JP2024085408A - 二軸延伸ポリエステルフィルム及びフィルム積層体 - Google Patents

二軸延伸ポリエステルフィルム及びフィルム積層体 Download PDF

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愛璃彩 早川
Arisa Hayakawa
清徳 黒田
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Abstract

【課題】電気化学セル用包装材料に好適な、優れた耐突き刺し性を有し、それでいて、耐薬品性をも併せ持つことが期待できる新規な二軸延伸ポリエステルフィルムを提供する。【解決手段】ポリエステル樹脂(X)及び環状カルボジイミド化合物(Y)を含むA層を有し、単位厚みあたりの突き刺し強度が340N/mm以上である、二軸延伸ポリエステルフィルム。【選択図】なし

Description

本発明は、二軸延伸ポリエステルフィルム及びフィルム積層体に関する。
従来、ポリエステルフィルム、特にポリエチレンテレフタレートフィルムやポリエチレンナフタレートフィルムは、優れた機械的特性、耐熱性、耐薬品性を有しており、包装用、電子部品用、電気絶縁用、金属ラミネート用、フレキシブルディスプレイ等のディスプレイ構成部材用、タッチパネル用、反射防止用、ガラス飛散防止用など、各種用途に用いられている。
近年、電気自動車やハイブリッド車などバッテリーの高出力化に伴い、車載用リチウム電池に使用する包装材料として、更なる薄肉化、軽量化の観点から、ラミネート包材に対する需要が増加している。
前記ラミネート包材では、成形性や耐ピンホール性の観点より、二軸延伸ナイロンフィルムが汎用的に用いられている。
しかしながら、内容物の強酸性(フッ化水素(HF)など)により、ナイロンフィルム自体が溶解するリスクがある。
特に、電気自動車やハイブリッド車などに用いる電池では、電池セルが数十個から数百個、直列で配列されており、このような場合、一個でも内容物の漏れが発生し、他の電池セル表面のナイロン層を溶かしてしまうと、電池全体の機能性が低下してしまうおそれや生産時の歩留りが不良となるおそれがある。
そこで、安全性や生産性の観点から、ナイロンフィルムの外層にポリエステルフィルムなどの耐酸性層を積層することが一般的である。
このような耐酸性層を積層するラミネート包材を製造する方法としては、ナイロンフィルムなどのポリアミド層に接着層を介してポリエチレンテレフタレートフィルムなどのポリエステル層をラミネートすることが提案されている(例えば、特許文献1)。
また、特許文献2には、突き刺し強度が高く、また突き刺し変位が大きいため電池外装用、特に電解質(個体、液体)を有するリチウムイオン二次電池に好適に使用できる電池外装用ポリエステルフィルムが開示されている。
国際公開第2010/047354号 特開2014-235920号公報
しかしながら、特許文献1に記載のラミネート包材では、異種材料を積層させるため薄膜化が困難な場合や製造工程数が増大する場合があった。一方で、ポリアミド層だけでは耐薬品性等が不十分であり、また、ポリエステル層だけでは耐突き刺し性等が不十分であった。
そこで、かかる用途において、ポリエステルフィルム単体でも好適に使用できるように、耐突き刺し性を向上させたポリエステルフィルムが開発されてきたが、依然として耐突き刺し性が不十分な場合があった(例えば、特許文献2)。
本発明は、上記実情に鑑みなされたものであって、その解決課題は、電気化学セル用包装材料に好適な、優れた耐突き刺し性を有し、それでいて、耐薬品性をも併せ持つことが期待できる新規な二軸延伸ポリエステルフィルムを提供することにある。
本発明者らは、鋭意検討の結果、特定の構成からなるポリエステルフィルムを用いることで、上記課題を容易に解決できることを知見し、本発明を完成させるに至った。すなわち、本発明は、以下の態様を有するものである。
[1]ポリエステル樹脂(X)及び環状カルボジイミド化合物(Y)を含むA層を有し、
単位厚みあたりの突き刺し強度が340N/mm以上である、二軸延伸ポリエステルフィルム。
[2]前記環状カルボジイミド化合物(Y)の融点が180℃以上である[1]に記載の二軸延伸ポリエステルフィルム。
[3]前記環状カルボジイミド化合物(Y)の1%質量減少温度が300℃以上である、[1]又は[2]に記載の二軸延伸ポリエステルフィルム。
[4]前記環状カルボジイミド化合物(Y)の5%質量減少温度が320℃以上である、[1]~[3]のいずれか1つに記載の二軸延伸ポリエステルフィルム。
[5]前記環状カルボジイミド化合物(Y)の環状構造が下記式(1)で表される構造である、[1]~[4]のいずれか1つに記載の二軸延伸ポリエステルフィルム。

(式中、Qは、脂肪族基、脂環族基、芳香族基又はこれらの組み合わせである2~4価の結合基であり、ヘテロ原子、置換基を含んでいてもよい。式(1)の化合物はQの炭素原子を共有し多量体化していてもよい。)
[6]ポリエステルフィルムの全成分100質量%において、前記環状カルボジイミド化合物(Y)の含有率が0.4~1.5質量%である、[1]~[5]のいずれか1つに記載の二軸延伸ポリエステルフィルム。
[7]前記ポリエステル樹脂(X)がポリエチレンテレフタレート及び/又はポリブチレンテレフタレートを含む、[1]~[6]のいずれか1つに記載の二軸延伸ポリエステルフィルム。
[8]前記A層が、さらにポリアミド樹脂(Z)を含む、[1]~[7]のいずれか1つに記載の二軸延伸ポリエステルフィルム。
[9]前記ポリアミド樹脂(Z)が芳香族ポリアミド樹脂を含む、[8]に記載の二軸延伸ポリエステルフィルム。
[10]ポリエステルフィルムの全成分100質量%において、前記ポリアミド樹脂(Z)の含有率が1~20質量%である、[8]又は[9]に記載の二軸延伸ポリエステルフィルム。
[11]厚みが5~50μmである、[1]~[10]のいずれか1つに記載の二軸延伸ポリエステルフィルム。
[12][1]~[11]のいずれか1つに記載の二軸延伸ポリエステルフィルムを備える電気化学セル用包装材料。
[13]車載用リチウム電池外装用である、[12]に記載の電気化学セル用包装材料。
[14][1]~[11]のいずれか1つに記載の二軸延伸ポリエステルフィルムの少なくとも片面に金属層を有する、フィルム積層体。
[15]前記金属層が接着層を介して積層される、[14]に記載のフィルム積層体。
[16][14]又は[15]に記載のフィルム積層体を備える、電気化学セル用包装材料。
[17]車載用リチウム電池外装用である、[16]に記載の電気化学セル用包装材料。
[18][12]又は[13]に記載の電気化学セル用包装材料を備える電池。
[19][16]又は[17]に記載の電気化学セル用包装材料を備える電池。
[20][1]~[11]のいずれか1つに記載の二軸延伸ポリエステルフィルムの製造方法であって、
縦方向及び横方向に延伸する工程を備え、
縦方向及び/又は横方向の延伸倍率が2.2倍以上であり、
前記環状カルボジイミド化合物(Y)の含有率を0.4質量%以上とする、二軸延伸ポリエステルフィルムの製造方法。
本発明によれば、優れた耐突き刺し性を有する二軸延伸ポリエステルフィルムが提供される。
また、本発明の二軸延伸ポリエステルフィルムであれば、耐薬品性をも併せ持つことが期待でき、ポリエステルフィルム単体でも電気化学セル用包装材料に好適に使用できることも期待できることから、ラミネート包材の更なる薄膜化対応や製造工程数低減にも貢献できる。
次に、本発明の実施形態の一例について説明する。ただし、本発明は、次に説明する実施形態に限定されるものではない。
<<ポリエステルフィルム>>
本発明の二軸延伸ポリエステルフィルム(以下、「本フィルム」とも称する)は、ポリエステル樹脂(X)及び環状カルボジイミド化合物(Y)を含むA層を有し、単位厚みあたりの突き刺し強度が340N/mm以上である。
本フィルムは、A層のみの単層構造であっても、A層を少なくとも有する多層構造(すなわち、積層フィルム)であってもよい。本フィルムが多層構造の場合、2層構造、3層構造などでもよいし、本発明の要旨を逸脱しない限り、4層又はそれ以上の多層であってもよく、層数は特に限定されない。
ただし、薄膜化対応や製造工程数低減の観点からは、単層構造又は3層以下の多層構造あることが好ましく、単層構造又は複数のA層のみからなる3層以下の多層構造であることがより好ましく、単層構造がさらに好ましい。
また、A層を複数有する場合、A層を構成する成分やその含有率は同一であっても互いに異なっていてもよい。
さらに、A層を少なくとも有する多層構造の場合、当該A層は、最外層であることが好ましい。
また、本フィルムは、力学特性のバランス、平面性及び薄膜化の観点から、二軸延伸フィルムであることが好ましい。
以下、本発明に係る形態の一例として、ポリエステル樹脂(X)と環状カルボジイミド化合物(Y)とを含むA層のみからなる場合を説明する。
<ポリエステル樹脂(X)>
A層は、主成分樹脂としてポリエステル樹脂(X)を含むことが好ましい。ポリエステル樹脂(X)としては、脂肪族ポリエステル樹脂でも、芳香族ポリエステル樹脂でもよい。また、ポリエステル樹脂(X)としては、1種を単独で、又は2種以上を併用してもよいし、脂肪族ポリエステル樹脂と芳香族ポリエステル樹脂を併用してもよいが、芳香族ポリエステル樹脂を含むことが好ましく、芳香族ポリエステル樹脂のみであることがより好ましい。すなわち、A層は、主成分樹脂として芳香族ポリエステル樹脂を含むことがより好ましい。ここで、芳香族ポリエステル樹脂とは、ポリエステル樹脂(X)を構成する多価カルボン酸単位と多価アルコール単位の少なくともいずれかに芳香族を有するポリエステル樹脂をいう。
また、ここでいう主成分樹脂とは、本フィルムを構成する樹脂の中で最も質量割合の大きい樹脂の意味であり、本フィルムを構成する樹脂の50質量%以上を意味する。
前記芳香族ポリエステル樹脂は、ホモポリエステルであっても、共重合ポリエステルであってもよい。
ホモポリエステルとしては、芳香族ジカルボン酸と脂肪族グリコールとを重縮合させて得られるものが好ましい。芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸等が挙げられ、脂肪族グリコールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4-ブタンジオール、1,4-シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。代表的なホモポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレン-2,6-ナフタレート(PEN)等が例示される。
本発明においては、優れた耐薬品性を有するPET及びPENが好ましく、耐突き刺し性の観点からPBTが好ましいが、汎用性の観点から、PBT及びPETがより好ましく、PETがさらに好ましい。
一方、共重合ポリエステルのジカルボン酸成分としては、イソフタル酸、フタル酸、テレフタル酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸等の1種又は2種以上が挙げられ、グリコール成分として、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、4-シクロヘキサンジメタノール及びネオペンチルグリコール等の1種又は2種以上が挙げられる。
なお、前記共重合ポリエステルは、ジカルボン酸成分及び/又はグリコール成分に、芳香族化合物を含有する。
前記芳香族ポリエステル樹脂が、共重合ポリエステルの場合は、30モル%以下の第3成分を含有した共重合体であることが好ましい。なかでも、60モル%以上、好ましくは80モル%以上がエチレンテレフタレート単位又はエチレン-2,6-ナフタレート単位であることがより好ましく、汎用性の観点からは、60モル%以上、好ましくは80モル%以上がエチレンテレフタレート単位であることがさらに好ましい。
PETの固有粘度は、特に限定されないが、0.5dL/g以上1dL/g以下が好ましく、0.53dL/g以上0.96dL/g以下がより好ましく、0.57dL/g以上0.93dL/g以下がさらに好ましく、0.6dL/g以上0.9dL/g以下がよりさらに好ましい。PETの固有粘度を上記範囲内とすると、本フィルムの耐熱性、生産性及び製膜性などを良好にしやすくなる。なお、PETの固有粘度は、前記範囲内にて適宜設定することができ、以下に限定されないが、例えば、0.6dL/g以上0.8dL/g以下、0.6dL/g以上0.75dL/g以下等であってもよい。
PBTの固有粘度は、特に限定されないが、0.7dL/g以上1.4dL/g以下が好ましく、0.73dL/g以上1.37dL/g以下がより好ましく、0.77dL/g以上1.33dL/g以下がさらに好ましく、0.8dL/g以上1.3dL/g以下がよりさらに好ましい。PBTの固有粘度を上記範囲内とすると、本フィルムの耐熱性、生産性及び製膜性などを良好にしやすくなる。なお、PBTの固有粘度は、前記範囲内にて適宜設定することができ、以下に限定されないが、例えば、0.8dL/g以上1.2dL/g以下、0.8dL/g以上1.1dL/g、0.8dL/g以上1dL/g以下等であってもよい。
なお、前記固有粘度は、固有粘度が異なる2種以上のPET又は2種以上のPBTを使用する場合には、これら混合ポリエステルの固有粘度を意味する。また、前記固有粘度は、常法に従って測定することができ、例えば、ウベローデ型粘度計を用い、フェノール:テトラクロロエタン=1:1を溶媒として、30℃で測定することができる。
(PETとPBTの質量比)
本フィルムにおいて、PETとPBTとを併用する場合は、PETとPBTとの含有量の比(PET/PBT)は、質量比で、30/70以上95/5以下であることが好ましい。上記質量比で30/70以上とすることで、本フィルムの機械強度を高めて、耐突き刺し性をより一層高めやすくなる。さらに、耐熱性も良好にしやすくなる。また、95/5以下とすることで伸び性を確保しやすくなり、突き刺し強度も大きくしやすくなる。
上記質量比は、40/60以上がより好ましく、45/55以上がさらに好ましく、50/50以上がよりさらに好ましく、55/45以上が特に好ましく、また、90/10以下がより好ましく、85/15以下がさらに好ましく、80/20以下がよりさらに好ましく、70/30以下が特に好ましい。
本発明に係る芳香族ポリエステル樹脂としては、1種を単独で、又は異なる種類のポリエステル樹脂を複数種含んでいてもよく、PET及び/又はPBTを含むことが好ましく、PETのみであってもよい。
すなわち、本発明に係るポリエステル樹脂(X)としては、PET及び/又はPBTを含むことが好ましく、PETのみであってもよい。
なお、PET、PBTとしては、ホモポリエステルであることが好ましい。
ポリエステル樹脂(X)の重合触媒としては、特に制限はなく、従来公知の化合物を使用することができ、例えばチタン化合物、ゲルマニウム化合物、アンチモン化合物、マンガン化合物、アルミニウム化合物、マグネシウム化合物及びカルシウム化合物等が挙げられる。これらの中でも、チタン化合物及びアンチモン化合物の少なくともいずれかが好ましい。
オリゴマー成分の析出量を抑えるために、オリゴマー成分の含有量が少ないポリエステル樹脂(X)を原料としてフィルムを製造してもよい。オリゴマー成分の含有量が少ないポリエステル樹脂の製造方法としては、種々公知の方法を用いることができ、例えばポリエステル樹脂製造後に固相重合する方法等が挙げられる。
ポリエステル樹脂(X)の中には、易滑性の付与及び各工程での傷発生防止を主たる目的として、粒子を含有させることも可能である。粒子の種類は、易滑性の付与が可能な粒子であれば特に限定されるものではなく、具体例としては、例えば、シリカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、硫酸カルシウム、リン酸カルシウム、リン酸マグネシウム、カオリン、酸化アルミニウム、酸化チタン等の無機粒子、アクリル樹脂、スチレン樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ベンゾグアナミン樹脂等の有機粒子等が挙げられる。
さらに、ポリエステル樹脂(X)の製造工程中、触媒等の金属化合物の一部を沈殿、微分散させた析出粒子を用いることもできる。
一方、使用する粒子の形状に関しても特に限定されるわけではなく、球状、塊状、棒状、扁平状等のいずれを用いてもよい。
また、その硬度、比重、色等についても特に制限はない。これら一連の粒子は、1種単独で使用してもよいし、必要に応じて2種以上を併用してもよい。
用いる粒子の平均粒径は、通常5μm以下が好ましく、さらに好ましくは0.01~3μmの範囲である。平均粒径が上記範囲であることにより、本フィルムに適度な表面粗度を与え、良好な滑り性と平滑性が確保できる。
粒子を含有させる場合、粒子含有量は、通常5質量%未満であることが好ましく、さらに好ましくは0.0003~3質量%の範囲である。粒子含有量がかかる範囲であることにより、フィルムの透明性及び滑り性が良好なものとなる。
粒子を添加する方法としては、特に限定されるものではなく、従来公知の方法を採用しうる。例えば、ポリエステル樹脂(X)を製造する任意の段階において添加することができるが、エステル化又はエステル交換反応終了後、添加するのが好ましい。
なお、上述の粒子以外に必要に応じて従来公知の紫外線吸収剤、酸化防止剤、帯電防止剤、熱安定剤、潤滑剤、染料、顔料等を添加することができる。
本フィルムの全成分100質量%において、ポリエステル樹脂(X)の含有率は、80~99.6質量%であることが好ましく、より好ましくは85~99.5質量%、さらに好ましくは90~99.5質量%である。ポリエステル樹脂(X)の含有率が、かかる範囲であれば、本フィルムが良好な耐薬品性をも併せ持つことが期待できる。なお、本フィルムがA層のみの単層構造の場合、本フィルムにおけるポリエステル樹脂(X)の含有率は、A層における含有率と等しくなる。
また、本フィルムが複数のA層のみからなる多層構造の積層フィルムである場合には、ポリエステル樹脂(X)の含有率は、本フィルム全体における含有率とする。
例えば、本フィルムが、ポリエステル樹脂(X)の含有率が異なるA層のみからなる層を有する積層フィルムであっても、積層フィルム全体としてのポリエステル樹脂(X)の含有率とする。なお、この場合、各A層中のポリエステル樹脂(X)の含有率は、A層の全成分100質量%において、上記範囲、具体的には80~99.6質量%であることが好ましく、より好ましくは85~99.5質量%、さらに好ましくは90~99.5質量%を満たすことが好ましい。すなわち、各A層中のポリエステル樹脂(X)の含有率がかかる範囲を満たした上で、本フィルム全体の含有率を満たすことが好ましい。
<環状カルボジイミド化合物(Y)>
A層は、環状カルボジイミド化合物(Y)を含む。環状カルボジイミド化合物(Y)を含むことで、分子量を大きくすることができるため、結果として本フィルムの耐突き刺し性を良好なものとすることができる。また、環状カルボジイミド化合物(Y)は、ポリエステル樹脂(X)と後述するポリアミド樹脂(Z)とを相溶させて、製膜性を向上させることもできる。
また、環状カルボジイミド化合物(Y)を用いることで、イソシアネート化合物を遊離せず、すなわちイソシアネートガスの発生を抑制することができる。
カルボジイミド化合物をカルボキシル基などの酸性基を末端に有する高分子化合物の末端封止剤として用い、高分子化合物の加水分解を抑制することは従来から行われてきている。
しかしながら、線状カルボジイミド化合物を高分子化合物の末端封止剤として用いると、線状カルボジイミド化合物がポリエステル樹脂の末端に結合する反応に伴い、イソシアネート基を有する化合物が遊離し、イソシアネート化合物の独特の臭いを発生し、作業環境を悪化させることが問題となっている。
それに対し、環状カルボジイミド化合物(Y)は、ポリエステル樹脂の末端に反応してもイソシアネート化合物を遊離せず、好ましい。
前記環状カルボジイミド化合物(Y)は環状構造を有する。環状カルボジイミド化合物(Y)は、環状構造を複数有していてもよい。
前記環状構造は、カルボジイミド基(-N=C=N-)を1個有し、その第一窒素と第二窒素とが結合基により結合されているものであり、一つの環状構造中には、1個のカルボジイミド基のみを有する。
前記環状構造は、下記式(1)で表される構造であることが好ましい。前記環状カルボジイミド化合物(Y)が、下記式(1)で表される環状構造を有することで、比較的少量で、耐突き刺し性を向上させることができる。
式中、Qは、脂肪族基、脂環族基、芳香族基又はこれらの組み合わせである2~4価の結合基であり、ヘテロ原子、置換基を含んでいてもよい。この結合基の価のうち2つの価は環状構造を形成するために使用される。Qが3価あるいは4価の結合基である場合、単結合、二重結合、原子、原子団を介して、ポリマーあるいは他の環状構造と結合していてもよい。例えば、式(1)の構造が結合基Qの炭素原子を共有し二量体化又は多量体化(スピロ化合物化)していてもよい。下記式(1-1)、(1-2)又は(1-3)で表される2~4価の結合基であれば、X,X,Xの炭素原子を共有し二量体化又は多量体化(スピロ化合物化)していてもよい。
結合基は、2~4価の炭素数1~20の脂肪族基、2~4価の炭素数3~20の脂環族基、2~4価の炭素数5~15の芳香族基又はこれらの組み合わせであることが好ましい。結合基として、環状構造を形成するための必要炭素数を有するものが選択される。組み合わせの例としては、アルキレン基とアリーレン基が結合した、アルキレン-アリーレン基のような構造などが挙げられる。
結合基を構成する脂肪族基、脂環族基、芳香族基は、各々ヘテロ原子、置換基を含んでいてもよい。ヘテロ原子とは、O、N、S、P、ハロゲン原子等を指す。置換基として、炭素数1~20のアルキル基、炭素数6~15のアリール基、ニトロ基、ニトリル基(シアノ基)、アミド基(カルバモイル基)、アルコール基(ヒドロキシル基)、フェノール基(ヒドロキシフェニル基)、チオール基(スルファニル基)、エステル基(オキシカルボニル基)、エーテル基(オキシ基)、チオエーテル基(スルファニル基)、アルデヒド基(ホルミル基)などが挙げられる。また、芳香族基はヘテロ原子を含んで複素芳香環構造を有していてもよい。
本発明においてハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
結合基(Q)は、下記式(1-1)、(1-2)又は(1-3)で表される2~4価の結合基であることが好ましい。
式(1-1)中、Ar及びArは各々独立に、2~4価の炭素数5~15の芳香族基であり、ヘテロ原子、置換基を含んでいてもよい。
芳香族基として、炭素数5~15のアリーレン基、炭素数5~15のアレーントリイル基、炭素数5~15のアレーンテトライル基が挙げられる。アリーレン基(2価)として、フェニレン基、ナフタレンジイル基などが挙げられる。アレーントリイル基(3価)として、ベンゼントリイル基、ナフタレントリイル基などが挙げられる。アレーンテトライル基(4価)として、ベンゼンテトライル基、ナフタレンテトライル基などが挙げられる。
これらの芳香族基は置換されていてもよい。置換基として、炭素数1~20のアルキル基、炭素数6~15のアリール基、ハロゲン原子、ニトロ基、ニトリル基(シアノ基)、アミド基(カルバモイル基)、アルコール基(ヒドロキシル基)、フェノール基(ヒドロキシフェニル基)、チオール基(スルファニル基)、エステル基(オキシカルボニル基)、エーテル基(オキシ基)、チオエーテル基(スルファニル基)、アルデヒド基(ホルミル基)などが挙げられる。また、芳香族基はヘテロ原子を含んで複素芳香環構造を有していてもよい。ヘテロ原子として、O、N、S、Pが挙げられる。
式(1-2)中、R及びRは各々独立に、2~4価の炭素数1~20の脂肪族基、2~4価の炭素数3~20の脂環族基、これらの組み合わせ、又はこれら脂肪族基、脂環族基と2~4価の炭素数5~15の芳香族基との組み合わせであり、ヘテロ原子、置換基を含んでいてもよい。
脂肪族基として、炭素数1~20のアルキレン基、炭素数1~20のアルカントリイル基、炭素数1~20のアルカンテトライル基などが挙げられる。アルキレン基として、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、ヘプチレン基、オクチレン基、ノニレン基、デシレン基、ドデシレン基、ヘキサデシレン基などが挙げられる。アルカントリイル基として、メタントリイル基、エタントリイル基、プロパントリイル基、ブタントリイル基、ペンタントリイル基、ヘキサントリイル基、ヘプタントリイル基、オクタントリイル基、ノナントリイル基、デカントリイル基、ドデカントリイル基、ヘキサデカントリイル基などが挙げられる。アルカンテトライル基として、メタンテトライル基、エタンテトライル基、プロパンテトライル基、ブタンテトライル基、ペンタンテトライル基、ヘキサンテトライル基、ヘプタンテトライル基、オクタンテトライル基、ノナンテトライル基、デカンテトライル基、ドデカンテトライル基、ヘキサデカンテトライル基などが挙げられる。
これらの脂肪族基は置換されていてもよい。置換基として、炭素数1~20のアルキル基、炭素数6~15のアリール基、ハロゲン原子、ニトロ基、アミド基(カルバモイル基)、アルコール基(ヒドロキシル基)、フェノール基(ヒドロキシフェニル基)、チオール基(スルファニル基)、エステル基(オキシカルボニル基)、エーテル基(オキシ基)、チオエーテル基(スルファニル基)、アルデヒド基(ホルミル基)などが挙げられる。また、脂肪族基はヘテロ原子を含んでいてもよい。さらに、芳香族基はヘテロ原子を含んで複素芳香環構造を有していてもよい。ヘテロ原子として、O、N、S、Pが挙げられる。
脂環族基として、炭素数3~20のシクロアルキレン基、炭素数3~20のシクロアルカントリイル基、炭素数3~20のシクロアルカンテトライル基が挙げられる。シクロアルキレン基として、シクロプロピレン基、シクロブチレン基、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基、シクロヘプチレン基、シクロオクチレン基、シクロノニレン基、シクロデシレン基、シクロドデシレン基、シクロヘキサデシレン基などが挙げられる。シクロアルカントリイル基として、シクロプロパントリイル基、シクロブタントリイル基、シクロペンタントリイル基、シクロヘキサントリイル基、シクロヘプタントリイル基、シクロオクタントリイル基、シクロノナントリイル基、シクロデカントリイル基、シクロドデカントリイル基、シクロヘキサデカントリイル基などが挙げられる。シクロアルカンテトライル基として、シクロプロパンテトライル基、シクロブタンテトライル基、シクロペンタンテトライル基、シクロヘキサンテトライル基、シクロヘプタンテトライル基、シクロオクタンテトライル基、シクロノナンテトライル基、シクロデカンテトライル基、シクロドデカンテトライル基、シクロヘキサデカンテトライル基などが挙げられる。
これらの脂環族基は置換されていてもよい。置換基として、炭素数1~20のアルキル基、炭素数6~15のアリール基、ハロゲン原子、ニトロ基、アミド基(カルバモイル基)、アルコール基(ヒドロキシル基)、フェノール基(ヒドロキシフェニル基)、チオール基(スルファニル基)、エステル基(オキシカルボニル基)、エーテル基(オキシ基)、チオエーテル基(スルファニル基)、アルデヒド基(ホルミル基)などが挙げられる。また、脂環族基はヘテロ原子を含んで複素環構造を有していてもよい。さらに、芳香族基はヘテロ原子を含んで複素芳香環構造を有していてもよい。ヘテロ原子として、O、N、S、Pが挙げられる。
芳香族基として、炭素数5~15のアリーレン基、炭素数5~15のアレーントリイル基、炭素数5~15のアレーンテトライル基が挙げられる。アリーレン基として、フェニレン基、ナフタレンジイル基などが挙げられる。アレーントリイル基(3価)として、ベンゼントリイル基、ナフタレントリイル基などが挙げられる。アレーンテトライル基(4価)として、ベンゼンテトライル基、ナフタレンテトライル基などが挙げられる。
これら芳香族基は置換されていてもよい。置換基として、炭素数1~20のアルキル基、炭素数6~15のアリール基、ハロゲン原子、ニトロ基、アミド基(カルバモイル基)、アルコール基(ヒドロキシル基)、フェノール基(ヒドロキシフェニル基)、チオール基(スルファニル基)、エステル基(オキシカルボニル基)、エーテル基(オキシ基)、チオエーテル基(スルファニル基)、アルデヒド基(ホルミル基)などが挙げられる。また、脂環族基はヘテロ原子を含んで複素環構造を有していてもよい。さらに、芳香族基はヘテロ原子を含んで複素芳香環構造を有していてもよい。ヘテロ原子として、O、N、S、Pが挙げられる。
式(1-1)及び(1-2)中、X及びXは各々独立に、2~4価の炭素数1~20の脂肪族基、2~4価の炭素数3~20の脂環族基、2~4価の炭素数5~15の芳香族基、又はこれらの組み合わせであり、ヘテロ原子、置換基を含んでいてもよい。
脂肪族基として、炭素数1~20のアルキレン基、炭素数1~20のアルカントリイル基、炭素数1~20のアルカンテトライル基などが挙げられる。アルキレン基として、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、ヘプチレン基、オクチレン基、ノニレン基、デシレン基、ドデシレン基、ヘキサデシレン基などが挙げられる。アルカントリイル基として、メタントリイル基、エタントリイル基、プロパントリイル基、ブタントリイル基、ペンタントリイル基、ヘキサントリイル基、ヘプタントリイル基、オクタントリイル基、ノナントリイル基、デカントリイル基、ドデカントリイル基、ヘキサデカントリイル基などが挙げられる。アルカンテトライル基として、メタンテトライル基、エタンテトライル基、プロパンテトライル基、ブタンテトライル基、ペンタンテトライル基、ヘキサンテトライル基、ヘプタンテトライル基、オクタンテトライル基、ノナンテトライル基、デカンテトライル基、ドデカンテトライル基、ヘキサデカンテトライル基などが挙げられる。
これらの脂肪族基は置換されていてもよい。置換基として、炭素数1~20のアルキル基、炭素数6~15のアリール基、ハロゲン原子、ニトロ基、アミド基(カルバモイル基)、アルコール基(ヒドロキシル基)、フェノール基(ヒドロキシフェニル基)、チオール基(スルファニル基)、エステル基(オキシカルボニル基)、エーテル基(オキシ基)、チオエーテル基(スルファニル基)、アルデヒド基(ホルミル基)などが挙げられる。また、脂肪族基はヘテロ原子を含んでいてもよい。さらに、芳香族基はヘテロ原子を含んで複素芳香環構造を有していてもよい。ヘテロ原子として、O、N、S、Pが挙げられる。
脂環族基として、炭素数3~20のシクロアルキレン基、炭素数3~20のシクロアルカントリイル基、炭素数3~20のシクロアルカンテトライル基が挙げられる。シクロアルキレン基として、シクロプロピレン基、シクロブチレン基、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基、シクロヘプチレン基、シクロオクチレン基、シクロノニレン基、シクロデシレン基、シクロドデシレン基、シクロヘキサデシレン基などが挙げられる。アルカントリイル基として、シクロプロパントリイル基、シクロブタントリイル基、シクロペンタントリイル基、シクロヘキサントリイル基、シクロヘプタントリイル基、シクロオクタントリイル基、シクロノナントリイル基、シクロデカントリイル基、シクロドデカントリイル基、シクロヘキサデカントリイル基などが挙げられる。アルカンテトライル基として、シクロプロパンテトライル基、シクロブタンテトライル基、シクロペンタンテトライル基、シクロヘキサンテトライル基、シクロヘプタンテトライル基、シクロオクタンテトライル基、シクロノナンテトライル基、シクロデカンテトライル基、シクロドデカンテトライル基、シクロヘキサデカンテトライル基などが挙げられる。
これらの脂環族基は置換されていてもよい。置換基として、炭素数1~20のアルキル基、炭素数6~15のアリール基、ハロゲン原子、ニトロ基、アミド基(カルバモイル基)、アルコール基(ヒドロキシル基)、フェノール基(ヒドロキシフェニル基)、チオール基(スルファニル基)、エステル基(オキシカルボニル基)、エーテル基(オキシ基)、チオエーテル基(スルファニル基)、アルデヒド基(ホルミル基)などが挙げられる。また、脂環族基はヘテロ原子を含んで複素環構造を有していてもよい。さらに、芳香族基はヘテロ原子を含んで複素芳香環構造を有していてもよい。ヘテロ原子として、O、N、S、Pが挙げられる。
芳香族基として、炭素数5~15のアリーレン基、炭素数5~15のアレーントリイル基、炭素数5~15のアレーンテトライル基が挙げられる。アリーレン基として、フェニレン基、ナフタレンジイル基などが挙げられる。アレーントリイル基(3価)として、ベンゼントリイル基、ナフタレントリイル基などが挙げられる。アレーンテトライル基(4価)として、ベンゼンテトライル基、ナフタレンテトライル基などが挙げられる。
これらの芳香族基は置換されていてもよい。置換基として、炭素数1~20のアルキル基、炭素数6~15のアリール基、ハロゲン原子、ニトロ基、アミド基(カルバモイル基)、アルコール基(ヒドロキシル基)、フェノール基(ヒドロキシフェニル基)、チオール基(スルファニル基)、エステル基(オキシカルボニル基)、エーテル基(オキシ基)、チオエーテル基(スルファニル基)、アルデヒド基(ホルミル基)などが挙げられる。また、脂環族基はヘテロ原子を含んで複素環構造を有していてもよい。さらに、芳香族基はヘテロ原子を含んで複素芳香環構造を有していてもよい。ヘテロ原子として、O、N、S、Pが挙げられる。
式(1-1)及び(1-2)中、s、kは各々独立に、0~10の整数、好ましくは0~3の整数、より好ましくは0~1の整数である。s及びkが10を超えると、環状カルボジイミド化合物(Y)は合成上困難となり、コストが大きく上昇する場合が発生するためである。かかる観点より整数は好ましくは0~3の範囲が選択される。なお、s又はkが2以上であるとき、繰り返し単位としてのX、あるいはXが、他のX、あるいはXと異なっていてもよい。
式(1-3)中、Xは、2~4価の炭素数1~20の脂肪族基、2~4価の炭素数3~20の脂環族基、2~4価の炭素数5~15の芳香族基、又はこれらの組み合わせであり、ヘテロ原子、置換基を含んでいてもよい。
脂肪族基として、炭素数1~20のアルキレン基、炭素数1~20のアルカントリイル基、炭素数1~20のアルカンテトライル基などが挙げられる。アルキレン基として、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、ヘプチレン基、オクチレン基、ノニレン基、デシレン基、ドデシレン基、ヘキサデシレン基などが挙げられる。アルカントリイル基として、メタントリイル基、エタントリイル基、プロパントリイル基、ブタントリイル基、ペンタントリイル基、ヘキサントリイル基、ヘプタントリイル基、オクタントリイル基、ノナントリイル基、デカントリイル基、ドデカントリイル基、ヘキサデカントリイル基などが挙げられる。アルカンテトライル基として、メタンテトライル基、エタンテトライル基、プロパンテトライル基、ブタンテトライル基、ペンタンテトライル基、ヘキサンテトライル基、ヘプタンテトライル基、オクタンテトライル基、ノナンテトライル基、デカンテトライル基、ドデカンテトライル基、ヘキサデカンテトライル基などが挙げられる。
これら脂肪族基は置換基を含んでいてもよく、置換基として、炭素数1~20のアルキル基、炭素数6~15のアリール基、ハロゲン原子、ニトロ基、アミド基(カルバモイル基)、アルコール基(ヒドロキシル基)、フェノール基(ヒドロキシフェニル基)、チオール基(スルファニル基)、エステル基(オキシカルボニル基)、エーテル基(オキシ基)、チオエーテル基(スルファニル基)、アルデヒド基(ホルミル基)などが挙げられる。また、これらの脂肪族基はヘテロ原子を含んでいてもよい。さらに、芳香族基はヘテロ原子を含んで複素芳香環構造を有していてもよい。ヘテロ原子として、O、N、S、Pが挙げられる。
脂環族基として、炭素数3~20のシクロアルキレン基、炭素数3~20のシクロアルカントリイル基、炭素数3~20のシクロアルカンテトライル基が挙げられる。シクロアルキレン基として、シクロプロピレン基、シクロブチレン基、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基、シクロヘプチレン基、シクロオクチレン基、シクロノニレン基、シクロデシレン基、シクロドデシレン基、シクロヘキサデシレン基などが挙げられる。アルカントリイル基として、シクロプロパントリイル基、シクロブタントリイル基、シクロペンタントリイル基、シクロヘキサントリイル基、シクロヘプタントリイル基、シクロオクタントリイル基、シクロノナントリイル基、シクロデカントリイル基、シクロドデカントリイル基、シクロヘキサデカントリイル基などが挙げられる。アルカンテトライル基として、シクロプロパンテトライル基、シクロブタンテトライル基、シクロペンタンテトライル基、シクロヘキサンテトライル基、シクロヘプタンテトライル基、シクロオクタンテトライル基、シクロノナンテトライル基、シクロデカンテトライル基、シクロドデカンテトライル基、シクロヘキサデカンテトライル基などが挙げられる。
これら脂環族基は置換基を含んでいてもよく、置換基として、炭素数1~20のアルキル基、炭素数6~15のアリーレン基、ハロゲン原子、ニトロ基、アミド基(カルバモイル基)、アルコール基(ヒドロキシル基)、フェノール基(ヒドロキシフェニル基)、チオール基(スルファニル基)、エステル基(オキシカルボニル基)、エーテル基(オキシ基)、チオエーテル基(スルファニル基)、アルデヒド基(ホルミル基)などが挙げられる。また、脂環族基はヘテロ原子を含んで複素環構造を有していてもよい。さらに、芳香族基はヘテロ原子を含んで複素芳香環構造を有していてもよい。ヘテロ原子として、O、N、S、Pが挙げられる。
芳香族基として、炭素数5~15のアリーレン基、炭素数5~15のアレーントリイル基、炭素数5~15のアレーンテトライル基が挙げられる。アリーレン基として、フェニレン基、ナフタレンジイル基などが挙げられる。アレーントリイル基(3価)として、ベンゼントリイル基、ナフタレントリイル基などが挙げられる。アレーンテトライル基(4価)として、ベンゼンテトライル基、ナフタレンテトライル基などが挙げられる。
これらの芳香族基は置換されていてもよい。置換基として、炭素数1~20のアルキル基、炭素数6~15のアリール基、ハロゲン原子、ニトロ基、アミド基(カルバモイル基)、アルコール基(ヒドロキシル基)、フェノール基(ヒドロキシフェニル基)、チオール基(スルファニル基)、エステル基(オキシカルボニル基)、エーテル基(オキシ基)、チオエーテル基(スルファニル基)、アルデヒド基(ホルミル基)などが挙げられる。また、脂環族基はヘテロ原子を含んで複素環構造を有していてもよい。さらに、芳香族基はヘテロ原子を含んで複素芳香環構造を有していてもよい。ヘテロ原子として、O、N、S、Pが挙げられる。
以上のように、Ar、Ar、R、R、X、X及びXはヘテロ原子を含有していてもよい。
また、Qが2価の結合基であるときは、Ar、Ar、R、R、X、X及びXは全て2価の基である。Qが3価の結合基であるときは、Ar、Ar、R、R、X、X及びXの内の一つが3価の基である。Qが4価の結合基であるときは、Ar、Ar、R、R、X、X及びXの内の一つが4価の基であるか、二つが3価の基である。
前記環状カルボジイミド化合物(Y)の融点測定装置により測定される融点は180℃以上であることが好ましく、200℃以上であることがより好ましく、220℃以上であることがよりさらに好ましい。融点は280℃以下であることが好ましく、270℃以下であることがより好ましく、260℃以下であることがよりさらに好ましい。このような融点を有する環状カルボジイミド化合物(Y)を用いることにより、十分な耐熱性を有し溶融混練時等の熱により分解しにくく、イソシアネートガス等の発生が効果的に抑制され好ましい。
前記環状カルボジイミド化合物(Y)の1%質量減少温度は300℃以上であることが好ましく、310℃以上であることがより好ましく、320℃以上であることがよりさらに好ましい。1%質量減少温度は600℃以下であることが好ましく、550℃以下であることがより好ましく、500℃以下であることがよりさらに好ましい。このような1%質量減少温度を有する環状カルボジイミド化合物(Y)を用いることにより、十分な耐熱性を有し溶融混練時等の熱により分解しにくく、イソシアネートガス等の発生が効果的に抑制され好ましい。
前記環状カルボジイミド化合物(Y)の5%質量減少温度は320℃以上であることが好ましく、330℃以上であることがより好ましく、340℃以上であることがよりさらに好ましい。5%質量減少温度は800℃以下であることが好ましく、700℃以下であることがより好ましく、600℃以下であることがよりさらに好ましい。このような5%質量減少温度を有する環状カルボジイミド化合物(Y)を用いることにより、十分な耐熱性を有し溶融混練時等の熱により分解しにくく、イソシアネートガス等の発生が効果的に抑制され好ましい。
1%質量減少温度及び5%質量減少温度の測定は、示差熱熱重量同時測定装置(TG-DSC)を用いて窒素雰囲気下で加熱して、初期質量に対する質量減少が1%及び5%となる温度を読み取ることで得られる。
前記環状カルボジイミド化合物(Y)の具体例としては、例えば、カルボジスタ(登録商標)グレードTCC-NP、グレードTCC-FP20M、グレードTCC-FP10M(帝人株式会社製)が挙げられる。
環状カルボジイミド化合物(Y)の製造方法として、アミン体からイソシアネート体を経由して製造する方法、アミン体からイソチオシアネート体を経由して製造する方法、アミン体からトリフェニルホスフィン体を経由して製造する方法、アミン体から尿素体を経由して製造する方法、アミン体からチオ尿素体を経由して製造する方法、カルボン酸体からイソシアネート体を経由して製造する方法、ラクタム体を誘導して製造する方法などが挙げられる。
本フィルムの全成分100質量%において、環状カルボジイミド化合物(Y)の含有率は0.3~2質量%が好ましく、0.35~1.75質量%がより好ましく、0.4~1.5質量%がさらに好ましく、より好ましくは0.4~1.0質量%、さらに好ましくは0.5~0.8質量%、特に好ましくは0.5~0.6質量%である。
環状カルボジイミド化合物(Y)の含有率が、かかる範囲であれば、ポリエステル樹脂(X)の加水分解反応が効果的に抑制され分子量の低下が起こりにくく、本フィルムの耐突き刺し性が向上しやすくなる。また、かかる範囲であれば、ポリエステル樹脂(X)と後述するポリアミド樹脂(Z)との相溶性が改善されるとともに、溶融粘度の低下による成形性の悪化が抑制され、製膜性が向上しやすくなる。なお、本フィルムがA層のみの単層構造の場合、本フィルムにおける環状カルボジイミド化合物(Y)の含有率は、A層における含有率と等しくなる。
なお、本フィルムが複数のA層のみからなる多層構造の積層フィルムである場合には、環状カルボジイミド化合物(Y)の含有率は、本フィルム全体における含有率とする。
例えば、本フィルムが、環状カルボジイミド化合物(Y)の含有率が異なるA層のみからなる積層フィルムであっても、積層フィルム全体としての環状カルボジイミド化合物(Y)の含有率とする。なお、この場合、各A層中の環状カルボジイミド化合物(Y)の含有率は、A層の全成分100質量%において、上記範囲、具体的には0.4~1.5質量%であることが好ましく、より好ましくは0.4~1.0質量%、さらに好ましくは0.5~0.8質量%、特に好ましくは0.5~0.6質量%を満たすことが好ましい。すなわち、各A層中の環状カルボジイミド化合物(Y)の含有率がかかる範囲を満たした上で、本フィルム全体の含有率を満たすことが好ましい。
本発明においては、環状カルボジイミド化合物(Y)とポリエステル樹脂(X)及び/又は後述するポリアミド樹脂(Z)とを予め混合したものを溶融混錬してもよく、あるいは、溶融させたポリエステル樹脂(X)及び/又は後述するポリアミド樹脂(Z)に環状カルボジイミド化合物(Y)を添加して混錬してもよい。
また、これらのいずれかの方法で、一旦、マスターバッチ等の樹脂コンパウンドを調製したものとポリエステル樹脂(X)及び/又は後述するポリアミド樹脂(Z)とを溶融混錬してもよい。
<ポリアミド樹脂(Z)>
A層は、さらに、ポリアミド樹脂(Z)を含むことが好ましい。ポリアミド樹脂(Z)を含むことで、ポリアミド樹脂(Z)が本来有する耐突き刺し特性によって、本フィルムの耐突き刺し性をより向上させることができる。ポリアミド樹脂(Z)は、脂肪族ポリアミド樹脂でも、芳香族ポリアミド樹脂でもよい。また、ポリアミド樹脂(Z)としては、1種を単独で、又は2種以上を併用してもよいし、脂肪族ポリアミド樹脂と芳香族ポリアミド樹脂を併用してもよいが、芳香族ポリアミド樹脂を含むことが好ましく、芳香族ポリアミド樹脂のみであることがより好ましい。
脂肪族ポリアミド樹脂としては、脂肪族ナイロン及びその共重合体が挙げられる。具体的には、ポリカプラミド(ナイロン-6)、ポリ-ω-アミノヘプタン酸(ナイロン-7)、ポリ-ω-アミノノナン酸(ナイロン-9)、ポリウンデカンアミド(ナイロン-11)、ポリラウリルラクタム(ナイロン-12)、ポリエチレンジアミンアジパミド(ナイロン-2,6)、ポリテトラメチレンアジパミド(ナイロン-4,6)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン-6,6)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ナイロン-6,10)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ナイロン-6,12)、ポリオクタメチレンアジパミド(ナイロン-8,6)、ポリデカメチレンアジパミド(ナイロン-10,8)、カプロラクタム/ラウリルラクタム共重合体(ナイロン-6/12)、カプロラクタム/ω-アミノノナン酸共重合体(ナイロン-6/9)、カプロラクタム/ヘキサメチレンジアンモニウムアジペート共重合体(ナイロン-6/6,6)、ラウリルラクタム/ヘキサメチレンジアンモニウムアジペート共重合体(ナイロン-12/6,6)、エチレンジアミンアジパミド/ヘキサメチレンジアンモニウムアジペート共重合体(ナイロン-2,6/6,6)、カプロラクタム/ヘキサメチレンジアンモニウムアジペート/ヘキサメチレンジアンモニウムセバケート共重合体(ナイロン-6,6/6,10)、エチレンアンモニウムアジペート/ヘキサメチレンジアンモニウムアジペート/ヘキサメチレンジアンモニウムセバケート共重合体(ナイロン-6/6,6/6,10)等が挙げられる。これらのうち、2種以上の脂肪族ポリアミド樹脂を混合してもよい。
好ましい脂肪族ポリアミド樹脂としては、ナイロン-6、ナイロン-6,6及びナイロン-6/6,6(ナイロン-6とナイロン-6,6の共重合体)が挙げられる。
芳香族ポリアミド樹脂としては、例えば、メタキシリレンジアミン、パラキシリレンジアミン等の芳香族ジアミンと、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸等のジカルボン酸又はその誘導体との重縮合反応で得られる結晶性芳香族ポリアミド樹脂が挙げられる。
なかでも、ポリメタキシリレンアジパミド(MXD-ナイロン)等の結晶性芳香族ポリアミド樹脂が好ましく、具体例としては、S-6007、S-6011(いずれも三菱ガス化学株式会社製)が例示される。
また、ヘキサメチレンジアミン等の脂肪族ジアミンとテレフタル酸、イソフタル酸等のジカルボン酸又はその誘導体との重縮合反応で得られる非晶性芳香族ポリアミド樹脂(アモルファスナイロン)が挙げられる。
なかでも、ヘキサメチレンジアミン-テレフタル酸-ヘキサメチレンジアミン-イソフタル酸の共重合体等が好ましく、具体例としては、シーラーPA(三井・デュポンポリケミカル株式会社製)等が例示される。
本発明においては、芳香族ポリアミド樹脂が好ましく、結晶性芳香族ポリアミド樹脂がより好ましい。
本フィルムの全成分100質量%において、ポリアミド樹脂(Z)を含有する場合、その含有率は、1~20質量%であることが好ましく、より好ましくは2~10質量%、さらに好ましくは3~7質量%である。ポリアミド樹脂(Z)の含有率が、かかる範囲であれば、本フィルムの耐突き刺し性を大きく損なうことがない又は耐突き刺し性をより良好なものとすることができる。
また、かかる範囲であれば、前記ポリエステル樹脂(X)の含有率が確保できるため、良好な耐薬品性をも併せ持つことが期待できる。なお、本フィルムがA層のみの単層構造の場合、本フィルムにおけるポリアミド樹脂(Z)の含有率は、A層における含有率と等しくなる。
なお、本フィルムが複数のA層のみからなる多層構造の積層フィルムである場合には、ポリアミド樹脂(Z)の含有率は、本フィルム全体における含有率とする。
例えば、本フィルムが、ポリアミド樹脂(Z)の含有率が異なるA層のみからなる積層フィルムであっても、積層フィルム全体としてのポリアミド樹脂(Z)の含有率とする。なお、この場合、各A層中のポリアミド樹脂(Z)の含有率は、A層の全成分100質量%において、上記範囲、具体的には1~20質量%であることが好ましく、より好ましくは2~10質量%、さらに好ましくは3~7質量%を満たすことが好ましい。すなわち、各A層中のポリアミド樹脂(Z)の含有率がかかる範囲を満たした上で、本フィルム全体の含有率を満たすことが好ましい。
<本フィルムの製造方法>
次に、本フィルムの製造方法について説明する。本フィルムは二軸延伸ポリエステルフィルムであることから、まず、未延伸シートを製造し、その後、二方向に延伸させて二軸延伸ポリエステルフィルムを得るとよい。
未延伸シートは、先に述べたポリエステル樹脂(X)、含有し得るポリアミド樹脂(Z)と、必要に応じて配合される、粒子、その他の添加剤とを押出機に供給して適宜混合して、押出機を用いてダイから溶融シートとして押し出し、回転冷却ドラムで冷却固化して得ることが好ましい。この場合、シートの平面性を向上させるためシートと回転冷却ドラムとの密着性を高めることが好ましく、静電印加密着法及び/又は液体塗布密着法が好ましくは採用される。
また、本フィルムが、多層構造である場合には、共押出し法によって複数層を共押出して、多層構造を有する未延伸シートとするとよい。
また、原料となる芳香族ポリエステル樹脂(X)、含有し得るポリアミド樹脂(Z)は、ペレットなどとして、適宜乾燥されたうえで押出機に供給されるとよく、粒子、その他の添加剤などは、適宜ペレットに配合されてもよい。
なお、環状カルボジイミド化合物(Y)は、前述のとおりに用いることができる。
得られた未延伸シートは、次に一軸方向に、さらには二軸方向に延伸される。具体的には、まず未延伸シートを一方向にロール又はテンター方式の延伸機により延伸する。延伸温度は、通常70~120℃、好ましくは80~110℃であり、延伸倍率は通常2.5~7倍、好ましくは3.0~6倍である。
次いで、一段目の延伸方向と直交する方向に延伸するが、その場合、延伸温度は通常70~170℃であり、延伸倍率は通常2.5~7倍、好ましくは3.0~6倍である。
そして、引き続き180~270℃の温度で緊張下又は30%以内の弛緩下で熱処理を行い、二軸延伸ポリエステルフィルムを得ることが好ましい。上記の延伸においては、一方向の延伸を2段階以上で行う方法を採用することもできる。その場合、最終的に二方向の延伸倍率がそれぞれ上記範囲となるように行うのが好ましい。
また、本フィルムの製造には、同時二軸延伸法を採用することもできる。同時二軸延伸法は、前記の未延伸シートを通常70~120℃、好ましくは80~110℃で温度コントロールされた状態で長手方向及び幅方向に同時に延伸し配向させる方法であり、延伸倍率としては、面積倍率で4~50倍、好ましくは7~35倍、さらに好ましくは10~25倍である。
そして、引き続き、170~250℃の温度で緊張下又は30%以内の弛緩下で熱処理を行い、延伸配向フィルムを得ることが好ましい。上述の延伸方式を採用する同時二軸延伸装置に関しては、スクリュー方式、パンタグラフ方式及びリニアー駆動方式等、従来公知の延伸方式を採用することができる。
なお、フィルムの長手方向とは、フィルムの製造工程でフィルムが進行する方向、すなわちフィルムロールの巻き方向をいう。幅方向とは、フィルム面に平行かつ長手方向と直交する方向をいい、すなわち、フィルムロール状としたときロールの中心軸と平行な方向である。
<本フィルムの物性>
本フィルムの単位厚みあたりの突き刺し強度は、340N/mm以上であり、好ましくは370N/mm以上、より好ましくは400N/mm以上、さらに好ましくは450N/mm以上、特に好ましくは500N/mm以上、とりわけ好ましくは550N/mm以上である。かかる範囲であれば、良好な耐突き刺し性を有するといえる。
なお、単位厚みあたり突き刺し強度の上限値は、特に制限されないが、通常700N/mm以下である。
本フィルムの単位厚みあたりの突き刺し強度は、例えばポリエステル樹脂(X)と環状カルボジイミド化合物(Y)の配合割合を適宜調整したり、必要に応じて配合されるポリアミド樹脂(Z)の配合割合を調整したり、PETとPBTを併用する場合は両者の配合割合を調整する等、フィルムの組成を適宜調整することにより所望の範囲にすることができる。
フィルム製造時に押出機を用いて混練する場合は、配合する各成分が相溶するように十分に混練を行うことによっても可能である。なかでも、スクリューの長さL(mm)と同スクリューの直径D(mm)の比であるL/Dが好ましくは15以上、より好ましくは20以上であり、また、好ましくは50以下、より好ましくは40以下である押出機を用いる方法が挙げられる。このような押出機を使用することで、各成分の相溶性をより向上させることが容易となり、樹脂滞留時間が長くなったり樹脂温度が高くなりすぎたりすることなく、熱劣化に伴うフィルム変色、製膜時のアウトガス、ゲル状異物等の発生を抑制しやすい。押出機のスクリュー構成としては、ニーディングユニット、特にらせん状のニーディングユニットを有している構造が、混練性向上のため好ましい。ニーディングユニットとしては1か所又は2か所が好ましい。
押出機のシリンダー内に回転自在に取り付けられたスクリューに複数個の回転ブレードが設けられ、さらに、それら複数個の回転ブレードの間に挿入された状態で、固定ブレードがシリンダー内に設けられている連続捏和機を混練機として用いることも効果的である。
また、溶融混練時の吐出量Q(kg/hr)とスクリュー回転数N(rpm)との比Q/Nを調整することも効果的である。Q/Nは、好ましくは0.1以上、より好ましくは0.2以上であり、また、好ましくは10以下、より好ましくは6以下、さらに好ましくは4以下である。Q/Nを上記範囲とすることより、樹脂温度が高くなりすぎたり、滞留時間が長くなりすぎたりすることによるフィルムの変色や異物の発生を抑制しつつ、配合する各成分を十分に相溶させることが容易となる。
さらには、配合する各樹脂成分、特にPETとPBTとの溶融粘度を近付けることも効果的である。溶融粘度は、分子量や分岐構造により制御することができる。
また、本フィルムの単位厚みあたりの突き刺し強度は、本フィルムを製造する過程における延伸倍率、延伸温度、本フィルムの予熱温度と時間、熱固定温度と時間などを調整することでも、所望の範囲に調整することができる。特に、縦方向及び横方向に延伸される際の延伸倍率を調整することが効果的である。具体的には、縦方向及び/又は横方向の延伸倍率を2.2倍以上とすることが好ましく、2.4倍以上とすることがより好ましく、2.7倍以上とすることがさらに好ましく、3倍以上とすることがよりさらに好ましい。
さらに、横延伸倍率と縦延伸倍率の比(TD/MD)の比は、0.8以上1.7以下であることが好ましい。横延伸倍率と縦延伸倍率の比を一定範囲としつつ、予熱温度を適宜調整したうえで、横延伸時の延伸温度を一定範囲内とし、かつ、延伸後の熱固定温度を一定の温度以上とすることで、単位厚みあたりの突き刺し強度を高めやすくなる。横延伸倍率と縦延伸倍率の比(TD/MD)は、0.9以上1.5以下がより好ましく、1以上1.3以下がさらに好ましい。
本フィルムのヘーズは、10.0%以下であることが好ましく、より好ましくは8.0%以下、さらに好ましくは6.0%以下、特に好ましくは4.0%以下である。かかる範囲であれば、十分な透明性を有する。
なお、下限値は、特に制限されないが、通常0.01%以上である。
また、本フィルムのヘーズが5.0%以下、好ましくは4.0%以下である場合には、透明性が必要な用途、例えば、医薬包装用にも好適に用いることができる。
本フィルムの全光線透過率は、70%以上であることが好ましく、より好ましくは75%以上、さらに好ましくは80%以上、特に好ましくは85%以上である。かかる範囲であれば、十分な透明性を有する。
なお、上限値は、特に制限されないが、通常98%程度であり、96%であってもよい。
また、本フィルムの全光線透過率が80%以上、好ましくは85%以上である場合には、透明性が必要な用途、例えば、医薬包装用にも好適に用いることができる。
本フィルムの厚みは、経済性、生産性及び成形加工性などの観点から、5~50μmであることが好ましく、より好ましくは7~40μm、さらに好ましくは10~30μmである。
厚みが5μm以上であれば、フィルムの強度が十分となり、成形加工時の破れや破断が起きにくくなる。一方で、厚みが50μm以下であれば、フィルムの強度が適度なものとなり、成形追従性が良好となるだけでなく、車載用リチウム電池外装用として用いた際には、金属層(例えば、アルミニウム層)との密着性も良好となる。
なお、本フィルムにおいて、A層以外の層を有する多層構造の場合には、A層の厚みは、本フィルム全体の厚みに対して、80~99%の範囲であることが好ましい。
<用途>
本フィルムは、優れた耐突き刺し性を有し、さらに、耐薬品性をも併せ持つことが期待できることから、リチウムイオン電池、リチウムイオンポリマー電池、鉛蓄電池、ニッケル・水素電池、ニッケル・カドミウム蓄電池、ニッケル・鉄蓄電池、ニッケル・亜鉛蓄電池、酸化銀・亜鉛蓄電池、金属空気電池、多価カチオン電池、キャパシタ、電解コンデンサ等を包装する電気化学セル用包装材(以下、「本包装材」とも称する)として好適に用いることができ、なかでもリチウム電池外装用、とりわけ車載用リチウム電池外装用として好適に用いることができる。このように本包装材は、本包装材を外装部材として用い、電気化学セルを外装部材で挟み込んで外装部材の周縁部を熱融着(ヒートシール)により密封して使用することができる。
したがって、本包装材の好適な形態は、電気化学セルを収納し、周縁部を熱融着することにより該電気化学セルを密封する電気化学セル用包装材料であって、少なくとも本フィルムを備える電気化学セル用包装材である。
また、本包装材の最も好ましい形態は、基材層、接着層、金属層、熱融着層を備え、前記基材層として、本フィルムを使用することである。
なお、前記接着層、金属層及び熱融着層については、特に制限はないが、後述のものが好ましく用いられる。
また、本フィルムは、優れた耐突き刺し性を有することから、医薬包装用としても好適に用いることができる。
<<フィルム積層体>>
本発明のフィルム積層体(以下、「本積層体」とも称する)は、本フィルムの少なくとも片面に金属層を積層していることが好ましい。積層させる金属層は、特に限定されず、金属、金属酸化物、金属及び金属酸化物の複合体等から形成される層が挙げられる。また、金属層は、別途準備した樹脂フィルム等のフィルムに積層されたものであってもよい。具体的には、金属として、例えば、アルミニウム、ニッケル等の金属が挙げられ、その他、酸化ケイ素、アルミナ等を蒸着したフィルム等を用いて形成することができる。これらのうち、優れた成形性、防湿性を有していることから、アルミニウムが好ましい。
アルミニウム層の厚みは、10~60μmが好ましく、より好ましくは12~48μm、さらに好ましくは15~45μmである。厚みが10μm以上であれば、成形時の圧力に耐えることができ、破断が起きにくい。一方で、60μm以下であれば、成形性が良好となる。
本積層体において、本フィルム上に金属層を形成するためには、接着層を介在させる方法が好ましい。
なお、接着層とは、特に限定されないが、粘着剤、粘着シート、接着剤等であり、優れた接着性の観点からは、接着剤が好適に用いられる。前記接着剤としては、例えば、ポリオレフィン系接着剤、アクリル系接着剤、ポリエステル系接着剤、エポキシ系接着剤、ポリウレタン系接着剤等を用いて形成することができる。
また、本積層体は、前記金属層との密着性を向上させるために、本フィルムの少なくとも片面に易接着層を有することが好ましい。易接着層とは、本フィルムと別の層との接着性を向上させることができる層、例えば、金属層との貼り合わせの際に用いられる接着層などとの密着性を向上させる層であり、これにより優れた密着性や接着強度の向上を図ることができる。
易接着層を設ける方法については、特に限定されないが、インラインコーティング、オフラインコーティング等が挙げられ、薄膜化対応や製造工程数削減の観点からは、インラインコーティングが好ましい。インラインコーティングとは、ポリエステルフィルムの製造工程内でコーティングを行う方法であり、より具体的には、ポリエステルを溶融押出してから縦延伸後、横延伸前の段階でコーティングを行う方法である。また、オフラインコーティングとは、ポリエステルフィルムの製膜後に、別工程の塗布装置を用いて易接着層を設ける方法である。
<用途>
本積層体は、優れた耐突き刺し性を有し、さらに、耐薬品性をも併せ持つことが期待できることから、リチウムイオン電池、リチウムイオンポリマー電池、鉛蓄電池、ニッケル・水素電池、ニッケル・カドミウム蓄電池、ニッケル・鉄蓄電池、ニッケル・亜鉛蓄電池、酸化銀・亜鉛蓄電池、金属空気電池、多価カチオン電池、キャパシタ、電解コンデンサ等を包装する電気化学セル用包装材(以下、「本包装材」とも称する)として好適に用いることができ、なかでもリチウム電池外装用、とりわけ車載用リチウム電池外装用として好適に用いることができる。このように本包装材は、本包装材を外装部材として用い、電気化学セルを外装部材で挟み込んで外装部材の周縁部を熱融着(ヒートシール)により密封して使用することができる。
したがって、本包装材の好適な形態は、電気化学セルを収納し、周縁部を熱融着することにより該電気化学セルを密封する電気化学セル用包装材料であって、少なくとも本フィルムを備える電気化学セル用包装材である。
本積層体は、基材層として本フィルムを使用することが好ましく、本フィルム(基材層)/接着層/金属層、又は本フィルム(基材層)/易接着層/接着層/金属層などの形態で用いられる。
また、本包装材の最も好ましい形態は、本積層体、熱融着層を備えることである。
なお、前記熱融着層は、例えばポリプロピレン、ポリエチレン等を用いて形成できる。
<<語句の説明>>
本発明においては、「フィルム」と称する場合でも「シート」を含むものとし、「シート」と称する場合でも「フィルム」を含むものとする。
本発明において、「X~Y」(X,Yは任意の数字)と記載した場合、特にことわらない限り「X以上Y以下」の意と共に、「好ましくはXより大きい」あるいは「好ましくはYより小さい」の意も包含するものである。
また、「X以上」(Xは任意の数字)と記載した場合、特にことわらない限り「好ましくはXより大きい」の意を包含し、「Y以下」(Yは任意の数字)と記載した場合、特にことわらない限り「好ましくはYより小さい」の意も包含するものである。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。
ただし、本発明は、その要旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
<評価方法>
(1)ポリエステルの固有粘度(dL/g)
粒子が配合される場合、粒子を除去したポリエステル1gを精秤し、フェノール/テトラクロロエタン=50/50(質量比)の混合溶媒100mLを加えて溶解させ、30℃で測定した。
(2)単位厚みあたりの突き刺し強度
JIS Z1707;2019に準拠して突刺し強度(N)を測定し、突刺し強度(N)をフィルム厚みで除した値を単位厚みあたりの突刺し強度(N/mm)とした。
(3)フィルムヘーズ、全光線透過率
JIS K7136:2000に準拠し、日本電色工業(株)製ヘーズメーター DH-2000を用いて測定した。
(4)フィルムの厚みは、フィルムを3.5cm角に切り出し、目量1/1000mmのダイアルゲージを用いて測定した。
<使用した材料>
(ポリエステル樹脂(X))
X1:ホモポリエチレンテレフタレート(固有粘度=0.640dL/g)
X2:ホモポリブチレンテレフタレート(三菱エンジニアリングプラスチックス社製、ノバデュラン(登録商標)5008、固有粘度0.85dL/g)
(環状カルボジイミド化合物(Y))
Y1:カルボジスタ(登録商標)グレードTCC-NP(帝人株式会社製)、融点=230℃、1%質量減少温度=365℃、5%質量減少温度=397℃
(ポリアミド樹脂(Z))
Z1:ナイロンMXD6 グレードS6007(三菱ガス化学株式会社製)
(実施例1)
表1に示すとおり原料として、X1及びY1を質量比99.5:0.5で混合した。混合した原料を小型二軸スクリュー押出機に投入し、300℃で溶融押出を行い、60℃に設定した冷却ロール上で冷却固化させることで、未延伸シートを得た。
次いで、得られた未延伸シートを、バッチ式小型二軸延伸機によって、90℃で3.0×3.0の倍率で延伸し、39μmの二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。
得られたポリエステルフィルムの特性は、上記の方法によって評価した。評価結果を表1に示す。
(実施例2~3)
表1に記載の組成で行ったこと、280℃で溶融押出を行ったこと以外は、実施例1と同様に行い、二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。評価結果を表1に示す。
(実施例4)
表1に記載の組成で行ったこと、280℃で溶融押出を行ったこと、40℃で冷却固化を行ったこと、80℃で延伸を行ったこと以外は、実施例1と同様に行い、二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。評価結果を表1に示す。
(比較例1~3)
表1に記載の組成で行ったこと、280℃で溶融押出を行ったこと以外は、実施例1と同様に行い、二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。評価結果を表1に示す。
(比較例4)
表1に記載の組成で行ったこと、280℃で溶融押出を行ったこと以外は、実施例1と同様に行い、二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。評価結果を表1に示す。
表1に示すとおり、実施例の二軸延伸ポリエステルフィルムは、ポリエステル樹脂(X)及び環状カルボジイミド化合物(Y)を所定量含むA層を有することで、耐突き刺し性が向上した。
また、A層が、さらにポリアミド樹脂(Z)を含む場合には、それらの含有率を調整することにより、さらに耐突き刺し性を向上させ得ることができる。一方、比較例1及び4のフィルムは環状カルボジイミド化合物(Y)を含まず、結果として、低い突き刺し強度となった。比較例2及び3のフィルムは、環状カルボジイミド化合物(Y)の量が不足し、ポリエステル樹脂(X)とポリアミド樹脂(Z)との相溶性が不十分であったため、所望する耐突き刺し性を得ることができなかった。また、比較例2及び3のフィルムでは、高いヘーズ値を示し、透明性に劣っていた。
さらに、本フィルムは、ポリエステル樹脂(X)を多く含んでいることから、ポリエステル樹脂(X)が本来有する耐薬品性をも併せ持つことがより期待できる。
本発明の二軸延伸ポリエステルフィルムは、優れた耐突き刺し性を有し、さらに、耐薬品性をも併せ持つことが期待できることから、電池外装用、なかでもリチウム電池外装用、とりわけ車載用リチウム電池外装用として好適に用いることができる。
また、本発明の二軸延伸ポリエステルフィルムが、優れた透明性も有する場合には、医薬包装用としても好適に用いることができる。

Claims (20)

  1. ポリエステル樹脂(X)及び環状カルボジイミド化合物(Y)を含むA層を有し、
    単位厚みあたりの突き刺し強度が340N/mm以上である、二軸延伸ポリエステルフィルム。
  2. 前記環状カルボジイミド化合物(Y)の融点が180℃以上である、請求項1に記載の二軸延伸ポリエステルフィルム。
  3. 前記環状カルボジイミド化合物(Y)の1%質量減少温度が300℃以上である、請求項1に記載の二軸延伸ポリエステルフィルム。
  4. 前記環状カルボジイミド化合物(Y)の5%質量減少温度が320℃以上である、請求項1に記載の二軸延伸ポリエステルフィルム。
  5. 前記環状カルボジイミド化合物(Y)の環状構造が下記式(1)で表される構造である、請求項1に記載の二軸延伸ポリエステルフィルム。

    (式中、Qは、脂肪族基、脂環族基、芳香族基又はこれらの組み合わせである2~4価の結合基であり、ヘテロ原子、置換基を含んでいてもよい。式(1)の化合物はQの炭素原子を共有し多量体化していてもよい。)
  6. ポリエステルフィルムの全成分100質量%において、前記環状カルボジイミド化合物(Y)の含有率が0.4~1.5質量%である、請求項1に記載の二軸延伸ポリエステルフィルム。
  7. 前記ポリエステル樹脂(X)がポリエチレンテレフタレート及び/又はポリブチレンテレフタレートを含む、請求項1に記載の二軸延伸ポリエステルフィルム。
  8. 前記A層が、さらにポリアミド樹脂(Z)を含む、請求項1に記載の二軸延伸ポリエステルフィルム。
  9. 前記ポリアミド樹脂(Z)が芳香族ポリアミド樹脂を含む、請求項8に記載の二軸延伸ポリエステルフィルム。
  10. ポリエステルフィルムの全成分100質量%において、前記ポリアミド樹脂(Z)の含有率が1~20質量%である、請求項8に記載の二軸延伸ポリエステルフィルム。
  11. 厚みが5~50μmである、請求項1に記載の二軸延伸ポリエステルフィルム。
  12. 請求項1~11のいずれか1項に記載の二軸延伸ポリエステルフィルムを備える電気化学セル用包装材料。
  13. 車載用リチウム電池外装用である、請求項12に記載の電気化学セル用包装材料。
  14. 請求項1~11のいずれか1項に記載の二軸延伸ポリエステルフィルムの少なくとも片面に金属層を有する、フィルム積層体。
  15. 前記金属層が接着層を介して積層される、請求項14に記載のフィルム積層体。
  16. 請求項14に記載のフィルム積層体を備える、電気化学セル用包装材料。
  17. 車載用リチウム電池外装用である、請求項16に記載の電気化学セル用包装材料。
  18. 請求項12に記載の電気化学セル用包装材料を備える電池。
  19. 請求項16に記載の電気化学セル用包装材料を備える電池。
  20. 請求項1~11のいずれか1項に記載の二軸延伸ポリエステルフィルムの製造方法であって、
    縦方向及び横方向に延伸する工程を備え、
    縦方向及び/又は横方向の延伸倍率が2.2倍以上であり、
    前記環状カルボジイミド化合物(Y)の含有率を0.4質量%以上とする、二軸延伸ポリエステルフィルムの製造方法。
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