JP2024077111A - 搬送装置及び記録装置 - Google Patents

Abstract

【課題】押付部が発する熱が搬送方向の下流に及びにくい搬送装置及び記録装置を提供する。【解決手段】搬送装置２１は、記録部１２によって記録されるメディア９９を搬送する搬送装置であって、メディアを搬送する搬送ベルト２５と、メディアの搬送方向Ｙにおいて記録部よりも上流に位置し、メディアを加熱しながら搬送ベルトに押し付ける押付部３１と、記録部及び押付部を覆うカバー３２であって、吸気口３６が開口するカバーと、吸気口を通じてカバー内に吸気するファン５１であって、搬送方向において吸気口よりも上流に位置するファンと、を備え、吸気口は、搬送方向において記録部と押付部との間に位置する。【選択図】図１

Description

本発明は、搬送装置及び記録装置に関する。

特許文献１には、メディアに記録する記録部と、メディアを搬送する搬送ベルトと、搬送ベルトにメディアを押し付ける押付部と、記録部及び押付部を覆うカバーとを備える記録装置が記載されている。この記録装置においては、押付部がメディアを搬送ベルトに押し付けることによって、メディアが搬送ベルトに貼り付けられる。

特開２０２２－７５５２号公報

こうした記録装置においては、メディアを搬送ベルトに貼り付けるために、押付部は、メディアを加熱しながら搬送ベルトに押し付けるとよい。しかし、押付部がメディアを加熱すると、その熱が搬送方向の下流に及ぶおそれがある。例えば、記録部に熱が及ぶと、記録品質を損なうおそれがある。

上記課題を解決する搬送装置は、記録部によって記録されるメディアを搬送する搬送装置であって、前記メディアを搬送する搬送ベルトと、前記メディアの搬送方向において前記記録部よりも上流に位置し、前記メディアを加熱しながら前記搬送ベルトに押し付ける押付部と、前記記録部及び前記押付部を覆うカバーであって、吸気口が開口する前記カバーと、前記吸気口を通じて前記カバー内に吸気するファンであって、前記搬送方向において前記吸気口よりも上流に位置する前記ファンと、を備え、前記吸気口は、前記搬送方向において前記記録部と前記押付部との間に位置する。

上記課題を解決する記録装置は、前記メディアに記録する記録部と、前記メディアを搬送する搬送ベルトと、前記メディアの搬送方向において前記記録部よりも上流に位置し、前記メディアを加熱しながら前記搬送ベルトに押し付ける押付部と、前記記録部及び前記押付部を覆うカバーであって、吸気口が開口する前記カバーと、前記吸気口を通じて前記カバー内に吸気するファンであって、前記搬送方向において前記吸気口よりも上流に位置する前記ファンと、を備え、前記吸気口は、前記搬送方向において前記記録部と前記押付部との間に位置する。

搬送装置を備える記録装置の一実施例を示す側面図である。 吸気口を示す平面図である。

以下、搬送装置を備える記録装置の一実施例について図を参照しながら説明する。記録装置は、例えば、用紙、布帛などのメディアに液体の一例であるインクを吐出することによって、文字、写真などの画像を記録するインクジェット式のプリンターである。

＜記録装置＞
図１に示すように、記録装置１１は、記録部１２を備える。記録部１２は、メディア９９に記録するように構成される。記録部１２は、メディア９９に液体を吐出することによって、メディア９９に記録する。記録部１２は、液体に限らず、例えば、メディア９９にトナーを吹き付けることによって、メディア９９に記録してもよい。

記録部１２は、ヘッド１３を有する。ヘッド１３は、１以上のノズル１４が開口するノズル面１５を有する。ノズル面１５は、メディア９９と対向する。ヘッド１３は、ノズル１４からメディア９９に液体を吐出する。

記録部１２は、キャリッジ１６を有する。キャリッジ１６は、ヘッド１３を搭載する。キャリッジ１６は、メディア９９に対して走査する。すなわち、記録装置１１は、シリアルプリンターである。記録装置１１は、メディア９９の幅にわたって一斉に液体を吐出可能なラインプリンターでもよい。

記録装置１１は、保持部１７を備える。保持部１７は、記録部１２を保持する。保持部１７は、キャリッジ１６と接続される。保持部１７は、キャリッジ１６の移動をガイドする。保持部１７は、例えば、ガイドレールを含む。

記録装置１１は、搬送装置２１を備える。搬送装置２１は、メディア９９を搬送する。搬送装置２１がメディア９９を搬送する過程で、記録部１２によってメディア９９に画像が記録される。

＜搬送装置＞
次に、搬送装置２１について説明する。
搬送装置２１は、搬送部２２を備える。搬送部２２は、メディア９９を搬送するように構成される。搬送部２２は、第１ローラー２３と、第２ローラー２４と、搬送ベルト２５とを有する。搬送ベルト２５は、第１ローラー２３及び第２ローラー２４に巻き掛けられる。搬送ベルト２５は、第１ローラー２３及び第２ローラー２４が回転するとともに、第１ローラー２３及び第２ローラー２４に沿って回転する。図１において、搬送ベルト２５は、反時計回り方向に回転する。搬送ベルト２５は、回転することによって、メディア９９を搬送方向Ｙに搬送する。搬送ベルト２５は、記録部１２と対向する。そのため、搬送ベルト２５上において、記録部１２によりメディア９９に画像が記録される。

搬送ベルト２５は、内周面２６と、外周面２７とを有する。内周面２６は、第１ローラー２３及び第２ローラー２４に接触する面である。外周面２７は、メディア９９に接触する面である。したがって、外周面２７は、メディア９９を支持する面ともいえる。外周面２７は、ノズル面１５と対向する。

搬送ベルト２５は、メディア９９が貼り付けられる粘着ベルトである。外周面２７に、粘着剤が塗布されている。そのため、外周面２７にメディア９９が貼り付けられる。これにより、メディア９９が安定した姿勢で搬送される。メディア９９は、記録部１２によって画像を記録された後、例えば別の装置に引っ張られることによって、外周面２７から引き剥がされる。搬送装置２１は、外周面２７からメディア９９を引き剥がす引き剥がし部を備えてもよい。この場合、引き剥がし部は、例えば、メディア９９が巻き掛けられるローラーである。

搬送部２２は、１以上の巻き掛けローラーを有してもよい。一例では、搬送部２２は、第１巻き掛けローラー２８及び第２巻き掛けローラー２９を有する。第１巻き掛けローラー２８及び第２巻き掛けローラー２９は、メディア９９が巻き掛けられる状態で回転することによって、メディア９９を搬送する。第１巻き掛けローラー２８及び第２巻き掛けローラー２９は、メディア９９のうち、搬送ベルト２５に貼り付けられる前の部分に接触する。メディア９９は、搬送部２２に搬送される過程で、第１巻き掛けローラー２８、第２巻き掛けローラー２９、搬送ベルト２５の順に接触する。

搬送装置２１は、支持部３０を備えてもよい。支持部３０は、搬送ベルト２５に囲まれる領域に位置する。支持部３０は、内周面２６に接触する。支持部３０は、搬送ベルト２５越しにメディア９９を支持する。支持部３０は、記録部１２と対向するように位置する。そのため、メディア９９のうち、支持部３０に支持される領域が記録部１２によって記録される。これにより、記録部１２がメディア９９に記録する場合にメディア９９の姿勢が安定するため、記録品質が向上する。

搬送装置２１は、押付部３１を備える。押付部３１は、メディア９９を搬送ベルト２５に押し付けるように構成される。詳しくは、押付部３１は、メディア９９を外周面２７に押し付ける。押付部３１がメディア９９を搬送ベルト２５に押し付けることによって、メディア９９が搬送ベルト２５に貼り付けられる。押付部３１は、搬送方向Ｙにおいて、記録部１２よりも上流に位置する。押付部３１は、メディア９９のうち、第１巻き掛けローラー２８及び第２巻き掛けローラー２９を通過した部分を搬送ベルト２５に押し付ける。

押付部３１は、メディア９９を加熱しながら搬送ベルト２５に押し付ける。一例では、押付部３１は、ヒートローラーである。押付部３１がメディア９９を加熱することによって、メディア９９が搬送ベルト２５に貼り付きやすくなる。

押付部３１は、搬送方向Ｙに往復移動するように構成されてもよい。押付部３１は、例えば、図１において実線で示す位置と、２点鎖線で示す位置との間で往復移動する。押付部３１は、搬送方向Ｙに往復移動しながらメディア９９を搬送ベルト２５に押し付ける。これにより、押付部３１が静止する状態でメディア９９を搬送ベルト２５に押し付ける場合と比べて、メディア９９が搬送ベルト２５に貼り付きやすくなる。

搬送装置２１は、カバー３２を備える。カバー３２は、記録部１２及び押付部３１を覆うように構成される。カバー３２は、記録部１２及び押付部３１に加えて、その他の構成を覆ってもよい。カバー３２が記録部１２及び押付部３１を覆うことによって、記録部１２及び押付部３１に空気中の塵埃が付着するおそれ、記録部１２及び押付部３１にユーザーが不意に触れるおそれなどが低減される。

カバー３２は、第１空間Ａ１と、第２空間Ａ２とを画定する。第１空間Ａ１及び第２空間Ａ２は、カバー３２内の空間である。第１空間Ａ１及び第２空間Ａ２は、カバー３２内において連なる。第１空間Ａ１は、記録部１２が位置する空間である。第２空間Ａ２は、押付部３１が位置する空間である。

カバー３２は、第１カバー部材３３と、第２カバー部材３４とを有する。第１カバー部材３３は、記録部１２を覆う。一例では、第１カバー部材３３は、記録部１２及び保持部１７を覆う。第１カバー部材３３は、第１空間Ａ１を画定する。第２カバー部材３４は、押付部３１を覆う。第２カバー部材３４は、第２空間Ａ２を画定する。

第２カバー部材３４は、搬送方向Ｙにおいて、第１カバー部材３３よりも上流に位置する。第２カバー部材３４は、第１カバー部材３３に取り付けられる。第２カバー部材３４は、第１カバー部材３３に対して開閉するように、すなわち変位するように構成されてもよい。一例では、第２カバー部材３４は、ヒンジ３５によって第１カバー部材３３に取り付けられる。第２カバー部材３４が開くことによって、ユーザーは、押付部３１にアクセスできる。

カバー３２が記録部１２及び押付部３１を覆うことによって記録部１２及び押付部３１が保護される一方で、押付部３１による熱によりカバー３２内が高温になりやすい。カバー３２内が高温になると、記録品質に影響するおそれがある。例えば、第１空間Ａ１が高温になると、ヘッド１３が吐出する液体が変性するおそれがある。例えば、第１空間Ａ１及び第２空間Ａ２が高温になると、搬送ベルト２５が変形するおそれがある。例えば、第１空間Ａ１が高温になると、支持部３０が変形するおそれがある。そのため、押付部３１による熱が搬送方向Ｙの下流に極力及ばないことが好ましい。例えば、押付部３１による熱が、第１カバー部材３３内に極力及ばないことが好ましい。

カバー３２には、吸気口３６が開口する。吸気口３６は、カバー３２内にカバー３２外の空気、すなわち外気を吸気するための開口である。後述するファン５１によって、吸気口３６からカバー３２内に外気が吸気される。吸気口３６は、搬送方向Ｙにおいて、記録部１２と押付部３１との間に位置する。詳しくは、吸気口３６は、搬送方向Ｙにおいて、押付部３１が最も下流に位置するときの位置よりも下流に位置し、記録部１２よりも上流に位置する。吸気口３６は、第２カバー部材３４に開口する。そのため、吸気口３６を通じて第２空間Ａ２に空気が供給される。これにより、吸気口３６からカバー３２内に吸気されることによって、カバー３２内が高温になるおそれが低減される。特に、第２空間Ａ２内が高温になるおそれが低減される。

吸気口３６は、第２カバー部材３４の天面に開口する。すなわち、吸気口３６は、鉛直方向に向かって開口する。そのため、吸気口３６を通じて、カバー３２外からカバー３２内に向かって下方に空気が流れる。吸気口３６から吸い込まれた空気は、第２空間Ａ２において、ファン５１によって搬送方向Ｙの上流に向かって流れる。

図２に示すように、吸気口３６は、複数の貫通穴３７によって構成される。複数の貫通穴３７は、いわゆるパンチ穴である。これにより、吸気口３６を通じて塵埃がカバー３２内に進入するおそれが低減される。また、吸気口３６が複数の貫通穴３７で構成されることによって、吸気口３６による吸気量が制限される。そのため、ファン５１が吸気口３６から第２空間Ａ２に吸気することによって、第１空間Ａ１から第２空間Ａ２に空気が流れやすくなる。これにより、押付部３１による熱が及びにくい。

図１に示すように、カバー３２には、排気口３８が開口する。排気口３８は、カバー３２内から排気するための開口である。ファン５１によって、排気口３８を通じてカバー３２外に排気される。排気口３８は、搬送方向Ｙにおいて、吸気口３６よりも上流に位置する。排気口３８は、第２カバー部材３４に開口する。そのため、排気口３８を通じて第２空間Ａ２から空気が排出される。

吸気口３６から吸い込まれる空気は、排気口３８を通じて排出される。そのため、吸気口３６から吸い込まれる空気は、排気口３８に向かって流れる。すなわち、吸気口３６から吸い込まれる空気は、カバー３２内を搬送方向Ｙの上流に向かって流れる。これにより、押付部３１による熱が搬送方向Ｙの下流に及びにくい。

排気口３８から排出される空気は、メディア９９のうち搬送ベルト２５に押し付けられる前の部分に吹き付けられる。詳しくは、排気口３８は、第１巻き掛けローラー２８に向かって開口する。排気口３８から排出される空気は、メディア９９のうち、第１巻き掛けローラー２８に巻き掛けられる部分に吹き付けられる。すなわち、押付部３１によって加熱された空気がメディア９９に吹き付けられるため、メディア９９が予熱される。これにより、メディア９９が搬送ベルト２５に貼り付きやすくなる。また、押付部３１によって加熱された空気がメディア９９に吹き付けられることによって、メディア９９に付着する毛羽、塵埃などが除去される。これにより、記録品質が向上する。

カバー３２は、吸気ダクト３９を有してもよい。吸気ダクト３９は、吸気口３６と通じるダクトである。吸気ダクト３９は、空気が流動可能な内部空間を有する。吸気ダクト３９は、第２カバー部材３４に取り付けられる。具体的には、吸気ダクト３９は、第２カバー部材３４の内壁の面に取り付けられる。第２カバー部材３４の内壁は、吸気ダクト３９の一部を構成する。第２カバー部材３４の内壁の面は、第２カバー部材３４が押付部３１を覆う状態において、第２カバー部材３４のメディア９９もしくは外周面２７と対向する壁面である。第２カバー部材３４の内壁は、外気と接触する第２カバー部材３４の外壁と反対側の壁である。吸気口３６から吸い込まれる空気は、吸気ダクト３９を流れる。吸気ダクト３９は、搬送方向Ｙにおいて記録部１２と押付部３１との間に位置する。

吸気ダクト３９には、流出口４０が開口する。流出口４０は、吸気口３６と同様に、複数の貫通穴３７で構成されてもよい。流出口４０を通じて、空気が第２空間Ａ２に供給される。吸気ダクト３９において、流出口４０は、搬送方向Ｙの上流に向かって開口する。したがって、吸気ダクト３９は、吸気口３６から吸気される空気の流れを変更する。流出口４０が搬送方向Ｙの上流に向かって開口することによって、吸気口３６から搬送方向Ｙの上流に向かって空気が流れやすくなる。そのため、押付部３１による熱が搬送方向Ｙの下流に及びにくくなる。また、吸気ダクト３９によって、吸気口３６から進入した塵埃がトラップされる。したがって、吸気口３６から直接カバー３２内に吸気される構成と比べて、カバー３２内に塵埃が進入するおそれが低減される。

カバー３２は、排気ダクト４１を有してもよい。排気ダクト４１は、排気口３８と通じるダクトである。排気ダクト４１は、吸気ダクト３９と同様に、空気が流動可能な内部空間を有する。排気ダクト４１は、第２カバー部材３４に取り付けられる。具体的には、排気ダクト４１は、吸気ダクト３９と同様に、第２カバー部材３４の内壁の面に取り付けられる。第２カバー部材３４の内壁は、排気ダクト４１の一部を構成する。排気ダクト４１は、搬送方向Ｙにおいて吸気ダクト３９よりも上流に位置する。排気ダクト４１は、押付部３１の上方に位置する。一例では、排気ダクト４１は、搬送方向Ｙにおいて最も上流に位置する押付部３１の直上に位置する。

排気ダクト４１には、流入口４２が開口する。流入口４２は、吸気口３６と同様に、複数の貫通穴３７で構成されてもよい。流入口４２を通じて、空気が排気ダクト４１に流入する。具体的には、吸気口３６及び流出口４０を通じて第２カバー部材３４により覆われた部分に流入した空気が、更に流入口４２を通じて排気ダクト４１内に流入する。排気ダクト４１において、流入口４２は、鉛直方向に向かって開口する。すなわち、排気ダクト４１において、流入口４２は、押付部３１に向かって開口する。したがって、第２空間Ａ２の空気は、押付部３１に当たりながら流入口４２を通じて排気ダクト４１に流入する。例えば、第２空間Ａ２において白抜きの矢印で示すように、流出口４０から流入口４２に向かって空気が流れる。

流入口４２は、押付部３１の上方に位置する。詳しくは、流入口４２は、押付部３１が移動する領域の上方に位置する。一例では、流入口４２は、搬送方向Ｙにおいて最も上流に位置する押付部３１の上方に位置する。これにより、流入口４２を通じて排気ダクト４１に流入する空気が、押付部３１に当たりやすい。

排気ダクト４１は、流入口４２から排気口３８にかけて、先細りとなるように延びる。そのため、排気口３８から勢いよく空気が吹き出される。これにより、メディア９９から毛羽、塵埃などが除去されやすい。

カバー３２には、供給口４３が開口してもよい。供給口４３は、カバー３２内に空気を供給するための開口である。後述する供給ファン５２によって、供給口４３からカバー３２内に空気が供給される。供給口４３は、搬送方向Ｙにおいて吸気口３６よりも下流に位置する。供給口４３は、例えば、第１カバー部材３３に開口する。そのため、供給口４３を通じて第１空間Ａ１に空気が供給される。供給口４３は、吸気口３６と同様に、複数の貫通穴３７によって構成されてもよい。

カバー３２には、回収口４４が開口してもよい。回収口４４は、カバー３２内から空気を排出するための開口である。後述する回収ファン５３によって、回収口４４を通じてカバー３２内から空気が排出される。回収口４４は、搬送方向Ｙにおいて供給口４３よりも下流に位置する。供給口４３は、例えば、第１カバー部材３３に開口する。そのため、回収口４４を通じて第１空間Ａ１から空気が排出される。第１空間Ａ１において、供給口４３から供給される空気が回収口４４を通じて排出される。回収口４４は、吸気口３６と同様に、複数の貫通穴３７によって構成されてもよい。

回収口４４では、第１空間Ａ１から空気とともにミストが排出される。ヘッド１３が液体を吐出することによって、カバー３２内にミストが滞留する。特に、ヘッド１３と支持部３０との間にミストが滞留しやすい。ヘッド１３と支持部３０との間にミストが滞留していると、記録品質に影響を及ぼすおそれがある。そのため、回収口４４を通じて、ミストをカバー３２外に排出する。回収口４４を通じて、供給口４３から供給された空気とともにミストが排出される。搬送装置２１は、回収口４４から排出されるミストを回収するフィルターを備えてもよい。

カバー３２は、供給ダクト４５を有してもよい。供給ダクト４５は、供給口４３と通じるダクトである。供給ダクト４５は、第１カバー部材３３に取り付けられる。供給ダクト４５は、例えば、記録部１２よりも上方に位置する。供給口４３から供給される空気は、供給ダクト４５を流れる。

供給ダクト４５には、吹出口４６が開口する。吹出口４６を通じて、空気がカバー３２内に供給される。供給ファン５２によって、吹出口４６から第１空間Ａ１に空気が吹き出される。供給ダクト４５は、供給口４３から吹出口４６にかけて、先細りとなるように延びる。これにより、吹出口４６から勢いよく空気が吹き出される。

供給ダクト４５において、吹出口４６は、鉛直方向に開口する。吹出口４６は、記録部１２よりも上方に位置する。吹出口４６は、搬送方向Ｙにおいて、ヘッド１３よりも上流に位置する。したがって、吹出口４６は、下方に向かって空気を吹き出す。吹出口４６から吹き出される空気は、搬送ベルト２５に衝突する。これにより、吹出口４６から吹き出される空気は、搬送ベルト２５に沿って搬送方向Ｙの下流に向かって流れる空気と、搬送ベルト２５に沿って搬送方向Ｙの上流に向かって流れる空気とに分かれる。上述したように吸気口３６の吸気量が制限されているため、ファン５１によって一部の空気が搬送ベルト２５に沿って搬送方向Ｙの上流に流れやすい。搬送方向Ｙの下流に向かって流れる空気は、ヘッド１３と支持部３０との間を流れる。これにより、ミストの滞留が抑制される。搬送方向Ｙの上流に向かって流れる空気は、第１空間Ａ１から第２空間Ａ２に流れる。これにより、押付部３１による熱が第１空間Ａ１に及ぶおそれが低減される。

カバー３２は、回収ダクト４７を有してもよい。回収ダクト４７は、回収口４４と通じるダクトである。回収ダクト４７は、第１カバー部材３３に取り付けられる。回収ダクト４７は、例えば、記録部１２よりも上方に位置する。

回収ダクト４７には、収集口４８が開口する。収集口４８を通じて、空気とともにミストが回収ダクト４７に流入する。回収ファン５３によって、収集口４８を通じて回収ダクト４７に空気及びミストが流入する。回収ダクト４７において、収集口４８は、鉛直方向に向かって開口する。搬送方向Ｙにおいて、収集口４８は、ヘッド１３よりも下流に位置する。これにより、ヘッド１３と支持部３０との間を通過した空気が効率よく収集口４８に向かって流れる。具体的には、第１空間Ａ１において白抜きの矢印で示すように、吹出口４６から収集口４８に向かって空気が流れる。

カバー３２は、仕切板４９を有してもよい。仕切板４９は、第２カバー部材３４に取り付けられる。仕切板４９は、押付部３１と巻き掛けローラーとの間に位置する。仕切板４９によって、押付部３１が必要以上に冷却されるおそれが低減される。また、仕切板４９によって、第２空間Ａ２に塵埃が進入するおそれが低減される。

搬送装置２１は、ファン５１を備える。ファン５１は、カバー３２内に位置する。詳しくは、ファン５１は、搬送方向Ｙにおいて吸気口３６よりも上流に位置する。ファン５１が駆動することによって、吸気口３６から吸気される。これにより、押付部３１の熱が搬送方向Ｙの下流に及びにくくなる。

ファン５１は、搬送方向Ｙにおいて排気口３８よりも下流に位置する。ファン５１が駆動することによって、排気口３８から排気される。これにより、メディア９９に付着する毛羽、塵埃などが除去される。

ファン５１は、排気ダクト４１に位置する。これにより、排気口３８から効果的に排気される。ファン５１は、吸気ダクト３９に位置してもよいし、第２カバー部材３４に取り付けられてもよい。

搬送装置２１は、供給ファン５２を備えてもよい。供給ファン５２は、カバー３２内に位置する。詳しくは、供給ファン５２は、供給ダクト４５に位置する。供給ファン５２が駆動することによって、供給口４３から供給ダクト４５に空気が供給される。供給ファン５２が駆動することによって、吹出口４６から空気が吹き出される。

搬送装置２１は、回収ファン５３を備えてもよい。回収ファン５３は、カバー３２内に位置する。詳しくは、回収ファン５３は、回収ダクト４７に位置する。回収ファン５３が駆動することによって、収集口４８から回収ダクト４７に空気及びミストが流入する。回収ファン５３が駆動することによって、回収口４４から空気及びミストが排出される。

＜作用及び効果＞
次に、上記実施例の作用及び効果について説明する。
（１）ファン５１は、搬送方向Ｙにおいて吸気口３６よりも上流に位置する。吸気口３６は、搬送方向Ｙにおいて記録部１２と押付部３１との間に位置する。上記構成によれば、吸気口３６から吸気される空気が搬送方向Ｙの上流に向かって流れる。これにより、押付部３１による熱が搬送方向Ｙの下流に及びにくくなる。

（２）排気口３８は、搬送方向Ｙにおいてファン５１よりも上流に位置する。ファン５１は、メディア９９のうち押付部３１よりも搬送方向Ｙの上流に位置する部分に空気を吹き付けるように、排気口３８を通じてカバー３２内から排気する。上記構成によれば、押付部３１によって加熱された空気がメディア９９に吹き付けられるため、メディア９９が予熱される。これにより、メディア９９が搬送ベルト２５に貼り付きやすくなる。また、ファン５１がメディア９９に空気を吹き付けることによって、メディア９９から毛羽、塵埃などが除去される。これにより、記録部１２による記録品質が向上する。

（３）排気ダクト４１は、押付部３１の上方に位置する。流入口４２は、押付部３１に向かって開口する。上記構成によれば、カバー３２内の空気は、押付部３１に当たりながら流入口４２を通じて排気ダクト４１に流入する。これにより、押付部３１が冷却される。したがって、押付部３１による熱が搬送方向Ｙの下流に及ぶおそれが低減される。

（４）流入口４２は、押付部３１が移動する領域の上方に位置する。上記構成によれば、カバー３２内の空気は、移動する押付部３１に当たりながら流入口４２を通じて排気ダクト４１に流入する。これにより、押付部３１が冷却される。

（５）吸気ダクト３９は、搬送方向Ｙにおいて記録部１２と押付部３１との間に位置する。流出口４０は、搬送方向Ｙの上流に向かって開口する。上記構成によれば、吸気口３６から吸気される空気は、流出口４０を通じて搬送方向Ｙの上流に向かって流れ出る。これにより、押付部３１による熱が搬送方向Ｙの下流に及ぶおそれが低減される。

＜変更例＞
上記実施例は、以下のように変更して実施できる。上記実施例及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施できる。

・押付部３１は、メディア９９に接触する位置と、メディア９９から離れる位置とに変位可能に構成されてもよい。
・ヘッド１３が吐出する液体はインクに限らず、例えば機能材料の粒子が液体に分散又は混合されてなる液状体などでもよい。例えば、ヘッド１３が液晶ディスプレイ、エレクトロルミネッセンスディスプレイ及び面発光ディスプレイの製造などに用いられる電極材又は画素材料などの材料を分散又は溶解のかたちで含む液状体を吐出してもよい。

＜技術的思想＞
以下に、上述した実施例及び変更例から把握される技術的思想及びその作用効果を記載する。

（Ａ）搬送装置は、記録部によって記録されるメディアを搬送する搬送装置であって、前記メディアを搬送する搬送ベルトと、前記メディアの搬送方向において前記記録部よりも上流に位置し、前記メディアを加熱しながら前記搬送ベルトに押し付ける押付部と、前記記録部及び前記押付部を覆うカバーであって、吸気口が開口する前記カバーと、前記吸気口を通じて前記カバー内に吸気するファンであって、前記搬送方向において前記吸気口よりも上流に位置する前記ファンと、を備え、前記吸気口は、前記搬送方向において前記記録部と前記押付部との間に位置する。上記構成によれば、吸気口から吸気される空気が搬送方向の上流に向かって流れる。これにより、押付部による熱が搬送方向の下流に及びにくくなる。

（Ｂ）上記搬送装置において、前記カバーには、排気口が開口し、前記排気口は、前記搬送方向において前記ファンよりも上流に位置し、前記ファンは、前記メディアのうち前記押付部よりも前記搬送方向の上流に位置する部分に空気を吹き付けるように、前記排気口を通じて前記カバー内から排気してもよい。上記構成によれば、押付部によって加熱された空気がメディアに吹き付けられるため、メディアが予熱される。これにより、メディア９９が搬送ベルト２５に貼り付きやすくなる。

（Ｃ）上記搬送装置において、前記カバーは、前記排気口と通じる排気ダクトを有し、前記排気ダクトは、前記押付部の上方に位置し、前記排気ダクトには、流入口が開口し、前記流入口は、前記押付部に向かって開口してもよい。上記構成によれば、カバー内の空気は、押付部に当たりながら流入口を通じて排気ダクトに流入する。これにより、押付部が冷却される。したがって、押付部による熱が搬送方向の下流に及ぶおそれが低減される。

（Ｄ）上記搬送装置において、前記押付部は、前記搬送方向に往復移動しながら前記メディアを前記搬送ベルトに押し付け、前記流入口は、前記押付部が移動する領域の上方に位置してもよい。上記構成によれば、カバー内の空気は、移動する押付部に当たりながら流入口を通じて排気ダクトに流入する。これにより、押付部が冷却される。

（Ｅ）上記搬送装置において、前記カバーは、前記吸気口と通じる吸気ダクトを有し、前記吸気ダクトは、前記搬送方向において前記記録部と前記押付部との間に位置し、前記吸気ダクトには、流出口が開口し、前記流出口は、前記搬送方向の上流に向かって開口してもよい。上記構成によれば、吸気口から吸気される空気は、流出口を通じて搬送方向の上流に向かって流れ出る。これにより、押付部による熱が搬送方向の下流に及ぶおそれが低減される。

（Ｆ）記録装置は、メディアに記録する記録部と、前記メディアを搬送する搬送ベルトと、前記メディアの搬送方向において前記記録部よりも上流に位置し、前記メディアを加熱しながら前記搬送ベルトに押し付ける押付部と、前記記録部及び前記押付部を覆うカバーであって、吸気口が開口する前記カバーと、前記吸気口を通じて前記カバー内に吸気するファンであって、前記搬送方向において前記吸気口よりも上流に位置する前記ファンと、を備え、前記吸気口は、前記搬送方向において前記記録部と前記押付部との間に位置する。上記構成によれば、上述した搬送装置と同様の効果が得られる。

１１…記録装置、１２…記録部、１３…ヘッド、１４…ノズル、１５…ノズル面、１６…キャリッジ、１７…保持部、２１…搬送装置、２２…搬送部、２３…第１ローラー、２４…第２ローラー、２５…搬送ベルト、２６…内周面、２７…外周面、２８…第１巻き掛けローラー、２９…第２巻き掛けローラー、３０…支持部、３１…押付部、３２…カバー、３３…第１カバー部材、３４…第２カバー部材、３５…ヒンジ、３６…吸気口、３７…貫通穴、３８…排気口、３９…吸気ダクト、４０…流出口、４１…排気ダクト、４２…流入口、４３…供給口、４４…回収口、４５…供給ダクト、４６…吹出口、４７…回収ダクト、４８…収集口、４９…仕切板、５１…ファン、５２…供給ファン、５３…回収ファン、９９…メディア、Ａ１…第１空間、Ａ２…第２空間、Ｙ…搬送方向。

Claims (6)

1. 記録部によって記録されるメディアを搬送する搬送装置であって、
   前記メディアを搬送する搬送ベルトと、
   前記メディアの搬送方向において前記記録部よりも上流に位置し、前記メディアを加熱しながら前記搬送ベルトに押し付ける押付部と、
   前記記録部及び前記押付部を覆うカバーであって、吸気口が開口する前記カバーと、
   前記吸気口を通じて前記カバー内に吸気するファンであって、前記搬送方向において前記吸気口よりも上流に位置する前記ファンと、を備え、
   前記吸気口は、前記搬送方向において前記記録部と前記押付部との間に位置することを特徴とする搬送装置。
2. 前記カバーには、排気口が開口し、
   前記排気口は、前記搬送方向において前記ファンよりも上流に位置し、
   前記ファンは、前記メディアのうち前記押付部よりも前記搬送方向の上流に位置する部分に空気を吹き付けるように、前記排気口を通じて前記カバー内から排気することを特徴とする請求項１に記載の搬送装置。
3. 前記カバーは、前記排気口と通じる排気ダクトを有し、
   前記排気ダクトは、前記押付部の上方に位置し、
   前記排気ダクトには、流入口が開口し、
   前記流入口は、前記押付部に向かって開口することを特徴とする請求項２に記載の搬送装置。
4. 前記押付部は、前記搬送方向に往復移動しながら前記メディアを前記搬送ベルトに押し付け、
   前記流入口は、前記押付部が移動する領域の上方に位置することを特徴とする請求項３に記載の搬送装置。
5. 前記カバーは、前記吸気口と通じる吸気ダクトを有し、
   前記吸気ダクトは、前記搬送方向において前記記録部と前記押付部との間に位置し、
   前記吸気ダクトには、流出口が開口し、
   前記流出口は、前記搬送方向の上流に向かって開口することを特徴とする請求項１から請求項４の何れか一項に記載の搬送装置。
6. メディアに記録する記録部と、
   前記メディアを搬送する搬送ベルトと、
   前記メディアの搬送方向において前記記録部よりも上流に位置し、前記メディアを加熱しながら前記搬送ベルトに押し付ける押付部と、
   前記記録部及び前記押付部を覆うカバーであって、吸気口が開口する前記カバーと、
   前記吸気口を通じて前記カバー内に吸気するファンであって、前記搬送方向において前記吸気口よりも上流に位置する前記ファンと、を備え、
   前記吸気口は、前記搬送方向において前記記録部と前記押付部との間に位置することを特徴とする記録装置。

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