JP2024090377A - 積層構造体製造装置および積層構造体の製造方法 - Google Patents

積層構造体製造装置および積層構造体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、第1基板のエッジ部と第2基板のエッジ部との隙間に充填剤を適正に塗布することができる積層構造体製造装置および積層構造体の製造方法を提供する。【解決手段】積層構造体製造装置は、第1基板W1と第2基板W2が接合された積層基板Wsに充填剤Fを塗布して、積層構造体を製造する積層構造体製造装置であって、積層基板Wsを保持し、回転させる基板保持装置2と、充填剤Fを吐出するための充填剤吐出口21aを有し、第1基板W1のエッジ部E1と第2基板W2のエッジ部E2との隙間Gに充填剤Fを塗布する塗布装置3と、塗布装置3および基板保持装置2の少なくとも一方を移動させる相対移動機構30と、隙間G内の塗布目標点Tpの位置情報を検出する位置検出装置5と、検出された位置情報に基づいて、充填剤吐出口21aと塗布目標点Tpとの相対位置を相対移動機構30により調整させる動作制御部10を備えている。【選択図】図3

Description

本発明は、複数の基板を接合して製造される積層基板の割れおよび欠けを抑制する積層構造体製造装置、および積層構造体の製造方法に関し、特に積層基板を構成する複数の基板のエッジ部の隙間に充填剤を塗布する技術に関する。
近年、半導体デバイスのさらなる高密度化および高機能化を達成するために、複数の基板を積層して3次元的に集積化する3次元実装技術の開発が進んでいる。3次元実装技術では、例えば、集積回路および電気配線が形成された第1基板のデバイス面を、集積回路および電気配線が形成された第2基板のデバイス面と接合する。さらに、第1基板を第2基板に接合した後で、第2基板が研磨装置または研削装置によって薄化される。このようにして、第1基板および第2基板のデバイス面に垂直な方向に集積回路を積層することができる。
3次元実装技術では、3枚以上の基板が接合されてもよい。例えば、第1基板に接合された第2基板を簿化した後で、第3基板を第2基板に接合し、第3基板を簿化してもよい。本明細書では、互いに接合された複数の基板の形態を「積層基板」と称することがある。
通常、基板のエッジ部は、割れ(クラック)や欠け(チッピング)を防止するために、丸みを帯びた形状または面取りされた形状に予め研磨されている。このような形状を有する第2基板を研削(薄化)すると、その結果として第2基板には鋭利な端部が形成される。この鋭利な端部(以下、ナイフエッジ部という)は、研削された第2基板の裏面と第2基板の外周面とにより形成される。このようなナイフエッジ部は、物理的な接触により欠けやすく、積層基板の搬送時に積層基板自体が破損することがある。また、第1基板と第2基板の接合が十分でないと、第2基板が研削中に割れることもある。
そこで、ナイフエッジ部の割れ(クラック)や欠け(チッピング)を防止するために、第2基板を研削する前に、積層基板のエッジ部に充填剤が塗布される。充填剤は、第1基板のエッジ部と第2基板のエッジ部との隙間に塗布される。充填剤は、第2基板を研削した後に形成されるナイフエッジ部を支持し、ナイフエッジ部の割れや欠けを防止することができる。
特開2022-38834号公報
第1基板のエッジ部と第2基板のエッジ部との隙間への充填剤の塗布は、積層基板を回転させて、塗布装置の充填剤吐出口から充填剤を吐出することによって行われる。積層基板の隙間の全周に亘って、充填剤を適正に塗布するためには、隙間内の塗布目標点に対して、充填剤吐出口を適切な位置に配置する必要がある。第1基板のエッジ部と第2基板のエッジ部との隙間に対する充填剤吐出口の位置は、作業者の目視によって調整されている。しかしながら、第1基板のエッジ部と第2基板のエッジ部との隙間は小さく、精密な調整が求められるため、作業者の目視では限界がある。
また、積層基板を保持する基板保持装置の回転中心に対して、積層基板が偏心していると、充填剤の塗布中に、積層基板の半径方向における塗布目標点の位置が変動することがある。さらに、積層基板を回転させることにより発生する積層基板の面振れにより、充填剤の塗布中に、積層基板の厚さ方向における塗布目標点の位置が変動することがある。積層基板の隙間の全周に亘って、充填剤を適正に塗布するためには、面振れや偏心による塗布目標点の位置の変動に伴って、充填剤吐出口の位置を追従させる必要がある。
そこで、本発明は、第1基板のエッジ部と第2基板のエッジ部との隙間に充填剤を適正に塗布することができる積層構造体製造装置および積層構造体の製造方法を提供する。
一態様では、第1基板と第2基板が接合された積層基板に充填剤を塗布して、積層構造体を製造する積層構造体製造装置であって、前記積層基板を保持し、回転させる基板保持装置と、前記充填剤を吐出するための充填剤吐出口を有し、前記第1基板のエッジ部と前記第2基板のエッジ部との隙間に前記充填剤を塗布する塗布装置と、前記塗布装置および前記基板保持装置の少なくとも一方を移動させる相対移動機構と、前記隙間内の塗布目標点の位置情報を検出する位置検出装置と、前記検出された位置情報に基づいて、前記充填剤吐出口と前記塗布目標点との相対位置を前記相対移動機構により調整させる動作制御部を備えた、積層構造体製造装置が提供される。
一態様では、前記位置検出装置は、前記積層基板の半径方向における前記塗布目標点の位置および前記積層基板の厚さ方向における前記塗布目標点の位置を含む前記位置情報を検出するように構成されている。
一態様では、前記位置検出装置は、前記積層基板のエッジ部の形状を検出するエッジ形状検出器を含む。
一態様では、前記位置検出装置は、前記積層基板の半径方向における前記塗布目標点の位置を検出する偏心検出器と、前記積層基板の厚さ方向における前記塗布目標点の位置を検出する面振れ検出器を含む。
一態様では、前記位置検出装置は、前記積層基板のエッジ部の画像を生成する画像生成装置を含む。
一態様では、前記位置検出装置は、前記積層基板の周方向に沿った前記隙間内の複数の塗布目標点の位置情報を検出するように構成されており、前記動作制御部は、回転する前記積層基板の前記隙間への前記充填剤の塗布中に、前記検出された位置情報に基づいて、前記充填剤吐出口と前記複数の塗布目標点のそれぞれとの相対位置を前記相対移動機構により調整させるように構成されている。
一態様では、前記位置検出装置は、前記積層基板の回転方向において、前記塗布目標点が前記充填剤吐出口の上流側に位置するときに、前記塗布目標点の位置情報を検出するように構成されている。
一態様では、第1基板と第2基板が接合された積層基板に充填剤を塗布する積層構造体の製造方法であって、前記第1基板のエッジ部と前記第2基板のエッジ部との隙間内の塗布目標点の位置情報を検出する工程と、前記検出された位置情報に基づいて、前記充填剤を吐出するための充填剤吐出口と前記塗布目標点との相対位置を調整する工程と、前記積層基板を回転させながら、前記隙間に前記充填剤を塗布する工程を含む、積層構造体の製造方法が提供される。
一態様では、前記位置情報を検出する工程は、前記積層基板の半径方向における前記塗布目標点の位置および前記積層基板の厚さ方向における前記塗布目標点の位置を含む前記位置情報を検出する工程である。
一態様では、前記位置情報を検出する工程は、エッジ形状検出器により、前記積層基板のエッジ部の形状を検出することを含む。
一態様では、前記位置情報を検出する工程は、偏心検出器により、前記積層基板の半径方向における前記塗布目標点の位置を検出すること、および面振れ検出器により、前記積層基板の厚さ方向における前記塗布目標点の位置を検出することを含む。
一態様では、前記位置情報を検出する工程は、画像生成装置により、前記積層基板のエッジ部の画像を生成することを含む。
一態様では、前記位置情報を検出する工程は、前記隙間への前記充填剤の塗布中に、前記積層基板の周方向に沿った前記隙間内の複数の塗布目標点が、前記積層基板の回転方向において前記充填剤吐出口の上流側に位置するときに、前記複数の塗布目標点の位置情報を検出する工程であり、前記相対的な位置を調整する工程は、前記隙間への前記充填剤の塗布中に、前記検出された位置情報に基づいて、前記充填剤吐出口と前記複数の塗布目標点のそれぞれとの相対位置を調整する工程である。
一態様では、前記位置情報を検出する工程は、前記隙間に前記充填剤を塗布する前に、前記積層基板を回転させて、前記積層基板の周方向に沿った前記隙間内の複数の塗布目標点の位置情報を検出する工程であり、前記相対的な位置を調整する工程は、前記隙間への前記充填剤の塗布中に、前記検出された位置情報に基づいて、前記充填剤吐出口と前記複数の塗布目標点のそれぞれとの相対位置を調整する工程である。
本発明によれば、位置検出装置によって検出された塗布目標点の位置情報に基づいて、塗布装置の充填剤吐出口と塗布目標点との相対位置を調整することができる。結果として、充填剤吐出口と塗布目標点との相対位置を所定の目標相対位置に維持して、第1基板のエッジ部と第2基板のエッジ部との隙間に充填剤を適正に塗布することができる。
図1(a)は、処理対象となる積層基板のエッジ部の一例を示す断面図であり、図1(b)は、充填剤が塗布された積層基板のエッジ部の一例を示す断面図であり、図1(c)は、充填剤が塗布され後に薄化された積層基板のエッジ部の一例を示す断面図である。 積層構造体製造装置の一実施形態を示す正面図である。 図2に示す積層構造体製造装置の側面図である。 塗布装置の一実施形態を示す模式図である。 エッジ形状検出器が、第1基板のエッジ部と第2基板のエッジ部との隙間内の塗布目標点の位置情報を検出する様子を示す模式図である。 エッジ形状検出器により検出された積層基板のエッジ部の形状を示す図である。 積層構造体の製造方法の一実施形態を示すフローチャートである。 積層構造体の製造方法の他の実施形態を示すフローチャートである。 積層構造体製造装置の他の実施形態を示す正面図である。 図9に示す積層構造体製造装置の側面図である。 積層構造体製造装置のさらに他の実施形態を示す正面図である。 図11に示す積層構造体製造装置の側面図である。 積層構造体製造装置のさらに他の実施形態を示す正面図である。 画像生成装置によって生成された積層基板のエッジ部の画像の一例を示す図である。 基板保持装置移動機構を備えた積層構造体製造装置の一実施形態を示す側面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1(a)は、処理対象となる積層基板Wsのエッジ部の一例を示す断面図である。図1(a)に示すように、積層基板Wsは、第1基板W1と第2基板W2が接合された構造を有している。本実施形態で使用される第1基板W1および第2基板W2は、円形である。
第1基板W1のエッジ部E1は、第1基板W1の接合面(例えばデバイス面)S1に対して傾いた最外側面である。より具体的には、第1基板W1のエッジ部E1は、丸みを帯びた形状または面取りされた形状を有している。第2基板W2のエッジ部E2も同様に、第2基板W2の接合面(例えばデバイス面)S2に対して傾いた最外側面である。より具体的には、第2基板W2のエッジ部E2は、丸みを帯びた形状または面取りされた形状を有している。エッジ部E1,E2は、ベベル部と呼ばれることもある。第1基板W1のエッジ部E1と、第2基板W2のエッジ部E2との間には、隙間Gが形成されている。積層基板Wsのエッジ部は、第1基板W1のエッジ部E1および第2基板W2のエッジ部E2を含む。
図1(b)は、充填剤Fが塗布された積層基板Wsのエッジ部の一例を示す断面図である。本明細書において、充填剤Fが塗布された積層基板Wsを積層構造体と称することがある。充填剤Fは、第1基板W1のエッジ部E1と、第2基板W2のエッジ部E2との間の隙間Gに塗布される。この隙間Gは積層基板Wsの全周に亘って形成されており、略三角形状の断面を有している。充填剤Fは、この隙間Gを満たすように塗布される。
図1(c)は、充填剤Fが塗布された後に薄化された積層基板Wsのエッジ部の一例を示す断面図である。この薄化工程の結果、第2の基板W2のエッジ部E2にはナイフエッジ部Ekが形成される。ナイフエッジ部Ekは充填剤Fにより保持(支持)されているので、ナイフエッジ部Ekの割れ(クラック)や欠け(チッピング)が防止される。
図2は、積層構造体製造装置の一実施形態を示す正面図であり、図3は、図2に示す積層構造体製造装置の側面図である。積層構造体製造装置は、第1基板W1と第2基板W2が接合された積層基板Wsに充填剤Fを塗布して、積層構造体を製造するための装置である。積層構造体製造装置は、積層基板Wsを鉛直姿勢で保持し、保持した積層基板Wsを回転させる基板保持装置2と、充填剤Fを塗布するための塗布装置3と、塗布した充填剤Fを硬化させるための硬化装置4を備えている。
基板保持装置2は、積層基板Wsの裏面を保持する保持ステージ12と、保持ステージ12の中央部に連結された回転軸13と、保持ステージ12および回転軸13を回転させる回転機構15を備えている。保持ステージ12は、積層基板Wsの裏面を真空吸着により保持するように構成されている。図3に示すように、保持ステージ12は、水平面に対して垂直な保持面12aを有している。積層基板Wsは、保持ステージ12により、積層基板Wsの平坦部が水平面に対して垂直となるように保持される。したがって、積層基板Wsは、基板保持装置2により鉛直姿勢で保持される。
回転機構15は、モータ(図示せず)を備えている。回転機構15は、保持ステージ12および保持ステージ12に保持された積層基板Wsを、基板保持装置2の回転軸心Rを中心として、矢印で示す方向に一体に回転させるように構成されている。
一実施形態では、基板保持装置2は、保持ステージ12に代えて、積層基板Wsの周縁部に接触可能な複数の(例えば、4つの)ローラー(図示せず)を備えてもよく、積層基板Wsは、これらローラーにより、積層基板Wsの平坦部が水平面に対して垂直となるように保持されてもよい。この場合、基板保持装置2は、回転軸13および回転機構15に代えて、それぞれのローラーをその軸心を中心にして、同じ方向に同じ速度で回転させるローラー回転機構(図示せず)を備える。ローラー回転機構より複数のローラーを回転させることによって、積層基板Wsは基板保持装置2の回転中心を中心として回転される。
塗布装置3は、基板保持装置2に保持された積層基板Wsの半径方向外側に位置しており、積層基板Wsの上方で積層基板Wsの隙間Gに対向して配置されている。塗布装置3は、積層基板Wsの第1基板W1のエッジ部E1と第2基板W2のエッジ部E2との隙間Gに充填剤Fを塗布するように構成されている。塗布装置3による充填剤Fの塗布は、基板保持装置2により積層基板Wsを回転させながら行われる。充填剤Fは、その総塗布量に応じて、積層基板Wsが複数回転する間に塗布されてもよい。
図4は、塗布装置3の一実施形態を示す模式図である。塗布装置3は、充填剤Fを吐出するためのシリンジ21と、シリンジ21内を往復動可能なピストン22を備えている。シリンジ21は中空構造を有しており、その内部に充填剤Fが充填されるように構成されている。ピストン22は、シリンジ21内に配置されている。シリンジ21は、その先端に充填剤Fを吐出するための充填剤吐出口21aを有している。充填剤吐出口21aを含むシリンジ21の先端は、着脱可能に構成されていてもよい。塗布する充填剤Fの物性(例えば、粘度など)に基づいて、充填剤吐出口21aの適切な形状が選択される。
塗布装置3は、気体供給ライン25を介して気体供給源に接続されている。気体供給源から気体(例えば、ドライエアまたは窒素ガス)をシリンジ21に供給すると、ピストン22がシリンジ21内を前進する。ピストン22の前進によって、シリンジ21内の充填剤Fは、充填剤吐出口21aから吐出される。気体供給ライン25には、圧力調整装置26が配置されている。圧力調整装置26は、気体供給源から塗布装置3に供給される気体の圧力を調整することで、単位時間あたりに充填剤吐出口21aから吐出する充填剤Fの量を調整することができる。塗布装置3が充填剤Fを吐出すると、充填剤Fが積層基板Wsの隙間Gに向けて落下し、その結果、充填剤Fを積層基板Wsの隙間Gに塗布することができる。
一実施形態では、塗布装置3は、シリンジ21とピストン22の組み合わせに代えて、スクリューフィーダーを備えてもよい。
充填剤吐出口21aは、詳細を後述する充填剤吐出口21aと塗布目標点Tpとの相対位置を調整するための相対移動機構により、積層基板Wsの隙間G内の塗布目標点Tpに対向するように配置される。塗布目標点Tpは、充填剤吐出口21aから吐出された充填剤Fが落下する目標点である。塗布目標点Tpの位置は、積層基板Wsの形状(第1基板W1および第2基板W2の形状)や、充填剤Fの性状などに基づいて、予め決定される。塗布目標点Tpは、回転する積層基板Wsの周方向に沿って、隙間G内に連続的に位置している。本実施形態では、塗布目標点Tpは、第1基板W1のエッジ部E1と第2基板W2のエッジ部E2との隙間Gの最も深い部分である。一実施形態では、第1基板W1と第2基板W2の厚さが同じである場合、塗布目標点Tpは、積層基板Wsの厚さ方向における中間点に位置してもよい。
図2に示すように、硬化装置4は、基板保持装置2に保持された積層基板Wsの半径方向外側に位置しており、積層基板Wsの隙間Gに対向して配置されている。硬化装置4は、積層基板Wsの回転方向において塗布装置3の下流側に配置されている。硬化装置4は、塗布装置3によって積層基板Wsに塗布された充填剤Fを硬化させるように構成されている。硬化装置4による充填剤Fの硬化は、基板保持装置2により積層基板Wsを回転させながら行われる。本実施形態において、充填剤Fは熱硬化性を有する充填剤である。このような充填剤の例としては、熱硬化性の樹脂が挙げられる。
充填剤Fは、バインダー、溶剤、粒子などを含む。溶剤に溶解したバインダーに粒子が分散されている。例えば、充填剤Fの組成は、バインダーの種類、溶剤の量、粒子の量、粒子の大きさである。バインダーの例としては、アルカリ金属ケイ酸塩を含有する無機バインダー、シリコン樹脂もしくはエポキシ樹脂から構成された有機バインダー、および無機・有機ハイブリッドバインダーが挙げられる。粒子は、例えば、シリカまたはアルミナなどの粒子である。粒子は、充填剤Fの体積を増すため、および充填剤Fの粘度を調節するためにバインダーに混入される。充填剤Fの粘度を下げるために、粒子が充填剤Fに含まれないこともある。
本実施形態の硬化装置4はエアヒーターであり、積層基板Wsに塗布された充填剤Fに向けて熱風を吹き付けるように構成されている。熱風によって加熱された充填剤Fは、架橋反応により硬化する。充填剤Fに溶剤が含まれる場合は、溶剤は加熱によって揮発される。硬化装置4は、充填剤Fを加熱して硬化させることができればエアヒーターに限らず、ランプヒーターやその他の構成であってもよい。
本実施形態では、充填剤Fは熱硬化性を有する充填剤であるが、一実施形態では、充填剤Fは紫外線硬化性を有する充填剤であってもよい。この場合、硬化装置4は紫外線を照射させて充填剤Fを硬化させるUV照射装置であってもよい。充填剤Fに溶剤が含まれる場合は、エアヒーターなどを併用して充填剤Fを加熱し、溶剤を揮発させてもよい。
積層構造体製造装置は、塗布装置3および基板保持装置2の少なくとも一方を移動させる相対移動機構を備えている。本実施形態では、積層構造体製造装置は、相対移動機構として、塗布装置3を移動させる塗布装置移動機構30を備えている。図3に示すように、塗布装置移動機構30は、塗布装置3を積層基板Wsの半径方向に移動させる第1塗布装置移動機構31と、積層基板Wsの厚さ方向に移動させる第2塗布装置移動機構32を備えている。第1塗布装置移動機構31および第2塗布装置移動機構32は、塗布装置3に連結されている。
第1塗布装置移動機構31は、塗布装置3を基板保持装置2の回転軸心Rに垂直な方向に移動させるように構成されている。第2塗布装置移動機構32は、塗布装置3を基板保持装置2の回転軸心Rと平行に移動させるように構成されている。第1塗布装置移動機構31および第2塗布装置移動機構32の例としては、直動機構(ボールねじ機構、シリンダ機構など)とモータ(サーボモータ、ステッピングモータなど)の組み合わせや、直動電動アクチュエータ(リニアモータなど)が挙げられる。
本実施形態の第1塗布装置移動機構31は、塗布装置3に連結された第1直動機構34と、第1直動機構34に連結された第1モータ35を備えている。第1モータ35および第1直動機構34は、塗布装置3を積層基板Wsの半径方向に移動させるように構成されている。より具体的には、第1モータ35は、第1直動機構34を動作させることで、塗布装置3の充填剤吐出口21aを積層基板Wsの隙間Gに近接または離間させるように構成されている。本実施形態の第2塗布装置移動機構32は、塗布装置3に連結された第2直動機構37と、第2直動機構37に連結された第2モータ38を備えている。第2モータ38および第2直動機構37は、塗布装置3を積層基板Wsの厚さ方向に移動させるように構成されている。より具体的には、第2モータ38は、第2直動機構37を動作させることで、塗布装置3の充填剤吐出口21aを積層基板Wsの厚さ方向に移動させるように構成されている。
積層構造体製造装置は、基板保持装置2、硬化装置4、圧力調整装置26、および塗布装置移動機構30(第1塗布装置移動機構31および第2塗布装置移動機構32)の動作を制御する動作制御部10をさらに備えている。基板保持装置2、硬化装置4、圧力調整装置26、および塗布装置移動機構30(第1塗布装置移動機構31および第2塗布装置移動機構32)は、動作制御部10に電気的に接続されている。
動作制御部10は少なくとも1台のコンピュータから構成される。動作制御部10は、プログラムが格納された記憶装置10aと、プログラムに含まれる命令に従って演算を実行する処理装置10bを備えている。記憶装置10aは、ランダムアクセスメモリ(RAM)などの主記憶装置と、ハードディスクドライブ(HDD)、ソリッドステートドライブ(SSD)などの補助記憶装置を備えている。処理装置10bの例としては、CPU(中央処理装置)、GPU(グラフィックプロセッシングユニット)が挙げられる。ただし、動作制御部10の具体的構成はこれらの例に限定されない。
積層基板Wsの隙間への充填剤Fの塗布中、積層基板Wsの面振れや偏心による塗布目標点Tpの位置の変動に伴って、塗布装置3の充填剤吐出口21aの位置を追従させる必要がある。そこで、積層構造体製造装置は、第1基板W1のエッジ部E1と第2基板W2のエッジ部E2との隙間G内の塗布目標点Tpの位置情報を検出する位置検出装置5をさらに備えている。位置検出装置5は、積層基板Wsの半径方向における塗布目標点Tpの位置および積層基板Wsの厚さ方向における塗布目標点Tpの位置を含む位置情報を検出するように構成されている。本実施形態の位置検出装置5は、積層基板Wsのエッジ部の形状を検出するエッジ形状検出器40を含む。
図2に示すように、エッジ形状検出器40は、基板保持装置2に保持された積層基板Wsの半径方向外側に位置しており、積層基板Wsの隙間Gに対向して配置されている。エッジ形状検出器40は、積層基板Wsの回転方向において塗布装置3の上流側に配置されている。エッジ形状検出器40の位置は、固定されている。位置検出装置5(エッジ形状検出器40)は、積層基板Wsの回転方向において、塗布目標点Tpが塗布装置3の充填剤吐出口21aの上流側に位置するときに、塗布目標点Tpの位置情報を検出するように構成されている。
図5は、エッジ形状検出器40が、第1基板W1のエッジ部E1と第2基板W2のエッジ部E2との隙間G内の塗布目標点Tpの位置情報を検出する様子を示す模式図である。エッジ形状検出器40は、図5に示すように、積層基板Wsのエッジ部の形状、すなわち、第1基板W1のエッジ部E1と第2基板W2のエッジ部E2の形状を検出するように構成されている。エッジ形状検出器40の例としては、非接触型のレーザ変位センサである2次元プロファイル測定器(ラインセンサ)が挙げられる。
エッジ形状検出器40は、光源(図示せず)および受光部(図示せず)を有している。エッジ形状検出器40は、光源から第1基板W1のエッジ部E1および第2基板W2のエッジ部E2にライン光(ライン状レーザ光)を照射し、第1基板W1のエッジ部E1および第2基板W2のエッジ部E2からの反射光を受光部で受ける。ライン光の幅は、積層基板Wsの厚さ方向に沿っている。エッジ形状検出器40は、反射光に基づいて、積層基板Wsの厚さ方向に沿って積層基板Wsのエッジ部の表面高さを測定し、積層基板Wsの厚さ方向に沿った積層基板Wsのエッジ部の形状を検出する。
図6は、エッジ形状検出器40により検出された積層基板Wsのエッジ部の形状を示す図である。検出された積層基板Wsのエッジ部の形状は、第1基板W1のエッジ部E1と第2基板W2のエッジ部E2との隙間Gを示す谷の形状を含む。したがって、積層基板Wsの半径方向における塗布目標点Tpの位置、および積層基板Wsの厚さ方向における塗布目標点Tpの位置の情報は、検出された積層基板Wsのエッジ部の形状に含まれる。このようにして、エッジ形状検出器40は、塗布目標点Tpの位置情報(積層基板Wsの半径方向における塗布目標点Tpの位置、および積層基板Wsの厚さ方向における塗布目標点Tpの位置)を検出する。本実施形態では、積層基板Wsのエッジ部の形状に現れる隙間Gの最も深い部分が塗布目標点Tpであるが、一実施形態では、積層基板Wsのエッジ部の形状に現れる、積層基板Wsの厚さ方向における中間点が塗布目標点Tpであってもよい。
位置検出装置5(本実施形態では、エッジ形状検出器40)は、動作制御部10に電気的に接続されている。エッジ形状検出器40によって検出された塗布目標点Tpの位置情報(積層基板Wsのエッジ部の形状に含まれる積層基板Wsの半径方向における塗布目標点Tpの位置、および積層基板Wsの厚さ方向における塗布目標点Tpの位置)は、動作制御部10に送られる。動作制御部10は、検出された塗布目標点Tpの位置情報に基づいて、塗布装置3の充填剤吐出口21aと塗布目標点Tpとの相対位置が所定の目標相対位置に一致するように、充填剤吐出口21aと塗布目標点Tpとの相対位置を塗布装置移動機構30(第1塗布装置移動機構31および第2塗布装置移動機構32)により調整させるように構成されている。
より具体的には、動作制御部10は、位置検出装置5(本実施形態では、エッジ形状検出器40)によって検出された塗布目標点Tpの位置情報に基づいて、塗布目標点Tpの現在の位置を決定し、塗布目標点Tpの基準位置から塗布目標点Tpの現在の位置までの距離および方向(ベクトル)を算定するように構成されている。さらに、動作制御部10は、充填剤吐出口21aと塗布目標点Tpとの相対位置が所定の目標相対位置に一致する塗布装置3の目標位置を、上記算定された距離および方向から決定し、塗布装置移動機構30(第1塗布装置移動機構31および第2塗布装置移動機構32)に指令を発して、塗布装置3を目標位置まで移動させるように構成されている。このような動作により、充填剤吐出口21aと塗布目標点Tpとの相対位置は所定の目標相対位置に維持される。目標相対位置は、充填剤吐出口21aから充填剤Fが積層基板Wsの隙間Gに適切に塗布される相対位置であり、実験結果などに基づいて予め定められる。
本実施形態では、塗布目標点Tpが塗布装置3の充填剤吐出口21aの直下に位置する直前に、動作制御部10は塗布装置移動機構30(第1塗布装置移動機構31および第2塗布装置移動機構32)に指令を与えて塗布装置3を移動させる。動作制御部10は、基板保持装置2による積層基板Wsの回転速度と、塗布目標点Tpの検出位置に基づいて、塗布装置移動機構30(第1塗布装置移動機構31および第2塗布装置移動機構32)により塗布装置3を移動させるタイミングを決定(算定)するように構成されている。
位置検出装置5(本実施形態では、エッジ形状検出器40)は、回転する積層基板Wsの周方向に沿って、複数の塗布目標点Tpの位置情報を検出するように構成されている。エッジ形状検出器40は、回転する積層基板Wsのエッジ部の形状を所定の時間間隔で検出し、積層基板Wsの周方向に沿った積層基板Wsのエッジ部の複数の形状を検出する。このような動作により、エッジ形状検出器40は、積層基板Wsの周方向に沿った複数の塗布目標点Tpの位置情報を検出する。
図7は、積層構造体の製造方法の一実施形態を示すフローチャートである。
ステップS101では、位置検出装置5は、積層基板Wsの隙間Gへの充填剤Fの塗布を開始する前に、塗布目標点Tpの位置情報を検出する。本実施形態では、エッジ形状検出器40は、積層基板Wsのエッジ部の形状を検出することにより、塗布目標点Tpの位置情報を検出する。位置検出装置5によって検出された塗布目標点Tpの位置情報は、動作制御部10に送られる。
ステップS102では、塗布装置移動機構30に指令を発して、位置検出装置5(本実施形態では、エッジ形状検出器40)により検出された塗布目標点Tpの位置情報に基づいて、塗布装置3の充填剤吐出口21aと塗布目標点Tpとの相対位置が目標相対位置に一致するように、充填剤吐出口21aと塗布目標点Tpとの相対位置を調整させる。これにより、塗布装置3を適切な塗布開始位置に配置することができる。
ステップS103では、動作制御部10は、基板保持装置2に指令を発して、積層基板Wsを回転させるとともに、圧力調整装置26に指令を発して、塗布装置3の充填剤吐出口21aから充填剤Fを吐出させて、積層基板Wsの隙間Gへの充填剤Fの塗布を開始する。
ステップS104では、位置検出装置5は、積層基板Wsの隙間Gへの充填剤Fの塗布中に、積層基板Wsの周方向に沿った隙間G内の複数の塗布目標点Tpの位置情報を検出する。本実施形態では、エッジ形状検出器40は、積層基板Wsの隙間Gへの充填剤Fの塗布中に、積層基板Wsの周方向に沿った積層基板Wsのエッジ部の複数の形状を検出することにより、複数の塗布目標点Tpの位置情報を検出する。位置検出装置5によって検出された複数の塗布目標点Tpの位置情報は、動作制御部10に送られる。
ステップS105では、動作制御部10は、積層基板Wsの隙間Gへの充填剤Fの塗布中に、位置検出装置5(本実施形態では、エッジ形状検出器40)により検出された複数の塗布目標点Tpの位置情報に基づいて、塗布装置移動機構30(第1塗布装置移動機構31および第2塗布装置移動機構32)に指令を発して、充填剤吐出口21aと複数の塗布目標点Tpのそれぞれとの相対位置が目標相対位置に一致するように、充填剤吐出口21aと複数の塗布目標点Tpのそれぞれとの相対位置を調整させる。動作制御部10は、基板保持装置2による積層基板Wsの回転速度と、塗布目標点Tpの検出位置に基づいて、塗布装置移動機構30(第1塗布装置移動機構31および第2塗布装置移動機構32)により塗布装置3を移動させるタイミングを決定(算定)する。
積層基板Wsの隙間Gへの充填剤Fの塗布中、ステップS104、すなわち塗布目標点Tpの位置情報の検出と、ステップS105、すなわち充填剤吐出口21aと塗布目標点Tpとの相対位置の調整は、並行して行われる。動作制御部10は、順次検出される塗布目標点Tpの位置情報に基づいて、塗布装置移動機構30(第1塗布装置移動機構31および第2塗布装置移動機構32)により充填剤吐出口21aと塗布目標点Tpとの相対位置を順次調整する。これにより、積層基板Wsの隙間Gへの充填剤Fの塗布中、充填剤吐出口21aと複数の塗布目標点Tpのそれぞれとの相対位置は、目標相対位置に維持され、充填剤吐出口21aの位置を複数の塗布目標点Tpに追従させることができる。
ステップS106では、動作制御部10は、圧力調整装置26に指令を発して、塗布装置3による隙間Gへの充填剤Fの塗布を停止させる。
ステップS107では、動作制御部10は、硬化装置4に指令を発して、積層基板Wsの隙間Gに塗布された充填剤Fを硬化させる。一実施形態では、硬化装置4による充填剤Fの硬化は、塗布装置3による充填剤Fの塗布中に行われてもよい。
本実施形態によれば、位置検出装置5によって検出された塗布目標点Tpの位置情報に基づいて、塗布装置3の充填剤吐出口21aと塗布目標点Tpとの相対位置が調整される。結果として、充填剤吐出口21aと塗布目標点Tpとの相対位置を所定の目標相対位置に維持して、第1基板W1のエッジ部E1と第2基板W2のエッジ部E2との隙間Gに充填剤Fを適正に塗布することができる。
図8は、積層構造体の製造方法の他の実施形態を示すフローチャートである。
ステップS201では、動作制御部10は、基板保持装置2に指令を発して、積層基板Wsを回転させる。位置検出装置5は、積層基板Wsが回転している間に、積層基板Wsの周方向に沿った隙間G内の複数の塗布目標点Tpの位置情報を検出する。本実施形態では、エッジ形状検出器40は、積層基板Wsのエッジ部の複数の形状を検出することにより、複数の塗布目標点Tpの位置情報を検出する。位置検出装置5によって検出された複数の塗布目標点Tpの位置情報は、動作制御部10に送られる。
ステップS202では、動作制御部10は、圧力調整装置26に指令を発して、塗布装置3の充填剤吐出口21aから充填剤Fを吐出させて、積層基板Wsの隙間Gへの充填剤Fの塗布を開始する。
ステップS203では、動作制御部10は、積層基板Wsの隙間Gへの充填剤Fの塗布中に、ステップS201で位置検出装置5(エッジ形状検出器40)により検出された複数の塗布目標点Tpの位置情報に基づいて、塗布装置移動機構30(第1塗布装置移動機構31および第2塗布装置移動機構32)に指令を発して、充填剤吐出口21aと複数の塗布目標点Tpのそれぞれとの相対位置が目標相対位置に一致するように、充填剤吐出口21aと複数の塗布目標点Tpのそれぞれとの相対位置を調整させる。動作制御部10は、基板保持装置2による積層基板Wsの回転速度と、塗布目標点Tpの検出位置から、塗布装置移動機構30(第1塗布装置移動機構31および第2塗布装置移動機構32)により塗布装置3を移動させるタイミングを制御する。
これにより、積層基板Wsの隙間Gへの充填剤Fの塗布中、充填剤吐出口21aと複数の塗布目標点Tpのそれぞれとの相対位置は、目標相対位置に維持され、充填剤吐出口21aの位置を複数の塗布目標点Tpに追従させることができる。
ステップS204では、動作制御部10は、圧力調整装置26に指令を発して、塗布装置3による隙間Gへの充填剤Fの塗布を停止させる。
ステップS205では、動作制御部10は、硬化装置4に指令を発して、積層基板Wsの隙間Gに塗布された充填剤Fを硬化させる。一実施形態では、硬化装置4による充填剤Fの硬化は、塗布装置3による充填剤Fの塗布中に行われてもよい。
図9は、積層構造体製造装置の他の実施形態を示す正面図であり、図10は、図9に示す積層構造体製造装置の側面図である。特に説明しない本実施形態の構成および動作は、上述した実施形態と同じであるので、その重複する説明を省略する。本実施形態の位置検出装置5は、エッジ形状検出器40に代えて、積層基板Wsの半径方向における塗布目標点Tpの位置を検出する偏心検出器42と、積層基板Wsの厚さ方向における塗布目標点Tpの位置を検出する面振れ検出器43を含む。
図9に示すように、偏心検出器42および面振れ検出器43は、積層基板Wsの回転方向において塗布装置3の上流側に配置されている。偏心検出器42および面振れ検出器43の位置は、固定されている。偏心検出器42および面振れ検出器43は、積層基板Wsの回転方向において、塗布目標点Tpが塗布装置3の充填剤吐出口21aの上流側に位置するときに、塗布目標点Tpの位置情報を検出するように構成されている。
図10に示すように、偏心検出器42は、積層基板Wsのエッジ部に関して対称に配置された投光部42aおよび受光部42bと、受光部42bに接続された信号処理部42cを有している。投光部42aから発せられた光は、受光部42bに受けられる。投光部42aから発せられた光の一部は、積層基板Wsのエッジ部に遮られるので、受光部42bが受ける光の量は、積層基板Wsの半径方向の位置に依存して変わる。信号処理部42cは、受光部42bが受けた光の量に基づいて、積層基板Wsの半径方向におけるエッジ部の位置を決定(算定)する。積層基板Wsのエッジ部に対する塗布目標点Tpの相対位置は固定であるので、偏心検出器42は、積層基板Wsのエッジ部の位置から、積層基板Wsの半径方向における塗布目標点Tpの位置を検出することができる。
面振れ検出器43は、積層基板Wsの裏面(第1基板W1の非接合面)に対向して配置されている。面振れ検出器43は、光源(図示せず)および受光部(図示せず)を有している。面振れ検出器43は、光源から積層基板Wsの裏面に光を照射し、積層基板Wsの裏面からの反射光を受光部で受ける。面振れ検出器43は、反射光に基づいて、積層基板Wsの裏面の位置を決定(算定)する。積層基板Wsの裏面に対する塗布目標点Tpの相対位置は固定であるので、面振れ検出器43は、積層基板Wsの裏面の位置から、積層基板Wsの厚さ方向における塗布目標点Tpの位置を検出することができる。面振れ検出器43の例としては、変位センサ、位置センサ、距離センサが挙げられる。一実施形態では、面振れ検出器43は、積層基板Wsの表面(第2基板W2の非接合面)に対向して配置され、積層基板Wsの表面の位置から、塗布目標点Tpの位置を検出してもよい。
偏心検出器42および面振れ検出器43は、動作制御部10に電気的に接続されている。偏心検出器42によって検出された積層基板Wsの半径方向における塗布目標点Tpの位置および面振れ検出器43によって検出された積層基板Wsの厚さ方向における塗布目標点Tpの位置は、動作制御部10に送られる。動作制御部10は、検出された塗布目標点Tpの位置情報に基づいて、塗布装置3の充填剤吐出口21aと塗布目標点Tpとの相対位置が所定の目標相対位置に一致するように、充填剤吐出口21aと塗布目標点Tpとの相対位置を塗布装置移動機構30(本実施形態では、第1塗布装置移動機構31および第2塗布装置移動機構32)により調整させる。
本実施形態では、動作制御部10は、塗布目標点Tpが塗布装置3の充填剤吐出口21aの直下に位置する直前に、偏心検出器42および面振れ検出器43によって検出された塗布目標点Tpの位置情報に基づいて、塗布装置移動機構30(第1塗布装置移動機構31および第2塗布装置移動機構32)に指令を与えて塗布装置3を移動させる。動作制御部10は、基板保持装置2による積層基板Wsの回転速度と、塗布目標点Tpの検出位置に基づいて、塗布装置移動機構30(第1塗布装置移動機構31および第2塗布装置移動機構32)により塗布装置3を移動させるタイミングを決定(算定)する。
位置検出装置5(本実施形態では、偏心検出器42および面振れ検出器43)は、回転する積層基板Wsの周方向に沿って、複数の塗布目標点Tpの位置情報を検出するように構成されている。偏心検出器42は、回転する積層基板Wsの半径方向における塗布目標点Tpの位置を所定の時間間隔で検出し、積層基板Wsの周方向に沿った複数の塗布目標点Tpの、積層基板Wsの半径方向における位置を検出する。面振れ検出器43は、回転する積層基板Wsの厚さ方向における塗布目標点Tpの位置を所定の時間間隔で検出し、積層基板Wsの周方向に沿った複数の塗布目標点Tpの、積層基板Wsの厚さ方向における位置を検出する。
図9および図10を参照して説明した実施形態は、図7および図8に示す積層構造体の製造方法に適用することができる。
図11は、積層構造体製造装置のさらに他の実施形態を示す側面図であり、図12は、図11に示す積層構造体製造装置の正面図である。特に説明しない本実施形態の構成および動作は、図9および図10を参照して説明した実施形態と同じであるので、その重複する説明を省略する。本実施形態の位置検出装置5は、偏心検出器42および面振れ検出器43に加えて、エッジ形状検出器40をさらに含む。
図11に示すように、エッジ形状検出器40は、塗布装置3に隣接して、積層基板Wsの上方に配置されている。偏心検出器42および面振れ検出器43は、積層基板Wsの回転方向において塗布装置3の上流側に配置されている。エッジ形状検出器40、偏心検出器42、および面振れ検出器43の位置は、固定されている。エッジ形状検出器40は、積層基板Wsの回転方向において、塗布目標点Tpが塗布装置3の充填剤吐出口21aと同じ位置にあるとき(塗布目標点Tpが塗布装置3の充填剤吐出口21aの近傍に位置するとき)に、塗布目標点Tpの位置情報を検出するように構成されている。偏心検出器42および面振れ検出器43は、積層基板Wsの回転方向において、塗布目標点Tpが塗布装置3の充填剤吐出口21aの上流側に位置するときに、塗布目標点Tpの位置情報を検出するように構成されている。
本実施形態の積層構造体製造装置は、図7に示す積層構造体の製造方法に適用することができる。図7に示すステップS101、すなわち充填剤Fの塗布を開始する前に塗布目標点Tpの位置情報を検出する工程は、エッジ形状検出器40によって行われる。エッジ形状検出器40は、塗布目標点Tpが塗布装置3の充填剤吐出口21aと同じ位置にあるとき(塗布目標点Tpが塗布装置3の充填剤吐出口21aの近傍に位置するとき)に、塗布目標点Tpの位置情報を検出する。ステップS104、すなわち積層基板Wsの隙間Gへの充填剤Fの塗布中に、積層基板Wsの周方向に沿った隙間G内の複数の塗布目標点Tpの位置情報を検出する工程は、偏心検出器42および面振れ検出器43によって行われる。
図13は、積層構造体製造装置のさらに他の実施形態を示す正面図である。特に説明しない本実施形態の構成および動作は、図2および図3を参照して説明した実施形態と同じであるので、その重複する説明を省略する。本実施形態の位置検出装置5は、エッジ形状検出器40に代えて、積層基板Wsのエッジ部の画像を生成する画像生成装置45を含む。
図13に示すように、画像生成装置45は、積層基板Wsの回転方向において塗布装置3の上流側に位置しており、かつ積層基板Wsの側方に配置されている。画像生成装置45は、積層基板Wsのエッジ部の画像を生成するように構成されている。画像生成装置45は、図示しないイメージセンサ(例えば、CMOSセンサまたはCCDセンサ)を備えている。
図14は、画像生成装置45によって生成された積層基板Wsのエッジ部の画像の一例を示す図である。図14に示すように、積層基板Wsのエッジ部の画像は、第1基板Wsのエッジ部E1と第2基板W2のエッジ部E2との隙間Gを示す谷の画像を含む。したがって、積層基板Wsの半径方向における塗布目標点Tpの位置および積層基板Wsの厚さ方向における塗布目標点Tpの位置の情報は、生成された積層基板Wsのエッジ部の画像内に含まれる。このようにして、画像生成装置45は、塗布目標点Tpの位置情報(積層基板Wsの半径方向における塗布目標点Tpの位置および積層基板Wsの厚さ方向における塗布目標点Tpの位置)を検出する。本実施形態では、積層基板Wsのエッジ部の画像に現れる隙間Gの最も深い部分が塗布目標点Tpであるが、一実施形態では、積層基板Wsのエッジ部の画像に現れる、積層基板Wsの厚さ方向における中間点が塗布目標点Tpであってもよい。
図13に示すように、画像生成装置45は、動作制御部10に電気的に接続されている。画像生成装置45によって検出された塗布目標点Tpの位置情報(積層基板Wsのエッジ部の画像に含まれる積層基板Wsの半径方向における塗布目標点Tpの位置および積層基板Wsの厚さ方向における塗布目標点Tpの位置)は、動作制御部10に送られる。動作制御部10は、検出された塗布目標点Tpの位置情報に基づいて、塗布装置3の充填剤吐出口21aと塗布目標点Tpとの相対位置が所定の目標相対位置に一致するように、充填剤吐出口21aと塗布目標点Tpとの相対位置を塗布装置移動機構30により調整させる。
図14に示すように、画像生成装置45は、積層基板Wsのエッジ部と塗布装置3の充填剤吐出口21aの両方が現れた画像を生成し、塗布目標点Tpの位置情報とともに、充填剤吐出口21aの位置情報を検出するように構成されてもよい。画像生成装置45によって検出された塗布目標点Tpの位置情報および充填剤吐出口21aの位置情報は、動作制御部10に送られる。動作制御部10は、画像生成装置45から送られる塗布目標点Tpの位置情報および充填剤吐出口21aの位置情報に基づいて、充填剤吐出口21aと塗布目標点Tpとの相対位置が所定の目標相対位置に一致するまで、充填剤吐出口21aと塗布目標点Tpとの相対位置を塗布装置移動機構30により調整させるように構成されてもよい。
画像生成装置45は、積層基板Wsの回転方向において、塗布目標点Tpが塗布装置3の充填剤吐出口21aと同じ位置にあるとき(塗布目標点Tpが塗布装置3の充填剤吐出口21aの近傍に位置するとき)に、塗布目標点Tpの位置情報を検出してもよい。あるいは、画像生成装置45は、積層基板Wsの回転方向において、塗布目標点Tpが塗布装置3の充填剤吐出口21aの上流側に位置するとき(図14の符号Tp’で示す)に、塗布目標点Tpの位置情報を検出してもよい。動作制御部10は、基板保持装置2による積層基板Wsの回転速度と、塗布目標点Tpの検出位置に基づいて、塗布装置移動機構30により塗布装置3を移動させるタイミングを決定(算定)する。
位置検出装置5(本実施形態では、画像生成装置45)は、回転する積層基板Wsの周方向に沿って、複数の塗布目標点Tpの位置情報を検出するように構成されている。画像生成装置45は、回転する積層基板Wsのエッジ部の画像を所定の時間間隔で生成し、積層基板Wsの周方向に沿った積層基板Wsのエッジ部の複数の画像を生成する。これにより、画像生成装置45は、積層基板Wsの周方向に沿った複数の塗布目標点Tpの位置情報を検出する。
一実施形態では、積層構造体製造装置は、キーボード、マウス等の入力装置(図示せず)、および画像生成装置45によって生成された積層基板Wsのエッジ部の画像を表示するディスプレイ等の表示装置(図示せず)を備え、表示装置に表示された画像上の任意の箇所を作業者が塗布目標点Tpとして選択し、入力装置で入力してもよい。入力装置および表示装置は、動作制御部10に電気的に接続されており、動作制御部10は、入力された塗布目標点Tpの位置情報に基づいて、塗布装置3の充填剤吐出口21aと塗布目標点Tpとの相対位置が所定の目標相対位置に一致するように、充填剤吐出口21aと塗布目標点Tpとの相対位置を塗布装置移動機構30により調整させてもよい。
図13および図14を参照して説明した実施形態は、図7および図8に示す積層構造体の製造方法に適用することができる。
一実施形態では、画像生成装置45は、積層基板Wsの隙間Gへの充填剤Fの塗布中に、充填剤吐出口21aから吐出される(落下する)充填剤Fの画像を生成するように構成されてもよい。この場合、動作制御部10は、画像生成装置45によって生成された充填剤吐出口21aから吐出される(落下する)充填剤Fの画像に基づいて、充填剤Fの吐出状態を判定するように構成されてもよい。
具体的には、動作制御部10は、充填剤Fが充填剤吐出口21aから塗布目標点Tpに向かって吐出されている(落下している)様子が画像に現れているときに、充填剤Fの吐出状態が正常であると判定し、充填剤Fが充填剤吐出口21aから塗布目標点Tpに向かって吐出されている様子が画像に現れていないとき(例えば、充填剤Fが充填剤吐出口21aから斜め方向に吐出されている様子が現れているとき)に、充填剤Fの吐出状態が異常であると判定するように構成されてもよい。さらに、動作制御部10は、充填剤Fの吐出状態が異常であると判定したときに、塗布装置3による充填剤Fの塗布を停止するように構成されてもよい。
これまで説明した実施形態の積層構造体製造装置は、相対移動機構として、塗布装置3を移動させる塗布装置移動機構30を備えているが、一実施形態では、積層構造体製造装置は、相対移動機構として、基板保持装置2に保持された積層基板Wsを移動させる基板移動機構50を備えていてもよい。図15は、基板移動機構50を備えた積層構造体製造装置の一実施形態を示す側面図である。基板移動機構50は、積層基板Wsをその半径方向に移動させる第1基板移動機構51と、積層基板Wsをその厚さ方向に移動させる第2基板移動機構52を備えている。第1基板移動機構51および第2基板移動機構52は、基板保持装置2に連結されている。
第1基板移動機構51は、基板保持装置2をその回転軸心Rに垂直な方向に移動させるように構成されている。第2基板移動機構52は、基板保持装置2をその回転軸心Rと平行に移動させるように構成されている。第1基板移動機構51および第2基板移動機構52の例としては、直動機構(ボールねじ機構、シリンダ機構など)とモータ(サーボモータ、ステッピングモータなど)の組み合わせや、直動電動アクチュエータ(リニアモータなど)が挙げられる。
本実施形態の第1基板移動機構51は、基板保持装置2に連結された第1直動機構54と、第1直動機構54に連結された第1モータ55を備えている。第1モータ55および第1直動機構54は、基板保持装置2の全体を積層基板Wsの半径方向に移動させて、基板保持装置2に保持された積層基板Wsをその半径方向に移動させるように構成されている。より具体的には、第1モータ55は、第1直動機構54を動作させることで、積層基板Wsの隙間Gを塗布装置3の充填剤吐出口21aに近接または離間させるように構成されている。本実施形態の第2基板移動機構52は、基板保持装置2の回転軸13に連結された第2モータ57を備えている。第2モータ57は、回転軸13を介して、保持ステージ12を積層基板Wsの厚さ方向に移動させて、基板保持装置2に保持された積層基板Wsをその厚さ方向に移動させるように構成されている。
基板移動機構50(第1基板移動機構51および第2基板移動機構52)は、動作制御部10に電気的に接続されている。基板移動機構50(第1基板移動機構51および第2基板移動機構52)の動作は、動作制御部10により制御される。本実施形態では、第1基板移動機構51は、第2基板移動機構52を介して基板保持装置2に連結されているが、一実施形態では、第2基板移動機構52は、第1基板移動機構51を介して基板保持装置2に連結されてもよい。
動作制御部10は、位置検出装置5によって検出された塗布目標点Tpの位置情報に基づいて、塗布装置3の充填剤吐出口21aと塗布目標点Tpとの相対位置が所定の目標相対位置に一致するように、充填剤吐出口21aと塗布目標点Tpとの相対位置を基板移動機構50(第1基板移動機構51および第2基板移動機構52)により調整させるように構成されている。
より具体的には、動作制御部10は、位置検出装置5によって検出された塗布目標点Tpの位置情報に基づいて塗布目標点Tpの現在の位置を決定し、塗布目標点Tpの現在の位置から塗布目標点Tpの基準位置までの距離および方向(ベクトル)を算定するように構成されている。さらに、動作制御部10は、基板移動機構50(第1基板移動機構51および第2基板移動機構52)に指令を発して、基板保持装置2に保持された積層基板Wsを上記算定された方向に上記算定された距離だけ移動させるように構成されている。このような動作により、充填剤吐出口21aと塗布目標点Tpとの相対位置は所定の目標相対位置に維持される。目標相対位置は、充填剤吐出口21aから充填剤Fが積層基板Wsの隙間Gに適切に塗布される相対位置であり、実験結果などに基づいて予め定められる。
基板移動機構50(第1基板移動機構51および第2基板移動機構52)による充填剤吐出口21aと塗布目標点Tpとの相対位置の調整は、塗布装置移動機構30(第1塗布装置移動機構31および第2塗布装置移動機構32)による充填剤吐出口21aと塗布目標点Tpとの相対位置の調整に代えて、上述した各実施形態に適用することができる。
上述した実施形態は、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が本発明を実施できることを目的として記載されたものである。上記実施形態の種々の変形例は、当業者であれば当然になしうることであり、本発明の技術的思想は他の実施形態にも適用しうる。したがって、本発明は、記載された実施形態に限定されることはなく、特許請求の範囲によって定義される技術的思想に従った最も広い範囲に解釈されるものである。
2 基板保持装置
3 塗布装置
4 硬化装置
5 位置検出装置
10 動作制御部
10a 記憶装置
10b 処理装置
12 保持ステージ
12a 保持面
13 回転軸
15 回転機構
21 シリンジ
21a 充填剤吐出口
22 ピストン
25 気体供給ライン
26 圧力調整装置
30 塗布装置移動機構(相対移動機構)
31 第1塗布装置移動機構
32 第2塗布装置移動機構
34 第1直動機構
35 第1モータ
37 第2直動機構
38 第2モータ
40 エッジ形状検出器
42 偏心検出器
42a 投光部
42b 受光部
42c 信号処理部
43 面振れ検出器
45 画像生成装置
50 基板移動機構(相対移動機構)
51 第1基板移動機構
52 第2基板移動機構
54 第1直動機構
55 第1モータ
57 第2モータ
E1,E2 エッジ部
F 充填剤
G 隙間
Tp 塗布目標点
W1 第1基板
W2 第2基板
Ws 積層基板

Claims (14)

  1. 第1基板と第2基板が接合された積層基板に充填剤を塗布して、積層構造体を製造する積層構造体製造装置であって、
    前記積層基板を保持し、回転させる基板保持装置と、
    前記充填剤を吐出するための充填剤吐出口を有し、前記第1基板のエッジ部と前記第2基板のエッジ部との隙間に前記充填剤を塗布する塗布装置と、
    前記塗布装置および前記基板保持装置の少なくとも一方を移動させる相対移動機構と、
    前記隙間内の塗布目標点の位置情報を検出する位置検出装置と、
    前記検出された位置情報に基づいて、前記充填剤吐出口と前記塗布目標点との相対位置を前記相対移動機構により調整させる動作制御部を備えた、積層構造体製造装置。
  2. 前記位置検出装置は、前記積層基板の半径方向における前記塗布目標点の位置および前記積層基板の厚さ方向における前記塗布目標点の位置を含む前記位置情報を検出するように構成されている、請求項1に記載の積層構造体製造装置。
  3. 前記位置検出装置は、前記積層基板のエッジ部の形状を検出するエッジ形状検出器を含む、請求項2に記載の積層構造体製造装置。
  4. 前記位置検出装置は、前記積層基板の半径方向における前記塗布目標点の位置を検出する偏心検出器と、前記積層基板の厚さ方向における前記塗布目標点の位置を検出する面振れ検出器を含む、請求項2に記載の積層構造体製造装置。
  5. 前記位置検出装置は、前記積層基板のエッジ部の画像を生成する画像生成装置を含む、請求項2に記載の積層構造体製造装置。
  6. 前記位置検出装置は、前記積層基板の周方向に沿った前記隙間内の複数の塗布目標点の位置情報を検出するように構成されており、
    前記動作制御部は、回転する前記積層基板の前記隙間への前記充填剤の塗布中に、前記検出された位置情報に基づいて、前記充填剤吐出口と前記複数の塗布目標点のそれぞれとの相対位置を前記相対移動機構により調整させるように構成されている、請求項1に記載の積層構造体製造装置。
  7. 前記位置検出装置は、前記積層基板の回転方向において、前記塗布目標点が前記充填剤吐出口の上流側に位置するときに、前記塗布目標点の位置情報を検出するように構成されている、請求項1に記載の積層構造体製造装置。
  8. 第1基板と第2基板が接合された積層基板に充填剤を塗布する積層構造体の製造方法であって、
    前記第1基板のエッジ部と前記第2基板のエッジ部との隙間内の塗布目標点の位置情報を検出する工程と、
    前記検出された位置情報に基づいて、前記充填剤を吐出するための充填剤吐出口と前記塗布目標点との相対位置を調整する工程と、
    前記積層基板を回転させながら、前記隙間に前記充填剤を塗布する工程を含む、積層構造体の製造方法。
  9. 前記位置情報を検出する工程は、前記積層基板の半径方向における前記塗布目標点の位置および前記積層基板の厚さ方向における前記塗布目標点の位置を含む前記位置情報を検出する工程である、請求項8に記載の積層構造体の製造方法。
  10. 前記位置情報を検出する工程は、エッジ形状検出器により、前記積層基板のエッジ部の形状を検出することを含む、請求項9に記載の積層構造体の製造方法。
  11. 前記位置情報を検出する工程は、偏心検出器により、前記積層基板の半径方向における前記塗布目標点の位置を検出すること、および面振れ検出器により、前記積層基板の厚さ方向における前記塗布目標点の位置を検出することを含む、請求項9に記載の積層構造体の製造方法。
  12. 前記位置情報を検出する工程は、画像生成装置により、前記積層基板のエッジ部の画像を生成することを含む、請求項9に記載の積層構造体の製造方法。
  13. 前記位置情報を検出する工程は、前記隙間への前記充填剤の塗布中に、前記積層基板の周方向に沿った前記隙間内の複数の塗布目標点が、前記積層基板の回転方向において前記充填剤吐出口の上流側に位置するときに、前記複数の塗布目標点の位置情報を検出する工程であり、
    前記相対的な位置を調整する工程は、前記隙間への前記充填剤の塗布中に、前記検出された位置情報に基づいて、前記充填剤吐出口と前記複数の塗布目標点のそれぞれとの相対位置を調整する工程である、請求項8に記載の積層構造体の製造方法。
  14. 前記位置情報を検出する工程は、前記隙間に前記充填剤を塗布する前に、前記積層基板を回転させて、前記積層基板の周方向に沿った前記隙間内の複数の塗布目標点の位置情報を検出する工程であり、
    前記相対的な位置を調整する工程は、前記隙間への前記充填剤の塗布中に、前記検出された位置情報に基づいて、前記充填剤吐出口と前記複数の塗布目標点のそれぞれとの相対位置を調整する工程である、請求項8に記載の積層構造体の製造方法。
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