JP2024078309A - スペクトル分析システム、および、スペクトル分析方法 - Google Patents

スペクトル分析システム、および、スペクトル分析方法 Download PDF

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Abstract

Figure 2024078309000001
【課題】測定結果に基づく測定スペクトル波形の解析に不慣れなユーザにとっても、異常状態の種類を容易に判別することが可能なスペクトル分析システムおよびスペクトル分析方法を提供する。
【解決手段】このスペクトル分析システム100は、検査対象に対する測定を行う測定部と、測定部による測定結果に基づく測定スペクトル波形を表示する表示部40と、測定スペクトル波形の表示における異常状態の種類を示す複数の第1異常項目を選択可能に表示部に表示する制御部と、を備える。制御部は、複数の第1異常項目の各々に対応する異常状態の表示態様を参照するための参照スペクトル波形62を、表示部40において、複数の第1異常項目の各々に対して表示する。
【選択図】図3

Description

本発明は、スペクトル分析システム、および、スペクトル分析方法に関し、特に、測定結果に基づく測定スペクトル波形を表示するスペクトル分析システム、および、スペクトル分析方法に関する。
従来、測定曲線としてスペクトルが表示される分析装置が知られている(たとえば、特許文献1)。
上記特許文献1に記載の分析装置は、ラマン分光分析によって測定曲線としてのスペクトルを取得する。そして、この分析装置は、測定曲線の形状解析を行うことによって、最適な測定が行われているか否か、および、測定曲線の表示が適切に行われているか否かの判断を行う。上記特許文献1に記載の分析装置では、測定または表示に異常が生じていると判断された場合には、異常の原因である妨害事象の解決方法を提供するためのヘルプ情報が表示手段に表示される。また、異常の原因である妨害事象の候補が複数存在する場合には、複数の妨害事象に対応する複数のヘルプ情報が表示される。上記特許文献1では、妨害事象として、蛍光の発生、および、スペクトルの飽和の例が記載されている。
特許第5385865号公報
ここで、測定結果に基づくスペクトルである測定スペクトル波形(測定曲線)の解析に不慣れなユーザには、測定スペクトル波形の表示においてどのような異常が生じているかの判断を行うことが困難である場合がある。上記特許文献1に記載の分析装置のように、測定スペクトル波形に対して解析を行うことによって、測定スペクトル波形の表示における異常状態の原因である妨害事象の解決方法を提供するためのヘルプ情報を表示する場合にも、不慣れなユーザには、具体的にどのような表示態様(測定スペクトル波形の形状)が異常状態であると判定されたのかを判断することが困難である。たとえば、妨害事象として蛍光の発生およびスペクトルの飽和が検出された場合にも、不慣れなユーザは、測定スペクトル波形の表示において、蛍光の発生およびスペクトルの飽和に起因してどのような表示態様の異常状態が発生するかの判断ができない。また、不慣れなユーザは、表示された測定スペクトル波形に違和感を覚えた場合にも、具体的に測定スペクトル波形のどの部分が異常であるかの判断ができない。このように、不慣れなユーザにとって、異常状態の種類を判別するために測定スペクトル波形においてどの部分に注目する必要があるかの判断が困難であることに起因して、妨害事象を解決するためにどのような対処を行うかの判断が困難となる。したがって、測定スペクトル波形の解析に不慣れなユーザにとっても、異常状態の種類を容易に判別することが望まれている。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、測定結果に基づく測定スペクトル波形の解析に不慣れなユーザにとっても、異常状態の種類を容易に判別することが可能なスペクトル分析システムおよびスペクトル分析方法を提供することである。
この発明の第1の局面におけるスペクトル分析システムは、検査対象に対する測定を行う測定部と、測定部による測定結果に基づく測定スペクトル波形を表示する表示部と、測定スペクトル波形の表示における異常状態の種類を示す複数の第1異常項目を選択可能に表示部に表示する制御部と、を備え、制御部は、複数の第1異常項目の各々に対応する異常状態の表示態様を参照するための第1参照スペクトル波形を、表示部において、複数の第1異常項目の各々に対して表示する。
この発明の第2の局面におけるスペクトル分析方法は、検査対象に対する測定の測定結果に基づく測定スペクトル波形を表示部に表示するステップと、測定スペクトル波形の表示における異常状態の種類を示す複数の第1異常項目を選択可能に表示部に表示するステップと、複数の第1異常項目の各々に対応する異常状態の表示態様を参照するための第1参照スペクトル波形を、表示部において、複数の第1異常項目の各々に対して表示するステップと、を備える。
上記第1の局面におけるスペクトル分析システム、および、上記第2の局面におけるスペクトル分析方法は、上記のように、複数の第1異常項目の各々に対応する異常状態の表示態様を参照するための第1参照スペクトル波形を、表示部において、複数の第1異常項目の各々に対して表示する。これにより、複数の第1異常項目の各々ごとに、異常状態における表示態様を参照するための第1参照スペクトル波形が表示部に表示されるため、表示された第1参照スペクトル波形を視覚的に認識することによって異常状態の種類ごとに応じた表示態様を容易に認識することができる。そのため、測定スペクトル波形と第1参照スペクトル波形とを比較することによって、複数の第1異常項目のうちから、測定スペクトル波形に発生している異常状態に対応する第1異常項目を容易に判別することができる。その結果、測定結果に基づく測定スペクトル波形の解析に不慣れなユーザにとっても、測定スペクトル波形の表示における異常状態の種類を容易に判別することができる。
第1実施形態によるスペクトル分析システムの全体構成を示した図である。 表示部における測定スペクトル波形の表示の一例を示した図である。 第1実施形態によるスペクトルチェック情報の表示の一例を示した図である。 スペクトルチェック情報における複数の異常項目の表示の例を示した図である。 図4に示す複数の異常項目の表示において、「ノイズが大きい」という異常項目が選択された場合における参照スペクトル波形の表示の一例を示した図である。 「ノイズが大きい」という異常状態を示す異常項目が選択された場合における2段階目の複数の異常項目の表示の例を示した図である。 図6に示す2段階目の複数の異常項目の表示において、「波数が4000cm-1~3000cm-1の範囲、および、2000cm-1~1300cm-1の範囲においてノイズが生じている」という異常項目が選択された場合における参照スペクトル波形の表示の一例を示した図である。 図7の状態から異常項目の選択が決定された場合における対処情報の表示の一例を示した図である。 対処情報におけるガイド画像表示ボタンに対する選択操作が受け付けられた場合の表示の例を示した図である。 図6に示す2段階目の複数の異常項目の表示において、「波数が700cm-1~400cm-1の範囲においてノイズが生じている」という異常項目が選択された場合における参照スペクトル波形の表示の一例を示した図である。 図6に示す2段階目の複数の異常項目の表示において、「全体的な範囲においてノイズが生じている」という異常項目が選択された場合における参照スペクトル波形の表示の一例を示した図である。 図4に示す複数の異常項目の表示において、「干渉縞がある」という異常項目が選択された場合における参照スペクトル波形の表示の一例を示した図である。 「干渉縞がある」という異常項目が選択された場合における複数の測定項目の表示の例を示した図である。 図13の状態から異常項目の選択が決定された場合における対処情報の表示の一例を示した図である。 第1実施形態におけるスペクトル分析方法の制御処理を説明するためのフローチャート図である。 第2実施形態によるスペクトル分析システムの全体構成を示した図である。 第2実施形態による参照スペクトル波形の表示の一例を示した図である。
以下、本発明を具現化した実施形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
図1~図14を参照して、本発明の第1実施形態によるスペクトル分析システム100の全体構成について説明する。
(スペクトル分析システムの構成)
図1に示すように、第1実施形態によるスペクトル分析システム100は、光源部10と、測定部20と、コンピュータ30と、表示部40と、操作部50とを備えている。スペクトル分析システム100は、検査対象101に対して赤外光を照射することによって、検査対象101の分析を行う。具体的には、スペクトル分析システム100は、赤外顕微鏡(測定部20)を用いたフーリエ変換赤外分光光度計(FTIR:Fourier Transform InfraRed Spectrophotometer)による検査対象101の分析を行う。
光源部10は、検査対象101に照射するための赤外光を出射する。光源部10は、たとえば、赤外光を出射する図示しない赤外光源を有する。また、光源部10は、固定鏡、移動鏡、および、ビームスプリッタなどの図示しない導光部材を含む。光源部10において、導光部材によって赤外光を干渉させるマイケルソン干渉計が構成されている。光源部10は、時間的に振幅が変動する赤外干渉光であるインターフェログラムを測定部20に対して出射する。
測定部20は、検査対象101の測定を行う。たとえば、測定部20は、赤外顕微鏡である。測定部20は、光源部10からの赤外光を、検査対象101に対して導光する。そして、測定部20は、検査対象101に対して照射された赤外光を検出することによって、検査対象101に対する測定を行う。測定部20は、検査対象101において反射された赤外光、または、検査対象101を透過した赤外光を検出する。具体的には、測定部20は、検出部21および導光部22を有する。検出部21は、赤外光を検出するともに、検出された赤外光に基づく検出信号を制御部31に対して出力する。検出部21は、たとえば、MCT(Mercury cadmium telluride)検出器、または、TGS(Tri-Glycine Sulfate)検出器を含む。導光部22は、光源部10からの赤外光を導光する反射鏡、および、ハーフミラーなどの光学部材を含む。たとえば、導光部22は、光学部材として、上カセグレン鏡23、および、下カセグレン鏡24を含む。上カセグレン鏡23、および、下カセグレン鏡24は、光源部10からの赤外光を反射する。また、測定部20は、検査対象101が載置される載置台25を備えている。測定部20では、載置台25に載置された検査対象101に対して、上カセグレン鏡23、および、下カセグレン鏡24を含む導光部22により導光された赤外光が照射される。
コンピュータ30は、制御部31および記憶部32を含む。制御部31は、スペクトル分析システム100の全体の動作を制御する。制御部31は、表示部40の表示を制御する。また、制御部31は、光源部10および測定部20の各々の各部の動作を制御することによって、赤外光を用いた検査対象101の測定の制御を行う。制御部31は、たとえば、プロセッサ、または、演算処理用の回路(circuitry)である。制御部31は、たとえば、CPU(Central Processing Unit)などの演算装置を含む。記憶部32は、制御部31において実行されるプログラムおよびパラメータを記憶する記憶媒体である。記憶部32は、たとえば、不揮発性のメモリ、ハードディスクドライブ(HDD:Hard Disk Drive)、または、SSD(Solid State Drive)などの記憶装置を含む。
表示部40は、制御部31による制御処理によって、画像情報および文字情報などを表示する。表示部40は、たとえば、液晶ディスプレイ、または、有機ELディスプレイなどを含む。操作部50は、ユーザによる入力操作を受け付ける。操作部50は、たとえば、キーボード、および、マウスなどのポインティングデバイスを含む。操作部50は、受け付けられた入力操作に基づく操作信号を制御部31に対して出力する。
スペクトル分析システム100では、反射法、透過法、および、ATR法(Attenuated Total Reflection:全反射測定法)の3種類の測定方法により、検査対象101に照射された赤外光の測定が行われる。反射法では、検査対象101の表面において反射した赤外光が測定される。透過法では、検査対象101を透過した赤外光が測定される。ATR法では、高屈折率媒質であるプリズムに検査対象101を密着させ、プリズムから検査対象101内部に潜り込んで反射する全反射光を測定することによって、検査対象101の表層部分の吸収スペクトルが測定される。
図2に示すように、制御部31は、測定部20による測定の測定結果に基づいて、測定スペクトル波形41を生成する。具体的には、制御部31は、測定部20の検出部21からの検出信号を取得する。そして、制御部31は、取得された検出信号に基づいて、フーリエ変換処理を行うことによって、横軸が波数(cm-1:毎センチメートル)で表され、縦軸が吸光度(Abs:absorbance)または透過率(%)で表されたスペクトル波形である測定スペクトル波形41を生成する。表示部40は、制御部31により生成された、測定部20による測定結果に基づく測定スペクトル波形41を表示する。
なお、制御部31は、操作部50により受け付けられた入力操作に基づいて、検査対象101の測定が行われる前に分析条件を設定する。分析条件は、たとえば、反射法、透過法、および、ATR法のいずれによって測定が行われるかの設定と、吸光度表示および透過率表示のいずれによって測定スペクトル波形41の表示が行われるかの設定とを含む。すなわち、分析条件の設定では、反射法、透過法、および、ATR法の3種類の測定方法と、吸光度表示および透過率表示の2種類の表示方法とを組み合わせた6種類の条件のうちから、いずれの条件における測定スペクトル波形41が表示されるのかが設定される。そして、制御部31は、設定された分析条件に基づいて測定スペクトル波形41を生成する。なお、制御部31は、検査対象101の背景部分を測定するBKG測定(バックグラウンド測定)を行った後に、測定の対象となる部分の測定を行うことによって、測定スペクトル波形41を生成する。
(スペクトルチェック)
図2に示すように、制御部31は、測定スペクトル波形41と共に、スペクトルチェックボタン42を表示する。そして、制御部31は、操作部50による入力操作に基づいて、スペクトルチェックボタン42を選択する入力操作が受け付けられたと判断された場合に、スペクトルチェック処理を実行するように構成されている。
図3に示すように、制御部31は、スペクトルチェック処理を実行することによって、表示部40にスペクトルチェック情報60を表示する。スペクトルチェック処理では、測定結果の測定スペクトル波形41の表示において異常状態が生じている場合に、異常状態に対する対処方法をユーザにガイダンスするための情報であるスペクトルチェック情報60が表示部40に表示される。スペクトルチェック情報60は、測定スペクトル波形41と隣り合うように並んで表示部40に表示される。
図4に示すように、制御部31は、赤外光の測定スペクトル波形41の表示における異常状態の種類を示す複数の異常項目61a~61gを選択可能に表示部40のスペクトルチェック情報60に表示する。なお、異常項目61a~61gは、特許請求の範囲における「第1異常項目」の一例である。
異常項目61a~61gは、検査対象101の測定、および、測定スペクトル波形41の生成における異常に起因して、測定結果の表示である測定スペクトル波形41の表示において生じる異常状態の種類を示している。すなわち、異常項目61a~61gは、正常な測定スペクトル波形41と比べた場合に、異常状態が生じていると判断される表示態様を示す項目である。ユーザは、表示部40に選択可能に表示された複数の異常項目61a~61gのうちから、測定結果である測定スペクトル波形41の表示において生じている異常であると考えられる項目を選択する。言い換えれば、複数の異常項目61a~61gの各々は、表示された測定スペクトル波形41において、ユーザが異常状態の可能性を考えた場合に注目される関心項目である。なお、第1実施形態では、制御部31は、予め設定された分析条件に基づいて、表示部40に表示される複数の異常項目61a~61gの種類を変更するように構成されている。すなわち、制御部31は、予め設定された分析条件に基づいて、表示部40に表示される複数の異常項目61a~61gの種類を絞り込む。図4~図14に示す例では、透過法による測定のうちの吸光度表示における測定スペクトル波形41が表示される場合の例が示されている。
図4に示すように、透過法における吸光度表示の分析条件が予め設定されている場合には、制御部31は、測定スペクトル波形41のうちのベースライン部分の表示における異常状態の種類を示す複数の異常項目61a~61eと、測定スペクトル波形41のうちのピーク部分の表示における異常状態の種類を示す複数の異常項目61fおよび61gとを、選択可能に別個に表示部40に表示する。具体的には、制御部31は、ベースライン部分におけるノイズ、ベースライン部分における干渉縞、ベースライン部分の位置の異常、および、ベースライン部分の形状の異常を含む異常状態の種類を示す複数の異常項目61a~61eを選択可能に別個に表示部40に表示する。また、制御部31は、ピーク部分の飽和、および、ピーク部分の未検出の異常状態の種類を示す複数の異常項目61fおよび61gを選択可能に表示部40に表示する。なお、ピーク部分は、測定スペクトル波形41において、急峻に吸光度が大きく(透過率が小さく)なっている部分であって、赤外光の吸収が検出された波数を示す。ベースライン部分は、ピーク部分以外の赤外光の吸収が検出されていない、吸光度が略ゼロ(透過率が略100%)の部分である。
たとえば、分析条件が、透過法による測定において吸光度表示を行うと設定されている場合には、異常項目61aは、ベースライン部分における「ノイズが大きい」という異常状態を示す項目である。異常項目61bは、ベースライン部分において「干渉縞がある」という異常状態を示す項目である。異常項目61cは、ベースライン部分において「吸光度表示でマイナス値になる」という異常状態を示す項目である。異常項目61dは、ベースライン部分において「1000cm-1以下の波数領域が上昇している」という異常状態を示す項目である。異常項目61eは、ベースライン部分において「ベースライン位置が0よりも大きい値である」という異常状態を示す項目である。異常項目61fは、ピーク部分において「最も強いピーク強度が吸光度表示で1.0を超えて飽和している」という異常状態を示す項目である。異常項目61gは、ピーク部分において「サンプル由来のピークが検出されていない」という異常状態を示す項目である。また、スペクトルチェック情報60の表示において、「最も気になる点を選択してください」のように、選択を促す文字情報が表示される。また、スペクトルチェック情報60の表示において、ベースライン部分の表示における異常状態の種類を示す「ベースライン関連」の文字情報と、ピーク部分の表示における異常状態の種類を示す「ピーク関連」の文字情報とが、互いに異なる色によって色付けされた状態で表示されていてもよい。
図5に示すように、第1実施形態では、制御部31は、ピーク部分とベースライン部分とにおける複数の異常項目61a~61gの各々に対応する参照スペクトル波形62を、表示部40において、複数の異常項目61a~61gの各々に対して表示する。すなわち、制御部31は、各々に対して参照スペクトル波形62を対応付けた状態で複数の異常項目61a~61gを選択可能に表示する。たとえば、操作部50は、表示部40のスペクトルチェック情報60に表示された複数の異常項目61a~61gのうちから、「ノイズが大きい」という異常状態を示す一の異常項目61aを選択する選択操作を受け付ける。制御部31は、操作部50により受け付けられた選択操作に基づいて、選択された一の異常項目61aに対応する参照スペクトル波形62を、表示部40に表示する。詳細には、操作部50のマウスなどのポインティングデバイスによって、表示部40に表示されたポインタを、異常項目61aの位置に重畳させるマウスオーバー操作が行われた場合に、制御部31は、異常項目61aが選択されたと判断するとともに、異常項目61aに対応する参照スペクトル波形62を表示する。なお、図5に示す複数の異常項目61a~61gの各々に対応する参照スペクトル波形62は、特許請求の範囲における「第1参照スペクトル波形」の一例である。
ここで、複数の異常項目61a~61gの各々に対応する参照スペクトル波形62は、異常状態の表示態様を参照するための表示である。第1実施形態では、参照スペクトル波形62は、複数の異常項目61a~61gの各々ごとに、異常状態の種類に応じて予め設定されたサンプル波形である。予め設定されたサンプル波形である参照スペクトル波形62は、記憶部32に記憶されている。制御部31は、測定結果の測定スペクトル波形41とは別個に、記憶部32に記憶された複数の参照スペクトル波形62の各々を、表示部40において、複数の異常項目61a~61gの各々に対して表示する。
参照スペクトル波形62は、たとえば、対応する異常項目61aにおける異常状態の特徴を示す異常波形62aと、対応する異常項目61aにおける異常状態が発生していない場合を示す正常波形62bとを含む。たとえば、異常項目61aに対応する参照スペクトル波形62では、ベースライン部分の全体にノイズが発生している異常波形62aとベースライン部分にノイズが発生していない正常波形62bとが重畳された状態で表示されている。また、異常波形62aと正常波形62bとは、互いに表示形式が異なる。なお、図5では、異常波形62aが実線であって、正常波形62bが点線である例を示しているが、異常波形62aと正常波形62bとにおいて、互いに色付けが異なるように表示形式を変更してもよい。
また、制御部31は、複数の異常項目61a~61gの各々ごとに、測定スペクトル波形41における異常状態の種類に対応する注目領域62cを識別可能に示した状態の参照スペクトル波形62を表示部40に表示する。たとえば、スペクトルチェック情報60において、異常項目61aが選択された場合には、ベースライン部分の全体に発生しているノイズの領域を示すように、波数(横軸)における全体の範囲と、吸光度(縦軸)におけるゼロを中心とした所定の範囲との両方を含む領域が、注目領域62cとして識別可能に表示されている。たとえば、制御部31は、参照スペクトル波形62に対して、注目領域62cを識別可能に示すように半透明の青色によって、注目領域62cの範囲を色付けする。なお、図5では、ハッチングによって色の差異を示している。
そして、図6に示すように、制御部31は、複数の異常項目61a~61gのうちから選択された一の異常項目61aに対して、さらに異常状態の種類を特定するための複数の異常項目61h~61jを選択可能に表示部40に表示する。制御部31は、たとえば、異常項目61aがマウスオーバーにより選択された状態で、さらに異常項目61aの選択を決定するクリック操作が操作部50により受け付けられた場合に、1段階目の異常項目61aに対してさらに異常状態を特定するための2段階目の異常項目61h~61jを表示部40のスペクトルチェック情報60に表示する。複数の異常項目61h~61jは、異常項目61aと同様に、測定スペクトル波形41の表示において生じる異常状態の種類を示している。2段階目の異常項目61h~61jは、1段階目の異常項目61aに対応する異常状態からさらに詳細な異常状態を示したものである。たとえば、1段階目の異常項目61aがベースライン部分における「ノイズが大きい」という異常状態を示す項目である場合において、2段階目の異常項目61h~61jの各々は、ベースライン部分においてどのようなノイズが生じているかの詳細を示す項目である。具体的には、異常項目61hは、ベースライン部分において、波数が4000cm-1~3000cm-1の範囲、および、2000cm-1~1300cm-1の範囲においてノイズが生じている異常状態を示す項目である。異常項目61iは、ベースライン部分において、波数が700cm-1~400cm-1の範囲においてノイズが生じている異常状態を示す項目である。異常項目61jは、ベースライン部分において、全体的にノイズが生じている異常状態を示す項目である。なお、異常項目61h~61jは、特許請求の範囲における「第2異常項目」の一例である。
図7に示すように、制御部31は、複数の異常項目61h~61jの各々に対応する異常状態の表示態様を参照するための参照スペクトル波形62を、表示部40において、複数の異常項目61h~61jの各々に対して表示する。複数の異常項目61a~61gの各々に対応する参照スペクトル波形62と同様に、制御部31は、複数の異常項目61h~61jの各々に対するマウスオーバーの操作が行われた場合に、異常項目61h~61jの各々に対応する参照スペクトル波形62を表示する。なお、図7、図10、および、図11に示す複数の異常項目61h~61jの各々に対応する参照スペクトル波形62は、特許請求の範囲における「第2参照スペクトル波形」の一例である。
たとえば、制御部31は、異常項目61hが選択されたと判断した場合には、ベースライン部分において、波数が4000cm-1~3000cm-1の範囲、および、2000cm-1~1300cm-1の範囲においてノイズが生じている異常波形62aと、異常状態が発生していない場合を示す正常波形62bとを含む参照スペクトル波形62を表示する。この場合において、参照スペクトル波形62では、波数が4000cm-1~3000cm-1の範囲、および、2000cm-1~1300cm-1の範囲を示す注目領域62cが表示される。
そして、図8に示すように、制御部31は、複数の異常項目61a~61gの各々に対応する参照スペクトル波形62と共に、複数の異常項目61a~61gに対応する異常状態の対処方法を示す対処情報63を、表示部40に表示する。たとえば、制御部31は、異常項目61hがマウスオーバーにより選択された状態で、さらに異常項目61hの選択を決定するクリック操作が操作部50により受け付けられた場合に、異常項目61a、かつ、異常項目61hに対する選択が決定されたと判断する。すなわち、図5に示す状態から異常項目61aが選択された後に、図7に示す状態から異常項目61hが選択された場合には、制御部31は、選択された異常項目61aおよび異常項目61hに対応する異常状態の対処方法を示す対処情報63を、異常項目61aおよび異常項目61hに対応する参照スペクトル波形62と共に、表示部40のスペクトルチェック情報60に表示する。そして、ノイズが大きい異常状態を示す異常項目61aと、波数が4000cm-1~3000cm-1の範囲、および、2000cm-1~1300cm-1の範囲においてノイズが生じている異常状態を示す異常項目61hとが選択された場合には、「大気中の水蒸気がノイズの原因です。」という異常状態の原因を示す情報と、「データ処理の[大気補正]を実行する、もしくはBKG測定とサンプル測定の間隔を極力少なくして再度測定してください」という異常状態に対する対処方法を示す文字情報とを含む対処情報63が表示される。制御部31は、表示部40において、対処情報63と、参照スペクトル波形62とを上下に並べて表示する。また、対処情報63は、ガイド画像表示ボタン63aを含む。
図9に示すように、制御部31は、ガイド画像表示ボタン63aに対する選択操作として、たとえば、ガイド画像表示ボタン63aに対するマウスオーバーの操作が受け付けられた場合に、異常状態に対する対処方法を示す対処画像63bを表示部40に表示する。対処画像63bは、異常状態に対処するために、どのような操作、または、測定を行えばよいかを示した画像である。
なお、図10に示すように、制御部31は、複数の異常項目61h~61jが選択可能に表示部40のスペクトルチェック情報60に表示されている状態(図6参照)において、異常項目61iがマウスオーバーの操作により選択されたと判断した場合には、選択された異常項目61iに対応するように、ベースライン部分において、波数が700cm-1~400cm-1の範囲においてノイズが生じている異常波形62aと、異常状態が発生していない場合を示す正常波形62bとを含む参照スペクトル波形62を表示する。この場合において、参照スペクトル波形62では、波数が700cm-1~400cm-1の範囲を示す注目領域62cが表示される。そして、制御部31は、異常項目61iがマウスオーバーにより選択された状態で、さらに異常項目61iの選択を決定するクリック操作が操作部50により受け付けられた場合には、異常項目61a、かつ、異常項目61iに対する選択が決定されたと判断する。その場合には、制御部31は、異常項目61jと同様に、選択された異常項目61aおよび異常項目61iに対応する異常状態の対処方法を示す対処情報63を、異常項目61aおよび異常項目61iに対応する参照スペクトル波形62と共に、表示部40のスペクトルチェック情報60に表示する。
また、図11に示すように、制御部31は、複数の異常項目61h~61jが選択可能に表示部40のスペクトルチェック情報60に表示されている状態(図6参照)において、異常項目61jがマウスオーバー操作により選択されたと判断した場合には、選択された異常項目61jに対応するように、ベースライン部分において全体的な範囲においてノイズが生じている異常波形62aと、異常状態が発生していない場合を示す正常波形62bとを含む参照スペクトル波形62を表示する。この場合において、参照スペクトル波形62では、ベースライン部分の全体に発生しているノイズの領域を示すように、波数(横軸)における全体の範囲と、吸光度(縦軸)におけるゼロを中心とした所定の範囲との両方を含む領域が注目領域62cとして表示される。
なお、この場合において、異常項目61jがマウスオーバーにより選択された状態で、さらに異常項目61jの選択を決定するクリック操作が操作部50により受け付けられた場合には、制御部31は、異常項目61a、かつ、異常項目61jに対する選択が決定されたと判断する。制御部31は、異常項目61jに対する選択が決定されたと判断した場合には、対処情報63を表示する前に、測定項目61kおよび測定項目61mに対する入力を受け付ける。すなわち、制御部31は、1段階目の異常項目61a~61gに対する選択を受け付けるとともに、2段階目の異常項目61h~61jに対する選択を受け付けた後に、さらに異常状態の種類を特定するための測定項目61kおよび測定項目61mを選択可能に表示部40に表示する。測定項目61kおよび測定項目61mは、たとえば、測定部20における測定の内容を質問する項目である。測定項目61kは、測定においてダイヤモンドセルを使用したか否かを質問する項目である。測定項目61mは、測定において、下カセグレン鏡24の位置調整を行ったか否かを質問する項目である。制御部31は、1段階目の異常項目61a~61g、2段階目の異常項目61h~61j、そして、測定項目61kおよび測定項目61mに対する選択操作に基づいて、対応する対処情報63を表示部40に表示する。
また、図12に示すように、制御部31は、複数の異常項目61a~61gが選択可能に表示部40のスペクトルチェック情報60に表示されている状態(図4参照)において、複数の異常項目61a~61gのうちからベースライン部分において「干渉縞がある」という異常項目61bに対するマウスオーバーの操作が行われた場合には、異常項目61bが選択されたと判断する。制御部31は、異常項目61aが選択された場合と同様に、異常項目61bに対応する参照スペクトル波形62を表示する。
図13に示すように、制御部31は、異常項目61bがマウスオーバーにより選択された状態で、さらに異常項目61bの選択を決定するクリック操作が操作部50により受け付けられた場合には、複数の測定項目61n、61p、および、61qを表示部40に表示する。すなわち、制御部31は、異常項目61bの選択が決定された場合には、2段階目の異常項目は表示しない。測定項目61n、61p、および、61qは、測定項目61kおよび測定項目61mと同様に、たとえば、測定部20における測定の内容を質問する項目である。測定項目61nは、測定においてダイヤモンドセルを使用したか否かを質問する項目である。測定項目61pは、測定項目61nの回答が「はい」である場合において、ダイヤモンドセルを2枚重ねで使用したか否かを質問する項目である。測定項目61qは、サンプル(検査対象101)の表面が平滑であるか否かを質問する項目である。
そして、図14に示すように、制御部31は、複数の測定項目61n、61p、および、61qに対する選択操作が受け付けられた場合に、異常項目61b、かつ、複数の測定項目61n、61p、および、61qに対応する異常状態の対処方法を示す対処情報63を、異常項目61bに対応する参照スペクトル波形62と共に、表示部40のスペクトルチェック情報60に表示する。なお、図14では、制御部31が複数の対処方法を表示する例を示している。
複数の異常項目61a~61gが選択可能に表示部40のスペクトルチェック情報60に表示されている状態(図4参照)において、異常項目61c~61gに対するマウスオーバー操作の選択操作、および、クリック操作による選択操作が受け付けられた場合も、異常項目61aおよび異常項目61bと同様の制御処理が行われる。なお、制御部31は、1段階目の複数の異常項目61a~61gに対する選択が決定された場合に、2段階目の異常項目、および、測定項目を表示せずに、選択された異常項目61a~61gに対応する参照スペクトル波形62と共に、選択された異常項目61a~61gに対応する対処情報63を表示部40に表示するようにしてもよい。すなわち、制御部31は、選択された異常項目61a~61gのいずれかに応じて、2段階目の異常項目を選択可能に表示する制御、測定内容の質問である測定項目を選択可能に表示する制御、および、選択された異常項目61a~61gに対応する対処情報63を表示する制御のうちの少なくとも1つを実行する。
(第1実施形態によるスペクトル分析方法)
次に、図15を参照して、第1実施形態によるスペクトル分析システム100を用いたスペクトル分析方法の処理フローについて説明する。第1実施形態のスペクトル分析方法は、コンピュータ30の制御部31による制御処理によって実行される。
まず、ステップ301において、分析条件が設定される。たとえば、操作部50に対する入力操作に基づいて、反射法、透過法、および、ATR法の3種類の測定方法のうちのいずれかの選択が受け付けられる。そして、吸光度表示と透過率表示とのいずれかの選択が受け付けられる。
次に、ステップ302において、測定スペクトル波形41が表示部40に表示される。具体的には、光源部10による赤外光を出射させるとともに、検査対象101に照射された赤外光が測定部20の検出部21により検出される。そして、検出部21からの検出信号が、測定結果として取得される。そして、取得された測定結果に基づいて測定スペクトル波形41が表示部40に表示される。
次に、ステップ303において、スペクトルチェック処理を実行するための入力操作が受け付けられたか否かが判断される。スペクトルチェック処理を実行するための入力操作が受け付けられたと判断された場合には、ステップ305に進む。スペクトルチェック処理を実行するための入力操作が受け付けられたと判断されない場合には、制御処理が待機される。
ステップ304では、表示部40にスペクトルチェック情報60が表示され、複数の異常項目61a~異常項目61gが選択可能に表示される。
ステップ305では、表示部40に表示された複数の異常項目61a~異常項目61gに対する選択操作が受け付けられたか否かが判断される。具体的には、複数の異常項目61a~異常項目61gのうちの一つに対するマウスオーバー操作の選択操作が実行されたか否かが判断される。複数の異常項目61a~異常項目61gに対する選択操作が受け付けられたと判断された場合は、ステップ306に進む。複数の異常項目61a~異常項目61gに対する選択操作が受け付けられたと判断されない場合は、制御処理が待機される。
ステップ306では、複数の異常項目61a~異常項目61gの各々に対応する異常状態の表示態様を参照するための参照スペクトル波形62が、表示部40において、複数の異常項目61a~異常項目61gの各々に対して表示される。具体的には、複数の異常項目61a~異常項目61gのうちの選択された項目に対応する参照スペクトル波形62が表示部40に表示される。なお、ポインタが移動されることにより選択された項目に対するマウスオーバー操作が終了された場合には、参照スペクトル波形62の表示が終了され、ステップ305に戻る。
そして、ステップ307では、複数の異常項目61a~異常項目61gのうちのいずれかの選択が決定されたか否かが判断される。具体的には、表示部40に表示された複数の異常項目61a~異常項目61gに対してマウスオーバー操作が行われている状態で、選択を決定するクリック操作が行われたか否かが判断される。複数の異常項目61a~異常項目61gのうちのいずれかの選択が決定されたと判断された場合には、選択された異常項目に応じて、ステップ308、ステップ309、または、ステップ310に進む。複数の異常項目61a~異常項目61gのうちのいずれかの選択が決定されたと判断されない場合には、制御処理が待機される。
ステップ308では、複数の異常項目61a~異常項目61gのうちの選択された項目に対応する2段階目の複数の異常項目が選択可能に表示される。この場合には、ステップ305およびステップ306と同様に、2段階目の複数の異常項目に対する選択操作が受け付けられたか否かが判断されるとともに、2段階目の複数の異常項目に対する選択操作が受け付けられたと判断された場合には、選択された異常項目に対応する参照スペクトル波形62が表示部40に表示される。その状態において、2段階目の異常項目に対する選択を決定するクリック操作が受け付けられたと判断された場合には、選択された2段階目の異常項目に応じて、ステップ309またはステップ310に進む。
ステップ309では、ステップ307において選択された1段階目の異常項目、または、ステップ308において選択された2段階目の異常項目に応じて、測定の内容を質問する測定項目が選択可能に表示部40に表示される。測定項目の選択が受け付けられたと判断された場合には、ステップ310に進む。
ステップ310では、参照スペクトル波形62と共に、対処情報63が表示部40に表示される。具体的には、ステップ307において選択された1段階目の異常項目、ステップ308において選択された2段階目の異常項目、および、ステップ309において選択された測定項目に対応する参照スペクトル波形62と共に、ステップ307において選択された1段階目の異常項目、ステップ308において選択された2段階目の異常項目、および、ステップ309において選択された測定項目に対応する対処情報63が表示部40に表示される。
(第1実施形態の効果)
第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第1実施形態では、上記のように、複数の異常項目61a~61g(第1異常項目)の各々に対応する異常状態の表示態様を参照するための参照スペクトル波形62(第1参照スペクトル波形)を、表示部40において、複数の異常項目61a~61gの各々に対して表示する。これにより、複数の異常項目61a~61gの各々ごとに、異常状態における表示態様を参照するための参照スペクトル波形62が表示部40に表示されるため、表示された参照スペクトル波形62を視覚的に認識することによって異常状態の種類ごとに応じた表示態様を容易に認識することができる。そのため、測定スペクトル波形41と参照スペクトル波形62とを比較することによって、複数の異常項目61a~61gのうちから、測定スペクトル波形41に発生している異常状態に対応する異常項目61a~61gを容易に判別することができる。その結果、測定結果に基づく測定スペクトル波形41の解析に不慣れなユーザにとっても、測定スペクトル波形41の表示における異常状態の種類を容易に判別することができる。
また、上記第1実施形態では、以下のように構成したことによって、更なる効果が得られる。
すなわち、第1実施形態では、上記のように、スペクトル分析システム100は、表示部40に表示された複数の異常項目61a~61g(第1異常項目)のうちから一の異常項目61a~61gを選択する選択操作を受け付ける操作部50を備える。制御部31は、操作部50により受け付けられた選択操作に基づいて、選択された一の異常項目61aに対応する参照スペクトル波形62(第1参照スペクトル波形)を、表示部40に表示する。このように構成すれば、選択された一の異常項目61a~61gに対応する参照スペクトル波形62が表示部40に表示されるため、複数の異常項目61a~61gの各々に対応する参照スペクトル波形62の全てが表示部40に表示される場合に比べて、表示部40の表示が複雑になることを抑制することができる。そのため、表示された参照スペクトル波形62の視認性が低下することを抑制することができるので、測定スペクトル波形41の表示における異常状態の種類をより容易に判別することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、制御部31は、複数の異常項目61a~61g(第1異常項目)のうちから選択された一の異常項目61a~61gに対して、さらに異常状態の種類を特定するための複数の異常項目61h~61j(第2異常項目)を選択可能に表示部40に表示するとともに、複数の異常項目61h~61jの各々に対応する異常状態の表示態様を参照するための参照スペクトル波形62(第2参照スペクトル波形)を、表示部40において、複数の異常項目61h~61jの各々に対して表示する。このように構成すれば、一の異常項目61a~61gを選択した後に、さらに、異常項目61h~61jを選択することによって、測定スペクトル波形41の表示における異常状態の種類を段階的に絞り込むように特定することができる。そのため、測定スペクトル波形41の解析に不慣れなユーザであっても、異常状態の種類をより容易に、かつ、正確に判別することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、制御部31は、複数の異常項目61a~61g(第1異常項目)の各々ごとに、測定スペクトル波形41における異常状態の種類に対応する注目領域62cを識別可能に示した状態の参照スペクトル波形62(第1参照スペクトル波形)を表示部40に表示する。このように構成すれば、参照スペクトル波形62において注目領域62cが識別可能に示されているため、参照スペクトル波形62における注目領域62cを視認することによって、異常状態を識別するために測定スペクトル波形41のうちのいずれの領域を注目する必要があるのかを容易に識別することができる。その結果、測定スペクトル波形41の解析に不慣れなユーザであっても、測定スペクトル波形41の表示における異常状態の種類をより容易に判別することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、スペクトル分析システム100は、複数の異常項目61a~61g(第1異常項目)の各々ごとに、異常状態の種類に対応して予め設定されたサンプル波形である複数の参照スペクトル波形62(第1参照スペクトル波形)を記憶する記憶部32を備える。制御部31は、測定スペクトル波形41とは別個に、記憶部32に記憶された複数の参照スペクトル波形62の各々を、表示部40において、複数の異常項目61a~61gの各々に対して表示する。このように構成すれば、異常状態における表示態様を特徴的に表したサンプル波形を参照スペクトル波形62として予め設定することができるので、測定スペクトル波形41の解析に不慣れなユーザであっても、参照スペクトル波形62を視認することによって、複数の異常項目61a~61gの意味する内容を容易に、かつ、正確に理解することができる。そのため、測定スペクトル波形41の表示における異常状態の種類をより一層容易に判別することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、制御部31は、複数の異常項目61a~61g(第1異常項目)の各々に対応する参照スペクトル波形62(第1参照スペクトル波形)と共に、複数の異常項目61a~61gに対応する異常状態の対処方法を示す対処情報63を、表示部40に表示する。このように構成すれば、参照スペクトル波形62と共に対処情報63が表示されているため、異常状態の表示態様を示した参照スペクトル波形62を視認しながら、対処情報63を視認することによって異常状態の対処方法を確認することができる。そのため、測定スペクトル波形41に発生している異常の種類を容易に判別しながら、発生している異常に対する対処方法を容易に認識することができるので、どのような異常状態に対してどのような対処を行うべきかを容易に認識することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、制御部31は、予め設定された分析条件に基づいて、表示部40に表示される複数の異常項目61a~61g(第1異常項目)の種類を変更するように構成されている。このように構成すれば、分析条件ごとに表示される異常項目61a~61gの種類が変更されるため、設定された分析条件に対して不適切な異常項目61a~61gが表示されることを抑制することができる。そのため、複数の異常項目61a~61gのうちから適切な異常項目61a~61gをより容易に選択することができるので、測定スペクトル波形41の表示における異常状態の種類をより容易に判別することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、制御部31は、測定スペクトル波形41のうちのピーク部分の表示における異常状態の種類を示す複数の異常項目61fおよび61g(第1異常項目)と、測定スペクトル波形41のうちのベースライン部分の表示における異常状態の種類を示す複数の異常項目61a~61e(第1異常項目)とを、選択可能に別個に表示部40に表示するとともに、ピーク部分とベースライン部分とにおける複数の異常項目61a~61gの各々に対応する参照スペクトル波形62(第1参照スペクトル波形)を、表示部40において、複数の異常項目61a~61gの各々に対して表示する。このように構成すれば、測定スペクトル波形41のうちのピーク部分における異常状態と、ベースライン部分における異常状態とを別個に選択することができるので、測定スペクトル波形41の解析に不慣れなユーザであっても、ピーク部分とベースライン部分とのいずれに注目すればよいかをより容易に判断することができる。そのため、測定スペクトル波形41の表示における異常状態の種類をより容易に判別することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、制御部31は、ピーク部分の飽和、ピーク部分の未検出、ピーク部分の形状の歪み、および、ピーク部分の反転のうちの少なくとも1つである、ピーク部分の飽和、および、ピーク部分の未検出を含む異常状態の種類を示す複数の異常項目61fおよび61g(第1異常項目)と、ベースライン部分におけるノイズ、ベースライン部分における干渉縞、ベースライン部分の位置の異常、および、ベースライン部分の形状の異常を含む異常状態の種類を示す複数の異常項目61a~61e(第1異常項目)とを選択可能に別個に表示部40に表示する。このように構成すれば、ピーク部分の飽和、および、ピーク部分の未検出と、ベースライン部分におけるノイズ、ベースライン部分における干渉縞、ベースライン部分の位置の異常、および、ベースライン部分の形状の異常とを含む異常項目61a~61gのうちから、いずれの異常状態が生じているかを選択することができる。そのため、ピーク部分の飽和、および、ピーク部分の未検出と、ベースライン部分におけるノイズ、ベースライン部分における干渉縞、ベースライン部分の位置の異常、および、ベースライン部分の形状の異常とのうちから、測定スペクトル波形41の表示における異常状態の種類を容易に判別することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、測定部20は、検査対象101に対して照射された赤外光を検出することによって、検査対象101に対する測定を行う。制御部31は、赤外光の測定スペクトル波形41の表示における異常状態の種類を示す複数の異常項目61a~61g(第1異常項目)の各々に対して、参照スペクトル波形62(第1参照スペクトル波形)を表示する。このように構成すれば、赤外光の測定スペクトル波形41の解析に不慣れなユーザにとっても、赤外光の測定スペクトル波形41の表示における異常状態の種類を容易に判別することができる。
(第1実施形態によるスペクトル分析方法の効果)
本実施形態のスペクトル分析方法では、以下のような効果を得ることができる。
本実施形態のスペクトル分析方法では、複数の異常項目61a~61g(第1異常項目)の各々に対応する異常状態の表示態様を参照するための参照スペクトル波形62(第1参照スペクトル波形)を、表示部40において、複数の異常項目61a~61gの各々に対して表示する。これにより、複数の異常項目61a~61gの各々ごとに、異常状態における表示態様を参照するための参照スペクトル波形62が表示部40に表示されるため、表示された参照スペクトル波形62を視覚的に認識することによって異常状態の種類ごとに応じた表示態様を容易に認識することができる。そのため、測定スペクトル波形41と参照スペクトル波形62とを比較することによって、複数の異常項目61a~61gのうちから、測定スペクトル波形41に発生している異常状態に対応する異常項目61a~61gを容易に判別することができる。その結果、測定結果に基づく測定スペクトル波形41の解析に不慣れなユーザにとっても、測定スペクトル波形41の表示における異常状態の種類を容易に判別することが可能なスペクトル分析方法を提供することができる。
[第2実施形態]
図16および図17を参照して、第2実施形態について説明する。この第2実施形態では、予め設定されたサンプル波形である参照スペクトル波形62が表示される第1実施形態と異なり、測定結果に基づく測定スペクトル波形41を参照スペクトル波形262として表示する。なお、図中において、上記第1実施形態と同様の構成の部分には、同一の符号を付している。
(第2実施形態によるスペクトル分析システムの構成)
図16に示すように、第2実施形態によるスペクトル分析システム200は、コンピュータ230を備えている。コンピュータ230は、制御部231を含む。制御部231は、第1実施形態の制御部31と同様に、たとえば、CPUなどの演算装置を含み、スペクトル分析システム200の全体の動作を制御する。
図17に示すように、制御部231は、第1実施形態の制御部31と同様に、スペクトルチェック処理が実行された場合に、スペクトルチェック情報260を表示部40に表示する。第2実施形態では、制御部231は、注目領域62cを識別可能に示した状態の測定結果に基づく測定スペクトル波形41を、参照スペクトル波形262として表示部40に表示する。制御部231は、第1実施形態と同様に、スペクトルチェック処理を実行する入力操作が受け付けられた場合に、複数の異常項目61a~異常項目61gを選択可能に表示部40に表示する。そして、制御部231は、第1実施形態と同様に、複数の異常項目61a~異常項目61gのいずれかに対するマウスオーバー操作の選択操作が受け付けられた場合には、選択された項目に対応する参照スペクトル波形262を表示部40に表示する。制御部231は、測定結果に基づく測定スペクトル波形41に対して、複数の異常項目61a~異常項目61gのうちの選択された項目に対応する注目領域62cを重畳させて表示する。
具体的には、制御部231は、複数の異常項目61a~異常項目61gに対応するように、測定スペクトル波形41に基づいて注目領域62cの範囲を設定する。たとえば、制御部231は、ベースライン部分におけるノイズが大きいという異常項目61aに対応する注目領域62cを設定する場合には、測定スペクトル波形41のうちの、縦軸の絶対値が0から所定のノイズしきい値の大きさである範囲を、注目領域62cとして設定する。
なお、制御部231は、2段階目の異常項目に対応するように参照スペクトル波形262を表示する場合にも、同様に、測定スペクトル波形41に基づいて、注目領域62cを設定することによって参照スペクトル波形262を生成する。
なお、第2実施形態によるスペクトル分析システム200のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
(第2実施形態の効果)
第2実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第2実施形態では、上記のように、制御部231は、注目領域62cを識別可能に示した状態の測定結果に基づく測定スペクトル波形41を参照スペクトル波形262(第1参照スペクトル波形)として表示部40に表示する。このように構成すれば、実際に測定された測定結果に基づいて生成された測定スペクトル波形41に対して、異常状態が生じた場合に注目するべき領域である注目領域62cが識別可能に示されているため、ユーザは、実際の測定スペクトル波形41において、異常状態に対処するためにいずれの領域に注目すればよいかを、より直感的に認識することができる。その結果、測定結果に基づく測定スペクトル波形41の解析に不慣れなユーザにとっても、測定スペクトル波形41の表示における異常状態の種類をより容易に判別することができる。
なお、第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
[変形例]
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記第1および第2実施形態では、透過法による測定のうちの吸光度表示における測定スペクトル波形41の表示、および、スペクトルチェック処理が行われる例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、吸光度表示ではなく、透過率表示において、スペクトルチェック処理の実行が行われるようにしてもよい。その場合には、透過率表示に対応する複数の異常項目(第1異常項目)が表示される。透過法における透過率表示の分析条件の場合には、たとえば、ベースライン部分において、「透過率が100%を超えている」「1000cm-1以下の波数領域が下降している」および「ベースラインの位置が100%よりも小さい値である」などのベースライン部分の第1異常項目と、「最も強いピーク強度が0%に達して飽和している」および「サンプル由来のピークが検出されていない」などのピーク部分の第1異常項目とが含まれる。
また、透過法ではなく、反射法、または、ATR法による測定を分析条件として設定して、測定スペクトル波形41の表示、および、スペクトルチェック処理が行われるようにしてもよい。反射法の測定が設定されている場合には、たとえば、ピーク部分の異常状態を示す「最も強いピークが吸光度表示で0.01Abs以下で非常に小さい」「ピークが歪んでいる」および「ピークが反転している」などの複数の第1異常項目を選択可能に表示するようにしてもよい。また、ATR法の測定が設定されている場合には、ベースライン部分の異常状態を示す「ベースラインの位置が低数側ほど大きい値である」、および、ピーク部分の異常状態を示す「逆向きのピークがある」などの複数の第1異常項目を選択可能に表示するようにしてもよい。反射法およびATR法の測定を分析条件として設定する場合にも、透過法の場合と同様に、複数の第1異常項目の各々に対応する参照スペクトル波形(第1参照スペクトル波形)と、複数の第2異常項目の各々に対応する参照スペクトル波形(第2参照スペクトル波形)とが選択された項目に応じて表示部に表示される。
また、上記第1および第2実施形態では、マウスオーバー操作の選択操作が受け付けられた場合に、選択された異常項目61a~61g(第1異常項目)の各々に対応する参照スペクトル波形62、262(第1参照スペクトル波形)を表示する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、選択可能に表示された複数の第1異常項目の各々と並べて第1参照スペクトル波形を表示するようにしてもよい。すなわち、第1参照スペクトル波形が並んで表示された状態で、複数の第1異常項目が選択可能に表示されていてもよい。また、複数の第1異常項目に対するクリック操作が受け付けられた場合に、第1参照スペクトル波形を表示するようにしてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、参照スペクトル波形62、262(第1参照スペクトル波形、および、第2参照スペクトル波形)において、異常項目61a~61g(第1異常項目)の各々における異常状態の特徴を示す異常波形62aと、異常状態が発生していない場合を示す正常波形62bとに対して、注目領域62cの範囲を色付けすることによって注目領域62cを識別可能に示す例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、注目領域を囲うように表示することによって注目領域を識別可能に示すようにしてもよい。また、異常状態の特徴を示す異常波形のみを表示するとともに、注目領域を識別可能に示すようにしてもよい。また、第1参照スペクトル波形、および、第2参照スペクトル波形の少なくとも一方において、注目領域を識別可能に示さなくてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、予め設定された分析条件に応じて表示される複数の異常項目61a~61g(第1異常項目)が変更される例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、分析条件に応じて第1異常項目の種類を変更しないようにしてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、ベースライン部分におけるノイズ、ベースライン部分における干渉縞、ベースライン部分の位置の異常、および、ベースライン部分の形状の異常を含む異常状態の種類を示す複数の異常項目61a~61e(第1異常項目)と、ピーク部分の飽和、および、ピーク部分の未検出の異常状態の種類を示す複数の異常項目61fおよび61g(第1異常項目)とを選択可能に表示部40に表示する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、ピーク部分の飽和、ピーク部分の未検出、ピーク部分の形状の歪み、および、ピーク部分の反転のうちの少なくとも1つを含む異常状態の種類を示す複数の第1異常項目と、ベースライン部分におけるノイズ、ベースライン部分における干渉縞、ベースライン部分の位置の異常、および、ベースライン部分の形状の異常のうちの少なくとも1つを含む異常状態の種類を示す複数の第1異常項目とを選択可能に別個に表示部に表示するようにしてもよい。
また、上記第2実施形態では、測定結果に基づく測定スペクトル波形41を参照スペクトル波形262(第1参照スペクトル波形)として表示する場合において、測定スペクトル波形41のうちの、縦軸の絶対値が0から所定のノイズしきい値の大きさである範囲を、ベースライン部分における「ノイズが大きい」という異常項目61a(第1異常項目)に対応する注目領域62cとして設定する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、測定結果に基づく測定スペクトル波形を第1参照スペクトル波形として表示する場合において、測定スペクトル波形に基づいて注目領域を設定するようにしてもよい。たとえば、ベースライン部分の位置の異常、および、ベースライン部分の形状の異常の少なくとも一方に対応する第1参照スペクトル波形を表示する場合には、測定スペクトル波形におけるベースライン部分を検出するとともに、検出されたベースライン部分の位置および形状を検出することによって、ベースライン部分における異常状態の種類に対応する注目領域を設定するようにしてもよい。ピーク部分の異常状態の種類に対応する注目領域を設定する場合も同様である。
また、上記第1および第2実施形態では、スペクトル分析システム100(200)によって、赤外顕微鏡である測定部20による検査対象101の測定が行われる例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、スペクトル分析システムによって、赤外顕微鏡を用いないFTIRによる検査対象の測定、ラマン分光法を用いた検査対象の測定、または、質量分析法による検査対象の測定が行われるようにしてもよい。
[態様]
上記した例示的な実施形態は、以下の態様の具体例であることが当業者により理解される。
(項目1)
検査対象に対する測定を行う測定部と、
前記測定部による測定結果に基づく測定スペクトル波形を表示する表示部と、
前記測定スペクトル波形の表示における異常状態の種類を示す複数の第1異常項目を選択可能に前記表示部に表示する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記複数の第1異常項目の各々に対応する前記異常状態の表示態様を参照するための第1参照スペクトル波形を、前記表示部において、前記複数の第1異常項目の各々に対して表示する、スペクトル分析システム。
(項目2)
前記表示部に表示された前記複数の第1異常項目のうちから一の第1異常項目を選択する選択操作を受け付ける操作部をさらに備え、
前記制御部は、前記操作部により受け付けられた選択操作に基づいて、選択された前記一の第1異常項目に対応する前記第1参照スペクトル波形を、前記表示部に表示する、項目1に記載のスペクトル分析システム。
(項目3)
前記制御部は、
前記複数の第1異常項目のうちから選択された前記一の第1異常項目に対して、さらに前記異常状態の種類を特定するための複数の第2異常項目を選択可能に前記表示部に表示するとともに、
前記複数の第2異常項目の各々に対応する前記異常状態の表示態様を参照するための第2参照スペクトル波形を、前記表示部において、前記複数の第2異常項目の各々に対して表示する、項目2に記載のスペクトル分析システム。
(項目4)
前記制御部は、前記複数の第1異常項目の各々ごとに、前記測定スペクトル波形における前記異常状態の種類に対応する注目領域を識別可能に示した状態の前記第1参照スペクトル波形を前記表示部に表示する、項目1~3のいずれか1項に記載のスペクトル分析システム。
(項目5)
前記制御部は、前記注目領域を識別可能に示した状態の前記測定結果に基づく前記測定スペクトル波形を前記第1参照スペクトル波形として前記表示部に表示する、項目4に記載のスペクトル分析システム。
(項目6)
前記複数の第1異常項目の各々ごとに、前記異常状態の種類に対応して予め設定されたサンプル波形である複数の前記第1参照スペクトル波形を記憶する記憶部をさらに備え、
前記制御部は、前記測定スペクトル波形とは別個に、前記記憶部に記憶された前記複数の第1参照スペクトル波形の各々を、前記表示部において、前記複数の第1異常項目の各々に対して表示する、項目1~4のいずれか1項に記載のスペクトル分析システム。
(項目7)
前記制御部は、前記複数の第1異常項目の各々に対応する前記第1参照スペクトル波形と共に、前記複数の第1異常項目に対応する前記異常状態の対処方法を示す対処情報を、前記表示部に表示する、項目1~6のいずれか1項に記載のスペクトル分析システム。
(項目8)
前記制御部は、予め設定された分析条件に基づいて、前記表示部に表示される前記複数の第1異常項目の種類を変更するように構成されている、項目1~7のいずれか1項に記載のスペクトル分析システム。
(項目9)
前記制御部は、
前記測定スペクトル波形のうちのピーク部分の表示における前記異常状態の種類を示す前記複数の第1異常項目と、前記測定スペクトル波形のうちのベースライン部分の表示における前記異常状態の種類を示す前記複数の第1異常項目とを、選択可能に別個に前記表示部に表示するとともに、
前記ピーク部分と前記ベースライン部分とにおける前記複数の第1異常項目の各々に対応する前記第1参照スペクトル波形を、前記表示部において、前記複数の第1異常項目の各々に対して表示する、項目1~8のいずれか1項に記載のスペクトル分析システム。
(項目10)
前記制御部は、前記ピーク部分の飽和、前記ピーク部分の未検出、前記ピーク部分の形状の歪み、および、前記ピーク部分の反転のうちの少なくとも1つを含む前記異常状態の種類を示す前記複数の第1異常項目と、前記ベースライン部分におけるノイズ、前記ベースライン部分における干渉縞、前記ベースライン部分の位置の異常、および、前記ベースライン部分の形状の異常のうちの少なくとも1つを含む前記異常状態の種類を示す前記複数の第1異常項目とを選択可能に別個に前記表示部に表示する、項目9に記載のスペクトル分析システム。
(項目11)
前記測定部は、前記検査対象に対して照射された赤外光を検出することによって、前記検査対象に対する測定を行い、
前記制御部は、赤外光の前記測定スペクトル波形の表示における前記異常状態の種類を示す前記複数の第1異常項目の各々に対して、前記第1参照スペクトル波形を表示する、項目1~10のいずれか1項に記載のスペクトル分析システム。
(項目12)
検査対象に対する測定の測定結果に基づく測定スペクトル波形を表示部に表示するステップと、
前記測定スペクトル波形の表示における異常状態の種類を示す複数の第1異常項目を選択可能に前記表示部に表示するステップと、
前記複数の第1異常項目の各々に対応する前記異常状態の表示態様を参照するための第1参照スペクトル波形を、前記表示部において、前記複数の第1異常項目の各々に対して表示するステップと、を備える、スペクトル分析方法。
20 測定部
31、231 制御部
32 記憶部
40 表示部
41 測定スペクトル波形
61a、61b、61c、61d、61e、61f、61g 異常項目(第1異常項目)
61h、61i、61j 異常項目(第2異常項目)
62 参照スペクトル波形(第1参照スペクトル波形、第2参照スペクトル波形)
62c 注目領域
63 対処情報
100、200 スペクトル分析システム
262 参照スペクトル波形(第1参照スペクトル波形)

Claims (12)

  1. 検査対象に対する測定を行う測定部と、
    前記測定部による測定結果に基づく測定スペクトル波形を表示する表示部と、
    前記測定スペクトル波形の表示における異常状態の種類を示す複数の第1異常項目を選択可能に前記表示部に表示する制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記複数の第1異常項目の各々に対応する前記異常状態の表示態様を参照するための第1参照スペクトル波形を、前記表示部において、前記複数の第1異常項目の各々に対して表示する、スペクトル分析システム。
  2. 前記表示部に表示された前記複数の第1異常項目のうちから一の第1異常項目を選択する選択操作を受け付ける操作部をさらに備え、
    前記制御部は、前記操作部により受け付けられた選択操作に基づいて、選択された前記一の第1異常項目に対応する前記第1参照スペクトル波形を、前記表示部に表示する、請求項1に記載のスペクトル分析システム。
  3. 前記制御部は、
    前記複数の第1異常項目のうちから選択された前記一の第1異常項目に対して、さらに前記異常状態の種類を特定するための複数の第2異常項目を選択可能に前記表示部に表示するとともに、
    前記複数の第2異常項目の各々に対応する前記異常状態の表示態様を参照するための第2参照スペクトル波形を、前記表示部において、前記複数の第2異常項目の各々に対して表示する、請求項2に記載のスペクトル分析システム。
  4. 前記制御部は、前記複数の第1異常項目の各々ごとに、前記測定スペクトル波形における前記異常状態の種類に対応する注目領域を識別可能に示した状態の前記第1参照スペクトル波形を前記表示部に表示する、請求項1~3のいずれか1項に記載のスペクトル分析システム。
  5. 前記制御部は、前記注目領域を識別可能に示した状態の前記測定結果に基づく前記測定スペクトル波形を前記第1参照スペクトル波形として前記表示部に表示する、請求項4に記載のスペクトル分析システム。
  6. 前記複数の第1異常項目の各々ごとに、前記異常状態の種類に対応して予め設定されたサンプル波形である複数の前記第1参照スペクトル波形を記憶する記憶部をさらに備え、
    前記制御部は、前記測定スペクトル波形とは別個に、前記記憶部に記憶された前記複数の第1参照スペクトル波形の各々を、前記表示部において、前記複数の第1異常項目の各々に対して表示する、請求項1~3のいずれか1項に記載のスペクトル分析システム。
  7. 前記制御部は、前記複数の第1異常項目の各々に対応する前記第1参照スペクトル波形と共に、前記複数の第1異常項目に対応する前記異常状態の対処方法を示す対処情報を、前記表示部に表示する、請求項1~3のいずれか1項に記載のスペクトル分析システム。
  8. 前記制御部は、予め設定された分析条件に基づいて、前記表示部に表示される前記複数の第1異常項目の種類を変更するように構成されている、請求項1~3のいずれか1項に記載のスペクトル分析システム。
  9. 前記制御部は、
    前記測定スペクトル波形のうちのピーク部分の表示における前記異常状態の種類を示す前記複数の第1異常項目と、前記測定スペクトル波形のうちのベースライン部分の表示における前記異常状態の種類を示す前記複数の第1異常項目とを、選択可能に別個に前記表示部に表示するとともに、
    前記ピーク部分と前記ベースライン部分とにおける前記複数の第1異常項目の各々に対応する前記第1参照スペクトル波形を、前記表示部において、前記複数の第1異常項目の各々に対して表示する、請求項1~3のいずれか1項に記載のスペクトル分析システム。
  10. 前記制御部は、前記ピーク部分の飽和、前記ピーク部分の未検出、前記ピーク部分の形状の歪み、および、前記ピーク部分の反転のうちの少なくとも1つを含む前記異常状態の種類を示す前記複数の第1異常項目と、前記ベースライン部分におけるノイズ、前記ベースライン部分における干渉縞、前記ベースライン部分の位置の異常、および、前記ベースライン部分の形状の異常のうちの少なくとも1つを含む前記異常状態の種類を示す前記複数の第1異常項目とを選択可能に別個に前記表示部に表示する、請求項9に記載のスペクトル分析システム。
  11. 前記測定部は、前記検査対象に対して照射された赤外光を検出することによって、前記検査対象に対する測定を行い、
    前記制御部は、赤外光の前記測定スペクトル波形の表示における前記異常状態の種類を示す前記複数の第1異常項目の各々に対して、前記第1参照スペクトル波形を表示する、請求項1~3のいずれか1項に記載のスペクトル分析システム。
  12. 検査対象に対する測定の測定結果に基づく測定スペクトル波形を表示部に表示するステップと、
    前記測定スペクトル波形の表示における異常状態の種類を示す複数の第1異常項目を選択可能に前記表示部に表示するステップと、
    前記複数の第1異常項目の各々に対応する前記異常状態の表示態様を参照するための第1参照スペクトル波形を、前記表示部において、前記複数の第1異常項目の各々に対して表示するステップと、を備える、スペクトル分析方法。
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