JP2024091224A - 真空ポンプ - Google Patents

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ゼンケ・ギルブリヒ
ヤン・ホフマン
ベルント・コーチ
ミルコ・メコタ
ティーロ・ヴィッレ
ミヒャエル・シュヴァイクヘーファー
トビアス・シュトル
ベルンハルト・コッホ
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プファイファー・ヴァキューム・テクノロジー・アクチエンゲゼルシャフト
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Abstract

【課題】運転中に回転軸線を中心に回転するロータシャフトと、ロータシャフト上に取り付けられた少なくとも1つのロータ構造部品とを備える、改良された真空ポンプを提供する。
【解決手段】ロータ構造部品は、ロータディスク15である、又はロータ構造部品は、ホルベック構造部品、特にホルベックハブ17又はホルベックスリーブ18であり、ロータディスク15及び/又はホルベック構造部品は、Cu:3.6から4.4、Mg:1.2から1.4、Mn:0.5から0.8、Zr:<0.16、Ti:0.01から0.05、Si:<0.21、Fe:<0.21、Zn:<0.26、他の成分:<0.06、残りはアルミニウム合金から製造されている。
【選択図】図6

Description

本発明は、運転中に回転軸線を中心に回転するロータシャフトと、ロータシャフト上に取り付けられた少なくとも1つのロータ構造部品とを備える、真空ポンプ、特にターボ分子ポンプに関する。
この種の真空ポンプのポンプ作用は、ロータ構造部分の、ポンプ作用を奏する又はポンプ作用を及ぼす領域と、それぞれのステータ構造部品のポンプ作用を奏する又はポンプ作用を及ぼす領域との相互作用から得られる。ターボ分子ポンプは、例えばロータ部品として複数のロータディスクを有し、ロータディスクは、ポンプ作用を奏する領域として複数の動翼を有し、ポンプのハウジングに対して相対的に配置されたステータディスクと相互作用する。ホルベックポンプは、1つ又は複数のホルベックスリーブを有し、ホルベックスリーブは、運転中に回転し、ロータシャフト上に取り付けられたホルベックハブに取り付けられている。ホルベックスリーブは、1つ又は複数のホルベックステータと相互作用し、その際、ホルベックスリーブの円筒形の外面及び/又は円筒形の内面が、1つ又は複数のホルベック溝と相互作用する、ポンプ作用を奏する領域を成し、ホルベック溝は、それぞれポンプ作用を奏する領域として、それぞれのホルベックステータに形成されている。
公知のターボ分子ポンプは、多くの場合、1つ又は複数のターボ分子ポンプ段だけでなく、少なくとも1つのターボ分子ポンプの下流側に配置された1つ又は複数のホルウェックポンプ段を付加的に有する。
真空ポンプのポンプ出力は、特に真空ポンプの(気体に依存する)排気速度によって決定される。排気速度は、それぞれの気体に対して、主にロータ構造部品及びステータ構造部品の幾何学的形状とロータ構造部品の回転速度とに依存し、この場合、この回転速度は、通常、それぞれのポンプタイプに対して固定の、どの回転速度でポンプを通常の運転で持続的に運転できるのか表す機器の値である。この回転速度は、以下、定格回転速度とも称される。
ただし、それぞれのポンプタイプについて、回転速度の上昇によってポンプ出力を任意に増加させることはできない。というのも、高い回転速度によって、ロータ構造部品の材料における応力が増加し、気体摩擦の増加に基づいて、ロータ構造部品の温度のもはや許容されない上昇ももたらされるからである。なぜならば、ロータ構造部品の材料が運転中に許容範囲を超えて変形し、特に流動し始める状況を回避しなければならないからである。さらに、より高い回転速度によって、場合によってはロータシャフトを支持するために使用される転がり軸受及び転がり軸受の潤滑、特にそのために使用される潤滑油に対する要求が高まる。ポンプ出力を簡単にロータ構造部品及びステータ構造部品の直径の増大によって任意に高めることもできない。というのも、回転速度が同じ場合、結果としてロータ構造部品の半径方向外側の領域の、特にロータディスクの動翼の翼端部の軌道速度が上昇するからである。
これらの制限は、既存の真空ポンプのポンプ出力を増加させることを不可能ではないにしても困難にする。
本発明の課題は、その対策を講じることである。
この課題は、それぞれ独立請求項の特徴によって解決される。
本発明の第1の観点によれば、真空ポンプの少なくとも1つのロータ構造部品は、ロータディスク又はホルベック構造部品であり、以下の重量%の元素を有するアルミニウム合金から製造されていることが想定されている。
Cu:3.6から4.4
Mg:1.2から1.4
Mn:0.5から0.8
Zr:<0.16
Ti:0.01から0.05
Si:<0.21
Fe:<0.21
Zn:<0.26
他の成分:<0.06
残りはアルミニウム合金。
このアルミニウム合金は、以下、単に「アルミニウム合金」又は「本発明による材料」とも称される。
全体として又は少なくとも関連する領域がロータシャフトの回転軸線から比較的大きな半径方向の間隔を有する、真空ポンプの回転する構造部品が、前述のアルミニウム合金から製造されていると、他の幾何学形状、より高い定格回転速度及びより高いロータ構造部品温度が実現可能であることが分かった。
この場合、真空ポンプの各ロータ構造部品は、本発明による材料から製造されていることが想定され得る。しかし、このことは必須ではない。ゆえに、例えば、ターボ分子ポンプ段の全てのロータディスクがアルミニウム合金から製造されていて、これに対して、ターボ分子ポンプ段の下流側に配置された1つ又は複数のホルベックポンプ段の回転する構造部品は、アルミニウム合金から製造されていないことが考えられる。
ターボ分子ポンプ段の幾つかのロータディスク又はホルベックポンプ段の幾つかの回転する構造部品だけをアルミニウム合金から製造することも考えられる。ホルベックポンプ段では、例えば、ホルベックハブがアルミニウム合金から製造されているが、ホルベックハブに取り付けられたホルベックスリーブ又は各ホルベックスリーブはそうではないことが想定され得る。
本発明のさらなる観点によれば、1つ又は複数のロータ構造部品に関係する特定の幾何学的形状、すなわち特定の寸法及び/又は寸法比並びにこれらの組合せが、より高いポンプ出力を可能にすることが分かった。
本発明の1つの観点によれば、独立請求項2によって定義された真空ポンプにおいて、特に、ロータディスクは、直径方向に互いに反対側にある2つの仮想の翼端部の間で測定されるロータ外径DAを有し、ホルベックハブは、ホルベックハブの半径方向外面の、直径方向に互いに反対側にある2つの点の間で測定されるホルベック外径DHWを有し、ロータ外径DAは、ホルベック外径DHWよりも少なくとも1.22倍、好適には少なくとも1.25倍、特に好適には少なくとも1.30倍大きいことが想定される。
このコンセプトは、ホルベックハブの直径(ひいてはホルベックハブの半径方向外側端部に取り付けられたホルベックスリーブの直径)がロータディスクのロータ外径と比較して相対的に小さいことを意味する。小さい結果、ホルベックポンプ段内の気体摩擦が小さくなり、これにより、回転速度の上昇、ひいてはロータディスクの翼端部速度の上昇も同様に可能になる。このコンセプトの結果、総じてポンプ出力が増加することが分かった。
本発明のさらなる観点によれば、独立請求項3によって定義された真空ポンプにおいて、特に、ロータディスクが、直径方向に互いに反対側にある2つの仮想の翼端部の間で測定されるロータ外径DAを有し、ロータディスクは、カラーの半径方向外面の、直径方向に互いに反対側にある2つの点の間で測定されるカラー外径DBを有し、ロータディスクは、直径方向に互いに反対側にある2つの仮想の動翼の翼底部から翼底部まで測定される底部外径DGを有し、差DA-DGは、差DA-DBに対して、少なくとも0.94倍、好適には少なくとも0.95倍、特に好適には少なくとも0.97倍の大きさを有する。
このコンセプトは、公知のロータディスクと比較して、カラーから出発して測定される翼長さに対する、翼底部から出発して測定されるそれぞれの動翼のポンプ作用を奏する面積の割合の増大を意味する。これにより、それぞれの動翼のポンプ作用を奏する長さの割合、ひいては真空ポンプの全体のポンプ出力を増加できる。
本発明のさらなる観点によれば、独立請求項4によって定義される真空ポンプにおいて、特に、ロータディスクが、直径方向に互いに反対側にある2つの仮想の動翼の翼底部から翼底部まで測定される底部外径DGを有し、ロータディスクは、シャフト外径DIを有し、DGは、DIよりも最大で1.20倍、好適には最大で1.15倍、特に好適には最大で1.10倍大きいことが想定されている。
このコンセプトは、半径方向に関して、ポンプ効果を有しない又は場合によっては比較的極めて低いポンプ作用しか有しないロータディスクの割合の相対的な低下をもたらす。
シャフト外径DIは、ロータディスクのカラーの内径に相応する。
好ましくは、ロータディスクは、それぞれフライス加工及び/又は鋸引き加工によって出発材料から製造される一体的な構造部品である。
本発明の幾つかの観点の有利な発展形は、従属請求項、以下の記述及び図面に記載されている。全ての発展形は、格別のことわりがない限り、言及した本発明の全ての観点に関し、すなわち全ての観点及び発展形は、格別のことわりがない限り又は組合せが明確に排除されていない限り、互いに組み合わせることができる。
独立請求項2、3及び4による本発明に係る真空ポンプでは、それぞれ1つ又は複数のロータ構造部品がアルミニウム合金から製造されていると、ポンプ出力の特に顕著な増加を達成できる。この材料は、他の点では同一の条件で、より高い回転速度を可能にし、その際、ロータ構造部品の材料における高すぎる応力及び/又はロータ構造部品の高すぎる温度に基づく、冒頭で述べた問題が生じることはない。
本発明の幾つかの実施例では、ロータディスクは、直径方向に互いに反対側にある2つの仮想の翼端部の間で測定される、5.0cmより大きい、有利には5.0cmから60cmまでの範囲にあるロータ外径DAを有することが想定され得る。
本発明の幾つかの発展形によれば、ロータディスクは、直径方向に互いに反対側にある2つの仮想の翼端部の間で測定されるロータ外径DAを有し、ホルベックハブは、ホルベックハブの半径方向外面の、直径方向に互いに反対側にある2つの点の間で測定されるホルベック外径DHWを有し、ロータ外径DAは、少なくとも135mmであり、ホルベック外径DHWは、少なくとも108mmである、又はロータ外径DAは、120mmであり、ホルベック外径DHWは、99mmであることが想定され得る。
幾つかの実施例によれば、ロータディスクは、直径方向に互いに反対側にある2つの仮想の翼端部の間で測定されるロータ外径DAを有し、真空ポンプは、第2のホルベックハブを有し、第2のホルベックハブは、第2のホルベックハブの半径方向外面の、直径方向に互いに反対側にある2つの点の間で測定されるホルベック外径DHW2を有し、第2のホルベックハブのホルベック外径DHW2は、少なくとも91mmであり、及び/又はロータ外径DAは、第2のホルベックハブのホルベック外径DHW2よりも少なくとも1.40倍、好ましくは少なくとも1.48倍大きいことが想定され得る。
ロータシャフトに対して磁気支持部又はハイブリッド支持部が設けられてよい。ハイブリッド支持部が設けられていると、高真空側に永久磁石式の磁気軸受が設けられていて、予備真空側に転がり軸受が設けられている。真空ポンプのロータシャフトに対する磁気軸受及び転がり軸受の構造及び配置は、当業者に基本的に公知であるので、これについて詳細に説明する必要はない。これについては、図1から図5に基づいて記述されるターボ分子ポンプの実施例も参照される。
他の箇所で既に言及したように、ターボ分子ポンプ段の全てのロータディスクは、独立請求項1によって定義されたアルミニウム合金から製造されていることが考えれるが、これは必須ではない。
換言すると、本発明の幾つかの実施例では、ロータシャフト上に複数のロータディスクが取り付けられていて、少なくとも2つのロータディスクは、ロータディスクを製造する材料に関して互いに異なることが想定され得る。この場合、ロータディスクの少なくとも1つがアルミニウム合金から製造されることが想定され得る。
この場合、幾つかの発展形によれば、高真空側の1つ又は複数のロータディスクは、アルミニウム合金から製造されていて、これに対して、予備真空側の1つ又は複数のロータディスクは、別の材料から製造されていることが想定され得る。したがってこの場合、換言すると、本発明によるアルミニウム合金は、全てのロータディスクに対して使用されるのではなく、高真空側のロータディスクの一部に対してのみ使用されることが想定されている。
本発明の幾つかの実施例によれば、ホルベックスリーブ及び/又はホルベックハブは、ホルベックスリーブ又はホルベックハブの半径方向外面の、直径方向に互いに反対側にある2つの点の間で測定され、5.0cmから60cmの範囲にある外径DHH又はDHWを有することが想定され得る。
本発明の幾つかの発展形によれば、ロータ構造部品は、10cmより大きい外径、好適には15cmより大きい外径、特に20cmより大きい外径を有してよく、この場合、外径は、それぞれロータ構造部品の半径方向外面に位置する、直径方向に互いに反対側に位置する2つの点の間で測定される。
さらなる実施例によれば、ロータディスクのカラー及び/又はホルベックハブは、3.0mmから5.9mm、特に5.49mmまでの範囲の軸方向高さを有することが想定され得る。
動翼は、本発明の幾つかの発展形によれば、半径方向で見て、翼厚さが翼底部と翼端部との間の中央で測定されると、それぞれ0.125mmから2.9mmの範囲の翼厚さを有してよい。
幾つかの実施例では、動翼は、それぞれ翼底部で、9.8mm未満、特に9.0mm未満の厚さを有することが想定され得る。
翼厚さは、それぞれの箇所で、半径方向に見て、本開示の範囲内で、半径方向に対して垂直に延在する断面内で動翼の断面の最小直径として定義される。
本発明のさらなる観点によれば、本発明は、真空ポンプ、特にここで開示される真空ポンプを運転する方法に関し、方法では、真空ポンプは、運転中に回転軸線を中心に回転するロータシャフトと、ロータシャフト上に取り付けられた少なくとも1つのロータ構造部品とを備え、方法に際して、真空ポンプを、ロータ構造部品の最高許容温度が90℃よりも高い、特に98℃以上、特に好適には120℃以上であるように、ロータシャフトの回転速度で運転する。
特に、ロータ構造部品は、ロータディスクであり、ロータディスクは、半径方向内側に位置するカラーと複数の動翼とを有し、カラーを介して、ロータディスクは、ロータシャフト上に取り付けられていて、動翼は、それぞれカラーと一体的に結合されていて、カラーにある翼底部から出発して半径方向外方へ延在し、半径方向外側で、自由な翼端部を有する、又はホルベック構造部品、特にホルベックハブ又はホルベックスリーブである。
90℃を超えるロータ構造部品の最高許容温度によって、ロータ構造部品の最高許容温度が90℃に制限されている公知の真空ポンプの場合よりも高い定格回転速度で真空ポンプを規定通り運転することが可能となる。より高い回転速度によって、ポンプ出力の増加を達成できる。
独立請求項1によって定義されたアルミニウム合金は、真空ポンプのロータ構造部品について、特にロータディスク及び/又はホルベック構造部品について、前述のような問題が生じることなく、90℃を超える最高温度を可能にする材料であることが分かった。
本発明に係る方法の幾つかの実施例によれば、真空ポンプを、ロータディスクの翼端部速度が420m/sより高い、好適には438m/sより高い、好適には464m/sより高いように、ロータシャフトの回転速度で運転することが想定され得る。
公知の真空ポンプでは、ロータディスクの翼端部速度、すなわち翼端部の軌道速度は、運転中、ロータシャフトが定格回転速度で回転するとき、最高420m/sに制限されている。より高い定格回転速度によって、真空ポンプのポンプ出力を増加できる。
本発明の幾つかの実施例によれば、真空ポンプを、59000回転/分より高い、好適には100000回転/分より高い、特に好適には150000回転/分より高いロータシャフトの回転速度で運転することが想定され得る。
本発明の幾つかの発展形では、具体的には幾つかの前述の観点による本発明に係る真空ポンプと本発明に係る方法との両方で、ロータシャフトが、100℃で4.5mm/sから6.5mm/sの範囲の動粘度を有する(ASTM D445-17aに準拠して測定された粘度)合成油である油で潤滑された転がり軸受によって予備真空側で軸支されていることが想定され得る。この種の油の好適な例は、「AeroShell Turbine Oil 560」という名称の油である。前述の粘度特性を有する合成油のさらなる特性及び考えられる構成については、2020年5月13日に公開された欧州特許出願3650702号明細書が参照され、その内容は、引用することによって前述の合成油を特定するために本明細書に援用される。
以下、本発明を、例示的に、図面を参照して説明する。
公知のターボ分子ポンプの斜視図を示す。 図1のターボ分子ポンプの下面図を示す。 図2に示された切断線A-Aに沿ったターボ分子ポンプを断面図で示す。 図2に示された切断線B-Bに沿ったターボ分子ポンプを断面図で示す。 図2に示された切断線C-Cに沿ったターボ分子ポンプを断面図で示す。 本発明による寸法比を具体的に示すための、ターボ分子ポンプの一部の断面図を示す。 本発明による寸法又は寸法比を具体的に示すための、ロータシャフト上に取り付けられたロータディスクの側面図を示す。 本発明による寸法を具体的に示すための、動翼の断面図を示す。
図1に示されたターボ分子ポンプ111は、吸気口フランジ113によって取り囲まれたポンプ吸気口115を有する。ポンプ吸気口115には、それ自体公知のように、図示されていないレシピエントを接続してよい。レシピエントから到来する気体は、ポンプ吸気口115を介してレシピエントから吸い込まれ、そしてポンプを通ってポンプ排気口117へと圧送できる。ポンプ排気口117には、例えばロータリベーンポンプ等の補助真空ポンプを接続してよい。
吸気口フランジ113は、図1による真空ポンプの向きでは、真空ポンプ111のハウジング119の上端部を形成する。ハウジング119は、下部分121を有する。下部分121には、側方にエレクトロニクスハウジング123が配置されている。エレクトロニクスハウジング123内には、例えば真空ポンプ内に配置された電動モータ125(図3も参照)を作動させるための、真空ポンプ111の電気的及び/又は電子的な構成要素が収容されている。エレクトロニクスハウジング123には、アクセサリに対する複数の接続部127が設けられている。さらに、データインタフェース129(例えばRS485規格に準拠するもの)及び電流供給接続部131が、エレクトロニクスハウジング123に配置されている。
取り付けられたこの種のエレクトロニクスハウジングを有さずに、外部の駆動エレクトロニクスに接続されるターボ分子ポンプも存在する。
ターボ分子ポンプ111のハウジング119には、通気用吸気口133が、特に通気弁の形態で設けられている。通気用吸気口133を介して、真空ポンプ111を通気してよい。下部分121の領域には、その上さらに、シール気体接続部135(パージ気体接続部とも称される)が配置されている。シール気体接続部135を介して、パージ気体を、ポンプによって圧送される気体に対して電動モータ125(例えば図3参照)を防護するために、モータ室137内に送り込んでよい。モータ室137内で、真空ポンプ111に、電動モータ125が収容されている。下部分121には、その上さらに2つの冷却剤接続部139が配置されている。この場合、一方の冷却剤接続部は、冷却剤用の吸気口として、そして他方の冷却剤接続部は、排気口として設けられている。冷却剤は、冷却目的で真空ポンプ内に導入可能である。存在する別のターボ分子真空ポンプ(図示されていない)は、専ら空冷式に運転される。
真空ポンプの下面141は、ベースとして使用できるので、真空ポンプ111は、下面141を基準に縦置きで運転してよい。しかも、真空ポンプ111は、吸気口フランジ113を介してレシピエントに固定し、したがって、いわば懸架した状態で運転してもよい。さらに、真空ポンプ111は、図1に示されたのとは別の向きで整向されているときでも運転できるように構成してもよい。下面141を下向きではなく、横向きに又は上向きに配置できる真空ポンプの形態も実現可能である。この場合、原則として、任意の角度が考えられる。
特に図示されたポンプよりも大きな、存在する別のターボ分子真空ポンプ(図示されていない)は、縦置きでは運転できない。
図2に示された下面141には、様々なねじ143がさらに配置されている。これらのねじ143によって、ここでは詳細には特定されない真空ポンプの構成部材が互いに固定されている。例えば、軸受カバー145が下面141に固定されている。
下面141には、固定孔147がさらに配置されている。固定孔147を介して、ポンプ111を、例えば設置面に固定できる。このことは、特に図示されたポンプよりも大きな、存在する別のターボ分子真空ポンプ(図示されていない)では、不可能である。
図2から図5には、冷却剤管路148が示されている。冷却剤管路148内で、冷却剤接続部139を介して導入及び導出される冷却剤が循環可能である。
図3から図5の断面図に示されているように、真空ポンプは、複数のプロセス気体ポンプ段を有する。プロセス気体ポンプ段は、ポンプ吸気口115に作用するプロセス気体をポンプ排気口117へ圧送するためのものである。
ハウジング119内には、ロータ149が配置されている。ロータ149は、回転軸線151を中心に回転可能なロータシャフト153を有する。
ターボ分子ポンプ111は、ポンピング作用を及ぼすように互いに直列に接続された複数のターボ分子ポンプ段を有する。ターボ分子ポンプ段は、ロータシャフト153に固定された半径方向の複数のロータディスク155と、ロータディスク155同士の間に配置され、そしてハウジング119内に固定された複数のステータディスク157とを有する。この場合、1枚のロータディスク155とこれに隣り合う1枚のステータディスク157とが、それぞれ1つのターボ分子ポンプ段を形成する。ステータディスク157は、スペーサリング159によって、互いに所望の軸方向の間隔を置いて保持されている。
真空ポンプは、半径方向で互いに内外に配置され、そしてポンピング作用を及ぼすように互いに直列に接続されたホルベックポンプ段をさらに有する。ホルベックポンプ段を有しない別のターボ分子真空ポンプ(図示されていない)が存在する。
ホルベックポンプ段のロータは、ロータシャフト153に配置されたロータハブ161と、ロータハブ161に固定され、そしてこのロータハブ161によって支持される円筒側面状の2つのホルベックロータスリーブ163、165とを有する。ホルベックロータスリーブ163、165は、回転軸線151に対して同軸に配向されていて、そして半径方向で互いに内外に係合している。円筒側面状の2つのホルベックステータスリーブ167、169がさらに設けられている。ホルベックステータスリーブ167、169は、同様に、回転軸線151に対して同軸に配向されていて、そして半径方向で見て互いに内外に係合している。
ホルベックポンプ段の、ポンピング作用を奏する表面は、側面によって、つまりホルベックロータスリーブ163、165及びホルベックステータスリーブ167、169の半径方向の内側面及び/又は外側面によって形成されている。外側のホルベックステータスリーブ167の半径方向の内側面は、半径方向のホルベック間隙171を形成しつつ、外側のホルベックロータスリーブ163の半径方向の外側面に対向していて、そしてこの外側面と共に、ターボ分子ポンプに後続する第1のホルベックポンプ段を形成する。外側のホルベックロータスリーブ163の半径方向の内側面は、半径方向のホルベック間隙173を形成しつつ、内側のホルベックステータスリーブ169の半径方向の外側面に対向していて、そしてこの外側面と共に、第2のホルベックポンプ段を形成する。内側のホルベックステータスリーブ169の半径方向の内側面は、半径方向のホルベック間隙175を形成しつつ、内側のホルベックロータスリーブ165の半径方向の外側面に対向していて、そしてこの外側面と共に、第3のホルベックポンプ段を形成する。
ホルベックロータスリーブ163の下端部には、半径方向に延びるチャネルが設けられてよい。チャネルを介して、半径方向外側に位置するホルベック間隙171が、中央のホルベック間隙173に接続されている。内側のホルベックステータスリーブ169の上端部には、半径方向に延びるチャネルがさらに設けられてよい。チャネルを介して、中央のホルベック間隙173が、半径方向内側に位置するホルベック間隙175に接続されている。これにより、互いに内外に係合する複数のホルベックポンプ段が、互いに直列で接続される。半径方向内側に位置するホルベックロータスリーブ165の下端部には、排気口117に通じる接続チャネル179がさらに設けられてよい。
ホルベックステータスリーブ167、169の、前述のポンピング作用を奏する表面は、回転軸線151を中心に螺旋状に周回しつつ軸方向に延びる複数のホルベック溝をそれぞれ有する。その一方で、ホルベックロータスリーブ163、165の、これに対向する側面は、滑らかに形成されていて、そして真空ポンプ111の運転のための気体をホルベック溝内において前方へ送り出す。
ロータシャフト153の回転可能な軸支のために、ポンプ排気口117の領域に転がり軸受181が設けられていて、ポンプ吸気口115の領域に永久磁石式の磁気軸受183が設けられている。
転がり軸受181の領域には、ロータシャフト153に、円錐形のスプラッシュナット185が設けられている。スプラッシュナット185は、転がり軸受181の方へ増大する外径を有する。スプラッシュナット185は、作動媒体貯蔵部の少なくとも1つの掻落とし部材と滑り接触している。存在する別のターボ分子真空ポンプ(図示されていない)では、スプラッシュナットの代わりに、スプラッシュねじが設けられてよい。これにより、様々な構成が実現可能であるので、上記関係において、「スプラッシュ尖端」との用語も用いられる。
作動媒体貯蔵部は、上下にスタックされた吸収性の複数のディスク187を有する。これらのディスク187には、転がり軸受181用の作動媒体、例えば潤滑剤が含浸されている。
真空ポンプ111の運転時、作動媒体は、毛管現象によって、作動媒体貯蔵部から掻落とし部材を介して、回転するスプラッシュナット185へと伝達され、そして、遠心力に基づいて、スプラッシュナット185に沿って、スプラッシュナット185の、増大していく外径の方へと、転がり軸受181に向かって送られる。そこでは、例えば潤滑機能が満たされる。転がり軸受181及び作動媒体貯蔵部は、真空ポンプ内で槽状のインサート189と軸受カバー145とによって囲繞されている。
永久磁石式の磁気軸受183は、ロータ側の軸受半部191と、ステータ側の軸受半部193とを有する。これらは、それぞれ1つのリングスタックを有し、リングスタックは、軸方向に上下にスタックされた永久磁石の複数のリング195、197からなる。リング磁石195、197は、互いに半径方向の軸受間隙199を形成しつつ、対向していて、この場合、ロータ側のリング磁石195は、半径方向外側に、そしてステータ側のリング磁石197は、半径方向内側に配置されている。軸受間隙199内に存在する磁界は、リング磁石195、197の間に磁気的反発力を引き起こす。その反発力は、ロータシャフト153の半径方向の軸支を実現する。ロータ側のリング磁石195は、ロータシャフト153の支持部分201によって支持されている。支持部分201は、リング磁石195を半径方向外側で取り囲む。ステータ側のリング磁石197は、ステータ側の支持部分203によって支持されている。支持部分203は、リング磁石197を通って延びていて、そしてハウジング119の半径方向の支材205に懸架されている。回転軸線151に対して平行に、ロータ側のリング磁石195が、支持部分203に連結されたカバー要素207によって固定されている。ステータ側のリング磁石197は、回転軸線151に対して平行に1つの方向で、支持部分203に結合された固定リング209と支持部分203に結合された固定リング211とによって固定されている。固定リング211とリング磁石197との間に、皿ばね213がさらに設けられてよい。
磁気軸受内に、非常用軸受又は安全軸受215が設けられている。非常軸受又は安全軸受215は、真空ポンプの通常運転時には、非接触で空転し、そしてロータ149がステータに対して相対的に半径方向に過剰に変位するとようやく係合し、これにより、ロータ側の構造とステータ側の構造との衝突が阻止されるように、ロータ149に対する半径方向のストッパが形成される。安全軸受215は、非潤滑式の転がり軸受として構成されていて、そしてロータ149及び/又はステータと共に半径方向の間隙を形成する。間隙によって、安全軸受215は、通常のポンプ運転時には係合しないようになる。半径方向の変位に際して安全軸受215が係合し、半径方向の変位は、十分に大きく寸法付けられているので、安全軸受215は、真空ポンプの通常運転時は係合せず、そして同時に十分に小さいので、ロータ側の構造とステータ側の構造との衝突があらゆる状況で阻止される。
真空ポンプ111は、ロータ149を回転駆動する電動モータ125を有する。電動モータ125の電機子は、ロータ149によって形成されている。ロータ149のロータシャフト153は、モータステータ217を通って延びる。ロータシャフト153の、モータステータ217を通って延びる部分には、半径方向外側に又は埋入して、永久磁石アセンブリが配置されてよい。モータステータ217と、ロータ149の、モータステータ217を通って延びる部分との間には、中間室219が配置されている。中間219は、半径方向のモータ間隙を有する。モータ間隙を介して、モータステータ217と永久磁石アセンブリとは、駆動トルクを伝達するために、磁気的に影響を及ぼしてよい。
モータステータ217は、ハウジング内で、電動モータ125に対して設けられたモータ室137内に固定されている。シール気体接続部135を介して、シール気体(パージ気体とも称され、これは例えば空気や窒素であってよい)が、モータ室137に到達し得る。シール気体を介して、電動モータ125を、プロセス気体、例えばプロセス気体の腐食性の部分に対して保護できる。モータ室137は、ポンプ排気口117を介して真空引きしてもよい。つまりモータ室137内に、少なくとも近似的に、ポンプ排気口117に接続された補助真空ポンプによって実現される真空圧が作用する。
ロータハブ161と、モータ室137を画成する壁部221との間には、それ自体公知のいわゆるラビリンスシール223がさらに設けられてよい。これにより、特に、半径方向外側に位置するホルベックポンプ段に対するモータ室217のより良好なシールが達成される。
以下、図6から図8に基づいて、本発明に係る真空ポンプの幾つかの観点及び実施例、特に特定の寸法又は寸法比を説明する。特定の寸法又は寸法比は、単独で又は任意の組み合わせでターボ分子ポンプに、例えば事前に図1から図5に基づいて記述されたようなターボ分子ポンプに実現されてよい。換言すると、図1から図5に基づいて記述されたようなターボ分子ポンプは、本発明による形態で構成されてよく、特に、図6から図8に基づいて説明されるように、特に1つ又は複数の寸法及び/又は1つ又は複数の寸法比を有する。その際、図6から図8は、寸法又は寸法比を分かりやすくするためのものでしかなく、したがって、その点において、正確な縮尺ではない。
図6によるターボ分子ポンプは、ターボ分子ポンプ段とホルベックポンプ段とを有する。複数のロータディスク15がロータシャフト13上に取り付けられていて、ロータシャフト13は、運転中、回転軸線11を中心に回転し、予備真空側で転がり軸受37に軸支されている。転がり軸受の潤滑は、本開示の冒頭部分で記述されたように、合成油によって行われてよい。
ロータシャフト13上にホルベックハブ17がさらに取り付けられている。ホルベックハブ17は、半径方向外側で円筒形のホルベックスリーブ18を支持する。ホルベックハブ17の半径方向の外面は、ホルベックスリーブ18の半径方向外側の周面と同一の半径上にあり、すなわち1/2DHWの半径上にあり、要するにホルベックハブ17の外径は、DHWである。
動翼21の半径方向外側の端部25は、1/2DAの半径上にあり、要するにロータディスク15は、外径DAを有する。
本開示の導入部分に記載されたように、本発明の1つの観点によれば、比DA/DHWは、少なくとも1.22である。
ポンプ作用を得るために、それぞれのロータディスク15の動翼21は、それぞれのステータディスク29の静翼と相互作用する。ステータディスク29は、当業者には基本的に公知の方法で、ターボ分子ポンプのハウジング27内に取り付けられている。ホルベックスリーブ18は、ポンプ作用を得るために、半径方向外側のホルベックステータ31と半径方向内側のホルベックステータ33とに相互作用し、ホルベックステータ31、33には、ホルベックスリーブ18のそれぞれの周面の方を向いたホルベック溝ユニットが設けられている。ホルベックステータと、ホルベックスリーブの、ホルベックステータに対向する周面とをそれぞれ有するとともに半径方向に内外に位置する又は入れ子式のホルベック段とも称される、ポンピングされるべき気体の流れ方向に見て相前後して配置された幾つかのホルベックポンプ段のそのような構造は、当業者に基本的に公知である。
本発明のこの実施例のさらなる構成では、ロータディスク15及びホルベックハブ17は、アルミニウム合金から製造されてよい。基本的に、ホルベックスリーブ18をこのアルミニウム合金から製造することも考えられる。代替的に、ホルベックスリーブ18は、ホルベックスリーブを製造するために当業者に基本的に公知であるように、別の材料、例えば炭素繊維強化プラスチック(CFRP)からなってよい。
図7は、ターボ分子ポンプのロータシャフト13上に取り付けられたロータディスク15を示す。ロータシャフト13は、高真空側の磁気軸受35を支持し、図7には、そのうちの2つの永久磁石リングが示されている。ターボ分子ポンプのロータシャフト13の高真空側を磁気的に支持することは、当業者に基本的に公知であるので、これについてそれ以上詳細に説明する必要はない。この点に関しては、図1から図5に基づくターボ分子ポンプの記述も参照される。
ロータディスク15は、フライス加工及び/又は鋸引き加工によって出発材料から製造される一体的な構造部品である。この材料は、好ましくはアルミニウム合金である。しかし、この材料は、ロータディスク15にとって必須ではない。後で詳細に説明される寸法及び寸法比は、アルミニウム合金から製造されていないロータディスク15に実現してもよい。
ロータディスク15は、半径方向内側に位置する中空円筒形のカラー19を有し、カラー19を介して、ロータディスク15は、ロータシャフト13に取り付けられている。さらに、ロータディスク15は、複数の動翼21を有し、動翼21は、カラー19にそれぞれ一体的に結合されていて、カラー19にある翼底部23から出発して半径方向外向きにそれぞれ延在するとともに半径方向外側に自由な翼端部25を有する。それぞれの翼底部23は、ロータシャフト13に取り付けられた状態でロータシャフト13の回転軸線11と一致する中空円筒形のカラー19の中心軸線を基準として、カラー19の半径方向外面よりも大きな半径上に位置する。したがって、カラー19の半径方向外面の、直径方向にそれぞれ反対側に位置する2つの点の間で測定される、カラー19の外径DBは、互いに直径方向に反対側に位置する2つの仮想の動翼21の翼底部23から翼底部23まで測定される底部外径DGよりも小さい。
ロータディスク15は、直径方向に互いに反対側に位置する2つの仮想の翼端部25の間で測定されるロータ外径DAをさらに有する。
ロータシャフト13は、ロータディスク15のカラー19の内径に相応するシャフト外径DIを有する。
冒頭部分で記述されたように、翼底部23から翼端部25までそれぞれ測定された、それぞれの動翼21の半径方向長さは、カラー19から翼端部25まで測定された、動翼21の全長のうちのポンプ作用を奏する割合を表す。
本発明の1つの観点によれば、比(DA-DG)/(DA-DB)は、少なくとも0.94、好適には少なくとも0.95、特に好適には0.97である。
このような寸法比を有するロータディスク15は、ロータディスク15が特にアルミニウム合金から製造されているとき、比較的高い回転速度で運転できる。このことは、該当する真空ポンプのポンプ出力の特に顕著な増加をもたらす。
本発明の前述の観点と組合わせ可能な本発明のさらなる観点によれば、本発明によるターボ分子ポンプでは、底部外径DGは、シャフト外径DIよりも最大で1.20倍、好適には最大で1.15倍、特に好適には最大で1.10倍大きい。既に述べたように、シャフト外径DIは、ロータディスク15のカラー19の内径に相応する。したがって、ロータシャフト13の外径DIを基準とすると、本発明による、ロータディスク15のカラー19は比較的薄い。
このように寸法設定されたカラー19を有するロータディスク15は、ロータディスク15がアルミニウム合金から製造されている場合、比較的高い回転速度で運転できる。
ロータディスク15のカラー19の軸方向高さhは、好ましくは3.0mmから5.9mm、特に5.49mmまでの範囲にある。
動翼21の好適な形態は、動翼の翼厚さに関する。図8は、どのように翼厚さが本開示の範囲内で定義さているかを具体的に示す。これに応じて、動翼21のそれぞれの半径方向の箇所で、翼厚さdGは、半径方向に対して垂直に延在する、ロータ翼21を通る断面によって半径方向の箇所で得られる、動翼21の断面の最小の直径である。
好適な形態では、翼底部23(図7参照)における翼厚さdGは、9.8mmより小さい、特に9.0mmより小さい。
翼底部23と翼端部25との間の中間で(半径方向に見て)、翼厚さdGは、好ましくは0.125mmから2.9mmの範囲にある。
ロータディスク15の動翼21は、これらの半径方向の一方又は両方で、それぞれ前述の翼厚さdGを有し、ロータディスク15がアルミニウム合金から製造されている場合、ロータディスク15は、比較的高い回転速度で運転できる。
11 回転軸線
13 ロータシャフト
15 ロータディスク
17 ホルベックハブ
18 ホルベックスリーブ
19 カラー
21 動翼
23 翼底部
25 翼端部
27 ハウジング
29 ステータディスク
31 ホルベックステータ
33 ホルベックステータ
35 磁気軸受
37転がり軸受
DHH ホルベックスリーブの外径
DHW ホルベックハブの外径
DI シャフト外径
DA ロータ外径
DB カラー外径
DG 底部外径
dG 動翼の厚さ
h 軸方向高さ
ロータディスク15の動翼21は、これらの半径方向の一方又は両方で、それぞれ前述の翼厚さdGを有し、ロータディスク15がアルミニウム合金から製造されている場合、ロータディスク15は、比較的高い回転速度で運転できる。
なお、本願は、特許請求の範囲に記載の発明に関するものであるが、他の態様として以下を含む。
1.
真空ポンプ、特にターボ分子ポンプであって、
運転中に回転軸線(11)を中心に回転するロータシャフト(13)と、ロータシャフト(13)上に取り付けられた少なくとも1つのロータ構造部品(15、17、18)とを備え、
ロータ構造部品は、ロータディスク(15)であり、ロータディスク(15)は、半径方向内側に位置するカラー(19)と、複数の動翼(21)とを有し、カラー(19)を介して、ロータディスク(15)は、シャフト(13)上に取り付けられていて、動翼(21)は、カラー(19)とそれぞれ一体的に結合されていて、カラー(19)にある翼底部(23)から出発して半径方向外側へそれぞれ延在するとともに半径方向外側に自由な翼端部(25)を有する、又は
ロータ構造部品は、ホルベック構造部品、特にホルベックハブ(17)又はホルベックスリーブ(18)であり、
ロータディスク(15)及び/又はホルベック構造部品(17、18)は、以下の重量%の元素を有するアルミニウム合金から製造されている、真空ポンプ。
Cu:3.6から4.4
Mg:1.2から1.4
Mn:0.5から0.8
Zr:<0.16
Ti:0.01から0.05
Si:<0.21
Fe:<0.21
Zn:<0.26
他の元素:<0.06
残りはアルミニウム。
2.
真空ポンプ、特にターボ分子ポンプであって、
運転中に回転軸線(11)を中心に回転するロータシャフト(13)と、
ロータシャフト(13)上に取り付けられた少なくとも1つのロータディスク(15)であって、ロータディスク(15)は、半径方向内側に位置するカラー(19)と、複数の動翼(21)とを有し、カラー(19)を介して、ロータディスク(15)は、ロータシャフト(23)上に取り付けられていて、動翼(21)は、カラー(19)とそれぞれ一体的に結合されていて、カラー(19)にある翼底部(23)から出発して半径方向外側へそれぞれ延在するとともに半径方向外側に自由な翼端部(25)を有する、ロータディスク(15)と、
少なくとも1つのホルベックスリーブ(18)が取り付けられた、ロータシャフト(13)上に取り付けられた少なくとも1つのホルベックハブ(17)と、を備え、
ロータディスク(15)は、直径方向に互いに反対側にある2つの仮想の翼端部(25)の間で測定されるロータ外径DAを有し、
ホルベックハブ(17)は、ホルベックハブ(17)の半径方向外面の、直径方向に互いに反対側にある2つの点の間で測定されるホルベック外径DHWを有し、
ロータ外径DAは、ホルベック外径DHWよりも少なくとも1.22倍、好適には少なくとも1.25倍、特に好適には少なくとも1.30倍大きい、真空ポンプ。
3.
真空ポンプ、特にターボ分子ポンプであって、
運転中に回転軸線(11)を中心に回転するロータシャフト(13)と、
ロータシャフト(13)上に取り付けられた少なくとも1つのロータディスク(15)であって、ロータディスク(15)は、半径方向内側に位置するカラー(19)と、複数の動翼(21)とを有し、カラー(19)を介して、ロータディスク(15)は、ロータシャフト(13)上に取り付けられていて、動翼(21)は、カラー(19)とそれぞれ一体的に結合されていて、カラー(19)にある翼底部(23)から出発して半径方向外側へそれぞれ延在するとともに半径方向外側に自由な翼端部(25)を有する、ロータディスク(15)と、を備え、
ロータディスク(15)は、直径方向に互いに反対側にある2つの仮想の翼端部(25)の間で測定されるロータ外径DAを有し、
ロータディスク(15)は、カラー(19)の半径方向外面の、直径方向に互いに反対側にある2つの点の間で測定されるカラー外径DBを有し、
ロータディスク(15)は、直径方向に互いに反対側にある2つの仮想の動翼(21)の翼底部(23)から翼底部(23)まで測定される底部外径DGを有し、
DA-DGは、DA-DBに対して少なくとも0.94倍、好適には少なくとも0.95倍、特に好適には少なくとも0.97倍の大きさを有する、真空ポンプ。
4.
真空ポンプ、特にターボ分子ポンプであって、
運転中に回転軸線(11)を中心に回転するロータシャフト(13)と、
ロータシャフト(13)上に取り付けられた少なくとも1つのロータディスク(15)であって、ロータディスク(15)は、半径方向内側に位置するカラー(19)と、複数の動翼(21)とを有し、カラー(19)を介して、ロータディスク(15)は、ロータシャフト(13)上に取り付けられていて、動翼(21)は、カラー(19)とそれぞれ一体的に結合されていて、カラー(19)にある翼底部(23)から出発して半径方向外側へそれぞれ延在するとともに半径方向外側に自由な翼端部(25)を有する、ロータディスク(15)と、を備え、
ロータディスク(15)は、直径方向に互いに反対側にある2つの仮想の動翼(21)の翼底部(23)から翼底部(23)まで測定される底部外径DGを有し、
ロータシャフト(13)は、シャフト外径DIを有し、
DGは、DIよりも最大で1.20倍、好適には最大で1.15倍、特に好適には最大で1.10倍大きい、真空ポンプ。
5.
ロータディスク(15)及び/又はホルベックハブ(17)及び/又はホルベックスリーブ(18)は、以下の重量%の組成を有するアルミニウム合金から製造されている、上記2から4のいずれか一つの真空ポンプ。
Cu:3.6から4.4
Mg:1.2から1.4
Mn:0.5から0.8
Zr:<0.16
Ti:0.01から0.05
Si:<0.21
Fe:<0.21
Zn:<0.26
他の元素:<0.06
残りはアルミニウム。
6.
ロータディスク(15)は、直径方向に互いに反対側にある2つの仮想の翼端部(25)の間で測定される、5.0cmより大きい、有利には5.0cmから6.0cmまでの範囲にあるロータ外径DAを有する、上記1から5のいずれか一つの真空ポンプ。
7.
ロータディスク(15)は、直径方向に互いに反対側にある2つの仮想の翼端部(25)の間で測定されるロータ外径DAを有し、
ホルベックハブ(17)は、ホルベックハブ(17)の半径方向外面の、直径方向に互いに反対側にある2つの点の間で測定されるホルベック外径DHWを有し、
ロータ外径DAは、少なくとも135mmであり、ホルベック外径DHWは、少なくとも108mmである、又は
ロータ外径DAは、120mmであり、ホルベック外径DHWは、99mmである、上記1から6のいずれか一つの真空ポンプ。
8.
ロータディスク(15)は、直径方向に互いに反対側にある2つの仮想の翼端部(25)の間で測定されるロータ外径DAを有し、
真空ポンプは、第2のホルベックハブを有し、第2のホルベックハブは、第2のホルベックハブの半径方向外面の、直径方向に互いに反対側にある2つの点の間で測定されるホルベック外径DHW2を有し、
第2のホルベックハブのホルベック外径DHW2は、少なくとも91mmであり、及び/又は
ロータ外径DAは、第2のホルベックハブのホルベック外径DHW2よりも少なくとも1,40倍、好ましくは少なくとも1.48倍大きい、上記1から7のいずれか一つの真空ポンプ。
9.
ロータシャフト(13)は、磁気支持部又はハイブリッド支持部、すなわち高真空側の永久磁石式の磁気軸受(35)と予備真空側の転がり軸受(37)とを有する、上記1から8のいずれか一つの真空ポンプ。
10.
ロータシャフト(13)上に複数のロータディスク(15)が取り付けられていて、少なくとも2つのロータディスク(15)は、ロータディスク(15)を製造する材料に関して互いに異なっていて、特にロータディスク(15)の少なくとも1つがアルミニウム合金から製造されている、上記1から9のいずれか一つの真空ポンプ。
11.
ホルベックスリーブ(18)及び/又はホルベックハブ(17)は、ホルベックスリーブ(18)又はホルベックハブ(17)の半径方向外面の、直径方向に互いに反対側にある2つの点の間で測定され、5.0cmから60cmの範囲にある、外径DHH又はDHWを有する、上記1から10のいずれか一つの真空ポンプ。
12.
ロータ構造部品(15、17、18)は、10cmより大きい、好適には15cmより大きい、特に好適には20cmより大きい外径を有し、外径は、ロータ構造部品(15、17、18)の半径方向外面上にそれぞれ位置する、直径方向に互いに反対側にある2つの点の間で測定される、上記1から11のいずれか一つの真空ポンプ。
13.
真空ポンプ、特に上記1から12のいずれか一つの真空ポンプを運転する方法であって、
真空ポンプは、運転中に回転軸線(11)を中心に回転するロータシャフト(13)と、ロータシャフト(13)上に取り付けられた少なくとも1つのロータ構造部品(15、17、18)とを備え、
特に、ロータ構造部品は、ロータディスク(15)であり、ロータディスク(15)は、半径方向内側に位置するカラー(19)と、複数の動翼(21)とを有し、カラー(19)を介して、ロータディスク(15)は、ロータシャフト(13)上に取り付けられていて、動翼(21)は、カラー(19)とそれぞれ一体的に結合されていて、カラー(19)にある翼底部(23)から出発して半径方向外側へそれぞれ延在するとともに半径方向外側に自由な翼端部(25)を有する、又はロータ構造部品は、ホルベック構造部品、特にホルベックハブ(17)又はホルベックスリーブ(18)であり、
方法において、真空ポンプを、ロータ構造部品(15、17、18)の最高許容温度が90℃よりも高い、特に98℃以上、特に好適には120℃以上であるように、ロータシャフト(13)の回転速度で運転する、方法。
14.
真空ポンプを、ロータディスク(15)の翼端部速度が420m/sより高い、好適には438m/sより高い、好適には464m/sより高いように、ロータシャフト(13)の回転速度で運転する、上記13の方法。
15.
真空ポンプを、59000回転/分より高い、好適には100000回転/分より高い、特に好適には150000回転/分より高い、ロータシャフト(13)の回転速度で運転する、上記13又は14の方法。

Claims (15)

  1. 真空ポンプ、特にターボ分子ポンプであって、
    運転中に回転軸線(11)を中心に回転するロータシャフト(13)と、ロータシャフト(13)上に取り付けられた少なくとも1つのロータ構造部品(15、17、18)とを備え、
    ロータ構造部品は、ロータディスク(15)であり、ロータディスク(15)は、半径方向内側に位置するカラー(19)と、複数の動翼(21)とを有し、カラー(19)を介して、ロータディスク(15)は、シャフト(13)上に取り付けられていて、動翼(21)は、カラー(19)とそれぞれ一体的に結合されていて、カラー(19)にある翼底部(23)から出発して半径方向外側へそれぞれ延在するとともに半径方向外側に自由な翼端部(25)を有する、又は
    ロータ構造部品は、ホルベック構造部品、特にホルベックハブ(17)又はホルベックスリーブ(18)であり、
    ロータディスク(15)及び/又はホルベック構造部品(17、18)は、以下の重量%の元素を有するアルミニウム合金から製造されている、真空ポンプ。
    Cu:3.6から4.4
    Mg:1.2から1.4
    Mn:0.5から0.8
    Zr:<0.16
    Ti:0.01から0.05
    Si:<0.21
    Fe:<0.21
    Zn:<0.26
    他の元素:<0.06
    残りはアルミニウム。
  2. 真空ポンプ、特にターボ分子ポンプであって、
    運転中に回転軸線(11)を中心に回転するロータシャフト(13)と、
    ロータシャフト(13)上に取り付けられた少なくとも1つのロータディスク(15)であって、ロータディスク(15)は、半径方向内側に位置するカラー(19)と、複数の動翼(21)とを有し、カラー(19)を介して、ロータディスク(15)は、ロータシャフト(23)上に取り付けられていて、動翼(21)は、カラー(19)とそれぞれ一体的に結合されていて、カラー(19)にある翼底部(23)から出発して半径方向外側へそれぞれ延在するとともに半径方向外側に自由な翼端部(25)を有する、ロータディスク(15)と、
    少なくとも1つのホルベックスリーブ(18)が取り付けられた、ロータシャフト(13)上に取り付けられた少なくとも1つのホルベックハブ(17)と、を備え、
    ロータディスク(15)は、直径方向に互いに反対側にある2つの仮想の翼端部(25)の間で測定されるロータ外径DAを有し、
    ホルベックハブ(17)は、ホルベックハブ(17)の半径方向外面の、直径方向に互いに反対側にある2つの点の間で測定されるホルベック外径DHWを有し、
    ロータ外径DAは、ホルベック外径DHWよりも少なくとも1.22倍、好適には少なくとも1.25倍、特に好適には少なくとも1.30倍大きい、真空ポンプ。
  3. 真空ポンプ、特にターボ分子ポンプであって、
    運転中に回転軸線(11)を中心に回転するロータシャフト(13)と、
    ロータシャフト(13)上に取り付けられた少なくとも1つのロータディスク(15)であって、ロータディスク(15)は、半径方向内側に位置するカラー(19)と、複数の動翼(21)とを有し、カラー(19)を介して、ロータディスク(15)は、ロータシャフト(13)上に取り付けられていて、動翼(21)は、カラー(19)とそれぞれ一体的に結合されていて、カラー(19)にある翼底部(23)から出発して半径方向外側へそれぞれ延在するとともに半径方向外側に自由な翼端部(25)を有する、ロータディスク(15)と、を備え、
    ロータディスク(15)は、直径方向に互いに反対側にある2つの仮想の翼端部(25)の間で測定されるロータ外径DAを有し、
    ロータディスク(15)は、カラー(19)の半径方向外面の、直径方向に互いに反対側にある2つの点の間で測定されるカラー外径DBを有し、
    ロータディスク(15)は、直径方向に互いに反対側にある2つの仮想の動翼(21)の翼底部(23)から翼底部(23)まで測定される底部外径DGを有し、
    DA-DGは、DA-DBに対して少なくとも0.94倍、好適には少なくとも0.95倍、特に好適には少なくとも0.97倍の大きさを有する、真空ポンプ。
  4. 真空ポンプ、特にターボ分子ポンプであって、
    運転中に回転軸線(11)を中心に回転するロータシャフト(13)と、
    ロータシャフト(13)上に取り付けられた少なくとも1つのロータディスク(15)であって、ロータディスク(15)は、半径方向内側に位置するカラー(19)と、複数の動翼(21)とを有し、カラー(19)を介して、ロータディスク(15)は、ロータシャフト(13)上に取り付けられていて、動翼(21)は、カラー(19)とそれぞれ一体的に結合されていて、カラー(19)にある翼底部(23)から出発して半径方向外側へそれぞれ延在するとともに半径方向外側に自由な翼端部(25)を有する、ロータディスク(15)と、を備え、
    ロータディスク(15)は、直径方向に互いに反対側にある2つの仮想の動翼(21)の翼底部(23)から翼底部(23)まで測定される底部外径DGを有し、
    ロータシャフト(13)は、シャフト外径DIを有し、
    DGは、DIよりも最大で1.20倍、好適には最大で1.15倍、特に好適には最大で1.10倍大きい、真空ポンプ。
  5. ロータディスク(15)及び/又はホルベックハブ(17)及び/又はホルベックスリーブ(18)は、以下の重量%の組成を有するアルミニウム合金から製造されている、請求項2から4のいずれか一項に記載の真空ポンプ。
    Cu:3.6から4.4
    Mg:1.2から1.4
    Mn:0.5から0.8
    Zr:<0.16
    Ti:0.01から0.05
    Si:<0.21
    Fe:<0.21
    Zn:<0.26
    他の元素:<0.06
    残りはアルミニウム。
  6. ロータディスク(15)は、直径方向に互いに反対側にある2つの仮想の翼端部(25)の間で測定される、5.0cmより大きい、有利には5.0cmから6.0cmまでの範囲にあるロータ外径DAを有する、請求項1から5のいずれか一項に記載の真空ポンプ。
  7. ロータディスク(15)は、直径方向に互いに反対側にある2つの仮想の翼端部(25)の間で測定されるロータ外径DAを有し、
    ホルベックハブ(17)は、ホルベックハブ(17)の半径方向外面の、直径方向に互いに反対側にある2つの点の間で測定されるホルベック外径DHWを有し、
    ロータ外径DAは、少なくとも135mmであり、ホルベック外径DHWは、少なくとも108mmである、又は
    ロータ外径DAは、120mmであり、ホルベック外径DHWは、99mmである、請求項1から6のいずれか一項に記載の真空ポンプ。
  8. ロータディスク(15)は、直径方向に互いに反対側にある2つの仮想の翼端部(25)の間で測定されるロータ外径DAを有し、
    真空ポンプは、第2のホルベックハブを有し、第2のホルベックハブは、第2のホルベックハブの半径方向外面の、直径方向に互いに反対側にある2つの点の間で測定されるホルベック外径DHW2を有し、
    第2のホルベックハブのホルベック外径DHW2は、少なくとも91mmであり、及び/又は
    ロータ外径DAは、第2のホルベックハブのホルベック外径DHW2よりも少なくとも1,40倍、好ましくは少なくとも1.48倍大きい、請求項1から7のいずれか一項に記載の真空ポンプ。
  9. ロータシャフト(13)は、磁気支持部又はハイブリッド支持部、すなわち高真空側の永久磁石式の磁気軸受(35)と予備真空側の転がり軸受(37)とを有する、請求項1から8のいずれか一項に記載の真空ポンプ。
  10. ロータシャフト(13)上に複数のロータディスク(15)が取り付けられていて、少なくとも2つのロータディスク(15)は、ロータディスク(15)を製造する材料に関して互いに異なっていて、特にロータディスク(15)の少なくとも1つがアルミニウム合金から製造されている、請求項1から9のいずれか一項に記載の真空ポンプ。
  11. ホルベックスリーブ(18)及び/又はホルベックハブ(17)は、ホルベックスリーブ(18)又はホルベックハブ(17)の半径方向外面の、直径方向に互いに反対側にある2つの点の間で測定され、5.0cmから60cmの範囲にある、外径DHH又はDHWを有する、請求項1から10のいずれか一項に記載の真空ポンプ。
  12. ロータ構造部品(15、17、18)は、10cmより大きい、好適には15cmより大きい、特に好適には20cmより大きい外径を有し、外径は、ロータ構造部品(15、17、18)の半径方向外面上にそれぞれ位置する、直径方向に互いに反対側にある2つの点の間で測定される、請求項1から11のいずれか一項に記載の真空ポンプ。
  13. 真空ポンプ、特に請求項1から12のいずれか一項に記載の真空ポンプを運転する方法であって、
    真空ポンプは、運転中に回転軸線(11)を中心に回転するロータシャフト(13)と、ロータシャフト(13)上に取り付けられた少なくとも1つのロータ構造部品(15、17、18)とを備え、
    特に、ロータ構造部品は、ロータディスク(15)であり、ロータディスク(15)は、半径方向内側に位置するカラー(19)と、複数の動翼(21)とを有し、カラー(19)を介して、ロータディスク(15)は、ロータシャフト(13)上に取り付けられていて、動翼(21)は、カラー(19)とそれぞれ一体的に結合されていて、カラー(19)にある翼底部(23)から出発して半径方向外側へそれぞれ延在するとともに半径方向外側に自由な翼端部(25)を有する、又はロータ構造部品は、ホルベック構造部品、特にホルベックハブ(17)又はホルベックスリーブ(18)であり、
    方法において、真空ポンプを、ロータ構造部品(15、17、18)の最高許容温度が90℃よりも高い、特に98℃以上、特に好適には120℃以上であるように、ロータシャフト(13)の回転速度で運転する、方法。
  14. 真空ポンプを、ロータディスク(15)の翼端部速度が420m/sより高い、好適には438m/sより高い、好適には464m/sより高いように、ロータシャフト(13)の回転速度で運転する、請求項13に記載の方法。
  15. 真空ポンプを、59000回転/分より高い、好適には100000回転/分より高い、特に好適には150000回転/分より高い、ロータシャフト(13)の回転速度で運転する、請求項13又は14に記載の方法。
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