JP2024077648A - 複合型不織布ワイパー - Google Patents

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Abstract

【課題】低坪量であっても吸水性能を備え、乾燥状態で拭き取り作業を行うときも柔らかい触感と拭き心地が具備され、かつ、液体に湿潤されたときも柔らかい触感で拭き取り作業を行うことができる、色付きの複合型不織布ワイパーを提供する。【解決手段】有色のスパンボンド不織布の上にパルプ繊維ウェブを積層し一体化した、複合型不織布のワイパーであって、複合型不織布の坪量が30g/m2以上60g/m2以下であり、複合型不織布における、乾燥時の縦方向の引張強度が9.8N/25mm以上19.6N/25mm以下、横方向の引張強度が4.9N/25mm以上12.7N/25mm以下であり、湿潤時の縦方向の引張強度が7.8N/25mm以上19.6N/25mm以下、横方向の引張強度が2.9N/25mm以上12.7N/25mm以下である、複合型不織布ワイパーを提供する。【選択図】なし

Description

本発明は、色付きの不織布を含む複合型不織布ワイパーに関する。
従来、食品の製造、加工、処理、調理用機械、装置、器具の表面又は作業者の手を清拭するときに、パルプ繊維ウェブを含む紙製のワイパーや、合成繊維を含む不織布のワイパーを使用することがある。
一方で、水性、油性の液体の吸液性に富むパルプ繊維と、強度に優れる合成繊維を使ったスパンボンド不織布とを水流交絡し、強度と吸液性を両立させたシートを製造する技術が知られている。なお、パルプ繊維ウェブは一般的な湿式抄紙法、湿式抄紙で抄造したシートや、乾式エアレイドにて供給することができる。
上記の技術を用いた複合型の不織布は、強度と吸液性、保液性を両立しており、食品の製造、加工、処理、調理用機械、装置、器具の表面又は作業者の手の清拭等、多種の場面で使用することができる。
また、上記の複合型不織布とは別に、従来、食品の製造、加工、処理、調理用機械、装置、器具の表面あるいは作業者の手を清拭するときに、異物混入防止の観点からカウンタークロス等の色付きワイパーを使用することがある。
そのような色付きワイパーは、食品だけではなく自転車や機械の拭き取り等、工業用途でも有色であることから、対象物に応じて使い分けるなどの利便性も高い。
そして、昨今の衛生意識の高まりにより、ワイパーは使い捨て又は、少回数での使用用途が増加している。
そのような色付きの複合型不織布ワイパーの先行技術文献として、例えば、特許文献1には、合成樹脂繊維によるスパンボンド不織布とパルプ繊維とが絡合されたパルプ混合のスパンレース不織布であり、坪量が40~70g/mであり、スパンボンド不織布の目付量が10~25g/mであり、パルプ繊維の割合が60~80質量%、スパンボンド不織布の割合が20~40質量%であり、スパンボンド不織布を構成する合成樹脂繊維が、着色料が練りこまれて色付けされた着色繊維であり、かつ、パルプ繊維とスパンボンド不織布を構成する着色繊維の色が異なる不織布ダスターが開示されている。
特開2019-063221号公報
しかし、従来の複合型不織布では、軽い汚れや水分の拭き取り等においては、強度が高すぎると、素材の特性上、柔らかさに劣り、拭き取りがしにくいことがあった。
また、使い捨て又は少数回での使用の場合は、使用枚数が多くなるため、ワイパーの単価を抑える必要もある。
単価を抑えるためには、坪量(目付)を低くし、原材料の使用量を抑制することが考えられるが、ワイパーの要である吸液性能が低下してしまい、かつ、拭き心地も劣ってしまう。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、低坪量であっても吸水性能を備え、乾燥状態で拭き取り作業を行うときも柔らかい触感と拭き心地が具備され、かつ、液体に湿潤されたときも柔らかい触感で拭き取り作業を行うことができる、色付きの複合型不織布ワイパーを提供することを目的とする。
発明者は鋭意検討を行い、有色のスパンボンド不織布の上にパルプ繊維ウェブを積層し一体化した、複合型不織布のワイパーにおいて、複合型不織布、スパンボンド不織布及びパルプ繊維ウェブの各坪量を所定の数値範囲内に調整し、かつ、複合型不織布の乾燥時の縦方向及び横方向のそれぞれの引張強度、並びに複合型不織布の湿潤時の縦方向及び横方向のそれぞれの引張強度、いずれも所定の数値範囲内に調整することで、低坪量であっても吸水性能を備え、乾燥状態で拭き取り作業を行うときも柔らかい触感と拭き心地が具備され、かつ、液体に湿潤されたときも柔らかい触感で拭き取り作業を行うことができる、色付きの複合型不織布ワイパーとすることができ、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、以下のものを提供する。
(1)本発明の第1の態様は、有色のスパンボンド不織布の上にパルプ繊維ウェブを積層し一体化した、複合型不織布のワイパーであって、前記複合型不織布の坪量が30g/m以上60g/m以下、前記スパンボンド不織布の坪量が8g/m以上14g/m以下、前記パルプ繊維ウェブの坪量が20g/m以上50g/m以下であり、前記複合型不織布における、乾燥時の縦方向の引張強度が9.8N/25mm以上19.6N/25mm以下、乾燥時の横方向の引張強度が4.9N/25mm以上12.7N/25mm以下であり、前記複合型不織布における、湿潤時の縦方向の引張強度が7.8N/25mm以上19.6N/25mm以下、湿潤時の横方向の引張強度が2.9N/25mm以上12.7N/25mm以下であることを特徴とする、複合型不織布ワイパーである。
(2)本発明の第2の態様は、(1)に記載の複合型不織布ワイパーであって、前記複合型不織布の厚みが0.25mm以上、吸水速度が2.0秒以下、単位面積当たりの吸水量(T.W.A.)が240g/m以上であることを特徴とするものである。
(3)本発明の第3の態様は、(1)に記載の複合型不織布ワイパーであって、前記スパンボンド不織布における、乾燥時の縦方向の引張強度が7.8N/25mm以上14.7N/25mm以下、乾燥時の横方向の引張強度が2.9N/25mm以上9.3N/25mm以下であることを特徴とするものである。
(4)本発明の第4の態様は、(1)に記載の複合型不織布ワイパーであって、前記スパンボンド不織布は、紡糸された樹脂繊維を接続する複数の融着点を含み、前記融着点の1個当たりの面積が0.10mm以上0.50mm以下、前記スパンボンド不織布における前記融着点の面積率が7%以上20%以下、前記スパンボンド不織布における単位面積当たりの前記融着点の個数が10個/cm以上150個/cm以下であり、前記スパンボンド不織布がナイロン、ビニロン、ポリエステル、アクリル、ポリエチレン、ポリプロピレン及びポリスチレンからなる群から選択された1種類以上の合成繊維を含み、前記パルプ繊維ウェブがラジアータパイン、スラッシュパイン、サザンパイン、ロッジポールパイン、スプルース及びダグラスファーからなる群から選択された1種類以上の針葉樹晒クラフトパルプの繊維を含むことを特徴とするものである。
本発明によれば、低坪量であっても吸水性能を備え、乾燥状態で拭き取り作業を行うときも柔らかい触感と拭き心地が具備され、かつ、液体に湿潤されたときも柔らかい触感で拭き取り作業を行うことができる、色付きの複合型不織布ワイパーを提供することができる。
以下、本発明を実施するための形態(以下、単に「本実施形態」という。)について詳細に説明する。以下の本実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明を以下の内容に限定する趣旨ではない。本発明は、その要旨の範囲内で適宜に変形して実施できる。
<複合型不織布ワイパー>
本実施形態に係る複合型不織布ワイパーは、有色のスパンボンド不織布の上にパルプ繊維ウェブを積層し一体化した、複合型不織布のワイパーである。
なお、スパンボンド不織布の色は、視認性の観点から青色であることが好ましい。
スパンボンド不織布は、ナイロン、ビニロン、ポリエステル、アクリル、ポリエチレン、ポリプロピレン及びポリスチレンからなる群から選択された1種類以上の合成繊維を含むことが好ましいが、中でもポリプロピレンを含むことが好ましい。
なお、スパンボンド不織布は紡糸された樹脂繊維を接続する複数の融着点を含むことが好ましい。また、融着点の1個当たりの面積が0.10mm以上0.50mm以下であることが好ましく、スパンボンド不織布における融着点の面積率が7%以上20%以下であることが好ましく、スパンボンド不織布における単位面積当たりの融着点の個数が10個/cm以上150個/cm以下であることが好ましい。融着点に関する面積、面積率、個数がいずれも上記の数値範囲内であることにより、水中における繊維脱落が少ない複合型不織布ワイパーとすることができる。
なお、融着点の形状は円形、楕円形、多角形等、一般的な形状であれば特に限定されない。
パルプ繊維ウェブは、ラジアータパイン、スラッシュパイン、サザンパイン、ロッジポールパイン、スプルース及びダグラスファーからなる群から選択された1種類以上の針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)の繊維を含むことが好ましい。
なお、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)以外に、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)等、一般的なパルプ繊維も含んでいてもよいが、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)及び広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)を含むことが好ましい。また、パルプ繊維におけるNBKPとLBKPの含有割合は50:50以上100:0以下が好ましく、70:30以上100:0以下がより好ましく、90:10以上100:0以下が更に好ましく、100:0が最も好ましい。
本実施形態に係る複合型不織布において、スパンボンド不織布の割合は14重量%以上41重量%以下、パルプ繊維ウェブの割合は59重量%以上86重量%以下であることが好ましい。それぞれの割合が上記の数値範囲内であることにより、吸水性能に優れ、乾燥時及び湿潤時のいずれにおいても柔らかさを維持できる複合型不織布ワイパーとすることができる。
なお、スパンボンド不織布の割合の下限値は、17重量%以上がより好ましく、更には、19重量%以上が更に好ましい。また、上限値は、31重量%以下がより好ましく、29重量%以下が更に好ましい。また、パルプ繊維ウェブの割合の下限値は、69重量%以上がより好ましく、71重量%以上が更に好ましい。また、上限値は、83重量%以下がより好ましく、81重量%以下が更に好ましい。
(物性)
本実施形態に係る複合型不織布の坪量は、下限値は30g/m以上であり、好ましくは、38g/m以上であり、より好ましくは45g/m以上である。また、上限値は60g/m以下であり、好ましくは52g/m以下であり、より好ましくは50g/m以下である。複合型不織布の坪量が上記の数値範囲内であることにより、吸水性能に優れ、乾燥時及び湿潤時のいずれにおいても柔らかさを維持できる複合型不織布ワイパーとすることができる。
また、スパンボンド不織布の坪量は、下限値は8g/m以上であり、好ましくは、9g/m以上であり、より好ましくは10g/m以上である。また、上限値は14g/m以下であり、好ましくは13g/m以下であり、より好ましくは12g/m以下である。スパンボンド不織布の坪量が上記の数値範囲内であることにより、吸水性能に優れ、乾燥時及び湿潤時のいずれにおいても柔らかさを維持できる複合型不織布ワイパーとすることができる。
さらに、パルプ繊維ウェブの坪量は、下限値は20g/m以上であり、好ましくは、30g/m以上であり、より好ましくは35g/m以上である。また、上限値は50g/m以下であり、好ましくは45g/m以下であり、より好ましくは40g/m以下である。坪量が上記の数値範囲内であることにより、吸水性能に優れ、乾燥時及び湿潤時のいずれにおいても柔らかさを維持できる複合型不織布ワイパーとすることができる。
なお、複合型不織布、スパンボンド不織布及びパルプ繊維ウェブの坪量は、いずれもJIS P 8124に準拠して測定される。また、スパンボンド不織布及びパルプ繊維ウェブの坪量は、積層し一体化する前に個別に測定される。
本実施形態に係る複合型不織布における、乾燥時の縦方向の引張強度は、下限値が9.8N/25mm以上であり、好ましくは13.0N/25mm以上であり、より好ましくは、15.0N/25mm以上である。また、上限値が19.6N/25mm以下であり、好ましくは19.0N/25mm以下であり、より好ましくは18.0N/25mm以下である。
同様に、複合型不織布における、乾燥時の横方向の引張強度は、下限値が4.9N/25mm以上であり、好ましくは5.5N/25mm以上であり、より好ましくは6.0N/25mm以上である。また、上限値が12.7N/25mm以下であり、好ましくは10.0N/25mm以下であり、より好ましくは8.5N/25mm以下である。乾燥時の各方向の引張強度がいずれも上記の数値範囲内であることにより、吸水性能に優れ、拭き心地のよい複合型不織布ワイパーとすることができる。
また、スパンボンド不織布における、乾燥時の縦方向の引張強度は、下限値が好ましくは7.8N/25mm以上であり、より好ましくは8.5N/25mm以上であり、更に好ましくは9.0N/25mm以上である。また、上限値が好ましくは14.7N/25mm以下であり、より好ましくは13.5N/25mm以下であり、更に好ましくは12.5N/25mm以下である。
同様に、スパンボンド不織布における、乾燥時の横方向の引張強度は、下限値が好ましくは2.9N/25mm以上であり、より好ましくは3.5N/25mm以上であり、更に好ましくは4.0N/25mm以上である。また、上限値が好ましくは9.3N/25mm以下であり、より好ましくは8.5N/25mm以下であり、更に好ましくは8.0N/25mm以下である。乾燥時の各方向の引張強度がいずれも上記の数値範囲内であることにより、吸水性能に優れ、拭き心地のよい複合型不織布ワイパーとすることができる。
なお、複合型不織布及びスパンボンド不織布の乾燥時の各方向の引張強度は、いずれもJIS P 8113に準拠して測定される。また、スパンボンド不織布の引張強度は、積層し一体化する前に個別に測定される。
また、本実施形態に係る複合型不織布における、湿潤時の縦方向の引張強度は、下限値が7.8N/25mm以上であり、好ましくは12.0N/25mm以上であり、より好ましくは、13.8N/25mm以上である。また、上限値が19.6N/25mm以下であり、好ましくは17.5N/25mm以下であり、より好ましくは16.6N/25mm以下である。
同様に、複合型不織布における、湿潤時の横方向の引張強度は、下限値が2.9N/25mm以上であり、好ましくは5.1N/25mm以上であり、より好ましくは5.5N/25mm以上である。また、上限値が12.7N/25mm以下であり、好ましくは9.2N/25mm以下であり、より好ましくは7.8N/25mm以下である。湿潤時の各方向の引張強度がいずれも上記の数値範囲内であることにより、吸水性能に優れ、拭き心地のよい複合型不織布ワイパーとすることができる。
なお、複合型不織布の湿潤時の各方向の引張強度は、いずれもJIS P 8135-1998に準拠して測定される。
上記の乾燥時及び湿潤時の引張強度の測定において、縦方向とは複合型不織布/スパンボンド不織布の流れ方向を指し、横方向とは複合型不織布/スパンボンド不織布の幅方向を指す。
そして、複合型不織布の厚みは0.25mm以上であることが好ましく、0.31mm以上であることがより好ましく、0.34mm以上であることが更に好ましい。厚みが上記の数値範囲内であることにより、吸水性能に優れ、乾燥時及び湿潤時のいずれにおいても柔らかさを維持できる複合型不織布ワイパーとすることができる。
厚さはピーコック紙厚計にて、37.85gf/mにて測定する。
(吸水性能)
複合型不織布の吸水速度は2.0秒以下であることが好ましく、1.5秒以下であることがより好ましい。吸水速度が上記の数値範囲内であることにより、吸水性能に優れる複合型不織布ワイパーとすることができる。
吸水速度は点滴吸水度とも呼ばれ、吸液性、保液性の指標である。測定方法としては、JIS L 1907に規定される滴下法に準拠し、0.1mLの水滴が試験片の表面に達したときから、試験片の鏡面反射が消えるまでの時間(秒)を測定する。
さらに、複合型不織布の単位面積当たりの吸水量(T.W.A.:Total Water Absorbance)が240g/m以上であることが好ましく、280g/m以上であることがより好ましい。吸水量が上記の数値範囲内であることにより、吸水性能に優れる複合型不織布ワイパーとすることができる。
複合型不織布の吸水量(T.W.A.)の測定方法は、まずワイパー(複合型不織布)を76mm×76mmの正方形に切断して試料を作製し、試料の乾燥重量を測定する。次に、この試料を蒸留水中に2分間浸漬した後、水蒸気飽和状態の容器中で、試料の1つの角部を上側の頂部とし、この頂部と隣接する2つの角部とを支持して展伸した状態で吊るし、30分放置して水切り後の重量を測定する。最後に、得られた測定値から、試料1mあたりの保水量=吸水量(g/m)を求める。
<複合型不織布ワイパーの製造方法>
本実施形態に係る複合型不織布ワイパーの製造方法としては、特に制限はなく、公知の不織布ワイパーの製造方法により製造することができる。
そのような製造方法としては、例えば、(1)複合型不織布の製造、(2)裁断、(3)包装、といった手順が挙げられるが、その他の手順が追加されてもかまわない。
なお、(1)の複合型不織布の製造において、有色のスパンボンド不織布の上にパルプ繊維ウェブを積層した後に一体化する方式は、スパンレース方式等の一般的な方式であってもよいが、吸水性能及び耐摩耗性の観点から、水流交絡であることが好ましい。水流交絡による一体化の工程に関しては、例えば、特許第6758116号公報に詳細に記載されている。
また、(1)の複合型不織布の製造において、フォーミングセクションはエアレイド方式が好ましく、ドライヤーセクションはスルーエアードライヤーが好ましい。エアレイド方式は、湿式(パルプ繊維シート)に比べ、パルプ間の結合が少ないため、水流交絡処理やスパンレース処理でパルプ繊維が散らばり、スパンボンド層が表面に露出しやすいため、色の表裏差を小さくすることができる。
以上より、本実施形態に係る発明によれば、低坪量であっても吸水性能を備え、乾燥状態で拭き取り作業を行うときも柔らかい触感と拭き心地が具備され、かつ、液体に湿潤されたときも柔らかい触感で拭き取り作業を行うことができる、色付きの複合型不織布ワイパーを提供することができる。
以下の実施例及び比較例により本発明を更に詳しく説明するが、本発明は以下の実施例により何ら限定されるものではない。
表1に示す各条件において、実施例1~6及び比較例1~8のそれぞれの複合型不織布ワイパーを作製した後、以下の評価を行った。なお、いずれの実施例及び比較例も、合成繊維としてポリプロピレンを含むスパンボンド不織布の上に、パルプ繊維ウェブを積層して、水流交絡により一体化した複合型不織布を原反とした。また、スパンボンド不織布の色は青色とした(表1における「SB」はスパンボンド不織布を指す)。
1.使用感(拭き取りやすさ)
ワイパーで汚れ等の対象物を拭き取ったときの拭き取りやすさを、5段階で評価した。
各評価は、使用上で柔軟性、吸水能力ともに問題なく、拭き心地がよいものを「3」、これよりやや優れているものを「4」、優れているものを「5」、これよりやや劣るものを「2」、劣るものを「1」とした。
2.吸水性能
ワイパーで水分を拭き取ったときの吸水能力を、5段階で評価した。
各評価は、使用上で吸水能力(吸水速度、吸水量)が問題ないものを「3」、これよりやや優れているものを「4」、優れているものを「5」、これよりやや劣るものを「2」、劣るものを「1」とした。
3.柔らかさ
ワイパーで拭き取りを行ったときのワイパーの柔らかさを、5段階で評価した。
各評価は、適度な柔らかさで使用上問題ないものを「3」、これよりやや柔らかいものを「4」、柔らかいものを「5」、これよりやや硬いものを「2」、硬いものを「1」とした。
4.色移行性(70%エタノール)
ワイパーを濾紙に挟み、70%エタノールに浸漬した。浸漬したものを取り出し、24時間大気中に放置した。
各評価は、濾紙に色が移行していないものを「○」、濾紙に色が移行しているものを「×」とした。
5.色移行性(穀物酢)
ワイパーを濾紙に挟み、穀物酢に浸漬した。浸漬したものを取り出し、24時間大気中に放置した。
各評価は、濾紙に色が移行していないものを「○」、濾紙に色が移行しているものを「×」とした。
表1に、実施例1~6及び比較例1~8の条件及び評価結果を示す。各評価が3以上又は○である場合は、製品として可である。
以上より、本実施例によれば低坪量であっても吸水性能を備え、乾燥状態で拭き取り作業を行うときも柔らかい触感と拭き心地が具備され、かつ、液体に湿潤されたときも柔らかい触感で拭き取り作業を行うことができる、色付きの複合型不織布ワイパーが得られることが確認された。

Claims (4)

  1. 有色のスパンボンド不織布の上にパルプ繊維ウェブを積層し一体化した、複合型不織布のワイパーであって、
    前記複合型不織布の坪量が30g/m以上60g/m以下、前記スパンボンド不織布の坪量が8g/m以上14g/m以下、前記パルプ繊維ウェブの坪量が20g/m以上50g/m以下であり、
    前記複合型不織布における、乾燥時の縦方向の引張強度が9.8N/25mm以上19.6N/25mm以下、乾燥時の横方向の引張強度が4.9N/25mm以上12.7N/25mm以下であり、
    前記複合型不織布における、湿潤時の縦方向の引張強度が7.8N/25mm以上19.6N/25mm以下、湿潤時の横方向の引張強度が2.9N/25mm以上12.7N/25mm以下であることを特徴とする、複合型不織布ワイパー。
  2. 前記複合型不織布の厚みが0.25mm以上、吸水速度が2.0秒以下、単位面積当たりの吸水量(T.W.A.)が240g/m以上であることを特徴とする、請求項1に記載の複合型不織布ワイパー。
  3. 前記スパンボンド不織布における、乾燥時の縦方向の引張強度が7.8N/25mm以上14.7N/25mm以下、乾燥時の横方向の引張強度が2.9N/25mm以上9.3N/25mm以下であることを特徴とする、請求項1に記載の複合型不織布ワイパー。
  4. 前記スパンボンド不織布は、紡糸された樹脂繊維を接続する複数の融着点を含み、前記融着点の1個当たりの面積が0.10mm以上0.50mm以下、前記スパンボンド不織布における前記融着点の面積率が7%以上20%以下、前記スパンボンド不織布における単位面積当たりの前記融着点の個数が10個/cm以上150個/cm以下であり、
    前記スパンボンド不織布がナイロン、ビニロン、ポリエステル、アクリル、ポリエチレン、ポリプロピレン及びポリスチレンからなる群から選択された1種類以上の合成繊維を含み、
    前記パルプ繊維ウェブがラジアータパイン、スラッシュパイン、サザンパイン、ロッジポールパイン、スプルース及びダグラスファーからなる群から選択された1種類以上の針葉樹晒クラフトパルプの繊維を含むことを特徴とする、請求項1に記載の複合型不織布ワイパー。
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