/Q5000 TGAを用いて収集し、示差走査熱量測定法(DSC)を、TA InstrumentsのTA Q200/Q2000 DSCを使用して行った。使用装置のパラメータを、表11に提供する。
Figure 2024097878000013
温度依存性研究を補完し、固体形態の溶媒和状態を確認するために、溶媒として重水素化ジメチルスルホキシド(DMSO-d)を使用したBruker 400MHz NMR分光計において溶液NMR値を収集した。
形態A:TGAおよびDSCを実施し、詳細を図1Cに提供した。形態Aの熱重量分析により、200℃までで1.0%減量した。形態Aから形態Kへの変形を示す157.2℃(開始温度)でDSC曲線上に認められた吸熱後、203.8℃(開始温度)に形態Kの鋭い融解ピークが認められた。図1Dに示すように、VT-XRPDによって形態Kへの変形を検証した。
形態B-1:TGAおよびDSCを実施し、これらの各曲線を図2Cに提供する。TGA曲線は2段階の減量(76℃までの残存溶媒の5.7%喪失およびその後の200℃までの8.5%喪失(脱溶媒和))を示す。DSC曲線は、87.2℃および211.7℃(開始温度)に2つの吸熱ピークを示し、これらのピークはそれぞれ溶媒の喪失(形態Kへの変形)および形態Kの融点に対応する。XPRDによる解析は、図2Dに示すように、形態B-1が100℃への加熱の際に形態Kに変形することを示す。図2Gに示す
NMRデータに基づいて、形態Bは、化合物1:n-ヘプタンのモル比が1:0.4のn-ヘプタン溶媒和物(約8.9重量%n-ヘプタン)であり、これはTGAの結果とよく一致している。化合物1:DCMのモル比が1:0.06の残存DCM(1.2重量%)もH NMRデータで認められた。
形態B-2:この同形のTGAを、他の2つの同形のTGA曲線と共に図2Eに示す。他の2つの同形の重ね合わせと共に図2Fに示したこの同形のDSC曲線は、2つの吸熱(Tonsetが85.4℃の吸熱およびTonsetが212.2℃の吸熱)を示す。図2HのH NMRスペクトルは、形態Bが化合物1:n-ヘプタンのモル比が1:0.3のn-ヘプタン溶媒和物であることを示し、THFは認められなかった。
形態B-3:この同形のTGAを、他の2つの同形のTGA曲線と共に図2Eに示す。他の2つの同形の重ね合わせと共に図2Fに示したこの同形のDSC曲線は、2つの吸熱(Tonsetが69.2℃の吸熱およびTonsetが211.6℃の吸熱)を示す。図2IのH NMRスペクトルは、形態Bが化合物1:クロロホルムのモル比が1:0.5のクロロホルム溶媒和物であることを示し、残存メチルtert-ブチルエーテルが検出された。
形態C:TGAおよびDSCを実施し、これらの各曲線を図3Cに提供する。TGA曲線は、50℃未満で4.3%減量することを示し、この減量は、弱く保持している溶媒、またはおそらく不十分な乾燥に起因して存在する外来性の溶媒を示している。DSC曲線は、183.8℃および211.0℃(開始温度)に2つの吸熱ピークを示す。183.
8℃での吸熱を、形態Cの185℃への加熱によってさらに調査し、図3Dに示すように、加熱の結果、形態Kに変形した。空気に由来する再水和の可能性を調査するための窒素流(N)の使用および不使用下でのVT-XRPDによる解析を形態Cに対して行った。図3Eに示すように、Nの使用および不使用で相違は認められず、形態Cが無水物であることを示した。
形態F:TGAおよびDSCを実施し、これらの各曲線を図6Bに提供する。TGA曲線は、200℃までの総減量が19.7%であることを示す。DSC曲線は、63.1℃および210.7℃(開始温度)に2つの吸熱ピークを示し、これらのピークはそれぞれ溶媒の喪失(形態Kへの変形)および形態Kの融点に対応する。図6Cに示すように、このことは、100℃への加熱後の形態Fの形態Kへの変形によってさらに証明される。図6Dに示すH NMRスペクトルに基づいて、形態Fは、モル比が1:0.9の1,4-ジオキサン溶媒和物(16.2重量%1,4-ジオキサン)であり、これはTGAの結果とよく一致している。モル比が1:0.03の残存n-ヘプタン(0.7重量%n-ヘプタン)もH NMRデータで認められる。
形態K:TGAおよびDSCを実施し、これらの各曲線を図11Bに提供する。TGA曲線は、200℃までで1.6%減量することを示し、DSC曲線は、211.6℃(開始温度)で吸熱ピークを示し、このピークは形態Kの融解吸熱に対応する。揮発物含有量の低さに基づいて、形態Kは非溶媒和物である。
形態L:図12Cに示す形態LのDSC曲線は、81.7℃および210.6℃(開始温度)に2つの吸熱ピークを示す。第1の吸熱ピークは、可能な溶媒喪失または形態の変形に寄与する。DSC曲線中の第2の吸熱ピークは、形態Kの融解吸熱に適合する。
形態N:図14CのTGA曲線は、2段階の減量(60℃までの2.5%、その後の200℃までの7.1%)を示す。DSC曲線は、75.4℃および210.4℃(開始温度)に2つの吸熱ピークを示し、これらのピークは、それぞれ、溶媒の喪失(H NMRに基づく)および形態Kの融点に寄与する。図14DのH NMRの結果に基づいて、形態Nは、化合物1:1,4-ジオキサンのモル比が1:0.3の1,4-ジオキサン溶媒和物(6.1重量%1,4-ジオキサン)であり、TGA解析における第2段階の減量と一致する。
形態O:図15Bに示すTGA曲線において、55.1℃までの5.3%、その後の200℃までの5.9%の2段階の減量が認められる。DSC曲線は、65.0℃、168.5℃、および210.8℃(開始温度)に3つの吸熱ピークを示し、これらのピークは、それぞれ、形態Cを作製するための溶媒の喪失、形態Cの形態Kへの変形、および形態Kの融点に対応する。DSC解析において認められた吸熱を調査するために、図15Cに示すように、形態Oを120℃まで加熱することにより形態Cに変化した。H NMRスペクトルは、図15Dに示すように、残存溶媒を除去するための50℃への加熱後の形態O:ACNのモル比が1:0.2(1.9重量%)であることを明らかにした。
実施例21.DVSによって測定した場合の形態A、C、およびKの吸湿性。
動的水蒸気吸着(DVS)を、SMS(Surface Measurement Systems)DVS Intrinsicシステムによって測定した。25℃での相対湿度を、LiCl、Mg(NO、およびKClの潮解点に対して較正した。本研究を通して使用したDVSシステムの機器パラメータを、表12に列挙する。
Figure 2024097878000014
形態A、形態C、および形態Kの吸湿性を、25℃でDVSを使用して調査した。任意の潜在的な形態の変化を調査するために、DVS前後の各サンプルのXRPDパターンを比較した。
図1Eに示す形態AのDVS等温線プロットは、80%RHで0.06重量%の水の取り込みおよび95%RHで0.12重量%未満の水の取り込みを示し、形態Aが非吸湿性であることを明らかにする。図1FのXRPDパターンは、形態AについてDVSの前後で形態変化が無いことを示す。
同様に、図3Fに示す形態CのDVS等温線プロットは、80%RHで0.12重量%の水の取り込みおよび95%RHで0.30重量%未満の水の取り込みを示し、これは、形態Cが非吸湿性であることを示す。図3GのXRPDパターンは、形態CについてDVSの前後で形態変化が無いことを示す。
図11Cに示す形態KのDVS等温線プロットは、80%RHで0.18重量%の水の取り込み95%RHで0.35重量%未満の水の取り込みを示し、形態Kが非吸湿性であることを明らかにする。図11DのXRPDパターンは、形態KについてDVSの前後で形態変化が無いことを示す。
実施例22.スラリー変換によるA、C、およびKの相互変換。
1つの実施形態では、形態A、C、およびKの間での相互変換を、室温(RT)および50℃の両方で酢酸エチル、n-ブタノール、およびメチルtert-ブチルエーテル(MBTE)において行われる一連のスラリー変換実験で研究することができる。化合物1は、中程度の溶解度を示すことができ、これらのスクリーニング実験中に溶媒和形態を生じ得る。スラリー変換実験の結果を表14にまとめる。形態Aと形態Cとの間の遷移温度は約17℃と推定され、形態Kと形態Cとの間の遷移温度は100℃超であった。
Figure 2024097878000015
実施例23.形態C種晶を用いた形態Aの形態Cへの変換。
酢酸エチル中およそ200g/L~225g/Lの可溶化した化合物1(元は形態A)を、0.2%~1.0%の形態Cの種晶の存在下で65℃の温度に1~3時間加熱した。次いで、このバッチを3時間以上かけて25℃~30℃の間の温度までゆっくり冷却して形態Cを得ることができる。形態Cの種晶を、実施例4に記載の手順を使用して得ることができる。
XRPDを、2θのスキャニング範囲2°~40°、ステップサイズ0.01°、およびスキャニング速度1°または2°/分にてRigaku MiniFlex600(管電圧40kVおよび管電流15mAでのCu Kα照射)を使用して行った。図15に示すように、XRPDを使用して、1.0%の形態Cの種晶を使用した65℃の酢酸エチル中での225g/Lの形態Aから形態Cへの変換を経時的にモニタリングした。
実施例24.形態Pの調製および特徴づけ。
溶解度の測定中、(a)5℃(1時間後)および20℃(2日後)でのEtOAc中の形態Aのスラリー、(b)5℃(1時間後)および20℃(7日後)でのEtOAc中の形態Cのスラリー中でXRPDパターンを検出した。この固体形態のXRPDパターンは化合物1の他の結晶形態と直接適合しなかった。結果は、形態Pと称されるEtOAc中のこの化合物1の固体形態が少なくとも20℃以下でEtOAc中の形態AおよびCの両方よりも安定であることを示す。
形態Pの湿ケーキ(約5分間の風乾)を、以下の2つの方法で乾燥させた:(a)室温で一晩の大気下での乾燥、および(b)真空下にて40℃で3時間の乾燥。両方の乾燥させたケーキを、XRPD、H-NMR、およびTGAによって解析した。XRPDデータを、図16に示す。NMRデータを図17Aおよび図17Bに示す。TGAデータを図18Aおよび図18Bに示す。風乾ケーキは、形態Pと一致するXRPDパターン、TGAによる約50℃までで約1%の減量、およびH NMRによるEtOAcピークを示した。これは、形態Pが化合物1のEtOAc溶媒和物であることを示す。他方では、形態Pのオーブン乾燥後試料は、形態Aと一致するXRPDパターン、TGAによる100℃以下での減量なし、およびH-NMRによるEtOAcピークなしを示した。したがって、データは、形態Pが形態Aの溶媒和物であり、乾燥の際に形態Aに変換されることを示唆している。
実施例25.形態A、C、およびPの溶解度および相対安定性。
ある温度範囲にわたる形態A、C、およびPの溶解度プロフィールは、異なる温度範囲内の異なる形態の相対安定性を示すことができる。十分な平衡溶解度データを、5~70℃にわたって実験的に収集した。結果を表15および図19に示す。
データは、(1)全処理温度範囲にわたって形態Cが形態Aより安定であること、(2)20℃以下で形態Pが形態Cより安定になること、(3)変換速度が遅いためにおよそ25~30℃では3つの形態間で相互変換はほとんど起こらないこと、(4)35℃以上で形態PがEtOAc中で不安定になり、形態Aに変換すること;および(5)空気またはNでの乾燥の際に形態Pが形態Aに変換されることを示す。
EtOAc中での形態A、C、およびPの相関係を、図20に示す。低温のEtOAcにおいて、形態AおよびCは形態Pに変換し得る。超低温で(例えば、単離収量をより高めるため)形態Aを形態Cから生成することもできる。
Figure 2024097878000016
他の実施形態
請求項において、冠詞(例えば、「a」、「an」および「the」)は、反対のことが示されていないかまたは別段文脈から明らかでない限り、1つまたはそれより多いことを意味し得る。反対のことが示されていないかまたは別段文脈から明らかでない限り、ある群の1つ以上のメンバー間に「または」を含む請求項または説明は、1つの、1つより多いまたはすべての群メンバーが、所与の生成物またはプロセスに存在するか、使用されているか、または別途関連していることを満たすと考えられる。本発明は、その群の厳密に1つのメンバーが、所与の生成物またはプロセスに存在するか、使用されているか、または別途関連している実施形態を含む。本発明は、1つより多いまたはすべての群メンバーが、所与の生成物またはプロセスに存在するか、使用されているか、または別途関連している実施形態を含む。
さらに、本発明は、列挙される請求項の1つ以上からの1つ以上の制限、エレメント、節および記述用語が別の請求項に導入されているすべてのバリエーション、組み合わせおよび順列を包含する。例えば、別の請求項に従属している任意の請求項は、同じ基本請求項に従属している他の任意の請求項に見られる1つ以上の制限を含むように改変され得る。エレメントが、例えば、マーカッシュ群の形式でリストとして提示される場合、そのエレメントの各部分群もまた開示され、任意のエレメントが、その群から除去され得る。一般に、本発明または本発明の局面が、特定のエレメントおよび/または特徴を含むと言及される場合、本発明または本発明の局面のある特定の実施形態は、そのようなエレメントおよび/もしくは特徴からなるかまたはそれらから本質的になると理解されるべきである。単純にする目的で、それらの実施形態は、この通りの言葉で本明細書中に明確に示されていない。用語「含む(comprising)」および「含む(containing
)」は、オープンであるように意図されており、さらなるエレメントまたは工程を含むことを許容することも注意されたい。範囲が与えられている場合、終点は含まれる。さらに、別段示されないかまたは別段文脈および当業者の理解から明らかでない限り、範囲として表現された値は、文脈が明らかに他のことを指示しない限り、本発明の種々の実施形態において述べられた範囲内の任意の特定の値または部分範囲をその範囲の下限の単位の10分の1まで想定し得る。
本願は、様々な発行済特許、公開特許出願、学術論文、および他の刊行物(これらのすべてが、参照により本明細書中に援用される)について言及する。援用される任意の参考文献と本明細書との間に矛盾が存在する場合、本明細書が支配するものとする。さらに、従来技術の範囲内に含まれる本発明の任意の特定の実施形態は、請求項の任意の1つ以上から明白に除外され得る。そのような実施形態は、当業者に公知であると見なされるので、それらは、その除外が本明細書中に明示的に示されなかったとしても、除外され得る。本発明の任意の特定の実施形態は、従来技術の存在に関係しているか否かを問わず、任意の請求項から、任意の理由で除外され得る。
当業者は、単なる慣用的な実験法を使用して、本明細書中に記載される特定の実施形態に対する多くの等価物を認識し得るかまたは確かめることができるだろう。本明細書中に記載される本実施形態の範囲は、上記の説明に限定されると意図されておらず、それは、添付の特許請求の範囲に示されるとおりである。当業者は、以下の特許請求の範囲に定義されるような本発明の精神または範囲から逸脱することなく、この説明に対する様々な変更および改変が行われ得ることを認識するだろう。

Claims (1)

  1. 昏睡状態。
JP2024075299A 2016-08-23 2024-05-07 結晶性19-ノルc3,3-二置換c21-n-ピラゾリルステロイド Pending JP2024097878A (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201662378582P 2016-08-23 2016-08-23
US62/378,582 2016-08-23
JP2019510657A JP2019524853A (ja) 2016-08-23 2017-08-23 結晶性19−ノルc3,3−二置換c21−n−ピラゾリルステロイド
PCT/US2017/048267 WO2018039378A1 (en) 2016-08-23 2017-08-23 A crystalline 19-nor c3, 3-disubstituted c21-n-pyrazolyl steroid
JP2022178009A JP2023002846A (ja) 2016-08-23 2022-11-07 結晶性19-ノルc3,3-二置換c21-n-ピラゾリルステロイド

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022178009A Division JP2023002846A (ja) 2016-08-23 2022-11-07 結晶性19-ノルc3,3-二置換c21-n-ピラゾリルステロイド

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2024097878A true JP2024097878A (ja) 2024-07-19

Family

ID=59772778

Family Applications (3)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019510657A Withdrawn JP2019524853A (ja) 2016-08-23 2017-08-23 結晶性19−ノルc3,3−二置換c21−n−ピラゾリルステロイド
JP2022178009A Pending JP2023002846A (ja) 2016-08-23 2022-11-07 結晶性19-ノルc3,3-二置換c21-n-ピラゾリルステロイド
JP2024075299A Pending JP2024097878A (ja) 2016-08-23 2024-05-07 結晶性19-ノルc3,3-二置換c21-n-ピラゾリルステロイド

Family Applications Before (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019510657A Withdrawn JP2019524853A (ja) 2016-08-23 2017-08-23 結晶性19−ノルc3,3−二置換c21−n−ピラゾリルステロイド
JP2022178009A Pending JP2023002846A (ja) 2016-08-23 2022-11-07 結晶性19-ノルc3,3-二置換c21-n-ピラゾリルステロイド

Country Status (23)

Country Link
US (3) US11236121B2 (ja)
EP (2) EP3504189A1 (ja)
JP (3) JP2019524853A (ja)
KR (2) KR20190040043A (ja)
CN (4) CN115974954A (ja)
AR (3) AR109393A1 (ja)
AU (3) AU2017315682B2 (ja)
BR (1) BR112019003637A2 (ja)
CA (1) CA3034262A1 (ja)
CL (2) CL2019000477A1 (ja)
CO (1) CO2019002596A2 (ja)
EA (1) EA201990565A1 (ja)
EC (1) ECSP19020141A (ja)
IL (1) IL302480A (ja)
JO (1) JOP20190022B1 (ja)
MA (1) MA46042A (ja)
MX (2) MX2019002193A (ja)
PE (2) PE20190915A1 (ja)
PH (1) PH12019500375A1 (ja)
SG (1) SG11201901445TA (ja)
TW (1) TWI808945B (ja)
WO (1) WO2018039378A1 (ja)
ZA (1) ZA201901051B (ja)

Families Citing this family (39)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108976272B (zh) 2011-10-14 2021-05-25 萨奇治疗股份有限公司 3,3-二取代的19-去甲孕甾烷化合物、组合物、及其用途
IL275725B (en) 2012-08-21 2022-08-01 Sage Therapeutics Inc Treatment methods for epilepsy and status epilepticus
ES2807264T3 (es) 2013-04-17 2021-02-22 Sage Therapeutics Inc Esteroides neuroactivos 19-nor para métodos de tratamiento
HUE041369T2 (hu) 2013-04-17 2019-05-28 Sage Therapeutics Inc 19-nor C3,3-diszubsztituált C21-N-pirazolil-szteroidok és eljárás ezek alkalmazására
US9725481B2 (en) 2013-04-17 2017-08-08 Sage Therapeutics, Inc. 19-nor C3, 3-disubstituted C21-C-bound heteroaryl steroids and methods of use thereof
US20160068563A1 (en) 2013-04-17 2016-03-10 Boyd L. Harrison 19-nor neuroactive steroids and methods of use thereof
CA3199003A1 (en) 2013-07-19 2015-01-22 Sage Therapeutics, Inc. Neuroactive steroids, compositions, and uses thereof
CA3235088A1 (en) 2013-08-23 2015-02-26 Sage Therapeutics, Inc. Neuroactive steroids, compositions, and uses thereof
WO2015195962A1 (en) 2014-06-18 2015-12-23 Sage Therapeutics, Inc. Neuroactive steroids, compositions, and uses thereof
JOP20200195A1 (ar) 2014-09-08 2017-06-16 Sage Therapeutics Inc سترويدات وتركيبات نشطة عصبياً، واستخداماتها
MX2017005002A (es) 2014-10-16 2018-01-23 Sage Therapeutics Inc Composiciones y metodos para el tratamiento de trastornos del snc.
US20170233433A1 (en) 2014-10-16 2017-08-17 Sage Therapeutics, Inc. Compositions and methods for treating cns disorders
EP3719029A1 (en) 2014-11-27 2020-10-07 Sage Therapeutics, Inc. Compositions for inducing sedation
RS61530B1 (sr) 2015-01-26 2021-04-29 Sage Therapeutics Inc Kompozicije i postupci za lečenje poremećaja cns
DK3258939T3 (da) 2015-02-20 2022-12-12 Sage Therapeutics Inc Neuroaktive steroider, sammensætninger og anvendelser heraf
IL309259A (en) 2016-07-11 2024-02-01 Sage Therapeutics Inc C17, C20 and C21 converted neuroactive steroids and methods of using them
JP7065825B2 (ja) 2016-07-11 2022-05-12 セージ セラピューティクス, インコーポレイテッド C7、c12、およびc16置換神経刺激性ステロイドおよびそれらの使用方法
AR109393A1 (es) 2016-08-23 2018-11-28 Sage Therapeutics Inc Un esteroide 19-nor-c21-pirazolilo c3,3-disustituido cristalino
WO2019051264A1 (en) * 2017-09-07 2019-03-14 Sage Therapeutics, Inc. NEUROACTIVE STEROIDS AND METHODS OF USE
MX2020002889A (es) * 2017-09-14 2020-10-01 Sage Therapeutics Inc Un esteroide c21-n-pirazolilo 19-nor c3,3-disustituido, y métodos de uso del mismo.
JP2021505608A (ja) 2017-12-08 2021-02-18 セージ セラピューティクス, インコーポレイテッド CNS障害を処置するためのジュウテリウム化された21−[4−シアノ−ピラゾール−1−イル]−19−ノル−プレガン−3.α−オール−20−オン誘導体
KR20210021005A (ko) * 2018-06-12 2021-02-24 세이지 테라퓨틱스, 인크. 19-nor c3,3-이치환된 c21-n-피라졸릴 스테로이드 및 그의 사용 방법
MX2021006618A (es) 2018-12-05 2021-09-23 Sage Therapeutics Inc Esteroides neuroactivos y sus metodos de uso.
CN111454318A (zh) 2019-01-20 2020-07-28 浙江易众化工有限公司 抗抑郁药物sage-217的晶型及其制备方法
CN111770915A (zh) * 2019-01-31 2020-10-13 深圳仁泰医药科技有限公司 γ-氨基丁酸调节剂的晶型X及其制备方法和应用
US20220220149A1 (en) 2019-05-28 2022-07-14 Teva Czech Industries S.R.O Solid state forms of sage-217 and processes for preparation thereof
MA56046A (fr) 2019-05-31 2022-04-06 Sage Therapeutics Inc Stéroïdes neuroactifs et compositions associées
CN112638928B (zh) * 2019-08-07 2023-12-22 上海翰森生物医药科技有限公司 一种甾族类衍生物调节剂的盐及其晶型
US10857163B1 (en) 2019-09-30 2020-12-08 Athenen Therapeutics, Inc. Compositions that preferentially potentiate subtypes of GABAA receptors and methods of use thereof
WO2021195297A1 (en) 2020-03-25 2021-09-30 Sage Therapeutics, Inc. Use of agents for treatment of respiratory conditions
AU2021312240A1 (en) 2020-07-20 2023-02-02 Sage Therapeutics, Inc. Formulations of 19-nor C3,3- disubstituted C21-n-pyrazolyl steroid and methods of use thereof
EP4199723A4 (en) * 2020-10-01 2024-09-04 Eliem Therapeutics Uk Ltd METHODS FOR TREATING FIBROMYALGIA WITH NEUROACTIVE STEROIDS
KR20230136599A (ko) 2021-01-28 2023-09-26 세이지 테라퓨틱스, 인크. 성 기능장애의 치료를 위한 신경활성 스테로이드의용도
JP2024510436A (ja) 2021-03-17 2024-03-07 セージ セラピューティクス, インコーポレイテッド 大うつ病性障害の処置のための19-ノルc3,3-2置換c21-n-ピラゾリルステロイド
EP4329769A1 (en) 2021-04-29 2024-03-06 Sage Therapeutics, Inc. Neuroactive steroid for use in treating major depressive disorder and postpartum depression in a lactating female
BR112023022264A2 (pt) 2021-04-29 2024-01-23 Sage Therapeutics Inc Esteroide c21-n-pirazolil 19-nor c3,3-dissubstituído e métodos de uso do mesmo
JP2024527992A (ja) 2021-07-28 2024-07-26 セージ セラピューティクス, インコーポレイテッド 神経刺激性ステロイドの結晶形
AU2023220976A1 (en) 2022-02-16 2024-09-05 Sage Therapeutics, Inc. Neuroactive steroids for treatment of cns-related disorders
WO2023163879A1 (en) 2022-02-28 2023-08-31 Sage Therapeutics, Inc. Neuroactive steroids for treatment of gastrointestinal diseases or conditions

Family Cites Families (47)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5120723A (en) 1987-08-25 1992-06-09 University Of Southern California Method, compositions, and compounds for modulating brain excitability
US7018406B2 (en) 1999-11-17 2006-03-28 Corevalve Sa Prosthetic valve for transluminal delivery
KR20020071931A (ko) 2000-01-07 2002-09-13 트렌스폼 파마수티컬스 인코퍼레이티드 다양한 고체-형태들의 고도의 자료 처리 편성, 확인 및분석
EP1481969B1 (en) 2002-02-08 2011-01-19 Ono Pharmaceutical Co., Ltd. Piperidine derivative compounds and drugs containing the compounds as the active ingredient
US20110152840A1 (en) 2009-12-23 2011-06-23 Drugtech Corporation Methods for reducing the occurrence of preterm delivery and other pregnancy-related conditions
CA2843436A1 (en) 2011-07-29 2013-02-07 The Regents Of The University Of California Novel 17.beta.-heteroaryl-substituted steroids as modulators of gaba a receptors
US10478505B2 (en) 2011-09-23 2019-11-19 The Regents Of The University Of California Edible oils to enhance delivery of orally administered steroids
WO2014058736A1 (en) 2012-10-08 2014-04-17 Washington University Neuroactive 19-alkoxy-17(20)-z-vinylcyano-substituted steroids, prodrugs thereof, and methods of treatment using same
WO2014085668A1 (en) 2012-11-30 2014-06-05 The Regents Of The University Of California Anticonvulsant activity of steroids
TR201808616T4 (tr) 2012-12-18 2018-07-23 Sage Therapeutics Inc Nöroaktif 19-alkoksi-17-ikameli steroidler, bunların ön ilaçları ve bunları kullanan tedavi yöntemleri.
HUE041369T2 (hu) 2013-04-17 2019-05-28 Sage Therapeutics Inc 19-nor C3,3-diszubsztituált C21-N-pirazolil-szteroidok és eljárás ezek alkalmazására
US9725481B2 (en) 2013-04-17 2017-08-08 Sage Therapeutics, Inc. 19-nor C3, 3-disubstituted C21-C-bound heteroaryl steroids and methods of use thereof
WO2015195962A1 (en) 2014-06-18 2015-12-23 Sage Therapeutics, Inc. Neuroactive steroids, compositions, and uses thereof
JOP20200195A1 (ar) 2014-09-08 2017-06-16 Sage Therapeutics Inc سترويدات وتركيبات نشطة عصبياً، واستخداماتها
US20170233433A1 (en) * 2014-10-16 2017-08-17 Sage Therapeutics, Inc. Compositions and methods for treating cns disorders
MX2017005002A (es) 2014-10-16 2018-01-23 Sage Therapeutics Inc Composiciones y metodos para el tratamiento de trastornos del snc.
UY36741A (es) 2015-06-21 2016-12-30 Prevacus Inc Compuesto de esteroide c-20, sus composiciones y usos para tratar la lesión cerebral traumática (tbi), que incluye las conmociones cerebrales
CA2998134A1 (en) 2015-09-08 2017-03-16 Viewpoint Therapeutics, Inc. Compounds and formulations for treating ophthalmic diseases
CA3001722A1 (en) 2015-10-16 2017-04-20 Marinus Pharmaceuticals, Inc. Injectable neurosteroid formulations containing nanoparticles
EP3377070A4 (en) 2015-11-20 2019-07-10 Sage Therapeutics, Inc. COMPOUNDS AND METHOD FOR THEIR USE
KR102408399B1 (ko) 2016-03-08 2022-06-13 세이지 테라퓨틱스, 인크. 신경활성 스테로이드, 조성물, 및 그의 용도
US10226550B2 (en) 2016-03-11 2019-03-12 Brigham Young University Cationic steroidal antimicrobial compositions for the treatment of dermal tissue
IL309259A (en) 2016-07-11 2024-02-01 Sage Therapeutics Inc C17, C20 and C21 converted neuroactive steroids and methods of using them
JP7065825B2 (ja) 2016-07-11 2022-05-12 セージ セラピューティクス, インコーポレイテッド C7、c12、およびc16置換神経刺激性ステロイドおよびそれらの使用方法
AR109393A1 (es) 2016-08-23 2018-11-28 Sage Therapeutics Inc Un esteroide 19-nor-c21-pirazolilo c3,3-disustituido cristalino
CN108727453A (zh) 2017-04-20 2018-11-02 华东理工大学 新型pd-1抑制剂及其应用
WO2019018119A1 (en) 2017-07-18 2019-01-24 Pairnomix, Llc METHODS FOR TREATING EPILEPSY AND DISORDERS ASSOCIATED WITH KCNTI
US11285139B2 (en) 2017-08-31 2022-03-29 Takeda Pharmaceutical Company Limited Treatment of CNS conditions
WO2019051264A1 (en) 2017-09-07 2019-03-14 Sage Therapeutics, Inc. NEUROACTIVE STEROIDS AND METHODS OF USE
US20200276209A1 (en) 2017-09-11 2020-09-03 Sage Therapeutics, Inc. Methods of treating epilepsy or status epilepticus
MX2020002889A (es) 2017-09-14 2020-10-01 Sage Therapeutics Inc Un esteroide c21-n-pirazolilo 19-nor c3,3-disustituido, y métodos de uso del mismo.
SG10202110563YA (en) 2017-11-10 2021-11-29 Marinus Pharmaceuticals Inc Ganaxolone for use in treating genetic epileptic disoders
JP2021505608A (ja) 2017-12-08 2021-02-18 セージ セラピューティクス, インコーポレイテッド CNS障害を処置するためのジュウテリウム化された21−[4−シアノ−ピラゾール−1−イル]−19−ノル−プレガン−3.α−オール−20−オン誘導体
BR112020012761A2 (pt) 2017-12-22 2021-02-17 Sage Therapeutics, Inc. composições e métodos para o tratamento de distúrbios do snc
EP4442695A2 (en) 2017-12-22 2024-10-09 Sage Therapeutics, Inc. 19-homo, 3.alpha.-hydroxy-steroid-20-one compounds for treating cns disorders
TW201930269A (zh) 2018-01-12 2019-08-01 美商賽吉醫療公司 用於治療cns病症之組合物及方法
KR20210021005A (ko) 2018-06-12 2021-02-24 세이지 테라퓨틱스, 인크. 19-nor c3,3-이치환된 c21-n-피라졸릴 스테로이드 및 그의 사용 방법
ES2966055T3 (es) 2018-10-12 2024-04-18 Sage Therapeutics Inc Esteroides neuroactivos sustituidos en la posición 10 con un grupo cíclico para su uso en el tratamiento de trastornos del SNC
MX2021004452A (es) 2018-10-19 2021-08-11 Sage Therapeutics Inc Esteroides neuroactivos no saturados 9(11) y sus métodos de uso.
MX2021006618A (es) 2018-12-05 2021-09-23 Sage Therapeutics Inc Esteroides neuroactivos y sus metodos de uso.
CN113195512A (zh) 2018-12-21 2021-07-30 萨奇治疗股份有限公司 3.α.-羟基-17.β.-酰胺神经活性类固醇及其组合物
WO2020243027A1 (en) 2019-05-24 2020-12-03 Sage Therapeutics, Inc. Compounds, compositions, and methods of use
MA56046A (fr) 2019-05-31 2022-04-06 Sage Therapeutics Inc Stéroïdes neuroactifs et compositions associées
EP4069250A1 (en) 2019-12-05 2022-10-12 Sage Therapeutics, Inc. A 19-nor c3,3-disubstituted c21-n-pyrazolyl steroid and methods of use thereof
WO2021188778A2 (en) 2020-03-18 2021-09-23 Sage Therapeutics, Inc. Neuroactive steroids and their methods of use
WO2021195297A1 (en) 2020-03-25 2021-09-30 Sage Therapeutics, Inc. Use of agents for treatment of respiratory conditions
AU2021312240A1 (en) 2020-07-20 2023-02-02 Sage Therapeutics, Inc. Formulations of 19-nor C3,3- disubstituted C21-n-pyrazolyl steroid and methods of use thereof

Also Published As

Publication number Publication date
BR112019003637A2 (pt) 2019-08-06
TW201808982A (zh) 2018-03-16
CL2019003610A1 (es) 2020-05-22
MA46042A (fr) 2019-07-03
AU2022200811B2 (en) 2023-12-21
AU2022200811B9 (en) 2024-01-04
SG11201901445TA (en) 2019-03-28
AU2017315682B2 (en) 2021-11-11
TW202342059A (zh) 2023-11-01
CL2019000477A1 (es) 2019-06-21
IL302480A (en) 2023-06-01
MX2022007432A (es) 2022-07-19
EA201990565A1 (ru) 2019-07-31
EP3981763A1 (en) 2022-04-13
ECSP19020141A (es) 2019-04-30
WO2018039378A1 (en) 2018-03-01
JP2019524853A (ja) 2019-09-05
CA3034262A1 (en) 2018-03-01
PE20241580A1 (es) 2024-08-01
CO2019002596A2 (es) 2019-03-29
PH12019500375A1 (en) 2019-06-17
KR20190040043A (ko) 2019-04-16
US11884696B2 (en) 2024-01-30
AU2022200811A1 (en) 2022-02-24
PE20190915A1 (es) 2019-06-26
CN115974956A (zh) 2023-04-18
CN110088091A (zh) 2019-08-02
MX2019002193A (es) 2019-10-07
AR125320A2 (es) 2023-07-05
AR109393A1 (es) 2018-11-28
US20230399357A1 (en) 2023-12-14
US11236121B2 (en) 2022-02-01
US20190177359A1 (en) 2019-06-13
ZA201901051B (en) 2020-12-23
AU2017315682A1 (en) 2019-03-07
CN115974954A (zh) 2023-04-18
TWI808945B (zh) 2023-07-21
EP3504189A1 (en) 2019-07-03
US20220169674A1 (en) 2022-06-02
AU2024200732A1 (en) 2024-02-22
AR125321A2 (es) 2023-07-05
CN115974955A (zh) 2023-04-18
AU2017315682A2 (en) 2019-04-18
JOP20190022A1 (ar) 2019-02-18
JOP20190022B1 (ar) 2023-03-28
JP2023002846A (ja) 2023-01-10
KR20230079470A (ko) 2023-06-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2024097878A (ja) 結晶性19-ノルc3,3-二置換c21-n-ピラゾリルステロイド
AU2018327357B2 (en) Neuroactive steroids and their methods of use
TW201827057A (zh) 氧固醇(oxysterol)及其使用方法
TWI854445B (zh) 結晶19-去甲c3,3-二取代之c21-n-吡唑類固醇
OA19368A (en) A crystalline 19-Nor C3, 3-disubstituted C21-N-Pyrazolyl steroid.
NZ791594A (en) A crystalline 19-nor C3, 3-disubstituted C21-N-pyrazolyl steroid
EA044239B1 (ru) Кристаллический 19-нор c3,3-дизамещенный c21-n-пиразолил стероид
NZ791591A (en) A crystalline 19-nor C3, 3-disubstituted C21-N-pyrazolyl steroid
WO2024026337A1 (en) Crystalline forms of a neuroactive steroid
WO2023250185A1 (en) Crystalline forms of a neuroactive steroid

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20240605