JP2024080903A - 情報処理システム、情報処理方法及びコンピュータプログラム - Google Patents

情報処理システム、情報処理方法及びコンピュータプログラム Download PDF

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【課題】 より好適に交通事故の危険を知らせる。【解決手段】 道路上に設置されたセンサにより検出されたデータに基づいて、前記道路の所定範囲における交通事故の危険度の高低を判定する制御部を備える情報処理システム。【選択図】 図1

Description

本開示は、情報処理システム、情報処理方法及びコンピュータプログラムに関する。
従来より、横断歩道における交通事故を抑制するための技術が提案されている。特許文献1には、歩行者用信号機の近傍に取り付けられたカメラにより、赤信号を無視して道路を横断しようとする歩行者を検出し、当該歩行者に対して音を発したり、光を照射したりすることで、当該歩行者による交通違反を抑制するシステムが開示されている。
特許文献2には、歩きスマホによる交通事故を抑制するための技術が開示されている。具体的には、横断歩道の上方にビデオカメラを設置し、信号待ちをしている歩行者のうち携帯端末を操作している操作者を検出する。そして、当該操作者が歩行者用信号灯の赤信号や青信号の点滅を無視して横断歩道の横断を開始した場合に、スピーカから警告音を出力する。
特開2017-49887号公報 特開2020-113185号公報
特許文献1,2の技術では、例えば赤信号を無視した歩行者に警告を行う。しかしながら、実際の道路上では、交通事故につながるおそれのある危険な状況は様々であり、かつその危険度についても、軽い状況から重い状況まで様々である。
例えば、これらの状況のすべてについてスピーカから警告音を発するように構成すると、警告音が頻回に発せられることになり、歩行者等の警戒心が薄れるとともに、近隣の住民等に不快感を与えるおそれがある。このため、より好適に歩行者等に交通事故の危険度を知らせる必要がある。
本開示は、かかる従来の問題点に鑑み、より好適に交通事故の危険を知らせることができる情報処理システム等を提供することを目的とする。
本開示の情報処理システムは、道路上に設置されたセンサにより検出されたデータに基づいて、前記道路の所定範囲における交通事故の危険度の高低を判定する制御部を備える情報処理システムである。
本開示の情報処理方法は、道路上に設置されたセンサにより検出されたデータに基づいて、前記道路の所定範囲における交通事故の危険度の高低を判定する情報処理方法である。
本開示のコンピュータプログラムは、コンピュータに、道路上に設置されたセンサにより検出されたデータに基づいて、前記道路の所定範囲における交通事故の危険度の高低を判定させる、コンピュータプログラムである。
本開示によれば、より好適に交通事故の危険を知らせることができる。
図1は、実施形態に係る情報処理システムを例示する図である。 図2は、実施形態に係る情報処理システムを例示するブロック図である。 図3は、実施形態に係る情報処理方法の一例を示すフローチャートである。 図4は、図3の危険度判定工程のサブルーチンを示す図である。 図5は、実施形態に係る危険度判定の一例を説明する図である。 図6は、実施形態に係る危険度判定の一例を説明する図である。 図7は、実施形態に係る危険度判定の一例を説明する図である。 図8は、変形例に係るセンサを示す図である。 図9は、変形例に係る情報処理方法を示すフローチャートである。
<本開示の実施形態の概要>
以下、本開示の実施形態の概要を列記して説明する。
(1)本開示の情報処理システムは、道路上に設置されたセンサにより検出されたデータに基づいて、前記道路の所定範囲における交通事故の危険度の高低を判定する制御部を備える情報処理システムである。
交通事故の危険度の高低を判定することで、特に危険度の高い場合に限って歩行者又は車両等に交通事故の危険を知らせる等、より好適に交通事故の危険を知らせることができる。
(2)前記(1)の情報処理システムにおいて、前記センサは、前記道路上に存在する移動体の位置及び速度に関する情報を、前記データとして検出してもよい。この場合、前記制御部は、前記データから取得される前記位置及び前記速度に基づいて、前記移動体が現在以降に移動する予測範囲をそれぞれ算出し、前記予測範囲に基づいて、前記危険度の高低を判定してもよい。
交通事故の危険度の高低は、交通事故が実際に発生するよりも前に判定する必要がある。情報処理システムでは、移動体が現在以降に移動する予測範囲に基づいて危険度の高低を判定するため、交通事故の危険度を適時に判定することができる。
(3)前記(2)の情報処理システムにおいて、前記センサは、複数の前記移動体のそれぞれの前記位置及び前記速度に関する情報を、前記データとして検出してもよい。この場合、複数の前記移動体は、前記道路のうち車道を横断する、又は前記道路のうち前記車道の脇にある歩道を通行する第1移動体と、前記車道を通行する第2移動体と、を含んでもよく、前記制御部は、現在以降の所定の時点において、前記第1移動体の前記予測範囲である第1予測範囲の少なくとも一部が、前記第2移動体の前記予測範囲である第2予測範囲と重複する場合に、前記危険度を、前記第1予測範囲が前記第2予測範囲と重複しない場合よりも高く判定してもよい。
このように構成することで、第1移動体と第2移動体とが衝突する交通事故が発生する蓋然性が高い状況を適時に判定することができる。
(4)前記(2)の情報処理システムにおいて、前記移動体は、前記道路のうち車道を横断する、又は前記道路のうち前記車道の脇にある歩道を通行する第1移動体を含んでもよく、前記制御部は、現在以降の所定の時点において、前記第1移動体の前記予測範囲である第1予測範囲の少なくとも一部が、前記車道のうち横断歩道のない第1領域と重複する場合に、前記危険度を、前記第1予測範囲が前記第1領域と重複しない場合よりも高く判定してもよい。
このように構成することで、第1移動体による車道の乱横断等、第1移動体が交通事故に合う蓋然性が高い状況を適時に判定することができる。
(5)前記(1)から前記(4)のいずれかの情報処理システムにおいて、前記センサは、前記道路のうち横断歩道を含む第2領域と、前記第2領域よりも前記道路の脇に近い第3領域と、を見下ろすように設置されてもよい。この場合、ミリ波帯の検知信号により前記第2領域に存在する移動体を検出するミリ波センサと、イメージセンサにより前記第3領域に存在する移動体を検出するカメラと、を含んでもよく、前記制御部は、前記ミリ波センサにより検出された前記データである第1データと、前記カメラにより検出された前記データである第2データと、に基づいて、前記危険度の高低を判定してもよい。
このように構成することで、ミリ波センサ及びカメラの機能を補完し合うことができるため、より好適に危険度の高低を判定することができる。
(6)前記(1)から前記(5)のいずれかの情報処理システムにおいて、前記制御部は、前記危険度の高低として、第1レベルと、前記第1レベルよりも前記危険度が高いことを示す第2レベルと、前記第2レベルよりも前記危険度が高いことを示す第3レベルと、を判定してもよい。
このように危険度の高低を細分化して判定することで、所定範囲を通行する移動体等に対して、より正確に危険度を知らせることができる。
(7)前記(6)の情報処理システムにおいて、前記制御部は、前記第2レベルと判定した場合に、前記所定範囲に存在する移動体又は前記所定範囲に向かって移動する移動体に対して、光により前記危険度を知らせる第1報知部から光を発させてもよく、前記第3レベルと判定した場合に、前記所定範囲に存在する移動体又は前記所定範囲に向かって移動する移動体に対して、音により前記危険度を知らせる第2報知部から音を発させてもよい。
このように構成することで、特に危険度の高い第3レベルと判定された場合に、第2報知部から音を発させ、それよりも低い第2レベルと判定された場合には第1報知部から光を発させることで移動体に危険度を知らせることができる。これにより、移動体に適度な頻度にて危険度を知らせることができる。
(8)前記(1)から前記(7)のいずれかの情報処理システムにおいて、前記センサは、前記道路上における音を検出してもよい。この場合、前記制御部は、前記道路上における音に異常音が含まれる場合に、前記危険度を、前記異常音が含まれない場合よりも高く判定してもよい。
このように構成することで、道路上に障害物が設置されている場合であっても、道路上で発生する音をある程度検出することができ、危険度の高低の判定の質を維持することができる。
(9)前記(8)の情報処理システムにおいて、前記制御部は、交通信号機により前記所定範囲への車両の進入が許可されていない状態で、前記所定範囲における車両の走行音が時間の経過とともに大きくなる場合に、前記異常音が含まれると判定してもよい。
このような音が検出されている場合、所定範囲への進入が許可されていないにもかかわらず、車両が減速せずに所定範囲へ近づいているおそれが高く、信号無視等により交通事故が発生する蓋然性が高い。このような音を異常音と判定することで、交通事故が発生する蓋然性が高い状況を判定することができる。
(10)前記(1)から前記(9)のいずれかの情報処理システムにおいて、前記センサは、前記道路のうち前記所定範囲よりも上流側に位置する領域において前記所定範囲に向かって通行する車両を検出してもよい。この場合、前記制御部は、前記車両の速度が所定速度よりも速い場合に、前記危険度を、前記車両の速度が前記所定速度よりも遅い場合よりも高く判定してもよい。
このように構成することで、高速で走行する車両を所定範囲よりも上流側の領域にて検出するため、所定範囲を通行する歩行者等へ適時に危険を知らせることができる。
(11)本開示の情報処理方法は、道路上に設置されたセンサにより検出されたデータに基づいて、前記道路の所定範囲における交通事故の危険度の高低を判定する情報処理方法である。
交通事故の危険度の高低を判定することで、特に危険度の高い場合に限って歩行者又は車両等に交通事故の危険を知らせる等、より好適に交通事故の危険を知らせることができる。
(12)本開示のコンピュータプログラムは、コンピュータに、道路上に設置されたセンサにより検出されたデータに基づいて、前記道路の所定範囲における交通事故の危険度の高低を判定させる、コンピュータプログラムである。
交通事故の危険度の高低を判定することで、特に危険度の高い場合に限って歩行者又は車両等に交通事故の危険を知らせる等、より好適に交通事故の危険を知らせることができる。
<本開示の実施形態の詳細>
以下、図面を参照して、本開示の実施形態の詳細を説明する。
[1.情報処理システム]
[1.1 情報処理システムの全体構成]
図1は、本実施形態の情報処理システム1の構成例を示す道路平面図である。
図2は、情報処理システム1の構成例を示すブロック図である。
情報処理システム1は、道路R1の所定範囲M1における交通事故の危険度(以下、単に「危険度」と称する。)の高低を判定する機能と、危険度の高低に応じて道路R1上の移動体9に危険度を報知する機能と、ネットワークN1を介して携帯端末4及び車載装置5に危険度を通知する機能と、を有する。情報処理システム1は、制御部11を含む情報処理装置10と、道路R1上に設置された複数のセンサ20と、道路R1上に存在する複数の移動体9に危険度を知らせる複数の報知部30と、を備える。
道路R1は、車道R2と、車道R2の脇にある歩道R3と、を含む。車道R2は、横断歩道C1を含む。車道R2には、車両の通行の許否を示す交通信号機61が設けられている。また、横断歩道C1には、歩行者等の通行の許否を示す交通信号機62が設けられている。
複数の移動体9は、第1移動体Hxと、第2移動体V1と、を含む。第2移動体V1は、例えば車両(自動車、原動機付自転車、軽車両、トロリーバス等)である。第2移動体V1は、路面電車等、車道R2を通行する物体であれば特に限定されない。図1では、第2移動体V1の例として、横断歩道C1に向かって直進する方向に進入予定の車両V1aと、左折により横断歩道C1に進入予定の車両V1bとを示している。
第1移動体Hxは、例えば、歩行者又は自転車であり、主に歩道R3を通行するか、又は車道R2を横断する。図1では、第1移動体Hxの例として、歩行者H1,H2,H3,H4,H5を示している。
歩行者H1は、交通信号機62が青灯から赤灯に変わるまでに横断歩道C1を渡りきれない者である。歩行者H2は、歩きながら携帯端末4(例えば、スマートフォン)を操作している者である。歩行者H2は、例えば横断歩道C1へ左折により進入しようとしている車両V1bに気が付きにくい。
歩行者H3は、視力が比較的弱く、白杖を携えている者である。なお、歩行者H3は、足腰が比較的弱く、自身の体を支えるために杖を携えている者であってもよい。例えば、歩行者H3は横断歩道C1の途中で転倒するおそれや、交通信号機62が青灯から赤灯に変わるまでに横断歩道C1を渡りきれないおそれが比較的高い。
歩行者H4は、車椅子に乗っている者である。歩行者H4は、立位の歩行者(例えば歩行者H1)に比べて頭の位置が低いため、例えば横断歩道C1へ左折により進入しようとしている車両V1bの死角に入り、車両V1bの運転手に気付かれないおそれが比較的高い。また、歩行者H4は、交通信号機62が青灯から赤灯に変わるまでに横断歩道C1を渡りきれないおそれが比較的高い。歩行者H5は、歩道R3から、横断歩道C1のない車道R2へ飛び出している者である。
情報処理装置10は、例えば道路R1上において交通信号機62を支持する支柱71に設けられている。なお、情報処理装置10は、情報処理システム1のサービス提供者の管理センター等、道路R1とは離れた位置に設置されていてもよい。この場合、情報処理装置10は、インターネット等のネットワークN1を介して複数のセンサ20及び複数の報知部30と無線通信を行う。また、情報処理装置10は、ネットワークN1を介して携帯端末4及び車載装置5と無線通信を行う。
携帯端末4は、例えばスマートフォンであり、第1移動体Hxが携帯している。車載装置5は、例えばナビゲーション装置であり、第2移動体V1に搭載されている。情報処理装置10は、例えば危険度を含む通知情報をネットワークN1を介して携帯端末4及び車載装置5に送信することで、携帯端末4及び車載装置5に危険度を通知する。通知情報を受信した携帯端末4及び車載装置5は、それぞれの表示部に危険度に関する情報を表示する。
複数のセンサ20は、例えば道路R1の所定範囲M1を監視する。所定範囲M1は、例えば横断歩道C1と、横断歩道C1の前後の車道R2と、横断歩道C1に隣接する歩道R3とを含む。複数のセンサ20は、所定範囲M1を範囲M1a,M1bに分割してそれぞれ監視するセンサ21,22と、所定範囲M1よりも上流に位置する車道R2を監視するセンサ23と、を含む。センサ21が監視する範囲M1aと、センサ22が監視する範囲M1bは、重複していてもよい。
複数のセンサ20は、道路R1上に存在する複数の移動体9の位置及び速度に関するデータD1をそれぞれ検出する。複数のセンサ20は、例えば、イメージセンサを含むカメラであり、動画データ又は複数の画像データをデータD1として取得する。また、複数のセンサ20は、ミリ波帯の検知信号により複数の移動体9の位置及び速度をそれぞれデータD1として検出するミリ波センサであってもよい。複数のセンサ20のうち、一部のセンサ(例えばセンサ21,22)がカメラであってもよく、残りのセンサ(例えばセンサ23)がミリ波センサであってもよい。
複数の報知部30は、第1報知部31と、第2報知部32と、を含む。第1報知部31は、所定範囲M1に存在する移動体9又は所定範囲M1に向かって移動する移動体9に対して、光により交通事故の危険度を知らせる。第1報知部31は、例えば電光掲示板、又は回転灯である。図1では、交通信号機61の上部に第1報知部31としての電光掲示板が設置され、所定範囲M1に向かって移動する車両V1aに危険度を報知する例を示している。なお、第1報知部31は、例えば交通信号機62の付近に設けられ、横断歩道C1を渡る歩行者H1等に対して危険度を報知してもよい。
第2報知部32は、移動体9に対して音により交通事故の危険度を知らせる。図1では、所定範囲M1に存在する第1移動体Hxに危険度を知らせる第2報知部32aと、所定範囲M1に向かって移動する第2移動体V1に危険度を知らせる第2報知部32bとを、第2報知部32の例として示している。
第2報知部32は、例えばスピーカである。第2報知部32は、例えば所定範囲M1に向けて集中的に音を発する指向性スピーカであってもよい。より具体的には、第2報知部32は、所定範囲M1内の1個の移動体9(例えば歩行者H1)に向けて集中的に音を発する指向性スピーカであってもよい。
[1.2 情報処理装置の構成]
図2を参照する。情報処理装置10は、制御部11と、記憶部12と、通信部13と、読取部14と、を備える。これら各部11~14は、電気的に接続されている。
制御部11は、例えばプロセッサ等の回路構成(Circuitry)を含む。制御部11は、具体的には、1個又は複数個のCPU(Central Processing Unit)を含む。制御部11に含まれるプロセッサは、GPU(Graphics Processing Unit)であってもよい。制御部11は、記憶部12に記憶されているコンピュータプログラムを読み出して、各種の演算及び制御を実行する。
記憶部12は、揮発性メモリと、不揮発性メモリと有する。揮発性メモリは、例えばRAM(Random Access Memory)を含む。不揮発性メモリは、例えばフラッシュメモリ、HDD、SSD(Solid State Drive)又はROM(Read Only Memory)等を含む。記憶部12は、例えば、不揮発性メモリにコンピュータプログラム及び各種のパラメータを記憶している。
通信部13は、通信線を介して、複数のセンサ20及び複数の報知部30と有線通信する通信インターフェースを含む。通信部13は、例えばアンテナを有し、各種の無線通信方式(例えば4G等の移動通信方式、又はWi-Fi(登録商標)等の近距離無線通信)により複数のセンサ20及び複数の報知部30と無線通信する通信インターフェースを含んでもよい。また、通信部13は、ネットワークN1を介して、携帯端末4及び車載装置5と無線通信する通信インターフェースを含む。
読取部14は、コンピュータが読取り可能な記録媒体15から情報を読み取る。記録媒体15は、例えばCD、DVD等の光学ディスク又はUSBフラッシュメモリである。読取部14は、例えば光学ドライブ又はUSB端子である。記録媒体15にはコンピュータプログラム及び各種のパラメータが記録されており、記録媒体15を読取部14に読み取らせることで、コンピュータプログラム及び各種のパラメータが記憶部12の不揮発性メモリに記憶される。
[1.3 情報処理方法]
図3は、実施形態に係る情報処理方法の一例を示すフローチャートである。図3では、制御部11が記憶部12に記憶されているコンピュータプログラムを読み出して実行する各種の工程を示している。
はじめに、制御部11は、複数のセンサ20からデータD1を取得する(ステップS11)。例えば、センサ21,22から所定範囲M1の画像データを取得し、センサ23から車道R2を走行する第2移動体V1の位置及び速度を取得する。
次に、制御部11は、データD1に基づいて、危険度の高低を判定する危険度判定工程を実行する(ステップS12)。危険度判定工程において、制御部11は、例えば所定範囲M1における危険度の高低として、第1レベル(安全)、第2レベル(注意)及び第3レベル(危険)という3段階のレベルを判定する。
第1レベル(安全)は、通常程度の危険度である。所定範囲M1において、交通事故の危険度が高まるような所定の事象が生じていない場合に、制御部11は危険度が第1レベルであると判定する。
第2レベル(注意)は、第1レベルよりも高い危険度である。例えば、所定範囲M1に、交通信号機62が青灯から赤灯に変わるまでの間に横断歩道C1を渡りきれないことが予測される者(歩行者H1)、歩きスマホをしている者(歩行者H2)、白状を持っている者(歩行者H3)、又は車いすに乗っている者(歩行者H4)がいる場合、第1レベルよりも交通事故が生じる蓋然性が高い。このような場合に、制御部11は危険度が第2レベルであると判定する。
危険度が第2レベルである場合、第1移動体Hxは、例えば横断歩道C1の横断を止めて途中で引き返したり、横断歩道C1を急いで渡り切ったりする等の対応を検討する必要が生じる。また、第2移動体V1は、減速したり、停止したりする等の対応を検討する必要がある。
第3レベル(危険)は、第2レベルよりも高い危険度である。例えば、交通信号機62が赤灯であるにもかかわらず、横断歩道C1上に第1移動体Hxがいる場合に、制御部11は危険度が第3レベルであると判定する。他にも、車道R2のうち横断歩道のない領域である第1領域B1に進入している者(歩行者H5)がいる場合に、制御部11は危険度が第3レベルであると判定する。
危険度が第3レベルである場合、第1移動体Hxは、急いで歩道R3に退避する必要がある。また、第2移動体V1は、減速又は停止する必要がある。
図4は、図3の危険度判定工程のサブルーチンを示す図である。
制御部11は、データD1に基づいて、複数の移動体9の位置及び種類をそれぞれ判定する(ステップS201)。例えば、制御部11は、画像データに対してパターンマッチングを行うことで、画像データに写る複数の移動体9が、自動車、自転車又は歩行者のいずれであるかを判定する。なお、判定の結果、データD1において移動体9が含まれていない場合、制御部11は危険度判定工程を終了して、次のステップS13に進む。また、この場合において、後述の第1報知部31又は第2報知部32からの出力がなされているときには、その出力を停止したうえで、次のステップS13に進む。
移動体9が自転車である場合、その進行方向に基づいて、車道R2を通行している自転車であるか、歩道R3又は横断歩道C1を通行している自転車であるかを判定する。また、移動体9が歩行者である場合、子供か、大人か、歩きスマホをしているか、白杖等の杖を持っているか、車椅子に乗っているか、等のより細分化された種類を判定する。制御部11は、複数の移動体9の位置及び種類について判定した移動体情報を、記憶部12に記憶させる。
なお、制御部11はパターンマッチング以外の処理により、移動体9の位置及び種類を判定してもよい。例えば、制御部11は移動体9の種類について学習させた学習済モデルにデータD1を入力することで、移動体9の種類がラベリングされた出力データを取得してもよい。
ステップS202に示すように、制御部11は、移動体9の種類に応じて、危険度のレベル判定を行う。なお、データD1に複数の移動体9が含まれている場合、制御部11は複数の移動体9ごとにステップS202を実行する。例えば、データD1に第1移動体Hx及び第2移動体V1の両方が含まれている場合、制御部11は後述のステップS211以降の処理と、ステップS221以降の処理を、順番に実行してもよいし、並行して実行してもよい。
制御部11は、ステップS201にて判定した移動体9が第1移動体Hxである場合、移動体9が所定対象であるか否かを判定する(ステップS211)。ここで、所定対象は、例えば車両の通行時に見かけた場合に、特に運転に気をつけるべき対象である。所定対象の具体例を以下に列記する。
<所定対象の具体例>
・子供(例えば、身長120cm以下)
・歩きスマホをしている者(歩行者H2)
・白杖等の杖を持っている者(歩行者H3)
・車椅子に乗っている者(歩行者H4)
制御部11は、第1移動体Hxが所定対象に該当する場合(ステップS211のYES)、危険度が第2レベルであると判定する(ステップS212)。この場合、制御部11は第1報知部31から光を発させることで、移動体9に対して注意を促す(ステップS213)。例えば、図1のように、制御部11は第1報知部31に「!注意!歩行者あり」という文字を表示させることで、所定範囲M1に向かって移動する第2移動体V1に対して注意を促す。制御部11は、第1報知部31における出力を後述のステップS215を実行するまで継続させる。なお、制御部11は、第1報知部31による出力中において、データD1に基づいて所定対象に該当する第1移動体Hxが検出されなくなった時点で、ステップS214及びステップS215を実行中の処理に割り込ませて実行してもよい。
制御部11は、第1移動体Hxが所定対象に該当しない場合(ステップS211のNO)、危険度が第1レベルであると判定する(ステップS214)。この場合、第1報知部31がステップS213による出力を実行中であるときには、制御部11は第1報知部31による出力を停止させる(ステップS215)。例えば、制御部11は第1報知部31を消灯させる。
次に、制御部11は、第1移動体Hxの速度、姿勢及び向きを推定する(ステップS216)。例えば、制御部11はデータD1に含まれている複数の画像データを時系列順に分析することで、画像データに含まれている歩行者H1の歩行速度、手の動かし方、手を動かす周期、顔の向き及び身体の向きを推定し、これらの推定結果を「姿勢情報」として記憶部12に記憶させる。第1移動体Hxの姿勢及び向きを推定に際して、制御部11は、いずれの種類の画像認識処理を実行してもよい。
続いて、制御部11は、ステップS201において取得した第1移動体Hxの位置と、ステップS216において取得した姿勢情報とに基づいて、第1移動体Hxが現在以降に移動する予測範囲である第1予測範囲A1を算出する(ステップS217)。例えば、制御部11は、現在から3秒後までの間に第1移動体Hxが移動する予測範囲を第1予測範囲A1として算出する。
第1予測範囲A1は、例えば、第1移動体Hxの位置及び速度に基づいて、第1移動体Hxの前方に広がる放射状の領域として算出される。また、第1予測範囲A1は、LSTM(Long Short Term Memory)等のAI技術に基づく軌跡予測によって算出されてもよい。この場合、制御部11は、第1移動体Hxの位置及び速度の他に、第1移動体Hxの手の動かし方、顔及び身体の向き等を、学習済みモデルに入力することで、第1予測範囲A1を取得する。
図5は、実施形態に係る危険度判定の一例を説明する図である。制御部11は、算出した第1予測範囲A1が所定の第1領域B1,B2と重複しているか否かを判定し(ステップS218)、第1予測範囲A1の少なくとも一部が第1領域B1,B2と重複する場合に(ステップS218のYES)、危険度が第3レベルであると判定する(ステップS203)。
第1領域B1,B2は、第1移動体Hxが通行すると危険度が特に高くなる領域である。第1領域B1は、車道R2のうち横断歩道C1のない領域である。図5の領域X1として示すように、歩道R3に存在する歩行者の第1予測範囲A1a(第1予測範囲A1の一例)の少なくとも一部が第1領域B1と重複する場合、当該歩行者が車道R2を乱横断するおそれが高い。この場合、当該歩行者が車道R2を通行する車両と衝突する交通事故が発生する蓋然性が高くなるため、制御部11は危険度を最も高い第3レベルに判定する。
第1領域B2は、交通信号機62が赤灯色となっている状態の横断歩道C1である。制御部11は、例えば画像データに写る交通信号機62に基づいて交通信号機62の灯色パターンを予測し、現在以降の所定の時点における交通信号機62の灯色を推定する。これにより、制御部11は、当該所定の時点において、横断歩道C1が第1領域B2に該当するか否かを判定する。
図5に示すように、歩行者の第1予測範囲A1b(第1予測範囲A1の一例)の少なくとも一部が第1領域B2と重複する場合、当該歩行者が交通信号機62を無視して横断歩道C1を渡るおそれが高い。この場合、当該歩行者が車両と衝突する交通事故が発生する蓋然性が高くなるため、制御部11は危険度を最も高い第3レベルに判定する。
図4を参照する。制御部11は、ステップS201にて判定した移動体9が第2移動体V1である場合、第2移動体V1の速度が所定速度を超過しているか否かを判定する(ステップS221)。
まず、制御部11は、データD1に基づいて、第2移動体V1の速度を算出する。例えば、制御部11は、複数の画像データを時系列順に分析することで、画像データに含まれている第2移動体V1の速度を算出する。また、データD1にミリ波センサが検出した第2移動体V1の速度情報が含まれている場合、制御部11は当該速度情報をそのまま用いてもよい。
次に、制御部11は、算出した速度が所定速度を超えるか否かを判定する。所定速度は、例えば車道R2の法定速度に所定のマージン値を加えた値である。例えば、車道R2の法定速度が40km/hである場合、マージン値として30を加えた70km/hを所定速度に設定する。また、所定速度は法定速度に所定の係数を乗算した値であってもよい。例えば、車道R2の法定速度が40km/hである場合、係数として1.75を掛けた70km/hを所定速度に設定する。
所定速度を超過する速度で走行する第2移動体V1は交通事故を発生させる蓋然性が非常に高い。このため、制御部11は、第2移動体V1の速度が所定速度を超える場合に(ステップS221のYES)、危険度を最も高い第3レベルに判定する(ステップS222)。そして、制御部11は第2報知部32から音を発させることで、移動体9に対して注意を促す(ステップS223)。
例えば、制御部11は第2報知部32aに「注意、車接近中」という音声を発させたり、ブザーを発させたりすることで、所定範囲M1を通行する第1移動体Hxに対して注意を促す。また、制御部11は第2報知部32bに「速度超過検出中」という音声を発させることで、所定範囲M1に向かって移動する第2移動体V1に対して注意を促す。制御部11は、例えば、第2報知部32における出力を一定時間だけ実行させた後、当該出力を停止させる。
図6は、実施形態に係る危険度判定の一例を説明する図である。以下、ステップS221からステップS223の別パターンを説明する。図1において、複数のセンサ20は、所定範囲M1付近の車道R2を監視するセンサ23の他に、道路R1のうち所定範囲M1よりも上流側に位置する領域M2を監視するセンサ24を含んでもよい。領域M2は、例えば所定範囲M1の100~300m上流側に位置する領域であってもよいし、所定範囲M1の上流側に位置する交差点であってもよい。
センサ24は、領域M2において所定範囲M1に向かって通行する第2移動体V1(車両)を検出する。制御部11は、センサ24により検出されたデータD1に基づいて、第2移動体V1の速度を算出し、当該速度が所定速度よりも速い場合に、危険度を第3レベルに判定する(ステップS222)。この場合、制御部11は第2報知部32に音を発させることで(ステップS223)、所定範囲M1に高速で走行する第2移動体V1が接近していることを報知する。
例えば、高速で走行する第2移動体V1を所定範囲M1の付近において検出しても、所定範囲M1を通行する歩行者等への報知が間に合わない場合がある。図6の例では、高速で走行する第2移動体V1を所定範囲M1よりも上流側の領域M2にて検出するため、所定範囲M1を通行する歩行者等へ適時に危険を知らせることができる。
次に、制御部11は、ステップS201において取得した第2移動体V1の位置と、ステップS221において取得した第2移動体V1の速度とに基づいて、第2移動体V1が現在以降に移動する予測範囲である第2予測範囲A2を算出する(ステップS224)。第2予測範囲A2は、例えば、第2移動体V1の位置及び速度に基づいて、第2移動体V1の前方に広がる放射状の領域として算出される。
図7は、実施形態に係る危険度判定の一例を説明する図である。制御部11は、ステップS217にて算出した第1予測範囲A1の少なくとも一部が、ステップS224にて算出した第2予測範囲A2に重複しているか否かを判定する(ステップS219)。そして、第1予測範囲A1の少なくとも一部が第2予測範囲A2と重複する場合に(ステップS219のYES)、危険度が第3レベルであると判定する(ステップS203)。
図7の領域X2として示すように、第1移動体Hx(歩行者等)の第1予測範囲A1の少なくとも一部が、第2移動体V1(車両等)の第2予測範囲A2と重複する場合、第1移動体Hxと第2移動体V1とが衝突するおそれが高い。このため、このような場合に、制御部11は危険度を最も高い第3レベルに判定する。
ステップS203の後、制御部11は危険度の判定結果をログデータとして記憶部12に記録させる(ステップS204)。例えば、制御部11は、以下の(i)から(iv)までのデータをそれぞれ紐づけた状態で、テーブル形式のログデータとして記憶部12に記憶させる。
<ログデータの一例>
(i)危険度のレベル
(ii)判定の原因(所定範囲M1に所定対象が存在すること、第1予測範囲A1の少なくとも一部が第1領域B1に重複していること、等)
(iii)判定の基礎となったデータD1、又はそのデータD1のファイル名
(iv)判定の基礎となったデータD1の記録時刻
また、制御部11は、記憶部12に記憶させたログデータを通信部13にネットワークN1を介して外部のサーバへ送信させる。制御部11は、定期的にログデータを送信させてもよいし、サーバの要求に応じてログデータを送信させてもよいし、第3レベルを含むログデータ等、所定の条件を満たすログデータが記憶部12に記録された場合に、ログデータを送信させてもよい。サーバは、受信したログデータを蓄積し、所定範囲M1等における交通分析(交通リスクの分析等)を行う。
ここで、制御部11は、第1予測範囲A1の少なくとも一部が、第1領域B1,B2及び第2予測範囲A2のいずれとも重複しない場合(ステップS218,S219のいずれにおいてもNOとなる場合)、ステップS203をスキップしてステップS204に進む。以上により、危険度判定工程(ステップS12)が終了する。
図3を参照する。制御部11は、危険度判定工程において危険度を第3レベルに判定した場合(ステップS13のYES)、制御部11は第2報知部32から音を発させることで、移動体9に対して注意を促す(ステップS14)。例えば、ステップS223において既に第2報知部32から音が発されている場合には、その出力を継続させる。
一方で、制御部11は、危険度判定工程において危険度を第3レベルに判定していない場合(ステップS13のNO)、制御部11は第2報知部32からの出力を行わない(ステップS17)。例えば、ステップS223等において既に第2報知部32から音が発されている場合には、その出力を停止させる。
ステップS14の後、制御部11は、危険度を含む通知情報を通信部13にネットワークN1を介して端末装置4及び車載装置5に送信させる(ステップS15)。通信部13は、具体的には、所定範囲M1を通行中の移動体9が有する端末装置4及び車載装置5と、所定範囲M1に向かって移動している移動体9が有する端末装置4及び車載装置5とに、通知情報を送信する。
通知情報は、例えば所定範囲M1の場所と、危険度の高低を示す文字情報とを含む。通知情報を受信した携帯端末4及び車載装置5は、それぞれの表示部に危険度に関する情報を表示する。例えば、車載装置5は、「100メートル先の交差点、歩行者あり、通行注意」という音声を出力する。これにより、移動体9は所定範囲M1の通行に注意を払うことができる。なお、ステップS14,S15の実行順序は入れ替わってもよい。
最後に、制御部11は所定範囲M1の監視を継続するか否かを判定する(ステップS16)。例えば、制御部11は所定範囲M1の通行量が比較的多い日中の時間帯(例えば、午前8時から午後8時まで)に限って所定範囲M1の監視を行う。そして、それ以外の時間帯について所定範囲M1の監視を停止する。これにより、例えば深夜帯において第2報知部32から音が発されることによる騒音問題を抑制することができる。
制御部11は、時間帯等の所定条件を満たす場合、監視を継続すると判定してステップS11に戻る。一方で、制御部11は、当該所定条件を満たさない場合、監視を停止して一連の情報処理を終了する。
情報処理システム1では、危険度の高低を判定する。具体的には、危険度を第1レベル、第2レベル及び第3レベルという複数の段階に判定する。これにより、特に危険度の高い場合に限って歩行者又は車両等に交通事故の危険を知らせる等、より好適に交通事故の危険を知らせることができる。そして、危険度の高低に応じて、移動体9への報知方法を変える。具体的には、第2レベルと判定された場合には光により移動体9へ危険度を知らせる一方で、第2レベルよりも危険度が高い第3レベルと判定された場合には音により移動体9へ危険度を知らせる。
音により移動体9に危険度を知らせる場合、光により移動体9に危険度を知らせる場合よりも移動体9からの注意を引きやすい。一方で、第2報知部32から音を頻回に発させると、移動体9が音に慣れてしまい、注意が有効に払われなくなるおそれがある。また、第2報知部32から音が頻回に発されると、近隣の住民等から苦情が出るおそれもある。このため、情報処理システム1では危険度の高低を細分化し、危険度が最も高く、交通事故の蓋然性が特に高まっている第3レベルの場合に限り、第2報知部32から音を発させ、その他の場合には第1報知部31から光を発させることで移動体9に危険度を知らせる。これにより、移動体9に適度な頻度にて危険度を知らせることができる。
また、危険度の高低は、交通事故が実際に発生するよりも前に判定する必要がある。情報処理システム1では、移動体9が現在以降に移動する予測範囲に基づいて危険度の高低を判定するため、危険度を適時に判定することができる。特に、第1予測範囲A1と第1領域B1,B2との重複を判定することで、第1移動体Hxの乱横断等によって交通事故が発生する蓋然性が高くなる状況を適時に判定することができる。また、第1予測範囲A1と第2予測範囲A2との重複を判定することで、第1移動体Hxと第2移動体V1とが衝突するような交通事故発生の蓋然性が高くなる状況を適時に判定することができる。
[2.変形例]
以下、実施形態の変形例について説明する。変形例において、実施形態と同じ構成については同じ符号を付して説明を省略する。
[2.1 センサの変形例]
図8は、変形例に係る複数のセンサ20aを示す図である。
複数のセンサ20aは、道路R1の脇(例えば、歩道R3)に設けられた支柱72において、第2領域M3及び第3領域M4a,M4bを見下ろすように設置されている。第2領域M3は、道路R1のうち横断歩道C1を含む領域である。第3領域M4a,M4bは、第2領域M3よりも支柱72に近い領域(道路R1の脇に近い領域)であり、例えば歩道R3において横断歩道C1の通行を待つための待機ゾーンである。
本変形例において、所定範囲M1は、第2領域M3及び第3領域M4a,M4bを合わせた領域である。なお、第2領域M3及び第3領域M4a,M4bは、一部が互いに重複していてもよい。
複数のセンサ20aは、ミリ波センサ25と、カメラ26a,26bとを含む。ミリ波センサ25は、ミリ波帯の検知信号により、第2領域M3に存在する移動体9を検出する。カメラ26aは、イメージセンサにより第3領域M4aに存在する移動体9を検出する。カメラ26bは、イメージセンサにより第3領域M4bに存在する移動体9を検出する。カメラ26a,26bには、それぞれ第3領域M4a,M4bを照らす照明部8a,8bが付帯している。照明部8a,8bは、例えばLEDライトである。
制御部11は、ミリ波センサ25により検出されたデータD1である第1データD1aと、カメラ26a,26bにより検出されたデータD1である第2データD1bと、に基づいて、危険度の高低を判定する。
ミリ波センサ25により取得される第1データD1aは、カメラ26a,26bにより取得される第2データD1bと比べてデータ量が少ないため、制御部11におけるデータの処理量も少なくすることができ、第1データD1aに基づく危険度の高低の判定をより速く実行しえる。また、ミリ波センサ25はミリ波帯の検知信号に基づいて検出を行うため、夜間等の暗い時間帯においても移動体9を検出することができる。
一方で、ミリ波センサ25は移動体9の位置等を点情報として取得するため、例えば移動体9が歩行者である場合に、白杖又はスマートフォンを有しているか否か、どの方向を向いているか、等の情報を取得することが困難となる。
カメラ26a,26bは、画像データにより移動体9の情報をより詳しく検出することができる。例えば、第2データD1bによれば、制御部11は移動体9が白杖又はスマートフォンを有しているか否か、移動体9がどの方向を向いているか、等の情報を取得することができる。
一方で、カメラ26a,26bは、例えば夜間において輝度が足りず、良好な画像データを取得できないおそれがある。図8では、照明部8a,8bにより第3領域M4a,M4bを照らしているが、例えばカメラ26a,26bによって第2領域M3を夜間に良好に撮像するためには、第2領域M3を照らす照明がさらに必要となり、装置コストや電気代が増大する。また、第2データD1bのデータ量は第1データD1aよりも多いため、所定範囲M1のすべてについて、制御部11が第2データD1bに基づいて判定を実行すると、処理に時間が掛かることで、適時に危険度の高低を判定できないおそれがある。
そこで、本変形例では、待機ゾーンを含む第3領域M4a,M4bについては、移動体9(特に、歩行者)の情報をより詳しく取得することができるカメラ26a,26bにより第2データD1bを取得し、横断歩道C1を含む第2領域M3については、夜間の検出にも優れ、よりデータ量を抑えられるミリ波センサ25により第1データD1aを取得する。そして、制御部11は、これら第1データD1a及び第2データD1bに基づいて危険度の高低を判定する。これにより、ミリ波センサ25及びカメラ26a,26bの機能を補完し合うことができるため、より好適に危険度の高低を判定することができる。
なお、ミリ波センサ25およびカメラ26a,26bは、支柱72以外の部位に取り付けられてもよい。例えば、道路R1の上方に架かる陸橋に、ミリ波センサ25およびカメラ26a,26bが取り付けられてもよい。
[2.2 情報処理方法の変形例]
図9は、変形例に係る情報処理方法を示すフローチャートである。
実施形態に係る複数のセンサ20は、例えばカメラ又はミリ波センサである。しかしながら、センサ20の種類はこれに限られない。例えば、複数のセンサ20は、道路R1上における音を検出するマイクロフォンを含んでもよい。この場合、制御部11は、マイクロフォンにより検出された音に異常音が含まれるときに、危険度を、当該異常音が含まれない場合よりも高く判定する。
以下、音に基づく危険度の判定に関する情報処理方法を説明する。
はじめに、制御部11は、センサ20(マイクロフォン)が検出したデータD1(音データ)を取得する(ステップS31)。制御部11は、取得したデータD1に基づいて音響分析を行い、データD1に含まれる各種の音を、例えば歩行者の足音、会話音、車両の走行音等、音の種類ごとに分類する(ステップS32)。なお、制御部11が実行する音響分析の手法については、特に限定されない。
次に、制御部11は分類した音の中に異常音が含まれるか否かを判定する(ステップS33)。例えば、記憶部12には予め異常音として複数種類の音が登録されており、制御部11は登録されている異常音に該当する音がデータD1の分析結果に含まれるか否かを判定する。異常音としては、例えば歩行者の転倒音、車両のスリップ音、及び車両の衝突音が含まれる。また、制御部11は、音の種類を問わず、所定の大きさ(デシベル)を超える音を異常音と判定してもよい。
また、制御部11は、交通信号機61,62の灯色に応じて異常音を判定してもよい。例えば、所定範囲M1への進入の許否を表示する車両用の交通信号機61が赤灯色である状態、すなわち、交通信号機61により所定範囲M1への車両の進入が許可されていない状態で、所定範囲M1に近づく車両の走行音が所定範囲M1に近づくにつれて大きくなる場合、制御部11はその走行音を異常音として判定してもよい。
このような音が検出されている場合、所定範囲M1への進入が許可されていないにもかかわらず、車両が減速せずに所定範囲M1へ近づいているおそれが高く、信号無視等により交通事故が発生する蓋然性が高いからである。
制御部11は、異常音が含まれると判定すると(ステップS33のYES)、危険度を第3レベルに判定し(ステップS34)、第2報知部32から音を発生させて移動体9に対して危険度を報知する(ステップS34)。一方、制御部11は、異常音が含まれないと判定すると(ステップS33のNO)、第2報知部32から音を発生させず、既に第2報知部32から音を発生させている場合には、その音を停止させる(ステップS39)。
また、制御部11は、ステップS15(図3)と同様に、ネットワークN1を介して携帯端末4及び車載装置5へ危険度の高低を通知する(ステップS36)。次に、制御部11は、ステップS204(図4)と同様に、ログデータを記憶部12に記憶させ(ステップS37)、最後にステップSS16と同様に監視を継続するか否かを判定する(ステップS38)。監視を継続する場合には、制御部11はステップS31に戻り、監視を継続しない場合には制御部11は一連の情報処理を終了する。
例えばカメラをセンサ20として用いる場合、カメラと移動体9との間に障害物が設置されると、良好に移動体9を検出できず、正確に危険度の高低を判定できないおそれがある。これに対し、本変形例では音に基づいて危険度の高低を判定するため、センサ20と移動体9との間に障害物が設置されている場合であっても、移動体9等から発される音をある程度検出することができ、危険度の高低の判定の質を維持することができる。なお、センサ20としてカメラ及びミリ波センサとマイクロフォンとを組合せてもよい。
[2.3 予測範囲A1,A2の算出方法の変形例]
上記の実施形態において、移動体Hx,V1の位置及び速度を入力データとして算出される現在以降の予測範囲A1,A2は、例えば、次のいずれかのモデルを採用する学習済みの学習器により算出してもよい。
1)RNN(Recurrent Neural Network)
2)LSTM(Long Short Term Memory)
RNNは、過去の出力データを次の段階で入力データとして使用することにより、時系列データを扱える再帰型のニューラルネットワークであるから、数秒間の位置及び速度の時系列データに基づいて予測範囲A1,A2を算出するモデルとして好ましい。
LSTMは、RNNの再帰型の特徴を維持しつつ、RNNの場合よりも長期(例えば1時間)の時系列データを処理することで、予測精度を向上できる点で好ましい。従って、LSTMを用いる場合は、位置及び速度などの入力データは、所望の予測精度に必要な期間分だけ蓄積された軌跡データである必要がある。
[3. その他]
なお、上記の実施形態及び各種の変形例については、その少なくとも一部を、相互に任意に組み合わせてもよい。また、今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1 情報処理システム
10 情報処理装置
11 制御部
12 記憶部
13 通信部
14 読取部
15 記録媒体
20,20a センサ
21,22,23,24 センサ
25 ミリ波センサ
26a,26b カメラ
30 報知部
31 第1報知部
32,32a,32b 第2報知部
4 携帯端末
5 車載装置
61,62 交通信号機
71,72 支柱
8a,8b 照明部
9 移動体
R1 道路
R2 車道
R3 歩道
C1 横断歩道
N1 ネットワーク
M1 所定範囲
M1a,M1b 範囲
M2 領域
M3 第2領域
M4a,M4b 第3領域
A1,A1a,A1b 第1予測範囲
A2 第2予測範囲
B1,B2 第1領域
X1 領域
X2 領域
Hx 第1移動体
H1,H2,H3,H4,H5 歩行者
V1 第2移動体
V1a,V1b 車両
D1 データ
D1a 第1データ
D1b 第2データ

Claims (12)

  1. 道路上に設置されたセンサにより検出されたデータに基づいて、前記道路の所定範囲における交通事故の危険度の高低を判定する制御部を備える情報処理システム。
  2. 前記センサは、前記道路上に存在する移動体の位置及び速度に関する情報を、前記データとして検出し、
    前記制御部は、
    前記データから取得される前記位置及び前記速度に基づいて、前記移動体が現在以降に移動する予測範囲をそれぞれ算出し、
    前記予測範囲に基づいて、前記危険度の高低を判定する、
    請求項1に記載の情報処理システム。
  3. 前記センサは、複数の前記移動体のそれぞれの前記位置及び前記速度に関する情報を、前記データとして検出し、
    複数の前記移動体は、
    前記道路のうち車道を横断する、又は前記道路のうち前記車道の脇にある歩道を通行する第1移動体と、
    前記車道を通行する第2移動体と、
    を含み、
    前記制御部は、現在以降の所定の時点において、前記第1移動体の前記予測範囲である第1予測範囲の少なくとも一部が、前記第2移動体の前記予測範囲である第2予測範囲と重複する場合に、前記危険度を、前記第1予測範囲が前記第2予測範囲と重複しない場合よりも高く判定する、
    請求項2に記載の情報処理システム。
  4. 前記移動体は、前記道路のうち車道を横断する、又は前記道路のうち前記車道の脇にある歩道を通行する第1移動体を含み、
    前記制御部は、現在以降の所定の時点において、前記第1移動体の前記予測範囲である第1予測範囲の少なくとも一部が、前記車道のうち横断歩道のない第1領域と重複する場合に、前記危険度を、前記第1予測範囲が前記第1領域と重複しない場合よりも高く判定する、
    請求項2に記載の情報処理システム。
  5. 前記センサは、
    前記道路のうち横断歩道を含む第2領域と、前記第2領域よりも前記道路の脇に近い第3領域と、を見下ろすように設置され、
    ミリ波帯の検知信号により前記第2領域に存在する移動体を検出するミリ波センサと、イメージセンサにより前記第3領域に存在する移動体を検出するカメラと、を含み、
    前記制御部は、前記ミリ波センサにより検出された前記データである第1データと、前記カメラにより検出された前記データである第2データと、に基づいて、前記危険度の高低を判定する、
    請求項1に記載の情報処理システム。
  6. 前記制御部は、前記危険度の高低として、第1レベルと、前記第1レベルよりも前記危険度が高いことを示す第2レベルと、前記第2レベルよりも前記危険度が高いことを示す第3レベルと、を判定する、
    請求項1に記載の情報処理システム。
  7. 前記制御部は、
    前記第2レベルと判定した場合に、前記所定範囲に存在する移動体又は前記所定範囲に向かって移動する移動体に対して、光により前記危険度を知らせる第1報知部から光を発させ、
    前記第3レベルと判定した場合に、前記所定範囲に存在する移動体又は前記所定範囲に向かって移動する移動体に対して、音により前記危険度を知らせる第2報知部から音を発させる、
    請求項6に記載の情報処理システム。
  8. 前記センサは、前記道路上における音を検出し、
    前記制御部は、前記道路上における音に異常音が含まれる場合に、前記危険度を、前記異常音が含まれない場合よりも高く判定する、
    請求項1に記載の情報処理システム。
  9. 前記制御部は、交通信号機により前記所定範囲への車両の進入が許可されていない状態で、前記所定範囲における車両の走行音が時間の経過とともに大きくなる場合に、前記異常音が含まれると判定する、
    請求項8に記載の情報処理システム。
  10. 前記センサは、前記道路のうち前記所定範囲よりも上流側に位置する領域において前記所定範囲に向かって通行する車両を検出し、
    前記制御部は、前記車両の速度が所定速度よりも速い場合に、前記危険度を、前記車両の速度が前記所定速度よりも遅い場合よりも高く判定する、
    請求項1に記載の情報処理システム。
  11. 道路上に設置されたセンサにより検出されたデータに基づいて、前記道路の所定範囲における交通事故の危険度の高低を判定する情報処理方法。
  12. コンピュータに、道路上に設置されたセンサにより検出されたデータに基づいて、前記道路の所定範囲における交通事故の危険度の高低を判定させる、コンピュータプログラム。
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